[過去ログ] 【扉は常時】能力者スレ【君の為に開かれる】 (1002レス)
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59 (埼玉県) [sage saga !red_res] 2014/05/23(金) 19:01:22.78 ID:w96Qh/blo(3/9)
【―――昼の国南部・ゼン=カイマより1km地点、野営地】

【其処は森の中であった。先程からしとしとと振る雨粒が木々を濡らし】
【しっとりと湿った土壌は、噎せ返るような自然の匂いを周囲に漂わせている】

【今日この場に居合わせたのは様々な組織であった。国、個人、或いは集団】
【そしてその全てを――結果的にだが総括し、方向性を明示するのが】
【紛れも無い第三近衛騎士団≠ナある。もっともその騎士団長・フレデリックは姿が見えず】


「……この度は、この様な場所にお集まり頂き忝ない。先ずは各々、どうか落ち着いて頂きたい
 
 今日、この場には各方面から様々な事情をお持ちの方が集っているはず。
 ゼン=カイマの騎士団員を始めとして、それと敵対した方も居るはずだ
 教会の使い、名高い戦士、或いは命を賭すという名も無き猛者……。

 それぞれに思うところはあるに違いない。けれどもそれでは不味い。
 我々は今日、志や信念こそ違えども、まったく同じ目的のために集まったことを肝に銘じて頂きたいのです」


【今この場での名代は同じくゼン=カイマ縁の北方騎士団長・アレクサンデルであった】
【歳は50にも届こうかという壮年の男だが、白銀の鎧に凛々しいマントを羽織っていると】
【如何にもという格好が馴染んで見える、歴戦の勇士である事は誰の目にも明らかで】
【ちなみに――この場に居合わせるであろう一人の銃士は、彼に見覚えもあるはずだ】

【彼が語るのは、協力とまでは言わないからかつての怨恨はひと時ばかり忘れてくれ、ということだった】
【ゼン=カイマと第三近衛騎士団はそれだけの事をした。彼にはその認識がある、というわけだ】

【もっとも話は直ぐに終わる。此処に集った様々な背景を持つ者達は、言葉の分からぬ獣ではない】
【それぞれが気高く崇高な戦人であると、老騎士の目には映ったからであった】
【次いで説明されるのはゼン=カイマの現状――と言っても、これも直ぐに終わってしまう】

【要するに今、彼の地にかつての栄光はない。砕けたステンドグラスや、折れた十字架は合っても】
【意味を成すような建物は何一つなく、同時に死者の遺骸が存在しないことも告げられるだろう】
【これに関しては理由不明だ――死んだものは確かに居るのだが、血の跡も無いとのことだった】


「そして、何より敵ですが……これは恐らく、かつての第三近衛騎士団の副団長
 加賀屋善助@lの真の姿に似せたモノか……或いは本物かも知れない。

 ただ、姿が酷似している。肌は灰色で岩のごとく、そして額には三本の角が伸び
 両腕には大型の船舶すら両断する程の黒曜石の刃が付随しているとか。
 ……無論、体躯も巨大。大聖堂を押しつぶせる程度には大きいと理解して頂きたい

 つまり、貴方がたが戦う鬼≠ニは、かつてのアリギエ等とは比にも成らぬサイズなのです
 敢えて引き合いに出すのなら、そう……ラグナールを襲ったヴァルゴ≠ェ近いでしょうな。」


【――だから、それを聞いて少しでも不味いと思ったのなら今直ぐに帰っても構わない】
【アレクサンデルはそう告げて、彼らの反応を待った。――仮にそうしても、誰も何も言わない筈だ】

【そして、これで全てが明らかになった。今宵、戦士たちが打ち倒すべきは巨大な鬼だ】
【舞台は廃墟と化したゼン=カイマで、どうも言葉からするにフレデリックも後で駆けつけるらしい】
【まさか彼に限って逃げ出すはずもないのだが――ともあれ、簡単なブリーフィングはそれで終わり】


【この更に数十分後、一行は特に力のあるモノ、能力者や志願者だけを連れてゼン=カイマへ向かう】
【月明かりの乏しい霧雨の夜。時折響く遠来の明かりが、暗闇に大きな鬼の線を描き出しているのが、遠目に見えた。】

/続きます
60 (埼玉県) [sage saga !red_res] 2014/05/23(金) 19:04:12.97 ID:w96Qh/blo(4/9)


【―――また更に数分後、ゼン=カイマへの侵入は比較的容易であり、一行の姿は郊外にあった】
【鬼≠ワではまだ数百メートルあったがもう近づく必要は無いだろう】

【それぐらい、敵は大きかった。運良く反対側を向いて居たからいいものの】
【恐らくこちらに気付いていれば、腕をふるってゴミでも掃除するかのように】
【一行を払いのけるくらいワケはない――それくらい大きな、小山のようなサイズだったのだ】


「……この辺りで散開としましょう。固まって行動しても潰されるだけだ
 各々思うように、まずは奇襲……空からでも陸からでも、好きに為さると良い。

 私を始めとした騎士は出来る限り皆様の後方支援に回る次第。
 何かしらの合図を頂ければ、回復でも補助魔術でも何なりと致しましょう

 ……奴の弱点は、恐らくは胸の奥の結晶。とはいえ、急に狙って倒せるはずもない
 先ずは更に細かい点での弱点を探し、そこを衝くのが正攻法というところ。
 生憎と私にはこの手の経験が浅い故、大した助言も出来ないが……武運をお祈り申し上げる…――。」


【アレクサンデルは、そう言うと何名かの騎士団員と共に存在を隠す術を施し、姿を物陰に移した】
【――ちなみにこの時に同行した団員には、見覚えのない者も二人ほど居た】
【背丈の小さいのと、強大な魔力を持った者だ。敵とも思えないが――少々不審でもあり――】

【残された能力者たちはここから自由行動だ。ゼン=カイマには既に建物らしい建物も無いが】
【教会の瓦礫や半ばで折れた十字架は攻撃から身を守る遮蔽物にもなるだろうし】
【或いはもっと近付けば、鬼へ攻撃する際の足がかりにもなるだろう】
【流石に荘厳な聖堂なども多かったためか、崩れてもなお、小山への取っ掛かりには困らない様相であり】

【またのそりとした鬼へ近づいてみれば、その灰色の表皮に所々赤い点≠ェ有ることも分かるだろう】
【宝石とも違う輝き、怪しい光――結晶のようなものが体内から露出しているのだ】

【其処からはなにか歪な魔力も感じ取れた。感が良ければ、その赤い物体が】
【おそらくはアンテナ≠竍発信機≠フような、少々鬼らしくない#ュ想に至るはずだ】
【ともあれ、目立つものはその程度。相手は巨大なのだ、一人で倒せるようなはずも無し】


【――なんといっても、先ずは生き残ることだ。いずれ必ずや増援≠ェ来るのだから】
【そこまで耐えること、力を温存し何時でも全力を出せるように備えておくこと】

【何より、それが第一。勿論、そんな事は知るものかと最初から打ってかかっても構わない】
【命の保証は誰もしてくれないのだから、その使い方くらいは自由にしても問題ないだろう】
【兎にも角にも――鬼は露出した背骨を晒しながら背を見せている。先手は確実にこちら側にあった…――。】

/イベント『Side:F―聖地巡礼ノ終』の投下文です
/が、イベントの開始まではしばらく時間が有りますのでお待ちください。
/詳しい点は舞台裏に書いてありますので、そちらを参考にして頂けるとっ。
61 (長屋) [sage saga] 2014/05/23(金) 19:33:49.53 ID:VRz1ps+do(1)
>>32
……会いたい人が居るんです

【どこから話せば良いのだろう。フロウはしばし逡巡して】

【けれど、どこから話しても同じだと思った。きっと上手くは説明できないから】

不純な動機でしょう?応援してくれる人の為とか、理由を付けてはいるけど。

でも、本当はそんなの後付けで。全部ぜんぶ、自分のため……

【だから正直な気持ちだけ】

わたしって、実は結構ずるい女なんです

【それだけを伝えることにした】


「フロウちゃーん!次のカットから撮影始めるよー!」

【背後から響く撮影スタッフの声が、やけに遠くに聞こえた】
65 (SSL) [sage saga] 2014/05/23(金) 20:33:23.42 ID:sXI7CoMK0(1/4)
>>59-60

【森の中の澄んだ空気も、雨の冷たさも、人の多さも今はさほど気にならない、それよりも気になることがあったから】
【北方の騎士団長のアレクサンデルの言葉だけを、唯々聞いていた一人の男】

【シルバーブロンドの長髪を前髪も集めて一本結びにし、瞳は海の様なターコイズブルー】
【他の騎士のような鎧は着用していない、といってもあんな怪物を相手にするのに鎧程度で攻撃を防げる訳もない、避けなければ良くて重症レベルなのだから、動きの妨げになる鎧も、普段着用しているマントも今は脱ぎ捨てている】
【だから今は金のボタンの白い修道服のみ、それを纏う男は身長180以上はある25歳前後の男】
【その腰には、鞘に納められた一本の白銀に輝くレイピアが差してあり、首にはそれと同じ位に輝くロザリオが掛けられていた】

(加賀屋…………、お前は同じ騎士団の仲間だった…………)
(……だからこそ 倒さなくては、壊さなくてはならない……それが今の俺のやるべき事 )

アレクサンデル、現第三近衛騎士団長の代理として、アンタに一つ言っておきたい事がある……
……団長は必ず来てくれる……!それだけは絶対だと誓う……!!
これは、アイツの部下として、アイツの友としての言葉だ。

【話が終わった時に、男、エルヴェツィオはアレクサンデルに言った、必ず団長は来ると】
【彼の海の様な瞳は、嘘も 偽りも無い、ただ真っ直ぐな瞳だった】


【それから数分後、ゼン=カイマの郊外に着いたは良いものの……そこから見えるのは正に絶望の景色】
【巨大な鬼が近くに、いや本来なら遠くに見える、数百メートルが全く安全圏ではない】
【だが、臆するわけにはいかない、自分に誓ったのだ、そして約束したのだ】

(……団長に…………ッ!!)

マリア、チップス、騎士団長代理としてお前らに命令する……!
『生きて』奴を『倒せ』ッ ……!!

【二人が聞いているのならば そう伝えるはずだ、直後にエルヴェツィオは走り出す】
【右手にレイピア、そして左手には銀色の杭を持って】
【先ずはこれだと、鬼の膝のやや下と 背中の右側辺りに目掛けて走りながら杭を投げる】
【彼自身が術式を掛けた特殊な杭だ、石と同じ強度ならば突き刺さるはず】

絶対に ここで食い止める…………!!

/エルヴェツィオ中身です!
/皆さま、今日はよろしくお願いします!

75 (中部地方) [sage saga] 2014/05/23(金) 20:49:58.19 ID:InEssvAPo(6/8)
>>59 >>60

【ゼン=カイマ、大聖堂付近――――】

――――結局、ここに戻ってきたわけか。

【がっ、と褐色の脚が散らばった瓦礫を蹴りつける。その乱暴な挙措は不機嫌なようでもあって、それでいて燃え滾るような熱を纏っていた】
【金色の瞳をすっと閉じ、かつて相対した灼ける熱を振り返って――――その人物は、にやりと歯をむき出しにして獰猛に笑うのだった】

イスラー、しっかりサポートお願いね?

『はい、既に物資も投下済みです!
 それと、鬼≠フ各所に宝石のような物体を確認しています……まずはそこを狙って下さい!』

【耳に付けた通信機へ楽しげに声を上げるのは、やや赤色の入った白髪に褐色の肌、ツリ目気味の双眸が特徴的な女であるだろうか】
【髪型は肩口までのセミロングだが、長い後ろ髪をたてがみのように跳ねさせた、かなり野性的なアレンジが加えられていて】
【同じく服装の方も、暗い赤色のチューブトップの上に、白色で丈の短いファー付きコートを羽織ったヘソ出しの格好に】
【下はデニム地のホットパンツに茶色いショートブーツを合わせて大胆に生足をさらけ出した、何とも露出度の高いワイルドなものだ】
【耳には金のピアス、腰には鉄製の腰当て、両手にはバンテージ。そんな粗暴な装飾品に加え、背中にはバックパックのようなものを背負っている】

――――《 阿修羅ノ御手 (マハー・ハスタ・アスラ) 》ッ!!

【左のコート袖にはSCARLET≠フ紋章が輝いているが……この女、ミドナがここに立っているのは正義のためなどではない】
【アリギエと相対した始まりの地にして、すべての争乱の中心であるこのゼン=カイマ。あの暴れ回る鬼と、ここで今度こそ決着をつけるために――――】
【金色の瞳が闘志を帯びて燃え上がり、朱色の光が両腕と背中に煌めく。阿修羅のごとき六本腕が、三度顕現する!】

【――――さて。鬼とミドナとの距離はおおよそ中程度といったところである。鬼が腕を振り回した時、ギリギリ巻き込まれない程度の位置取りだ】
【そして、ミドナのいるこの大聖堂の周辺の数カ所に、銀色のコンテナがいくつか設置されているだろうか】
【ミドナが一番近いコンテナの扉を開ければ――――バズーカやらグレネードランチャーやら、本来戦車相手に使うような巨大な銃火器とその弾薬が入っているだろう】


『他の皆さんも動き出したみたいです、ミドナさん……無事に帰ってきて下さいね!』

わぁってるわよ、任せなさい!
さて、そんじゃあ…………加賀谷善助ッ!! いつかの続きと行きましょう!!

――――――おっらぁッ、ぶっ飛べぇえええええええええッッ!!!

【ミドナはそれらを抱えると罰当たりにも大聖堂の天井へ登り、がしゃん、という無機質な音を六連続で響かせるだろうか】
【――――六本の手にバズーカが六丁、腕の多さを利用した一斉爆撃の構え。金色の視線が遠く鬼を睨みつける】
【イスラと呼ばれていたオペレーターの声が、最後の導火線に火をつけて――――感情の爆発と共に、鬼へと天を裂くような咆哮が上がって】

【そして刹那、六つの引き金が容赦なく引かれれば。耳をつんざく爆音と猛烈な白煙をその場に残し、ロケット弾頭が高速で飛翔する――――!!】
【六つの弾頭の狙いは鬼の下半身にある宝石。まずは足周りを崩して転ばせてやろうという狙いだろう】
【巨大な砲門を見れば解る通り、バズーカの威力はかなり高い。それが鬼の体表にある宝石を破壊し得るかどうかはわからないが――――】

>>ALL

【……なお、ミドナが各所に用意したコンテナだが。特にロックなどは掛かっていないため、他の人間が使用することも可能だ】
79 (埼玉県) [sage saga !red_res] 2014/05/23(金) 21:24:34.51 ID:w96Qh/blo(5/9)
>>62>>63>>67>>72-73>>75

【第一に、グリースとロウに対して――アレクサンデルは軽く頭を下げた事を記しておく】
【彼らの不機嫌、不服も当然のことだ。元より、この壮年の騎士は】
【聖地巡礼には反対していた身であったから、より傍観者然として状況を把握しているのだろう】
【団長が居ない理由に関しては答えはない。ただ、居合わせた騎士団員の言葉(>>65)が在った】

【ともあれそれから場所は戦場に移る。そして、まず五人の猛者が遠距離から赤い点≠狙った】


【順に記せば――グリースの魔力を用いたロケット砲が、右肩の赤点を叩き】
【そして直後に爆裂。周囲の固い肉が爆ぜてみれば、どうも赤の正体は結晶≠轤オい】
【肉の奥深くから突き出した刺のように、数メートルにも達する姿を見せていて】

【次に左肩、これがロウのはなった銃弾の片割れだが――直撃すると、結晶が砕け】
【にわかに周囲が色を失ったようになり、どことなく力が弱まったようにも思える】
【一方で足首への攻撃は同様に結晶を砕くものの、元より座り込むような格好の鬼だ】
【あまり反応するところもなく、膝を付いて動けば事足りそうな様子でもあり】

【また、シーナの率いる兵隊の矢雨はことごとくが大きな的を射抜くものの】
【その体格ゆえは明確な反応がない。ただ、結晶に触れたものは見事にそれを砕き】
【ロウの時と同じように周囲の肉が僅かに色を失ったことは記しておく】

【更に次いではガスマスクの彼とミドナだろう。共に小型の砲筒を使用したなら】
【その結果は言うまでもなく結晶の破壊――そして周囲の色の喪失だ】
【特に足首はギアの手榴弾もあって完全に破壊されたと言って良い筈である】
【ただ、実際に膝を付くことにはなるものの、ダメージとして有効かは怪しいトコロだ】
【元より手足は細く腹の膨れた餓鬼の体型。立ち上がれなくなるのは、然程意味のないことでも在って】


    オ オ オ ォ … !!

            ッ 、 ガ ア ァ ァ ァ ― !!!


【総括すると、結晶の破壊は周囲の色を失わせる――思うに一時的に力を削ぐことになるのだろう】
【が、直ぐに別の場所から壊したのと同じ数が生えてくる。キリは有るに違いないし】
【叫び声からしてダメージも甚大に違いないのだ。ただ、まだ弱い――人を針で刺すのでは、殺せないように。】


【――そしてココからは反撃だ。強烈な爆撃を受けつつもぐるりと振り返った鬼は】
【その眼光に球ではなく光を宿しており、無機のそれが各々の攻撃の元を見つけ出すと――】

【その大きな―家の一軒程度は食らいそうな―口を開き、更に奥から舌を覗かせたかと思えば】

【ギュンっ!≠ニその舌が伸長し、先ずはグリースを叩き潰そうとそのまま迫ってゆく】
【更に続いてシーナの兵隊へ、ギアへと横薙ぎに、最後にはガスマスクの彼とミドナとを上から叩こうと巨大な舌が振るわれる】

【その様はまるで鉄球だ。僅かに丸まった舌先は、建物を破壊する鉄球と同等の力を持つ】
【喰らえば無論、全身の骨を砕かれるだろうし――それに付随して、粘着性まで持っている】
【下手に攻撃を防いだりすれば、べたりと粘性の唾液に身の自由を奪われ、更に加えるなら】
【舌は周囲の瓦礫をも無作為に破壊し、破片を周囲に撒き散らす。それもまた脅威となるだろうか】

【――ただ、なにせ『舌』だ。赤々としたその肉は、表皮よりよほど柔らかいのも確かであり】
【人であれば噛み切ることで自殺を図ることも出来る急所、というのも確かだった】

/続きます
80 (埼玉県) [sage saga !red_res] 2014/05/23(金) 21:25:12.64 ID:w96Qh/blo(6/9)
>>66>>68-69

【まず、ウクの放ったナイフ・銃弾だが――はっきり言えば、これは効果が薄すぎた】
【なぜかといえば、やはり表皮が厚いからというのと、身体が大きすぎるからである】
【象が蟻に噛まれて悲鳴を上げるかという話であって、単純に規模が違いすぎるのだ】

【ただ、それでも抵抗手段はいくらでもある。幸いにして武器は無数(>>75)にあったし】
【セリーナにしてもウクにしても、今はノーマーク。攻撃のチャンスは有るように思えた、が――。】


【霧雨程度だった風雨が、にわかに勢いを増し始める。深夜、昼の国での嵐の予報は無かったが】
【或いは化け物がそれを引き寄せたのか、ピシャッ!という遠雷も目に入るだろうか】

【低く、鬼が唸る。遠雷の光を受けたようにその角が輝いて――直後】
【―――、―――、―――といった面々に向かって、角の先から今度は魔術の雷撃が放たれ】
【自然のそれには遠く及ばないものの、凄まじい速さで皆を打ち据えようと迫ってゆく】

【その威力は石畳を砕き土面を露出させるほど。直撃はなんとしても避けねばならないし】
【また、この攻撃は鬼がこの場にいる全てのものを何かしらの手段で攻撃出来る、という証左でもある】
【なんとか回避さえ出来ればその事実を皆に告げることも出来るだろうし――】

【また別に、―――などが雷撃の際に全身の結晶が際立って輝いた事≠ノ気付けたなら】
【それを知らせることも重要な筈だ。もっとも、早くしなければ更なる危機が振りかかるのだが――】

>>65>>70-71>>76>>77

【これも順に攻撃の結果を記そう。まずチップスの放った矢と、エルヴェツィオの杭が身に突き立つ】
【前者はシーナの攻撃と同様に、しかしより強烈に結晶を射抜いてその力を軽減させ】
【後者に関しては、突き立ちこそしたが無反応であった。恐らく、余程のことでないと気付け無いのだろう】

【鈍い生き物だ――これはテレサの攻撃を避けようともせず、素直に胸に受けた事も理由となる】
【ビリッ!という痺れに僅かに呻く鬼。しかしそれだけで済んでしまうのが流石というところか】

【更に次いで、マリアの呼びかけ――音による攻撃が在った。けれども、ぼうっとした目が向くだけで】
【動物的な苦しみの言葉を上げるでもなく、撹乱されるがままに視線は揺れ動き】
【結局見つけ出すことも出来ず、巨大な石鬼は次の攻撃行動に移ることとなる――。】


【――鬼の舌が暴れまわる中で放たれるのは、ゴツゴツとした巨大な岩石群だ】
【それも三本。つまり一人に一本ずつ、刺々しい破壊の隕石が空中より降り注ぐのである】
【唯一例外なのは視界に捉えきれなかったマリアだが、他の聖職者は全て標的と言うわけで】

【オマケにこの岩石、空中で徐々に分解し――やがては無数の石つぶてとなって降り注ぎ】
【先にその礫がショットガンの弾薬の如く荒れ狂った後に、人を貫く巨石が迫るという構成なのだ】

【明らかな殺意≠ェ込められた一撃。特に最後の巨石は固く、軌道は逸らせても破壊は困難で】
【やがて巨石は杭のように地面に突き刺さり、周囲を衝撃で破壊して止まるだろう】
【――そこから妙な感覚を感じ取れたのなら正解だ。すぐにではないにしろ、距離を取るべきで】

/続きます
81 (埼玉県) [sage saga !red_res] 2014/05/23(金) 21:25:39.94 ID:w96Qh/blo(7/9)

>>ALL

【――やはり、強い。それも単純に個体としての生命力が段違いだ】
【そのことを僅かに一度のやり取りで全ての者達が理解出来るはずである】

【表皮は硬く銃弾をも弾き、一方で舌での攻撃や石を作り出す力、雷の魔術など】
【攻撃の幅も多彩かつ凄まじく強力である物ばかりで、気を抜けばアッと言う間に死にかねない】
【そういう戦場であることが再認識できるはずだ。そして、逃げられないのもまた同様】

【巨大な鬼は、その右腕をぐわぁんと振り上げる。その高さ、瞬間的には】
【きっと地上から100m以上もの高みに届くだろうか――付随する黒曜石の刃がぎらりと光り】

【やがてその腕を、鬼はただ横薙ぎに振り下ろすだけだ。例えるなら、そう】
【子供が飽きた玩具を払うように。邪魔な虫けらは消えろとばかりに腕を振るうのだ】

【これがおそらく、最も単純にして最も強烈な一撃となることは間違いない】
【ゼン=カイマを彩っていた瓦礫たちは、やがて為す術もなく片っ端から更に細かく砕かれて】
【そのまま更地にするかのように、巨大な石鬼は前方一面全てを薙ぎ払ってゆく】

【避ける――にしても注意がいる。何せとてつもない大きさだし、更には刃もある】
【そう、黒曜石のモノだ。鋭く大きなものともなると、人体を両断することも可能なはず】
【巻き込まれないようにするにはどうすべきか――それは自分で考える他に、救いも無かった。】
86 (チベット自治区) [saga] 2014/05/23(金) 21:58:13.50 ID:cy9tQ5zjo(3/5)

>>ALL

    ―――クッ……こいつはどうやら、結構キッツイ戦いになりそうだけど……オーライ! みんな聞こえてるかいッ!
  
    返事はいらないけどこいつはこのクソッタレのビッグ・オーガを吹き飛ばすヒントになるかもしれない情報だッ!!   

    今さっきこのオニが放った電撃、アイツには兆候がある……いや、むしろこいつの攻撃全てに兆候があるはずだッ!

    全身にある結晶、アレがビカビカ輝き始めたら攻撃開始のサインッ!! 遠慮なく逃げてくれ、いいねッ!!

     ―――と、アイサツが遅れたね、アタシはセリーナ・ザ・"キッド"って言って―――なんて、言ってる場合じゃないかッ!!


【さて―――聞こえるかどうかはともかくとして、だ。彼女は大きな声で全員に対し、有益となるであろう情報を共有すべく叫ぶ。】
【果たしてこれが吉と出るか、それとも凶と出るか―――呼びかけには答えるもよし、答えないもよし、だ。】
102 (埼玉県) [sage saga !red_res] 2014/05/23(金) 22:51:26.18 ID:w96Qh/blo(8/9)
>>84>>87

【舌での攻撃、そして腕を振るうだけという単純極まりない大破壊】
【その直後というのはやはり隙もまた大きいと見て間違いないらしい】

【――まず、ロウの弾丸が石鬼の両目を襲った。といっても、眼球は無いから】
【正確には眼孔を吹き飛ばして焼くわけであり、これに凄まじい叫び声が応えた】
【成功だ―!視界を塞ぐことは、少なくとも精密な攻撃を封じる手立てとなる―!!】

【そしてその間隙を縫って仕掛けられるのはグリースの、下顎を狙ったそれ】
【威力は既に実証済みの通り。一部の骨ごと顎を吹き飛ばしたならば】
【だらりと伸縮自在の舌が垂れ下がり、滝のように血液が滴り落ちる】

【この傷は砲撃によるものだけでなく、シーナの兵隊が穿った傷が大きい事と】
【下顎の破壊には彼女の放った無数の矢が功を奏した、ということも追記しておく必要があるだろう】

>>85-86>>88>>93

【更にシーナの攻撃は成果を出す。それが胸部へ向かって投げ放った一撃だ】
【付近の結晶を消し飛ばすと同時に肉の色が消え――そして、そこに更なる強撃が続く】

【言うまでもなく、この場で最大の火力を誇るであろうセリーナ・ザ・"キッド"のソレである】
【一時的に力を失った肉を焼き払い、吹き飛ばし、溶かすようにして進んでいったなら】
【攻撃の切れ目には、ついに奥の肋骨と――それから更に奥には空洞が覗く】

【そしてその空洞には真っ赤な輝きが在った。心臓、或いは知る者からすれば石筍≠フ位置だが】
【見えるにそれは、特大の赤結晶であろうか――傷は焼かれたためか、中々塞がる気配がなく】

【――それから二本ほど、矢が奥の空洞に消えて行った。これがどういう意味を持つのかは分からないが】
【チップスになら、矢の主になら分かるだろう。効果が出るのには少し、時間が掛かるが――】

>>90>>92>>94>>96

【視点を再び石鬼の舌に移そう。こちらへの攻撃は、やや時間を置いて再開された】
【まずマリアの斬撃――これが致命的な一撃を、つまり舌そのものを切り落とす事に成功する―!】

【そして続くはミドナ、ギア、ガスマスクの彼――三者による爆撃≠セ】
【グレネードランチャー系統の攻撃によって引きちぎれた舌を焼かれ、上顎も半分ほど吹き飛べば】
【そこにコバルト・ボマー≠飲ませることは容易―!暫しの沈黙の後――】


  オ ッ 、 グ … … ― ― オ オ ォ ォ ォ ォ ォ ッ ! ! ? 


【空を向いた石鬼の口から青の爆炎が吹き上がり、絶叫と共にその威力を知らしめる】
【これでもう、舌による擬似鉄球攻撃は出来ないだろう――やってやった、というところだ。】

>>95>>97>>98-99

【更に別な視点を見れば、先ずは高速で射出された剣による右腕へのダメージが大きいか】
【元よりグリースの砲撃によって肉の抉れていた位置だ。深々とした結晶が砕けると】
【その腕は肩から先がだらりと垂れ下がり、一時的であるにしろまったく攻撃に使用できなくなり】

【次にエルヴェツィオの行動は成功し――胸と腕への杭の射出も成功だ、上手いこと突き立った】
【それは足場にもなるだろうし、或いは―。それから、今のエルヴェツィオなら出来る事が一つ】
【というのも、彼の脚力なら胸の穴≠ノ飛び込めるのだ。急げば――だが】

【また、ウクの行動も成功する。強いていうならば鬼の吐いた青い爆炎には気を付けねばならないが】
【彼の上昇を妨げるものはなかったし、鬼にもそこまでの余裕はないように思えた】

/続きます
103 (埼玉県) [sage saga !red_res] 2014/05/23(金) 22:51:39.80 ID:w96Qh/blo(9/9)

>>ALL

【舌を切り落とされ、胸部に弱点を露呈する石鬼。しかしその全身が今一度輝き始める】
【その意味は先ほどセリーナが告げた。そして、地鳴りのような鬼の声は】

【第三近衛騎士団≠フ面々であれば、音に意味合いがあることが理解できるだろう】
【同時に勘の優れた者は空間が歪むことにも気付くはず。ぐにゃり、と周囲一帯が歪むのだ】
【やがてそれは収縮を始め、各個人へと迫ってゆく――これは魔術だ、間違いないそれも】

【――爆炸の秘術≠ナある。近衛騎士団にのみ伝わる、極めて攻撃的な魔術】
【空間を指定し、周囲の魔力をかき集めて吹き飛ばすという、単純かつ精密な術である】

【それが目に見える範囲全ての者へと迫り――そして、僅かなタイムラグを置いて発動する】
【人一人――いや車一台。それくらいは容易に吹っ飛ばす威力の爆発が、計12個だ】
【空中に居るウクもその例に漏れない。ただし僅かなタイムラグ、というのが在ったのは】
【恐らくチップスの毒矢が聞いたのだろう、結晶の色が全体的に鈍っているように見えた】


           【しかし、悪夢はそれだけでは終わらない】


【損傷した石鬼の口から――いや、全身の鈍く赤い結晶からも、灰色の濃霧が噴出する】
【濃霧は石塊だらけとなった瓦礫の中を這うように進み、べっとりと周囲を濡らしてゆく】

【――が、様子がオカシイことに気付けるだろうか。どうにもこの霧、本来の水らしいものよりも】
【明らかに粘性≠持っているようなのである。というのも】
【霧に触れた瓦礫の悉くが、まるで油性のスプレー塗料でも吹きつけられたように】
【総じて灰色に染め上げられたうえ、時折の雷光を受けてテラテラと光っているからだ】

【そしてこれは人間、生物に対しても同様。哀れにも偶然雨の中を飛びかかった一羽のトリは】
【霧に触れた瞬間凍りついたように動きを止め、やがて灰色に染まって地面に落ち――】
【砕けた≠フだ。つまり、この霧に直接触れると石化≠キるということにほかならない】

【回避方法は――有り体に言えば、無い。上に逃れようが、やがて体積を増して迫るからだ】
【それこそ石鬼の体高よりも更に上へ行ければまた別ともなろうが――】

【やはり確実なのはなにかの壁や建物代わりにしたものの中に逃げこむことか】
【或いは地中。もっと安全なのは、一定以上の距離を取ることなのだが】
【そうなると次手が打ちづらくなるというのもネックであって――実に厭らしい攻撃だった】


【――更に面倒なのは、その場から動かず霧を防ごうとするメンバーへの妨害行為≠ナある】
【これは先ほど―――らを狙って大地に突き立った三本の巨石が姿を改め】

【石鬼の体表に見えるような、赤く輝く結晶に変化し、そこからレーザーを放つというものであった】
【やはり魔力の拡散に使用される一種の装置であるらしい。破壊しない限り、これは続き】
【まるで固定砲台のように継続的に周囲の戦士たちを狙い、霧による石化を目論んでいるらしく――】


 【霧はやがて風雨によって押し流される。これによって接近も可能になるが】
 【やはり周囲の石化は著しく、瓦礫は一面灰色の岩石と化していた】

 【もっとも見方によってはプラス≠セ。崩れやすかった足場がしっかりと固められたお陰で】
 【単なる瓦礫から、攻撃のための着実な足がかりとして利用できるようになったのだから】
 【加えて僅かな硬直が鬼に見える。これはチャンス――明確な攻撃の機会でもあった】
122 (埼玉県) [sage saga !red_res] 2014/05/24(土) 00:15:21.94 ID:8cK0WXUSo(1/14)
>>105>>106>>112>>120

【消極的な防衛策、或いは無策――爆裂の後に石化の霧と云う攻勢が続けば】
【そういった者達が出てくるのは当然だ。ジリ貧、というのが彼らの思いだろう】

【しかしそれを一挙に撤回する自体が起こる――これもまた爆発≠ナあった】
【地面が沸き立ち爆ぜる、噴火のような―!そしてその術の元を辿れば、一人】
【―――否、一匹か。最初に同行した二人の不審な騎士団員の内の片一方がそこに居た】


…――ま、私が教会の騎士だなんて笑えない冗談だけどさぁ……。
 外で好きにしていいって言われたなら、それくらいコスプレみたいなモンだよねぇ、ふふっ…♪


【濡れたローブを脱ぎ去った姿は――マグマのように赤らんだ髪といい、そこから伸びる捻くれた双角といい】
【ボンテージにも似た衣服や背の黒い翼、そして妖しい程の美貌と陶磁のような肌が導き出す答えは】

【悪魔≠セ。紛れも無く、淫魔の類に違いない―!……だが、どうにもその行動は敵らしくない】
【何か事情があるというのか――或いはかつての機関についての知識があったなら】
【この女性の悪魔が誰であるかも分かるかもしれないし、特に幾人かには因縁深かろうが――。】

【ともかく、彼女の火炎の術によって各々の周囲を覆う霧が焼かれて晴れる。これは事実だった】

>>108>>109>>110>>112>>120

【ここからは攻勢だ。先ずはロウ、正確無比かつ強烈な銃弾の行く末を見れば】
【ビシィッ!≠ニいう音で全ての結果が察せられることだろう】
【彼の弾丸はレーザーを放つ妨害の結晶を破壊し、脅威の一つを取り除いたのである】

【そしてこの妨害結晶を破壊したのは生き人形たるギアも、テレサもまた同じだ】
【ロウも含めて、三者とも霧の影響は浅い――なれば、空≠ノ気付くのもの彼らが早くなるか】

【更にエルヴェツィオの雷を纏った荒縄と、チップスの『Doordringen』が後を追う】
【後者が先だ。長大な矢がしっかりと胸部の大結晶へ、それも深々と刺さるのを】
【前者たるエルヴェツィオが突入時に見るという形になるだろうか】
【――ちなみに、飛び込んだ彼には注意が必要だ。何が、というのは――すぐに分かる】

>>106>>113

【さあ、次だ。これはグリースの一撃であり、苦も無く上顎から更に上を吹き飛ばす】
【具体的に言えば鼻から眼孔の一部に掛けてだ。既に頭部、と呼ぶには輪郭が歪であり】

【そこに追い打ちをかけるのがミドナの大胆極まりない極撃と――】
【加えてなりふり構わず放たれる、ガスマスクの彼の砲撃であった】
【これらが致命的なダメージを生み、一瞬耳を劈くような音量が周囲に響き渡り】

【ほんの二秒から三秒も経つと風雨で爆炎が晴れて、延髄まで吹っ飛んだ鬼の頭部が見えるだろう】
【実にグロテスクだ。しかし実に爽快で、明快で、圧倒的な破壊の跡がそこにはあり】

【そしてもう一つだけ注目すべき点は――髄骨の中に女性が居た≠ニいう点である】
【其処に襲いかかるのは不審な二人の更に片割れ、小柄な方。ローブをバサリと捨てれば】
【そこには大剣を持ったメイド服の女性が居て、目の錯覚のような髄骨の彼女を切り捨てようとする、が】

【――本当に目の錯覚だったのではないかと思える程の一瞬で、女性の姿は消えていた】
【しかし一部の者は相手が誰かわかったかもしれない。血みどろの笑顔には面影が在った】
【UNITED TRIGGERのアンジェル・ベルジュロンという若い女性の、面影が】

>>114-115>>116>>117

【頭部を失った石鬼の胴に、セリーナによって文字通りの爆撃がもたらされる】
【それによって硬い表皮がボロボロと崩れ落ち、もはや生物としての原型はとどめておらず】

【さらけ出された胸部の弱点に、ウクのジャベリンとマリアの聖光が打ち込まれると】
【ピシッ!≠ニいうヒビの入る音が鳴り、明確にダメージが入ったのだと分かるだろう】
【しかしまだだ、まだ足りない。強大な鬼の力は、最後の最後まで抗わんとして――その時だった】
123 (埼玉県) [sage saga !red_res] 2014/05/24(土) 00:15:51.93 ID:8cK0WXUSo(2/14)

>>ALL

【――石鬼の圧倒的な攻勢が繰り広げられる中で、一部の者は空≠ノ気付くだろうか】
【轟音、煌き。なにか、鬼と同等に大きな存在が飛来、接近する音に。】


【そしてそれは――まるで伝承の聖騎士のような、実に華々しい姿を露わにする】
【足の先から頭頂までは70m程も有るか。虹色の装甲には所々金と銀が栄え】
【右手には全身を覆い隠す程の大盾を、左手には山をも切り崩す矛を持ち】

【何より、その背には六枚の輝く翼が在った。羽ばたきこそしないが】
【高等な浮遊の魔術の顕現に違いない。――この時点で、一部の者は気付く#、で】


『――ッ、ふふ……フハハハハハハハッ…――!!
 
 待たせたな騎士たちよッ!……いや、どうやらそうでない者も居るようだが……
 ……まあ良い。この私が駆けつけたからには……勝利≠確約しようッ!
 この場に居る全ての者にッ!このフレデリック・シャリエールとッ――

 …――この機兵ヴァルゴ≠ノよる絶対的な祝福をッ…!!
 く、ククッ…。加賀屋善助の成れの果て……せめてこの地に葬ってやろう、か…!』


【もう此処まで名乗ってしまえば正体は分かるだろう。まず、あの大きな鎧は】
【かつて風の国を襲わんとした装甲機兵ヴァルゴだ――壊れて放置されていたはずだが】
【ともかく、そこに騎士団長フレデリックが乗り込み、魔術でもって飛ばしたというわけか】


……ま、直したのは僕なんだけどさ。無茶言うよねホント、美しさの塊みたいな古代の兵器を
 たったの3日かそこらで動くようにしろだなんてさぁ……僕はエンジニアじゃないんだけどね

 でもああして動いたし、状況をひっくり返すには十分……。
 後は見学させてもらおうか、フレデリック…。君の言う、最後って奴をさ


【そんな呟きと共に、金髪の若者が戦場を遠巻きに眺めていた】
【彼の周囲だけ、雨粒が何かで弾かれるようになっている――見るものによっては】
【ジーンズとワイシャツだけというラフな格好の人物が誰か、直ぐに分かるだろう】

【もっともそれはどうでもよい事だ。彼の見る先、輝かしく巨大な機兵は矛を振るい上げ】
【地上に降り立つ勢いに合わせて真っ直ぐに石鬼を斬り下ろす――!】

【折しも石鬼は更なる攻撃を画策していたトコロ。その拳と同等のサイズの岩を作り上げ】
【それを地面に叩き付けようとしていたのである――もっとも、その身を両断され】
【叩きつけるのではなく落とす形で成され、これが少々ややこしい自体を作りだした】

/続きます
124 (埼玉県) [sage saga !red_res] 2014/05/24(土) 00:16:16.61 ID:8cK0WXUSo(3/14)


【――まず、攻撃の面で言えば絶大なるチャンスだった。なにせ、石鬼の胴を頭から腹まで】
【ヴァルゴの―もといフレデリックの矛が真っ二つに切り裂いたのだから。】

【その結果顕になるのはグロテスクな切断面と、胸部の奥に潜む真っ赤な大結晶である】
【グリースを始め、かつて加賀屋善助と剣を交えた何人かは、それが弱点だと察せられるだろう】
【しかし、なんと禍々しい物質か――赤く肥大化した結晶は触手のように全身へ伸びていて】
【その先端が全身の皮を突き破って露出しているのだ。なるほど、魔力の波動を感じる筈である】

【ともかく、こうして弱点が発露した。これを攻撃すれば……という想像も湧くだろうが】
【如何せん再生力が高過ぎる。早々に頭部は癒着を開始し、胸部も皮が張りつつある】


【だから早々に攻撃を開始したい―――けれどもそれを阻害するのが、両掌からこぼれ落ちた巨岩である】

【この巨岩の内部には、何かしらの魔術核が有るらしい。やがてぴしりとヒビが入れば】
【その割れ目からドッ!と多量の血液が吹き出して、止むことなく周囲を水と共に浸してゆくのだ】
【止めどなく溢れだす生々しい体液は、やがて周囲の瓦礫をも飲み込んだ真っ赤な土石流へと変容し】
【己に向かわんとする羽虫のような存在を――勇者たちを押し流そうとする】

【――土石流に巻き込まれた者は、窒息ではなく衝撃によるショック死が多いという】
【幸いにして周囲の瓦礫は多くが先ほどの石霧で固まり、足場として機能するものの】
【離れた位置に退避し、そのままだった場合は瓦礫ごと流れる可能性が高くなるだろう】


【こういった2つの点――完全にさらけ出された弱点と、人を押し潰さんとする土石流という壁≠ニ】
【両者が鬩ぎ合う、この戦場。しかし雷雨の中に燦然と輝く大結晶は、確実に希望の灯だ】
【それさえ潰せばなんとかなる、そういう思いが嵐の中に満ちていて――!】
128 (新潟県) 2014/05/24(土) 00:55:59.85 ID:iygabG1ro(1/9)
>>122‐124

【恐らく最初に気付いたのはこの男ではないだろうか。霧の影響がほぼ無かったことに加え、ガンマン故の敏感さというか、周りを見渡す力というか】
【そのようなモノが闘いの中で自然と鍛えられてきたからこそ、豪華絢爛で不可思議な―――空飛ぶ鎧の存在にいち早く気付いたのだろう】
【最初はあまりのインパクトに新たな敵かと身構えていたが、今だけは頼もしく思える堂々とした声が聞こえれば、その鎧を操る人物が誰かハッキリと理解した】

―――デケェの引き連れて来るなら初めからそう言っておけよ、コンニャロ……!!
つか何だよアレ……鬼と同じく規格外にも程が有るぜ……!!

【文句を垂れながらも、どこか表情からは喜びが感じられる。元々此方が有利な状況へと形勢は傾いている中でのダメ押し、勝利の風はまだ微風ではあるが身に感じて】
【ロウは肩で辛そうに息をしながらも、午前7時にTVの前で巨大ロボを見つめる少年のようにヴァルゴの活躍を瞳に刻まんとした】
【―――そしてヴァルゴがやすやすと敵を垂直に叩き切る。圧倒的パワーに「自分達のがんばりは何だったのか」と思い溜息を吐くくらいだ。そして見えるは―――】
【剥き出しになった弱点。アレを砕けば完全勝利―――と、そういう訳だろうか。フゥ、と息を吐いてから銃を大結晶に向けて構えるが、どうやらまだ終わらないらしい】

【溢れる血が―――此方へと大量に向かっていく。鬼の最後の抵抗なのだろうか―――は解らないが、コレを何とかしなければ本当の勝利の風は訪れない】
【……―――ならば。ならばこのマーシャル・T・ロウが何とかしてみせようじゃないか……―――!!】

うおっっ……!! なんだありゃ、血―――かッッ!! くっそ仕方ねぇ―――ホントはデケェ弱点狙いたかったがよォ、今回は最優秀助演男優賞で我慢したらぁッッ!!
RED FALCONは今は要らねぇ……ありったけの魔翌力を―――左の蒼……「BLUE JUSTICE」に篭めるッッッ!! スピードも殆ど魔翌力に変換だッッッ!!
更に更にッッッ、俺が今引き出せる分だけ、幽幻の宝玉にある魔翌力をこの1発にぶち込むッッ……!! ―――そんじゃ、いくぜぇぇぇぇぇッッ!!!!!


―――――――――  S U P E R …… F R E E E E E E E E E E E E E E E E E E E E E E E E E E Z I N G ! ! !


【両手で左の蒼い銃を握り締め、トリガーを引いた。真っ赤な土石流に、「∩」のような放物線を描いて激しく蒼光を放つ弾丸がチャプン、と落ちるだろうか】
【勢いは弾丸にしては少なすぎる。まるでバッターがかち上げたフライのように、ゆっくりと落ちて行くと―――周りの液体が、土石流が急激に凍り出すだろうか】
【氷柱ショットで見せたように、青い銃から放たれる弾丸には凍らせる力がある。この「SUPER FREEZING」は凍らせる力に超特化した一撃】
【スピードすら能力に変換して、殆どの要素を「激しく、広く凍らせる為」だけに注ぐ。ロウもここまで特化させたのは初めてであり、どこまで凍るか全くの未知数であった】
【兎に角、土石流の被害だけは俺が止める。―――そのような覚悟の篭った一撃だった。後は己の能力を信じ、土石流を出来るだけ防ぐことが、凍らせることが出来ると】
【―――信じて、祈るしか無い。それしか出来ないほど、ロウはこの一撃に全てを注いだのだから】
142 (埼玉県) [sage saga !red_res] 2014/05/24(土) 02:00:12.73 ID:8cK0WXUSo(4/14)
>>126-127

フフッ……相変わらずだねぇ、セリーナ?でも大丈夫、安心して?
 ちょぉっとだけやることが……『躾け』があって来ただけだからさぁ
 ちゃんとあの狒々親爺にも許可はとったし、何より君のお友達の要請で来たんだよ?

【クスリと笑う半魔の姿に敵意は無い、それはまったく確かなことだった】
【言葉を信じるなら訳有って、とのことだが――とにかく今は時間が惜しい】

【リリアが言葉に応じて離脱すれば射撃の開始。ズガガガッ!≠ニ肉片が弾け】
【骨をへし折り肉体に穴を空けるような砲撃にも似た攻撃が放たれると】
【鬼の身体は悲鳴を上げるように軋み、揺れる。しかし――その傷の一箇所から腕が生え≠ト】
【その手に握られているのはコルト・ライトニング≠ナあった】

【――引き金が引かれるのはただ一度だけ。狙ったのは腹部で、腕は直ぐに体内へと消えてしまった】

>>128>>129

「ほう……!ただの寄せ集めかとも思ったが、あの土石流を凍らせる≠ニはな…。
 中々出来る者が居るようではないか――やはり招集は正解だったようだな…!」

【そんな小さな賞賛の言葉もあるほどに、ロウの一撃は強烈かつ『救済的』であった】
【何せ、土石流を堰き止めもせず、避けもせず、むしろ足場として役立てられるのだ】

【その成果が出るのは早く、恐らくシーナの目論見も実にスムーズな物となっただろう】
【彼女の兵隊を用いた捨て身の特攻≠ヘ、先ず最初の華を上げる事となる】
【生憎と大結晶を全て散らすには至らないが、胸の傷を完全に拡げ】
【更にヒビの大きさを増して、道筋を示す。――たった一人の戦果で言えば、上等も良い所だった】

>>130>>131

「あぁ、スマンなエルヴェツィオよ。些か遅れたが……埋め合わせには十分だろう?
 ……それと貴様にも礼を言わねばならんな。我が代行、よく努め上げた。
 褒美は後で幾らでも呉れてやる…――今は、分かっているな?」

【ニヤリという笑みが透けて見える様な声が外から響く。更に雷の音も聞こえるか】
【ウクの放った、恐らくは世界で最も強烈極まりない徹甲弾≠ノよる一撃が先――】

【そして、そこに秘められた雷の魔力をエルヴェツィオの穿つ一撃が解き放つ】
【バリッ―ィ!≠ニ鼓膜が破けそうな音と共に、石鬼の全身を伝う赤の結晶へ通電し】
【逃げ場を失った雷は周囲の土石流を襲いながら――発疹のような赤≠ヘ、蒸発する】
143 (埼玉県) [sage saga !red_res] 2014/05/24(土) 02:00:50.24 ID:8cK0WXUSo(5/14)

>>133-134>>135>>136

【グリースの言葉に対する反応は、無い。それはフレデリックからも】
【当然のごとくアンジェルからもであった――が、どうでもよい事だ】
【今この場において必要なのは言葉ではなく行動、それはきっと】
【禁忌とされるアイテムをも持ちださんとするグリースが一番分かっている事だろう】

【また同時に、ミドナへの加賀屋の返答もない。――それは、もうこの鬼が】
【加賀屋善助という人格を持った存在ではないからに違いなく】
【僅かな郷愁が、あるだろうか。在ったとしても、この鬼に持つには勿体無い感情だ】


【――隕石のように速度を増す聖なる槍によって貫かれた大結晶には】
【外側からも内側からもビシビシとヒビが広がり、その崩壊は間近に見え】

【更に振るわれる六刃の焔によって、完全にその形は失われてゆく】
【6つ――いや、それ以上に砕けた大結晶は、それでもなお形を止めようと血≠滴らせ】
【しかしそれも敵わないと見たか、次第にふらふらと揺れ始め】

あれあれぇ……?このリリアちゃんを知らないなんて、キミってモグリ?
 それともその格好も台詞もコスプレぇ〜?……フフッ、なんてね。

 気になるなら調べて見れば良いんじゃないかなぁ。最も……私は退治なんてされないけどさ

【――あぁ、唯一答えのある者もあった。が、今は闘いが最優先――シャボンのエネルギーは】
【空中分解した赤き大結晶の破片も含めて、全てをしっかりと捕らえ】

>>137-138

【チラと向いた半魔の視線は無視するのが上等だろう。つまり、彼の――】
【カニバディールの行動は正解だ。そのまま無視して攻撃に移る、これも良い】

【そして放たれる、啀み合う宿縁の二人が織りなす爆裂の一撃―!】
【ギアのバズーカ≠ェその傷口を二度と閉じない重傷へと作り変え】
【その奥、最早まな板の上の鯉と称してまったく問題の無い大結晶へと】

【凄まじい爆薬、爆炎、爆風と――そして形容しがたいほどの衝撃が走り】

>>139>>140

【蒼い閃光の中を更にかけるのは、全てを上塗りするような天使≠フ全力】
【専守防衛を主としたはずの彼女が何たることか――最も高威力の攻撃を放つとは。】

【その輝きには、ヴァルゴのフレデリックも思わず目を細めながら魅入っていた】
【己には無いものを持つ、優秀な部下。実に『素晴らしい』と、心中舌を巻く】
【だが有能な部下は彼女だけではない。もう一人、己の見出した奇才が其処には居て】

「……お前を見つけた私の瞳は、どうやら節穴ではなかったらしいな。…フフッ」

【最後の最後、念押しとばかりに放たれる――それは矢と形容していいのか、分からないが】
【巨大な相手には似合いの武装。それが閃光の中に消えるのを見て、フレデリックは満足気に笑っていた】
144 (埼玉県) [sage saga !red_res] 2014/05/24(土) 02:01:21.36 ID:8cK0WXUSo(6/14)
>>ALL

 オ 、 ッ … ゴ 、 ア ァ ァ ォ ォ ォ … ! ! 

         … ― ― オ オ オ オ ォ ォ ォ ォ ォ ォ オ オ !!!


【無数の砲撃を、術を、或いは弓矢や剣を受けて、石鬼の身体が崩れてゆく】
【岩肌が崩れるようにボロボロと肉が崩れ、霞となって霧散してゆく】

【そう――肉だけが消えてゆくのだ。表皮と、骨と、それに準ずる硬物と】
【加えて胸部の砕けた赤き大結晶がその場に残り、崩れ、どしゃりと音を立て】
【やがて頭の無い鬼の化け物は――かつての加賀屋善助は、全ての力を失う事となる】


「……終わりだ、加賀屋。せめてこのゼン=カイマの地で、我が手によって眠るがいい
 貴様をこの道に引きずり込んだ、愚かな男の手によって…――な。」


【――機兵から姿を表した騎士団長の姿は、実に痛烈なものであった】
【先ず、理由は分からないが頬に大きな青痣があったのと、唇を切っていて】
【どうも誰かに殴られたらしく――また右腕は肘から先が、左足は足首から先が無く】

【なんとか身体を支えるのは、左腕にしっかりと持った長大な宝槍カテドラルと右足だけ】
【そのままの姿で雨と風の中を進んでゆけば、槍の穂先を小石程度にまで姿を縮めたソレに向け――。】


【――そうして、残った結晶塊もヴァルゴより降り立ったフレデリックの手により破壊される】

【静かに、雨と風が止んでゆく。代わりに顔を覗かせるのは、黄昏にも似た朝焼けだ】
【凍りついた土石流も、その主成分たる血液が地中に染みこむようにして消え始め】
【血の染みだす岩も動きを止めて、まったく石鬼の力は失せていた】

【闘いは――石鬼との闘いは、終わりだ。しかしフレデリックの性格なら勝どきでも上げそうなものを】
【彼は何も言わず、大きな遺骸を見上げて黙していた。雨上がりの爽やかな微風が頬を撫で】


「…――皆様、ご無事ですかッ!…ぁ、大司教様…!やはりこの機兵は……。」


【結局、静寂を打ち破ったのはアレクサンデル。壮年の彼も傷を負ってはいたが、無事らしい】
【流石は北方とはいえ騎士団長というところか。彼の言葉にも、フレデリックは何も言わず】
【ただ静かに呟いて、大地に指で文様を描き、数秒ほども待つと――】

【――発生するのは、ゼン=カイマ全域を覆う最大の治癒魔術。今さっき負った傷は勿論】
【場合によっては古傷すらも快癒させる、第三近衛騎士団の長しか知らない大魔術である】

【その対象は、拒まぬもの全て。セリーナというUTの長も、SCARLETのロウも】
【或いは最も因縁深い相手だろうグリースであっても、その恩恵に預かることは可能だ】
【唯一、途中で横槍を入れた小柄なメイドと半魔は居心地が悪そうにしていたが――】


【そこから数分後には、救護の者が来る。応援として駆けつけた者達が来る】
【彼らはもう終わってしまったのかと安堵の声やら怨嗟の声やら、揶揄を飛ばすけれども】

【――フレデリックは何も言わないで、疲れたようにその場に腰を下ろした】
【背後に巨大な鬼の遺骸をそのままにして、ヴァルゴと、治癒魔術と】
【そして自らは癒えない胴―アンジェルによる、呪いの―傷と、それらからの疲労だろう】

【まず、終わった。一先ず目に見える強大な敵は、完全にそのコアを失った】
【一部の者は救護班に身を預けて去るのだろうし――或いは増援はふて腐れるだろうか】
【残るものも居るはずだ。これより先に何が起こるかは、もう少し日が上ってから、分かるだろう―。】

/これにてイベント『Side:F―聖地巡礼ノ終』のPart1を終了とします!
/Part2も参加の方は明日もまた!今日だけ、という方はこれにて!
/何はともあれ、お付き合い頂き有難うございましたっ!お疲れ様でしたー!
147 2014/05/24(土) 02:36:29.98 ID:SZZcxLTeo(4/8)
>>142>>143>>144

「モグリじゃないよな?情報にめっちゃ疎いだけなのだから、頻繁に人里から離れてるし
……あの可愛らしい御嬢さんはリリア君、過去の六罪王さ……今服役中でこの間セリーナ君を助けてくれたのだよ」

……なるほど、うちのドラも似たような活動をさせた覚えがありますし、そういう事なのでしょう
命を助けていただいた以上は刃を引くのが道理―――まあ納得はいきませんが


【どことなくしかめっ面が抜けないシスター・テレサは武器を収めてその鬼の遺骸に改めて目を向ける】
【ようやく仕留めることが出来た物の……久々に命の危機を本気で感じさせる強大な敵だった】
【ひとまずは任務を完了させたことを喜ぼう―――そう考えたとたん、彼女が糸が切れたように座り込む】

【一方の"WILD"はやれやれ、と言った感じで彼女に手を貸しながら】


「……しかしマーシャル君に完成品を渡すだけの予定だったのに普通に前線まで殴り込みに来てしまったな
セリーナ君は……ふむ、まだ『起動しない』か、理論上はあれであっているはずなのだ……何がまだ足りない……?
それにしても無茶苦茶な戦い方をするよな、もしかしてアレも原因の一つなのかね…?」

「まあいい、エリー君」テレサです「細かい事はいいじゃあないか……とにかく、君は少々怪我がひどい
後の事は私に任せて君はもう休みなさい……そしてマーシャル君>>145!遅くなったが今やっとこれを届けることが出来たな

さあ受け取りたまえ、これが君に差し上げる新たな装備、象徴武器≪シンボリックウエポン≫……『幻影の魔術師≪ミラージュ・マジシャンズ≫』だ
これを持って君の銃の能力を起動してご覧……するとその銃が真の姿に変化し君に新たな力を与えるのだ


【そう言いながら彼は一つのスーツケースを取り出し、渡してくるだろう】
【中に入っているのは一組の拳銃……一見何の変哲もない品に見えるが……?】

/では主催のかたお疲れ様です!そしてロウさん、このレスの次でかいつまんで説明し切りますが
/眠気がひどいので明日に回します……お疲れ様でしたー
157 (埼玉県) [sage saga !red_res] 2014/05/24(土) 18:01:53.10 ID:8cK0WXUSo(7/14)
【石鬼・加賀屋善助――その成れの果てをついぞ討伐し終えて、その一時間後】

【騎士団長フレデリックの術により身を癒やしたもの、癒やさなかったもの】
【時には癒しても尚、精神的な疲労によって昏倒し後方へ運ばれたものも居た】

【廃墟以下――ガラクタの転がる更地と化したゼン=カイマからは、一時的に全員が撤退】
【第三近衛騎士団の面々と『待たせて済まなかった』という旨の会話をしたフレデリックと】
【それから例の二人――メイドと半魔だが、その三人が残っていたという程度だ】
【或いは、希望すれば他のものも残れるが――『暫く一人にしてくれ』とでも言われるハズ】

【陽は既に半分以上も顔を覗かせている。穏やかな一日の始まりを、誰もが予感しただろうか】


【――事が起きたのは、そんな折。朝靄の中、ゼン=カイマから強い衝撃音が響いたのである】
【増援に駆けつけたもの、継続して留まった者、治療のために野営地へ戻っていたもの】
【そういった者達が音に引き寄せられてゼン=カイマへと戻って見れば――!】


…――アハハハハハッ!どうしたのかしら団長さん!?
 前に見た時より何倍も何十倍もノロマで惨めね、ふふっ…―!

『ちィ……!妙な気配が残っていると思えば貴様だったか……!!
 加賀屋の石筍を覆っていた奇妙な大結晶……あれも貴様の仕業だなッ!』


【巨大な石鬼の遺骸前、其処で皆が見るのは騎士団長フレデリックと――】
【朱色の髪をした女性――アンジェル・ベルジュロンが刃を交わす姿である】

【フレデリックの姿は先程までと変わらない。右腕、左足首から先は無論喪失したままであり】
【ローブの胴部分にはべっとりと血が滲んでいて、額には緊張からか脂汗が浮いており】

【一方のアンジェルは、笑っていた。首筋には逆五芒星―カノッサ機関の文様を刺青し】
【服はかつてを知るものなら驚愕する程に肌の露出が多い、薄衣のようなもの】
【何より彼女は血に塗れていた――刀も、頬にも、髪すら血を吸ったような色合いで】


だったらどうだって言うのかしら?とても素敵で、楽しかったでしょう?
 全身を血管のように駆け巡る結晶の色合い……アレが元々何だったか、分かっていて?
 くすっ……そもそも今の私を作り出したのが貴方の仕業だっていうのに、ねぇ……。

『…――私の事も忘れないで頂きたいものですね。』


【押され気味の騎士団長を横から救うのは小柄なメイド。奇怪な大剣を持って斬りかかれば】
【アンジェルも流石に背後へ飛んで、石鬼の骨に着地する】
【此処に来て彼女は、まだ数多くの戦士たちがゼン=カイマに残っている事に気付くのだろう】
【一方で戦士たちもまたアンジェルの存在に気付く事になる。武器を持ち、笑う妖魔のその姿に】


……へぇ…?世界中で敵を作ってたのに、いざとなったら集まるのね。
 とっても素敵な協力の精神だけれど……ソレって、今の私にはとても邪魔なの

 だから『消えて』もらおうかしら…――夢の中でタップリと、ね?


【此処が関門となる=\―そのことを先ず、肝に銘じて次の行動を受けるべきか】

/続きます
158 (埼玉県) [sage saga !red_res] 2014/05/24(土) 18:03:05.27 ID:8cK0WXUSo(8/14)

【アンジェル・ベルジュロンは、その空色の瞳を怪しげに光らせて妖術を発動させた】
【それは、己の目を見たものを幻惑の世界に誘う業。つまり、見るか見ないかが分かれ目なのだ】

【見てしまったものは、即座に周囲の世界が真赤な血の霧に覆われてしまうことだろう】
【周囲からはアンジェルの笑い声が残響の如く耳に触れ、不快な温度が身を濡らし】
【やがて数秒後に、霧の奥から唐突な斬撃≠ェその者の胴を狙って繰り出される】

【幻惑の術とは言ったが、この斬り付けは真実。もしも避けられなければ深い傷を追うだろう】
【だが同時に切りつけた相手――霧の向こうに見えるアンジェルもまた一つの真実】

【彼女に対して攻撃を行い、傷を与えることが出来れば世界の景色は元に戻る事となる】


【一方で、術に掛からなかったものはそのままゼン=カイマでの戦闘が開始となるわけだ】
【敵は先の石鬼よりも圧倒的に小さな、アンジェル・ベルジュロンという女性が一人だけ】
【対して味方は15人ほども居るだろうか。大したことはない――そう思ったなら、死に一歩近づけるだ

ろう】

【平穏無事に、術に掛からなかったものの足元。其処には複雑な形状の魔法陣が出現し】
【恐らくは召喚の魔術だろう。へし折れ、荒々しく尖った無数の骨の槍が突き出すのだ】

【しかもこの攻撃、魔法陣の出現から攻撃までのラグが非常に短く】
【また骨は汚れていて、恐らく毒が付与されているのだろう。まともに喰らえば】
【そもそも肉はズタズタに避け、オマケに思考がまとまらなくなる、という最悪のオマケ付きなのである




【術にかかるか否か、攻撃を喰らうか或いは返せるか。初手から相当な苦難の想像される、この闘い】
【彼らの不安や焦りをよそに、唯一の敵は笑っていた。それはそれは愉しそうに、嘲笑っていた。】

/こちらはイベント『Side:F―聖地巡礼ノ終』Part2の投下文となります。
/ですが先日同様、イベント開始時間までの状況把握用ですので
/参加者の方は開始時間まで今しばらくお待ち下さいませっ。
159 (新潟県) 2014/05/24(土) 19:36:38.48 ID:iygabG1ro(3/9)
>>157‐158

【フレデリックの大魔術により癒やされたロウの身体から蓄積されていた筈の疲労は消え失せ、氷の弾丸に吐き出した魔翌力も全回復していた】
【―――それはつまり、フレデリックに借りができたということでもある。疲労した所を狙って来るのではないか、などと疑った自分が恥ずかしくなっており】
【いつかまた協力する日が来るのなら、この借りは返さなければならない―――などと思っていた所に、早速機会が舞い降りたのだった】

【―――突如、響く衝撃。地震とは違う。大きな、そして怪しげな魔翌力が肌を刺している。更なる苦難が己を待ち受けていることを知ると、苦笑いが思わず浮かんだ】
【舞い戻るは戦場、ゼン=カイマ。ロウが作った氷の巨大オブジェは既に少しだけ溶け出しているだろうか―――否、気にするべきはそんな事ではない……!!】

てめっ、フレデリック……ッッッ!! おいどうなってんだオイッッ……!! セリーナが返せと叫んだアンジェルはッッ、俺等が倒すべき敵なのかよッッ!?
否ッッ……コイツは敵だッッ、首筋のカノッサ、その表情、その雰囲気―――SCARLETの敵であり、俺の正義を歩む上で打倒しなければならない敵だッッ!!

【フレデリックが今まさに髪の赤い女性―――アンジェルと戦っているのだ。しかもフレデリックの身体が万全ではないこともあるが、苦戦している】

【鬼との闘いで、セリーナは確かに「アンジェルを返せ」と叫んだ。ロウは遠くから攻撃を仕掛けていたのでハッキリと彼女の姿を見てはいなかったが―――】
【セリーナがアンジェルの姿を見たという事実は揺るがないだろうか。アンジェルに関しては、自身の友人である瑛月やニュースから多少情報は仕入れている】
【―――が、聞いていた情報はこの時点で殆どあてにならないと言うことも分かった。UT所属、元自警団。それだけ聞けば明らかに正義側だが―――】
【姿を見れば、寧ろ立ち位置は真逆。何せ首元には、正義側が妥当すべきカノッサの紋章が刻まれているのだから】

……おいおい瑛月よぉ、コイツが噂のアンジェルちゃんかい。―――全然話違ェじゃねーかあの糞ムッツリ侍が……。
レナール襲撃みたいに心神喪失って感じにも見えねェ、セリーナには悪いがコイツは……本格的に牢屋に閉じ込めなけりゃならねェな。

……―――夢ェ? 悪いが俺は寝てる時は夢見ねぇんだよ、なんせ起きてる時に「不殺」なんて夢見がちなことほざいてっから―――ッッッ、コレは……!!

【耳から仕入れたアンジェルの情報と目からの情報が違いすぎる、と情報提供元の友人に文句を言いつつ、ロウは右手に赤、左手に蒼の銃を具現化する】
【―――コイツは敵だ、と判断を下し、ソフト帽の鍔を銃口で押し上げ、アンジェルに正義の眼光を突き刺した。―――同時に、世界が真っ赤に覆われようとしていた】
【……コレは幻覚。直ぐに気付いたロウだが、何故か表情はニヤリと微笑んでいた。―――彼の首元にかかったペンダントの宝玉の名を、彼女は知るはずも無いだろうから】

/続きます
175 (埼玉県) [sage saga !red_res] 2014/05/24(土) 20:41:26.77 ID:8cK0WXUSo(9/14)
>>159-160

『…――それは僕が説明してあげるよ、SCARLETの銃士さん。
 あぁ失礼……僕の名はアンドレイ……いや、ダグラス≠フ方が、分かりやすいかな?』

【声は背後からだった。ワイシャツとジーンズのラフな格好に、ふわりとした金髪】
【――仮面は無いが、間違いない。ラグナールを壊滅させた六罪王であった】
【確か、フレデリックと機関はつながりがあるとか噂されていたが――そういう事、なのだろう】

【そして彼の口から言葉短に語られるのはアンジェルの過去だ】
【機関の兵器として実験・養育され、その過程で植えつけるべき絶対悪の概念が反転】
【つまり正義こそ絶対だという思想を持ち、かつその記憶を失っていた――】
【――それを自分が騎士団長に指示して取り戻させたのが、この結果だ、と。】

『……つまり、君がやるべきはただひとつさ。そこのちょっとヤバイ修道女みたいに
 彼女のことをボコボコにしてUTにでも連れて行けば良いんだ……よろしくね?』

【――と、無責任に言葉を切りながらダグラスはふらりと瓦礫の影に消えた】

【一方でアンジェルへの攻撃だが――有効化と言われれば、それはまだ分からない】
【氷柱に関して言えば、あっさりと手にしていた刀で真っ二つに切り落とし】
【それが砕けはしたが、氷の礫も腕を振るうことによって弾き落とす。実害は、無い】

>>159-160>>162>>168>>170

【更にアンジェルは左腕で小さな魔術を発動させた。それは転移の者に違いない】
【出現するのはどっさりと大量のバッジ=\―ボロボロと地面に落とせば、飲み込まれ】

【――そして数秒後。ロウと、それから目に付いたのだろう。シーナと、ソロモン】
【加えて攻撃を仕掛けてきたヒライの足元からさらなる攻撃が仕掛けられる。それは――】

【何十もの数の大きなムカデ≠ェ出現し、攻撃的に彼らを襲おうとするのである】
【確実にアンジェルの仕業に違いない。もしも噛まれれば、僅かな倦怠感や麻痺が全身を襲い】
【更に数を重ねでもすれば心肺機能の低下も考えられる――厭らしい上に精神的にも強烈な一撃で】

/続きます
176 (埼玉県) [sage saga !red_res] 2014/05/24(土) 20:41:49.04 ID:8cK0WXUSo(10/14)
>>161>>164>>165>>166>>167>>171>>173

【攻撃に成功したものは、その全てが幻術の世界から開放されることとなる】
【そして術が解けた者達が現実の世界、瓦礫と灰色とに塗れたゼン=カイマに帰還すれば】
【最初に目にするのは――攻撃を受けたそれぞれの箇所に傷を負ったアンジェルだろう】

【チップスの放った三本の矢は胴と足に。グリースの弾丸は、聖のものが額を】
【そしてもう一方が腹部を撃ち貫き、マリアの居合は肩から腰まで真っ赤な線を作り出している】
【エルヴェツィオの一撃も大きい。右肩への剣の一撃は、確実に骨ごと焼いていて】
【最後を締めくくったのはカズネの爪≠ニ、アーシャの炎であった】
【唯一、WILDの手は届くより先に幻術が解けてしまったが…――。】

【――此処に加えて、ソロモンの砲撃とヒライの銃撃が彼女を襲う】
【単純な人間なら即死するような連続した攻撃だ。これには流石のアンジェルも、と――思うなかれ】

【それらの傷は全て、まるで壊れた粘土細工を巻き戻して見るように治癒してゆくのである】
【恐らくこの力、先ほどまで戦っていた石鬼と同等のモノ。――いや、あるいは】
【石鬼に対してアンジェルが力を貸していた、という推論すら成り立つような、力であって】

【ただ強いていうなら、グリースとマリアの仕掛けた聖≠フ力は治りが遅く】
【一般的な攻撃に比べれば余程利くらしい、というのが分かるはずだ】


【そして直後、幻術を破った者らに向くのは砲台≠セ。地表から骨と、肉と、血が詰まって出来た人頭の砲台】
【ちょうど口の部分がバレルであり、危険な輝きの刹那――凝縮された悪意が打ち出される】

【その威力は旧式の対物ライフルに匹敵する。喰らえば肉体に大穴が空くことは間違いなく】
【それも弾丸は鉛球ではなく、人間の残骸を利用しているのだ。何かに触れれば炸裂し】
【例えばそれが体内だったなら、拡散して体内をズタズタにするに違いなかった】

【また、タチが悪いのは威力と造形だけではなくその性能もである】

【恐らく半生体なのに違いない。再装填を開始しながら、この砲台は別の戦士を――】
【シーナやヒライを狙い始めていた。――幸い、真赤に血を滴らせる砲台の耐久力は低そうだが―。】

>>ALL

【――どうやら、石鬼のように一筋縄では行かないらしい。その耐久力が段違いだ】
【回復速度は10秒もあれば肉体を復活させられる程で、弱点らしいものも見当たらない】

【そうなれば彼奴の魔力を削ってゆくより他はないだろうし――いや、或いは】
【この場には聖職者も複数いる。倒しきれない化け物をどう倒すか、それくらい想像は付くだろう】
【それにしても相手の損耗が在ったほうが有利なのは確かだ。先ずは場当たり的だが】
【各局面を凌いでゆくより他にない。――ヴァルゴ≠ニいう秘密兵器も、側には在ったが――?】
190 (埼玉県) [sage saga !red_res] 2014/05/24(土) 22:14:54.44 ID:8cK0WXUSo(11/14)
>>178>>179>>180>>182

【ロウの弾丸がアンジェルの左肩を穿ち――いや、破壊してその腕ごと切り離し】
【更にグリースの貫手がゾブっ≠ニいう感触と共に、その内臓を掻き荒らす】
【聖の属性がより強大だからだろう。吐血の量も傷の治りも先ほどの比ではない】

【次いでアーシャの火球が叩き込まれて、その妖艶な姿が真赤な火柱となって燃え上がり】
【最後にシーナの――否、織守の突撃槍の如き一撃がその身を貫き瓦礫に打ち止める】


【それでも節々で反撃が在った。先ず、グリースにはすれ違いざまに刀を振るって胴を両断せんとし】
【アーシャの火球はその悉くを同じく刀で――妖刀で払い落とし、致命傷≠防ぐ】

【その上で、遠距離からの――つまりグリース以外の攻撃をしてきたもの全てに向かって伸びるのは】
【落とされた左腕が回復する途中で変形した、非常に鋭く長い骨の針≠ナあった】
【アーシャ、ロウ、織守へ。それぞれの喉を狙って伸びるのは、人差し指から薬指まで、計三本の骨だった】

>>181>>183

【チップスの弓矢と、カズネの光芒。更に幾つかの火炎や斬撃もあるのだが――】
【主にこの二人によって砲台は早くも壊滅状態となる。ぐずぐずと肉が崩れれば】
【そこに残るのは複数人分の骨。人間の白骨死体が、そこには転がっていて】

>>185>>187>>188>>189

【ここからが攻勢の後半戦。突撃槍から身を退けて復帰を図るアンジェルの身を】
【第一にヒライの弾丸がズガンッ!≠ニ捉え、聖の属性が動きを僅かばかり留め】
【更に後に続くのがソロモンの瓦礫弾。胸部を穿つと、びしゃりと血が飛び散って】

【その隙を更に広げるのがマリアの光弾。全身を浄化するような一撃が迸り】
【肉を焼くような臭いと、煙――身を焦がす様子が見て取れる】
【やはり有効打ではあるのだ。間違いない、そして更に接近を図るのがWILDで】

【彼の行動――聖油を塗るというのは、一見すれば効果も怪しいのだが】
【実はこれが最も効果的であった。一瞬だけ、絶対に手放さない刀≠握る手が緩んだのだ】


【―――これは全員が注目すべきこと。刀が離れかけた瞬間、濃厚な妖気が晴れるのである】
【察しは付くだろうか。これがどういう意味を持つのか、全員が理解できるだろうか】
【もっとも、直ぐに彼女はWILDを蹴り飛ばそうとし、再生した左手で右腕の油を払い落とすのだが――】


>>184

ふふっ……流石に数も揃えば、ちょっとは出来るようになるのね……?
 ……でも、ダぁメ…。あなた達の力じゃ、そんな程度じゃ私には勝てない…。

 …――第三近衛騎士団なんて言っても、名ばかりだもの。
 あなた達の騎士団長は、浅はかな友情とやらで虎の尾を踏んだのだから
 それにつき従う部下も馬鹿ばかり…。……当然の結果だと、そうは思わない?

【――最後の最後。大きな隙が出来て、アンジェルが立てなおそうとしたその折であった】
【暗い。ふと上を見上げれば、先に石鬼を真っ二つにした機兵の矛が迫っていて】
【その腕を見れば第三近衛騎士団のメンバーが一人――小さな舌打ちが聞こえると共に――】

/続きます
191 (埼玉県) [sage saga !red_res] 2014/05/24(土) 22:15:26.96 ID:8cK0WXUSo(12/14)

>>ALL

【絶えず続く攻勢の中、グラッ!≠ニいう揺れが唐突にゼン=カイマを駆け抜けて】
【石鬼の遺骸前――つまりフレデリックを覆うような形で、10m程度の肉人形が出現する】
【これも様々な半生体の武装――鞭や砲台などと同じく、人間が元の素材だと思われた】

【――此処まで大量の人という素材=\―ゼン=カイマに遺体が無かった理由も、もう明らかだ】

【人間を元に作り出された人形は、下半身の無い化け物だった。目と、歯と、爪と】
【後は皮膚も何もない。むき出しの肉体は真赤に光り、筋繊維は時折不快げに鳴動し】


【アンジェル・ベルジュロン自身は矛の下。しかし魔術が再度発動する。恐らくは肉人形がその起点だろうか】
【短めの脈動、そして――周囲四方、全ての大地という大地から真っ赤な泥濘が腕を形作り】

【そしてべったりとすべての―空に居るものを除いた―戦士の足へ、肉体へと這わんとする】
【この腕は伸縮自在であり、触れればひやりと冷たいが、直ぐに肌に痛みが走るだろう】

【無理やり引き剥がせば分かることだが、その泥濘の腕には掌にびっしりと牙が並んでいて】
【まるでヒルのように、血と――それから魔力を吸い尽くそうとするのである】
【かつて恐水鳥テナー≠ニ戦ったものであれば、その際の寄生虫を思い出すだろうが――つまり、アレだ】

【更にたちが悪いのは、この腕が人間と同様の長さではない事。何メートルでも、何本でも生え伸びて】
【足場の上へ上へと逃げようとも、かなりの素早さで追いかけてくる事である】


「くっ……ぐぅ、おォォ……!貴様っ、小娘が……!!
 …――貴様らッ…!今直ぐヴァルゴ≠ノ飛び乗るのだッ!
 あの機兵には魔力の守りがある――急げ…!死にたくないのならな……!!」


【――その腕の性質から、騎士団長フレデリックは人形の向こうで全身を雁字搦めに封じられた様子】
【最早槍を振るう事すら出来ないが、それでも言葉は発せる。周囲の者たちへ告げるのは】
【今は沈黙を保ったままの機兵に寄れ、というものであり――言葉に応じて、機兵は動いた】

【動いた=\―? 操縦者は、つまりフレデリックは既に降りている、が――。】


【ともかく、だ。この泥濘の腕を何とかするには、彼の言葉に従うか、空に舞い上がって逃げ延びるか】
【或いは――少々危険だが、自身の周囲にせまる腕を悉く火炎で吹き飛ばす、半魔の側も安全圏ではある】
【他に可能性があるとしたら、やはりそれは肉人形を叩くことだろう。先ず間違いなく回復力は高いとはいえ】
【この魔術の起点になっていることは確かだ。多大な魔力も感じる――削れる量も、それに比例するのは間違いない―!】
206 (埼玉県) [sage saga !red_res] 2014/05/24(土) 23:56:20.30 ID:8cK0WXUSo(13/14)
>>193

【――救出は成功する。何故かといえば、肉人形があくまでも人形≠ナしか無いからだ】
【自発的な行動が薄い――再生は出来て魔術も仕えるようだが、生物とは言い切れない】
【その弱点が、正面突破―!それ故にフレデリックはその身を焼かれながらも引き出されて、生還し】

「き…貴様ッ……!よくも、私をッ…!…っ、だが許してやろう…。
 教えてやるとも、奴を封じる策を……あの刀≠セッ…!!

 アンジェル・ベルジュロンは、確かに機関の呪縛に囚われている
 それ故、UTだのを敵視するが……その悪意をねじ曲げたのが妖刀≠ノ違いあるまい…。
 つまりあれをなんとかすれば、妖魔とはいえ奴は対処できない存在ではなくなる筈―!」

【アーシャを睨みながらも告げる言葉、刀を何とかしろというものだった】
【確かに、先ほど異様な感じもした。フレデリックは横柄だが――聖職者としては一流だ、信じて良い】

>>196

『――ようシスター、これからのんびり朝のお散歩か?……なんてな
 動かすならそっちだぜ。ソコに手を置いて、念じれば動く……"アイツ"もそうしてたからな
 あいにくと俺はそうする気はないが……此処に来たってことは、そういうことだろ?』

【ヴァルゴのハッチを開けたなら、そこにいるのは一人の女性だ】
【それもグリースなら誰か知っているだろう。BB=\―成る程、フレデリックの最初の傷】
【頬の青あざは彼女の仕業に違いない。確か、騎士団長はUTを襲った際、彼女を火だるまにしたそうだが、それか】

【――ともかく、指差す先には椅子が在った。両手を置く丸い水晶と、全方位のディスプレイも有り】
【動かすにはとてつもないパワー≠ェ必要となるが――今さらなりふり構っても居られまい】

>>197>>198-199>>201>>202

【アーシャの先駆けに続いて、織守の紙折り猪がズシャッ!≠ニ鈍い音を立てて吶喊する】
【それに加えてソロモンの火砲が肉を弾き飛ばし、宛ら肉人形はサンドバッグの様相で】
【しかし終わらぬのは攻勢のすさまじい所。WILDの放った冷凍ガスが身を固めれば】
【そこをすかさずチップスの長大な矢が貫いて、面白いように魔力が肉片と共に消し飛んでゆく】

【それでも尚復活を図ろうとするのが恐ろしい所だが――僅かに、見えた】
【石鬼と同じような赤い結晶がその身の奥底に。あれを壊せば、或いは――!】

>>194>>195>>203

【攻撃に移らず次に託すもの、ヴァルゴのもとで一時的に身を守る者、力尽きる者】
【彼らはそれぞれいる場所も信念も異なるが、此処で力を蓄えるのも上策だ】
【何故かといえば直ぐにわかるが――アンジェルの魔力が減りつつあるのが大きいか】

【時に、マリアの心配。つまりフレデリックだったが、彼女の術が放たれた時には】
【既にその姿は別所で横たわっていて、一応は無事――安心できるだろう】

/続きます
207 (埼玉県) [sage saga !red_res] 2014/05/24(土) 23:56:36.57 ID:8cK0WXUSo(14/14)
>>200

【総員で肉人形を攻撃するならでアンジェルを狙ったのは、慧眼と云う他ない】

【ふらりと立ち上がったアンジェルの姿は凄惨だった。身はほぼ半分に断ち切られ】
【全身血みどろの酷い格好で、人間的な姿をしているだけより悲愴な感が強く】
【丹田の辺りに打ち込まれる強烈な弾丸は、既にグロッキーに近い彼女の身体をくの字にへし折り】

【――その瞬間、勢いに乗って刀が飛ぶ。手を離れた妖刀が、肉人形の側に落ちた】

>>205

【半魔の側にまで行ったのなら一先ず安全だ。何せ、存在が存在――泥濘の腕など虫けらの扱いだ】
【そしてその半魔もまた、面白げに彼を見てクスリと笑った。次いで聞こえるのは足音か】
【ヴァルゴの方向から聞こえる物。それはきっと、彼には聞き慣れたもののハズで】

『…――よう相棒、こんな所で死ぬんじゃねェぞ?飲んでない酒がたんまりあるんだ
 それに悪魔の前で死ぬなんて縁起でもねェ……ケリ付けるぜ、オイ…――!』

【赤髪、勝ち気な笑み。深紅のジャケットに白のホットパンツ、加えて黒い流線型の鎧を引き連れた女性は】
【彼の側を通りながらニヤリと笑って言葉を添え、そのまま肉人形の方へと駆けてゆく】
【――彼の放った銃弾は、的を捉えて炎に包む。宛らバーベキューだ――食べるにはちょっとばかり、気の湧かない肉だったが】

>>ALL

【無数の攻撃に晒されてベチャベチャと肉片を飛ばす人形は、まるで物語のスライムだ】
【しかし止まらない――その回復性はやはり凄まじい物があって】
【アンジェル自身に比べればまだまだだったが、一瞬見えた大結晶は直ぐに隠れてしまい】


【――足掻くように放たれるのは、超広域の魔法陣。その範囲は容易くゼン=カイマを覆うほどであり】
【僅かなタイムラグを置いて発動するのは瘴気≠ナあった。どうも今までとは気色が違う】

【先までの攻撃は全てが血液と人体を用いたグロテスクかつ冒涜的なモノ】
【だとすればこれは――何≠セろうか。ちなみにその瘴気、吸込めば内側から肺や気管を刺し】
【更に心持ちの弱い者に対しては、その身を支配して他の者に攻撃するよう仕向ける力もある】

【加えて言えばこの瘴気が人間の白骨死体、つまり元は砲台や槍として機能した者達に乗り移り】
【これら無数のスケルトンも戦士たちに襲いかかることも忘れてはならないだろう――ただ】

【如何に精神を侵食し、冒すものであっても――此処に居合わせた戦士の中で、耐えられぬ者など居るまい】
【むしろその身に直接悪意を感じることによって理解するはずだ。アンジェルの悪行の真意――理由。】


 【それが紛れも無く、手放した妖刀≠ナあるということに―!】
 【当の刀は既に肉人形が回収した。するとどうだ、単なる肉の塊だったはずが】
 【徐々に膨らみを縮め、その身を人間に近い四足の存在に変えてゆくではないか】

 【更に言えば、その背後には強大な瘴気の固まりが見える。聖職者でなくとも、だ】
 【血が濃縮されたようなどす黒さが霞となったような――そういう瘴気が、無数の戦士に睨みを向ける】


【―――ただ、あまりに遅い。仮にアンジェルを支配したほどの力が最初から相手だったなら】
【それはきっと、単純な戦闘では終わらない結果になったであろう事は、予測できる】
【しかしこのタイミング――遅い、おそい、遅すぎる―!ましてこの場には、古の機兵ヴァルゴ≠ェ居る!】

【ヴァルゴの周囲に逃げた者達は見るだろう。汚れた泥濘の腕がその盾より内部に近づけず】
【また瘴気も同様に――いや、近寄れないどころか、消滅する強烈さを】

【元より機兵は如何にして作られたのか、それは分からない。しかしこの機体が目覚めたのにはわけが有り】
【一節には、これは神の創造物であるとも言う。だとすればこの浄化の力も――真偽はともかく、頷きたくなるもので】
【更に云うなら、ヴァルゴの側に居たものは全く無事に済むのだ。明確な敵が分かった上で、無傷でいられるのだ】

【他の腕を逃れた者も同じ。これは明確な攻撃のチャンス、それもアンジェルと刀を切り離した今、肉人形は格好の的―!】
【どれだけ強い怨念や妖気を纏っていようが、無敵ではない。朝焼けの光が、一層強く戦士たちを照らしだす――!】
226 (埼玉県) [sage saga !red_res] 2014/05/25(日) 01:38:58.08 ID:MAcsAYTdo(1/13)
>>211>>212-213>>214

【ドガァァン!=\―と、凄まじい轟音が響く。ソロモンによる十字砲の射撃】
【それによるスケルトン、そして肉人形の外周を吹き飛ばす、素晴らしい彩りの音楽だ】
【この露払いによって再び結晶が顔を見せる。対抗すべく肉人形は手を形作るが――】

 
         ―――――――ッ…――!!!!∞


【それを阻止するのがロウと織守による攻撃であった。ロウの射撃が先だ――結晶に確かなダメージを与え】
【刀を握る手の形成がストップする。そして追撃をかけるは織守の放った雷撃、神の乾坤に等しいソレが身を灼いて】

>>218>>219>>222

【残念ながらさっさと向かっていったベイゼから返事はない。けれどもその向かう先】
【彼が撃ちぬく対象を減らすためかわからないが、黒い鎧が暴れまわっているのは分かるだろう】

【そしてその弾丸がついに肉人形を捉えた瞬間、追いつくように強烈な矢が風を切って突き刺さり】
【内部から肉塊を爆ぜさせるような攻撃に対して、対象はボコボコと肉の再生を繰り返し】
【ぎりぎりのラインでその身を防ぎ続けるが――それもできなくなるのが、カズネの光芒によって、だった】

【ついに肉体の表面を再生もできず、核を強烈にロストしかけた肉人形はふらふらと歩みだし】
【しかし刀だけは手放さない辺り、やはり木偶なのだ。本体はあくまで刀――それを悟らせるには十分か】

>>215>>223>>224

【人は陽の光を好む。例えどのような人間であっても、暖かな光を嫌うものは居ない】
【それと逆に――どういった経歴を持つかわからないけれども、妖刀は違った】
【まるで太陽その者の様な輝きと、浄化と、そこに込められた聖女の祈りと】

【――全てが、妖刀の身を炙るに十分だった。肉人形など言うまでもないことだ】

【ぶすぶすと焼けて、熔けて、燻る人形へのトドメは――もっと単純なパワーによる物】
【つまりアーシャという勇者の一撃によって、結晶外部の肉片は全て打ち砕かれる】
【べしゃりと跳ねた一部は燃え、一部は虚空に消え、一部は大地に解けてゆき】

【更に露出した結晶への追い打ちはWILDによるチェーンソーという、実に原始的かつ】
【合理的で物理的な攻撃によって切り裂かれ、粉々に砕け散ることとなり――】

/続きます!
227 (埼玉県) [sage saga !red_res] 2014/05/25(日) 01:39:36.35 ID:MAcsAYTdo(2/13)
>>216-217

【最後、最後。最早動くことすらままならない肉塊と、妖刀と、力の尽きかけた結晶と】
【それらを一片に片付けてしまうのがヴァルゴによる――グリースの、規格外の一撃だった】

【機兵の拳は彼女の魔力と指示を受けて確かに動き、地鳴りがするほどの威力を】
【悪意の残滓へと叩きこんで、更に大地そのものを浄化させてゆく】
【先の石鬼との闘い、そして今――妖刀による血液の侵食が在ったのは確かなのだ】
【その浄化は、今にも、これからにも役立つ攻撃。単純な排除ではない、意味のある拳】

【――それでも尚、もぞもぞと這い出るのはサッカーボール大の肉のかけら】
【ごろりと這い出したそこには妖刀が未だに握られていて、どれほどしつこいのかと疑わせる】

【幾多の勇者の攻撃を――特別、天使の如きマリアの浄化と、神の如きヴァルゴの鉄槌と】
【その2つを食らってなおも動くというのは以上と云うより他に無く―――。】


>>ALL

【肉人形――いや、取り憑かれた以上は妖刀≠ニ呼ぶべきか――妖刀は】
【今まさにこれから反撃である、なんて思っていたに違いない。しかし遅い、それは記した通り】

【火炎、銃撃、砲撃、魔術、そして何よりヴァルゴによる一撃を受けた肉塊は】
【その原型を留めぬ状態で蠢き、それでも尚復帰戦と、肉体を大地に溶かしてゆく】
【血液になって逃れようと云うわけだ。となればなるほど、アンジェルの血と肉による攻撃も】
【やはり妖刀の性質故か――しかし、その脱走はあえなく失敗する事となる】


『でもさぁ…残念だけど…――ここで逃しちゃったら、私の居る意味が無いんだよねぇ……♪』

「あァ、お生憎様だぜ……機関の元六罪王と元No.3に追っかけられて逃げるだァ…?
 冗談キツいぜ、刀のくせによォ……増して私の能力は欲望=c…!
 一回捕まえた相手を逃すわけ無ェってなッ…――おい、リリアッ――!!」

『ふふっ……指示されるのは癪だけど許してアゲる…――レーヴァテイン=c!』


【赤髪に深紅のジャケットを着た女性――ここに居る者の何人かも名を知るだろう、ベイゼ・べケンプフェンと】
【そして初戦から場に居合わせた半魔・リリアによる攻撃が、脱走など許す筈も無い】

【ベイゼによる黒い鎧―マインドの攻撃が妖刀たる肉塊を叩き上げ、押しつぶすように拳を叩き込み】
【なおも逃げようとする肉塊が彼女の方へ引き寄せられるのは、きっと能力に違いない】
【まるで引力が発生するように距離が縮んだところを、半魔の手にした火砲が焔を上げ】
【宛ら火山の様な――耳を劈く、形容しきれない音を響かせて、肉塊そのものを結晶ごと消し炭へと変えた】

【――あとに残るのは、一本の刀。そこから立ち上る血煙は、まさにソレが元凶と示すに十分で】
【刃は真赤に焼け付き、既に誰を支配することもかなわない。――本来、手に取るのは厳禁だろうが】


『人は愚か、妖魔の心まで歪める刀……どれほどの物かと思ったけど残念。
 悪魔にはちょっと力が及ばないワケだ。……これ、教会の人に任せるよ
 欲しいって人が居たら、彼女たちが動けない内に持って行っちゃえば良いんじゃない?』

「もっとも、そうしたら次はそいつがボロ雑巾扱いだけどなァ……あー、疲れた……っと。」


【半魔とベイゼはそう言えば、刀は浄化された大地にそっと戻す。誰かが取ろうと思えば奪取も出来よう】
【その代わり――もう言うまでもないか。やがてヴァルゴも動きを止め、戦場に静寂が訪れる】
228 (埼玉県) [sage saga !red_res] 2014/05/25(日) 01:39:56.21 ID:MAcsAYTdo(3/13)

【――時にそのヴァルゴの内部、グリース・イムリンパルスの元には一人の救助が駆けつける事となる】
【名は言う必要もないだろう、小柄で無愛想なメイドなんてそうそう居ないのだから。】
【彼女は体格に見合わぬ力でグリースを抱え出せば、そのまま瓦礫を背に出来る場所にそっと下ろし】
【そのままアンジェル・ベルジュロンの拘束に向かった。その足音だけが、ザリザリと耳障り】


【―――終わり、か。完全に沈黙した妖刀に、消滅した肉片。アンジェルという一つの悪意も】
【既に縄目を受け――巨大な機兵と、巨大な石鬼の遺骸が並ぶ戦場には朝日が差す】

【逢魔が時、黄昏のようだった黄金色は、力強く目が痛いほどの光量でゼン=カイマを照らしだす】
【昼の国でしか味わえない極上の朝焼けは終わり、始まりの時間。――其処で終わりというのも、可笑しいが】
【10分もすれば、様々な所属の救護班が駆けつける事だろう…――名誉の負傷と言うものを負った、勇者たちを救いに――!】

/これにてイベント『Side:F―聖地巡礼ノ終』は全編終了となります!
/昨日、今日と皆様本当に有難うございました&お疲れ様でしたー!
/詳しい後日描写などは後で……また、この場で暫く会話なども可能とします

/主催側も対応可能ですので、時間などに余裕がある方はご自由にっ!
234 (新潟県) 2014/05/25(日) 02:13:30.35 ID:wmf/lBKFo(2/6)
>>226

【余りの反動に自身の身体が舞い地面へと身体を再度打ちつける。その衝撃と同時に、完全に力を使い果たしもはや動くことさえままならない状態にまで陥った】
【巨大な装飾銃は元の姿である何の変哲も無いリボルバー式拳銃に戻り、ロウの魔翌力も底を尽きる。本当にギリギリの範囲で引き出し、使い切ったのだ】
【右足の痛みが何故か薄くなったのは、それ程までに体力が消耗され意識が薄くなった証拠でもある。飛びそうな意識の下、何とか結末を見届けようと瞳を見開いて】
【ロウが描いた勝利の軌跡を皮切りに―――それぞれの想いと意地を籠めた決死の一撃が怒涛の連撃となり、そして―――肉人形が大地へと溶け出した】

【―――が、まだ終わらない。1人と1匹の女性が、肉人形を逃さぬと本当の止めの一撃を放ったのだ。……そしてその中の1人を、ロウは知っている】
【以前は包帯でぐるぐる巻きにされていたのだが、真紅のジャケットに覆われた胸の膨らみは確かにあの時凝視したモノだ、と男の本能が告げていた】
【格好悪い理由ではあるが、それが彼女があの時の包帯女だと気付かせる一番大きな手がかりだった】

……―――おいおい、あれって……いや、あの形は―――なぁ。前にお世話になったヤツだよ……な……?
元ナンバー3て、ナンバー3ってあれだよな? カノッサの中でもかなり上の……マジっすか、ねぇ。
あ、あと織守まで居るんだろ、今までどこ言ってたんだおいjusticeもうねーし谷山はフリーしてんだぜッッ!
つーかなんで居るんだよというかいつから居たんだよっつーか、包帯女に至ってはいつ完治したんだよ……
―――ああもう頭がこんがらがって面倒くせぇっつーの、もう包帯女でも隣のエロスでもどっちでもいいから揉ませろってんだ!

元六罪王が居るってのも大分突っ込みどころがあるけどよォ……―――ああ、また変に考えこむから痛くなって来やがったッッッ、痛ってぇ〜〜〜ッッ!!

【口だけは達者に回るが、身体―――特に下半身はこれっぽっちも動く気配がない。ベイゼが前に乗っていた車椅子を、今だけは喉から手が出る程欲していたのだろう】
【終わってからの方がよく喋る、というのは彼の特徴。―――というかこの場合は仕方が無いのではないか。色々なことが重なる、余りにも濃密な時を過ごしたのだから】
【視線はベイゼ―――の、特に胸から地面に刺さった妖刀へと。本当ならば今直ぐにでも破壊したい。利用しようと掴むなら、柄に弾丸をぶち当てて弾きたい】
【でもロウにとっての弾丸―――魔翌力が、最早銃弾1発分も無いほどに枯渇していた。うつ伏せのまま動けない能力も使えない、今のロウは完全に怪我した一般人だった】
416 (中部地方) [sage saga !red_res] 2014/05/30(金) 19:54:22.79 ID:t0ULIIrwo(4/12)

【『鴎森』上空――――】

【空を覆う厚い雲へと向かい、緑色の飛行艇が複数飛び立っていく。……滑走路が爆破されたのは、それからほんの数分後の事であった】
【飛行艇の窓から階下を見下ろせば、自然の色と文化の色とが折衷された街並みと、櫻の国有数の広大な港湾区が確認できることだろう】
【櫻における交通の要衝、『鴎森』の地。その名の由来は、この地が太古より海産で栄え、常にカモメの群れで賑わっているからだとされるが――――】

【眼下にはもう、カモメの一匹も確認できず。空には各所から昇ってきた黒煙が立ちこめ、大地は倒壊した建物や巻き上がる炎が否応にも目立つ様相】
【カノッサ機関の軍勢が街を蹂躙し、防衛側の主要基地も天からの光に撃ち砕かれて。降り注ぐ雨はまるで、この地に降りる巨大な混沌≠フ先触れのよう】

【……やがて、その光景も見えなくなるだろう。飛行艇を襲うガタガタという揺れが、機体が雲の中へ突入したことを示していて】
【船体を細かい水音が叩く。軍用の飛行艇だ、その速度があれば雲の層を抜けるのにそう時間は掛からない――――】

『――――間もなく雲を抜けます! 各員、戦闘準備が終わり次第甲板へ出て下さい!』

【船内に女性の声が響く。確かイスラと言ったか――――SCARLETとしてこの作戦に参加している『ヘイダル』のメンバーの一人だ】
【分厚い雲の上に抜ければ、街に降っている雨などもう関係ない。窓の外には透き通るような青空が見えるはずであるが】
【……暗い、と感じるかもしれない。とうに雲を超えたというのに、まだ太陽の光を遮る何かが存在するように】


「来たか――――――人間共よ」


【四人が甲板へ出れば、それが何であるかは一目瞭然。――――それは真っ黒な鳥≠ナあった】
【鳥とは言うが羽毛の類は一切無く、黒い岩の甲殻に覆われたような見た目。生物の鳥というより、鳥を模した石像が飛んでいるかのようだ】
【甲殻と甲殻との間、そして鳥の瞳に当たる部分には紅色の雷のようなものが迸っている。魔力とも妖力とも付かない、膨大なエネルギーを感じるかもしれない】
【頭から尾までの全長はおよそ三十メートル、この大型飛行艇に匹敵する大きさだ。右翼から左翼までの長さで言えば更に巨大である】

【そしてその背の中央に、小さくも圧倒的な光を放つ男が一人。まだ彼我には相当の距離があるというのに、はっきりとした声が聞こえてくるだろう】
【火輪と光を背負い、紅色の長髪を風に棚引かせる巌の如き巨漢。それは戦神=\―――ガルマ=ハド=ラジャルード】


「選定≠ヘ既に開始されておる。果たして貴様らが真に翼ある者か、あるいは羽虫に等しい愚鈍であるか、我が見定めてやろう。
 どこからでも掛かって来い。この我と――――我が僕、≪空往く旅人(ガガ・アドワガ)≫が相手となろうぞ」


≪――――――――――PIIIIIEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEE!!!!!!!≫


【飛行艇と鳥との高度が同じになり、両者の距離が十メートル程度の戦闘可能範囲に縮むまで。神とその僕からの妨害は無いはずで】
【神が両腕を広げ、笑い。ガガ・アドワガと名付けられたその鳥が、雷鳴じみた嘶きを上げる――――圧倒的な荘厳さ≠ェ、周囲へ広がっていく】


……あの鳥にこれ以上街を破壊されたら、鴎森は間違いなくカノッサに占拠されるわ。
是が非でもここで撃ち落とさなきゃなんない。気合入れていくわよ、あんたたち?

……っと、砲撃が始まったみたいね!
あたしはミドナ、SCARLET≠フミドナ――――あの偉そうな神サマ≠ニやら、一緒にぶっ飛ばしてやりましょうッ!!


【甲板には一足先に、女の姿があるだろうか。何かの能力か、朱色のエネルギーで作られた六本の腕にバズーカを抱えている】
【やや赤色の入った白髪に褐色の肌、ツリ目気味の双眸。露出度の高い服装もあって野生的な印象のある人物だ――――】
【既に共闘した経験のある者も居るかもしれない。彼女もまた『ヘイダル』のメンバーで、ミドナという名前の女である】

【彼女も四人と同じく、甲板での直接攻撃を命じられたようで……挨拶もそこそこに、真下から爆音が響いてくるだろう】
【この飛行艇があの鳥……以降は『アドワガ』と呼称するが、その胴体へ向けて砲撃を開始した様子。四人もまた、戦いを始める頃合か】

【――――かくして。戦いの火蓋は切って落とされ、選定≠ェ開始される】
【神≠フ目的はひとつ、弱者の殲滅と強者の選別。『鴎森』に生きる遍く弱き者たちの命は、いま、神に抗う四人の勇者に託された――――】



432 (中部地方) [sage saga !red_res] 2014/05/30(金) 22:07:08.79 ID:t0ULIIrwo(9/12)
>>426

【取り敢えず――――流石にあの巨体と一戦交えようという船なのだ、造りは頑丈で、機関銃もまた壊れず残るはずである】
【風を凌いだヘケメトとアウが小型機に飛び乗ったなら、いち早くパイロットが反応。二人を振り落とさない程度の速度で移動を開始し】
【……ヘケメトの大声を受ければ、『どうなっても知らんぞ!』と一応の警告。彼の指示通り、全速力でアドワガの上方付近へ接近するだろうか】

≪PI――――EEEEEEEEEEEEEEEEEE!!!≫

【アウの銃撃が精確無比に甲殻をヒビを撃ち貫けば。ばごん、と甲殻が砕け散り――――その隙間から、紅色の雷撃が一気に噴出す!】
【悲鳴じみた泣き声からして、これはこのアドワガの血のようなものと考えていいだろう。……それも、有毒な血である】
【銃撃によって飛び出た雷撃はその周辺へ一斉に撒き散らされ、背に乗るガルマの脚にまで飛散してダメージを与えるだろう】

「ふん……………良い度胸だ、女ッ!!」

【ぎろり、と。そこで初めて、ガルマが真正面からアウを見る。その顔は新たな獲物を見つけたという風に、心底楽しそうに嗤っているはずだ】
【また後光から光の手が伸びる。今度は一本――――いや、違う。十本近い光の手を纏め上げた、太い光のレーザー≠ェ射出されるだろう!】
【小型機のパイロットも必死で高度を下げて回避するが、完全には行かず。攻撃はちょうど、二人の上半身の辺りを真横に横断するような形になるだろうか】

【攻撃位置は高く、機関銃の上部をスレスレで掠めていく。その高さより低く身を沈めれば回避も可能だろうし、先程と同じくレーザーの破壊も可能だが】
【回避のため、この時の小型機は相当揺れる。どうしても動き辛くなってしまう上、レーザーを破壊するにしても同等程度に強い攻撃が必要だ】


>>427

≪P……EEEEEEEEEEEEEEEAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!!!!≫

【――――傷口を狙ったシーナの一撃目の射撃。バヂン!! と巨大な音が響くのが聞こえるはずだ】
【傷口に飛び込んだ矢が、内部に蠢くエネルギーと反応。爆裂した雷撃は周囲の甲殻へと広がって、アドワガ自身の体を蝕む】
【この鳥……どうやら、とんでもない高エネルギーの塊らしい。それこそ一歩間違えば、自分の体すら危険なほどに】

「はん、目論見は良いがな。この我を狙ったのは間違いだ――――!!」

【しかし一方、もう一本の矢の方はガルマには届かない。自身の掌に加えて光の手を複数召還し、矢を真正面から掴み取って見せたのだ】
【そして次に、バヂンという音が再度。ガルマが空いた左腕を翳せば、先にヘケメトの攻撃で空いた周囲の甲殻から雷撃のエネルギーが蠢いて――――】
【それを掴んだ矢に混ぜ合わせる≠ニ――――シーナの胴体へ向け、全力で投げ返すだろう!!】

【当たれば単に矢が突き刺さるのみならず、混ぜ込まれたエネルギーは本物の雷撃を受けたかのように、シーナの体を痺れさせるはずで】
【ただ、この矢は元々はシーナの固めた砂である。空中で矢を分解するなりなんなりの対処が出来れば、雷はその地点で軽く爆発した後霧散するだろう】


>>428

へぇ――――あんた、なかなかやるじゃん!
直接乗り込むって訳ね、了解! こっちも支援するわ………!

【アーシャが吹き飛んで、しかし強引に方向を転換して小型機へ飛び移ったのを見届けて、感嘆の声を漏らしたのがミドナである】
【流石に同じSCARLET≠ネだけはあって――――と、感慨に浸る間などないのも解っていて。彼女は甲板に残ったバズーカを持ち上げると】

「ぬ――――ッ!! おのれ、先程から小賢しい!! まだ一人おるのか…………!?」

【シーナの矢に感けていた隙を突いて引き金を引き、ガルマへ向けて弾頭を射出。それ自体は防がれるが、ガルマの注意をこちらに引き付ける事には成功するだろう】
【ミドナへ光の手が飛ぶが、そちらも心配もいらない。撃つたびにバズーカが大量の噴煙を噴き上げるせいか、ガルマはミドナの姿を正確に捉えきれず】
【――――どころか、ミドナの顔や姿形も目に出来ていない様子だった。これならアーシャも気兼ねなく戦えるだろうか?】

【ともあれ……小型機へと飛び乗ったアーシャへ、今回ガルマからの攻撃はないだろう】
【パイロットの方からも『了解!』という声が飛んで、以降機を降りるまで、彼の指示通りに飛んでくれるはずである、が――――】



/続きます!
442 (中部地方) [sage saga !red_res] 2014/05/30(金) 23:26:04.59 ID:t0ULIIrwo(11/12)
>>436

「ふっ――――あの女はどうした。置いて来てよいのか?」

【――――反射されてきた雷撃を、ガルマは右腕を翳して掴み取る≠セろうか。先程は、雷撃で脚をやられていた筈だったのに】
【先のシーナに対する攻撃を見れば解るとおり。不意さえ衝かれなければ、どうやらガルマはこの鳥のエネルギーを自在に操れるらしかった】
【煽るような言葉を吐いて、しかしガルマは小型機から飛び降りたヘケメトを攻撃しない。掛かって来い、とでも言いたげで】


≪EE,EEEEEEEEEEEEEEEEE.....≫


【どずん、という重たい着地。甲殻が剥がれて剥き出しになったエネルギー体は、それでも辛うじて翼の形を保っていたのだが――――】
【ヘケメトの攻撃を受ければ、弱弱しい悲鳴と共にアドワガの体が傾くだろう。鮮血の代わりに散る雷が、与えたダメージを物語っている】
【……ただし。そうして爆ぜた雷撃のエネルギーは―――― 周囲一帯、つまりは一番近くに居るヘケメトも含めた範囲へと飛び散って、逆に危害を及ぼすだろうか】
【危険ではあるが、「攻撃すると爆ぜる」という雷の性質が解っていれば対処のしようもある。それに、ガルマとの距離も近づいていて――――】



>>437

――――おまかせっ!!

【続いて、シーナが真上に矢を撃ち放ったのと同じタイミングで――――ミドナがまた弾頭を撃ち放つ】
【次に放ったシーナの矢はその後に続く形となるだろうか。火薬と砂の炸裂が連続し、アドワガの胴体付近を抉っていくだろう】
【ミドナの砲撃によって、周囲に白煙が飛び散る。……ミドナの行動は攻撃であると同時、シーナが打った布石≠ガルマに気づかせないためのカモフラージュだ】

「ちっ――――誰だか知らんが鬱陶しい! 姿を見せよ!!」

うっさいわね! 神≠セかなんだか知んないけど、あたしの顔が見たきゃそっちから掛かって来なさい!! 

【この会話は多分、単にミドナの性格上のものであって。時間稼ぎの方策と言うわけではないのだろうが……結果的にはそうなった】
【今回、この女はサポートに徹する気のようだ。少しばかりシーナにやった視線が、「頼むわよ」と言っているようであって】


>>438

「フン――――面白い! 我に挑むからには簡単に倒れてくれるなよ、人間ッ!!」

【パイロットも全力でアーシャの指示に応える。彼のガルマへの攻撃は、見事果たされることになるだろう――――】
【爆炎と共に真上から落ちてくるアーシャへ凄絶な笑みを向けると、背中の後光≠前面に動かして盾代わりにするだろうか】
【炎は防がれてしまうが――――しかし。アーシャの拳は着地と同時にアドワガの背を大きく打ち砕き、その体を痙攣させたのが手応えとして感じられるはずだ】
【体を貫通こそさせられなかったが、アドワガへのダメージは十分。……いや、体を貫通することに関しては逆に僥倖か。なにせ、】

【……この鳥の内側は、全てあの雷撃のエネルギーで満ちているのだから】
【アーシャが甲殻を砕き、その先の内部へ攻撃を届かせたなら……中にあるエネルギーがそれに反応して炸裂、ヘケメトと同様にアーシャを襲う!】
【炸裂までにはやや間があるため、「攻撃と同時に雷が爆裂する」ということが解っていれば回避も可能か。しかし――――】


「お――――ぉおおおおおおおおおおおおッッッ!!!!」


【アーシャが雷撃にどう対応するにせよ、その隙を突いてガルマがアーシャへ突進。引き絞った右の拳が、腹部へと打ち込まれる!!】
【最初の火球を素手で打ち砕いた力を思い返せば、この拳に岩をも砕く威力があるのは自明。直撃はアドワガの攻撃と同等以上に危険といえるだろう】


/続きます!
463 (中部地方) [sage saga !red_res] 2014/05/31(土) 01:51:43.16 ID:w852cV1Do(3/9)
>>455 >>457 >>458

っぐ、あぁッ――――――!!

【――――まず最初に。決死の覚悟であらん限りの弾丸を撃ち込み続けていたミドナが脱落したと、そう記さねばならないだろう】
【光の手に弾き出されて全身を血濡れにしつつ、甲板の外へ弾き出される。……六本腕が幸いしてギリギリのところで欄干を掴んだが、すぐには戻ってこれまい】
【飛行艇の艦砲も先ほど殆ど潰されてしまっている。となれば街の命運は、四人の攻撃にこそ掛かっていて――――】


≪――――――――――――――、≫


【まず胴体に突き刺さるのはシーナの矢だ。砂を纏った大剣はアドワガの内部に入り込み、圧倒的な破壊力でもって内側から炸裂する】
【周辺の甲殻が内側から引き裂けると同時、例の雷撃が迸るだろうか。空を埋め尽くす程の反応量が逆に、シーナの一撃の威力を物語っている】

【そこから少し経って、傷口付近の雷の量が減衰した間隙へ飛び込んでいくのが、「翼ある者」となって飛翔するヘケメトとアウであるのだろう】
【シーナが殆ど外殻を剥いでいたこともあり、気合のエネルギーの貫通力を阻めるものなどもはや存在せず。ずぷ、という感触が二人の全身に伝わるだろう】
【――アドワガの体を、そのエネルギーの膜を突き破ったのだ。二人はそのままアドワガの真下に抜けることになるだろうが、背後では目を覆うほどの稲妻が飛び散り】

【そして、最後は。決死の覚悟でアドワガに密着し、その首元へ全身全霊の一撃を叩き込んだアーシャの意地が締め括る――――】
【体内へ直接送り込まれる爆炎の力は当然、アドワガの体内のエネルギーを過剰反応させる。……爆雷が轟いて、雲を真っ赤に染め上げるが】
【シーナに、ヘケメトとアウ。この時には既に、三人の攻撃がそのエネルギーをかなりの量発散させていた。落ちていくアーシャの命を奪うほどの力は、もう無い】


『――――急いで、早くっ!!』


【涙ぐんだ悲鳴はイスラのものだ。それに導かれるようにして、二機の小型機がアドワガの真下へ回り込んでいくだろうか】
【唸りを上げる緑色の機体もまた光の手≠受けてボロボロの状態だが、まだ飛べる。勇者≠助けることぐらいは出来るのだと】
【そうして、まず一機がアーシャを見事に回収し。もうひとつはヘケメトとアウの所へフォローに回って、彼らが望みさえすればそのまま乗せて行く筈である】




                           ≪――――――――………………………、E≫



【虚空に残されるのは、ただ一つの影。全身に穴を開け、もはや鳥だとも認識できない無惨な姿となった、エネルギーの塊】
【この地に最も多く鴎がやってくるのは、留鳥と渡り鳥が一堂に会する冬の時期である。≪空往く旅人≫と名付けられたこの鳥も、冬であれば歓迎されたのだろうか】
【そんなことは当然、答えるまでもなく――――応えるものも、なく。巨躯が雲の上にぼふんと着地したように見えたその瞬間、】

【――――――――消、滅。その身に宿した莫大な力に自分自身の体の全てを食われて、紅蓮の雷光が雲に突き刺さっては消えていく】
【街の者から見れば、それは異様な光景であった。空に立ち込める暗雲へ突如真っ赤な雷が迸るのだ、この世の終わりかと嘆くものも多かったという】

【それが、この上のない吉兆であったことを人々が知ったのは――――やがて全ての雷が止んで、爆風で避けた雲間から陽光が覗いた、その後の事であった】


/続きます!
464 (中部地方) [sage saga !red_res] 2014/05/31(土) 02:05:07.85 ID:w852cV1Do(4/9)
>>ALL


                              「さて――――どうしたものか」



【こうして見事アドワガを粉砕し、街を守り切った四人。それが奇跡のような功績であり、人々に英雄≠ニ呼ばれるに値する成果であるのは間違いなかった】

【――――そんな彼らは、とん、と軽い調子で飛行艇の甲板に着地した戦神≠フ姿に何を思うのだろうか。湧き上がるのは闘志か、はたまた絶望か】


【アドワガという僕をやっと倒して。しかしまだこの場には、ガルマ=ハド=ラジャルードという戦神が残っている】
【以前は、違った。戦神といえど最後は追い詰めて、見事撃退せしめた筈だ。違うのはやはり、アドワガという規格外の巨大生物の存在であるのだろう】
【あんなものが呼び出せるのなら、前の戦いで使っておけば。シーナやヘケメト、アウたちに遅れを取ることなどなく、選定≠焜Xムーズに進んだだろうに】

【もしかすると、ガルマ=ハド=ラジャルードは。弱者を滅ぼさんとする戦神≠ヘ――――以前よりも、強くなっているのかもしれなかった】


「ふむ、良いだろう。お前たちの選択≠ニその顛末は、この目にしかと見せてもらった。
 この功績に敬意を表して慈悲を掛けてやる、強者≠スちよ――――お前たち四人への選定≠ヘ、これで最後とする」


【ガルマとて無傷と言うわけではない。各々の攻撃を受けてあちこちに血を流しているし、平時であれば付け入る隙は十分にあっただろう】
【――――四人は既に、満身創痍であって。こんな状態で、まだ十分に余力を残した戦神≠ヨ挑んだりすれば………】

【追い討ちを掛けるように、ガルマが呟く。慈悲なんて言葉の割に――――その選択は、まるで羽虫を潰すが如く容赦がない】
【同時。右腕の先に構えられた火輪の内側に光が集約し、一本の腕≠ェ形成されるだろうか。……シーナとヘケメト、アウは既に見たことがあるものだ】
【見上げるほどの長さに、太さも小型機とほぼ同じサイズという途方もない大きさのそれ。巨人の腕≠ニでも評すべきモノが、そこにはある――――】

『な、なんてエネルギー反応……! こんなものを受けたら、この機体も――――』

【戦くようなイスラの声が示すとおり。ここまで見事に戦い抜いてきた四人の実力があれば、この攻撃に対処するだけならばあるいは可能だったかもしれないが】
【……足場とする飛行艇は別である。ただでさえ損耗しているところに、無慈悲な神の鉄拳が直撃すれば――――この船は確実に、堕ちるだろうし】
【周囲を飛んでいる小型機など言うまでもない。巨人の腕の届く範囲にはさも当然のように、ヘケメトやアウ、アーシャの居る機体も含まれている】


「――――さあ、生きたくば頭を回せ。力を振り絞れ。他人を盾にしろ。進化するのだ、人間よ。
 ここで生を掴み取れるものこそ、我の求める真なる強者=\―――果たして誰が、何人が勝ち残るか。我は、楽しみで仕方が無いぞ」


【神にとって人間など、愛玩動物程度の認識しかないのか。……どこまでも身勝手な理屈が、穏やかな笑顔と共に押し付けられて】
【当然、神は待ちなどしなかった。四人が思考する時間は如何ほどか、大きく振り被った巨腕は、ついに甲板の中央へと叩きつけられる――――】







  ………………―――――――――――――――――――――、



【――――――、………否、であった。今まさに振り下ろされようとしていた腕が――――ガルマの全身が、ぴたりと、一切の動きを停止する】
【まさかこの戦神が、最後の最後で情が沸いたなどということはあるまい。弱者の殲滅を何よりの至上とする男が一時でも選定≠止める程の何かが、起きたのだ】

【峻烈な金色の視線は、甲板上のある一点≠凝視したまま、時間が止まったかのように。永劫に続くかにも思える冷たい静寂が、世界を包み込む……】
【――――実際にはそう長くない瞬間である。微か数秒も経てばガルマは正気に立ち返り、再びその拳で全員を打ちのめそうとしてくるだろう】

【四人にその原因は解らずとも、ひとつ確実に解ることがある筈だ。――――これが、最後にして最大のチャンスであると】
【ガルマは完全に無防備だ。全力を叩き込むでも機関銃の引き金を引くでも何でもいい、戦神≠倒せる可能性は、いまこの一瞬のみに集約されている!!】


/次で〆にしたいと思います!
468 (中部地方) [sage saga !red_res] 2014/05/31(土) 03:04:37.44 ID:w852cV1Do(5/9)
>>465 >>466 >>467


「ッ、ち――――――が、あぁああああああああああああッッッ!!?」


【今更、自らが土壇場で最悪のミスを犯したことに気づいても――――もう何もかもが遅かった】
【ヘケメトの放つ棘の弾丸に撃ち貫かれ、シーナのロケットパンチに吹き飛ばされ、そしてアーシャの焔の拳に顔面を打ち据えられて】
【甚大なダメージにガルマは完全に集中を切らし、具現していた巨人の腕も霧散して徐々に消えていく。勢いのままに、彼の体は甲板から弾き出されるだろう】

【咄嗟に欄干を掴もうとするも……先程アーシャと拳を合わせた痛みが、ここに来て襲ってくる。するりと右手は離れ、神≠ヘそのまま雲の海へ――――】

『――――きゃあああああっ!!? き、機体に穴がっ………!』

【だが、ガルマもやられっ放しで終わりはしなかった。吹き飛ばされながらも腕を振るい、消滅直前の豪腕が風を切る――――】
【――――飛行艇全体へ、強烈な衝撃が迸る! 甲板からでは見えないだろうが、ガルマの腕が防護術式を食い破り、飛行艇に大穴を空けたのだ】
【インカムの向こう側ではイスラのもののみならず、他の船員達の怒号も響いてくるだろうか。……一撃で粉砕されるとまでは行かなかったが、相当に不味いらしい】


『ダメです、高度維持できません! シーナさん、アーシャさん、ミドナさんも! 至急機の中へ戻って下さい!!
 二番機はヘケメトさんとアウさんを収容して帰投! 本機はこれより、鴎森近海へ緊急着水します――――!!』


【イスラから慌てたような指示が飛ぶ。機体が激しく振動しながら高度を落としていくのが、甲板からならよくわかるかもしれない】
【残存した小型機は先に基地へ帰っていく。ヘケメトとアウに対しては乗組員がハッチを開き、中に入るよう指示が出される筈だ】
【無論、独自の飛行手段でもあれば勝手に脱出してしまってもいいだろうが、それが無ければ素直に指示通り動くのが安全なのは間違いない】

【また、ガルマを殴った後にそのまま甲板に倒れ込むであろうアーシャの元へは――――いきなりハッチが開いたかと思えば】
【肩までの茶髪に軍服に近い服装、白色の略帽に緋色の鷹≠フ紋章を取り付けた若い女性を中心に数名の乗組員が現れ、救助に向かうはずである】
【シーナも歩くのさえ辛いようなら、彼らの支援を受けられるだろう。そうして、四人は各々船内へと戻っていくことになる筈だが――――】

【―――― 一同がどのように動くかどうかに関わらず。甲板で座り込んだまま微動だにしない人間が一人だけ、居る……】


…………………、う、そ…………。


【ミドナ、だ――――どうやら甲板から吹き飛ばされかけていた体勢から、無事に戻ってきた様子であったが】
【血が流れている箇所は多いが、動けないほどの重傷を負っているわけではない。なのに彼女は、何故だかその場から一歩も動かぬまま】
【呆然と中空の一点を見つめ、驚愕と恐怖の入り混じった表情で佇む。このまま甲板にいればいずれ振り落とされるのは明白だった】

『ミドナさん、どうしたんですか!? 早くこっちへ――――』

【アーシャの救助の為に甲板へ出てきた女性の声――声色からして恐らく、彼女がイスラか――が呼ぶのだが、ミドナは微動だにしない】
【……シーナと、もし目を覚ますことがあったのならアーシャにも。彼女に声を掛けるなり駆け寄るなり、はたまた何もしないなり、二人には直接的な選択肢があるし】
【ヘケメトとアウにしても、明らかに様子のおかしい彼女を小型機の甲板から見たり、大声で呼ぶぐらいことは出来るかもしれない】

【この瞬間にどう動くかは、四人の自由で。ただもしも、彼らがミドナの方へ注目する選択≠したのであれば――――】


/続きます!
477 (SSL) [sage saga !red_res] 2014/05/31(土) 19:30:55.12 ID:XhbLe7QX0(2/9)
【“死酷ノ原”――――妖怪と人間達が大規模な争いをし、大量の血が染みこんだ忌み嫌われる土地】
【未だにその者達の怨念が残って居るが故に近寄る事を良しとせず、事実退魔師や陰陽師も連れずに入った者達は悉く災いで死ぬのだからその話にも信憑性が有ろう】
【妖気を感じ取れる才能がある者が居ればその地からは多大な“負”の気を感じ取れるだろうけれど】

【今宵は、優れた術者が何人も居る。その筆頭として、“封魔城”の姫である琴音を挙げられるか】
【戦闘能力こそ殆ど無いのだが、妖怪を弱める結界を張る力は特に抜きん出て優れており。彼の悪狐を討伐するには今しか無いと声を発したのも彼女だ】
【今以上に力を付ける前に、滅してしまう。そして、その悪狐はこの地を用いて良からぬ事を企んでいるから――――と】
【此処で起きた大戦の比では無い程の死者が出る。無関係な者達まで巻き込まれ、子供までも殺される様な事は阻止しなければならない】
【失敗すれば其処で終わりだ。だが、今やらなければ無意味に殺されるのを黙って見ているに等しい行為】


「彼の妖狐…………桔梗を討つ為に集って頂いた皆様には感謝します
此処は彼女の勢力範囲と言っても良い程に危険な土地ですが――――今日、阻止しなければその危険な土地が更に広がってしまうのです
平和に暮らしている者達が住まう村々も、獣達が生きる山や森林も…………全てが荒らされ、蹂躙される事となります
其れを止める為に…………櫻を壊させない為に。皆さんの力、お貸し下さい」

【さて、一同が先ず集うのは沢山の強者達が並ぶその先頭か。要とされているからこそ――――妨害に来るであろう妖怪達では無く、桔梗本人と戦う者達だからこその位置】
【目も眩む様な人々を前に、怯む事も震える事も無く語るのは琴音だ。まだ二十歳前……それ所か、十代の半ばを漸く過ぎたであろうにも関わらず】
【古の妖怪達の封印を一身に背負う者らしく、歳不相応に凛として居り】

【彼女が幾ら優れた術者であっても、彼女が死ねばそれだけで事態は更に悪い方向へと傾くのだ】
【それを承知の上で、自らの命を賭してまで呼びかけたのだから覚悟も覗えよう】
【少しの間。先頭に居る一行全員に視線を向けたならば澄んだ声で再度紡がれて】


「今宵私達が負ければ、もうきっと止める事が出来る者も居なくなるでしょう
四肢が無くなる可能性もあります。命を落とす事だって、十二分に
…………もし、降りたい方が居ましたらどうぞ降りて下さい
死とは名誉ではありません。残された者達が悲しむのです。――――引き留めは、しません」

【命を落とすのも珍しく無い。寧ろ、命を失う可能性の方が大きい戦い】
【逃げたい者が居れば、構わずに逃げろ。そう告げた頃だろうか】
【何やら向こうの方が騒がしくなり始め――――気付けば、妖怪の大群がこちらへと向かってくるのが見えるか】

【此処は戦場であって、先頭の開始を告げる音なんてものは無い。一行を除いた他全ての者達が妖怪達を滅する為に行動を始めた】
【――――同時。琴音達も妖怪を弱体化させる強力な“結界”を張るべく行動を移す】

/続きます
486 (SSL) [sage saga !red_res] 2014/05/31(土) 20:47:44.50 ID:XhbLe7QX0(4/9)
>>480

「――――砂遊び、もうしなくても良かったのですか?
幾らでもお付き合いしますよ。折角良い夜なのですから…………ね」

【シーナへと向けて居た視線を、僅かに自分の横へと移して。少し腕を振るった――――その、刹那】
【桔梗を囲む様にして空間が“歪んだ”。ぐにゃりと、その空間が破壊されたかと思えば…………丁度、シーナの狙った爆発が起きて】
【――――結果、どうなったのかを記せば。確かに爆心地の直ぐ側に居たにも関わらず、クスリと小さく笑んだだけ】
【傷も無く、流血も無く。ただ楽しそうに笑っては居たのだが…………目論見通り、その粉塵によって視界は妨げられたのだろう】
【まるで“探る”かの様に手が伸ばされてはしたが。――――或いは、シーナならば理解出来るだろうか】
【其処には魔力でも妖力でも無い不気味な何がが集まっている事に】
【――――もし、理解出来て他の二人に告げる事が出来たならば。後に訪れる攻撃を少しは警戒させる事も出来るだろうが……?】



>>481
「…………私を“殺せる”とでも……?
幾ら叫いた所で力が伴わなければ子供の我が儘と同じ事だと思いませんか
意味も無く叫いて、駄々を捏ねて――――無残に殺される。安心して下さい…………来世も人間に生まれる事が出来る様にお祈りしてあげますから
尤も、その頃には櫻の国なんて無くなっていますけど…………」

【――――確かに佳乃は喉へと突いた筈……だが。目の前の空間が揺らいだかと思えば、その切っ先は桔梗の横をすり抜けている筈で】
【弾く事も避ける事も無く…………そして、術を使ったような動きも無く。まるで、この空間を支配しているかの如く動かずに避けてみせた】
【それも、シーナによる目眩ましを受けたまま、だ】
【尤も、其れを掴んだりする前に引き戻すことに成功したのだから反撃を受ける事は無いが――――その一手によって確信できる事は一つ】
【“妖怪”をあまりにも過ぎた存在だ。その事は、何よりもこの場の佳乃が理解出来る筈。動く事無く相手に“避けさせる”様な行動は、余りにも――――】




>>483

「へぇ…………お姫様には甘い顔をするのですね?櫻の侍の方は
でも――――それじゃあ、駄目ですよ?…………私を殺すつもりなら、琴音を犠牲にしてでも殺すつもりでこなければ――――なァんにも、意味を成せません
そうで無くとも私を本気で殺せると思って居る事自体が可笑しな話なのですから」

【攻撃を仕掛ける事も無く接近を許すのは自信の表れか。目では追っては居たけれども、何をする訳でも無く】
【ただ、近づいてくるその姿を見て――――動いたのは、振り下ろしたその時だ】
【指先で何かを結んだかと思えば、その刃は蜃気楼を捉えたかの如く桔梗の身体を抜ける筈で】
【切り返しに関しては――――“指先が”止めた。細い身体は大した膂力を持っているようにも見えないのだが…………?】

【何はともあれ、白刃取りを指先で行ってみたのだ。この場で一番剣術に精通するであろう彼ならば、その意味も理解出来る筈だ】
【――――簡単に表してしまえば、彼に対して屈辱を植え付ける為だ。接近させた事も、指先だけで止めた事も】
【然れど、SCARLETの長を務める者がこの程度の挑発に乗るとはそう大きくも思っていない様で――――これまた、反撃も無く刃を放すのだが】

/続きますっ
498 (SSL) [sage saga !red_res] 2014/05/31(土) 22:02:39.96 ID:XhbLe7QX0(7/9)

>>492
「分かっている筈じゃ無いですか?無駄に命を散らす事がどれだけ愚かである事を
勝てない相手と分かっていて挑むことは勇猛ではありません。ただ、“愚か者”以外の何の言葉が当てはまるのでしょう?
無残に殺された人達と同じ運命を辿りたいのですか―――……」

【妖狐、とは。人に付け入る事に長けた妖怪だ。だからこそ、彼の一瞬でも思った死の恐怖を感じ取ったのだろう】
【揺るがすように紡がれる言葉。後は、少しずつ少しずつ疲弊させて行くだけだ】
【戦闘の気力を無くし、絶望させて――――嬲る。何よりも楽しいその一時を目指して】


「“祈断”――――――…………義で命を失うこと程馬鹿なものもありません
…………そうは思いませんか。果たして貴方は今までに何人の命を奪ったのでしょう。何人を傷付けてきたのでしょう
善悪関係無く、因果応報で成り立つこの世界。――――自分がそうなる筈は無い、少しでも思って居たのではないですか?」

【爆発に紛れて放った一閃は――――彼女の髪を数本切り落とし、“止められた”】
【まるで彼の思う人の繋がりを嘲笑うかのように、其れは意味の無い事だとでも告げるかのように止められたのだ】
【ただ、今回の一閃を指先で止める事は出来ないと判断したのか、“虚無”の空間によって止められているのだが】
【奇妙な事だと思うだろうか。まるで世の理が彼女を傷付けられる事を嫌うかのように、その刃をそれ以上進ませようとはせず】


>>ALL

「――――――フフフフ…………。本当に面白いですねぇ…………皆さんは
本気で私に勝てると思ってこの場所に来たのですか?それぞれがちっぽけな理由の為に自らの命を差し出すなんて――――本当に、面白いですね
…………嗚呼、そうだ。折角皆さんコレだけ強いのですから」

【異能でも何でも無い、“空間”その物を操る力。――――延いては、彼女の支配した“空間”の“理”を塗り替えてしまうだけの力】
【右も左も、上も下も。物は高い所から落ちるのが理だとか、生き物は歳を経れば死に向かうのが理だとか――――…………其れ等も全て作り替えてしまうだけの力】
【支配した空間の神にでもなるのだろう。その事は、攻撃が彼女に触れる寸前で全て逸らされる事で理解出来るだろうし】
【――――支配が全域に及んだ際、何が起こるのかも理解出来るだろう。まさかこの悪狐が櫻の平和の為に用いるとも思えない】
【戯れに、そして残酷に人々を殺す以外にどんな使い道が考えられるだろうか?】
【この場に集った者達が命を賭してまで守ろうとしていた物を蹂躙し尽くして、終わらせる事以外に何を考えられるだろうか】


「今からでも私と一緒に、沢山殺しませんか
どうせ散々痛めつけられた挙げ句に死んでしまうのですから…………逆に、痛めつける側に回った方が良いとは思いません?
最初は抵抗もあるでしょうけど、慣れてしまえばとても楽しいですよ。どうしても出来ないなら、口付けをしてなーんにも考えられない様にしてあげますから
――――悪い話では無いと思うのですが
……と、折角お誘いしてあげても貴方達は頷かないのですよね?」

【その囁き、まるで誘いの様。同性も異性も関係無く、頭に響くであろうノイズ】
【彼女の悪行を知らない者が聞いたならば、知っていても心の弱い者が聞いたならば頷いて歩み寄ってしまうほどに“甘い”囁きだ】
【じっくりと理性を溶かしていく様で、判断する力も失わせて行く様だけれど】
【――――この場に居る者達は、それだけで“堕ちる”とは毛頭考えて居なかったのだろう】
【だから、コレは攻撃を隠す為の“手段”だ。抗っている間に辺りの空間が大きく“揺らされる”】

【何とも軽い攻撃だと侮れば、それが過ちで――――身体を揺らすとは、即ち臓器をも擦らされることだ】
【何か手を打たねば眼球が飛び出るどころか、関節が砕け臓器が掻き回される事だってある】
【幸いにして、この場には戦闘に長けた者しか居ないのだから避け様は幾つかあるが】
【動きの早い者は空間破壊と同じ様にその場から逃げる。術が使える者は抵抗するなど、避け方も防ぎ方も三者三様ではあるが…………?】
506 (SSL) [sage saga !red_res] 2014/05/31(土) 23:19:30.70 ID:XhbLe7QX0(8/9)
>>501
「――――生憎ですが、私は暫く転生する予定も無いので
勿論、今この場で性別は疎か姿すらも事は出来ますが…………断った方に其れをするだけの意味もありませんから、ね」

【戦鎚は手を使うことも無く止められた事だろう。九尾の時の“障壁”を思い出させる様だが――――この悪狐が用いるのは、その何倍も優れた其れであった】
【さて、終いにしようと右腕に力を溜めるが…………その寸前、自らを貫かんと迫る剣に気付いたのだろう】
【急遽その力を防御へと回すのだが――――これで分かる事が一つ。彼女は万能では無いという事だ】
【切っ先が頬を斬れば、鋭い痛みが走るのだけれど。…………其処から理解出来る事が、もう一つ】
【その出来たばかりの傷がゆっくりと塞がるのだ。まるで自己再生を行うかのように、傷口は戻り始め】
【数秒もしない内に、後すらも残す事は無かった。何とも厄介な力の数々。余りにも過ぎた力を持った妖怪】
【だが、確かに“触れた”のだ。不意打ちならば、或いはまだ可能性を見いだせるか――――?】

「…………まあ、それでも。どうせですから…………悲鳴の一つでも捻り出してみましょうか?
折角喋っているのですから……ね」

【近接。直ぐに離れれば、そうダメージも無いであろうが】
【もし、遅れたならば――――“妖気”がその鎧ごと身体を貫かんと放たれる事となる】
【まるでショットガンの様だ。鎧である程度軽減は出来るだろうが…………このままの距離を保つことは自殺行為に等しいと、今までの戦闘でシーナならば直ぐに分かるはずだ】

>>502

【猛突する姿を捉えれば、指先が何かの“印”を結び始めた。その効果は――――後に理解出来るか】
【佳乃が考えて居た通り、その斬撃はやはり彼女の身体を傷付ける事は無く。代わりに、空を斬る鋭い音が響いた事か】
【…………続いての佳乃の攻撃に対しては結界で対処しようとするのだが――厳しい、と解したか。腕を振れば自身との“空間”を“切り離した”】
【それでも衝撃は殺しきれないのだから確かに身を揺るがせるけれど、じいっと視線を送る事は出来る】


「楽しいですよ?自分が優位に立っていると実感できて。貴女が生きるのも死ぬのも私次第
最初は私も理解出来ませんでしたが――――された事を返してみれば、その楽しさも分かりました
ええ…………一度失ってみますか?貴女の大切な物を全て。きっと楽しいですよ――――何も、気にする事が無くなって自由になるのですから」

【空中へと逃げた彼女へと追い打ちを掛けるかのように“印”が解かれれば】
【――――九尾の時の様な“鬼火”が襲いかかる事だろう。若かし、威力はあの比では無い】
【離れていても熱が伝わるほどで……それが身体に触れたなら。否、皮膚に近づいただけでもダメージとなる】
【筈、だが。何処からか投げられた“符”が幾つかを打ち落としたのだから回避も容易くなるか】
【序で、横を通り過ぎる影が一つ。佳乃へと札が投げられ、其れが身体に触れたならば――――神気だって、直ぐに使える位に回復する筈だ】

>>504

「弱者の剣は所詮弱者が振るう物です。鼠が何匹居ようとも、狐の一匹を狩る事も出来ませんよ
――――SCARLETの方達を一人一人貴方の前で惨殺していきましょうか。貴方のせいでこうなったのだと、貴方のせいで皆が死んだのだと…………そう、後悔させる為に」

【彼が作ったSCARLET、そのメンバーを彼の前で一人一人殺していく――――と】
【果たして其れはどんな意味をもたらすのか。簡単だ。ただ、彼を嬲るためだけだ。それ以上でもそれ以下でも無い】
【――――怒りの表情でも無く、微笑みと共に言い放つのだから不気味なもの。何を考えているのか、何故こんな事をするのか】


「人間では所詮力が限られています。…………無意味なんですよ、幾ら吠えても
貴方と私では力が力が違いすぎて――――ッ!」

【丁度、シーナの攻撃に対処していた時で有ろうか。だからこそ、彼の一撃の対処が遅れて】
【やはり、不意打ちが有効か。またしても“空間”が邪魔をするけれど――――じわり、と腹部から滲んだ朱の色は少しでも斬ることが出来た事を告げている】
【だが、その事を喜んでいる暇もあるまい。何しろ、シーナに放った物と同じ妖気が彼へと迫るのだから】
【加え――――鎧も無いならば、実に危険な物だ。近ければ近い程に被弾の数も多くなり……下手をすれば、彼の機敏な動き障害を来す事だって考えられるのだから】

/続きますっ
511 (山形県) [sage saga] 2014/06/01(日) 00:21:58.94 ID:e8s+yazyo(1/6)
>>505

「……あァれ程の哲学者の卵を"利ィ用"するとは――なァかなかの精神ッ!」
「こォれは……捕ォらえて力を利ィ用するのも良ォさそうだ、こォれは間ァ違いなくアビスゲートが美ォ味しく食ァべてくゥれる」

【体を蝕むその退魔の力は、己の力を次々と奪っていく――その身体の全てが邪悪、故にそれに効くものはこの悪魔の全てに効果がある】
【そんな中でもこの悪魔は、野望と欲望を失うことがなかった。谷山を見るその眼が、敵ではなく獲物を見る眼だった。】
【――もっとも、エルフェスの接近によってその内視線は感じなくなるのだが】

『ググ……ヨクモ……』

【煙が夜風に吹かれて徐々に薄れていく、龍が赤い何かを吐き出している、傷口からもだ――血、だろうか――なんて思っていると、痛い目を見る】
【血の様なそれが地面に当たれば……それが溶けるのだ、比喩ではなく本当に!】 【そして生まれる溶岩。】
【龍を中心として、どんどん広がり流れる溶岩――このままだと、近づくことすらままならなくなってしまう】
【また、時々地中にあった空気の影響で破裂が発生したりする。その際に辺りに散れる溶岩にも要注意だ】

『グルルル……』

【――時々上がる蒸気、それはもしかすれば本当の血なのかもしれない】


>>508

「――――(ちィ、雷獣は煙で逃ィげたし、翼をやァられた龍ゥが追ォって間ァに合う距ォ離でもねェ……どォーにか合ォ流しィねェと)」

【一方悪魔は、掴んだ怨霊を何やら粘土の如くこねくり回していて……龍の攻撃の最中に見る余裕があれば、分かることだが】
【――あれは刀身2m程の"大剣"だろうか、怨霊の塊で出来た……実体を持たぬ、"魂の刃"】
【弱った右腕だけでこねて作った割にはそこそこ良い形をしているが、そんな事はどうでもよい――】
【よもや、あれがただの暇潰しな訳があるまい――手で持たずとも浮遊して悪魔の近くに漂うその剣が!】

「なァらば! テメェーには死ィすら味あわせてやァらねェーッ!」 「切り裂いてくゥれるわァーッ!!」

【その剣は反時計周りに薙がれ、エルフェスの腹部を切り裂こうと迫る!】
【……が、もし当たったとしても肉体にはなんら影響がない。ただ、斬られたという感覚と痛みはあるし、動きも同じように制限される】
【そして……切断された場合は、本当にその部分が無くなったかのような感覚もあるのだ、そしてその先にあった傷の痛みも消え失せる】
【また、これの材料は"怨霊"である――加工したため弱まってはいるが、その恨みのエネルギーによる精神汚染も少しはあるかもしれない】

【――なお、切断された場合のみ分かることが一つ有る。切断された部位が落ちるのだ、地面に、魂だけ、本人だけは霊感が無くとも見えるそれ。】
【そう、この剣は――"魂"と"神経の流れのみ"を切断する剣なのだ。】 【切断されても適当にくっつけておけばその内治る(傷も同様)らしいが――】
517 (東京都) [sage saga] 2014/06/01(日) 00:35:41.81 ID:rLvQXKy6o(1/10)
>>508>>511
「――大丈夫だ。初めてじゃねえ=v

【エルフェスの反応に、谷山は引き攣りながらも笑みを浮かべてみせた】
【何時崩れるか分からない危ういバランスで、圧倒的な哲学者の卵の力を乗りこなす】
【そう長く持つものでもない、余りにも危うく、余りにも歪で、余りにも大きい力だ】

「ああ、後で。奴をブチ殺したらな」

【駆け出すエルフェス。それに対して、谷山は己の手に収束する力を具現化させる】
【かつて己の戦った相手の必殺から、奥義から、この龍を落とす術を検索する】
【あの巨体を確実に倒すだけの衝撃、威力を持つ技を条件として、その条件に合致する幾つかの技を導出する】

「Imitation Saberミョルニル=\―――ッ!!」

【収束するノイズの群れが、明確な形と存在感を得てこの場に生まれた】
【膨大な悪意、害意、悪意、狂気、絶望。それらが一つの槌――谷山の背丈よりも巨大な――を得て現出する】
【周囲に響き渡るノイズ音と放電音。それらは心を蝕む明確な狂気を伝播させている】

「――――ッダァアアアァァァァァァァアォォォォオォォォォツ!!!!」

【振りかぶる。谷山の全身にノイズが纏わり付く、作り変えられていく】
【一時的に人間の要素をほぼ失い、アートマンと人の混合する異形と成り果てる】
【足りない身体能力も、この数秒に限っては補われる。そして、技量は一撃程度であれば模倣が出来る】
【――後は、本質を持たぬ形骸の槌を振りぬくのみ。谷山の姿が消える、空中に飛び上がった】

「落ちろやァあああああァッッッッッ――――!!!」

【――振りぬく】

【振るわれる強大で巨大な槌。それは嘗て戦ったカノッサ機関の者の武装】
【化け物を屠ることもたやすいだろうそれを、外見も威圧も寸分違わず再現した贋作武装】
【しかして、その槌には攻撃力はない。そう、肉体をこの一撃では微塵も傷つけることは出来ない】
【だが、もし当たったならば――これまでのノイズ攻撃の比ではない情報量が相手の神経系に叩き込まれる】
【精神を汚染し、神経を破砕し、意識を消失させるその情報量は、肉に微塵の傷を着けること無く、心を殺す一撃だった】

【もしその後に龍が目覚めようとも、悪意に塗り固められたその情報汚染はその心に深い傷を刻む】
【その心の傷が癒えるまでは、容易く戦線に復帰することなど叶わないだろう】
519 (SSL) [sage saga !red_res] 2014/06/01(日) 00:46:48.34 ID:DrUM3g+C0(2/9)

「ハハハハハハ――――!!良いですよ、皆さん。とっても楽しいです。本当に、とってもとっても」

【この状況に於いても笑みは崩れず。己の身体に触れられても尚、己の身体を斬られても尚笑みは崩れず】
【…………不意に、桔梗より感じ取れる妖気が一気に増加したのだ。元より異常なまでの量。其れが更に多くなったとなれば……?】
【“封魔城”での一件に関わった者ならば其れに近い感覚、或いはそれ以上の妖気や本能の警鐘を感じ取れるだろうし】
【その場に居なかったとしても、余りにも異常なその力は“其れ”を行わせては危険だと直ぐにでも感じ取れるだろうが】


「ですが…………好い加減、そろそろ飽きてきました。もう終わりにしましょうか?
私が作り出す新しい櫻には貴方達の様な存在は不要ですから
――――せめて、痛みが長引かないように終わらせてあげましょう。気付いた頃には死んでいた。…………そう、思えてしまう位には――――ッ!!」

【片手を天へと上げたならば、その付近の空間が徐々に砕け始め。代わりとして見えるのは灼熱の盛る暗い地下の様な場所――――】
【理を変える力。或いはこの場をそのまま地獄と繋げてしまおうとでもしているのだろうか】
【生きながらにして焼かれる苦しみ。言葉では直ぐに殺すような言い方であっても…………実際には無理に死ぬ事が出来ない身体にされ、未来永劫地獄の炎に炙られ続ける事となるのだ】

【攻撃して止めようにも、不思議な事に行った攻撃は全て本人に返ってくるだろうし、異常を察した琴音が更に結界を強めた所で意味も無かった】
【再びジワリジワリと広がり始めた地獄の具現化。未だ桔梗の付近で収まっているにも関わらず、まるで骨の髄まで焼くような苦しみを味わう事か】
【止める術も無ければこのまま本当に辺り一帯を地獄と化すか――――?】
【否、刹那の出来事だ。挙げていた手に赤い線が走り――――僅かに遅れて、血が吹き出す事となる】


《あほう。死ぬのはお主の方じゃよ、桔梗や。尤も――――その前にお主には相応の罰を与えねばならんがの
……――――くふ。すまんな、集ってくれた者達よ。少しばかり遅れて到着したが許してはくれんかや
悪狐を屠る為に善狐を連れて来ようと考えての。…………少しばかり頼りない輩じゃが――…………この中にも知っている者が居るじゃろう》

【一閃したのは、一人の女だ。着物を纏い、鋭い銀色の髪を纏った人物】
【手にした刀からは強い“退魔”を感じ取る事が出来、また女本人からも妖気を感じ取れ――――妖怪に通じている者ならば、九十九と呼ばれる存在であると悟れるだろうけれど】
【一行を見遣ってから小さく笑えば、その視線も後ろへと送られて】

/続きますっ
523 (山形県) [sage saga] 2014/06/01(日) 01:21:10.79 ID:e8s+yazyo(3/6)
>>517

『……!』

【近づかせないように張った溶岩、飛び上がって攻撃されればないも同然!】
【あの槌に攻撃力があるかないか、そんな事よりも"危険"という認識だけが龍にはあった】
【その口部を大きく開け――火炎を吐いて、谷山を撃墜しようとした、……したのだった、そのはずだった】

『ガアアアア! ギュ……グアアッ! キサマ……キサマァァアアアアーーーッ!!』

【……あの時受けた散弾さえ無ければ、出来たはずだったのだ、だが今回は開けた時に傷口に痛みが走り】
【それで怯んだ僅かな瞬間だった、その鎚が龍の頭部を捉えていたのは――物理的ダメージが無いことは認識できず】
【神経にあらぬ情報が流されてゆく、正気ではいられない、地面をのたうち回るその姿はただの魚の様だった】
【……が、この体格でのたうち回られれば、それだけ周りに破壊を生むということ!】
【火山の岩のように硬い鱗、虎の様に鋭い爪、しなやかな尻尾――それらどれもが、武器である】

【――この悪魔、やたらと往生際が悪いと言われているが……部下にまでそれが感染しているのだろうか】
【まあ、この暴れる龍や溶岩(既に冷えて固まってはいるが、まだ高温)に気をつけていれば、その内意識を失っておとなしくなるはず】

>>517

【ぶつかり合う刃と刃、悪魔はとにかく強引に押し込み……そして、手応えを感じた】
【かなり刃こぼれしたようだが、そんなことは気にしない――簡単に直せるのだから】

「俺様の"本当の"能ォ力……見ィたか、魂を破ァ壊しィてしまえば、意ィ思は死ィぬし転生も出ェ来ねェ」
「……安心しィなァ、俺様が魂をぶゥッ壊すのは、テメェーの様な力を持つ奴だァけだァからなァァアア」

【――最初に魂を喰らっていた、平然と掴んでいた、粘土細工のように加工してしまった、その上破壊まで出来る】
【それがこの悪魔の力。魂に関する何か。モノを使役するとはまた違った、それでもって強力なモノ!】

「こォんどは腕だァけで済ゥむと思う……ウナアアァ!?」

【エルフェスを頭部から真っ二つに切断しようとしたその太刀筋は、途中で止まってしまった】
【――龍からのフィードバックで、己にも多量のノイズが流れこんできたのだ】
【悪意、精神汚染、それらはむしろ糧――なのだが、肉体を持っている以上、神経を侵される事だけはどうにも出来なかった】
【慌てて龍を己の魔法陣に戻してその"繋がり"を断とうとした、が、その前に断たれるモノがあった】

「く、糞ッ、こォの軌ィ道はッ! こォれはッ!」

【――ごろん、と地面に何かが落ちたこと、それが何であるかは言うまでもないか。その斬った感覚は、肉というより豆腐。】
【断面から何かが覗いている……怨霊だろうか、消化されて形が崩れているが……ここには居ないようなモノまで、無数に蠢いていた】

>>ALL

【さすがに首を切断してしまえば悪魔といえどももう終わりだろう、――いや、何か様子がおかしい】
【首から下がどんどん溶けていって黒いナニカになって行き……同じく蠢く怨霊たち。一般人でも見える。】

「……まァだだ……俺様は死ィなん…………!」 「例え肉体が何回も死ィのうと……"ディルム"は、……――」

【――悪魔が魔法陣に吸い込まれて消えていったのは、その言葉の直後だった。雷獣の死骸と気絶した龍と頭部を残していったが、ひとまず悪はここから去った――】
535 (SSL) [sage saga !red_res] 2014/06/01(日) 02:10:47.99 ID:DrUM3g+C0(4/9)
>>525

【舌打ちの音が聞こえたならば、きっと其れは空耳なんかでは無くて】
【この状況に焦っているのだろう。空間を操る事が出来ず――――更には強者を三人相手にしなければいけない、この状況に】
【シーナの鎖は四肢を絡め取り、その動きを制限することに成功する】
【続けて“締め上げ”と“弱体化”の効果であるが…………コレも、滞りなく存分に発揮されて】
【彼女の其れがあったからこそ、他の者達の攻撃が通じたと記しても過言ではあるまい。それ程までに大きな役割を担っている事に違いは無く】


「――――今すぐにこの鎖を解きなさい。さもなければ…………“無くします”よ
貴女の存在事、全て」

【この場面でも強気な性格が崩れる事は無く】
【睨む視線は、先程までなら十分萎縮させるだけの力があったのだろうが――――今となっては、そんな物もは微塵も感じさせない】
【…………解いた所で皆殺し。解かずとも、殺す。無茶苦茶な相手だ】
【――――確かに、力を取り戻しつつある。然れど…………シーナの“弱体化”が大きく作用しているせいか、直ぐにでも殺しに掛かれるだけの力はまだ無い様で】



>>527>>528
【シーナの術によって身動きがとれない所を先ず襲うのは、彼女の攻撃だ】
【薙刀は首を深く切りつけ、動脈を断ったのか辺りには血潮が溢れ出て】
【――――続いて、二撃目だ。未だ拘束は解かれず、縛られたままだ。正に鬼の形相とでも記すべきか…………余裕を見せていた表情も、今は無く】

【肋骨にヒビの入った感触がその手に伝わるであろうか?即ち――――其れは打撃が通った事を表す物だ】
【詰まり……彼女が流す“神気”が流し込まれた事。――――内から出血が始まるのは、その神気が確実に内部を破壊している証左であろう】
【それでも内部の莫大な妖気で相殺せんとするのは流石は空狐であるが…………確実な一撃であった】
【――――手を離す際、その腕を口から溢れ出た血が汚すことだろうか】
【実に強い一撃だ。相手は例え神に等しい存在であっても妖怪なのだから、相性だって相当に良い】
【更に記すならば、瑛月の振るった其れによる物も蓄積しているのだ。佳乃の物と合わされば、正に内より食らいつくさんとしているのだろう】
【呻く様な声と抑えられない出血は、確実に致命だ。…………もう長くないことだって告げている様だが】


>>530>>531
「巫山戯るなッッッッ!!!貴方達程度にやられる様な私では―――――ッッッ!!!」

【シーナによる拘束を受け、佳乃には死にも至る一撃を受け。――――そんな状態で、どうして彼の全力を尽くした奥義を避ける事が出来るだろうか】
【血を吐き、肉を裂かせて叫んだところで意味は無い。結果を記すならば…………】
【彼の一撃は、桔梗の身体の半分を縦に切り落とす事が出来たのだ。あの時に当たらなかった其れが、時間を超えて研いでいた牙を向いた様】
【何よりも強い一撃であった。ボトリ、と落ちたのは彼女の半身だ。…………だが、それでもまだ意識があるのだから流石は妖狐】
【漸く拘束を解けば、残った半身も地面へと落ちるけれど。未だに睨むその視線は、変わらず】
546 (SSL) [sage saga !red_res] 2014/06/01(日) 03:28:11.71 ID:DrUM3g+C0(8/9)
>>ALL

『―――――ッ!!』

【例え剣術が優れていようともまだ子供、更には実戦経験だって少ないのだから太刀打ちできる筈がない】
【差し違えてでも――――そう思いもしたが、この状態ではその前に再び阻まれてしまうだろうから】
【“破魔”の力を使ったかと思えば拘束から逃れ】
【ギリ、と奥歯を強く食い縛ったならば刀を鞘に戻してその場から離脱するのであろう】

【まだ幼い背中が何処か悲しさを纏っている様であったが――――争いとは、何時も誰かが被害を被るものだ】
【其れに性別年齢は関係無い。守りきれるだけの力がなかったから、ただそうなっただけ。誰が悪いだとか、そんな物は存在せず】
【声を掛けた所で止まる事は無い。そのまま走れば妖怪や人間達の中に紛れ、やがては目で追う事も出来なくなる筈だ】


【此処で起きた出来事など素知らぬ様子で向こうでは歓声が広がっていた】
【ついにあの悪狐を追い払ったのだ――――と】

【九尾の方もか細かった息も今は安定しているが…………依然として危うい状況に変わりは無く】
【そのまま放置しておけば事情を察した九十九や琴音達が城へと連れて行くだろうし妖怪を相手にする事に長けた其処ならば信頼も出来るか――――或いは先に封魔城なり詰め所なりにでも運んでやるとしても、抵抗するだけの力も無く】
【其れ等は全てこの場に集った者達の自由】
【何であろうと――――去る者には後日なんだかの手段で報酬と共に連絡が取られるだろうし】
【残った者には治療や好きなだけ居られる宿泊地の提供が行われるはずだ】


【脅威が無くなった訳では無いが――――少なくとも、“今宵は”終わったのだ】
【ならば怨念が渦巻くこの地に長く留まり続ける必要もあるまい】
【人間が勝利した事は変わりのない事実であり…………有志達の活躍は、直ぐにでも他国へと広がるはずだ】
【勿論その事を望まぬ者は匿名とされるが――――特に拒む事も無ければ、自身の活躍を朝刊で確かめる、なんて事もあったか】

/これにてイベントの方は終了となります!この遅い時間まで、お付き合い頂き本当に有り難う御座いました……!
/時間も時間ですので、〆の文は無くとも。或いは、翌日へ回して頂いても大丈夫です!
/重ね、参加頂き本当に有り難う御座いましたっ!
742 2014/06/08(日) 14:34:33.60 ID:FUd33mA7O携(1)



――――ヴぉッぇはッ……!!



【腐敗した死体が錯乱し、強烈な臭いが立ち込める。】
【何の変哲もない路地裏だが――、それこそがこの世界の異常さなのかも知れない。】
【耐えられる事が出来ない吐き気に、遂に催してしまう。】



はあッ……――なんなんだ此処は ……
            ・・・・・・・
――なんでこんなことが……罷り通っているんだ……?



【長い有給を取っていた彼は、独身寮、部屋の隅で一寸した贅沢を楽しむ予定だった。】
【法の番人たる業務を忘れて心躍らせ、酒と高めのステーキを買いに出掛けた所であった。】
【急に重力が反転するような感覚。どちらが上でどちらが下なのか分からなくなる。】

           ・・・・・・・・
【――気づけば路地裏、変哲のない路地裏である】



そもそも、此処はどこだ……? 俺は今どこにいるんだ?



【先日の激務の疲れから風呂に入るのを怠っていた。】
【ぼさッとした黒髪、ハーフパンツとタンクトップ。】
【入り乱れた路地から抜けるために、歩みを進めた。】


/使い回しですが
843 (SSL) [sage saga] 2014/06/11(水) 04:01:41.71 ID:eiQCe5PY0(4/4)
>>841

【店主がこの少女の事を快活だと感じたのは、相席の醍醐味でもある、初対面の人と積極的に対話を楽しもうとする姿を見て取ってからだった。】
【この店のドアを開いたその瞬間に受け取ったイメージとは、些か異なる気がした……然しまあ、彼女のこの様子ならこれで良いのだろう。】

【店主自ら彼女にサーブし、それから顔をチラリと見る。あの表情はきっと、このスープに何が入っているのかを、推測している顔だ……彼はふふっと笑う。】
【美味しそうにラーメンを啜っていく姿を見てとれば、彼はキッチンに戻って、恐らくは洗い物を済ませていくのだろう。】
【長かった営業時間も、コレで最後―――然しまあ、まだ皿が残っているというのに、途中で切り上げ、ハンドタオルで水気を切ってしまったのは、どういう事か。】


>>842

……うふふ、……変わった子、ね………アタシも、人のコト、言えないんだけど……
そうよ、こんなカッコしてるから、……最近は褒めてもらえる料理も、作れるようになってきたの。ふふふ……ありがと。

【演技にしては出来過ぎているし、本当にこの子は子供ではなく……なんて、少し幼い思考を巡らせながら、】
【純粋な「うまい」の一言を貰えれば、それが聞きたかったのだと言わんばかりに喜ぶ。……料理を作る人間には、最高の褒め言葉なのだろう。】


>>ALL

あーもう、今日は何だか、疲れちゃったわ……2人でやるのに慣れちゃってたから、かしら……
……アンタ達はどうせ、ツケ、でしょ……で、そこのテーブルのおふたりちゃんは、……出世払いで、いいわよ。
大きくなって、イイ感じのオトナになったとき……また、ここに来てくれたら、……それでいいわ。今日の、ラーメン代、ね。

じゃ、……食べ終わったら器はそのままにして、帰っちゃっていいからぁ〜〜おやすみなさぁ〜い!

【繕っていたという訳では無いのだろうが……どうやらその様子は、疲れがドッと溜まってきたらしく、】
【客が未だ居るにも関わらず、店主はもう"寝る"と言い出す騒ぎ……然し確かに、この店の雰囲気はそんなゆるい感じでもあった。】

【止めでもしない限り、彼はそのまま店の奥へと姿を消す事になる。……比喩ではなく、本当に居なくなってしまうのだ。】
【然し、ならば、キッチンに立つ人間は、もう誰もいない……―――という訳ではないのが、この店の面白い所、だったりして、】
【先程まで適度にワイワイガヤガヤしていたサラリーマン達はもう、一段落付いたらしく、各々立ち上がる。……器を、持って。】

【それからセルフサービスで洗い物をして行く、……ツケにさせてもらっているお礼の意も込めているのだろうが、勿論それだけでは無い筈。】
【「ごちそぅーっす」と、口々に言っていけば、恐らく彼らは二人よりも先に、店を出る事になろう。―――店内の空気は、彼らの手によって再び新鮮になった。】


/睡魔がアレなので私はこのへんで失礼させていただきまする……
/ありがとうございました!


878 (関西地方) 2014/06/12(木) 19:07:05.73 ID:vCMTuIUVo(1/2)

【水の国/フルーソ/繁華街】


【服屋のショーウィンドウの前に佇む、一人の人物】


(……高い。着れるのなら、何でも良いんだけど。)


【黒のショートヘアに、黒の瞳。入院着のような、ゆったりとした服装を身に纏った少女だ】
【年の程は17,8歳と云った所だろうか──、服装のせいか、どうにも目立っている】
【──と言うよりも、繁華街で薄手の服を着て立っている以上、『そういう商売』に見えるのだろう】


「よぅ嬢ちゃ〜ん、こんなトコで立ってると危ないぜェ〜。
 んな服なんか見てねぇでよォ〜、お兄さんと愉しい事── 」


……邪魔。

「──、オイこらッ!!調子乗ってんじゃねぇぞこの××ッ!!」


【案の定──頭の悪そうなチンピラに声を掛けられ、ブチ切れた彼に腕を掴まれる】
【少女の方と言えば、うんざりしたような表情をショーウィンドウに浮かべて、溜息をついていた】

/途中で飯落ちしますが、宜しければ
925 (SSL) [sage saga] 2014/06/13(金) 02:18:22.12 ID:CvKBna8u0(3/10)
【―――と言いたいところだが、今日ばかりは鈴音に負けないぐらい幸せそうな笑顔をしている人がもう一人】

……あの人は背が高くて大きくて、……とっても温かいのです。ぎゅっと抱きしめてくれたら、体ごとあの人に包まれるみたいで……
笑顔も素敵なのですよ。あの人は不器用だから、作り笑いは出来ないけれど……だからこそ、笑っている時はいつも心からの笑顔なのです。
でね、私にはいつも笑ってくれるのです。ほんとうの笑顔を見せてくれる……それが一番大好きです。

【鈴音に負けず劣らず、頬を赤らめて幸せそうな笑顔を浮かべる。長い髪の端を弄って照れを誤魔化しつつ、でも話すのは止めずに】
【彼の全てを信じているのと同時に、彼の全てを愛している。だからこそ挙げればキリがないけれど】
【何よりも一番好きなのは、彼の笑顔。彼が自分に向けてくれる笑顔は、何時だって嘘偽りのないものだったから】


【―――ただでさえ恥ずかしいのに、余計に恥ずかしい質問が飛んできた。「プロポーズの言葉はなんだった?」と】
【……プロポーズをしたのは自分だ。じゃあ、自分が彼に言った言葉を答えなければならないのか……】

【鈴音が水を飲んで恥ずかしさを誤魔化している頃、目の前のマリアは頬が真っ赤になっていた。それはもう、熟れた林檎みたいに】
【暫く俯いて答え辛そうにしていたが、―――暫く間をおいて漸く口を開いて、恥ずかしさに顔を真っ赤に染めながら小さく呟く】


―――その……、……ぇっと……
……私と、……共に居て下さい……って……―――
……貴女なら、……私の全てを任せられるから……共に居て欲しいって「言いました」……

――そしたら、あの人は ……神に誓ってお前を守ろう、共に居ようって応えてくれたのです。
…――死がふたりを分かつまで、いつまでも、って……

……

【顔はサウナに入った後のように真っ赤に上気し、声は恥ずかしさのあまりか細くなっていたが……同時に、間違いなく幸せそうでもあった。】
【「言いました」とはつまり、そういうこと。―――今これを言うのがどれだけ恥ずかしかったかは、言うまでもない】

//すみません、そろそろ眠気が限界で筆を進めるスピードが致命的に落ちてきました……!
//続きは明日(今日?)の20時ごろからという事にさせて頂いて宜しいでしょうか……?
931 (SSL) [sage saga] 2014/06/13(金) 03:10:57.92 ID:mcf+BpY90(2/3)
>>929
「“終わりは無い”わ。だから、貴女の問い掛けに対する答えは無いの。――――お話しの終わり、続きは読んだ人の想像次第
…………私は語り部。私は貴女に“その様な事をやった”と告げるだけで……続きは、貴女が考える事なの

ふふ。だって、どんなに“助けてあげても”意味が無いのだもの。不死を与えたって出来損ないで、そう言う意味では“居ない”とも答えられるけど
大切な物を目の前で一つ一つ壊していっても、結局は自分の命だけは助けて欲しいと乞うのはみんな同じ事なのよ。好きな人も親も子供も犠牲にしてまで助けて欲しい、って
……みんな同じで詰まらないの。正義だ何だと言う人達も全部同じ。散々怖い目に遭えば結局自分だけは助けて欲しいなんて…………ね?

――――こんな言葉で満足かしら。“視たい”なら見せてあげるわよ?“感じたい”ならばその痛みを貴女にも伝えてあげるわ
文字も言葉も万能じゃ無いけれど、その場に居ればきっと分かる事。オススメはしないけれど」

【「それなら良かった」の言葉と共に浮かべた微笑みは、やはり外見の歳相応の少女なのだが】
【トン、と人差し指が本を叩いた。すると、女性の前に落ちてきたのは一つの紙袋だ】
【中からはより濃くなったその香りが漂うのだから、茶葉である事に間違いは無く。暗に、願いを叶えたとも言えようか】
【果実を囓ったが故に楽園から追い出された者達の話もあるけれど――――元より、楽園の外で手招きをする者なのだ。女性が受け取れば、嬉しそうに“笑って”見せて】

【さて、続けた言葉は答えと記せるようでそうでも無い様で】
【ただ、最後の言葉だけは真であった。頷かない方が良いのは確かで在ることは直感たる其れが告げてくれるだろう】
【何も強大な力がどうだとかでは無い。悪魔の碌でもない事に関わる事になる、それ以外の何物でもないから】


「そうね――――。昔、とある修道女を殺めたわ。みんなから好かれていて綺麗な銀色の髪を持った女の人を
弱い癖に誰かを守る時だけ強くなるのだから、面白い話よね?遠くから見ていたけど、悪魔も魔物も退けていたのよ
…………だから、楽しそうだと思った。そんな聖人染みた人間でも徹底的に痛めつけたらどうなるのか考えたら、きっと楽しいお話になるんじゃ無いかと思ったの

目の前で何人も殺してみたけど、意味が無かったわ。怯える所か、私を一層強く殺そうとしてくるだけ。腕を千切っても、少しずつ足を砕いても
身体を動けなくして、何度も酷い目に遭わせても変わらないの。――――不思議な話だと思わない?人間なら普通は怖がるはずなのに、怯えない所か刃向かってくるなんて
心臓を貫かれたし、首ももがれたけど…………でも、まだその程度じゃ死ねないの
だから、私もやる気を無くしちゃってその内解放したんだけど…………ある時、子供がお腹の中に出来たと知ってね

――――また、殺しに行ったんだけど。その時は、前とは全く違う反応。お腹の子だけは必死に守ろうとしているのだから、面白くて面白くて…………結局、お腹を裂いて殺してあげたわ
その時の子には“悪魔”を憑依させてね、ずっと後になったからきっと楽しいお話を運んでくれるんじゃ無いかと思ったけど――――其れは見当違いだったわ
まあ、まだその子は生きているみたいだからその内私の方から直接会いに行くか…………それか、その前に“何か”が起きるかね
そんな事を引き起こした“私自身”のお話は、また今度」

【掻い摘んだ話の内容。何時の日にか屠った誰かの事を思いだして、女性に語って】
【――――紅茶で口の中を潤せば、チラリと一瞥でもするのだろう。話の感想を求めている訳では無い】
【言うなれば、“代価”を求めているのだ。己の事は話した、ならば次は…………?】

/続きますっ
932 (SSL) [sage saga] 2014/06/13(金) 03:11:10.18 ID:mcf+BpY90(3/3)

「……次は私に貴女のお話を聞かせてくれるかしら?
何でも良いのよ。何処で生まれたでも何人殺したでも、何が好きで何が嫌いでも
私が他の人にお話出来る“なにかが違っていた誰か”の一人として、貴女の事も伝える事が出来るかもしれないから、ね
――――ああ、でも。ずっと“貴女”じゃあ味気が無いかしら。貴女のお話をしてくれるなら、その話を作る人の名前も知っておかないと後で困ってしまうもの

アリス。それより前にも後にも私には文字が付かない。貴女はだあれ?赤い朱い紅い人間さん」

【求めるのは女性自身の話。其れと――――名、だ】
【先に紡いだのは少女自身の名。アリスと有り触れた三文字】
【クッキーを摘んで小さく囓ったならば、今度はハッキリと女性に視線が注がれて。何と無く、より濃くなった瘴気の色合い。問うたのは、名前】

/申し訳無いですが、今日はこの辺りで……!
/今夜は10時半辺りから私の方は再開出来るのですが、もしそちらのご都合さえ良ければその辺りに開始できたらなとっ!
/御用事等々がありましたら、置きレス移動の方でも大丈夫ですっ!
955 (山形県) [sage saga !nasu_res] 2014/06/13(金) 20:01:38.82 ID:5AyB4tiAo(1/6)
【櫻の国】

【立て続けに起きた事件もひとまずは落ち着き、しばしの安息の時を迎える――はずだった】
【はずだった、というのは……あちらこちらに湧いているとある虫のせいである】

【"ハッチョウ"。蜂と蝶を合わせたかのような姿の大型の虫である】
【二週間前程から急に現れたこの虫は非常に雑食性で、 動植物を食い荒らしているのだ】
【無論、桜の木も家畜も、――人間ですら例外ではない】

【今は自警団が駆除作業をしているが、巣を潰さなければどうしようもないのは明白だった】
【――そして巣を見つけた、だが未だにそれが潰されていないのには訳がある】

「……皆さん、依頼を請け負ってくださりありがとうございます」
「私は"居捨塚 一郎"と申します。本来はこの国の自警団ではないのですが――出張ということで」

「内容は、この先にある巣――おそらくその中に居るハッチョウの女王をこの場から無くすことです」
「このまま自警団が駆除し続けてもキリがありません、ですので元を潰す必要があるわけです」

「……ですが、巣の周りには当然のごとく大量のハッチョウがいます」
「自警団の力では近づくことすらもままなりません。これ以上先に進むと、無数のハッチョウが襲い掛かってくるのです」
「本当は兵器を持って来るべきなのでしょうが……二週間前の2つの事件で在庫が不足してまして」
「そういう訳で、皆さんへ依頼を出したというわけです」

【――此処は集合場所。ここから北へ1km行った所にハッチョウの巣があるのが、判明している】
【確かに、北の方角にある蜂の巣のような色をした塊がある――近視でも簡単に見えるのだ、相当な大きさであることが伺える】
【また、この前後に、ハッチョウの特徴等が伝えられる(イベントスレ参照)。】

「女王を叩くだけでなく、この辺りのハッチョウの駆除も余裕があったらしていただきたいです」
「幼虫、成虫――いえ、蛹や卵でもとにかくなんでも良いです、数が多過ぎて手に負えませんから……」
「1匹辺り1000――50匹単位で精算、と言う形になります。カウントは隣の三郎による目視と死体状況で判断しますが、自己申告して頂いても構いません」

「……それでは、ご武運をお祈りいたします」

【さて、まずはここから北に1km進んで巣まで辿り着かなければ話にならない】
【平たい草原、その先にある崖下――所々に生える桜の木には、遠目でもわかるくらいに、棘の生えた虎柄の毛虫が湧いていて】
【辺りを飛び回っている、黄色と黒の蝶の羽で、細めだが蜂のような胴体をした虫――自警団の情報が正しければ、どちらもターゲットである"ハッチョウ"だ】
【あの蜂の巣のある辺りの空気の色が黒っぽいということは、あれが巣であることを裏付けると同時に、数もかなり多いことを示していた】

【この先へ向かおうとした自警団はことごとく返り討ちにあっているのだ、"死体は無いが"装備品があちこちに転がっている。慎重に進むべきだろう】

/『蝶が舞い、蜂が刺す。』イベントの開始文です
/御三方はこちらにレスをお願いします
962 (山形県) [sage saga !nasu_res] 2014/06/13(金) 21:04:00.51 ID:5AyB4tiAo(3/6)

>>ALL

「三郎!」 『一郎!』 「『隠れるぞ!』」

【――ハッチョウ達がレラから攻撃を受ければ、無数の視線が三人に向けて突き刺さる】
【そう、ここはハッチョウ達のテリトリー――入った者は、害を成す者は、何であろうと追い払う】
【それは一瞬のことだった、明らかに統率が取れていた、カティアの危惧していた様な事でもある】
【ブォォォォ――― 一気に羽音が騒がしくなった事が、それを暗喩していた!】

【だが、似たようなカラーリングと凶暴性を持つスズメバチよりも優しい面が一つだけある】
【それは、身体が大きいが故に――1人に対して100匹も200匹もくっつくことが出来ないということ】
【無数に居るようにも見えるハッチョウ達だが、この明確な弱点を利用すれば少しは突破が楽になる――かも知れない。】

【三人に対して真っ先に向かって来るのは、やはりセイハッチョウ――針は無く、しかし顎がとても強靭に見える】
【――となるとこれは雄だろう、状況からして尖兵の役割を担っていると思われる】

【なぜ向かってきたのか、言うまでもない。――"襲う"ためだ】
【一人に付き3匹。発達した強靭な顎で、太腿や腕、あるいは首等を食いちぎろうとしてくる】
【ヘリコプターをどのようにして撃墜されたのかまでは言っていなかったが、その原因がこれであるかもしれない、そう感じさせてくれるパワー!】

【蝶特有の不規則な飛びは、逆に攻撃の狙いを定めにくくしているが――】
【食いちぎろうとしてくるのは、"三人に掴まってから"。タイミングを逃すとダメージを受けるが、この時が最も狙いを付け易い】

【これに気を取られていると見落とすかもしれないが、この時、巣に向かっていったセイハッチョウも居る】
【まだ追える程度には近い位置に居たが――問題は、それが報告部隊の全員であるとは限らない事か】
【なるべく速く巣まで向かわないと、ジリ貧になりかねない】
969 (山形県) [sage saga !nasu_res] 2014/06/13(金) 22:11:00.98 ID:5AyB4tiAo(4/6)
>>965

【1匹は切り落とされ――噛み付いた2匹のセイハッチョウの動きが明らかに鈍った、予想外の事が起きたからだった】
【それは人間の感触とは違っていた、俺達は人間を喰らったはずなのに――】
【――そして、地面に落ちたそれらは……やがては動かなくなったのだった】

【そして発せられる業火、近くに居た偵察部隊は巻き込まれて黒焦げになり】
【……甲殻には撥水性が有るのだったか、となると水分が比較的少ない訳であり、つまりは火に弱い】
【ある程度遠くに居た部隊の一部も羽根にダメージを受けた様だが――】
【……その様子を見た別のセイハッチョウがやはり巣に向かったのだ、バトンタッチとでも言えば良いだろうか、数の多さを利用している】

【それと同時、巣に向かおうとするフレデリックの元へ何かが飛来してくるだろう、大体6つ程――20cm程度の長いモノ】
【――これはヨウハッチョウだ、こちらに向けて飛んできたセイハッチョウの内、幼虫を持っていた個体が落としてきたのだ】
【毒は無いものの鋭い棘があり、半分のメスの尻にある毒針に刺されれば通常は大きく腫れ上がるし、半分のオスは成虫よりは弱いが顎が鋭く強靭】
【幼虫もただ外にいるだけでは無かったのだ、この爆撃をするために居たのだった】

>>966

【勢い良く迫るハッチョウ、自ら突っ込んでくるレラに対して怯むかと思えば――止まらない】
【"攻撃"の動き、それをただ遂行しようとしただけだった、そして――】

【――ばさり、と、まずは1匹、2匹、と両断されていった】
【それは想定内だったのだろう、残った1匹は構わず攻撃を続けた、噛みちぎりにかかったのだ】
【その強靭な顎を大きく開け――そして、閉じようとした、していたのだった】
【その脳天に突き刺さった刃さえ無ければおそらくは太腿の肉を喰らえていたのだろう】
【突き刺さった後、少しの間はレラの太腿に掴まったままだったのだが――その内力尽き、地面に落ちる】

【ジグザグに走るレラ――機動力の有るセイハッチョウ達でも少し追うのが難しかった様子】
【正面からオスが何匹か迫って襲ってくる位しか、目立った妨害は受けないだろう】

>>967

【……隠れた場所から、"頼みます"と丸投げな返事が帰ってきたのは気にしないほうが良さそうだ】
【そしてやはり、このハッチョウと呼ばれる虫達……単体では大した力は無い――】
【実際、街に現れたそれらは自警団達が処理をしているそうなのだから、それこそ"数さえ無ければ"なのだろう】

【まずは1匹のハッチョウが落ちた、その重い打撃を耐えられる程丈夫ではなかった】
【そしてやはりそれに動じず噛み千切ろうとした2匹のセイハッチョウ、急にターゲットの姿勢が低くなれば】
【正面衝突はしなかったものの、急に進路を変えたため非常に不安定な状態になっていた】
【そこへ来る、滑らかな"狩猟"は――それらを仕留めるのには、十分だった】

【他の2人に集中しているか何らかの理由で密度の少ない所を移動したことで、妨害はこちらも少なく済む……】
【……前後から迫る2匹のメスのセイハッチョウにさえ気をつければたどり着けるはずだ】
【その尻に有る毒針でカティアを刺そうとして来るのだ、毒はスズメバチレベルで強く、大きな腫れと強い痛みを与える】

>>ALL

【これらの妨害をうまく凌ぎつつ移動すれば、やがては巣の近くまでたどり着けるだろう】
【近くで見ると、やはり巨大――直径10mはあろうかという、スズメバチの様な球状の巣】
【多くのセイハッチョウ達が出入りしており、時々卵や幼虫を持ち出し運ぶ姿も見られ――次々襲い来るハッチョウ達を退けつつ、破壊するが吉】
975 (山形県) [sage saga !nasu_res] 2014/06/13(金) 22:57:34.32 ID:5AyB4tiAo(5/6)
>>971
【幼虫を運ぶのに体力を使っていたらしく、セイハッチョウ達は雷撃を受ければ黒焦げになって地面に落下――幼虫も、機動力がないので簡単に潰される】

【――巣からわらわら飛び出してくるのは間違っていなかった、但しそれは受け身でない】
【空間のねじれ、先程の偵察部隊の内、運良く戻ってこれていたそれが危険なモノだと伝えていた】
【溢れ出る火炎よりも速く、巣や周囲に居たセイハッチョウ達が――その辺りに集まって、そして無残に散っていた。焼きつくされていった】
【これによって巣に届く炎を軽減、ただそれでも表面が大きく焼け崩れて、中には、無数のハッチョウ達と……蜂蜜の様なモノが大量にあるようだ】

>>972
【オスたちは、手裏剣に対して回避行動を取るも羽の大きさが災いし片羽をやられ、落ちる。死んではいないが、もう追えなかった】
【そして……やはり女王でないハッチョウ達はただの捨て駒! 爆弾に向かって神風特攻、結果――巣の半壊は防ぐも、そこまで丈夫でないらしいそれは】
【爆風によって更に大きく崩れた、先程の炎で脆くなっていた部分は跡形もなく無くなっていた】

【巣が壊れたことで脇の方に蜂蜜が垂れてくる、甘くて美味しそうな桜風の香りがするが……今、食べている暇は勿論ない】
【――さすがにこのサイズとあって、まだ女王の姿は見えないが……】

>>973
【――それは本能だったのか、踏みつけに対してとった行動は"かじりつく"、だった】
【だが、オスと違って顎の発達していないメスの噛み付きは大したことがない。そして、それで頭部を蹴破られることも防げず、撃沈】
【もう一匹のメスも、飛び蹴りに対して尻を突き出すが……ギリギリ針が届かない位置にその蹴りが命中、やはり落下】

【――さて、この巣、スズメバチの様だとは書いたが……穴の数は一つでない、複数あり、その穴のどれもからセイハッチョウ達が出入りしている】
【2人の攻撃で崩れれば、奥の方に卵があるらしい事と、外側の下の方の大半が蜜室、中央は居住スペース、という偏りはある】

>>ALL

【――巣の正面から現れたのは、……巨大な虫だった、通常の何倍もの大きさのあるハッチョウだった】
【頭部直径1m、胴体の長さ2m、腹部は巣に隠れていてわからないが3m位は有るのではないだろうか――やはり、特徴的な黄色と黒の色を持つ】
【オスの様に顎が鋭いとかそういう事はなさそうで、羽も大きく退化していて飛べそうになく、脚だって身体に比べたら異常に細い】

【ただ、その触覚だけは異常に発達していた――全長2m程の、黒色のそれ】
【先の方に生えているのは刃だろうか、ハッチョウの毒針の様に真っ赤である】
【鋭く尖った先端もやはり真っ赤。――この触覚が攻撃手段とみて間違いなさそうだ】

【どうやら、かなり怒っている様子で……顎をカチカチと鳴らし、その鋭い眼で三人を睨みつけている】

【――急に辺りに刺激臭が漂った、触覚の先端から発せられているのだろうか、だが色は無い】
【それが辺りに一気に広がったかと思えば、明らかにハッチョウ達の動きが変わった】

【巣の上部にある穴、焼け崩れた所、あるいは穴もない場所を食い破って――無数のセイハッチョウ達が中から出てきたではないか】
【それらが辺りの軍団と合流し……空は一気に暗くなって――そして】

【まるで津波! 無数のセイハッチョウの軍勢が、巣の方向から三人に向かって一気に迫り来る!】
【飲まれるだけなら、せいぜい羽縁やオスの顎で切り傷を負う程度だが――その重みで怯んでバランスを崩せば、オスは噛み付いてくるし、メスは毒針で刺してくる】
【やはり身体が大きいということがこちらにメリットを齎している、怯んで攻撃を受けたとしても、最大3匹が限度――小さければもっとだが、その分威力は弱まる】

【――これだけの数が固まっているのだ、高範囲攻撃で一気に片付けてしまうという手も有るが】
【ある程度の持続性がないと押し切られてしまう恐れもある】

【意外と横幅はそこまで広くない、Uターンしてくるリスクをある程度ヘッジ出来るならば、それを利用するという手もあるだろう】
994 (山形県) [sage saga !nasu_res] 2014/06/14(土) 01:10:23.11 ID:q7aOlpw/o(1/2)
/流れ的にちょっと順番変えます

>>988

【"その目の前の人間を追う"、幾ら統率がとれているとはいえ、人間に比べれば知能が劣るのだ――波は面白いように誘導される】
【遠心力を利用して振り回した木を急に止めることは出来ない、波の方はカティアを追うことに夢中】
【つまりはどちらも止まらない。止まらなければ、枝等で羽や身が傷つけられ、落ちるだけ。後尾の方はさすがに立ち止まったが】
【――これにより、ジョオウハッチョウの周りの警備がだいぶ薄くなった。巣の中にもまだ居るが、もう波等をするのは無理だろう】

>>992

【更に触覚を振り回す、周りに居たセイハッチョウ達は殆どカティアの方に向かって流れてしまっているので、防御方法はこれくらいしかない】
【ダメージが重いため、狙いは雑としか言いようがない。運が悪いと当たってしまうかもしれないが……】

【――背中に痛みを感じた、先程よりは弱い……刃の痛み】
【これくらいならば問題ない、と――レラに向けて更に触覚を振り回すが……急に動きが悪くなった】
【甲殻には毒耐性がある――が、体内に耐性が無いとは言っていなかった】
【身体の大きさのおかげもあって完全に麻痺はしなかったが……】
【少なくともフェロモンの臭いは殆ど無くなった、触覚の動きも明らかに遅くなった】

>>991

【そして、そのセイハッチョウを巻き込んだ木は、更に彼女らに脅威をもたらすこととなった】
【爆弾、炎、その位であればセイハッチョウが身を挺せば護れる範囲だった、だがこれは違う】
【多くのセイハッチョウが持ってようやく振り回せるくらいには質量がある、それをあの方法で護るのはよほどの数が必要である】
【だが、その数は先程木に巻き込まれる等して大幅に減っていた、つまりは――】

【――片方の触覚でそれを切り落とそうとするも敵わずへし折れ、胸部に命中した木はその殻を砕き大きくめり込んだ】
【突き刺さったままの刃はその衝撃で揺れ、傷口を広め――】 【まさしく虫の息。足が僅かに震えているだけ。】

【なお、レラはこの木を回避しないとそれはそれは大変なことになる――】

>>ALL

【崖上から飛んでくる無数のオスのセイハッチョウ――】
【それは女王を掴めば、巣の一部ごとどこかへ運ぼうとし(残りは攻撃による破損でもげた)、そして遠くへ飛び去ろうとする……】
【つまりは、逃走。これ以上の応戦は命にかかわる、いや既に関わっている。助かるかも分からないが――今は逃げるしか無かった】
【ジョオウハッチョウがフェロモンを使用していないところからすると、もしかするとこれはフェロモンに依存しない……本能的な防衛行動なのかもしれない】

【ただで逃げることが叶わないのは承知の上。】
【女王が崖下の影から抜けた瞬間に落ちてくるこの石礫は――!】
【――突き出していた崖の先端だ、圧倒的質量のそれが三人に向かって降ってくるッ!】
【巣に負けず劣らずの大きな岩塊。範囲は広く、当たればひとたまりもないのは間違いなく――】
【いや、この辺りの土は柔らか過ぎた、落下中に空中分解して小ダメージの石礫の雨+砂埃となってしまった。目眩まし的な意味ではむしろ強化かもしれないが……】

【先程の波の時、オスが居なかったのはこの為だ。崖を顎で削り、崩すため。故に、カティアを追うという命令は下されていなかった、新しい命令が来ないので崖削りをずっとしていた】
【このだだっ広い場所に巣を作ったのも、こうやって逃走をする事を考えた上での策略だった――土の柔らかさまでは考えていなかったようだが】
【もし逃げたとしてもジョオウハッチョウが生き延びられるかはわからない、だが"万が一"復活したらマズい】
【あれを適当な攻撃で撃ち落としてしまえば、落下ダメージも相まって完全なトドメを刺せるはずだ――セイハッチョウの数が少ないので、一人だけでも十分可能である】
【その為、この辺りに残っている少数のハッチョウの処理に回っても良いし、何らかのサポート等に回るという手もある】
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