ドロシー「またハニートラップかよ…って、プリンセスに!?」 (716レス)
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637: ◆b0M46H9tf98h [sage saga] 2023/03/24(金)01:19 ID:jaJXwus00(2/2) AAS
ドロシー「くっ!」

…アンジェの小柄な身体がドロシーの振ったナイフをかいくぐって懐に飛び込んでくる……が、その動きを予見していて振ったナイフを引いて下からの突きに繋げるドロシー…

アンジェ「……っ!」

ドロシー「はぁ……っ!」

…実戦と同じく蹴りや組み付きも禁止ではないことから、長い脚を有効に使って蹴りを入れるドロシー……アンジェはとっさに飛び退いたが、手首に当たった蹴りでナイフが弾き飛ばされる…

アンジェ「ちっ……!」そのままもう一回後ろに飛び、地面に落ちたナイフをぱっと拾い上げる……

ドロシー「……さすが!」

アンジェ「貴女もね……ふっ!」

ドロシー「うっ……く!」ドロシーの額をかすめたナイフが前髪に触れ、赤っぽい毛が数本切り散らされてひらひらと舞った……

ドロシー「まさかお前のが本物かよ……はあっ!」

アンジェ「たぁぁ……っ!」

ドロシー「ぐ……っ!」

…リーチそのものはドロシーより短いが、それを補って余りある機敏な動きで容赦なく間合いを詰めてくるアンジェ……ドロシーもアンジェの呼吸を読んで鋭い突きや払いをかわしていたが、さすがに避けきれず体勢を崩し、とっさに空中で宙返りをすると地面に手をついた……その隙を逃さずアンジェが飛び込んでくる…

アンジェ「やあっ……!」

ドロシー「さすがだよアンジェ……だけどな!」ここを先途とばかりに飛び込んでくるアンジェに対し、手に握り込んだ運動場の砂を顔面に浴びせかけた……

アンジェ「うぷ……っ!?」

ドロシー「そらっ!」アンジェのナイフを弾き飛ばすと地面に押し倒し、喉元にナイフを当てた……

補助教官「よし、そこまで!」

ドロシー「ふー、やれやれ……まったく寿命が縮まったぜ」

ブルー「……よくやった。あそこまで体勢を崩された所から立て直すのは難しく思えるが、今のように機転を利かせて対処すれば活路も見いだせる。大したものだ」

ドロシー「どうも」

ブルー「君の戦い方もなかなか良かった。腕の振りも早ければ力もある……ただ、君の戦い方は上手だがいささか綺麗で正統派すぎる。もっと相手の意表を突くようなずるいやり口や汚い戦い方も身に付けることだ」

アンジェ「以後気を付けます」

ブルー「よろしい……だれか怪我人は?いないな? 結構、ならもう一回だ」

………



ベアトリス「……それにしても本当のナイフでなんて、危険すぎますよ」

ドロシー「まぁな……だが教官はこう言っていたよ「怪我は訓練のうちにしておけ、本番で怪我をしたらおしまいだ」ってな」

ベアトリス「確かに一理ありますけれど……でも、やっぱりアンジェさんは強いんですね」

ドロシー「ああ。あの冷血女は本当に何でもこなせるやつさ……」

ベアトリス「そうですね……他にはどんな訓練があったんですか」

ドロシー「そうだな……ああ、そうそう。ある程度ファームにも馴染んだ頃に「遠足」があったっけ」

ベアトリス「遠足ですか? でも情報部員の養成施設なんですから、普通の遠足とは違うんですよね?」

ドロシー「はははっ、察しが良いな♪ 確かに普通の遠足とはまるっきり別物だったさ」

ベアトリス「やっぱり……」

ドロシー「そりゃあ普通の学校とはわけが違うからな……あれはファームに入ってひと月もたたないころだったが、訓練生全員が目隠しをされて樽だの箱だのに押し込められて、馬車やトラックに載せられるとどっかに運ばれるんだ……」
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