狂気のMafia Princess (19レス)
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1: ブルーギル 2008/01/09(水)14:40 AAS
 ブランデンは幼少の頃より成績優秀でスポーツ万能の、絵に描いたような天才だった。ハイスクール時代から始めたボクシングも一気にその才能を開花させ、地元の大会で一気に優勝を掻っさらってしまった。しかしながら天才過ぎたことが由縁か「自分は何をやってもうまくいく」と過信してしまい、いつのころからか非合法の薬物の販売に手を染め出した。薬物の売買は面白いほどうまくいった。警察や学校関係者も、まさか優等生のブランデンが薬物の売買に手を染めているだろうとは思わなかった。ブランデンはボクシングの学生大会で勝ち抜く裏で、ひそかに懐を暖めていた。この商売はプロボクサーになってからも続けられていた。
 しかし彼の犯罪も明るみに出るときが来た。試合後のブランデンに、目のイカレた浮浪者が抱きついてくることなどもしばしばで、もともとバレないほうがおかしい筈なのだが、ブランデンは自分が逮捕されたという事実に対し、理解に苦しんだ。警察にしょっ引かれる段になって、錯乱したブランデンは暴れ周り、彼を護送していた警察官を殴り殺し、逃亡した。逃げ出す際にわき腹に銃弾を浴びたが、ブランデンは必死で走った。路地裏を走り、下水道を走り、人家の屋根を走り、また下水道を走り、ブランデンは非合法ドラッグの元締めであるエルンスト=バラディオの屋敷に辿り着いた。
 屋敷の中に通されるなり、バラディオの側近がブランデンの額に銃口を向けた。それもそうだろう。商売に失敗し、あまつさえ警察に追われる身のブランデン。始末してしまうのが当然の成り行きだ。しかしバラディオは引き金を引こうとする側近を制して、ブランデンに救いの手を差し伸べた。
「オマエは俺のために本当によくやってくれた。ここで見捨てるのも不義理というもんだろ?それにオマエにはまだまだ使い道がある」
 と言ってブランデンの身を匿い、国外へ逃亡する手はずを整えることを約束した。しかし、何でも只で手に入らぬのが世の常である。
バラディオはブランデンに交換条件を持ちかけた。だがその条件もたやすいものだった。バラディオには15歳になる一人娘がいる。その娘と一度遊んでやるだけでいいという。
「親の俺が言うのもなんだが、もう2〜3年もすれば絶世の美女になるだろう。少しお転婆だが、よろしく頼むぜ」
省6
2: ブルーギル 2008/01/09(水)14:43 AAS
 エルンスト=バラディオの手下の一人、ロバート=ハドソンがアヴィゲイル=ドーン=バラディオの控え室のドアを開けたとき、ニチャリニチャリという気味の悪い音を聞いた。皿の上に盛られた仔豚の丸焼きをアヴィゲイルは手づかみで喰っていた。脇腹に喰らいつき、肉を引きちぎり、背骨を噛み砕き、さらには力技で仔豚の身体を立てに押し潰して丸めると、ものの三口でそれを平らげてしまった。アヴィゲイルは空になった皿をテーブル脇に積み重ねた大量の皿の上に置くと、ワインのボトルを引っ掴み、グラスに注ぐこともせず、直接一気に飲み干した。
「お嬢様」
 呼びかけると、アヴィゲイルはゆっくりと顔を上げロバートを睨みつけた。口の端からワインがひとすじ伝った。
「なぁに?」
 アヴィゲイルは立ち上がると、戸棚を空けてシンセミアのジョイントを取り出し、火をつけた。
「本日のお嬢様の対戦相手が決まりました」
「ダレ?」
省41
3: ブルーギル 2008/01/09(水)14:52 AAS
ちょっと書いてみました続きは徐々にUPしていきます。
後々、エッチな展開も盛り込んでいこうとおもっています。
4: なぶり 2008/01/13(日)18:43 AAS
ブルーギルさん、遅くなってすみませんが投稿ありがとうございます。
これまでに見なかったタイプのキャラの登場ですね。
絵ばかりでなく、文章もブルーギルさんの豪快な作風が伝わってきます。
5: ブルーギル 2008/01/19(土)10:51 AAS
なぶりさん感想ありがとうございます。

>これまでに見なかったタイプのキャラ

確かに、女の子が悪役になっているのは少ないですね。
どんな残虐な方法で男達をなぶりものにしていても
どちらかっていうとヒロイックな活躍をしている作品が多いですね。
最後まで極悪路線で以降と思ってるんですが・・・気に入ってもらえるかチョット心配です。
6: ブルーギル 2008/01/19(土)10:52 AAS
 ブランデンにとってこんな入場は、アマチュア時代も現役時代も味わったことがなかった。歓声でもなければブーイングでもない。ただ観客たちのニタニタと笑う声が会場のあちこちで反響している。客層も地位や名誉のある者ばかりなのだろう、各界の著名人や有名人、セレブレティーがちらほらと目に付く。バラディオが賭博の闇格闘技を興行しているとは聞いていた。まさしくここがその場所だろう。何かの工場の地下施設を改造したという会場らしいが、その割にはよくできている。天井に見える排気ダクトの類以外は、ここがかつて工場であったことなど感じさせない。しかしバーカウンターにDJブース、酒瓶の置かれた円テーブル、柔らかそうなソファ、艶やかな照明など観客席の内装はスポーツを見るスタジアムというよりかは、高級クラブかパーティー会場のようだ。
 大物デスメタルバンドのヴォーカルの男が花道の脇から手を伸ばし「死にに来たのかチャンピオン?」とブランデンの肩を叩いた。死ぬわけないだろ?相手は15歳の小娘だぜ。しかしバラディオの部下の一人が「万全のコンディションで臨め、どうなっても知らんぞ」と、しきりに言うのでブランデンはストレッチもウォームアップも完璧にこなしたし、3分間のスパーリングも、ボクシング経験のある手下の一人を相手に行っておいた。
 ブランデンはリングに上がり観客に向かって拳を振りかざした。観客の反応はやはり冷たい。またひそひそ笑いが聞こえる。客席ホールの中央で、革張りのソファに座り両サイドに女をはべらしていたバラディオがマイクを手に立ち上がった。
「さぁ、赤コーナーからは俺の愛娘。最も強く、最も美しい戦士、アヴィゲイルル=ドーン=バラディオの登場だ!うわっはははははははははははははははははは!」
 バラディオはマイクを投げ捨てると、大きな笑い声を上げ、ドンペリニョンのボトルをグラスなしであおった。ブランデンは赤コーナーの入り口に目をやった。薄暗いエントランスゲートの中を目を凝らしてみるものの、いっこうに誰も現れない。
「きひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひ!」
 甲高い不気味な笑い声が会場じゅうに響き渡った。観客席から歓声がどっと沸き起こる。
省5
7: ブルーギル 2008/01/19(土)10:54 AAS
 全身の筋肉が異様なまでに大きく発達していた。アヴィゲイルの身長はブランデンよりもはるかに低く、目測だが160cmにも満たないだろう。しかしその爆発的な筋肉の太さは、おおよそ15歳の少女のものとは思えない。筋肉の過積載。上腕の筋肉は、伸ばしたときの太さだけでもバスケットボールより、ふたまわりほど大きく、大腿四頭筋は幾重にも丸太を束ね合わせたように太い。筋量では圧倒的にブランデンを上回っている。
 乳房もまた筋肉と同じく恐るべきサイズを誇っている。特大のグレープフルーツなんかよりも、まだ大きい。ブランデンが過去に抱いたことのある女性の中で最も巨乳だったDDDカップのモデルのバストが霞んで見えるほどだ。しかもアヴィゲイルの胸は、それほど巨大であるにもかかわらず、強靭な大胸筋に支えられているために肌は瑞々しいハリを保ち、弾力にあふれた柔肉はノースリーブのシャツを引き裂かんばかりに押し広げている。ブランデンがあっけにられていると、巨大な左腕が背中に絡み付いてきた。強引に抱き寄せられるブランデン。
「にぃ〜♪捕まえた」
 ただ触れられているだけでも、そこに内包されている絶大なパワーが感じられるほどの肉体。しかしその肉感は、怖ろしく発達した筋肉からは想像できないほど柔らかい。しっとりとした脂肪に全身をくまなく覆われた少女の肌からは、甘酸っぱい匂いが絶えず溢れ出している。さっきまで虚ろだった少女の瞳は、怪しい輝きを放ちながら、確かにこちらを見つめている。ブランデンは歯を食いしばり、小さな悲鳴を漏らした。
「怖がらなくってもいいんだよ?・・・別に、とって喰おうってワケじゃないんだから」
 アヴィゲイルルは舌なめずりをして唇を濡らす。愛しそうに目を細めてブランデンを見つめると、もう片方の腕を腰に回し、甘えるようにして頬を胸に摺り寄せた。
「あはっ・・・ん♪」
省9
8: ブルーギル 2008/01/19(土)10:58 AAS
 バラディオは最初から国外逃亡の手筈など整えていなかった。この闇闘技場で娘にブランデン始末させるつもりだったのだ。愛娘が屈強な男たちを、その怪力で弄び、嬲り上げ、叩き潰し、屠り去るのを見ることが、エルンスト=バラディオの最高の楽しみだった。
「オマエ、チンチン大きいから、ついでにアタシの性欲処理に使ってやるよ!あはは・・・あはっ・・・あは・・・ひぃん♪」
 色欲の妄想にかきたてられ、興奮を覚えたアヴィゲイルは、ブランデンを抱きしめたまま全身の筋肉に力を込めた。ボクサーの動体視力はその筋肉が盛り上がる様を瞬時に見て取った。強大な海のうねりのような肉の隆起。ブランデンは今まさに筋肉に潰されると悟った。しかしアヴィゲイルは瞬時に腕を開放した。圧し潰される代わりに、ブランデンの身体は筋肉の圧力により宙に弾き飛ばされた。リング上に転がりおちたブランデン。亀のように身体を丸め、頭をかかえて震えた。
「さっさと闘え!」「いつまで丸まってんだ?」「血を見せろチャンピオン!」
 未だにマットの上で震えているブランデンに観客から野次が飛ぶ。
「ホラ!はやく起きて」
 アヴィゲイルブランデンを強引に引き起こした。
省9
9: なぶり 2008/01/19(土)22:59 AAS
おっしゃるとおりに極悪で、怪物の路線ですね。
ここからどうむごたらしく試合が進み、その後の展開になるか…見続けていきたいと思います。
こういう南米系(?)の外国を舞台にしたお話もなかなかないので新鮮味もありますね。
10: はむ 2008/01/20(日)22:19 AAS
アヴィゲイルはブルーギルさんがアップロード板に最初に
投稿された女の子がイメージなのでしょうか?
かわいらしい女の子なのに超筋肉と超怪力を持ち、なおかつ
残虐って言うのが新しいですね。
アヴィゲイルの無慈悲な暴力、これからが本番ですね。
今から楽しみです。
11: ノル 2008/01/21(月)20:48 AAS
続きが楽しみですね!
怪力を活かしたシチュエーションが楽しみです。
もし宜しければベアハグで何でも良いので潰しているアヴィゲイルを描いて頂けないでしょうか?
是非ブルーギルさんの絵で見てみたいです
12: ブルーギル 2008/02/08(金)00:51 AAS
 少女は気持ちよさそうに、首を振って、髪から水滴を振り払った。その手には、とげとげしい切り口を持った二枚の鉄板が残っていた。ドラム缶を運んできた男たちのほうを振り返ると、アヴィゲイルはにっこり微笑み、続けざまに二枚の鉄板を投げつけた。高速で回転する鉄板は目にも止まらぬスピードで、ロープとマットの隙間をすり抜けて、まっすぐに男達のほうへと飛んでゆく。避ける暇も与えられなかった男達。一人は瞬時に首を跳ね飛ばされ即死。もう一人は、首よりも下、脇の高さを切断され、胸から上が、台座を失った胸像のような姿になって床に落下し、数秒間生きながらえたが、やがて、口をパクパクさせて、なにやら悲しげな表情を浮かべながら絶命した。観客達はアヴィゲイルの鮮やかな手腕に拍手を送った。
「キチガイだ・・・こいつら全員・・・それにこのガキときたらキチガイでバケモノだ」ブランデンは恐怖のあまり意識が遠のいた。しかし倒れることは許されなかった。アヴィゲイルの腕がふらつくブランデンの体を支えた。
「いちいち気ぃ失ってんじゃねぇよ!だいたいオマエみたいのが全力でかかってきたって、アタシの筋肉はちっとも満足できないんだよ。だからゆっくり遊んでやろうって言ってんじゃねぇか?アタシを失望させるなよ!いつまでもビビってるようじゃ楽しくないからな・・・マジで殺してやろうか?」
 アヴィゲイルは声を低くして凄んだ。
「もちろん今『殺してくれ』って言ったって、あいつらみたく、すぐには殺してやんないよ。いっぱい痛めつけて、苦しませてから捻りつぶしてやるんだ」
「やめてくれ・・・」
「いやなら、アタシを愉しませろ・・・今日はボクシングをして遊ぶんだ。オマエ得意か?」
省2
13: ブルーギル 2008/02/08(金)00:52 AAS
 人間離れしたパワーを考慮してアヴィゲイルのグローブには特別に大量のウレタンが詰め込まれている。こうでもしないと、対戦相手のブランデンとは実力が開きすぎて勝負として面白みがないという、バラディオの思惑があった。アヴィゲイルはコーナーに戻ると、自然に大きいグローブを身に着けた。その姿はいささか滑稽に見える。 両者はリングの中央で向かい合った。
「パパから聞いてるよ・・・オマエ、ヘマやらかしたから海外に逃げたいんだってな?・・・お前に希望を与えてやるよ。ちゃんと楽しませてくれたら生かしておいてあげる」
「本当か!」
「次第によっちゃアタシがパパに掛け合ってやってやるよ、だからさ・・・たっぷり遊んでよ」
 アヴィゲイルはブランデンの頭を引き寄せると頬に優しくキスをした。それを合図にゴングが鳴った。開放されるブランデンの身体。反射的に距離をとり、ファイティングポーズをとるブランデン。
「それでいいよ!」
 アヴィゲイルも拳を構える。
省3
14: ブルーギル 2008/02/08(金)00:55 AAS
 切れの鋭いジャブが走る。アヴィゲイルは大きく後ろに跳んでブランデンの拳を避ける。やはりこの女はズブの素人だ。ブランデンの心に確信が芽生えた。こんなに大きな動きで回避のステップを続けていれば、スタミナもすぐになくなるだろう。とりわけそれだけ巨大な筋肉だ。エネルギーの消費も激しいだろう。ブランデンはさらにジャブを繰り出す。また大きく飛び退くアヴィゲイル。馬鹿め。そうやって自爆しろ。
 的確なパンチの連打でブランデンはアヴィゲイルを追い詰める。しかしパンチそのものは一発たりとも当たっていない。コーナーまで追い詰める。一気に間合いを詰めてラッシュをかけるか?しかし、自分も相手の間合いに入ることになる。もし、反撃のチャンスを与えたならば、すぐさまあの筋肉の餌食となる。このまま相手のスタミナを削り続けてチャンスを待つか?しかし、それも危険だ。試合開始からの激しい運動量にもかかわらず、アヴィゲイルはスタミナを消費している様子がほとんど見受けられない。溢れんばかりの怪力を筋肉に内包している女だ。スタミナの消費が早いと思っていたが、その逆で無尽蔵にあると考えてもおかしくはない。ならば、今のうちに叩くしかない。素早いステップでアヴィゲイルとの距離を一気に詰める。接近すると、あの恐ろしい筋肉も視界の隅に隠れてしまった。こうなれば、アヴィゲイルの姿も、ただのチビの15歳の小娘にしか映らない。ぶん殴ることすら躊躇われるが、ブランデンはサディスティックな感情で戸惑いをやすやすと振り払い、先ほど受けた恥辱をはらすため渾身の力で、アヴィゲイルの顎めがけ拳を放った。
 しかし、その拳はあえなく宙を切る。さらには目の前からアヴィゲイルの姿も消えている。ふと見上げると、頭の上をアヴィゲイルが軽やかに舞っていた。振り返ろうとするブランデン。トンと軽く背中を小突かれる。バランスを崩したブランデンはマットの上にスリップダウンしてしまった。
1R終了のゴングが鳴る。両手を腰に当て仁王立ちしたアヴィゲイルがこちらを見下ろしてニヤついている。少女は大胸筋をヒクヒクと動かし巨大な乳房をブルンブルンと揺さぶった。
15: ブルーギル 2008/02/08(金)01:12 AAS
>なぶりさん
特に国は決めてませんでしたが
マフィアといえばイタリア系かなと思い、バラディオという名前にしました。
ただアヴィゲイルというのはユダヤ系らしいので、養子かもしれないという曖昧な設定があります。

>はむさん
以前描いた女の子とはまた別のイメージです。
それで、別のイラストを描こうかなと思ったのですが
省8
16: ブルーギル 2008/02/08(金)01:17 AAS
追記
前回投稿の最後の部分に若干修正した箇所がありますので
今回投稿の頭が前回とかぶっています。
あしからず。
17: はむ 2008/02/10(日)00:17 AAS
続き待ってました。
ブランデンVSアヴィゲイル、盛り上がってきましたね。
ブランデンの諦めない姿勢がアヴィゲイルの暴力でいかに
崩されていくのかが今から楽しみです。
アヴィゲイルの容赦ない攻めを期待してます。
18: なぶり 2008/02/10(日)21:45 AAS
続き、ありがとうございます。
ついに試合開始となりましたが、ただ乱暴に進むだけではなく
緻密な分析も織り交ぜた繊細さもある戦いの展開が見られそうですね。
19: 2008/03/26(水)20:12 AAS
続編期待しています
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