[過去ログ] 自衛隊がファンタジー世界に召喚されますた 46 (884レス)
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(2): 政府広報課改め政府広報 ◆F2.iwy/iJk 2006/06/01(木)18:54 ID:??? AAS
ハイテク兵器 vs 剣と魔法。縛りはスレタイとガイドラインを参照。
分からない場合は半年ROMるか、過去スレを見て勉強しましょう。

・sage厳守。行くべき所が有りません。軍板の温情に感謝致します。
・書きこむ前にリロードを。マナーとして。
・SS作者は投下前と投下後に開始・終了宣言を。分断防止のため。
・SS投下中の発言は控えてください。
・支援は50レスに1回。
省13
2: 政府広報課改め政府広報 ◆F2.iwy/iJk 2006/06/01(木)18:54 ID:??? AAS
暫定ガイドライン
 
0.現代科学であれ男塾理論であれ異次元科学であれ議論であれ、第一に置くべきははスレ住人が楽しいこと。
1.「自衛隊がファンタジー世界に」とあるように、あくまで「現代日本」が主に関わる話であること。
2.現代日本というからには、自衛隊の組織・装備はあくまで現用もしくは近未来的に配備が予想されるものに限る。
  核・正規空母・旧東側諸国製兵器・巨大人型兵器などの日本が配備するにはナンセンスなものは極力避ける。
3.総じて知識不足によるミスは、指摘するならイヤミにならない程度に。
省17
3: 2006/06/01(木)18:55 ID:??? AAS
突然ですがこのスレは軍板自治スレ派出所として利用させていただきます。
4: 政府広報課改め政府広報 ◆F2.iwy/iJk 2006/06/01(木)18:57 ID:??? AAS
過去スレ

44 2chスレ:army
43 2chスレ:army
42 2chスレ:army
41 2chスレ:army
40 2chスレ:army
39 2chスレ:army
省9
5: 政府広報課改め政府広報 ◆F2.iwy/iJk 2006/06/01(木)19:00 ID:??? AAS
参考資料

自衛隊公式サイト
外部リンク:www.jda.go.jp
戦略、戦術について
外部リンク[htm]:www.d1.dion.ne.jp
外部リンク[htm]:bezkrilo.hp.infoseek.co.jp
自衛隊の装備について
省16
6: 政府広報課改め政府広報 ◆F2.iwy/iJk 2006/06/01(木)19:06 ID:??? AAS
関連サイト

「帝國召喚」(作:くろべえ/分家皇軍スレ)
外部リンク[html]:www.geocities.jp

「輸送戦記」(作:Call50/本家)
外部リンク:homepage2.nifty.com

SSの書き方
外部リンク[html]:www6.plala.or.jp
省1
7: 政府広報課改め政府広報 ◆F2.iwy/iJk 2006/06/01(木)19:07 ID:??? AAS
■今までこのスレで討議された議題

・ファンタジー世界の市場規模についての考察
・麻薬による世界支配は許されるか
・江戸時代とファンタジー世界の類似性について
・大陸国家VS海洋国家戦略、その長短について
・マッチとメラ、着火手段としてどちらが優れているか
・F世界での日本経済再生と交易について
省10
8: 政府広報課改め政府広報 ◆F2.iwy/iJk 2006/06/01(木)19:10 ID:??? AAS
■さんざんガイシュツの話題

・シーレーン確保における脅威の排除(海賊、海の怪物対策)
・日本が傭兵を雇用することは可能か?
・萌えは是か否か。
・議論は是か否か。
・魔法・怪物の設定(最終的には作者に一存という結論)
・補給が断たれた場合、弾薬を何とか確保可能か?不可能な場合はどうなるか?
省8
9: 政府広報課改め政府広報 ◆F2.iwy/iJk 2006/06/01(木)19:12 ID:??? AAS
テンプレ、取りあえず終わり?
10: 翡翠(星砂) ◆CabqPGtp5s 2006/06/01(木)19:20 ID:??? AAS
新スレ立て、お疲れ様です。
11: ひみつの検疫さん 2016/12/17(土)05:53 ID:MarkedRes(1) AAS
汚染を除去しました。
12: ヨークタウン [sage ] 2006/06/01(木)21:00 ID:??? AAS
新スレおめでとうございます。
最近は新しい職人さんも来ている様なので、これからが楽しみですね。
13: 椋鳥 ◆ZYEMgbhZg2 2006/06/01(木)23:06 ID:??? AAS
祝・新スレ
スレ建て乙であります。
本スレの職人さん方も増え、活字に飢えた拙僧にはありがたい限りです。
文才は無いですが、今後もWiki更新にて支援させて頂きます。

今後は、本家の新作と分家ラノベスレ+星国を中心に更新予定。

以下、恐らく既出であろうと思われるが、個人的な参考リンク。
創作に役立ってくれると嬉しい。
14: 椋鳥 ◆ZYEMgbhZg2 2006/06/01(木)23:07 ID:??? AAS
架空戦記「なにわ総統一代記」&WW2独に関する資料
外部リンク[html]:maisov.oops.jp
架空世界に関する考察「架空世界研究所」
外部リンク:www4.plala.or.jp
陸自写真集「戦車なページ」
外部リンク:members.aol.com
独陸軍研究(組織・階級etcについて)
省19
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(1): 椋鳥 ◆ZYEMgbhZg2 2006/06/01(木)23:08 ID:??? AAS
アーサー王伝説とケルト伝説
外部リンク:www.chitanet.or.jp
初期の城に関する図入り解説「FRENCH AIR FORCE」
外部リンク:www.sky.sannet.ne.jp
軍艦データベース「Site Information」<英語>
外部リンク[html]:www.german-navy.de
地図投影法
省10
16: 椋鳥 ◆ZYEMgbhZg2 2006/06/01(木)23:13 ID:??? AAS
>>15
3つ目のサイト名訂正
「Site Information」→「German Neval History」
17: 名無し特務曹長 2006/06/01(木)23:15 ID:??? AAS
お!久々に来たら新スレ立ってた

とりあえずスレ立て乙
18: 2006/06/02(金)00:14 ID:??? AAS
スレ立て乙です。
19: 小官 ◆qG4oodN0QY 2006/06/02(金)04:54 ID:??? AAS
 「いざ立て戦人よぉ遅るな我に!」

 歌は良い。特に戦意を高揚するには。タンホイザー行進曲の日本語訳した歌詞を
口ずさみながら、騎兵達とその『後継者』たる機甲師団が声を合わせ突撃する。

 「勝利の御神は我らがぁ前に! 」

 そんなものが居るのか? 冷静な部分が突っ込みを入れてくるが、知ったことか!
そうだ。騎兵は、脆い。だからパンツァーカイル(戦車の楔)の被甲で守るのだ。 
省7
20: 小官 ◆qG4oodN0QY 2006/06/02(金)04:57 ID:??? AAS
てなワケで、兵科のジョイントは結構出来ると思うのよ。
他に案が在れば嬉しいね、小官。あ、まほーつかいは抜きな?
アレは何でもOKだからな? 過ぎたるは及ばざるが如し、さ。

お休み、諸君。
21: 名無し特務曹長 2006/06/02(金)12:05 ID:??? AAS
少官殿!
A君の戦争にて登場した
バリスタを自衛隊が運用する夢を見ますた!!

SS書いたら投下します

もはやここなくしてわが心の拠所無し!
22: 2006/06/02(金)12:56 ID:??? AAS
>>もはやここなくしてわが心の拠所無し!

なんてかわいそうな奴なんだ……(-人-)ナムナム
道を踏み外さんようにな。
23: 小官 ◆qG4oodN0QY 2006/06/02(金)17:33 ID:??? AAS
んぅ? それなら小官は…
空挺と超巨大カタパルト。
人間大砲で空を飛び、行く。
航空機が無くともGに耐えれば…!

ダメか?
24: 2006/06/02(金)23:30 ID:??? AAS
着地はどうするのよ
25: 2006/06/02(金)23:48 ID:??? AAS
受け身
26: 翡翠(星砂) ◆CabqPGtp5s 2006/06/03(土)01:10 ID:??? AAS
1・フェアリー&ピクシーの大群が空中で熱烈大歓迎
2・美人の天使さんのお迎えコンニチワ
3・地獄の魔王様からのスカウトが魂ゲッツ参上夜露死苦
4・ロック鳥がエサと間違えてガブリンチョ。
  しかし小官殿にミニミでタコ殴りにされるロック鳥哀号ー
27: 名無し特務曹長 2006/06/03(土)04:33 ID:??? AAS
まさか人間大砲とは・・・
恐れ入りました

私程度の頭脳とは回路が根本から違う(誉め言葉)ようです
28: 2006/06/03(土)05:55 ID:??? AAS
ん、もしかして小官さんこれのこと言ってる?
外部リンク:japanese.engadget.com

まぁ、実用化されたら戦場では役立たずだろうけど特殊部隊の突入とかには使えるかもね。
29: 元1だおー 2006/06/03(土)15:18 ID:??? AAS
とりあえず前編だけでも載せておきますね。
30
(1): 元1だおー 2006/06/03(土)15:19 ID:??? AAS
<年表>

二○○四年

九月二十日深夜
日本、海外・衛星との全情報の交信途絶。

九月二十三日
日本国政府、国民に向けて非常事態を宣言。
省13
31
(1): 元1だおー 2006/06/03(土)15:19 ID:??? AAS
九月二十六日
海上自衛隊護衛艦、正体不明の大陸を発見。
現地人と接触。

同日
国民へ異世界への召喚の事実を緊急発表。

十月一日
反帝国陣営の各大使との会談が実現。
省13
32
(1): 元1だおー 2006/06/03(土)15:21 ID:??? AAS
十一月二日
大陸の南部の反帝国陣営の国境線を帝国軍十万名が越境。レステリア平原に待機中の陸上自衛隊一個師団七千名と衝突。

日ヴェ戦争開戦。

特科隊による砲撃とヘリによる航空攻撃で勝敗は二時間で決する。
夜間、戦車隊による突撃により完全に帝国軍は瓦解。

十一月三日
帝国軍、死者約四万五千名を出してレステリア平原より撤退。
省3
33
(1): 元1だおー 2006/06/03(土)15:24 ID:??? AAS
二○○五年

五月十八日
日航ジャンボ機二三一便、突如進路を変えて大陸内陸部に不時着。
帝国、乗客を人質に自衛隊の大陸からの撤退を要求。

五月二十二日
陸上自衛隊の混成部隊が人質救出のために作戦開始。

魔法都市ネリェントス事件発生。
省14
34
(1): 元1だおー 2006/06/03(土)15:26 ID:??? AAS
九月二十五日
停戦協定のための帝国大使一行、日本本国の外務省に突如来訪。
帝国と日本、停戦協定成立。
事実上、日ヴェ戦争は終結する。

十月一日
諸々の責任を負い、内閣は総辞職を表明。

後継内閣、大幅な政策転換を打ち出す。
省5
35
(1): 元1だおー 2006/06/03(土)15:28 ID:??? AAS
二○○六年

三月二十日

第一期外人志願者新隊員、入隊。
教育隊で一般新隊員と訓練を共にする。

七月三日
大陸南部で新興国家群が邦人を人質に、日本国政府に完全な独立と食糧・資源徴収の取りやめを要求。
自衛隊部隊とにらみ合いとなる。
省6
36: 元1だおー 2006/06/03(土)15:30 ID:??? AAS
「バディのいた風景 2 〜海の向こうの故郷 夕暮れの誓い〜」
37: 元1だおー 2006/06/03(土)15:33 ID:??? AAS
今や戦場は生ける屍の野原と化した
死を覚悟する者は生き
生き延びようとする者は死ぬ

−漢武帝
38: 元1だおー 2006/06/03(土)15:34 ID:??? AAS
神基歴二一三○年 七月二十日
大陸南部 ロスーキ都市国家群領内

雲一つない快晴だった。
丘を越えてきた微風が頬を優しく撫で、運ばれてきた若草の匂いが現実をしばし忘れさせてくれる。
翻る戦旗が平原を埋め尽くし、甲冑を擦らせる音、武具を打ち鳴らす音を奏でながら、兵士らは布陣を終えて出撃を待っていた。
戦旗に商業繁栄と、一大産業である鉄鋼を表す麦と剣を交差させた紋章を刺繍したロスーキ都市国家群の騎士団は、
省8
39: 元1だおー 2006/06/03(土)15:36 ID:??? AAS
「静かでございますね」

軽甲冑に身を包み、羽根飾りのついたヘルムを被った纏った一人の少女が言った。
少女の前にいる一人の青年に対して向けられたものだったが、青年は聞こえているのかいないのか、反応はない。
彼女の目の前で遠見眼鏡という珍しい道具で高地で観察する男は、少女と違い鎧や武器の類は身につけていなかった。
法衣のようにも見えるゆったりとした服の背には唯一、ロスーキの名家として有名な、豪奢なユニコーンをあしらった家紋が輝いている。

「……あーあ。一世一代の大合戦に立ち会えると勇んでたんですけどね」

少女が拗ねたように呟く。
省6
40: 元1だおー 2006/06/03(土)15:38 ID:??? AAS
「この戦にそんな華やかさはないと思うな」

初めて男が口を開いた。
自分のぼやきを聞いてくれていたことに少女は驚き、思わず身を固くする。
この軍師は、巷では腰抜けの放蕩息子呼ばわりされているものの、時として思わぬ鋭さを発揮することがある。
名家の出でなければこんな高位に就くことはなかったというのが、世間一般の評価で、
自分のような没落してから商人のようになってしまった家の出の騎士が護衛に任命される時点で、その評価は正しいかのように思っていた。
だが護衛の任に就いてまだ一ヶ月が過ぎ、このアイギス・クレルハーンという若者については、何一つ分からないということだけしか分からなかった。
省14
41: 元1だおー 2006/06/03(土)15:40 ID:??? AAS
「見るといい」
「え?」

差し出された遠見眼鏡に驚く彼女だったが、アイギスの視線の先に味方らしき人影が見えたので慌てて手に取る。
以前何度かアイギスに貸してもらい扱い方は分かっていたので、すぐに倍率を調節して人影を見つける。
どうやら命知らずな傭兵の斥候のようだ。
三人が高地に向かい、膝まである雑草をうっとうしそうに掻き分けながら歩いている。
彼女は高地に視界を転じるが、相変わらず敵の姿はどこにも確認できない。
省13
42: 元1だおー 2006/06/03(土)15:42 ID:??? AAS
そう思った瞬間だった。
高地の中腹の数カ所の茂みで、何か≠ェ小さく光った。
そして同時に剣で草を掻き分けていた傭兵達が、突然血飛沫を上げて地面に倒れた。
彼女はいったい何が起こったのかすぐには理解できなかった。
少しして、何かを打ち鳴らしたような重々しい音が残響を伴って聞こえてくる。
その音を境に、また高地に風音しかない静寂が訪れた。
倒れた傭兵達の中に動く者は誰もいない。全員が即死したようだった。
省8
43: 元1だおー 2006/06/03(土)15:44 ID:??? AAS
「見たかい? 僕らの常識が通用する相手じゃない。弱った獅子でも、獅子は獅子さ」

まるでこうなることを予見していたような軍師の言葉に、彼女は我に返る。
慌てて彼の顔を窺うが、いつもの無表情が張り付いているだけだった。

「今日からは、この名もない丘は血を吸うことになるよ」

何を聞き、何を言うべきなのか分からない彼女を置いたまま、彼は彼女の手から遠見眼鏡を取り上げる。
再びそれを覗き、彼はまるで神託の予言のように呟いた。
省1
44: 元1だおー 2006/06/03(土)15:46 ID:??? AAS
自分がこんな場所で、こんな状況におかれているのは、きっと罰だからだ。
柴田はそう思って薄暗いトーチカの中で一人、肩を抱いた。
他の隊員は高地の合間に流れる川に飲料水を確保に行ってしまっているため、今この狭いトーチカには柴田しかいない。
外からは巧みに偽装されて見えないであろうここから、
不気味に麓を見下ろしている六二式機関銃を横に、柴田は先刻起こったことを思い出す。
敵の斥候が、無警戒に阻止限界線を超え、狙撃された。
省14
45: 元1だおー 2006/06/03(土)15:48 ID:??? AAS
苦しいわけではない。
憎いのだ。自分自身が。夫として、父親として、何一つ義務を果たしていなかった自分が。
やるべきことが分かったとき、既にそれはできないことになってしまっていた。
もう全ては取り返しがつかない。
あの撃たれて死んだ敵兵のように、もう二度と死んだ人間は還ってこない。
喪失感に、傍に立てかけている実弾の入った六四式小銃が不意に目に留まった。
今なら、全てを終わらせることができる。
省13
46: 元1だおー 2006/06/03(土)15:49 ID:??? AAS
「おーみずーわぅー!」

ガラガラと幾つもの水筒を紐で結んで首にかけた少年がトーチカに駆け込んできた。
彼の尻でふりふりと尻尾が揺れるのが目に入った。

「馬鹿、静かにせぬか!」
「お主もな」

続いて入ってくる数名の隊員の姿。
全員、耳が尖っていたり、肌が褐色であったり、
省7
47: 元1だおー 2006/06/03(土)15:51 ID:??? AAS
「近々、本格的な戦闘になりますね」

ダークエルフ隊員、ルールカが呟いた。
柴田は少し後悔した。
考えてみれば、戦闘になればこの隊員らを分隊長として指揮しなければならない。
自分が死ぬ分は構わないが、彼らの命まで預かることを思うと、気が重かった。
分隊長。
柴田は外人志願者部隊の基幹隊員の不足があったために、事務職種であったにもかかわらずここに来ることができた。
省11
48: 元1だおー 2006/06/03(土)15:52 ID:??? AAS
しかし、それでも今の状況は楽観できるものではない。
防御陣地はあるものの、圧倒的に武器・弾薬が不足していた。
開戦の混乱の中、車輌の多くは放棄してきたし、かき集めるだけかき集めてきたものの、人力で運べる物資の量はたかがしれている。
まともに戦えば、一会戦で弾は切れる。
そのため、現在も陣地を後方に構築し続けており、持ちこたえられそうにない場合は前線の陣地を放棄しそこへ撤退しゲリラ戦を続けるというのが今のところの方針だった。
弾もない状態で戦闘が続けられるものかと思ったが、この異種族部隊はそうでもない。魔法や暗殺術に長けた隊員や、敵から奪った剣や槍さえあればそのまま戦える元傭兵なども大勢いる。
だがそうなったときは、数に劣るこちらはやはり敗色は濃いだろう。
省15
49: 元1だおー 2006/06/03(土)15:54 ID:??? AAS
人間ってさ、楽園を夢見ていつも失敗するんだ。何百年何千年も前から

……そうだな、きっとそうだ。京香。

「分隊長? どうしたわう?」

気が付くと、目の前に不安そうにこちらを見つめる少年の顔があった。
すぴすぴと鼻をひくつかせ、自分を心配しているようだった。
彼を見た柴田は、どうしていいのか分からなかった。
こんなに、真っ直ぐに誰かに見つめられたのは、いったい何十年ぶりだろうか。
省10
50: 元1だおー 2006/06/03(土)15:56 ID:??? AAS
「過酷な状況下で求められるのは、勇気ではなく慎重さです。恐怖は呑み込まれなければ、人を適度に慎重にさせてくれますから……」

部下の何人かが、そういう意味だったのかとはっとした表情を浮かべ、感心したような目で自分を見つめた。
そんな深い意味で言ったつもりはなかったのだが、柴田はそう思ってくれているのならそれでいいと曖昧な相槌をうった。
柴田は彼らと出会ってから、いつも不思議に思う。
彼らは、この状況下でもまるで諦めていない。
それどころか、士気は高く、敵の襲来を今か今かと待ち望んでいるようにさえ見える。
怖くないのだろうか。
省12
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ぬこの手 ぬこTOP 0.243s*