第二汎用スレ (2314レス)
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1: 「鍵を持つ者」 2011/09/03(土)23:54 ID:??? AAS
汎用という言葉に無限の可能性を感じる今日この頃
2295
(2): 2018/07/31(火)20:01 ID:2Q0/03V6(1) AAS
>>2293>>2294

「っ!?」

ニクスがよろめくのに反応し、支えようとしたのも束の間。
響き渡る轟音、キョウの眼が厳しくなる。

「ニクス、さが…っ!」

異常事態と認識、一度ニクスを己の後ろへと引き下がれせようとするも。
続いて襲いかかる地震。大地が蠢き、壁は軋む。
殆ど反射的に周囲に風を展開していた。
キョウを中心としてニクス、エスト、ヘルメスを包み込むドーム状の簡易結界。
展開された大気に何かが落ちれば即対応を可能とするものだが。
省16
2296
(2): 1/2 ニクス◆/yjHQy.odQ 2018/08/01(水)00:04 ID:RVrX4r1I(1/2) AAS
>>2294>>2295

「そうだな、唯一つ言うなら……獣じゃあない」

「迷惑な来訪者が置いていった置土産兼墓場、といったところだろうか。哀れな話ではある」

苦笑いと共に歩を進めるニクス。
右手側の裏口を抜け、すぐ目の前の裏口から入り、ひたすらに歩き、歩く。
ヘルメスの探知には端側に引っかかる者こそあれど、明らかに人がしないような跳躍や挙動で、隠れるように彷徨くばかり。
進路方向には運良く現れず、蜘蛛の巣と埃、先程の轟音で崩れた調度品などが唯一の障害足り得る道中であった。

そうやって皆が着いたのは【噴水広場】。
中央の大きな噴水、五段にも連なる塔にも近い噴水は、夏場の避暑地として親しまれる場所だった。
ここを【井戸】とニクスが呼んだのは、かつて火事などの取水用の大井戸が此処にあったことに由来する。
省31
2297
(2): 2/2 ニクス◆/yjHQy.odQ 2018/08/01(水)00:28 ID:RVrX4r1I(2/2) AAS
「…………あら、生きてたの。ニクス」

「ジャックが連れて行ったから、荒事に巻き込まれて死んだかと思ったわ」

「! ラウネ、出迎えてくれるとは恐縮だ」

「馬鹿言わないで、こっちは出るところよ。自意識過剰サン」

「むぐぐ……」
省29
2298
(2): 2018/08/01(水)01:20 ID:2ZVcafmc(1) AAS
>>2295-2297
「えぇ……お姉さん王都にちょっとドン引き……」
否定の言葉が誰からも出ないどころか肯定すらされ、更に先程の化物は獣ではない、つまり異変以前から存在したということに、整った顔を引き攣らせる。
まぁ外から来た者であればこの反応も致し方あるまい。

「あぁ、大丈夫、少し頭痛がするのと聞こえにくいぐらいだ。しばらくすれば治るさ」

(ニクスのあの不自然な後退……思い当たる可能性は幾つかあるが……。まぁ、どれであっても害ではないし、放置でいいな)
こめかみを指で揉みながらキョウの心配に問題ないと返し、一方で同じことを考えていた。
こちらは幾つか思い当たる節があるようだが、今は追求しても詮無いことと置いておくことにする。

「はいよー。お任せ!」
ニクスに応じて仰々しく杖を掲げると、杖の先端から、真っ直ぐ15mほどを強く照らす光が放射される。
省13
2299
(2): 2018/08/01(水)20:36 ID:7IjXYQ7k(1) AAS
>>2296-2298

(獣じゃない…っか)

まだまだこの身には知らないことばかりだ。
請負人として出来る限りのことはやっていたつもりだ。
それでも、己の未熟さが少しだけ歯がゆかった。
もしもっと見聞を広げられていたなら、゙今の事態に対処出来たんじゃないがと。

「なら、構わないが。無理はするなよ」

(意識だけはしておくか、あれがなんなのかはともかくとして。
゙俺たぢについていたのか、゙ニクズについていたのか…)
省29
2300
(1): ニクス◆/yjHQy.odQ 2018/08/02(木)01:37 ID:7NifQUD6(1/2) AAS
>>2298>>2299

『仏頂面、ケモノ系、変人か』

『ん、あぁ、よく分かったなお前……』

『同類は匂いでわかる。ま、うちよりマシだろ』

『同感、せいぜい長生きしてくれることを祈るさ』
省27
2301
(1): 2018/08/02(木)20:39 ID:1b1iXY2s(1) AAS
>>2299,2300
「残念って言った? ねぇ私って残念? そんなことないよね違うよね、デキる美人魔術師だよねぇ!? ねぇ、ニクスくん!キョウくん!」

「魔術師として腕が立つのは確かだと思うけど、それと人格の残念さは矛盾しないからなぁ……。ほら、さっきの門番にも変人って言われてるし」

「合わせると残念な変人じゃないか!不当な評価過ぎる! 私のタフなハートでも流石に傷付く……よよよっ……」
スタスタ歩いて行くエストに半ば泣きが入りながら追い縋り、ニクスとキョウを巻き込んでまで必死に評価の訂正を求めるヘルメスを再び言葉の刃が襲う。
ガックリと項垂れ、わざわざ魔術で黒い靄を作って頭上に被せるというわざとらしい落ち込みアピール。
周りからは何してんだあの変人、と思われているだろう。

「……王都の地下にこんな場所があったのか……」
ニクスの案内について辿り着いた地下都市を一望し、感嘆と呆れるが入り混じった溜め息を漏らす。
確かにここならばかなりの人数を収容可能で、かつ外界から隔離されているため安全性も高い。避難所としては理想的と言える。
省7
2302
(1): 2018/08/02(木)21:01 ID:QcW5K41c(1/2) AAS
>>2301

「…感謝する、やれるだけのことは勿論、全力をかけてやろう」

ラウネの言葉にもう一度感謝の言葉をこぼし、去っていく姿を見守った。
幾分か余裕も戻ったのか、表情も極端な仏頂面からいつもの無表情に戻っていた。

「…容赦ないな、あんた」

大げさなまでに必死な彼女にもとりつくしまもなく裁決を下すエストの言葉に、
これまた大げさなまでに落ち込む彼女に憐みの視線を向けた。
省13
2303
(1): ニクス◆/yjHQy.odQ 2018/08/02(木)21:44 ID:7NifQUD6(2/2) AAS
「美人であるのは変わりないと思うのだが……それでは駄目なのだろうか」

「それとラウネはその区切りで言うなら【獰猛な美人】だ。偏屈も愛嬌の一つということで収めてはどうだろう?」

談笑しつつ進めば、幾人かの冒険者とすれ違う。
疲れ切った者。
不安げにうつむく者。
何かに苛つく様子の者。

( ´_ゝ`)「おぉニクス、無事だったか」

(´<_` )「ジャックに連れて行かれたからどうなることかと心配したが、杞憂で何よりだ」
省36
2304
(1): 2018/08/02(木)22:50 ID:SGnAWMak(1) AAS
>>2302,2303
「この手のタイプはちょくちょく突いて鎮静しとかないと厄介だからな……御者の居ない馬車みたいなもんだし。あと真面目に受け答えすると割を食うから」
その言い様には妙に実感が籠もっており、ヘルメスと同じようなタイプの知り合いがいることを伺わせる。

「愛嬌!! そう、愛嬌ある性格なんだよ私は! 見給えエストくん、ニクスくんもキョウくんも私の良さがよくわかってるぞ!」
ニクスとキョウのフォローに我が意を得たり、とばかりに得意満面の笑みを浮かべる。わざわざ魔術で下から光を当ててだ。

「まぁ、ヘルメスの明るさに救われてる部分もあるから否定はしない。もう少し大人しくしてくれれば、尚の事最高だけどな」
行き交う人々の群れを観察しながら、頭を掻いて溜め息混じりに溢す。
陰気な雰囲気になるよりはずっとマシだし、実際にヘルメスが居なければ、陰気とは言わないまでも雰囲気はずっと暗かったろう。そこは素直に認めるが、かといって必要以上の明るさも疲れるというのがエストの偽らざる本音である。

(むっ──! この感じ……あの男、出来る!)
兄者が現れた瞬間、ヘルメスは何かしらのシンパシーと謎の実力を感じ取った。この実力とは戦闘力とかそういう意味ではない。
省7
2305
(1): 2018/08/02(木)23:16 ID:QcW5K41c(2/2) AAS
>>2304

「否定が全くできないのが…少しばかり悔しいところだな」

何が悔しいのか、それを語りはしなかった。
ただ一つ言えることは、ヘルメスの在り様を彼自身は好ましく思ってると言うこと。

歩きながら幾人かの冒険者とすれ違い続けて抱いた結論。
このギルド、特にニクスと親しげにしている者たちは総じて、癖がつよいということ。

(なるほど、技量的に未熟であれど。たくましくなるわけだ)
省13
2306
(2): ニクス◆/yjHQy.odQ 2018/08/03(金)00:39 ID:ekUuVSsc(1/2) AAS
「エスト、聞いているよ。ドクオ君からはここに来るであろう存在として、ではあるが、君をよろしく頼むと仰せつかっている」

「故に、師の顔を立てて精々とこき使わせていただこうと思う。期待しているよ」

各々の自己紹介を聞いて後、まずは一番近かったエストの前に立つ。
自身の顎に手を添え、少しばかりの冗談を交えた後、微笑と共に握手を交わす。
……明らかに、握手の瞬間の脱力に感じる【重さ】。
エストが聞いていれば知っているだろう。彼の体重は過密状態の血液と骨密度で200キロを超えるのだと。

「ではヘルちゃん、よろしく頼む。初対面の人間が来るとは考えていなかったが、これは僥倖と捉えるべきだろう」

「万が一獣化の兆候が出た場合、いつでも国外退去の手はずは整えてある。遠慮なく言って欲しい」
省27
2307
(2): 2018/08/03(金)21:46 ID:jripDoWA(1/2) AAS
>>2305,2306
「師匠から? ここに俺が来るのを見越してた……いや、可能性の一つとして考えてた程度か。こういう所は妙に抜け目ないな……。あぁ、世話になるんだ、俺の微力で良ければ存分に使ってくれ」
普段は考えるよりもとりあえず真っ直ぐ行ってぶった斬る、という脳筋……刀脳の癖に、組織だった行動をする時は打てる布石は打っておく、という二律背反な師匠に呆れつつ、苦笑を浮かべて握手に応じる。

「ちゃんとヘルちゃんと呼んで貰えるってイイね! まぁ、ここまで来たのは成り行きの部分が大半だけど、海苔の掛かったウニだし、私が納得行くまでは協力するよ。獣化したらサクッと殺して欲しいかなー。多分めっちゃ強いし、私の獣」
リーチマンの真摯で紳士な気遣いの甲斐も無く、あっけらかんと獣化したら殺せと宣う。決して自身の命を粗末に扱っているという風では無く、その対応が最善で確実であると確信している、という態度だ。
剽軽な性格とは裏腹にその辺りは随分ドライであるらしい。

「……珍しく真面目なところ悪いがな、ヘルメス。海苔の掛かったウニじゃなくて、乗りかかった船だ。なんだその美味そうなの。腹減るだろ……」

「わ、わかってるよわざとだよ! ジョークだよ!」
ヘルメスを前にして平然と自らのペースを崩すことなく、泰然としたまま普通にヘルちゃん呼びするリーチマンに戦慄を覚えつつ、流しきれずにヘルメスにツッコんでおく。

「慧眼だねぇヒルさん。うん、少なくとも衣食住の分は働かせて貰うよ。魔術のことならドンと来いさ! 錬金術にもそれなりの造詣があると自負しているし、あればそっちも回してくれても構わないよ」
省3
2308
(2): 2018/08/03(金)22:11 ID:RvcVe3xk(1/2) AAS
>>2306>>2307

「…気遣い、感謝する」

顔を上げ、握手に応えながら。
その言葉は、先ほどより強く、感情が込められていた。

(実力差で一切敵わぬ程劣るとは思わない、けど…敵わないな)

手から伝わるもの、彼から発せられるもの。
単純な強さではない、年月を重ね練磨された気配でもない。
゙背負うもの゙…今の自分が、手放してしまったもの。
彼がどんな気持ちでその位置にいるかは知らないが、それが決定的に違うと感じた。
ニクスとはまた違う意味で、リーチマンはキョウにとって眩しい存在だった。
省11
2309
(2): ◆/yjHQy.odQ 2018/08/03(金)22:38 ID:ekUuVSsc(2/2) AAS
>>2307>>2308

「彼が今何処で何をしているかは分からない。だがこうして私が生存できている以上、彼が斃れている可能性は無いだろう」

「他のエレティコスメンバーは……ふむ、此方では把握していないが、連合内には加盟しているはずだ」

「済まないね、従来に近い受注システムの都合上、ギルド間管理は危機的状況にならないと発生しない」

「エレティコスと友好関係が持続できている、という意味でもあるが。もしかすれば、他のメンバーにも逢えるかもしれないとだけ伝えておくよ」
省24
2310
(2): 2018/08/03(金)23:26 ID:jripDoWA(2/2) AAS
>>2308,2309
「私にもキャパシティの限界があるから、お手柔らかに頼むよ。個人的にやりたいこともあるしね」
売り込んだ甲斐あって随分高く買って貰えたものだとやや苦笑を滲ませながら、一安心した様子のニクスに向けて任せておきたまえ、とウインクしておく。

「師匠が死ぬのはちょっと想像できないな……弟子の贔屓目を抜きにしても。そういう意味では心配してない」
実際のところ何度も瀕死の重傷は負っているのだが、しかし決定的なラインで踏みとどまるという異様なしぶとさがある。いつかは死ぬのは間違いないが、エストとしてはどういったシチュエーションで想像しても不思議と死がしっくり来ないのだ。

「そうか……。いや、俺の頼みは正にそれだったんだ。他のメンバーが合流してないかと思ってね。もしこれから居所がわかったり、目撃情報があれば教えて貰いたい」
仲間はいないと知って些少の落胆を見せるが、気を取り直して一礼と共に頼み込む。

「私の方のお願いだけど、『術編紙』が何枚か欲しいんだよ。できるだけすぐにだ。可能かな?」
『術編紙』とは、特殊な製法で作られた、主に魔術の研究などに用いられる用紙だ。魔力を込めたインクを用いることで、術編紙に書かれた内容を書いた本人だけが自由自在に編集できる。
文章であれば文字や文節を消したり入れ替えたり、絵や図であれば一部分を切り離して別の部分に貼り付けたりなどだ。
省2
2311
(2): 2018/08/03(金)23:41 ID:RvcVe3xk(2/2) AAS
>>2309-2310

「なら、応えてもらう必要が無い程度に、奮闘させてもらうさ」

全てが全て、というわけではないのだろうが。
彼の冗談でもない冗談に、同じく冗談じみた言葉を返して見つめ返した。

「わかった、可能な限りニクスやわかる範囲のギルド員に声をかけるようにしよう」

「助かる。野営は慣れてはいるが、休める場所があることに越したことはない」
省9
2312
(2): ◆/yjHQy.odQ 2018/08/04(土)00:15 ID:QV.fXagI(1) AAS
>>2310>>2311

「済まないね。カイくんや一部の構成員とは共闘もしたのだが、如何せん最初期のここは戦場の前線だった」

「生命の無事は共に戦った力量から察するに保証も出来るが、今何処にいるかはまた……もしかしたら国外の連合拠点で獣化の進行を抑えているのやも知れないな」

「次回の物資搬入の際の確認事項に入れておく。目撃情報に関しても承知した、彼らには世話になった、微力だが恩を返せると思えば安いものだ」

「裏付けのない憶測を重ねたが、ここにいる以上は第二の家と思ってもらえるよう尽力しよう。改めてよろしく頼む」
省19
2313
(1): 2018/08/04(土)00:56 ID:qM2xtVG.(1) AAS
>>2311,2312
「今回は戦わずに無事に終わったけど、これからは共闘することもあるだろう。改めてよろしくな、キョウ」
隣に立つキョウに視線をやり、笑みを浮かべて言う。

「あぁ、ありがとう。よろしく頼むよ。仲間が見付かれば戦力にもなるし、友人としても心配だ。……師匠に関しては、多分熱心に探さなくても問題ないと思う。またどっかで派手に暗躍してるんだろうさ」
快く引き受けてくれたリーチマンに礼を述べ、肩を竦めて矛盾した言い様で師を揶揄する。

「手持ちのが尽きててねー。ここに有って良かった、助かるよ。三層だね、了解だよ、ありがとう。……まぁ、ちょっと開発しておきたい魔術と物があるんだ。術編紙が無くても作れるけど、作業のスピードがかなり遅くなるからね。完成すればネストにとっても役に立つと思うよ」
貰った冊子で詳細な場所の確認をしつつ礼を言い、自信有りげに眼鏡をキラリと光らせる。

「何の魔術を作るつもりなんだ?」

「んっふっふー……今は秘密だよ! 自信はあるけど絶対に出来るとは限らないから、期待を外してしまうかもしれないしね。完成してからのお楽しみさ」
省3
2314: 2018/08/04(土)01:24 ID:Rj1W9qjE(1) AAS
>>2312-2313

その日…彼自身決して軽く言った言葉ではないのだろう。
それでもその言葉は、キョウにはあまりに遠い言葉だった。
明日へと生きる人の為に命をつかうと誓いはすれど。
その明日に、自分はいないのだから。
いずれではなくいつか…果たして、そんなものはあるんだろうか。

「そうだな。…あんたの隣で語れるほどの器になれるかは、わからないが」

゙あなだではなぐあんだ。
一見すればやり取りに慣れて思わず砕けた物言いになったようにしか見えないだろう。
けれどもキョウにとって、取り繕う必要のないと判断できたもの。
省17
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