FFDQバトルロワイアル3rd PART20 (444レス)
1-

1
(1): 2021/06/09(水)22:06 ID:g0znu/HZu(1/19) AAS
━━━━━説明━━━━━
こちらはDQ・FF世界でバトルロワイアルが開催されたら?
というテーマの参加型リレー小説スレッドです。
参加資格は全員、
全てのレスは、スレ冒頭にあるルールとここまでのストーリー上
破綻の無い展開である限りは、原則として受け入れられます。

sage進行でお願いします。
詳しい説明は>>2-15…ぐらい。

前スレ
FFDQバトルロワイアル3rd PART19
省1
425: 薄氷を踏む、その背を押して 3/10 04/08(月)16:42 ID:iNF9KTSg/(3/10) AAS
「わっ!?」
「アンジェロ?! どうしたんだ?!
 ソロに何かあったのか?!」

ああー。そうなるよねえ。
私が急ブレーキをかけたところで、あとの祀り。
アンジェロラッシュでも仕掛けるのかってぐらい弾丸ダッシュしちゃったもんだから、ロックさんもヘンリーさんも警戒態勢取っちゃってる。
ううーん、まずいなあ。
特に何も起こってないけど、私達だけついてきただけですよーってなんとか伝えないと。
えーと、えーと……とりあえずアンジェロ! ゴロン!

「「………ええ、っと?」」
省22
426: 薄氷を踏む、その背を押して 4/10 04/08(月)16:43 ID:iNF9KTSg/(4/10) AAS
「あー、やっぱそっちか。
 本当に賢いんだなお前。インターセプタ―にも引けを取らないぞ」

ロックさんがアンジェロの頭を撫でまわす。
そうこうしているうちに、アーヴァインがいるはずの木立からガシャン! ガサッ! と動き――動き………うごき?

「ああもう、出てくんなって言っただろ!」

偽アーヴァインが杖を振ると、ぼわんと音を立てながらピンク色の煙が舞い上がった。
現れたのは、参加者リストでよーく覚えた顔。
エメラルドみたいな色のおかっぱヘアーなんてへんてこな髪型にも関わらず、端正な顔立ちと立派な服もあって全力で王子様感を出している男性――
間違いなく、リュカさんの友達のヘンリーさんだ。
で、本物のアーヴァインはといえば……まだ出てこないし、ガサガサやってる。
省24
427: 薄氷を踏む、その背を押して 5/10 04/08(月)16:45 ID:iNF9KTSg/(5/10) AAS
「リッ……あっと、アンジェロ、無事で良かった」
『無事も何も、フツーに落ち着いてたからねえ。
 さすがにアーヴァインは隠れてたけど……なんか車椅子から転げ落ちてジタバタしてたけど』
「え……? だ、大丈夫なんですか?」
『んー、まあアーヴァインだし平気でしょ。
 それより、向こうは向こうで何が起きてるのかさっぱりだろうし、私達とロックさんも完全には情報交換できてないでしょ?
 何がなんだかワケわかんないから、一度集まってちゃんと話をしようってさ』
「そう、ですか。
 ……誤解が解けたなら、良かったです」

そう言いつつも、ソロの顔は晴れないまま。
省31
428: 薄氷を踏む、その背を押して 6/10 04/08(月)16:46 ID:iNF9KTSg/(6/10) AAS
「あ、あの……その、す、すみません。
 あまりにも似てない物真似――あっ、いや、その、リノアさ……あっ!
 ああっと、えっと、その、リノアさん直伝の物真似なんでしょうけどアンジェロが似せられるのは無理がありますよね犬ですし!」

お、おおう……これまたダイナミックに口滑らせてるけど、大丈夫?
そして渾身の物真似だったのに似てない判定。ショ、ショック〜!
いやいや、きっとソロがスコールを良く知らないからだよね?
アーヴァインに見せたら似てる判定もらえるよね? ……ってソロ以外の人に見えてないんだった、私。

『と、とにかく、行こう、ソロ。
 ヘンリーさん、意外と普通に話聞いてくれてたから大丈夫大丈夫。
 もしアーヴァインが暴れたりしても、私が膝裏キックして態勢崩すから、その隙にスリッパか何かで頭叩けば大丈夫。
省24
429: 薄氷を踏む、その背を押して 7/10 04/08(月)16:48 ID:iNF9KTSg/(7/10) AAS
……うん。そーゆー危惧を抱くのはわかる、わかるよ〜?
でもイメージの中とはいえ、人の頭をクラッカーに例えるのは止めてほしい。
僕ののーみそにはリボンもテープも火薬も入ってないっての。
突っ込む気力も、ついでにもがく気力も失せて大人しく地べたに寝っ転がっていると、思いっきり勘違いしたヘンリーさんに抱え起こされて頬をぺしぺしされた。

(えっまさか目を開けたまま気絶してる? てか腹と足の包帯赤くなってね? やべぇ!!)
「アーヴァイン!? しっかりしろ!!」

大丈夫じゃなさそうに見えるならもうちょっと優しく扱ってほしい。
そんなことを思いながら、僕は小さく頷く。
声がしっかり出せたなら「大丈夫だから止めてよー! もー!」って猛抗議してるんだけど……
ゆっくり口パクして読んでもらうしかないよね。
省24
430: 薄氷を踏む、その背を押して 8/10 04/08(月)16:49 ID:iNF9KTSg/(8/10) AAS
お、重い……重すぎるってば〜。
すんごい絶望感と、実際不衛生で劣悪極まりない中うわごとを呟いて死んでいく人たちの姿が頭の中に流れ込んできて、僕の心までペシャンコになりそう。
本当にこのオジサン、どんな人生歩んできてるの?
王子様ってもっと『立派な王様になるように大事に大事に育てようね〜』って周りからちやほやされて育つものじゃないの?
僕より自分を救った方がいいんじゃないの? マジで、マジで〜!!

「だ、大丈夫だって。みんなの、話、聞こう。
 で、でも――僕の、ことは、ナイショで、お願い」

僕の言葉に、ヘンリーさんの表情がますます曇る。
うん、そりゃ心配するよね。わかるよ〜。

「……気持ちはわかるが、ずっと黙ってるのは難しいと思うぞ」
省27
431: 薄氷を踏む、その背を押して 9/10 04/08(月)16:50 ID:iNF9KTSg/(9/10) AAS
大丈夫だと思っていたかった。
リュックもギードもロックもいるんだから、石化なんてパパっと解いてるって。
そしてサイファーがいつものように眉間に皺を寄せながら、僕の胸倉を掴んで怒鳴りつけてきて。
リュックが止めに入って、言い合いになって……そんなニギヤカな二人の姿を見れるはずだって、信じていたかった。
だけど――……

「サイファー、元気なら……ロックに、任せないで、自分で来ると思うんだ。
 だって、僕に、言いたいこと、いっぱい、あるはずだから。
 それにリュックも……あの放送、ニセモノなのか、本物なのかも……ゲホッ、わからないしさ」
「……そうか」
(って納得してやりたいけど――どうなんだ?
省23
432: 薄氷を踏む、その背を押して 10/10 04/08(月)16:51 ID:iNF9KTSg/(10/10) AAS
AA省
433: 04/17(水)21:41 ID:1LuEbQZpc(1) AAS
投下乙です
ソロとアーヴァインはやばかったが相方に恵まれたなあ。どっちも爆発しててもおかしくなかった
434: 04/18(木)22:32 ID:zUqKPZkz6(1) AAS
遅まきながら投下乙です。

アーヴァインの解像度たっか……というかセルフィ度で状況判断できるってマジもの?w
しかもキスティスにも知られてるってことは、まわりはみんな知っててアーヴァイン本人だけがバレてないと思ってるパターンでしょ。
やばい昔書いたアーヴァインがジェノバ認定されてしまうかもしれない。

魔女になった瞬間をクローズアップして、ソロの孤独と不安をここに絡めて共感するところはおおっと思った。
FF8、行間読んでないと割とするっと進んじゃうんだけど、確かに不安と恐怖が渦巻いておかしくなりそうだもんな。
『恐れられて当然の魔女』にも言及して、きっちり顛末を対比してるのが丁寧よね。

そして、『恐れられて当然』はアーヴァインのほうにもかかってくるわけで。
孤独で、不安で、恐れられて、お茶目な年上のオジサンに連れられてて、言葉がなくても相手のことがなんとなく分かって……
なんでソロとアーヴァインが似た者同士みたいなポジションになってるんだろうな。
省6
435: ウソツキリバーサル 1/9 05/11(土)00:29 ID:GIndU0fq0(1/9) AAS
午前中の学生食堂といえば、寝坊助とサボリ野郎のたまり場だ。
騒がしいってほどじゃねえが、だらけた連中がダベりながら飯を食い、おばさん達が小言をこぼしながら昼の支度に精を出す。
だが、この世界には『いつもの喧噪』なんざ存在しない。
あるのは悪趣味さだけの、空っぽなパチモンだ。
まるでどっかのクソモンスターだな――と嫌悪混じりの感慨を覚えていると、コトンと目の前にプレートが置かれた。
焼きそばパンとレモネード。
顔を上げれば、真向いに座ったラムザが、バッツにもコップを渡している。
そんな俺の視線に気づいたのか、ヤツは良くできたスマイルをこちらに向けた。

「調理場で見つけたものです。よろしかったら召し上がってください」
「ああ、ありがとよ」
省26
436: ウソツキリバーサル 2/9 05/11(土)00:31 ID:GIndU0fq0(2/9) AAS
「えっと、バッツさん、待ってください。
 その偽物のアーヴァインというのは、バッツさんが直接確かめた話なんですか?」

って、こいつはこいつで突っ込むところそこなのか?
理解が早いのは助かるが……

「いや、それはサイファーが――」
「俺が見た。錯乱してるアーヴァインのフリしてやがったが、絶対に本物じゃねえ」
「ふむ……そこまで言い切るあたり、何か証拠があるんですね?」

ラムザは真剣な表情で、俺の目をじっと覗き込む。
良い気はしないが、さすがに胡散臭すぎる話だからな。
多少なりとも疑う素振りを見せるのは当然だろう。
省25
437: ウソツキリバーサル 3/9 05/11(土)00:33 ID:GIndU0fq0(3/9) AAS
「そう、ですか……
 ちなみに他の人たちはどうしたんです?」

ラムザは取りすましつつも小首を傾げる、が――妙だな。
急に物分かりが悪くなってねえか?
それに他の連中の行き先とか一々気にすることか?

「だから手分けしたって言っただろ?
 ソロ達とアーヴァインを保護するのが先決といえ、リュックも助けなきゃいけないし、他にやらなきゃいけねえことも多いからな。
 ああ、もちろんケフカの野郎はギードに見張らせてるからそこは安心しとけ」
「なるほど。では、ロックさんとサイファーさんはそれぞれ単独行動をしてるんですか?
 それだともし偽物がお二人にも化けられる場合、入れ替わられる危険があると思うのですが」
省27
438: ウソツキリバーサル 4/9 05/11(土)00:34 ID:GIndU0fq0(4/9) AAS
「……いえ、失礼しました。
 実は先ほど、ロックさんからも同じ話を聞きまして。
 ロックさんは、サイファーさんはソロさんを助けに行ったはずだと言っていたので……」

チッ、と舌打ちが漏れる。
なんでそんなに落ち着いて説明できるんだよ、と吐き捨てたくなったが、まだ耐えなきゃいけねえ。

「えっ!? まさかサイファーをニセモノだって思っちゃったのか!?
 違うって! ソロと一緒に行けなかったのも、俺が余計なことしたからだぞ!?」
「す、すみません。
 まさかそういう行き違いがあったとは思わなくて」

行き違いじゃねえよテメェが騙されてるんだよ――と言おうとして、気が付いた。
省26
439: ウソツキリバーサル 5/9 05/11(土)00:35 ID:GIndU0fq0(5/9) AAS
だが俺を陥れて殺すことがジェノバの目的だとしたら、ラムザと一緒に居るはずだ。
バッツが『みやぶる』アビリティを持ってるなんて知る由がねえんだから、そこまで計算して離れたってことは有り得ない。

やっぱり奴の狙いは――

「あっ、じゃあさ、ロックとセージにも説明しないとダメだよな!?
 二人はどこにいるんだ? 俺が保証すればさすがに信じてくれるだろ」

人の思考を遮るかのようにバッツが能天気なことを言い出した。
……どっかのいけすかねえ奴が20歳児扱いしていたが、こいつマジでド天然すぎねえか?
ラムザの顔色を見るまでもないだろ。

「いるわけねえよ。
 俺のことをクソジェノバだと思い込んでて、こうやってコイツが露骨な足止めしてくれてるんだ。
省24
440: ウソツキリバーサル 6/9 05/11(土)00:37 ID:GIndU0fq0(6/9) AAS
「大丈夫じゃないんですッ、その、セージさんは先に一人で逃げてしまったんですッ!
 ロックさんが追いかけてはくれているんですが、見つかったかどうか……!」
「えーーー!?」

何も知らないバッツは目を丸くしながら顔を青ざめさせたが、俺からしたらむしろ良いニュースだ。
頼りになるはずのこいつらが揃って醜態晒して、頼りたくねえセージの奴が一番役に立ってるってのは釈然としないがな。

「先に逃げられたってどういうことだ?
 ロックの話を聞いた時、セージの奴だけ別の場所に隠れてたのか?」
「いえ、セージさんがロックさんを怖がっていたので、少し距離を取らせようと思いまして……
 僕達があちらで話している間、彼には調理場の奥の裏口を見張っていてもらっていたんです」

そう言うとラムザは注文口を指し示した。
省25
441: ウソツキリバーサル 7/9 05/11(土)00:40 ID:GIndU0fq0(7/9) AAS
「あ、ああ、うん、ごめん」

……気づいたよな?
マジのマヌケじゃねえって信じていいんだよな?
一握の不安を抱えつつ、俺はふと思い出したことを尋ねた。

「そういや聞き忘れてたんだが、静寂の玉ってアイテムを知らねえか?
 無理やり黙らせて魔法を使えなくする代物らしいから、ケフカ対策に探してるんだが」
「黙らせる……ああ、リルムが使ってたやつ?」
「――!! 持ってるのか?!」
「いや、俺達は持ってきてないな。
 ヘンリーかソロか……もしかしたら、そのままリルムが持って――ああっと、リルムの遺体の傍にあるのかも?」
省27
442: ウソツキリバーサル 8/9 05/11(土)00:41 ID:GIndU0fq0(8/9) AAS
それにさっきバッツにも言ったが、アーヴァインとヘンリーは一緒に居るし、ロックもソロを連れて合流しようとしてるはずだ。
今のセージがどれぐらい強いのかわからねえが、万が一にもあいつら四人を見つけて突撃されたら目も当てられねえ。
そういう意味で居場所を把握しておく必要はあるし、状況次第では速攻で身柄を抑えなきゃならねえのも事実だ。

……とは言っても、やっぱり静寂の玉の方が優先だろうな。
元のセージは接近戦が少しだけできる程度の魔法使い、リュカやヘンリーの話を信じるなら本物のタバサは完全後衛型の魔法使い。
どっちにしろ魔法がメインではあるだろうから、アイツも静寂の玉でメタれるはずだ。
ソロかヘンリーが持ってるなら別に構わないんだが、もしも夢世界にあるんだとしたら、こいつらのどっちかを眠らせて持ってこさせるしかない。
知らない間にヘンリーあたりが形見分けしててリルムの持ち物が紛れ込んだって事にすれば、盗聴も誤魔化せるはずだ。

口に詰まったパンをコーラで一気に流し込む。
課題は山積みだが、順序は見えた。
省27
443: ウソツキリバーサル 9/9 05/11(土)00:43 ID:GIndU0fq0(9/9) AAS
AA省
444: 05/11(土)16:45 ID:5eJcZZ+Rb(1) AAS
投下乙です。

前半部はラムザの遅延作戦が裏に見え隠れしてて面白いな。
不信感を抱かれない程度の時間稼ぎ。
あからさまでもなく、さりとて本題へと振り切られるでもない絶妙な塩梅の話題転換、うまいこと書けてるなあ、と思う。

サイファー、ジェノバだけじゃなくてラムザにも言えないことを抱えることになるなんて、記憶ダム大丈夫? 決壊しない?
それ以外にもタスク抱え込みすぎだわ、本当にお疲れ様です。
昔なら突然思いついたロマンあるアイデアでタスクごぼう抜きとかしてただろうに、一つ一つ優先順位つけて処理していけるあたりに大人を感じる。
レモネードと焼きそばパン摂った直後に摂取するメロンパンとコーラ、傍から見れば普通にストレスからのヤケ食いなんよw

情報格差があちこちで見られる企画だけど、今回もそれが顕著に出てるね。
サイファーからのラムザの評価が下落していくのはなんというか、ご愁傷様です。
省8
1-
スレ情報 赤レス抽出 画像レス抽出 歴の未読スレ AAサムネイル

ぬこの手 ぬこTOP 1.318s*