★FFDQバトルロワイアル3rd PART20 (497レス)
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426: 薄氷を踏む、その背を押して 4/10 04/08(月)16:43 ID:iNF9KTSg/(4/10) AAS
「あー、やっぱそっちか。
 本当に賢いんだなお前。インターセプタ―にも引けを取らないぞ」

ロックさんがアンジェロの頭を撫でまわす。
そうこうしているうちに、アーヴァインがいるはずの木立からガシャン! ガサッ! と動き――動き………うごき?

「ああもう、出てくんなって言っただろ!」

偽アーヴァインが杖を振ると、ぼわんと音を立てながらピンク色の煙が舞い上がった。
現れたのは、参加者リストでよーく覚えた顔。
エメラルドみたいな色のおかっぱヘアーなんてへんてこな髪型にも関わらず、端正な顔立ちと立派な服もあって全力で王子様感を出している男性――
間違いなく、リュカさんの友達のヘンリーさんだ。
で、本物のアーヴァインはといえば……まだ出てこないし、ガサガサやってる。
何ならすっごい勢いで咳き込んでるけど――何か言おうとしてるのかなぁ。

「あー、悪い。
 今のアーヴァイン、一人で歩けないから車椅子に乗せてるんだ」
「ああ、それで転んで立てなくなってるのか……
 肩貸してやらないと、あれ無理だろ」
「言われなくてもわかってるって。
 俺がアイツ起こしてる間に、お前らはソロを連れてきてくれよ。
 色々話をすり合わせないとお互いマズそうだ」

なるほどなるほど。そういうことなら私達におまかせあーれ!
アーヴァインって体格いいからきっと重たいだろうし、ヘンリーさん一人じゃ大変でしょ。
ソロは私が呼んでくるから、ロックさんはお手伝いよろしくね!

「ワンワン、ワオン」
「ん? どうした?」

よーしよし。アンジェロも伝えようとしてくれたんだね。
……どう見ても伝わってる気がしないけど、こうなったらさっさとソロのところに行っちゃおう。
バビュッと連れてくればソロが通訳してくれるしね!
そういうわけでアンジェロ、全力ダッシュでゴーゴー!
ふわふわ背中に乗っかって緩やかな坂を駆け下りて、気分はウィッシュスター!
でもうっかりソロに体当たりしないように気を付けてね! あの威力、冗談じゃすまないからね!

『おまたせー、ソロー!
 ヘンリーさん達、いたよー!』

ゲートの先、赤いシルエットが視界に映ったあたりで思いっきり大声で叫んでみる。
正直今の私が叫んだところで聞こえるかどうかわかんなかったけど、どうやらちゃんと伝わったようだ。
ソロはぐしぐしと顔をこすりながら、笑顔を作ろうとして取り繕いきれなかった表情をこちらに向ける。
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