[過去ログ] マミ「私は……守りし者にはなれない……」 牙狼―GARO―魔法少女篇 第三章 (805レス)
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(1): VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/28(火)09:08 ID:jzawf3lAO携(1/2) AAS
乙!
中学にオリジナルの使い魔。こういうオリジナルの展開は大歓迎です!
362
(1): VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/28(火)11:35 ID:JetrlOqSO携(1) AAS

見滝原中はいろいろ特殊だから詳細に書くのは難しいだろうな

>>361
これオリジナルじゃなくて、暗闇の魔女の使い魔じゃないかな
363: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/28(火)22:31 ID:jzawf3lAO携(2/2) AAS
>>362
ほんとだ!
ゲームやらないから知らなかった。

えっ、暗闇では無敵って……えっ!?
364: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/29(水)07:24 ID:uUiChWjuo(1) AAS
本編ではティロフィナの塵になる場面しか出番なかったうえに
魔女本体は未登場なくせして魔女図鑑のカタログスペックだけは強そうなズライカさんじゃないですか
365: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/06/03(月)10:44 ID:7t1BDC2AO携(1) AAS
投下は来週かな?
366: ◆ySV3bQLdI. [sage saga] 2013/06/10(月)02:04 ID:j2Al/keCo(1) AAS
なんやかんやあって遅れています
うまくいけば明日にでも投下できると思うのですが
もうしわけありません
367: ◆ySV3bQLdI. [ saga] 2013/06/16(日)23:56 ID:dIMx0AmUo(1) AAS
 小石を投げてすぐ、まどかは踵を返して駆け出した。一目散に。脱兎の如く。
 とにかく全力で走る。重くて邪魔な鞄はすぐに放り捨てた。
 振り向くと、使い魔もまた走り出していた。

 走りは見た目と同じくネコ科のそれに近いのだが、関節が存在しないのか、四肢は前後左右、自在に動いた。
かなり不気味だったが、鈍足のまどかよりも遅いのが、せめてもの救いだった。
 狙い通りに使い魔の注意はこちらに向き、狙い通りに追ってきている。
 
 館内の少女は何も知らずに片付けを続け、黒猫もどこかへ逃げた。
 人ひとりの命が救われた。これでよかったんだ。後悔はしていない。
 そう思おうとしたが――。

 無理だった。
 後悔ならしている。投げた瞬間に。
 そして今も。何故、あんな馬鹿なことを、と。

 だが、半分。もう半分は、これしかなかったという自己弁護。
 それに、まどかに後悔している暇はなかった。

 今は、これからどうするかが最優先事項だ。
 落ち着いて考えられる精神状態ではなかったが、それでも。
絶対に思考を放棄してはならない。考えなければ、待っているのは絶対の死。
 
 故に、走りながら必死に知恵を絞る。
 マミは今頃、約束の店に着いているだろうか。それとも、まだ向かっているだろうか。
アドレスを交換していないので、さやかを介して連絡がついたところで戻るまで数十分かかる。
 鋼牙に至っては、どこにいるのか見当もつかない。
368: ◆ySV3bQLdI. [ saga] 2013/06/17(月)00:03 ID:batJAy8lo(1/11) AAS
 やはり、頼れるとしたら、ほむらしかいない。
 自ら進んで危機に陥っておきながら、都合良く頼る自分を、彼女は厳しく非難するだろう。
軽蔑されても、罵られても文句は言えない。本当に、心から申し訳ないと思う。

 それでも助けを求めれば無碍にはしないはず。
まどか自身にも、そんな卑怯な打算が胸の奥に潜んでいる可能性を否定しきれなかった。

――ごめんね、ほむらちゃん……。
でも、お願い。今だけは……――

 頭を振り、自責の念を振り切って、次の段階に進む。その間も、決して足は止めない。 
 では、ほむらに縋るにはどうすればいいか。
 思い返してみると、自分は校門への最短ルートからは外れていない。
黒猫との戯れにしたって、そんなには移動していないし、誰か後ろを通れば気付いたと思う。

 つまり、ほむらはまだ校門の外には出ていない。裏門などから出ていない限りは。
 なるべくルートを外れないように走りながら、ほむらを見つけられればよし。
もしかしたらもしかして、使い魔を撒けるかもしれない。
 
 確実どころか高いとも言えない可能性だが、まどかには賭けるより他になかった。
 職員室にでも逃げ込むという手もあるが、これは最後の手段。
使い魔が諦めなければ、無関係な他人が多く巻き込まれる。諦めたとしても、代わりに誰かが犠牲になる。 
それは絶対に避けたかった。

 まどかは真っ直ぐには走らず、蛇行したり、かと思えば真横に走ったりした。
使い魔から距離を取るには非効率だが、これには理由がある。
 ひとつは校舎内に入らない為。
明かりが消えていたり、施錠されている扉もある校内よりは、外の方がまだ走りやすい。
369: ◆ySV3bQLdI. [ saga] 2013/06/17(月)00:09 ID:batJAy8lo(2/11) AAS
 そして、もうひとつ。
 僅かでも明るい場所を選んでいたからだった。
 月は陰っているとはいえ、まだ仄かな光は差しているし、ところどころ電灯も設置されている。
電灯の下を潜った時、疑惑は確信に変わった。

――あの使い魔……やっぱり光が嫌いなんだ。
光の近くでは動きが遅くなってる。
私なんかに追い付けないのも、月光や学校の光で鈍くなってるのかも――

 これからは暗くなる一方だ。
 すなわち、この月がまどかの生命線。
 月が完全に雲に隠れてしまわないよう、神に祈りたい気分だった。

 それから数分、校舎を三周はしただろうか。
 まどかの体力は限界に近づいていた。
最初のうちは足を溜め、呼吸を整える余裕もあったが、月は祈りを裏切るかのように、雲間に隠れてしまった。

 使い魔の動きが、にわかに機敏になる。
もはやなりふり構っていられず、全力疾走でやっと距離を保てる程度。

「はぁ……はぁ……」

 足が、胸が、脇腹が痛い。息が苦しい。マラソンでも、ここまで苦しくなかった。
 それでも走りを止められない。ペースを落とすことさえ、死に繋がる。
 霞みがかった視界。それが突然に揺れて地面が迫り、

「あぅっ!」

 まどかは転倒した。
370: ◆ySV3bQLdI. [ saga] 2013/06/17(月)00:14 ID:batJAy8lo(3/11) AAS
 ただでさえ足下が暗いところに、前と上ばかりに注意がいって、ちょっとした段差に気付けなかった。
結果、つまずき、地面を滑った。
 
 終わった。もう逃げられない。自分はここで死ぬ。
 弱気な考えが脳裏を過ぎる。
 しかし――。

 次の瞬間には、まどかは豪然と身を起こしていた。
ついた両手を掻くように後ろに払い、同時に両足で地面を思いっきり蹴る。
 完全に立ち上がるのももどかしく、低い姿勢からクラウチングスタートに近い形で、再び走り出した。

 倒れていた時間は三秒にも満たなかっただろう。
 走りながら状態を確かめる。
 左足首に違和感がある。右の膝が擦りむけて痛い。手のひらには血が滲んでいた。

――でも……まだ行ける。走れる!

 にもかかわらず、目の輝きは未だ失われていない。
 一昨日のさやかの怪我に比べれば、全然軽い。この程度でへこたれていては、さやかに笑われる。
 そうやって精一杯、己を鼓舞する。

 これまでは、マミや鋼牙の背中に隠れていれば、彼らがなんとかしてくれた。
 今は違う。
 助けを求めるのは同じでも、そこまでは自らの力だけで生き残らなければ。
 
 生への渇望が、死の恐怖が、まどかを衝き動かしていた。
 倒れていた分の距離は詰められたが、走り出してからの差は縮まっていない。
変わらない速度を保てている証拠だ。
371: ◆ySV3bQLdI. [ saga] 2013/06/17(月)00:20 ID:batJAy8lo(4/11) AAS
 既に残り少ない体力もほぼ使い果たし、気力で足を動かしている状態。
 それでも、まどかは希望を捨てていなかった。
自分が、自分で思うよりも強かったこと。少しだけ自信を持てる、勇気が湧いてくる気がした。
 
 もう少し走れば、また電灯の下に出られる。
 光と、僅かな安心。そして今度こそという希望を求めて、角を曲がった先。

 そこには、厚く高い壁が立ちはだかっていた。

「え……」

 サァッ――と、まどかの表情から血の気が引いていく。
 火照った身体と汗が一瞬にして冷える気がした。
 
「嘘……なんで……!?」

 右も左も、通り抜ける隙間などない完全な行き止まり。
 目で見たものが信じられず、ぺたぺた手で触れて確かめる。紛れもなく本物の壁だ。
 これは結界の中なのか。それとも使い魔の幻覚か。いや、そのどれでもない。

 導き出されるのは、ごく単純な結論。
 道を、間違えた。

 ありふれた、普段なら他愛のない失敗。
だが、絶え間なく判断を迫られ、ひとつひとつの選択が生死を分ける現状では致命的だ。最悪と言っていい。

 同じ場所でも、昼と夜では景色が異なる。
慣れ親しんだつもりでも、曲がる場所を一本間違えるくらいはある。
 加えて、転んだことの焦りと、体勢が変わったことにより、道を誤った。
372: ◆ySV3bQLdI. [ saga] 2013/06/17(月)00:28 ID:batJAy8lo(5/11) AAS
 しまった、と振り向いた時には手遅れだった。
 暗闇でも輪郭はわかる、黒い何かが角を曲がったところで蠢いている。
引き返すのは不可能。

 まどかは、前に活路を求めるしかなかった。
打つ手がないと認めれば、それは死を受け入れるのと同じだから。

 見上げる先には、5メートルはある高い壁。向こう側は見えない。
 この向こうは、もう敷地外だったろうか。
都合良く通行人は期待できないし、だいいち誰に、どう言って助けを求めればいいのだろう。
普通の人間は使い魔に抗えない。視認すらできないのに。

 壁は特に出っ張りはなく、場所によっては指が掛かるかどうか。
運動力に優れた男子ならいざ知らず、体力の尽きかけた女子に登れる壁ではない。
 侵入者を防いでくれる壁が、今は逃亡を阻む絶望の檻に思えた。
 
――諦めちゃダメだ。考えるんだ……考えなきゃ……。

 その間にも、使い魔はじりじり距離を縮め、それだけで集中を乱される。
 まどかを完全に追い詰めているにもかかわらず、使い魔は一気に襲いかかりはしない。
 なぶっているつもりか。いや、おそらく違う。

 使い魔の姿が、はっきりと見える。
 雲の切れ間から再び顔を覗かせた月のせいだ。淡い月光が辺りを照らし始めている。
 しかし動きを鈍らせる程度で、止めるには至らない。 
373: ◆ySV3bQLdI. [ saga] 2013/06/17(月)00:35 ID:batJAy8lo(6/11) AAS
 今さら出てきても、どうにもならないのに。
 現状を打破する妙案は、そう都合良く浮かんではくれなかった。
 せめて抵抗を試みようにも、石ころひとつ落ちていない。
まどかはただ、恨めしげに月を見上げるしかできなかった。

 使い魔は、どうやって人を喰うんだろう。
 丸呑みにされるのか。バリバリ齧られるのか。ドロドロに溶かされるのか。
 まどかが壁に手を着けたまま横に動くと、使い魔も合わせて動く。当然、何の意味もない。

 こんなことなら、マミに聞かされた話を、もっと噛み締めるべきだった。
 ほむらの忠告を肝に銘じるべきだった。
 後悔しても、もう遅い。偶然は二度も続かない。助けは来ない。
 キュゥべえすら来てくれない。今なら契約だって、一も二もなく頷いていただろうに。

「ほむらちゃん……マミさん……!」

 助けを求める祈りの声さえも、

「……仁美ちゃん、さやかちゃん、タツヤ、パパ、ママ……」

 やがて力を失い、目蓋に浮かぶ親しい人たちへの惜別に変わる。
 絶望が、心を蝕んでいく。
 涙が零れそうになる。
 これまで両足を支えてきた意志が、ついに消える寸前。

 後頭部を着けた背後の壁から、音が聴こえた。
 それが、誰かが壁を蹴ったのだと認識したと同時。
 月光を影が遮った。
 まだ丸い月を真っ二つに分かったのは確かに人間。
374
(1): ◆ySV3bQLdI. [ saga] 2013/06/17(月)00:42 ID:batJAy8lo(7/11) AAS
 見上げたまどかは、目を見張った。
 逆光で顔は窺えないが、その姿に見覚えがあった。

 夜風に翻る白のロングコート。
 左手に握られている赤い鞘。
 抜き放たれた刃は、月光に映えて金色に輝いていた。

 まどかは、その人物を知っていた。
 彼が剣を頭上に構えて落ちてくる。
 時間にすれば一秒にも満たなかったが、その姿は鮮烈な印象と共に、まどかに刻み込まれた。

――あぁ、……きっと、さやかちゃんもこうだったんだ……。

 そして、次の瞬間。
 まどかの眼に映ったのは、彼の広い背中。
風切り音――次いで、土を踏み締める音と断末魔。

 剣士の顔を、改めて確認する。
 魔戒騎士、冴島鋼牙。
 一昨日と昨日、さやかやマミを助け、まどかの命も守ってくれた恩人だった。

「怪我はないか?」

「冴島さん……どうして……」

 振り向く鋼牙にまどかが覚えたのは、感謝よりも安堵よりも、まず戸惑い。
 こんな嘘みたいな偶然――いや奇跡が起こり得たのが、何より不思議だった。
 鋼牙は答えない。沈黙を保ったまま、こちらを見ている。
375
(1): ◆ySV3bQLdI. [ saga] 2013/06/17(月)00:48 ID:batJAy8lo(8/11) AAS
「はぁ〜っ……」

 足から力が抜けて、壁にもたれるようにして、へたり込む。
助かったという実感が遅れて湧き上がってきたのだ。
 ふと、鋼牙が微かに口元を緩めた気がしたが、
呼吸と心臓の鼓動を落ち着かせるのに、それどころではなかった。

「まどか!」

「ほむらちゃん……」

 そこへ、ほむらが駆けつけてきた。
 彼女は鋼牙を一瞥して何か察したように歩調を落としたが、
声はかけずに、まどかの前で膝をついた。

「どうして、ここに……」

「あなたの鞄、それと猫が……いや、それよりも」

 ほむらは言葉を切ると、まどかの瞳を鋭く見据えた。

「話して。何があったの?」

 声は落ち着いていても、眼には有無を言わせぬ迫力があった。
 まどかは言われるがまま、ほむらと鋼牙に事のあらましを話した。
ほむらの表情が徐々に険しく、渋くなっていくのを感じても。
376: ◆ySV3bQLdI. [ saga] 2013/06/17(月)00:51 ID:batJAy8lo(9/11) AAS
 圧倒されたからじゃない。責任だと思った。
愚かさのつけを少しでも払うには、正直に二人に説明すべきだと。
 まどかが話し終えると、

「あなたって人は…………」

 ほむらは息を吐いた。長く、深く。
 呆れと驚きが半々か、やや呆れが勝っているような溜息。
その表情は硬く、感情は読めないが、どうやら怒っている。

「言ったでしょう。あなたは運が良かっただけ。二度目、三度目があるとは限らないと」

「うん……ごめん」

 しゅんと項垂れるまどか。
 全面的に自分が悪かったと認める。他に弁明のしようもない。
 それはそれで、謝るだけで逃げようとしているみたいで、居心地が悪かったが。

 ちらりと鋼牙を見遣る。彼は、ほむら以上に何を考えているのか謎だった。
 暫くして、ほむらの視線に気付く。鋼牙を見つめていたのが、ばれたようだ。
 また怒られるかと思いきや、ほむらが次に向いたのは、意外にも鋼牙だった。

「そう、普通ならあり得ない。でも、あなたは来た。なら……これは偶然じゃないのね?」
377: ◆ySV3bQLdI. [ saga] 2013/06/17(月)00:51 ID:batJAy8lo(10/11) AAS
ここまで
もう少しと言って一週間になってしまいました
次はできるだけ早く
378: ◆ySV3bQLdI. [sage saga] 2013/06/17(月)00:53 ID:batJAy8lo(11/11) AAS
>だが、まどかは重ねて問いはしなかった。

コピペミス
以上の文が、>>374>>375の間に入ります
379: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/06/17(月)04:35 ID:p7JfaXoAO携(1) AAS
乙!

暗闇の魔女など黄金騎士にはベリーイージーモード……と言いたい所だが…!?
380: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/06/19(水)18:52 ID:SDPwoPaK0(1) AAS
乙です
381: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/06/25(火)12:56 ID:6hFUtXfAO携(1) AAS
来週か
382: ◆ySV3bQLdI. [sage saga] 2013/07/01(月)01:45 ID:LrJ8wPxao(1) AAS
一度ペースが落ちると取り戻すのが大変
もう少しかかりそうです
383
(1): VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/01(月)10:41 ID:cd/KctUv0(1) AAS
この調子で本当に終わるの?
このペースで3話終わるまでどれくらいかかるんだ
細かい所にまで描写をさきすぎなんじゃない?
もう少し減らして話の展開を早くした方がいいんじゃね
384: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/01(月)20:44 ID:opRhPTgAO携(1) AAS
>>383は妥当な意見。

でも>>1はこのままでイイ!
ここに来る迄、このスタイルで徹底して来たから。

自分のペースで頑張って。
385: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/01(月)22:29 ID:tp4yCGoJ0(1) AAS
話にちっとも進展が見られないのがなあ。
>>1も言っていたけど紅蓮の森も舞台にするんだよね?
そこに行くまで後何年かかるのよ。このペースで。

2年くらいやってるのに未だに魔戒騎士達が「まどか☆マギカ」に与える影響が見えてこないのがなあ…
386: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/01(月)22:34 ID:BTMBRm+6o(1) AAS
別に>>1の思うが侭やれば良い、ここは>>1のスレなんだし

つまり、>>1がんばれってことだ
387: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/02(火)11:13 ID:DhhtVEUAO携(1) AAS
SSは書きたいこと書くためにあるんだし、読みたいから読むもんだ
感想はともかく、書き方やペースについて言及すんのは分を過ぎてるっしょ
急かさず気長に待ってるのが吉
388: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/02(火)13:09 ID:Eb9DAkvw0(1) AAS
同意。要は未完にさえならなければ良い。後、定期的に生存報告をしてくれれば。(個人的な意見だけど)
389
(1): VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/03(水)00:30 ID:xeHNFev+0(1) AAS
ふと気になったんだが、魔戒法師兼魔法少女達もやはり悲しい末路を辿ったんだろうか・・・。
魔戒法師として幼い頃からの修行はしているだろうから、並の魔法少女より精神力は比較的強いほうだと思うが・・。
(実際、QB曰くみんな優秀で強力な魔法少女だったらしいし。まあ、ホラーに対抗する術も身につけているから当然といえ
 ば当然だが。)
390
(1): VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/08(月)01:03 ID:5kzgjvFn0(1) AAS
>>389
精神的には強いかもしれないけど普通の魔法少女以上に人間の「黒い」ところを目にする機会が多そうだからなぁ……
391: ◆ySV3bQLdI. [sage saga] 2013/07/08(月)02:38 ID:Ry1+1b/Ho(1) AAS
明日こそ投下したいところ
大した量ではありませんが

ペースについては、まったく面目ありません
話の途中からだと多少バランスが悪いかもですが、大事な場面を除いてなるべく軽く流すようにします

と言いつつ前にもこんなことを書いているのですが、どうも私の悪い癖のようで
なんとかしたいとは思っているので、探り探りやってみます
392: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/08(月)11:28 ID:EI+wPGQF0(1) AAS
ゆっくりやるからここを使うんだろうし
気にせず描きたいように描いてくれたら嬉しい
393: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/08(月)12:06 ID:5Yuqq/FmO携(1) AAS
いつでも待ってる
394: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/08(月)23:07 ID:EPmK6mJDO携(1) AAS
好きなように書けばいいさ
395: ◆ySV3bQLdI. [ saga] 2013/07/10(水)02:51 ID:50V4wCREo(1/7) AAS
「そうだ。校門で待っていたが、妙な気配と物音を感じたんでな」

『まさか学校から出もしないうちに使い魔に遭うとは想定外だったぜ。まったく、無茶なお嬢ちゃんだ』

 鋼牙とザルバ、二人とも責めはしなかったが、まどかはしゅんとして黙った。
 何故、彼が自分を待っていたのか。それすらも、訊き返せなかった。
ただでさえ怖いのに、昨夜の件もあって、彼の前では萎縮してしまうのだ。

「だが、とりあえずは必要なくなったようだ」

 そう言うやいなや、立ち去ろうとする鋼牙。

「待って!」

 そこへ、ほむらが追い縋った。
 コートの袖を摘まむが、歩みを阻むには至らない。
それでも、鋼牙は意図を察したのか足を止めた。

「まだ話は終わっていないわ。それだけじゃ答えになってない」

 鋼牙が振り向き、視線が交錯する。
 張り詰めた空気が流れるが、

「――――」

 鋼牙が何か囁くと、ほむらの手はするりと離れた。
 囁くと言っても、耳元で声を潜めたのではない。ただ、まどかに聴こえないように抑えたのは間違いなかった。
 そして、ほむらは目を伏せたまま立ち尽くし、鋼牙は振り返らずに歩き去った。
396: ◆ySV3bQLdI. [ saga] 2013/07/10(水)02:56 ID:50V4wCREo(2/7) AAS
 
 まどかはというと、相変わらず、へたり込んでいた。
 鋼牙が校門の前にいた理由。気掛かりだったが、とても詰問はできなかった。
彼が話す必要がないと考えたなら、その判断は誤りではないのだろう。

 それに頼んだところで、きっと鋼牙は決定を変えない。
彼に何かを強制できるとも、影響を与えられるとも思えなかった。

 それくらい、彼と自分との間には隔たりがある。
 言い知れぬ無力感が胸に押し寄せ、まどかは暫く立ち上がることができずにいた。



「(それでそれで? それからどうしたの!?)」

「(それからは……ほむらちゃんが家の近くまで送ってくれて、それで終わり)」

 声に出さんばかりの勢いで続きを促すさやかに、まどかは戸惑いながら答えた。
 呆気ない顛末に、さやかは少々拍子抜けした様子。
 
「(そっか……けどまぁ、まどかが無事で良かったよ)」

「(うん……ありがと、さやかちゃん)」

 さやかが、最初にそう言ってくれたことが嬉しかった。涙が出そうなくらいに。
 日常に戻ってこれたのだと、改めて実感する。昨夜、家に帰り着いて家族に迎えられた時もそうだった。
 これまでで最も強烈に死を身近に感じ、一度は覚悟しただけに、喜びもひとしおだった。
397: ◆ySV3bQLdI. [ saga] 2013/07/10(水)02:58 ID:50V4wCREo(3/7) AAS
 と、まどかは安堵したが、さやかは結果オーライと解放してはくれない。

「(で、も! いくら何でも無茶し過ぎ! 冴島さんがいてくれたからよかったものの……)」

『そうだよ、まどか。たとえ使い魔だって、力を持たない君には立派な脅威なんだ。
立ち向かえる相手じゃないよ』

 二人からのお説教。昨夜と同様に、まどかは縮こまる。もとより反論などできるはずもなかったが。

「(それは……わかってはいたんだけど、つい……)」

「(ついじゃないよ、もー。
まどかってば、誰かの為となると見境ないよね。ショッピングモールの時だって)」

「(あっ……)」

――あなたがあの場に行かなければ、美樹さやかも行かなかった。
結果だけ見れば、あなたは彼女を危険に巻き込んだとも言える――

 ほむらの言葉が蘇る。
 無茶は自分だけの責任じゃない。誰かを巻き込んだ挙句、死なせるかもしれない。
 それは、家族か友人か。まったくの他人でも、そんな重みには耐えられそうにない。

「(ごめんなさい……。ほんとに、本当に反省してるから。冴島さんにも、ほむらちゃんにも迷惑かけちゃって……)」

 心から思う。助けてくれた鋼牙はもちろん、心配して駆けつけてくれたほむらにも。
 でも、また同じ状況になったら、絶対やらないと断言できるだろうか?
 申し訳ないが、自信はなかった。
398: ◆ySV3bQLdI. [ saga] 2013/07/10(水)03:00 ID:50V4wCREo(4/7) AAS
 思いのほか消沈しているまどかを気遣ってか、さやかは明るい声で言う。

「(ま、冴島さんなら使い魔くらい楽勝だろうし、そこまで深刻にならなくたっていいんじゃない?
そんなに怒ってないと思うけど)」

 彼らの力量なら、使い魔など一撃で葬り去れる程度の雑魚に過ぎないのかもしれない。
だが、それでいいのだろうか。救われる立場に、あぐらをかいたままで。
 言ったところで仕方ないのはわかっている。その雑魚にすら手も足も出ないのが、まどかなのだ。
 
「(それに転校生はほら、あいつだって魔法少女なんだし、魔女や使い魔を倒すのが役目なんだから。
いいじゃん、人助けなんだし。気にすることなんてないよ)」

 やはり、ほむらに対する悪感情に変化はないらしい。
ほむらの迷惑など気にするなと言うさやかに、どう返していいかわからず、まどかは沈黙で答えた。

「(結果的にでも、その居残りしてた娘の命をまどかは助けたんだから。
助けたいって想いだけは間違ってないと、あたしは思うよ)」

 そう言ってくれて、少し報われた気がした。
 保健室での、ほむらとの会話。
その前半――ほむらが無理に自分を連れて逃げたことを、まどかはさやかに伏せた。
やはり上手く説明できる気がしなかったからだ。
 
 それでも、こうして親身に接してくれる。
 だからこそ、三日前の夜のことに触れるのが怖かった。
ぎこちない関係が、今度こそ決裂に繋がるのではないかと。

 さやかの口から、ショッピングモールの話が出た時は内心で怯えていた。
彼女のことだから、深く考えずに口にしたのだろうが。 
399: ◆ySV3bQLdI. [ saga] 2013/07/10(水)03:01 ID:50V4wCREo(5/7) AAS
 まどかは、真実を隠すことに若干の後ろめたさを感じつつ、一言だけ。

「(さやかちゃん、私ね……わかった気がする。さやかちゃんの気持ち)」

「(え? あたしの気持ちって何が?)」

「(う〜ん……ごめん、やっぱりうまく言えないや)」

 いや、実はわかっている。
 あの夜、さやかが抱いた鋼牙への憧れだ。

――昨夜、月光に照らされた冴島さんを見た瞬間、私にも理解できた。
さやかちゃんに強く共感した――

 あの夜のことは口にしたくない。ただ、単純に言葉にできないのも本当だった。
少なくとも、さやかの純粋な憧れとは別物だろう。
 
――けど、同時にマミさんの気持ちにも。
400: ◆ySV3bQLdI. [ saga] 2013/07/10(水)03:03 ID:50V4wCREo(6/7) AAS
 どんなに助けたいと願っても、力がなければ無意味。
 それが悔しくて、もどかしくて、辛かった。
 キュゥべえと契約することで力が得られるなら、手を伸ばしてしまいそうなほどに。

 何もしてないまどかでさえ歯痒い。
いわんや人を救う為に戦い続け、努力を重ねてきたマミなら、彼の眩しさに揺れないはずがない。

 死力を尽くしてホラーと戦っても守りたい人を守れず、
本来の敵である魔女との戦いでも部外者の鋼牙に助けられた。
 これまでの自分が否定されたと感じても不思議はない。

 マミの鋼牙に対する複雑な感情の一端には、そんな背景もあるのかもしれなかった。
 更に、そこに追い討ちをかける何かがあれば、マミが酷く憔悴していたのも頷ける。
 もっとも、すべては勝手な想像に過ぎないのだが。
 
 仮に想像通りだとしても、自分がマミに何をしてやれるのか。
 答えを求めるように、まどかは天井を仰いだ。
 
401: ◆ySV3bQLdI. [ saga] 2013/07/10(水)03:05 ID:50V4wCREo(7/7) AAS
ここまで
昨夜は推敲しながら寝落ちしてしまいました
次はそんなややこしい心理描写もないので早めに
402
(1): VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/10(水)16:22 ID:C8L5+aDAO携(1) AAS
↓ドゴン! プシュー↑

M A D O
403
(1): VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/10(水)17:05 ID:F0O9Wb9P0(1) AAS
乙でした。鋼牙が校門の前にいた理由が気になりますね・・・。

>>390
なるほど。そういう見方もあるか・・。それでソウルジェムが黒く染まってしまって・・・という可能性も十分にあるな。しかし、仮にそうだとするとある意味、普通の魔法少女より悲惨な気がするなあ。(契約する前から「守りし者」としての使命を与えられている分、余計に)

>>402
ひょっとして3期の牙狼が元ネタ? 乙です。
404: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/11(木)01:03 ID:R0Ui/Gu50(1) AAS
>>1乙ー

>>403
「少女」だとねぇ。
たしかに普通よりも絶望しそうな……
「守りし者」からその正反対の存在になっちゃうんだし……
405: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/11(木)01:20 ID:BQtuUrXWo(1) AAS
どっかの豆腐メンタルじゃあるまいし
それで絶望するなら最初から魔戒法師としてやっていけないだろ
406
(1): VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/11(木)16:03 ID:dLdZcD0i0(1) AAS
確かに、ホラーと戦う以上は人間の黒い部分を目にするのは避けられないから、その辺は覚悟していると思うな。
もっともまだまだ「少女」だから、邪美や烈花のような成熟した魔戒法師に比べたら脆いだろうけど。
(莉杏と比べてどうかは分からんが・・・。ギリギリ彼女の方が強いような気がするけど)
まあ、そもそも彼女達がどういう思いや意図があってQBと契約したのかも謎だけどね。
(契約したこと、周りの人間には内緒にしてたのかなあ?)
407: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/11(木)20:49 ID:xXZFowZoo(1) AAS
おっとバラゴさんの悪口はそれまでだ
408: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/11(木)21:04 ID:WOHEf+ZPo(1) AAS
絶望云々以前に
魔法少女と魔戒法師の二足のわらじってすげえ大変そう
409
(1): VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/12(金)17:00 ID:3n8S4Jgv0(1) AAS
謎といえば元々、見滝原を担当していた魔戒騎士が誰に消されたのかというのも十分、謎な気がする・・。
大した意味はないかもしれんが。(今の所は魔女かホラーしか該当者いない・・・かな?)
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