[過去ログ] 【銀魂】空知英秋作品でエロパロ20【13】 (861レス)
前次1-
抽出解除 必死チェッカー(本家) (べ) レス栞 あぼーん

このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
次スレ検索 歴削→次スレ 栞削→次スレ 過去ログメニュー
572: 2014/01/19(日)21:16 ID:Pcf/llh3(1/14) AAS
流れを無視して高妙を投下します。
この間の魂入れ替わり編を読んで、迷い猫を飼いならすお妙さんなら
野獣のような攘夷浪士も手懐けられるのではないかと思って書きました。
前置きが長く、エロス場面に入るまで時間がかかりますが、もしよければ読んで下さい。
573: 高妙1 2014/01/19(日)21:19 ID:Pcf/llh3(2/14) AAS
庭を何やら禍々しい気配が走った。今夜は新ちゃんがいないのにまたあのストーカーかしら、
と妙は溜め息をついて立ち上がり、障子を開けて庭を見た。しかしそこにいたのはゴリラではなく、手負いの狼だった。息を乱し、左肩から流れる血を抑えながらも、抜刀して威嚇するような強いまなざしを自分に投げつけてくる。一つしかない目で。
隻眼の攘夷志士・高杉晋助。
その目線をまともに受けとめた妙は一瞬にして状況を判断し、次の瞬間、自分でも信じられない行為に出た。
「こっちへ」
そう囁いて妙は奥の道場に促した。男は一瞬、虚をつかれたかのような顔をしたが、意外にも素直にその言葉に従った。
志村家の門を激しく叩く音が聞こえたからである。
「真選組だ。ここを開けてくれ」
妙は深呼吸を一つすると、背筋を伸ばしキッとした表情で門のほうに向かった。
真っ暗な道場の片隅に残された高杉は、引き渡されることを覚悟しながら肩を抑えて息を殺していた。
省20
574: 高妙2 2014/01/19(日)21:23 ID:Pcf/llh3(3/14) AAS
そう言って妙は極上の笑みを浮かべた。こんな状況でなければ見惚れてしまうほどの微笑だった。
さすがは次期かぶき町四天王の呼び名も高い女だ。土方は名残を残しつつも、恒道館道場を後にした。
門を閉じた後、妙は深呼吸をして、清潔なサラシに手拭、清酒、盥に水を用意して道場に向かった。
壁に背を預け、闇の中で唇を噛みしめながら座り込んでいた男は、妙を見上げた。
「今、止血するわ」
そう言って妙は手際よく高杉の着物を脱がすと、肩から流れる血を拭った。そして清酒を口に含むと
深い太刀傷に向かって吹きつけた。それから慣れた手つきでサラシを高杉の身体に巻きつけていく。
何一つ無駄のない美しい所作だった。
「…何故だ?」
一心不乱に自分の手当てをしている女の真意が掴めず、高杉は痛みを堪えながら尋ねた。
省20
575: 高妙3 2014/01/19(日)21:25 ID:Pcf/llh3(4/14) AAS
「お前…」
「それに、あなたこそあの時、私を斬ろうと思えば斬れたはずです…でも、しなかった。
私を見つめた野獣のような目の中に、人間らしさが確かにありました。だから私はその時、
あなたは罪人ではあるけれども悪人ではない、と感じたのです」
そうきっぱりと言い切る妙には、一本芯の通ったしなやかな気高さが滲んでいた。久しぶりに魂のある人間に会ったような気がした。
「今、お布団と着替えの着物を持ってきます」
そう言って妙は母屋の方へ向かった。一人残された高杉は暗闇に慣れてきた瞳で、道場を見渡した。
懐かしい匂いがした。道理でここは落ち着くはずだ。寂れてはいるがかつては門下生で賑わっていたのだろう。
(没落しても武家の娘か……)
もはや自分が失ってしまったものを持っている小娘に、高杉はひどく心を揺さぶられた。
省10
576: 高妙4 2014/01/19(日)21:27 ID:Pcf/llh3(5/14) AAS
それから一月ほど経った梅の花がほころぶ頃、志村家の郵便受けに差出人不明の贈り物が届けられた。新八がそれに気づき、妙に尋ねた。
「姉上、何でしょうこれ? 宛名が書いてないですね」
「新ちゃん、見せて」
それは手触りのいい上質の漆塗りの箱だった。妙は胸騒ぎがした。
「やだなぁ、気味が悪いですよ。もしかして爆弾?」
「す、すまいるのお客さんが、私にプレゼントを贈ってくれるって言ってたの」
「姉上…?」
奪い取るかのようにその箱を手にすると、妙は自室に駆け込み箱を開けた。
そこには銀細工に珊瑚を梅の花にあしらった簪があった。
一見しただけで高価な特注品だということがわかる。
省22
577: 高妙5 2014/01/19(日)21:32 ID:Pcf/llh3(6/14) AAS
その後、満月が来るたびに高杉は妙の元をふらりと訪れ、縁側で酒を傾けるだけの束の間の逢瀬を重ね、
そして毎回夜が明ける前には帰って行った。
そんな満月の夜が一体幾度過ぎていったであろうか。季節も変わって、妙自身、高杉にとって自分は
どんな存在であるか分からなくなってきていた。
高杉が志村家に匿われた日から一年も過ぎたある小雨の降る夜―――
満月の晩ではなかった。妙は既に入浴を済ませ、夜着に着替えて床につこうとしていた。
ふとあの晩のような胸騒ぎがして、妙は恐る恐る自分の部屋の雨戸を開けて庭を見た。
そこには夜露に濡れた高杉の姿があった。
「高杉さん…」
妙は息を飲んだ。ひどく思いつめたようで、それでいて恐ろしいほど激しいまなざしで
省25
578: 高妙6 2014/01/19(日)21:34 ID:Pcf/llh3(7/14) AAS
言いながら妙の声は震えていた。未だに高杉は振り向いてくれない。
妙は力なく高杉の袖を離した。すべてを諦めかけた時、絞り出すかの様な高杉の声が聞こえた。
「怖かった…」
「え…?」
「お前に逢うたびあまりに幸せすぎて、壊れてしまうのが、怖かった」
「高杉さん…」
「お前があんまり清らかで、綺麗すぎるから、汚しちまいそうで…怖かった」
高杉の声は消え入りそうだったが、妙の心に激しく響いてきた。
「俺が…お前を嫌いだと思ったか? お前を欲しなかったと思ったか? 
一緒にいた時、何度お前のその白いうなじを掻き抱きそうになったことか、
省26
579: 高妙7 2014/01/19(日)21:37 ID:Pcf/llh3(8/14) AAS
「待って。びしょ濡れだわ」
そう言って妙は、引き出しからタオルを取り出して高杉の髪をかいがいしく拭った。
高杉は着物の帯をほどき、前を肌蹴て妙に体を拭かせた。
そして新しいタオルを取り出して自分の体をも拭こうとする妙からそれを奪い、
彼女の頭からかぶせてやった。
「お前も脱げ。風邪ひいちまうぞ」
「でも…」
「なんなら俺が脱がしてやるかァ?」
高杉は悪戯っぽく笑う。一瞬躊躇した妙ではあったが、
頬を染めつつ高杉の言うとおりに襦袢の帯を解いた。
省27
580: 高妙8 2014/01/19(日)21:39 ID:Pcf/llh3(9/14) AAS
「あ…あっ」
妙の口から甘いためいきが漏れた。もっともっと声が聞きたくて、
高杉は舌と指で妙の敏感な桃色の先端を責めたてた。
妙の声が高く激しくなるにつれ、高杉もまたえも言われぬ高揚感を覚えていた。 
(俺の腕の中で、もっと乱れろ、もっと狂え、もっと美しく咲け)
何もかも初めて味わう感覚に、妙はめまいを覚えた。
高杉の舌が自分の肌をたどる度に、頭を左右に振り、喘ぎ声をあげた。
まるで自分の体ではないかのような熱く熔けるような感覚が体を走る。
妙のきめ細やかな白い肌に高杉が紅い花を咲かせてゆく。
「あっ、ああっ、あ……ん」
省25
581: 高妙9 2014/01/19(日)21:42 ID:Pcf/llh3(10/14) AAS
妙の頬に一筋の涙が伝った。意識が遠いところに運ばれていくような気がした。
体が燃える様に熱く、白い肌には汗が浮かんでいた。
もはやどこに触れられても、激しい悦びが妙を包み、熔けて流されてしまいそうであった。
「あっ……あぁっ」
ひときわ高い声があがり妙の細い脚が震えたかと思うと、ぐったりと力が抜けていった。
高杉は顔を上げると、極みを迎えて小刻みに息を乱している女を見下ろした。
(なんという女だ…)
ひどく華奢なのに、俺がどんな愛撫を加えても、どこまでも受け止めてくれる。
こんなに息も絶え絶えで、乱されているというのに、途方もなく清楚で美しい。
「綺麗だ…」
省22
582: 高妙10 2014/01/19(日)21:44 ID:Pcf/llh3(11/14) AAS
灼熱の刃に貫かれるかのような痛みを堪え、妙は高杉の愛撫を全て受け止めようとしていた。
首を左右に振るあまり、髪が乱れて顔にかかり、妙はその髪の毛ごと唇を噛み締めた。
そんな姿となっても妙は美しかった。
いや、そんな姿だからこそえも言われぬ色香を醸し出していたのかもしれない。
初めこそ興奮したものの、柳眉を切なげに歪めて自分の激しさを受け入れようとしてくれる
女が、次第にいじらしくなっていった。
壊してしまうのではないかと不安になった。
「妙…」
高杉の身体の動きが一瞬止まる。何が起こったか分からず、涙で霞む目を開けて、妙は高杉を見つめた。
あ、と驚いて微かな声をあげる。そしてそっと高杉の頬を撫でると、妙はこの上なく優しい声で囁いた。
省21
583: 高妙11 2014/01/19(日)21:47 ID:Pcf/llh3(12/14) AAS
一夜のうちに少女から女へと生まれ変わった妙は、
高杉の目から見てもハッとするほどの変化を見せていた。
艶やかな黒髪、憂いと喜びを帯びたまなざし、紅もさしていないのに色めく薄紅の口元、
真珠色に輝く肌、たおやかな体つき。
そんな妙を高杉は、まるで生まれたての小動物でも扱うかのような細心さで、扱った。
高杉の手に触れられ、撫でられたところは、そこだけが熱を帯びるかの様に思われた。
(愛してる……)
二人の間に言葉はなかった。何かを言ってしまうと、壊れてしまいそうだったから。
瞬きすることさえ忘れ、互いに見つめ合い、口づけを交わすだけでも幸せを感じた。
互いの腕も脚もどちらのものか解らなくなるほど、絡み合い離れがたくなっていた。
省23
584: 高妙12 2014/01/19(日)21:50 ID:Pcf/llh3(13/14) AAS
妙は高杉の背中に顔を埋めた。そうでもしなければ嬉しさと切なさで泣いてしまいそうだったからだ。
妙のぬくもりが伝わり、高杉もまた差し迫った残酷な現実を少しだけ忘れることができた。

「君がため をしかざりし 命さへ
ながくもがなと 思ひけるかな」

自作の歌では照れくさかったのだろうか、高杉は百人一首にもある有名な歌を後朝の歌として詠んだ。
それは妙でも知っている藤原義孝の一首であった。

君のために死んでも惜しくはないと思っていた命だったが、
君に逢った今ではまだ生きたいと思うようになってしまった

そんな意味の歌を詠まれて、妙は頬を染めた。ゆっくりと高杉が振り返る。
次の瞬間、妙の華奢な体を狂おしく掻き抱いた。折れるほどに。
省19
585: 2014/01/19(日)21:53 ID:Pcf/llh3(14/14) AAS
以上です。
改行とかまだ不慣れで、読みにくくてすみませんでした。
前次1-
スレ情報 赤レス抽出 画像レス抽出 歴の未読スレ AAサムネイル

ぬこの手 ぬこTOP 3.304s*