【勉強会】The QABALISTIC TAROT【+雑談】Part3 (551レス)
1-

21: 2013/09/15(日)10:29 ID:L7qRbA28E(1) AAS
「カバラ」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 19) ---
All of these differences are best understood in terms of the historical development
of western occultism.
これらの違いの全ては、西洋神秘学の歴史的発達の観点から最もよく理解される。
--- ここまで ---

「人に歴史あり、思想に歴史あり。」
神秘学などの思想体系をきちんと理解しようとすると、その最終理論を検討する前に、その
歴史的経緯について調べてみるというのも、割と重要だったりするわけです。
要するに、様々にリンクされている西洋神秘学の「ソース元」を順に辿っていくことで、
省6
22: 2013/09/16(月)09:04 ID:nZZc8hnG7(1) AAS
「カバラ」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 19) ---
It was around the second century A.D. that the Western Mystery Tradition began to
emerge, although presumably based on elements handed down from a very ancient,
and secret, oral tradition.
非常に古い秘密の言い伝えから受け継いだ要素に基く推定上ではあるが、「西洋神秘主義の
伝統」が出現し始めたのは、およそ紀元2世紀であった。
--- ここまで ---

ここの「the Western Mystery Tradition/西洋神秘主義の伝統」というのは、もちろん
「(ユダヤ教)カバラ」のことを指します。
省19
23: 2013/09/17(火)05:51 ID:fi//hov9g(1) AAS
「カバラ」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 20) ---
ORIGINS OF THE QABALAH
カバラの起源
--- ここまで ---

ここから、「カバラ」の章の中での新しい節になります。

サブタイトルは「カバラの起源」です。
前のページの最後の文には、紀元2世紀頃に、「カバラ」が姿を現し始めたということが
書かれていましたが、まずはその辺りの初期の事情から探っていこうということですよね。

ちなみに、なぜ我々は歴史の勉強をしないといけないのか?
省15
24: 2013/09/18(水)06:47 ID:fYMLbE1yU(1) AAS
「カバラ」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 20) ---
A great many Qabalistic works, even today, make the claim that the Qabalah was a body
of esoteric knowledge given to Moses on Mount Sinai, thus linking it to the very
inception of Jewish Law.
非常に多くのカバラ主義の著作物は、今日でさえ、カバラはシナイ山の上でモーセに与え
られた秘伝的な知識の集合体であり、それゆえ、「ユダヤ人の律法」のまさに始まりの時
と連携していた、という主張を著している。
--- ここまで ---

「カバラの起源」についての噂話は、色々とあります。
省9
25: 2013/09/19(木)06:38 ID:vHiqBzhbi(1) AAS
「カバラ」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 20) ---
The suggestion is that God dictated the five books of the Bible to Moses, and then
provided a secret key for their interpretation.
その提言は、神がモーセに『聖書』の5巻の本を口述し、その後にそれらの解釈のための
秘密の鍵を与えたということである。
--- ここまで ---

「カバラの起源」についての噂話は、色々あります。

つまり、『聖書』の最初の5巻である「モーセ五書=トーラー」は、神から人であるモーセに
口述で伝えられた『暗号文書』であり、それだけを読んでも本当の意味はわからない。
省18
26: 2013/09/20(金)06:30 ID:I+AdcHMN8(1) AAS
「カバラ」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 20) ---
Another tradition (popularized in the fifteenth century) and the one taught by the
Golden Dawn to its members, stated that the Qabalah was first provided by angels
to Adam, as the means of return after the Fall.
(15世紀に普及した)別の伝説、そしてゴールデン・ドーンによりその団員に教授された
ものは、「カバラ」は、「堕落(楽園追放)」の後の帰還の方法として、天使によりアダムに
最初に与えられたと述べていた。
--- ここまで ---

もう1つの「カバラの起源」の伝説は、前述の「モーセの時代」説よりさらに古く、
省15
27: 2013/09/21(土)08:17 ID:PMKTwYDK/(1) AAS
「カバラ」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 20) ---
MacGregor Mathers quoted from Christian Ginsburg in his introduction to The Kabbalah
Unveiled:
マクレガー・マサース氏は、彼の『ヴェールを脱いだカバラ』の序章において、クリスチャン・
ギンズバーグ氏から以下のように引用した:
--- ここまで ---

クリスチャン・ギンズバーグ氏(Christian David Ginsburg, 1831-1914)は、ポーランド出身の
イギリスの聖書学者で、15歳の時にユダヤ教からキリスト教に改宗していますが、旧約聖書の
原典となるヘブライ語聖書の研究者であり、聖書やカバラに関する本をいくつか書いています。
省5
28: 2013/09/22(日)12:27 ID:5pfmqNKsh(1) AAS
「カバラ」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 20) ---
The Kabbaah was first taught by God himself to a select company of angels, who formed
a theosophic school in Paradise.
「カバラ」は、天使の中で選ばれた一団に、神自身により最初に教えられ、彼ら(選ばれた
天使たち)は天国の中に神知学の学院を作り上げた。

After the Fall the angels most graciously communicated this heavenly doctrine to
the disobedient child of earth, to furnish the protoplasts with the means of returning
to their pristine nobility and felicity.
「堕落(アダムとイヴの楽園追放)」の後、天使たちは最も恵み深く、地上の不従順な子へと、
省31
29: 2013/09/22(日)12:34 ID:S+LCHIy7d(1) AAS
(前の続き)

ちなみに、(*23)はNOTES/注記の項で、
--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 268) ---
23. S.L. MacGregor Mathers, translation of Knorr von Rosenroth’s The Kabbalah Unveiled,
London, 1957, 5-6. See also Christian D. Ginsburg, The Kabbalah, London 1925, 84.
23. S.L.マクレガー・マサース著、クノール・フォン・ローゼンロート著『ヴェールを脱いだ
カバラ』の翻訳、ロンドン、1957年発行、5-6ページ。
また、クリスチャン・D・ギンズバーグ著、『カバラ』、ロンドン、1925年発行、84ページ、も参照。
--- ここまで ---

ちょっとややこしいので整理しておきますと、例えば日本語訳の『ヴェールを脱いだカバラ』
省28
30
(1): 2013/09/23(月)09:32 ID:X/BX26gPu(1) AAS
「カバラ」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 20) ---
It is perhaps sad, but this charming story bears no relationship to historical fact,
the Qabalah having emerged as the result of a long and complex developmental sequence
beginning with Merkabah Mysticism.
おそらく悲しいことではあるが、この魅力的な物語は、「メルカバ神秘主義」で始まる長くて
複雑な発展過程の結果として出現した「カバラ」の史実との関係を持っていない。
--- ここまで ---

まあ、このテの話は、こういう業界では良くある「根も葉もないデマ」ということです。

つまり、この話を信じる必要も根拠も無いのですが、これはこれで「charming story/
省13
31: 2013/09/24(火)07:02 ID:8aC/hFkZL(1) AAS
「カバラ」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 20) ---
Merkabah, meaning "chariot," was the earliest form of Jewish mysticism, preceding
the Qabalah.(*24)
「戦車」を意味する「メルカバ」は、「カバラ」に先行するユダヤ教神秘主義の最も初期の
形態であった。(*24)
--- ここまで ---

ちなみに、(*24)はNOTES/注記の項で、
--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 268) ---
24. Gershom Scholem, Major Trends in Jewish Mysticism, New York 1977,
省22
32: 2013/09/25(水)06:58 ID:OQEWKf34W(1) AAS
「カバラ」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 20) ---
The Chariot was that which carried the Throne of God as described by the Prophet
Ezekiel, the Throne World, to which the Jewish Mystic aspired being the counterpart
of the early Mysteries of Hermeticism and Christian Gnosticism.(*25)
「戦車」は、予言者エゼキエルによって記述されるように「神の王座」を運んだものであり、
ユダヤ教神秘家が熱望した「王座の世界」は、ヘルメス思想およびキリスト教グノーシス主義
の初期の秘法の相当物である。(*25)
--- ここまで ---

ちなみに、(*25)はNOTES/注記の項で、
省22
33: 2013/09/25(水)14:36 ID:g3+fEs766(1) AAS
最近、ケイオス・タロットというのを購入しました
タロットを買ったのはかなり久しぶりだったので、ひとりもりあがってw、
こちらの掲示板にたどりつきました。「The Qabalistic Tarot」、名著ですね
わたくしの本棚にもとりあえずありますwww がんばってください!!
34: 2013/09/26(木)06:50 ID:dGPKFYZQe(1/2) AAS
>>30
なんか久々のお客様ですね。(^^)/
ワタシは、近頃ほとんどタロットを買わなくなってしまいました。
でも、本の量は、相変わらず増えていますけど。w

「The Qabalistic Tarot」は、間違い無く名著ですよね。
なんでこういう本格的で正統的で海外での評価の高い著作が、日本で
翻訳出版されなかったのかが、いまだにわからないくらいの名著です。
でもまあ、これは供給者側の出版業界の問題というより、需要者側の
占い業界の問題ということなのかもしれませんけどね。

とりあえず、これからもボチボチと頑張りますので、これからも何か
省1
35: 2013/09/26(木)06:52 ID:dGPKFYZQe(2/2) AAS
「カバラ」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 20) ---
The second century witnessed the merger of a great many trends, and Scholem states
flatly that: "The Kabbalah in its historical significance, can be defined as the
product of the interpenetration of Jewish Gnosticism and neoplatonism." (*26)
2世紀は、非常に多くの流行の合併を目撃し、そしてショーレム氏は、それを以下のように
きっぱりと述べている。:「その歴史的重要性における「カバラ」は、ユダヤ教のグノーシス
主義および新プラトン主義の相互浸透の産物として定義することができる。」(*26)
--- ここまで ---

ちなみに、(*26)はNOTES/注記の項で、
省19
36: 2013/09/27(金)06:59 ID:G62aDnAzS(1) AAS
「カバラ」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 21) ---
In the late-Roman/early-Christian period were found Christian Gnosticism, Jewish
Gnosticism, Neo-Platonism, Neo-Pythagoreanism, Hermeticism (pseudo-Egyptian
religion) and many obscure cults, all interpenetrating in subtle ways.
後期古代ローマ帝国/初期キリスト教の時期には、キリスト教グノーシス主義、ユダヤ教
グノーシス主義、新プラトン主義、新ピタゴラス主義、ヘルメス主義(偽のエジプト宗教)、
および巧妙な方法で全てを相互浸透している、多くの世に知られていない狂信的教団が
見つかっていた。
--- ここまで ---
省21
37: 2013/09/28(土)20:31 ID:0o6dxu6sC(1) AAS
「カバラ」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 21) ---
Jewish mysticism of this time is discussed by Scholem in his pioneering study, Major
Trends in Jewish Mysticism, while the Christian developments have been chronicled,
in a readable way, by Elaine Pagels in The Gnostic Gospels.
この当時のユダヤ教神秘主義は、ショーレム氏により、彼の先駆的な研究論文である『ユダヤ教
神秘主義の主要動向』において論じられており、その一方で、キリスト教の発展は、エレーヌ・
ペイゲルス女史により『グノーシス主義の福音書』において、わかりやすい方法で年代順に
記述されている。
--- ここまで ---
省12
38: 2013/09/29(日)11:13 ID:xjBfphHTM(1) AAS
「カバラ」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 21) ---
These scholars trace the actual sources of ideas, disputed for generations, which
are the basis of the modern Hermetic Qabalah.
これらの学者らは、何世代にもわたって議論され、現代の「ヘルメス主義的カバラ」の基礎
となる、(種々の神秘)思想の実際の情報源を解明している。
--- ここまで ---

紀元1世紀の頃から、文字媒体となる紙は、エジプトの特産品であるパピルスに代わって、
他の地方でも現地生産できる、丈夫で劣化しにくい羊皮紙が、リーズナブルな値段で生産
されるようになっていきます。
省16
39: 2013/09/30(月)06:35 ID:W54W4CYva(1) AAS
「カバラ」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 21) ---
What is important to recognize is that one need not invoke the smoke screen of
"secret oral tradition" in most aspects of the Mysteries.
認識しておくべき重要なことは、人は「神秘的教義」のほとんどの様相における「秘密の
口承の伝統」の煙幕を発動する必要は無いということである。
--- ここまで ---

必要が無いというよりも、きちんとした考古学的な学問として考察するには、「口伝」
みたいな曖昧なものは、なるべく排除しておかないといけないのですが、でもまあ、
しょせん人間のやることですので、「噂話」的なものというか「本人の思い込み」という
省19
40: 2013/10/01(火)06:42 ID:rh2p0PN2m(1) AAS
「カバラ」の章の続きです。

--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 21) ---
The majority of those who have contributed to the Qabalah have been very explicit
about their work and its sources.
「カバラ」に寄与した人々の大多数は、彼らの著作とその情報源について非常に明示的で
あった。
--- ここまで ---

とはいえ、明示的な性格の人の方がより多く、著作という文字情報として後世に残したと
いう面も否めないですよね。
実際には、カバラの発展に寄与した人には、明示的でない性格の人の方が多かったと思い
省16
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