★人生は一瞬の線香花火みたいなもんや (52レス)
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7: 2017/03/19(日)20:24 ID:BgcbN5zFJ(6/8) AAS
「もう一度聞く。金はいくらある?」
邪魔な涼子の身体をベッドの下へどけると、桃太郎は尋問を再開した。
「ほんの三千万ほどだ」
桃太郎はガーバー・ハンティング・ナイフを抜くと、ベッドの上に座った鬼山の、左の耳たぶに突き刺した。
「いくらだと聞いている」
「わ、わかった。本当は三億だ」
「宝石もあるんだろう。そっちの方が高額のはずだ。俺たちの調べでは、ざっと二十億円ほどの価値がある」
「畜生、最初から知っていたのか。宝石だけはやめてくれ! 
儂の命を賭けたコレクションを持っていかれたら、もう生きていても仕方がない!」
「それは貴様の問題であって、俺たちの問題ではない」
桃太郎は嘲笑った。
「金庫のダイヤル番号を言ってみろ」
鬼山は答えた。デタラメを言っているのでないことを確認するために、もう一度同じ番号を言わせる。
金庫室が開いた。中は四畳半ほどの広さのウォークイン・クローゼット状になっている。
桃太郎は中に入り、現金や貴金属を、バック・パックから取り出したザック袋に詰め込んでいく。猿田も手伝う。
鬼山に短機関銃を突き付けて見張っている犬山の足下に、気絶から覚めた涼子が絡みついてきた。
まだ下半身がマヒしているので、這いずりながらだ。
「ねえ、お願いだから殺さないで……私を自由にしていいから」
「生憎だが、今日は遊びにきたわけじゃないんでね。それに女には不自由していない」
犬山は冷たくあしらい、軽く蹴飛ばして払いのけた。
「畜生、よくも恥をかかせてくれたわね」
犬山はもう涼子の方を見もせず、冷酷な表情のまま鬼山の見張りを続けた。鬼山は苦痛に呻きながら、金庫室の方を睨んでいる。
桃太郎と猿田が出てきた。両手にズック袋を下げている。
桃太郎は、金庫室の棚にあったスウィス銀行の預金通帳を取ってきて、鬼山に見せた。
「こいつは貴様でないと現金を下ろせないそうだな。なら俺たちには不要の長物だ」
桃太郎は不敵な笑みを浮かべると、通帳をビリビリに引き裂いた。残骸を灰皿に入れ、ジッポーのオイルライターで火をつける。
数千万ドルの残高があるその通帳は、鬼山の目の前で炎を上げて燃えた。
鬼山の目は飛び出しそうになったが、やがて白目をむくと、泡を吹いて倒れた。
犬山が頸動脈に触ってみると、鼓動は止まっていた。ショックに心臓が耐えられなかったらしい。
桃太郎は、呪いの言葉を吐き続ける涼子に近付くと、二十カラットほどのダイヤの指輪を口の中に押し込み、無理やり飲み込ませてやる。
再び気を失った涼子に、嘲るようなウインクを送ると、三人の戦士は多額の戦利品を抱えて鬼山の家を後にした。
死体が転がる庭を抜けて、船着き場からボートに乗り込む。
マーメイド号に帰還したら、ほとぼりが冷めるまで公海上で過ごし、香港あたりのブラック・マーケットで宝石を換金するのだ。
そしてまた次の獲物を狙ってやる。

やがて暗闇の海上に、マーメイド号の灯りが見えてきた。
そのとき、桃太郎たちのボートは強烈な光に照らされた。拡声器を使った声が聞こえる。
「桃太郎、犬山、猿田、無駄な抵抗はやめて投降しろ。こちらは海上警察だ。
貴様たちの犯行は、すべて雉川が自白した。もう逃げられんぞ」
桃太郎は、悪鬼のごとき表情になると、M16を海上警察のランチに向けて乱射した。
犬山と猿田も続き、短機関銃と拳銃を撃ちまくる。
「抵抗するなら、こちらも応戦せざるを得ない。銃撃開始!」
警察のランチから、ライフル銃の一斉狙撃が行われた。銃弾は雨のごとく降り注ぐ。
犬山が頭に食らって漆黒の海の中へ転落した。猿田は心臓を撃ち抜かれてボートの上に横たわった。
こんなところでくたばってたまるか、俺の自由の戦いはまだ始まったばかりなのだ。
桃太郎は空になった弾倉を海に投げ捨てると、M16に新たな弾倉を装填する。
撃ち返そうとした桃太郎に、再び警官隊の一斉射撃が浴びせられた。
ボートのエンジンが被弾して爆発し、ボートが炎上する。全身に弾丸を食らって即死した桃太郎の身体を包み、
火葬の炎は闇夜を焦がして燃え上がる。
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