[過去ログ] アニメキャラ・バトルロワイアル2nd 作品投下スレ8 (503レス)
1-

このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
次スレ検索 歴削→次スレ 栞削→次スレ 過去ログメニュー
32: 2007/11/09(金)11:13 ID:r0qNDlhD(1/3) AAS
 
33: 禁忌の身体 5/11  ◆AZWNjKqIBQ 2007/11/09(金)11:15 ID:HZBW8OfS(5/11) AAS
 ◆ ◆ ◆

…………暖かい。……なんだろうこれは? ………………………………?

 ◆ ◆ ◆

ふうと一息つくと、こなたは暖かいタオルをロイの身体から離し、脇に置いたバケツの中で濯いだ。
血と煤に汚れたタオルを通すと、お湯は見る見る間に赤黒く染まってしまう。

「お湯変えてくるね」
省28
34: 2007/11/09(金)11:16 ID:r0qNDlhD(2/3) AAS
 
35: 禁忌の身体 6/11  ◆AZWNjKqIBQ 2007/11/09(金)11:16 ID:HZBW8OfS(6/11) AAS
瀕死のロイに埋め込まれたDG細胞。
それが、見守る者も。宿主さえも知らぬうちにじわりじわりとその身体を別種の物へと書き換えていた。

 ◆ ◆ ◆

…………ぬくもりは何処だ? ………………さっきのぬくもりは? ………………………………あれは?

 ◆ ◆ ◆

「何か心当たりはないのかアル? こいつはこのままだとどうなっちまうんだ?」
得体の知れぬ感情に、今まで平静であり続けていたヒューズの心が揺らぎ始めていた。
省23
36: 禁忌の身体 7/11  ◆AZWNjKqIBQ 2007/11/09(金)11:18 ID:HZBW8OfS(7/11) AAS
 ◆ ◆ ◆

………………やめろ。…………やめろ。……寒いのはいやだ。……私は、……私はまだ、………………!

 ◆ ◆ ◆

巻きつけようとしていたタオルを脇に置き、アルは鱗に包まれたロイの右腕を取る。
微か、ほんの微かにだが彼の腕が震えていた。弛緩していた筋肉に力が戻ってきたのか……?
「大佐……?」
アルの聴覚にただの呼吸ではない吐息が聞こえてきた。それはほんの僅かでまだ言葉としては捉えられない。
省19
37: 2007/11/09(金)11:18 ID:ZBg/i/na(1) AAS

38: 禁忌の身体 8/11  ◆AZWNjKqIBQ 2007/11/09(金)11:19 ID:HZBW8OfS(8/11) AAS
 ◆ ◆ ◆

………………五月蝿い。…………私の、……私の行く手を、阻むな。……私は、私には…………!

 ◆ ◆ ◆

その一瞬の出来事に、ヒューズの心と身体は凍り付いていた。
それは、命の危機が迫る恐怖によってではない。友を、無二の親友をこの世から喪失する恐怖によってだった。

ヒューズは見た。振り払った手がアルの腕を引き千切り脇の棚に放り込むのを。
そして、返す手刀でアルの金属の身体をまるで紙に鋏を入れるかのように容易く裂くのを。
省16
39: 2007/11/09(金)11:20 ID:r0qNDlhD(3/3) AAS
 
40: 禁忌の身体 9/11  ◆AZWNjKqIBQ 2007/11/09(金)11:20 ID:HZBW8OfS(9/11) AAS
こなたは思う。もっと早くに気付くべきだったと……。
この事態に巻き込まれた時から、どこかでこう思っていたのだ――「自分が死ぬはずがない」と。
殺し合い、そして死ぬ。そんな不条理や不都合、不幸が自分に降りかかる訳がないと。何の根拠もなしにそう思っていた。
それどころか、自分はこの物語の主人公であると、そんな風にすら思っていた。
特別なところはない。魔法や錬金術のような不思議な力は持ってないし、命を賭ける度胸も持ち合わせてはいない。
導かれるに値する運命などとも無縁だし、古より伝わる血統なんてものにも心当たりはない。
だが、何ももってはいないからこそ。一本の旗も立っていないからこそ、自分は意味のある存在なのだと。
省31
41: 禁忌の身体 10/11  ◆AZWNjKqIBQ 2007/11/09(金)11:22 ID:HZBW8OfS(10/11) AAS
 ◆ ◆ ◆

……五月蝿い。五月蝿い。五月蝿い。五月蝿い。五月蝿いぞ、マー……。

 ◆ ◆ ◆

床に真新しい血が音を立てて落ちる。
親友から繰り出された必殺の一撃を辛うじて避けたヒューズは片手で傷を庇い、もう片方の手で銃を構える。

「……ふざけるなよ。お前がそんなものになっちまってどうするんだ」
ロイは相変わらず無言だ。まるで殺すために作られた機械の様に、無感情でヒューズの方へと詰め寄ってくる。
省21
42: 禁忌の身体 11/11  ◆AZWNjKqIBQ 2007/11/09(金)11:24 ID:HZBW8OfS(11/11) AAS
まだ取り戻したばかりで薄ぼやけた視界の中に誰かがいる。それは闇の中で声を聞いた親友なのだろうか?

「……マース。お前なのか…………? マース…………?」

目の前に捜し求めていた親友――マース・ヒューズがいた。
もう二度と死なせはしないと誓ったその男が――目の前で死んでいた。
真っ黒に乾いた血の円の中で親友は蹲り、胸にポッカリと大きな穴を開けて死んでいた。

 ―― ナ ン ダ コ レ ハ ?

――ひ、と口から小さな悲鳴が漏れた。
省29
43: 2007/11/09(金)21:17 ID:UVyIQbEN(1) AAS
>>10

ミスじゃないですよ君
44: あぼーん [あぼーん] あぼーん AAS
あぼーん
45: あぼーん [あぼーん] あぼーん AAS
あぼーん
46: あぼーん [あぼーん] あぼーん AAS
あぼーん
47: あぼーん [あぼーん] あぼーん AAS
あぼーん
48: あぼーん [あぼーん] あぼーん AAS
あぼーん
49: あぼーん [あぼーん] あぼーん AAS
あぼーん
50: あぼーん [あぼーん] あぼーん AAS
あぼーん
51: くずれゆく…… ◆10fcvoEbko 2007/11/10(土)20:57 ID:0FtEezOM(1/15) AAS
「……言ったろう、スザクくん。その矛盾が、いつか君を殺すってね」
放送で枢木スザクの名を告げられたとき、ロイド・アスプルンドはそう呟いた。
真剣な面持ちである。今まで取り続けてきたような躁病的な軽い雰囲気は消え去
っている。
ロイドはスザクが何故死んだかは知らない。
だが正義感が人の二倍も三倍も強い彼のこと、ここに来ても変わらず誰かのため
に行動し、死んだのだろう。
省22
52: くずれゆく…… ◆10fcvoEbko 2007/11/10(土)20:59 ID:0FtEezOM(2/15) AAS
何故だが勝手に流れていた涙がひとまず止まり、それが完全に乾ききった頃に鴇羽舞衣は学校に辿り着いた。
体中にこびりついた血は臭いがつくのがいやだったので途中できる限り拭った。
重たい足取りで校庭に踏み入る。
その心中もまた、重く沈んだ虚ろな状態であった。
思考をできるかぎり単純化することで、何とか精神の均衡を保っている。
出会った人を殺し、大切なものを奪う。
省20
53: くずれゆく…… ◆10fcvoEbko 2007/11/10(土)21:00 ID:0FtEezOM(3/15) AAS


「おいおいおいおいおいおいおい!
俺ってば今空飛んじゃってるよ!何でだろうなぁ、どうしてこんなことになってんだろうなぁ!おい!!
つーか何だこの乗り物はよぉ!羽虫かっつーの!あと、羽が近ぇよ!どっか切っちまったらどうしてくれんだっての!」
頭上で喚くラッド・ルッソの声を聞き流しながら、東方不敗マスターアジアは思案していた。
「そんときゃもちろん俺がぶち切れるんだけどなぁ!あぁ!?何か今上手いこと言っちまったかぁ!?
つーか、ジジィ!手前ぇ、俺が気持ち良く人殺しやってる真っ最中に邪魔してくれるたぁ、どういうつもりだぁ!?
省33
54: くずれゆく…… ◆10fcvoEbko 2007/11/10(土)21:02 ID:0FtEezOM(4/15) AAS
舞衣は調理室で苦もなく包丁を入手することができた。
何本か見比べ、鞘つきで一番切れ味の良さそうなものを選ぶと、スカートの背中に差し挟んだ。
調理室の黒板はよく分からないいたずら書きで埋め尽くされていた。
『我の拳は神の息吹!』
『“堕ちたるたる種子”を開花させ、秘めたる力をつむぎ出す!!』
『美しき
省35
55: 2007/11/10(土)21:02 ID:wk78nrYt(1/6) AAS

56: くずれゆく…… ◆10fcvoEbko 2007/11/10(土)21:04 ID:0FtEezOM(5/15) AAS
「ちょおっと待ってねぇ、その辺どかすから。
これだけ散らかしてちゃ、座ってって言っても無理だよねぇ」
「ええ…ありがとう。名前、まだ言ってなかったわ。鴾羽舞衣よ」
「舞衣くんだねぇ。りょ〜かい」
ロイドは慣れた手つきで床に散らばっている瓶や実験用具などをほいほい片付けている。
顔は下を向いており、舞衣は視界に入っていない。
今なら、と舞衣は思った。
省26
57: 2007/11/10(土)21:05 ID:wk78nrYt(2/6) AAS

58: くずれゆく…… ◆10fcvoEbko 2007/11/10(土)21:06 ID:0FtEezOM(6/15) AAS
「どうかな?僕にとっては君の話と同じくらい興味があるんだけど。
これは君の私物?」
「し、支給品よ。ちょっと待って、今外すから」
どうせこの状況ではただの指輪になど何の価値もない。
舞衣は手を振り払い、残った感触に寒気を覚えながら指輪を外すしてロイドに渡した。
眼鏡を外し興味津々と言った様子で指輪の観察を始めたロイドに言う。
「そんなに珍しい?ただの指輪でしょう」
省33
59: 2007/11/10(土)21:06 ID:lGzdFHk0(1/3) AAS
 
60: 2007/11/10(土)21:06 ID:wk78nrYt(3/6) AAS

61: くずれゆく…… ◆10fcvoEbko 2007/11/10(土)21:08 ID:0FtEezOM(7/15) AAS
ロイドが自分でお粗末なつくりと言っていたとおり、視力が回復するのにそれ程の時間はかからなかった。
完全に回復するまで待って、舞衣はのっそりと身を起した。
辺りを見回す。ロイドの言ったままの、死んだ魚のような目をしながら。
ロイドの姿はもうどこにも見えない。
教室の床に割れた瓶の破片が散らばっている。
破片の一つが肩口を傷つけ、浅く血が流れていた。
おぼつかない足取りで教室を出て、そのまま校舎の入り口まで戻る。
省26
62: 2007/11/10(土)21:09 ID:wk78nrYt(4/6) AAS

63: くずれゆく…… ◆10fcvoEbko 2007/11/10(土)21:10 ID:0FtEezOM(8/15) AAS
「な、何…アンタ?」
疲れ切った舞衣の精神では、そう聞くのが精一杯だった。
「ワシの名は東方不敗マスターアジア。娘よ、随分と荒れておるようだな?」
「何言って…」
「力が欲しくはないかと問うておるのよ。つぇい!」
気合いとともに東方不敗を名乗る男はデイパックから何かを取り出した。
だがそれは、水や食料のように簡単に出てきた訳ではない。
省27
64: 2007/11/10(土)21:11 ID:lGzdFHk0(2/3) AAS
 
65: 2007/11/10(土)21:11 ID:wk78nrYt(5/6) AAS

66: くずれゆく…… ◆10fcvoEbko 2007/11/10(土)21:12 ID:0FtEezOM(9/15) AAS
「マニュアルだ。読めい。
これをワシに与えた螺旋王もその辺りのことは考えておるようでな。
全くの素人でも問題なく扱えるように、操縦系統はかなり簡略化されておる。
最初の質問にも答えておこうか。まずこのような物はワシにとっては無用の長物。
そしてワシが望むのは戦乱、ただそれのみよ。
貴様のように他人を蹴落とそうと狙う者が多ければ多い程、ワシにとっては都合がよい」

「これに乗れば…私でも戦えるってこと…?」
省26
67: 2007/11/10(土)21:13 ID:D2FI3R70(1/2) AAS
 
68: くずれゆく…… ◆10fcvoEbko 2007/11/10(土)21:14 ID:0FtEezOM(10/15) AAS
舞衣の手を逃れたロイドは、学校の北側から市街地を抜け川べりにたどりついたところで、足を止めて息を吐いた。
「追いかけてはこないみたいだね。いや〜、あぶなかったぁ」
背後を確認しながら言う。
手に舞衣に投げ付けたものと同形の、瓶型の手製閃光弾を持っている
その指には舞衣から拝借した指輪がはめられていた。
「早速役にたったねぇ。残り一個になっちゃったけど」
省30
69: 2007/11/10(土)21:15 ID:lGzdFHk0(3/3) AAS
 
70: くずれゆく…… ◆10fcvoEbko 2007/11/10(土)21:15 ID:0FtEezOM(11/15) AAS
「あ、あぁ悪い。俺は衛宮士郎…ってB-6!?
くそ、結構流されちまった。急いで助けに戻らないと」
「あら?もう行っちゃうの?まぁ、止めないけど。
でもその傷の応急処置と、ふらふらの足が回復するくらいの休憩をとった方が移動するにはかえって効率がいいと思うよ?」
「そんなことしてられるかっ!玖我…俺の知り合いが襲われてるんだぞ!」
めまいを起こしてふらつく体を無理やりひきずりながら、ロイドを怒鳴り付けてくる。
自分のことを完全に度外視して他人のために奔走する姿は、一瞬だけロイドにスザクの姿を思い出させた。
省30
71: 2007/11/10(土)21:16 ID:erGWqauD(1/2) AAS
 
72: くずれゆく…… ◆10fcvoEbko 2007/11/10(土)21:17 ID:0FtEezOM(12/15) AAS
「君はこれが何なのか知ってるみたいだねぇ。
是非とも詳しく聞かせてもらいたいなぁ。今魔術って言った?」
「だから魔術礼装…ってもしかしたこれあんたのじゃなくて支給品か何かか?じゃあ何も知らずに見につけてたって訳か」
「おう!俺も聞かせて貰いてぇことがあるんだがよぉ!」
「まぁ、僕のだと思ってくれ構わないよ。それで?『魔術礼装』って何?」
「魔術士が使う魔術をサポートする道具みたいなもので…そうか、あんた魔術士じゃなかったのか。ぬか喜びだ」
「趣味の悪ぃ、紫色の服着た俺が殺したくて殺したくて殺したくて殺したくて殺したくてたまんねぇジジィがこの辺にいるはずなんだがぁ!」
省24
73: 2007/11/10(土)21:18 ID:D2FI3R70(2/2) AAS
 
74: くずれゆく…… ◆10fcvoEbko 2007/11/10(土)21:18 ID:0FtEezOM(13/15) AAS
ラッド・ルッソ、と男の顔を見ると同時に携帯電話の情報を思い出した。
ラッドはロイドの答えがえらく気に入らないようだった。
「よぉ−し分かったぁ!まず手前ぇからぶっ殺す!
あのジジィのために取っとくつもりだったが、手前ぇのおかげで少しぐらい使ってもお釣りが出るぐらいに俺の殺る気は今最高潮だ!
つーわけで死ね!今すぐ死ね!」
「ちょ、ちょっと待て!いくら何でもやりすぎだ!」
本気で殺すつもりで殴ろうと腕を振りかぶったラッドを見て、士郎が慌てて止めに入った。
省45
75: くずれゆく…… ◆10fcvoEbko 2007/11/10(土)21:19 ID:0FtEezOM(14/15) AAS
【B-6左の川沿い/一日目/昼】
【ロイド・アスプルンド@コードギアス 反逆のルルーシュ】
[状態]:健康
[装備]:ニードルガン(残弾10/10)@コードギアス 反逆のルルーシュ
[道具]:支給品一式、携帯電話 閃光弾×1
[思考]
省35
76: 2007/11/10(土)21:20 ID:erGWqauD(2/2) AAS
 
77: 2007/11/10(土)21:20 ID:wk78nrYt(6/6) AAS

78: くずれゆく…… ◆10fcvoEbko 2007/11/10(土)21:21 ID:0FtEezOM(15/15) AAS
【鴇羽舞衣@舞-HiME】
[状態]:精神崩壊、全身各所に擦り傷と切り傷
[装備]:ソルテッカマン一号機@宇宙の騎士テッカマンブレード
フェルミオン砲11/12 レーザーライフル20/20 機体エネルギー100%
[道具]:支給品一式
[思考]:かなり短絡的になっています。
1:大切なものを奪う側に回る(=皆殺し)。
省18
79: 2007/11/10(土)21:23 ID:s47h+uDw(1) AAS

80: あぼーん [あぼーん] あぼーん AAS
あぼーん
81: 明智健悟の耽美なるバトルロワイヤル――幕間 ◆1sC7CjNPu2 2007/11/11(日)10:45 ID:mWl4Einr(1/4) AAS
 モノレールの車内は、明智が考えていたものより広々とした印象を受けた。
 それが無人の車内に一人きりという状況だからなのか、それとも本当に車両自体が広いのかは判断しかねるところだが。

 「元の世界に戻ったら、もう少し列車について勉強することにしましょうか」

 明智は語り聞かせるように呟く。
 反応がないということは分かっているが、何もしないよりはマシだろうという考えの元だ。
 ――それにしても、このままではクセになってしまいそうですね。
省13
82: 明智健悟の耽美なるバトルロワイヤル――幕間 ◆1sC7CjNPu2 2007/11/11(日)10:48 ID:mWl4Einr(2/4) AAS
 明智は最初に乗り込んだ先頭車両から最後尾の車両を調べ、もう一度座席の下を調べながら先頭車両に戻った。
 幸いと言っていいのか、人影は見当たらなかった。
 手間はかかったが、モノレールの中のひとまず安心を買えるとしたら安いものだろう。

 「つかの間の休息といった所ですか、……なら、今のうちに食事にでもしますか」

 デイパックから支給品の食料を取り出し、手早く口に含む。
 あまりの味気なさに眉をひそめるが、しかたがなく咀嚼する。
省12
83: 2007/11/11(日)10:50 ID:Rq0QKBen(1) AAS
 
84: 明智健悟の耽美なるバトルロワイヤル――幕間 ◆1sC7CjNPu2 2007/11/11(日)10:50 ID:mWl4Einr(3/4) AAS
 食べかすと僅かに残った湿り気と塩分を振り飛ばすつもりで、明智はシャツはパンッと払う。
 スラックスも同様にやってみようかとも考えたが、流石に止めておいた。
 監視されているかもしれない状況で裸を晒すのには流石に抵抗があった。

 改めてシャツに腕を通し、少し迷ってからネクタイをデイパックに仕舞った。
 もう一度ネクタイを巻くのには、少々首輪が邪魔だったからだ。
 トントン、と首輪を指で叩く。
省14
85: 明智健悟の耽美なるバトルロワイヤル――幕間 ◆1sC7CjNPu2 2007/11/11(日)10:55 ID:mWl4Einr(4/4) AAS
 他にも考えることはあったが、それは中断されることになった。
 考え事をしているうちにモノレールはD-1の駅についたからだ。
 無人の車掌室は自動的に操作され、安全にモノレールを駅に止める。
 扉が開き、明智はプラットホームに足を踏み出した。

 「モノレールが再出発するまで三時間二十分、その間に何か見つかればいいのですが」

 残してきたクロスミラージュのことも気がかりだ。
省25
86: 野蛮召喚塔 ◆RwRVJyFBpg 2007/11/11(日)13:30 ID:mg28eVtp(1/5) AAS
白い床に煌びやかな照明。立ち並ぶ人型は色とりどりの衣装を纏い、思い思いのポージング。
ガラスの中の貴金属はどれもこれもが眩い光を反射して、キラキラと価値を主張する。
飯麓百貨店婦人服売り場。
時が時ならば、有閑な奥様方が連れ立って、ショッピングに興じるであろうこの場所は今、静寂に包まれていた。
もはや日も高いというのに、店内には商品のチェックをする売り子一人見当たらない。
本来ならば、開店間際の喧騒に包まれていなければいけないそこには今、代わりに少女がただ一人。
白い肌。キメ細やかな髪。華奢で柔らかなボディ。
省27
87: 2007/11/11(日)13:31 ID:Ktq0rQif(1/3) AAS
 
88: 野蛮召喚塔 ◆RwRVJyFBpg 2007/11/11(日)13:32 ID:mg28eVtp(2/5) AAS


「念の為だ。もう一度だけ手際を確認しとくよ!」
「はいっ!お願いします!」

ドーラが受話器に怒鳴ると、向こうからは威勢のよいニアの声が返ってくる。

彼女達は今、デパートの大通りを挟んだ向かい側、六階建てのオフィスルビルにいた。
目の前のデパート一階は、既に赤々と燃える炎の前にその体を首まで没している。
省26
89: 2007/11/11(日)13:33 ID:Ktq0rQif(2/3) AAS
 
90: 野蛮召喚塔 ◆RwRVJyFBpg 2007/11/11(日)13:34 ID:mg28eVtp(3/5) AAS
「だけど……本当に燃やしてしまってよかったのでしょうか?」
「構やしないよそんなこと!どうせこのビルもあのハゲ親父の持ちモンだろうしね。
 アイツがアタシたちにしたことを考えりゃ、この街全部、焼け野原にしてもまだ足りないくらいさ」

何やら物騒なことを言っているが、勿論これは冗談で、ドーラとてこの街を焼き尽くすつもりなどない。
むしろ、火が必要以上に広まって、探すべき人をバーベキューにしてしまわないよう、最大限の注意を払っている。
燃やす建物としてこのデパートを選んだのも、気づかいの一環だ。
このデパートは、四方を幅の広い道路で囲まれているので、延焼の心配が少ない。
省42
91: 2007/11/11(日)13:35 ID:Ktq0rQif(3/3) AAS
 
92: 野蛮召喚塔 ◆RwRVJyFBpg 2007/11/11(日)13:35 ID:mg28eVtp(4/5) AAS
AA省
93: 修正版状態表 ◆10fcvoEbko 2007/11/11(日)17:45 ID:Oxy4X0ob(1/2) AAS
【B-6左の川沿い/一日目/昼】
【ロイド・アスプルンド@コードギアス 反逆のルルーシュ】
[状態]:健康
[装備]:ニードルガン(残弾10/10)@コードギアス 反逆のルルーシュ
[道具]:支給品一式、携帯電話、 閃光弾×1
[思考]
省39
94: 修正版状態表 ◆10fcvoEbko 2007/11/11(日)17:46 ID:Oxy4X0ob(2/2) AAS
【鴇羽舞衣@舞-HiME】
[状態]:精神崩壊、全身各所に擦り傷と切り傷
[装備]:ソルテッカマン一号機@宇宙の騎士テッカマンブレード
機体状況:無傷、エネルギー100%、フェルミオン砲11/12 レーザーライフル20/20
[道具]:支給品一式
[思考]:かなり短絡的になっています。
省26
95: Beautifull Dreamer 〜Smile Again  ◆DNdG5hiFT6 2007/11/11(日)20:46 ID:lQ+dgo30(1/10) AAS
気付いたら私は草原にいた。
視界いっぱいに広がる鮮やかな緑色の絨毯とどこまでも続く透き通るような青空。
草原を走る風が爽やかな匂いを届けて、ぽかぽかした陽気が体を暖めてくれる。
そんな心地いい世界で、私は草原に背を預けごろんと寝転がっていた。
ふと隣に気配を感じて、首を横に向けるとそこには私と同じように寝転がる“お姉ちゃん”の姿があった。
といっても年の離れた実の姉のゆいお姉ちゃんじゃなくて、私にとってのもう一人の“お姉ちゃん”。
血縁的に言えば従姉で、今は一つ屋根の下で暮らすこなたお姉ちゃんだった。
省20
96: Beautifull Dreamer 〜Smile Again  ◆DNdG5hiFT6 2007/11/11(日)20:49 ID:lQ+dgo30(2/10) AAS
「……まさかゆーちゃんがそこまで進んでたなんて……ショックだよ……」

だから違うよ! 『ホントにショック受けた』って顔で言わないでよ!
お、お姉ちゃんこそどうなの! 男の人の影がないって言ってたじゃない!
でも、私がそう返すとお姉ちゃんはちょっと困ったような表情で。

「んー、私もいい人たちと出会えたかな。
 ただちょっと……リアルLUCが足りなかったみたいでさ、そこで運が尽きちゃったみたい。
 もしかしてレバ剣拾ったときに使い果たしちゃったかなー?」
省16
97: Beautifull Dreamer 〜Smile Again  ◆DNdG5hiFT6 2007/11/11(日)20:51 ID:lQ+dgo30(3/10) AAS
体が動かない。声が出ない。何で? どうして?
言いたいことがあるのに。聞かなきゃいけないことがあるのに。

「あ、そうそう。お父さんに伝えといて。“『俺より先にいくな』って約束守れなくてごめん”って」

自分で伝えればいいよ。じゃないと叔父さんも悲しむよ。

「あはは、うん、でもね私、ここでバッドエンドみたいなんだ。
 いやーセーブ&ロードが使えないってユーザーフレンドリーじゃないよね。
 一昔前ならともかく今ならクソゲー呼ばわりだよ」
省14
98: Beautifull Dreamer 〜Smile Again  ◆DNdG5hiFT6 2007/11/11(日)20:53 ID:lQ+dgo30(4/10) AAS
「春にゆーちゃんがうちに来てから色々会ったよね。
 夏祭りも行ったし、文化祭で踊ったの楽しかったね」

うん、楽しかった。だからもう一度――ううん、何度でもやろうよ、こなたお姉ちゃん。

「今はつらいけど、未来には楽しいことが色々待ってるから、挫けちゃダメだよ。
 みなみちゃんやひよりん、パティ達とも仲良くね」

そこにはお姉ちゃんもいなきゃダメだよ。かがみおねえちゃんやつかさおねえちゃん、高良先輩たちもいっしょじゃなきゃヤダよ。

「私、一人っ子だったから、ゆい姉さんとゆーちゃんがホントの姉妹みたいで嬉しかったよ」
省10
99: Beautifull Dreamer 〜Smile Again  ◆DNdG5hiFT6 2007/11/11(日)20:55 ID:lQ+dgo30(5/10) AAS
笑うから、きっと笑うから。だから――いかないで。

「じゃあね、ばいばいゆーちゃん。
 ホントに……ホントのホントに大好きだよ。私の……自慢の従妹で、素敵な友達で、かわいい妹だったよ」

どんどん意識がぼやけていく。
気を失うのとは違う、夢から覚めてしまうような感覚。
ああ――そうか、これは夢なんだ。
覚めないでと願っても、夢だと気付いた瞬間にどんどん指からすり抜けてしまう幻みたいな記憶。
省10
100: Beautifull Dreamer 〜Smile Again  ◆DNdG5hiFT6 2007/11/11(日)20:57 ID:lQ+dgo30(6/10) AAS
***

「……たか……ゆたか!」

ゆたかの瞳に映るのは自分を心配そうに見つめる二つの瞳。
顔の左側に大きな傷――ああ、そうだ私はこの人を知っている。

「D……ボゥイ……さん……?」

Dボゥイは心配そうに自分の顔を覗き込んでいる。
省13
101: Beautifull Dreamer 〜Smile Again  ◆DNdG5hiFT6 2007/11/11(日)20:59 ID:lQ+dgo30(7/10) AAS
***

Dボゥイも最初はゆたかが目覚めるまで自然公園に留まっているつもりだった。
だがゆたかが気絶してから1時間ぐらいたった頃だろうか。
北の方から連続した銃声と建物が倒壊する音が連続して聞こえてきたのだ。
しかも

――今、戦闘に巻き込まれるわけにはいかない
そう考えたDボゥイはその視界から消えるため、ゆたかを抱えたまま移動するという分の悪い賭けに出た。
省19
102: 2007/11/11(日)20:59 ID:BX9g5lAr(1/2) AAS

103: 2007/11/11(日)21:00 ID:jeVdDyyD(1/7) AAS
 
104: Beautifull Dreamer 〜Smile Again  ◆DNdG5hiFT6 2007/11/11(日)21:00 ID:lQ+dgo30(8/10) AAS
その光景を見てDボゥイは自分の迂闊さを呪う。
病院ならば治療器具がある……そう考えるのは怪我したものだけではない。
そう考えた手負いの者を狙って動く殺戮者も存在するのだ。
恐らくはあの全身が青い男と東洋風の格好をした男もそうなのだろう。
男を殺した二人組が男の死体に何かをしている隙に病院から離れたが、これからの予定は白紙に戻ってしまった。
――せめてあいつらがいれば。
Dボゥイの脳裏に浮かぶのはアキやノアルを初めとしたスペースナイツの仲間達。
省17
105: 2007/11/11(日)21:02 ID:jeVdDyyD(2/7) AAS
 
106: 2007/11/11(日)21:03 ID:mg28eVtp(5/5) AAS
 
107: 2007/11/11(日)21:03 ID:BX9g5lAr(2/2) AAS

108: Beautifull Dreamer 〜Smile Again  ◆DNdG5hiFT6 2007/11/11(日)21:03 ID:lQ+dgo30(9/10) AAS
【D-6/総合病院から少し離れたところ/昼】
【Dボゥイ@宇宙の騎士テッカマンブレード】
[状態]:左肩から背中の中心まで大きな裂傷(出血は治癒、裂傷に伴う痛みは若干残っている)、吹き飛ばされたときに全身に打撲、中度の貧血
[装備]:テッカマンアックスのテックランサー(斧) @宇宙の騎士テッカマンブレード
[道具]:支給品一式、月の石のかけら(2個)@金色のガッシュベル!!   
[思考]
1:しばらく潜伏した後、何処に向かうかを決める
省24
109: 2007/11/11(日)21:03 ID:C0h99hcl(1) AAS

110: あぼーん [あぼーん] あぼーん AAS
あぼーん
111: あぼーん [あぼーん] あぼーん AAS
あぼーん
112: あぼーん [あぼーん] あぼーん AAS
あぼーん
1-
あと 391 レスあります
スレ情報 赤レス抽出 画像レス抽出 歴の未読スレ AAサムネイル

ぬこの手 ぬこTOP 0.123s