[過去ログ] シン「俺は春香のプロデューサーだ」 (74レス)
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(1): </b> ◇bA3jMfAQJs<b> [saga] 2014/10/23(木)21:07 ID:0kYND+eg0(1/65) AAS
いくつか注意事項

・以前同名のスレを立てましたが、それのリメイク版となります。

・当時はご意見歓迎でやっていましたが、荒れに荒れてしまいましたので、
なるべく荒れないようなコメントでしたら、頂ければ幸いです。

・地の文ガッツリで長めです。

・モビルスーツとかの戦闘描写で、間違っているところがあってもスルーして頂ければ幸いです。
省7
2: ◆bA3jMfAQJs [saga] 2014/10/23(木)21:09 ID:0kYND+eg0(2/65) AAS
 視線は全て、光で覆われるようだった。
 後ろにはレクイエム。そして前には――接近する戦艦が二つと、モビルスーツが一。
型番は不明だが、その名称は形式的に決まっている。

【ジャスティス】だ。

 俺は、操縦桿を握りしめながら即座にフットペダルを踏み込み、ヴォワチュール・リュミエールを展開し、彼――アスランの駆るジャスティスへと舞う。

『シン……!』

 彼の、迷うような声が聞こえ、一瞬だけ心が揺れ動く。だが、もう全てが遅すぎた。
 引き金を引き、コンマ差でビームライフルの砲身から亜高速でビームが射出される。
それを読んでいたように射線上から引いたアスランに、もう一射。共に威嚇だ。これで倒せるとは思っていない。
省7
3: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/10/23(木)21:10 ID:8+GZLB5DO携(1) AAS
あれクソつまらなかったからリメイクしたところでつまらないのには変わらないので書かなくていいです
書くならニュー速あたりにしたら叩かれないんじゃない?
4: ◆bA3jMfAQJs [saga] 2014/10/23(木)21:12 ID:0kYND+eg0(3/65) AAS
『ちぃっ!』

 咄嗟にミーティアを放棄したアスランは、そのままビームサーベルを大きく振りかぶり、俺のデスティニーへと斬りかかる。
 その一本をアロンダイトで、もう一本をマニピュレーターに搭載されたパルマフィオキーナで防いだ後、即座に弾いて頭部の機関砲を射出する。
VPS装甲にこんなものは無意味と思われるが、衝撃自体はパイロットにまで到達する。
どうせ無意味な武装となるのならば、少しでも有意義になればいい。

『っ――! お前は一体何を守っているつもりだ! 後ろにあるものをよく見ろ!』

 レクイエムの事を差し、アスランが叫ぶ。

『あれは人でも国でもない! 従わない物を焼き尽くす兵器なんだぞ!?』
「わかってるさ、そんな事は!!」
省14
5: ◆bA3jMfAQJs [saga] 2014/10/23(木)21:14 ID:0kYND+eg0(4/65) AAS
 アロンダイトを右手に、そして左掌のパルマフィオキーナを展開しながら急激に接近したデスティニー。
そのままアロンダイトを振り下したのち、ビームシールドで防がれたことを確認すると、それを放棄。
そして機体スラスターとヴォワチュール・リュミエールの併用ですぐさま後ろへと回り込み、左掌のパルマフィオキーナを叩きつける。
 すぐさま反応してビームシールドで防ぐものの、それすらを読んでいた俺が仕掛けるのは、もう片方の掌に搭載されたパルマフィオキーナだ。
 叩きつけ、無重力の宇宙空間に流されていくジャスティスは、すぐさま背部のリフターを稼働させて持ち直すが、そこにアロンダイトを構えなおしたデスティニーが迫る。

「これが――デスティニーの力だ!!」
『くぅう!!』

 ジャスティスのリフターが稼働し、急激に接近する両機。どうやらアスランも接近戦で決着をつけるつもりのようだ。

『シン……お前がほしかったのは、本当にそんな未来か!? 本当にそんな力だったのか!?
省7
6: ◆bA3jMfAQJs [saga] 2014/10/23(木)21:17 ID:0kYND+eg0(5/65) AAS
 アスランの言葉が胸に突き刺さり、俺をひどく突き動かした。

 激しい戦闘が行われているはずの体。だがその感覚は酷くクリアで、時が止まっているようにも感じられた。

 実際は撃ち、斬り、防ぎ、避けを繰り返しているはずの攻防であるのに――
俺とアスラン、そしてデスティニーとジャスティスだけが、別々に戦っているように思えた。

「でも、俺が撃っているのは敵じゃないって……! 撃つのは奪うことだって……! 力で解決できることなんて、本当は何もないって……!

 アンタが俺に言い続けてきたんじゃないか!!」
省8
7: ◆bA3jMfAQJs [saga] 2014/10/23(木)21:18 ID:0kYND+eg0(6/65) AAS
 怒号に、身震いさせた隙を突かれた。右脚部のビームブレイドが、デスティニーの左脚部を切り裂き、その衝撃がコックピットを襲う。
シートベルトが体に絡みつくようで、不愉快だった。

『そんな風に力を使ってしまったら――お前は永遠に、力の呪縛から逃れられなくなる!』

 ジャスティスが接近し、やられる……と思った瞬間だった。

 ジャスティス――いや、アスランは……俺の隙をついて、追撃をしてこなかった。
それどころか、その鋼鉄の腕を、優しく差し伸べているようにも見える。

「……どうして? どうして……あんたは、そうまでして俺を……!」
省11
8: ◆bA3jMfAQJs [saga] 2014/10/23(木)21:20 ID:0kYND+eg0(7/65) AAS
 俺の中で何かが、壊れていくような気がした。音を立てて、俺を今まで支えていたものが……全て。
理性を振り絞り、遠くなりそうな意識を整えながら、ようやく叫べた言葉は――酷く、脆い言葉だった。

「今さら何を! もう俺は選んだんだ、この道を! なら行くしかないじゃないか!!」

パルマフィオキーナを稼働させ、思いきりジャスティスのビームシールドに叩きつける。

「アンタが正しいって言うんなら――俺に、勝って見せろ!!」

 その衝撃で、強く突き飛ばされたジャスティスは、月面基地に背部から落ちた。
省10
9: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/10/23(木)21:22 ID:GLz9bJf8o(1) AAS
ドコモ君は毎回頑張ってんなwwwwww
10: ◆bA3jMfAQJs [saga] 2014/10/23(木)21:23 ID:0kYND+eg0(8/65) AAS
『っ――まだだ!!』

 その瞬間だった。
背部から急激に近づいてくる動体反応をセンサーがキャッチした。ジャスティスのリフターだ。

「リフターだけ……!?」

 そちらに意識を向けた瞬間、ジャスティスのシールドに装備されていたアンカーが、アロンダイトを構えた右腕部を捕え、ジャスティスに機体を引き寄せた。

『まだ終わらない――!』
省11
11: ◆bA3jMfAQJs [saga] 2014/10/23(木)21:27 ID:0kYND+eg0(9/65) AAS
天海春香は、プラントにあるシェルターにて、膝を折って自身の診断表を手にして、項垂れていた。
その姿を見据え、彼女の親友である如月千早が、一言彼女に聞く。

「春香、大丈夫?」
「大丈夫、だよ」

 彼女の言葉はどこか心此処に非ずと言った感じで、千早はオズオズと、その春香の手で握られた診断表を手に取った。

それは、ギルバート・デュランダル議長が提唱した、デスティニープランにおける、遺伝子情報の分析結果だった。

彼女――アイドルである天海春香の適性が一番高い職業は、保育士適性だった。
省17
12: ◆bA3jMfAQJs [saga] 2014/10/23(木)21:31 ID:0kYND+eg0(10/65) AAS
少年が、プラントの街中をただ歩いていた。
少年は少しだけ浮かない顔をして、その私服姿で周りの人々を見据えて、目を伏せた。

――この世はまた、平和になった。

そう考えて、自分に何が出来るのか、何をしなければならないのか、そう考えている、その時だった。

「ん、そこで顔を伏せている君」

 声が聞こえた。
少年は顔を上げて、声の方向を見ると、そこには初老の男性がいた。
スーツを着て、その少しだけ皺のある眼鏡姿を視線に捉えた少年は「何か、用ですか?」と問いかける。
省7
13: ◆bA3jMfAQJs [saga] 2014/10/23(木)21:39 ID:0kYND+eg0(11/65) AAS
「……またダメだったね、オーディション」
「うぅ。ごめんね、春香ちゃん、真ちゃん……私が、男の人が苦手なばっかりに……」
「仕方ないよ雪歩。審査員が男の人だったんじゃ」

 綺麗な黒髪と、その凛々しい顔立ちが印象強い、少年のような少女が、フッと溜息をつきながら言うと、茶髪の少女が少しだけ泣きそうな表情で謝っている。

黒髪の少女は、菊池真。プラントにあるアイドルプロダクション・765プロで駆け出しのアイドルとして活動中のアイドル。
茶髪の少女は、萩原雪歩。真と同じく765プロで売り出し始めたばかりのアイドルだ。

その数歩後ろで、天海春香が顔を上げた。街中の液晶テレビに映し出された三人のアイドルを視界に捉えて、口を開く。

「――竜宮小町」
「あ、ホントだ。こんな大々的な所に映してもらえるようになったんだ……あの三人」
省4
14: ◆bA3jMfAQJs [saga] 2014/10/23(木)21:41 ID:0kYND+eg0(12/65) AAS
『次のニュースです。プラント最高評議会議長に着任した、ラクス・クライン議長の声明により、ザフト軍事費用の一部削減が決定づけられました』

「ねぇ真。この後の予定って、何があったっけ」

「何にもない。ずーっと空白。律子は竜宮小町で手いっぱいだから、ボク達に仕事は回ってこないし」

『それによりブルーコスモス一派による過激テロが増加するのではないか、という懸念に対し『現在対応中』との見解を示しました』

「……このまま、誰にも知られないまま、アイドルやめちゃうのかな、私達」
省5
15: ◆bA3jMfAQJs [saga] 2014/10/23(木)21:43 ID:0kYND+eg0(13/65) AAS
765プロダクションは古びたビルの三階にある、こじんまりとした事務所だった。
エレベーターは壊れて、エアコンも修理中。事務所のドアは開きが悪く、会話は駄々漏れとなる始末の事務所だった。

その事務所に帰ってくる三人。春香、雪歩、真の三人だ。

『お疲れ様です』
「あ、三人ともお帰りなさい。どうだった?」

 事務服を着込んだ女性――音無小鳥。彼女は笑顔で三人を出迎え、そっと尋ねた。

「……ダメでした」
省18
16: ◆bA3jMfAQJs [saga] 2014/10/23(木)21:45 ID:0kYND+eg0(14/65) AAS
765プロの社長室に、シンは小鳥に連れられた。社長である高木が笑いながら、シンの肩を叩く。

「よく来たね! 我が765プロは、君を歓迎するよ!」
「もう! 新しいプロデューサーさんが来るなら前もって言っておいてくださいよ社長!」
「はは、すまないね。何せ急に決めた事だから」

 さて、と一息ついた社長が、視線を事務所の談話室に移す。

「今、事務所にはあの三人だけかね?」
「ええ、春香ちゃんと真ちゃんと、雪歩ちゃんの三人です。これから美希ちゃんと千早ちゃんも来ますが」

 その確認をして、今度は軽く挨拶交じりに、シンへお辞儀をする高木。
省13
17: ◆bA3jMfAQJs [saga] 2014/10/23(木)21:46 ID:0kYND+eg0(15/65) AAS
「――という事で、今日から皆のプロデューサーになった、シン・アスカだ。よろしく頼む」

 挨拶をすると、三人が同時に『よろしくお願いします!』と声を上げる。その後にシンへ声をかけた最初の少女は、菊池真だった。

「新しいプロデューサー……かなり若そうに見えますけど、幾つなんですか?」
「ああ、17歳だ。皆と同い年くらいじゃないか? ……というか、あの子何であんな離れてるんだ? 五メートル位離れてるじゃんか」
「ああ……」

 真が、部屋の片隅で肩を震わす少女へ近づき、その背中を後押しする。

「雪歩! ちゃんと挨拶しなきゃダメだよ!」
「あ、その……萩原雪歩、です……その……」
省13
18: ◆bA3jMfAQJs [saga] 2014/10/23(木)21:47 ID:0kYND+eg0(16/65) AAS
 春香と軽く握手を交わして、春香は再びテレビへと視線を動かす。テレビには、三人の少女が踊っている光景が映り、春香はそれを見つめていた。

(……なぁ真。もらった資料だと、春香って元気いっぱいな明るい女の子ってあったんだけど)
(いつもはそうなんだけど……ここ最近ずっとこうで……)
(ふーん……)

 今はそれ以上聞かず、シンが真に尋ねる。

「とりあえず今からのスケジュールは?」
「あそこのホワイトボードに」

 指さした先にあるホワイトボードは、その名をそのまま示していた。
省11
19: ◆bA3jMfAQJs [saga] 2014/10/23(木)21:51 ID:0kYND+eg0(17/65) AAS
「――となるとまずはレッスンを優先的にやってくしかないな……トレーナーさんとかは?」
「それが……前の戦争の影響で、安くひいきして貰ってたトレーナーさんが地球へ……」
「マジか。じゃあ今はもしかして」
「独学。資金不足でね」
「念の為考慮しておいて良かった」

 シンが溜息をつくと、真と雪歩が首を傾げる。

「レッスンの方は俺が何とかする。これから誰か来る予定は?」
「えっと、千早ちゃんがこれから」
「千早……えっと、如月千早か」
省13
20: ◆bA3jMfAQJs [saga] 2014/10/23(木)21:52 ID:0kYND+eg0(18/65) AAS
 その言葉にお辞儀で返し、荷物を更衣室に持っていく前に、シンが口を開いた。

「後は」
「さっきコンビニで美希を見かけたので、そろそろ来るかと」

 再びタイミング良く扉が開く。今度登場した少女は、金髪のロングヘアにかかったカールが可愛らしい、大人びた少女であった。

「おはようなのー」
「美希、おはよ!」
「おはよう、お茶飲む?」
「おはようなの真くん、雪歩! お茶はさっき綾鷹買ったから大丈夫なの!」

 星井美希。765プロダクションのアイドルで、大人びた風貌をしているが、実年齢はまだ十五歳だ。
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