【創作】UNIX文庫 文豪ハッカー【パクリ】 (762レス)
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184(1): ろてぃれる [sage] 02/08/11 14:45 AAS
>>183183(1): ろてぃれる [sage] 02/08/11 14:44 AAS
世界中からの注目を集めている、1匹のカメさんがいます。
カメさんの職業は、探検家です。
彼は今日も、第六大陸(通称:IPv6)のホウボウを見て回り、作りかけの地図に、その様子を事細かに書き込んでいるのでした。
「ウサギとカメ」の話にあるとおり、彼の歩みは決して早い方ではなかったけれど。
「ウサギとカメ」の話にあるとおり、彼は確実にやり遂げるタイプの男でした。
世界最後の秘境、第六大陸という前人未踏の領域を、彼はほとんど独力で切り開いていきました。
ウサギのぼくも実は、駆け出しながら、カメさんと同じ探検家です。
同じ生業をもつものとして、ぼくは彼を尊敬していました。
そしてある日突然、「ぼくも第六大陸に行ってみたい……」と思い立っちゃったんです。
探検家の仲間や親や友達は、「あそこは危険すぎる。素人にはお勧めできない」と行って引き留めようとしましたが、ぼくの中のウサギのDNAが「それくらい朝飯前だ! カメなんかに負けてたまるものか!」とわめくので、すっかりその気になってしまい……。
必死に働いて資金を貯め、いざ、出発!
――そして、その日から地獄の日々が始まったのです。
その地獄は、最初に思っていた以上に長く続き、カメさんに対する尊敬の念とか、ちょっとした八つ当たりの気持ちとかがでてきていたのですが、それでもくじけずに気合いで乗り切り、やがて、カメさんに追いつく日が来ました。
ぼくが初めてそのカメさんの話を聞いたときは、沈着冷静で寡黙な、ちょっと怖いヒトを想像してしまいましたが、実際に会ってみると全く正反対の、気のいいおじさんでした。
初めて第六大陸に足を踏み入れたときに、嬉しくて踊り出したという話も残っており、結構お茶目なところもあるようです。
ぼくの中で一方的にふくらんでいた“敵意”も消えてしまいました。
カメさんともすっかり友達になり、一安心したぼく。
でもここで、困ったことが起きました。
「これから先、どっちへ進めばいいのか、判らない……」
ぼくの目標はカメさんに追いつくこと。
その後のことは、何も考えていなかったのです。
ぼくが途方に暮れていると。
カメさんが言いました。
「そんなの、オレにも判らないよ」と――。
そうだったんです。
ここは前人未踏の地、進むべき方向は自分たちで決めなければならないのです。
その一言で、ぼくは、うまい具合に吹っ切れることが出来たんです。
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