[過去ログ] アニメキャラ・バトルロワイアル2nd 作品投下スレ7 (321レス)
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1(4): 2007/10/30(火)21:23 ID:Jf2qPFVj(1/7) AAS
このスレはアニメキャラ・バトルロワイアル2ndの作品投下スレです。
基本的に、SSの投下のみをここで行ってください。
前スレ
アニメキャラ・バトルロワイアル2nd 作品投下スレ5(実質6)
2chスレ:anichara
アニメキャラ・バトルロワイアル2nd 作品投下スレ4
2chスレ:anichara
省25
241: 2007/11/06(火)20:38 ID:rTyMJ99/(3/3) AAS
242: せーのでコケてごあいきょう ◆LXe12sNRSs 2007/11/06(火)20:39 ID:gJSO33Su(12/12) AAS
【H-6/温泉の外れ/一日目/昼】
【マタタビ@サイボーグクロちゃん】
[状態]:健康
[装備]:大工道具一式@サイボーグクロちゃん、マタタビのマント@サイボーグクロちゃん
[道具]:支給品一式、メカブリ@金色のガッシュベル!!(バッテリー残り95%)
[思考]:
1:クレアからさっきの言葉の真意を問い質す。
省30
243: たった一つの強がり抱いて ◆oRFbZD5WiQ 2007/11/06(火)22:56 ID:F68nI5NF(1/15) AAS
水を掻き分けて移動する。腹部の傷に容赦なく当たる水流に、ヴィラルは苛立たしげに顔を顰めた。
下水道の中ほどで立ち止まると、糞、と吐き棄て側面のコンクリートに腰を降ろす。天井には小さな電灯が並んでおり、内部は暗いものの真の闇ではない。
下水、そう呼ばれる地下水道は汚らしいものだと思っていたのだが、臭いこそあるものの、水は思いのほか澄んでいた。
いや――よく見れば下水の端に、滑った汚れが張り付いている。しばらく前は、生活廃水が流れていたはずだ。水が澄んだのは、
この会場から営みが消えてからだろう。
「……螺旋王も、一体なにを考えているのだろうな」
瞳を閉じながら、小さく呟く。声は思いのほか反響していた。
省27
244: 2007/11/06(火)22:57 ID:4s8DebEP(5/9) AAS
245: たった一つの強がり抱いて ◆oRFbZD5WiQ 2007/11/06(火)22:58 ID:F68nI5NF(2/15) AAS
(……誰だ、このハダカザルは)
青い短髪に、がっしりとした体躯。デイバックは右肩に引っ掛けている。
肌には刺青が彫られたその姿は、ニンゲンの中でも更に存在意義の薄い荒くれ者にも見える。
だというのに――この男はなぜ、自分を知っている?
(エンキを用いて焼き払った村の生き残り、か?)
なるほど、それは正しく思える。例えニンゲンであろうとも、仇の相手を覚える頭はあるはずだ。
省32
246: 2007/11/06(火)22:58 ID:vH00WhMF(1/3) AAS
sien
247: 2007/11/06(火)22:59 ID:4s8DebEP(6/9) AAS
248: たった一つの強がり抱いて ◆oRFbZD5WiQ 2007/11/06(火)22:59 ID:F68nI5NF(3/15) AAS
「はっ……消えうせろ、ハダカザル!」
(マズ――!?)
思考思考思考、思考だ! 考えろ!
親父の死骸を見た時のように、時間の流れが遅くなる。
ヴィラルの勝利を確信した笑みが腹立たしい、ゆっくりと引き金を引く指に焦りを覚える。
糞、と内心で吐き棄てる。
こんな時に、シモンがいてくれりゃぁ――
省31
249: たった一つの強がり抱いて ◆oRFbZD5WiQ 2007/11/06(火)23:00 ID:F68nI5NF(4/15) AAS
「な――ッ!?」
赤い旋風が、眼前まで迫っていた。
慌てて頭を逸らすが間に合わない。ざり、と頬の肉がこそげ落ちた。
「ぐ――き、さま!」
「はっ。奇策はきかねぇ、って言ってたくせに、ざまぁねぇな」
赤い雫を垂らす真紅の槍。それを棒切れでも扱うようなぞんざいな握りで持つ眼前の男。
失態、なんという失態だ。そもそも、戦闘中だというのにデイバックを降ろさなかった時点で、バックに注意を向けるのは当然だろうに!
省29
250: 2007/11/06(火)23:00 ID:vH00WhMF(2/3) AAS
支援。
251: たった一つの強がり抱いて ◆oRFbZD5WiQ 2007/11/06(火)23:01 ID:F68nI5NF(5/15) AAS
「なら!」
落下の速度を利用し、踵を振り下ろす。案の定、その長槍でガードしてくるカミナ。
だが、ヴィラルは焦る事無く更に力を込める。
カミナの表情が引き攣った。左肩の裂傷が疼きだしたのだ。
瞬間、ほんの僅かな間に力が緩まる。その間隙を縫うように――一気に押し出す!
「うお――ぁあ!?」
水柱を立て、下水に落下するカミナを確認する事無く、ヴィラルはすぐさま下水を逆走した。
省30
252: 2007/11/06(火)23:02 ID:4s8DebEP(7/9) AAS
253: 2007/11/06(火)23:02 ID:qK18NDHs(1/2) AAS
254: たった一つの強がり抱いて ◆oRFbZD5WiQ 2007/11/06(火)23:03 ID:F68nI5NF(6/15) AAS
「早く、休まねば――」
一番手近な建物である空港。そこに入ると、格納庫らしき場所に入り込んだ。
中は異常な程にだだっ広い。本来は戦艦サイズのガンメンも入りそうなのだが、今はツギハギの見えないコンテナが複数、置いてあるだけだ。
「――ふう」
小さく息を吐き、シートに体を預けながら、そのコンテナを見やる。
サイズはみなバラバラだ。ガンメンが複数入りそうな物もあれば、ギリギリ一体入るかどうか、という物もある。
疑問に思い、ゴーカートを近くまで寄せてみるが、やはりツギハギは見えなかった。
省25
255: 2007/11/06(火)23:03 ID:uIlNDMWb(1/2) AAS
256: たった一つの強がり抱いて ◆oRFbZD5WiQ 2007/11/06(火)23:04 ID:F68nI5NF(7/15) AAS
苛立ちがつのる。もし、あいつをこのまま放っておいたら、今度はヨーコたちも殺されてしまうかもしれない。
「いや――」
小さく呟き、頭を振る。
それでは、シモンの死を認めてしまったようではないか、と。
「俺は、自分の目でみねぇかぎり、ぜってぇ信じねぇ」
省30
257: たった一つの強がり抱いて ◆oRFbZD5WiQ 2007/11/06(火)23:05 ID:F68nI5NF(8/15) AAS
あのガンメンモドキの心ない言葉によって頭が沸騰した時、あの女を絞め殺してやろうかとは思ったのは確かだ。
遠くから響いてくる女の声を聞きながら、ふう、と息を吐く。
オーケー、落ち着いてきた。
やっぱりケンカは熱いハートにクールな頭脳だ。
「なんだ、マトモな奴も、いるんじゃねえか」
『そして……な。今、一人で脅えてる子がいたら聞いて欲しいんよ。
私が、そして同じような気持ちの人が絶対他にもおる! だから心配する必要なんてないんや!
省33
258: 2007/11/06(火)23:06 ID:qK18NDHs(2/2) AAS
259: たった一つの強がり抱いて ◆oRFbZD5WiQ 2007/11/06(火)23:06 ID:F68nI5NF(9/15) AA×
260: たった一つの強がり抱いて ◆oRFbZD5WiQ 2007/11/06(火)23:07 ID:F68nI5NF(10/15) AAS
「ありがとうございました。僕たちは訓練に戻りますね」
「シャマル先生、ありがとうございましたー!」
ええ、気をつけてね。そう言って手を振ろうとしたその時、なぜだか、奇妙な不安に囚われた。
あのまま行かせていいのだろうか?
このまま見送ってしまうと、世界が崩れてしまうような気がして、酷く恐かった。
「二人とも――!」
待って、と叫ぼうとした、その瞬間。世界は水面のようにゆらめき、溶けて行く。
省29
261: 2007/11/06(火)23:08 ID:4s8DebEP(8/9) AAS
262: たった一つの強がり抱いて ◆oRFbZD5WiQ 2007/11/06(火)23:09 ID:F68nI5NF(11/15) AAS
「あの、それはどういう……?」
「隠す必要はない」
いや、普通に隠すわよ。
マントの端をギュッ、と握りながら、内心で怒りの言葉を呟く。
だが、この男が言った言葉は、シャマルにとって想定外のものだった。
「貴様、ニンゲンではないな?」
省34
263: たった一つの強がり抱いて ◆oRFbZD5WiQ 2007/11/06(火)23:10 ID:F68nI5NF(12/15) AAS
「女、なにを黙っている」
「……こんな状況で言うのもなんだけど、名前を聞く時は自分から名乗るのが礼儀じゃないかしら?」
これは、一種の賭けだ。もしこれで逆上した襲い掛かってくれば、武器を持たぬ自分などすぐさま殺されてしまう。
だが、今の情報では足りない。この男を騙しきるには、情報が足りないのだ。
じっ、と男の顔を見る。
彼は「ふむ」と、それもそうだと言うように頷いた。
「ふむ。それは失礼をした。――俺の名はヴィラル。人間掃討軍極東方面部隊長、ヴィラルだ」
省29
264: たった一つの強がり抱いて ◆oRFbZD5WiQ 2007/11/06(火)23:11 ID:F68nI5NF(13/15) AAS
「どうして人間が地上に出ている事に気づけるのか、それを考えた事はない?」
「……基本的には、末端の獣人がガンメンを駆り、地上を探索する。その時に見つけた集落に攻撃をしかけ、
末端の獣人ではどうしようもなくなれば、俺や螺旋王四天王が赴き、破砕する。
……考える必要などあるのか?」
「……だけど、それで分かるのは地上だけでしょう? でもね、私たち機動六課はね、穴倉にいる段階で人間たちを見張るの。
不穏な動きがあれば、すぐさま手近な戦艦に連絡を取って……その、ガンメンを射出してもらう。
……まあ、私たちはあくまで試作部隊だから、有名じゃないんだけどね。知らないのも無理はないかもしれないわ。
省29
265: 2007/11/06(火)23:11 ID:4s8DebEP(9/9) AAS
266: 2007/11/06(火)23:13 ID:byYybBuu(1/2) AAS
267: たった一つの強がり抱いて ◆oRFbZD5WiQ 2007/11/06(火)23:13 ID:F68nI5NF(14/15) AAS
名簿に印をつけつつ、ふと感じた違和感に首を傾げる。
その名を、どこかで聞いたような――ああ、そうだ。
「シャマル、そのキャロという奴は既に脱落している」
「――――え?」
愕然と、呼吸も筋肉の動きも生命の瞬きすらも氷結してしまったかのように、シャマルの動きは止まる。
そんな、と小さく漏らす彼女の姿は酷く弱々しく見えた。
(糞、人間どもが――!)
省28
268: たった一つの強がり抱いて ◆oRFbZD5WiQ 2007/11/06(火)23:14 ID:F68nI5NF(15/15) AAS
「……あら?」
ふと、ヴィラルの腹部に視線を向ける。
そこには醜い赤色が張り付いていた。応急処置はしてあるようだが、既に開いてしまっている。
「ああ、これか? 少々不覚を取ってな」
「駄目よこれじゃ……ちょっと、失礼するわね」
そう言うと、ヴィラルの上着を脱がしにかかる。
そうすると、少しだけ不安が薄らいだ。
省24
269: 2007/11/06(火)23:16 ID:vH00WhMF(3/3) AAS
270: 2007/11/06(火)23:17 ID:byYybBuu(2/2) AAS
271: たった一つの強がり抱いて (代理投下) 2007/11/06(火)23:21 ID:uIlNDMWb(2/2) AAS
【G-3/空港/1日目/午前】
【チーム:Joker&Fake Joker】
【ヴィラル@天元突破グレンラガン】
[状態]:睡眠、脇腹に刺し傷(シャマルによって再度応急処置)、極度の体力消耗、衣服が濡れているが、上着は脱いでいる。
[装備]:ワルサーWA2000(3/6)@現実
モネヴ・ザ・ゲイルのバルカン砲@トライガン(あと9秒連射可能、ロケット弾は一発)を搭載したゴーカート
[道具]:支給品一式、バルサミコ酢の大瓶@らき☆すた、ワルサーWA2000用箱型弾倉x4、ランダムアイテム1(重いもの)
省28
272: 2007/11/06(火)23:54 ID:3gmrviyr(1/7) AAS
1328 :ツチダマな名無しさん:2007/10/29(月) 20:09:41 ID:M3cFIGH60
>>1327
参戦作品以外から支給品を出すのはNG、というのも問題として挙げられるかね
1329 :ツチダマな名無しさん:2007/10/29(月) 20:10:06 ID:1987fAxgO
>>1327氏の言う項以外にも
・前回のSSで放送が流れたはずなのに、今回の作品でまた放送が流れているという矛盾
・参加作品外からの支給品が登場している
省37
273: 2007/11/06(火)23:54 ID:3gmrviyr(2/7) AAS
1334 :ツチダマな名無しさん:2007/10/30(火) 14:50:20 ID:g4Yot/Ac0
>>1333
ここは修正議論スレ。クロの件で問題になった作品はもう議論が終わり、
wikiにも収録されている。
議論の俎上に乗せたいのならもう遅すぎる。それでもまだ何か言いたいなら
毒吐きに行ってくれ。
1335 :ツチダマな名無しさん:2007/10/30(火) 14:51:26 ID:hITfNffM0
省34
274: 2007/11/06(火)23:55 ID:3gmrviyr(3/7) AAS
1340 : ◆ozOtJW9BFA:2007/10/30(火) 21:36:14 ID:KsDcuShQ0
1の部分
こちらとしてはD-5の中心より少し右側よりはD-6までの距離は350m程を想定していました。
2の部分
ムスカは不屈の心は、この胸にの時点で精神・肉体共に激しく疲労しており、その状態から1分の全力疾走でさらに疲労し、判断力が低下してるとしてこうしました。
また、彼は真っ先に戴宗を狙わず、ランサーを狙い、殺すことで、ランサーの仲間であろう戴宗の隙を作り、そこを攻撃する考えであったということにしました
3の部分
省31
275: 2007/11/06(火)23:55 ID:3gmrviyr(4/7) AAS
1347 :やってられない名無しさん:2007/10/30(火) 21:54:27 ID:KsDcuShQ0
ふむ・・・血痕か、それは納得するな
もし俺が犯人の立場ならそんなばれる危険犯してまでトリックまがいなことしねえよ
1348 : ◆ozOtJW9BFA:2007/10/30(火) 21:55:08 ID:KsDcuShQ0
すんません、トイレ言ってる間に弟が書き込みをしましたorz
1349 :ツチダマな名無しさん:2007/10/30(火) 22:16:30 ID:EIVpTrBc0
わろたwww
省28
276: 2007/11/06(火)23:55 ID:3gmrviyr(5/7) AAS
1358 : ◆DNdG5hiFT6:2007/11/02(金) 22:47:03 ID:yawJdcBY0
感想スレでも書いているのですがこちらでも。
スカーの錬金術については、アニメでアームストロングとの対決の際、
人間を狙ったにもかかわらず壁破壊をしている⇒アニメ版では多少影響あり?
と解釈してしまったのですが、
よく考えたら“エドの腕を破壊できない”っていう重要な展開があったんですよね……
それで修正案ですが
省35
277: 2007/11/06(火)23:56 ID:3gmrviyr(6/7) AAS
1365 :ツチダマな名無しさん:2007/11/03(土) 13:53:07 ID:7ACKclUsO
錬金術でなく馬鹿力で破壊したってのは?
1366 :ツチダマな名無しさん:2007/11/03(土) 16:50:28 ID:0y75.Fhg0
スカーの錬金術は普通と違って
まず対象に触れ、対象を理解、分解の手順で行われるものだから
つまりあれは馬鹿力でOKじゃないか?
1367 :ツチダマな名無しさん:2007/11/03(土) 16:52:18 ID:guqERRW60
省50
278: 2007/11/06(火)23:56 ID:3gmrviyr(7/7) AAS
はいうp
279: 2007/11/07(水)00:42 ID:Sv8OM7JB(1) AA×
280: 貫けよ、その弾丸で ◆DNdG5hiFT6 2007/11/07(水)18:41 ID:c9fet4/E(1/15) AAS
「さて……どうしようか」
そう呟いた彼らの目の前にあるのは大きく二つに分かれた高速道路の分岐点。
片方は真直ぐ西に、もう一方は大きく曲がって南に続いている。
あの赤いマントの方のドモンの性格を考えるなら何も考えずに真直ぐ進む、というのがありえそうだ。
反対にドモンと名乗った少年のほうであれば人の多そうな下に行きそうな気がする。
なつきの方を見れば『どちらでもいいから早く決めろ』と言いたげに士郎の方を睨んでいる。
――何時の間に行き先を決めるのが自分の役割になったのだろう?
省15
281: 2007/11/07(水)18:42 ID:QF5w3cOZ(1/8) AAS
282: 貫けよ、その弾丸で ◆DNdG5hiFT6 2007/11/07(水)18:43 ID:c9fet4/E(2/15) AAS
****
そして数分後――丁度二人が高速道路を降りたとき、断続的に続いていた破壊音が鳴り止んだ。
それは戦いが終わった合図。つまりは自分たちが間に合わなかったと言う残酷な結果。
それでも士郎は走るのをやめない。
――傷ついて倒れている人がいるかもしれない。
――まだ、助けられるかもしれない。
たったそれだけの可能性で士郎の足は動く。
省21
283: 2007/11/07(水)18:44 ID:QF5w3cOZ(2/8) AAS
284: 貫けよ、その弾丸で ◆DNdG5hiFT6 2007/11/07(水)18:45 ID:c9fet4/E(3/15) AAS
なつきの銃を目にしたウルフウッドはディパックに手を突っ込むとあるものを放り投げる。
宙に放り投げられた物体――それは先程口にしていたただの水入りペットボトルである。
だがこの緊迫した状況下で無意味な行動は疑念を抱かせる。
――何故ペットボトルを投げた?
――もしやあれは特殊な支給品ではないのか?
――爆発物か? それとも毒か? それとも自分の想像もつかない魔法の物体?
生まれた疑念は幾つもの思考を生み、その分だけ体には躊躇が現れる。
省16
285: 2007/11/07(水)18:46 ID:QF5w3cOZ(3/8) AAS
286: 貫けよ、その弾丸で ◆DNdG5hiFT6 2007/11/07(水)18:48 ID:c9fet4/E(4/15) AAS
ウルフウッドはそう言ってなつきの小指に手を伸ばす。
そして無造作に、まるで庭木の剪定を行うように逆方向に折り曲げた。
「え――」
なつきは一瞬自身の体に起きた異常を理解できなかった。
だが次の瞬間、指先から全身の神経に炎が燃え移るように激痛が全身を蹂躙し、陵辱する。
あまりの激痛に声が出ない。悲鳴は肺から押し出される意味の無い空気の塊に取って代わられた。
「……次は薬指がええか? それとも中指がええか?」
省20
287: 2007/11/07(水)18:49 ID:QF5w3cOZ(4/8) AAS
288: 貫けよ、その弾丸で ◆DNdG5hiFT6 2007/11/07(水)18:50 ID:c9fet4/E(5/15) AAS
「……!」
彼の予想通り、捻った左手を通じて少女の焦る様子が伝わってきた。
間違いない。こいつらは自分より人のことを心配する“お人好し”どもだ。
この方法は手の中の少女のような人間に対して、やたらと痛めつけるよりよっぽど効率的に話を進めることが出来る。
しかし状況は自分の有利に運んでいるはずなのに苛立ちは増している。
それは腐った行動を取った自分に対してか、それとも――目の前で立ち上がろうとする少年に対してか。
「……答え……るな……玖我」
省17
289: 貫けよ、その弾丸で ◆DNdG5hiFT6 2007/11/07(水)18:51 ID:c9fet4/E(6/15) AAS
「……私の銃は高次元物質化能力……特殊能力の類だ……
だから私以外にはこの銃は使えない」
その言葉にウルフウッドはぼんやりと最初の会場での出来事を思い出す。
まるで安物の小説の様に変身して見せたあの男――
つまりこの会場にはああいうのが山ほどいて、今自分が腕を捻っている少女もその一人というわけか。
自分に扱えない銃など、意味も無ければ興味も無い。
「何やつまらん。もうええわ」
省17
290: 貫けよ、その弾丸で ◆DNdG5hiFT6 2007/11/07(水)18:53 ID:c9fet4/E(7/15) AAS
――何か、おかしゅうないか?
何ともなしに少年を見ていたウルフウッドは違和感を感じ凝視する。
そしてその違和感の正体に気付く。
先程ウルフウッドが狙ったのは少年の“眉間”だった。
だというのに何故少年の頭蓋は原形を留めている?
そして注意深く観察すると仰向けになった胸は緩やかに上下していた。
そう、つまるところ、衛宮士郎はまだ生きていたのだ。
省20
291: 2007/11/07(水)18:53 ID:QF5w3cOZ(5/8) AAS
292: 貫けよ、その弾丸で ◆DNdG5hiFT6 2007/11/07(水)18:55 ID:c9fet4/E(8/15) AAS
***
回る。廻る。視界が。世界が。ぐるぐると。狂々と。
(……まるで、螺旋だな)
玖我なつきは“死”を知っている。
否、“死に近いもの”を知っている。
かつて蝕の祭というHiME同士の争いで味わった消えていくと言う喪失感。
今なつきが味わっているのはそれに限りなく近しいものがあった。
省18
293: 2007/11/07(水)18:56 ID:QF5w3cOZ(6/8) AAS
294: 貫けよ、その弾丸で ◆DNdG5hiFT6 2007/11/07(水)18:56 ID:c9fet4/E(9/15) AAS
――アイツを、衛宮を死なせたくない。
共にした時間こそ僅かだったが、あいつがいい奴だって事ぐらいは分かっているつもりだ。
銃を手にして追い掛け回した自分をあっさり許し、更に自身を囮にして少年を探す自分を逃がした。
そして先程も自分を身を挺して庇い、更に自身の命よりも赤の他人である自分の命を優先した。
ああ、馬鹿にも程がある。自分が知る中でもここまで馬鹿な奴はいなかった。
だが――なつきはそんな馬鹿を嫌いではなかった。
その有り方は、まるで“正義の味方”だ。
省12
295: 貫けよ、その弾丸で ◆DNdG5hiFT6 2007/11/07(水)18:58 ID:c9fet4/E(10/15) AAS
***
デリンジャーの引き金を引こうとしたウルフウッドは異様な気配を感じて振り返り、そこで見たものに驚愕する。
即ち、立ち上がった玖我なつきの姿に。
――アホな、立ち上がれるはず無い。
その証拠に胸には穴が開いており、そこからは未だに鮮血が流れ出している。
だがなつきの目はけして死者のそれではなかった。
その目に宿るのは緑色の螺旋――真直ぐな意思と閃光のような命の輝き。
省18
296: 貫けよ、その弾丸で ◆DNdG5hiFT6 2007/11/07(水)18:59 ID:c9fet4/E(11/15) AAS
***
結果から言えば、ウルフウッドはギリギリで“それ”の回避に成功した。
鍛え抜かれた戦士としての勘と優れた身体能力の賜物であった。
そして先程まで自分がいた場所を見て、驚愕する。
そこにあったのは自然現象などではありえない巨大な氷塊であった。
刹那ほどでも反応が遅れていれば自分はあそこで氷の棺桶の中にいただろう。
と、そこで先程まで自分が銃を突きつけていた少年の姿がないことに気付く。
省24
297: 2007/11/07(水)18:59 ID:QF5w3cOZ(7/8) AAS
298: 貫けよ、その弾丸で ◆DNdG5hiFT6 2007/11/07(水)19:00 ID:c9fet4/E(12/15) AAS
その答えを探ろうとして倒れたままの少女に近づき顔を見下ろすも、
そこにあるのは生命活動を停止したただの死体があるだけだ。
ただし、一つだけ普通の死体と違う点を上げるとすれば、その顔には何かを成し遂げた者の笑みが浮かんでいたことだろうか。
生き残ったはずの自分が不機嫌極まりない顔をしていて、死んだはずの生者は対照的に満足げな笑みを浮かべている。
その皮肉にウルフウッドは更に顔を歪ませる。
更にせっかく手に入った武器も最悪だ。
デリンジャー。かつての知り合いであるメリル・ストライフが愛用していた銃。
省15
299: 2007/11/07(水)19:01 ID:QF5w3cOZ(8/8) AAS
300: 貫けよ、その弾丸で ◆DNdG5hiFT6 2007/11/07(水)19:01 ID:c9fet4/E(13/15) AA×
301: 貫けよ、その弾丸で ◆DNdG5hiFT6 2007/11/07(水)19:03 ID:c9fet4/E(14/15) AA×
302: 2007/11/07(水)19:04 ID:4GdaYpPO(1) AAS
303: 貫けよ、その弾丸で ◆DNdG5hiFT6 2007/11/07(水)19:05 ID:c9fet4/E(15/15) AAS
【玖我なつき@舞-HiME 死亡】
【――螺旋力、覚醒確認】
304: 2007/11/07(水)22:43 ID:rtkvgD6D(1/5) AAS
4951 :やってられない名無しさん:2007/11/04(日) 10:04:43 ID:???0
結局、スパイクははやてと会えなかったんだな
次は温泉だし、拡声器の呪いを打ち破ったか
4952 :やってられない名無しさん:2007/11/04(日) 10:06:43 ID:???0
>>4929
ミー君はともかく、マタタビは既に暴走フラグ立ってるじゃないか
後はどのタイミングで暴走するかだなー。もう少し温泉に人が集まれば対主催同士の乱戦も期待出来るが
省29
305: 2007/11/07(水)22:45 ID:rtkvgD6D(2/5) AAS
4962 :やってられない名無しさん:2007/11/04(日) 12:08:20 ID:???0
>>4947
貴重なマーダーがまた死ぬな
4963 :やってられない名無しさん:2007/11/04(日) 12:32:20 ID:???0
前作のはやての思考が北上してデパートに向かうってなってるのにクレアたちのいる
温泉に向かうのはおかしいと思うんだが?
まだ投下されてないんでなんともいえないが。
省51
306: 2007/11/07(水)22:46 ID:rtkvgD6D(3/5) AAS
4978 :やってられない名無しさん:2007/11/04(日) 19:53:11 ID:???0
ラッドはソルテッカマン着ないだろうな
ラッドは絶対に自分は死なないって思っている奴をぶっ殺すことが目的だからソルテッカマン着たら相手が自分は死ぬかもって思っちゃうかもだし
それよりかがみをラッドと引き合わせるとおもしろいやもしれん
全くといっていいほど戦闘力が無いが普通の人相手に自分は殺せないと安心して不死者だけ恐れているかがみ
作中では不死身で自分は絶対に死なないと思っているであろうヒューイを殺してやろうと執念を燃やすラッド
かがみの無限精神崩壊が起こる
省45
307: 2007/11/07(水)22:48 ID:rtkvgD6D(4/5) AAS
4992 :やってられない名無しさん:2007/11/04(日) 20:25:34 ID:???0
我様はクレアと完全に同タイプだからな……
一応までに次スレ。
したらばスレ:otaku_8882
4993 :やってられない名無しさん:2007/11/04(日) 20:28:07 ID:???0
ねねねは違う気がするなぁ
死ねない、であって死なないじゃないから死んで本が読めなくなるのは嫌と思ってるだけだろうから自分は死なないっていうのとは違う気がするんだよな
省31
308: 2007/11/07(水)22:51 ID:rtkvgD6D(5/5) AAS
で、前すれの君たちが移動という話は、どーなったのかな?かなwwwww
309: 2007/11/07(水)23:25 ID:izM2Qr6v(1) AAS
無視なんだろw
310: 高峰清麿の考察、王ドロボウの消失 ◆o4xOfDTwjY 2007/11/08(木)00:17 ID:h12n85/a(1/4) AAS
未だ気絶したままのジンを見守る高嶺清麿は思考する。
彼はラッドやジンみたいに高い身体能力を持つわけでもなく、ましてや東方不敗や最初の会場で見たモラトフみたいな超人的な能力を持つわけでもない。
彼は一般人ともいえる身体能力しか持たないのだ。
しかし、彼には中学生とは思えないほどの並外れた天才的な頭脳がある。
そして、ガッシュと共に魔界の王を決める戦いを勝ち抜いてきた経験がある。
この頭脳と経験をフルに活用することが今の自分にできること、清麿はそう考えていた。
まず彼が最初に考えたことは先ほどの放送の内容だった。
省40
311: 2007/11/08(木)00:18 ID:TfaGLZ0f(1) AAS
312: 高峰清麿の考察、王ドロボウの消失 ◆o4xOfDTwjY 2007/11/08(木)00:19 ID:h12n85/a(2/4) AAS
仮に目的がそうだとしたら、全ての参加者は螺旋力という力を覚醒させる素質の持ち主なのだろうか?
だとしたら、自分みたいな一般人を集めて、その螺旋力というものを目覚めさせようとしているのだろうか?
清麿、ジン、ラッド、ヨーコ。今まで接触してある程度情報を得た参加者達だが、魔物のような特殊な能力は持ってなかった。
対峙したジャンパーの男や東方不敗もそうだった。
いや、あの老人はそうとも言い切れない。
倒壊した建物から生き延びるなど、人間の身体能力では考えられないほどの超人的能力を持っていた。
もしかしたら魔物でいう肉体強化の術のような能力を持っているのではないか?
省24
313: 高峰清麿の考察、王ドロボウの消失 ◆o4xOfDTwjY 2007/11/08(木)00:21 ID:h12n85/a(3/4) AAS
清麿はメモ帳への記入が終わって一息つくと、ソファーで横たわっているジンが動きだした。
ジンは上半身をゆっくり起こして清麿の姿を確認する。
「やあ、清麿。無事で良かったよ」
一時の沈黙。
ジンは清麿から視線を外して、シーツの被せてあるヨーコの死体の方を見た。
それに気づいた清麿は、重たい口を開いてジンにヨーコが死んだ事実を告げる。
「残念だが…。ヨーコさんは助からなかった」
省26
314: 高峰清麿の考察、王ドロボウの消失 ◆o4xOfDTwjY 2007/11/08(木)00:22 ID:h12n85/a(4/4) AAS
【C-7/北東部/民家の前/1日目/午前】
【ジン@王ドロボウJING】
[状態]:中程度の疲労。全身にダメージ。左足と額を負傷(応急処置済み)、貧血。
[装備]:夜刀神@王ドロボウJING×2
[道具]:支給品一式、予告状のメモ、鈴木めぐみの消防車の運転マニュアル@サイボーグクロちゃん
[思考]
基本:螺旋王の居場所を消防車に乗って捜索し、バトル・ロワイアル自体を止めさせ、楽しいパーティに差し替える。
省26
315: 2007/11/08(木)00:30 ID:SMp5rJbY(1) AA×
>>-
316: Felt Tip Pen ◆P2vcbk2T1w 2007/11/08(木)23:34 ID:yFgW4Fwr(1/2) AAS
「猫が喋ってたなあ……」
「喋ってましたねえ……」
「まあ、話の分かる猫でよかったですね……」
「渋い猫だったなあ……」
かぽーん
「良い湯だなあ」
省32
317: Felt Tip Pen ◆P2vcbk2T1w 2007/11/08(木)23:35 ID:yFgW4Fwr(2/2) AAS
「……ん? なんか賑やかだな。 誰か来たのか?」
「じゃあ、そろそろ上がりますかね……」
「その前に髪を洗え髪を。何なら俺が洗って……」
「……」
「だからその紙を置け、紙を」
【H-6/温泉/一日目/昼】
省18
318: 2007/11/08(木)23:36 ID:NkOFWf8i(1) AAS
319: 2007/11/08(木)23:42 ID:fugrO/xA(1) AAS
320: 2007/11/08(木)23:58 ID:FAF6LQyk(1) AAS
321: 2007/11/09(金)00:47 ID:BpgN5dFB(1) AA×
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