[過去ﾛｸﾞ] モララーのビデオ棚in801板57 (502ﾚｽ)
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338(2): 笛と猫　1/6 2010/04/26(月) 02:03:46 ID:SBSewMxT0(1/6)調 AA×


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338: 笛と猫　1/6 [sage] 2010/04/26(月) 02:03:46 ID:SBSewMxT0 |＞PLAY　ﾋﾟｯ ◇⊂（・∀・　）ｼﾞｻｸｼﾞｴﾝｶﾞ　ｵｵｸﾘｼﾏｰｽ！ ﾀｲｶﾞｰﾄﾞﾗﾏから三條×武智。描写は少しあるけどｴﾛくは無いです。多分… その夜、自分の前に現れたのは一匹の猫だった。 月の光が落ちる、庭に臨む廊下の板の上。 寝つかれず、寝所を出て柱にもたれるように腰を下ろし、手慰みにと吹いていた笛の音が 不意に横合いからの気配を察し、止まる。 向けた視線の先、あったのは闇の中で煌々と輝く二つの目だった。 迷いの黒猫か。 夜の影の中に輪郭を滲ませた、その正体を三條はそんなふうに思う。 けれど無言で見つめる自分の方へ、やがてゆっくりと近づいてきたその毛並みは、月明かりが 射す場所まで出てこれば、驚くほどの真白だと知れた。 ただ染まりやすいその色は今、闇と月光の双方を吸い取り、鈍い錫色の光沢を放っている。 そんな曖昧な色合いは瞬間、自分の脳裏に一人の男を思い出させた。 だからだろう。 「おいで。」 半ば無意識に唇から零れた言葉と、差し出した手。 手招く己に、その時猫は逃げなかった。 それゆえ、ゆるりと近づいてきたその体を静かにすくい上げ、夜着一枚の胸元にそっと抱く。 柔らかな毛並みだった。 優しく撫でれば輝く瞳は心地よさそうに細まり、小さな口からは短な鳴き声が洩れる。 その素直さがまたしても自分の違う記憶に触れる。 思い出す。 彼は自分の前でけして、こんなふうに素直に啼きはしなかった。 http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/801/1269551387/338
！ から三武智描写は少しあるけどくは無いです多分 その夜自分の前に現れたのは一匹の猫だった 月の光が落ちる庭に臨む廊下の板の上 寝つかれず寝所を出て柱にもたれるように腰を下ろし手慰みにと吹いていた笛の音が 不意に横合いからの気配を察し止まる 向けた視線の先あったのは闇の中でと輝く二つの目だった 迷いの黒猫か 夜の影の中に輪郭をませたその正体を三はそんなふうに思う けれど無言で見つめる自分の方へやがてゆっくりと近づいてきたその毛並みは月明かりが 射す場所まで出てこれば驚くほどの真白だと知れた ただ染まりやすいその色は今闇と月光の双方を吸い取り鈍い錫色の光沢を放っている そんな昧な色合いは瞬間自分の脳裏に一人の男を思い出させた だからだろう おいで 半ば無意識に唇から零れた言葉と差し出した手 手招く己にその時猫は逃げなかった それゆえゆるりと近づいてきたその体を静かにすくい上げ夜着一枚の胸元にそっと抱く 柔らかな毛並みだった 優しく撫でれば輝く瞳は心地よさそうに細まり小さな口からは短な鳴き声が洩れる その素直さがまたしても自分の違う記憶に触れる 思い出す 彼は自分の前でけしてこんなふうに素直にきはしなかった

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