ドロシー「またハニートラップかよ…って、プリンセスに!?」 (716レス)
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◆b0M46H9tf98h
[sage saga] 2023/02/23(木)02:36
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631: ◆b0M46H9tf98h [sage saga] 2023/02/23(木) 02:36:12.97 ID:gAQ/Xl9X0 シルバー「なに、礼には及ばないよ……さ、どうぞ?」 ドロシー「……っ!」 …そう言って隣の部屋から教官が持ってきた皿には、気持ちの悪い生のイワシ……それも古くなって嫌な臭いを放ち始めたものと、血なまぐさい魚の汁気がしみ込んでいる蒸しジャガイモ、そこにきゅうりのピクルスを添えた物が盛り合わせになって載っている…… ドロシー「……」 シルバー「どうしたんだね、せっかく用意したのだから遠慮しないでいいんだよ? ほら、食べた食べた」にこにこしながら皿の生魚を勧める教官…… ドロシー「いただきます(ちくしょうめ、妙に愛想が良いと思ったらこういうことか……)」 …どうにか普段通りの表情を維持しようとするが、幼い頃の嫌な思い出までも想起させる痛みかけの生魚に思わず口の端が引きつる……しかしその手はいささかの狂いもなく、テーブルマナーの訓練で教わったとおりにきちんとイワシを「解体」すると、灰赤色の汁が染みこんだ生温かい蒸しジャガイモと一緒に口に運んだ… シルバー「……どうだね? 美味しいだろう?」 ドロシー「え、ええ……ごちそうですね」吐き気をこらえながらもにっこりと笑ってフォークを動かし、酢と塩で味付けしただけの生臭いイワシを無理やり口に押し込んでいく…… シルバー「そうだろう、お代わりもあるから遠慮せずに食べてくれたまえ」 ドロシー「ありがとうございます」 …黙って飲み込めれば少しはマシになりそうなものだが、教官があれこれと話しかけてくるので返事をしないわけにも行かず、そのたびに生臭さが否が応でも鼻につく… シルバー「飲み物は?」たっぷり二パイントは入りそうな陶器のポットを指し示して、少し首をかしげた…… ドロシー「ちょうだいします(こうなりゃ流し込むしかやりようはないものな……)」 シルバー「そうかね、では……」 ドロシー「こく……ん゛っ!?」カップに注がれた紅茶を一口飲むなり、飲まなければ良かったと心底後悔したドロシー…… シルバー「おや、どうしたのかね? 喉につかえたのならもう少し飲むといいよ」 ドロシー「いえ、ご心配なく……」 …生臭い魚の臭気を口中から洗い落とそうと含んだ紅茶はこともあろうに砂糖で甘くしてあり、そのべたついた甘味が血なまぐさいイワシと、そこに調味料としてかけてある酢の酸っぱい味に絡みついて、吐き気を催すような味わいを生み出している… シルバー「本当に大丈夫かね?」 ドロシー「……ええ(くそっ、吐き出すわけにもいかないし……)」 シルバー「そうかね……だがもう少し飲んだ方がいいのではないかな? 喉に詰まらせてはいけないからね」親切ごかしに、空になったカップへお代わりを注ぐ…… ドロシー「ご親切にありがとうございます……」 シルバー「なに、喜んでもらえたなら幸いだ……どうしたんだね? あまりフォークが進んでいないようだが?」 ドロシー「いえ、そんなことはありませんよ。 ミスタ・シルバーのお話が面白いものですから、つい……♪」 シルバー「おっと、これは失敬。 せっかくの食事を邪魔してはいけないね」 ドロシー「いえ、とんでもない(これで一点は返したな……)」 …ドロシーが四苦八苦しながらイワシを食べている間、親切な叔父さんのような表情でその様子を眺めているシルバー教官……時折思い出したように、机からどかした本をめくってみたり窓の外で鳴き交わす鳩を眺めてみたりして、さも視線を向けていないフリをするが、優秀な訓練生であるドロシーはそんな簡単な「引っかけ」に乗せられて、料理をそっとハンカチーフに包んで食べたフリをしたり、足もとのゴミ箱に捨てたりはしない… シルバー「ふむ……『逆境は、真実に至る最初の道である』」 ドロシー「……バイロンですね」 シルバー「いかにも。バイロンは好きかね?」 ドロシー「いいえ、ワーズワースの方が」 シルバー「おや、私もワーズワースの方が好きだよ。気が合うね♪」 ドロシー「そうですね」無理にイワシの残りを口に運びながら、なおかつ教官が一ヶ月も前に世間話として言っていた「好きな詩人」を思い出して会話を合わせる…… シルバー「私は、あのワーズワースのヤーロー川の詩が好きでね……あんなに美しくてはかなげなものはないよ」 ドロシー「同感です。特にあの終わりの一節が余韻を残していて、それがとても良い効果を生んでいますね」 シルバー「そうなんだよ、彼は実に見事な書き方をした……と、何だかんだとおしゃべりをしているうちにすっかりお皿が綺麗になったね」 ドロシー「ええ、まぁ……ちょっと空腹だったものですから♪」吐き気をこらえつつ、冗談めかした…… シルバー「ははは、健康な証拠だね……おや、そろそろ午後の訓練が始まる時間だ。皿は私が片付けておくから、君は訓練に遅れないようにしなさい」 ドロシー「では、失礼します」 シルバー「うむ。良かったらまた食べにくるといい」そう言うと、にこにこ顔でドロシーを部屋から送り出した…… ……… … http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1520954906/631
シルバーなに礼には及ばないよさどうぞ? ドロシーっ! そう言って隣の部屋から教官が持ってきた皿には気持ちの悪い生のイワシそれも古くなって嫌な臭いを放ち始めたものと血なまぐさい魚の汁気がしみ込んでいる蒸しジャガイモそこにきゅうりのピクルスを添えた物が盛り合わせになって載っている ドロシー シルバーどうしたんだねせっかく用意したのだから遠慮しないでいいんだよ? ほら食べた食べたにこにこしながら皿の生魚を勧める教官 ドロシーいただきますちくしょうめ妙に愛想が良いと思ったらこういうことか どうにか普段通りの表情を維持しようとするが幼い頃の嫌な思い出までも想起させる痛みかけの生魚に思わず口の端が引きつるしかしその手はいささかの狂いもなくテーブルマナーの訓練で教わったとおりにきちんとイワシを解体すると灰赤色の汁が染みこんだ生温かい蒸しジャガイモと一緒に口に運んだ シルバーどうだね? 美味しいだろう? ドロシーえええごちそうですね吐き気をこらえながらもにっこりと笑ってフォークを動かし酢と塩で味付けしただけの生臭いイワシを無理やり口に押し込んでいく シルバーそうだろうお代わりもあるから遠慮せずに食べてくれたまえ ドロシーありがとうございます 黙って飲み込めれば少しはマシになりそうなものだが教官があれこれと話しかけてくるので返事をしないわけにも行かずそのたびに生臭さが否が応でも鼻につく シルバー飲み物は?たっぷり二パイントは入りそうな陶器のポットを指し示して少し首をかしげた ドロシーちょうだいしますこうなりゃ流し込むしかやりようはないものな シルバーそうかねでは ドロシーこくんっ!?カップに注がれた紅茶を一口飲むなり飲まなければ良かったと心底後悔したドロシー シルバーおやどうしたのかね? 喉につかえたのならもう少し飲むといいよ ドロシーいえご心配なく 生臭い魚の臭気を口中から洗い落とそうと含んだ紅茶はこともあろうに砂糖で甘くしてありそのべたついた甘味が血なまぐさいイワシとそこに調味料としてかけてある酢の酸っぱい味に絡みついて吐き気を催すような味わいを生み出している シルバー本当に大丈夫かね? ドロシーええくそっ吐き出すわけにもいかないし シルバーそうかねだがもう少し飲んだ方がいいのではないかな? 喉に詰まらせてはいけないからね親切ごかしに空になったカップへお代わりを注ぐ ドロシーご親切にありがとうございます シルバーなに喜んでもらえたなら幸いだどうしたんだね? あまりフォークが進んでいないようだが? ドロシーいえそんなことはありませんよ ミスタシルバーのお話が面白いものですからつい シルバーおっとこれは失敬 せっかくの食事を邪魔してはいけないね ドロシーいえとんでもないこれで一点は返したな ドロシーが四苦八苦しながらイワシを食べている間親切な叔父さんのような表情でその様子を眺めているシルバー教官時折思い出したように机からどかした本をめくってみたり窓の外で鳴き交わす鳩を眺めてみたりしてさも視線を向けていないフリをするが優秀な訓練生であるドロシーはそんな簡単な引っかけに乗せられて料理をそっとハンカチーフに包んで食べたフリをしたり足もとのゴミ箱に捨てたりはしない シルバーふむ逆境は真実に至る最初の道である ドロシーバイロンですね シルバーいかにもバイロンは好きかね? ドロシーいいえワーズワースの方が シルバーおや私もワーズワースの方が好きだよ気が合うね ドロシーそうですね無理にイワシの残りを口に運びながらなおかつ教官が一ヶ月も前に世間話として言っていた好きな詩人を思い出して会話を合わせる シルバー私はあのワーズワースのヤーロー川の詩が好きでねあんなに美しくてはかなげなものはないよ ドロシー同感です特にあの終わりの一節が余韻を残していてそれがとても良い効果を生んでいますね シルバーそうなんだよ彼は実に見事な書き方をしたと何だかんだとおしゃべりをしているうちにすっかりお皿が麗になったね ドロシーええまぁちょっと空腹だったものですから吐き気をこらえつつ冗談めかした シルバーははは健康な証拠だねおやそろそろ午後の訓練が始まる時間だ皿は私が片付けておくから君は訓練に遅れないようにしなさい ドロシーでは失礼します シルバーうむ良かったらまた食べにくるといいそう言うとにこにこ顔でドロシーを部屋から送り出した
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