[過去ログ] ガロア第一論文と乗数イデアル他関連資料スレ6 (1002レス)
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(1): 2024/01/08(月)10:04 ID:OXe7qSh4(6/10) AAS
>>5 追加

1消滅定理と非消滅定理ってなに?
今ここを読んでいる人は、せめてこの章だけは読んで欲しい。
この章は高次元代数多様体論普及のための解説である。非専門家向けに書いてある。
以下すべて複素数体上で考える。
Xを非特異射影代数多様体とし、DをX上のカルティエ因子とする。典型的な消滅定理は、

代数幾何学を学んだことのある人なら誰でも、リーマン面(もしくは代数曲線)上でリーマン–ロッホの公式をつかって線形系の性質を調べるという話を勉強したことがあると思う。
我々はその話の単純な高次元化を考えていると言っても良いかもしれない。
高次元代数多様体論は敷居の高い分野と思われているようだが、実は約半世紀前の小平の議論と大差のない話を延々とやっているだけかもしれない。
スタックもファンクターも導来圏もあまり目にしない古典的な分野である。
少しでも敷居が低くなったであろうか?大半の人はここまでしか読まないのだろうか?
次の章からは通常の解説記事である。2章から9章までは完全に普通のまじめな報告書である。
最後の10章は私の個人的な考えである。通常の論文などには書かない話である。内容はセミプロ向けかもしれない。10章に面白さを期待してはいけない。

2はじめに
このノートでは、最近得られた対数的標準対に対する非消滅定理を解説する。この非消滅定理は、対数的標準対に対する固定点自由化定理と同値であることが示される。
したがって、結果自体は新しくないと言える。
今回の非消滅定理の一番のポイントは、その定式化である。
数学的な内容は固定点自由化定理と同値であるが、非消滅定理として正しく定式化することにより、極小モデル理論の基本定理たちの証明に劇的な簡略化をもたらしたと主張したい。

3おわび
80年代前半から現在にいたるまで、極小モデル理論研究の最も重要でよく使われるテクニックは川又–Viehweg消滅定理である。80年代後半から、乗数イデアル層の考え方が持ち込まれ、Nadel型の消滅定理をつかうことも非常に有効であることが分かって来た。いずれにせよ、すべて川又–Viehweg消滅定理の応用として扱うことが出来る話である。今回の一連の発展は、その川又–Viehweg消滅定理の部分を一般化し、新しい道具で極小モデル理論を考え直した、ということである。
ここ数年いろいろと迷走してしまったが、[F7]で古典的な川又のX-論法と乗数イデアル層の理論をミックスした新しい極小モデル理論の基礎と基本的なテクニックを提供することで、今後数十年間の極小モデル理論の土台は完成したと思う。一言で言うと、極小モデル理論の基礎部分が純ホッジ構造の話から混合ホッジ構造に移り変わった、である。興味を持たれた読者は、[F3]、[F4]、[F6](いずれも短い)を読むことを勧める。以下の解説を読むより論文を読む方が分かりやすいような気がする。

つづく
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