[過去ログ] パワポケでエロパロ22 (971レス)
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385
(2): 2011/10/13(木) 08:47:19.70 ID:w0Ksmp5O(1)調 AAS
奈桜の背中には屋上で刺された時の傷痕が残ったりしてるんじゃないか
姉妹で風呂に入ったりする時にさらが気にするんじゃないかってさりげなく隠したり
さらからは見えないようにうまく隠したりするんだろうな
で、さらがそれに気づいちゃって「お姉ちゃん、背中見せて?」って言われて
「あ、いや、その…」とか濁して逃げてたんだけどさらの視線に堪えられなくなって結局見せる
「…傷、残っちゃったね」「…さらのせいじゃないよ」みたいなやり取りでしんみりムードに
視線が刺さるんだけど、なんとなく隠すに隠せなくて、さらに見られるがまま
気まずいって奈桜が思いはじめた頃に、さらに傷痕をつうっとなぞられてつい変な声を上げる奈桜
「ご、ごめん。お姉ちゃん」「い、いきなりでびっくりしただけだよ」としんみりから一転、変なムードに
二人してなんだか黙り込むけど、さらがもう一回傷痕をなぞる
「ひぁ…っ…ちょっと、さら!」と焦って振り返ると「え、えへへ。お姉ちゃんの声、可愛くて」
申し訳なさそうな笑顔で言う妹が見えて、なぜか頬が赤くなるけど「何を言って…」とごまかす
「痕、ごめんね」「だから、さらのせいじゃないって、」とフォローに回ろうとすると、今度は舌で傷痕を舐められて
「お風呂の味がする…」とぼうっとした声でつぶやくさらに、風呂なんだから当たり前だと思いつつも変な声を抑えるのに必死
なんで振り払えないんだろうと疑問に思い始めた辺りでさらの手が胸に伸びてきて

こんな姉妹エロください!
386: 2011/10/13(木) 10:51:53.06 ID:UdbfeHne(1)調 AAS
>>379
GJ!
>>385
そこまで考えてるならYOU書いちゃいなよ!
387: 2011/10/14(金) 01:40:55.26 ID:l9DQ4aMX(1)調 AAS
>>384
確か明日香のやつれグラのほうは髪がはねてなかったよな、芸が細かい
388
(1): 2011/10/14(金) 07:22:50.34 ID:xzDS07sD(1)調 AAS
まとめに餅田SSの続き載せました。多分近い内に終わらせます。
ヤンデレバトルにハロウィンに体育祭ネタ…書きたいものが多くて困りますねw
>>385
素晴らしいと思う。
389: 2011/10/14(金) 21:32:54.06 ID:SSUaiWS4(1)調 AAS
>>388
GJ
390: 2011/10/15(土) 00:27:21.47 ID:LZut42Qf(1)調 AAS
梨子とかは春夏秋冬の季節ネタでいろいろ書けそうだなあ
ラーメンの為に北海道まで行くくらいだし
391: 2011/10/15(土) 18:57:20.12 ID:sB2MzWNX(1/2)調 AAS
7主「まず手始めにここら一帯を火の海にしてまいれ!」
みたいな?
392: 2011/10/15(土) 18:57:29.96 ID:sB2MzWNX(2/2)調 AAS
7主「まず手始めにここら一帯を火の海にしてまいれ!」
みたいな?
393: 2011/10/15(土) 20:41:03.01 ID:SydnGaDV(1)調 AAS
梨子なら紅葉狩りとか言って山奥まで連れてかれそうだ
394
(1): 2011/10/15(土) 20:41:06.64 ID:MXz48N5d(1)調 AAS
今日は〜の日とか、〜のネタで書けそうだとか言う人多いけど
そういうのいいから、具体的な小ネタでも書いて欲しいものだ。
395: 2011/10/15(土) 21:14:07.96 ID:Kw3znwI3(1)調 AAS
あんまり具体的だとそこまで言うなら書けよってなるからなあ
396: 2011/10/15(土) 23:10:10.34 ID:L8qxpUOw(1)調 AAS
>>394
ここで准のイベントが役に立つわけですね。ぜひ体育の日を。
397: 2011/10/16(日) 18:57:44.41 ID:mHg8nC8t(1)調 AAS
まあネタ出しからSSが産まれる事もあるかもしれんし、別に良いじゃないか
まあ確かにあまりに具体的だったら、もうお前が書けば良いじゃないかって思うけど
398: 2011/10/16(日) 21:23:23.00 ID:zAUmoKAB(1)調 AAS
ネタを形にしようと書きだしてみると、予想外のところでつまづくことがある。
エロは書き終わってるのに、事後に何をどうやって喋らせようか迷って一ヶ月以上筆が止まったことがあるよ。
399: 2011/10/16(日) 21:47:42.22 ID:v02GgqX+(1)調 AAS
具体的なのは歓迎でしょ。
その方がもし書き手が代わりに書く時に書き易いし。
良いネタを思いつくのと、一本のSSとして仕上げるのは手間が全然違うから自分では書けないというのは分かるし。
400: 2011/10/17(月) 22:52:23.18 ID:22tFlUsx(1)調 AAS
ネタ投下は個人的には大歓迎だ
盛り上がって、膨らむかもしれないしね

明日はなおさら誕生日
401: 2011/10/18(火) 01:52:11.98 ID:fUI0gNGv(1)調 AAS
何かレンちゃんをいじりたい気分

紐で手足を縛ってお尻やおっぱいを触ったり、スカートの中に顔を潜らせてパンツをくんかペロしたり
402: 2011/10/18(火) 08:13:21.51 ID:f4hRe2vS(1)調 AAS
漣ちゃんは貧乳がいいと思います
403: 2011/10/18(火) 20:22:28.99 ID:3eAd55EB(1)調 AAS
ないわー
404: 2011/10/19(水) 10:30:10.36 ID:xgaI9QC5(1)調 AAS
漣はどっちかって言うなら程よい大きさの美乳じゃないか?
405: 2011/10/19(水) 12:37:42.17 ID://mjG5OA(1)調 AAS
俺もそんなイメージがある
でも「貧乳はステータスなんです!」って涙目で主張する漣ちゃんもありだと思うんだ
406: 2011/10/19(水) 17:00:43.63 ID:7nduKEQg(1)調 AAS
間を取って微乳
407
(1): 2011/10/19(水) 23:50:04.31 ID:cGNgIcFj(1/6)調 AAS
もうすぐ天本さんの誕生日だな……
天本さんルートで、今更気になったことがある。

4だと、主人公が三年目の甲子園で優勝するのが8月4週。ここで実質的にサクセス終了。
その後、天本さんルートで天本さんが主人公に真相を告白するのが11月3週。
9月1週から11月2週までの10週間はゲーム中ではスルーされる。10月4週の天本さんの誕生日も含めて。

となると、誕生日に何かあって、それが真相の告白に影響を与えたのではないか。
4の3年目10月4週って結構二次創作の題材として重要だと思う。何かあったはず。
(11月3週になってる本当の理由は、単にドラフト会議に合わせたんだろうが、そう考えたら終わりなのでそう考えなかった)

そこに迫ったSSが読みたいなぁ。
自分で書こうとしたらダメだった。真相告白しようか悩む天本さんを延々書いてても辛いしエロくもできなかった。
その上天本さんと祖母との葛藤、父親への復讐話を絡めると、話がごちゃごちゃしてきてもう大混乱……
408
(1): ◆Freege5emM 2011/10/19(水) 23:54:17.27 ID:cGNgIcFj(2/6)調 AAS
天本さんの誕生日が近いので、今から場をお借りしてSS一本天本さんのを。

4主×天本さん
和姦
ちょっと長いので前後編に分割 前編は10KBくらい
エロは後編まで待って下さい。

※注意
原作では、天本さんが主人公に呪いの真相を告白するのは11月3週ですが、
作者の都合により告白を天本セツの死亡直後まで前倒ししてます。
呪いの真相あたりの葛藤ほとんどスルーして、一区切りついたことにしてます。
409
(1): 2011/10/19(水) 23:55:40.14 ID:cGNgIcFj(3/6)調 AAS
Happy Birthday Dear Precious ...

波止場の一角で、一組の男女が立ち尽くしている。二人の視線の先には、すっかり群青色に染まった海と空。
日差しの短くなった秋空に、遠くから汽笛の鈍い音が響いている。
音の先では、船体にいくつもの灯りを据えられた連絡船が、水面を蹴立てて走っている。

「どうやら、間に合わなかったようですね。廉也さん」
「……おっしゃるとおりで」

沈黙を破ったのは女の方だった。彼女は海陸風に煽られる髪を手で抑えながら、視線を男の顔へ移した。
やや色素の薄いショートボブの毛先が、どうもくすぐったいようだった。
男も気まずそうな表情で彼女の顔を見た。筋肉質の立派な体格が、心なしか小さく見える。

黄昏時はとうに過ぎていた。波止場の夜間照明だけが、互いの顔を照らしていた。
またプラットフォームに目を向ける。彼らが家に帰り着く最後の手段は、既に失われていた。

「ごめん。やっぱり、時間危なかったのに観覧車なんか乗ったせいで、最後の船逃しちゃったんだよな」
「間に合わなかったものはしょうがありません。それに、確かに乗りたがったのはあなたですが、
 私だってあなたを一言も止めませんでした。あなたのせいであると言うなら、私のせいでもあります」

彼の名前は河島廉也、彼女の名前は天本玲泉といった。二人は日の出高校の三年生である。
二人は――少々特殊な経緯を挟んでいるが――いわゆる恋人同士である。
そして、この日は彼女の誕生日だったので、二人は朝からデートに出かけていた。

「それに、あの場所で見た夕日はとても綺麗でしたし、あなたと乗れて良かったと思ってますよ。
 お陰様で、皆さんが観覧車に乗りたがる理由が、ようやく分かったような気がしますよ」
「そうだね。俺も観覧車に乗った記憶なんて無くってさ。何が楽しいんだろう、と思ってたけど。
 玲泉もそう思ってくれたなら、帰りの船に乗り損ねた甲斐も少しはあるもんだ」

二人がデートの行き先に選んだのは遊園地だった。
そこは世間一般のカップルにとっては王道のデートスポットであったが、日の出島には遊園地が無かった上、
二人は家族で遊園地に出かける経験も無かったため、馴染みの薄い場所だった。
それでも二人は連絡船で日の出島を出て、存分に遊園地を満喫することができた。

そこまでは良かったのだが。

「……今日、これからどうしようか」
「とにかく、明日一番の便で島に帰りましょう。廉也さんは、お父さんへ連絡しましたか?」
「あっ、いけない。父さんにも連絡入れないといけないんだよな」

日の出島と本土には、毎日複数本の連絡船が行き来している。なので、明日まで待てば二人は島に帰ることができる。
それまでの時間を、どうにかして本土でしのがなければならなかった。

(どうしようかな。俺一人だったら、赤坂に頼み込んで泊めてもらうって手が使えるんだけど……
 あまり夜遅くにフラフラしてると警官に捕まるかも知れない。最悪それだけは勘弁して欲しいな)

「ちょっと寒くなってきたな。とりあえず、どこかの店探して座ろうか」
「賛成です。先のことは、そこで考えましょう」

10月も下旬、夜は肌寒さを感じる季節になっていた。
彼が父親へのメールを打ち終わると、二人は風に逆らうようにして、波止場を後にした。
どちらともなく繋がれた手は、赤みを帯びていた。湾から外海へ出ようとする連絡船の姿を背に、二人は市街へ歩き出す。
410
(1): 2011/10/19(水) 23:57:11.22 ID:cGNgIcFj(4/6)調 AAS
「廉也さん。あれは、泊まれるところなんでしょうか」
「泊まれるところ、それって――ぅえっ、いや、あっ」

あてもなく歩き続けていると、人間は思わぬ所に足を向けてしまうことがある。
波止場から市街地の中へ、歩き続けて小一時間。そろそろ足も疲れてきた塩梅だった。
廉也は玲泉の声に引かれて同じ方向に視線を移し、すぐに絶句した。
確かにその方向には、HOTELの五文字をぶら下げた建物がいくつも連なっていた。

「看板が見えたのでそう思ったのですが……私の勘違いでしたか」
「いや、あの、確かに泊まれるところなんだけど」

(あれ、どう見てもラブホテル街だよなぁ……俺、行ったこと無いんだよね。当たり前だけど)

彼女の示す先には、ネオンの蛍光色も華々しい宿泊施設がひしめいていた。いつの間にか、街の外れまで歩いてしまったらしい。
満や空といった空き室状況の表示や、白々しい位置に据えられた植え込みが、嫌でも廉也にその用途を意識させる。
異性関係の経験が玲泉しかない彼にとって、そこはまさしく別天地だった。

「玲泉、あそこは、その……えっちするための場所、なんだよ」
「なるほど。それなら、島で見かけないのも道理ですね。あの島では需要が無さそうな施設ですし」

早々に誤魔化すことを諦めた廉也は、歯切れの悪い答えを捻り出す。
その手の免疫が乏しいからか、彼女相手でも彼の言い方は決まり悪げだった。
しかし言われた側の玲泉は動揺の色も見せず、いつも通りの穏やかな微笑みを向けてくる。
それでさらに彼はたじたじとなった。彼女の冷静な反応のせいで、感じている羞恥が一層ひどくなる。

(だいたい、島の需要って……確かに、俺は島にアレがあったって絶対使わなかったけど。
 というか一応18歳以上だけど、高校生ってラブホテル使っていいのかな)

「それで、どこがいいと思いますか」
「どこが、と言われても俺は全然使ったこと無い――ねぇ、玲泉」
「はい、なんでしょうか」

やはり玲泉の浮かべている笑顔は、普段クラスメイトたちに見せるものとほぼ同じだった。
扇情的な街角の風景で、彼女だけが、やけにリアルな存在感を廉也に与えてくる。

「あれに、入るの?」
「はい。今の時間から他の場所を探すのは、もう厳しいと思います。
 都合のいいことに、外から見ただけで料金が分かります。この額なら、持ち合わせでも足は出ないでしょう」
411
(1): 2011/10/19(水) 23:58:12.16 ID:cGNgIcFj(5/6)調 AAS
廉也はその施設を代名詞でしか呼べなかった。
彼とて、玲泉と付き合いだしてから一年以上経っている。体を交わした経験もあった。
しかし慣れるほどの回数を重ねてはおらず、ラブホテルを前にして緊張していた。
入室したからといって、もちろん性交する義務は無い。けれど、一度意識してしまえば、それを頭から離すのは難しい。

「あんなところに入ったら、俺は君を襲っちゃうかも知れないよ」
「廉也さん。あらかじめそう言っておけば、後で襲っても名分が立つと思っていませんか」
「そ、それはちょっと、穿ち過ぎじゃないかな……」

こういう台詞こそ、穏やかな顔で言われるほど威力が増す。廉也もその威力を何度も味わったことがある。
そこまで頭を回していなかったはずなのに、何となく図星を突かれた気分にさせられる。

「私は、あなたに初めて抱かれて以来、あなたに求められた時のことは、いつも考えているつもりです」

廉也は思わず玲泉の顔を見つめ直した。
笑みで細められていた彼女の目蓋が薄く開く。夜の灯が彼女の瞳に反射して、廉也の視線を吸い寄せる。
繋いでいた手の温度が、より暖かくなった気がする。絡んだ指に力が籠もる。あからさまに喉が鳴る。

「……どこがいいと思う?」
「それは、あなたにお任せいたします」

廉也のためらいは、実に呆気無く吹き払われてしまったらしい。
412
(1): 2011/10/19(水) 23:59:13.73 ID:cGNgIcFj(6/6)調 AAS
「何だか、思ってたより普通にきれいな感じだね」
「そうですね。廉也さんは、どんな部屋を想像していたのですか?」
「うーん、場末っていうか、もうちょっとうらぶれた場所ってイメージがあったんだけど」

ずらりと並ぶ部屋内装の写真に圧倒され、スピーカー越しの受付とのやり取りで取り乱したものの、
どうにか廉也は部屋にたどり着くことができた。挙動不審の彼に対して、玲泉は終始落ち着いていた。

動揺から立ち直りつつあった廉也から、部屋に足を踏み入れる。
高校生にとってはかなり苦しい金額を出したおかげか、ホテルの内装は二人を素直に感心させた。
シンプルな調度はビジネスホテルのような佇(たたず)まいであったが、
天井が高めで、間取りも広く作られており、単にくつろぐだけでも快適に過ごせる空間だった。

「うわっ、ここのお風呂広い! それにジャグジーまであるんだ、すごい贅沢な気がしてきたよ」

数分前までのしおれていた表情はどこへやら、廉也はすっかり部屋が気に入った様子だった。
一方、玲泉は備え付けの椅子に腰掛けて一息ついていた。背凭れに体重をかけると、合成皮革がわずかに沈む。
楽しさのせいで感じていなかった疲れがじわりと押し寄せてくるが、それさえいい気分だった。

(誕生日がこんな充実した日になるなんて、廉也さんと出会うまでは考えもしなかった)

玲泉は、廉也を除けば、誕生日をまともに祝ってもらった経験が無かった。
父親は行方知れず。母親は焼身自殺。祖父も亡くなって、残った祖母とは最期まで家族として向き合うことが出来なかった。
島民も玲泉に対して、内心ではどこか腫れ物じみた態度で接していた。聡い彼女は、幼くしてそれに気づいていた。

彼女はずっと、心を開ける誰かを求めていた。
幸い彼女にも不器用な親友が一人いたが、やがてその親友にも打ち明けられない秘密を抱えてしまう。
その時、彼女のそばにいたのは廉也だった。近づいてきたのは、彼の方から。
413
(5): 2011/10/20(木) 00:00:26.90 ID:ETKA+par(1)調 AAS
「あれ、玲泉どこに――」
「こちらですよ。少し休ませていただいてます」

玲泉の回想が、廉也の声で破られた。彼女は背凭れから背中を離した。
すぐに浴室――彼の感想としては、むしろ浴場という言葉が相応しいものだったが――から、彼が戻ってきた。

「もしかして、かなり疲れてる? 一日中俺が引っ張りまわしちゃったし」

夏の甲子園を制した高校球児の彼と、どちらかと言えばインドア派の彼女では、疲労の感覚に開きがあったようだ。

「気にされることはありません。今日はいろいろと夢中になることがありましたから。
 荷物を片付けたら、お風呂をいただきましょうか。あなたの口ぶりだと、随分豪勢なのでしょう?」
「うんうん。うちのお風呂なんかよりよっぽど豪華だよ。思わず大声出しちゃったぐらいだ」

屈託無い顔つきの廉也に、つられて玲泉も表情を緩ませた。
日の出高校が甲子園で優勝して以来、島は大騒ぎだった。二ヶ月以上経っても、まだまだ野球部は地元の英雄扱い。
名実ともに部の中心であった彼など、銅像が立てられてしまいそうな勢いだった。
今日の彼がどこか浮ついているのは、そんな島内の注目から解放された気分のせいだろうか。

けれど、廉也が野球部として歩いてきた道程が、文字通りの命懸けであったことを知るのは、彼以外では玲泉しかいない。

(廉也さんがプロ入りするとしたら、もう気軽に会うことはできない。そう思うと)

内装に興味を示し始めた廉也を眺めて、玲泉は再び回想に沈みだした。
彼を相手にしていた動機は、最初は殆ど後ろめたさのせいだった。呪いの件があり、邪見に扱うのが忍びなかった。
しかし、彼が困難を乗り越えていく様を傍で見ている内に、彼の存在が彼女の心へ徐々に住み着いていった。
彼女がそれを自覚した時、矛盾に満ちた日々から抜け出す術は既に失われていた。

(廉也さんにひどいことをしてきたという重い記憶も、今ではふたりだけの特別な秘密のような気がして、
 とても貴重なものに思えてくる。真相を隠しながら彼と付き合っていたことといい、私はひどく現金らしい)

「――んぇぇえっ」
「どうされたのですか?」

廉也の声が、また玲泉の回想を途切れさせた。彼は奇声を漏らしたきり黙っている。
玲泉が見れば、彼は部屋脇に置かれた鏡台の引き出しに手をかけたまま、身じろぎもせず固まっていた。
不思議に思った彼女が椅子を立ち、彼の背中に近づくと、肩越しに引き出しの中身が見えた。

「おや、これはコンドームですね。お客さんが忘れた時のためでしょうか」
「そ、そっそそうだね、いや、なんか変な声出してごめん……改めて、ここがそういう場所なんだって思っちゃって」

苦笑いする廉也は、自分の取り乱しぶりに驚いている様子だった。
そんな彼を見て、玲泉にふと悪戯気が兆した。

「お風呂に入れば、身体もさっぱりしてリラックスできると思いますよ」
「うん……分かった。先に入ってもいいかな」
「お背中、流して差し上げましょうか」
「そ、そっ、それはまた別の機会でっ」

廉也はそそくさと脱衣所へ飛び込んでいった。
彼のそんなうぶな振る舞いが、玲泉にとってはひどく眩しかった。

(後半へ続く)
注意で書き忘れてましたが、4主の本名に河島廉也を採用してます。
保管庫で見た時はうまい手だと思ったもんで。
414: 2011/10/20(木) 02:39:57.93 ID:ERzUrvEc(1)調 AAS
>>413
GJです!!
僕としてはあの感じだと3年目の誕生日も2年目のと大して変わらなかったんだろうとスルーしていたんですが、そういう見解も確かにありますね。
河島ww確かに天本ルートだったらこの上なく使い勝手が良いですよね。
415: 2011/10/20(木) 09:41:29.08 ID:r8I6cTLQ(1)調 AAS
>>413
GJ
なんだか天本さんがリードしてるね
後半も期待して待ってます
416: 2011/10/20(木) 17:38:22.96 ID:0s0KaK0D(1)調 AAS
>>407
エロくないのがスレ的に最大の問題点だがそこら辺は良いネタになりそうだな・・・
>>408-413
乙、ええい後半はまだか待機する間寒いじゃないか
417
(2): 2011/10/20(木) 23:11:39.07 ID:bVXIl4Ph(1)調 AAS
>>413
GJ

何だかんだ古い作品からも結構投下あるよね。固定ファンが居るんだろうけど。
彼女候補以外も入れれば、ざっと100人位は女キャラ居るだけに、自分の一番好きなキャラの投下というのは
単純に確率で言えばかなり低いんだなぁ。

個人的には彼女のクオリティが上がったのはDS以降だと思うから、そのキャラの方が嬉しくはあるけど。
あ、11は除く(シズヤ除く)
418
(1): 2011/10/21(金) 00:07:05.29 ID:lGR7PHFg(1/2)調 AAS
>>413
GJ、後半も期待してる
>>417
朱里はダメなのか?
419: 2011/10/21(金) 00:48:46.01 ID:VLYth3YF(1)調 AAS
>>418
話は面白かったし、キャラとしては嫌いじゃないけどエロ目線ではあんまり…
というか、エロは好きなキャラじゃないとあんまり読む気しないんだよね。
420: 2011/10/21(金) 18:58:43.24 ID:4Oz4VLEb(1)調 AAS
好きなキャラのエロはむしろ見れない方が多いな
エロ見たいキャラと見れないキャラが二分化してる
421: 2011/10/21(金) 19:58:24.20 ID:lGR7PHFg(2/2)調 AAS
俺はのりか以外ならどんとこいですよ
422: 2011/10/21(金) 20:28:03.72 ID:zo2vV0qs(1)調 AAS
>>417
投下が無いなら自炊しよう
いや本当に自炊はいいぞ、思いどおりに作れるから凄く楽しい
423: 2011/10/21(金) 22:05:53.43 ID:AQJRC8Bc(1)調 AAS
そう、なにより経済的
具材は一級揃いだから型にはめるだけで良い味が出るし
424: 2011/10/21(金) 23:32:40.74 ID:eRZv/PZO(1)調 AAS
>型にはめるだけ
何言ってんだお前
はめるのは穴だけにしとけよ
425: ◆Freege5emM 2011/10/21(金) 23:52:37.32 ID:Fvxggy4/(1/7)調 AAS
(後編開始)

廉也がひとっ風呂浴びて部屋に戻り、続いて玲泉が脱衣所に入った。備え付けのバスローブも身体に馴染まない。
それから彼は、壁一枚向こうの彼女に思いを馳せながら、うろうろと落ち着かない時間を過ごしていた。
もう部屋の探索をする気が失せていたので、自分の少ない荷物を手にとっては鞄に戻すのを繰り返した。
やがて、脱衣所の扉がからりと引かれ、彼の目前に彼女が姿を表す。

「おや、廉也さん、その格好もかなりお似合いですよ」
「はは。まさかバスローブを似合うと言われるとは思わなかったな」

水分を纏ったショートの銀髪。いつもはきっちり整えられた髪型が、濡れて形を乱していた。
色白の肌は湯で紅潮していた。湯上りの玲泉に目を奪われた、そんな瞬間に声が飛んできた。
練習で鍛えられ日に焼けた廉也の身体は、確かに白のバスローブに映えるだろうが、彼はその言葉でいくらか脱力した。

「湯冷めしてませんか? 少し、私が長湯してしまったかと思っていたのですが」
「冷めてても、俺のことなら、どうせすぐ熱くなるよ」
「まぁ、それはそれは」

笑ったことで、幾分神経がほぐれて、廉也にも軽口で応酬する余裕が出てきた。
そして、玲泉の浮かべていた微笑は、以前人前で構えていた盾の微笑ではなくなっていた。

「私は物心ついたときから敷き布団でしたが、ベッドの情緒もいいものですね」
「ダブルは俺も初めてだよ。それで、電気はどうする?」
「小さいものは点けておきましょう。あまり暗すぎて、ここから落ちてしまったら困ります」
「そんなアクロバティックな動きするの?」

ベッドに並んで座っていた二人が、どちらともなく身体を寄せ合う。バスローブは衣擦れ一つ立てない。
白い蛍光灯の明かりが落とされ、向き合う二人の顔に陰影が佩かれる。薄橙の世界が動きだした。
互いの睫毛の一本一本まで見える近さまで視線を交わす。おもむろに目蓋が降りて、くちびるを重ねる。
柔らかくも張りのある感触が触れ合い、混じり合った息遣いと共に、音も無く行き来する。

「ね、顔見せてくれないか。もっと、近くで」
「そんなに面白いものですか。あなたは、いつもそばで見ているでしょう」
「俺にだけ見せてくれる顔ってのが、あるじゃないか」

くちびるを離してから、廉也は玲泉の首筋を、触れるか触れないかの調子で撫でた。
手が顎のラインから頬を伝い、眉をなぞり、くすぐったそうな動きをした目元から、髪の毛へと移っていく。

「くすぐったい、かな」
「悪い気はしませんよ。あなたがそうしてくださると、すごく安心できます。ただ……」
「ただ?」
「今は少し、焦れったいですね」

玲泉の髪を梳いていた廉也の指を、彼女の手が捕まえる。
擦り傷や肉刺の跡で固められた彼の指が、細くしなやかな彼女の指に包まれる。指を絡ませたまま、再びくちづけが始まる。
彼女から積極的に舌を纏わせていく。くちびるの間を催促するようにつつき、歯列に舌先をかすめさせる。
彼は軽くくちびるを開いて舌技に応じると同時に、彼女の顎から耳元にかけて手を添えた。

今では馴染んできたフレンチキス。もう息継ぎに困ったりもしない。
舌同士でじゃれたかと思えば、歯茎まで浚っていったり、口蓋を刺激し合ってみる。
ちゅく、ちゅく、と籠った水音を鼓膜が拾う。いつの間にか、唾液が溢れ出して顔を湿らせている。
頃合いと見た廉也が玲泉のバスローブに手をかけると、彼女はくちびるを離して話しかけた。

「廉也さん、今日は、私から……」
「そういう気分なの?」

玲泉が、熱っぽい吐息混じりにこくりと頷いた。
それを見た瞬間、廉也の気道から喉元にこみ上げるような熱さが広がっていた。
426: 2011/10/21(金) 23:54:23.02 ID:Fvxggy4/(2/7)調 AAS
二人はバスローブを脱いで全裸になった。
廉也はベッドの上で足を崩しており、彼の対面に玲泉も座っている。

「改めて観察しますと、この大きさが私の中に入るってすごいことですよね」
「うん。それで初めての時は四苦八苦して……医者の息子としては、ちょっと情けないかな」
「それ、医者の息子というのに何か関係があるのですか」
「いや、ぜんぜん。ただの気分さ」

廉也の陰茎は既に天井を指していた。玲泉は身を乗り出して、彼の肩口に顔を近づけながら指で陰茎に触れた。
それで重心が前に傾いた玲泉を、廉也が腕で支える。白い肢体の柔らかさが掌に沁みる。

「この様子だと、あれだけで相当興奮したようですね」
「正直、ホテルに入ろうとした当たりから、結構ドキドキしてたよ。
 反射的に玲泉とこういうことするの想像しちゃったから」

陰茎からの刺激が腰から背筋を這い登る。亀頭が先走りにてらてらと光り、玲泉の指に糸を引く。
芒とした小さな灯りの中で指が陰茎に巻きつく。彼女の吐息が廉也の胸板をくすぐる。
彼女を支えていない方の片手が無沙汰になっていた彼は、無聊を慰めるように彼女の肩を撫でた。

「んっ、廉也さん……私の、方からって」
「ああ、つい。こんな近くにいるのに触れないなんて、生殺しじゃないか」

玲泉の腕や肩甲骨がぴくりと反応するのを感じて、廉也は気を良くした。
肩を抱く度に、自分と彼女でここまで身体の作りが違うかと思う。触れて確かめたくなる。
肌の瑞々しさ。美しくも華奢な線。汗まで天露の匂いがしてきそうだった。

「ぅ、ん、れ、廉也さんっ」
「心臓ってさ、よく身体の左側についてるって言われてるけど、
 実際はみんなが思うより真ん中寄りらしいよ。こうすると、玲泉もドキドキしてるの、分かるね」

廉也の手は、玲泉の肩から鎖骨に、そして胸のふくらみまで降りていた。
彼の掌にぎりぎり収まる大きさのそれは、まるで彼のために誂(あつら)えたようにしっくりきた。

「あんまり、胸触られるのは好きじゃない?」
「あの、いや、その……だって、私……ん、ひうっ」

廉也の指先が、玲泉の胸の稜線をくすぐる。震えが身体全体を一瞬だけ走り、陰茎を弄んでいた手が止まる。
彼の指は止まらず、彼女の稜線が盛り上がって、少しくすんだ色の乳輪をざわざわとさする。
蕩けそうな乳房とは趣の違った、やや主張の強い感触を、指先と指の腹で扱きだす。

「だ、だって私、あまり……その触り甲斐があるわけでも……」
「俺にとっては、玲泉は特別だよ。それに、とっても可愛い」
「んあぁっ! そんな、先っぽばかりいじめたらっ」
「そういう声、もっと聞かせて欲しいな」

玲泉の昂った乳房を、廉也は片手を塞がれながらも丹念に愛撫する。
熱を増してきた乳頭を嬲る。乳輪ごと抓り上げる。捻る。引っ掻く。
甘い声がふらふらと部屋に広がる。指先で綴られる手管の応酬が、生暖かい吐息の中で続く。

「あ、あまり意地悪しないでください……これでも、結構恥ずかしいんですから」
「やっぱりそんなものなのかな……じゃあ、このぐらいにしておこうか。それに、今日は玲泉から、だしね」

玲泉が恨めしげな瞳で見返すのを、廉也は楽しくてたまらないといった面で受けた。
薄暗いベッドの上でも、上気した頬は互いの目で見て取れた。
427: 2011/10/21(金) 23:55:41.51 ID:Fvxggy4/(3/7)調 AAS
廉也はベッドの上に座ったまま、玲泉の口戯を受け止めていた。
彼が立ち上がった体位の方が、陰茎への口戯はやりやすいのだが、二人は特に姿勢を変えなかった。

ぴちゃ、ぴちゃと籠った水音がする。心なしか、キスの時より生々しい響きだった。
廉也が座ったまま、玲泉が口内に彼の陰茎を収めようとしているので、彼女は四つん這いの低い体勢になる。
それを見下ろす彼からすると、彼女に獣じみた辱めを与えている気分になって、一層興奮を高めた。

玲泉が口内で雁首に舌を回す。さらに粘膜全体を使って、廉也に悦びを送ってくる。
手戯の時よりも彼女からの上目遣いの視線が強くて、心臓の裏まで見通された錯覚を覚える。
彼女のすっきりとした顔立ちが、陰茎を突っ込まれて歪んでいる様が、見れば見るほど倒錯的だった。

「うん、そこっ……そうして、くれると、気持ちいいかな。玲泉は覚えるの早いな」

廉也は玲泉の頭を手で撫でた。子供にするような仕草だったが、彼女は満更でもない風だった。
そういう子供っぽいスキンシップに、彼女は飢えているのではないか、と彼は思っていた。
彼女の落ち着いた物腰からすると、ギャップのある一面だったが、彼にとってそれは無性に愛おしかった。

フェラチオのペースが上がっていく。廉也の反応に勢いづいて、さらに舌が動く。
決して巧みなものではなかったが、所作の端々に滲んでくる感情が、廉也の興奮を高めていく。
射精の気配が見えてくると、彼の下肢に力が入る。じゅぽ、じゅっぽ、と空気と粘液が混ざる。
筋肉の収縮を感じて、彼女はついに露骨な音を立てての責めに転じていた。
劇的に変化した刺激を逸らそうと、思わず彼は天井を仰いだ。

(あ、あれっ、これは――天井に、鏡?)

廉也が顔を上げると、ちょうどベッドの上をカバーするように、大きな円鏡が天井に仕込まれていた。
夜空をイメージしたのか、鏡面には北斗七星の柄杓型が透かしであしらわれている。
薄暗い鏡の世界の中で揺らめく影は、ベッドの上での二人を映したものに間違い無いだろう。

(部屋は思ったより普通かな、と思ってて油断してた……ラブホテルって、こんなものもあるんだ)

自分たちの姿なのに、他人の情事を覗きみている感覚がして、廉也は鏡を食い入るように見つめた。
鏡の向こうの自分と目が合う。そこから目をずらせば、玲泉の頭がもぞもぞと蠢く様子が映っている。
四つん這いで奉仕する彼女を、ほぼ垂直のアングルから見下ろすと、彼女を隷属させている趣がより高まった。

(そういえば、玲泉の背中を見ることって、あんまり無かったなぁ……改めて眺めると)

「いやらしいのに、すごく、綺麗だ」

呻き混じりの感嘆が、廉也の口から零れた。しばし鏡の向こうに見蕩れてしまう。
玲泉の後ろ姿は、彼女が身体を震わせるのに合わせて、白い肌に陰が踊った。
ウエストから背骨窪のあたりの、ゆらゆら変わる色味。せわしなく揺すられるふっくらとした尻肉。
時折、所在無さげにベッドを擦る膝下の動き。艶(なまめ)かしい、とはこの瞬間に使うべき形容だった。
特に腰のたどたどした動きは、彼に触れられるのをせがんでいるように見えて、

「あの、玲泉。さっきから、腰……動いて――んぐっ!」
「ぐ、んふっ! ふぁっ、あ、ご、ごめんなさい、つい……」

どうやらこれは、玲泉にとってまったく予想外の指摘だったらしい。
428: 2011/10/21(金) 23:56:43.88 ID:Fvxggy4/(4/7)調 AAS
「すごいな。まだ触ってもいないのに、膝までびしょびしょになってて。こんなこと初めてじゃないか?」
「あまり言わないで下さい……自分でも驚いているんですから」
「これを中に入れられた時のこと、想像しちゃったんだ」

仰向けに横たわる玲泉は、目を伏せたままぼやいた。その正面に座る廉也は、本気で感心しているようだ。
彼の指摘通り、彼女の両腿は秘所からの愛液が幾筋も跡を残していた。

「さっき舐めてもらってる時にも、随分物欲しげな腰の動きしてたと思うけど」
「あなたって人は、一体どこ見てたんですか。あさっての方を向いてたかと思えば」
「すごいこと、して欲しかったのかな。どうなの?」
「どうあっても私の口から言わせるつもりですか、あなたは」

完全に緩みきった顔の廉也に、玲泉は呆れ半分、可笑しさ半分の溜め息をついた。
口戯の時から、いやそれよりも前から今まで、下腹部がじわじわと疼いていたのは確かだったが、
彼女自身でそう感じているのと、彼から指摘されるのでは、心境が大きく違う。

「そうやって私を狼狽させるの、好きなんですか」
「好きか嫌いか、と言えば好きだな。でも、玲泉だって今日は随分飛ばしてくれたよね。
 街のど真ん中であんなこと言われてさ、正直頭が真っ白になったよ」
「それなら、おあいこということで」

玲泉は秘所を廉也の前に曝していた。薄めの陰毛が、愛液に濡れてべったりと張り付いている。
小さな灯りからの照り返しが、陰翳の中の女唇を可視領域に浮かび上がらせる。
彼は足腰の位置をあれこれ調整しながら、陰茎を秘所に宛がっていった。

「いつもと勝手が違う様ですが、もしかして備え付けの方を着けているんですか?」
「うん……何だか、いつもより薄い気が。まさか、追加料金取られたりするかな。別にいいけどさ」

雰囲気が削がれない程度に、あえて軽口を叩いてみる。まだ色欲に身を任せ切れていない面が、二人にあった。
照れ臭さに近いものが残っていた。それはそれで、心理的な興奮の種になっていたが。

「じゃあ、行くよ。玲泉――好き、だよ」
「来て、ください。廉也さんの、思うままに」

廉也が腰を突き入れ、陰茎が玲泉の秘所を咥え込む。粘膜と熱を籠らせた肉が擦れ合う。
彼女は女唇が陰茎に割り開かれる感触を、半ば夢心地で受け入れていた。

抽送が始まる。最初はゆっくり、余裕のあるリズムで浅いところから深いところを往復する。
嬌声と嘆息が混じり合って、玲泉のくちびるから溢れてくる。
まだ激しくも深くもないのに、子宮が待ち遠しがってむずかるようだった。

(廉也さんは、私にこんな悦びまで教えてしまった。私の誰にも触れられない所が、覚えてしまった)

「廉也、さん、もっと、奥まで……奥まで、あなたを、教えて下さい」
「あ、いや、また焦れったくなったのかい。ごめん、ちょっと、いつもに増して余裕が……」

玲泉から見える廉也の顔は、息苦しそうに汗を浮かせていた。そこにあるのは、本当に快楽なのだろうか。
我慢したほうが気持ちいい、とかつて彼から聞いた記憶があったが、玲泉はその言い分が理解出来ない。
ここまで情交で深く繋がっている時に、わざわざ辛抱するなんて彼女は一慮もしない。
彼女は彼の手首を捕まえてぎゅっと握っていた。それで、指先まで肉体を重ねられた気がした。
429: 2011/10/21(金) 23:57:46.17 ID:Fvxggy4/(5/7)調 AAS
荒い吐息を漂わせながら、二人の肌がぶつかり合って、ぱん、ぱん、と弾けた音を立てる。
薄暗いベッドの上で、二人の四肢が縺れ合う。愛液が後から後から流れ落ちて、廉也までも濡らしていく。
女陰の中を蹂躙される度に、玲泉は嗚咽めいた声を上げてしまう。

「ふあぁっ! れ、廉也さん、そこ、突かれる、と――っ」
「ここかな。気持ち、いいって、こんなに奥が好きなんだ」

廉也は玲泉の懇願に応じて、こつこつと女陰を探った。
陰茎に注意を払いながらの探索は、動きこそ緩慢ながら念入りだった。
そして、隙あらば絡みつき精を絞りとろうとする女陰の襞の内、微妙に感触の異なる部分を捉える。
そこを廉也が繰り返し陰茎で押し叩きだすと、玲泉の下腹部で茹だっていた悦楽が、一気に強くなって彼女の全身を覆う。

「ひっ――い、いぃっ、そこ、そこ感じてっ――んあぁ! ぁあっ、はぁああっ!」

玲泉の脚は熱に突き動かされて、無意識で廉也の腰に巻き付いていた。
抽送でダイレクトに揺さぶられる下腹部は、受容の限界を超えて淫欲に躍っていた。
臍から胸まで、全てが熱に埋め尽くされたように麻痺して、肺の呼吸さえままならない。

廉也がスパートをかけるべく、彼の身体を倒して玲泉に密着させる。
さらに彼女の肩に両腕を回して安定させ、子宮そのものを揺さぶらんばかりに陰茎を打ち付ける。

「ひああっ、い、いいです、奥、突いて、はぁああっ、んあぁあっ!」
「玲泉、玲泉っ、俺、もうすぐ……っ」

絶頂の波が寄せて返し、寄せて返し、それがどんどん深く大きくなっていった。
それがついに玲泉の琴線まで滲み通す。軽い絶頂が走って、玲泉は首を天井に向ける。

(あ、あれ……何、あれは、私……?)

天井の鏡に映った人間を、玲泉は直感で自分だと悟った。
湯気が出そうなほど汗ばんだ顔に、銀髪が乱れて張り付いている。相好は泣き笑いに染まっている。
男に肉孔を抉られ、かすれかすれの嬌声を上げて、女の姿が鏡面をのたうっている。

(私、私があんな顔して……でも、すごく幸せそう……)

玲泉の全身が不規則に震えだす。廉也は奥底に陰茎を押し付けながら、彼女を強く抱き寄せた。
拍動のようなリズムで迫ってくる絶頂感に意識を洗われながら、玲泉はまだ鏡の中の自分を見つめていた。
鏡の中の玲泉も見つめ返してきた。羨望とも優越感ともとれそうな双眸だった。
やがて、その視線が恍惚に塗り潰されていく。

「ひっ、ひぁっ、も、もう、わたし――んあぁっ、ふぁああっ!」
「う、くっ、俺も、すぐ、出そう、で――」

感覚が溶けていく。口を衝いて出る喘ぎが、もう玲泉自身にもコントロールできない。
廉也の腕の締め付けを感じる。陰茎で奥深くまで貫かれる。鼓動が伝わりそうなほど身体を寄せている。
すぐそばで荒れた息遣いが耳朶を撫ぜている。混ざり合った二人の匂いが、鼻腔を喉まで満たしている。

廉也の陰茎が不意に大きく跳ねた。ついに彼の限界が訪れたらしい。
玲泉の脚は力を失って、がっくりとベッドの上に投げ出されていた。腕だけはかろうじて彼の背に引っかかっていた。
快楽が脳髄で飽和して、溢れたそれが霞のように立ち現れて、彼女の血肉を覆っていた。
そんな朦朧とした彼女の中で、女陰だけが本能に従って、なおも陰茎を貪るべく散発的に蠢いていた。
430: 2011/10/21(金) 23:58:46.27 ID:Fvxggy4/(6/7)調 AAS
「誕生日プレゼント、ですか」
「うん……本当は帰りの船で渡すつもりだったんだけど、タイミングが無くて、さ」

情事の翌朝、チェックアウトのための身支度が終わった時に、廉也は玲泉に声をかけた。

「なるほど。昨日の廉也さんはどこか挙動不審だと思ってましたが、タイミング測ってたせいですか。
 ……それとも、さっき荷物を整理してる時に、渡しそびれたのを気がついたとか」
「え、いや、そんなことは、と、とにかく今見て欲しいんだ。昼間の船じゃ、雰囲気が出ないからさ」
「雰囲気……ですか。それでは失礼して」

廉也が渡してきたものは、掌よりやや大きい程度の、丸みを帯びた正方形の箱だった。
外装は肌慣れない濃紺の起毛だった。正方形の側面には、黒い線が水平に走っていた。
玲泉は両手でその箱を持っていたが、右掌に箱の底面を載せて、左手で箱の蓋を開いた。

「あら、これは。指輪ですね。これを、私に?」
「そうだよ……まだ俺は高校生だけど、来年の誕生日は一緒に過ごせないかも知れないんだ。
 だから、どうしても今年の誕生日に渡しておきたかったんだ。一日遅れになっちゃったけど」

濃紺の箱の中に、銀色に光るシンプルなリングが鎮座していた。
つるつるとした細い環が二つ重ねられて、途中でメビウスの輪のように捻られて上下が入れ替わっている。

「廉也さん。折角ですから、今ここでつけていただけませんか」
「分かった、ちょっと手貸して――その、やっぱり左手に?」

玲泉は右手に指輪のケースを載せたまま、廉也に向かって左手を差し伸べていた。

「気分の問題です、気分の。さあ、あまりまごついてると部屋の時間が来ますよ」
「それじゃ行くよ……あっ、しまった。もう一号小さくしとくべきだったかな……」

廉也が玲泉の薬指にリングを填めた。リングは関節を掠める程度で、すんなりと指に収まった。
どうやら彼の見立てよりも、リングがやや大きかったらしい。
玲泉は左手を顔の近くまで寄せて、じっとリングを眺めていた。

「これ、島でも着けていていいですよね」
「あ、それはその……玲泉が着けていたいのなら」
「ふふ、それはさすがに……ということですか。それでは、これは私だけの宝物にしておきましょう」

玲泉は、視線を自分の左手から廉也の顔へ移した。どちらからともなく、笑みが浮かんできた。
431
(3): 2011/10/22(土) 00:00:06.91 ID:Fvxggy4/(7/7)調 AAS
秋の潮風と快晴の空の下、廉也と玲泉は島行きの連絡船の座席に、並んで座っていた。
乗客は船内にちらほらと見えるくらいだったが、二人は膝が触れ合うほど近くにいた。
二人の話は、学校のこと、それから島の住民のことなど、普段通りのお喋りだった。
それらの話題がひと通り尽きて、二人で海を眺めているときに、不意に玲泉が話を切り出した。

「そういえば、今朝これを渡すときにあなたは、確か……来年は一緒に過ごせないかも知れない、
 と言ってましたよね。ということは、島を出てプロになるおつもりですか」
「……うん。まだ俺と父さんしか知らないけど、スカウトの人が何球団か入れ替わりに来ててさ。
 大神目当てで島に来てたんだろうな、と思ってたけど、どうやら俺をドラフトで指名するつもりらしい。
 もう、プロ志望届けも出してしまったよ。プロに入ったら、呪いとは別の意味で命懸けだ」

廉也は笑ってみせたが、玲泉はその笑いの裏に緊張が横たわっているのを察した。
プロ野球選手の道には、一度きりの甲子園で勝つことにも負けないプレッシャーがかかっているようだ。

「今度は、私も本当に純粋な気持ちであなたを応援できるんでしょうか。そうであれば、私は嬉しいです。
 あなたが満足するまで、プロで野球をやってきてください。それが、私の望みです」

思い返せば、玲泉が素直な心で廉也たち日の出高校野球部を応援できるようになったのは、
やっと彼らが甲子園出場を決めてからだった。彼女が吹っ切れるのに、そこまで時間がかかった。

「何だかね……玲泉がそう言ってくれると、どうにかなりそうな気がする」
「買い被りですよ。今までだって、結局あなたとその周りの方々の力でやってきたわけでしょう」
「昨日言っただろ。玲泉は特別だ、って」

廉也はそれ以上説明しなかった。玲泉も追求しなかった。
理屈では説明できないところに、彼らの絆があったから。

その絆が実を結ぶまで、あともう少しだけ時間がかかりそうだった。

(おしまい)

好きなキャラでもエロネタがまったく頭に浮かばない場合もあれば、
ただネタ思いついただけでのキャラで書いてる内に愛着が湧いてくることもある。
432: 2011/10/22(土) 00:51:17.39 ID:oxkpIMWB(1)調 AAS
>>425-431
GJ、ちょっと積極的な所が非常にエロくて
エロ以外の部分でも二人の精神的な繋がりが感じられるのがたまらんかった
433: 2011/10/22(土) 03:13:22.08 ID:r7UwRGlA(1)調 AAS
>>431
GJ!
二人の夫婦のような心の繋がりが良いね
434: 2011/10/22(土) 08:17:14.07 ID:Q8dYUnx9(1)調 AAS
GJ!、本当におもしろかったです。
メビウスってなんだったっけ
435: 2011/10/22(土) 23:35:07.02 ID:i0mNhz+j(1)調 AAS
>>431
GJ、天本さんがこんなに艶めかしいとは…
436: 2011/10/23(日) 17:42:13.32 ID:LnXuNPsn(1)調 AAS
>>431
GJ、エロイしニヤニヤした
437: 2011/10/23(日) 23:13:32.48 ID:PO0dS7VS(1)調 AAS
GJ
エロあまほんわかな話だった

天本さんも誕生日近いけど、維織さんも誕生日近いね
438: 2011/10/24(月) 08:26:20.07 ID:jRpa5bce(1)調 AAS
文化の日も近かったりする
文化祭ネタって意外と少なかったよね
439: 白い恋人 2011/10/25(火) 00:38:20.34 ID:qQj2vSiA(1/14)調 AAS
流れをぶったぎってしまって申し訳ないのですが、ボツにしてた話を
まとめたので投下させていただきます。
440: 白い恋人 2011/10/25(火) 00:38:33.18 ID:qQj2vSiA(2/14)調 AAS
三月十四日、ホワイトデー。
春の足音も近い日。
恋人達が街中を席巻する日。
無条件に幸せに浸る日。
そんな、白く甘い日とはあまりにかけ離れた、無骨な廃ビルに俺達は帰還した。
窓から差し込む僅かな月光と、切れかけの電灯だけが頼りの、薄暗く、だが慣れ親しんだ二人の部屋。
「ふぅ」
腰を下ろして、ひんやりする白壁にもたれ掛かり、赤い頬を撫でる。じんじんと痛む。
その痛みをくれたのは、俺とやや離れて、膝まで覆う長い外套をすっぽり着込んだ、ちょこんと座る正義の味方。
今日は、メンテナンスの日だった。
この間の激戦――敵は、触れたものを爆弾に変える能力者、さながらボンバーマンのごとく爆弾を連発する相手になかなか近づくことができず、非常に苦戦を強いられた――
を制し、その報酬として最高級のサイボーグ用の人工皮膚を手に入れ、ちょうど良いタイミングだったと言うこともあって、
定期検診も兼ねて黒野博士の研究所に三時間ほど籠っていた。
博士失踪後も変わらぬ姿でひっそりと聳える悪の巣窟を、俺達は使わせてもらっている。
ツナミに拐われたのだろう、とブラックは以前言っていた。
普段は平らな彼女の声の、沈んだトーンは今も記憶に新しい。そんな、主を失ったことなど知らぬ存ぜぬの無表情な鉄屑と、よくわからない機材の山のなか、
俺の彼女ははいっつも一人で自分の修理、点検を行う。
手伝おうかと申し出たが、そいつ曰く、『気持ちは嬉しいけど、みっともないから嫌』らしい。
そう言われたら何も反論出来ない俺は、暑い日も、寒い日も、雨でも雪でも、例え何時間かかろうとも外で待ち続けて、必ず一緒に帰ることにしている。
それは決して心遣いでも責任でもなく、そうすることが当然だから待つのであって、それはそいつも重々承知済みだ。
だから、一度としてそいつは俺にありがとう、なんて言ったことはない。
ただ、じっと待つ俺に向かってそいつは息をするように手を差し出し、俺は笑って頷き、そっと朱そいつの手をとる。それだけだ。そう、それだけ……の筈だったのだが、
ホワイトデーと言うこともありハイテンションだった俺は、いつも通りそいつの手を握る時に、少しだけこう、ぴろっと、上着をめくって新調した中を確かめようとして、それで。
名に違わず朱に染まったパートナーから、強烈なパンチを喰らったと、そういう訳だ。
……いいツッコミだった。タイミング、勢い、どれをとっても巷の凡百の芸人が霞む程の、それくらい素晴らしい一撃。
俺も悪かったとは思う。結構な恥ずかしがりやで、ちょっとからかうとすぐに文字通りの鉄拳が飛んでくる、そんなことは知っていた。
デリカシーに欠けていたかな、とも思う。でも、ここまで引きずらなくてもいいじゃないか。
なぁ、そろそろ許してくれよ――
441: 白い恋人 2011/10/25(火) 00:39:09.53 ID:qQj2vSiA(3/14)調 AAS
「な、朱里?」
相変わらず返事はなかった。だが本気で怒っている訳ではないらしい。隣に腰を下ろしても、何も言わない。
ちらり、と横目で覗き見る。
すると視線を感じたのか、ぷいっとそっぽを向かれてしまった。
そのしぐさ一つ一つが愛らしくて、俺は腹のなかで笑う。
下手したら、もう許してくれているのかもしれない。
付き合ってこのかた喧嘩とは縁が無かったから、根拠はどこにもないけれど。
「悪かったよ」
くしゃ。くるくるふわふわの癖っ毛に手を添えて謝罪する。
「ちょっと調子に乗りすぎた。」
肩を掴んで、そっと体を寄せる。感じる柔らかな肉感。
「お詫びって訳じゃないんだけど、渡したいものがあるんだ。」
「……?」
ようやくこっちを向いてくれた、そんな朱里の不思議そうな顔をよそに、ごそごそと隠しておいた小箱を取り出す。
真っ白い上地に、朱色のテープを巻いた、シンプルなラッピング。
だが、込めた心意気はそんじょそこらの手作りには負けない。
「はい、朱里。プレゼントだ」「なによ、これ」
「チョコレート。ちなみに手作り」
未だ解せないと言った面持ちを崩さない朱里に、俺はひとつ、ヒントを出した。
「問題です。今日は何日でしょうか?」
「今日、は三月十四日……。あ、成る程。ホワイトデー、ね」
「ご名答だ」
正解なのだが、実は完答ではない。
ま、でもこっちとしても今はまだ知られてない方が面白いからいいか。
「でも、あたしはあんたに何もあげてないわよ」
「何言ってんだ。俺は一ヶ月前に、確かに立派なチョコレート……、っぽい何かを受け取ったぞ」
今度は、自然に飛び出る笑いを抑えようとはしなかった。いや、出来なかった。ぴきんと固まる朱里が何ともおかしかったからだ。
一ヶ月前のバレンタインデー、膨れっ面でぶっきらぼうに渡してきた箱の中身はお世辞にも整っていたとは言えず、味も大雑把なもので、
チョコレートとしてはあまり良い出来ではなかったのかもしれない。だが丹精込めた丁寧な行程と、
それを踏破するに要しただろう痛々しいまでの努力の結晶の痕跡は、贈り物としては至高の一品だった。
「俺は嬉しかったよ。朱里がくれたチョコは確かにちょっと不格好だったけど、そんなこと全く気にならないくらい、朱里の頑張りが、必死さがこもってた。
俺のために手を尽くしてくれたんだろ?」
「あ、あたしは別に、そんな……」
まごまごしながら、朱里は言葉を濁す。
朱色に染まるその顔色から、俺は瞬時に判別した。
442: 白い恋人 2011/10/25(火) 00:39:38.40 ID:qQj2vSiA(4/14)調 AAS
レベル2だ。
朱里は感情がすぐ表に出る。今みたく朱に彩られた朱里は、シャイレベル全4段階中のレベル2、と俺は勝手に呼んでいる。
「だから、俺も頑張らせてもらった。朱里の贈り物にふさわしいお返しになるように、な」
未だ迷っている朱里の背中を押すように、くっ、と小箱を朱里につき出す。
「受け取ってほしい。俺なりの、朱里への気持ちを」
そういや、以前朱里は言っていた。
ただで物を貰うってことは、プライドで買うってことと同じだ、と。
その言葉を省みるに、朱里は自分に満足してないのだろう。
バレンタインチョコレートを、もっと上手に作りたかったのだろう。
悔しかったのかもしれない。だから、受けとるべきか否か、自分と自分の狭間で悩んでいるのだ。妙なとこ真面目な朱里らしい悩みだった。
俺はそれ以上、なにも言わない。短い付き合いじゃないし、朱里の性格は大体わかっている。伝えるべきことを伝えたら、後は朱里の判断を待つだけだ。
それでも、どうしても決めきれないときは、朱里が自ずと助けを求めてくる。
俺はパートナーなのだ。その時に受け止めてやればいい。
「じ、じゃあ、あんたがそこまで言うなら、頂いておくわ。……ありがと」
どうやら今回は、必要なかったみたいだが。
「ああ、どうぞ」
なかなか素直じゃない朱里の、最後の呟きに凝縮された本心だけで、俺は幸せになれる。
それに今日は特別な日。二人でじっくり甘えることにしよう。
443: 白い恋人 2011/10/25(火) 00:40:28.29 ID:qQj2vSiA(5/14)調 AAS
「……ごちそうさま」
「お、どうだった?」
「おいしい。っていうかあんた何者?一体どうやったらこんなにおいしく作れるの?」
どうやら、努力した甲斐があったみたいだ。
納得いかないらしい朱里に、俺は勝者の笑みを浮かべる。
「凝り性なだけだよ。時間と手間をかければ、誰でもある程度までは作れる。……最低限の料理センスがあれば」
そう。ヒーローは驕らない。黙して自らの精進に心血を注ぐのみ。でも俺はそこまでできた人間じゃない。頑張ったからにはそれ相応のご褒美ぐらい欲しい。じゃあ誰から貰う?決まってる、朱里からだ。
そう結論付けて、俺は朱里にビーンボール紛いの釣り球を放った。
「う、うるさい。どーせあたしは料理オンチよ。チョコのひとつも作れなくて悪かったわね」
再び、ぷいっとあらぬ方を向く朱里。
予想通り釣り球に引っ掛かり、拗ねてしまった朱里の、その反応を咀嚼して存分に味わう。
そうして得た相手の成分を解析して、秘された相手の情報を手にし、次に投げ込むボールを決める。気分はマウンド上。
俺が投じたのは。
「ごめんごめん、拗ねるなって」
「別に拗ねてなんか……」
うそつけ。
「わかったわかった。そうだな、うん、来年は二人で一緒に作ればいいんだ。んで取り替えっこしよう。な、どうだ、朱里」
「ぇっ……………………、うん、そうしよ」
一度浮いて相手を誘い、うねるように沈むシンカー。
望む答えを、欲した姿を朱里から引き出した俺は、一死一、二塁でセカンドゲッツーに打ち取ったかのような、妙な達成感を手に入れた。
追い込んだ後は、一球誘い球で相手の反応を伺い、次の相手の動きに見当をつけて、ウイニングショットを投げ込む。
すると、相手は自分の予想通りに動き、結果として自分の手中に堕ちる。
この辺り、話術と投球術は似ているのかもしれない。そんなことを、か細い返事と共にレベル2.5に上昇した朱里を横目で観賞しつつ、ぼんやりと思った。
444: 白い恋人 2011/10/25(火) 00:41:02.44 ID:qQj2vSiA(6/14)調 AAS
……。
…………?
………………むぅ。
おかしい。
なにがって、テンポと言うか、流れとでも言うべきか。
とにかく停滞している。
夜、朱里と二人っきりのホワイトデー。
願ってもないシチュエーション。
普段ならもっと自然に話が弾むはずだ。なのに今日は先の会話が終わってから、沈黙がこの場を支配している。
何とも、居心地の悪い空気。
俺に落ち度があるのかと原因を探る。
が、いまいち心当たりがない。つまり、俺はいつもと変わらないわけだ。
と言うことは、消去法により朱里がいつもと違う、ということになる。
我ながら下らない考えだと思いながらも、ひょっとしたら何かあったのかくらいの心持ちで、なんとなしに朱里を見ると。
「あか……り?」
ひょっとしたら、どころではない。
顔を紅潮させ、なぜだかレベル3にアップした朱里がもじもじしながら座っていた。
時たま体を揺らし、なにやら考え込んでいる。俺の呟きも耳に入っていない。
明らかに異常だった。声をかけようとしたその瞬間に、朱里が異様に熱っぽい、それでいて控えめな声を漏らした。
「ねぇ」
「うん、どうしたんだ?顔真っ赤だぞ」
「そ、そのさ。今日のあたしって、キレイ……なのよね」
「ああ、そうだな」
無論、朱里はいつも、たとえ傷だらけでも、綺麗で、美しい。だが、それは俺の主観的な問題であり、客観的に見るとメンテナンス直後の今日の朱里こそ一番美しいだろう。
「あ、あんたのせいでもあるのよ。あんたのチョコレートが美味しすぎたせいで、あたしのチョコじゃ釣り合わないなって思ったんだからね」
「そんなこと」
「そんなことない、あんたはそう言ってくれるでしょうね。でも、うん、そうね、これはあたしのプライドの問題なの」
すっと立ち上がり、靴が床を打つ音をベースに、朱里はゆっくり部屋を回る。
「色々考えたんだけど、あたしはあいにく無一文だし、特別あんたに何かしてあげられる訳でもないわ」
「でも、ほら」
「今日のあたしはメンテナンス直後で、まだ傷ひとつないはずなのよ」
「今日しかない。そう思って……」
一端言葉を切って、朱里は立ち止まった。
窓から差し込む、頼りない白光の帯が朱里を照らし出す。ややあって、朱里が外套のチャックに手をかけた。息を整え、目を瞑り、そして意を決したのか―
445: 白い恋人 2011/10/25(火) 00:42:49.00 ID:qQj2vSiA(7/14)調 AAS
「だから、あのね……、あたしを、あたしを……、その、……あげる……」

朱里は、外套を脱ぎ捨てた。
バサリ。長い繭は翻り、そっと地に落ちる。
傷ひとつない、雪原のように真っ白な裸身を晒し、朱里は顔だけを沸騰させていた。片腕で胸部を、もう片方で股間を隠し、
それでも隠しきれない部位を闇に逃がそうと、懸命に体をよじっている。
窓の枠を境目に、光と闇で二分されるシルエット。
手のひらから僅かにはみ出した恥毛は光を帯びて、妖しげに輝いていた。
つう……、と股部を伝う一筋の銀の雫。月光と闇夜のコントラストに絶妙に隠された、魅惑の裸体。
レベル4、限界を迎えた深紅の顔。
「ふ、あ」
名前を呼ぶのももどかしく、俺は無言で抱き締めた。
朱里の熱っぽい吐息が首筋にかかり、俺の愛欲をさらに駆り立てる。もっと朱里を感じるために、
思いもよらない朱里の最高の贈り物を存分に堪能するために、俺はさらに抱擁を固くした。
完全に体を密着させて、やや頼りなくも柔らかな二つの果肉を胸板で頬張る。
しっとり湿った肌を左手でなで回し、右手で肉付きの良い臀部を喰らい、蜜の溢れ出る水瓶は、ズボン越しにギッチリ張り詰めた俺の欲棒で蓋をした。
くしゃ、とひしゃげて、縮れた朱里の柔毛の感覚が気持ちいい。
そして、最後に残った朱里の小さな口は俺の口でふさぐ。
「……んちゅ、くちゅ、ちゅっ」
互いの舌を味わい、互いの唾液をすすり合い、互いを求め合って。
「ぷはぁ」
激しく長いキスを終え、一端唇を離した。
(だから、あんなに恥ずかしがってたのか)
あのコートの下は全裸だった訳だ。つまり俺は帰り道に、せっかくの朱里の取って置きをつまみ食いするところだった。
少し冷静さを取り戻した頭の中で、小さく朱里に謝って、そして尋ねる。
「ふぅ、いいのかな、俺、こんな凄い贈り物貰っちゃって」
「んぅ……。はぁ、い、いいのよ?だって、きょうのあたしは、あんたのもの、なんだから」
『あたしは、あんたのもの』
阿吽の呼吸で繰り出された、無形の言葉となった強烈な媚薬が、頭のなかで繰り返しこだまする。
朱里の熱っぽい顔も相まって、それが反響する度に、激しく脳を揺さぶり、俺の理性をすり減らしていった。
もう十分だ。もう俺を止める俺はいない。
普段なら有り得ないだろう、朱里の不器用な精一杯の誘惑が、堪らなく愛らしく、いじらしくて。
「じゃあ、遠慮なく貰おうかな。いただきます、朱里」
「……うん、どうぞ」
崩壊寸前の理性で、なんとか食前の挨拶を交わしてから、俺は欲望を解き放った。
446: 白い恋人 2011/10/25(火) 00:43:37.16 ID:qQj2vSiA(8/14)調 AAS
「しかし、まあ、微妙なサイズだよな」
「……うるさい」
くっくっ、と笑う。
貧しいと形容するには酷な、だがしかし中くらいには届かないい、俺にとって、そして朱里にとっても悩ましい胸。
普段表には出さないが、密かにその大きさを朱里が気にしているのを俺は知っている。
「俺は、好きだよ。朱里のおっぱい」
「ばか」
「ああ。男ってのはバカなんだよ。えい」
「っひぁ、ひぅ!」
朱里のくぐもった嬌声を肴に、浅い谷間に顔を埋め、かぷり、と白桃にかぶりついた。
充血し、ピンと立ち上がった小さな種を舌先で弾く。
果肉を唇で吸い上げて、赤い印を刻みながら、空いたもう片方を右手でわしづかむ。
手のひらにすっぽり収まってしまう、やっぱりちょっと物足りない胸。
だが、押せば沈む柔らかさと、一度触れると吸い付いて離さない潤いは一級品だ。
「ふぅ、美味しいよ、朱里。……ちょっと物足りないけど」
名残惜しいが、憎まれ口を叩いて一旦口を離す。
「はぁ、ふぅ……うるさいっ。いいのよ、あたしは底辺を知ってるから。そいつと比べたらよっぽど……」
「底辺?」
要領を得ない言葉に、一瞬考え込む。が、すぐに理解した。
脳裏に浮かぶ、黒髪の小柄なヒーロー。確かに彼女は見るからに絶望的で――
「つっ」
体の何処かに、軽い痛みが走った。
「ん、どうしたの?」
「ああ、いや、なんでもない」
「そう。じゃあ、えっと、あんまりじろじろ見ないで、早くしてよ。……恥ずかしい、じゃない」
すでにグショグショの太ももを閉じて、二つの果実をおずおずと隠し、朱里は蚊の鳴くような声で呟いた。
その姿は、普段とのギャップが激しいどころではなく。
「ちょ、ちょっと!?いくらなんでも速すぎ……、やんっ、ふっ、ゃああああぁ!!」
朱里にダイプした俺は、体液でぬめったお互いの四肢を絡め合った。
「んっ、やぁっ、くぁっ!」
その勢いのまま、やや激しく胸を揉みしだく。
俺の手がこねるたび、むにゅむにゅと変幻自在に形を変える、パン生地のような感触が気持ちいい。
「ひっ、ちょっと、どこ、舐めてるのっ!?」
「いろいろ。んん、朱里の味がするよ」
首筋に、脇腹に、二の腕に、おへその回りに。
ぴちゃぴちゃ舌を這わせて、朱里を吸い付くす。
発汗した生地から舐めとる、しょっぱさ混じりの朱里の味。
俺だけが知る、極上の味だ。
447: 白い恋人 2011/10/25(火) 00:44:26.31 ID:qQj2vSiA(9/14)調 AAS
「あっ、だ、だめ、耳はぁっ!ふゃっ!んあああっ!!」
もちろん聞く耳など持たず、息を吹き掛けてマッサージし、唇で耳たぶを優しく挟む。
甲高い声をあげて鳴く朱里は、もう快楽の波に身を任せてしまったようだ。
日頃、行為の時は何とかして自分の声を堪えようとする朱里からすると、何とも考えにくい姿。
でもまぁ、今回に限っては誘ってきたのは朱里の方だし、当然と言えば当然の反応かもしれない。確かにそうかもしれないのだが、それでも目にしたことのない、
新しい朱里の一面ということもまた事実だった。
(かわいいじゃないか……、畜生)
パートナーとして、少なくはない時間を共に過ごし。
恋人として、互いを必要として。他の誰よりも朱里のことは解っている、つもりだったのだが。
(なーんか、なぁ)
こんな朱里を知らなかったなんて。
勿体ない。勿体なさすぎて、勿体なさすぎて。
「俺は悔しいぞ、朱里。……えい」
「な、何がよ……、んふぁ!?やめ、やめてぇ!」
止めませんとも。
手持ちぶさたの左手で、凛々しく起ち上がった乳首をぎゅっと摘まむ。
右手は湿った縮れ毛をかき分け、ぷっくり膨れ上がった豆を見つけた。期待と、好奇心と、ちょっぴり憂さ晴らしを孕んだ二本の触手で、俺は朱里に襲いかかる。
「ちょ、と、本当にもう、そこはだめ、だから……、んぁ!んあああああぁぁぁ!!」
ぷしゃあ、と湧き出た甘美な液体が、右の触手の渇きをうるおしていく。
快感にびくびく波打つ朱里の潤んだ瞳が、上気した肌が、立ち上る淫らな香りが、俺を赤黒い欲望へと押し上げる。極上のメインディッシュを前に、俺のおあずけもちぎれんばかりに磨耗していた。
無理だ。
これ以上の我慢はしたくない、というか、出来ない。
ズボンとパンツを手早く取り外し、狙いをつける。
「いくぞ、朱里。もう限界だ」
「はぁ……はぁ……、ふぇ?ひょ、ひょっと、まっへ……、まだ、イった、ばっかり……、あ、あああ゛!!」
一気に貫いた。
朱里の声にならない叫びが聞こえる。
きっかり一ヶ月振りの、愛する器の中。
空白を埋め尽くすために、寂しかった日々を補完するために、朱里は俺を強烈に締め付け、俺は朱里を突き上げた。
恥も外聞もなく、ひたすら快感に悶える朱里に満足しながら、心のままに食らいつくしていく。
飛び散る汗が混じりあう度に、止めどない愛液が溢れる度に、強まる朱里への衝動。満腹に近づくにつれ、さらに膨張するソレ。
その底無しのような胃袋にも、やがて限界は来る。
「うあっ、そろそろだ、朱里!」
「ふぁ、あ、あたしも、もう!」
「いく、ぞ、朱里!」
「う、うんっ!あふぅっ!い、一緒に――」
448: 白い恋人 2011/10/25(火) 00:45:40.15 ID:qQj2vSiA(10/14)調 AAS
腕に感じる、確かな暖かみ。
きめ細かく、弾力性に富む肌をさわさわと慈しむ。
朱里は子猫のように目を閉じて、とても気持ち良さそうに俺の手を受け入れていた。
「ありがとう、朱里」
「え?」
「とっても良かった。こんな素晴らしい贈り物を貰えて、俺は果報者だよ」
「お礼なんてやめて。……言ってるでしょ、これはあたしのプライドのためなんだから」
「そっかそっか。じゃあ、そうだな、ごちそうさまでした、かな?」
「うん。気持ち良かった?」
「ああ、とっても。……朱里はどうだった?」
もう理性の電源は復旧したのか、朱里の顔色は即座にレベル3まで上昇した。
「……ぅん、気持ち良かった」
「そうか。そりゃよかった。今日の朱里は随分積極的だったしな」
「……うるさい」
あはは、と笑って、ふわっふわの髪を、そっと撫でる。
所々跳ねて、くるくる複雑にカールした、素直じゃない髪。
でも、とっても柔らかく、繊細な手触り。
いかにも朱里らしい髪質だ。
そんな、他愛もないことに笑っていると、朱里が俺の手の上に、ぴと、と手を重ねた。
「ね」
「ん?」
「綺麗でしょ。あたしの肌」
「ああ、そうだな」
言葉を交わす間も、ずっとずっと、その肌を愛でる。
朱里は頬を染めたまま、さらに身体を寄せて、お互いに未だ裸なのだが、それもいとわず俺にしなだれかかってきた。
「お、おっと」
慌てて抱き止める。小柄な朱里だが、体重はそれなり以上に重いのだ。
「あったかい……。ふふ」
「おいおい、随分甘えん坊だな、今日は」
「あら、悪い?……たまにはいいじゃない。正義の味方だって、あたしだってね、その……」
もじもじと、語尾を濁した声が震えていたのは、聞き違いじゃないだろう。肩に乗っけられた朱里の頬からも、熱を感じる。
こんなにも……ホワイトチョコレートより白く、甘い朱里は、次いつお目にかかれることか。そう思うと無性に勿体なくなって、ちょっぴり強く朱里を抱き締めた。
「そーだよな、何てったって朱里は女の子だもんなー」
ぶるぶるぶる。恥ずかしげに頷く朱里の震えが伝わってくる。
「だ、だから、今日はたくさんあたしを見て。あたしを感じて。今日のあたしは、傷ひとつなくて、白くて、いっちばんキレイなんだからね」
「そっか。……わかったよ」
朱里の言葉に応じて、俺は抱きかたを少し変えた。
赤ん坊をあやすように、頭とお尻の下に手を差し込んで、朱里の全てを視界に納める。
羞恥に頬を染めて、朱里は目を瞑っているが、その砕けた安らかな表情を見ることが出来て、俺は朱里のそばに居て良かったと、心から思う。
正義の味方にだって、休みもご褒美も必要なのだ。
いつもお疲れ様。
呟いて、俺は朱里に覆い被さってキスをする。小さく朱里が鳴いた。
「これでいいかな?」
「もう一回」
「……わかった」
ちゅぱ。
ありったけの愛を込めて、もう一度口づける。
「もう一回」
ちゅ。
「もっと」
「よくばりめ」
「いいの。今日のあたしはあんたに甘えるの。だって、ほら、今日はあたしたちが……」
ぶちゅ。言われてしまう前に、ちょっと強めに口をふさいだ。
449: 白い恋人 2011/10/25(火) 00:46:31.41 ID:qQj2vSiA(11/14)調 AAS
「……知ってたのか」
「あんたこそ」
「忘れるわけないだろう」
「あたしも一緒よ」
「……それもそうか」
今日はホワイトデー。三月十四日。三月三週目の、運命の日。そう。今日は――
「だから、もっと」
「……そうだな」
ちゅう。
「もっと」
くちゅ。
「もっと」
「もっと」
「もっと……」

ぷつん。黒髪の少女がリモコンを押すと、モニターがブラックアウトした。
「あ・か・り」
青髪長身の女性が、ついさっきまで画面の中で熱烈な愛を営んでいた、くるくる巻き毛の頬をつつく。
「……あ・か・り」
黒髪の小柄な少女も、反対側の頬をぷにぷに弄る。
なぜか柱に縛られている朱里。 火照った顔は、システムのハングを危惧するレベルにまで帯熱していた。
「あっまぁ〜〜〜い!」
「カズ、それは古い」
「えぇと、じゃ、レッドスネーク……」
「それは違う」
「まぁんなことどうでもええねん。それよりな朱里」
「……この」
「甘えんぼめぇ〜〜!」
朱里はぴくりとも動かない。とうに気を失っているようだ。
「……どこが、ただのパートナー」
「あんな幸せそうな顔しよってからに!妬けるでぇほんまに」
ぐにぐにぐにぐに。
意識の有無など気にせず、容赦なく二人は朱里を弄る。
「……いつ見ても、凄い」
「流石リーダー秘蔵の一枚やな!朱里のあんな一面知らんかったわ」
「……知らなくて当然。だって、あの朱里は、彼が作ってくれた朱里だから」
「はぁ、なるほどなぁ。くぅ、ますます妬けるやないか朱里ぃ!!」
450: 白い恋人 2011/10/25(火) 00:47:11.96 ID:qQj2vSiA(12/14)調 AAS
ばんばんと、わりと本気で朱里の背中をどつく、カズと呼ばれた女性。
にっこり笑って、背後からしばらく二人を見届けた後、小柄な少女はカズの肩に手をかけた。
「……カズ、そろそろ時間。彼が来る」
「おー、そうか。朱里をおぶって帰ってもらわなな」
「……あ、来た」
暗がりから、もう一人の出演者が現れた。
キョロキョロと場を見渡している男の視線は、柱に縛りつけられた朱里で止まった。
「なんだ、この状況。新手のプレイか?」
「あっはっは、まさか。あんたの彼女はとったりせんよ」
「……用件は、話した通り。朱里が気絶しちゃったから、おぶって帰って」
「場を読むに、その原因はブラックたちにあるみたいだが」
「いや、それは言いがかりってもんやで」
「……その通り。……ヒントはあげたのに」
「そいじゃ、朱里をたのんだでー」
「……よろしく」
言い残し、姿を消す二人。
「何なんだ、一体。……おおい、朱里、大丈夫か?」
しばし呆気にとられていた男は、取り敢えずぐったりしている朱里の頬をぺちぺち叩く。
返事がない。まるでしかばねのようだ。
頭をぽりぽり掻き、男は訝しげに辺りを見回し、ブラックが残していったリモコンを手に取った。
「……テレビ?いや、再生専用のプレイヤーにモニターか」
適当に巻き戻し、再生ボタンを押す。
次第に、記憶に覚えのある映像が、画面に展開される。
……そうして男は理解した。
朱里が縛られている理由を。気を失っている理由を。そして、『ヒント』を。
映像は360°縦横無尽に動き、常に最適な視点で録られていた。
男はあまり機械に詳しくはなかったが、ここまで高性能な監視カメラは流石にないだろうと思った。
そう、この映像は手動でなければあり得ないものだ。
男が確信するに至った極めつけは、とある一場面だった。
『ふぅ、美味しいよ、朱里。……少し物足りないけど』
『はぁ、ふう……うるさいっ。いいのよ、あたしは底辺を知ってるから』
『底辺?』
盗撮者は癪だったのだろう。画面外からいきなり小石が飛んできて、男の背中にヒットした。
『つっ』
『ん、どうしたの?』
『ああ、いや、なんでもない』
『そう。じゃあ、えっと、あんまりじろじろ見ないで、早くしてよ。……恥ずかしい、じゃない』
男は苦笑いした。
つまり、ホワイトデーのあの場所には、誰か姿を消すことのできる第三者が居たわけだ。
「……ブラックめ」
一人ごちて、寝起きざまに殴られるかもしれないなー、なんて思いながらも、男は朱里の目覚めを待つことにした。
手持ちぶさたを埋める道具を何も持ち合わせていなかったのは不運としか言いようがないだろう。
十分ほど経った時、男は、もう一枚のDVDを見つけた。
「これは……?」
パンドラの箱を、男は手にしてしまった。
興味本意で、ディスクを入れ替え再生する。
その中身は。
451
(1): 白い恋人 2011/10/25(火) 00:48:48.25 ID:qQj2vSiA(13/14)調 AAS
パラパラパラ。カズは、少し寂しげにディスクケースをめくっていた。
「これで遂にリーダーのコレクションもコンプリートかぁ。ん?リーダー、こないだのピンクのアレはどこいったんや?」
「……おいてきた」
「置いてきたて……、まさか!?」
「そう。彼の所。ちゃんと目のつくところに」
「また、なんつぅ爆弾を……」
「多分、一度見たら釘付け。彼が見終わるのが先か、朱里の目覚めが先か……。ふふ、楽しみ」
(うっわー、性格悪っ)

その後の彼が、どうなったのかは、当事者以外知らない。
ただひとつ、球史に刻まれた、興味深い事実がひとつ。
この年、ペナントレースを圧倒的な力で勝ち抜いたとある球団は、プレーオフ直前に絶対的エースを怪我で失い、
昨シーズンからのペナント連覇こそ果たしたものの、またしても日本シリーズ出場を逃すこととなったのだった。
452: 2011/10/25(火) 00:54:42.79 ID:SDEw0VCf(1)調 AAS
>>451ッ!
君に敬意を表するッ!
453
(1): 白い恋人 2011/10/25(火) 00:54:44.11 ID:qQj2vSiA(14/14)調 AAS
これで終わりです。
11主と朱里のペアは泥臭くてイイ。
454: 2011/10/25(火) 02:33:13.37 ID:6RuJv3pd(1)調 AAS
GJ、遂に白いディスクの中身がきたか・・・
って秋の風物詩wwwwwSBwwwwww
455
(1): 2011/10/25(火) 03:03:45.40 ID:Ng7NfIVm(1)調 AAS
乙。14ではヒーロー勢揃い踏みらしいな。
朱里も出るらしい…ということは11正史もこの通りか?
456: 2011/10/25(火) 09:11:37.12 ID:rjtnzdGM(1)調 AAS
GJ!
ホワイトデーらしい甘々なSSごちそうさんです
普段ツンのキャラが積極的にデレた時の破壊力はやっぱりハンパないね

流石に今年は風物詩が無いと願いたい
457: 2011/10/25(火) 22:53:07.98 ID:9z/3JovO(1)調 AAS
GJ!
甘えんぼな朱里もいいなあ
>>455
シズヤも登場するみたいだよ
語られてなかった11主の存在がほのめかされそうだ
458
(1): 2011/10/26(水) 02:36:43.01 ID:ZeR1qn0d(1)調 AAS
ハチミツをぶっかけて、乳首や股間を舐めプレイする展開はどう?
相手はさらりんかレンちゃんで
459: 2011/10/26(水) 02:42:25.79 ID:9H+FO9bj(1)調 AAS
あらかじめちゃんと人肌より温かいぐらいの温度にしておかないとマジで冷えるよ
460: プラゴミ 2011/10/26(水) 06:58:43.78 ID:8o75TuRi(1/2)調 AAS
さらウン書きます

さら「あは〜ん、我慢できないわ〜ん」
ブッブス、ブピピッ、ブリュビュリュッ!!
さらは野グソスポットを探していたがみつからない
さら「ああ〜ん、もうだめ〜ん」
ブリュブリュリュリュ、プス〜、ビピピッ
なんと漏らしてしまった、下痢便だったのか下には茶色い水溜り

続く
461: プラゴミ 2011/10/26(水) 07:07:55.31 ID:8o75TuRi(2/2)調 AAS
続き

小波「うわ、くっせーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!」
ウンコの臭いの元にはさらが
さら「う〜ん、漏れちゃった」
糞まみれのケツを拭いている姿によく飛ぶバッドは最大勃起!
俺はさらに飛び掛った
小波「我慢できねえええええええええええ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!?」

続く
462: 2011/10/26(水) 07:34:53.40 ID:OlKx8T5p(1)調 AAS
>>453
GJ!
11主w
>>458
飴プレイだと…
変態過ぎて大好物

だが漣なら突拍子にやりそうでもある
463: 2011/10/26(水) 16:57:09.14 ID:Tx1q43Vw(1)調 AAS
漣の汎用性の高さは異常
多少アレなプレイでも本人マニアだからやりかねないw
464: [sage] 2011/10/26(水) 23:06:59.54 ID:uLakiHiD(1)調 AAS
漣ならなんかのサイトめぐりでこれいいかもと思ったシチュを12主に仕掛けていくのがなんとなく想像つくなあ
465: 2011/10/26(水) 23:17:27.94 ID:zCoK9mjK(1)調 AAS
シチュを仕掛けるなら役になりきれる紫杏も向いてそうだな
10主の本を発見したりとか頼まれたりしてとか
466
(1): 2011/10/26(水) 23:39:31.84 ID:9OStQXRZ(1)調 AAS
10主が紫杏にシチュを提案して
どっかから出てきた朱里にボコボコにされそうだな

で、後から紫杏がそのシチュをしてあげると
467
(1): 2011/10/27(木) 01:26:41.32 ID:pXES47vf(1)調 AAS
そしてカズは…
468: 2011/10/27(木) 22:29:02.49 ID:DqWnbKhj(1)調 AAS
>>466
>10主が紫杏にシチュを提案してどっかから出てきた朱里にボコボコにされそうだな
数年後、そこには顔を真っ赤にしながら11主にそのシチュを提案する朱里の姿が!
469: [sage] 2011/10/27(木) 23:53:27.72 ID:IeOppP/F(1)調 AAS
>>467
それを見てニヤニヤしてますかね
でも紫杏ルートのカズもなんとなく10主に気があるように思うんだよな
470: 2011/10/28(金) 22:59:11.28 ID:j1rY8gMN(1)調 AAS
「教室内で男女が二人きりになるのは禁止されている」
(ひょこっ)「二人きりでなかったらokなん?ええやん、三人で」
「!!」
471: 2011/10/28(金) 23:24:27.98 ID:v4ezCh2H(1)調 AAS
そこに朱里も乱入してくるんですねわかりません
472
(1): 2011/10/29(土) 22:40:30.88 ID:/PQHD1aB(1)調 AAS
そういや、維織さんの誕生日じゃないか
473: 2011/10/29(土) 23:11:09.78 ID:jS4LiYq9(1)調 AAS
四葉のクローバー探してくる。
まだ間に合うハズ
474: 2011/10/30(日) 19:23:25.13 ID:HNFTs4RF(1)調 AAS
ハロウィンネタで何かないかねえ
475: 2011/10/30(日) 20:44:39.92 ID:1wpcKjU4(1)調 AAS
>>472
維織さん、もう三十路手前か三十路なんだよなぁ…
その上風来坊に誕生日祝ってもらえないことで、維織さんのやる気ゲージは0になってそう。
476: 2011/10/30(日) 23:59:16.78 ID:cyapGcME(1)調 AAS
どうもモチベが上がらないので、宣言する事で上げようか。
いつき物書きます。
477: 2011/10/31(月) 00:10:35.65 ID:nA7sCPkp(1/2)調 AAS
10主となのかナオとなのかさらとなのか3Pなのか4Pなのか教えていただけると場合によっては僕のモチベも上がります
478: 桜色の空〜後日談〜 2011/10/31(月) 00:22:09.19 ID:bCh3h6+p(1/31)調 AAS
今年の10月18日にとあるサイトにUPした桜姉妹の誕生日記念小説
(裏ありです。基になったのでは裏なしですけど・・)です。
以前自分が書いた小説を練り直した物で題名は「桜色の空〜後日談〜」
です。

ここは親切高校という田舎にある高校の屋上。

一人の少年が寝転がり、空を眺めていた。

「さてと、どうやって誘おうか・・というか、さらの奴まだかな?」

(プレゼントも買ったし、高校生最後の誕生日は素敵に過ごさせてあげたい。)

彼の名前は小波 隼人(こなみ はやと)。

ここ、親切高校の野球部主将として今年の夏の甲子園大会初出場初優勝に貢献し、今月末に行われるプロ野球ドラフト会議でも複数の球団が彼を指名するであろうと注目を受けていた。

彼は入学当初、1番打者を務めていた越後やチームの抑え、守護神としてチームの優勝に貢献した田島と違って目立つような選手ではなく、むしろ監督である車坂から「一番最初に退部するのではないか」と考えられるような選手であった。

彼がこの高校の厳しい練習に耐え、それに加えて自分で毎日トレーニングに励み実力を伸ばした事もあるが・・それだけではない。

「小波君、遅くなってごめんなさい。」

「いや、俺も来たばかりだから気にしないで。」

今屋上に来た彼の恋人、芳槻さらの存在が大きかった。

というのは彼自身、本来の野球の実力は決して低くは無かったものの、中学時代のいじめや周りからの声やプレッシャーで自信を失い、自分の力を生かしきれていなかったのである。

しかし、彼女と接し「自分は信じられている」という思いを感じ、それをきっかけに自信を取り戻し、野球の実力もめきめきと上げてきたのだった。
479: 桜色の空〜後日談〜 2011/10/31(月) 00:29:54.22 ID:bCh3h6+p(2/31)調 AAS
「ふわぁ・・・」

「どうしたの?さら?」

「あ、みっともない所見せちゃいましたね。最近お姉ちゃんが卒業の単位認定のために追試受ける事になって、それで同じクラスの三橋さんって女の子と一緒にお姉ちゃんの勉強見てるんです。それに自分の勉強もやって・・疲れちゃって。」

「そっか、大変だね。身体に気をつけてね。さらが倒れたら俺も辛いよ?」

「ありがとうございます・・小波君にそう言われると嬉しいです///」

「どういたしまして。」

(ナオの奴、さらに勉強教わってるのか・・)

俺自身、先月の中間テストの際にさらに勉強を教わったが・・彼女の教え方はわからない人にとって優しい教え方だ。

しかし、何回も教えて出来ないとだんだん辛辣な言葉をかけてくる。

あの時のさらは怖かった・・俺はさらに教わって追試こそ免れたものの、
しばらくは彼女に教わるのは遠慮願いたい・・そう思った。

「それで今日話したい事なんだけどさ、今週末の日曜日遊園地行かない?
タダ券もらったんだ。」

それは昨日、俺が寮の自分の部屋に戻った時の事・・

「何でやんすか!?これ・・」

「どうしたの?荷田君、そんな大きな声出して。」

「小波君でやんすか。実はでやんすが・・こないだ雑誌で見たオイラが大好きなストライクフリーダムガンダ―のレアモデルのプラモの
応募をしたのでやんすが、何でか知らないでやんすが遊園地のフリーパスのペアチケットが来たんでやんす。こんなのもらっても嬉しくないでやんす!リア充爆発しろでやんす!」

「なあ、荷田君。もしいらなかったら俺にくれない?誘いたい人いるんだ。」

「いいでやんす。こんなのオイラが持ってても惨めなだけでやんすし・・あげるでやんす。友達でも何でも誘うがいいでやんす。
オイラに感謝するでやんす!」

「ありがとう。」

(誘うの友達じゃなくて彼女なんだけどね。言ったらキレられるだろうから、やめておこう)
480
(1): 2011/10/31(月) 00:30:11.20 ID:2wMUyfLW(1)調 AAS
旧wikiの22:379-380の続きになります。多分。
ドロドロした愛憎劇を含む百合物を書きたいですね。
エロを入れるかどうかもまだ決めてないです。
小ネタをいくつかストックしてはいるけど、それを使いきれるかなぁと不安。
まぁとりあえず書き始めてみます。
481: 桜色の空〜後日談〜 2011/10/31(月) 00:31:39.41 ID:bCh3h6+p(3/31)調 AAS
「という訳なんだけど、どうかな?嫌?」

「いいですよ。お姉ちゃんの追試の勉強教えるの土曜日までですし、行きましょう。楽しみにしてますよ。」

「そう言ってもらえると嬉しいよ。じゃあ、日曜日行こうか。」

「はい!」

(日曜日が何の日か忘れてるみたいだな・・まあ、サプライズとしてちょうどいいけど。)

実は日曜日に当たる10月18日は、実はさらの誕生日であった。しかし本人は忙しさからか、忘れてるみたいだった。

「ふわぁ・・・」

「ああ、もう心配だよ。肩貸してあげるから少し寝なさい。このままじゃさらが倒れちゃうよ。昼休み終わる5分前には起こすから。」

「恥ずかしいですけど・・・借りますね。もう眠たいです。」

そう言うとさらは隼人の肩に寄り掛かって眠った。

さらが寝てる間、隼人はずっと彼女の髪を撫で、頬を触ったりしながら寝顔を見ていた。

(本当にさらって可愛いな・・優しいし。俺こんなに可愛い彼女が出来て勝ち組だな。襲っちゃおうかな?いや、でもそんな事したらさらに嫌われちゃうかもしれないし・・)

そんなこんなで俺は理性と格闘してもいた。正直言うのも恥ずかしいが・・本当に可愛いんだ。

そして・・当日の朝。

「おはようございます。」

「おはよ。それじゃあ、行こうか。」

バスと電車を乗り継いで、高校を出発して1時間と少し。目的地の遊園地に到着した。帰りのバスの時間も若干気にしなければいけないが17時過ぎに出れば十分間に合うだろう。
482: 桜色の空〜後日談〜 2011/10/31(月) 00:34:12.57 ID:bCh3h6+p(4/31)調 AAS
「・・でも、遊園地なんて久しぶりだよ」

(中学の時、タダ券もらって野球部の皆と行った時以来か・・でも遊園地とか久しぶりだな・・今まで野球ばっかで休日ろくに遊んだ事ないから。)

今までこんな経験が無かった隼人は気恥ずかしさからか、軽くさらから視線をずらし、呟く。

するとさらはくすっと笑い、隼人の隣に歩みよる。

「・・私は、初めてなんです。」

「・・・え!?そうなの?」

さらの発言に隼人はかなり驚く。

するとさらは少し頬を赤らめて小さく頷く。

「あまり、外で遊ぶ方ではありませんでしたし・・。親しい友達もあまりいなくて。」

「俺・・女の子とかってそういう所に結構行ってるのかと思ってたよ」

さらは顔を見上げ、首を横に振った。

「父も仕事で忙しかったですし・・・いつも、1人でしたから。」

さらは視線を下に落とし、悲しそうな・・寂しそうな笑顔を作っていた。

隼人はさらの左手をしっかり握り、にっこりと笑い彼女の頭を撫でる。

「きゃっ!////」

「遊園地くらい、これからも俺がたくさん連れていってあげる。だからそんな顔しないで?」

「・・・ありがとうございます。」

「どういたしまして。それじゃあ、行こうか。」

「はい!」

さすが日曜日。

家族連れがたくさんいる。
483: 2011/10/31(月) 00:37:58.94 ID:Z2W/OZbw(1/4)調 AAS
「書きたい」は死ね。そんな奴は書けない。
「書く」はいらねぇ。さっさと始めろ。
「書いた」ならお疲れ様だ。
484: 桜色の空〜後日談〜 2011/10/31(月) 00:41:15.12 ID:bCh3h6+p(5/31)調 AAS
「とりあえず、何か乗ろうよ?何に乗ってみたい?」

隼人が笑顔で聞いてくるのでさらはかなり焦り、遊園地のパンフレットを広げる。

さらは事前にここの遊園地を調べ、乗ってみたいアトラクションにチェックを入れていたようだ。

一生懸命パンフレットを見つめ、現在地を確認し、一番近いアトラクションを指差す。

「あの、じゃあ、まずはコーヒーカップに乗りませんか?」

隼人はさらの指差した方を見て頷き、彼女の手を引っ張り走る。

「さら、今日は楽しもうな!」

さらに向けた隼人の満面の笑みに、さらの心臓はバクバクしっぱなしだ。

でも、子どものような笑みをしている隼人を見て自分も楽しもうと決めた。

「さ、乗って」

隼人はさらを先に乗せ、自分は後から乗り、扉を閉める。

彼女は期待と不安が入り交じる瞳をしていた。

隼人はくすっと笑い、目の前にあるハンドルを軽く動かした。

すると2人が乗ったカップが軽く回転する。

「きゃっ!」

「さらって、乗り物酔いする方?」

「え?いえ。私は大丈夫ですよ。」

「なら、思い切り回すからね?」

「え?…どういう意味で・・」

「それではスタートします」

係員のアナウンスが聞こえるといっせいにカップが回り始める。

隼人は楽しそうな笑みを浮かべたまま、目の前のハンドルを回し続ける。
485: 桜色の空〜後日談〜 2011/10/31(月) 00:42:23.39 ID:bCh3h6+p(6/31)調 AAS
ここのカップだけ回転数が多い。

「きゃ、小波君…早いですよっ!」

「コーヒーカップはこれくらい早くないとっ!ほら、さらも回してみなよっ!」

隼人が満面の笑みでそういうのでさらはおそるおそる手を延ばし、ハンドルを握る。

そして、ぐいっと時計回りに回すとまた回転が早くなる。

最初は恐くて、目が回りそうだったが、慣れてくるとこのスピード感が堪らなくなってくる。

「それっ!もっと回しちゃえっ!!」

「きゃ!なら私も回しますよっ!!」

他のカップよりここのカップの笑い声が一段と響き渡る。

そして終了の時間が来て回転を止める。

「ちょっと、目が回ってます…」

さらは隼人に支えられてカップから降りる。

「俺達のカップは、最後まで回ってたからね?さら、大丈夫?」

隼人は心配そうに彼女の顔を覗く。さらはうんと頷き、笑みを向けた。

そして再びパンフレットを開き、次に乗りたいアトラクションを指差す。

「小波君、今日は楽しみましょうね!」

「そうだな。いっぱい楽しもう。」

(さら、本当に明るくなったな。俺のおかげだって言ってくれたけど、俺だってさらに会えて変われたんだ・・君と出会えて良かった。)
486: 桜色の空〜後日談〜 2011/10/31(月) 00:43:24.02 ID:bCh3h6+p(7/31)調 AAS
そして・・3時間後。

今、遊園地の内部にあるカフェテリアで休憩している。

「う〜・・」

「小波君、大丈夫ですか?」

「いや、なんとか大丈夫。ジェットコースター速いよ・・120キロって・・野球ならスライダーとかのスピードじゃないか・・俺140キロとか普通に捕ってたんだぞ・・何でコースターだとこんな速いんだ・・あとあんなにグルグルさせなくても・・足がぷるぷるする・・」

「苦手なら無理して乗らなくても・・」

「さらが乗りたそうな顔してたから・・俺も乗りたくなったんだ。だから気にしないで。」

「小波君・・?ありがとうございます。」

「・・ふう、もう大丈夫だよ。でもそれ言うならおばけ屋敷行ってた時のさらも。ずっと俺にくっついて怖がって・・出てきた時、涙目だったじゃないか。」

「う〜・・恥ずかしいです。お姉ちゃんとかには絶対内緒ですよ?」

「わかってる。話さないよ。安心して?」

「甘い物が食べたい」と珍しくさらが自分の要望を言ったので、ぷるぷるする足をひきずりながらアイスを買ってきて食べながらこんな感じで他愛な話をしていた。

今まで忙しかったからこれくらいの事はいいよね?

「あの・・・。小波君。この後なんですけど・・い、一緒にプリクラ撮ってくれませんか?////」

「プリクラ?・・別に構わないよ。」

隼人がそういうとさらは、何かプレゼントを貰って喜ぶ小さな子供のような笑みを浮かべ、ありがとうと礼を述べる。

隼人はそんなさらの笑みを見て、ますます胸が高鳴っていった。

二人は遊園地内部にあるゲームセンターにあるプリクラの機械を見つけ始める。
487: 桜色の空〜後日談〜 2011/10/31(月) 00:46:56.46 ID:bCh3h6+p(8/31)調 AAS
「小波君、もっとこっちに来て下さいっ!」

「え、あ・・・////」

(そんなに近づいたら、胸のドキドキが聞こえちゃうじゃないか・・////)

何枚か撮り、隼人は気付いたことがある。

きっと、さらはプリクラを撮るのは、生まれて初めてなんだろうと。

1回撮るごとに次はどんなポーズにしようかと、事細やかに考えている。

隼人は家族や野球部の仲間と何回かは撮ったことがある。

だが、女の子とは当たり前だが1回もない。

これだけ密着するものなんだと、改めて実感した。

(正直恥ずかしいな・・///お化け屋敷の時もそうだったけど、さらは普段俺とくっつくの恥ずかしがるのに大丈夫なのかな?)

最後の1枚は、どうやらアップのようだ。

「小波君、もっとこっちですよ!」

さらはぐいっと隼人を引きよせ、ここですからねとカメラを指差す。

隼人は頷いてはいるが、あまり頭の中に彼女の声が入ってこない。

[撮りますよー?3、2、1…]

その瞬間、隼人は彼女を抱きしめていた。彼女は隼人がいきなり抱きしめてきた事に驚きを隠せなかったが、嫌がる感じはなく彼の事を抱き返していた。

[早く選ばないと時間なくなっちゃうよ?]

という機械の声に2人は驚き、離れる。

「・・・小波君、決めてくれませんか?写真・・・////」

「あ、うん・・////わかった・・・」

隼人は写真を軽く見比べ、どれでも構わないようなと思いながらも4枚選ぶ。

今日の記念にと、一番彼女が笑顔でいる写真を選んで。
488: 桜色の空〜後日談〜 2011/10/31(月) 00:47:37.17 ID:bCh3h6+p(9/31)調 AAS
「・・・ごめん。」

「謝るような事しました?私は小波君に抱きしめられるの嬉しいですよ・・?ちょっと恥ずかしかったですけど。」

「本当・・?でもまるで獣みたいで、君に恐怖感与えてるんじゃないかって心配なんだ・・初めての時も本音言うと君の事傷つけてるんじゃないかって怖かったんだよ?」

「そうですか・・でも私は小波君の事怖くなんか無いですよ?小波君は優しくて頼りになる人です。恐怖感とか・・あんまり・・気にしないで下さいね?」

「・・うん。ありがとう。」

「はいはい。じゃあ、次何乗りましょうか?」

俺はさらに助けられてるな・・ そう実感した。昔の俺なら罪悪感しか無かっただろう。 素直に嬉しい・・

そして4時半過ぎになった・・

「確か学校方面に行くバスの時間って6時半くらいが最後だからそろそろ出ようか。」

「待って下さい、小波君。最後に乗りたい物があるんです。」

「え、いいけど・・何?」

そして彼女が自分の手を引いて向かった先は・・観覧車乗り場。

「観覧車か・・そういえば乗ってなかったね。乗ろうか?」
489: 桜色の空〜後日談〜 2011/10/31(月) 00:52:01.52 ID:bCh3h6+p(10/31)調 AAS
「わぁ・・夕焼けが綺麗・・」

「ホントだ。この時間が一番綺麗に見える時間みたいだね。最後に来てよかった。」

少し風が強いけど、どうにか観覧車は動いていた。

あと、夕方のこの時間帯はカップルの利用者が多いため乗れないかと思っていたがどうにか乗る事が出来た。

2人は向き合わせに座り、目があうと顔を赤くして背けたりしていた。

(やっぱりさらって可愛いな・・そしてこんな可愛い彼女が出来た俺って幸せ者だなあ・・)

(小波君が私の彼氏さんで良かった・・安心する。)

「・・子供みたいな夢ですけど」

さらは窓の外の夕日を見ながら呟いた。彼女の顔は夕日で赤く染まっていた。

・・いや、彼女の事だ。本当に赤かったのかもしれない。

「私、大好きな人と遊園地に行って…最後に観覧車に乗るのが、小さい時からの夢だったんです。お姉ちゃんから「さらってロマンチストだね♪」って笑われましたけど。」

「ううん。笑わないよ。」
490: 桜色の空〜後日談〜 2011/10/31(月) 00:54:43.57 ID:bCh3h6+p(11/31)調 AAS
彼の言葉にさらは驚きを隠せない。

「笑われるかと思いましたけど・・」

「笑わないよ。だって、俺も子供っぽい夢持ってたんだから。」

「小波君の夢って何だったんですか?」

「好きな女の子と手をつないだり抱きしめてあげる事・・今好きな子が出来て夢が叶ったから俺、嬉しいんだ。」

「クスクスクス・・小波君も子供っぽい夢持ってたんですね。」

「おいおい、笑うなよ。女の子に言うの恥ずかしいんだから。」

隼人は肩をすくめて言った。

さらは何だかおかしくなって笑い出してしまった。

そんな彼女を見て、隼人までおかしくなり笑いだしてしまう。

「じゃ、お互い夢が叶ったわけだね?」

「えぇ。…きゃっ!」

いきなり突風が観覧車を襲い、さらは隼人の方に倒れてきた。

間一髪で隼人はさらの身体を支え、抱きしめる。
491: 桜色の空〜後日談〜 2011/10/31(月) 00:57:40.37 ID:bCh3h6+p(12/31)調 AAS
「さら、大丈夫か?」

「はい、大丈夫です」

「よかった。…それにしても、かなり風強かったな。突風かな?」

「えぇ…。……あれ?」

さらは隼人から離れ、窓の外を見つめる。そんな彼女の不思議な行動に、
隼人は怪訝そうな感じで彼女を見つめる。

「どうしたんだ?さら。」

「・・動いて無いんです。」

「え?」

隼人も急いで外を見る。すると、観覧車の周りの景色が変わらない。

いくらゆっくりでも動いているのは感じることができたり、見ることだって
できるはず。

なのに、動いていない。

「さっきの突風か…」

「観覧車のご利用の皆様。只今の強風のため、観覧車を動かしている電気を
配給するシステムに何らかのトラブルが発生しました。只今復旧作業に全力を
上げています。今しばらくおまちください」

繰り返し放送が入る。
492: 桜色の空〜後日談〜 2011/10/31(月) 01:00:39.53 ID:bCh3h6+p(13/31)調 AAS
隼人とさらは顔を見合わせ、小さく溜息をつく。

観覧車が止まって10分。

会話のネタも少々つきかけていた。

付き合ってる2人が、互いを意識しないわけないのだ。

先程から、小さな溜息がつきない。

すると、2人の頭上から何やら若い男女の大きな喘ぎ声が聞こえて来た。

「はぁ・・武美!・・・・武美!!」

「ん・・九波さん・・もっと・・・突いてぇ!!ああっ!!ああぁん!!!」

2人は顔を真っ赤にして耳を塞ぐ。

(こ、こんな所で恥じらいもなくするなんて…////ある意味すごいですけど、
やめてくださいっ!////)

(人が我慢してるっていうのに…。どうしてそう、駆り立てるようなことする
んだよ!////)

2人はあまりの恥ずかしさから顔を見ることも出来ない。

「・・俺達も、してみる?」

隼人は顔を真っ赤にしながら、さらに告げた。

彼女は驚いた顔で、彼を見つめる。
493: 桜色の空〜後日談〜 2011/10/31(月) 01:01:39.06 ID:bCh3h6+p(14/31)調 AAS
隼人は恥ずかしさのあまりさらの顔を直視することが出来ず、顔を背けたまま
言う。

「やっぱり嫌だよな・・」

「いい・・ですよ?////」

「えっ・・」

さらのその言葉に驚いた隼人は、急いでさらの顔を見る。

さらの顔は耳まで赤くて、軽く俯き、視線だけずらしていた。

そんな彼女の仕草に小波はドキドキしていた。

「本当にいいのか・・?////」

「…私は、小波君の事が大好きですから……構いません////」

「ありがとう、さら。じゃあ抱きしめていいかい?」

「ええ、来てください・・小波君。優しくしてくださいね。」
494: 桜色の空〜後日談〜 2011/10/31(月) 01:02:19.92 ID:bCh3h6+p(15/31)調 AAS
小波はそっとさらを抱きしめ、優しく唇をあて、深いキスをした。

舌と舌を絡めあい、より強く抱きしめあった。

「ん・・////っんん、ん・・。ふぁ、ん・・////」

「さらの唇、甘いね・・」

小波は何度も何度も角度を変え、まるで彼女を食べるかのように口づけを交わ
していく。

「何でそっち向くの?…さらの可愛い顔見せてよ」

隼人は片手でさらの顎を掴み、自分の方へと持ってくる。

そして唇を再び重ねる。

「ん・・ふっ////んんっ!?」

小波はキスをしながらさらの服を少しずつ脱がしていく。

服をはだけさせると、露わになるさらの雪のように白い肌。

「やっぱりさらって綺麗だね・・」

そしてやわらかく、小ぶりだが綺麗な胸が露わになる。

隼人はキスをし続けたまま、彼女の胸を愛撫し始める。

揉み方にも強弱をつけて。わし掴むように強くしたかと思えば割れ物を触るよ
うに優しく。
495: 桜色の空〜後日談〜 2011/10/31(月) 01:02:58.56 ID:bCh3h6+p(16/31)調 AAS
どちらの愛撫も、今のさらにとっては快感以外の何物でもなく、声の出ない口
から苦しみ混じりの喘ぎ声が聞こえる。

「んん・・・やぁ・・//」

隼人は唇を離し、すぐさま胸の突起をくわえる。

「あぁんっ!////・・あ、ゃ////」

小波は両手で愛撫しながら突起を舌で愛撫する。

愛撫すればするほど、さらの突起はつんと立ってくる。

「ふぁっ!////ぁ、あぁっ!////ぁあんっ!小波君・・」

「感度良好。可愛い・・」

隼人は口を突起から離し、さらの瞳を見つめる。

突起と彼の舌は銀色の糸が繋がっていた。

それを見てさらは顔を真っ赤にして、目をつむる。

彼は軽く笑い、さらの秘部に指を当てる。

「やっぱり・・恥ずかしいです・・」

「まだまだこれからだよ・・」

「Σんぁっ!?////あ・・そこ、は・・////」

そこはもうぐちょぐちょに濡れていた。

下着はもうさらの愛液で濡れていて、下着としての役割を果たせていない。
496: 桜色の空〜後日談〜 2011/10/31(月) 01:04:05.68 ID:bCh3h6+p(17/31)調 AAS
そして愛液はさらのふとももを伝い、床に少しついていた。

隼人はさらを前の椅子に座らせ、下着を脱がし、足を開かせる。

「あ・・////だ、め…です。見ないで・・////」

「キスと胸を愛撫しただけでこんなに濡れることが出来るんだ・・?やっぱり
さらってエッチだね。」

彼の言葉にさらは顔を赤く染め、俯く。隼人は微笑みながら、右手の中指を愛
液に絡めながら、愛液の沼に沈めていく。

「あ・・あ───っ!////」

彼の指が入った瞬間、さらの身体は強張り、隼人のたった1本の指を締め上げ
る。

「きつ・・。そんなに締めないで、まだ指は1本なんだから・・」

「ごめ、な…あぁっ!!////」

彼女がちゃんと謝る前に、隼人はものすごい早さで指を抜き差しを繰り返す。

ぐちゅ、ぐちゅっと卑猥な音が響き渡る。
「さら・・すごい量の愛液が流れ出てる。感じてくれてるんだね?」

「ぁああんっ!////あ…んんぁ…っ////は、ふぁ…あんっ!!////」

あまりにも声が出てしまっているので、さらは口元を手で押さえ、声を出さないようにする。

だが隼人はさらの手を口元から外し、しっかりと両手首を片手で握る。
497: 桜色の空〜後日談〜 2011/10/31(月) 01:05:43.69 ID:bCh3h6+p(18/31)調 AAS
「何で声を抑えるの?可愛い声もっと聞かせて。」

「だって、恥ずかしいです・・////」

「大丈夫。上の人ほどでてないし、それに…さらの声の方が素敵だよ。」

彼はただ笑い指の抜き差しを再開する。

「ふ…あっ!////あ、あぁっ!////」

「もっと、出して。甘い声…」

隼人は彼女の秘部に顔を近づけ、舌で穴をなぞる。

さらは身体をビクッと反応させ、震わせる。

隼人は丹念に秘部を舐め、蜜を吸っていく。

「あ、あぁっ!////あんっあ・・んあ、ぅ・・////小波君・・そんな・・あぁ
っ!!////」

「さらの蜜、甘くて…美味しいよ」

「美味しいわけ…な、あぁっ!んん…////あぁんっ!は、あ…////」

ぴちゃ…という舐める水音。

くちゅ…という指と蜜が混ざり、絡まりあう水音が混ざりあい、さらの耳に入ってくる。

そして、どんどん感度が増していく。

隼人はさらの顔に顔を近づけ、優しくキスをする。

さらはゆっくりと瞳を閉じ、彼の唇と熱を感じる。
498: 桜色の空〜後日談〜 2011/10/31(月) 01:07:17.52 ID:bCh3h6+p(19/31)調 AAS
「今、どんな気分?さら・・」

「何だか、包まれてるみたいであったかくて・・///幸せです」

ふわっと優しく笑うさらに隼人の理性は、完全に吹き飛んだ。

彼はさらをぎゅっと抱きしめ、軽く持ち上げて自分の膝に乗せる。

「さらと1つになりたい…。もう、いいかな?」

隼人の言葉にさらは頬をほんのり赤く染め、頷いた。

彼はにっこりと優しく笑い、自身をとりだし秘部にあてがう。

そして彼女の腰を掴み、ゆっくりと下に降ろしていく。

今までになかった下からの圧迫感に、さらは隼人の肩を掴み爪を立てる。

「あ・・・あ、あぁ───っ!!////」

「うわ・・っ!・・締まる・・」

奥まで入れた後、2人は動かず抱き合う。

「奥で・・////すご、く・・ああっ!////」

「大丈夫・・?辛く、ない?」

「大丈夫です・・」

隼人はさらの髪を軽く撫で、頬に手を添える。さらは彼の手に自分の手を重ね
て、頷いた。
499: 桜色の空〜後日談〜 2011/10/31(月) 01:08:47.19 ID:bCh3h6+p(20/31)調 AAS
繋がっている箇所からは、とめどなく蜜が溢れ、小波が着ている服を汚してい
く。

「小波君・・服が・・////」

「構わないよ。大丈夫だから、余計な心配はいらないから。俺を感じて?」

「あ、んっ!////ぁ・・・腰が・・・////」

さらの腰は小刻みに動いていた。

隼人はそれを見て、もう動いていいと確信する。

「自分から動かすなんて、やっぱりエッチだね?・・俺も動くよ。」

隼人は再びさらの腰に手をあて、自分の腰を上下に動かし中を自身で
荒らしていく。動くたびに水音が聞こえ、彼女の温かさを感じる。

「く、あぁっ!!////あ、あんっ!////はっ、ふぁ…っ!から、だが…なんだか…ああっ!」

閉めることの出来ない口からは、唾液が一筋流れている。

そして、今まで感じたことのない快感に少し苦しくて、涙を流す。

「痛くないか・・さら。」

「いたく・・ないですっ!あ、んあぁっん・・////」

「じゃ、気持ちいい?」

「すごく・・気持ちい、ですっ!!////」

隼人はさらの叫びに似た言葉を聞き、少し顔を赤らめながら笑い、更に律動を早める。

さらの喘ぎ声は高くなり、締め付けは強くなっていく。
500: 桜色の空〜後日談〜 2011/10/31(月) 01:09:49.21 ID:bCh3h6+p(21/31)調 AAS
「あ、い・・イイですぅ////ふっあんっ!////ん、んんっ・・あ、はっ!////」

「さら…好きだ」

「はい・・私も・・あぁ!!」

小波はさらの秘部の奥まで自身を突き上げる。

「小波君・・わたし・・もぉ、あ、あぁっ。ああぁぁあぁ──っっ!!////」

さらは小波にしがみつき、大きな喘ぎ声をあげ気を失う。

さらがイキ、思い切り秘部は小波自身を締め付ける。

それにより小波は大きな吐精感に煽られ彼女の中に欲望を吐き出した・・

彼女の可愛い寝顔を見ているうちに彼は罪悪感が生まれてきた・・

「ちょっと無理させちゃったかな・・・ごめんな。さら。」
501: 桜色の空〜後日談〜 2011/10/31(月) 01:10:38.53 ID:bCh3h6+p(22/31)調 AAS
[大変長らくお待たせしました。只今から運転を再開いたします]

観覧車の中で放送な鳴り響く。

外はもうすでに真っ暗で、人数も少なくなってきていた。

動き始め、小波は優しく彼女の頬をつつき、起こした。

「さら、観覧車動いたよ?起きて・・」

「あ・・じゃ、急いで服を着なきゃ・・・」

さらは焦って立ち上がろうとするが、小波がさらの身体を抱きしめ、動けなくなる。

「・・小波君?」

「・・ごめんな。さら。ごめんな・・」

「いいえ、気にしないでください。小波君は私にとって世界で一番大事な人なんですから・・」

2人の唇が重なり、舌を絡めあう。

そして、互いの熱を感じる。

・・・急いで服を着たということは、いうまでもないであろう。

そして、遊園地を出て電車に乗り、バスに乗り継ぎ、学校へ戻った。
502: 桜色の空〜後日談〜 2011/10/31(月) 01:11:21.35 ID:bCh3h6+p(23/31)調 AAS
電車でも帰りのバスでもずっと二人で話していたが、やはり初めての遊園地ではしゃぎすぎた事、そして隼人に久しぶりに抱かれて疲れていたのか。さらはバスの中でこの前のように、俺に寄り掛かって眠ってしまった。

(本当にこの子は無防備だな・・可愛い寝顔して・・また襲っちゃうよ?)

「次は〜親切高校前。親切高校前です。お降りのお客様はお手元のブザーを・・・」

「ほら、さら。起きて?学校着いたよ。」

「ん・・あ、また寝ちゃってました?ごめんなさい・・」

「謝る事なんて無いさ。今日楽しかったね、ありがとう。」

そしてバスを降り、学校の寮に向かう。一緒にいられるのも、もう少しだ。俺達は手を繋いで寮に向かっていた。

「それじゃあ、小波君。私はこれで・・」

「待ってくれ、さら。最後に渡したい物があるんだ。」

そう言って彼は鞄の中から小さな紙袋を取り出す。
503: 桜色の空〜後日談〜 2011/10/31(月) 01:11:58.72 ID:bCh3h6+p(24/31)調 AAS
「これは・・」

中には水晶のブレスレットがあった。

「ローズクォーツと水晶のブレスレットって言うんだって、それ。この前後輩達の試合を見に外に行った時に売ってたんだ。水晶で出来てて綺麗だったから、さらに似合うかな・・って思って買ったんだ。それに今日さらの誕生日だろ?忘れちゃった?」

「そうでした・・本当にありがとう・・ございます。」

「どういたしまして。これからもよろしくね。君が生まれてきてくれて本当に良かった・・・その事に感謝しなきゃ。」

プレゼントを渡した時の彼女の笑顔は生涯忘れる事は出来ないだろう。
504: 桜色の空〜後日談〜 2011/10/31(月) 01:12:38.85 ID:bCh3h6+p(25/31)調 AAS
1時間後、親切高校女子寮―

「さら〜、勉強見て。さらに勉強教わって、追試出来たけど・・心配だよ〜」

「はいはい。私に教わるのもいいけど、お姉ちゃんもちゃんと自分でやりなさいよ。甘やかしちゃいけない。って小波君から怒られちゃったよ?」

「うう・・小波君も馬鹿なのに・・ん、どうしたの?そのブレスレット?」

奈桜はさらが左腕につけていたブレスレットに気づいたみたいだった。普段学校でつけられないだろうから、部屋ではいつも付けようと決めていたみたいだった。

「えっと、これは・・・」

「小波君から貰ったんでしょ?」

「////・・うん。」

「私もお父さんからプレゼント貰ったけど・・あ、さらにも来てたよ。でもいいなあ・・あんなに優しい彼氏さんがいて。私も彼氏欲しいな〜」

「彼氏ってそんな感じじゃ・・・」

「でも付き合ってるんでしょ?否定しなくてもいいじゃない。あ、そうだ。今日デートだったんでしょ?楽しかった?」

「う・・えっと、それは・・・」

「あ、怪しい。お姉ちゃんにも話しなさい〜」

「もう、お姉ちゃんやめてよ〜」

誕生日。その日は誰もが主役になれる日でもある。

その日を誰かに祝ってもらえる事は本当に嬉しい事だ。

世界中の皆が誕生日に幸せになれますように。
505
(5): 桜色の空〜後日談〜 2011/10/31(月) 01:14:40.05 ID:bCh3h6+p(26/31)調 AAS
以上です。とあるサイトにも同名の小説で第4話までUPしてるのでもし良かったら見て感想下さい。

もちろんこの小説にも。

稚拙でしかもかなりの長文になってしまいましたがたくさんの人に見て頂けると嬉しいです。
506: [sage] 2011/10/31(月) 01:18:56.12 ID:CBcV8ZkN(1/3)調 AAS
>>505
GJ
さらかわいい

一つだけ確認を
外部リンク:pawapokeeroparo.wiki.fc2.com
某サイトには無かったエロの部分が過去に投下されたこの作品と同一ですが
この作品を投下したのは貴方でしょうか?
507: 2011/10/31(月) 01:21:58.11 ID:bCh3h6+p(27/31)調 AAS
ええ、そうです。

ちゃんとデートの描写を書きたかったので練り直しました。

しっかり書かず申し訳ありませんでした。
508
(1): [sage] 2011/10/31(月) 01:29:16.73 ID:CBcV8ZkN(2/3)調 AAS
疑ってしまい申し訳ありませんでした

保管庫の方の作品とダブってしまうので
前に投下した方は削除してもらうと良いと思います
509: 2011/10/31(月) 01:32:16.36 ID:Z2W/OZbw(2/4)調 AAS
>>505
おつ
510
(1): 2011/10/31(月) 01:32:25.42 ID:bCh3h6+p(28/31)調 AAS
>>508
アドバイスありがとうございます。こちらこそ申し訳ありませんでした。

近日中に私の方から管理人さんにお伝え致します。

小説はいかがでしたか?
511
(1): [sage] 2011/10/31(月) 01:42:59.25 ID:CBcV8ZkN(3/3)調 AAS
>>510
恥ずかしながらも少し積極的な桜空がかわいかった

ただ一部の文中の三人称が「小波」と「隼人」で同一人物で2つあって
そこだけが少し違和感あってすごく惜しいと思う
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