[過去ログ] 代数的整数論 009 (1001レス)
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(1): Kummer ◆g2BU0D6YN2 2007/11/20(火) 21:01:45 AAS
代数的整数論 009
Kummer ◆g2BU0D6YN2 が代数的整数論を語るスレです。

内容についてわからないことがあったら遠慮なく
質問してください。
その他、内容についてのご意見は歓迎します。
例えば、誤りの指摘、証明の改良など。
なお、このスレの主題に直接関係のないコメントについては
原則としてレスはしません(たとえそれが励ましの言葉であっても)。

過去スレ
#001
2chスレ:math
#002
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#008
2chスレ:math
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(5): Kummer ◆g2BU0D6YN2 2007/11/20(火) 21:12:57 AAS
次の定義は(過去スレ008の554)の拡張である。

定義
K を実数体または複素数体とする。
K 上の分離的で局所凸(過去スレ008の513, 593)な位相線形空間 E は
距離付け可能(過去スレ007の96)で完備なとき Frechet 空間と言う。
3
(2): Kummer ◆g2BU0D6YN2 2007/11/20(火) 21:31:24 AAS
定義
K を実数体または複素数体とする。
E を K 上の線形空間とする。
A を E の部分集合とする。
A の平衡包(過去スレ008の439)の凸包(過去スレ008の431)を
A の凸平衡包と言う。
4
(1): あぼーん [あぼーん] あぼーん AAS
あぼーん
5: 2007/11/20(火) 23:15:34 AAS
a
6: あぼーん [あぼーん] あぼーん AAS
あぼーん
7: 2007/11/21(水) 18:33:44 AAS
b
8: 2007/11/21(水) 21:46:18 AAS
何故このスレでこの手の輩が湧くのか
9: あぼーん [あぼーん] あぼーん AAS
あぼーん
10
(1): Kummer ◆g2BU0D6YN2 2007/11/23(金) 03:45:48 AAS
命題
K を実数体または複素数体とする。
E を K 上の線形空間とする。
A を E の部分集合とする。

A の凸平衡包(>>3)は Σ(λ_i)x_i の形の元全体である。
ここで (x_i) は A の元の有限列であり、
(λ_i) は K の元の有限列で Σ|λ_i| ≦ 1 となるもの。

証明
A の平衡包(過去スレ008の439)を B とする。
B = ∪{μA | |μ| ≦ 1, μ ∈ K } である。
B の凸包(過去スレ008の431)、即ち A の凸平衡包を Γ とする。
過去スレ008の433より
Γ = {Σ(λ_i)y_i | y_i ∈ B, i = 1, ..., n, λ_i ≧ 0, Σλ_i = 1}

λ_i ≧ 0, Σλ_i = 1, |μ_i| ≦ 1, μ_i ∈ K のとき、
Σ|(λ_i)(μ_i)| = Σ(λ_i)|(μ_i)| ≦ Σλ_i = 1
よって、Γ の元は Σ(ν_i)x_i, x_i ∈ A, Σ|ν_i| ≦ 1, ν_i ∈ K
と書ける。

逆に x = Σ(λ_i)x_i, x_i ∈ A, Σ|λ_i| ≦ 1, λ_i ∈ K のとき、
x ∈ Γ を示せばよい。
λ_i が全て 0 なら x = 0 だから x ∈ Γ である。
よって、各 λ_i ≠ 0 と仮定してよい。
h = Σ|λ_i| とおく。0 < h ≦ 1 である。
x/h = Σ(|λ_i|/h)(μ_i)x_i である。
ここで μ_i = (λ_i)/|λ_i|
|μ_i| = 1 だから (μ_i)x_i ∈ B である。
Σ(|λ_i|/h) = 1 だから x/h ∈ B である。
B は平衡的だから x ∈ B である。
証明終
11
(5): Kummer ◆g2BU0D6YN2 2007/11/23(金) 07:29:28 AAS
命題
K を必ずしも可換とは限らない体とする。
| | を K の自明でない絶対値(過去スレ006の414)とする。
E を K 上の位相線形空間とする。
E の 0 の閉近傍で平衡的なもの全体は 0 の基本近傍系となる。

証明
V を 0 の任意の近傍とする。
N = ∩μV とおく。ここで μ は |μ| ≧ 1 となる全ての μ ∈ K を
動く。
過去スレ006の631より N は V に含まれる最大の平衡的集合である。
即ち V の平衡核(過去スレ006の632)である。

(λ、x) ∈ K×E に λx ∈ E を対応させる写像は連続であるから
実数 α > 0 と E の 0 の近傍 W が存在して |λ| < α なら
λW ⊂ V となる。
| | は自明でない絶対値だから 0 < |μ| < α となる μ ∈ K が
ある。
|λ| ≦ 1 のとき |λμ| ≦ |μ| < α だから
λμW ⊂ V である。
よって μW ⊂ N である。
μW は 0 の近傍だから N も 0 の近傍である。
V が閉なら N も閉である。
E は一様空間であるから過去スレ006の207より 0 の閉近傍全体は
基本近傍系である。
よって本命題の主張が得られる。
証明終
12: Kummer ◆g2BU0D6YN2 2007/11/23(金) 07:33:48 AAS
>>11 は簡単な事実だが位相ベクトル空間論の基本となるものである。
この命題が平衡的集合が位相ベクトル空間において重要になる理由の
一つである。
13
(1): Kummer ◆g2BU0D6YN2 2007/11/23(金) 09:18:04 AAS
命題
K を実数体または複素数体とする。
E を K 上の線形空間とする。
A を E の部分集合とする。
A の凸平衡包(>>3)は平衡的である。

証明
A の凸平衡包を B とする。
>>10 より B の任意の元 x は x = Σ(λ_i)x_i と書ける。
ここで (x_i) は A の元の有限列であり、
(λ_i) は K の元の有限列で Σ|λ_i| ≦ 1 となるもの。

μ ∈ K, |μ| ≦ 1 なら
μx = Σμ(λ_i)x_i であり、Σ|μλ_i| ≦ |μ|Σ|λ_i| ≦ 1
よって μx ∈ B である。
即ち、B は平衡的である。
証明終
14
(1): Kummer ◆g2BU0D6YN2 2007/11/23(金) 09:23:16 AAS
次の命題は過去スレ008の454の拡張である。

命題
K を実数体または複素数体とする。
E を K 上の位相線形空間とする。
A を E の平衡的(過去スレ006の630)な部分集合とする。
A の閉包 A~ は平衡的である。

証明
|μ| ≦ 1 に対して写像 f: E → E を f(x) = μx で定義する。
f は連続だから f(A~) ⊂ f(A)~ ⊂ A~ である。
よって、A~ は平衡的である。
証明終
15
(2): Kummer ◆g2BU0D6YN2 2007/11/23(金) 09:41:44 AAS
次の命題は過去スレ008の514の拡張である。

命題
K を実数体または複素数体とする。
E を K 上の局所凸な位相線形空間(過去スレ008の593)とする。
E の 0 の近傍で樽(過去スレ008の598)となるもの全体は
0 の基本近傍系となる。

証明
0 の任意の近傍 U をとる。
E は一様空間であるから過去スレ006の207より 0 の閉近傍全体は
基本近傍系である。
よって、0 の閉近傍 V で V ⊂ U となるものがある。
E は局所凸だから 0 の凸近傍 W で W ⊂ V となるものがある。
>>11 より 0 の閉近傍で平衡的な N で N ⊂ W となるものがある。
N の凸包を T とする。T の閉包を S とする。
W は凸だから T ⊂ W である。
V は閉だから S ⊂ V である。
N ⊂ S だから S は 0 の近傍である。
S が樽であることを示せばよい。

>>13 より T は平衡的である。
>>14 より S も平衡的である。
過去スレ008の434 より S は凸である。
過去スレ008の629 より S は吸収的(過去スレ008の628)である。
以上から S は樽である。
証明終
16: 2007/11/23(金) 16:24:09 AAS
ふむ
17: 2007/11/23(金) 16:25:23 AAS
前スレ容量オーバーしたの?
18: Kummer ◆g2BU0D6YN2 2007/11/23(金) 19:31:22 AAS
Bourbakiを真似て過去スレ008では、まず最初に実数体上の位相線形空間の
基礎的なことを述べた。
しかし、これはあまりいい方法ではなかった。
最初から K を実数体または複素数体として K 上の位相線形空間を扱えば
よかった。
そうすれば、2度手間を防げたし、参照にも便利だった。
19
(2): Kummer ◆g2BU0D6YN2 2007/11/23(金) 19:50:30 AAS
次の命題は過去スレ008の511の拡張である。

命題
K を実数体または複素数体とする。
E を K 上のの位相線形空間とする。
B を E における樽(過去スレ008の598)とする。
このとき、半ノルム(過去スレ008の458) p で
B = { x ∈ E | p(x) ≦ 1 } となるものが一意に存在する。

p が連続となるためには B が 0 の近傍であることが必要十分である。

証明
任意の x ∈ E に対して、p(x) = inf { α > 0 | x ∈ αB } とおく。
過去スレ008の599より、p(x) は E の半ノルムである。

V(p, 1) = { x ∈ E | p(x) ≦ 1 } とおく。
p(x) ≦ 1 なら任意の ε > 0 に対して x ∈ (1 + ε)B
よって、(1/(1 + ε))x ∈ B となる。
ε → 0 のとき 1/(1 + ε) → 1 だから
(1/(1 + ε))x → x となる。
B は閉集合だから x ∈ B である。
よって、V(p, 1) ⊂ B である。
逆の包含関係は明らかだから V(p, 1) = B
p の一意性は過去スレ008の510 より明らかである。

B が 0 の近傍なら 0 ⊂ U ⊂ B となる開集合 U がある。
任意の ε > 0 に対して εU は 0 の近傍である。
x ∈ U なら p(εx) = εp(x) ≦ ε
よって、p は 0 で連続である。

逆に p が連続なら過去スレ008の474 より B は 0 の近傍である。
証明終
20
(4): Kummer ◆g2BU0D6YN2 2007/11/23(金) 20:10:04 AAS
過去スレ008で実数体上の位相線形空間について述べた命題は
そのまま複素数体上の位相線形空間で成り立つ場合が多い。
証明もそのままか、あるいは自明なわずかの修正で成り立つ場合が多い。
よって、以後は特に説明を要する場合を除いて、複素数体上の場合の
命題とその証明を追加することは省略する。
21
(2): Kummer ◆g2BU0D6YN2 2007/11/23(金) 20:38:30 AAS
定義
K を実数体または複素数体とする。
E を K 上の位相線形空間とする。
X を局所コンパクト空間とする。

X から E への連続写像全体を C(X; E) と書く。
X から E への連続写像でコンパクトな台(過去スレ007の671)を持つもの
全体を K(X; E) と書く。

A を X の部分集合としたとき、
{ f ∈ K(X; E) | Supp(f) ⊂ A } を K(X, A; E) と書く。
ここで、Supp(f) は f の台を表す(過去スレ007の671)。

R を実数体としたとき { f ∈ K(X; R) | f ≧ 0 } を K+(X) と書く。
22
(1): 2007/11/23(金) 21:45:34 AAS
p-adic な位相線型空間論は無いの?
23
(1): Kummer ◆g2BU0D6YN2 2007/11/23(金) 21:57:10 AAS
命題
E を実数体または複素数体上の位相線形空間とする。
X を局所コンパクト空間とする。
K を X のコンパクトな部分集合とする。

K(X, K; E) の元 f に f の K への制限 f|K を対応させる
写像は明らかに単射である。K(X, K; E) のこの単射による像は
{ f ∈ C(K; E) | f(K^b)= 0 } と一致する。
ここで K^b は K の X における境界、即ち K^b = K - int(K) である。
ここで、int(K) は K の内部である。

証明
任意の f ∈ K(X, K; E) に対して U = { x ∈ X | f(x) ≠ 0 } とおく。
U は X の開集合で U ⊂ K だから U ⊂ int(K) である。
よって、f(K^b) = 0 である。

逆に、g ∈ C(K; E) で g(K^b) = 0 とする。
f を K において g と一致し、X - K で 0 となる X から E への
写像とする。
f は閉集合 F = X - int(K) 上で定数 0 だから連続である。
f は K 上で g と一致するから勿論連続である。
X = K ∪ F だから f は X 上で連続である。
よって、 f ∈ K(X, K; E) である。
証明終
24: Kummer ◆g2BU0D6YN2 2007/11/23(金) 22:26:41 AAS
>>22

世の中に有るか無いかというなら有るでしょう(私はそれについて詳しくはないが)。
このスレシリーズにはあまりない。
しかし、過去スレ006で自明でない絶対値を持つ体上の位相線形空間
について非常に基礎的なことを述べた(例えば687)。
これは p-進数体を扱うところで使用される。
25
(1): Kummer ◆g2BU0D6YN2 2007/11/24(土) 07:43:36 AAS
命題
E を実数体または複素数体上の位相線形空間とする。
X を局所コンパクト空間とする。
K を X のコンパクトな部分集合とする。
C(K; E) (>>21) に一様収束の位相(過去スレ007の150)を入れる。

K(X, K; E) の元 f に f の K への制限 f|K を対応させることにより
K(X, K; E) を C(K; E) の部分集合とみなす。

このとき K(X, K; E) は C(K; E) において閉である。

証明
>>23 より K(X, K; E) = { f ∈ C(K; E) | f(K^b)= 0 } である。

x ∈ K に対して C(K; E) の元 f に f(x) ∈ E を対応させる写像は
連続である。
従って T(x) = { f ∈ C(K; E) | f(x) = 0 } は閉である。
よって、K(X, K; E) = ∩{T(x) | x ∈ K^b } は閉である。
証明終
26
(2): Kummer ◆g2BU0D6YN2 2007/11/24(土) 09:04:23 AAS
定義
X を集合、Σ を X の部分集合の集合とする。
Σ が次の性質をもつとき Σ を X 上の擬有界族(bornologie)と言う。

1) A ∈ Σ で A' ⊂ A なら A' ∈ Σ
2) A, B ∈ Σ なら A ∪ B ∈ Σ
27: 2007/11/24(土) 10:03:54 AAS
やあ

クンまー

他にやることないの?
28: あぼーん [あぼーん] あぼーん AAS
あぼーん
29: あぼーん [あぼーん] あぼーん AAS
あぼーん
30: あぼーん [あぼーん] あぼーん AAS
あぼーん
31: あぼーん [あぼーん] あぼーん AAS
あぼーん
32: 2007/11/24(土) 10:09:03 AAS
432 :132人目の素数さん:2007/11/18(日) 08:20:06
373 名前:132人目の素数さん :2007/10/23(火) 07:52:39
だからさw

その糞雑誌とやらに

論文を載せてから、「俺の論文が載るなんて、確かに

糞雑誌だwwwww」 と言ってみろよ。

俺はCrelle, Math. Zeit, Math. Ann. は制覇したw
33: 2007/11/24(土) 10:09:49 AAS
172 :132人目の素数さん:2007/11/20(火) 13:32:17
数学セミナーでの連載記事
外部リンク[htm]:www.nippyo.co.jp

おいしい数学のつくりかた(谷川晴美)(1997年4月〜1998年3月)

4月: 昼行灯の日常
5月: 星に願いを
6月: アイドルを追え!
7月: アイドルを追え! PART 2
8月: 数学とお見合い
9月: リベラル
10月: 白馬に乗った王子様
11月: 遠く離れた友達と
12月: 続 遠く離れた友達と
1月: Livin' on a prayer
2月: Prayer '98 吉本新喜劇バージョン
3月: 論文達の運命

アイドルとはThrstonのことでした

谷川晴美(1964年生,滋賀県出身)
 京大理・修士,東工大博士,名大多元助手
34: 2007/11/24(土) 12:17:21 AAS
嫌…何がどうなってるの?

このスレに何の関係があるの?
35
(10): Kummer ◆g2BU0D6YN2 2007/11/24(土) 12:43:51 AAS
定義
E を実数体または複素数体上の位相線形空間とする。
E の部分集合 A は 0 の任意の近傍 V により吸収(過去スレ006の628)
されるとき有界という。

即ち、E の部分集合 A は 0 の任意の近傍 V に対して、
ある実数 α > 0 があり |λ| ≧ α なら A ⊂ λV となるとき
有界という。
36
(2): Kummer ◆g2BU0D6YN2 2007/11/24(土) 13:02:34 AAS
命題
K を実数体または複素数体とする。
E を K 上の位相線形空間とする。

E の部分集合 A が有界であるためには 0 の任意の近傍 V に対して、
A ⊂ λV となる λ ∈ K が存在することが必要十分である。

証明
条件が十分であることを示せばよい。

V を 0 の任意の近傍とする。
>>11 より 0 の近傍 W で平衡的であり、W ⊂ V となるものがある。
A ⊂ λW となる λ ∈ K が存在するとする。
λ = 0 なら A = 0 となり A は有界である。
よって、λ ≠ 0 とする。
|μ| ≧ |λ| なら |λ/μ| ≦ 1 である。
W は平衡的だから (λ/μ)W ⊂ W である。
よって、λW ⊂ μW である。
よって、A ⊂ μW ⊂ μV である。
即ち、A は有界である。
証明終
37
(3): Kummer ◆g2BU0D6YN2 2007/11/24(土) 13:28:27 AAS
K を実数体または複素数体とする。
E を K 上の位相線形空間とする。
X を集合、F(X, E) を X から E への写像全体とする。
Σ を X の部分集合の集合とする。

F(X, E) に Σ-収束の位相(過去スレ007の150)を入れる。

H を F(X, E) の部分集合とする。
H に対して F(X, E) の Σ-収束の位相から誘導された位相を
Σ-収束の位相と言う。
38: Kummer ◆p5Ne5aK0Lg 2007/11/24(土) 14:41:04 AA×

39: あぼーん [あぼーん] あぼーん AAS
あぼーん
40: あぼーん [あぼーん] あぼーん AAS
あぼーん
41
(2): Kummer ◆g2BU0D6YN2 2007/11/25(日) 01:00:39 AAS
補題
K を実数体または複素数体とする。
E を K 上の位相線形空間とする。
X を集合、F(X, E) を X から E への写像全体とする。
F(X, E) は K 上の線形空間である。
H を F(X, E) の線形部分空間とする。
X の部分集合 M と E の 0 の近傍 V に対して
T(M, V) = { f ∈ H | f(M) ⊂ V } とおく。

(1) V が平衡的(過去スレ006の630)なら T(M, V) も平衡的である。

(2) V が凸(過去スレ008の424)なら T(M, V) も凸である。

(3) f ∈ H, λ ∈ K, λ ≠ 0 に対して f ∈ λT(M, V) であるためには
f(M) ⊂ λV が必要十分である。

証明
(1) |λ| ≦ 1, f ∈ T(M, V) のとき、λf(M) ⊂ λV ⊂ V

(2) λ ≧ 0, μ ≧ 0, λ + μ = 1, f ∈ T(M, V), g ∈ T(M, V)
のとき、x ∈ M に対して λf(x) + μg(x) ∈ V である。
よって、λf + μg ∈ T(M, V) である。

(3) f = λg, g ∈ T(M, V) なら f(M) ⊂ λV である。
逆に f(M) ⊂ λV なら (1/λ)f(M) ⊂ V である。
即ち (1/λ)f ∈ T(M, V) である。
よって、f ∈ λT(M, V) である。
証明終
42: 2007/11/25(日) 01:34:53 AA×

43: Kummer ◆g2BU0D6YN2 2007/11/25(日) 01:47:16 AAS
命題
X を集合、Σ を X の部分集合の集合とする。
Σ に属す集合の有限個の和集合の部分集合全体 Σ' は Σ を含む
最小の擬有界族(>>26)である。

証明
自明である。
44
(2): Kummer ◆g2BU0D6YN2 2007/11/25(日) 01:51:53 AAS
定義
X を集合、Σ を X の部分集合の集合とする。
Σ を含む最小の擬有界族(>>26) Σ' を Σ から生成された
擬有界族という。
45
(1): Kummer ◆g2BU0D6YN2 2007/11/25(日) 02:31:20 AAS
命題
K を実数体または複素数体とする。
E を K 上の位相線形空間とする。
X を集合、F(X, E) を X から E への写像全体とする。
Σ を X の部分集合の集合とする。
Σ' を Σ から生成された擬有界族(>>44)とする。

F(X, E) の Σ-収束の位相(過去スレ007の150)と
Σ'-収束の位相は一致する。

証明
F(X, E) を F と略す。
X の部分集合 M と E の 0 の近傍 V に対して
W(M, V) = {(f, g) ∈ F×F | 任意の x ∈ M に対して f(x) - g(x) ∈ V}
とおく。

M が Σ の元を動き、V が 0 の近傍を動いたとき W(M, V) の有限個の
共通部分全体が Σ-収束の一様構造の基本近縁系となる
(過去スレ007の155)。

N ⊂ M のとき W(M, V) ⊂ W(N, V)
W(M, V) ∩ W(N, V) = W(M ∪ N, V)
よって、F(X, E) 上の Σ-収束の一様構造と Σ'-収束の一様構造は
一致する。
証明終
46
(1): Kummer ◆g2BU0D6YN2 2007/11/25(日) 08:18:52 AAS
命題
K を可換とは限らない体とし、| | を K の自明でない絶対値
(過去スレ006の414, 422)とする。
E を K 上の左加群とする。

E の部分集合の集合 Φ が以下の条件を満たすとき
Φ が 0 の基本近傍全体と一致するような E の位相が
唯一つ存在し、その位相により E は K 上の位相線形空間となる。

1) Φ は E のフィルター基底(過去スレ006の77)である。

2) V ∈ Φ なら W ∈ Φ があり W + W ⊂ V

3) 任意の V ∈ Φ と任意の K の元 λ ≠ 0 に対して λV ∈ Φ

4) 任意の V ∈ Φ は吸収的(過去スレ006の628)である。

5) 任意の V ∈ Φ は平衡的(過去スレ006の630)である。

証明
Φが生成するフィルターを Φ' とする。
Φ' を過去スレ006の636に適用すれば明らかである。
47: Kummer ◆g2BU0D6YN2 2007/11/25(日) 08:56:19 AAS
訂正

>>15
>過去スレ008の629 より S は吸収的(過去スレ008の628)である。

過去スレ006の629 より S は吸収的(過去スレ006の628)である。
48
(1): Kummer ◆g2BU0D6YN2 2007/11/25(日) 09:13:00 AAS
命題
K を可換とは限らない体とし、| | を K の自明でない絶対値
(過去スレ006の414, 422)とする。
E を K 上の左加群とする。

A を E の平衡的(過去スレ006の630)な部分集合とする。
任意の x ∈ E に対して x ∈ λA となる λ ∈ K が存在するなら
A は吸収的(過去スレ006の628)である。

証明
任意の x ∈ E に対して x ∈ λA となる λ ∈ K, λ ≠ 0 が
存在するとする。

A は平衡的だから 0 ∈ A である。
x = 0 なら λ = 1 としてよい。
x ≠ 0 なら λ ≠ 0 である。
いずれの場合も |λ| > 0 である。

|μ| ≧ |λ| なら |μ^(-1)λ| ≦ 1 である。
A は平衡的だから (μ^(-1)λ)A ⊂ A
よって、λA ⊂ μA
よって、x ∈ μA
即ち、A は平衡的である。
証明終
49
(4): Kummer ◆g2BU0D6YN2 2007/11/25(日) 10:08:25 AAS
命題
K を実数体または複素数体とする。
E を K 上の位相線形空間とする。
X を集合、F(X, E) を X から E への写像全体とする。
F(X, E) は K 上の線形空間である。
H を F(X, E) の線形部分空間とする。
Σ を X の部分集合の集合とする。

任意の M ∈ Σ と任意の f ∈ H に対して f(M) が有界(>>35)であれば
H 上の Σ-収束の位相(>>37)により H は K 上の位相線形空間となる。

さらに E が局所凸(過去スレ008の513と593)であれば H も局所凸である。

証明
>>45 より Σ は擬有界族(>>44)と仮定してよい。

X の部分集合 M と E の 0 の近傍 V に対して
T(M, V) = { f ∈ H | f(M) ⊂ V } とおく。

0 の平衡的な近傍全体を Ψ とおく。
M として Σ の元を動かし、V として Ψ の元を動かしたときの
T(M, V) の全体を Φ とおく。

M ∈ Σ, N ∈ Σ とし V ∈ Ψ, W ∈ Ψ とする。
T(M, V) ∩ T(N, W) ⊃ T(M, V ∩ W) ∩ T(N, V ∩ W) = T(M ∪ N, V ∩ W) であり、
V ∩ W は平衡的である。
M ∪ N ∈ Σ だから Φ はフィルター基底(過去スレ006の77)である。

(続く)
50
(1): Kummer ◆g2BU0D6YN2 2007/11/25(日) 10:09:09 AAS
>>49 の続き。

>>11 より Ψ は 0 の基本近傍系となる。
よって任意の V ∈ Ψ に対して W + W ⊂ V となる W ∈ Ψ がある。
任意の M ∈ Σ に対して T(M, W) + T(M, W) ⊂ T(M, V) である。

>>41 の (3) より任意の T(M, V) ∈ Φ と任意の K の元 λ ≠ 0 に
対して λT(M, V) = T(M, λV) である。
λV は平衡的だから λT(M, V) ∈ Φ である。

>>41 の (3) と >>48 より Φ の各元は吸収的である。
>>41 の (1) より Φ の各元は平衡的である。

以上から Φ は >>46 の条件をすべて満たす。
従って、>>46 より Φ が 0 の基本近傍全体と一致するような E の位相が
唯一つ存在し、その位相により E は K 上の位相線形空間となる。
この位相は明らかにΣ-収束の位相である。
証明終
51: Kummer ◆g2BU0D6YN2 2007/11/25(日) 10:12:06 AAS
>>50 の補足。

>>41 の (2) より E が局所凸であれば H も局所凸である。
52
(2): Kummer ◆g2BU0D6YN2 2007/11/25(日) 12:30:28 AAS
命題
K を実数体または複素数体とする。
E, F を K 上の位相線形空間とする。
f: E → F を連続な線形写像とする。
M が有界(>>35)な E の部分集合であれば f(M) も有界である。

証明
V を F の 0 の近傍とする。
f^(-1)(V) は E の 0 の近傍である。

M は有界だから M ⊂ λf^(-1)(V) となる λ ∈ K がある。
従って、x ∈ M に対して x = λy となる y ∈ f^(-1)(V) がある。
f(x) = λf(y) ∈ λV である。
よって、f(M) ⊂ λV である。
>>36 より f(M) は有界である。
証明終
53
(1): Kummer ◆g2BU0D6YN2 2007/11/25(日) 12:40:35 AAS
命題
K を実数体または複素数体とする。
E, F を K 上の位相線形空間とする。
L(E, F) を E から F への連続な線形写像全体とする。
Σを E の部分集合の集合で Σ の元はすべて有界(>>35)とする。

Σ-収束の位相(>>37)により L(E, F) は K 上の位相線形空間となる。
さらに F が局所凸(過去スレ008の513と593)であれば L(E, F) も
局所凸である。

証明
Σ の元はすべて有界であるから、
>>52 より、任意の M ∈ Σ と任意の f ∈ L(E, F) に対して
f(M) は有界(>>35)である。
よって、>>49 より本命題の主張が得られる。
証明終
54
(2): Kummer ◆g2BU0D6YN2 2007/11/25(日) 17:28:24 AAS
命題
K を実数体または複素数体とする。
E を K 上の局所凸(過去スレ008の513と593)な位相線形空間とする。
X を集合、F(X, E) を X から E への写像全体とする。
F(X, E) は K 上の線形空間である。
H を F(X, E) の線形部分空間とする。
Σ を X の部分集合の集合とする。
任意の M ∈ Σ と任意の f ∈ H に対して f(M) が有界(>>35)である
とする。

>>49 より Σ-収束の位相により H は K 上の局所凸な位相線形空間
となる。

過去スレ008の519およびそれを複素数体上に拡張した結果(>>20)から
E の位相は半ノルムの集合 Γ により定義される(過去スレ008の469)。
Σ_1 を Σ に属す集合の有限個の和集合全体とする。

p ∈ Γ, M ∈ Σ_1 と f ∈ H に対して
p_M(f) = sup{ p(f(x)) | x ∈ M } とおく。
p_M は H 上の半ノルムである。

Ω = { p_M | p ∈ Γ, M ∈ Σ_1 } とおく。
H の位相は Ω により定義される。

証明
p_M が半ノルムであることは明らかである。
E の部分集合 M と F の 0 の近傍 V に対して
T(M, V) = { f ∈ H | f(M) ⊂ V } とおく。

(続く)
55: Kummer ◆g2BU0D6YN2 2007/11/25(日) 17:29:09 AAS
>>54 の続き。

任意の α > 0 と p ∈ Γ に対して、
V(p, α) = { x ∈ E | p(x) ≦ α } とおく。

M ∈ Σ_1 に対して
T(M, V(p, α)) = { f ∈ H | p_M(f) ≦ α } である。

過去スレ008の471 より p_1, . . ., p_n を Γ の有限列、
α_i > 0, i = 1, . . . , n としたとき、
∩V(p_i, α_i) 全体は Γ により定義される位相に関して
0 の基本近傍系である。

明らかに ∩V(p_i, α_i) は平衡的である。

M ∈ Σ_1, N ∈ Σ_1 に対して
T(M, ∩V(p_i, α_i)) = ∩T(M, V(p_i, α_i))
T(M, V(p_i, α_i)) ∩ T(N, V(p_i, α_i)) = T(M ∪ N, V(p_i, α_i))
である。
従って、H の位相は Ω により定義される。
証明終
56: Kummer ◆g2BU0D6YN2 2007/11/25(日) 17:53:33 AAS
命題
K を実数体または複素数体とする。
E, F を K 上の位相線形空間で、F は 局所凸(過去スレ008の513と593)
とする。
L(E, F) を E から F への連続な線形写像全体とする。
Σを E の部分集合の集合で Σ の元はすべて有界(>>35)とする。

>>53 より Σ-収束の位相により L(E, F) は K 上の局所凸な位相線形空間
となる。

過去スレ008の519およびそれを複素数体上に拡張した結果(>>20)から
F の位相は半ノルムの集合 Γ により定義される(過去スレ008の469)。
Σ_1 を Σ に属す集合の有限個の和集合全体とする。

p ∈ Γ, M ∈ Σ_1 と f ∈ L(E, F) に対して
p_M(f) = sup{ p(f(x)) | x ∈ M } とおく。
p_M は L(E, F) 上の半ノルムである。

Ω = { p_M | p ∈ Γ, M ∈ Σ_1 } とおく。
L(E, F) の位相は Ω により定義される。

証明
Σ の元はすべて有界であるから、
>>52 より、任意の M ∈ Σ と任意の f ∈ L(E, F) に対して
f(M) は有界である。
よって、>>54 より本命題の主張が得られる。
証明終
57
(6): Kummer ◆g2BU0D6YN2 2007/11/25(日) 20:24:49 AAS
K を実数体または複素数体とする。
E, F を K 上の位相線形空間とする。
L(E, F) を E から F への連続な線形写像全体とする。

Σ_s を E の有限部分集合の全体とする。
L(E, F) のΣ-収束の位相(>>37)は単純収束の位相と呼ばれる。

Σ_b を E の有界部分集合の全体とする。
L(E, F) のΣ-収束の位相は有界収束の位相と呼ばれる。
58
(1): Kummer ◆g2BU0D6YN2 2007/11/25(日) 20:49:37 AAS
命題
K を実数体または複素数体とする。
E を K 上の位相線形空間で、E の位相は半ノルムの集合 Γ により
定義される(過去スレ008の469)とする。

A を E の部分集合とする。
A が有界(>>35)であるためには、任意の p ∈ Γ が A で有界である
ことが必要十分である。

証明
任意の α > 0 と p ∈ Γ に対して、
V(p, α) = { x ∈ E | p(x) ≦ α } とおく。

A が有界なら任意の α > 0 と p ∈ Γ に対して、
λ ∈ K で A ⊂ λV(p, α) となるものが存在する。
x ∈ V(p, α) なら p(λx) = |λ|p(x) ≦ |λ|α
よって p は A で有界である。

逆に任意の p ∈ Γ が A で有界であるとする。
任意の p ∈ Γ に対して、A ⊂ V(p, β) となる β > 0 が存在する。
任意の α > 0 に対して、V(p, β) = (β/α)V(p, α) である。
よって、>>36 より A は有界である。
証明終
59: 2007/11/27(火) 15:20:29 AAS
よかった kummer相変わらず ホッ
60: 2007/11/27(火) 15:21:50 AAS
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61
(2): Kummer ◆g2BU0D6YN2 2007/11/28(水) 21:43:00 AAS
次の命題の証明は過去スレ008の462で述べたように過去スレ006の562の
証明とまったく同じである。
しかし、その証明は計算的で少し不透明なので別証明を述べる。

命題
K を可換とは限らない体とする。
| | を K の自明でない絶対値(過去スレ006の414)とする。
E を K-左加群とし、p を E の半ノルム(過去スレ008の458)とする。
p により定義される一様構造(過去スレ008の461)により
E は K 上の位相線形空間になる。

証明
実数 α > 0 に対して V(p, α) = { x ∈ E | p(x) ≦ α } とおく。
1) α > 0, β > 0 に対して
V(p, min(α, β)) ⊂ V(p, α) ∩ V(p, β)

2) α > 0 に対して V(p, α/2) + V(p, α/2) ⊂ V(p, α)

3) 任意の α > 0 と任意の K の元 λ ≠ 0 に対して
λV(p, α) = V(p, |λ|α)

4) 任意の x ∈ E と任意の α > 0 に対して
|λ| ≧ p(x)/α, λ ≠ 0 なら x ∈ (1/λ)V(p, α)
即ち V(p, α) は吸収的である。

5) 任意の α > 0 に対して、|λ| ≦ 1 で p(x) ≦ α なら
p(λx) = |λ|p(x) ≦ α であるから λV(p, α) ⊂ V(p, α) である。
即ち、V(p, α) は平衡的である。

以上から過去スレ006の636より V(p, α) 全体を 0 の基本近傍系と
する位相により E はK 上の位相線形空間となる。
証明終
62: Kummer ◆g2BU0D6YN2 2007/11/28(水) 22:14:27 AAS
訂正

>>61
>4) 任意の x ∈ E と任意の α > 0 に対して
>|λ| ≧ p(x)/α, λ ≠ 0 なら x ∈ (1/λ)V(p, α)
>即ち V(p, α) は吸収的である。

4) 任意の x ∈ E と任意の α > 0 に対して
|λ| ≧ p(x)/α なら x ∈ λV(p, α)
即ち V(p, α) は吸収的である。
63
(1): Kummer ◆g2BU0D6YN2 2007/12/01(土) 10:06:14 AAS
定義
K を可換とは限らない体とする。
| | を K の自明でない絶対値(過去スレ006の414)とする。
E を K-左加群とし、p を E の半ノルム(過去スレ008の458)とする。
>>61 から p で定義される位相により E は K 上の位相線形空間になる。
この位相線形空間 E を半ノルム空間と言う。
64: Kummer ◆g2BU0D6YN2 2007/12/01(土) 10:52:46 AAS
命題
K を実数体または複素数体とする。
E, F を K 上の半ノルム空間(>>63)とし、p, q をそれぞれ E, F の
半ノルムとする。L(E, F) を E から F への連続な線形写像全体とする。
f ∈ L(E, F) に対して r(f) = sup{q(f(x))|x ∈ E, p(x) ≦ 1} とおく。
r は L(E, F) の半ノルムであり r が定める位相は
有界収束の位相(>>57)と一致する。

証明
>>58 より M が有界であるためには、p が M で有界である
ことが必要十分である。

実数 α > 0 に対して
V(p, α) = { x ∈ E | p(x) ≦ α }
V(q, α) = { x ∈ F | q(x) ≦ β } とおく。
E の部分集合 M が有界なら
ある実数 α > 0 に対してM ⊂ V(p, α) となる。

E の部分集合 M と F の 0 の近傍 V に対して
T(M, V) = { f ∈ L(E, F) | f(M) ⊂ V } とおく。
L(E, F) の有界収束の位相は M を E の任意の有界な部分集合を動かし
V を F の 0 の任意の近傍を動かしたときの T(M, V) 全体を 0 の
基本近傍系とする。
よって、実数 α > 0, β > 0 に対して
T(V(p, α), V(q, β)) の全体が L(E, F) の 0 の基本近傍系である。
T(V(p, α), V(q, β))
= { f ∈ L(E, F) | p(x) ≦ α なら q(f(x)) ≦ β }
= { f ∈ L(E, F) | p(x/α) ≦ 1 なら (1/α)q(f(x)) ≦ β/α }
= { f ∈ L(E, F) | p(x/α) ≦ 1 なら q(f(x/α)) ≦ β/α }
= { f ∈ L(E, F) | r(f) ≦ β/α }
よって L(E, F) の位相は r で定義される。
証明終
65
(11): Kummer ◆g2BU0D6YN2 2007/12/01(土) 12:32:32 AAS
定義
K を実数体または複素数体とする。
E を K 上の位相線形空間とする。
L(E, K) を E から K への連続な線形写像全体とする。
L(E, K) を E の双対(dual)と言う。
66
(1): Kummer ◆g2BU0D6YN2 2007/12/01(土) 12:38:44 AAS
定義
K を実数体または複素数体とする。
E を K 上の位相線形空間とする。
E' を E の双対(>>65)とする。

E' の単純収束の位相(>>57)を E' の弱位相と言う。
E' の有界収束の位相(>>57)を E' の強位相と言う。
67
(2): Kummer ◆g2BU0D6YN2 2007/12/01(土) 20:38:06 AAS
位相線形空間の双対(>>57)については Hahn-Banach の定理が
基本的である。これについては過去スレ006の769で E がノルム空間の
場合に証明した。
ここでは Bourbaki に従ってそれをやや拡張して述べる。
準備として凸垂と凸関数、前順序線形空間などについて述べる。
68: Kummer ◆g2BU0D6YN2 2007/12/01(土) 20:42:18 AAS
>>67
>位相線形空間の双対(>>57)については Hahn-Banach の定理が

位相線形空間の双対(>>65)については Hahn-Banach の定理が
69: Kummer ◆g2BU0D6YN2 2007/12/01(土) 21:00:31 AAS
>>67
>>準備として凸垂と凸関数、前順序線形空間などについて述べる。

準備として凸錘と凸関数、前順序線形空間などについて述べる。
70
(3): Kummer ◆g2BU0D6YN2 2007/12/01(土) 21:06:02 AAS
定義
K を実数体または複素数体とする。
E を K 上の線形空間とする。
E の部分集合 C は 任意の実数 λ > 0 に対して λC ⊂ C となるとき
0 を頂点とする錘、または単に錘と言う。
空集合は錘である。
71
(6): Kummer ◆g2BU0D6YN2 2007/12/01(土) 21:13:00 AAS
定義
K を実数体または複素数体とする。
E を K 上の線形空間とする。
E の錘(>>70) C は 0 ∈ C のとき頂点付きの錘(pointed cone)と言う。
0 ∈ C でないとき頂点を除いた錘と言う。
72
(5): Kummer ◆g2BU0D6YN2 2007/12/01(土) 21:31:04 AAS
定義
K を実数体または複素数体とする。
E を K 上の線形空間とする。
E の錘(>>70) で凸(過去スレ008の424)なものを凸錘(convex cone)と言う。
73
(3): Kummer ◆g2BU0D6YN2 2007/12/01(土) 21:32:57 AAS
定義
K を実数体または複素数体とする。
E を K 上の線形空間とする。
E の頂点付き凸錘(>>71 >>72)が 0 を通る実直線を含まないとき、
尖った(salient)頂点付き凸錘と言う。

ここで、0 を通る実直線とは E の部分集合
{ λx | x ≠ 0 は E のある元。λ ∈ R } のことである。
74: Kummer ◆g2BU0D6YN2 2007/12/01(土) 21:44:37 AAS
線形空間 E の頂点付き凸錘が重要な理由の一つは、それによって E に
前順序線形空間の構造を定義出来ることから来る。
75
(11): Kummer ◆g2BU0D6YN2 2007/12/01(土) 21:54:24 AAS
定義
E を実数体 R 上の線形空間とする。
E の前順序(過去スレ008の139) ≦ が次の条件を満たすとき
E を前順序線形空間と言う。
この前順序が順序のときは Eを順序線形空間と言う。

(1) x ≦ y, x ∈ E, y ∈ E なら任意の z ∈ E に対して
x + z ≦ y + z

(2) 任意の x ≧ 0, x ∈ E と任意の λ ≧ 0, λ ∈ R に対して
λx ≧ 0
76
(2): Kummer ◆g2BU0D6YN2 2007/12/01(土) 23:00:05 AAS
補題
K を実数体または複素数体とする。
E を K 上の線形空間とする。
C を E の錘(>>70)とする。
任意の λ > 0 に対して λC = C である。

証明
C は錘だから、任意の λ > 0 に対して λC ⊂ C である。
(1/λ)C ⊂ C であるから C ⊂ λC である。
よって λC = C である。
証明終
77
(3): Kummer ◆g2BU0D6YN2 2007/12/01(土) 23:07:24 AAS
命題
K を実数体または複素数体とする。
E を K 上の線形空間とする。
E の部分集合 C が凸錘であるためには

(1) C + C ⊂ C
(2) 任意の λ > 0 に対して λC ⊂ C となる

ことが必要十分である。

証明
必要性:
C が凸錘であるとする。
C は凸だから (1/2)C + (1/2)C ⊂ C である。
>>76 より (1/2)C = C だから C + C ⊂ C
C は錘だから (2) が成り立つ。

十分性:
(1) と (2) が成り立つとする。
(2) から C は錘である。
任意の 0 < λ < 1 に対して >>76 より
λC + (1 - λ)C = C + C ⊂ C
よって C は凸である。
証明終
78
(1): Kummer ◆g2BU0D6YN2 2007/12/01(土) 23:15:46 AAS
命題
E を実数体 R 上の前順序線形空間(>>75)とする。
P = { x ∈ E | x ≧ 0 } とおく。
P は頂点付き凸錘(>>71 >>72)である。

証明
次の (1) と (2) が成り立つことは定義(>>75)から明らかである。

(1) P + P ⊂ P
(2) 任意の λ > 0 に対して λP ⊂ P となる

よって >>77 より P は凸錘である。
0 ∈ P だから P は頂点付きである。
証明終
79
(2): Kummer ◆g2BU0D6YN2 2007/12/02(日) 00:16:18 AAS
命題
E を実数体 R 上の線形空間とする。
P を E の頂点付き凸錘(>>71 >>72)とする。
E の元 x, y の関係 x ≦ y を y - x ∈ P で定義する。
≦ は E の前順序であり E はこの前順序で前順序線形空間(>>75)となる。
このとき、P = { x ∈ E | x ≧ 0 } である。

証明
>>77 より

(1) P + P ⊂ P
(2) 任意の λ > 0 に対して λP ⊂ P
となる

x ≦ y, y ≦ z とする。
z - x = (z - y) + (y - x) ∈ P + P ⊂ P
よって x ≦ z である。

P は頂点付きだから 0 ∈ P である。
よって任意の x ∈ E に対して x ≦ x である。
以上から ≦ は前順序である。

x ≦ y なら 任意の z に対して (y + z) - (x + z) = y - x ∈ P
よって x + z ≦ y + z
(2) から x ≧ 0 なら λ > 0 に対して λx ≧ 0
よって E は前順序線形空間である。

P = { x ∈ E | x ≧ 0 } は明らかである。
証明終
80
(2): Kummer ◆g2BU0D6YN2 2007/12/02(日) 09:37:49 AAS
補題
E を実数体 R 上の線形空間とする。
C を E の頂点付き凸錘(>>71 >>72)とする。
W = C ∩ (-C) は C に含まれる最大の線形部分空間である。

証明
0 ∈ W だから W は空でない。
>>76 より、任意の λ > 0 に対して λC = C である。
よって λ(-C) = -C である。
よって λW = W である。
任意の μ < 0 に対して -μ > 0 だから μ(-C) = μ(-C) である。
よって μC = C である。
よって μW = W である。

一方、W + W ⊂ (C + C) ∩ -(C + C) ⊂ C ∩ -C = W
よって W は E の線形部分空間である。

C に含まれる線形部分空間は -C にも含まれるから W にも含まれる。
証明終
81
(1): Kummer ◆g2BU0D6YN2 2007/12/02(日) 09:43:13 AAS
命題
E を実数体 R 上の前順序線形空間(>>75)とする。
P = { x ∈ E | x ≧ 0 } とおく。
>>78 より P は頂点付き凸錘(>>71 >>72)である。

E の前順序が順序であるためには P が尖っている(>>73)ことが
必要十分である。

証明
E の前順序が順序であるためには P ∩ -P = 0 が必要十分である。

>>80 より P ∩ -P は P に含まれる最大の線形部分空間である。
よって、P が尖っているためには P ∩ -P = 0 が必要十分である。
証明終
82
(5): Kummer ◆g2BU0D6YN2 2007/12/02(日) 11:32:06 AAS
定義
E を実数体 R 上の線形空間とする。
X を E の凸部分集合とする。
f : X → R を写像とする。

X の2元 x ≠ y と任意の 0 < λ < 1 に対して
f(λx + (1 - λ)y) ≦ λf(x) + (1 - λ)f(y)
となるとき、f を広義の凸関数または単に凸関数と言う。

f(λx + (1 - λ)y) < λf(x) + (1 - λ)f(y)
となるとき、f を狭義の凸関数と言う。
83
(1): Kummer ◆g2BU0D6YN2 2007/12/02(日) 11:34:16 AAS
定義
E を実数体 R 上の線形空間とする。
X を E の凸部分集合とする。
f : X → R を写像とする。

-f が広義の凸関数(>>82)のとき f を広義の凹関数または単に
凹関数と言う。
-f が狭義の凸関数のとき f を狭義の凹関数と言う。

言い換えると、
X の2元 x ≠ y と任意の 0 < λ < 1 に対して
f(λx + (1 - λ)y) ≧ λf(x) + (1 - λ)f(y)
となるとき、f を広義の凹関数または単に凹関数と言う。

f(λx + (1 - λ)y) > λf(x) + (1 - λ)f(y)
となるとき、f を狭義の凹関数と言う。
84: Kummer ◆g2BU0D6YN2 2007/12/02(日) 11:35:53 AAS
定義
E を実数体 R 上の線形空間とする。
X を E の凸部分集合とする。
f : X → R を写像とする。
f が同時に凸関数(>>82)で凹関数(>>83)のとき f をアフィン関数と言う。

言い換えると、
X の2元 x ≠ y と任意の 0 < λ < 1 に対して
f(λx + (1 - λ)y) = λf(x) + (1 - λ)f(y)
となるとき、f をアフィン関数と言う。
85: Kummer ◆g2BU0D6YN2 2007/12/02(日) 12:15:54 AAS
凸関数と凸集合には次の関係がある。
86
(2): Kummer ◆g2BU0D6YN2 2007/12/02(日) 12:17:06 AAS
命題
E を実数体 R 上の線形空間とする。
X を E の凸部分集合とする。
f : X → R を写像とする。
以下の条件は同値である。

(1) f は凸関数(>>82)である。

(2) F = { (x, a) ∈ X × R | f(x) ≦ a } は凸集合である。

(3) F' = { (x, a) ∈ X × R | f(x) < a } は凸集合である。

証明
(1) ⇒ (3)
(x, a) ∈ F', (y, b) ∈ F', 0 < λ < 1 に対して
f(λx + (1 - λ)y) ≦ λf(x) + (1 - λ)f(y) < λa + (1 - λ)b
よって
λ(x, a) + (1 - λ)(y, b) = (λx + (1 - λ)y, λa + (1 - λ)b) ∈ F'
即ち、F' は凸集合である。

(3) ⇒ (2)
(x, a) ∈ F, (y, b) ∈ F, 0 < λ < 1 とする。
任意のε > 0 に対して
(x, a + ε) ∈ F', (y, b + ε) ∈ F' である。
λ(x, a + ε) + (1 - λ)(y, b + ε)
= (λx + (1 - λ)y, λa + (1 - λ)b + λε + (1 - λ)ε)
= (λx + (1 - λ)y, λa + (1 - λ)b + ε) ∈ F'
よって、f(λx + (1 - λ)y) < λa + (1 - λ)b + ε
よって、f(λx + (1 - λ)y) ≦ λa + (1 - λ)b
即ち、λ(x, a) + (1 - λ)(y, b) ∈ F である。
よって、F は凸集合である。
(続く)
87: Kummer ◆g2BU0D6YN2 2007/12/02(日) 12:22:45 AAS
>>86 の続き。

(2) ⇒ (1)
X の2元 x ≠ y と任意の 0 < λ < 1 に対して
f(x) ≦ a, f(y) ≦ b となる a, b を任意に取る。
(x, a) ∈ F, (y, b) ∈ F だから
λ(x, a) + (1 - λ)(y, b) = (λx + (1 - λ)y, λa + (1 - λ)b) ∈ F
よって、f(λx + (1 - λ)y) ≦ λa + (1 - λ)b
よって、f(λx + (1 - λ)y) ≦ λf(x) + (1 - λ)f(y)
証明終
88
(3): Kummer ◆g2BU0D6YN2 2007/12/02(日) 13:17:23 AAS
定義
E を実数体 R 上の前順序線形空間(>>75)とする。
f : E → R を線形写像で任意の x ≧ 0 に対して f(x) ≧ 0 とする。
このとき f を E 上の正の線形形式と言う。
89
(2): Kummer ◆g2BU0D6YN2 2007/12/02(日) 14:00:21 AAS
補題
E を実数体 R 上の前順序線形空間(>>75)とする。
V を E の線形部分空間で E の任意の元 x に対して
x ≦ y となる y ∈ V が存在するとする。
f を V 上の正の線形形式(>>88) とする。
a を E の元で V に含まれないものとする。
f は V + Ra 上の正の線形形式 h に拡張される。

証明
a は V に含まれないから V + Ra の元は x + λa, x ∈ V, λ ∈ R の
形に一意に書ける。
V + Ra 上の線形形式 h が f の拡張であれば、
x ∈ V, λ ∈ R のとき h(x + λa) = f(x) + λh(a) となる。
よって、
x + λa ≧ 0 のとき f(x) + λh(a) ≧ 0 となるように h(a) を
選べればよい。

これは、λ = 0 のときは明らかであるから、λ ≠ 0 としてよい。
λ > 0 のとき f(x) + λh(a) ≧ 0 は f(x/λ) + h(a) ≧ 0 と
同値である。x は任意だから、これは f(x) + h(a) ≧ 0 と同値である。
即ち f(x) ≦ h(a) と同値である。
λ < 0 のとき f(x) + λh(a) ≧ 0 は f(x/λ) + h(a) ≦ 0 と
同値である。x は任意だから、これは f(x) + h(a) ≦ 0 と同値である。
即ち h(a) ≦ f(x) と同値である。
以上から、任意の x ∈ V と 任意の y ∈ V に対して、
f(x) ≦ h(a) ≦ f(y) となるように h(a) が選べればよい。

(続く)
90: Kummer ◆g2BU0D6YN2 2007/12/02(日) 14:01:06 AAS
>>89 の続き。

A = { x ∈ V | x ≦ a } とおく。
-a ≦ x となる x ∈ V があるから -x ≦ a となって A は空でない。

B = { x ∈ V | a ≦ x } とおく。
仮定から B は空でない。

x ∈ A, y ∈ B のとき x ≦ a ≦ y である。
f は正の線形形式だから、f(x) ≦ f(y) となる。
よって α = sup{ f(x) | x ∈ A } と β = inf{ f(x) | x ∈ B } は
有限であり、α ≦ β である。
区間 [α, β] の任意の元 γ に対して h(a) = γ とおけばよい。
証明終
91
(1): Kummer ◆g2BU0D6YN2 2007/12/02(日) 14:17:22 AAS
命題
E を実数体 R 上の前順序線形空間(>>75)とする。
V を E の線形部分空間で E の任意の元 x に対して
x ≦ y となる y ∈ V が存在するとする。
f を V 上の正の線形形式(>>88) とする。
f は E 上の正の線形形式 h に拡張される。

証明
V を含む E の線形部分空間 W と W 上で定義された正の線形形式 g で
f の拡張になっているものの対 (W, g) 全体の集合を Φ とおく。
Φ の順序 (W, g) ≦ (W', g') を W ⊂ W' で g' が g の拡張である
として定義する。
明らかに Φ は帰納的な集合であるから Zorn の補題により Φ には
極大元 (Z, h) が存在する。
E ≠ Z と仮定する。
a を E の元で V に含まれないものとする。
>>89 より h は V + Ra 上の正の線形形式 h' に拡張される。
これは (Z, h) が極大であることに反する。
よって E = Z である。
証明終
92
(4): Kummer ◆g2BU0D6YN2 2007/12/02(日) 14:28:46 AAS
定義
E を実数体 R 上の線形空間とする。
p : E → R を写像で任意の x ∈ E と任意の λ ≧ 0 に対して
p(λx) = λp(x) とする。
このとき p を E 上の正の半同次形式と言う。
93: Kummer ◆g2BU0D6YN2 2007/12/02(日) 14:38:14 AAS
命題
E を実数体 R 上の線形空間とする。
p を E 上の正の半同次形式(>>92)とする。

p が凸(>>82)であるためには
任意の x ∈ E, y ∈ E に対して
p(x + y) ≦ p(x) + p(y) となることが必要十分である。

証明
必要性:
p が凸であるとする。
任意の x ∈ E, y ∈ E に対して
p((1/2)x + (1/2)y) ≦ (1/2)p(x) + (1/2)p(y) となる。
よって (1/2)p(x + y) ≦ (1/2)(p(x) + p(y))
よって p(x + y) ≦ p(x) + p(y)

十分性:
任意の x ∈ E, y ∈ E に対して
p(x + y) ≦ p(x) + p(y) となるとする。

0 < λ < 1 に対して
p(λx + (1 - λ)y) ≦ p(λx) + p((1 - λ)y) = λp(x) + (1 - λ)p(y)
よって、p は凸である。
証明終
94
(5): Kummer ◆g2BU0D6YN2 2007/12/02(日) 14:44:57 AAS
定義
E を実数体 R 上の線形空間とする。
E 上の正の半同次形式(>>92)で凸(>>82)であるものを劣線形形式
(sublinear form)または劣線形関数と言う。
95
(6): Kummer ◆g2BU0D6YN2 2007/12/08(土) 21:59:35 AAS
定理(Hahn-Banachの定理の解析版)
E を実数体 R 上の線形空間とする。
p を E 上の劣線形関数(>>94)とする。
V を E の線形部分空間とし、 f を V 上の線形形式で
任意の y ∈ V に対して f(y) ≦ p(y) とする。
このとき E 上の線形形式 h で f の拡張であり
任意の x ∈ E に対して h(x) ≦ p(x) となるものがある。

証明
P = { (x, a) ∈ E × R | p(x) ≦ a } とおく。
>>86 より P は R 上の線形空間 E × R の 凸部分集合である。
P は明らかに頂点付き錘(>>71)である。
>>79 より E × R の元 (x, a), (y, b) の関係 (x, a) ≦ (y, b) を
(y, b) - (x, a) ∈ P で定義することにより E × R は
前順序線形空間となる。

(y, a) ∈ V × R のとき g(y, a) = a - f(y) とおく。
(y, a) ∈ (V × R) ∩ P のとき f(y) ≦ p(y) ≦ a であるから
g(y, a) = a - f(y) ≧ 0
よって g は V × R 上の正の線形形式(>>88)である。

任意の (x, a) ∈ E × R に対して b ≧ p(-x) + a となる b ∈ R を
とる。(x, a) ≦ (0, b) であり (0, b) ∈ V × R である。
よって、>>91 より g は E 上の正の線形形式 u に拡張される。
a ∈ R のとき (0, a) ∈ V × R だから u(0. a) = g(0, a) = a
よって任意の (x, a) ∈ E × R に対して
u(x. a) = u((x, 0) + (0, a)) = u(x, 0) + u(0. a) = u(x, 0) + a
h(x) = -u(x, 0) とおけば h は E 上の線形形式であり、
u(x. a) = a - h(x) である。よって h は f の拡張である。
u は正の線形形式だから p(x) ≦ a のとき h(x) ≦ a である。
よって h(x) ≦ p(x) である。
証明終
96: Kummer ◆g2BU0D6YN2 2007/12/08(土) 22:13:08 AAS
>>95 の証明は Bourbaki による。
私の個人的な感じだが、この証明は綺麗だがなんとなく
キツネにつままれたような気がしないでもない。
間接的な証明だからかもしれない。
そこで直接的な証明をすることにする。
これは過去スレ006の768と本質的には同じである。
97
(2): Kummer ◆g2BU0D6YN2 2007/12/08(土) 23:00:42 AAS
>>95 を証明する前段階として、次の補題を証明する。

補題
E を実数体 R 上の線形空間とする。
p を E 上の劣線形関数(>>94)とする。
V を E の線形部分空間とし、 f を V 上の線形形式で
任意の y ∈ V に対して f(y) ≦ p(y) とする。
a ∈ E - V に対して L = V + Ra とおく。
このとき L 上の線形形式 h で f の拡張であり
任意の x ∈ L に対して h(x) ≦ p(x) となるものがある。

この証明を述べる前に、その方針を述べる。

λ ≠ 0 のとき、任意の x ∈ V に対して
f(x) + λh(a) ≦ p(x + λa) となるように h(a) を定めればよい。

λ > 0 のとき両辺に 1/λ を掛けて
f((1/λ)x) + h(a) ≦ p((1/λ)x + a)
y = (1/λ)x とおくと、f(y) + h(a) ≦ p(y + a)
即ち h(a) ≦ p(y + a) - f(x)

λ < 0 のとき両辺に -(1/λ) を掛けて
f(-(1/λ)x) - h(a) ≦ p(-(1/λ)x - a)
z = -(1/λ)x とおくと、f(z) - h(a) ≦ p(z - a)
即ち f(z) - p(z - a) ≦ h(a)

よって f(z) - p(z - a) ≦ h(a) ≦ p(y + a) - f(y)
よって f(z) - p(z - a) ≦ p(y + a) - f(y)
即ち f(y) + f(z) ≦ p(y + a) + p(z - a) を示せばよい。
これは
f(y + z) ≦ p(y + z) = p((y + a) + (z - a)) ≦ p(y + a) + p(z - a)
より出る。
98
(1): Kummer ◆g2BU0D6YN2 2007/12/08(土) 23:21:46 AAS
補題
E を実数体 R 上の線形空間とする。
p を E 上の劣線形関数(>>94)とする。
V を E の線形部分空間とし、 f を V 上の線形形式で
任意の y ∈ V に対して f(y) ≦ p(y) とする。
a ∈ E - V に対して L = V + Ra とおく。
このとき L 上の線形形式 h で f の拡張であり
任意の x ∈ L に対して h(x) ≦ p(x) となるものがある。

証明
任意の y ∈ V と任意の z ∈ V に対して
f(y + z) ≦ p(y + z) = p((y + a) + (z - a)) ≦ p(y + a) + p(z - a)
よって f(y) + f(z) ≦ p(y + a) + p(z - a)
よって f(z) - p(z - a) ≦ p(y + a) - f(y)

よって、
α = sup { f(z) - p(z - a) | z ∈ V }
β = inf { p(y + a) - f(y) | y ∈ V }
とおくと α と β は有限であり、α ≦ β である。
α ≦ h(a) ≦ β となるように h(a) を選ぶ。
任意の x ∈ V と λ ∈ R に対して h(x) = f(x) + λh(a) とおく。
>>97 で示したように f(x) + λh(a) ≦ p(x + λa) となる。
証明終
99
(1): Kummer ◆g2BU0D6YN2 2007/12/08(土) 23:39:56 AAS
Hahn-Banachの定理の解析版(>>95)の別証

V を含む E の線形部分空間 W と W 上で定義された線形形式 g で
f の拡張であり、任意の y ∈ W に対して g(y) ≦ p(y) と
なっているものの対 (W, g) 全体の集合を Φ とおく。
Φ の順序 (W, g) ≦ (W', g') を W ⊂ W' で g' が g の拡張である
として定義する。
明らかに Φ は帰納的な集合であるから Zorn の補題により Φ には
極大元 (Z, h) が存在する。
E ≠ Z と仮定する。
a を E の元で V に含まれないものとする。
>>98 より h は V + Ra 上の線形形式 h' で
任意の y ∈ V + Ra に対して h'(y) ≦ p(y) となるもの
に拡張される。
これは (Z, h) が極大であることに反する。
よって E = Z である。
証明終
100: Kummer ◆g2BU0D6YN2 2007/12/08(土) 23:49:27 AAS
Hahn-Banachの定理の証明は >>95>>99 も実数体の順序構造の性質
に依存していることに注意しておく。
即ち、この定理は本質的に実線形空間の定理であると考えられる。
101
(3): Kummer ◆g2BU0D6YN2 2007/12/09(日) 00:33:18 AAS
Hahn-Banachの定理の解析版(>>95)の系1

E を実数体 R 上の線形空間とする。
p を E 上の半ノルム(過去スレ008の458)とする。
V を E の線形部分空間とし、 f を V 上の線形形式で
任意の y ∈ V に対して |f(y)| ≦ p(y) とする。
このとき E 上の線形形式 h で f の拡張であり
任意の x ∈ E に対して |h(x)| ≦ p(x) となるものがある。

証明
半ノルムは劣線形関数(>>94)である。
任意の y ∈ V に対して f(y) ≦ |f(y)| ≦ p(y) であるから
Hahn-Banachの定理の解析版(>>95) より
E 上の線形形式 h で f の拡張であり
任意の x ∈ E に対して h(x) ≦ p(x) となるものがある。
h(-x) ≦ p(-x) = p(x) であるから
h(x) ≧ -p(x) である。
よって、|h(x)| ≦ p(x) である。
証明終
102
(5): Kummer ◆g2BU0D6YN2 2007/12/09(日) 08:59:35 AAS
命題
E を複素数体 C 上の線形空間とする。
Hom(E, C) を E から C への C 上の線形写像全体の集合とする。
Hom(E, R) を E から実数体 R への R 上の線形写像全体の集合とする。

f ∈ Hom(E, C) に対して Re(f) を f の実部とする。
即ち x ∈ E に対して Re(f)(x) = Re(f(x)) である。
Re(f) は明らかに Hom(E, R) の元である。

このとき f に Re(f) を対応させる写像 Re : Hom(E, C) → Hom(E, R) は
全単射である。

証明
f ∈ Hom(E, C) に対して g = Re(f) を f の実部、
h = Im(f) を f の虚部とする。
f = g + ih である。
即ち x ∈ E に対して f(x) = g(x) + ih(x) である。
f(ix) = if(x) であるから
g(ix) + ih(ix) = -h(x) + ig(x) である。
よって h(x) = -g(ix) である。
よって f(x) = g(x) - ig(ix) である。

逆に g ∈ Hom(E, R) に対して f(x) = g(x) - ig(ix) とおけば、
f(ix) = g(ix) + ig(x) = if(x) であるから f ∈ Hom(E, C) である。
この f を Γ(g) と書けば Re と Γ は互いに逆写像である。
証明終
103: Kummer ◆g2BU0D6YN2 2007/12/09(日) 09:03:39 AAS
>>102 を使って >>101 を複素線形空間の定理に拡張出来る。
104
(11): Kummer ◆g2BU0D6YN2 2007/12/09(日) 09:37:09 AAS
定理(Hahn-Banach)
K を実数体または複素数体とする。
E を K 上の線形空間とする。
p を E 上の半ノルム(過去スレ008の458)とする。
V を E の線形部分空間とし、 f を V 上の線形形式で
任意の y ∈ V に対して |f(y)| ≦ p(y) とする。
このとき E 上の線形形式 h で f の拡張であり
任意の x ∈ E に対して |h(x)| ≦ p(x) となるものがある。

証明
K = R のときは >>101 で証明されているから K = C としてよい。
Re(f) を f の実部とする。
任意の y ∈ V に対して |Re(f)(y)| ≦ |f(y)| ≦ p(y) である。
よって、>>101 より E 上の線形形式 g で f の拡張であり
|g(x)| ≦ p(x) となるものがある。
>>102 より h(x) = g(x) - ig(ix) は Hom(E, C) の元であり、
f の拡張である。

任意の x ∈ E に対して |h(x)| ≦ p(x) を示せばよい。
h(x) = 0 ならこの不等式は明らかであるから h(x) ≠ 0 とする。

任意の実数 θ に対して λ = exp(iθ) とおく。
p(λx) = |λ|p(x) = p(x) であることに注意する。

|Re(λh(x))| = |Re(h(λx))| = |Re(g(λx))| ≦ p(λx) = p(x)

h(x) の偏角を θ とすれば h(x) = |h(x)|exp(iθ)である。
λ = exp(-iθ) とすれば λh(x) = |h(x)| である。
よって Re(λh(x)) = |h(x)|
よって上の不等式から |h(x)| ≦ p(x) である。
証明終
105: Kummer ◆g2BU0D6YN2 2007/12/09(日) 09:42:55 AAS
訂正

>>104
>よって、>>101 より E 上の線形形式 g で f の拡張であり
>|g(x)| ≦ p(x) となるものがある。

よって、>>101 より E 上の実線形形式 g で Re(f) の拡張であり
|g(x)| ≦ p(x) となるものがある。
106: Kummer ◆g2BU0D6YN2 2007/12/09(日) 13:16:48 AAS
命題(>>104 の系1)
K を実数体または複素数体とする。
E を K 上の線形空間とする。
p を E 上の半ノルム(過去スレ008の458)とする。
x_0 を E の点とする。
このとき E 上の線形形式 f で f(x_0) = p(x_0) で、
任意の x ∈ E に対して |f(x)| ≦ p(x) となるものがある。

証明
x_0 で生成される E の線形部分空間を V とする。
V 上の線形形式 g を g(x_0) = p(x_0) で定義する。
即ち、任意の λ ∈ K に対して g(λx_0) = λp(x_0) である。
|g(λx_0)| = |λp(x_0)| = |λ|p(x_0) = p(λx_0) である。
よって >>104 より E 上の線形形式 f で g の拡張であり
任意の x ∈ E に対して |f(x)| ≦ p(x) となるものがある。
f(x_0) = g(x_0) = p(x_0) である。
証明終
107: Kummer ◆g2BU0D6YN2 2007/12/09(日) 20:54:59 AAS
訂正

>>104
>|Re(λh(x))| = |Re(h(λx))| = |Re(g(λx))| ≦ p(λx) = p(x)

|Re(λh(x))| = |Re(h(λx))| = |g(λx)| ≦ p(λx) = p(x)
108: Kummer ◆g2BU0D6YN2 2007/12/09(日) 20:57:24 AAS
>>104 の証明の補足。

|h(x)| ≦ p(x) であることは偏角を使わなくても次のようにして出来る。

h(x) ≠ 0 とする。
λ = |h(x)|/h(x) とおく。
|λ| = 1 である。
λh(x) = |h(x)| であるから Re(λh(x)) = |h(x)|
よって、
|h(x)| = |Re(λh(x))| = |Re(h(λx))| = |g(λx)| ≦ p(λx) = p(x)
109: Kummer ◆g2BU0D6YN2 2007/12/15(土) 12:22:38 AAS
Hahn-Banachの定理(>>104)を局所凸位相線形空間に適用するには
局所凸位相線形空間の間の連続写像を半ノルムで特徴付ける必要がある。
これについて述べる。
110
(2): Kummer ◆g2BU0D6YN2 2007/12/15(土) 14:12:22 AAS
命題
K を可換とは限らない体とする。
| | を K の自明でない絶対値(過去スレ006の414)とする。
E と F を K 上の左位相線形空間とし E の位相は半ノルムの集合 Γ で
定義され(過去スレ008の469) F の位相は半ノルムの集合 Γ' で
定義されるとする。

f : E → F を線形写像とする。
f が連続であるためには
任意の q ∈ Γ' に対して Γ の元の有限列 p_i, i = 1, ... , n と
実数 α > 0 が存在し任意の x ∈ E に対して

q(f(x)) ≦ αsup{ p_i(x) | i = 1, ... , n}

となることが必要十分である。

証明
条件の十分性:
任意の γ > 0 に対して p_i(x) < γ/α, i = 1, ... , n
であれば、q(f(x)) < γ であるから f は 0 で連続である。
従って、
a ∈ E と任意の γ > 0 に対して p_i(x - a) < γ/α, i = 1, ... , n
であれば、q(f(x) - f(a)) = q(f(x - a)) < γ であるから
f は a で連続である。

(続く)
111: Kummer ◆g2BU0D6YN2 2007/12/15(土) 14:12:59 AAS
>>110 の続き。

条件の必要性:
f は 0 で連続だから、
任意の γ > 0 に対して Γ の元の有限列 p_i, i = 1, ... , n と
実数 α > 0 が存在し p_i(x) < α, i = 1, ... , n
であれば、q(f(x)) < γ となる。
p = sup{ p_i(x) | i = 1, ... , n} とおく。
p は半ノルムである。
α < 1 と仮定してよい。
さらに、K の絶対値は自明でないから
α = |λ| < 1 となる λ ∈ K があると仮定してよい。
p(x) ≦ |λ|^(m + 1) となる有理整数 m がある。
p(λ^(-m)x) ≦ |λ| であるから、q(f(x)) < γ|λ|^m
このとき、p(x) = 0 なら m はいくらでも大きく出来るから
q(f(x)) = 0 である。
よって、p(x) ≠ 0 と仮定してよい。

|λ|^(m + 2) < p(x) ≦ |λ|^(m + 1) となる有理整数 m がある。
|λ|^m < |λ|^(-2) p(x)
よって、
q(f(x)) < (γ|λ|^(-2))p(x)
α = γ|λ|^(-2) とおけば、q(f(x)) < αp(x)
証明終
112
(2): Kummer ◆g2BU0D6YN2 2007/12/15(土) 14:46:51 AAS
命題(>>104 の系2)
K を実数体または複素数体とする。
E を K 上の局所凸線形空間とする。
M を E の線形部分空間で f を M 上の連続な線形形式とする。
f は E 上の連続な線形形式 h に拡張される。

証明
>>110 より E 上の連続な半ノルム p で
任意の x ∈ M に対して |f(x)| ≦ p(x) となるものがある。
>>104 より E 上の線形形式 h で f の拡張であり
任意の x ∈ E に対して |h(x)| ≦ p(x) となるものがある。
>>110 より h は連続である。
証明終
113: Kummer ◆g2BU0D6YN2 2007/12/15(土) 14:49:23 AAS
局所凸線形位相空間が重要な理由の一つは >>112 が成り立つことである。
114: Kummer ◆g2BU0D6YN2 2007/12/15(土) 15:35:04 AAS
命題(>>104 の系3)
K を実数体または複素数体とする。
E を K 上のノルム空間とする。
M を E の線形部分空間で f を M 上の連続な線形形式とする。
E 上の連続な線形形式 h で f の拡張であり |h| = |f| となるものが
存在する。
ここで、 |h| と |f| はそれぞれ h と f のノルム(過去スレ006の690)
である。

証明
p を E のノルムとする。f は連続だから |f| は有限である。
任意の x ∈ M に対して |f(x)| ≦ |f|p(x) となる。
|f|p(x) は E の半ノルムだから
>>104 より,E 上の線形形式 h で f の拡張であり
任意の x ∈ E に対して |h(x)| ≦ |f|p(x) となるものが存在する。
よって、|h| ≦ |f| である。
よって |h| は有限であり、h は連続である。

x ∈ E に対して |h(x)| ≦ |h|p(x) となる。
h は f の拡張であるから
x ∈ M に対して |f(x)| ≦ |h|p(x) となる。
よって、|f| ≦ |h| である。
証明終
115
(3): Kummer ◆g2BU0D6YN2 2007/12/16(日) 13:39:54 AAS
定義
K を可換とは限らない位相体(過去スレ006の190)とする。
E を K 上の左位相線形空間(過去スレ006の583)とし
E は部分線形空間 M_1. ... , M_n の直和であるとする。
M = ΠM_i を位相線形空間の直積とする。
M から E への写像 f : M → E を
f(x_1, ... , x_n) = x_1 + ... , + x_n で定義する。
f は連続な全単射であるが、これが位相同型であるとき
E は M_i の位相直和であるという。
116
(1): Kummer ◆g2BU0D6YN2 2007/12/16(日) 13:54:07 AAS
命題
K を可換とは限らない位相体(過去スレ006の190)とする。
E を K 上の左位相線形空間(過去スレ006の583)とし
E は部分線形空間 M_1. ... , M_n の直和であるとする。
E から各 M_i への射影を p_i とする。
E が M_i の位相直和(>>115)であるためには各 p_i が連続であることが
必要十分である。

証明
必要性は位相直和の定義(>>115)から明らかである。

各 p_i が連続であるとする。
M から E への写像 f : M → E を
f(x_1, ... , x_n) = x_1 + ... , + x_n で定義する。

x ∈ E に (p_1(x), ... , p_n(x)) ∈ ΠM_i を
対応させる写像 g は連続であり、f の逆写像である。
証明終
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