ドロシー「またハニートラップかよ…って、プリンセスに!?」 (716レス)
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620: ◆b0M46H9tf98h [sage saga] 2022/10/21(金)01:39 ID:vgqRftdI0(1) AAS
…内務省…

役人「おい、この書類を急いでタイプしてくれ!」

タイピスト「分かりました」

郵便係「こっちは内務卿の執務室……こっちは次官宛て、こっちは……」

下級官吏「済みません、ミスタ・ペパンズ。この手紙には六ペンスの切手を貼っていただかないと……」
省38
621: ◆b0M46H9tf98h [sage saga] 2022/10/30(日)01:17 ID:8S4KiRdc0(1) AAS
…同時刻…

7「失礼します。「シェパーズ・パイ」に関して「プリンシパル」より再び報告が入っております」

L「そうか。どれ……」タイプされた解読済みの暗号文を読む……

L「……『報告一四号、続報。一昨日逮捕されたエージェントおよび支援グループはストランド街近辺に存在する内務省施設において尋問を行われており、尋問が終わり次第刑務所へ収容されるとの由。また亡命希望者は現在郊外の邸宅にて軟禁状態にあり。来週水曜日の午前中、鉄道を用いてリンカーンシャーに向け移送される模様』か」

7「なかなか耳が早いようですね」
省31
622: ◆b0M46H9tf98h [sage saga] 2022/11/22(火)01:53 ID:0M5KG08J0(1) AAS
…夜・寮の一室…

ドロシー「おーおー、これはまた皆様お揃いで……♪」

巻き毛の女生徒「あら、ご機嫌よう♪」

大柄な女生徒「ドロシー、来てくれて嬉しいわ」

青い目の女生徒「お姉さま、今宵はてっきり来てくれないのかと思いました」
省37
623: ◆b0M46H9tf98h [sage saga] 2022/11/29(火)01:08 ID:rmFY1LJd0(1) AAS
…部室…

アンジェ「……お帰りなさい」

ドロシー「ああ……ベアトリスも夜分遅くにご苦労さん。プリンセスは部屋か?」

ベアトリス「はい、これが済んだら戻ります」

ドロシー「そうしてくれ……それじゃあ連絡事項だ」そう言うと逮捕されたエージェントに関する情報収集の打ち切りを伝えたドロシー……
省34
624: ◆b0M46H9tf98h [sage saga] 2022/12/08(木)01:46 ID:s/B6tjh40(1) AAS
アンジェ「……ドロシー、そっちの報告書をお願い」

ドロシー「ああ」

…ベアトリスを帰した後、二人で黙々と書類仕事をこなす二人……もちろんエージェントが「アルビオン共和国情報部様」で領収書を切ってもらうことなど出来るはずもないが、会計課を黙らせるためにもおおまかな活動資金の流れは報告しておかないと後がうるさい…

ドロシー「はぁ……」カバーとしての学生生活とエージェントの「二足のわらじ」で、なおかつここしばらく活発になっていた情報活動のせいもあって寝不足のドロシー……体力は多い方だが、ランプの下で数字の羅列と取っ組み合っているとさすがにあくびが漏れてくる……

アンジェ「……」
省35
625: ◆b0M46H9tf98h [sage saga] 2022/12/20(火)01:16 ID:12LZSRMb0(1) AAS
プリンセス「……それで、何があったの? ベアトがかまわなければ話してくれる?」

ベアトリス「それは、その……」

プリンセス「話したくないことなのね?」

ベアトリス「そういうわけでは……ですが、聞けばご気分を害されるかと……」視線をそむけてベッドを暖めたウォーミング・パンを暖炉の脇に戻した……

(※ウォーミング・パン…寝具を暖めるために用いる柄の長いフライパン状の器具。暖炉の燃えさしや温かさの残っている炭を先端の密閉容器に入れて寝具を暖めるが、使い方にコツがいることから次第に湯たんぽ等に取って代わられた)
省37
626: ◆b0M46H9tf98h [sage saga] 2023/01/05(木)01:20 ID:Sk+riOHW0(1) AAS
…case・ちせ×ドロシー×ベアトリス「She afraid the Manjuu」(饅頭こわい)…

…とある日・ネストの一つ…

ベアトリス「今日は何をしますか?」

ドロシー「そうだな……まずは基礎の訓練に、それから格闘術でもやろうじゃないか。今日はちせもいることだしな。いつも私やアンジェを相手にしていると代わり映えがなくっていけないし、体格の違う相手だと戦い方もまた変わってくるからな」

ベアトリス「はい」
省34
627: ◆b0M46H9tf98h [sage saga] 2023/01/10(火)02:11 ID:VbC7I6il0(1) AAS
…一時間後…

ベアトリス「やっ!」

ちせ「うむ、なかなか良くなってきたのう。 さあ、もう一本じゃ」

ベアトリス「は……っ!」

ドロシー「ちせ、その辺でいいだろう……ベアトリスの足元がふらついてきているしな」
省36
628: ◆b0M46H9tf98h [sage saga] 2023/01/26(木)02:22 ID:lZu6ski60(1) AAS
…またしばらくして…

ベアトリス「ドロシーさん、撃ち終わりました」

…室内には硝煙の臭いと薄い白煙が立ちこめ、その臭気をごまかすためロンドン市内に立ち並ぶ工場の煙突の一つへと繋がっている秘密の排気口を通じて吸い出されていく……ドロシー自身もウェブリーの射撃を済ませ、ベアトリスが撃った的に残った弾痕を確かめる…

ドロシー「ふぅん、ずいぶんと上手くなったじゃないか」

ベアトリス「ありがとうございます……」いつもなら素直に嬉しそうな顔をするベアトリスが、どこか浮かない表情をしている……
省34
629: ◆b0M46H9tf98h [sage saga] 2023/02/05(日)01:18 ID:4uWERyHW0(1) AAS
…数十分後…

アンジェ「やっ!」

ベアトリス「……っ!」

アンジェ「……ふっ!」

ベアトリス「わ……っ!?」
省33
630: ◆b0M46H9tf98h [sage saga] 2023/02/12(日)01:24 ID:9pIVHMv10(1) AAS
…数年前・ファーム…

ドロシー「……ふぅ///」

パープル「とっても素敵だったわよ、ミス・ドロシー……久しぶりにぞくぞくしたわ♪」

ドロシー「それなら良かった……」

パープル「あら、本当にそう思っているのよ?」
省32
631: ◆b0M46H9tf98h [sage saga] 2023/02/23(木)02:36 ID:gAQ/Xl9X0(1) AAS
シルバー「なに、礼には及ばないよ……さ、どうぞ?」

ドロシー「……っ!」

…そう言って隣の部屋から教官が持ってきた皿には、気持ちの悪い生のイワシ……それも古くなって嫌な臭いを放ち始めたものと、血なまぐさい魚の汁気がしみ込んでいる蒸しジャガイモ、そこにきゅうりのピクルスを添えた物が盛り合わせになって載っている……

ドロシー「……」

シルバー「どうしたんだね、せっかく用意したのだから遠慮しないでいいんだよ? ほら、食べた食べた」にこにこしながら皿の生魚を勧める教官……
省38
632: ◆b0M46H9tf98h [sage saga] 2023/03/03(金)00:56 ID:BznFySM/0(1) AAS
ベアトリス「それってただの嫌がらせじゃないですか?」

ドロシー「いいや、それも立派な訓練さ……つまりだ、情報部員ともなると相手の機嫌を損ねないように、嫌いなものでも喜んで食べたり受け取ったりしなきゃいけない場面が出てくるからな……そのための抜き打ちテストってわけだ」そういって肩をすくめると続けた……

ドロシー「……例えばだが、ちせがよく朝飯に食ってる糸を引いた豆とか、「ぬか漬け」とかなんとか言うしわくちゃになったきゅうりのピクルスとか……場合によっては勧められた時にああいうものを平然と食える必要も出てくるってわけさ」

ベアトリス「うぇぇ……あれをですか」

ドロシー「ああ。その点プリンセスはそういうのには慣れているはずだ。何しろ外国の賓客に恥をかかせたりしないよう、常々そういう訓練を積んでいるはずだからな……もし食卓のフルーツを手づかみで食うような客がいたら、そいつに合わせて手づかみで食うだろうし、もぐらのシチューだろうがハリネズミのステーキだろうが、にこにこしながら食ってみせるだろうな」
省34
633: ◆b0M46H9tf98h [sage saga] 2023/03/10(金)01:26 ID:YFmv1LJs0(1) AAS
…数週間後…

訓練生「……ルーシー、ミスタ・シルバーがこの本をミス・パープルに渡してこいって」

栗色「え、私? わざわざ私に頼まなくたって、そのまま貴女たちが持って行けばいいのに……」

訓練生B「そう言われても困るわよ。とにかくそうするよう言われただけだもの」

訓練生「そういうこと……ねぇ、もしかしたら「あれ」じゃない?」
省36
634: ◆b0M46H9tf98h [sage saga] 2023/03/15(水)01:32 ID:c+OA7Cf80(1) AAS
パープル「……ん、ちゅっ……はむっ……ちゅ…っ♪」

栗色「ん、くぅ……っ///」

…手指から手首へと連続して口づけしていくパープルと、かすかに身をよじり顔をそむけ気味にしている栗色髪の訓練生……パープルが身体をすり寄せると髪の香りがふわりと立ちのぼり、豪奢なひだをあしらったドレスの胸元から白くふっくらとした胸のふくらみがのぞき、ほのかな肌の熱と一緒に白粉の甘い匂いが漂ってくる…

パープル「あら、お嫌だったかしら?」

栗色「ん、あふっ……いえ、別に……平気です……」
省38
635: ◆b0M46H9tf98h [sage saga] 2023/03/21(火)01:31 ID:dfZ9ScMG0(1) AAS
………



ドロシー「……ってな具合で、見事に課題をお楽しみにしちまった訓練生がいたんだとさ♪」

ベアトリス「うわぁ……///」

アンジェ「そんなのはファームで訓練生同士が広め合っている馬鹿馬鹿しい噂話にすぎないわ、実際にそんな訓練生がいたとは思えない」
省35
636: ◆b0M46H9tf98h [sage saga] 2023/03/24(金)00:54 ID:jaJXwus00(1/2) AAS
ベアトリス「ところでドロシーさん」

ドロシー「んー?」

ベアトリス「その……ドロシーさんたちのいた「ファーム」では、他にどんな訓練があったんですか?」

ドロシー「なんだ、聞きたいのか?」

ベアトリス「はい。ドロシーさんやアンジェさんって、いつも冷静沈着で……どんな訓練をしたらそういう風になれるのかな……って///」何度となくプリンセスを救ってきたアンジェに対する憧れとわずかなうらやましさをのぞかせて、軽く頬を赤らめた……
省33
637: ◆b0M46H9tf98h [sage saga] 2023/03/24(金)01:19 ID:jaJXwus00(2/2) AAS
ドロシー「くっ!」

…アンジェの小柄な身体がドロシーの振ったナイフをかいくぐって懐に飛び込んでくる……が、その動きを予見していて振ったナイフを引いて下からの突きに繋げるドロシー…

アンジェ「……っ!」

ドロシー「はぁ……っ!」

…実戦と同じく蹴りや組み付きも禁止ではないことから、長い脚を有効に使って蹴りを入れるドロシー……アンジェはとっさに飛び退いたが、手首に当たった蹴りでナイフが弾き飛ばされる…
省31
638: ◆b0M46H9tf98h [sage saga] 2023/04/01(土)01:03 ID:eU6vTxTE0(1) AAS
…どこかの牧場…

ドロシー「あいてて、すっかり身体がこわばっちまった……」

アンジェ「……」

訓練生「ねぇ、ここはどこかしら……お日様の高さからすると出発してから二時間くらいのようだけど」

訓練生B「分からないわ。樽に押し込められてから何回かぐるぐる回されたし、おかげで方向感覚もめちゃくちゃ……」
省36
639: ◆b0M46H9tf98h [sage saga] 2023/04/06(木)01:08 ID:kv1URGYP0(1/2) AAS
…そのころ・施設の一角…

ブルー「では、諸君にこれを渡そう」

訓練生F「……見たことない形ね」

訓練生G「何のナイフかしらね……毛刈りでもするのかしら?」

…施設の中、何頭かの羊たちが柵の内側に固まっている一角に連れてこられた訓練生たち……ブルーから列の先頭に立っている数人に渡されたのは鎌のような形に湾曲したナイフで、内側に刃が付いている…
省30
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