[過去ログ] 【扉は常時】能力者スレ【君の為に開かれる】 (1002レス)
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1 (関西地方) 2014/05/17(土) 20:28:17.78 ID:IIxcaG3go(1)
ようこそ、能力者たちの世界へ。
この世界は、数多の能力者たちが住まう世界。


無限大の大きさのこの世界。
多くのことが語られたこの世界だが、まだまだ多くの空白がある。
先人たちの戦い、絆、そして因縁。これらが絡み合い、この世界は混沌としている。
もしかすると、初めて見た貴方はとっつきづらいと思うかも知れない。
――だが、この世界の住人は新しい来訪者にことのほか優しい。
恐れず、以下に示す雑談所や、場合によってはこのスレでも質問をしてみてくれ。
すぐにスレへの溶け込み方を教えてくれるだろう。


【雑談所。質問や現状、雑談などはこちらでどうぞ】
PC【したらば板:internet_14029】 


【はじめに】
このスレの元ネタはVIPで行われていた邪気眼スレです。
長く続けるに際して、いくつかのルールを設けています。以下にそれを記します。
•この世界は「多様性のある世界」です。
•完全無敵の能力は戦闘の楽しみがなくなり、またスレの雰囲気も壊れますので『禁止』です。 
•弱点などがあると戦闘の駆け引きが楽しめます。
•戦闘では自分の行動結果に対する確定的な描写を避けること。【例:○○に刀で斬り付ける。○○の首が斬れる】など。
•基本の心構えですが、「自分が楽しむのと同じくらい相手が楽しむことも考える」ことが大事です。
•書きこむ前にリロードを。場の状況をしっかり把握するのは生き残る秘訣です。
•描写はできるだけ丁寧に。読ませる楽しみと、しっかりと状況を共有することになります。
•他のキャラクターにも絡んでみると新たな世界が広がるかも。自分の世界を滔々と語ってもついてきてもらえません。
•「コテハン」は禁止の方向で!
•基本的に次スレは>>950が責任を持って立ててください。無理なら他の能力者に代行してもらってください。また、950を超えても次スレが立たない場合は減速を。
•スレチなネタは程々に。
•スレの性質上『煽り文句』や『暴言』が数多く使用されますが過剰な表現は抑えてください。
•基本的に演じるキャラクターはオリキャラで。マンガ・アニメ・ゲームなどのキャラの使用は禁じます。(設定はその限りでない)

【インフレについて】
過去、特に能力に制限を設けていなかったのでインフレが起きました。
下記の事について自重してください。
•国など、大規模を一瞬で破壊できるような能力を使用。
•他の人に断り無しに勝手に絶対神などを名乗る。
•時空を自由に操る能力、道具などを使用する。時空を消し飛ばして敵の攻撃を回避、などが該当します。
•特定の物しか効かないなどの、相手にとって絶対に倒せないような防御を使う。
•あくまで能力者であり、サイヤ人ではありません。【一瞬で相手の後ろに回り込む】などは、それが可能な能力かどうか自分でもう一度確認を。
•全世界に影響を及ぼしたり、一国まるごとに影響が及ぶような大きなイベントは一度雑談所でみんなの意見を聞いてみてください。

 勝手に世界を氷河期などにはしないように。
•能力上回避手段が思いついても、たまには空気を読んで攻撃を受けたりするのも大事。
•エロ描写について

 確かに愛を確かめ合う描写は、キャラの関係のあるひとつの結末ではあります。
 なので、全面的な禁止はしていません。
 ですが、ここは不特定多数の人が閲覧する『掲示板』です。そういった行為に対して不快感も持つ人も確実に存在します
 やる前には、本当にキャラにとって必要なことなのか。自分の欲望だけで望んでいないか考えましょう。
 カップル、夫婦など生活の一部として日常的に行う場合には、一緒のベッドに入り、【禁則事項です】だけでも十分事足ります。
 あまり細部まで描写するのはお勧めしません。脳内補完という選択も存在しますよ。


前スレ【vip2chスレ:part4vip
wiki  【http://www53.atwiki.jp/nrks/
903 [sage saga] 2014/06/12(木) 23:15:06.36 ID:2N+RYXjao(5/6)
>>902

あぁ。……それと、同じようなタイプのものを左足の分も貰おうか
足首から先だ。こちらは感触など必要ないからな……?

【首を縦に振ってそれでいいと伝えながら、そのまま足の分も注文し】
【その後、ジョシュアに欠損箇所を見せて欲しいなんて言われれば】
【彼が申し訳無さそうなのと反対に、あっさりとローブを捲って腕を見せる】

【綺麗に骨の継ぎ目を分断された其処は、皮膚が覆ってこそいるが】
【上腕の筋肉が萎んでいない辺り、最近の傷なのだろう。なんというか、丸太のようで】

……これで良かろう?なに、この傷は己の不徳が招いたものだ
ソレを曝すのは、自身の未熟さを見せるようで多少引け目はあるが……
義肢を作るとなれば当然だろう。何なら、落とした経緯でも語るかね?

【なんて、ニヤリと笑っていう辺り、本当に気にしていないらしかった】
【それから、求められれば足の方の傷も見せるし――勿論こちらも快諾だった】
904 (関西地方) 2014/06/12(木) 23:15:45.79 ID:+uYLeZ2lo(1)
>>879
【ゆっくりと下がって首をかしげてからの笑顔。やはり、かわいらしいと思える】
【こちらも何度目かの笑顔で応える。彼女の意図を汲み切れたかは、わからなかったが】
【それでも、彼女の表情が変化したのは見て取れた。原因は、視線の先たる自分、なのだろう】

おっと、気を悪くしたならごめんね……女性に対して失礼だったかな
ハハハ、操られている、か……あながち、間違っても……いや、こっちの話だよ

【文字を覗き込んで、困ったような笑いを見せながら。やはり、どこか空虚な気配が付いて回る】
【相手の気にしているところに踏み込んでしまった、そこに対する謝罪は真摯な気持ちを持ってのことであったが】
【冗談半分らしい、と伝わると、少し安心したように表情を緩めた】

【――その言葉の端に混じった、人形の空虚さ、その根源の断片。それについては、どうやら冗談でもないらしい】


魔術を使う幽霊かあ……いたずらとはいえ、路地裏でそんな幽霊に会ったら驚くよねえ
実害がないなら、幸いだけど……僕もちょっと気になるな

ありがとう。じゃ、いこっか


【彼女から幽霊について聞けば、急ぎではないということが事実らしいと納得し】
【彼女が差す方向へと、足を向けた。隣につくブライトに、空虚な笑顔を向けつつ、ギアは歩いた】

【しばらくは、そのまま歩を進めるだろう。しかし、そのうち顔だけをそっちへ向けて。固い様子のその表情を見やる】


……初めて会ったブライトさんにも心配されるほど、わかりやすいかなあ
本当にね、いろいろあったんだ。いろいろ……

【ギアは、乾いた声で語り掛けた。敵意はない。殺意もない。少なくとも、ブライトに対しては】
【しかし、逆に言えばなさすぎるようにも見えるかもしれない。本当に元人間か、と疑いたくなるほどに】
【そこにいるのは、姿かたち以外も人形に近づいているかのようだった】

再会、したんだ。友人とか、仲間とか、それと……うん、大切な人たちと
でも、僕は彼らのことを何も知らなくて……僕自身のことすら、わかってなかったんだ

それを、思い知らされた。再会した彼ら直々にね。同時に、そのおかげでわかった
自分が、何をすべきなのか――

【空虚な青い瞳の暗さが、急速に強まった。人形の身体から、負の感情が滲み出てくる】
【表情は、笑顔。凝り固まったような、笑顔だった】


だからね。やるべきことをやろうと思うんだ。つらいことだと思うけど、やらないとならないんだ
それを始める前に、ブライトさんと会えてよかったな。お互いに知らない誰かと話すって、大事な時間だったりすると思うなあ

【繰り返して言う。ギアはブライトに対する敵意も悪意もない。感謝の言葉も本物だ】
【そういった感情と共に、当たり前のように負の感情がそこに共存していた】
905 [sage saga] 2014/06/12(木) 23:23:50.16 ID:3nrPHEH/0(6/6)
>>901

【プロポーズしてくれたあの日、結婚式をしたあの日、どちらも忘れることなんて叶わないぐらい、思い出深い記憶】
【「結婚式の前の日はね、眠れなくって、ずっとお話してもらったの――」少しだけ恥ずかしげに告げた、子供っぽいでしょ、なんて付け足して】

きっと大丈夫だよ、だって、結婚式だよ? わたしだったらね、ぜったい、その日は、世界で一番のお嫁さんにしてあげる。
世界中で一番しあわせなひとにしたいって思うよ、他のどんなひとより、頭ひとつ分じゃだめ、もっと、もっと、しあわせにする。

あ……それ、いいと思う、そっかあ、贈り物――わたしそんなの思いつかなかったもん、ドレス決めるのに、一生懸命で……。

【「もちろん、旦那さんでもだよ。世界中で一番の、旦那さんにする」】
【そう宣言してみせた、自分は果たして上手に出来ていただろうか、それは、よく分からなかったけれど――それぐらいの気持ちを篭めて】
【ぜったいにせかいじゅうでいちばんであれ。自分は世界で一番にしてもらった、だから、彼女も、彼女らも、そうなるべきだと】
【告げて――それからぱちくりとした瞳は、すぐに柔らかく笑んで。それいいねだなんて、あまりにもあっさりと同意してみせるのだった】

【(自分のときは贈り物だなんて思考はなかった。用意できたサプライズなんてドレス姿ぐらい、あとは、貰いっぱなし)】
【(そういうのもあったのかって今更吐息を吐いてみるが遅い。だから、気付けた彼女は、したらいいのだと思った)】

友達ってね、すごいね、……わたしに何が似合うかって、ちゃんと分かってくれてるの。どんなのがいいかって、ちゃんと……。
びっくりしちゃった、わたしより真面目だったぐらいかも、だから――あの子たちのときには、恩返しするって、決めたんだ。

【ちゃんとしあわせを願ってくれるいい友達が彼女には居た、マリアにも居るなら、是非一緒に選ぶといいよ、なんて言う】
【もちろんタイミングがあえばになるのだが。(かつて裏切りまでした子たちなのに。もう頭が上がらない、足を向けて眠れない)】

わたし……わたしの? ……えっとね、わたしの旦那さんはね、――とっても、大人みたいで。いつだって、かっこよくて……。
わたしなんか、全然敵わないの。なんだって負けちゃうし、ぜんぜんだめ。……なのに、わたしが出来ること、分かってくれてて。
……もったいないぐらいにいいひとなのに、一緒に居ても全然疲れなくって――それどころか、とっても、落ち着くの。

【届いたケーキに瞳がきらきらする、ラズベリーやクランベリー、ストロベリーの切れ端なんかをあしらった、シフォンケーキ】
【ベリージャムを混ぜた生クリームをあしらったそれ、――とロイヤルミルクティ。大きなポットに入っているなら、ふたり分は優にある】

【そんなことをしている最中だ、問いかけられたのは――それゆえに、ほんのりと気の抜けていた一瞬、返事は僅かに遅れ】
【指輪を愛おしげに見つめる、指先でそっと撫でて、黄緑色の魔力の灯火、蛇の瞳と目が合えば、ふわっと笑みは柔らかく溶ける】
【第一の印象は“大人”だと言うことだった、こんなに子供みたいな自分と違う、大人の男性。かっこよくて、優しくて、だいすきで】
【なんでも上手にこなしちゃう、でも自分に出来ることはちゃんとさせてくれる、そして、無理を押し付けてなんてこなくって】
【未だに問題点が見えてこないぐらいには完璧すぎるひと。だのに疲れるなんてことがない、前世で双子だったように、奇跡みたいに】

でもね、たまに子供みたいなんだよ。前もね、お水に浸かれないんだって言ったら、お風呂の浴槽に、魚、入れちゃったの――。
そのお陰かな、……昔より、なんだか、平気になった気がする。この間もね、深いお水に触れたんだ――はじめて、だった。
……ねえ、マリアは、マリアのところは、どんなひとなの? きっと――素敵なひと、なんだよね。

【そしてくすくすと洩らすのは、そんなエピソードだった。浴槽に魚とはずいぶん悪戯ぽい、でも、そんなところも愛おしい】
【十六も年上な彼がふっと見せる自分より子供ぽい一面。たまらなく胸が疼くのだった、甘く、鋭く、でも嫌なものではなくて】
【――シフォンケーキの端っこを縦に薄く切り落としながら、一通り語れば今度は逆に問いかける。そちらは、どんなひとなのだろうと】

【悪戯っぽく目配せしたと思えば黙りこむのだろう。それは彼女の惚気話を待つみたいに、その間に、ぱくっとシフォンケーキを口に運び】
【ほろりっと蕩ける柔らかくふわふわした食感に溺れるのだった。ベリーの微かに甘酸っぱいのも、また、特別においしい】
906 2014/06/12(木) 23:27:30.32 ID:Eslkm/81o(7/8)
>>903

足もですか……はい、承りました
同型の、左足首――それなら、少しお安く出来そう……です


【先程書き込んだ書類に、フレデリックからの注文を追記する】
【脚部丸ごとではなく、足首から先のような短い部位であれば】
【値段も相応に安くなるようだ。元々機械義肢と比べれば破格の値ではあるのだが】


い、いえ……!えと、それは遠慮しておき……ます
えっと……


【彼が笑いながら語る内容に、手を振りながら拒否する】
【欠損部位は見慣れたものだが、それに至る生々しい経緯は臆病な少年にとって心の毒だ】

【フレデリックからの快諾を得ると、ジョシュアは】
【向かい側から彼の座る椅子の方まで歩み寄って、「失礼します」と一言断った後】
【トン……と優しく指先で傷口に触れようとするだろう】

【もし、この行為が拒絶されなかった場合は】
【ジョシュアの繊細な指先から、微弱な魔翌力の波紋が流れ"探知"を行おうとするだろう】
【魔工義肢と身体を繋げる上で必要な作業の一つ】
【フレデリックの筋肉の形状や、神経の位置などを知る為の魔術であった】

【それが終われば「あ、ありがとうございました……」とお辞儀をして】
【指を離して再び元の位置に戻り、書類に新たにデータを書き込んでいくことだろう】

【行為を拒絶された場合は、上記の行動はキャンセルされることとなる】
907 (SSL) [sage saga] 2014/06/12(木) 23:31:17.06 ID:xuFsEBtj0(1)
>>897
【――――ふと、直ぐ側に現れたのは一人の少女だ。赤い色のドレスを纏ったその人物】
【然れど漂う濃い“瘴気”と言いまるで“たった今”ここに現れたかのような存在感と言い迷い人、と呼ぶには余りにも異質なのである】
【何よりも赤々と燃えているにも関わらず、その場に居る子供が楽しそうな笑みを浮かべている何て可笑しな話なのだ】

【善悪どちらとも様々な人種や種族と接する事も多いであろう機関の者なれば、少女が人間とは大きく異なる存在だと知れるだろうか】
【有り体に記してしまえば魔族と同じ気配。更に詳しく記すなれば、悪魔と呼ばれる存在であって】


「――――こんばんは、こんばんは。とっても面白そうな“匂い”がするからついつい誘われてしまったわ
お星様も何も見えない“良い夜”ね?私、光は嫌いだから本当に良い夜
……フフ、でも、こうして真っ赤に照らしてくれる光は嫌いじゃ無いわよ。人の焼ける匂いも苦しそうに喘ぐ人の声も、其れを生み出した人の心も全部全部好きよ?」

【腰まで伸ばされた金色の髪に、朱色の双眸。無邪気――――その言葉が当てはまるだろうか】
【口さえ閉じていれば人形の様な子とも言い表せるし、おぞましい言葉では無く歌でも紡いでいたならば可愛らしい子供と表せたのかも知れないが】
【現実は、違う。人の死を見て喜び、人の絶望を見て顔を綻ばせる悪魔。「――――ね?」と語尾に続けたならば、その朱色の瞳は女性が胸に下げた逆十字へと移されて】


「あら…………貴女、カノッサ――――“お肉屋さん”と一緒の場所に居るのね?
ふぅん――そう。やっぱりあの組織は色々と楽しそうね、楽しそう

ねぇ――――“あれ”で帰ってしまう前に少しお話しをしましょうよ。誰も知る事の無い秘密の秘密の話になってしまうけれど
きっと楽しいわよ?この匂いを嗅いで悲鳴を聞いてこの景色を見ながらお話しするのは。天気の悪い日にお月様が顔を覗かせない時にお散歩をする位に楽しいわよ、きっと
いっつも遊びに来てくれる正義の味方は今だけ仲間外れ。どうかしら?」

【悪戯っぽい笑みを見せながら語りかける姿はどうにも無防備だが】
【――――カノッサ、と知って話し掛けている事は間違い無い。更に加えれば、言葉の節々から女性がコレを行った犯人だと知っている】
【即ち、電話をしていた辺りからその場に居た事が知れようか】

【無論、得体の知れない存在だ。無視するのも得策の一つだが――――……もし、興味が惹かれたならば話に乗ってやるのも手か】
【最後に記すとすれば、少女に“敵意”が無い事は感じ取れよう。本当に散歩の途中で面白そうな物を見掛けたから立ち寄った。……きっと、そんな感覚に近い】

/もしまだいらっしゃればっ!
908 [sage saga] 2014/06/12(木) 23:40:06.56 ID:2N+RYXjao(6/6)
>>906

安く、か……それは助かる。では是非、そのように願おうか…ふふっ……。

【彼の言葉に満足そうな表情を見せながら、手が振られるのを見れば】
【今度はまた違った、可笑しそうな様子で小さく笑って】

【それから探知≠行えば―今更だが拒絶は無く―】
【彼の体内に渦巻く強大な魔力と、綿密に織り込まれた魔術回路】
【そしてミッシリと表皮の奥に詰まった筋繊維だのが手に取るように分かるだろうか】
【肉体だけではなく、様々な点で鍛えあげられた男、という具合だ】

構わんとも。だがその分、出来には期待させてもらうぞ……?
……さて、他に調べるてんが有るなら応じるが……払いは如何程になる?

【やがてソレが済めば、フレデリックが口にするのは支払いの点。】
【その辺りもしっかりしているらしい。今払うのなら、と値段を尋ねるだろうが……。】
909 2014/06/12(木) 23:56:18.50 ID:8n3fwmdTo(3/3)
>>899
【耳を劈くような悲鳴に、ひっ、と小さく息を呑む青年。大の男が少女相手におっかなびっくり銃を突き付ける、というのも妙な図式だが】
【この新世界においては、パッと見はか弱い乙女が、実は武道の達人だったり】
【はたまた凶悪な異能力の持ち主だったりする事もざらにある。まあ、無理からぬ事だろう】


……あ、えーと、あの。


【それにしたって用心が過ぎる気がしないでもないが、何はともあれ】
【まるっきり警告無視で飛び退き、あまつさえ尻餅まで付くほどの少女の驚きように、すっかり毒気を抜かれたのだろう】
【青年は銃を下ろして苦笑いを浮かべつつ、気まずそうにぽりぽりと頬を掻いた】
【出会い頭に銃を突き付けておいて、どう弁解すればいいものやら。暫く口をもごもごさせて、逡巡すると】


いや、人違いなんだよ。多分……俺はしがない何でも屋さんをやっててね。
さる筋から依頼を受けて、人探しをしていたんだ。


【銃を腰のホルスターに納めて、先程の様子とはうって変わって無防備にそちらへと歩み寄りつつ、切り出した】
【ゆったりと──悪く言えば間延びした、落ち着いた口調。害意がない事を示すように両手を挙げて、ある程度少女に近付くと】
【「それはそれとして、髪、埃付いてるよ」と手短に告げ、スーツの胸ポケットからハンカチを取って差し出した】
//すみません、今度はこっちが気付いてませんでした……!
910 2014/06/12(木) 23:58:47.96 ID:Eslkm/81o(8/8)
>>908

(この人……やっぱり、凄い身体だなぁ)
(やっぱり僕も……こんな風に男の人らしい身体になった方が……む、無理だよね)

【魔術で改めて思い知る、フレデリックの恐ろしい程に鍛えられた身体】
【華奢で必要最低限の筋肉しか備わっていないジョシュアとは天と地の差だ】
【心の中でその男らしさに小さな憧れ抱くが】
【同時にこの人のようには生きられないだろうな、と諦めの感情が現れた】


【何はともあれ、必要なデータの収集は終わった】
【後はこれを義肢に組み込んで、違和感なく動くようにするだけである】
【まだ少しばかり、確認しなければいけないことはあるが】


き、期待を裏切らないよう……努力します……
えと、調べる場所はこれで全て看終わりましたので……お支払いは――


【今度ジョシュアが棚から引き出したのは、細長い紙だ】
【その紙――領収書に、義肢の型番と作業代】
【それらの値段を纏めた最終金額を記してフレデリックに差し出した】


【"ミスリル"の装甲義手(右腕部・左足首下)650000】
【"一番性能のいい義肢"――取り扱っている装甲素材の内】
【最も魔翌力伝達が早く、親和性の高いミスリル銀を使用した一品である】
【最初に提示した100000より遥かに高額ではあるが】
【素材の希少性と義肢二部位の値であることを考えたならば非常に安価であるだろうか】


あとはお好みのデザインや、色などがあればお聞きします……

それと……義肢の調整には二日ほど掛かりますので
お支払いと、お取り付けは……後日、それ以降にもう一度訪ねて頂けると……嬉しいです


どうしてもお時間が取れないようでしたら
僕の方からお伺いすることも……出来ますが――


【「――いかがでしょうか?」と、フレデリックに最終確認をする】
【これが滞りなく終われば、今夜の依頼は完了といったところであろうか】
911 (関西地方) 2014/06/13(金) 00:07:02.21 ID:6bETAspHo(1/2)
>>904

【こくりと頷いてから彼女も歩き始める】
【だがやはり少しの間、ブライトはギアをちらちらと見て顔色をうかがっていた】

【本人は見つからないようにしていたのだろうが――あまりに露骨過ぎた】
【ギアが口を開いた瞬間、彼女はぎくりと表情を変えるのだろう】
【無言のままだとどんどん気まずくなる。だから仕方なくペンを握り、スケッチブックにその先を落とした】


『わかりやすいなんてものじゃないですよ。ひと目でわかります。
 何か落ち込むようなことがあったんだって……そんな顔、してますよ?』


【書き終えたならスケッチブックをギアに手渡そうとするだろう】
【歩調に合わせて揺れる視界では文字は読みにくい。自分で持って読んだなら、まだ読みやすいだろうか】
【そしてやっぱり、ギアの様子は一目瞭然と言っていいほどのものだったらしい】

【――何を言っているのか、彼女には解らなかった】
【まるで自分だけが知らない問題を一緒に解いているかのよう。答えは、見つけられず】
【だけど言葉の端から漏れだす負の感情に気付かない程に、彼女は鈍感ではなかった】


『何をするつもりなのですか?』


【沢山の人と会ってきたからか彼女は直感できた。これは悪意なのではないか――と】
【暗い瞳が背筋を冷たくさせた。きっと直感は当たっているのだろう】
【だけど、手は既にその一行を書ききっていた。なぜか訊いておかなければいけない、そんな気がしたのだ】

【間を置かず、彼女はギアにスケッチブックを手渡そうとするのだろう】
【視線は彼の方ではなく、正面を向いていて――ただ彼の返答を待つのだろう】

/すみません。折角レスを返して頂いたのですが、そろそろ寝ます…
/明日で終わらなければ置きスレへ移行をお願いしてもいいでしょうか
912 (関西地方) 2014/06/13(金) 00:08:00.66 ID:r+Bn2Dq7o(1/3)
>>911
/了解しました。申し訳ないです……
/では、また明日にお願いします
913 [sage saga] 2014/06/13(金) 00:19:54.71 ID:t8aAMg3xo(1/6)
>>910

……ほう、ミスリル製か。これは良い材質の物が期待できそうだな
金額の頬も申し分ない、もっとする物かと思っていたが……
此処は素直に喜んでおくとしようか。……これで足りるな?

【ミスリル――ジョシュアが知る由もないが、フレデリックには馴染みの品だ】
【かつて率いていた騎士団の正式な鎧はミスリル製だった、なんて過去があるのだから】

【――ともあれ、材質の良し悪しは判断出来たらしい。よし、と頷けば】
【それで取り敢えず、商談は成立だろうか。続くジョシュアの言葉には――】

色は黒鉄が好ましい。それと、爪を丸いものと鋭いもの
二種類に換装できるようにしてもらいたい。なに、普段から武装する訳にも行かんのでな

支払いなどの時間もそれで良かろう。品の方も私自ら取りに来よう
私の住む場所はちと、伺うと言うには僻地なのでな……それに私の得意は転移の魔術だ
私自身が出向くのにはなんの問題も無い。……さて、それではまた後日、だな

【――そんな風に答えれば、まず詳細も決まったというところか】
【やがて彼は店から出て行き――2日か3日か、とにかく後日】
【金額キッチリを用意して、また以前のようにのそりと店に現れることとなるだろう】

/時間も時間ですし、キンクリやらサクッと〆て頂いちゃっても…!
914 2014/06/13(金) 00:31:14.65 ID:65852JZMo(1)
>>913

色は黒で……二種類の爪、ですね――はい、了解しました
あ、それは助かります……僕は、その……移動の魔術は苦手でして


では……本日は、有難うございました
フレデリックさんのご希望通りの物が作れるよう……今から、作業を開始しますので
また二日後に、よろしくお願いします……



【最後の確認を終えて、立ち去っていくフレデリックの大きな背中を見送り】
【ジョシュアは早速仕事を開始するために、店の奥の工房へと向かっていこうとする】
【その途中でお土産を渡し忘れたことに気づき、ハッとなるが時すでに遅し】
【「うーん……」と小さく唸りながら、頬を軽く掻いた】


【――】


【数日後、約束通り訪れたフレデリックに義肢を取り付ける作業を行い】
【支払いも滞りなく終了することとなった】

【帰り際に、「ご家族とどうぞ……」と】
【可愛らしい装丁の手作りクッキーなどが渡されたりなどするかもしれないが】
【この辺りは語るまでもない余談である】


【何はともあれ、今回のジョシュアの仕事は終わった】
【もし破損したりしたならば、再び彼の店を訪ねれば修理をしてくれることだろう】


/お疲れ様でした!
915 (中部地方) [sage saga] 2014/06/13(金) 00:32:44.36 ID:EtIj7ijxo(1/7)
>>909

【青年の気まずそうな苦笑いを見るや、少女の顔は「辱められた」とでも言わんばかりに真っ赤になるだろうか】
【……まさか、お化けかと思ってびっくりした、なんて本音が言えるわけもなく。少女は涙目で抗議の視線を送り続けるのだった】
【もちろん、いきなり銃を突きつけられたのも十分怖かったらしい。青年がそれをホルスターに仕舞うのを見ると、明らかにほっとした表情を浮かべて】


ひっ、人違いで人に銃を突きつけるなんて…………っ!
………ふ、ふん。まあいい、です。……それとその、さ、さっきのは、忘れて……。


【その理由が「人違い」だと言われれば、羞恥もあって怒りに火がついた様子。思わずヒステリックに叫びかけるのだが――――】
【先程とはうって変わって穏やかな調子になり、気を使ってハンカチまで差し出してくれた青年を見て、今度はこちらが毒気を抜かれる番だった】
【恐る恐るハンカチを受け取ると埃を払い、一瞬「洗って返します」と言いかけるのだが……はっと我に返ったように頭を振ると、丁寧に畳み直して突き返すだろう】

【この少女は果たして、礼儀正しいのか不躾なのか。もしかすると根の素行は良いのかもしれないが、過剰なまでの警戒心がそれを鈍らせているようにも見えて】
【慣れない調子で偉そうに鼻を鳴らして、それから若干顔を赤らめて青年を睨む。……つい先程の醜態は、大人しく見ない振りをしてやるのが賢明か】


ひ…………人、探し…………?


【そして――――青年の目的が人探しであると知るなり、少女の警戒がまた急激に高まるのが感じられるかもしれない】
【焦燥と虚勢の入り交じった双眸が青年を見上げていた。その動揺の理由は、少女が着込んでいる学生服を見れば推測もできるか】
【――――こんな夜中に、そしてこんな寂れた場所に、女子高生がひとりでいるなんて状況は異常以外の何者でもない】
【青年は人違いだと言ったものの………この少女にも、実は誰かに探される心当たりはあるのかもしれなかった】
916 (SSL) [saga] 2014/06/13(金) 00:37:09.27 ID:Ymqukzow0(1/2)
>>907

「悲鳴、ねぇ――――長く長く聴こえればいいけど。
 全員跡形もなく熄えたか手足の置き場がばらばらだから、あっという間に途絶えるのかもよ?
 ……ま、それならそれでもっと固いのが崩れ去る様でも見よっか。“こんばんは”、楽しくやってみよっか。

 今夜は、永くても短くても満足できそうなイイ気分に乗れてるんだしさ」

【意識を掠める純粋なる魔性たる瘴気の気配――――榛色に宿るものは不意の鉢合わせに驚き、一方で“しっくりくる”ひどく体感的な感覚だった】
【闇を這いひとを喰らうもの。焔を邪なるその牙の谷から洩らし、血に染まる月を爪に輝かし嗤うもの。 】
【……そんな穢れたけものが屍の山の上で血の薫りをさせる蝶に逢ったなら、斯様な光を映すのだろうか? けれど、本能の次元でのけものの勘――】
【些かの警戒とその織り成すであろう混乱の世への興味、導き出される“識る”必要性。つまりは、欲求でもあるのだが―――――ふっと息を零して解くその一瞬のいろは、“accept” を少女に伝えていた】

【待つ一瞬に魔の少女と“機関”の関係へと意識を馳せる。“お肉屋さん”――――No.29カニバディールとの友好が認められたのは好要素だが、自分の様なメチャクチャな例が居るのだから

(……私の知ってる類じゃないな。まぁいっか、途の“選び方”としちゃ変わらない――――面白いモノ、見せてくれるかな)

【頬に僅かに緩みが生じる。……ひとならば、きっと平穏の予兆とは思えない其れ。けれど―――みなまで言う必要は無いのだろうか、 】

「……楽しいよ? 望むままに生き望むままに殺して戮す――――
 それが辿り着いたこの場所の常識で、他の生き物にははた迷惑過ぎる道ってワケだ。

 押し潰したりなにもかもに呪縛られてたり、“正義”の味方にはありえない生き方だよね。

 そんなモノが好きなのかな、悪魔ちゃんは? 玩具にするモノには困らなそうだね。
 今もこうやって話してるけど、何処かの善人サマでも躍らせてるのかな」

【からかいと興味の入り混じる問い。“悪”が好きなのか“正義”が好きなのか――――行動ではなく いろならば?】
【後者ならばまともな意味ではないのだろうけれど、そんなモノは自分からもっとも程遠い価値観だと遠く思いを馳せる様に。“機関”の女は、薄く微笑った】

【例えばこれから/どこかで始まる焔の夜、例えば繰り返される冷血な結末。……悪魔の少女が興味を示しそうなのはそんなところで、己の身の様な瑣末な粒子ではないと“機関”の闇を生きるその破壊力の塊は思う。】
【緋色の女の先程の言葉だって、拾おうと思えば拾えるのだろうけど――――】
【解き放たれたケモノのいろは金色を映して。朱と深緋とがどこかの御伽噺の様に、深い闇のそこを彩っていた】

/居りますよー! …それじゃ、未だいらっしゃったらよろしくお願いします…orz…!
917 (SSL) [saga] 2014/06/13(金) 00:41:43.69 ID:Ymqukzow0(2/2)
/い、いきなりミスが…orz

>>916
【待つ一瞬に魔の少女と“機関”の関係へと意識を馳せる。“お肉屋さん”――――No.29カニバディールとの友好が認められたのは好要素だが、自分の様なメチャクチャな例が居るのだから



【待つ一瞬に魔の少女と“機関”の関係へと意識を馳せる。“お肉屋さん”――――No.29カニバディールとの友好が認められたのは好要素だが、自分の様なメチャクチャな例が居るのだからまあ何が起こっても可笑しくはないと敵意の不在に破壊的なそのケモノは思う。】

…でしたっ。
918 (SSL) [sage saga] 2014/06/13(金) 00:43:07.24 ID:CvKBna8u0(1/10)
>>905

【日頃から何かを与えているマリア。普通の人とは違って結婚する前から母≠ニして子供達に愛を与えてきたから】
【何かをプレゼントするという発想はすぐに浮かんだのも、きっとそのお蔭。―――どんなプレゼントを用意しようか】
【とっておきの物をプレゼントして、彼が喜ぶ姿を見たい。……そんな愛する人への感情は、きっと鈴音にはよく分かる筈】

―――私も、何時か恩返しをしないといけませんね。

【幸せを願ってくれる人ならマリアにもいる。騎士団の面々、子供達、大切な友……数えきれないぐらいに沢山の大切な人々】
【―――中には、マリアの人生を変えた者もいる。大切な事を気付かせてくれた、大切な友が……。反面、今連絡を取れない者もいるが】
【大切な人々とドレスを選ぶのなら、きっと楽しい筈だ。其れもまた幸せの一つだろう―――】


【届いたモンブランは頂上にでんと大きな栗が一個鎮座する、何とも豪快な一品。生地やクリームにも惜しみなく栗が使われていて】
【早速切り分けて口にすれば、まるで栗そのものを食べているかのように口いっぱいに広がる上品な甘味がマリアの顔を綻ばせる。】
【甘いけれど、甘すぎない。栗の味を生かしたお蔭でわざとらしい甘さが全くなく、自然な風味がお見事と言う他ない】

【そんなモンブランを食べつつ問うたのは、鈴音の大切な人のこと。出会って数十分なのに、もう何回も幸せそうな笑顔を見たから】
【こんなに鈴音を幸せにする人物っていったいどんな感じなのだろうか、なんて興味が出てくるのも不思議ではない】
【―――問えば、鈴音は愛おしそうに、嬉しそうに、幸せそうに……どんな言葉でも形容できないような表情を浮かべて】
【語りだすのは最愛の彼のこと。言葉から溢れる想いを隠そうともせずに、全ての言葉が彼に大好きだと告げているみたいで】

―――私ですか?
……私の旦那様は、世界中の誰よりも私の事を信じて下さる人で御座います。
言葉なんて要らないぐらいに、全部、何もかも……何も言わなくても、私の心を感じてくれるのです。
不器用で融通の利かない頑固な方ですが、私の言う事ならどんな事でも当たり前みたいに聞いてくれる……そんな人です。
疑いなんて一つもありません。私が言った事は、きっと全て信じてくれるでしょう……

【次に問われるのは……今度はマリアの愛する人のお話。訊かれて紡ぐ言葉は、その全てに信頼が籠っていて】
【鈴音の言葉とはまた異質な感情。言葉すら交わさずに互いの全てを信じ、信じられる関係。表情だって、全て分かり切ったように微笑んでいて】
【プロポーズした日だってそうだった。気の利いた言葉は無かったけれど、抱きしめてキスをしただけで互いの心は分かっていた】
【……でも、格好良くて、優しくて……そして、彼の事がどうしようもなく大好きという所は一緒。】
【問題点が見えないわけではない。頑固で気難しい堅物ではあるし、何より大きな過ちを犯したことも知っている】
【戦いで血を流す所も見てきたし、彼が私怨で皆を動かしていた事だって他ならぬ彼自身から直接聞いた】
【騎士団の一員として、フレデリックの股肱として、ずっと彼が進む道を支えその姿を横で見てきた。】
【それでも、それも含めて彼の全てを余す所なく受け入れて、一片の疑う余地も無く彼を信じられる。―――だって】
【彼は何時でも心で接し、当然のように私の事を全て信じてくれたから。彼を信じるこれ以上の理由が何処にある?】

だから、私もあの人を信じるので御座います。あの人の全てを信じ、受け入れ、支える……そう、私は決めたのです。

―――あの人は今、自分の欠点を理解して、反省して、人々の為に汗を流しています。
自分の過去をすべて受け入れて、それでも明日を向いて歩み続けています。―――そんな彼を、私は何時までも支えていくつもりです。
気の利いた言葉は言ってくれませんが……そんな言葉なんて要りません。だって、あの人の心は全て分かっていますから……

【彼が自分を信じるとの同じように、自分も彼を信じる。そうやって互い築いた信頼は、きっと世界中の誰よりも強いに違いなくて】
【「彼を支える」というマリアの言葉には一点の曇りも無かった。臆面も無く全てを信じられると言い切れた。】
919 [sage saga] 2014/06/13(金) 00:43:43.04 ID:t8aAMg3xo(2/6)
>>914

【――義肢を取り付けたフレデリックの反応は、その顔を見れば分かるほど】
【それはそれは良好なもので、厳格さに見合わないほどの笑みが覗き】

【ふと店外に出たのなら、転移魔術で召喚するのが3mほどもある豪槍だった】
【恐らくはそれすら片腕で振るっていたのだろうが、早速義肢も駆使し】
【一通りの型をこなしてみせれば、その出来が即ち義肢への信頼のようで】

【ちなみにクッキーを渡されれば、一つしっかり頷いて受け取った、とか。】

/はい、お疲れ様でしたっ!
920 [sage saga] 2014/06/13(金) 01:04:39.89 ID:czqFfPvf0(1/7)
>>918

【あまりにも当然というような彼女の言葉。少しだけ驚いたような目をしたのが不思議だったろう、「そっか」なんて呟いて】
【わたしも……と続いた言葉は途中で途切れてしまうけれど。――わたしも、みんなに恩返しがしたいと】
【そんな気持ちであることぐらいは伝わっただろうか。注いだミルクティのカップを両手で包むようにしながら――】

【(いろんなひとに非道いことをした。赦されないぐらいの罪を重ねた、だから、それを償わなくちゃいけない)】
【(でもひとの法で裁かれるのは嫌だと言う我侭。それなら、非道かった分だけひとに優しくしようと決めた、そんな覚悟)】
【(わざわざ家の裏に墓を拵えたのだって、気持ちがくじけたりしないように、そのため。そんなことは、余談かもしれないが――)】

わたしも……、セシルは、きっと、わたしのことば。世界中の誰の言葉よりも聞いてくれるし、信じてくれる。
どんなに変なことを言っても真面目に聞いてくれるし、どれだけ間違えたことを言っても、きっと聞いてくれて、……怒って、くれるの。

……わたし、こんなだから、きっと間違えたことたくさん言う。でもね、一緒に居てくれたら大丈夫だって、思えるの。
いけないことも言うかもしれないし、ううん、きっと言うけど。ちゃんと、“先生”みたいに、正しいことを教えてくれるって、……。
わたしも……信じてるもの、信じてくれてる分だけ、信じてる。世界中の誰の言葉よりも、だいじにする。……そう、決めたの。

【――このふたりは存外似ているのかもしれない、信じてくれるから精一杯に信じるという覚悟、立場は違うのによく似通って】
【夜に暮らす少女と、昼に暮らす女性と。暗がりと明るみの中、きっと違うこころが育つはずなのに――恋する気持ちはおんなじ、不思議】
【相手の言葉に負けないように返すのはちょっとだけ負けず嫌いの色だったが。自分だってそうなんだよ、って、アピールするみたい】

…………いいなあ、そんなに好きなんだ。そのひと、きっと、とってもしあわせだね――……。
“あのひと”もしあわせで居てくれてるかな、わたしが居たら、しあわせでいてくれるかな……、そうだと、いいなあ。

【それから表情はふと崩れる、羨むみたいに、眩しいものを見るみたいに、マリアを見つめて、そう呟くのだ】
【なんだって理解ってくれる彼のことだ、きっと、こんな気持ちは見透かされてしまうけど――恥ずかしいけど――それでいい】
【おんなじ気持ちでいるのが分かればしあわせはずっと大きくなる、だから、見出されてしまうのにも、怨み言なんて言えなかった】

……――手がね、とっても大きいんだよ。わたしの手よりずっと大きくて、すらってしてて、でもあったかくて。
真っ白なのに、嘘みたいにあったかいの。よしよしって撫でてくれたらね、アイスになったみたい。暖かくて、蕩けちゃう……。

声もね、だいすき。低くって、よく聞こうとすると、吐息がわたしに触るの。それがね、とっても、どきどきして――。
眠たいときに聞くとね、とっても素敵なんだよ。ぎゅってされて、お話して、……すごく、安心して眠れるの。
怖い夢なんて見ないよ、しあわせな夢ばっかり……お母さんと一緒に寝てたときみたい、まいにち、しあわせな気持ちで起きるの。

【照れたような表情が浮ぶ、椅子に両手を付けば、行儀の悪いことだが、ふらりふらりと足を揺らす、恥ずかしさからの逃避】
【だいすきなところはたくさんあった。細い喉に浮ぶ喉仏、手の甲に浮いた骨、傷だらけだけど厚い胸板、いっつも乗せてくれる膝】
【語ろうと思えば時間も文字数も足りない、だから、特に好きなところだけを挙げてみた。ほんとうにしあわせそうな――笑顔で】

あ……、ねえ、マリアのところは、なんだった? ……プロポーズの言葉。
わたしね、最初はセシルの娘だったんだ。親子だったの、……もちろん、血は繋がってないよ。

だからね、“親子を……娘を止めて、私の妻になってくれるかい”。そう、言ってくれたの。

【――恥ずかしいから話題をそらそうとして失敗した古典的な例がこちら、である。変えた話題は、ただ、自分にも刺さって】
【ふあーっと顔を赤くしながらどこか声色を真似て言ったと思えば。赤くなった頬に両手を当てて、ごまかすようにする】
【直後には水のコップを取って飲んでいるのだから、――言われたときの混乱や嬉しさを思い出したのだろう、それを追体験するよう】

【(マリアのところが逆プロポーズとは知らなかった。だから、きっと、かっこいいことを言ってもらえたんじゃないかと、思っていて)】
921 (SSL) [sage saga] 2014/06/13(金) 01:07:51.82 ID:mcf+BpY90(1/3)
>>916
「あら、それは残念ね――――でも、仕方ない事ね。そう、仕方ない事
だって人間は千切れた首は生やせないし燃えた身体を治せないのだものね。だから、仕方ない事
それとも…………“無理矢理”延ばしてみようかしら。アンコールすれば、された方もきっと嫌な気分じゃ無いわよね
だってだって、綺麗な音色を思う存分に続けられるのだもの。やっぱり嫌な気はしないわよね、きっと」

【アンコール。即ち、戯れに生きながらえさせる事だ。死の淵に立った者の苦しみをただただ長らえさせるだけ】
【例え高名なエクソシストを呼ぼうが医者を呼ぼうが決してその者の命は持たない】
【――――戯れだ。長い長い歳月を生きる自分を少しでも楽しませてくれるならば、其処にどんな犠牲があろうと構わない】
【無垢な命も献身的である高潔な命も全てはただの“玩具”程度にしか捉えて居ないのだから】

【だから、少女は嗤った。血にでも濡れていたならば不思議と絵にもなったであろうか】
【太陽の光も聖なる月光も少女にはただの光だ。後ろめたい事何て何も無いのだから、身を焦がす事も無い】
【虚空を滑らせるのは白い指先。召喚したのは古びた一冊の本で――――適当に頁を捲ったならば】
【その場には不釣り合いなティーセットやら小さな椅子やらが現れる事か】


「何にも縛られる事無く生きているのね、貴女は。フフフ――――人間はその方がよっぽど綺麗に見えるわ
誰かの為だとか命を守る為にだとか…………そんな生き方の人間は沢山居て色あせて見えちゃうものね

――――ええ。私もそういうのは好きよ。でも、長く生きれば全部の玩具に飽きてしまうの。何度も同じ本を読み返すのと同じ事
だって全て経験したのだもの。姦淫でも残酷に殺す事でも、人間達を争わせることも一族を永遠と殺し合わせる事も…………何回も死ぬ事も
だから、飽きたの。聖職者とは何人かと関わりがあるけれど、その人達じゃまだ私を殺し切れないからこうやって貴女やお肉屋さんみたいな“まともじゃない人”と話すのが楽しみなの。だって、その人達はみんなみんな違うんですもの」

【まともで無いと烙印を押せる、と言う事は。まともの定義も知っているのであろう】
【仮に女性がただの人間で在ればこうして姿を見せることは無かっただろうし、これより先の生涯でも会うことは無かったであろうが】


「望むままに生き望むままに殺して戮す。やっぱり貴女に話してみて良かったわ。だって、お肉屋さんと同じ様に楽しいお話を聞かせてくれそうだもの
小さなお茶会を開きましょうか。刹那の時間、一生から見てみれば本当に短い時間だけど

さあ、良かったらどうぞ?悪魔の嗤う楽園に足を踏み入れ為さいな。今は天使も神サマも目が潰れてしまっているから大丈夫、恐れも何も必要無いわ
――――尤も、貴女はそんな恐れなんて抱かないでしょうけど」

【その椅子に座れば、テーブルを挟んだ正面の椅子に座る様に促して】
【……もし座れば、更に召喚されるのは暖かなクッキーと紅茶。カップに注いで渡すが――――何と上質な香りのことか】
【最上級とまでは行かずとも、確実にそれに近い事に間違いは無い。まるで甘い甘い禁断の果実の様でもあるけれど…………今更“悪”が其れを身体に取り入れた所で何が起きる訳でも無いか】

/宜しくお願いしますですよっ!
/ただ、恐らく三時頃に持ち越しをおねがいしてしまうかと……!
922 (長屋) 2014/06/13(金) 01:35:10.77 ID:jtEer0aCo(1/3)
>>915
【抗議の視線をなに食わぬ顔でさらりと受け流し、へらへらと人懐こい笑みを浮かべる青年】
【「髪は女の子の命なんだし、大事にしなきゃね」なんて気障な台詞を、嫌味なく言ってのける】
【二枚目と呼ぶには少し抜けているというか、頭のネジが一本ほど足りないような気もするが】
【……ともかく、先程の剣呑な雰囲気が嘘のようだった。恐らくは、こちらが彼の常態なのだろう】

いや、ごめんごめん。依頼を受けたは良いんだけど、あんまり情報がなかったもので……。
……ん、ありがとう。さっき、と言うと──何かあったっけ? まあ、いいや。

【青年は突っ返されたハンカチを胸ポケットに納めると、少し腰を屈めて目線を少女の高さに合わせ】
【「本当にごめんね」と、もう一度両手を合わせて謝罪する。先程の彼女の様子に関しては、覚えていない、という事にして】
【どことなく眩しげな、微笑ましいものを見るような目付きでそちらを眺めつつ、話を再開した】


……そう。今俺が追っているのは、オ・ルヴォワール坂本とか言ったかな。
とにかくそんな感じの胡散臭い名前の、その────うん。こんな雰囲気のところで言うのもなんだけど、


【話を続ける青年の目線が、それとなく、少女の顔のパーツのあちこちを行き交い、仔細に観察する】
【カウンセラーだとか、取り調べを行う刑事が行うような、それだ。流石に本職ほどは洗練されていないので、ひょっとすると】
【探りを入れられているのに気付いた少女が、ますます警戒を深めるような事になるかも知れないが】
【青年は尋ね人について殆ど知らない現状をどうにかすべく必死で、さすがにそこまでは頭が回らない様子だ】

……『死霊術師』、なんだよね。ここら辺に潜伏中って噂でさ。

【一通り喋り終わるとおもむろに言葉を切って、暫く間を置いてから、何故だか苦虫を噛み潰したような顔をする青年】
【「余談だけど、俺、幽霊とかてんで駄目なんだよ」──だから早くこの仕事を終わらせたいのだと、心底嫌そうに付け加えて】
923 (中部地方) [sage saga] 2014/06/13(金) 02:06:49.47 ID:EtIj7ijxo(2/7)
>>922


………………、わ、わかってもらえたなら、いいです。


【……どうも、あまり異性に耐性がないらしい。青年に気障な台詞を浴びせられれば、少女は先程とは別の意味で若干顔を赤らめて、目を逸らした】
【それはともあれ。先程とは正反対の親しげな雰囲気に加え、うまく気を遣って丁寧に謝罪までしてくれた青年の紳士的な態度に、少女の警戒も若干解れてきたようだ】
【口調自体は相変わらずぶっきらぼうだが――――恐らく年上であろう青年に無礼な話し方をするのはやめて、緊張気味の敬語が飛び出す】


お、オ・ルヴォ………なに?
あの、本当にそんな名前の人が………というか、何をしている人なんですか………?


【青年の目線がこちらを目敏く観察していることに、少女はまったく気付かない。胆の太さもそうだが、勘の鋭さも一般人レベルのようだった】
【それよりも、青年の口にした珍妙な名前のほうが気になった様子である。「櫻と……西の方の名前が混じってる?」などと生真面目に考察まで始める始末】
【至極当然ながら、そんなおちゃらけたネーミングから人物像を把握することなど出来るわけもなく。少女は素直に、青年へ疑問を呈して――――】


し…………し、しっ、死霊っ!!?
嘘よっ、そんな非科学的なものがいるわけ………でも………。

あの――――わ、私、寒気がするんですけど。その、いま私の周りに居たり≠ニか……そういうのは、ないですよね……?
とっ、とにかく! お仕事だっていうのなら早く何とかしてくださいっ………!


【この少女もまた――もしかすると青年より何倍も――幽霊の類がてんで駄目だというのは、このうろたえっぷりと先程の悲鳴を思い返せば容易にわかる事実で】
【顔を真っ青にして周囲を見渡し、少女は総毛立つ。女の子らしいといえば聞こえはいいが、やはりこの場にはとても相応しくない怯懦っぷりだ】
【こんな様子では、青年の探し人に関する情報を少女が握っていないのは明らかといえるか。寒気がするという発言も100パーセント気のせいでしかなかった】
【……幽霊が苦手な少女が、何をしにこんな場所へ来たのかという疑問は残るが。その事は多分、もう少女の頭からも吹っ飛んでいる】
924 (SSL) [sage saga] 2014/06/13(金) 02:18:03.28 ID:CvKBna8u0(2/10)
>>920

そうで御座いますか……なら、一緒ですね!私も、あの人の言葉ならどんなことだって全部信じられます。
全部信じられて、全部信じてくれる……ふふっ、私と鈴音さんって何だか似てますね。

私は、あの人と一緒に進むべき道を探って行きます。正しい道を教えてくれる人はいませんが……
……それでもあの人と私が一緒なら、きっと正しい道を進める筈です。

【辿ってきた人生も、今の立場も、まるで似つかない二人。それでも愛する人への想いはびっくりするぐらいに似ていて】
【張り合うつもりは無いけれど、彼を信じる心なら世界中の誰にも負けるつもりはない。―――それぐらい彼を信じ、愛している】

【正しい道を行ける確証はない。それでも互いを信頼し合う二人で一緒に歩めば、ちゃんと間違わずに進めると言い切れる】
【互いの言葉を間違いなく全て受け止められるからこそ、そう言い切れる。―――一人では見えない道だって、二人なら見えるもの】
【実際に二人が正しい道を行っているのかどうかは分からないけれど……一つ事実を挙げるとすれば】
【今、彼は壊滅したゼン=カイマの復興に尽力している。人々を思って日々奔走し、街を作り直してている】
【加えて、以前に比べてよく笑うようになった。彼の過去を知っている者からすれば信じられないぐらいに優しくなった。】
【―――そんな彼の変化は、きっと正しい道を行くようになったからなのだろう。この二人なら、今後道を間違えることは無い筈だ―――】

―――私が傍にいて彼が幸せになってくれるのなら、それほど嬉しい事はありません。
……きっと、鈴音さんと一緒ならその人も幸せですよ。だって、そうでしょう?貴女と一緒に居てくれるのは、貴女と一緒に居て幸せだからに違いありません!

【羨む必要なんて無い。同じものを持っているのだから。―――世界中の誰よりも好きという感情と、一緒に居て幸せと感じてくれる人が。】
【間違いなく鈴音の言うあの人≠ヘ鈴音と共に居れば幸せでいてくれる。おんなじ気持ちでいてくれる。】
【だって、そうじゃなきゃ結婚なんてしない。一生一緒に居ようなんて思わない。……だから、羨む必要なんて無い】

【鈴音の話はまだまだ続く。大好きな人の大好きな所、いっぱいあり過ぎて語り切れないと言った風に】
【照れながら、でも淀みなく次から次に湧いて出る好きな所の数々……それを聴けば、どれだけ好きかなんて手に取るように分かる】
【幸せに満ち溢れた顔は、彼女の心の中を雄弁に語ってた。世界中の誰よりも幸せそうに笑っていたのだから―――】

//続きます!
925 (SSL) [sage saga] 2014/06/13(金) 02:18:22.12 ID:CvKBna8u0(3/10)
【―――と言いたいところだが、今日ばかりは鈴音に負けないぐらい幸せそうな笑顔をしている人がもう一人】

……あの人は背が高くて大きくて、……とっても温かいのです。ぎゅっと抱きしめてくれたら、体ごとあの人に包まれるみたいで……
笑顔も素敵なのですよ。あの人は不器用だから、作り笑いは出来ないけれど……だからこそ、笑っている時はいつも心からの笑顔なのです。
でね、私にはいつも笑ってくれるのです。ほんとうの笑顔を見せてくれる……それが一番大好きです。

【鈴音に負けず劣らず、頬を赤らめて幸せそうな笑顔を浮かべる。長い髪の端を弄って照れを誤魔化しつつ、でも話すのは止めずに】
【彼の全てを信じているのと同時に、彼の全てを愛している。だからこそ挙げればキリがないけれど】
【何よりも一番好きなのは、彼の笑顔。彼が自分に向けてくれる笑顔は、何時だって嘘偽りのないものだったから】


【―――ただでさえ恥ずかしいのに、余計に恥ずかしい質問が飛んできた。「プロポーズの言葉はなんだった?」と】
【……プロポーズをしたのは自分だ。じゃあ、自分が彼に言った言葉を答えなければならないのか……】

【鈴音が水を飲んで恥ずかしさを誤魔化している頃、目の前のマリアは頬が真っ赤になっていた。それはもう、熟れた林檎みたいに】
【暫く俯いて答え辛そうにしていたが、―――暫く間をおいて漸く口を開いて、恥ずかしさに顔を真っ赤に染めながら小さく呟く】


―――その……、……ぇっと……
……私と、……共に居て下さい……って……―――
……貴女なら、……私の全てを任せられるから……共に居て欲しいって「言いました」……

――そしたら、あの人は ……神に誓ってお前を守ろう、共に居ようって応えてくれたのです。
…――死がふたりを分かつまで、いつまでも、って……

……

【顔はサウナに入った後のように真っ赤に上気し、声は恥ずかしさのあまりか細くなっていたが……同時に、間違いなく幸せそうでもあった。】
【「言いました」とはつまり、そういうこと。―――今これを言うのがどれだけ恥ずかしかったかは、言うまでもない】

//すみません、そろそろ眠気が限界で筆を進めるスピードが致命的に落ちてきました……!
//続きは明日(今日?)の20時ごろからという事にさせて頂いて宜しいでしょうか……?
926 [sage saga] 2014/06/13(金) 02:21:54.53 ID:czqFfPvf0(2/7)
>>924>>925
/了解ですよっ、もちろん大丈夫なのです!
/20時ごろだと普通に待機してられるので、その頃に呼んでくださいなー
/レスは返しておくので、お先に休んでてくださいっ、ひとまず、おつかれさまでした!
927 (SSL) [sage saga] 2014/06/13(金) 02:22:12.87 ID:CvKBna8u0(4/10)
>>925
//しまった……危うくフレデリックさんを性転換させるところでした……!
//最後から6行目は「貴女」ではなく「貴方」です……!
928 (SSL) [sage saga] 2014/06/13(金) 02:23:50.95 ID:CvKBna8u0(5/10)
>>926
//ありがとうございます!此方からお誘いしておいてこんな形になって申し訳ありません……!
//ではまた20時ごろにお願いします!一旦お疲れ様でした!
929 (SSL) [saga] 2014/06/13(金) 02:24:00.20 ID:mxqBmPGk0(1/2)
>>921

「悪魔ってだけあって芸の多いコトで。
 『時よ止まれ』、そんな言葉も吐かせてくれるのかも知れないよねえ。……私にも、これから死ぬまともな連中にも。
 ああでもそこまで狂う前に、一思いに殺ってやるべきだったかな―――
 哀れな奴らが哭き暮れるのは、殺す側としちゃ忘れた心が痛むからさ」

【そんな言葉を紡ぎながらも、軽やかな響きには別段気にする様子等なくて。言葉遊びにかまける辺り、やはり楽しんでいるのだろう、それは】
【苦しみの声はもう聴こえない。耳に届いても、心は水面を揺らしすらしないのだから無いのと変わらない。】
【虐殺と痛苦と諦観の混じり合う絵画(え)を、ひとの身でそこまで重ねた修羅の道―――二十と僅かばかり四季を生きただけの“人間”の言葉ならば、やはり人外にも等しい邪悪なのだろう】

【キレイなものでは居られない。無垢なけものはどこかに居て。……それは、この爪にかけるべき餌食でしかないのだからこうして欲望に身を任すだけ。】
【指先が白磁のティーセットに触れる。高貴ささえ漂わす典雅な身のこなしで、血の味に慣れきった舌が甘く芳しいふたつの、否、混じり合った極上の味に触れる。】

「……これは、なかなか。好きな味かな――――いつか寄越してよ、たぶん殺しきった後に淹れたくなると思うんだ…。
 
 それより飽きたって言ってたよね。……なら、さ、ヒトを拷問し尽くすコトの経験者として聞かせてよ。
 
 “終わりまで堪えられる人間はいるのか、堪えられたとして其れは人間なのか”――――
 大抵の人間は壊れるのかな? 死んだり、捩じ切れたり、焼かれたり潰れたり叫び声で喉が張り裂けたりすれば――――
 繰り返して耐えられたのはどれだけ居るんだろうね。かたちでも、心でも保ってさ」


【席に就けば―――綻びと、それを抑えようとした僅かな気配】
【“なかなか”何て言葉で〆ようとしても、本心が続くのだから識るのには容易か。楽しげな語りは続き、声は弾み、】

【けれどその言葉のあとに続く疑問だけは、享楽のいろのうちに僅かばかりの切迫の気配を漂わせて響くのだろう】


「アンタは、“違い”が好きなんだよね。そして、大抵の玩具には飽き果てた。
 その中でひとつだけ何か聞かせてくれないかな――――
 捻れでも柱でもその身に抱いて、狂った生き方を重ねた化物と“力”の話を。
 こんな場所に生まれついて、何か違ったものを見出した“違った”奴の物語を―――――
 
 “なにかが違っていた誰か”、そんな一つの物語が欲しくなった――――語れる? 御話好きの悪魔サマ。 」

【―――――“物語”、正義でも悪でも構わずに。魔族の少女が望むモノは、その未だ識らぬ音色とかたちだと女は考える】
【……悪が、ひとつひとつ違っていると言うのなら。歪みを生み出すその源は、個々人の魂と環境にあるのだとも。】
【故に/同様に、正義のかたちは同じでも、その源流となる連鎖のかたちにこそ“違い”はある――――その内にこそ本質がある。“ならば、物語こそを求めよう”。】

【それ故に極上の物語を想う。“違い”が、決定的ななにかを孕むその美しさが己に“なにか”を齎すのを望む様に。】
【声はどこか遠く、何かを願う様ないろを見出せるかもしれない。……それが善と呼べる様なものではないのだと、彼女なら感付けるのだろうけれど】

【“誰の物語でも構わない”―――――語るに値すると今宵逢った彼女が考えたのなら。】
【恐らくは魔族の少女自身のものでも、想定しない“誰か”のものでも構わない、と―――“違い”を願う榛色は語っていて】
【受けようと、退けようとそれは少女の自由。きっとどの様な話題でも、茶会の主の気の赴くがまま――――行動であってもそれは同じで】

/了解ですっ! くぅ、スピードを早めたいッ……orz
930 [sage saga] 2014/06/13(金) 02:48:28.45 ID:czqFfPvf0(3/7)
>>924>>925

【ふわぁと吐息が零れた、あまりにもきっぱり言うマリアの言葉、自分も、同じような顔で、声で、言ったのかと】
【おんなじ気持ちは負けているつもりなんてない、いつだって勝ってるつもり、対するこちらには張り合う気持ちが少しだけあって】
【そこが――彼女の子供らしいところとも言えただろう。決して量りきれない愛の量で勝とうとする、ほんのちょっぴりの我侭】

【でも、ほんの僅かだけ、言葉は違う。正しい道を知っているのは“あのひと”だと信じていた、いつだって、正しいと】
【けれどそれは知らなかったときに失望するという意味じゃない、そうしたら、一緒に考えればいいよねって、そう思っていて】
【そうでなくても二つ返事で頷くだけじゃなくてその意味を考えようと決めていた、それが、昔のお人形みたいな頃とは違うところ】

【――真っ暗で何も見えない世界を、彼がこんなに明るい場所まで連れてきてくれた。それが、ひとりでは……という言葉に変わる】
【一緒に手を繋いでいれば見えたのだ。暗がりの向こう側に怖いお化けは居ないと分かったのだ。なんてことない、大丈夫だって】

【(もちろん彼も良く笑うようになった、と思う。氷の彫像みたいな彼の造形が綻ぶ瞬間も、たまらなく彼女は好きだった)】

そう、かな、……そう、だよね、わたし、一緒に居たいから、“はい”って頷いたの。
ずっと一緒、死ぬまで一緒、死んじゃっても一緒……それがいいから、わたし、名前を貰うって決めたの。

……おんなじ名前を使うって、決めたんだ。ずっと一緒に居るって、約束するみたいに。

【目元が糸を引っ張るみたいに綻ぶ、ほどけてしまいそうに甘い表情は、その実最初から疑ってなどいなかった色であって】
【指先をいじらしく弄びながら言う言葉は、病めるときも、健やかなるときも、――なんて、誓いの言葉にも似ていたのかもしれない】
【名前を大事に思う少女のこれが覚悟。あのひとと一生を添い遂げる、何百年だって愛すると誓った、そのご褒美に名前をもらえた】
【どれだけ嬉しかったことだろう、犬みたいにはしゃぎまわりたかった、とは、余談でしかないことである】

セシルだって……セシルだって、おおきいんだよ。わたしより、ずっと、おおきくって――いつだって、見上げてるの。
別のところ見てる間にね、こっそり目を見るの、そうじゃないと、見られないから……、あのひとの目はね、見ちゃいけない目なの。

……ほんとは、見て欲しいし、見たいんだよ。さびしいな、目が合わないの……、……いっしょに、いてくれるため、だけど。
わたしと一緒に居てくれるために、人間みたいに死んじゃわないために、――わたしのためにね、あのひとは未来を捨てたの。
仲良しのひととも、仲良くないひととも、だれとも、……わたしとも、目を合わせられる未来をね、捨ててくれたの。

……――だからね、我侭とか言っちゃいけないんだ。ずっと一緒に居られるんだもん、目ぐらい、合わなくたって……。

【――張り合うような言葉がふと方向性を変える、だいすきなもののひとつ、彼のひとみ……オッドアイみたいに、いろの違う一対】
【声が少しだけしょんぼりとした、見たいのだと、合いたいのだと、こっそりと――彼には言えない弱音を、そっと零す】
【もちろん無理を言えば見つめてくれるだろう、でもそれって、きっと違う。申し訳ないと思われたりする視線の逢引なんて】
【そんなの違うんだって思う、だから、我侭も言えないまま――こうして、ちょっと、よく似た彼女に愚痴を洩らすのが精一杯】

【(強がったようににこりと笑った。最後に目の逢ったのはいつだろう、そう、たしか――結婚式(クリスマス)の日だ)】

………………言いました? ――え、マリアって、……マリアが、プロポーズ、したの?

【しゅんと尾っぽの垂れるような雰囲気があって、けど、話題がすぐに移ろったのが幸いだっただろう。そうすれば、女の子だもの、元気になる】
【他人の恋愛話なんて大好物だろうから。実際、ぱちりと瞬いてあげた視線は、寸前よりも元気なもので――ぱちくり、】
【――改めてしっとりと尋ね返すのはある種の羞恥プレイにも似ていた、けど、彼女は無意識にそれを成し遂げて】
【もっと聞きたい、なんて言う風にほんの僅か身体を前のめりにさせるのだからひどい話。瞳は、どこかきらきらとして】

ねえ、ねえ、プロポーズってやっぱり恥ずかしいのかな? セシルもね、緊張してたみたい――。

【そんなことを尋ねてくるのだった。今の態度を見れば分かる気もするのだが、“した側”の意見をきちんと聞いてみたい、と――】
931 (SSL) [sage saga] 2014/06/13(金) 03:10:57.92 ID:mcf+BpY90(2/3)
>>929
「“終わりは無い”わ。だから、貴女の問い掛けに対する答えは無いの。――――お話しの終わり、続きは読んだ人の想像次第
…………私は語り部。私は貴女に“その様な事をやった”と告げるだけで……続きは、貴女が考える事なの

ふふ。だって、どんなに“助けてあげても”意味が無いのだもの。不死を与えたって出来損ないで、そう言う意味では“居ない”とも答えられるけど
大切な物を目の前で一つ一つ壊していっても、結局は自分の命だけは助けて欲しいと乞うのはみんな同じ事なのよ。好きな人も親も子供も犠牲にしてまで助けて欲しい、って
……みんな同じで詰まらないの。正義だ何だと言う人達も全部同じ。散々怖い目に遭えば結局自分だけは助けて欲しいなんて…………ね?

――――こんな言葉で満足かしら。“視たい”なら見せてあげるわよ?“感じたい”ならばその痛みを貴女にも伝えてあげるわ
文字も言葉も万能じゃ無いけれど、その場に居ればきっと分かる事。オススメはしないけれど」

【「それなら良かった」の言葉と共に浮かべた微笑みは、やはり外見の歳相応の少女なのだが】
【トン、と人差し指が本を叩いた。すると、女性の前に落ちてきたのは一つの紙袋だ】
【中からはより濃くなったその香りが漂うのだから、茶葉である事に間違いは無く。暗に、願いを叶えたとも言えようか】
【果実を囓ったが故に楽園から追い出された者達の話もあるけれど――――元より、楽園の外で手招きをする者なのだ。女性が受け取れば、嬉しそうに“笑って”見せて】

【さて、続けた言葉は答えと記せるようでそうでも無い様で】
【ただ、最後の言葉だけは真であった。頷かない方が良いのは確かで在ることは直感たる其れが告げてくれるだろう】
【何も強大な力がどうだとかでは無い。悪魔の碌でもない事に関わる事になる、それ以外の何物でもないから】


「そうね――――。昔、とある修道女を殺めたわ。みんなから好かれていて綺麗な銀色の髪を持った女の人を
弱い癖に誰かを守る時だけ強くなるのだから、面白い話よね?遠くから見ていたけど、悪魔も魔物も退けていたのよ
…………だから、楽しそうだと思った。そんな聖人染みた人間でも徹底的に痛めつけたらどうなるのか考えたら、きっと楽しいお話になるんじゃ無いかと思ったの

目の前で何人も殺してみたけど、意味が無かったわ。怯える所か、私を一層強く殺そうとしてくるだけ。腕を千切っても、少しずつ足を砕いても
身体を動けなくして、何度も酷い目に遭わせても変わらないの。――――不思議な話だと思わない?人間なら普通は怖がるはずなのに、怯えない所か刃向かってくるなんて
心臓を貫かれたし、首ももがれたけど…………でも、まだその程度じゃ死ねないの
だから、私もやる気を無くしちゃってその内解放したんだけど…………ある時、子供がお腹の中に出来たと知ってね

――――また、殺しに行ったんだけど。その時は、前とは全く違う反応。お腹の子だけは必死に守ろうとしているのだから、面白くて面白くて…………結局、お腹を裂いて殺してあげたわ
その時の子には“悪魔”を憑依させてね、ずっと後になったからきっと楽しいお話を運んでくれるんじゃ無いかと思ったけど――――其れは見当違いだったわ
まあ、まだその子は生きているみたいだからその内私の方から直接会いに行くか…………それか、その前に“何か”が起きるかね
そんな事を引き起こした“私自身”のお話は、また今度」

【掻い摘んだ話の内容。何時の日にか屠った誰かの事を思いだして、女性に語って】
【――――紅茶で口の中を潤せば、チラリと一瞥でもするのだろう。話の感想を求めている訳では無い】
【言うなれば、“代価”を求めているのだ。己の事は話した、ならば次は…………?】

/続きますっ
932 (SSL) [sage saga] 2014/06/13(金) 03:11:10.18 ID:mcf+BpY90(3/3)

「……次は私に貴女のお話を聞かせてくれるかしら?
何でも良いのよ。何処で生まれたでも何人殺したでも、何が好きで何が嫌いでも
私が他の人にお話出来る“なにかが違っていた誰か”の一人として、貴女の事も伝える事が出来るかもしれないから、ね
――――ああ、でも。ずっと“貴女”じゃあ味気が無いかしら。貴女のお話をしてくれるなら、その話を作る人の名前も知っておかないと後で困ってしまうもの

アリス。それより前にも後にも私には文字が付かない。貴女はだあれ?赤い朱い紅い人間さん」

【求めるのは女性自身の話。其れと――――名、だ】
【先に紡いだのは少女自身の名。アリスと有り触れた三文字】
【クッキーを摘んで小さく囓ったならば、今度はハッキリと女性に視線が注がれて。何と無く、より濃くなった瘴気の色合い。問うたのは、名前】

/申し訳無いですが、今日はこの辺りで……!
/今夜は10時半辺りから私の方は再開出来るのですが、もしそちらのご都合さえ良ければその辺りに開始できたらなとっ!
/御用事等々がありましたら、置きレス移動の方でも大丈夫ですっ!
933 (SSL) [saga] 2014/06/13(金) 03:19:42.90 ID:mxqBmPGk0(2/2)
>>931-932
/了解です……! 遅くまでお付き合い頂けて、すごく楽しめてたり丁度いいタイミングだったり。感謝しきりですっ
/明日はその辺りの時間帯には帰れる、というか予定通りに行けば返せてる&再開できるかと…!
/遅れそうなら連絡しますね。…倒れることはないハズ。それでは、今夜はお疲れ様でした&ありがとうございましたっ…!
934 2014/06/13(金) 03:38:04.73 ID:jtEer0aCo(2/3)
>>923

そうそう。オ・ルヴォワールってのは名前というか、さようなら、とかそんな意味の単語らしいんだけど……
まあ兎も角、ふざけた名前だよね。間違いなく偽名だよ。むしろ本名だったらヒく。

【無国籍感に溢れる、男性名とも女性名ともつかない名前。人名と言うよりは、そこらの安アパートの名前と言われた方がしっくり来る】
【そんな名前だけを頼りに調査を進めれば、早晩行き詰まるのは明白。ここまで漕ぎ着けるのにさえ余程苦労したのだろう】
【どこか遠くを見つめるような青年の眼からは、怒りとやるせなさがない交ぜになったような感情が容易に見てとれた】


魔法なんかは言うに及ばず、昨今は悪魔だの神様だのが世の中を騒がせてるらしいし、これで幽霊だけいなかったら嘘でしょう。
見た事ある物しか信じない主義な俺だけど、残念ながら何度か実体験しちゃった事もあるし。

……うーん。俺自身、あんまり霊感とか無い方だから何とも言えないかな。調子の良い──っていうか、
「波長が合っちゃった」みたいな感じの時は、見える事もあるんだけどね。あはは、ははははは……。


【露骨に怖がる少女とは真逆に、相も変わらずへらへらと、剽軽な笑みを浮かべている彼】
【彼女の反応から全てを察し、見切りを付けたのだろう。探るような目線の動きが止まった】
【半ば自棄っぱちな調子で肩を竦めて少女に応じ、横を通り抜ける長い黒髪の女に道を譲ってやりつつ、乾いた笑い声を上げる】

ごめん無理。聖別済みの真銀(ミスリル)弾でもあればゴーストバスターズの真似事もやれたけど、今、対人制圧用のゴム弾しか持ってない。
怪しい奴がいたら適当にぶっ放して、動けなくしてからクライアントに突き出せばいいや、的なノリだったんだ。

……さて。いつまでも長居するのも何だし、帰ろうか。送るよ。大通りまでで……あれ?

【「正直、ものすごい後悔してる」──こちらも心なしか青ざめた顔をして、ハンカチで脂汗を拭うと】
【青年は特に少女がこの廃墟に居たことを疑問視するでもなく、街へと帰ろう、と提案する】
【どうやら、依頼は一旦放置するつもりらしい──だが。少女の返事は聞かずに踵を返しかけたところで、ふと彼は立ち止まった】
【廃墟に吹く生温かい夜風が、二人の背筋をくすぐって、入口のほうへと抜けてゆく】

……時に聞くけどさ。君、ここには一人で来たのかな? お友達が一緒だったり、しないよね?

//申し訳ない、遅くなりました……。
//もう時間も時間ですので、差し支えなければ明日に持ち越させていただきたいのですが、いかがでしょう。
935 (中部地方) 2014/06/13(金) 03:48:52.42 ID:EtIj7ijx0(1/2)
>>934
/申し訳ない、明日明後日とイベントに参加する予定でありまして……
/出来れば置きレスに移行、という形にして頂けると助かりますです
936 (長屋) 2014/06/13(金) 03:55:44.43 ID:jtEer0aCo(3/3)
>>935
//了解いたしました。それでは、今日のところは一先ずこれにて。
//遅くまで申し訳ありません。お疲れさまでしたー
937 (中部地方) 2014/06/13(金) 03:56:43.65 ID:EtIj7ijx0(2/2)
>>936
/ありがとうございます、また時間の空いた時に置きレスの方へ返信させて頂きますので……!
/お疲れ様でした、お休みなさいませ!
938 (関西地方) [sage saga] 2014/06/13(金) 10:48:04.32 ID:r+Bn2Dq7o(2/3)
>>911
【こちらへと繰り返し投げられる視線。声を発せば、表情も色を変える】
【しばしの沈黙の後、文字が返ってきた。無理に絞り出した声のように】

そっかあ……そうだよねえ
昔から顔に出やすいタイプだったから……顔に細工することも考えようかな……

【スケッチブックを受け取り、読み、彼女に返す。奇妙な二人の奇妙なコミュニケーション】
【かわいらいい文字が自分の手の中で揺れている】

【困惑の表情。当然だ。何も知らない相手に、そんなことを言われても、わからないのは当たり前】
【あの日、巫女と出会った自分も、先ほど彼≠ニ出会った自分も、そんな顔をしていたのだろうか】


【手を伸ばし、スケッチブックを受け取る。文字を読んで、また彼女に返す】
【歩調も声音も変わらないのに、時間が経つごとにその気配はどんどん暗く澱んでいく】

――殺すつもりなんだ。家族と、友人たちを

【ギアは笑って、そういった】


いきなりこんなこと言われても、困るだろうね……ごめんねえ。ごめん
でもね、でも、きっとおかしくなるのにそう時間の余裕がないからさ。それまでに、誰かと話しておきたかったんだ

話、聞いてくれる……?

【ギアは、ブライトの方を向いた。その瞳は、もう隠しようもなくひどい色合いをしていた】

/返しておきます!
939 (関西地方) 2014/06/13(金) 12:50:42.21 ID:mRi+eaoTo(1/7)
/>>878で再投下します

940 [sage saga] 2014/06/13(金) 13:29:06.68 ID:EZkSXAMno(1/6)
>>878
かーっ!兄さん待った待った。
そんな誘い方は粋じゃ無いってーの

【そう言って2人の間に割り込もうとする1人の人物】
【祭りの出店で売っていそうなチャチな黒猫のお面で顔を口元から上部分で隠し、藍色の作務衣を着た男性だ】
【腰には黒鳶色の前掛けをしており、其処には大きく「東」と書かれている】

可愛い子が居たら声をかけたくなるのも分かるけどよぉ
必死に食い下がって相手を罵倒しちゃあ野暮ってもんよ?
引き際を見誤らないのも男らしさってな?…な?

【出来るだけ穏便にこの場を納めようと可能な限り声量も声質も優しめに言って】
【一度女の子の方は大丈夫かな?と振り返って様子を見るもすぐに男の方に視線を戻すだろう】
【これでダメそうなら実力行使も止む終えまい。やるのはそこそこ勇気が必要だが…覚悟は出来ていた】

//>>939様、まだ居られましたら宜しくお願いします
941 (関西地方) 2014/06/13(金) 13:43:37.31 ID:mRi+eaoTo(2/7)
>>940


「あン? ──うるせえぞタコッ!!」

【──この程度で諌められるのなら、元からこんな事はしない、と云った所か】
【割り込んできた人物によって、更に彼の怒りは有頂天という事らしく】


「──、何だその恰好は巫山戯てんのかァ!?
 『人と話すときは目を見て話しましょう』ってのは、小学生でも知ってるだろうがよォ!!」


【男は少女を離すと──そのまま、至近距離に居るであろう彼の顔面へ向けて、右手を払いに掛かる】
【『面』を退けるついでに、平手の一つでもかましてやろう、という魂胆だろう】
【──当然ながら、『それ以上』の何かが有る訳でもない。躱すには、距離がネックかも知れないが】


…、…はぁ。


【一方、少女の方はと言えば──呆れた様子で、男と、猫面の人物の遣り取りを見ていた】
【彼女からすれば、変な奴が一人増えた£度の認識なのだろう】
【一応は助けて貰っているにも関わらず、此方も随分な反応である】
942 [sage saga] 2014/06/13(金) 14:05:29.57 ID:EZkSXAMno(2/6)
>>941
かーっ!何で其処だけ良い子なんだよ手前さんは!
そもそも人に迷惑をかけるなって【ベチィ!】

【相手が右手を振り被った時、咄嗟にお面を抑えてズレなくはしたものの】
【当然ながら避けるスペースも受けるだけの余裕も無く、平手はモロに喰らってしまう】

…………

【無言のまま、それでも確かな怒気が男の身体からにじみ出る】
【最早躊躇う必要は無い、最早此方が”どんな手”を使おうと心は痛まない】

【懐から巾着袋を取りだすと、それを地面に放った――――直後!】

スイマセンでした――――――!!!

【男は”土下座”を慣行した!!】
【その体勢のまま矢継ぎ早に謝罪の言葉を”大きな声”で述べ続け、今し方放った巾着袋は上納すると言わんばかりに男達の間に在る!】
【当然ながら繁華街故に、目立つ!周囲の目線に晒されるだけならまだしも近い内に自警団やら国家権力の狗が来るのは確実!!】

【そう、彼は(国家権力による)実力行使に出たのだ】
【殴られてカツアゲされましたと言えば人一人の人生を台無しにする様な暴力に頼ったのだ】
【実にせこい】
943 (関西地方) 2014/06/13(金) 14:17:08.30 ID:mRi+eaoTo(3/7)
>>942

【 ――怒気=z

【それを感じた瞬間、男の『心』は震える】
【──「此奴は、“やる”男だ」、と。 見くびっていて、対応できる相手ではない】
【嘗て真っ当に、格闘家を目指していた時、幾度も感じた『闘志』──!】

【武者震いする身を必死に鎮め、にやり、『昔』の様に笑みを浮かべて ―― 】











「……。」

……うわぁ。


【この時、二人は何となく、仲良くなれそうな気がしないでも無かったという】


【一気に『冷めた』と言うよりも、『無表情』になった男は】
【捨て台詞さえ吐くこともなく、一度しゃがみ込んでから、踵を返して去ってゆく】


巾着。――盗られたけど、いいの?


【──走り去る男の手には、巾着】
【全体的に陳腐化している。そんな光景を見遣りつつ、少女は呟く様に問いかけた。ジト目で。】
944 [sage saga] 2014/06/13(金) 14:38:37.50 ID:EZkSXAMno(3/6)
>>943

…………ふぅ…

【感情すら失せて去りゆく男の背を見ながら、何ともアレな男は満足気に息を吐きながら立ち上がった】
【悪は去った…そう言いたげにお面を付けたまま額を拭う動作をし】

ん?ああ、良いんだよ。
どうせ中身は俺っちのオヤツの…石ころだし

【生産地は近場の公園。味をエンチャントして口の中で転がし、モノを食べたつもりになって飢えを凌いでいくライフスタイル】
【徹頭徹尾、少女に出会ってから此処まで失うものは何も無いからこその強みを彼は体現していた】

それよか、そっちこそ大丈夫かってぇの
何か用事の途中か何かだったんじゃ?

【一度土下座した事でお面の位置が妙に納まりが悪いのか、微調整しつつ首を傾げて尋ねる】
945 (関西地方) 2014/06/13(金) 14:47:22.40 ID:mRi+eaoTo(4/7)
>>944


(…、…おやつ?)

【彼が話す度に段々、少女の中で猫面男のヤバさがヤバくなっているのだが】
【まぁ一応、助けて貰ったことに感謝していないことは無いのだろう。逃げることは無い】
【──尤も、不愛想極まりない態度からは、感謝のかの字も見て取れないのだが】


いえ、別に──少し、買い物してただけ。
……服を買いたかったんだけど、また今度にする。

それより──この辺りで、銃#рチてるような店、知らないかしら。


【周囲から見れば、薄着の少女と猫面の男が普通に会話している不審事態なのだが】
【彼女の方は、別に気にしないらしい。──天気でも訊くかのように、物騒な話題を持ち出してきた】
946 [sage saga] 2014/06/13(金) 15:17:03.40 ID:EZkSXAMno(4/6)
>>945
かーっ、服ねぇ。
俺っちも仕事が有りゃ何か買ってやんよ…位言えたんだろうがなぁ。生憎と素寒貧でよ
因みに、どんなのを買おうとしてたんだぃ?

【そう言って彼も一応店のウィンドウの方へ視線をやる】
【……店の前で土下座したけど、店員さんと目が有ったりしないだろうか。しても問題は無いのだが】

銃?かーっ!最近の若人ってのはなんつーか。物騒極まりねぇなぁ。砥ぎ師の俺っちが言えたこっちゃねえけどよ
っと、それは置いておいてだ。つか俺っちもまだまだ若いっつーの。

【何だかつい最近も刀を探す少女が居たり今回は銃を探していたりと何だかこの国が唯々物騒に思えてきたこの頃】

悪いが俺っちも田舎から出てきたばかりでよぉ。
銃を売ってる場所どころか…此処が何処なのかすら今一解ってねぇんだ

……詫びっちゃなんだが、一緒に探そうかい?
弾丸数発程度なら単純属性の付与位はしてやっからよぉ。かーっ!


947 (関西地方) 2014/06/13(金) 15:38:47.87 ID:mRi+eaoTo(5/7)
>>946

【服に関する問いかけには「動きやすいやつ」、と──何とも色気のない返答】
【服装と言動を鑑みるに、「今の服が動きにくい」から、買い替えたいだけなのだろう】
【──だが、どちらかと言えば彼女は、続く話題の方に興味を持ったらしい】


──砥ぎ師=H


…、…それじゃあ、『これ』、砥げるかしら。
この辺りの砥ぎ師には『見たことないから』って断られたんだけど。


【そう言って、懐から取り出したのは──小振りのナイフ=A二本だ】
【彼女曰く、「拳銃に取り付けて」使うらしい。バヨネット=Aと云う事だろう】

【金属に明るければ、その黒い刃が非常に“堅固”な『合金』でできていると分かるか】
【加えて、刀の様に湾曲している。──並の砥ぎ師では「やる気」を無くすのも無理はない】
【それこそ、櫻の職人でも無ければ数日がかりの仕事になろう事は目に見えている】
948 [sage saga] 2014/06/13(金) 15:57:24.48 ID:EZkSXAMno(5/6)
>>947

おっと、俺っち此処に着て初めて職業に突っ込まれたかもしんない
かーっ、嬉しいもんだねぇ。

【少しおどける様に声を漏らすも、お面越しの視線はちゃんとバヨネットを見る】
【新品か、使い古したモノか。刺突を主としているか切る事に主眼を置いているか。】

そりゃ砥ぎ師が三流だったんだろうよ。初めて見るからこそやりたいって言えない様じゃなぁ
…近くに水場は有ったっけかぃ?そも街中で砥ぐ訳にもいかねぇんだが

【どうすっかな、と砥ぎ自体とは別のところで頭を抱え】

水のある場所で2回か3回ほど、実際使う様に振って見せてくれれば良いってわけよ
後は……あー、そう言えば名前も聞いてなかったっけか?手前さんのお名前は?

949 (関西地方) 2014/06/13(金) 16:12:39.78 ID:mRi+eaoTo(6/7)
>>948

【──刃の形状から見るに、“斬る”事が主眼だろう】
【新品ではないが、使い古したとも言えない──、が、“放置していた”様には見える】
【刃が黒い為に目立ちにくいが、薄く、錆が浮かんでいるのが見える】


……初=B


【名を問う彼に対しては、そう、短く応える】
【『名前』しか問われてないのだから、正解と言えば正解なのだが──】
【…、…その辺りに関する続く質問が来る前に、彼女は何かを指さして見せる】


水場>氛氈B…、…『あれ』じゃ、駄目?
駄目なら、確かもう少し行った所に、池のある公園が有った筈だけど。


【白い人差し指の先には、噴水=z
【中央大きく水が噴き上がっており、その周囲では幾つもの小さな水のタワーが出来ている】
【丁度、足首の辺りまで浸かろうかという水嵩。 涼を取る為に設置されているのだろう】
【幸いにして、先ほどまで噴水で遊んでいた親子連れも、姿を消していた】


【彼が「そこでいい」と言うのなら、彼の言う通り、ナイフを両手に持って振ってみるのだろうし】
【駄目だ、と言うのなら、指定の場所へ向かって、同じように振ってみる】
【──どちらにせよ、“知りたいこと”は大体、分かる筈だ】
950 [sage saga] 2014/06/13(金) 16:43:05.00 ID:EZkSXAMno(6/6)
>>949

初、ね。了解了解覚えたってぇの。
それじゃあその依頼、確かに承るって訳よ……砥石も選ばなきゃならねぇから少し値は張るがな!

【矢張り生業としている砥ぎの依頼ともなれば嬉しいのか少し声が大きくなっていて】


………でも、水はアレか
まぁ、ううん。……よし、やってやるってぇの!かーっ!

【出来ればきれいな水が良かったが贅沢は言っていられない】
【多少エンチャントをアレコレして頑張る事にした。その位はサービスだ】

値段は…そうだな、砥ぐ間に君の想いで話でもしてもらおうかぃ

【そう言って噴水の傍に座り込み、砥石の準備をしながら初が刃を振る姿を見る】
【力が有るか、無いか。剣筋の鋭さ、鈍さに至るまで風切り音と動きだけで判断しようと言うのだ】
【喧嘩こそ土下座か逃走かの二択だが…砥ぎだけは自信が有った】
【数度振り終れば、良し。と声をかけてナイフを受け取る為に手を差しだすだろう】
951 (関西地方) 2014/06/13(金) 16:57:35.01 ID:mRi+eaoTo(7/7)
>>950

【──軽く息を吐きつつ、数度、刃を振るう】
【黒刃が水霧を裂き、足遣いは水面を滑る様に──そして、瞳は鋭さを増す】

【決して、『力』が有る訳では無い──と云うよりも、現状、力は『無い』方だ】
【身体つきからすればもう少し、力強くても良いのだが。……その辺りは“服装”から推して量るべし、か】

【── 一方、動きはしなやか≠セ。剣筋は想定した入射角を最短で辿り、仮想標的を切り裂く】
【さながら『稲妻』の様な疾さ≠ェ、感じられた】



……、『想い』?


【少しだけ、息を切らし。――その黒い双眸を彼の面に向けて、彼女は言葉を発する】
【しっとりと濡れた髪を左手で掻き上げながら、右手にナイフを二本とも掴んで、彼に渡す】
【白い頬が上気して赤さを纏い、それから目線を上げれば、眉は僅かに怪訝の曲線を描いていた】
952 (茨城県) [sage saga] 2014/06/13(金) 18:56:28.27 ID:EXXvgznbo(1)
【王立図書館、中庭】

【咲き誇る花々と瑞々しい芝生、大きな噴水――と、絵に描いたような庭園にて】
【元気一杯に駆け回る小さな男の子と、その保護者らしき男の姿があった】

【二人には、少々目に付く点がある】
【男の子は何故か丈の長すぎるローブを纏っており、裾をずるずる引き摺っている】
【そして、保護者らしき男は、どう見てもカタギには見えない刺青を頬に入れていた】

っはァ〜……司書が賢い奴で良かった、俺に連絡が来たのは良いんだがな……
どうすんだよコレ……呪術なんたらは丸っきり専門外だっつの、誰がやったかは想像付くが

「悦にぃー! カエルがとれたよ!! でっかいの!!」

(……、……かわいい)

【ヒキガエルを片手にやり遂げた顔で胸を張る男の子は、紅茶色の髪に澄んだオリーブの瞳】
【六歳程だろうか、色白の柔肌を泥で汚しながらも、丸い頬には林檎のような赤みが差している】

【一方の男は三十代程、よれたスーツに身を包み、噴水に近い木陰のベンチに腰掛けている】
【癖の有る黒髪に灰色の鋭い双眸、右頬には「牛の生首が乗った皿」の刺青が有った】

……じゃねえ、目ぇ覚ませ俺、今のアイツはあんなだけど本当はアイツなんだ……思い出すんだ

「くらえー! ないぞうだん!!」

ッってコラコラコラ!! 潰し殺す気かお前!? 可哀想だから離してやれっての!!

「ぶー!! でっかい悦にぃのケチー!! いちもんなしー!!」

くッ、反論できねえ……!!

【微笑ましい(?)光景ではあれど、何やらワケ有りのようだ】
【何より上記の違和感もあって、二人は誰かの目に留まるかも知れなかった】
953 (SSL) [sage saga] 2014/06/13(金) 19:44:20.42 ID:CvKBna8u0(6/10)
>>930

【愛の量で勝とうとするちょっと負けず嫌いな所に、マリアはくすりとちいさく微笑んで見せる。勿論小馬鹿にしている訳じゃなくて】
【二人とも大切な人を想う気持ちはだれにも負けないと思っている……そんな所もよく似ていて、それが少し可笑しかったのだ】
【―――でも、鈴音も心の底では分かっている筈だ。世界で一番大切な人への愛の量に、勝ち負けなんて無いという事を】
【どちらの方がより愛しているなんて、決められない。だって、二人とも愛する気持ちは量りきれない程なのだから】

……ずっと一緒、かぁ。
鈴音さん。―――私も、あの人とずっと一緒になれるんですね。
まだ夢みたいで、実感も湧かないけれど……でも、ちゃんと同じ名前を背負って傍に居られるんですね。
……今、私はどんな顔してますか?

【まだ慣れない名前は、大切な人との繋がりの証。永遠に彼を信じて、愛して、寄り添う……その覚悟だって鈴音と同じ】
【―――覚悟と同時に望みでもあった。誰よりも自分を信じてくれた彼と同じ名前を名乗って、何時までも一緒に居たかったから】、
【それが叶った日、間違いなくマリアは幸せに満ちた。一週間経った今だって幸せに満ちているし、明日も明後日も、ずーっと先も幸せなのだろう。】
【その証拠に、ほら―――マリアの顔は、世界中のどんな人にも負けないぐらい素敵な笑顔をしているもの】


【―――ふと鈴音が零す言葉は、大好きな人と目を合わせられないということ。……それがどういう意味かはマリアには知る由も無くて】
【何か理由があるのだろうか。こんなに愛し合っているのに、目を合わせたらいけない理由なんて……一体何なのだろう】
【(まさか呪いだなんて思ってもいなかった。目を合わせたら呪われてしまうなんて、思いもよらなかったから)】

【鈴音たち二人が目を合わせられない理由は心に引っ掛からない訳ではなかった。けれど、それを鈴音に問う時間は無くて】
【というのも、その直後に鈴音がプロポーズの事を訊いてきたからだ。―――そんな事を訊かれれば、小さな疑問なんてどこかに飛んで行ってしまって】
【頭から湯気が出そうなほどに顔を真っ赤に上気させて答えたら、鈴音が追い打ちを掛けるように訊き返してくるのだからもう堪らない】

―――は……ぃ……

【もう消え入りそうな声と共に小さく頷けば、俄に元気になった鈴音にも「マリアがプロポーズした」と言う事実はしっかり伝わる筈で】
【それで終わりかと思ったら、そんな事は無かった。それどころか鈴音は一層目を輝かせて、興味津々と言った風に身を乗り出して】
【―――とどめと言わんばかりに、プロポーズした時の感想を訊いてくるのだった。答えは真っ赤なマリアの顔に書いてあると思うが……】
【――それだけじゃ、きっと鈴音は満足しないのだろう。マリアは「あの時」を思い出して、同時に恥ずかしさも一緒に思い出しながら語りだす―――】
【(恥ずかしい恥ずかしいなんて言っているけれど、実は幸せであることは内緒。プロポーズの思い出は、彼に受け入れられたことによって羞恥心から幸せに昇華していた)】

//続きます!
954 (SSL) [sage saga] 2014/06/13(金) 19:44:45.66 ID:CvKBna8u0(7/10)
>>930

――ええ……頭が真っ白になって、何も考えられなくなるぐらいに……
ほんとは言うことを決めていたのです。あの人に心を打ち明けるときはこう言おうって……練習もしました。
……でもね、実際にあの人を前にすると、途中から何も考えられなくなりました!えへへ……あんまり緊張したものだから、練習した内容が全部飛んじゃったんです。

だから、私は想っていることをそのまま正直にあの人にぶつけました。私の心を全て伝えました。
―――貴方なら私の全てを任せられるから……共に居て欲しいって。

……恥ずかしかったし、緊張もしました。――――でもね、不思議と「断られるかも」とは思わなかったのです。
あの人なら私の心を感じて、頷いてくれるって。私の事を拒まずに、一緒に居てくれるって。……そう確信できたのです。

……あの人は、「お前といると、不思議と『独りではない』と実感できる」って言ってくれました。
私に向けて、心の底から「ありがとう」って言って、笑ってくれました。―――そんな人だから、私の言葉に頷いてくれるって信じる事が出来たのです。

だからね、緊張はしたけれど……怖くはありませんでした。ふふっ―――セシルさんも、きっと同じなんじゃないでしょうか。


【―――彼をあんなに信じられるようになったのは何時からだろう。】

【かつての彼は、敵意には敏感でも好意にはてんで鈍感な人物だった。己の信念に忠実過ぎて、人の感情なんて読むことは出来ないくらいに】
【己の信念に従い冷徹なまでに行動し、其処に誰かの感情が挟まる余地はなくて、独りで己の道を突き進んでいた。―――でも、今は違う。】
【不器用で口下手で、感情を表現するのが苦手だけれど……ちゃんと、「独りじゃない」ということを分かってくれている。】
【彼の傍には私がいる。それだけじゃない、元騎士団の仲間やゼン=カイマの民……数えきれないぐらいに沢山の人が傍にいるって、気付いてくれた】

【そして、何より―――満月の夜の浜辺で、「お前といると、不思議と『独りではない』と実感できる」と言ってくれた。】
【私がいるから人の温かさを理解できるようになったって。嘘なんかじゃなくて、本当に心の底からそう告げてくれた―――】
【その時も相変わらず不器用で口下手だったけれど……誰にも見せたことのない心からの笑顔と共に、「ありがとう」と言ってくれた】
【忘れはしない。月灯りに照らし出された彼の笑顔は、作り笑いじゃ絶対に出来ない、何処までも純粋な心からのものだった】
【――そんな笑顔が出来るのは、真に誰かの愛を知り、誰かを信じる事が出来る者のみ。その「誰か」が、彼にとっての自分だという事に気付いたから】
【その笑顔で確信した。――――彼はこの私を信じ、一切の虚偽無き言葉を送っていると。彼ならきっと己を、マリアを、裏切るような真似はしないと。】

【きっとその時だ、彼を全て信じられるようになったのは―――】
【その時から、彼は単なる上司じゃなくなった。世界中のどんな人よりも信頼できる、一番大切なひとになった。】

【そんな人だから、プロポーズだってへっちゃらだった。恥ずかしいし緊張はしたけれど、断られはしないって確信出来た。―――結果は御覧の通り】
【大好きな人への思いを語るうちに、気がつけばマリアの頬の紅潮は収まっていて。代わりに、甘くて柔らかくて、ふわふわのケーキみたいな幸せそうな笑顔が湛えられていた――】


955 (山形県) [sage saga !nasu_res] 2014/06/13(金) 20:01:38.82 ID:5AyB4tiAo(1/6)
【櫻の国】

【立て続けに起きた事件もひとまずは落ち着き、しばしの安息の時を迎える――はずだった】
【はずだった、というのは……あちらこちらに湧いているとある虫のせいである】

【"ハッチョウ"。蜂と蝶を合わせたかのような姿の大型の虫である】
【二週間前程から急に現れたこの虫は非常に雑食性で、 動植物を食い荒らしているのだ】
【無論、桜の木も家畜も、――人間ですら例外ではない】

【今は自警団が駆除作業をしているが、巣を潰さなければどうしようもないのは明白だった】
【――そして巣を見つけた、だが未だにそれが潰されていないのには訳がある】

「……皆さん、依頼を請け負ってくださりありがとうございます」
「私は"居捨塚 一郎"と申します。本来はこの国の自警団ではないのですが――出張ということで」

「内容は、この先にある巣――おそらくその中に居るハッチョウの女王をこの場から無くすことです」
「このまま自警団が駆除し続けてもキリがありません、ですので元を潰す必要があるわけです」

「……ですが、巣の周りには当然のごとく大量のハッチョウがいます」
「自警団の力では近づくことすらもままなりません。これ以上先に進むと、無数のハッチョウが襲い掛かってくるのです」
「本当は兵器を持って来るべきなのでしょうが……二週間前の2つの事件で在庫が不足してまして」
「そういう訳で、皆さんへ依頼を出したというわけです」

【――此処は集合場所。ここから北へ1km行った所にハッチョウの巣があるのが、判明している】
【確かに、北の方角にある蜂の巣のような色をした塊がある――近視でも簡単に見えるのだ、相当な大きさであることが伺える】
【また、この前後に、ハッチョウの特徴等が伝えられる(イベントスレ参照)。】

「女王を叩くだけでなく、この辺りのハッチョウの駆除も余裕があったらしていただきたいです」
「幼虫、成虫――いえ、蛹や卵でもとにかくなんでも良いです、数が多過ぎて手に負えませんから……」
「1匹辺り1000――50匹単位で精算、と言う形になります。カウントは隣の三郎による目視と死体状況で判断しますが、自己申告して頂いても構いません」

「……それでは、ご武運をお祈りいたします」

【さて、まずはここから北に1km進んで巣まで辿り着かなければ話にならない】
【平たい草原、その先にある崖下――所々に生える桜の木には、遠目でもわかるくらいに、棘の生えた虎柄の毛虫が湧いていて】
【辺りを飛び回っている、黄色と黒の蝶の羽で、細めだが蜂のような胴体をした虫――自警団の情報が正しければ、どちらもターゲットである"ハッチョウ"だ】
【あの蜂の巣のある辺りの空気の色が黒っぽいということは、あれが巣であることを裏付けると同時に、数もかなり多いことを示していた】

【この先へ向かおうとした自警団はことごとく返り討ちにあっているのだ、"死体は無いが"装備品があちこちに転がっている。慎重に進むべきだろう】

/『蝶が舞い、蜂が刺す。』イベントの開始文です
/御三方はこちらにレスをお願いします
956 [sage saga] 2014/06/13(金) 20:10:58.71 ID:czqFfPvf0(4/7)
>>953

【愛の量に勝ち負けなんてない、だれだって、ひとを愛するなら世界で一番だし、それを否定することなんて、許されない】
【愛なんて本当はただの本能かもしれないけど。それだけじゃ言葉は足りないように思う、もっとずっと、違うような感覚】
【好きで、だいすきで。手を繋ぐだけでそこから溶けちゃいそうなのは、きっと、性欲とか、そんな言葉じゃ足りないから】

……とっても、素敵だよ。いいなあ、いいね、しあわせになるんだよね……、……――でも、ね。

わたしたちもしあわせなんだよ、マリアたちに負けないぐらい、まいにち、とってもしあわせ――。

【ふにゅと目元を脱力させて笑う、フォークで刺して摘んだベリーは甘酸っぱいけど、聞いている話はどこまでも甘い】
【ちょっとだけ先に始まったしあわせは、でも、だからといって早く終わるなんて意味じゃない。まだまだ終わらない、熱い色合い】
【半年程度で燃え尽きるような炎だなんて初めから思ってなかった。何年でも、何十年でも、何百年でも燃やしてみせる、そう決めて】
【――きっと同じ覚悟がマリアにもあるのだろうと思えば、“すてき”だなんて言葉、それは、どんな言葉もちゃちになってしまいそうな中で、頑張って見つけた一言】

そうなんだあ、……。

【――自分からプロポーズしようとは思わなかった、だって、だいすきで愛してたけど、当時はまだまだ親子でしかなくて】
【“お父さんと結婚する”だなんて言葉はちっちゃな女の子にだけ許される夢、自分には許されないものだと、思っていたから】
【だから……ふたりの関係はあの日彼の言葉で壊れた。もっとしあわせなものに変わったのだ、あの、銀杏の並木道から】
【結婚したいってどこかで燻っていたのを認めてもらえて、嬉しかった――そう、どうしようもないぐらいに、嬉しかったのだ】

でも……そういうの、いいなって思う。プロポーズ、されるのも、とっても嬉しかったし、素敵だったけど……。
自分でするのも、きっと素敵だね、――もしそうだったなら、セシル……どんな顔、してくれたかな?
きっとびっくりさせちゃうね、驚かせちゃうんだ。……でも、きっと、“はい”って言ってくれるって、わたしも分かるよ。

【マリアが重ねていく言葉たちは自分とは違う立場のもの、じっと真っ直ぐに聞いて、最後にふわっと吐息を零して聞き終わる】
【プロポーズされるのも、するのも、素敵だと思った。どっちだってしあわせになれるものなら、最後に通る道はおんなじ、添い遂げる道】
【ちょっと入り口が違うだけ、思い浮かべるのはIfの世界、わたしがプロポーズしてたなら、どうなっていただろう――と】
【――あのかっこいい顔が似合わないように驚いてくれるのを浮かべてしまったなら、くすくすと笑ってしまった、微笑ましくて】
【「そういうのもいいなぁ……」って呟いたのだろう。たまに、あの鉄壁を崩してみたくなる、悪戯ごころの欠片が見えて】

…………ふふ、とってもどきどきしてたの。見て分かるぐらいだったんだよ、だから、何言われるんだろって……。
不安だったの――変なこと言われたらどうしようって。きっと変なことじゃないって、分かってたけど……ね、

あんな顔、見るの初めてだった。……一年も一緒に暮らしてたのに、はじめての顔だったんだよ。
これからも、はじめての顔。見せてくれるのかな、たくさん、わたしにだけ……、特別な顔、見せて欲しいな。

……わたしも、見せてあげられてるといいな。セシルのためだけの、とくべつな、……。……マリアも、そう思うでしょ、?

【――あの瞬間の彼の顔を思い出せば、その瞬間のマリアの顔も分かりそうだった。どきどきした顔、少しだけ不安そうな顔】
【でもどこか瞳がきらきらしたような、不思議な顔。どこまでも真面目で、真っ直ぐで、わたしに向けられた、あの視線を】
【そっと思い出して笑ってしまう、あんな顔ははじめてだった――と、物分り顔で呟いて、そっと瞳を細めて笑う】
【ふわっと切ったシフォンケーキを食べて。大分冷めてきたミルクティーで流す、それから、問いかけるような言葉が続く】
【特別な顔を見せて欲しい/見せたい、そんな自分の中にある我侭な欲求、彼女にもきっとあるはずだって、悪戯に決め付けて】
957 [sage saga] 2014/06/13(金) 20:23:02.28 ID:t8aAMg3xo(3/6)
>>955

ほう……虫退治と聞いていたが、思っていたよりも
よほど凶暴な連中らしいな……人を喰う虫は、昼の国でもまず聞かんが……。

……まあ、良いだろう。目に付いた先から全て叩き潰せば良いのだろう?
それなら私の得意分野というものだ、この義肢の試運転にも丁度いい
駆逐してやろうではないか……その"ハッチョウ"とかいう、虫けらをな…――。

【この場に集った、依頼請負人の一人――フレデリックはニヤリと笑っていた】

【彼の出で立ちは純白のローブに豪奢なマントを羽織り、足はグラディエーターサンダルで】
【また右腕と左足首から先は黒鉄の義肢がぎらりと光り、3mほどもある豪槍を】
【その背に負っていた。――身長180cmで、筋肉質に膨れた身体なのだから、威圧感が強く】

【まあともかく、そんな彼は槍を両手で持つようにして草原を進むことになるだろうか】
【時折目に付く木には異形の虫。そして足下に転がる装備を見れば、笑みは徐々に真剣な顔へ変わり】

成る程、あれが巣と言うわけか……それならば、術も駆使せねばならんな
他の連中がどういう力を持つか知らんが、焼きつくさねば足りんだろう、あれは

【やがて遠くに崖を、そして巣らしい場所を見つければ、槍は義肢の右腕一本で持ち】
【左手には意味ありげに聖書を持って――それで、彼の武装は整ったらしい】
【後は機を見て攻撃に移るだけ。敵であるハッチョウと、一応は味方である他の面々の出方を先ずは見るのだった】

/こちらフレデリックです。主催様、他の皆様、今夜はよろしくお願いします!
958 (関西地方) 2014/06/13(金) 20:31:42.73 ID:6bETAspHo(2/2)
>>938

【―― 一体何が起こればここまで壊れてしまうのだろうか】
【殺意がこちらに向けられていないが故に、何とか堪えられが】
【昏い覚悟を宿すようなその笑みが恐ろしく感じたことに変わりはなかった】


『…聞かせてください。
 もう時間が残されていないのなら、私だけでも覚えておきますから。
 それに、聞くことであなたのためになるのなら、いくらでも話してください。』


【筆の先が擦れる、乾いた音がしばらく続く。それが止んだのなら、スケッチブックは手渡されるだろう】
【この時点では止めようという気にはならなかった。まだ彼のことを何も知らない。元の彼がどういう人物だったのかも】
【だが家族すらも殺めようとするからには、そこにはきっと深い絶望があるはずだ】

【それを知らずして止めろとは言えない。しかし、命を取らなくとも――という気持ちもあって】
【二つ分の足音が路地裏に響く。表通りはまだ先だ。しばらくは灰色の風景が続くのだろう】

/お返しします!ちょっと買い物に行くので次遅れるかもしれません…
959 (中部地方) [sage saga] 2014/06/13(金) 20:33:16.66 ID:EtIj7ijxo(3/7)
>>955


(………できれば、もっとふつうに、さくら≠フくにに来たかったな)


【一郎が話す二つの事件≠フうちの一つに関わって、『鴎森』の土地の鎮圧任務を行っていたのが二週間前。少女の心境は少しばかり複雑だった】
【集合場所の端の方に、少女はちょこんと佇んでいる。討伐対象であるハッチョウの特徴を頭の中で反芻しつつ、淡黄色の視線が北の草原を見渡す】

【――――外見こそ幼いが、首元の砂の国自警団≠フバッジと、左胸にあるSCARLET≠フ紋章とが、少女の身分を証明しているだろうか】
【真っ黒なベストの下に袖を七分で絞った丈の短い和服を着込み、残り三分の腕には包帯を何重にも巻いて肌を覆い隠した、地味すぎるほど地味な服装】
【その他にも、手には鉄板で補強した革手袋、脚にはニーハイブーツ、僅かに覗く太股には黒いタイツ、首元には暗い赤色をしたロングマフラーが巻かれている】
【執拗なまでに肌の露出を無くした格好は、本来闇に紛れることを前提としたものだが、こと虫が相手となれば別の意味で適正といえたかもしれない】


とにかく、あの虫どもをできるかぎりたくさん、くじょ≠キればいいわけだな。
みなのもの、わたしは『よるなぎレラ』という。てきをまとめて焼きはらうような、だいきぼなじゅつ≠ヘ使えないが……。
おんみつこうどう≠ヘとくいだぞ。ほじょ≠ネらば少しは力になれるはずだ、なにかあれば呼ぶがいい。

よし――――――では、わたしは先に行くぞ!!


【少女は最後に、地面に転がった装備品の類を眺めてきっと表情を引き締めると、周囲を見渡して幼い語調で名乗り、軽く自分の戦法を説明するだろう】
【櫻の響きと砂の響きとが交じり合った、夜凪レラという名前。もし何かあった時はその名を呼べば、声の届く範囲にいる限りは反応してくれるはずで】
【そして、それだけ言い終えたなら。――――黒い大きなリボンで縛られた濃鼠色のポニーテールが、ふわりと宙に浮いた】

【……注意していなければ、気付いたらレラに置き去りにされていた、なんて風にすら感じたかもしれない。人も虫も等しく欺く、極度に気配の薄い疾走――――!】


まずは、こてしらべ≠セな………っ!


【レラはまず手近なハッチョウ……成虫なので正確にはセイハッチョウ≠ニ呼ぶべきか、それに狙いを定め、背中に佩いていた二本の刀のうち左の一本を引き抜く】
【シャムシール≠ニいう片刃の曲刀だ。レラはふっと一気に体を沈め、跳躍――――空中で回転しながらの鋭い斬撃が、セイハッチョウの胴体に迫る!】

【そして、同時に。レラの両目が薄く光を発し、空中に線を引くのが見えるだろう。次の瞬間には、開いた右手に手裏剣≠ェ一枚出現していた】
【セイハッチョウへの斬撃の直後、レラは回転の勢いを右手に乗せ、その手裏剣を少し離れた桜の木に張り付いている毛虫、ヨウハッチョウ≠フ背へ投擲する!】

【レラが「小手調べ」と言ったのは、この攻撃の意図がそれぞれの段階のハッチョウの強さを確かめるためのものであるからだ】
【狙うはセイハッチョウとヨウハッチョウ。それぞれが攻撃を凌ぐだけの知性を持っているか。そしてもし攻撃が当たった場合、その体の耐久度≠ヘどの程度か】
【その辺りを確かめるための二連続攻撃である。少女の気配が非常に薄いせいで少々捉え難い攻撃となっているが、果たしてどのような戦果を齎すか――――?】


/こちらは夜凪レラです! 主催者様&お二方、本日はよろしくお願いします!
960 (SSL) [saga] 2014/06/13(金) 20:36:35.85 ID:vzKAt3sI0(1/5)
>>955

なるほど。確かに、林道いっぱいに巣ができてるみたい。
これじゃあ火炎放射器や火矢でも持ちだして、雑に焼き出すわけにもいかないね。
やるにしても一点突破。喉元まで近づいていかないと……。

【「精鋭」たちの中でも一際小さなその少女は、長城のように敷かれた巨大な巣を、遠景から凝っと見ていた】
【谷の裂け目の下に浮かび上がる、要塞じみた威容。あそこまで降りて戦うのは流石に骨が折れそうだ】

あっ、申し遅れました。わたし、カティア・カルコシュカ。
臨時の要請を受けて、水の国自警団からはるばるやって来たよ――よろしくっ!

【とは言え、むやみに怖気づく様子を、名乗りを上げる彼女から読み取ることは出来なかった】
【目測では140cmにも満たない背丈だが、意気は仕草のひとつひとつに昂然と満ちて】
【ウェーブのかかったダークグレーのセミロングヘアを包み込む、冒険家のようなフェードラ帽が、気取り屋な雰囲気によく似合っていた】

【申し訳程度の防刃加工を施されたグローブを除けば、カティアはほとんど手ぶらだけれども】
【その分、持ち前の俊敏な動作を十分に活かすことができる。周囲の反対や別の提案が無ければ、彼女は斥候として働こうとするだろう】
【「死体がほとんど転がっていない」ことにも、その中で気付くはずだが】
【群れの情報網を警戒しているためか、率先して巡回中ののハッチョウに攻撃を仕掛けようとはしない】

/カティアです、よろしくお願いします!
961 (山形県) [sage saga !nasu_res] 2014/06/13(金) 20:57:57.05 ID:5AyB4tiAo(2/6)
>>957

「我々もこの様な虫は初めてでして――おそらくは新種、と思われますが……」
「まるでマッドサイエンティストが作ったかのような凶暴さですね」

「ハッチョウ、という呼び名は実は通りすがりの旅人達から聞いていまして」
「もしかすると、新種でない――外来種の可能性も有りますが……それは今は関係ありませんね」

【新種、外来種、どちらだったとしても害を受けていることには変わりない――】
【ダメージが回復しきれていないということもあって、別の国の自警団がこの場を取り仕切ることになるくらいに苦戦しているのだ】

「ええ、もうこの辺りの草原がどうなっても構いませんから――とにかく、叩き潰して頂けると幸いです」

>>959

「同業者の方ですね、わざわざ砂の国から来て頂きありがとうございます――ええ、1匹残らず駆除して貰っても構いませんが、まずは女王ですね」
「いかんせんこの数ですから、補助も大いに効いてくると思います」

「……本当は我々も支援をしたいところなのですが、前述の通りですし」
「ここで使えるような能力も持ちあわせておりませんから――」

【――なんて言っている間に、レラの姿は既にその場から消えていた】

【すぐそこに飛んでいたセイハッチョウ、優雅に舞っていたが――攻撃に気付けば、急に羽ばたきを強めて】
【――バサリ、逃げきれずにその胴体に深い傷を負い、地面に落下した】
【一方のヨウハッチョウだが――動きはセイハッチョウに比べるとかなり遅い】
【手裏剣を背に受ければ、体液を流しつつ――やはり地面に落ちる】

【――幼虫より成虫の方が強いのは確かだが……単体での力はそこまで高くなさそうだ、このレベルなら一般の自警団でもなんとか出来そうだが……】

>>960

「こちらも応戦ですね、ありがとうございます」
「――ええ、あの大きさともなると一気に壊すのも難しく」
「ヘリコプターによる投下爆撃は試みたのですが、集団が押し寄せてきて撃墜されてしまいました」

【一度失敗した以上、疲弊したこの状態でまた試みるのも負担が大きい――】
【少数精鋭でどうにかあの巣を壊せれば、後は残ったハッチョウ達を駆除すれば良いだけ】

「ともかく……あの崖下まで向かうのも一苦労だと思いますが……お願いします」

【――崖下までの道は最短ルートを取っても真っ直ぐで平坦。妨害さえ無ければ10分もあればたどり着ける程】
【勿論、妨害が無いわけが無いのは言うまでもない】

/続きます
962 (山形県) [sage saga !nasu_res] 2014/06/13(金) 21:04:00.51 ID:5AyB4tiAo(3/6)

>>ALL

「三郎!」 『一郎!』 「『隠れるぞ!』」

【――ハッチョウ達がレラから攻撃を受ければ、無数の視線が三人に向けて突き刺さる】
【そう、ここはハッチョウ達のテリトリー――入った者は、害を成す者は、何であろうと追い払う】
【それは一瞬のことだった、明らかに統率が取れていた、カティアの危惧していた様な事でもある】
【ブォォォォ――― 一気に羽音が騒がしくなった事が、それを暗喩していた!】

【だが、似たようなカラーリングと凶暴性を持つスズメバチよりも優しい面が一つだけある】
【それは、身体が大きいが故に――1人に対して100匹も200匹もくっつくことが出来ないということ】
【無数に居るようにも見えるハッチョウ達だが、この明確な弱点を利用すれば少しは突破が楽になる――かも知れない。】

【三人に対して真っ先に向かって来るのは、やはりセイハッチョウ――針は無く、しかし顎がとても強靭に見える】
【――となるとこれは雄だろう、状況からして尖兵の役割を担っていると思われる】

【なぜ向かってきたのか、言うまでもない。――"襲う"ためだ】
【一人に付き3匹。発達した強靭な顎で、太腿や腕、あるいは首等を食いちぎろうとしてくる】
【ヘリコプターをどのようにして撃墜されたのかまでは言っていなかったが、その原因がこれであるかもしれない、そう感じさせてくれるパワー!】

【蝶特有の不規則な飛びは、逆に攻撃の狙いを定めにくくしているが――】
【食いちぎろうとしてくるのは、"三人に掴まってから"。タイミングを逃すとダメージを受けるが、この時が最も狙いを付け易い】

【これに気を取られていると見落とすかもしれないが、この時、巣に向かっていったセイハッチョウも居る】
【まだ追える程度には近い位置に居たが――問題は、それが報告部隊の全員であるとは限らない事か】
【なるべく速く巣まで向かわないと、ジリ貧になりかねない】
963 (SSL) [sage saga] 2014/06/13(金) 21:10:44.97 ID:21JDuLUxO携(1)
【此処はとある国にある、とある喫茶店】

【レンガ造りがお洒落な店で、小高い丘の上にある為に オープンテラスの席からは、町がまるでミニチュアの模型の様に見えてくる】
【今は夜、月明かりよりも強く輝く夜景の光が どこか暖かで】

【また夜だからこそ今は客は少なく 、静かで、落ち着ける場所でもあった】
【そんな喫茶店のオープンテラスに、一人の男性の姿があった】

【白髪混じりの短めの黒髪はオールバック、温厚そうな顔には皺と整った口髭】
【黒いスーツに赤いネクタイをきちっと締め、テーブルにはスーツと同色のソフトハット】
【そんな60代程であろう老人が、席に座っていた】

……たまにはこうしてのんびりするのも、悪くないかも知れませんな

【老人の前には一杯のカプチーノ、空いている席には彼の鞄が置いてあって】
【一部の人には名の知れた喫茶店、この夜景を見に来る人も居るという話だ】

964 (SSL) [sage saga] 2014/06/13(金) 21:19:35.06 ID:CvKBna8u0(8/10)
>>956

【だいすきな人と結婚するという同じ結論に辿り着いた鈴音とマリアだが、其処に至るまでのアプローチは大分違ったもので】
【思いの丈をぶつけたあの日、あの人は最初は驚いたけれど、すぐに頷いてくれた。人生で一番大きなお願いも、しっかりと受け止めてくれた】
【あの大きなからだで、私の全てを受け止めてくれた。……いつもみたいに不器用で、言葉はぎこちなくて、上手く表現は出来ていなかったけれど】
【その代わり、心の底から笑ってくれた。―――以前の彼は、滅多に笑うことは無かった。それなのに、私にはあんなにいっぱい笑ってくれるようになったから】
【自分にだけ贈ってくれた特別な笑顔を見れば、もう堪らなく嬉しくて、幸せで、だいすきで―――きっとその想いは、一生変わることは無くて】
【だから、プロポーズして良かったと思っている。恥ずかしくて、何もかも忘れちゃうくらいに緊張したけれど……それ以上の幸せが返ってきたから】

―――……素敵、なのでしょうか。……あの人は、私にプロポーズされて、嬉しいと思ってくれたのでしょうか……
……ううん、きっと喜んでくれましたよね。あんなに素敵な笑顔、初めて見たんですもの―――

――ええ、鈴音さんの言うことなら……旦那さんはぜったいに頷いてくれると思います。
だって、愛するひとにそんな事を言われて、嬉しくないはずが無いでしょう?
――――私があの人にプロポーズされたら、どうなっていたのでしょう……
……ふふっ……きっと嬉しさと驚きとで気を失っちゃうかなぁ……


【あの人は、私にプロポーズされてどう思ったのだろうか。少しだけ大好きな人の立場になって思いを馳せて、喜んでくれていたならいいなぁ、なんて願望】
【私は言うまでも無く幸せだけれど、彼は私と居る事で幸せと感じてくれたのだろうか。―――そうであって欲しいし、きっとそうだとも思っている】
【鈴音と同じように、想起するのは「彼がプロポーズしてくれたなら」なんて、ちょっとした幸せな妄想】
【大好きな人に突然「一緒に居て欲しい」なんて言われたなら、きっとプロポーズした時以上に頭が真っ白になってしまう】
【……でも、どちらにせよ結末は同じ。どこまでも一緒について行くと言う想いはプロポーズした方もされた方も変わらない】


……私もあの時、特別な表情をしていたのでしょうか。
―――……ふふっ……何があっても動じなかったあの人が、あんなに驚くんですもの。……きっと私は、初めて見せる表情をしていたのですね。

ええ……きっといっぱい、色んな顔を見せてくれます。もっともっと、素敵な顔を贈ってくれると思います。
それで、その分だけ私も特別な顔を贈るんです。同じくらい、素敵な……―――
顔だけじゃありません。私の特別≠、ぜーんぶ見せるんです!

……その特別の第一号は、ドレス姿って決めてます。誰にも見せたことのない特別な姿を、あの人に見せるんです。
―――そしたら、あの人も同じくらい特別な顔を見せてくれるかな……?

【あの厳めしい表情が、これからどう変わっていくのだろうか。そんな事を想像して、楽しそうに小さく微笑んで】
【誰も見たことのない彼の姿。私だけが誰も知らない色んな彼を独り占めできると思うと、嬉しくて、楽しくて】
【自分も同じくらいの特別を贈りたい。誰も知らない二人の姿を見せあいたい。―――そんな願いは、鈴音も一緒に違いない】

【そして、その特別を見せる絶好の機会がすぐそこに待っている。人生で一度きりの、結婚式の舞台】
【彼は私の特別≠見て、喜んでくれるだろうか。私は彼の特別≠見れるのだろうか―――】


【――大好きな人のお話をしながら少しずつ食べてきたモンブランは、もう欠片を残すのみとなっていて】
【まだまだ愛する人の話を挙げればきりがないけれど、後一口食べればケーキはおしまい。】
【もし鈴音のシフォンケーキがまだ残っているのなら、ゆっくりと食べ終わるのを待っているだろうが――】
965 [sage saga] 2014/06/13(金) 21:29:08.15 ID:t8aAMg3xo(4/6)
>>961-962

成る程……ヘリすらも撃墜する凶暴な新種、というわけか
私はその手の分野には詳しくないが、つまり殲滅すれば良いのだろう?
ああして真っ直ぐに向かってくるのだ……ほう、食い千切ってみるか、虫けらが…――?

【味方である少女――レラという彼女が攻撃すると、虫の意識がこちらに向いて】
【そしてそのまま顎をカチカチと鳴らして迫ってくるが――】

【――対するフレデリックの対応は冷静だ。まずは一匹を槍で切り落とし】
【残る二匹に対して術を発動させようとするが、それより先に腕にセイハッチョウが絡みつく】
【当然、その顎は服を越えて肉を食らうのだろうが――その感触は鈍いだろう】

【なにせ、彼の能力は全身の肉をスライム状に変化させる事≠ネのだから】
【顎が食らうのはゲル状の物質であって、フレデリック自身にもダメージは無く】

【静かに黒鉄の義肢をセイハッチョウに向ければ、一匹はグシャリと握りつぶし】
【もう一匹は鋭い爪でその胴を分断してしまうだろう――あまりに、あっさりとだ】

……さて?あのまま虫を逃がせば、更なる大群が来るのだろうが……
生憎と私は愛虫家でもなんでもない……消し炭になってもらうぞ――!

【更に視線を巣に向かうセイハッチョウへ。そして聖書を構えて呪文の続きを捉えれば】
【ぐにゃりと歪んだ空間が爆ぜて、全てとは行かずともその一部を灼熱の業火に巻き込むだろう】
【その上でフレデリックは一歩先んじて巣へと駆け出す――余りのんびりしている暇は無さそうだからだ】
966 (中部地方) [sage saga] 2014/06/13(金) 21:36:37.43 ID:EtIj7ijxo(4/7)
>>957 >>960


――――うむ、わたしがかくらん≠キる!


【残る二人の参加者の顔をちらりと確認して、レラは甲高い声を上げた。男の方の顔は仲間から聞いて知っていたので、若干驚いてはいたが】
【二人が慎重を期してその場から動かなかったことで、レラは意図せず単騎で最前線に立った事になる。もう些事に構っている暇はない】
【……加えて言えば、レラが勝手に抱いていた騎士団に関する悪い印象も、別の騎士団員との出会いで少し良くなっていたことだし】
【先ほど言っていたとおり、レラは何十匹もまとめて巻き込む大規模攻撃は使えない。スピードを駆使してハッチョウの注意を引くという判断は、妥当であるか】


>>961 >>962


(………いがいと、もろいな)


【あっさりとした手応えが左手に伝わってくる。人間のような脂分が少ない分、体液を被っても刀の切れ味が落ちにくいのも有利だろうか】
【手裏剣の方も見事ヨウハッチョウを仕留めた様子。この分なら、囲まれることにさえ注意すれば存外スムーズに任務を進められるか――――】


ふん………っ!


【――――むろん、相手が反撃してくることも想定済みだ。虫どもの視線がこちらを向いたのを確認すると、レラの瞳がまた光を発する】
【レラの能力はいわゆるテレポート≠ノ属するものだ。能力自体は貧弱で、効果範囲が非常に限定されており、自分自身を飛ばすことは不可能だが】
【代わりに、体中に仕込んだ暗器≠一瞬で手元に引き寄せることが出来る――――レラが右手に転送したのは、背中にあるもう一本の刀】
【いわゆる忍者刀≠ニ呼ばれる直刀である。レラは左に曲刀、右に直刀の二刀流の構えを取ると、向かってくるセイハッチョウを強く睨みつけ】


――――スピード≠ネら、わたしも負けてはいないぞっ!!


【少女の選択は突進≠セ。ギリギリまで三匹を引き付け、こちらに取り付こうとしてきたタイミングを見計らって自分から三匹へと突っ込む!】
【先程と似た跳躍しつつの回転斬りは、刀が一本増えたことで威力と範囲を増し、二匹の胴体を両断する軌道で叩きつけられるだろう】
【……これが当たったとしても、流石に三匹全ては巻き込めない。残る一匹に関しては、見事レラの右太腿に取り付くことに成功するのだが――――】

【そこでもう一度、レラの瞳が輝いた。セイハッチュウが脚に食いつくより先に、レラは攻撃後の右肘を頭部へ叩き付けるだろうか】
【――――単なる打撃ではない。肘裏のプロテクターにある接合部へ、能力によって鋭い鎌の刃≠ェ接続されているのである】
【鎌の刃による刺突攻撃は、狙い通りに行けばセイハッチュウの脳髄へ深々と食い込み、即死させることが出来るはずで】


……ちっ、いっかしょにとどまっていては、数におされるだけか。
いっこくもはやく、本丸を叩かなければ――――!


【――――もしそれらの攻撃が、すべてうまく行った場合。レラは太腿に張り付いたセイハッチュウの遺骸を振り払い、舌打ちするだろう】
【わかってはいたが数が多すぎる。それだけならともかく連携を取ってくるのが厄介だ。……指揮者≠倒さない限り、真の勝利は見えてこないだろう】
【ならば先程カティアが言っていた通り、一点突破で巣まで近づいて短期決戦を仕掛けるしかない。でなければ、数に劣るこちらはどんどん不利になる】

【レラはそう判断すると、両の刀を振り払って体液を飛ばし、また気配を殺して疾走を開始するだろう。山猫のような低く黒い軌道は、今度は一直線ではなく】
【巣の方向を目指しつつも、出来るだけハッチュウの気を引いて撹乱するため、遮蔽物となる桜の木のある地帯を経由しながらジグザグに走り続けるはずだ】
967 (SSL) [saga] 2014/06/13(金) 21:40:31.37 ID:vzKAt3sI0(2/5)
>>962

……やだもー! 隠れたいのはこっちもなんだけど!?


【四方八方から轟く羽音。カティアの予感は、残念なことに過たず的中した】
【とは言え、遅かれ早かれあの虫達は包囲網を組んで襲いかかって来るだろう】
【むしろ、深く踏み入りすぎて挟撃を受けることが無かったのが僥倖と言うべきだ――】


でもね、レラ。あなたが斬りこむのがちゃんと「見えた」よ。
殻はそれなりの強度があるんだね……だったら!


【空飛ぶギロチンのような顎門を晒して襲いかかる三匹の雄虫。まず正面から来る一匹にカティアは狙いを定める】
【さっと身を翻して組み付きを避けると、そのまま逆廻しに動いて、しなりの付いた痛烈な裏拳】
【――見た目からは想像もできないほど重い拳打の衝撃はハッチョウの内蔵を駆け巡り、その命をあっさりと刈り取った】


……うぁ、――らぁぁぁあぁああぁぁーーっ!!!


【次は、左右から来る二匹。これに対しては、相手の尻の下をくぐるように前転することで応じる】
【飛行の軌道が重なって混乱するハッチョウとは対照的に、カティアは淀みのない動きで向き直り】
【立ち上がる時の足のバネを《キャッツ・クレイドル》の異能が生み出す『力場』によって増幅……】
【流れるような「二連飛び蹴り」――これもまた、蹴りつける際の「反発力」を強めて威力を上げている――を見舞う!】

【結果、蹴撃はハッチョウたちの背を過たず打ち据え、二匹は何度か地面でバウンドすると、ついに動かなくなった】
【狩猟≠ニ呼ぶほかない、無駄を排した流れで、カティアは道を切り開くことに成功する】


報酬稼ぎのためにゆっくりお仕事なんて、アコギなことはしたくないからね。
さて、焦らず素早く行くとしよっか――!


【ネコ科動物の遺伝子を取り込む身体改造を受けた「生体兵器」であるカティアの感覚は、常人よりも鋭い】
【羽音の方角と量を聞き分けて危険な道中を(出来る限り)避け、チームの先導を試みながら】
【更に前へ――社会性昆虫の「女王」が座しているだろう道の先へ、急ぎ足で進もうとするだろう】
968 [sage saga] 2014/06/13(金) 21:47:40.37 ID:czqFfPvf0(5/7)
>>964

もちろんだよ、だって、マリアみたいに素敵なひとにそんなこと言われて。嬉しくないなんて、男のひとじゃないよ――。
マリアだもん、きっと――、いろいろあったんでしょう? それまでに。……きっと、同じぐらい、ううん、もっと……いいこと、あるよ。

……ふふ、ないものねだりだよね。今からプロポーズするわけじゃないし、今からプロポーズ、されるわけじゃないけど……。
いいよね? 考えてみるぐらい、そうやって、遊んでみるぐらい……、そっか、わたしがプロポーズしたら、…………。

【喜ばないなんて男じゃない、だなんてずいぶん自信のあることを言うものだ。もちろん、それは、それぐらいにマリアが魅力的だという意味でもあって】
【同性から見たって彼女は魅力的だった。お淑やかで、でも包容力があるようで、……自分には足りているだろうか、不安になる】
【――マリアならいいお母さんになるだなんて思ったのだった。自分はいいお母さんになれるのか、それが、まだ分からなくて】
【甘えさせてくれるから考えていないだけ。考えなきゃいけないはずなのだけれど――もう少しふたりでいたいだなんて、我侭が】

【――もうプロポーズすることはない、でも、かわりに、愛してるって何回も言った。何度も、何度も、誓うみたいに】
【どきどきするしうきうきする、顔をぴったりくっつけて睫毛を絡ませるような戯れで囁くのが、特に好きだった】
【あれをもっとひどくすれば多分似たような気持ちになれると思うのだけれど。そこまで届くには――まだ、少し、足りないかも】

【(そうだとしたら彼やマリアの覚悟ってすごかったんだな、って、思うのだった)】

そっか、……そうだよね。ドレスが、初めての贈り物……、せいいっぱい綺麗になってね、それで、びっくりさせてやるの!
こんなに綺麗なひとを嫁に貰ったのか、ってね。……覚悟させるんだよ、これからずっと一緒に居なきゃいけないんだって、
……もう、どきどきしちゃって眠れないぐらいに。それでね、寝不足にさせちゃうの、それぐらい――ねっ。

【鈴音はマリアの想いびとがどんなひとなのかをわかっていなかった、ただ背が高くて、素敵なひとなのだと、認識していて】
【それはマリアからも同じだったかもしれない。背が高くて、手が大きくて、声が低い、素敵なひと。彼女が言った、特徴】
【からかうように笑いながらそんなことを言っていた、或いは、彼女もそんなことを思って式に臨んだのかもしれない――なんて】

…………あ、そうだ。マリアにね、これ、貸してあげる――。

【ケーキは彼女も大分食べ進めていた、あと一口か二口、というところで。彼女はふっと、何かを思いついたような顔をする】
【それから鞄をごそりと漁って、そっと取り出すのだった――薄桜色に銀の鈴の刺繍が入った、薄手のハンカチ。四つ折にされていて、】

サムシング・フォーって知ってる? 

なにかひとつ古いもの、なにかひとつ新しいもの、“なにかひとつ借りたもの”、なにかひとつ青いもの……、
この四つを結婚式で身につけてるとしあわせになれるっていうの。わたしは、……そういうの、やらなかったけど……。
……やればよかったね? なんでやらなかったんだろ、……でも、しなくたって、しあわせだから――。

もちろん、……使わないならいいんだ。無理にってわけじゃないの、マリアが、そうしたいなら……。

【そうして首をかしげるのだった、差し出したハンカチはそっと揺らいで、受け取ってもらえるのを待つけれど】
【もちろん押し付けたりはしないのだった。彼女らの式は彼女らのものである、彼女は、ただそのお手伝いがちょっとしたいだけ】
【――なんで自分はしなかったんだっけと困った顔で笑っている彼女を見れば、そんな気持ちが察せたかもしれない。悪い気持ちなんて、なくて】

【どう?ってちょっぴり不安げに瞳が瞬く、(洗濯したばかりだし、だいじょうぶ)と脳内で今更確認する言葉は、余談でしかなく】
【もし、受け取ってくれるなら――嬉しげに瞳を細める仕草が続くのだが、さて、どうだろう?】
969 (山形県) [sage saga !nasu_res] 2014/06/13(金) 22:11:00.98 ID:5AyB4tiAo(4/6)
>>965

【1匹は切り落とされ――噛み付いた2匹のセイハッチョウの動きが明らかに鈍った、予想外の事が起きたからだった】
【それは人間の感触とは違っていた、俺達は人間を喰らったはずなのに――】
【――そして、地面に落ちたそれらは……やがては動かなくなったのだった】

【そして発せられる業火、近くに居た偵察部隊は巻き込まれて黒焦げになり】
【……甲殻には撥水性が有るのだったか、となると水分が比較的少ない訳であり、つまりは火に弱い】
【ある程度遠くに居た部隊の一部も羽根にダメージを受けた様だが――】
【……その様子を見た別のセイハッチョウがやはり巣に向かったのだ、バトンタッチとでも言えば良いだろうか、数の多さを利用している】

【それと同時、巣に向かおうとするフレデリックの元へ何かが飛来してくるだろう、大体6つ程――20cm程度の長いモノ】
【――これはヨウハッチョウだ、こちらに向けて飛んできたセイハッチョウの内、幼虫を持っていた個体が落としてきたのだ】
【毒は無いものの鋭い棘があり、半分のメスの尻にある毒針に刺されれば通常は大きく腫れ上がるし、半分のオスは成虫よりは弱いが顎が鋭く強靭】
【幼虫もただ外にいるだけでは無かったのだ、この爆撃をするために居たのだった】

>>966

【勢い良く迫るハッチョウ、自ら突っ込んでくるレラに対して怯むかと思えば――止まらない】
【"攻撃"の動き、それをただ遂行しようとしただけだった、そして――】

【――ばさり、と、まずは1匹、2匹、と両断されていった】
【それは想定内だったのだろう、残った1匹は構わず攻撃を続けた、噛みちぎりにかかったのだ】
【その強靭な顎を大きく開け――そして、閉じようとした、していたのだった】
【その脳天に突き刺さった刃さえ無ければおそらくは太腿の肉を喰らえていたのだろう】
【突き刺さった後、少しの間はレラの太腿に掴まったままだったのだが――その内力尽き、地面に落ちる】

【ジグザグに走るレラ――機動力の有るセイハッチョウ達でも少し追うのが難しかった様子】
【正面からオスが何匹か迫って襲ってくる位しか、目立った妨害は受けないだろう】

>>967

【……隠れた場所から、"頼みます"と丸投げな返事が帰ってきたのは気にしないほうが良さそうだ】
【そしてやはり、このハッチョウと呼ばれる虫達……単体では大した力は無い――】
【実際、街に現れたそれらは自警団達が処理をしているそうなのだから、それこそ"数さえ無ければ"なのだろう】

【まずは1匹のハッチョウが落ちた、その重い打撃を耐えられる程丈夫ではなかった】
【そしてやはりそれに動じず噛み千切ろうとした2匹のセイハッチョウ、急にターゲットの姿勢が低くなれば】
【正面衝突はしなかったものの、急に進路を変えたため非常に不安定な状態になっていた】
【そこへ来る、滑らかな"狩猟"は――それらを仕留めるのには、十分だった】

【他の2人に集中しているか何らかの理由で密度の少ない所を移動したことで、妨害はこちらも少なく済む……】
【……前後から迫る2匹のメスのセイハッチョウにさえ気をつければたどり着けるはずだ】
【その尻に有る毒針でカティアを刺そうとして来るのだ、毒はスズメバチレベルで強く、大きな腫れと強い痛みを与える】

>>ALL

【これらの妨害をうまく凌ぎつつ移動すれば、やがては巣の近くまでたどり着けるだろう】
【近くで見ると、やはり巨大――直径10mはあろうかという、スズメバチの様な球状の巣】
【多くのセイハッチョウ達が出入りしており、時々卵や幼虫を持ち出し運ぶ姿も見られ――次々襲い来るハッチョウ達を退けつつ、破壊するが吉】
970 (SSL) [sage saga] 2014/06/13(金) 22:32:00.17 ID:CvKBna8u0(9/10)
>>968

【いっそ断言してしまう程の勢いで自信ありげに言われれば、照れたように頬を赤らめて笑ってみせて】
【……自分は素敵なひとなのだろうか。あの人にもちゃんとそう思われているのだろうか。―――そうなら、何より嬉しくて】
【なら、これからもずっと素敵な人でいたい。ただ一人、あのひとのために。あの人の素敵な顔をもっともっといっぱい見る為に】
【「いいことあるよ」なんて妻としての先輩に言われれば、きっと本当にいいことがあると思えて「ありがとう」と微笑む】
【花嫁に「お幸せに」なんて言葉はよく掛けられるけれど、同じ幸せを掴んだ鈴音の言葉なら、説得力があるような気がして】

【人生で一度きりのプロポーズは終わった。ちゃんと一緒になれたから、今度は大切な人を愛し続けたくて】
【まだ鈴音みたいに何回も愛してるなんて言ってないけれど。―――幾らでも言う機会はあるだろうし、何回でも言うのだろう】
【何回言っても飽きないくらいに、「愛してる」と。世界で一番大切に、何度でも心の内を伝えたい】

―――ふふっ……分かりました!世界中の誰よりも綺麗になってみます!
大女優だって敵わないくらいに、いっぱい綺麗になって……あの人を驚かせます!
……それで、その日は絶対に離れません。綺麗なまま、ずーっと一緒に居るんです!

【―――鈴音の認識は間違っていない。あの人はとても大きくて、強くて、優しくて、素敵で、大好きで、……】
【挙げ続ければきっと日が暮れてしまうけれど。とにかく一言で言えば素敵な人であるということに間違いは無くて】
【だから、私も彼に負けないくらいに素敵な人になるのだ。横に居てちゃんと釣り合うように、目いっぱい綺麗になるのだ】
【そして、絶対に離れない。その日は寝る時だってずっと横に居て離さない。体温が感じられるぐらいまで傍に居たい】

【―――ふと鈴音が鞄から取り出したのは、薄手のハンカチ。そっと差し出されたなら、少し不思議そうにしたのだけれど】
【続く説明を訊けば、合点が行ったように頷いて、ぱあっと笑顔になって……喜んでそのハンカチを受け取った】

そんな伝習があるとは、知りませんでした……
―――鈴音さんは、私の幸せを願ってくれるのですね。ふふっ―――ありがとうございます。
きっと幸せになります。いっぱい幸せを抱えた鈴音さんから貰ったものですもの、きっと効果も凄いんです!

【ふわりと洗い立ての洗剤の薫り、それとほんのり鈴音の薫りのする其れを大切にポケットに仕舞い込んで】
【あんなに幸せそうな鈴音から貰ったハンカチだもの。幸せ効果はきっと普通の何倍も高いに違いない―――】

―――これはお礼です!幸せを分けて貰ったから、ささやかなお返しを……
結婚式は終わっちゃったけれど、今からでも遅くないかなー、なんて……ふふっ

【交換するように手渡そうとするのは、純白のハンカチ。―――ただ、普通のハンカチではなくて】
【マリアがかつて纏っていたローブを加工したもの。聖の力が込められていて、不思議な事に汚れがついてもひとりでに浄化されるのだ】
【結婚式は随分前になってしまったけれど、今からでも間に合うだろうか。プレゼントに込められた相手の幸せを想う気持ちは伝わるだろうか―――】
971 [sage saga] 2014/06/13(金) 22:36:53.56 ID:t8aAMg3xo(5/6)
>>969

【己の放った術の威力に満足そうな笑みを浮かべるフレデリック】
【しかしその頭上から早くも次の"軍勢"が現れれば目を細め】
【更にその存在が先ほどの様な単純な成虫で無いと知れば、槍を構え】

――チぃ……!確かに蜂や蟻のような規律のある行動をする…!
だが……この程度で私が止まると思うのならまだ甘いわッ!!

【反撃とばかりに降り来る幼虫を、槍を旋風のごとく振り回すことによって叩き落としてゆく】
【3m――そして重量は20kg近い豪槍が回される音は、まるで嵐のようであり】

【更に其処に蓄えられた雷の力が徐々に周囲へ散ると、爆撃を試みたセイハッチョウめがけ】
【空を切って、雷撃として襲いかからんとするだろう。――しかし、それでも幼虫の全ては払えない】
【刺のあるものはまた軽微な傷で済むが、毒があるとなれば話は別で】
【肩や左腕に腫れを受け、それも痛む。流石にこれには汗も浮いて】

【しかし対処もやはり早い。彼は雷撃を含んだ豪槍を傷口に当てて、"シュッ-!"と引き】
【その毒を己の血液ごと体外に排出しようとしながら、また一挙に足を進めるのだった】

【やがて巨大な巣の近くまで辿り付けば、再び聖書を持ち直して術を構築】
【恐らく本自体は媒介のようなものなのだろう。それを巣に向けると、口を開き――】

…――いいか貴様らッ!このフレデリックがあの巣へと爆撃の術を掛ける!
恐らくは無数の虫どもが湧き出るはずだが……無視して女王とやらを探せッ!
雑魚の相手は私一人で十分だ、全て焼き殺してくれるわ…――さあ、騎士団随一の技を見せてやろうではないか――!!

【他の二人(>>966>>967)にも届くような大声で叫んでから、彼の術は発動する】

【先ほど偵察隊を潰したものと同じように、巣の周囲で空間が何箇所か捻れると】
【その直後に噴火のように火炎が溢れて――同時に衝撃も発生し、巣を大きく破壊しようとするのである】
【勿論、巣の大きさゆえに全てを壊すことは出来ないが、その表面くらいは崩れるだろうし】
【衝撃に驚いたハッチョウたちがわらわらと飛び出すだろう事も予測の上での、大胆に気を引く攻撃であった】
972 (中部地方) [sage saga] 2014/06/13(金) 22:36:54.04 ID:EtIj7ijxo(5/7)
>>969


ふん、れんけい≠ヘあっぱれだが――――おそいぞ!!


【レラの瞳が光を発し、肘についていた刃が一瞬にして消える。三匹分の死骸を置き去りに、少女は鼠のように素早く進撃し】
【桜の木を壁代わりにした軌道も功を奏したか、さしたる追撃はない。それでも正面から襲ってくる雄どもに対しては――――】
【間合いを詰めて刀で斬る、と見せかけて能力を発動。ぶおんと振るった両腕から刀が消え、代わりに手裏剣が一匹に一枚ずつ投擲される!】
【狙いは頭部。当たれば脳を破壊して一撃で撃墜できるだろうし、当たらないにしても回避行動をとる必要があるはず】
【この行動の間も、レラは決して疾走のスピードを緩めることはない。身を屈めてハッチュウ達の真下を潜り抜け、その速度でもって置き去りにしようとするだろう】


………巣が、見えた!
あとの二人は――――っ、


【巣を目視したレラは、まず残り二人の様子を伺う。さしたる妨害もなかったレラと違い、二人の元には攻撃が行われていた】
【本人のスピードもあり、巣に到着するのは恐らくレラが一番早いか。だとすれば、自分のするべき事は……】
【一瞬の判断の後――――ここで切り札≠使うべきと判断。レラは能力を使い、あらかじめ用意してきた爆弾≠手元へ引き寄せた】
【レラの能力はあくまでテレポートであって、いくら忍者としてのスキルがあろうと所持できる持ち物の数は限られる。この爆薬も、そう数はないが】
【いまはこれを使って戦端を切り開くべきだ。レラは決意すると、迫ってくるセイハッチュウを避けつつ近場の桜の木の真上に飛び移り、そこから一気に跳躍!】


――――――くら、えっ!!


【レラは空中で爆弾を巣の真上辺りへ放擲し、そのまま巣の上の崖の上に着地するだろうか】
【そして。目論見がうまく行けば一瞬の後、レラの背中から強烈な爆音が轟くはずだ――――!!】
【建造物の破壊にも使われる強力な爆弾である。巣の強度にもよるが、直撃さえすれば巣へ大きなダメージを与えられるはずであって】

【……ただし、この行動の成否に関わらず。レラは少しばかり無茶な突進をした代償を負うこととなり】
【突進中や跳躍中に数匹のセイハッチュウとぶつかり、体のあちこちに多数の切り傷を負っているはずである】
973 (SSL) [saga] 2014/06/13(金) 22:37:54.74 ID:vzKAt3sI0(3/5)
>>969

【疾風のごとく巣への道を急ぐカティアの前に舞い降りた、雌虫の針がひらめく】
【不安定な肉体を持つ彼女にとって、ハッチョウの「毒」がどのような悪影響を及ぼすかは未知数だ】
【少なくとも、虫の根城に肉薄するまでは仲間にも余計な心配をかけたくない――額に、うっすらと汗がにじむ。】

【カティアは前と後ろから同時に聞こえてくる羽音から、彼我の距離を測った】
【そして迷うことなく――地面を強く蹴り、毒槍を構えて襲いかかるハッチョウの「頭上」まで跳び上がるだろう】


――――――てぇぇいやぁぁぁああぁあっ!!


【敵の脳天・直上。そこで丸めた膝を思い切り伸ばし、能力を重ねた踏み付けを仕掛ける】
【神経中枢を守る頭の殻を蹴破ることに成功すれば、勢いそのままにカティアは「空中バック宙」を決め】
【背後から迫るもう一匹に対して、反転しながらの鋭い飛び蹴りを見舞おうとする――――!!】


【一連の攻撃を恙無く完了できたならば、もう止まっている理由はない。目指すは敵の本拠地だ】
【空襲を警戒しながら、巣を概観――どこかしらに、大規模な成虫の出入口や、蓋された蛹室などが無いかと探そうとするだろう】
【とは言えそれは「ハチ、とくにスズメバチの巣の構造」を参考にしたものにしかなり得ず】
【この世界の人間が突き止めていないハッチョウの生態が存在するなら、不意をつかれる可能性もあった】
974 [sage saga] 2014/06/13(金) 22:54:03.88 ID:czqFfPvf0(6/7)
>>970

【――いいことがないわけがないのだ、だって、ほんとうに、だいすきなひとと一緒になるのに。どうして、悲しむ必要があるのか】
【これから先はいいことを塗り重ねていくだけの期間。でもひとつひとつが大切なのは変わらないまま、その価値は薄れないまま】
【ほんのちょっぴりだけ先輩ぶる、マリアに比べたら年下だし、子供みたいだし、だけれど、このことに関しては、お姉さんぶれた】

……――うん、それがいいよ。

【にこり、と瞳を細めて笑うのだろう、彼女の言葉に全面的な同意を示して、寝るときまで一緒がいい、とまで囁く】
【いつも一緒には寝ていたのだけれど――あの夜だけは違った、もっと、ずっと、ロマンティックで素敵な時間だったように思う】
【結婚式の話をして、飛行船で出してもらったご飯が美味しかった話をして、夜景が綺麗だったとか、星が綺麗だったとか、】
【とっても格好良かったとかそんな話をたくさんして、ぐるぐるに混ざってひとつになっちゃうって思うぐらい、抱き締めてもらった】
【あの時の暖かさはきっと一生忘れないだろう、優しく抱き締めてくれ、撫でてくれ、妻として愛してくれた、はじめての夜】

どこの国の伝統だかは、忘れちゃったけど。わたしもね、初めて聞いたとき、素敵だなって思った……、……そうだ、
わたしがしなかったのはね、友達に結婚したひとが居なかったからだ。――だから、わたしは結婚してるから、マリアに。
ちょっとだけだけど、お裾わけ。しあわせになってね、わたしたち、まだ会ったばっかりだけど……ほんとうに、そう思ってるんだよ。

【――ふわっと零れる洗剤の香りは甘いのにすっきりとしたもの、それに、どこか甘い、柔らかい香りが添えられていて】
【クローゼットや箪笥の中に入れてあるポプリの香りだったりする、それは、マリアには分からないだろうけど――いい香り】
【(彼女の服からもほんのりと同じ香りがするのだった。それなら、彼女がちゃんと使っていたものだって、分かるよう)】

……いい、の? わあ、ありがとう――! ……今からでも大丈夫かな、もう、半年も経っちゃったけど……。

【――ちょっとだけ驚いた顔をして、すぐに照れたような顔になった。唇を咬むようにして、ほんのりと、頬を朱に染め】
【受け取ったハンカチをじっと見つめるのだろう、真っ白な布地からは、何か不思議な感じがして。少しだけ、不思議そうにする】
【きっと、もう、サムシング・フォーをするには遅い。でも、だからって、貰ったその気持ちが変わるわけじゃあないなら】
【嬉しそうに鞄に仕舞いこむ、「今度会った時返すね」と添えて、大事に――いちばんきちんとしたポケットに、潜らせた】

あ……、そうだ、マリアの旦那さんって、なんて言うひとなの?
会ったときにね、分かりたいな――マリアがこんなに素敵って言うのが、誰なのかって。

わたしの旦那さんはね、セシル……セシル・シュトラウス。
紅い色の髪……そう、紅茶とおんなじ色をした、髪。腰まで伸ばしててね、とっても綺麗なんだよ。
あとは……背がとっても高いの、わたしよりずっと大きくてね、これぐらい……――。

【――そして最後のシフォンケーキを食べ終える、そうなると、もうすぐお開き、ということになるのだろうけれど】
【彼女はその前にそんな質問をひとつ投げるのだろう、知りたかったのだ――とばかり、ゆるうく首をかしげてみせて】
【名前や特徴を教えてくれとのことだった。苗字でも分かりそうなものだが、まあ、ちょっとした好奇心だ】
【もちろん出会ったときのお楽しみならそれもいいだろう。どちらにせよ彼女は自分の旦那さんの特徴を、そう教えてくれて】
【自分の頭の上、三十センチぐらいの位置に手を浮ばせるのだった。となると、きっと、百九十センチぐらいだろうかと窺え】
975 (山形県) [sage saga !nasu_res] 2014/06/13(金) 22:57:34.32 ID:5AyB4tiAo(5/6)
>>971
【幼虫を運ぶのに体力を使っていたらしく、セイハッチョウ達は雷撃を受ければ黒焦げになって地面に落下――幼虫も、機動力がないので簡単に潰される】

【――巣からわらわら飛び出してくるのは間違っていなかった、但しそれは受け身でない】
【空間のねじれ、先程の偵察部隊の内、運良く戻ってこれていたそれが危険なモノだと伝えていた】
【溢れ出る火炎よりも速く、巣や周囲に居たセイハッチョウ達が――その辺りに集まって、そして無残に散っていた。焼きつくされていった】
【これによって巣に届く炎を軽減、ただそれでも表面が大きく焼け崩れて、中には、無数のハッチョウ達と……蜂蜜の様なモノが大量にあるようだ】

>>972
【オスたちは、手裏剣に対して回避行動を取るも羽の大きさが災いし片羽をやられ、落ちる。死んではいないが、もう追えなかった】
【そして……やはり女王でないハッチョウ達はただの捨て駒! 爆弾に向かって神風特攻、結果――巣の半壊は防ぐも、そこまで丈夫でないらしいそれは】
【爆風によって更に大きく崩れた、先程の炎で脆くなっていた部分は跡形もなく無くなっていた】

【巣が壊れたことで脇の方に蜂蜜が垂れてくる、甘くて美味しそうな桜風の香りがするが……今、食べている暇は勿論ない】
【――さすがにこのサイズとあって、まだ女王の姿は見えないが……】

>>973
【――それは本能だったのか、踏みつけに対してとった行動は"かじりつく"、だった】
【だが、オスと違って顎の発達していないメスの噛み付きは大したことがない。そして、それで頭部を蹴破られることも防げず、撃沈】
【もう一匹のメスも、飛び蹴りに対して尻を突き出すが……ギリギリ針が届かない位置にその蹴りが命中、やはり落下】

【――さて、この巣、スズメバチの様だとは書いたが……穴の数は一つでない、複数あり、その穴のどれもからセイハッチョウ達が出入りしている】
【2人の攻撃で崩れれば、奥の方に卵があるらしい事と、外側の下の方の大半が蜜室、中央は居住スペース、という偏りはある】

>>ALL

【――巣の正面から現れたのは、……巨大な虫だった、通常の何倍もの大きさのあるハッチョウだった】
【頭部直径1m、胴体の長さ2m、腹部は巣に隠れていてわからないが3m位は有るのではないだろうか――やはり、特徴的な黄色と黒の色を持つ】
【オスの様に顎が鋭いとかそういう事はなさそうで、羽も大きく退化していて飛べそうになく、脚だって身体に比べたら異常に細い】

【ただ、その触覚だけは異常に発達していた――全長2m程の、黒色のそれ】
【先の方に生えているのは刃だろうか、ハッチョウの毒針の様に真っ赤である】
【鋭く尖った先端もやはり真っ赤。――この触覚が攻撃手段とみて間違いなさそうだ】

【どうやら、かなり怒っている様子で……顎をカチカチと鳴らし、その鋭い眼で三人を睨みつけている】

【――急に辺りに刺激臭が漂った、触覚の先端から発せられているのだろうか、だが色は無い】
【それが辺りに一気に広がったかと思えば、明らかにハッチョウ達の動きが変わった】

【巣の上部にある穴、焼け崩れた所、あるいは穴もない場所を食い破って――無数のセイハッチョウ達が中から出てきたではないか】
【それらが辺りの軍団と合流し……空は一気に暗くなって――そして】

【まるで津波! 無数のセイハッチョウの軍勢が、巣の方向から三人に向かって一気に迫り来る!】
【飲まれるだけなら、せいぜい羽縁やオスの顎で切り傷を負う程度だが――その重みで怯んでバランスを崩せば、オスは噛み付いてくるし、メスは毒針で刺してくる】
【やはり身体が大きいということがこちらにメリットを齎している、怯んで攻撃を受けたとしても、最大3匹が限度――小さければもっとだが、その分威力は弱まる】

【――これだけの数が固まっているのだ、高範囲攻撃で一気に片付けてしまうという手も有るが】
【ある程度の持続性がないと押し切られてしまう恐れもある】

【意外と横幅はそこまで広くない、Uターンしてくるリスクをある程度ヘッジ出来るならば、それを利用するという手もあるだろう】
976 (中部地方) [sage saga] 2014/06/13(金) 22:59:35.69 ID:EtIj7ijxo(6/7)
>>972
/読み返したらなんか異様にミス多くて死にたい(白目)
/「一瞬の判断の後」→「一瞬の後」 「近場の桜の木の真上へ飛び移り」→「近場の桜の木の頂上へ登り」
/「巣の上の崖の上へ」→「巣の上の崖へ」 「レラの背中から」→「レラの背後から」
/一応この辺りを修正しておきます……!
977 2014/06/13(金) 23:27:22.37 ID:OsMdOF0po(1)
【煌びやかな街から離れた、都心のオアシスなんて呼ばれている森】
【連日の雨は一時的に止みはしたが苔生しそうな湿気った匂いはまだ消えていなかった】
【今は夜、まるで文明の灯りを拒むかのように靄は浮かんでいた】


「…………対人でもなければやっぱり冴えない」
「つーか……奪い合いに練習もクソもないんじゃねーか、イライラする……」

【人影は忌々し気につぶやく】
【淡い月明かりの下に、佇む姿の手には銀に輝く刃─────刀が握られていた】
【構えもなしなのは小休止なのだろう】

【視線の先に在る大木の幹には幾多の刀傷が刻まれていた、訓練の名残なのは言うまでもなく】
【彼の苛立ちの原因もまた同じく】

【傷を見ればそのどれもが浅くそして乱れがあった】
【刀剣の技術に深い者ならば一目で解る、そして彼と彼の扱う刀が馴染んでいない事も一目で】

「…………実際切るしかないか」

【ふと漏れた言葉】

【汗で水気を帯びた白い髪、結ばれた後ろ髪は注連縄のように】
【赤と紫白の瞳、視線は鋭く触らば斬ると語るよう】
【平時ならば親しみ易くもあるだろう表情は、やはりというか厳しく】

【幽鬼地味た姿から出た言葉は自嘲さえ含まれていなければ実現していそうだ】

「…………それ以前の話、か」

「ああ、もう……どうすりゃいいんだか、ここまで弱いもんだったか?」
「いつまでもどっち付かずじゃいられないってのに、鈍いままじゃ斬りたい物も助けたい物も……どっちもままならないぞ」

【実態のない焦燥はそれ故に胸を焦がす】
【刃の鈍りの原因は刀への馴染みだけである筈も無く、それを知りつつも佇む彼は苦悩を浮かべる】

【照らす切っ先は語らない、静寂の後に剣戟の音が響き出す】
【迷いを断たんと、幾重の音は続くだろう】
978 [sage saga] 2014/06/13(金) 23:28:44.85 ID:t8aAMg3xo(6/6)
>>975

【ハッチョウたちの身を挺した巣の護衛に、フレデリックは小さく舌打ちする】
【どうやら思っているよりも遥かにその忠誠心や規律は固くしっかりしたものらしい】
【しかしまだ――まだだ。こちらの傷は浅い。連撃こそ出来ないが、余裕はある】
【増して一人ではないのだから、直ぐに槍を構えなおして巣へ接近し――】

……ほほう、ようやくお出ましというわけだな……?
そのサイズ、触覚に……そしてこの臭いはフェロモンというやつか

【『良かろう』――とフレデリックは聖書をしまって、槍を両手に持ち替える】
【その上で取る行動は実に単純だ。無数の敵が波のように迫るのを見れば】
【――ただ真っ直ぐ、雷撃を秘めた槍を持って突っ込んでゆくだけなのだから】


…――フ ハ ハ ハ ハ ハ ハ ハ ハ ッ ! ! !

このフレデリックになァ!数だけ揃えた虫けら如きがッ!
ちょいとばかしでも勝てると思ったのが貴様の敗因だ、女王とやら!!
貴様を殺すのは他の連中に任せるが……手下は全て屠ってくれる…我が愛槍でな――!!


【ザシュッ!≠ニいう虫を刻む音が、恐らくは連続して響くことになるだろうか】
【フレデリックの振るう豪槍・カテドラルは、全体の重量が18,5kgにもなる超重の武装だ】

【その刃は一般的なグラディウスという小剣にも負けないほどに太く、厚く、そして鋭く】
【一振りすればその柄すらもハッチョウを叩き潰す存在として、蟲の波を襲うことだろう】

【――しかし当然、正面から当たるのだ。単純な物理攻撃は能力で防げるが】
【それでも毒が回った箇所はひどく腫れて、首筋なども真っ赤に染まっていた】
【が、それでも尚彼は動きを留めなかった。何故かといえば――更なる一撃の為であって】

【僅かな煌きが在って――凄まじい轟音、雷撃がフレデリックの立ち向かう虫の集団に降り注ぐのだ】
【これぞ彼の槍が秘める雷撃の力を最大限に発揮した、超局地的な落雷にも等しい攻撃――!】
【持続性も十分だ。これは一発では終わらず、数度に渡ってハッチョウたちを打ち据えるだろうから――!】
979 (関西地方) 2014/06/13(金) 23:32:58.17 ID:r+Bn2Dq7o(3/3)
>>958
ありがと。今夜出会えたのが、ブライトさんで本当によかった

【その時だけは、彼女に向けた瞳にわずかながら光が灯ったようだった】
【お礼の言葉は、本心だったのだろう。だが、それもすぐに消え失せてしまい】
【またも、渡されたスケッチブックを返すと。ギアは歩調を遅くした】

【少しでも、話す時間が欲しいからか。あるいは、自分が闇の中に進まざるを得ないことを承知の上で、それを遅らせようとしているのだろうか】


僕はね……最初は本当に、何も知らないただの人だったんだ。特に不自由もなく、暮らしてた……
ある時、夢を追って実家を出て、行商人になったんだ。自分で作ったおもちゃを売りながら、あちこち歩き回ってね
好きにやってたなあ……で、ある時、昼の国にあるヴェンドゥラーって街で、友達が出来たんだ

ヴェンドゥラーって知ってる? 今は、カノッサ機関に占領されてる街……
あれの首謀者の、カニバディールって男が僕の友達だったんだ。僕が会った時は、まだ機関員じゃなかったみたいだけど
その時点であいつは、連続殺人犯だったんだ。最初は、そんな恐ろしい男とは知らずに仲良くしてた
正体を知った後、あいつと戦って負けてね。思えば、それが最初の傷心だったなあ……

【懐かしむように、空中に視線をさまよわせる人形。表情は、やはり薄い笑いで固まっていた】


失意を抑えて旅を続けてた。他に自分に出来ることはない、なんて思いながらね
そしたら、今度は、夜の国でテロに巻き込まれて。いい加減、自分の無力が嫌になって、その頃からかな。自分からそういう事件に首を突っ込むようになったのは
で、正義組織のUNITED TRIGGERに入れてもらえることになって。それから、危険に突っ込む機会も増えたよ
セリーナさん、こんな話したら怒るだろうな……

【表情が、また少し和らぐ。薄笑いの範疇でのことではあったが、正義組織への所属は彼の救いであったのだろう】

その後も、旅は続けてた。友人も、何人か出来たんだ。その中の一人に、天鬼桔梗ちゃん、って子がいてね
いい子なんだ。とっても。でも彼女は、重い十字架を背負ってた。それをよく知らずに首を突っ込もうとして、彼女のお姉さんに怒られたよ
彼女とのことは、出来れば完全におかしくなる前に、決着をつけたいけど……難しいだろうな

彼女との問題に前後して、カールに……さっき話した元友人のカニバディールに、拉致されたりもしたよ
あいつの悪事に能力を利用されて、最後はみんなに助け出してもらったけど。散々みんなに迷惑かけちゃったんだ……
この前後からかな。ああいうやつらに、殺意が芽生え始めたのは

【長々と語られる物語。その核心が迫るにつれ、ギアの纏う気配は一層強くなっていく】
【昏く深く、底を知らずに沈み込んでいく】


それで、今夜。再会したんだ。家族に。今夜会ったのは、偶然なのか、向こうが探し出したのかは、わからないけど
家族に聞かされたんだ。僕の家族は、僕の一族は、先祖代々の人殺し稼業だったんだって
詳しいところまでは、聞いてないけどね

【ギアの声から、感情の色が消えた。淡々と、乾ききった声が石壁に反響する】


いろいろ、思い出したよ。なんでだったか、忘れてたけど。子供のころやらされてたこと。あれ、人殺しの訓練だったんだなあ……
僕が実家を出ることを許されたのは、見込みがないからだったんだ。でも、最近になって僕が『こうなり始めた』ことを知って。それで、接触してきたんだって

向こうに引っ張り込まれそうになったけど、断ってどうにか逃げてきた。逃げ足だけは、危険に首を突っ込むうちに速くなったからね

【ハハハ、と笑う。乾いた笑い。足音と混じり合って広がる】

友人も家族も、何も知らないままだった。自分が何者なのかも知らなかった。全部、思い知らされて
そしたら、抱き始めた殺意が妙に心地よく思えてきてね。一族の血、ってことなのかなあ……

だから、決めたんだ。何をするつもりかは知らないけど、僕は家族と友人たちを止めなきゃならない
大切だった人たちを道連れにして、地獄に落ちないとならないんだ。それが僕のやるべきことだったんだよ

――長々と、ごめんね。本当に。でも、聞いてくれてありがとう。嬉しかったよ

【ブライトに笑顔を向けて、ギアはそういった。高まっていた昏い感情は、再び会った当初の時に戻ってきていた】

/遅くなりました……
980 (中部地方) [sage saga] 2014/06/13(金) 23:36:06.57 ID:EtIj7ijxo(7/7)
>>975


………………ッ!!


【崖上に着地したレラは、直後にフレデリック(>>971 )の声を聞いて崖の更に奥へ移動。……地面が自身の爆薬と彼の魔術で大きく揺れた】
【その揺れが止んだ直後に漂ってくるのは、甘い蜂蜜の香り。この位置からだと巣は見えないが、この匂いは巣が壊れて蜂蜜が溢れてきたからか】
【すべてが破壊できたかどうかはわからないが、どうやらフレデリックと自分の攻撃はうまく行ったらしい。詳しく戦況を確認するため、レラはもう一度崖の縁に戻り――――】


(あれが…………ジョオウハッチュウ≠ゥ)


【レラが目にすることになるのは、ジョオウハッチュウの背中であるだろうか。巣から顔を出したそれはとんでもなく大きい】
【あの長い触覚もかなり厄介そうだが、しかし。腹部が巣に埋まっているところを見るに、機動力はそこまで高くないのかもしれない】
【どこから切り崩したものか――――そんな事を考えていたレラの嗅覚が、また別の臭いを捉える。先程とは違って、思わず顔をしかめるような刺激臭】
【………「フェロモン」という言葉が脳裡を過ぎり、レラは慌てて走り出す。予想通り、直後に襲ってくるのは無数のセイハッチュウの群れ――――!】


ちっ、なんて数だ! めんどうな………………っ!


【一気にこちらへ迫ってくる虫の津波に対し、レラの咄嗟の回避行動は単純。目の前の崖から飛び降りる……つまり、下≠ヨ逃げるのである】
【タイミングはギリギリ。飛び降りたレラの背中にセイハッチュウの脚が掠めて切り傷を残していくが……レラは群れを真下を潜る形で回避し】
【次に瞳を輝かせ、今度はいわゆる鉤縄≠ニ呼ばれるものを呼び出す。縄とは言うが、実際は鎖≠ニ鉤爪≠フ二つを組み合わせたものだ】
【落下しながら、レラは崖の縁へ鉤縄を放擲して引っかける。それで地面に叩きつけられるのを回避すると、レラはそのまま少しずつ崖下へ降りていくだろう】


はぁ――――――ッ!!


【――――そして。ここでの下≠ニはすなわち、ジョオウハッチュウの真上≠ノ他ならない】
【レラは着地時に足を折らない程度の高度まで降りた瞬間、鉤縄を手放して壁を蹴り――――同時に二本の刀を手元に呼び寄せて】
【落下する勢いと自身の全体重を乗せ、ジョオウハッチュウの首筋めがけて鋭い刺突を繰り出すだろう!!】
【直撃すれば二本の刀は深々と突き刺さり、部位が部位だけあって大きなダメージとなるか。むろん、ジョオウハッチュウの甲殻の硬度にもよるが】

【そして、この攻撃の成否に関わらず。レラは必然的にジョオウハッチュウの背中へ着地することとなるはずだ】
【一見すると有利だが……今回、レラはセイハッチュウを一匹も殺していない。群れが戻ってくることを考えれば、むしろ不利とも言えるかもしれない】
981 (SSL) [sage saga] 2014/06/13(金) 23:38:29.01 ID:CvKBna8u0(10/10)
>>974

【未だ見ぬ結婚式の日の夜のことに思いを馳せる。―――もうあの人は私を妻として愛し、抱きしめてくれたのだけれど】
【それでもやっぱり結婚式の日の夜は特別だろう。きっと外見も中身も、本当の意味であの人の妻になれる日なのだから】
【何があるかは分からない。どこに連れて行ってくれるかも分からない。―――でも、絶対に人生で一番素敵な一日にしてくれるのは間違いなくて】
【だからこそ待ち遠しい。待ちきれない。すぐそこにあるのにまだ届かない、じれったい日々】

……ありがとう。ふふっ―――きっと、しあわせになります。
鈴音さんがそう言ってくれるのなら、私はきっとしあわせになれます!

だから―――もしかしたらもう遅いかもしれないけれど……
……私も鈴音さんの幸せを願っています。本当の本当です!

【出会ったばかりなのにこんなに幸せを願ってくれる人がいる。その事実がマリアには嬉しくて、また笑顔がこぼれて】
【こうやって誰かに幸せを分けてあげられるのは、きっと鈴音自身が幸せだから。お裾分けされた幸せを大切に仕舞い込んで】
【代わりに、此方も同じくらいの幸せを渡す。鈴音のこれからに、沢山の幸せが訪れる事を願って、その思いを白いハンカチに込めて】
【プレゼントは贈り物自体が目的じゃなくて、そのプレゼントに込められた送り主の願いが本当の意味を持つのだと思う】
【ハンカチに込められた互いの思いは、きっとしっかり心に届いたはずで。―――少しだけ、幸せが増えたような気がした】


私の旦那様ですか?
……あの人の名前は、フレデリック・シャリエールっていいます。
髪がとっても綺麗なんです。鈴音さんと同じくらい、長くて真っ黒で艶があって……女の子でも羨ましくなるくらいに綺麗で……
背はセシルさんより少し低いけれど、体は凄く鍛えられていて………あと、右腕が無いんです。


【互いの皿が綺麗になったなら、もうすぐお開きなのだろう。最後に問われるのは最愛の人の名前と特徴で】
【別に秘匿にすることでもないから、笑顔と共に鈴音に告げる。―――告げるのだけれど、鈴音はもしかしたらその名前に聞き覚えがあるかもしれない】
【以前宗教都市ゼン=カイマや教会関連の戦いを起こした中心人物。首謀者といても差しつかえない。】
【新聞の紙面をにぎわせ、頻繁にニュースにも登場した人物。今はゼン=カイマの長として壊滅した街の復興の陣頭に立っている】
【色んな意味で有名人物だった。会えばきっとわかるだろう……ただし、ニュースで流された印象ときっと決定的に違うのは】
【彼が人の為を想い、最愛の人を持ち、笑顔でいるということ。―――本当に、優しくなった】

【鈴音の旦那さんの事も訊いたから、街中で会えば気付くかもしれない。その時は、是非いろいろ話をしたい】
【こんなに鈴音の事を愛している人物が、どんな人なのか知りたい。―――いずれ邂逅すれば、その時はきっと挨拶の一つもするのだろう】


【名残惜しいがそろそろお開きの時間。席を立つと自分の分の会計を先に済ませて、鈴音の支払いが終わるまで扉の前で待って】
【やがて鈴音も扉の方に来たのなら、最後の挨拶とお礼。また何処かで会うかもしれないけれど、今日は此処でお別れ】

―――今日は、本当に有難う御座いました。いっぱいお話を聴けて、とても楽しかったです!
……結婚式、とっても楽しみになりました。えへへ……約束通りいっぱい綺麗になって、あの人を驚かせます!

では、また何処かでお会いしましょう。どうか旦那様共々お幸せに!

【お別れの挨拶と共に最後にスッと左手を差し伸べて、鈴音がその手を握ってくれたのなら嬉しそうに微笑んで】
【其れも終えたなら、店の外に出て鈴音に手を振ると―――愛する人に教えて貰ったばかりの転移魔術で、愛する人の待つ場所に戻るのだった】

//ここで〆ということで、二日間に渡ってお疲れ様でした&有難う御座いました!
982 (SSL) [saga] 2014/06/13(金) 23:45:28.16 ID:vzKAt3sI0(4/5)
>>975

【怒りの感情すら伺える女王の姿を見ると、心のどこかで「ごめん」と思っている自分を感じる】
【生きるための戦いで容赦はしない、守るための戦いに情けはない――それはお互いにいっしょなのだろう】
【だけれども、引き下がるわけには行かない】
【自分が力を尽くして自警団の仕事に臨むことは、機関からの転向者や救出された強化人間への待遇の軟化を意味する】
【戦場に立っている時点で、お互いに何かを背負っている――ならば、引き下がることなんて出来ないのだから】


群れの相手はちょっと厳しいかな。レラ、フレデリックさん、刃物の鋭さに期待させてよね。
その代わりこっちは――あいつのお尻に、思いっきり噛み付いてやるんだから!


【――とりとめのない思考を振り捨てて、カティアは再び戦場に面する】
【>>978のフレデリックの奮励によって群れに空いた風穴に、彼女は躊躇なく飛び込んだ】

ぐ、くっ……そんなので……止まると、思わないでッ!

【腕を交差させ、正面に「反発」の力場を広げて駆け抜ける矮躯に、それでも尚無数に群れるハッチョウが襲いかかり】
【脇腹や脚にいくつかの切り傷が刻まれ、あわや額を貫くかというコースで毒針が迫るが】
【皮が擦り剥けるのもいとわない決断的なスライディング、そして起き上がりからの跳躍で、一気に雲霞の軍勢を振り切り――】


 ――――――あいにくと、ちまちました戦いが得意技でさっ!


【ジョオウハッチョウの脳天――触覚の『根本』へと、ひとッ跳びに迫ろうとするだろう】
【もしもわずかでも腕先や足先が頭に触れたなら、彼女はそこに《キャッツ・クレイドル》の「吸着」の作用を働かせ】
【腰に忍ばせていたナイフを抜いて、触覚をひっつかみ、刃先を思い切り食い込ませて切り落とそうとするだろう】
【フェロモンを発し、武器にもなっている部位を潰せば、という考え。しかし、それは敵の牙の前に自らを晒す行為でもあった】
983 (SSL) [saga] 2014/06/13(金) 23:51:29.78 ID:vzKAt3sI0(5/5)
/
【だけれども、引き下がるわけには行かない】
【自分が力を尽くして自警団の仕事に臨むことは、機関からの転向者や救出された強化人間への待遇の軟化を意味する】
【戦場に立っている時点で、お互いに何かを背負っている――ならば、引き下がることなんて出来ないのだから】

/の部分を

【だけれども、引き下がるわけには行かない】
【自分が力を尽くして自警団の仕事に臨むことは、機関からの転向者や救出された強化人間への待遇の軟化を意味する】
【明確に背負うものがあるからこそ、戦場に立つ。残酷なゲームを下りる選択肢などあるわけもなかった】

/といった具合に修正しときます……申し訳ありません
984 [sage saga] 2014/06/13(金) 23:55:36.23 ID:czqFfPvf0(7/7)
>>981

【――ほんのちょっぴりだけ、彼女が羨ましかった。結婚式の前というのは、すっごくどきどきして、うきうきして、わくわくして、】
【それをもう一度味わえるなら……それもいいかなって思ってしまうかもしれないぐらいに、良かった思い出、楽しかった過去】
【でももちろん他のひととだなんて嫌で。もう一度味わうために別れたりしなきゃいけないなら、そんなのは要らなかった】

――ありがとう、

【そうして浮べる表情は、本当に嬉しそうなものだ。だいすきなひとを想って咲うのと違う、彼女に向けた抜群の笑顔】
【ハンカチを貸してもらったというそれだけで十分にしあわせだと想ってしまうぐらい、マリアの行為/好意は嬉しくて】
【あとは他のひとに他のものを用意してもらうだけ、自分の出来ることはきっとここまでで、祝福の言葉も捧げたわけだし――】
【それなら、何度も繰り返すのもくどい。冷めてしまったロイヤルミルクティーを含んだ口元が、嬉しそうに歪んでいたのは気のせいではなく】

ふれでりっく……、……あ、……知ってる、新聞で見たよ、そっか、あのひと……。
そうなんだ。――じゃあマリアも有名人だね、そんな、有名なひとと結婚するだなんて……、……。

……髪はね、綺麗にするようにしてるの。櫻の言葉でね、一髪二姿三器量って言葉があるの、姿より、器量より、髪を綺麗にしろって。
そう言う言葉――、……それに、セシルがお手伝いしてくれるんだ。梳かしてくれたりね、するんだよ。

【――告げられた名前は知っているものだった、フレデリック・シャリエール、……なるほど、そういわれれば苗字も同じで】
【そっかと驚いたような声が続く、あのひとなんだ……と呟いて思い出すのは、テレビで見た彼の姿】
【(ちょっと思ってたのと違ったのは余談。思っていたよりもずっとがっちりとして、男らしい体型のひとだった)】

【そして髪に対してはそんなことを言うのだろう。自分が髪を綺麗にする理由――彼のそれは知らないけど、少なくとも手間のかかること】
【そうなんだと思って――続けた言葉は、或いは惚気のようなそれだ。髪のお手入れを手伝ってくれるから、苦にならないのだと】
【「そのお返しに、セシルの髪も綺麗にするの」とまで続けたら完璧に惚気である。それなら――二人とも、きっと、髪が綺麗なのだ】

【彼女よりちょっと遅れてレジに向かう、それから、可愛らしい財布を取り出して会計を済ませて、店を出て】
【扉の前で最後の言葉を交わす、ほんのちょっぴりの往復は、――たくさん話した今日の会話量から見れば、ほんとうにほんの少し】

わたしも、……わたしも楽しかった、結婚してる友達って、居ないから……おもしろかったよ。
せいいっぱい楽しんできてね、一生に一度なんだから……それで、今度、お話聞かせてね? どんな風だったのかって――。

――うん、それじゃあ、またね。……マリアこそ、……しあわせに。

【最後にぎゅっと握手する、きゅっと柔らかに握った手は、肌のきめもよく整った、触り心地のいいもので】
【ふんわりと暖かい、それなら何より生きてるって証――そうして、彼女を見送ったなら】

【彼女の姿も、ふつりと消える。黄緑色の燐光に包まれて、――彼に貰った魔術式。お家まで送ってくれる、それを使って】

/おつかれさまでした!
985 (山形県) [sage saga !nasu_res] 2014/06/13(金) 23:59:21.77 ID:5AyB4tiAo(6/6)
>>978

【槍を持って突進してくるフレデリック、セイハッチョウ達はその動きを止めることを知らない】
【数の暴力。その強みを彼女らは大いに知っているのだ、そうでなければ能力者に依頼など頼まない】
【衝突、次々とセイハッチョウ達は槍の餌食になっていく。負けじと更に波を強める】
【人間とは違う噛み心地だった事は伝わっていないが、毒が効いているらしいなら問題ない、そう思った】

【――波でその槍の煌きが見えなかった女王、引き際を間違えたと言うべきか】
【高密度で飛翔していたセイハッチョウ達、雷撃をかわす事など出来ず――】
【……そして、波は大きく形を崩し、勢いも弱まったのだった。地面には黒焦げた波だったモノが散らばる】


>>980,982

【そしてジョオウハッチョウが、波が無くなった事に気をかける余裕は無い】
【己の背に飛び乗ってくる存在が居たからだ、巣に腹が埋まっている上に羽も脚も退化しているのだ、機動力はヨウハッチョウより低いだろう】
【虫波で一時的に巣にいる数が減っていたため、防ぐことも出来ず……】

【――甲殻の硬度は、勿論そこらのセイハッチョウに比べればかなりある。適当に攻撃を入れるだけでは日が暮れそうだ】
【だが、今回は"刺突"だったのが良かった、一点にかかる強い圧力は甲殻を破り、首筋に大きなダメージを与える。大きさ故に即死はしない】
【声こそ出さないが、明らかに痛がっている様子が伺えるだろう、だが暴れる為のスペースはない】

【レラの元に迫るのは2本の触覚。長いのは、機動力を補うため。それは左右から、その両腕を切り落とそうと迫る!】
【その切れ味は一般的な刀と比べても遜色ない。さすがに強度はやや落ちるが、手放しで受けられるものではない】

【――が、その内の一本はレラを切る前に根元からなくなっているだろう】
【豪雷で空いた空間から迫ったカティアが切り落としたからだ、背中に乗っているレラに気を取られていて、触覚に触れられた時には既に遅く】
【触覚というくらいだ、痛覚も首筋並みにはあるはずである――】

【正面に居るだろうカティアに向けて飛んでくるのは、刺激臭のする球体――つまりは、フェロモン】
【これ自体にダメージは無く、臭いさえ我慢できれば問題ないが、先程レラが処理しなかったセイハッチョウの波をこちらに誘導する役割も有り……】

【2人に向かって、先程の規模の半分くらいで、ジョオウハッチョウを傷つけない形で波が迫ってくるだろう――そして、その個体の全てはメスだった、崖の上からはガリガリと音がする】


>>ALL

【辺りにばら撒かれるフェロモン。これで女王は部下に指示を出す】 【ところで……レラが先程踏み台にした桜の木、何故今は切り株になっているのか?】
【そして、その背後から迫る黒く大きな影、セイハッチョウではない……そう言えば、つい先程から木を齧っているオスのセイハッチョウが居たが……】

【――答えは簡単、セイハッチョウのオス達が顎で桜の木を切り倒し、そして複数の力で持っているのだ】
【人間を"誘拐"した――と言う話が自警団からあったか、つまりはそれだけ足の力が強いということ!】
【背後から迫る、木による薙ぎ(巣の反対側から見て半時計周り)――虫らしからぬ豪快な攻撃だが、そのパワーは侮れない】

【更に、この桜の木……中に大量のヨウハッチョウが居たらしく、それとも連れて来られたのか、どちらにせよ】
【内部に居たり遠心力で飛んでくるそれらにも気をつけるべきか、鋭い棘、オスの強い顎、メスの毒針――】
【ただの木の薙で済ませない、(我々にとっては)要らない匠の知恵。】

【この薙ぎ、ジョオウハッチョウの背中に居るレラには勿論当たらない(下もそうだが移動した場合は別)……ヨウハッチョウが飛んでくることにさえ気をつけていれば、問題ない】
【カティアは、細い枝に対する警戒が必要か――幹と違って打撃ダメージは低いが、その細さ故に斬撃性を持っているし、木肌はヤスリの様にも働く】
986 (SSL) [saga] 2014/06/14(土) 00:12:18.03 ID:C6E6lyTc0(1/3)
>>931-932

(……、――――――)

「終わりはない、か……ウンザリするだろうね、同じものを見続ける不老不死も、
 つまらないと言われるしかなかった人間たちも。……正義でも、いろいろあると思うけど。
 人間以外も居るのかな? まぁ私には関係のない話、か―――

 ……いや、そっちは遠慮しとくよ。その類はもう間に合ってるんだ」

【「ありがと」 と本当に好きなものの様に嬉しげに―――直後ハッとした様子で普段の表情に直しつつ、茶葉を何の気なしに受け取って。思考した、】

【“助けてあげても”―――誰を? 何から? 理解出来ない/しようとしない、だから本能の様に己から遠ざけた。】
【過去形で語ったのは“例外”を、願う様に断じていたから。例えば魔物、例えば悪魔、】
【耐えられないとは思わずに、けれど味わいたいとも思えずに。語り手の言葉通りともいえる対応で、拷問の記憶は拒絶するのだろう】

【誰もが、苦痛を前に全てを投げ出して哀願すると少女は語っていた。 】
【……けれど、続く言葉は流星の様に。願いをかけたなら叶う様で――――――】
【そんなありえない筈の物語、“例外”の駆け抜けた軌跡を静かに緋色の女は聞き始める。】

「……、――――――」

【“子供”。最大の変化を相貌に生んだのはその一節だ。柔らかな氷の様な余裕に、御伽噺から現実に引き戻された様な変化が生まれる。】
【……それは、曲がりなりにも子供の命―――もっとも大切だった筈のそれを守った、その“力”を想ったが故のものなのかもしれない】

(……ああ、そっか。防いでたのは、そんな生き方で。……きっと、それは、―――――)

【どれだけの痛苦を受けても膝をつかず、“正しく” 在り続けたひとりの修道女。護ろうとして強くあり、護れるほどに強くなり―――】
【……そして最後まで抗い続けた。ひとを、ひととして生き続けたその様を緋の魔物は想い、】
【けれど当然の如く綺羅星は末には邪悪に潰され、無惨な結末を迎えた。なにかが滴り落ちる様に静寂が生まれる。】

【けれど、きっとやはり魔物なのだ。生き方を変えるほどではありえず、標的を狩る力を蓄える様に意識はシフトし、】
【ならば結末は何も変わらない。“なにかを護るための強さ”――――遠い青空の様な煌めくそれも、爪牙が鋭さを増すための糧だと割り切る様、一呼吸だけ目を瞑った】

/続きますっ

987 (SSL) [saga] 2014/06/14(土) 00:13:04.39 ID:C6E6lyTc0(2/3)
>>931-932 (続き)

【そして、“代価”を悪魔の少女は口にする。ごく小さく首肯する様な、肩を揺らす様な微かな所作が応える。】
【過去。今更隠す必要もないと、対角に座す緋色はドライに割り切った僅かな笑みとともに口を開いて】

「……いいよ、それじゃ覚えてるままを語ろうか。
 どこで生まれたのか、どんな風だったのかは私は知らない。だけど、その物語さえも覚えていない訳じゃない。

 私の始まりの記憶にあるのは、痛みと白一色の不愉快な壁だった――――」

【謡う様に安らかな声で語り始める。恐怖と死に直面した状況から異能の発現を、そのさらなる増強を、嘗て図る施設があったこと。】
【“目指すのは、規格外の怪物の生産と統制――――”、】
【馬鹿げた夢を抱く俗物の屑共が、おさな児を甚振る時だけは何処までもありのままの姿を見せる。】

【精神感応系能力者による幻の痛み/使い物にならなくなれば困るからと、“死なない程度の” 物理的損壊と合わせて繰り返す。】
【脊髄(せすじ)に指先が這う感触を先ずは覚えた。神経を指で摘まれるおぞましい震えを、臓器を、肉を熱い鉤が杭が蹂躙する欲望と激痛の宴を骨髄が削れるまで身に知った。】

【――――――けれど、思い通りの事にはならない。】
【その魂は朽ちなかった。幾度も幾度も繰り返された死で、なにかが削れ落ちる度に強度を増した。】

【総てを経て、核として抱き続けたのは憎悪。泥沼の底で煮え滾る腐泥から、這い出る様に産声をあげる。】
【“初めまして、べっとりと血で穢れた残酷な私――――――”】

【“――――――そしてよきサマリアの人よさようなら。おまえの瞳が映した痛みを、私の爪は引き裂き嗤う”、】


「……あとは、言わなくても解るだろ?
 全部戮して真っ平らにした、八つ裂きにして瓦礫に変えた。
 私を生み出したモノを私は喰らい、一匹の獣としてあることで本当に“生まれ”ることが出来たんだ―――――」

【――――流された血が皮膚になったのか、人であった己がかたちすら失くしたからこの姿は有るのか。今となってはもう分からないが、嘗ての姿は見出せずに】
【けれどもう救いは必要ない。“その頃”など影すらも彼女には残さない。】
【なぜなら、それは別の生き物だ。残酷な自由をその身に湛え、自分と敵の屍の山の頂上で生まれた獰悪なけもの――――】
【求められたやり方で名乗るのだろう。……まるで、ひとがひとに自己紹介でもする様に軽やかな音で。】


「名乗りを未だ済ませてなかったよね。
 ……ダリア。ダリア・レオンフィールド――――氷空綺藍=iアズライトヘイル)。

 好きなのは何もない地平に吹くどこかの風、それと心のヒマを潤す程度のアフタヌーンティー。
 嫌いなのはどんな形であれ私を呪縛するもの――――

 私のことは話してもいいけど、昔のコトばらしたら殺すから。
 ……私としては、嫌いじゃないしもう少しこうしてたい気がするんだけど――― 」


【そしていっそ爽快なまでの笑顔を浮かべて、また一つとんでもない言葉を口にしていた。……不死身を誇る相手であることは、百も承知の上でありのままを求め/告げる。】
【彼女にとっての自由は其れで、誰であれ影を落とすことなど許さないのだろう】
【――――過去など、力の糧として喰い荒らされるだけの贄でしかないと悠然と笑って。】

【それは総てを当然とする様な態度で――― ここまでを語った無防備な言動も、きっと、理由はそこにある】
【“傷痕などない/縛るモノは総て焼き払い続ける”。……絶対の暴虐として在るのだから、自由にあることで潰えるなど認めない。】

【それは、悪意と力と遊び心の具現の様な魔族に対しても変わらない様で。友好と本性と感情を、どう返されようと受け入れる模様で語っていた。】

/すみません、本当に遅くなりました……っ
/それでは、よろしくお願いしますー!
988 (SSL) [saga] 2014/06/14(土) 00:25:33.51 ID:anVYGqNV0(1/2)
>>985

【噴出するフェロモンを、カティアは反射的に左手で受けてしまう】
【それが何を意味するかを察した彼女は素早くグローブを脱ぎ捨て、直接触覚に触れたナイフも放り投げるのだが】
【布地を通してわずかに染みた液だけでも、ハッチョウを引き寄せるには十分らしかった】
【ジジジ、という不快な旋律が、急速にこちらへと近づいて来る――】


にゃーっ、お尻を叩かれるのはこっちだったかぁ……。
でもひとつ誤算。この中で一番追っかけ回しにくいのは、たぶんわたしだよ。


【――つまり、カティアはもう特別に注意を惹くように気を使わなくても、オトリとしての役割を果たせるのだ】


レラもすごいけれど、逃げるだけなら一枚上手って自信はあるもんね!


【女王の頭を踏み台にして、また跳躍。今度は敢えて、木材の攻城鎚を構えた雄虫の方へ飛び込んだ】
【流石に連中も、こんな大振りな攻撃で群れ仲間を巻き込まないための配慮など出来まい】
【追いかけてくる雌虫に「あっかんべー」をしながら、振り回される巨樹、その台風の目へと身を投じる】

【もしもこの誘導に成功すれば、雄虫の攻撃によって少なからぬ被害が雌虫の群衆に発生し】
【そうでなくても、女王の周辺がガラ空きになる状況だけは作れるはずだ】
【――枝葉の刃、樹皮のおろし金に身を晒すだけでこれだけのアドバンテージを得られるなら安いこと】
【絶えず回避運動をとり続けても躱しきれない猛攻に血を流しながらも、カティアはしたり顔で笑んでいた】
989 (SSL) [saga] 2014/06/14(土) 00:25:57.95 ID:C6E6lyTc0(3/3)
/あ、意味自体は変わらない&既に書き始めてるならスルーして頂いて大丈夫ですが、微修正をば……ッ

>>932
【その魂は朽ちなかった。幾度も幾度も繰り返された死で、なにかが削れ落ちる度に強度を増した。】
 ↓
【その魂は朽ちなかった。幾度も幾度も繰り返された精神の死で、なにかが削れ落ちる度に強度を増した。】
990 (関西地方) 2014/06/14(土) 00:29:44.54 ID:pFcN8my/o(1)
>>979

【ヴェンドゥラー――確か少し前に騒動の中心となっていた街だったろうか】
【新聞でちらりと見ただけだったが、大まかなことは覚えていた。故に相槌をひとつ、返して】

【そんな街でギアは友達を作ったという。それも、連続殺人犯の】
【ギアはその友人が――カニバディールが恐ろしい人物だとは知らなかったという】
【そして正体がさらけ出された後、カニバディールに挑み、敗北する】
【きっとギアの正義感はその時から軋み始めたのだろう】

【自分も精いっぱいの勇気を振り絞った末に負ければ落ち込んでしまうだろう】
【彼の失意はある程度想像できる】

【紆余曲折を経て、今夜――言ってみればついさっき、家族に再開したという】
【しかしそこで知った真実は知らない方が良かったはずの、自分の素性】
【壊れかけた彼の手を血で染めるために接触してきたのなら――彼女は義憤を覚えるのだろう】
【弱ったひとの心に―ましてや家族に―漬け込もうとするその非道さが許せない】

【だけど――】


『もう、いいんじゃないでしょうか。自分から苦しむ道へ進む必要なんて、ないですよ。
 友達が酷い人だったとか、家族がどんな人だったとか、全部忘れてしまうことはできないですか?
 そしたら一番最初の、おもちゃを売っていた時のあなたに戻れるのではないでしょうか。

 私は元のギアさんに戻ってほしいです。それに、きっと戻れると思います。
 UNITED TRIGGERに所属していたことも、家族からのお願いを断って逃げたことも、
 ギアさんの中の正義がさせた行いだと、私は感じたので。

『殺意が心地いいなんて気のせいですよ。今はただ、心が痛んでいるだけです。
 ほら、よく痛むところとは別のところをつねってごまかしたりするじゃないですか。
 そんなのとはまた違いますけれど…とにかく、それは気の迷いだと、そう思いますよ。』


【ギアはただ弱っている≠フだ。そんな状態なら、考えが悪い方向へ向くのも無理はない】
【だから彼女はそれが元に戻るように言葉をかけるのだろう。別に正義感がなくたっていい】
【おもちゃを売る行商人の時代に戻れれば、それでいいはずだ】

【たっぷり時間をかけて書きあげたのならば、すっとギアにスケッチブックを手渡すのだろう】
【歩調は彼に合わせるように、ゆっくりと。ただ、時折ギアの表情に変化が表れないか、ちらりと見たりして】
【そんな風に、彼女は彼の反応を待つのだろう】
991 [sage saga] 2014/06/14(土) 00:34:19.52 ID:InFrU4/7o(1/2)
>>985

【ようやく波が収まった時には、フレデリックのローブは既にボロボロで】
【その身にもそこかしこに毒が回っているのだろう】
【片膝を付いた姿というのは、どこか凄惨なまでの一風景】

【――しかしまだ終わっていない。フレデリックは小さく術を行使する】
【解毒の術だ。完璧にではないが、これで動くくらいは出来ると、立ち上がり】

【其処に迫るのが桜の木。常識で考えればありえない一撃であったが】
【虫の底知れなさを表現するには持ってこいか――幼虫のおまけも有るらしい】
【だがフレデリックは避けなかった。やがて木がその身を叩くかという瞬間――!】


…――― ぬ ゥ … ! … … ォ ォ オ オ オ オ オ オ オ オ オ ッ! ! !
ク、ハハッ…!私と力比べをしようとはまた随分ではないか虫けら風情が……ッ!


【ズンッ!という衝撃音と共に櫻の木による攻撃が止まる事となるだろう】
【それは無論のこと――フレデリックが、大胆にも木の幹を全身で受け止めたからに他ならない】
【その衝撃も凄まじく、彼の口元からは血も滲んでいたが――止まらない】

【左腕。聖書の変わりと言うように現れた、何か禍々しいガントレットをはめた腕を掲げると】
【それで以って幹を打ん殴り、半ばから圧し折って。そうすれば今度はこちらが木を担ぎ】


――――自分の身は自分で守れッ!死んでも葬儀以外は責任を持たんぞ、貴様らッ!!


【他の二人の行動を見るより早くそう叫んで――フレデリックは半分の長さになった木を投げつけた】
【勿論狙いは女王≠セ。折れたとは言え、その重量は凄まじい物がある。或いは、虫の甲殻など潰してしまうか――?】

【またこの攻撃の成否にかかわらず、フレデリックはその場から動くことが出来ないし】
【新たな攻撃にも移れない。これは木に居たヨウハッチュウの対処に追われるためだ】
【彼がしたのは木を受け止めて、折って、投げつけてやっただけ。大味で、外れもありうる行動だった】
992 (中部地方) [sage saga] 2014/06/14(土) 00:42:28.38 ID:HWzDyONto(1/3)
>>988 >>991


よし、ささった…………!
二人とも、このかたな≠ヘつかっていいぞっ!!


【刀は見事、ジョオウハッチョウの首に深々と突き刺さる。……即死とは行かなかったが、レラの目的は何も攻撃だけではなかった】
【レラは突き刺さった刀を引き抜かずそのままにして、後退しながらフレデリックとカティアへ声を張り上げるだろうか】

【最初に言ったとおり、この行動には補助≠フ意味もある。首筋という急所に突き刺さった二本の刀――――】
【甲殻の硬さ故、レラの力ではそれ以上のことはできないが。カティアの身体能力があれば、刀を強引に動かして傷口を広げることもできるだろうし】
【刀とは即ち金属≠ナある。そこにフレデリックの雷撃が加われば、体内へ直接電流を流し込むことだって可能か――――】
【とはいえ二人にも二人の戦略があるし、他に良い手があればそちらを使う方が勿論いい。攻撃の起点として、頭の隅に留めておく程度でいいだろう】


>>983

【刀を無理に引き抜こうとせず手放したのは、レラにとってもいいことだったのかもしれない。どのみち、武器はまだまだあるのだし】
【そちらにかまけていたら――――迫ってくる触覚に腕を落とされていたかもしれなかった。カティアのお陰で一本減ったが、それでも十分に脅威だ】


く、ぅ…………っ!!


【失った刀の代わりとしてレラが新たに両手に呼び出したのは、なにやら扇状の刃であった。斧から柄を取り払って刃だけにし、取っ手を付けたような形状】
【料理用のミンチングナイフを肥大化させたような見た目のそれは、名を懐剣≠ニいう。……もっとも、実際に暗器として使われる懐剣の数倍は巨大だが】
【サイズは一般的な団扇を更に幅広にした程度。縁の刃による攻撃のみならず、盾としての用途も視野に入っているのだろう】
【そして。直後に響く「ガギン!!」という金属音が、レラが懐剣によって触覚による斬撃をどうにか防いだことを示していた。】

【……が、脅威はそれだけでは終わらず。次に迫ってきたのはセイハッチョウたちの群れ、先程全く処理しなかったツケが回ってきたか】
【レラは懐剣を体の上に構え、ジョオウハッチョウの背中へ身を伏せた。戻ってきたセイハッチョウの雌達をそれで凌ぐつもりのようだ】
【元々レラの体格は小さい上、群れの規模も先程よりはマシ。どうにか致命的な傷を負うことだけは避けるものの――――】
【――――すべての針は防ぎきれない。下半身を中心とした数カ所に鋭い痛みが走り、ぷっくりと痛々しい腫れが出来上がった】


っつ、ぅ………。
だが、いつまでも好きかってにやらせるか………!!


【今までに負った無数の切り傷もあって、そろそろ受けたダメージも大きくなってきたが……まだ、レラは倒れなかった】
【今度はこちらの番とばかり、能力が発動。最初に使った鎌の刃≠ェ、今度は踵に取り付けられるだろうか】
【レラはこちら飛んでくるヨウハッチョウを懐剣を使って弾きつつ、背中を後ろに走って助走を付け、目の前の崖の壁へ向けて跳躍】
【そのまま三角跳びを行い、更に未だ垂れ下がったままの鉤縄も使って十分に高度を稼ぐと、ジョオウハッチョウの背中に狙いを付けて踵落としを叩き込む――――】
【――――そして、その踵には鎌の刃が取り付けられている。つまりこれは、つい先程の刀の時と全く同じ、重力と体重を乗せた刺突=I】

【ただ、今度の狙いは刺突そのものではない。鎌の刃は刀と違って刃渡りが短く、突き刺さってもそれほどのダメージにはならないだろう】
【……真の狙いは、次にレラが取り出した長細いケース≠ノある。鎌の刃が突き刺さった場合、レラはすかさずそれを引き抜いて――――】


目には目を………どく≠ノはどく≠、だ。
『アナグラサソリ』のどくのあじ………たっぷり、あじわえっ!!


【――――その傷口へと、ケースの中に入っている麻痺毒≠ありったけ流し込む!】
【『アナグラサソリ』と呼ばれる砂の国原産のサソリ毒だ。少量ならばそこまで強い効果はないが、ここまで大量に流し込まれれば話は別】
【毒は体液に乗って体の中を駆け巡り、体機能を麻痺させていくだろう。むろん、ジョオウハッチョウの巨体を考えれば完全に動けなくなるまでにはならないが】
【成功すれば少なからず動きは鈍り、全員がより戦いやすくなるはず――――レラはそう考えた】
993 (SSL) [sage saga] 2014/06/14(土) 00:56:23.81 ID:ixeGDhYl0(1)
>>986>>987
【残酷な話ですら悪魔には楽しいお伽噺だ。否、その内容が酷ければ酷い程に心を躍らされる話だ】
【――――そんな話を聞いて笑っていることが証左。心配の言葉でも慰めの言葉でも無く、ただ微笑】
【小馬鹿にする様な其れでも無い。純粋に人の語る物語を楽しんでいるからこそ浮かぶ其れだ】


「…………獣さんは随分と表情が豊かなのね?紅茶の葉っぱをあげれば嬉しそうにしたり、私がお話をすれば楽しそうに聞いてくれたり
まるで悪魔の振りをした人間みたい。フフ――――冗談よ

結局は皆生きたがり。殺したがりのこの世界。正義を名乗る人達だって、結局は殺しているものね
正義なんてただのエゴ。悪だってただのエゴ。そんな概念が存在するだけで、何が良いのか悪いのか何て人によって違うものね
だから、貴女の生き方は普通の人間達よりも面白く見えるの、ダリア

血肉に染まれば綺麗でしょうね。貴女の細い指先で人の喉を絞めればきっと良い音を出せるのでしょうね」

【クツリクツリと笑って見せれば楽しかった――――と。彼女の物語に対する感想を述べるのだろう】
【生まれも考え方も感じ方も人とは違う彼女。悪魔は嘘吐きだ。人を喜ばせ、甘い言葉で誘って道を外させる】
【けれど……彼女に対して言った言葉は、全て真なのだろう。紅茶を注ぎ足せば、暫しの間を作り】


「あら、私を殺してくれるなんて素敵なお話ね。それとも、存外にシャイで乙女なのかしら。昔の古傷を触れられたくない子達みたいに
でもね、良いわよ。私だけが知っているお話にしてしまうのも悪くは無いもの。だから、貴女が話すなと言うなら話さないわよ?
――――語り手、紡ぎ手として多くのお話を知っていたって何の損にもならないもの

舞台で踊るのはもう飽きたわ。演じるのも、飽きた。だから私は語り部をして、時々自分で作ったお話を客席で視ているだけ
貴女が自由であればある程に良き役に昇華するならば、私は邪魔をしないわ。その方が、視ていても楽しいものね」

【自分を殺してくれる事が魅力的だ何て。余りにも歪みすぎた考え】
【然れど、生きる事がただ退屈なだけならば其れも数少ない刺激なのだろう。見せるのは憤りでも無く、小首を傾げる動作だ】
【――――ダリアが己の過去を他人に伝えるな、と告げたなら】
【からかう様に、純潔な乙女が傷心した時に例えてみせた。……それでも告げないと然りと約束したのだから心配も無いか】


「――そうね。私としても嫌いじゃ無いわよ?貴女と話しているのは面白いから
そう言えば人間以外にも居るのかと聞いて居たけれど…………ええ。居るわ
ユニコーンの血が混じった者にペガサスの血が混じった者。それと――――死神を名乗る人がね

私が殺した修道女の居た教会と因縁も深いから、それだけ色々と可笑しな種族とも関わりがあるの
貴女は呪縛するのが嫌いと言って居たけれど…………“其れ”は貴女にとって何かしら?」

【最初の問いに答える様に挙げたのは幻獣の血が混じった者達だ。なる程――――確かに“悪”と相対的な存在ばかり】
【其れでも全てが己にとって詰まらない日常に時折刺激を入れる存在に過ぎないのだと告げてしまえば退屈そうに溜息を吐いて】

【…………ふと見れば、少女は“女性”へと変わっていた。まるで容姿年齢など好きな時に変えられるとでも言わんばかりに、余りにも自然に】
【縛られるのが嫌い、と聞いていたから。その指先がダリアの髪を撫でることが出来るならば、そのまま下へと向かって――――手に取るのは、カノッサの所属を示す其れか】
【何かに属するとは何かの規律に縛られる事、なんて意地悪な問い掛けだ。それ故に、彼女にとってカノッサは何であるか聞きたくなったのだろう】
/宜しくお願いしますですよ!
994 (山形県) [sage saga !nasu_res] 2014/06/14(土) 01:10:23.11 ID:q7aOlpw/o(1/2)
/流れ的にちょっと順番変えます

>>988

【"その目の前の人間を追う"、幾ら統率がとれているとはいえ、人間に比べれば知能が劣るのだ――波は面白いように誘導される】
【遠心力を利用して振り回した木を急に止めることは出来ない、波の方はカティアを追うことに夢中】
【つまりはどちらも止まらない。止まらなければ、枝等で羽や身が傷つけられ、落ちるだけ。後尾の方はさすがに立ち止まったが】
【――これにより、ジョオウハッチョウの周りの警備がだいぶ薄くなった。巣の中にもまだ居るが、もう波等をするのは無理だろう】

>>992

【更に触覚を振り回す、周りに居たセイハッチョウ達は殆どカティアの方に向かって流れてしまっているので、防御方法はこれくらいしかない】
【ダメージが重いため、狙いは雑としか言いようがない。運が悪いと当たってしまうかもしれないが……】

【――背中に痛みを感じた、先程よりは弱い……刃の痛み】
【これくらいならば問題ない、と――レラに向けて更に触覚を振り回すが……急に動きが悪くなった】
【甲殻には毒耐性がある――が、体内に耐性が無いとは言っていなかった】
【身体の大きさのおかげもあって完全に麻痺はしなかったが……】
【少なくともフェロモンの臭いは殆ど無くなった、触覚の動きも明らかに遅くなった】

>>991

【そして、そのセイハッチョウを巻き込んだ木は、更に彼女らに脅威をもたらすこととなった】
【爆弾、炎、その位であればセイハッチョウが身を挺せば護れる範囲だった、だがこれは違う】
【多くのセイハッチョウが持ってようやく振り回せるくらいには質量がある、それをあの方法で護るのはよほどの数が必要である】
【だが、その数は先程木に巻き込まれる等して大幅に減っていた、つまりは――】

【――片方の触覚でそれを切り落とそうとするも敵わずへし折れ、胸部に命中した木はその殻を砕き大きくめり込んだ】
【突き刺さったままの刃はその衝撃で揺れ、傷口を広め――】 【まさしく虫の息。足が僅かに震えているだけ。】

【なお、レラはこの木を回避しないとそれはそれは大変なことになる――】

>>ALL

【崖上から飛んでくる無数のオスのセイハッチョウ――】
【それは女王を掴めば、巣の一部ごとどこかへ運ぼうとし(残りは攻撃による破損でもげた)、そして遠くへ飛び去ろうとする……】
【つまりは、逃走。これ以上の応戦は命にかかわる、いや既に関わっている。助かるかも分からないが――今は逃げるしか無かった】
【ジョオウハッチョウがフェロモンを使用していないところからすると、もしかするとこれはフェロモンに依存しない……本能的な防衛行動なのかもしれない】

【ただで逃げることが叶わないのは承知の上。】
【女王が崖下の影から抜けた瞬間に落ちてくるこの石礫は――!】
【――突き出していた崖の先端だ、圧倒的質量のそれが三人に向かって降ってくるッ!】
【巣に負けず劣らずの大きな岩塊。範囲は広く、当たればひとたまりもないのは間違いなく――】
【いや、この辺りの土は柔らか過ぎた、落下中に空中分解して小ダメージの石礫の雨+砂埃となってしまった。目眩まし的な意味ではむしろ強化かもしれないが……】

【先程の波の時、オスが居なかったのはこの為だ。崖を顎で削り、崩すため。故に、カティアを追うという命令は下されていなかった、新しい命令が来ないので崖削りをずっとしていた】
【このだだっ広い場所に巣を作ったのも、こうやって逃走をする事を考えた上での策略だった――土の柔らかさまでは考えていなかったようだが】
【もし逃げたとしてもジョオウハッチョウが生き延びられるかはわからない、だが"万が一"復活したらマズい】
【あれを適当な攻撃で撃ち落としてしまえば、落下ダメージも相まって完全なトドメを刺せるはずだ――セイハッチョウの数が少ないので、一人だけでも十分可能である】
【その為、この辺りに残っている少数のハッチョウの処理に回っても良いし、何らかのサポート等に回るという手もある】
995 (中部地方) [sage saga] 2014/06/14(土) 01:17:31.83 ID:HWzDyONto(2/3)
/まだ立っていないようでしたので、次スレを立てておきました
vip2chスレ:part4vip
996 (関西地方) 2014/06/14(土) 01:20:21.16 ID:BIqpxMrLo(1)
>>990
【乾いた声と、かわいらしい文字で交わされる会話。その間にも歩は進められる】
【彼女の反応を確かめながらの話は、一段落して。ギアの視線が、ゆっくりと地面に吸い寄せられる】
【その胸中に何があるのか。それは、表には出されなかった】

忘れる、か……難しいな。こっちが忘れても、向こうが忘れることはないだろうし
きっとまた、狙われるだろうからね。おもちゃを売ってた頃は、何も知らずにいたからこそ、だったし……

僕の中の……正義。正義、か……
(正義、ってなんなんだろ……わからなくなってきちゃったな、もう……)


――うん、それは確かだ。痛い。痛いよ。肉体を失って、もう魂だけの存在のはずなのに。とても、痛い

ハハハ、あるある。そういうごまかし方……
心にも、それが効くかな……気の迷い、って言われると……そう、なんだろうか……

【立て続けに知らされた真実。何もできずにいた無力感。苛まれ続けていた。魂一つで】
【そこにもたらされるブライトの言葉は、とても暖かくスケッチブックから流れ込んできた】
【時間をかけて書き上げられたそれを、手に取って見つめる。こちらも、時間をかけて】

【会ったばかりの自分に。彼女は、とても優しい女性なのだろう】
【彼女が見つめる先で、ギアの表情が凝り固まった笑顔から少しずつ解放され始める】
【哀しさと感謝が入り混じった、泣き出しそうなそれに】


――ありがとう、ブライトさん。貴女は優しい人なんだね

【しかし、人形は涙を流せない。だから、その表情のままで、スケッチブックを彼女に返し、前へ顔を向けて――】



「――戻れると、そう思うか?」

【男の声がした。ギアが、足を止めて硬直した。声は背後から。振り向けばそこに、男が二人立っていた】

【一人は、身長2メートルを超えているであろう、大男だった。短めに切り揃えられた黒髪、角ばった顔つき】
【薄汚れた灰色の作業着の上に黒いラバー地のエプロンを着用し、黒いゴム長靴を履いている】

【額には、黒い瞳の巨大な一つ目。面積を埋め尽くしている。本来の両目の位置にあるのは、義眼。右が青、左が黒】
【黒ずんだ両耳は奇妙に歪んでおり、両手の親指も同様に黒く細長い】
【口元は人工呼吸器に覆われており、細い呼吸音がそこから漏れていた】


【もう一人は、右目に片眼鏡を嵌めた、小太りの男だった】
【ミッドナイトブルーのジャケットに黒いシルクハット、白いシャツとウェストコート、赤いポケットチーフに黒い革靴】
【いわゆる燕尾服姿の、紳士風の中年男。鷲鼻に切れ長の青い瞳で、二人を見据えていた】


――カニバディール……父さん……

【ギアの口から、かすれた声が漏れた】

「もう一度聞くぞ、ギア。戻れると、そう思うか? お前は、もう踏み込んだんだ。自ら望んで、この領域に」
「その昏い瞳で、子供を見るのか? ひどい目だぞ……ご先祖に、俺たちにそっくりだ」

【小太りの男が、再び問うた。まっすぐに、ギアの瞳を見つめながら。横の大男は、ブライトを見ていた。警戒の色を秘めた一つ目で】
【視線を外さないまま、大男が小太りの男に声をかける】


『……どうやら、無駄足だなヴォルドゥ。どう転んでも、引き込めそうにはあるまい。これでも、お前よりはギアには詳しい私が言うんだ』

「そうらしいな。まあ、構わん。ならば、相応の対策を取る。一足先に、「完成」してもらえばいい」

【仕掛けてくる様子はない。だが、敵意と悪意はにじみ出るようにその場に広がりつつあった】
【ギアは、ゆっくりと進み出てブライトの前に立った。一触即発、と言ったところか。沈黙を破るのは、ブライトの行動になるだろうか――】
997 [sage saga] 2014/06/14(土) 01:31:43.04 ID:InFrU4/7o(2/2)
>>994

【木を思い切り投げ、ヨウハッチュウの処理もようやく終えて】
【ふと目を向ければ瀕死の女王と、それを逃がそうとする雄の姿】
【加えて砂礫が今にも降りかからんとしていて、さしものフレデリックも――】

……これで、終わり?
く、フフッ……そのようなことが有るはずもなかろうが…ッ!

舐めるでないわ虫螻がッ!カテドラル≠ナ全てを終わらせてくれよう――!

【――槍を構えて、投擲。目指すは空、降り来る土砂の中へだった】
【カテドラルはそのさなかにたどり着くと発光。先ほど雷を降らせたのと】
【同じ光を放って輝く。しかし違うのは響く音で――パリッ!≠ニいうものなのだ】

【その効力は衝撃=\―周囲に雷の属性を持った衝撃を放つ、という単純な物】
【それによって砂礫をより細かく飛び散らせ、ダメージをかき消さんとする策である】

【そして槍はそのまま放物線を描き、巣の方へ――女王≠フ方へと飛んでゆく】
【もしもそのまま妨害が入らねば、鋭い切っ先は重力に任せてその甲殻を穿たんと】
【ギラリと光って落ちてゆくだろう。――例え埋もれても回収できる技能が、フレデリックにはあった】

【――それを終えれば、彼は周囲の虫達を右手の装甲義肢でつぶし、引き裂く処理に移るだろう】
【どれだけ片付けても切りがない――しかしそのままにしては動けなくなるかもしれないからだ】
【既に全身、細かな傷で血みどろで。槍の一撃がどうなるか、見届けるのが精一杯でもあった】
998 (SSL) [saga] 2014/06/14(土) 01:34:01.59 ID:anVYGqNV0(2/2)
>>994

【誘導を終えたカティアは、フレデリックが木を投げ返すのをしゃがんだ姿勢で見届け】
【だいぶ視界が開けたところで、断崖へと全速力で接近していく――】

【――ここで向かう崖際とは、崩れ落ちた砂礫の直下ではない。そこから少し離れた、切り立った岩壁にあたる部分だ】
【カティアは足を「吸着」の力で包み込むと、切り立った崖に足をかけ、そこを垂直に登り始めた】
【真上への疾駆。まともではない状況に叫びだす三半規管を宥めすかして、向かう先は――宙に浮かんだジョオウハッチョウ】


……猫っていうのはね、降りられないくらい高い木に、登らずにはいられない

……そういう生き物、なのッ……!!


【ちょうどいい高さまで登ると、彼女は反り立つ壁を蹴り飛ばし、女王の背に飛び移ろうとするだろう】
【雄たちが運搬に必死になっているうちに、背中を駆け抜けて頭まで至り】
【すべての目論見が成ったならば、先ほどレラが刺していた刃を、神経系に致命傷を与えるまで深く突き入れんとする――!】
999 (中部地方) [sage saga] 2014/06/14(土) 01:51:13.21 ID:HWzDyONto(3/3)
>>994


っ、――――!!


【レラは懐剣を使って迫る触角を防ぎつつ、ジョオウハッチョウの動きが鈍ったのを確認して笑みを浮かべる】
【刺された足は激痛こそあるが麻痺症状はない。つまり、この虫たちが使うのは麻痺毒ではない――――であれば、それへの耐性は小さいはずだと踏んだのだ】
【そもそもサソリの毒と蜂の毒では種類が全く違う上、ダメ押しに傷口から体内へ直接流し込んでやった。その甲斐あって見事効果は発揮されたらしい】
【これは意図せずのことだが、例の刺激臭も小さくなったようだ。フェロモンまで封じられたとなれば戦果は十分だろう――――】


まったく、らんぼうなやつめっ………!
………っ!? なんだ、こいつ―――――!!


【――――と、目の前で触覚がへし折れる。フレデリックの投げた木が猛威を振るったのだと理解して、レラは咄嗟に後退することで余波から逃れた】
【フレデリックへ軽く文句が飛ぶが、しかし攻撃自体は致命打となった様子。ついに終わりが見えてきた――――と思えば、唐突に地面が揺れる】
【レラの立つ地面と言うのはジョオウハッチョウの背中に他ならず、周囲を見れば原因は歴然。その巨躯が、オスたちによって浮き上がっている!】


っ、あ、ぁあああ――――――っ!!!


【レラはしばらく、振り落とされまいと背中に手を付いて耐えていたが。……真上から降ってくる崖の先端の脅威を認識して、流石に逃走を選んだ】
【背中から飛び降りて地面に着地し、全速力でその場から抜け出す。しかし、足を刺されたせいでもうレラの持ち味であるスピードは殺されてしまっていて】
【砂煙から抜け出したレラは、石礫の雨のせいであちこちに打撲を負っていた。そのダメージのせいか、範囲から抜け出してすぐに地面に倒れ込んでしまうだろう】
【遠くへ逃げ去らんとしているジョオウハッチョウ。その巨大な姿へ飛び込むカティアとフレデリックの槍を、淡黄色の視線が追いかけて――――】


カティア、しっかりつかまっていろよっ!

――――これで………おわり、だ。――――落ちろっ!!


【いつの間にか、両手の懐剣は消えていて。代わりにレラは、左手に持っていたスイッチ≠軽く押し込む】
【――――最後の一撃は、ジョオウハッチョウの背中。逃走する直前、巣と腹の境目辺りに設置しておいた最後の爆弾≠ェ、それで起爆する!!】
【遠隔起爆が可能なこの爆弾、威力自体は先程のものより劣るものの、残り二人の攻撃も合わせれば十分に戦いを終わらせるだけのダメージになるはずだ】

【また、その爆風はジョオウハッチョウを浮かせている雄達にも及ぶ。頭部にまでは届かないため、その付近にいる個体やカティアにダメージはないだろうが】
【これでジョオウハッチョウにトドメを刺しつつ、セイハッチョウ達を少しでも減らせられるか――――】
1000 (山形県) [sage saga !nasu_res] 2014/06/14(土) 02:01:53.86 ID:q7aOlpw/o(2/2)
>>997

【――防ぐものは何も無い、ハッチョウ達は既に数を大きく減らしているのだ】
【そして、ジョオウハッチョウは甲殻以外の防御方法を持たない】
【放物線を描く槍がその腹部を綺麗に穿けば、その衝撃・重みで大きくバランスを崩す】

【周囲の虫は女王の異常なフェロモン(下記参照)で混乱、統率のない彼女らはただのでかい虫でしか無く、次々と引き裂かれてゆく】

>>998

【バランスを立て直すことに必死で、あるいはジョオウハッチョウに刺さった槍を抜こうと奮闘している間】
【カティアがその身体を登っていた、気づいた時には既に遅く――】
【突き刺さった刃を更に押し込まれ、それに対する反射で一度大きく震えたかと思えば、更にぐったりとした様子を見せて】
【元々分泌が殆ど無くなっていて、逃げる命令すら下せなかったフェロモンはここで命令内容すらぐちゃぐちゃになる】

>>999

【爆発。女王はそう認識する事すら叶わなかった。――確かに爆風で槍は抜けるが、同時にその穴に熱が流れ込む】
【流石にその辺のハッチョウよりも甲殻が丈夫なため、それが焼け崩れるとか、そういうのは無かったが】
【瀕死の身体に更なる鞭を撃った形となったそれ、――その熱が胴体まで流れ込めば、トドメを刺したも同然】
【そして、最後の支えであったセイハッチョウ達は爆風に飲まれ、その衝撃で手を離し――命も手放した】

>>ALL

【グシャア――地面に落ちたジョオウハッチョウは、僅かに震えていた足の動きすらも失っていた】
【そんな彼女を、必死に敵から遠ざけようとする生き残りのセイハッチョウ達――だが、数匹の力では持ち上がらず】

【安全性が高まったと見えれば、三郎の乗った車がこの辺りまで走ってくる。人間であれば問題もないこのまばらな木々も、車だと些か邪魔か】
【そして一郎が出てきて――】

「……ありがとうございます、女王は死に巣も壊滅しました」
「これでもうこの辺りがハッチョウの害に悩まされずに済むはずです」

【……申し訳無さそうな顔をしつつ深々と礼をする一郎。そもそもこの国の自警団では無いが、それは置いておいて】

「車で轢き殺すという手もあったのですが……木が邪魔な上辿り着く前に顎で食い破られるので……無理でした」
「報酬は……今、三郎が必死に換算してます、後で支部の方に来ていただければお渡ししますし、あるいは住所を教えていただければ郵送いたします」
「……医療班はあいにく支部まで戻らないといないのですが、この車は8人乗りなので――よければお送りします」

【なお、車内に応急処置道具やスズメバチ用の解毒剤、ついでにピンセットがある、それだけを使うのも有りだろう】

「……この後もハッチョウの駆除をして頂いても構いませんが……あまり無理はなさらずに」

【――これでこのハッチョウ騒ぎは一件落着と言ったところか、女王さえ居なければもう数が増えることもない】
【この辺りに散らばった死骸は後に回収され、整備された後報酬として受け取ることが出来るだろう】

【――"蝶のように舞い蜂のように刺す"。今回ばかりは、比喩ではなかった】

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