[過去ログ] 【天空に描け】能力者スレ【光のアーク】 (1002レス)
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1 (中部地方) 2014/06/14(土) 01:15:42.95 ID:HWzDyONto(1/5)
ようこそ、能力者たちの世界へ。
この世界は、数多の能力者たちが住まう世界。
無限大の大きさのこの世界。
多くのことが語られたこの世界だが、まだまだ多くの空白がある。
先人たちの戦い、絆、そして因縁。これらが絡み合い、この世界は混沌としている。
もしかすると、初めて見た貴方はとっつきづらいと思うかも知れない。
――だが、この世界の住人は新しい来訪者にことのほか優しい。
恐れず、以下に示す雑談所や、場合によってはこのスレでも質問をしてみてくれ。
すぐにスレへの溶け込み方を教えてくれるだろう。
【雑談所。質問や現状、雑談などはこちらでどうぞ】
PC【したらば板:internet_14029】
【はじめに】
このスレの元ネタはVIPで行われていた邪気眼スレです。
長く続けるに際して、いくつかのルールを設けています。以下にそれを記します。
・この世界は「多様性のある世界」です。
・完全無敵の能力は戦闘の楽しみがなくなり、またスレの雰囲気も壊れますので『禁止』です。
・弱点などがあると戦闘の駆け引きが楽しめます。
・戦闘では自分の行動結果に対する確定的な描写を避けること。【例:○○に刀で斬り付ける。○○の首が斬れる】など。
・基本の心構えですが、「自分が楽しむのと同じくらい相手が楽しむことも考える」ことが大事です。
・書きこむ前にリロードを。場の状況をしっかり把握するのは生き残る秘訣です。
・描写はできるだけ丁寧に。読ませる楽しみと、しっかりと状況を共有することになります。
・他のキャラクターにも絡んでみると新たな世界が広がるかも。自分の世界を滔々と語ってもついてきてもらえません。
・「コテハン」は禁止の方向で!
・基本的に次スレは>>950が責任を持って立ててください。無理なら他の能力者に代行してもらってください。また、950を超えても次スレが立たない場合は減速を。
・スレチなネタは程々に。
・スレの性質上『煽り文句』や『暴言』が数多く使用されますが過剰な表現は抑えてください。
・基本的に演じるキャラクターはオリキャラで。マンガ・アニメ・ゲームなどのキャラの使用は禁じます。(設定はその限りでない)
【インフレについて】
過去、特に能力に制限を設けていなかったのでインフレが起きました。
下記の事について自重してください。
・国など、大規模を一瞬で破壊できるような能力を使用。
・他の人に断り無しに勝手に絶対神などを名乗る。
・時空を自由に操る能力、道具などを使用する。時空を消し飛ばして敵の攻撃を回避、などが該当します。
・特定の物しか効かないなどの、相手にとって絶対に倒せないような防御を使う。
・あくまで能力者であり、サイヤ人ではありません。【一瞬で相手の後ろに回り込む】などは、それが可能な能力かどうか自分でもう一度確認を。
・全世界に影響を及ぼしたり、一国まるごとに影響が及ぶような大きなイベントは一度雑談所でみんなの意見を聞いてみてください。
勝手に世界を氷河期などにはしないように。
・能力上回避手段が思いついても、たまには空気を読んで攻撃を受けたりするのも大事。
・エロ描写について
確かに愛を確かめ合う描写は、キャラの関係のあるひとつの結末ではあります。
なので、全面的な禁止はしていません。
ですが、ここは不特定多数の人が閲覧する『掲示板』です。そういった行為に対して不快感も持つ人も確実に存在します
やる前には、本当にキャラにとって必要なことなのか。自分の欲望だけで望んでいないか考えましょう。
カップル、夫婦など生活の一部として日常的に行う場合には、一緒のベッドに入り、【禁則事項です】だけでも十分事足ります。
あまり細部まで描写するのはお勧めしません。脳内補完という選択も存在しますよ。
前スレ【vip2chスレ:part4vip】
wiki 【http://www53.atwiki.jp/nrks/】
903 2014/07/04(金) 22:08:04.17 ID:IAyEt5bMo(3/3)
>>901
/それでも大丈夫……と言いたかった所だったのですが大変申し訳ありません!
/色々あってこちらの都合で今からの絡みが難しくなってしまいましたので、またの機会を見計らってお声をかけ直させていただきます!
/こちらが声をかけておきながらこのような対応で誠に申し訳ありません……
904 2014/07/04(金) 22:09:07.53 ID:+XsZIfhVo(3/3)
>>903
/了解です、またご縁があればー!
905 [saga] 2014/07/04(金) 22:14:23.64 ID:R7qUdTHMo(4/5)
>>902
「うん、レイリスフィード学園の生徒だ」
「それで、どうやってこんな事をしたんだい?アイリーンちゃん」
【アイリーン、それが彼女の名前か】
【そしてこちらが能力者という事を知っている】
【不審な点だらけだ、そもそも耳鳴りを引き起こしていたのはこいつだからそもそも怪しいのだが】
「ふぅん、それで……どうやって僕が能力者だと分かったのかな?」
【少女が怯えていようと一切容赦はしない】
【冷たい眼光で問いただし、追求する】
「僕のような非力な能力者に、何か用でも?」
【そして自虐的に自分の事を指し、問う】
【さて、一体彼女は何者か】
【一般人ぶっているが、その化けの皮を剥がせば何が出てくるのか】
【そんな事を、渚は考えている】
906 (関西地方) 2014/07/04(金) 22:20:01.47 ID:1yy3wZZNo(3/3)
>>896
【後ろ手を組みつつ、少女を覗きこむように少し前に傾いた姿勢。表情には曇りのない笑み】
【悪意などミジンコほども無い。……人の弁当にたかるのが悪なら純度100%の悪ではあるが】
【そのまま会話するのかと思えばゆらゆら身体を揺らしてみたり、ちょっと落ち着きがない】
にゃは、ラッキーだにゃ! って、うん? あたいのことかにゃ?
そりゃ、あたいは最強を目指してるからね! あれくらい出来て当然だにゃ!
おねーさんもそうだけど、ここで修行してたら通っていくひとが皆びっくりするから面白いにゃ
【まるで何人も往来するひとを見たかのような口ぶりだが……】
【もしかすると夜になるよりももっと前、お昼か、可能性は低いだろうが朝からずっと鍛錬を積んでいたのだろうか】
【何にせよ尋常ではない怪力だ。細い腕には不釣り合いなほどに】
耳としっぽはあたいが猫だから生えてるんだにゃ
って言っても亜人なのか妖怪なのかよくわかんないけど……ま、細かいことはどうでもいいにゃ
ほら、ちゃんとしっぽもホンモノだよ! 触ってみる?
【猫が好き、そう聞くと彼女の笑みが一層深くなることだろうか。どうやら耳としっぽも本物らしい】
【彼女はしっぽの先を少女へと向けるのだろう。ゆらりゆらりと動くそれは抜群の毛並みで】
【紛いものでないことはひと目でわかるだろうか】
【と、ここまでの会話の通り、彼女には人見知りというものが全く無い】
【まるで本当に、会話が成立した瞬間から友達扱いしているような態度だった】
【きっと目の前の少女が話しやすい性格だったこともあるのだろう】
/お風呂入ってきます…!
907 (新潟県) 2014/07/04(金) 22:35:35.78 ID:G+k4IvMHo(3/4)
>>905
そうそう、レイリスフィードだった!……ホントは教えないんだけど、レイリス学生さんになら別にいいかなーって。……え、あれ?
―――レイリスフィードってウチとはんた……いやいや、えーと……無能力者の学校じゃ無かったっけ?
【一瞬言ってはいけないワードを言いかけるドジを犯したが、ギリギリで耐えた。何時もはお供のボディーガードが口を抑えてくれるのだが今はいない】
【……というか一人になりたくて無理やり振り切ったのだが。―――レイリスフィード学園はGIFTの能力者至上主義とは真逆の無能力者派】
【能力を誇りにするのではなく、恥とみなすことすらあるという話を聞いたことがある。校内での能力行使は勿論禁じられているということも聞いた】
【しかし目の前にいるのは明らかに能力者―――レイリスフィードは能力者を受け入れる校風でもあるので、そのことは不自然ではないのだが】
【彼女はレイリスフィードを「能力者嫌いの学校」という認識でしか無いので、彼がその制服を着ていることに強烈な違和感を感じたようだった】
う……アイリーンちゃんそういう能力だから。さっきのヘッドホンは能力者を見つけ出す超スゴイレーダーなの。
キーンって音のせいで相手からも分かっちゃうっていう駄目な部分はあるけど、それでも皆からは凄い凄いって褒められるんだ。
……その、別に誰かに用があったんじゃないんだけどね? ……ちょっと質問していい?
―――能力者のキミから見て、無能力者ってどう思う? あー、ちょっと分かりにくいかもっ……えっと、無能力者見下してる?
【怯えた表情はそのままに素直に能力を説明するアイリーン。自分は戦闘はからっきしだし、下手に逃げて掴まったら余計に警戒されてしまう】
【こんなことならボディーガードを振り切ったりしなければ。こんなことなら軽々しく能力を発動しなければ。そう後悔しながらも自分の情報を曝け出した】
【自分の情報だけ吸われていくのは何となく許せなくて、此方からも尋ねてみた。レイリスフィードの能力者にぶつける質問としては、うってつけだと彼女は思った】
908 [saga] 2014/07/04(金) 23:01:44.24 ID:R7qUdTHMo(5/5)
「別に能力者が通っちゃいけないなんて校則にはないだろ」
「それに、隠してるだけで能力者は結構いるんだぜ?」
【アイリーンがGIFTの団員である事など知るはずもなく、情報を漏らす】
【はっきり言って、迂闊そのものな行動だ】
【もちろん、彼女がGIFT団員であるという事に気づけなければ、それすらも気づけないで終わるが】
「相手からも分かるレーダーって……欠陥だろ」
「真っ先に狙われるぞ、絶対」
【電波の発信源が一瞬で特定されるレーダーに何の価値があるのだろう?と首を傾げずにはいられない】
【戦いの際に狙われたらどうするのだろう、自衛の手段でもあれば別だが】
【そして少女の質問、答えなど決まっている】
「……戯言だな」
「見下すもんかよ、見下せる程大した人間じゃない」
「それに、そんなもの振りかざして見下すなんてクズのする事だ」
「だからと言って、学園の方針にも賛同しかねるけど」
「大体極端すぎるんだ、間を取るという選択肢はないのかと僕は問いたいね」
【どうせ見下すなら、万物にも勝るような能力でなくてはいけない】
【そんな大それた力など持ってもいない自分がなぜ見下せるのであろうか】
【もちろん、見下す事自体バカバカしい】
【能力以外は大して変わらないのに、一体普通の人間と何が違うと言うのか】
909 (SSL) [sage saga] 2014/07/04(金) 23:06:12.01 ID:VCE54DYE0(1)
【――――街灯も無く、月の明かりのみが光源となる夜の公園】
【無論無邪気に遊び回る子供達も居なければ井戸端会議に勤しむ者達の姿も無い】
【ただ、今宵は備え付けのベンチに一人の姿。真っ白なローブは月光を眩く跳ね返す故にその存在だって良く目立つ筈で】
【フードによって顔が隠されては居るが、座高から考えて子供と判断して間違いは無いであろう】
【加えるならば、側に黒猫がその人物の膝の上に乗ったり頭の上に乗ったりと楽しんでいる様だが】
「イリニを遊具代わりにして楽しいのですか。イリニには分からない事ですが」
【当の本人は無関心――――と言う訳でも無く。然れど抑揚の無い声は感情を掴ませない様であって】
【特に追い払う事も無く好きにさせてやれば取りだしたのは“聖書”だ】
【然れどその上に猫が乗っかってしまえば読むことも出来ず。諦めた様に漏れたのは小さな小さな溜息】
【さて、時間も時間だ。なればこの様な人物が出歩いているのはそう感心できたものでは無いが】
【――――先も記した様に、その者の姿は良く目立つ。黒猫と共に居る存在、延いては聖書だとかに興味を抱く者が居るかは分からないが】
【少なくとも、何者かが公園に入ってきたならばベンチに座っていた者も顔を上げてそちらを見るのだが】
【櫻の国――――封魔城、と呼ばれる其処。古来より悪しき妖怪達を封印し、滅する為に作られたその城は妖怪と対峙する要の場所とも言えるか】
【今宵其処から感じ取れるのは少しばかり大きな魔力だ。遠方に至って何と無く感じ取れる位には大きいのだが……何か妙】
【妖気ならばまだしも、魔力。開かれている門から中を覗き込んでみれば、庭に二人の少女が居るのが分かるだろうか】
【一人は着物を纏い、まだ二十歳前だというのに威厳を纏った者。問う事をせずとも、この城の姫であるのが分かる筈で】
【もう一人は――――所々が焦げたボロ布を纏う少女だ。紅い髪に、同じ色の瞳。どうやら魔力の発生源はこちらの少女であるらしく】
【より魔力を感じ取る事に長けている者ならば、其れが“火”の属性の塊である事まで知る事が出来よう】
「…………満足しましたか、朱璃。そろそろ寝なければまた変な時間に眠くなってしまいますよ」
『ん〜……まだやだ。もう少しだけ此処に居る』
「――――全く。精霊とは随分自由気ままな性格なのですね。……自然の塊、と考えれば納得出来ない事もありませんが
もう悪狐を滅する為に~威達にも知らせなければいけない頃。――――……とは言え、急げば急ぐほどに悪狐にも勘付かれる…………困ったものですね」
【今宵は満月。紅の双眸を持つ幼い少女は、ただ気儘にその月を見上げて楽しんでいるのだろう】
【その城の主の娘はと言えば――――説得しても無駄だと悟ったか、横に座れば同じ様にして月を眺めて】
【今宵は門番も居ない。否、正確には何処かに見張りが居るのだろうが例え城の内部に入った所で止めに来る者は居ない】
【――――故、二人に興味を持った為に接触しようとしても何ら問題は無いのだろう】
【話し掛ければ紅の少女から敵意にも似た“熱”を感じ取る事が出来るかもしれないが、それも一瞬だけだ】
910 (SSL) [sage saga] 2014/07/04(金) 23:08:00.91 ID:37BrEZ0N0(3/3)
>>906
【打ち解けやすい性格の少女が二人集まったらこうなるらしい。出会って数秒もしない内にもう初対面の空気は失せて】
【心理的にも物理的にもググッと縮まった距離感は、さっき出会ったばかりとは思えない程。……不思議なくらい、疎遠な感じがしない】
【そのまま話し掛ければやはり気さくに返してくれるのだから、ますます友達みたい。浮かべる笑顔は純粋な心を表すかのように明るくて】
【その無垢な笑顔につられて、此方まで笑顔になってしまう。なんというか楽しい性格の人だなって、そんな第一印象】
ヘェ、修行してたんダ!……でも、本当に凄いヨ。あんな大きな土管を引き摺れるなんテ……
ビックリするに決まってるじゃなイ!普通、あんな土管は誰も動かせないヨ?
私じゃきっとビクともしないヨ!アナタの最強って夢も、遠くないんじゃないかなって思うナ!
でもね、力じゃ敵わないけれド、ワタシも一番を目指してる物があるんだヨ!
ワタシは最高の薬師を目指してるんダ。どんな病気も治せる、世界で一番の薬師!
エヘヘ……まだまだ道は遠いけどネ。アナタと同じ、日々修行だネ!
【弁当の鮭を一口サイズに切り分けて、箸でつまんで少女の口元に送る。口を開ければ美味しい鮭が食べられる筈】
【―――少女が最強を目指しているなら、彼女だって最高の薬師を目指している。日々上に向かって進み続けている……】
【とある大切な友達との約束もある。病気や怪我をしたら絶対に治してあげるって約束したから――だから、どんな病気も治せるように】
【目指す場所は違うけれど、一番上を目指すのは同じ。似た者同士の二人だからこんなに打ち解けたのだろうか、なんて】
いいノ!?じゃあお言葉に甘えテ……
……うわぁ―――……
【「触ってみる?」なんて訊かれれば、好奇心旺盛な彼女が頷かない筈はない。まるで珍しい宝物でも見た子供のように目を輝かせて】
【差し出された尻尾の先をそっと指で触れる。―――美しい毛並みや温かい感触が手の中に包まれて、本物だと直ぐに分かって】
【そこからはもう何度だって触り続ける。尻尾を触られ過ぎるとくすぐったいなんて事が無ければいいのだが……】
【―――そうして暫く。ようやく尻尾から手を離すと、改めて少女の顔を向いて満面の笑みを浮かべたら】
【すっかり打ち解けた彼女はもう一度口を開く。できたての友達の事、もっと知りたいなって……そんな気持ち】
アナタは何で最強を目指してるノ?一番強くなりたい理由って何カナ?
―――私はネ、苦しんでる人が助かった時の笑顔が見たいから、最高の薬師を目指してル。
もっと沢山の病気を治せるようになったら、それだけ笑顔になれる人も増えるでしょウ?
そんな風にして、いっぱい笑顔が見られたら……それが一番嬉しいナ。
……良かったら、名前を教えて欲しいナ。エヘヘ……名前で呼んでいいかナ?
私は春燕っていうんダ!春のつばめ、ネ。つばめって呼んでネ!
//ごゆっくりどうぞ!
911 (新潟県) 2014/07/04(金) 23:31:17.37 ID:G+k4IvMHo(4/4)
>>908
ふーん、そうなんだ……能力を自慢できないなんてなんだか勿体無い気がするけど。
【自分はかつてGIFT ACADEMIAという所で能力者になるための教育を施された。能力を発現し、GIFTメンバーとして生きるためだけに育成される機関である】
【皆が必死に能力者を目指し、能力者に憧れる。能力者は優秀で素晴らしいと教わる。アイリーン自身は直ぐに発現したため、何も苦労もしていないのだが―――】
【―――抱いた感想としては、勿体無いというもの。自分が能力をクラスで1番最初に発現したときは周りから神のように崇められ、嬉しかった覚えもあった程だ】
【そんな彼女の能力に対し「欠陥だ」と言い放ったのは彼が始めてだった。GIFT内では「優秀な能力」として幾度と無く特別扱いを受けてきた彼女にとっては、意外な言葉】
【―――確かに、戦場でこのレーダーは役に立たない。そのことは彼女も知っているのだから彼の指摘も間違ってはいない。それでもGIFTの上層部は彼女を褒め称えていた】
【口に出すことは無いが彼女の仕事はGIFTの中でも特殊。―――能力者スカウトである。スカウトにおいて彼女ほど優秀な能力は無いとの理由で良い待遇を受けているのだ】
……別に戦場とか危険なトコロに行くわけじゃないもんっ、能力を使ってなくても能力者だーって分かることに意味があるの!
狙われたとしてもアイリーンちゃんには優秀なボディーガードが―――……って今はいないんだけどね。過保護が嫌になって振り切っちゃった。
今頃血眼になってアイリーンちゃんを探してるんだろうな、いい気味!
【少し不機嫌そうに言葉を飛ばす彼女には護衛がいるらしかった。護衛と聞いて連想させるのは彼女がお嬢様だとか、重要な人物だとか】
【兎に角普通の子に護衛は付かないとだけは言える。ふふん、と鼻を鳴らしてニヤつく彼女を見れば、護衛が彼女に手を焼いていることは容易に想像できた】
……キミの能力は知らないけど、なんでキミに能力が与えられたと思ってる?
なんで普通の人と―――無能力者の人と自分は違うんだと思うの? ……唯の偶然? もしくは何か意味のあることだと思う?
【彼の返答に対し彼女は意外そうな表情を浮かべていた。「仲間たちとは正反対の意見だ」と彼女は思っていた】
【少しばかりの沈黙が二人の間を通り抜ける。そして彼女が作った沈黙を、彼女自身の声で破って―――再度質問を飛ばした。エメラルドの瞳は真剣味を帯びていた】
912 2014/07/05(土) 00:01:16.32 ID:RLrGah10o(1/8)
>>909
【染まる空は夜の色だった】
【何者も近寄る事を許さない紺碧よりも尚も暗い漆黒】
【彼方に点々と輝ける星々は、しかし今には消えているのかもしれず】
【古くから続く封魔の土地】
【「継続」とは即ち「力」だ、時の流れを受けて尚も滅びないモノであるならば】
【それが物質としてだろうと形の無いものとしてだろうと「力」を宿す】
【そして「力」に集まる者がいる、丁度灯った炎に人々が集まるように……】
――――――――……
【その人影もまたそのひとつ】
【なんてことはない、封魔の領域で自身を研鑽する為にいたというだけ】
【だけど今日に限っては土地に漂う気配はどこか違っていた、微かな違和に「つい」と首を上げ傾げる】
……ひとつ、か
【瞳を閉じて視たならば力はどうやらかの城から】
【異質な煌き……そうそれは火の瞬きだった】
【踵を進め門扉からそうっと伺う、縁という程でもない侵入するのは躊躇われてただ顔をひょいっと出す】
【無垢色の白髪、伸びた後ろ髪は注連縄のように結ばれて】
【齢にして二十代程、宿す瞳は赤と紫白の異色というのに纏う雰囲気に険しさはなくどこか幼ささえ感じさせる】
【防刃ベストやアタッチメントの多いズボンはやはりというか近接戦闘を意識してのもの】
【微かに漂うは「退魔」の気質、腰元に収めている銀のナイフは装備の中でも目を引く事だろう】
…………っ……と、敵って訳じゃないんだけどな
なんだ、この感覚……あつさ……熱……――――――――
【受けた敵意、身体を一度ピクリと震わせながらも紫白は見つめたまま】
【ややあってから向き直り、ぽつりぽつりと感想を零す……何者か】
【紅色の少女、酷く直感的な話ではあるが少女が人ではないのではないかという疑問が言葉には含まれていた】
/まだいらっしゃれば!
913 (関西地方) 2014/07/05(土) 00:01:18.62 ID:FhLCm6fxo(1/4)
>>910
【褒められるとふんと胸を張って見せるのだろう。その様は見た目以上に子供っぽい】
【身体能力には相当な自信を持っているのが窺えるだろう】
色んなひとに負けちゃったから、まだまだだにゃ
でもいつか絶対誰にも負けないくらい強くなってみせるにゃ
……くすし? ああ、お薬のことだね。何か妙なニオイがすると思ってたんだにゃ!
にゃ、一瞬で傷が塞がる薬ってあるのかなにゃ? あたいよく腕とか切ったりするんだにゃ
だから、あったらいいなーって思うんだけど――
【最高の薬師――薬を塗ってもらうことは多々あるものの、彼女が薬と関わるのはその程度】
【病気になんて極々稀にしかない。それも自然治癒を待つものだから、最高の薬というものを想像できないでいて】
【挙句実現しそうにないものがあるかと尋ね始める頭の足りなさだった】
【そも、薬師が何か、彼女はきっとよくわかっていないのだろう】
【目の前に鮭の切り身が現れると彼女は目を輝かせた】
【ぐう≠ェもう一段階グレードアップしたぎゅるる≠ニいう音が聞こえたのはきっと気のせいではない】
【彼女は遠慮なく切り身を頬張ると、満面の笑みを浮かべながら咀嚼するのだろう】
ふふん、気持ちいいでしょ。自慢だけど毛並みには自信があるんだにゃ!
これで銀色だったらもっとよかったんだけどにゃ
【くすぐったくはない様子だった。むしろ感触を堪能してもらえて満足そうですらある】
なるほどー……でも病気ってすぐ治るものじゃないにゃ
もしかするとお薬を渡して、それでバイバイってなるかもしれないけど、それでもいいのかにゃ?
あたいは、全部全部守るために最強を目指してるんだにゃ
何が起きても大切な人を守れるように。……理由はそれだけだにゃ!
もちろんだにゃ! あたいはシルバーキャット、銀猫って呼んでほしいにゃ!
【コンビニやスーパーを出た後、レジを打っていた人の顔を覚えていないように】
【薬が手元に来れば、売ってくれた人の顔など忘れてしまう。つばめはそれでもいいのだろうか】
【生まれたのはそんな、素朴な疑問だった】
【対して彼女は守りたい≠ニいうことに理由が集約されていた】
【あまりにも漠然としている理由ではあるが――本人は馬鹿真面目にそれを掲げていた】
914 [saga] 2014/07/05(土) 00:08:37.22 ID:zdx+kelZo(1/14)
>>911
「君が護衛を困らせているお嬢様って事は分かったよ、アイリーンちゃん」
【なんだお嬢様か】
【いやしかし、不思議と彼女が我儘を言って周囲を困らせている光景の想像が難しくない】
【つまりはそういう印象になってしまったのだろう、真か偽かは、この際置いておいて】
「ふーん、能力が分かればそれで良い、ね」
「一体それを何に使ってるのかな、是非とも教えて欲しいね」
【しかし、アイリーンは気付いているだろうか】
【この質問に真面目に答えれば、GIFT団員であると感付かれるかもしれない事に】
【まさに誘導尋問、渚が仕掛けた策略にまんまとかかってくれるだろうか】
「なんで能力が与えられたって?」
「そんなの、ただの偶然だ」
「意味も何もあったもんじゃない、"ただ、そこにそうある"ってだけだ」
「意味なんか……最初から、原初の時から、ない」
【自身の能力などに、能力を与えられた事などに意味はないと断じる】
【反論の余地も許さない、そんな様子で断じる】
【それはどこか、流されるままの受動的な態度が現れているようにも見える】
915 (SSL) [sage saga] 2014/07/05(土) 00:23:16.13 ID:qKKOVhD90(1/9)
>>912
【櫻の者ならば紅の少女を妖魔と錯覚する。然れど、魔術を用いる国の者なれば――――さぞ、不思議に映るだろうか。無論、精霊等の存在に会った事があればまた別だけれど】
【まるで魔力の塊だ。所謂人間の“気配”だとかそんな物は感じられない。ただただ、魔力が人の形を成している様】
【…………生き物の気配を感じ取れば一瞬でも“敵意”或いは“殺意”を向ける程には純粋なのだろう。まるで獣にも思える程だ】
【其れを片手で制するのはこの城を治める主の娘だ。――――その者とはある程度打ち解けているのか、それより先も敵意を向けられる事は無く】
「エルフェス――――でしたか。妖狐の際にはお世話になりました
…………其処で顔を出すだけで無く、良ければ此方に来ませんか?貴方が踏み入った所で、捕まえに来る様な不躾な者もこの封魔城には居ませんから安心して下さい」
【僅かに笑みを見せたならば、入ったらどうかと誘う。名を正確に零した事から、青年の事も確かに覚えていた事が知れよう】
【紅の少女の手を引きながら其方へと歩み寄り、小首を傾げた。対して紅の少女は如何にも不機嫌だと言わんばかりで】
【天真爛漫、と記せば聞こえは良いだろうか。少なからず上辺だけの大人達よりはよっぽど素直だが…………】
【ジッと青年の顔を見上げれば、やがては顔を背けるのだろう。人見知り、と言うよりもただの我が儘な子供】
【月見を邪魔されたと言う其れから来るものだけれど――――……猫の様な気紛れな正確だ。何故不機嫌なのか、青年が理解出来る可能性はきっと低い筈で】
「しかし、どうかしましたか?戦闘の練習相手が欲しいならば手配しますし、旅の宿を探しているのでしたら今から家臣達に一室整えさせますが…………」
【そんな精霊を見れば当然浮かべたのは苦笑だ。然れどずっと構ってもいられない】
【何故此処に来たのかと問うて、必要な事があるならば何かしら手伝いはすると告げるのだろう】
【――――妖気だとかを感知するのには殊更優れてはいるが、魔力には少しばかり疎い】
【だからこそ、青年が精霊の魔力を感じ取ってここに来たとも分からず】
【……有りの儘に伝えてしまったって良いのだろう。少女に興味を持ったから話してみたいと言ったって、きっと拒否はしない筈だ】
/居りますよー!恐らく3時4時が限度かと思われますが宜しければっ!
916 (新潟県) [sage saga] 2014/07/05(土) 00:40:42.35 ID:ZIHJVU+5o(1/3)
>>914
……流石の優しいアイリーンちゃんでも、そこまでは言えないんだよね。
あれだよ? プライバシーの侵害?ってやつ。 女の子の日常を探るなんて良くないよ!
第一キミの名前すらこっちは知らないのに、そこまで踏み込んだ質問はチョット困るっていうか……まぁコッチも悪いことはしたとは思ってるケド……
【余り頭は良くないということは間違いないが、重要な情報を何から何まで口から零すほど馬鹿ではない―――と言うか、きつく護衛から言われているだけなのだが】
【ボディーガードがいない状況でGIFTだと漏らした場合、もし彼が彼女を捕まえようとしたのならアッサリと出来るだろう。故にバレることだけは絶対に避けなければならない】
【そもそもボディーガードから離れる事自体タブー。その状態で能力を発動することは更にタブー。ルール違反が重なった結果の今の状況には、流石に反省の色は隠せない】
【しかしこんな事になったのは、彼女が悩んでいたからでもあった。アカデミア卒業から1年半、彼女がようやく実感していたのだ。遅すぎる実感は上層部が甘やかしたからだ】
【GIFTは無能力者を虐げ、時には虐殺している。GIFT戦闘兵―――つまりアカデミアで能力者になれなかった落ちこぼれもその例外ではない】
【人権の欠片もない酷い使われ方をしているのが殆どであり、多くの兵が使い捨てにされている。そんな現実をようやく感じた最近、彼女は悩んでいた】
【無能力者を虐げるGIFTの方針に疑問と反発を抱いている自分がいながら、GIFTによって厚く育てられた自分がいる。……これからどうしようか、ということだ】
―――偶然、なんだ。でも偶然にしては違いすぎるとアイリーンちゃんは思うな。能力1つだけの違いに見えるけど、それは大き過ぎる違いだと思う。
ある人が言ってたんだけど……アイリーンちゃんのような戦闘向けじゃないのは別として、「能力を持っているってことは見えない銃を常に持っていることだ」ってね?
―――銃の引き金を引けば、人を殺すことが出来る。能力者は常に能力という人を殺せる銃を持っているってことだって。
……銃を握りしめている人に対しては、普通皆怖くなって逃げたり、殺されないように媚び諂ったりするでしょ?
最後にその人は言ったよ。―――能力という見えない銃がある限り能力者と無能力者は対等にはなれないって。無能力者は能力者に跪くしか無いって。
―――……アイリーンちゃんは正直、この意見に納得してる。でもだからって……見下すのは違うような―――って大分話が逸れちゃった。
【大会でも殆どが能力者。無能力者だとしても、特殊な道具などを使用しているとなれば実質能力者と言っても過言ではないのではないか】
【無能力者と能力者の差は大きい。それはアカデミアでも何度も教わり、能力者が優良種だと刷り込まれてきた。能力者は無能力者より優秀であると彼女も思っていた】
917 2014/07/05(土) 00:40:55.72 ID:RLrGah10o(2/8)
>>915
お世話って程でもないさ、まだ未熟だし……だから未練もある訳で
―――――――そう言ってもらえるなら喜んでお邪魔します……けども、なんだ早速嫌われたか
【腕を組みぼんやりとした表情のまま紅の少女を見つめ頷く】
【ありのままの、本能のままの意志……受けた感覚を要約するならばこれだろう】
【未知に対する抵抗だ、恐らく少女はそういった自然的な側に居る存在か】
【だが納得出来たところで接する方法というのは思い浮かばない】
【どうしたものかと遠い黄金の真円を見上げ小首を傾げれば、城主から言葉、そちらへと意識を向け】
いんや……まあ修行はしたいけども、どっちかというと「退魔」系のスキルを上げたいといいますか
ホラここってそういう土地だろ?だったら都合がいいんじゃないかって適当に散策してた
けど、どうにも変な気配を感じて……いやこの場合は「視て」か
「封魔」の土地で、異質な魔翌力があればそりゃあ惹かれて来ちまうのは性ってモンだ
失礼な言い方かもしれないけどそっちのお嬢ちゃん、人間って枠組みにはいないだろ……?
【確信はあった、もしこれが外れているならばいよいよ瞳が壊れたか】
【不貞腐れたままの少女が聞いたならばもっと嫌われるかもしれない台詞を並べる彼は】
【しかし悪びれる様子なく淡々として、ほんの少しだけど微笑ましい瞳を向けていた】
/やったー、よろしくお願い致します
918 (SSL) [sage saga] 2014/07/05(土) 01:01:45.09 ID:qKKOVhD90(2/9)
>>917
「まあ……そうですね。理には適っていると思いますよ
古来より妖怪達を封印していた土地ですから土一掴みでも下級な妖怪ならば嫌悪を示す程度には退魔等々も染み渡っています
尤も、その一掴みでどうにか出来る程妖怪達も甘くはありませんが…………」
【悪しき妖怪達を封じていた場所。ならば青年の考えだって合理的】
【居るだけで退魔の力が上がるとかそんな上等な場所では無いけれど――――何かしら手段を用いれば、人によっては己を磨く良い場所になるのは間違い無い】
【何を掴み取れるかは人次第なのだ。妖魔を下す力か、それとも妖魔を取り込む力か】
『知らない。わたし、知らないもん。――――嫌い』
【問われれば少しだけ視線を向けるけれど、直ぐにツイとそっぽを向いて】
【自然なんて気紛れだ。炎だって、人に恩恵をもたらしたり奪ったりする程に気紛れだ。この少女とて例外では無い事】
【だが、琴音に窘められれば僅かに頬を膨らませて】
『だって、本当に知らないもん。わたしの事をせーれーとか言う人間も居るけど、本読んだって難しくて分からない
あなたも同じ事をずっとずっと聞くなら、嫌い』
【外見は精々10歳から12程度。それでも本の内容は理解出来そうだが…………やはり、人間とは何処か“外れて”居る。せーれー……“精霊”の言葉が本当ならば、魔力の塊だって頷けるけれど】
【ぶすっとした表情はそのままであったけれど、一応は会話が成り立つ様だ。攻撃も加えてこないのだから――――まだ獣よりはマシか】
【そんな遣り取りをして居る最中にこの城の姫に近づくのは家臣の一人。文を手にして何やら耳打ちをしている辺り、穏やかな話でも無いのだろう】
「――――エルフェス、折角来て頂いた所申し訳ありませんが…………少しだけこの子、朱璃(シュリ)の相手をしてあげてはくれませんか?
本来ならば丁重に持て成したいのですが……どうしても無視できない文が届いたので」
【この城の存在する意味を理解しているならば、きっと妖怪関連。それも、人間に被害が出ている、と】
【その言葉だけ残せば家臣と共に城へと戻ろうとするが、呼び止めれば勿論もう少しこの場に居るであろう】
【――――精霊の少女と接している事が不安ならば、琴音を通じてコンタクトを取るのも手だ】
【それとも、直接自身で話して打ち解けるか…………それは青年の考え方次第で】
919 (SSL) [sage saga] 2014/07/05(土) 01:11:34.28 ID:Raj3xKOz0(1/3)
>>913
そっカ……でも、アナタならもっと強くなれるって思うヨ!根拠なんて無いけどネ、本当にそう思えるんだヨ!
一瞬で傷がふさがるのは無いナー……薬ってサ、あくまで人間の自然治癒力を補助するものだかラ。
急に病気や怪我を治そうとすれば、それだけ副作用が出る恐れもある。だから、早く治る事だけが良いって訳じゃないんダ。
肝心なのは完全に治るかどうかってことだヨ。ゆっくりでもいいから、綺麗に治す――――それが、私の目指す治療だヨ!
【少女が子供っぽく胸を張るのを見れば、此方だって楽しげに笑顔を見せる。自慢げにしているのが何だか可愛らしくて】
【けれど、その可愛らしさの中に秘められた自信は本物。きっと本当に誰よりも強くなるって思いは本当なんだって思えた】
【――少女と同じように自分にも薬の知識に関しては自信がある。どんな病気も治すなんて、とっても大きな夢もある。】
【だから、少女の夢を聞いても笑顔こそ見せるが決して馬鹿にしたりはしない。頷いて、「ガンバレ!」なんて言葉と共に笑顔を見せて】
【――問われるのは薬を受け取った後の事。患者さんからの想い。……実は春燕は、此処に非常に重点を置いている。】
【暫く考え量に宙を向いて―――改めて少女、もとい銀猫の方を向けば語る思いの丈……】
―――患者さんが私の事を覚えてくれるかどうかは、どうだっていいんダ。
大事なのは、病気が治って幸せと感じて貰えるかどうかだかラ。
ワタシは誰かに自分の事を覚えて貰うために薬を売っている訳じゃなイ。笑顔になって貰いたくて薬を売ってるんダ!
それにネ……心配しなくても患者さんは覚えてくれてるヨ。
私の元に、いっぱい手紙が来るんダ!「あなたのお蔭で治りました」ッテ!
エヘヘ……お金より何より、そんな手紙が私の宝物なんだヨ!
【―――病気を治すのは、コンビニでレジを打つのとは話が違う。とても、とても大変な事だ】
【患者一人一人の症状と向き合って、それぞれに合った薬を調合する。出来る薬は千差万別、どれ一つとして同じものは無い】
【……だからこそ、何度も患者と話すし真摯に患者の事を考える。その想いがちゃんと患者にも届くから、忘れられる事も無い】
大切な人を護りたい、カ……
――ワタシにも大切な人がいるんダ。何があっても護るって約束した友達が……エヘヘ、同じだネ!
【大切な人を護る。―――漠然とした理由だけれど、自分にも同じ思いがあったから。銀猫の言うことも分かる気がして】
【頷くと同時に思いを馳せるのは、何があっても絶対に護ると約束した静かな友達の事―――】
920 [saga] 2014/07/05(土) 01:16:01.71 ID:zdx+kelZo(2/14)
>>916
「あぁ、そういえば名乗ってなかったっけ」
「僕は渚 詩音、改めてよろしくねアイリーンちゃん」
【やはり、あからさまな質問では駄目か】
【ただ能力者を探す能力じゃないはず、つまり裏があるはずなのだが】
【そこで、ある一つの疑念があった】
【それに賭けてみよう、視点を変えて】
「それじゃあ……マリオンって人を知ってるかな?」
【GIFT団員ならば、知っているはずだ】
【あの暴虐非道、残虐、どの言葉を使っても生ぬるい程の邪悪を】
「だから、つまりは意識の問題なんだよ」
「能力者側が自惚れて、自分には特別な才能があるって思い込んで、だから見下す」
「でも中身は同じ人間、つまりは……なんていうか、器が少し違うだけで」
「ともかくだ、無能力者からすれば能力者はある種の天才なんだよ」
「そして社会は天才に厳しい、自分の利益を奪われないために何とかして排除しようとする」
「だから黙って跪いているわけじゃないんだよ、例えばそう、レイリスフィード大学が作ってる"ヒュドラ"のように」
【ヒュドラ――――GIFT団員なら、分かるか?】
【能力を暴走させる薬物、それは無能力者側の抵抗】
「ただ、見下さない能力者だっている」
「それらを無視して、見下す奴だけの言葉を真実にするのはいただけないけどな」
921 2014/07/05(土) 01:37:39.22 ID:RLrGah10o(3/8)
>>918
妖怪、退魔……根本的にそういうモノが惹かれるんだろうかね、ふーん……
あながちオレの勘も的外れじゃあないな、今回は「例外」に会ったけども
【「例外」を見下ろす、瞳は、その紫白は一瞬硝子のように輝いて】
【さもありなんと苦い笑みを浮かべる、こうまで嫌悪を向けられるのはそれはそれで新鮮だ】
ああ、精霊……そういえば初めて見るわ、へー人の形をしてるんだ
……んお?……なんだきな臭い、危なくなったら呼べば助けるぜお姫様、そしてご命令は極めて了解
じゃ、気を付けて行ってきな
【朱色、炎、魔翌力……人ではないが人として振る舞う】
【自然と繋がる、いや自然を人の形に押し固めた現象とでも云えばいいのだろうか】
【そう考えると目の前の少女へ畏れのひとつでも抱きそうだが、幼い様はどうにも毒気を抜かれる】
【どうしたものかなんてぼんやり見つめていれば、城主の傍らでは何やら急を告げていた】
【仕事といえども休まる間もない、息災をなんて適当に言って見送り……さて】
んで……シュリでいいんだっけ?そのシュリ様はどうしてこんな所に?
精霊ってのはこう……なんだ?自然界にいるもんだとばっかり思ってたけど?
【取り敢えずは疑問から入る】
【興味もあるしそれに自分の事を話すのは苦手だった】
【まあ反応がなければそれまで、ひとまずはどこか座る場所でも探して人心地つけようとするのだった】
922 (新潟県) 2014/07/05(土) 01:52:56.34 ID:ZIHJVU+5o(2/3)
>>702
詩音クンっていうんだ、女の子っぽい名前なんだね……見た目もちょっとソレっぽいし。
マリオン……んー……名前はー、聞いたことがあるかなー……って、感じ?
【白い肌に中性的な顔立ちの彼を、後ろ手を組みながらじーっと見つめる彼女だったが、マリオンの名前を聞いて少しだけ瞳が揺らいだ】
【―――話したことはないが、同じGIFTメンバーとして存在は勿論知っている。怪しげな反応だったが、告げた言葉は正直なモノだった】
うー……ん、アイリーンちゃんにはちょっと難しいなー。ヒュドラ……ってなんだっけ、名前はどこかで聞いたことが……「やっと……見つけまシタ」
【今まで話して分かる通り、彼女はあまり頭が良くはない。まるで頭から煙が吹き出しそうなほどに困った顔で首を傾ければ―――突然、別の声が突き刺すように響いた】
【―――アイリーンの後ろに、灰ずくめの女性が立っていた。色の格好に身を包み、口元までも灰色の布で覆い隠した、額に暗視ゴーグルをつけている白い長髪の女性だ】
【その声を聞いた瞬間、アイリーンの身体が急に強張りを見せ、みるみるうちに顔が青くなった。勘が良ければ分かるだろう。……彼女こそ護衛なのだ】
「……ッハぁ、ッハァッ……3時間只管ッ……不安の中でッ、人混みを……ッはっ、掻き分けていたワタシの気持ちが……ッハァっ、フゥっ……分かり……まスカ?」
―――その、ユーリ……ごめんなさい……流石のアイリーンちゃんも猛省してますです……
「……申し訳ありませン。ウチの優花サマは恐らく無礼な発言をしたでショウ。優花サマは残念ながらアホなのデス」
「ですが優花サマは無能力者であるワタシを見下さずにいてくレル。それだけは伝えておきたかったのデス」
【ユーリと呼ばれた彼女は息を切らし掠れた声を飛ばしながら、彼女を力強い眼光で睨みつけた。アイリーンは縮こまってしょんぼりとしている様子だった】
【説教は後だ、と言わんばかりに視線を切ってから詩音へとユーリの瞳が向いた。気配も見せずにアイリーンの後ろに立った、ということだけでもある程度の実力は分かる】
【暗殺者を思わせる風貌もあり詩音にも鋭い眼光が飛ぶかと思いきや―――そんなことは無かった。息を整えればユーリがしたことは頭を下げることだった】
923 (SSL) [sage saga] 2014/07/05(土) 01:58:25.31 ID:qKKOVhD90(3/9)
>>921
【琴音が居なくなった途端にペタンと尻を地面に着けて。作法について厳しく言われずとも、最低限の礼儀だとかは詰め込まれていたのだろう】
【ある意味では今の姿が有りの儘の少女だ。青年に視線を合わせることも無く、砂利を手に取ったり地面に指で絵を描いていたが】
【――――ピタリ、とその動作が止まったのは問いを聞き終えてからだ。暖簾に腕押しにも似ているか。反応が返ってこない、かと思えば…………】
「シュリ。いっさから、名前貰ったの。それまでは、ずっと“わたし”のまま」
【元は名前が無かったのだ、と。其れもそうだ。焚き火の一つに名を与えないのと同じ事】
【然れど、こうして今“シュリ”と言う名を得ているという事は――――それまでに様々な事があったのだろう】
【名前を送った者の其れを青年が知っているかは分からないけれど、そのまま構う事無く言葉は紡がれて】
「森の中をお散歩してたら、琴音に会ったの。襲ってきた動物を壊してた時。今日みたいに、月が綺麗な日に会って、色々話した
そしたら、住む場所とかをあげるから着いて来いって。だから、ここに来たの
ずっと森で独りぼっちでつまらなかったけど、五月蠅いのも嫌いだから。…………でも、此処は五月蠅くないから居るの」
【壊したとは即ち殺した事。幼い子供がする事は残酷で――――恐らくは獣も原形を留めては居なかった事だろう】
【能力者からすれば“敵”で一般人からすれば“脅威”に成り得る存在。琴音もこのまま放置していれば何れ死人が出ると判断したのだろう】
【封魔城へと誘い、今に至る……と。確かに此処ならば妖魔達と戦った兵ばかり。そう易々とは惨事にならないだろうから、妥当な判断】
【五月蠅い、とは恐らく精霊を捕らえようだとかしてくる者達。又は、本能によって突き動かされた魔獣達】
【此処ならばそんな者達も居ないから、と。チラリと背後を見遣れば城の外に誰も居ない事を確認して、突如立ち上がるのだろう】
【門へと向かって歩み出す。その足は裸足であって、やはり人の子とは異なるのだと改めて実感できるよう】
「――――お散歩。月が綺麗だから
静かな夜だから…………琴音には、内緒にして」
【本当に気紛れな存在だ。月が綺麗だから散歩をしたくなっただなんて】
【少しの間だけ紅の双眸で一瞥したならば、そのまま城の外に出るであろうか。――――この子の相手をしてやってくれと頼まれた青年。お守りをしろとは告げられていないが…………このままでは何処に行くのかも分からない】
【後ろから付いていってやるなり、或いは手を繋いで一緒に散歩してやるなりしてやれば良いだけ、だが】
【仮に手を繋いだところで不思議そうに見上げても掌を焼くなんて事は無い。強いて言うならば、掌に熱を感じる程度の体温に驚かない様気を付ける程度か】
924 2014/07/05(土) 02:16:57.42 ID:RLrGah10o(4/8)
>>923
――――――――………
【少女の独白を何も言うでもなく聞いていた】
【名前の無き者がどれほど壊そうと誰がそれを責める事が出来ようか】
【人の法は人にしか当てはまらない、少女は違う、それが答え】
【悲しみもない、ただ少女は自分にとって不快な物を排しただけ】
月、ね―――――――
それくらいの責務は、果たしてもいいだろ
【浮かぶ月はどこか淋しげに見えた】
【ぱたぱたと歩き出す朱色の少女の姿、その背中を歩き追う】
【少女の奔放さを咎める事なんて出来はしなかった】
綺麗なのは分かるけど一人は危ないよ
ほら、せめて誰かといたほうがいい。でないと後で姫様が怒っちまう
【やんわりと頭を撫でて歩みを合わせる】
【仄かな暖かさは精霊故だろうか、どこか猫の体温を思い出し微笑んでしまって】
925 [saga] 2014/07/05(土) 02:19:04.81 ID:zdx+kelZo(3/14)
>>922
「……………ほっとけ、そこは」
【容姿についてあまり突っ込んでもらいたくはない】
【こんな容姿でも中身は男なのだ、可愛いと言われてもあまり嬉しくない】
【……と、気を取り直して】
「じゃあ、そいつが何やってるか教えてあげよう」
「そいつはね、無能力者を虐殺するんだ」
「この前なんか死体に爆弾を仕掛けてたよ、ほんとひどい奴だよな」
「なんだっけ、そいつが属してる組織――――あぁ、そうそう、GIFTだ」
「あんな奴がいる組織なんて絶対まともじゃないよな」
【アイリーンに工場であった出来事を語る】
【語ると言ってもマリオンの所業のごく一部なのだが】
「それでさ………」
【次の言葉は出なかった】
【いつの間に、居たんだ?】
【呆気に取られて、二人のやりとりを眺める】
【ユーリと呼ばれたあの女性が護衛、らしい】
【そして、そのユーリと呼ばれる女性はあろうことかこちらに対して頭を下げてきた】
【何が何だか分からない、何もされてないというのに】
「あ、あの………頭を上げてくださると助かるんですが……」
【はっと我に返り、ユーリに頭を上げるよう頼む】
/もう眠気が限界……持ち越しでお願いします……
926 (SSL) [sage saga] 2014/07/05(土) 02:31:44.74 ID:qKKOVhD90(4/9)
>>924
【嫌っていた、けれど。頭を撫でる手を振り払ったりはしないのだからよく分からない】
【――――所詮は自然なのだ。何時牙を剥くかも分からないのだから、道理ではあるが】
【子供が撫でられる時と同じ様に目を細くすれば、気儘に歩くだけだ】
【何処に行くと目的も宛ても無い旅。月の色合いに染められた世界をフラリフラリと彷徨うだけ】
【自分が満足するまで、何も考えずに。満たされるまで、ただ自然を感じている】
【…………やがて着いたのは城から数十分ほど離れた場所だ。岩を椅子の代わりにして座れば地面に届かぬ足をぶらぶらと遊ばせて】
「える……える、ふぇす…………?あなたの、名前
さっき琴音と話してた時に、そう呼んでた」
【ここで漸く拙い言葉で問うたのは青年の名だ。道中で摘んだ花を弄びながら、チラリと視線を向けて】
【全くの無関心、でも無かったのだろう。その名を覚えている程度には】
【弄っていた花もやがては枯れ、消えた命に興味を失ったかの如くそれを足元に捨て】
「えるふぇすはせーれーって何だか知ってるの?
わたしは色々本を読んだけど、難しくて分かんなかった。人間と違う事だけは分かるけど、でも後は知らない
人間達がせーれーって五月蠅かった、から。…………敵?」
【自分の種族も分からず、最初は名も持たず。其れはそれで寂しい生き方であった】
【――――精霊とは何だろうか。自身の事をそう呼びながら迫ってくるのは武器を持った人間達ばかり。ならば精霊とは人間の敵なのか】
【聞いたのは、そんな事だ。生き方を知らず、ただ思うがままに生きてきただけ。だから、疑問の解決の仕方だって分からない】
【……自分という種族は、果たして何なのか。人間の滴なのか、と】
927 (新潟県) 2014/07/05(土) 02:45:13.52 ID:ZIHJVU+5o(3/3)
>>925
うん、まともじゃないよ……そんな組織……。
【アイリーンの表情が大きく曇った。同じGIFTメンバーなのに、マリオンという男がそのようなことをしたということは聞いていない】
【無能力者を虐[ピーーー]る必要はあったのだろうか。いやあったとしてもするべきではないと思う。人殺しなんて、いいものでもないから】
【―――アイリーンの背後へと寄る中でそのやり取りを聞いたユーリは、一瞬舌打ちをしそうになったが寸前で止めた】
【上層部からの命令だった。―――出来るだけ彼女に、牧嶋アイリーン優花にショッキングなGIFTの情報を与えるな、との】
「―――弱肉強食という言葉がありマス。……無能力者は能力者より弱い。だから虐殺されたのデス」
「……マリオンという男を恨むより、弱い自分を恨め―――そういう考えもあるということデス」
……わかんないよ、どうすればいいか。
【ユーリが一瞬だけ、詩音に対し向けた鋭い眼光。研いだナイフの切っ先が喉元に突き付けられているかのような威圧感は、決して紛い物ではない】
【直後零れた言葉は、無能力者を見下すようなニュアンスの混じったモノで。彼女自身が無能力者だと先程言ったばかりだが、確かに彼女の口から放たれた言葉だった】
【その一方でなにか言いたげな、複雑な表情を見せるアイリーン。何に対して「わかんない」のかは解らないが、その苦悩の重さが伝わるような苦しい声】
「兎に角此処ら辺で失礼しマス。1秒でも早く家に帰ってこのアホに説教がしたいものですカラ」
えっ……ちょ……あ、パーカー引っ張るのやめて、伸びるっ、伸びるから〜〜〜ッ!!
【だがアイリーンの暗い方へと向かう思考を妨げるように、彼女のパーカー、そのフード部分をがっしりと持って引き摺るように去っていくだろうか】
【―――なんとなくユーリの動きからは、コレ以上アイリーンと詩音に会話をさせるわけにいかないという意志が感じ取れた】
【完全に詩音の姿が見えなくなった所で、ユーリはアイリーンに話しかける】
「……完全にGIFTってバレてまスネ。それも含めて説教デス」
【メガネのレンズ越しに見えるアイリーンの双眸から涙が零れそうになるのが見えた】
/すみません、ここで〆とさせて頂きます!
928 2014/07/05(土) 02:52:07.39 ID:RLrGah10o(5/8)
>>926
【自然はただ在るだけだ、それを御するなど考えてはいけない】
【人は所詮自然に寄り添うて生きるしか出来ないだろう、過去も今もそして未来もだ】
【いつか人が惑星を食いつぶす程まで成長したならば話は変わるかもしれないが……幾多の未来を語っても意味はない】
(自然の寵児にとっては自然が無くてはならない……か)
【かつて自分があった世界を懐かしみ肌身に染みるよう想い想いに舞う姿】
【満たされたならばそれで良い、付き従うのもなんというか別に嫌いではなかった】
【やがて少女が岩に腰を降ろしたならば青年も同じく反対側へと腰を降ろす】
そう、誰がつけたかは知らないけどそれがオレの名前
【名前に実感が伴わない】
【その理由は知っている、記憶の喪失】
【過去から連続する筈である記録の消失は名前さえも曖昧に感じさせている】
【それこそ朱璃と呼ばれる少女の方が確からしさを持っている】
なんだお前……オレのどこを見たらそんな頭の良さそうな人間に見えるんだ?
まー……なんだろう、精霊ねえ……謂わば自然の発露、人として振る舞う自然、力の権現
【生命が大樹ならば人間という種族が位置する場所は樹の枝】
【精霊は樹の幹だろうか、つまりは人より遥かに根源的な存在】
【だけどそれを言葉にするのは難しく、エルフェス自身も要領を得ない】
ああ、人間が迷惑を掛けたんだな……そいつは申し訳ない
【愚かな人間はやはり少女に武器を向けたのか】
【人事と云えばそれまでだが、人間として相対しているからには申し訳なくあって】
【それを示すように視線を下へと落としていた、きっと少女からは伺えない】
人間はね、なんというか色々な人格をもったやつが多くてさ
そいつは悪人だったり善人だったりで……一概にも誰が敵か味方かは言えないな
ただ確かに言えるのは、あの姫さんとオレはお前の敵ではないよ
【人が精霊の敵か、語る術は分からない】
【ただひとつふたつの確かな事だけは一言一句間違えぬようにゆっくりと伝える】
【出会って間もないなんて理由にもならない、敬意を払うという行為は対等であるからこそすべきことだから】
929 (SSL) [sage saga] 2014/07/05(土) 03:17:29.42 ID:qKKOVhD90(5/9)
>>928
「ふーん……そっか」
【己から問うたのに、反応は実に素っ気ないものだった。何で何でと聞く子供らしさが其処には無く】
【――――何と無く分かったような、分からない様な。ただ、自分の敵では無いと分かっただけでも大きな成果なのだろう】
【背中に小さな温かさを感じたならば、それは少女が青年を背もたれ代わりにしている証】
【自分なりに、青年の言葉を反芻してみる。だけれどやっぱり、難しくて】
【もう一度「そっか」と呟いたのは、取り敢えず敵では無いと自分なりに解釈できたから】
【何と無く月明かりに手を翳してみる。当然、血潮の流れだとかは見えないけれど――――ぼうっと浮かぶのは魔力の流れだ】
【不意に、背中の重みが無くなったと思えば。青年の前に立ち、少女は背伸びをして額に触れようとするだろうか】
【何の意味も無い、ただの戯れ――――で無い事はその掌に集う魔力から分かる筈だ】
【確かに“炎”の魔力の塊なのに、熱を持たない。即ち、焼き殺してやろうだとかそんなものでは無く】
「人間ってよく分かんない。いっさとか、えるふぇすみたいなのも居れば急に痛い事してくるのも居るんだもん
変なの。でも、いいや。“五月蠅くない”ならべつに
――――比べっこ。ずっとずっと前に、誰かから教えて貰ったの
人間とせーれーでする時の遊びで、人間がせーれーに勝った時、その人に力を貸してあげなさいって」
【“くらべっこ”文字に表せば何とも微笑ましいかもしれないが――――その実、“契約”に似たモノでもあるのだろう】
【世界は広い。中には精霊と契約してその力を借りる者も居る、なんて。契約の方法だって様々で、仲が良かったり先祖代々伝わる精霊と契約したりとあるけれど】
【古来から続く事。その一つ魔力の比べ合いであった。精霊に匹敵、或いは打ち負かした者はその力を使役する事が出来る、と】
【少女からすれば、暇潰し程度の戯れで在るのだろう。例え受けた所で青年は死にはしないし体の欠損だとかも無い】
【ただ、もし受けたとなれば――――尋常ならざる熱が体を巡るはずだ。体の内から燃えているような感覚。……だが、感覚のみ】
【然れど耐えがたきものであるのは確か。手から額を離せば、体の調子だって普段通りに戻る筈だ】
【――――契約をするだとか、そんな事を考えずただ驚かせてやりたい程度の考えなのだったのだろう】
【それこそ、少女と契約するにはその魔力に抗いきれるだけの力が無ければ無理な話なのだ】
【戦闘をすれば青年が勝つことは間違い無い。だが…………契約に関してのただ純粋な魔力の勝負に関しては、如何なものか】
【……元々、契約の際の儀式なんて様々な事を知っていなければ分からない事だ。ただ純粋な悪戯と驚いてやれば、きっと楽しそうな笑みを見せるのだけれど】
930 2014/07/05(土) 03:39:55.95 ID:RLrGah10o(6/8)
>>929
ん―――――――
【預けられた体重はやはりというか軽かった】
【それでも不思議と温もりがあるのは精霊故か、ふと視線だけ向けてにべもなく戻す】
【僅かな一跨ぎ、過ぎれば重みは消える】
【なんだろうと顔を上げれば少女の影、そして掌】
【扱う魔翌力に紫白の瞳は呼応するように輝いた】
よくわからないのが人間なのさ、ちょっと増え過ぎたってのもあるかもだけど
んで、比べっこ?そういう歳でもないけど……ここで断るのも大人げない、いいぜ遊ぼう
【ふふ、と鼻を鳴らし笑う】
【見ため相応の事を言い出した姿がとても微笑ましかった】
【その微笑ましさに応える位の心意気は、喩えどんな状況でも持っていたい】
【渦巻く魔翌力がなんであろうと】
【ただ不思議と害を成す物とは思えなかった】
―――――――っ
【やがて触れて、青年は息を飲む】
【脊髄に赤熱した鉄を直接流し込まれたならばこのような感覚なのだろう】
【身を焦がす熱、埒外の熱量に思わず朱璃の掌を剥がそうと手を伸ばそうとするが】
【額に汗を流しながらも浮かべる悪戯な笑みがそれを許さない】
【元より痛みには慣れている、記憶を失おうと身体に刻まれた物は安々とは風化しない】
【なによりもエルフェスという人間は変な所で負けず嫌いだ】
―――――っち、……っ!だあっ!
【エルフェスという個体、魔翌力に対する抵抗は一般人と同等】
【或いはどこぞの魔術師ならば耐えて尚も燃え盛るだろうが、どうやら彼はここまでらしく】
【奥歯を噛み締めていてもやがては限界を迎えてか脱力しグテンと前のめりに倒れる、燃え尽きたが如く】
……ふー……あっつー!お前、朱璃少しは加減って物をだな……
幾らか耐えられると思ったけど駄目だったなー、火花でも散りそうだったぞマジで
【汗を拭って顔をあげたらかの少女は楽しそうな表情】
【それだけ見ることが出来たならば我慢したのも救われるし報われる】
【肩を竦めてみせたならそれは「参りました」の意であった】
931 (SSL) [sage saga] 2014/07/05(土) 04:06:43.02 ID:qKKOVhD90(6/9)
>>930
【熱が去るのは一瞬であった。掌から額を離してしまえば尾を引く物も無い】
【攻撃の意思が無いのは、その事からも分かる。思わず触れられていた所に手を伸ばしたって火傷特有のジンジンとした感覚すら無いのだから】
【意味も分からずに行った事。これまで、多くの人間が其れで驚いたからきっと青年もそうなのだろうと】
【――――目論見は成功して。キャッキャと楽しそうに笑ったならば汗を拭うその仕草を楽しそうに見るのだろう】
【確かに少女は“焔”である。だが、其れに触れたところで火傷を負うことは無い――――そんな不思議な焔だ】
【そんな様子を見て機嫌を良くしたのだろう。不機嫌に頬を膨らませたり笑ったりと、本当に掴めない性格。同じ形を維持しない炎を表したかの様】
「ちゃんと“壊さない様に”頑張ったよ。だって、えるふぇすは敵じゃ無いなら悪い人じゃ無いんでしょ?」
【返した言葉は的外れ。傷付けないように頑張ったと言い張るのだが――――青年の手加減しろとの言葉に対しての言葉とは到底思えず】
【それでも楽しそうに話しているのだから良しとするか否かは青年次第だ】
【――――掌に火の玉を作り出せば転がして遊んでみせる。危ないようにも見えるが…………少女に取ってはこれが普通なのだ】
【生まれた時から自分の作り出した炎は手足の様な物。“花火”と聞けばその手も止められて】
【……火の玉に流し込むのは更に大きな魔力であった。ぽい、と空に投げて数秒後――――大きな音共に、色取り取りの火花を散らせる花火が一つ】
「――――花火っ!!えるふぇす、花火見たかったの?
だったら、ほら、沢山あるよ!」
【またしても青年の言葉の意味を取り違えたのだろう。誇らしげに笑って見せれば、また作り出して】
【…………背に生えるのは炎で作られた翼だ。羽ばたけば熱風が吹き抜けるけれど、皮膚を焦がす程でも無い】
【思えば考えずに行動する。本当に自然を具現化した片鱗だ】
【空を舞い、適当に作り出して宙へ放り投げれば少しだけ早い花火大会が其処では開催されて】
【凝った物では無く、子供がキャンバスに適当に絵の具をぶちまけた物に似ていて芸術性は無いが…………其れはそれでまた美しく】
【少女から贈られるくらべっこにある程度まで耐えたご褒美、とでも取れば良いだろうか】
【――――やがて戻って来たならば、満足そうな表情だ。総数は実に数十発。休み無く作り出せるのは精霊故】
【言葉は無いけれど、まるで花火大会はどうだったかと問うかの様な沈黙】
/っと、申し訳無いのです……そろそろ時間の方が……
/持ち越し、置きレス移行、或いは締めのお好きな物を選んで頂ければ幸いでありますっ
/締めの場合は土日の間にお返しさせて頂くのですよっ!
932 2014/07/05(土) 04:25:11.96 ID:RLrGah10o(7/8)
>>931
壊さないようにって……命は物じゃないぞまったく……
精霊に説くのはどうかと思うが朱璃は生命の繊細さを学ぶ必要があるな……。
【少しばかり思う所はあるのだけど無邪気な姿はそれだけで強く】
【要するに笑顔に弱い青年は頭を垂れて仕方無さそうに、肩を竦めた】
(しかし、なんというか……実際に見てみると「精霊」だっていうのが理解るなあ)
【その姿は炎その物だった】
【舞う赤色は熱の煌めく姿、それが空に流れたならば弾けて季節に早い花火を描く】
【職人が作る物のように百花繚乱とはいかないけれど、どこか安心出来る明るさ】
―――――ああ……たった一人の為にしちゃあ贅沢だな
【無垢に羽撃く炎の娘はさながら赤紅纏う不死鳥を思わせた】
【舞い散る光は暗い夜空を賑やかに彩った、それが自分の為の物ならばひとしお】
うん、季節を先取りするのも悪くはない綺麗だったよありがとな
【誇らしげに見えたのは気の所為でないと思いたい】
【掌を伸ばせば先程と同じように、だけど今度は少しだけ強く頭を撫で廻す】
/明日ならば15時辺りまでならばいられますので持ち越しをしていただいてよろしいでしょうか?
/ちなみに深夜も空いておりますので!
933 (SSL) [sage saga] 2014/07/05(土) 04:37:08.61 ID:qKKOVhD90(7/9)
>>932
/了解でありますよ!恐らく深夜になってしまうかと……
/明日となると日にちは7月6日の認識の方で宜しかったでしょうか……?
934 2014/07/05(土) 04:47:41.95 ID:RLrGah10o(8/8)
>>933
/あいや間違えました本日であります!
/本日は21時程まで用事があるのでそれ以降でしたらば空いているのです
935 (SSL) [sage saga] 2014/07/05(土) 04:49:24.75 ID:qKKOVhD90(8/9)
>>934
/申し訳無いのです……改めて把握でありますっ!
/それでは、恐らく夜の10時半からその辺りにお返し出来るかと!一先ず、お休みなさいませでありますっ!
936 [saga] 2014/07/05(土) 12:08:22.55 ID:zdx+kelZo(4/14)
>>927
「…………さて、どうやらクロか」
「いや、グレーと言った方が正確……どちらにせよGIFTの団員である事は間違いない、か……」
【ユーリに連れられるアイリーンを見送った後、一人呟く】
【マリオンの話をして、アイリーンが動揺したのを僕は見逃さなかった】
【観察力だけは一応ある、あまり褒められたもんじゃないが】
「しかし、厄介なのはあのユーリって人だな……」
「あの人は――――――一好きじゃないタイプだ」
【無能力者と自身で言ったばかりなのに、無能力者を見下すような口調】
【それはまるで、金魚のフンのように強者にくっついて、自分も能力者と同じ、強者だと誇示しているように見受けられた】
【そういう人間は、嫌いだ】
【もし僕だったなら甘んじてその立場を受け入れ、ゴミのような扱いをされたって構いやしないだろう】
「しかし、ともかく……」
「アイリーンちゃん、まだ救いはありそうだな」
【あれは、明らかに人殺しを拒否する目だった】
【うまく説得して、うまく利用してやるとしよう】
「………あれ、そういえばなんで僕はGIFTを潰す事になってるんだ?」
【そういえば、よくよく考えるとどうしてこうなったのかが分からない】
【マリオンの一件のせいだろうか、いや、それも少し違う気がする】
「……ま、良いか」
「戯言だ、どうせ」
【いつの間にやらそういう流れになっていたのだろう、考えるのをやめて、歩みを再開する】
【自分の意見は持たない、流れにただ身を任せて流れるだけなのだから】
/遅れました、ありがとうございました!
937 (SSL) 2014/07/05(土) 13:30:51.00 ID:5aXDVQ/M0(1/7)
【空を覆う黒い雲は、足元のレトロなレンガ道を濡らす雨雲だった】
【梅雨という時期が終わりを見せるのはいつだろうか、ここ数日は唐突な雨が多い気がする】
ふぅ…、もう……困ったな…長い時間は外出できないのに…
【朝から怪しかった雲行きは見事大当たりで、今は数メートル先まで濡らす滝のような雨が広がっている】
【傘があっても防ぎきれない、困った雨量の天候だ】
【雨宿りができているからこそ無事なものの、あの中では目を開けることすら辛い】
【程よくこの辺は田舎のようだ】
【周囲にはコンビニや飲食店などの雨宿りに適した手ごろな店もない】
【倉庫か何かだろうか、屋根のある使われていない廃屋がこの一帯に唯一の雨宿りの場所だろう】
……くしゅん、 あんまり外は出ないほうがいいんだけどな…
【そして先客が一人だけ】
【この天候に翻弄されたであろう、哀れな人だ】
【薄手のコートの端をぎゅっと絞りながら怪訝そうに空を見上げる少年】
【小柄で線の細い華奢な白髪の少年】
【雪のように白い肌と赤色の瞳は全体的に薄い色素を思わせる】
【薄手の灰色のコートを身に纏う】
【初めて目にすれば女子のようで、子犬のような印象を受けるだろう】
【儚げな人物の存在は、注意せずともすぐに気づくだろう】
【気がつけば雨は勢いを増して苛烈になってくる】
【ただでさえ強かった雨だ、たとえ傘などを持っていても破損の予感を感じられずにはいられないかもしれない】
【雨宿り場所は十分に広い】
【少し、隣を貸してもらってもいいかもしれない】
/予約です!
938 [saga] 2014/07/05(土) 13:52:03.05 ID:zdx+kelZo(5/14)
>>937
【ひどい雨だ】
【空は一面黒い雲、そこからはざあざあと滝のような雨が降り注いでくる】
【一応、前兆はあった。あったからこそ。普通ならば対策は打てた】
【しかし、あろうことかこの僕は、「まあ大丈夫だろ」と高をくくり、その結果このようなひどい有様になっているのである】
【もう雨に打たれるなんてレベルじゃない、シャワーでも浴びてるみたいに僕は全身にそれを身に受ける】
【ずぶ濡れなんて言葉すら足りないくらいに、全身が水で濡れている】
【白い肌はふやけ、塗れて艶がかった黒髪から水滴がポタポタと垂れる】
【今日は制服じゃなくて本当に良かったと思う、無地の灰色の長袖のTシャツとジーンズ姿だったのが不幸中の幸いか】
「はぁ、僕の注意力のなさに怒りを通り越して呆れるな」
【そして、どうせ走ったところで結果は一緒と呑気に歩いている】
【しばらく歩くとちょうど雨宿りができそうな、倉庫のような場所がある】
「丁度いい、先客がいるみたいだけどちょっと休もう」
【と、先客の少年を一瞥して屋根の下へと入る】
【先客の少年と同じように白い肌、女性的な顔立ちと共通点があるが】
【さて、それにしてもポタポタと服から髪から水滴を垂らす全身びしょ濡れの少年を見て何を思うだろうか】
939 (SSL) 2014/07/05(土) 14:09:18.92 ID:5aXDVQ/M0(2/7)
>>938
【コートに染み込んだ水を絞って次はぐっしゃり濡れた髪の毛に手を伸ばす】
【少年の細く柔らかい髪の毛は水分溜め込んで水をポツポツと落としている】
風邪引くかも…くしゅん。………あ、
【そういって今後の自分の体調を憂いていて、初めてこの雨宿りに来た少年に気づく】
【その姿は自分と同じだ、この不機嫌な空の天候に惑わされたのだと】
【少しだけ自分の右側を空けるように場所を譲る】
………………。
【こんなときに何か手ごろなタオルなりを持っておけばよかったと後悔】
【自分はともかくほかの人もいるなら何かできればと、思った】
【そして、頭を過ぎるひとつの感情】
え、えっと……
【―――――き、気まずい!】
【雨音が支配する空間】
【たとえそれが聴覚を支配してもうとても静かとは言えない場だとしても】
【誰かと二人っきりというのは息苦しい】
【そんな思いで、少年は口を開いた】
雨、すごいですね。 傘持ってくればよかったです…
【苦笑いで隣人に話しかけてみた】
【少女にしか見えない、その明るい口調と表情で】
940 [saga] 2014/07/05(土) 14:20:55.48 ID:zdx+kelZo(6/14)
>>939
「え、あぁ、そうだね」
【唐突に話しかけてきた少年に反応する】
【見てみると自分と同じ状況だ、いや、自分よりは程度が軽いか】
【兎にも角にも、自分と同じ境遇の人だと知って同属意識が湧いてくる】
「ったく、制服着てこなくて良かった…」
【誰に言うでもなく、そう零す】
【この言葉で少年が学生であると分かるだろう】
「いや、それにしても……」
「いつ止むんだろうね?この雨は」
【そして、どうせこのまま黙っていても暇なだけ、むしろ気まずさによってかなり居づらい状況になってしまう】
【なので隣の少年の方を向いて話しかける。ちなみにこちらも相手を女子と思っているようだ】
「尋常じゃない被害だろうな。川は氾濫し、人は流され、家は浸水し……」
【そしてこの大雨で起こっているであろう被害を淡々と分析していく】
941 (SSL) 2014/07/05(土) 14:34:12.08 ID:5aXDVQ/M0(3/7)
>>940
学生さんなのですか…?
【首を傾げて聞く】
【さて、どこの学校だろうかと考える】
【あまり詳しくはないが、友人の通っている学校なのか―――】
【同級生さんなのかな―――――なんて思考を広げつつ】
にわか雨だといいんですけど…、僕はあまり外に出てはいけないので……
【外に出てはいけないとは何だろう】
【病弱とかだろうか。確かにきめ細かく白い肌は顔色がいいかといわれたら微妙なところだ】
【雨に滴る濡れた髪の毛を耳にかきあげながら口を開く】
【もしこれが台風とかなら数分で止んだりはしないだろう】
そ、そんなにひどくなるのですか!?
【びっくりしながら隣人のほうを向いた】
【確かにこの雨にはそんな勢いがある】
【この雨が数時間と続けば確かに、テレビで騒がれる程度には被害が出るかも知れない】
【そして、そんな屋外にいる自分】
………………。
【少年の顔色が悪くなるのは、きっと自他共にわかるだろう】
942 [saga] 2014/07/05(土) 14:49:39.91 ID:zdx+kelZo(7/14)
>>941
「外に出てはいけないって………出たくないか出れないの間違いじゃないの?」
【外に出てはいけない、何だか監禁でもされているのかという物言いだ】
【しかし、少年の顔を見てみれば、あまり健康そうとは言えない顔色】
【病弱で病院に入院しているから出れない、という可能性もあるかと思考】
【しかしそうなると、そうだったらこんなびしょ濡れじゃもっとまずいんじゃ?という結論に行き着く】
【とりあえず深く考えるのはやめておこう、追求するのも悪いだろうし】
「そりゃあ、これだけ降ってりゃね……」
「すぐに止むなら、大した事にならないだろうけど」
「…………って、どうした?」
「元から悪い顔色がさらに悪くなってるけど」
【さりげなく失礼な事を言ってしまったが、気にしてはいけない】
【しかしこんなところで倒れられたらさらに困った事になる、取り敢えず少年に近づいて様子を伺ってみる】
943 (SSL) 2014/07/05(土) 15:05:43.92 ID:5aXDVQ/M0(4/7)
>>942
いや……その、ちょっと諸事情で…あんまり長い時間は外を出歩かないほうがいいんですよ…
【出歩かないほうがいい】
【その言葉、そのニュアンスから病弱とも違うのか】
【外に出てはいけないなにか、事情があるのだろう】
い、いえ、別に大丈夫ですよ!
【そりゃ貴方の不気味な予測の言葉のおかげですなんて】
【そんな台詞は口が裂けても言わない勢いでごまかす】
【首をぶんぶん横に振って平静を保つ姿をもってしても、若干悪い顔色は変わらなかった】
ほ、ほんとに大丈夫ですからっ!
【そして、そんな女性的な顔で近づかれてらそれはそれで顔色は変わりそうな】
【ついでにこの同じ雨宿り仲間の人物の性別は、正直わかんない】
【自分がこんな顔のおかげで男女の差を外見だけでは易々と判別しにくいのだ】
【かつて完全に女性と間違えられた挙句、ほんとに男性か確かめるためにガッシリ掴まれた以来
自分の容姿の女性らしさと、他者の観察が多くなった】
【ゆえに、この目の前の人物が男性か女性かはっきりとは分からないが、ドキドキするのはごく自然のことなのかも知れない】
944 (チベット自治区) [saga] 2014/07/05(土) 15:18:46.31 ID:W0jsYTmfo(1/5)
【―――パラパラと降りだした霧雨が、酒場の窓に付着し始めた頃。】
【季節は梅雨を超えて、そろそろ夏に入ろうとしていると言うのに、此処の所寒い時期が続いている様だ。】
【その酒場の"店主"もまた、ラジオから聞こえてくる今日の天気予報の様子に肩を落とすと、散らばっていた書類をまとめ始めた。】
はぁ〜……こう、連日雨が続くとジメジメ〜っとした気持ちになるというか、なんだかこっちまで湿気ってきちゃうねぇ。
換気するのも一苦労だし、洗濯物は干し辛いし……幸い、お客さんは少ないからゆっくりは出来るんだけど。
と言っても、片付ける仕事はまだまだあるし―――よしっ、一息ついたら資料に目でも通します、かな!
【店主の女は、白いシャツに包んだ豊満な体躯をカウンターに気だるげに乗せると、うーん、とその場で伸びをして】
【ついでに長い脚を覆うダメージ・ジーンズもテーブルの下で伸ばせば、気を取り直したように立ち上がって、やかんを火にかけた。】
【そそくさと珈琲の準備をしながら、調子はずれな鼻歌を歌っていると、照明に照らされたブロンドのショートヘアがふわり、と揺れる。】
【セリーナ・ザ・"キッド"―――それが女の名前。】
【そしてこの酒場に良く似た"事務所"こそが、UNITED TRIGGER本拠地其の物であった。】
【カップにコーヒーを注ぎながら書類に目を通し、脚を組んで眉を顰めるその様はどこか、落ち着いている様にも見えるだろうか。】
【来客の少ない時間帯、彼女一人の酒場に来るのは果たして―――どのような、尋ね人だろうか。】
/長らくお待たせいたしました、セリーナ中身です。
サリードさんの方、此方へレスをお願い申し上げます。
945 [saga] 2014/07/05(土) 15:23:33.17 ID:zdx+kelZo(8/14)
>>943
「出歩かない方が良いって………まあ、良いけど」
【何か病弱とも違うようなニュアンス】
【まあ、これ以上深く追求しても仕方あるまいと諦める】
「ほんとに大丈夫かよ……」
【どうやら元気そうだが、ブンブンとものすごい剣幕で首を横に振っている様子を見て違う意味で心配になってくる】
「いや、大丈夫なら良いんだよ、大丈夫なら」
【本人がそう言ってるならそうに違いないだろうと思い、一先ず安堵する】
【それにしても少年の顔が少し赤いように見えるのは気のせいか】
【もしそうなのだとしたら、何故そうなのかという理由は見当がつく】
【十割自分の容姿のせいだろう、ドキドキされても困るわけだが】
「あー……言っとくけど、僕男だから」
【誤解を生まないように、今のうちに言っておこう】
【色々と間違った方向に進みそうだ】
946 (SSL) [saga sage] 2014/07/05(土) 15:35:11.43 ID:4xMs87AJ0(1/3)
>>944
【――――ガタッと、酒場の扉が唐突に開く。前兆なき変化と言えばそうなるのだが、それはいつもの事なのだろう】
【客人がこの場に足を踏み入れるのに、予兆じみた事など必要ない】
【――――否、あるいは微かに振り始めた雨が、その予兆だったと言えば、そうなのかもしれない】
――――参った。もう少しと言う所で、雨に降られるなんてね……ま、季節柄、仕方が無いのか……?
……丁度良かった、どうやらばっちり居る様だな……
【ゴト、ゴト、と、重々しく籠った足音を響かせながら、その人物は中へと足を踏み入れる】
【ぐるっと室内を見渡し、カウンターに陣取る人物――――セリーナの姿を認めると、フウッと軽く息を吐いて】
【傍目にもまともに手入れをしていない事が分かるぼさぼさの赤髪が、険があるものの端正な顔立ちを小汚く彩り】
【デニム生地のベストと枯れ草色のミリタリーパンツ、安全靴と思しき重厚な靴で全身を固めている】
【まるで何かに苛立ちを感じている様な攻撃的な眼をしている、身長170cm前後の青年】
【軽く髪を水滴に濡らしながら、かねてからと同じ様な不機嫌そうな表情でそこに立っている客人】
【――――トライデント=コーザー=ヴァーミリオン。『セードムシティ』攻略に際して、裏方に徹した、言わば陰の功労者で】
【作戦に従事するに際して、全てが終わった後での邂逅を約束していた人物である】
【ショルダーベルトを介して、やけに大きなクーラーボックスを重そうに担いでいるが、それ以外はあの時と何も変わらない姿で】
……ごきげんよう、セリーナ・ザ・"キッド"……お互い、と言っても俺はそこまでじゃないが……生き残れて、何よりだ
招きに預かって、今日お邪魔させてもらったぞ……
【一度クーラーボックスを足元において、トライデントはその場で挨拶の口上を述べる】
【――――機関との、雷の国における決戦。それを生還した同士として、今二人はここに立っていた】
/よろしくお願いします―!
947 (SSL) 2014/07/05(土) 15:35:59.21 ID:5aXDVQ/M0(5/7)
>>945
ぼ、僕は…ほんとに!ホントに大丈夫で…! って……男…?
【その言葉に、もう一度確認してみる】
【頭から足先まで―――――顔はパッと見ても女性的だ】
【自分と同じ、だが身に纏うその雰囲気】
【確かに男と言われて、 そう見えてくる容姿か―――――】
な、なんだ……驚かさないでくださいよ…
僕てっきり女の人かと…
【そう分かると落ち着いてきたのか、顔からすっと無駄な赤色が消えて落ち着きを確認できる】
【自分と同じ、”そういう顔の人間”なのだと、少し安心した】
【だって仲間を見つけたようなものだから】
よかった……僕と同じ男の子なんだ……
大変だよね。こんな顔で生まれてきたんだから
【そう、この少年もまた男だ】
【華奢で線の細い小柄な体系、触れれば程よく柔らかい白い肌】
【整った可愛らしげな顔のパーツを持った彼もまた】
【彼は気づいていただろうか、この少年もまた少女似の男の子だったりする】
【――――――なんという邂逅だろうか】
【お互い同じ共通点を持った存在みたいだ】
【その事実に少しうれしそうに笑顔で返す少年】
948 [saga] 2014/07/05(土) 15:52:19.19 ID:zdx+kelZo(9/14)
>>947
「さてね、僕はもう慣れたけども」
「いちいち顔如きで他人の目を気にしたって、しょうがないだろ」
【そりゃ最初は色々とからかわれたりして苦労したが、今となっては慣れたというか、感覚が麻痺したというか】
【特にこれといった感想は何も出てこない】
【対する少年はかなりの苦労にあったと伺える】
【同属意識、同胞意識といった感情を込めてこちらに笑顔を向けてくるが】
【特に気にしなかったこの男に思うところはなく、「そりゃどうも」と一言返すだけ】
【明らかに冷めている印象を受けられるだろうが、大変でもない事を大変と偽る事など出来そうになく】
【それにしても、と相変わらず止む気配も弱まる気配もない雨が降り注ぐ道路へと目をやる】
【いつになったら止むのか、いっその事濡れて帰ってやろうか】
949 (SSL) 2014/07/05(土) 16:05:29.84 ID:5aXDVQ/M0(6/7)
>>948
確かに…そうですね…
【生まれの顔なんてそう易々と変えることはできない】
【なら、これを受け入れようとという考えはなんとなくだが分かる気がする】
【ふと、自分の頬に触れてみる】
【何度も触れたことがある自分の身体】
【この感触を変えようとは思わないのだから、自分でもこの顔を受け入れているのだろう】
【地味に、役に立つ顔でもあるのだが】
【そう易々と捨てようとは、思わない】
もう行きますか? まだ雨は強そうですけど
【振り出してから随分たつが、やむ気配はない】
【空はいまだに黒く、日の光を許してはいないけど】
きっと、もうすぐ止みますよ。 止まない雨はないんですし
【なんの根拠もないが、言ってみる】
【だって、何をするにしてもまずは信じなければ始まらない】
【止んでほしかったらそれを願わなければ】
……岸織、岸織詩織。 僕の名前です
貴方のお名前も……教えて板だけますか?
【降りつける雨に手をやりながら問いかけた】
950 (チベット自治区) [saga] 2014/07/05(土) 16:06:32.46 ID:W0jsYTmfo(2/5)
>>946
【気が付けば、珈琲で満たされていた筈のマグカップは既に空になっていて。】
【随分と資料整理に夢中になってしまっていたのか、セリーナはカップを置くと立ち上がり】
【トントン、と纏めた紙類をテーブルで整えて、そろそろ地下に降りようか、なんて考えていたその時―――。】
【カラン、コロンという鈴の音が店内に木霊した。尤も、湿気の多さで鈴も普段より鈍い音を散らしていたが。】
【セリーナは振り返って扉の方を見やる。来客の少ない珍しい時間帯に現れた"その人物"が誰であるのか、直ぐに理解し】
【落ち着いた様子で手に持っていた書類をカウンターの下に仕舞うと、何時もとそう変らない笑顔で"彼"―――トライデントを、迎えた。】
―――約束の件なら、何時連絡しようかなーって、こっちでもタイミングを図ってたんだけど―――……ふふっ。
まさか、"君"の方から此方へ出向いてくれるとはね。
遠かったろうに、わざわざ脚を運んでくれてありがとう―――"トライデント"君。久しぶりだね。
【現れた彼は矢張り、どこか不機嫌そうと言うか、ハンサムな顔立ちには似合わない表情であって。】
【とはいえ、コレもまた"いつも通り"と言えばそうなのだろう、変らない姿を見たセリーナは安堵の表情で彼に声をかけた。】
【作戦後に報告会などで何度か顔は合わせていたものの、直接こうして話をするのは久しい。椅子を用意して、カウンターへと回った。】
そうだね、雨の季節―――といっても、もうそろそろ暑くなってくる筈なんだけどねぇ。
どうしてこう、彼方此方ジメジメしてるのやら……地の国出身のアタシには、あまりいい話じゃあないや。
さて、塗れたまま突っ立てても話は始らないし、どうぞ席へお掛けくださいな! 今日は、一杯奢らせてもらうからさ。
それから―――はい、これ。タオルね。せっかくのイイ男が、ビショビショでイライラしてたら、台無しだよ?
全く無事だった、とは言い難いけれど、お互い命あってこそ。トライデント君達の陽動は的確だったから、助かったよ。
まずは―――ありがとう。あの作戦の肝は、アタシ達より君達に懸かってたと言っても過言じゃない。
……街にとってはこれからが一番大変な時期だろうけど、一先ずは、作戦成功を喜ぼうじゃない。
本当にありがとうね、トライデント君。一緒に戦えて、光栄だったよ。
さて、その重そうなクーラーボックスの中身が何なのか、って所も気になるけど!
とりあえず注文を聞こうか、下戸って事はないよね? トライデント君!
【過激な作戦。思い出せば目に浮かぶ、戦場と化した城塞都市。飛翔するヘリ、異形の怪物。】
【そして消しきれたか判らない、悪意の芽―――様々な思いが重なり合って衝突した、件の突入作戦。】
【結果は勝利に終わったが、無傷でとまでは矢張り、いかずに。それでも、勝ちは勝ちである。セリーナは祝杯を挙げようか、と言って。】
【先ずは注文を聞くだろう、そしてその後彼の持ってきた"箱"の中身や―――彼自身の抱えた、苛立ちについても。】
【それが二人の間で為された約束、だったのだから。】
951 [saga] 2014/07/05(土) 16:27:25.75 ID:zdx+kelZo(10/14)
>>949
「誰かが言ってただろ、汝、隣人を愛せって」
【明らかに用法を間違っている気がするが気にしてはいけない】
「顔なんて一生変わらないし、しかもどんな顔になるかは運次第ときたもんだ」
「だから、悩むだけ無駄、諦めろって話だね」
【と、話を結論づける】
【ここで鏡面に映る自分を見て、「これは本当に自分なのだろうか?」とかいう話でもしようと思ったが、所詮戯言】
【戯言も戯言、何だかそれこそ戯言がゲシュタルト崩壊してきそうだ】
「そうだな…………行くか」
【これ以上待っても止む気配がない、諦めて雨に打たれながらの帰宅を選択する】
「僕は、渚 詩音」
「詩織か、覚えておくよ」
【屋根の下から出てきて、降り注ぐ雨を再び一心に受け止める】
【冷たく肌を濡らすそれは、自分が生きているという事をますます実感させる】
「それじゃあ、また会おう」
【そして、歩き出す】
【雨は止まない】
【アスファルトを打つ音が、匂いが、そして自身を打ち付ける冷たさが】
【否が応にも、自分が生きている事を実感させる】
「…………………へっくし」
【こりゃ風邪だな、と半ば諦めながら歩く渚であった】
/キリが良いので〆で、ありがとうございました!
952 (SSL) [saga sage] 2014/07/05(土) 16:31:11.90 ID:4xMs87AJ0(2/3)
>>950
……あぁ、久しぶりだ。そっちも、そろそろ傷も癒えた頃だろうと思ってな……
まぁ、言伝でも伝えられればそれでも構わないとも思ってたけど、良いタイミングだった様だな……
【再びクーラーボックスを担ぎ上げると、案内された席へと腰掛ける】
【クーラーボックスを、狭そうにカウンターの上へと置いて、そこでようやくトライデントは力を抜いた様子で表情をわずかに緩めた】
あ、あぁ……こいつはすまないな。店を汚してもつまらない……
――――無事に勝ちを勝ち取ったのは、それこそ本隊のおかげだ。まぁ、その一助になったなら、俺も無駄足にならないで済んだと言う事だな……
【タオルを受け取り、そのまま髪や肩を濡らす水を丁寧に拭いとる】
【濡れたままで店内を闊歩するのは、流石に礼に反する。本人としては大して気にも留めて居なかった様だが、そう言う訳にもいかないだろう】
【一通り拭い終わると、タオルを畳んでカウンターの隅にそっと配して】
そうだな……巨悪は滅びた。機関の残党が妙に手際よく逃げ出したのは気になるが、間違いなく痛手になったはずだ……
グラトン共の死は、間違いなく一歩前進と言って良いはずだな
【現在、それこそアムネリア達が鎮圧に苦労しているであろう『セードムシティ』の事は気に掛かるが、それよりもトライデントはやはり、グラトンに注視する】
【グラトンとの戦いは、言ってみれば世界にとっての『初期消火』の様なものだったのだろう】
【もしもグラトンがあのまま勇躍し、勢力を広げる様な事になっていれば――――世界は、もっと大きな犠牲を強いられていたはずだ】
【勝った後すら見据えていたグラトンに、アレ以上の勝ちを取らせずに始末した事。なにより大きいのは、その事だろうと口にする】
あぁ、これは土産だ……思いがけず、あの作戦の報酬も大きかったからな。手ぶらで来るのもなんだろうと、用意したものだ……
……水の国『ヴァディス郷』の産……ヴァディス川の鮭を使った『山漬け』と、ヴァディス浜の大帆立その他の『かやきセット』10食分だ……
【カウンターに担ぎ上げたクーラーボックスの蓋を開くトライデント。招かれた立場として、一応の用意として持ってきたらしい】
【――――中に入っていたのは、大きな鮭が加工されたと思しきものが、丸々1本に、パッケージングされた包みが10セットだった】
【『山漬け』とは、乱暴に言ってしまえば「古い製法で作られた、鮭の高級塩漬け」の事である】
【辛さすら感じさせるほどの強烈なしょっぱさが、それでも鮭の味をしっかりと引き出す逸品で】
【切り身にして焼くも善し、鍋物の材料に使えば身も汁もしっかりと味を出し、茶漬けにしても良い、通好みのごちそうだ】
【一方の『かやき』は、大きな貝に、小海老や茄子などの新鮮な具材、更に魚醤がセットになった物で】
【網焼きなどで、貝の中にこれらを放り込んでじっくりと火を通せば、そのまま1人分の海鮮料理になる】
【貝の旨みと魚醤からくる魚の旨み、そして具材の旨みが混然一体となる、これもまたたまらない逸品だ】
【差し出しているトライデントの憮然とした表情こそ、そのありがたみをどこかもったいなくしてしまっている様ではあるが】
【品物そのものは、海産物がダメと言う訳でも無ければ、それこそ贅沢な土産と言ってしまって良いだろう】
【――――報酬が高かったから、と言う事もあるだろうが、やはり招かれた立場としてそれなりの物を用意してきたのかもしれない】
……下戸じゃないが、酒はあまり強くない……これでも17だからな……スミノフアイス、無ければモスコミュールで……
【余り強くない酒を選択するトライデント。どうやら、アルコールには余り自信が無い様だ】
953 (SSL) 2014/07/05(土) 16:38:35.42 ID:5aXDVQ/M0(7/7)
>>951
隣人を……?
【どういう意味だろうか、と顔をかしげる】
【いや、意味は知ってるが何か違う気がする】
【きっと何か僕の知らない文法かことわざだろうと思う】
また会いましょう、詩音さん……
【そういって雨の中を駆け出す彼の背中を、もう少しだけ屋根の下で見続ける】
【―――――こんどは、明るい太陽の下で】
―――――――。………ん?
【そう願う詩織が空を見上げる】
―――――――ほら、やっぱり
止んできたかも、知れないですね
【雲の切れ目に見える日の光が】
【辺り一面に広がっていった】
/ありがとうございましたー!
954 (中部地方) [sage saga !red_res] 2014/07/05(土) 19:05:46.58 ID:4f+gnoYEo(1/10)
【『トラヴィス・アロウ・コントロールセンター』外――――】
「――――皆様。本日はこのような危険な任務を承って頂き、ありがとうございます」
【ガルマ=ハド=ラジャルードの襲撃からどれくらい時間が経った頃か。正義の一員として、あるいは大企業『TRAVIS』からの依頼として、集められた精鋭たちは】
【いま、風の国軍部が用意した車のなかにいるはずだ。複数台の鉄の箱がコントロールセンター内の広大な敷地を走り抜け、各々の場所へ向かっていく――――】
【既にガルマ及びカノッサの手の者がこのセンター内に侵入しているのは間違いない。この風の国に巨大な危機が迫っているのも、また同様に】
「状況は既にご存知の通り。我が『TRAVIS』風の国支部の管理する工業地帯――――ここが落ちれば、被害は我が社だけに留まりません。
普段私どもを支えてくださっている周辺住民の皆さんはもちろんのこと、最悪の場合、風の国全域の経済に影響を及ぼす可能性すらあります」
【各車内には連絡用のモニターが取り付けられている。そのなかで、いかにも悲痛な表情で演説を続けているのは、口振りからして『TRAVIS』の重鎮だろうか】
【……ずいぶんと若い。この緊急事態に於いて決して焦燥を見せない胆力も、人の心を掴む凛とした声色も特徴的ではあったけれど、見た目は十代後半の少年だ】
【やや巻き毛気味の鮮やかな水色の髪に、ルビーを嵌め込んだように真っ赤な双眸。挙措の一つ一つからは隠し切れない育ちの良さが滲んでいて】
【特徴的なのは服装だ。スーツではなく、黒いブレザーに赤いネクタイ、ワイシャツにスラックス……あの『レイリスフィード学園』の制服を着込んでいる】
【――――名前はリチャード・トラヴィス。『TRAVIS』現社長であるシャルル・トラヴィスの三男坊≠ノして、次期社長と目されている人物だった】
「この窮地に際して、我々はあまりに無力です。張り巡らせた最新鋭のセキュリティにあぐらを掻き、自分達は絶対の平和の上に暮らしているのだと錯覚していた。
私たちは………ボクたちは、甘かった――――その甘さゆえ、センター内にはまだ、戦えない社員たちが大勢取り残されてしまっています。
それだけではありません。運悪く、何の罪もないレイリスフィード学園の生徒達が……ボクの大事な学友達までもが、危険に晒されているのです」
【整った顔立ちを沈痛に歪めて、リチャードは目を伏せた。『TRAVIS』は、大企業という肩書きや力に驕って、世界中に溢れる戦い≠ゥら目を逸らしていたと】
【救助対象はセンターに勤めていた社員やレイリスフィード学園の生徒らの非戦闘員。後者については社会科見学か何かだったのだろうが、悲運としか言いようがない】
【『TRAVIS』の跡取りとして、学園に通う一生徒として。二つの重責を一身に背負ったリチャード・トラヴィスは、最後に全員へこう告げるだろう――――】
「もう、皆様だけが頼りです。彼らを救ってやれるのは、世の正義≠ニしての力を持つ皆様だけなのです。
もちろん、ボクたちに出来ることは何でもさせて頂きます。必要な物資があればすぐ仰ってください、出来る範囲でご用意します。
ですから、どうか。どうかテロリストたちを放逐し、この地区の安寧を、彼らの命の安全を、お守り下さい。よろしくお願いします――――!」
【……少年が深々と頭を下げたところで、ガタンと車が止まった。映像が途切れると同時に車のドアが開かれるだろう】
【事前のブリーフィングで指定された各々の戦場へ、車が到着したのだ。――――彼の言葉を心に留めるでも、そんなものは関係ないと切って捨てるでも、構わない】
【目的がどうあれ、結果が同じならばそれで十分。戦神率いる悪≠フ軍勢と戦うというその一点さえ同じなら、今宵誰もが正義≠ノなれた】
【この車によって現地に運ばれた者はもちろんのこと、初めから偶然コントロールセンターの中にいた者だっているかもしれない。けれど、】
【あの傲慢な神が行う選定≠乗り越えるには、誰もが戦って力を示すしかない。正義のため、悪のため、自衛のため、各々の闘争≠ェ、幕を開ける――――】
/こちらは本日のイベントの導入部です! 参加者の方はこちらにはレスを付けず、開始時間までお待ち下さい〜
955 (中部地方) [sage saga !red_res] 2014/07/05(土) 19:31:31.89 ID:4f+gnoYEo(2/10)
【『トラヴィス・アロウ・コントロールセンター』北部、データセンター】
【――――データセンター内部にいる五人はまず、進むごとに内部の損壊具合が大きくなっていることに気づくはずである】
【敵が内部を破壊して回った……にしては、壁や床の傷跡が妙だ。無作為に破壊されている様子ではなく】
【一箇所に攻撃が集中したような跡がいくつもある。そして床には、銃器類の破片――――恐らく誰かが、ここであの男に抵抗していたのだろう】
【……そして。その戦っていた人物が『TRAVIS』の社員、つまり非戦闘員だということは、もう少し進めばすぐにわかるはずである】
【自衛のためだったのだろうが、残念ながら力及ばず。腹部を貫かれたり頭を吹き飛ばされていたり、奥には無惨な死体が数人分転がっていて】
【ただ、あの戦神≠相手取ったにしては死体の数は少ない。社員はもっと多くいたはずだ、残りは逃げ去ったのだろうか、それとも――――】
――――強い。ああ、認めてやるとも小娘。たった一人で二人を相手によく戦ったと褒めてやろう。
だが……くだらん有象無象を守ろうとするからこういうことになる。貴様は強いが、強者≠ナはない………。
【一行が最後に辿り付くのは、ライトに照らされた巨大なホールであるだろう。元は資材置き場として使用されていた場所だが、状態は無惨の一言】
【床や壁や天井、あらゆる場所に焦げ跡が残っている。炭化して原形を留めない死体も……ここが、ガルマと社員たちの主戦場となったことは想像に難くない】
【そして――――注目すべきは。いや、意識していなくても強制的に釘付けになってしまうほどの圧倒的な存在感を放つ存在が、部屋の中央にいる】
【ゆったりとした白銀を身に纏う大柄な体躯は、まるで雲に覆われた巨山。燃え盛る炎を思わせる朱色の長髪が、巌のように険しい顔つきを照らし】
【火炎の髪が男の巨躯の上を流れ落ちていくさまは、さながら大自然が憤怒の声を上げ、灼熱の溶岩で山肌を焦がしていくかのよう――――】
【炎天の陽光の如き金色を宿す熾烈な双眸を湛え、人を人とも思わぬ天からの視線で世界を見下すその男】
【中空を裂いて走る円状の光の紋様と、そこを起点に燃え盛る紅蓮の焔からなる『後光』を背負ったその男は……戦神、ガルマ=ハド=ラジャルード】
/続きます!
956 (中部地方) [sage saga !red_res] 2014/07/05(土) 19:33:48.29 ID:4f+gnoYEo(3/10)
「………………、」
【ガルマの能力であり、その荘厳≠ネまでの威厳を支える真円の『後光』は、巨大な室内全域に燃え盛る威圧感を伝えているが】
【その気炎に精神を焼かれることなく冷静に部屋を見渡せば、ガルマの他にもう二人、室内に人間が存在していることに気づけるだろう。どちらも、女性だった】
【まず、ガルマの隣にいる方。褐色の肌によく映えるやや赤色の入った白髪、ツリ目気味の金色の瞳が特徴の、二十代程度に見える女である】
【長い後ろ髪をたてがみのように跳ねさせたセミロングの髪型に、暗い赤色のチューブトップの上と白色で丈の短いファー付きコートを羽織ったヘソ出しの格好】
【下はデニム地のホットパンツに茶色いショートブーツを合わせて大胆に生足をさらけ出した、露出度の高い服装をしている】
【耳には金色のピアス、腰回りには上部に小さなリングがいくつも嵌まった鉄製の腰当て、背中には巨大な槌と、派手な装飾品も多数身につけているが……】
【そんな粗暴な印象の割に、何も言わず俯いた姿はどこか痛々しい。――――『ミドナ』という名の快濶な女の面影は、すっかり成りを潜めていた】
『こ、のっ……何が戦神≠諱Aふざけるのも、大概にッ――――!』
【そして、もう一人――――レイリスフィード学園の制服を着込んだ少女。知っている者もいるかもしれない、『幸徳井佳乃』という名前だ】
【白い肌とうっすら紅に染まった頬、短く切り揃えられた眉に枝垂れるように長い睫毛が特徴的。漆で染めたような黒髪は、日に焼けてほんの少し赤紫色を差す】
【やや長めの前髪、顎までで揃えられたもみ上げ、胸までの長さの後ろ髪と、そのすべてを一直線に揃えた髪型をしており……その艶やかな黒は、血に浸かっている】
【赤く染まった薙刀を強く握り締めてガルマに吼える少女は、既に満身創痍の様相を呈していて――――気づくだろうか。雰囲気が、少しガルマに似ている】
【手負いとなって薄れてはいるが、どことなく神聖≠ネ感覚というか、場を制する威圧感のようなものが感じられる。相当戦い慣れていることも察せられるが、】
【――――先程のガルマの発言と道中の死体の数を鑑みれば、事の顛末も想像できるかもしれない。佳乃はガルマから社員たちを守って戦い、必死に被害を抑えて】
【しかしそのせいもあって、彼女自身はガルマに傷一つ負わせられず敗北してしまった。そして今まさに、絶体絶命の状態……そんなところか】
……貴様にもう興味は無い。さらばだ、神を騙る不届き者よ――――。
【ごう、とガルマの『後光』が強烈な光を発し、召喚された数本の光の手≠ェ鎌首を擡げた。佳乃は怪我のせいで跪いてしまっており動けない、このままでは……】
【――――この場に到達した五人には大まかに三つの選択肢がある。すなわち、ガルマか、ミドナか、佳乃かだ】
【最初に誰に関わるかはそれぞれの自由。だが、いずれにしてもこの瞬間の五人の行動が、今宵の戦端を開くことになるのは間違いない!】
/こちらがVS主催の文章になります、『BATTLE T』の参加者様はこちらにレスをば!
/襲撃側のお二人も順次投下を開始してください、本日はよろしくお願いします!
957 (東京都) [sage saga] 2014/07/05(土) 19:37:08.38 ID:3ElvPBHGo(1/5)
【コントロールセンター中央部、展望台。その最上階――8階】
【ところどころから黒煙が上がり、ガラスの破片や瓦礫の群れ、死人、半死人、破砕された備品の散乱するそこ】
【平時ならば美しい光景が見えただろうそこは、しかしながらもはや黒煙の煤と飛び散った肉で景色を楽しむ余裕の無い場となっていた】
【そして、恐らくカフェから勝手に持ってきただろう椅子に座し、テーブルの上に金歯や銀歯、レジなどから奪った現金の入った袋】
【その他、換金できそうなものを片っ端から詰め込んだであろう袋を前に、座す女はふんぞり返って、インカムに向けて声を発した】
「ッハハッハハ――――!! さすが大企業――!!どこをぶっ壊しても金目の物が出てくる出てくる!!
おらテメーらちゃっちゃとぶっ壊してちゃっちゃととっとと金目の物引っこ抜いてけや!!」
【そこらじゅうで上がる銃声。階下でも同じ音がする】
【8階には女を除き、服装、装備、性別、年齢ともにバラバラな武装者が5名】
【彼らは、破壊できるものは破壊し、奪えるものは奪っていた。そう、死体の口をこじ開け、金歯や銀歯すらも毟り取って】
【そうする彼らの顔にあるのは、笑顔だった。一片の罪悪感も、一片の躊躇いも、彼らは抱いていなかった】
【そして、彼らはカノッサ機関ではない。ジャケットやアクセサリに輝くその意匠――それは、金十字】
【GIFTにおける最下層。最底辺。最低最弱最悪、『不死身』のコジマ隊】
【今宵の参戦理由は単純。――金が出るから。金が欲しかったから。おこぼれが欲しかったから】
【彼らに理念も誇りも無い。彼らに貫かなければならないプライドは無い】
【大義無く、挟持無く。彼らが堅持するのは唯一つ――『私利私欲』】
「いやァ――せいせいするわー! 偶にはこれくらい派手に暴れるほうがストレス解消になるってもんよ!!
あー、テメーら!! 金目のもの奪い尽くしたとか、ヤバいの来たとかあったらソッコーほーこくな!!
んじゃ、私もそろそろ、出陣と行く――ッスかねー?」
【腰に巻いた、武器を下げるためのベルトには、無数のナイフと二振りの手斧。そして――背には一本の杖が背負われていた】
【煤だらけの風にあおられ、プラチナブロンドのボブカットがばさりと揺れた】
【笑みを浮かべる口に対して、エメラルドグリーンの瞳は微塵として笑っていない】
【唯の屑ではない。三流の小悪党を極めきっている、三流の高みに居るのが、この女】
【そして、二流三流揃いのこの女の部下たちも、その高みへと至る素質は有る】
【ここに居る女は、六罪王にはなれない、GIFTの幹部にはなれない。だが、紛れも無い悪だ】
「さーて、一仕事終えたら飲みにでも行くから気張れやてめーら!!
『仕込み』をさっさと終わらせちまいな!! 終わったらちゃっちゃとケツ捲ってオサラバってな!!」
【部下を焚きつける言葉を口にしながら、女は両手のグローブの様子を確認】
【そして、腰に提げた手斧の一つを右手で引きぬいた。腕と脚、腰には6つのステンレス製の試験管のようなものが有って】
【斧を引き抜く際に杖にぶつかった事に反応したのか、その試験管がふるりと揺れた】
【ここに居るのは、紛れも無い悪。そして、正義が潰してきた下っ端≠フ一部でしか無いそれ】
【だが、彼らは窮鼠だ。常に追い詰められ、常に生き延びてきた。それ故の強さを持つ】
【硝煙、黒煙、業火、鮮血、肉片、肉塊。展望台の惨劇に終止符を討つものは、現れるのだろうか】
/*コジマです。シーナの方、シュネイの方。本日はよろしくお願い致します!*/
958 (関西地方) [sege saga] 2014/07/05(土) 19:38:20.90 ID:Q+j3VliTo(1/5)
【――コントロールセンター西部・社員寮】
【『TRAVIS』の名を冠するその四階建ての建築物、そこには社員、そして見学に来ていた学園生達が避難しているようだ】
【その屋上、そこに一人の男がいた】
いやー、ご覧ください!ここがあの『TRAVIS』の風の国支部の工業地帯!
騒動の中心地、『トラヴィス・アロウ・コントロールセンター』も見えますね!
さらに外に視線を向ければ、なんということでしょう!
この近隣地区がなんとカノッサ機関の軍勢に襲われているではありませんか!
あちこちで火の手が上がり、建物が崩れ、血飛沫舞うあの戦場!
私としましてもあちらの映像をお送りした方が皆様の興を満たすことができるのでしょう
しかししかし、私にはここ、コントロールセンター西部の社員寮にて重要な任務がございます
【ただ一人、屋上にいるその男は手を広げながらその場でくるくると回っている】
【さらにリポーターと言わんばかりに一時も口を休めず状況の解説すらしている】
血飛沫を期待なさっていた皆様、申し訳ありません
しかし今回は趣向を変えて、またこれまでにないショーをご覧になる気持ちでご視聴くださいませ!
決してお暇にはさせません!さぁ!今宵もまた皆様方を愉快愉悦へとご案内いたしましょう!
【男の服装は真っ白なタンクトップに赤色のニッカポッカ】
【腰には真っ赤なジャージをの上着を巻いている】
【と、屋上に続く扉を開く"敵"の存在】
【するとその男は歓迎するかのように手を広げながら"敵"を出迎えるだろう】
……いやぁ、待ちくたびれましたよ!
あなたは私の味方ですか?敵ですか?
当ててあげましょうか?あなたはきっと敵でしょう?違いますか?
【正面から向かい合えばわかることがあるだろう】
【男の左目、それは人間のものではなくカメラのレンズであるということ】
【左耳に関してもまるでヘッドセットのような物体がくっついており、そこから延びるマイクが男の口元にあった】
【そしてなによりも……首から下げられた銅の逆五芒星のネックレス――それは男がカノッサの手先であることを示していた……】
//こちらネクター中身です
//渚君の方!本日はよろしくお願いします!
959 (チベット自治区) [saga] 2014/07/05(土) 19:47:52.83 ID:W0jsYTmfo(3/5)
>>952
【丁度忙しくない時間帯、と言ってもUTには仕事が山積みなのだが―――さておき、今は休憩中らしく】
【こうして話をする事自体も別段難しいわけでは無い様だ、むしろ暇してるところに会いたかった来客が、くらいの】
【愉しげな様子でセリーナはトライデントを迎え入れるだろう。飲み物のリクエストを受け入れると、直ぐに『はいはーい♪』と返事をした。】
―――ぷっ、あっはははは! 違う違う、そうじゃないよトライデント君。
店内の汚れを掃除するのはアタシの仕事、そんな事は気にしなくていいんだ。
ただ純粋に、風邪引いたりしたら大変だし、塗れたままお酒飲むのはきっと気持ちよくないだろうな〜って。
そう思っただけだよ、あんまり肩肘張らないでね? なんたってここは、世界一ののんだくれが経営する酒場、だからさ。
―――まあでも、あの街に関しては本当にひと段落付いたみたいで、アタシも安心したよ。
……できれば、あのお爺さんに関してはアタシ、生きたまま捕らえてあげたかったんだけど、ね。
そうすれば、彼の施したって言う『教育』の解析も、そしてその呪縛の解き方も―――もっとラクになったかもしれない。
……彼はこの世界にとって、大悪人だ。芯まで赦せるとは思わないけど、でも……。
……ごめん、無責任だよね。仮に生きていて、脱走でもされたらそれこそもっと大変な事になるし……
アタシね、不殺を掲げるつもりこそ無いんだけど、それでもなるべく、"罪"は償ってもらいたい、ってそう思うんだ。
―――だから、結局首謀者を誰一人として逮捕できなかったのは、ちょっとアタシ的に残念だったかな、って―――そう思うんだ。
ごめんね、来て早々にこんな話なんかしちゃって……オーライ、スミノフね。バッチリ冷えてるから安心して!
それに―――ワオ! 水の国の名産品じゃないか! この山漬け、酒の魚にピッタリって聞いた事があるよ!
アタシも昔は彼方此方旅をしてたからさ、色んな所で美味しいものを食べてきたけどこれはまだ食べた事ないや!
ねえねえ、さっそくだけどお酒と一緒に空けてもいいかな? かやきの方も、UTの皆でバーベキューしたいなぁ〜!
【手早く酒を用意する最中、セリーナがぽつりと零した"あの作戦"に関する言葉―――】
【それはあの憎きグラトンすら、できれば殺す事無く捕まえたかった、という半ば自虐的な内容で】
【もしかしたら―――"怒り"や"執念"すら見せたトライデントには、重く、そして空虚に響くだろうか―――……尤も。】
【今日の酒の肴はその"内容"其の物。トライデントの抱える怒りの内容こそが、本題。ある意味で彼女は】
【その"肴"の口火を切った、のかもしれない―――。】
960 (SSL) [sage saga] 2014/07/05(土) 19:51:57.48 ID:zNWRbhs9O携(1/5)
>>957
【─────コントロールセンター中央部・展望台/かなり上層階の外部】
普段は観光客などがいる筈……であるが、今日は別。人影すら無く、ただただ風が吹く音がするのみ。
日も暮れ、不気味な静けさが周囲を包み込む。
「テロが起こってる、というにはやけに静かねー……」
そんな静寂に空から降り立つは1人の少女。風を受ける長い黒髪、深い蒼色をした双眸。
背丈は少し低く、多少の陰があれば隠れられる程。
服装などから見て、少なくとも学園≠竍会社≠フ関係者ではなさそう。
「さて、何かあるかないか……」
「とりあえず上から、様子を見ていこうっ……と」
手に持ったサイダーを飲み干し、内部へと足を進める。
恐らく、展望部へと続くエスカレーターへと向かうだろう。
《こちらシュネイ、2人とも宜しくです!》
961 (関西地方) 2014/07/05(土) 19:55:21.85 ID:FhLCm6fxo(2/4)
>>955-956
【疾る、疾る――伝わってくる微かな熱量を頼りに、彼は疾走していた】
【その空間に近づくにつれ、とてつもない力を感覚として知覚する。居るのだろう――あの男が】
【男性にしては長めで不揃いの髪。所々がはねていて、あまり手入れされているようではなく】
【しかしそのオレンジ色は、逆さの炎とでも形容できそうな風貌を呈している】
【下は深緑のカーゴパンツ、上は燃える炎のようなファーがついた薄手のミリタリージャケットを着用し】
【胸には緋色の鷹≠フシンボルを掲げ、髪と同じくオレンジの瞳を爛と輝かせた――】
【そんな、気迫に満ち溢れた青年は、微塵も失速することなくホールへと足を踏み入れる】
【腕には火竜の鱗を重ね合わせたような、真紅のガントレットが装着されていて】
【実体を持つ炎≠ェちりちりと彼の周囲を舞っていることだろう】
―――ガルマアアアアアアアアッ!!
【咆哮ひとつ。標的を視界に入れることすらせずに、確信した感覚を頼りに彼は跳ぶ】
【前方へと縦回転し、地面を叩く。噴出するのは彼の瞳に良く似た色の炎だ】
【加速していた身体が更に加速し、低空飛翔をしながら――弾丸めいた速度でガルマへと突っ込んでゆく】
【拳の届く範囲まで肉薄できたならば、ありったけの力と炎を込めた拳が炸裂するのだろう】
【――これが開幕の狼煙だった】
/アーシャなかみです!皆さまよろしくです!
962 [saga] 2014/07/05(土) 19:57:45.12 ID:zdx+kelZo(11/14)
>>958
【――――――――何故、僕はこんなところにいるのかって?】
【決まってるだろう、一人になりたかったからだ】
【自体は突如、突然に、何の前触れもなくゲリラ的に起こった】
【カノッサ機関――――――世界を騒がす、悪の集団】
【本当は一緒に能力者達と共闘して撃退するつもりだったが、気が変わった】
【自分など居ても足手まとい、お荷物】
【いや、枷にすらなれないのだろうけど、それでも嫌だった】
【迷惑をかけるくらいなら、一人で動く】
【僕には意志はないけど、これは意地】
【つまらない意地を、プライドを、拗ねた子供のように拗らせて、僕はこうして一人で歩いている】
【自分でも本当に何がしたいのか分からないけど、それでも】
「―――――――戯言戯言、この上ない戯言だ」
【レイリスフィード学園の制服を来た、純白の肌をした、女性的な顔立ちの少年】
【屋上の扉を開け、そして――――】
「―――――――――あぁ、"敵"だよ」
【毅然として、冷然として、目の前の"敵"に立ちはだかる】
【その両手には、漆黒の剣が握られていた】
/遅れてすいません、お願いします!
963 [sage saga] 2014/07/05(土) 19:59:03.98 ID:1INsk9Wso(1/2)
>>955-956
【――現場へ臨場する車内。複数の人間が思い思いに御曹司の言葉を聞くのだろう】
【その中で一人、目を瞑って腕を組み、ただじっと車が停まるのを待つ男が居た】
(ふン……私が正義≠セなどとは、むず痒くて敵わん肩書きだ)
(私はただ貴様を倒す…――偽りの神を名乗るからでも、死者を冒涜するからでも無い)
…――気に入らん。戦神風情≠ェ大きな顔をしているのが、すこぶる私の癇に障る
【彼の衣服は簡単に表せる。聖職者らしい修道服、その上には豪奢なマント】
【そしてグラディエーターサンダルだ。腰元には革のベルトで分厚い聖書が括ってあり】
【また右手を見れば黒鉄の義肢、そしてその拳にはミイラ状の奇妙なセスタスが装備してあった】
【強いて言えば、その左手――薬指にはキラリと光るものもあったが、今は注目する物でもないか】
【彼は今日のこの事件が起きてすぐ、『ガルマ』という言葉に応じて加勢した人物であった】
【なんでも因縁があるのだとかで、自警団やらには所属していない上、さしたる戦歴も無い】
【あくまでも正義≠ニしては、だが。ともかく彼は、戦場に近づく車内で義肢の爪を換装する】
【それは静かで着実な戦いへの準備だった。丸い爪から、敵を引き裂く鋭い物に取り替える――ドアが開くのは、それが済んだ頃で】
【――建物の中、コントロールセンターを奥に進めば進むほど、その惨劇は目から耳から入ってくる】
【だが嘆くでも、憐れむでも、或いは死を悼むでも無く彼は進む。心のうちで『主の導きがあらんことを』を祈りはしても】
【表面上はひどく厳しく、無愛想で、峻険そうな彼は――やがて、今宵の戦場へと足を踏み入れ、視界に三者の姿を捉えるのだった】
【そこからの出来事は、やや解説が要るか。彼は――ガルマ同様に強健で大柄、筋骨隆々という言葉が相応しい聖職者は】
【その得意の魔術と、羽織ったマントによる複合魔術で転移≠オ、ガルマへと瞬時に急接近を果たし】
―――久しいではないか神を名乗る不届き者≠諱Bまさか、私を忘れてはいるまいな?
さあ…――歯を食いしばるか、我が神に祈りを捧げるか、今すぐ選んでもらおうか、ガルマッ…――!!
【更にそこから、彼は右の拳をガルマの顔面めがけて叩きつけようとするのである】
【右腕は黒鉄の義肢だ。ミスリル製のそれは非常に固く、また装着されたセスタス状の武具には】
【常人ですら岩を砕ける程の力を与える、という性能があって――『直撃すれば凡人なら即死するストレート』という開幕が彼の答え、らしい】
【勿論、如何に瞬間移動じみた行動からの不意打ちとはいえ察知できない訳でもないだろう】
【となれば回避も反撃も可能だろうし、大柄な聖職者の男も深追いをするほどの馬鹿ではない】
【仮に攻撃があたろうと外れようと、彼は改めて魔術を使用して少しばかり距離を取ることとなる】
【その転移先は、今まで抗戦していた少女-佳乃-とガルマらとの間の位置。その手には、3mほどの長大な豪槍が既に在り】
【ニヤリ、という笑いもまた、彼の表情には在るのだった。好戦的な愉悦の表情は、自然と浮かんでしまうものらしかった】
/こちらフレデリックです。主催様、他の皆様、今夜はよろしくお願いします!
964 2014/07/05(土) 19:59:37.45 ID:XpnCIooQo(1/4)
>>957>>960
【ガシャン――と、突如凄まじい音を立てて強化ガラスが盛大にぶち破られた】
【原因は、その方向へと視線を送れば理解することが出来るだろう】
【それは外から飛び込んできた、砂色をした巨大な球体】
【一見して岩石のようにも見えるゴツゴツとした其れは、如何なる理由でここ飛来したのか】
【恐らく、それを察する前に次の現象が巻き起こるだろう】
「フハハハ――天才魔術師シーナ様が華麗に登場なのだっ!」
「神モドキめ、今日こそは決着をつけ……むむっ?」
【岩石は膨大な砂を周囲にぶち撒けながら内側から破裂し、中から大柄な男が姿を現した】
【その男……身長は190cm程であろうか、服の上から見ても分かるほど逞しい鎧のような筋肉を付けている】
【隆々とした身を漆黒の法衣で包み、右手には巨大なバトルハンマーを持ち、背には長く厚い金剛石の剣を括りつけていた】
【そこまでは常人でもありうる格好であろうが、一つだけ異様とも言える要素が存在した】
【肩から生えており漫画のフキダシを思わせる淡く光る"ボード"。その板上で黒い粒子が蠢き形を変えて】
【"一切声を発さない"この男の"台詞"を文字として表現していた】
【男は周囲をキョロキョロと見渡し、略奪者達の姿を"視界"に捉えると】
【バトルハンマーを担ぐようにして持ちながら、自身の置かれた状況を理解していく】
「むぅ……飛ばす場所を間違えたのだ。まあよいか――細かいことは気にしないのだ!」
「感謝するがよい三下悪党どもめ!」
「貴様らをこのシーナ様の華麗なる英雄譚の一頁に刻みこんでくれるのだ!」
【何やら少々残念気味な台詞を板上に記しながらも、威嚇するようにドン!と一度床を踏み鳴らす】
【正義の味方と呼べるか怪しい存在であるが、敵対する意思があることは確かであろう】
【踏み鳴らした床を通して、周囲にジワリ……と魔翌力が染み込んでいく】
/シーナです!コジマさんシュネイさんよろしくです!
965 (チベット自治区) [saga] 2014/07/05(土) 20:01:44.43 ID:W0jsYTmfo(4/5)
/次スレ出撃!
vip2chスレ:part4vip
966 (東京都) [sage saga] 2014/07/05(土) 20:09:11.84 ID:3ElvPBHGo(2/5)
>>960>>964
「あァ? 了解了解――、準備しとくわ」
【コジマの部隊は、一般人に偽装して紛れても居た。そして、被害者の中に紛れて、辺りの状況を確認し、コジマに逐一伝えても居た】
【そして、それらの神経質といえるほどの準備と対策の結果として、シュネイが中に入ったことを認識した】
【シュネイが中に入れば、そこら中で上がる黒煙と業火が眼に入るだろう。逃げ惑う人々、死ぬ人々がそこにはある】
【それらを置いて先に進み、エスカレーターを登っていけば――、エスカレーターの前にはうず高くバリケードが設置されていた筈だ】
【壊したテーブルや机、椅子、その他で作り上げられた簡単なそれ。それが、唐突に――崩れていく】
「――んじゃ、殺っちゃって。ぱっぱと片付けちまおう。んで、私は――――」
【シュネイに降り注ぐ、瓦礫の波濤。そして、それに追い打つように、2名の兵士が突撃銃を構えて、エスカレーターの下へと銃口を向ける】
【彼らの練度は決して高くない。彼らは決して強くない。だが、彼らは強かだ。瓦礫に紛れて、三点バーストの短い発砲音が、幾度か続き、鉛弾が襲いかかった】
「――――とっとと厄介者の掃除させてもらおうッスかね――!!
あ、てめーらにも私にも荷が思いから無理と思ったらとっとと逃げろよ、OK。うっし、OK。
んじゃ――こっからさきは――いつも通り<bスねェ――」
【飛翔の直後、襲いかかるのは無数の鉛弾の群れ】
【3名の兵士が、コジマを守るように展開し、シーナに向けて兎に角弾丸をばらまいていた】
【練度が低い。それは紛れもないが、行動に躊躇いは確実になく――後ろに控えるコジマは、のんきにインカムで部下に命令を下していて】
「――し……ィ。Aの56!!」
【銃撃に合わせて、コジマが前へ進む。コジマの居る所に、銃弾はない。コジマの道に、銃弾はない】
【怯えを多分に含んだ眼の色。それは、眼前の脅威に対して、弱者である事を理解しているが故】
【異能を持たず、特筆する才のない女は、鉛弾と共に加速し――シーナに接近戦を挑む】
【地面を強く踏みしめ、蹴り飛ばした瞬間――コジマは飛翔する。ワイヤーアクションのような、不自然な飛翔】
【相手の頭上を取ったコジマは、そのまま相手の脳天に向けて肉厚の片手斧を、加速と体重を載せて叩き込もうとした】
「うっらァ――――――!!」
【それに合わせて、部下がシーナの方に発煙弾を投擲。コジマの攻撃と寸分たがわぬタイミングで、シーナの周囲は黒煙に包まれたことだろう】
967 (SSL) [sage saga] 2014/07/05(土) 20:13:33.70 ID:Raj3xKOz0(2/3)
>>955-956
――――
な、何が起こってるんや……!
【今日は、初めての社会科見学だった。お弁当も母親に作ってもらい、友達と一緒に見学するのを前日から眠れないくらいに楽しみにしていた。】
【そんな楽しみに待っていた一日が暗転したのはつい先程の出来事。―――大きな衝撃音と共に、平和な社会科見学は惨事へと姿を変えたのだ。】
【修羅場と化したデータセンター。其処に居るのは一人の少女、逃げ遅れたのだろうか―――】
【黒く流れる長髪はまるで上質の糸のような艶とさらりとした風合いを持ち、走る度にふわりと揺れて】
【くりっとした大きなブラウンの瞳、あどけない可愛らしさを持つ顔。白い肌に、ほんのり赤みがさす頬】
【成長期とはいえ、体つきはまだまだ華奢で幼さが残る。まだまだ大人と言うにはほど遠くて、年相応に小さい】
【纏う服は汚れ一つないピカピカのブレザー。真新しい服の生地が入学して日が浅い事を物語る】
【首には緑色のネクタイ。親の手を借りずに頑張ったのだろう、少し歪んだ結び目から初めてネクタイを締めた苦労の跡が伺える】
【チェック柄のプリーツスカートから覗く足はすらりと細い。足元は白い靴下に黒い靴、これだってピッカピカの新品】
(―――みんな何処に行ったの!?私は何処に逃げたらええの!?)
【これは、どういうことだ。どうしてこんな事になっているのだ。分からない、分からない、怖い―――!!】
【周囲を見れば破壊の跡が無数に散らばり、何かとてつもなく危険な事が起こっているということが、幼い少女に分かる程。】
【走れども走れども誰もいない。恐怖はますます募り、けれど足は竦む……か弱い少女に今の状況は、あまりにも酷だった。】
【加えて、無残な死体の数々が少女の恐怖心を最大まで引き立てる。努めて見ないようにしても、嫌でも目に入ってしまう―――】
【迷い彷徨い、恐怖で精神的にも体力的にもいよいよ限界が近づいて―――逃げ惑う少女が最後に辿り着いたのは、大きなホールだった。】
【其処に居たのは、威圧感さえ覚える大きな体を持つ男と、褐色の肌の女と―――そして。】
【――――大切な“お姉ちゃん”が、今まさに襲われている姿だった。】
――――佳乃ちゃん!!
【無我夢中だった。学年でも上位に入る脚力を振り絞って必死で佳乃の元に駆け寄ると、そのまま佳乃を庇うようにして抱き抱え】
【火事場の馬鹿力とでも言うのだろうか、少女の身体からでは考えられないくらいの力で佳乃を抱えたまま後ろに退避しようとする!】
佳乃ちゃん!?大丈夫!?痛い所は無い!?
【―――後ろに退いたとはいえ、安全とは決して言えないだろう。無能力者の少女にこの窮地は余りにも過酷……】
【男が衣織に目をつけたら、間違いなく抗う術はない。さあ、どうなるのだろうか―――】
【一方その頃。】
「衣織……無事でいて――――!!」
【少し遅れて、ホールの方へ向かうもう一人の姿があった―――】
//宜しくお願いします!皐月は少し遅れて登場します!
968 (関西地方) [sege saga] 2014/07/05(土) 20:14:33.36 ID:Q+j3VliTo(2/5)
>>962
【そして出てきた少女らしい少年をみて、男は右眼を細める、嬉しそうに】
ああ!よかった!
もしあなたが私の味方だったら私はあなたを突き飛ばすところでした!
突き飛ばすのは芸がない?そうおっしゃらずに!
【男はまるで役者のように、狂人を演じる役者のように仰々しくそう言う】
さてさて、今回私の敵としてやってきたこの男の子!
相場価値はおいくらでしょう?なんてね!奴隷なんて売り買いするものじゃありませんけど!
しかししかし、この少年、このようなきれいな肌を持ち、さらに剣まで握っている!
もし私が奴隷商人なら即刻眠らせて連れ去って綺麗に磨き上げた後皆様の前にご提供するでしょうに!非常に残念です!
戦闘奴隷、そして、愛玩奴隷として、ね
【毅然とした、冷然とした少年と対照的にまるで喜劇の中の住人のように、いや、ナレーションのようにふるまう男】
【その目は非常に楽しそうで、また、殺意というモノはない】
さてさて私の敵よ、あなたの名前は何というんです?ああ、名乗りたくないなら結構、少年と呼ばせていただきます
少年、その剣をどうするおつもりですか?
切る?投げる?叩き付ける?
ああ!一つ言えるのは私を傷つけるべく振われるということ!
これは危険です、私は大して強くない……
【そういって男はニッカポッカのポケットから一つの細長い物体を取り出す】
【その黒い物体には赤いスイッチと黒い液晶】
ですから、ゲームに付き合ってもらうことにしましょう!
【その瞬間、見せつけるかのようにカチッとスイッチが入る】
【そして液晶に表示されるのは赤いデジタルな数字達……しかし故障しているのか表示がおかしい】
お気づきですか?この社員寮、様々な場所に爆弾が仕掛けています!
そしてこれがその爆弾が爆発するまでのタイマーなので……おややー?おかしいですねぇ?
残り時間が表示されないですねぇ!ですがこの方がスリルがあって面白いというモノです!
【にやにやと笑っているあたり、表示がおかしいのは故意なのだろう】
【そして少年にその黒い棒を振りながら男は言う】
君はこのタイマーを取り返して爆弾を止める、私はこのタイマーを爆弾が爆発するまで守りきる!
制限時間は爆発するまで!
【そういって少年の出方をうかがう男】
そうそう……私を殺せばすぐに爆弾は爆発するよ!
だから殺さないでね!
【と、最後に道化のように付け加えるだろう】
【男は何も、武器となるようなものは持っていない、身を守るものはつけていない】
【攻めるのは容易そうだが……】
969 (SSL) [sage saga] 2014/07/05(土) 20:21:53.45 ID:gXqhxl9kO携(1/2)
>>955-956
【今宵の防衛戦、一行に混じる一人には、他の者達よりも遥かに年老いた人物が居た】
【黒く短い、白髪混じりの髪はオールバックにして、年齢は60代程】
【普段は温厚そうな顔も、今は険しく、そして鋭いもので】
【服装は戦闘を想定して動きを阻害しない黒のTシャツに軍人に支給されるバトルドレスのズボン、腰には軍刀、それにズボンにはナイフ】
【そして体つきはとても軍人らしく、屈強ということが一目で理解出来るものだった】
……私の名はブラック・レッドライン。皆様、本日の防衛戦では宜しくお願い致します。
フレデリック殿、でしたかな、元であっても騎士団長であった貴方の実力、信じています。
それと君も、SCARLETの隊員の様ですな、今日はどうかよろしくお願いしますぞ。
【それぞれにそう挨拶するのは、データセンターのホールに行き着く途中の道だろう】
【その時を最後にすると、すっかり真面目そのものとなって、ホールへと歩みを進める】
【たどり着いたホールで見た光景、それはブラックが想定していた最悪の結果かも知れない】
【レイリスフィードの学生、今回の事件の首謀者たるガルマ、そしてかつての友の姿】
………………………………。
【迷いはある、しかしそれが動かない理由にはならない】
【ブラックはミドナを選ぶ、しかし攻撃は未だだ、それは判断材料も無いからで】
【今は彼女に言葉を掛けるだろう、そして歩み寄る、油断はしていない】
…………何故、貴女が此処に……?
……ミドナ……殿……………………
【六本腕の女、そう聞いて此処まで来た、もしかしたら……いや、そうであると】
【ブラックは彼女の前で、静かに、そう口を開いた】
/ブラックです!本日はよろしくお願いします!
970 (SSL) [sage saga] 2014/07/05(土) 20:28:59.45 ID:zNWRbhs9O携(2/5)
>>966
「う、うわぁ……これはひどい……」
異常なまでに静かであった外とは掛け離れた地獄絵図≠ェその狭い廊下に広がっていた。
転がる死体、燃え上がる備品、砕け散る窓ガラス。
流石に多少の嫌悪感も感じているのだろうか。
ともかくエスカレーターを指す看板を見つけ、
「────っ……!?」
突然落ちてくる無数の瓦礫。咄嗟に後ろに下がり、瓦礫を避ける。
……しかし今度はこちらに向けられる銃口。即座にそれは火を噴く。
「……っ!」
「───な、な、何なの突然……!!」
瓦礫を盾にして放たれる弾丸を回避、隙を突いて風圧弾を2人に向けてそれぞれ撃ち出す。
威力は即死……という訳ではないが、急所に直撃すると下手したら気絶するレベル。
これでどうにか足止め出来ないか、という策である。
971 [saga] 2014/07/05(土) 20:33:26.96 ID:zdx+kelZo(12/14)
>>968
【役者、狂言回し、道化師………実に、実に苦手なタイプだ】
【大袈裟に物事を言いながらも、決して本心は見せない奴が、苦手だ】
【――――いや、それは僕も当てはまるのか?】
【いや、それは今ここで思考するべき事じゃない、目の前の問題を解決しなければ】
「自分から名乗らない人間に名乗る名前はないな」
「大体僕を奴隷にしたって、男娼程度にしか役に立たないぜ?」
「奇遇な事に、僕も強くないのでね」
【―――――――道化には道化を、一種の戯言を】
「なるほど、つまりあんたは既にここにいる全員を人質にしてるわけだ」
「だけどそれを爆破したらお仲間ごと消し飛ぶぜ?」
「僕はそれで一向に構わないけど―――――――まあ、実行には移さないけどさ」
【言葉を紡ぎながら、男に近づいていく】
「―――――――――"殺さなければ"良いんだろ?」
【言うと同時に、剣を投擲する】
【それらは空を切り、男の両の足に向かって真っ直ぐに突き進む】
【何もしなければ、剣は両の足に突き刺さり、負傷してしまうだろう】
972 (中部地方) [sage saga !red_res] 2014/07/05(土) 20:37:32.35 ID:4f+gnoYEo(4/10)
>>961 >>963
ぬ―――お前、アーシャ=ランスキャット! それに貴様はフレデリック・シャリエールか!
ククッ、この我の力を知っていてなお迷いなく突っ込んでくるとはな! 大した度胸よ、面白い………!。
祈りを捧げるのは貴様らの方だ! この、戦神の前になぁ――――!!
【今まさに佳乃へ下されんとしていた手が、ガルマの視線と共にアーシャに向いた。ズオッ、と――――その両腕に金色の光が宿る!】
【アーシャならば既に知っているだろう、両腕を鉄の如く硬質化させると同時、岩をも砕く腕力を付与するこの男の能力】
【そして、アーシャの突進と同時にガルマへ接近した影。以前ゼン=カイマにて合間見えた剛毅の男、フレデリックがそこにいて】
【――――楽しげな言葉と共に振り被られた神の両腕は、アーシャの拳とフレデリックの拳、その両方と正面衝突する!】
【どうやら、互いの威力はほぼ互角のようだ。防ぐというよりは相殺したというべきか、それによってガルマは難を逃れるだろう】
【アーシャとフレデリックの腕には必然、そこそこの反動が帰ってくるだろうけれど――――それはガルマも同じ。ましてアーシャの炎≠フ方は防いでいないのだ】
【右腕が焼け焦げているが、しかしガルマには余裕がある。彼はその場から一歩も動かず、愉しげに二人を見下ろしていた】
>>967
『な、っ―――衣織!? そんな、どうしてここに………ッ!!』
【思わぬ四人の闖入者によってどうにか命拾いし、軽く息を吐きながらその面々の顔に目を通す佳乃】
【SCARLET所属の二人はともかく、フレデリックがその場に居たことにまず驚いたようだったが……彼女の驚愕は、最後の一人に向いている】
【……佳乃にとって特別≠ナ、絶対に守らなければならな少女が。この戦神の前に立ってしまったことで、佳乃は悲鳴じみた声を上げた】
『く、ぅッ! だめ、衣織! 逃げて………っ、』
……、フン。
【怪我でまともに動けない佳乃は、多少顔を青くはするものの、衣織の力に逆らわず真後ろに退避するだろう。……が、ちらりとそちらを見る目があった】
【戦神が一瞬、衣織を射竦める――――と同時に、真後ろの『後光』が光を発した。佳乃に向くはずだった光の手≠ェ、衣織へ発射される……!!】
【数は三本。佳乃が必死の思いで立ち上がり、薙刀を使って二本は打ち落として見せるが……最後の一本が、衣織の右肩付近へ向かっていくだろう】
【光の手は高熱を帯びており、触るだけで火傷を負ってしまう。それが一直線に伸びてくるのだから、これは殆どレーザーの様なものだ】
【伸び上がる速度がそこそこ速いのに加え、多少追尾性もあるあたりが厄介。……ただしこの光の手、見ての通りかなり細い=z
【つまり、耐久性が無い。佳乃がやって見せたように、物理攻撃で破壊が可能なのである。そこを察せられれば凌ぐのも難しくない】
【……普通の戦士ならば、の話だが。引き付けて身を翻すだけで回避できる簡単な攻撃だけれど、衣織は、果たして――――】
/続きます!
973 (中部地方) [sage saga !red_res] 2014/07/05(土) 20:37:43.45 ID:4f+gnoYEo(5/10)
>>969
「………ブラック。どうして、」
【静かな言葉に、静かな言葉が返ってくる。……いや、静かなのは口調だけだ。その言葉には乱れに乱れた感情が乗せられていた】
【ガルマそっくりの金色の瞳が、ブラックを見やる。あらゆる感情がその中で吹き荒んで、それ以上は何も言葉を返せずに――――】
エイダ、我が愛しの娘よ。お前は父のために戦ってくれるのであろう?
――――何を迷っている?
「っ、う、ああああああああああッッ!!!」
【場を動かしたのはガルマの声だ。それを受けたミドナは半ば自棄のようになって、咆哮を上げる!】
【ブラックには弾かれるような躍動が捉えられるだろう。背中に構えた巨大な槌を振り翳し、確かな害意でもって、ミドナがブラックへ突撃してくる!】
【構えるのは骨をそのまま削り出したかのような白色の柄に、片側が鶴嘴のように尖った幅広の槌部分を持つハンマーだ】
【同時、彼女の能力が発動する。――――ゆらり、と朱色の腕が四本背中に蠢き、更に彼女自身の両腕にも真っ赤な光が宿るだろう】
【岩をも砕く腕力を持つ、六本の腕。ミドナはブラックに十分近づくと、六の剛力で槌をやすやすと持ち上げて、横薙ぎの一閃を振るう!】
【槌の巨大さもあって範囲は非常に広く、人間の骨程度なら軽く粉砕してしまう威力もあって危険。しかし動きは鈍重で、回避は十分に可能であるだろう】
/もう一つ続きます!
974 (中部地方) [sage saga !red_res] 2014/07/05(土) 20:40:13.36 ID:4f+gnoYEo(6/10)
>>ALL
クク……ッ、役者は揃った、というわけか。どれ、早速で悪いが始めようか。真なる選定≠、な。
――――その前に、ひとつ、良いことを教えてやろう。
【状況は四対二。衣織を抜いても数の上ではそちらが有利だ。過去、二度敗北しているガルマにとって、決して侮れない布陣であるはず】
【けれど。顔を上げて全員を見下すガルマには、悠然とした余裕が垣間見える。どころか、心からの愉悦に塗れた笑顔で一同を見渡すだろうか】
【アーシャに焼かれた右腕も、まるで意に介していない。早速始めようと言い放つ口調は、かつてなく愉しげであって――――】
神とは元来、強大な力を持ち得ているモノだが……力の由来は何も、生れ落ちたその時に決まるものではない。
貴様ならわかるか、フレデリック・シャリエール。ええ? 神に仕える身で我に逆らう不届き者よ。
……そう、例えば人の信仰=B下位の者から信仰されれば信仰されるほどに、その力を増す――――そういう類の神もまた、この世界に五万といる。
クク………ッ、ここまで言えば、いくら愚鈍な人間といえどもう解るであろう?
我は戦神、戦いを司る神。……我の力は畏れ≠フ力よ! 闘いを通じ、人間共から畏れられれば畏れられるほど、我は強くなる――――!!
【焼け付くような傲慢さすらも――――威厳に変わって。光り輝く後光は太陽のように燃え上がり、戦神≠フ精神の高ぶりを感知したのか】
【今まではガルマの背中を覆う程度のものだった後光が、一気に広がる。人の大きさを超え、猛獣の大きさを超え、やがて部屋中を埋め尽くすほど巨大に―――!!】
【燃え盛った火輪は黎明の星のよう。ただ近寄るだけで、砂漠に投げ出されたが如き灼熱を全身に感じることができるはずである】
【……そして、圧倒的としか言いようがない神の威圧≠焉B一般人なら相対しただけで気絶しかねない遥か天からの神威≠ェ、ガルマの全身から放たれている】
なぁ、アーシャ=ランスキャットよ。お前なら覚えているだろう?
前回の選定において、我が≪空往く旅人(ガガ・アドワガ)≫を使役していたことを。古代の神獣にも匹敵する僕≠、操れるようになっていたことを。
一度目は砂、二度目は櫻。たった二度の選定で、人間共は我を十分に畏れてくれた。既にあれほどの力を使える程に――――我の力は高まったということだ。
そして、今宵。この風における三度目の選定の結果は、どうであろうな? ……クク、ははははッ! 済まぬなぁ、人間相手に戯れが過ぎたか。
さぁ、いよいよもって準備は整った――――今こそ見せてやろう!! 真なる選定、真なる神の力≠ニいうモノを――――――ッッ!!!
【ガルマは大音声で吼え、口が裂けんばかりの凄絶な笑みを浮かべて天を仰いだ。両手を振り翳すそのさまは、まるで神が世界を掴み上げるかのよう――――】
【……変化はすぐに訪れる。ガルマの背後の巨大な『後光』が一気に後方へ移動し、部屋の奥の壁に轟音を立てて衝突する!】
【ジュウウウウ――――という鈍い音と漂ってくる悪臭は、『後光』が放つあまりの炎熱が壁板をぐずぐずに溶かしたがゆえのものだ】
【溶解した壁の奥にはもう一枚壁があったが、衝突の衝撃で崩れ出し、一部に大穴が空いた。……一同が守るべきサーバールームが、露出した】
【だが今ばかりは、そちらに構っている暇も無いかもしれない。『後光』の円の内側に、無数の光の手≠ェ犇いて見えるからだ】
【百、二百、三百……数え切れないほどのそれは即時―――― 一斉に、その掌の中に不気味な眼≠顕にした。ぎょろりと剥かれた視線が、一同を射貫いて】
【だが、その光の手≠ヘ何故か一同には向かわない。うぞぞぞぞ、と気持ち悪く蠢いて文字通り『手を伸ばし』、壁や床、天井の中へと消えていくだろうか……】
【――――つまり。今回、ガルマからの攻撃は無いということだ。ミドナの方に注意が必要なのは変わらないが、これはチャンスとみて間違いないだろう】
【しかし同時に、ガルマが何か……途轍もないことをしようとしていることも、恐らく間違いない。攻勢に転じるか防御を固めるか、五人はどう動く――――?】
975 2014/07/05(土) 20:42:21.66 ID:XpnCIooQo(2/4)
>>966
「ふん、豆鉄砲如き物の数でもないのだ――!」
【吐き出される鉛弾に対して】
【突如としてシーナの目の前の床が盛り上がり即席の壁となって銃弾を受け止める】
【異能――いや、先の台詞が真実ならば魔術であろうか】
【何にしても、この場に現れるだけあって対抗出来るだけの"力"は有しているようであったが】
【しかし、その壁も次にコジマの取った行動に対処できるものではなかった】
「ぬ――煙幕だと!小賢しい真似をしおって!」
「だがこの程度で私を捉えられると――」
【突如として周囲を煙幕が覆う。視界が黒に染められ、相手の動きを認識することが出来なくなる】
【――が、地術師であるシーナには地面を通して周辺の物体を捉える技能が存在する】
【それによって、隙を狙って向かってくるであろう敵の攻撃に備えようとするが】
「――ぐ、ぬっ――!?」
【その瞬間、頭部に手斧が叩きつけられ半ばまで食い込む】
【シーナの弱点の一つは「宙を舞う」相手への対抗策が薄く、地を通した探知に頼る所だ】
【故に、コジマの飛翔の予兆を煙で隠された状態では、その動作を察することは出来ず】
【無抵抗の状態でそれを受ける事となった。】
【常人ならば間違いなく致命傷――即死であろう】
【しかし、コジマはシーナの脳天を打ち砕いた瞬間、異様な感触を覚えただろうか】
【まるで「固い砂山」でも崩したかのような感触と、一切血液が流れず代わりに膨大な"砂"が吐き出される】
【大凡まともな人間ではない。まるで身体が全て砂で出来ているかのような――】
「……あ、ぶ……ないではないか馬鹿者め――っ!」
【――頭をかち割られたまま、ふらつきながらもシーナは右手の戦鎚をコジマに向けて振るう】
【攻撃自体は単純で、姿勢が崩れているため威力も減衰しているが】
【もし虚を突かれてしまった場合、命中する確率が増大する可能性があるだろうか】
976 (関西地方) [sege saga] 2014/07/05(土) 20:53:45.89 ID:Q+j3VliTo(3/5)
>>971
【ニコニコとしている様はまるで仮面、しかし仮面が虚構であるとなぜいえよう】
【仮面の下には何もないのなら、仮面こそが真の表情なのではないのだろうか】
【嘘偽りのない笑顔の仮面、それを付けた男は滑らかに語る】
そうですかそうですか!それは失礼!私、ネクターという名の愚かな男でございます
結構結構!男娼を愛でる趣味のおかたも居ましょう!
おやおや、強くないとはまた御冗談、本当に強くないと思っているのならわざわざここに乗り込んでこないでしょうに
どうして嘘をつきますか?私はこれまで嘘をつきましたか?
【すらすらとセリフを読み上げるかのように、戯言には決まり文句を、戯言には台詞がふさわしい】
【そして事実、この目の前の存在はこれまで嘘をついていないのだ、嘘かもしれないことはあれど、それを立証する方法は、無い】
そう!物わかりがよくて非常に助かります!
私はすでに様々な社員の方々、学園生の方々、それを人質にしています!
爆弾に関しても様々な場所に"適当に"仕掛けているので人死にが出るかでないかは……あなた次第です
はっはっは!これは一本取られましたね!
確かに一応退去するように通達を出しましたがまだ中には大量の機関員がいるでしょうね?
【にこにこしながら、そう紡ぐ、状況解説するように】
【だが、タイマーを止める様子はない、わかっていて、やっているようだ】
そうです!殺さなければいいんです!
まあ大怪我を負えば失血死やショック死する可能性もありますが……その場合あなたにも責任は発生するでしょう!
【そういうと自身の足に飛んできた剣を跳ねて回避する】
【常人よりは身体能力は高いようだが……所詮その程度、化け物じみているわけではない】
【だが、男の発するナレーションはあまりにも騒々しい】
見ましたか!おそらくあれはあの少年の能力でしょう!
剣が飛ぶ!ああ!なんと恐ろしい能力でしょうか!
あまりにも人を傷つける為だけの能力!かのレイリスフィード学園の無能力者尊重の風潮も分からなくない!
【ナレーションをしながら、意味深な笑みを浮かべ、黒い棒を振る】
ほらほら、どうしたのですか?取りに来ないのですか?
【と、挑発的な口調で煽り立てる、その間も表情はひたすらに笑顔であった】
977 (東京都) [sage saga] 2014/07/05(土) 21:00:31.15 ID:3ElvPBHGo(3/5)
>>970
「サッサと終いにして帰りてーんだよ俺らもよー。
だから諦めてサッサとしんでくれねーか? あ、嫌か。でも死んでくれね?」
【銃弾を辺りにばらまきながら、部隊の下っ端はそう声を張り、やる気のなさそうな態度を見せる】
【このやる気の無さを見る限り、全力で逃走したならば逃走は十分に可能だろうと思えるほどだ】
【瓦礫をたたき落としたのは、相手の行動を阻害するためと、上を取る状況を維持するため】
【そして、エスカレーターには大小様々な無数の瓦礫が転がっており、登ること自体が難しくなっている】
【ここに居る下手人達は皆無能力者だ。無能力者であるが――、状況が味方をすれば、十分に異能者と闘うことが出来る】
【有利な状況となった優越感からか、露骨に油断を見せている彼ら】
【そして、その油断に対して放たれた風の弾丸。それを察した瞬間に、彼らは即座に顔を青くした】
「うっわアブね!」
「が……ァ!? てめ……人盾に……!」
【一人がとっさに傍らの仲間を盾にして、そして盾にされた方は暴れて地面に倒れこむ】
【盾の方の腹部に風の弾丸がめり込み、更に顔面に風の弾丸が追加で命中】
【そのまま地面に崩れ落ちた盾にされた兵士を見て、盾にした方が声を上げる】
「てめー、ウチのメンバーに何シてくれてんだよあァ゛!?
うっかり盾にしちまったじゃねーか!! どーしてくれんだよオイ!? ふざけてんじゃねェぞ!!」
【身勝手極まりない激昂。彼らに良識はない。常に、私利私欲で動いている】
【立ち上がった男が、何かを階下に投擲した。それは――手榴弾】
【瓦礫が大量に散らばっている為、さほど破片は拡散しないだろうが、下手に動けば砕けた破片が襲い掛かってくるだろう】
【彼らの役割は、目的の達成までの時間稼ぎ。倒すことも殺すことも、正直な所目的ではない】
【故に、相手を上に登らせない。階下に磔にするような行動を、選びとっていた】
【この状況を変えるには、なんらかの無理をしてでもこの瓦礫の飛び散るエスカレーターを駆け上がり、兵士を突破しなければならないだろう】
>>975
【飛翔。それに合わせた部下の煙幕。全力での斧の一撃】
【それらの全てが、単体では大したものではない。だが、それらを組み合わせることで最高の効果を発揮する】
【『持たざる者』がなけなしの手段を駆使して作り上げる、小賢しい戦略の群れ。その一つが、大男の頭に斧を食い込ませるという結果を生む】
【深々と食い込む肉厚の刃。普通であれば脳漿と鮮血が飛び散り、相手は絶命する。そのはずだった】
【だが、肉を裂き、骨を断ち、脳漿を崩す、馴染みの感覚がそこにはない。明らかに不自然に、コジマの危機感がざわめいた】
「――あ? おが屑じゃなくて砂ッスか!?」
【左腕の手指を精妙に動かし、しゅるりと何かを引き戻すような音。そして、ばしん、と何かを射出する音が直後に続く】
【戦鎚には手応えを感じるだろう。骨ではないが、恐らく腹部にその槌がめり込んだであろうと推測できる感覚。だがクリーンヒットは避けられている】
【両手のグローブのワイヤーを駆使し、相手の反撃に僅かに遅れるものの、後ろに飛翔しクリーンヒットを防いだのだ。そしてどさり、と地面に何かが落ちる音】
【腹部へのダメージを堪え切れず、着地に失敗したコジマ。口から黄色い胃液を嘔吐しながら、ゆっくりと立ち上がる】
「……どーやって殺すッスかね……」
【呼吸を整えて、目には暗い光を宿して。コジマは首をひねる。部下から手榴弾と発煙弾、閃光弾を受け取って】
【腰のベルトの開いた部分にそれを装着。右手の斧を手元でくるりと回し、コジマはその斧を握り直すと、腰を落としてシーナを睨む】
(魔術師系。本体も堅い。だとしたら――、厄介ッスねェ)
【斧で殺せるかは分からない。そして、生物かもわからないため、新装備がどう通用するかも予測ができない】
【コジマはとりあえずとばかりに体を捻り――右手に握った斧を、全力でシーナの腹部に向かって投擲する】
【威力、速度ともに一級ではあるが、それ以上でも以下でもない一撃。防ぐことは不可能ではないだろう】
978 (SSL) [saga sage] 2014/07/05(土) 21:05:58.73 ID:4xMs87AJ0(3/3)
>>959
あ…………?
……ふっ、これから火酒を口にして、身体は嫌でも熱くなるだろうに……いや、まぁ……そうなのか……?
【自分の身を慮るセリーナの言葉に、真意とは異なる捉え方をしていたトライデントは一瞬訝しげな表情を浮かべるが】
【好意を無碍にしたり台無しにする事もないだろうと、軽く苦笑しながら応える】
【――――苦笑、とは言うが、この一事が万事しかめっ面の青年からしてみれば、それでも貴重な笑顔なのかもしれない】
そうだな……思ったよりは酷くなっていない……俺は、もっと酷く後を引く状況になってる事を予想していた……
しばらくは、軍もあそこを離れる事は出来ないだろうが……それでも、これくらいで済んだのなら僥倖だ
【わずかにくつろいだ態度を見せながら、トライデントも『セードムシティ』に思いを馳せる】
【――――最終的には折れたものの、もろとも打ち崩せ、という姿勢を堅持していたトライデントとしては、今の『セードムシティ』の現状は】
【不安定な情勢である事を見てなお、『思ったよりはマシ』と言うものだったらしい】
【逆に言うなら、トライデントは相当に事態を悲観的に捉え、故に強硬策を支持していた様なのだが】
…………!?
――――セリーナ、あんた……少しその目算は甘いぞ……「罪を償える」と、思ってるのか?
……いや、それ以前に……仮にグラトンを生きて捕らえて、あいつに後始末をさせられると思ってるのか?
……あんな男が、仮に強制されたとして、事態の解決に力を貸すはずが無い……捕える利など、初めから無い様なものだ……
【――――その独白に、やはりトライデントはサッと顔を上げて渋面を浮かべる】
【「自分の命さえ、目的の為の駒に過ぎない」――――トライデントは聞いてはいないが、グラトンはあの時、確かにそう口にした】
【そんな人間に、事態の収拾をさせるなど、到底不可能な話だと、トライデントはセリーナに諫言して】
……あぁ、御馳走になる。それに、山漬けやかやきは好きにしてくれ……その為の、土産だ……
【ともあれ、トライデントは良く冷えたスミノフアイスの瓶を受け取り、グラスに注ぐ】
【透明な中に、炭酸を含んだアルコポップがシュワシュワと満たされていく。そのグラスを手にとって、明るく振る舞うセリーナを見やる】
【「酒肴に興じる酒飲み2人」な光景だが、片方は齢20に満たず、また手にしているのも軽いアルコポップと言うのも、どこか面白い光景だ】
…………セリーナ。今日は、俺の抱えてる諸々について、話すのが主題だったよな……
それで、1つ、前提としてこれを言っておきたい…………
――――「『悪』とは、何だと思う?」
あぁ、いや……答えを聞きたい訳じゃない。ただ、胸の内に考えておいてもらいたいものだ……正義を掲げるなら、必要な問いだろうからな……
【――――そして。話の本筋に入っていくトライデントだが、その前に。前提としてと前置きして、セリーナに妙な問いを投げかける】
【否、それは問いとは言い難い。トライデント自身も口にしている様に、返答を求めての物ではないのだから】
【だが、言わば話の『枕』として、この問いはトライデントの中に意味を持つものなのだろう】
/ただ今戻りましたー
979 [saga] 2014/07/05(土) 21:13:38.73 ID:zdx+kelZo(13/14)
>>976
「僕は巻き込まれただけだ、ここに来たのだって偶然だぜ」
「だから弱い、雑魚と言っても過言じゃない」
【ネクターと名乗った男】
【まさに"戯言殺し"となり得る存在だ】
【ああいったタイプは何を言ったって動じてくれない、だから苦手だ】
「やれやれ、とんでもない重荷を背負わされたな……」
「まあ、途中で投げ出す程人間が腐っちゃいないけどさ」
【そして、このビルの中にいる全員の命が自分にかかっているという】
【少し重すぎやしないだろうか?僕はそんなものを任せられるような器ではないというのに】
「別に殺さない、どの程度甚振れば死ぬかくらいは心得ている」
【向こうから攻撃はしてこない様子、挑発的な口調は癪に障るが、それを顔に出す事はない】
「大体、人を傷つけているのはそっちだって同じだろうが」
「自分の事を棚に上げて、何言ってんだ」
【言いながら両手に剣を召喚】
【だけど相手が喋ってくれるおかげで戯言を持続できる】
【つまり、切れ味は上がるって事】
【地を蹴り、ネクターの足を右手の剣で切りつけようとする】
【空いた左手はネクターが何かをした時に対処するため】
【何もしないで右手の攻撃を回避した場合は、左手の斬撃を足に浴びせる事だろう】
980 [sage saga] 2014/07/05(土) 21:19:45.79 ID:1INsk9Wso(2/2)
>>972-974
フッ……成る程、ここまでしてその様子とは……確かに言葉は正しいようだな。
――信仰≠ヘ確かに、その神の力全てを決め得る物…。
人は神を敬うが、神はそれを信じ、考えだした人間が居なければ成り立たない
宗教とは得てしてそういうものだ。実際に居るか居ないかではない……人が信じるか、否か――。
……――だがなあ、ガルマよ?貴様が自信満々なのは実に結構だが
一つ忘れているのじゃあないか。人々が畏れる事≠ェ貴様にとっての信仰であり
そして力であるというのなら…――人々が貴様を畏れない≠ニすれば……。
つまり、そう……例えばここに居る人間が貴様を倒す≠セとか……
そういう事を人々が知って、見て、広く認知したのなら……く、クッ……この企業、世界的に有名なのだったな……?
【強烈に迫るガルマの圧=\―フレデリックはそれを、実に涼しい顔をして受けてみせた】
【既に、一度経験しているのだ。それも踏まえて、弱みを見せたがる男では無かったのもその理由だが】
【ズアッ!≠ニ構えた豪槍の力強さもまた、彼の姿勢と態度の根拠足りうるものであろうか】
【名はカテドラルとか言ったか。教会の至宝であるが、退魔の力を備えた立派な業物であり】
【彼はそれを構えて、正面からガルマに立ちはだかるのだった。――誰より前線に立つことが、彼の役目だと自認するかのように】
さ、て…――?貴様が奴≠ノ――グリースに殺されていなくて実に良かった、なあガルマ。
でなければ私がその首を切り落とすことも叶わないし、以前の鬱憤も晴らせぬというものよ
…――では征こうか。私の神と貴様の欺瞞、どちらが正しいのか証明しようではないか
無論、その方法は実に単純で明快に――どうせ貴様、小娘どもの生き死に自体に興味は無いのだろう?
それなら付き合え、そこのアーシャとか言う小僧と、私と、共に力比べと行こうではないか――なあ、ガルマ、ッッ―――!!!
【『小娘ども』とは、誰を指すでもない。強いて言えば佳乃、衣織、そしてミドナであろうが――】
【彼は彼女たちよりもガルマ一人を主眼に置き、同時に相手にも同じ事を求めたのだった】
【私を見ろ、と――そういうような初撃は、手にした豪槍に寄る槍衾≠ナあった】
【槍衾とは本来、大勢で一斉に槍を突き出す攻撃。――それと誤認するような鋭い連続の突き、というわけだ】
【狙うはまず最初にガルマの首。次いで右肩、左肩、そして鳩尾。途中で妨げれば順序のスキップも起きうるし】
【なんといっても高速、高圧の突きであるから威力は高いが、単純である事は否めない】
【常人を遥かに超えたガルマにこの攻撃が通るかは分からないし、槍特有の中距離という合間を取っていようが】
【光輪を駆使した彼であれば反撃も容易、か。それともう一つ、ガルマなら気付き得ることが一つだけ】
【それはフレデリックの口元が不自然に動いている事≠セ。会話が終わって尚も動きを止めていないのに気付けるか】
【――確か彼は、教会特有の術をいくつも知っていた。とすればそれが呪詛ではなく術式だとも勘付くことは出来るはずだった】
>>ALL(>>961>>967>>969)
……―――いいか貴様らッ!私達は此処で奴を倒さねばならん!
その理由は……言うまでもなかろう。理論でも、感情でも、原動力など何でも構わんッ!
ガルマという神騙りの愚か者を誅戮する――ただソレだけだ。力を貸せ、このフレデリックにッ――!
…――それと、子供は下がっていろ。そこの学生二人組み(>>967)など目障りだ
とっとと此処から離れるのだな……奴の放った手がなんだか知らんが、建物が崩れてからでは遅いのだからな――?
【―――これは、フレデリックが槍の突きでガルマに挑むより少し前の事となる】
【彼が声を放ったのは、明確な理由があったからではない。強いて言えばガルマを一人では倒せない、と】
【それを己が一番良く知っていて、その上で協力が欠かせないと分かっているからだろう】
【先ほどブラックが言っていた(>>969)が、彼は元であれ騎士団長なのだ】
【こういった声掛けだとか、統制のような真似事は慣れていると見える。――それと】
【衣織と、佳乃。彼女たちには、わざとらしく冷たい言い方で早く立ち去れと告げるのだった】
【今ならまだ間に合う。フレデリックが槍を構えて突っ込む隙を上手くすれば、或いは――と。】
981 (SSL) [sage saga] 2014/07/05(土) 21:20:08.98 ID:zNWRbhs9O携(3/5)
>>977
「・・・・」
……確かに自分は風弾を放った。
しかしそれを勝手に盾にして、勝手に逆ギレしたのである。
もはや反応のしようが無いほどに呆れているのは言うまでもない。
────すかさず飛んでくる手榴弾。
ただ即座に隠れた為か、破片によるダメージは受けずに済む。
(意外としぶとい……?もう少しドカンとやらないとどうにかならないのかなぁ)
風の塊を2発受けてもなお立ち上がる兵士を見て。
奴らは中々根性がある、と推測する。
「……と、とにかく、そこで大人しくしとけばいいのよ!」
そう言うとさらに強力な風の渦、簡単に言えば『小型の竜巻』を放つ。
小型と言えど、大人2人を巻き込むには十分な大きさと威力だろう。
───周囲の瓦礫を巻き上げ、それは兵士たちへ一直線に向かって行く。
982 (東京都) [sage saga] 2014/07/05(土) 21:21:24.00 ID:3ElvPBHGo(4/5)
>>981
/*スイマセン、盾にされた方は一人で二発食らって気絶してます!*/
983 (SSL) [sage saga] 2014/07/05(土) 21:22:43.80 ID:zNWRbhs9O携(4/5)
>>982
//失礼、立ち上がった男=盾にされた方と思ってました……
984 2014/07/05(土) 21:27:05.96 ID:XpnCIooQo(3/4)
>>977
(ぬぅ……やられたのだ)
(油断はしたつもりはなかったんだがの――思った以上に"上手い"奴だの)
【優れた探知技能を持つシーナは、こうして認識の外から攻撃された経験は少ない】
【だが煙幕のタイミングと、飛翔という行動が最善のタイミングで繰り出された結果】
【コジマの攻撃に反応する事すら出来ずに頭を叩き割られた】
【その容姿や言動から小悪党の類と見ていたが、シーナは認識を改めた】
【目の前の敵は、性質はどうあれ間違いなく"驚異"であると――】
【戦鎚の攻撃は成功するが、コジマの優れた危機感により被害を最小限に抑えられる】
【元より苦し紛れの反撃だ。あれほどの動きをする相手に成果は元より期待していない】
【シーナは一度強く床を踏みしめて直様体制を立て直すと】
【戦鎚を両手で握り、振りかぶるようにして構えながら】
「よくもやってくれおったな――百万倍にしてお返ししてやるのだ!」
【板上にそう記しながら、次の行動を開始した】
【床の素材が分解される】
【分解された素材は粒子状に変換され、周辺約30cm程度が砂地のように変化し――前方に向かい河のように"流れ出した"】
【その効果は"移動"。足を動かすのではなく、地面を動かし自身を輸送する異様の術】
【人体の動きに囚われず高速移動を可能とする其れは、例えるならば「ホバー移動」であろうか?】
【範囲はシーナの周辺であり、移動するに従い範囲もシーナの位置に合わせて変化し続け】
【通り過ぎた地形は元の床に逆再生のように戻っていく】
【地を滑る奇怪な高速移動でコジマ達に向けて接近を図り】
【途中飛来した斧を、戦鎚を一度ブゥン――と振るい叩き落とす】
【大柄な見た目通り、相応の膂力を秘めているようだ】
【叩き落とす際に微かに重心がズラされるも、そのまま問題なく移動を続け距離を詰めようとする】
(さて、こうやって愚直に突進してやればどうでるかの)
(ただの猪武者と侮ってくれれば、上々だが――)
【もし、移動の際に何かしらの攻撃がシーナに飛来した場合】
【その場でシーナは停止し、先ほど見せたような"床の壁"を自らの前に形成する】
【しかし、今度は先の壁とは性質が違う。"炸裂防壁"、衝撃に反応し、炸裂。前方に砂の小爆発を引き起こす術だ】
【威力は大したことはないが、衝撃とともに多量の砂が周囲にばらまかれる為、攪乱効果として作用する可能性がある】
【上記の"炸裂防壁"は、攻撃がなかった場合は実行されずそのまま移動を続けるだろう】
985 (関西地方) [sege saga] 2014/07/05(土) 21:32:16.82 ID:Q+j3VliTo(4/5)
>>979
【少年の返しに男はひとしきり爆笑する、そして、笑いを押さえながら言うであろう】
巻き込まれただけとはよく言います!それなら剣を持っている意味は?
扉を開けた時点で引き返せばいいでしょうに!
それとも屋上に避難しに来た奇特なお方とか?それならご愁傷様です!巻き込まれた己の不運を呪いましょう!
このようなゲームにお付き合いいただき誠に感謝いたします!
【大仰、大げさ、そうとしか言いようがない言動】
【観客としてみていたのなら非常に愉快なのだろう、当事者からすれば不愉快としか言えないが】
さぁさぁ!どんどんいらっしゃい!
一人の少年が数奇なことに人々を助けるために剣を手に取り悪に立ち向かう、なんと感動的なストーリーでしょうか!
【パンッと感動したかのように手を打ち合わせる男】
【本当に感動しているようだ】
おやおや、甚振り方も心得ているとはどこまで将来有望な少年だろうか!
ですが、非常に残念です
人を傷つけている?私が?
確かに爆弾と言う人の手で作られたものを使用して爆破を試みています、ですがあなたのように生まれ持った、もしくは生きている途中で与えられた能力
"私はそれを使ってあなたを、人を傷つけましたか?"
【そもそも私はまだ能力を見せていないのですよ?と非常に楽しそうに語る男】
【能力を見せていないというブラフか、能力を持っていないからの嘘か、それとも、真実か】
まあ、私は悪です!悪は人を傷つけるために存在しているものだと相場が決まっています!
別に悪じゃなくてもいいのですが……つまらないでしょう?自分から行動を起こせないのですから
【そういいながら両手に剣を持って迫ってくる少年を見ながらナレーションは止まらない】
剣を召喚する能力!これが彼の真の力でしょうか!
果たして彼の剣!一体どのような能力を兼ね備えているのでしょうか!
【そういうとタタッとバックステップをすることで右手の剣を回避するだろうか……そして】
おや、行儀の悪い左手はこれでしょうか
【そういいカッと左手の剣を蹴り飛ばすだろうか】
【若干男の靴が切れた様だが……どちらにせよ、とっさに左手の剣を離さなければ大きく姿勢を崩すことは間違いない】
【この男の様子から察するに攻撃することはないだろうが――その時間のロスは、もしかしたら大きくタイマーに影響するかもしれない】
986 (SSL) [sage saga] 2014/07/05(土) 21:37:31.43 ID:gXqhxl9kO携(2/2)
>>972-974
………………どうして…………だと…………?
……仲間を、友を、大切な家族にも等しい貴女を連れ戻す為、それ以外に理由など必要なものか…………
【ミドナと同じく、ブラックも複雑な瞳で彼女を見据える、黒とも、藍色とも見える不思議な色彩の瞳は、彼の心を表しているかのようで】
【その瞳には決して、ミドナとガルマの瞳が似ている様になど見えなかった】
【そしてガルマが放った言葉に、ブラックはこう言い返してみせるだろう】
私は彼女に聞いている、貴様は 黙っていろ。
貴様には 神は愚か、親を語る資格など無い。自分の勝手を強いる者の何が父親か……!
【ブラックはミドナのハンマーに対し、漸く軍刀を抜く、その時刃は一瞬だけ青白い光を放つ】
【彼が選ぶのは回避ではなく受け止めること、しかし、いくら鈍重な動きであろうと、軍刀で支える腕には衝撃と負担がかかる】
【受け止めた後にカチャカチャと音を立てて支える軍刀は折れてはいない、だが幾ら能力で強化しているといっても老体からは汗が噴き出して】
…………貴女はミドナ、私の友です……、誰が何と言おうと私はそうだと信じます。
……だから、これが終わればまた、沢山色々な事を話そうではありませんか。
貴女は約束してくれました、またいつか、今度は皆で来てくれると……!
(彼女を取り戻す為には……やはり奴を………………!)
【ガルマの後光が巨大となっていく、だが怯む暇など許されぬこと】
【訪れるチャンスだけを、ただ捉え、ブラックはハンマーから離れるとガルマへと跳ぶ!】
【実を言えば、今回の任務の彼の目的はサーバールームの防衛よりも別にあった。それは唯、ミドナを取り戻すというもの】
【ブラックは今回の"頭"であるガルマに襲いかかる!軍刀は蒼く激しい焔を燃やして】
【岩どころか、硬質な合金さえも一刀両断するほどの力、その分消耗も激しいが】
【そんな事を彼は気にしてはいない、倒すべき敵を倒す為に使わずしてどうするのか、と】
【その速度はまるで狼、いや豹とでも言おうか、人間の限界を越えているかのような速さだ】
987 (東京都) [sage saga] 2014/07/05(土) 21:38:54.84 ID:3ElvPBHGo(5/5)
>>981
【手榴弾を迷いなく投擲し、また銃を構えて少女を殺そうとする一人の兵士】
【引き金に指をかけ、隠れた場所に向けて銃口を向け、引き金を引こうとしたその直後】
【眼前に現れたのは、小型の竜巻。瓦礫を巻き上げ、殺人的な威力を誇って襲い掛かってくるそれを前に、残った一人が顔を引き攣らせた】
「――うっわ、やべ、無理無理無理無理!!」
【能力があれば、魔術が使えれば。きっと何らかの対応は可能だったろう。なんらかの武道の達人であれば無能力者でも可能だったかもしれない】
【だがしかし、かれらは無能力者であると同時に、無能なのだ。故に、行動に迷いはなかった。銃を肩にかけ直し、仲間を引きずりながら、全力で逃走し始めたのだ】
【背後から迫る竜巻。防げないのならば、逃げるのはある意味最良の判断。出来る事は、それくらいしか無かったのだから】
【仲間を引きずって逃げることを諦めたのか、途中で仲間を放置して全力で駆け出す男。逃走速度はなかなかの物で】
「あああああヤバイヤバイヤバイ!! やめてやめて死ぬ死ぬ死ぬ!! くっそ――!」
【仲間が竜巻に巻き込まれて巻き上げられるのを肩越しに見て、男は瓦礫を飛び越しながら駆け抜ける】
【次第に竜巻と男の距離は縮まっていき、男は展望台の割れた窓から外に飛び出そうとして――】
【その脚が、遂に竜巻に囚われた。手近な手すりにとっさに手を伸ばし、無理やり握りしめて吹き飛ばされないようにするも、無力】
「が――――!!?」
【竜巻が止めば、無数の瓦礫によってボロボロになった、血まみれの男が二人、気絶して地面に転がっているのだった】
【強くはないが、どこまでも意地汚く、生き汚い。だが、これで上階への突破は可能となる】
【そして、上の階に登れば――3人の兵士と、1人の女。そして、大柄な男の戦闘が、目に入っただろう】
【シュネイの姿を兵士は認め、そのうちの1名が、銃を構えて威嚇射撃をすることだろう】
>>984
(うわァ……強い。嫌だなァ……もう。投げたりするのはもう見切られてるだろーし……、仕込みはもう殆ど終わってるよな?)
【今回コジマ達が受けた任務は、破壊任務だ。そして、破壊任務ということは何をする任務かと言えば、文字通りに破壊】
【そして、コジマはその手の仕事の場合は、きっちりと準備をするタイプでも有る。仕事である以上は、徹底的に。それがコジマのやり方だ】
【目を細め、シーナの動きを見定める。何が怖いか、己の超感覚的恐怖に頼る。そして、同じ行動を取るほどコジマは愚直ではない】
【インカムのチャンネルを変える。それは、他の階≠ノ居るコジマの部下に対するもので】
【低く静かな声で、己の部下に対する命令を送り込んだ】
「――8の12番。真ん中らへん。1・2・今!」
【ごうん。展望台が振動する。そして、コジマの居る階の天井が鳴動した】
【生まれる亀裂――そして、天井が崩落し、コジマとシーナの間を塞ぐように瓦礫の雨が降り注ぐ】
【シーナがそのままの速度で加速するならば、シーナは瓦礫の雨に全力で突っ込んでいくような形となるだろう】
【コジマはこの展望台の随所に爆薬を仕掛けている。さほど強い威力ではないが、効率的に全てを爆発させればこの展望台を倒せる程度の威力では有る】
【その、戦闘のためではない仕込みを、コジマは即席で攻撃に用いてみせた】
【もしシーナが辺りを見回す余裕があれば、太い柱や床の広い部分などに小さな爆弾が設置されていたことが、わかったかもしれない】
988 (関西地方) 2014/07/05(土) 21:43:34.31 ID:FhLCm6fxo(3/4)
>>972-973>>980
ちッ――
【効いていないのか――いや、以前は弾き飛ばされるほどに力の差があった】
【ほとんど奇襲に近いとはいえ、ほとんど互角に持ち込めた。やはり勝てない相手ではない】
【とはいえ正面から戦って勝てる相手ではないということも理解できる。だが、やるしかない】
やっぱ俺だけじゃ火力不足か……
おっさん! ――いやフレデリック! 悪いが頼りにさせてもらうぜ?
あの戦神風情≠ノよ、人間様の拳をたっぷりとぶち込んでやろうぜ――!
【初撃を相殺された彼は、ホール入口付近まで素早く後退するだろう】
【広がった視野の中に、見覚えのある人物が居た――頼りになりそうな男が】
【この戦い、自分一人では勝利を得られない。】
>>967
【ついでに見えた、というのもおかしな表現ではあるが、この場にそぐわない人物も目に入る】
【逃げ遅れた学生であることは間違いない。彼女の腕の中には先程まで戦っていたと思われる少女もいるが――】
クソ、守ってやる余裕なんか無えぞ……!
おい譲ちゃん! できるだけ俺かごついおっさんの後ろに居ろ!
――て、この野郎……! ガキにも容赦無しかよ……!
【出来るだけ守ろうとはするようだが、彼もガルマの相手で精いっぱいだ】
【逃げるか、戦うか、それとも彼の言う通りにするか――彼女自身の動き次第で戦況は変わるだろう】
【ただ、彼ではたった今発射されたレーザーに対処することはできない。自身の力で切り抜ける必要がありそうだ】
>>974>>969
やっぱ連れてかれてたか、ミドナ。様子が変じゃねえか。何しやがった
そいつが傷つくとよ、泣く友達がいるんだ。だから――お前をぶっ飛ばして返してもらうぜ
【今回背負ったものは――正義だけではない。ある少女との約束も肩に乗っている】
【負けてもミドナだけは連れて帰らなければならない。だがそのミドナが仲間へと攻撃を繰りだしたではないか】
【この事態にアーシャは目を見張ったが――彼女の相手はどうやら、あの老人らしい】
【多少の気がかりはあるが、思う存分ガルマを相手取れる】
――それを聞いて俺が恐れるとでも思ってんじゃあねえだろうな
お前が強くなったからどうだってんだ。俺はお前を倒す――それだけだ
いくぞガルマァ! テメエが見下す人間の力がどれほどのものか――嫌ってほど教えてやるぜ!
【どれほど神圧≠受けようとも、彼は全く動じない。むしろ反発して闘気を滾らせてすらいた】
【勝てる見込みなど無いに等しいだろう。だが、せめて自分の役割くらいは果たすべきで】
業火拳爛の―――ブレイズアサルト<b!!!
【消えゆく光の手、何か企んでいることは明白だが、ここはとにかく攻めるべき】
【そう判断したアーシャは斜め前方へと跳ぶことだろう。フレデリックの邪魔にならないように配慮しての軌道】
【そこからさらに炎を噴出させて、一直線にガルマへと向かってゆく】
【――打ち出すのは先程と変わらない、右の拳。ただ寸前での踏み込みが、その威力を底上げしているだろう】
989 (SSL) [sage saga] 2014/07/05(土) 21:43:54.74 ID:Raj3xKOz0(3/3)
>>972-973
分からない!私も何でこんな事になってるか全然分からないんや!
でも……!佳乃ちゃんが、佳乃ちゃんが危なかったから……!私、見過ごせなかった……!
【佳乃の表情が青ざめる。悲鳴のような声は、自分が此処に居てはいけなかったという事を教えてくれる……けれど】
【……体が勝手に動いた。世界中の誰よりも好きな佳乃が今まさに殺されようとしている所を、黙って見ているなんて出来なかった】
【衣織は力を振り絞って佳乃と共に後ろに下がる。下がった所で絶対安全になるような相手ではないのだが、それでも】
【――――そして、その姿が災禍の主に留まってしまった。】
――――!!!
【「逃げて!」という懇願にも似た叫び声。同時に強い光が瞬き、振り向けば―――三本の光の手が迫っていた。】
【二本は佳乃が必死の思いで防いだ。衣織は残り一本を回避すれば良いのだが――――忘れてはいけない。彼女はただの女子中学生なのだ……】
【佳乃と違って修羅場を潜り抜けた事も無い。戦いに身を投じた事も無い。そんな、普通のか弱い少女なのだ。】
【だから、迫り来る攻撃にも足が竦んで回避行動を取れず、為す術も無く光の手は衣織との距離を縮めて―――】
【―――瞬間、一陣の風が吹き抜けた。】
【衣織の肩を貫かんと迫り来た光の手は、衣織の後方から放たれた空気の弾丸の炸裂によって弾き飛ばされる!】
【巻き上がる爆風は、光の手を弾く物理攻撃としては十二分だっただろう。しかし、当の衣織は全く反応できていなかった筈。】
【―――では、この空力の弾丸は一体誰が?その答えが判るのには、そう時間は掛からなかった――――】
「――――私の娘に……――――――
―――――手を出すな―――――!!!」
【強い怒気と殺気を孕んだ声が、衣織と佳乃の後ろから聞こえるだろう。二人はよく知っているであろう声色が――】
【―――そして、彼女はホールに姿を見せる―――!】
「衣織!佳乃さん!大丈夫ですか!―――良かった、生きていますね。
佳乃さん。……貴女は怪我をしても衣織を護ろうとしてくれたのですね。ありがとう―――
―――衣織、佳乃さん。貴方達は私が護ります。子供を護るのは親の務めですから、ね?」
【鳶色の長髪は己の巻き起こした風にさらりと靡いている。目じりの下がったの垂れ目、深いブラウンの瞳は優しく澄み】
【纏うのは黒いスーツ、その上に白衣と言った出で立ち。長い白衣の下からはちらりと足首が覗き、足元には革靴。踵がコツコツと床を鳴らす】
【二人を庇うようにして前に立ち、振り向きざまに二人に微笑む。子供達を安心させるように優しく、凛とした眼差しを添えて】
【そして見据えるのは愛娘を傷つけようとした者。怒りにキッと睨み付けるその顔は、きっと佳乃は見たことのない顔だった筈】
【戦局は変わる。「選定」などとのたまう男の光輪がその多い差を増し、強烈な熱を帯びて広がり―――】
【―――やがて威圧するかのような存在感が押し寄せる。が―――皐月は身じろぎ一つせずに衣織と佳乃の前に立ち】
【威圧すらその身に受け止めて、仁王立ちで子供達を護る。】
【―――光の手が壁面に消えると同時に、皐月は手足に風を纏う。足元を渦巻く風は、今は小さなつむじ風程度】
【警戒するようにして子供達を庇う。何処から攻撃が飛んできても大丈夫なように、警戒心を最大限持ち続けて―――】
【敵への攻撃は他の人に任せる。今は愛する子供達をこの場から護る為に、防御に最大限の力を使おう】
【戦い慣れた佳乃なら分かるかもしれない。―――皐月の纏う雰囲気が、弱者の其れではないという事を】
「……衣織。佳乃さん。貴方達は逃げなさい。―――大丈夫、貴方達は私が護りますから。
ふふっ―――お母さん、実は結構強いんですよ?」
佳乃ちゃん……逃げよう!
おかあさん!―――絶対に、無事でいてよ!!
【そして、隙を伺って>>980の言葉通りに二人を逃がそうとする。もし逃げる途中に攻撃が放たれるのなら防ぐから、と】
【―――尤も、佳乃は逃げるかどうか分からないが……】
990 (関西地方) 2014/07/05(土) 21:47:34.19 ID:FhLCm6fxo(4/4)
/>>988>>972-973>>980
/すみません文章が抜けてました…前半最後
【この戦い、自分一人では勝利を得られない。故に共闘は必須であると、彼も理解していた】
/という形に補足お願いします…!
991 (チベット自治区) [saga] 2014/07/05(土) 21:58:41.28 ID:W0jsYTmfo(5/5)
>>978
【最初に顔を合わせた"あの"作戦会議のときに比べれば、そもそも二人で酒を飲むという光景自体が】
【予想だにしていなかった物―――この青年の少しだけ緩んだ表情を見れた事は、セリーナにとっては"土産"の一つだ。】
【だからこそ、今宵の話がどういうものであるのか、その趣旨を再認させられるような深い問いかけと、反論については―――……。】
……そうだね。これから再興に向けて、彼等は踏み外した道を正しい方向へと修正してかなくちゃいけない。
それでも、奪還後に『何も残らなかった』、っていう結末よりはよっぽど、良い方向でハナシが進んだ筈だ。
……本当に。思い返せば本当に……大きな賭けだったよ。
けど、君がアタシに"甘い"と感じる様に―――あの作戦もにも、甘さが幾つも生じてた。
単純に『支配』の範囲が広がる事を阻止する、っていう、その目的のみを優先させるのであれば
君やアムネリアさんが指示した通り、最初から強行作戦に出た方が確実で、そして安全だったんだから。
【―――バーボンの瓶を開けると、セリーナは氷の入ったグラスへとそれを注いでいく。】
【カラン、という音と共に氷がグラスの中で緩く熔けて、濃厚なアルコールの香りが二人の間に流れていった。】
―――君の問いへの答えと合わせて。
アタシは―――……誰かが、誰かの『自由』を奪う事が、『悪』だってそう思ってる。
あの作戦で、アタシが住民の救出を優先したいって申し出たのは他でもない、『自由』の為だ。
住民達に選択の余地があったかどうかは、これから深く考えていかなきゃ分からない事だと思うけれど
あの時点で彼等は『カノッサになんらかの術を施されて兵士となった存在』と、そう見なすのが道理だった。
……自らの判断で進んで、彼らに迎合して、兵士となって銃を取ったのならば、それは結構。
死を覚悟した上で戦う人間に、アタシはアタシなりに敬意を表して、"アタシ"も銃できっちり迎え撃つさ。
けど―――もし、そうじゃなくて武器を握っているのなら。そこに誰かの悪意が介在しているのなら。
それはもう、死を覚悟した戦士じゃあ、ない。アタシの銃が喰らうのは、あくまで覚悟のある者だけに、留めたい。
そしてそんな彼らに、恐らく自由は存在していない。自分の在り方を、自分の行く末を、
自分自身の手で決めることが出来る、そんな権利こそが―――"自由"の本質だと、アタシは思うから。
命を救いたい……っていうのもある。けど、アタシがあの戦いで真に護りたかったのは、多分……
彼等の、"自由"だったんじゃあないか、って……そう思う。
【受け取ったクーラーボックスから、山漬けを取り出すと彼女は包丁を手にして―――小さく、その身を裂く。】
【切り取った二口か、三口分ほどのその切り身を魚焼きのグリルに乗せると、弱火でじっくりと、焼き色をつけて行く。】
―――同時に。その『自由』の権利は、全ての人間に与えられるものだとも、思う。
住民は勿論、銃を握るアタシ達も、そして町を牛耳っていた悪人達にも……それは、平等に与えられなくちゃ、いけない。
だからあくまで―――……アタシが断罪するのは現在の"彼等"の姿であって、将来の可能性を奪う事はあっちゃならない。
……自由、っていう言葉にも色々ある。社会的に赦されてるのは、あくまで人に迷惑をかけない範囲での、自由だ。
グラトンが選んだ人類平和への道だって、彼にとっての選択の『自由』だったとも、いえるよね。
けど、その為に彼が行使するのは悲鳴と沢山の死、暴力だけだ。だからそれは―――他の自由への、侵害になる。
その瞬間、それはもう『自由』じゃなくなって、ただの『悪』になってしまうと、アタシは思うんだ。
そして正義を掲げる以上、アタシが相棒<"弾"末魔>で裁くのは、あくまで『悪』のみであるべき、でしょう。
『悪』は思想であって、行動であって、そして結果でもある。けれど、『未来』の事までは、含まれちゃいけない。
―――事態の解決に、彼らが協力する筈が無い。そうやって、諦めて彼等を一方的に見限るのもまた―――……。
アタシにとっては、あまり良い事には思えないんだ。もっとも、そうする事でしか護れない者があるなら……。
アタシは、撃つ事を選ぶ、けどね。
【―――グラスを煽る。山漬けの焼ける匂いが、染み付いた。】
992 [saga] 2014/07/05(土) 22:03:55.17 ID:zdx+kelZo(14/14)
>>985
【――――――――駄目だ】
【どうあっても苦手だ、一体全体何が言いたいのが、その真意はどこにあるのかがまったく読めない】
【そして右手の攻撃は空を切り、左手の攻撃も交わされる】
【そしてネクターが足を上げたところで左手の剣を放す】
【剣は蹴り上げられ、後方へと音を立てて落ちた】
「お前とは初対面なのに、そんなの分かるか」
「傷つけた可能性だって傷つけていない可能性だってある」
「それにお前だけじゃないだろ、能力を使って人を傷つける愉快なお仲間がいるじゃないか」
【能力を見せていないというのはただのブラフか】
【どちらにせよ、不利を脱するために戯言を紡ぎ続けるのは変わらないわけで】
「僕は、正義でも悪でもない」
「大体正義と悪の定義って何だよ」
「どっちも自分の正義を押し付けるためにぶつかってるだけじゃないか」
【言いながら左手に剣を召喚】
【今度は2m程もあろうロングソードだ】
【右手で剣を投擲し、左手の剣は横薙ぎに振るう】
【後ろに下がれば投擲された剣が直撃するし、横に避けようとしてもリーチの長い剣に切り裂かれるだろう】
/返信おくれて申し訳ない…!
993 (中部地方) [sage saga !red_res] 2014/07/05(土) 22:05:32.99 ID:4f+gnoYEo(7/10)
>>980 >>988
――――そう、流石に解っているではないか。
その通り。我は人に畏れられれば畏れられるほどに力を増すが、逆に畏れられなければ存在すら危うくなる。
だからこそ、我は人間共に負けた。もし我が全盛の力を持ちえていれば、貴様はおろか人類すらも、小指一本で滅ぼせたであろうよ。
だが今、我には力がある。貴様らたった二人が畏れようが畏れまいが、今更……我に届きはせん。
【フレデリックの推察は正しい。ガルマは意外にもそれをあっさりと受け止めてみせるだろう。……それだけ、余裕が在るということか】
【畏れられている間は絶対者として存在する。しかしもし、畏れられなくなれば存在できない――――これが、この男の存在の材料】
【ガルマの圧倒的な存在感を前にして一歩も退かないフレデリックとアーシャを、ガルマは強い視線で見据えるだろう】
フン……あくまで民草を守る、か。貴様も、お前も、変わらんな。
好きにするが良い。どちらが欺瞞かはすぐに解ることであるし、それに――――、
――――今の我ならば、貴様の相手をしながらあの小娘どもを滅ぼすなど、容易であるでな。
来い、愚者共ッ!! その槍と拳、この身でもって裁量してやろうぞ………!!
【そして、ガルマの叫びと共に、決闘が始まる。槍使いと拳使いの、神に挑む戦いが――――!】
【まず到達したのはフレデリックだ。たった一人で、しかもあの剛槍を抱えて、槍衾を展開しうるというその技量】
【まさしく神にも迫る$ィい……だが。ガルマは一切動こうとすらしなかった。防ぐことも避けることもなく、槍を受け止めるのである】
【当然、カテドラルは彼の体の四箇所を貫く。……が、手応えが異常に小さい! ダメージが無い訳ではないが、先端が少しだけ肌を破ったのみ】
【次にアーシャの一撃だ。爆炎の拳がガルマの胴体に突き刺さる――――やはりこの男、抵抗しない】
【――――というか、わざと受け止めているのだ。いや、最早受け止めるというより、愛を持って受け入れているかのようであったが……】
【そして、強烈な手応えがアーシャの腕に返ってくるだろう。間違いなく直撃、打撃は内臓に達し、炎は表皮を焼き尽くす、】
【……はず、であるのに。本来あるべき傷口が異常に小さい。打撃は表皮で止まり、炎は薄皮一枚に火傷を負わせるだけに留まる】
――――どうした。終わりか?
【これで、もう確定だ。ガルマ=ハド=ラジャルードは――――その言葉通り、今までで最高の力≠その身に纏っている!】
【フレデリックが次なる布石≠打っていることにも気づいているのか。ガルマはただ、抵抗もせず嗤っているだろう……】
/続きます!
994 (中部地方) [sage saga !red_res] 2014/07/05(土) 22:07:08.56 ID:4f+gnoYEo(8/10)
>>986
「あ………ブラック、アーシャ………」
【振り切られたハンマーが、ブラックの体を砕いていないことを察知すると――――ミドナは、露骨にほっとした顔をする】
【……きっと、本心から悪に寝返ったわけではないのだろう。何かしらの事情があって、彼女は今、敵として立ち塞がっているのだ】
【ブラックの優しい声色も、アーシャ(>>988)の決意の籠もった声も、その両方を受け止めて。ミドナはただ、立ち尽くす】
ほう、貴様も我に立ち向かうか、老人よ。
だが悪いな。今回の戦いは、我のみならずエイダにとっても、重要な試用≠ナあるのだ。
――――エイダ!! 今こそその力を見せてやれッ!!
【豹の如きブラックの疾走を、ガルマは事も無げに捉える。しかしフレデリックとアーシャの対応に追われている今、ガルマに抵抗の術は無く】
【……否。ガルマが凄絶に嗤って、ミドナの本当の名前を呼んだ瞬間――――ブラックの真後ろで、強烈な闘気≠ェ炸裂するのがわかっただろう】
【そして軍刀が振り下ろされる直前、その間に『真っ赤な人影』が滑り込む。刀ではなく腕の方に柄を合わせ、一閃を受け止めたのは、】
「――――ッグ、あ、あああああああああああああああああああああああッッッ!!!」
【ブラックが豹なら、これはさながら獅子であったか。先程とは全く比べ物にならない激烈な咆哮を上げて、野獣の様な女がそこに居る】
【それがミドナであることは、背中の四本腕を見れば歴然。けれど明らかに、様子がおかしい………!】
【――――今度は躊躇いもせず、確実にブラックを殺すために。下の二本腕が岩をも砕く威力を引っさげ、ブラックの両脇腹に迫っていく!!】
>>989
――――我は言ったぞ。こやつ等を相手にしながらでも、貴様らを滅ぼすなど容易いと。
選定の場に立った以上、逃げることは許さぬ。小娘も…………女、貴様もだ。
【アーシャとフレデリックを相手取りながら、ガルマの視線が五人目の戦士に向いた。神の威圧が、皐月を襲う――――】
【そして同時、ガルマの『後光』の中から一本、光の手が飛び出すだろう。それは皐月を大きく飛び越え、部屋の入り口の方へと向かって】
【――――強烈な溶解音。手が壁の上部を滅茶苦茶に溶かして崩し、壁板が崩落する。……唯一の出口が、消えてなくなる】
『くっ、あいつ…………!!
………皐月さん、ごめんなさい。悔しいけど今の状態じゃ、大した力にはなれないわ。
だから――――お願い。本当に危ないと思ったら衣織を連れて逃げて。今の私じゃ、足手まといにしかならない……』
【フレデリックの忠言も、皐月の行動も、神≠フ前では空しく消える。これで完全に逃げ場はなくなってしまった】
【皐月が闘える人間≠ナあったのは、佳乃にとっても嬉しい誤算だったけれど――――同時に、悲しい事実でもある】
【……衣織はともかく、皐月は確実に、ガルマの選定≠フ対象に選ばれてしまった。ここから先はもう、闘わなければ収まらない――――】
/続きます!
995 (中部地方) [sage saga !red_res] 2014/07/05(土) 22:09:52.41 ID:4f+gnoYEo(9/10)
>>ALL
【アーシャの拳を、フレデリックの槍を受け。ブラックをミドナに襲わせ、そして皐月と衣織を閉じ込めた、ガルマ=ハド=ラジャルードは】
【体には確かに傷がある。けれど全く動じない、全く意に介さない、ただ絶対的な威容でもって。すっ、と、唐突にその口が開いた――――】
マハー・テージャス・サハスラーラ
―――― 《 千 眼 千 手 ノ 光 焔 華 》 ――――
【大きく見開いた双眸に、金色の神威≠ェ宿る。叫ばれるのはガルマ=ハド=ラジャルードの、全ての上に立つ力≠フ名前】
【光の手が一斉に戻ってくる。それと同時、ガルマが放つ威圧とはまったく別の力の奔流を感じることが出来るかもしれない】
【濃厚な死の臭い=\―――光の手がソレを掴んでいた。真っ黒なカタマリとしか言いようがない、本能的な恐怖を禁じえないような、ナニカを】
『そ………んな、これは、死霊=c………!?』
【愕然とした佳乃の呟きが、そのナニカに名前を付ける。――――死霊。そう、死霊だ。光の手が掴んでいるのは全て、怨念にまみれた死者の魂≠ナあった】
【光の手の数だけ召喚された亡霊どもは、ガルマに導かれるかのように室内の天井付近に集合していくだろう】
【真っ黒な空が出来上がるのに、時間は掛からない……同時に光の手≠ェ元の『後光』へと戻り、ガルマの背後に侍った】
【――――天には闇が。地には光が。神話にでも紛れ込んだかのような馬鹿げた光景は、しかし絶対の畏怖≠纏って五人の前に立ち塞がる――――】
……戻った。嗚呼、ついに戻ったのだ!! 数千年の時に埋もれた我が力の一端が!!!
未だ全盛≠ノは程遠いが、今はこれで十二分――――このまま選定≠続ければあるいは、鍵≠ネぞに頼らずとも世を変えられるやも知れぬ……!!
――――森羅を見透かす千の眼≠ノ、万象捉えし千の手<b!! この世に遍く総てを見抜き、手中に収めるこの力!!
かつて戦に死した骸も、千軍となって我が背に倣うか――――素晴らしいぞ、『ガルマ=ハド=ラジャルード』!! この力、正しく我に相応しいッッ!!!
ふふ、ははッ…………クははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははァァッーーーーーーーーッッ!!!
【戦神が、嗤う。羽虫に等しい人間どもの前で嗤い続ける。千の光と千の眼と、そして千の死者≠フ軍勢を随えて――――その咆哮は、世界の総てに届かんばかり】
【そうしてひとしきり嗤った後、ガルマの金色の双眸が五人をゆっくりと見回した。……五人はまず、目を合わせた瞬間に心臓が止まらないよう気をつけねばならない】
【絶対者を相手にして、人を支えるのはたった一つ。超越的な自我、つまりは強い心だ。それを五人が持っていれば、この瞬間にリタイアということにはなるまいが……】
/すみません、もう一つだけっ
996 (SSL) [sage saga] 2014/07/05(土) 22:10:27.91 ID:zNWRbhs9O携(5/5)
>>987
破片が幾らか当たったのか、周囲の硝子は粉砕され、手摺も無残にもズタボロになっている。
その威力は、かなりのものであった。
「これでやっと上に行ける……?」
「……今居た兵士のことも考えると、上にボスが居る、とかそんな感じかなぁ」
うずだかい瓦礫の山を飛び越え、奇襲に警戒しながらエスカレーターを登る。
エスカレーターは動いてなかったものの、その能力により軽く飛び、吹き抜けを通り抜ける。
────そして何もなければ、用心しつつコジマらとシーナが居る最上階に突入……した瞬間、再び銃を向けられる。
今度は大体予測できていたのか、すぐに戦闘に入ろうとしたが…………
「───な、なな、何……なの!?」
──────その瞬間、仕掛けられた爆弾の所為で展望台に揺れが起こる。
こちらに降る瓦礫は来なかったものの、予想だにしない振動に、バランスを崩して怯む。
そちらの兵士がそうならなければ、多少の隙を晒す事になるだろう。
997 (中部地方) [sage saga !red_res] 2014/07/05(土) 22:11:28.93 ID:4f+gnoYEo(10/10)
待たせたな、我が愛する人間共よ。これより真の選定≠開始する。
さぁ、選択しろ。 我を畏れ崇め讃え、その場に跪き慈悲を請うか。
それともその矮小な力でもって、この戦神≠ノ闘いを挑むか!!
【――――宣告は無情だ。例え五人が神威≠ノも臆さぬ強靭な精神を持ち得ていたとしても、そうでないにしても、攻撃の手≠ヘ止まない】
【腕を組んで世界を見下ろすガルマから、荘厳な言葉が放たれた、その刹那――――目前の光と天井の闇とが同時に蠢き始め】
【天からは雨のように死者の魂≠ェ降り注ぎ、真正面からは光の手≠ェ無数に伸び上がり、五人全員へと襲い掛かる―――――ッッ!!】
『くっ………その魂≠ノは触れないでッ! 少しでも触れたら汚染されるわよ!
これだけ濃密な思念の塊なら多分、こちらからの物理干渉も出来るはず!! 防げそうに無いなら後退して、私の近くに来なさい――――!!』
【もし、これが選定≠ナなければ……手と魂、しめて二千もの攻撃が逃げ場なく展開され、五人どころかこの施設が丸ごと消し飛んでいたかもしれないが】
【五人にもまだ抵抗の余地はある。向かってくる攻撃は、一人につき野球ボール大の真っ黒な死霊が十体、レーザーのように伸びる光の手が十本だけであるだろう】
【無論、全身に満遍なく、そこそこの速さと追尾性を帯びて襲ってくる二十の攻撃は、百分の一の規模とはいえど「だけ」というにはあまりに強力であるし】
【光の手の威力は前述の通り。死霊に触れればその部位に激痛が走り、同時に共に絶望や恐怖といった強烈な負の感情を流し込まれる精神汚染を受けることになる】
【威力も範囲も桁が違う。まさしく必殺と呼ぶに相応しい攻撃ではあるが――――それでも。五人の実力ならば、可能性は決してゼロではない!】
【またこの時、真後ろから佳乃の助言が飛ぶだろう。死霊にも物理的な干渉が出来る……つまり、死霊もまた光の手≠ニ同じく攻撃での破壊が可能ということで】
【同時、佳乃が最後の力を振り絞って神気=c…邪≠ノ特別の効力を持つその力で結界を張る。彼女の近くまで行けば少なくとも死霊の被害だけは軽減できるか】
【部屋はボロボロだが移動するスペースぐらいは十分にある。一人につき二十の攻撃、防御か回避か後退か、五人はどう生き残る――――!?】
998 (SSL) [sage saga] 2014/07/05(土) 22:16:33.63 ID:qKKOVhD90(9/9)
>>932
【少女にとってはただ敵か否かを判断するだけ。其処にある人間特有の道徳だとか倫理だとかは考える事が無いのだろう】
【好きな様に生きる様はある種の人間から見れば羨ましくも思えるだろうか。柵だとかそんな物は無く、気儘に生きるだけなのだ】
【寝たいときに寝て、食べたいときに食べる。周りの目だとか、そんな物を一切気にする事も無く】
【――――――文明が発達するずっと昔。機械だとかが存在するよりもずっと昔、人は今よりも深く自然と共に生きてきただなんて記している本もあるけれど】
【それが本当ならば、精霊の存在も頷けよう。人に力を貸す、その下りも】
【自然を使役できるのは自然と共存できる者、或いは理不尽な自然に耐えるだけの力を持つ者。何時しか人は火の起こし方を学び、凍える日を乗り越え暗闇を明るく照らした】
【この少女もまた、人によっては善にも悪にも見える存在。もたらす焔はただ契約主の身を焦がすだけの物なのか、それとも熱の恩恵を与える物なのか】
「――――……」
【無邪気な子供、と何ら変わりは無いのだろう。否、そう記したならば幾つか語弊も生まれるかもしれないが――――然れど、確かに子供と見て間違いは無いのだ】
【精霊ならば恐らくは年月を経ていよう。それでも威厳だとかそういった物を持たず、培うことも無かったのはただ自然に生きているから】
【頭を撫でてやれば猫の如く目を細くさせて】
【…………掌に伝わる熱感は人間の比では無い。熱い、というよりも暖かいの部類ではあるけれど】
【どういたしまして、も何も無い。だが得意げに笑って見せた事がその代わりにも思えて】
「えるふぇすは、琴音のともだち?いっつも笑ってないのに、琴音が少しだけ笑ったから」
【もう一度岩に腰を掛ければ、見上げる様にして問う事だろう】
【その、最中。ぐぅ、と少女の腹から響くのは間抜けな音】
【力の使役とは中々に体力を消費するもの。更にはこの時間に動いたとなれば腹でも減ったのか】
【そこまで大きな虫の音でも無いから、普段ならば聞き逃してしまいそうだけれど――――その月夜、雑音も何も無い。ならばその音だって容易に聞き取れる筈で】
999 2014/07/05(土) 22:16:43.25 ID:XpnCIooQo(4/4)
>>987
「何っ――ぐ、むぅぅ……!」
【突如として巻き起こる爆発。そして、降り注ぐ無数の瓦礫】
【それを無視して突破出来る程の耐久力は有しておらず】
【シーナの足はコジマに到達することなく停止させられることなり】
【幾つかの瓦礫がシーナの身体を打ち、その内尖った大きな瓦礫により右肩を抉られ砂が飛び散る】
【それにより、過度の損傷を受けた右腕がダランと垂れ下がる】
【人体と同じで、ある程度のダメージを受ければ機能は停止するようだ】
【頭部が破壊されて然程影響がなかったのは、"考える脳"が別にあるのか――】
【コジマとシーナを直線で結ぶ経路は瓦礫で塞がれた】
【今行っていた地を滑る移動法では、この道を走破することは極めて難しい】
【"砂の河"での接近を止めるにはこの上ない策であろう】
【咄嗟の判断でこの手を実行したコジマに対し、シーナは頭の中で小さく舌打ちをした】
【左腕一本に持ち替えた戦鎚を肩に担ぐようにしながらも】
【シーナは移動を止め、その場から床を通して広域に魔翌力を網のように流し始め】
「……行けぬならば――直接叩いてやるまでなのだっ!」
【数瞬後、コジマ達は周囲の"異変"に気づくことが出来るだろうか】
【兵士の内二名と、コジマの右方30cm程の位置の地面が粒子状に"分解"され】
【砂状となった床が"狼の頭"のように変異し、腕や胴などに食らいつこうと牙を剥き襲いかかる】
【予備動作は判りやすく、床の変化に気がつくことが出来れば対処は難しくない】
【砂の狼の耐久力は銃弾を受ければその場で崩れ去る程度で、冷静に対処すれば野犬と変わらない】
【シーナの狙いは"どこからでも攻撃することが出来る"と】
【相手に認識させることで、疑心や恐怖を誘う事。手の内を一つ晒すことになるが】
【周囲の床に意識を散らさせることで、相手の心に隙を生み出させようとする】
>>996
「む――?」
【その時、シーナの探査の網に新しい人影が映り込む】
【遠距離であるため、曖昧なビジョンとしてしか見えないが】
【兵士の一人がその人物に、銃を向けているボヤけた映像が頭に刻まれると】
「そんなところで何をしているのだ――危ないから下がっておるがよい!」
【射線上に"砂の壁"を出現させ、放たれる銃弾を受け止めようとするだろう】
【もし、この行動を行ったのが"大男"だと認識できたならば】
【少なくとも敵ではないということは伝わるだろうか】
1000 (関西地方) [sege saga] 2014/07/05(土) 22:18:26.09 ID:Q+j3VliTo(5/5)
>>992
そうですよ!私は実はつい先日まで医者で、人々を助けていたかもしれない、殺人鬼で人々を惨殺していたかもしれない!
それはあなたにも言えることです!ですがあなたは今私をその剣で傷つけようとした!これは事実!
なんと恐ろしい!箱の中の猫はニャーとは鳴いてくれないのです!
【面白そうに、一言いえば十返す、それがこのナレーション男のようだ】
そりゃそうだ!機関員は能力を使って人を傷つける!
だからと言って同一に語るのもおかしくはないですか?
今の世の中尊重されるのは個性!属している社会集団がそうだからと言って果たしてその内部は全て同じなのかな?
警察、自警団が善因清廉、腐ってないといえる?先ほど例に出したレイリスフィード学園は全員無能力者派かい?
属している社会集団から偏見を持たれるのは事実、だけどそれで判断はすべきじゃない!
【にこにこと、笑いながら、どこか頓珍漢なことを言う】
【その一方でふりふりとタイマーを振るのも忘れない、煽っているのか、素なのか】
正義でも悪でもない!正義と悪だけで分類しているのは肩身が苦しいですからね!
皆さん聞きましたか?この少年、正義でも悪でもないそうです!自分の手元に引き寄せるなら静かにですよ、誰にでもチャンスはあるのです!
【そういうと男は自身に投擲される剣を腰に巻いていたジャージを解き、包むようにつかむ】
【そして、その剣を右手に握り、片手でカンッと左手の剣を受け止める】
さて!そろそろ時間かもしれませんね!
それともまだまだ先?ですがそろそろ展開を進めなければなりません!
【若干少年の手の届かない位置で左手に持った黒い棒を振る男】
【……今、少年の左手は空いている、対して男は剣を受け止めつつ、さらに両手がふさがっている】
【今なら、不意を突けるのではないか……!】
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モバP「シンデレラ戦隊ゴレンジャイ」 @ 2014/07/05(土) 22:16:48.34 ID:ytXQpIBCo
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くやリースの巣 @ 2014/07/05(土) 22:13:37.84 ID:hslA6/ilo
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【安価】提督「提督も案外楽じゃない」 その6 【艦これ】 @ 2014/07/05(土) 22:00:40.29 ID:QkM5JaXs0
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モバP「ラジオCMパロ」 @ 2014/07/05(土) 21:56:49.37 ID:GrlqDhuT0
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上条「イギリス清教女子寮の管理人さん」 @ 2014/07/05(土) 21:46:32.32 ID:v9vCMNaX0
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【Fate】アースセル「聖杯大戦で生き残れ」【安価とコンマで聖杯戦争】 @ 2014/07/05(土) 21:45:45.68 ID:j5MQ49mxo
vip2chスレ:news4ssnip
【安価】花陽「皆に笑顔でいて欲しいんです!」 @ 2014/07/05(土) 21:44:34.32 ID:c9lvyKLEO
vip2chスレ:news4ssnip
物理学じゃないよ? 理論物理学を教えて。 @ 2014/07/05(土) 21:25:43.08 ID:3BIFH9/h0
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