[過去ログ] 数学の抽象化って抽象化ではないよな (96レス)
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15: 2024/07/04(木)06:33 ID:rVX7gjYh(1/2) AAS
$z$を変数とする一変数の多項式の集合$$\mathbb{C}[z]:=\left\{f(z); f(z)=\sum_{j=0}^{n}{a_jz^j}, a_j\in\mathbb{C}\right\}$$は整数の集合$\mathbb{Z}$と似た構造を持っています。それは加法と乗法という二つの演算が定義されていて、通常の交換法則、結合法則、分配法則が満たされるということです。これに対し、一変数の有理式の集合$$\mathbb{C}(z):=\left\{\frac{f(z)}{g(z)}; f(z), g(z)\in\mathbb{C}[z], g(z)\neq0\right\}$$
は有理数の集合$\mathbb{Q}$と似ていて、任意の元を0でない元で割ることができます。一般に、上の三法則を満たす加法と乗法の演算が定義されている集合$A$を\textbf{可換環}といい、さらに乗法に関して$A\setminus\{0\}$が群になっているとき、$A$は\textbf{可換体}であると言います。$\mathbb{Z},$ $\mathbb{Q}$, $\mathbb{R},$ $\mathbb{C}$ をそれぞれ\textbf{(有理)整数環}, \textbf{有理数体}, $\textbf{実数体}$, $\textbf{複素数体}$と言い、$\mathbb{C}[z]$, $\mathbb{C}(z)$をそれぞれ(一変数で$\mathbb{C}$係数の)\textbf{多項式環}, \textbf{有理関数体}と言います。
16(2): 2024/07/04(木)08:33 ID:rVX7gjYh(2/2) AAS
$\mathbb{C}(z)$は個々の要素が関数であるという点において$\mathbb{C}$とは大きく異なりますが、純粋に代数的な構造だけを見るという視点からは、$\mathbb{C}(z)$と$\mathbb{C}$の違いは次のようにも表現できます。
\textbf{$\mathbb{C}(z)$は$\mathbb{C}$を含み、0でないいかなる多項式の根にならない元を含む。}
別の言い方では、一旦は関数という意味から離れて$\mathbb{C}[X]$で$\mathbb{C}$を係数とする$X$(不定元)に関する多項式の集合を表すとき、「$F(X)\in\mathbb{C}[X]\setminus\{0\}$かつ$f(z)\in\mathbb{C}(z)\setminus\mathbb{C}$ならば$F(f(z))\neq0$」となります。
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