[過去ログ] IUTを読むための用語集資料集スレ (944レス)
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883: 現代数学の系譜 雑談 ◆yH25M02vWFhP 2020/11/25(水)23:18 ID:VlvJJ1mh(3/4) AAS
>>882
つづき

Γ0(11) のときはネットを探して正解の図形を見つけたので、それを見ながら代表元を探すことができましたが、今回は正解も見つかりません。

そんなわけで、この問題は実は2年ぐらい前からずっと悩んでいまして、半ば諦めていたのですが・・・。

つい先日、方法を見つけました。

参考:
sagemath - Drawing fundamental domains with sage - Mathematics Stack Exchange
外部リンク:math.stackexchange.com
sagemathというソフトで、合同部分群に関する基本領域を描画する機能があるというのです。sagemathすごい!

それでは、以下のコマンドを実行してみましょう。
なんと、一発で Γ1(11) の基本領域が描画されます。

ぴったり Y1(N) の点と対応させるためには、楕円曲線の同型類では、少々おおざっぱすぎることがわかります。そこで、同型の取り方をもう少し細かくしよう という発想が出てきます。それが、レベル構造付き楕円曲線 のアイデアです。

5. おわりに
今回は、レベル構造付き楕円曲線について解説しました。楕円曲線に、N 等分点という構造を加えて同型写像を考えることで、単なる楕円曲線としての同型類より細かい分類を作ることができるのでした。

このアイデアにより、モジュラー曲線 Y1(N) とレベル構造付き楕円曲線の同型類 S1(N) の間に全単射が得られました。

モジュラー曲線シリーズの記事は、当初は第3回で終わりの予定でしたが、もう少し書きたいことが残っています。今のところの予定では、あと2、3回程度は続くはずなので、よろしければ引き続きご覧になってください。

それでは、今日はこの辺で。

参考文献
Y1(11) を計算したいと思ったきっかけは、次の本の6章の三枝先生の記事を読んだことでした。

数学の現在 i
作者: 斎藤毅,河東泰之,小林俊行
出版社/メーカー: 東京大学出版会
発売日: 2016/05/28

A First Course in Modular Forms (Graduate Texts in Mathematics)
作者: Fred Diamond,JERRY MICHAEL SHURMAN
出版社/メーカー: Springer
発売日: 2016/10/12
(引用終り)
以上
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