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現代数学の系譜11 ガロア理論を読む25 [無断転載禁止]©2ch.net (716レス)
現代数学の系譜11 ガロア理論を読む25 [無断転載禁止]©2ch.net http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/math/1477804000/
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624: 現代数学の系譜11 ガロア理論を読む [sage] 2016/12/03(土) 13:08:34.29 ID:6Rgz8i9T >>623 ついでに http://www.math.sci.osaka-u.ac.jp/~ochiai/kyouiku.html 教育活動およびその他の仕事 落合理 大阪大学 http://www.math.sci.osaka-u.ac.jp/~ochiai/olympic2010.pdf 「数学オリンピック財団主催JMO夏季セミナー」 でのレクチャートーク (180分)(2010/8/26) (木) 「数の体系の広がり, 周期積分, そして整数論-- 代数と幾何と解析の交わる世界--」 講演ノートのPDFファイル (実際の講義では 本ノートの6割ほどの内容しか話せず, 複素数の部分, 素数定理, ゼータ関数の部分の後半や レムニスケート関数の部分はカットせざるを得なかった) (抜粋) 1.4. 超越数. 先にみたように「ほとんどの」数は超越数である. 広い海岸に果てしなく敷き詰められた砂の一粒一粒を数に例えるとその一粒(数)を何の作為もなく勝手につまみあげたならば, その数はたいてい超越数でなければならない. が, 一方で, 実際に数が与えられたときに,その数が超越数であるかを判定するのは簡単ではない. 軽く脱線して, [Kd] の中に採録された小平邦彦氏が定年間近で書いた「数学に王道なし」という文章を引用すると, 「筆者は中学の時からπ が無理数であることをよく理解していたが最近までその証明を知らなかった. . . 不思議なことに最近I.Niven によるその(無理数性の)証明を読んだ時それによってπ が無理数であるという事実に対する理解が一段と深くなったとは感じなかった . . . 証明はただπ が無理数であるという明白な事実を確かめたに過ぎないと感じた. . .」 というくだりがあって興味深い^10. 10 その前後に小平氏が学習過程で発展的発見をしたエピソードや勉強の仕方も挙げられているので上の言葉だけを引用するのは少し誤解を誘導する危険があるかもしれない. 現代数学の超越数論にはまだまだ限界があり, 超越数であるかそうでないかを判定できない数が沢山ある. 例えば, [S, p 69] によると和e+π は無理数かどうかもわからない. あとで登場するリーマンゼータの奇数点での値のように超越数であると予想されていても何も知られていない数もある. つづく http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/math/1477804000/624
625: 現代数学の系譜11 ガロア理論を読む [sage] 2016/12/03(土) 13:09:30.61 ID:6Rgz8i9T >>624 つづき 3. 数論的多様体の周期積分 3.1. 周期とは. Kontsevich とZagier の概説論文[KZ] を参考にして周期という概念を導入したい. 問 P の中に入らない実数を与えられるだろうか? という問もKontsevich-Zagier の論説のなかで提起されている. これに関しては吉永正彦さんの結果[Y] としてひとつの解答が得られている. 吉永さんは, 数学基礎論や計算論の研究でよく知られている次のような複素数の世界の階層構造に着目した. { 代数的数} ⊂ { 初等数} ⊂ { 計算可能数} ⊂ { 複素数}. そしてさらに次の定理を示した. 定理3.4 (吉永). P ⊂ { 初等数} となる. [Y] にも説明があるように, 初等数でない複素数の例が知られているので, Kontsevich-Zagier の問に対する答えが得られたことになる. (引用終り) http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/math/1477804000/625
639: 現代数学の系譜11 ガロア理論を読む [sage] 2016/12/03(土) 15:46:19.37 ID:6Rgz8i9T >>624 追加 http://www.math.sci.osaka-u.ac.jp/~ochiai/olympic2010.pdf 「数学オリンピック財団主催JMO夏季セミナー」 でのレクチャートーク (180分)(2010/8/26) (木) 「数の体系の広がり, 周期積分, そして整数論-- 代数と幾何と解析の交わる世界--」 (抜粋) 複素数の中で, Q :={ 代数的数} は代数的な手法(ガロア理論)で扱える最も広い世界であり, Q の外に少しでもはみ出た世界は全て超越数であり, 通常のガロア理論では統制されない世界である. 次のような互いに相反する2つの事実に注意したい. 注意1.14. (1) Q は(ある意味で) それほど「大きくない」. 濃度をみると|Q| = |Q| である. (実際, 各自然数i でSi をQ 係数のi 次既約多項式の集合のi 個の和集合として, 定理1.8 (3) の応用として示すことができる. もちろん定理1.8 (1), (2) も用いる) (2) Q は(ある意味で) それなりに「大きい」. Q の体としての対称性をつかさどる群(ガロア群)は非常に豊富かつ複雑な構造をもっている. ここで数学と言うのは対称性を非常に大事にするとともに対称性を研究対象とする学問であり対称性を記述するのが「群」の言葉である例えば多面体の対称性などは多面体群という種類の群のことばで記述される. また体の対称性など目には見えない対称性もガロア群で司られている. ガロア理論成立以後の1世紀以上間の様々な整数論の研究の積み重ねによって有理数体上の代数拡大の対称性は以下の問題としても集約されている. そして現代数学の課題Q がもつ対称性の構造を究明したい. という問題がある. 例えば, 次のような予想は有名である: 予想(ガロアの逆問題) 全ての有限群はQのガロア群の商となるだろう. 同値な言い換えとして, 勝手な有限群 G に対してQ の有限次ガロア拡大K でGal(K/Q)〜=G となるものが存在するだろう. 例1.15. 例えば正4角形(正方形)の対称性をつかさどる群 ?σ, τ |σ4 = τ 2 = 1, τστ = σ?1? に対しては, K = Q( 4√2, i) とすると, τ : i 7→ ?i, 4√2 7→ 4√2σ : i 7→ i, 4√2 7→ i 4√2 なる変換は加減乗除を保つ体の同型である. (引用終り) http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/math/1477804000/639
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