[過去ログ] 【銀魂】空知英秋作品でエロパロ20【13】 (861レス)
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575: 高妙3 2014/01/19(日)21:25 ID:Pcf/llh3(4/14) AAS
「お前…」
「それに、あなたこそあの時、私を斬ろうと思えば斬れたはずです…でも、しなかった。
私を見つめた野獣のような目の中に、人間らしさが確かにありました。だから私はその時、
あなたは罪人ではあるけれども悪人ではない、と感じたのです」
そうきっぱりと言い切る妙には、一本芯の通ったしなやかな気高さが滲んでいた。久しぶりに魂のある人間に会ったような気がした。
「今、お布団と着替えの着物を持ってきます」
そう言って妙は母屋の方へ向かった。一人残された高杉は暗闇に慣れてきた瞳で、道場を見渡した。
懐かしい匂いがした。道理でここは落ち着くはずだ。寂れてはいるがかつては門下生で賑わっていたのだろう。
(没落しても武家の娘か……)
もはや自分が失ってしまったものを持っている小娘に、高杉はひどく心を揺さぶられた。
そしてこの娘をよく知っているかつての仲間に、ちりりとした嫉妬を覚えた。

それから数日間、高杉は道場の片隅で傷を癒した。本当はこの娘に迷惑がかかる前に、
ここを去るつもりでいた。しかし妙が持ってきた卵粥を食した途端、起き上がれなくなってしまい、
否が応でも傷が治るまで横にならざるを得なかったのだ。
一瞬、この女が何か劇物でもしこんだのかと訝ったが、悪びれることもなく笑顔で自分を看病する姿に
疑いも消し飛んだ。この娘は天然なのだ。
そして妙と過ごした日々は、攘夷活動に足を踏み入れて以来、高杉が初めて味わった心安らぐ時間であった。
ある朝、着物と布団を綺麗に畳んで指名手配犯は姿を消した。
回復したことに安堵する一方、ふと一抹の寂しさも覚えた。
妙にとっても高杉と他愛のないことを語り合っていた時、不思議に心が弾んでいたからだ。
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