[過去ログ] 現代数学の系譜 工学物理雑談 古典ガロア理論も読む78 (1002レス)
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(2): 現代数学の系譜 雑談 古典ガロア理論も読む ◆e.a0E5TtKE 2019/10/24(木)07:55 ID:G70Rid0Q(3/5) AAS
>>168
ID:9DQGDl/5さん、どうも。スレ主です。
夜遅く、回答ありがとう

さて、ガロア理論で、体のガロア拡大とガロア群の対応を考えるとき
・体のガロア拡大は、正規かつ分離
・拡大体と群のガロア対応は、あきらかに包含関係を逆にしている
この2つは、重要だよね
(下記「ガロア理論の基本定理」及び「ガロア理論」)

で、定義を聞いた

 >>165
ガロア対応は、”H sub gp of Gal(K/Q) ⇒ ∃k s.t. K/k Galois ext. Gal(K/k)=H”ですね
こちらが、合っている

ところで、ガロア群Gal(K/k)が既に存在するときは良いが、
逆に、ある群Hが与えられたときに、
群Hを、ガロア群とする体のガロア拡大(=正規かつ分離)が、
必ず存在するかどうか
それが、ガロアの逆問題でしょ(>>45>>149

で、念押しだが現代数学の「ガロア理論の基本定理」(ガロア対応)は、基礎体k(下記ではF)に依存しないでしょ?
基礎体は、Qに限定されない

外部リンク:ja.wikipedia.org
ガロア理論の基本定理
ガロア理論の基本定理 (英: fundamental theorem of Galois theory) とは、ある種の体の拡大がなす構造を記述する結果である。

定理の最も基本的な主張は「体の有限次ガロア拡大 E/F が与えられると、その中間体とガロア群 Gal(E/F) の部分群の間に一対一対応が存在する」ことである。
(中間体とは、F ⊆ K ⊆ E を満たす体のことを言う、それらを E/F の部分拡大と言う。)
この定理は拡大体 E/F の中間体の分類という難しく聞こえる問題を、ある有限群の部分群を列挙せよというより扱い易い問題へ変換している。
(抜粋)
証明
基本定理の証明は、自明なことではない。通常の扱いで最も重要な点は、与えられた自己同型群により固定された中間体の次元を制御することができるという、エミール・アルティンによる幾分繊細な結果である。
ガロア拡大 K/F の自己同型写像は、体 K 上の函数として線型独立である。この事実は、より一般的な事実である指標の線型独立性から従う。

つづく
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(1): 現代数学の系譜 雑談 古典ガロア理論も読む ◆e.a0E5TtKE 2019/10/24(木)07:56 ID:G70Rid0Q(4/5) AAS
>>170
つづき

対応の明示的な記述
有限拡大に対し、対応は次のように明示的に述べることができる。
・Gal(E/F) の任意の部分群 H に対し、対応する体は普通 E^H と書かれ、これは全ての H の自己同型により固定される E の元の集合である。
・E/F の任意の中間体 K に対し、対応する部分群は、単に Aut(E/K) であり、これは全ての K の元を固定する Gal(E/F) に属する自己同型の集合である。
例えば、一番上の体 E は Gal(E/F) の自明な部分群に対応し、基礎体 F は Gal(E/F) の全体に対応する。

対応の性質
対応は次のような有益な性質を持っている。
・包含関係を逆にする(inclusion-reversing)[2]。部分群の包含関係 H1 ⊆ H2 が成り立つことと体の包含関係 E^H1 ⊇ E^H2 が成り立つこととは同値。
・拡大次数は包含関係を逆にするという性質と矛盾しない形で群の位数と関係する。具体的には H が Gal(E/F) の部分群であれば |H| = [E : E^H] であり |Gal(E/F)/H| = [E^H : F] である[3]。
・体 E^H は F の正規拡大(分離拡大の部分拡大は分離的だから、これはガロア拡大というのと同じ)であることと、H が Gal(E/F) の正規部分群であることとは同値である。
 このとき Gal(E/F) の元の E^H への制限は、Gal(E^H/F) と商群 Gal(E/F)/H の間の群同型を引き起こす。

外部リンク:ja.wikipedia.org
ガロア理論
(抜粋)
ガロア理論(ガロアりろん、Galois theory)は、代数方程式や体の構造を "ガロア群" と呼ばれる群を用いて記述する理論。
1830年代のエヴァリスト・ガロアによる代数方程式の冪根による可解性などの研究が由来。ガロアは当時、まだ確立されていなかった群や体の考えを方程式の研究に用いていた。

ガロア理論によれば、“ガロア拡大”と呼ばれる体の代数拡大について、拡大の自己同型群の閉部分群と、拡大の中間体との対応関係を記述することができる。

一般に、体の拡大において、ある体上で既約な多項式の分解体となるという性質を正規性といい、中間体の正規性はガロア群の部分群が正規部分群に対応している。

つづく
173
(1): 2019/10/24(木)09:31 ID:V4UM6AG2(1/2) AAS
>>170

> ところで、ガロア群Gal(K/k)が既に存在するときは良いが、
> 逆に、ある群Hが与えられたときに、
> 群Hを、ガロア群とする体のガロア拡大(=正規かつ分離)が、
> 必ず存在するかどうか
> それが、ガロアの逆問題でしょ(>>45>>149
>

このあたりからもう理解が、ガタガタなんですよ。

1)
H sub gp of Gal(K/Q) ⇒ ∃k s.t. K/k Galois ext. Gal(K/k)=H

2)
H sub gp of Gal(K/Q) ⇒ ∃k s.t. k/Q Galois ext. Gal(k/Q)=H

が違うのはわかっていて1)の方は簡単に証明できる話だというのは一応わかってるのね?
ところが問題なのは1)と2)はとてもよく似ていて実際、日本語の文章にするとどっちの意味なのか迷ってしまうことがあります。今回の逆問題の説明などまさにそれです。
例えば次の文章はこの部分だけ見ると1)の意味にとってしまっても不思議はありません。

More generally, let G be a given finite group, and let K be a field. Then the question is this: is there a Galois extension field L/K such that the Galois group of the extension is isomorphic to G?

これがキチンと数学の文章を全体を通じて意味を理解しないと危ない部分なんですよ。
この部分 "だけ" を切り出してしまうと1)の意味のようにKとkの両方を動かしていいと思ってしまう可能性はなくはありません。
しかし前段にある文章

In Galois theory, the inverse Galois problem concerns whether or not every finite group appears as the Galois group of some Galois extension of the rational numbers Q.

を見ると2)の意味であろうと推察できます。
これなんか論理式で書くと明白に違いがわかる文章でも我々が普段使っている言語に直してしまうとどちらの意味にでもとれてしまう "怖さ" があるんですよ。
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