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現代数学の系譜 工学物理雑談 古典ガロア理論も読む78 (1002レス)
現代数学の系譜 工学物理雑談 古典ガロア理論も読む78 http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/math/1571400076/
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238: 現代数学の系譜 雑談 古典ガロア理論も読む ◆e.a0E5TtKE [] 2019/10/26(土) 11:36:18.39 ID:fHUQGPHQ >>236 つづき しかし, 彼の代数的数論における 「研究計画」 は, 必ずしも 「代数的整数 「モデュール」 , 「オーダー」 , 「イデアル」等の概念め抽出とか, それらによる代数 的数論の骨格の基礎づけに最大の主眼があったわけではなかった. 彼にはもっと明確な 数論らしい問題意識があった. 純 3 次体に対する類数公式の探求が彼を強く動機づけて いたものと思われる. §5 クロネッカーの仕事について そう単純に 「ヤマ」 などという言葉づかい に乗ってしまうわけには行かない. また数学史からの観点からすれば, そのように端的に切り捨てるわけには行かない. 例えば「厳密な証明」 にしても, それは当然その時点での数学界のレヴェルと相対的で しかありえない. 高木も 「この予言者の名を冠して [クロネッケル』$\sim$ 式密度の称呼を用 いたのであ」 り, クロネッカーを単に 「数学」 の観点からアッサリと切り捨てられるわ けではなかった. とはいえ, クロネッカーの論文の多くは, 特に彼がその構築をライフワークとした代 数的数論に関するものについては, 現代から見れば, 十分に 「数学的」 に書かれている と言えるものではないかもしれない ; 恐らく当時の常識からしても. しかし, 例えば現 代の物理学者達の論文と対比して見ればわかりやすい. クロネッカーは, いまだ定義も, 概念すらはっきりとはしていない, しかし彼にとって現代の物理学者達の見るものより も遥かに厳然, 確固として存在する 「数学的な事実」 を発見し, それを報告しようとし た. 彼が見たもの自体は, 例えば「一般的な関数」 , 「一般的な無限級数」 と言ったあ やふやな, 捉え所のない新参者とは異なり, 新しいとはいえ, どこから見ても伝統的で 歴とした数学であった. 彼はそこに新しく驚嘆すべきものを発見し, それを, 書き方と しては 「数学的」 ではな $\vee\supset$ かたにせよ, なんとか報告したのであった. そこに自身の数 学者としての全身の重みをかけていた. つづく http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/math/1571400076/238
239: 現代数学の系譜 雑談 古典ガロア理論も読む ◆e.a0E5TtKE [] 2019/10/26(土) 11:37:00.13 ID:fHUQGPHQ >>238 つづき 例えば, 有理数体上のアーベル多項式の根が 1 の累乗根の有理整数係数の有理式とし て表わされることを 「発見」 して, 躊躇わずにそれを 「定理 $\langle \mathrm{s}_{\mathrm{a}\mathrm{t}\mathrm{Z}}\rangle$ 」 として報告した $\langle_{15}\mathrm{K}\mathrm{r}- 183$ ]). 有限体の扱い方を例にとれば, 彼は決してガロア流を採らず, あくまで もガウス流にこだわり続けたろう. それは, 彼の代数体における因子論 ([Kr-lae21; 高 木 [T-19481, 附録 (三) 参照) からも想像がつく. 例えば彼は, 師でもあったクムマー の理想数の与え方 (lKu-1845, -18471) に満足せず, そのように本質的なものは「明確な 数学的なもの」 によって表示すべきであるとした ; (そしてその嗅覚は確かであった) ’ まず虚 2 次体について, それを虚数乗法として持つ楕円関数の 「特異モデュライ」から 得られる本物の数として虚 2 次体の理想数を具現すること, および, それらの数によ る虚 2 次体の拡大が不分岐であること, を発見した $\langle_{[\mathrm{a},18}\mathrm{K}\mathrm{r}- 1857-62]\rangle$ ; さらに 「単項化定理」 に基づく 「類体」の存在を信じて彼の代数的数論構築ひとつの大きな指針と し, 一般の代数的数体に対して 「単項化定理」 を彼の流儀で定式化した $([\mathrm{K}\mathrm{r}- 1\Re 2])$. クロネッカ $-$ は, デデキントに比べれば, たしかに明蜥さにおいて遅れをとる. しかし, ヒルベルトがそこから出発して彼の頭体論の構想へと進んだことは明らかである. しか もまた, $\text{ウ_{ェ}^{}\backslash }-$バーも高木も, 先ず「クロネッカーの青春の夢」 に惹付けられたのであっ た $([\mathrm{M}- 1994]\rangle$. (引用終り) 以上 ではまた(^^; http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/math/1571400076/239
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