[過去ログ] 【剪定】庭木の手入れその16【移植】 (1002レス)
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803: 03/28(土)09:05 ID:T0R1z+XU(13/15) AAS
明子が泣き叫びながら私の腕にすがりつこうとしましたが、 私はその手を冷たく振り払いました。
「家族? 私をATMとしか見ていなかった君たちが、 どの口で家族を語るんだ。
もう二度と、私の目の前に現れるな。 弁護士には、接近禁止の通達を出してもらうよう手配してある」
私はそう言い放つと、二人の目の前で重い鉄のドアをバタンと閉め鍵をかけました。
ドアの向こうから、明子の「開けて!お願いだから!」という絶叫と、美穂の 「お父さん、ごめんなさい!助けて!」という嗚咽がしばらくの間響き渡っていました。
しかし、やがてその声も遠ざかり再び静寂が訪れました。
私はキッチンに向かい、やかんでお湯を沸かし、一杯の安いインスタントコーヒーを淹れました。
窓から差し込む夕日を眺めながら飲むそのコーヒーは、かつて高級ホテルで飲んだどんなコーヒーよりも深く温かく、そして極上の味がしました。
憑き物が落ちたように、私の心は完全に晴れ渡っていました。 私の本当の人生は65歳にしてようやく、ここから始まるのです。
804: 03/28(土)09:05 ID:T0R1z+XU(14/15) AAS
さて、ここで改めて、この物語を振り返ってみましょう。
皆様、いかがでしたでしょうか。 健三郎さんの痛快な復讐劇に、胸がすくような思いをした方もいれば、明子や美穂の転落ぶりに、背筋が寒くなった方もいらっしゃるかもしれません。
この物語は、決して他人事ではありません。
シニア世代が直面する、人間関係と心の落とし穴が、このお話には3つ隠されています。

第一に、 「退職後のアイデンティティの喪失」です。
健三郎さんのように、何十年も会社のために身を粉にして働いてきた男性は、家庭内での自分の価値を「稼ぐこと(お金)」にしか見出せなくなってしまうことが多々あります。
「会社員としての肩書き」と、 「ATMとしての役割」を失った時、 自分には何が残るのか。
定年退職は、その残酷な真実を突きつける鏡なのです。 お金というフィルターを外した時、家族から純粋に愛されているか。
それは、現役時代にどれだけ「心と心の対話」をしてきたかにかかっています。

第二に、 「家族の中の孤独」です。 孤独とは、一人でいる時に感じるものではありません。
省5
805
(1): 03/28(土)09:05 ID:T0R1z+XU(15/15) AAS
そして第三に、「見栄という名の魔物」です。 妻の明子と娘の美穂を破滅に導いたのは、間違いなくこの「見栄とプライド」でした。
「見栄とプライド」でした。 身の丈に合わない生活、 SNSでの偽りのセレブアピール、他人からの評価への異常な執着。 これらはすべて、中身のない自分を隠すための鎧です。
見栄を張るために借金を重ね、 一番大切にすべきはずの家族の絆すら金銭で天秤にかけた結果が、あの悲惨な末路でした。 しかし、これは女性だけの問題ではありません。
「立派な家長でなければならない」 「弱みを見せてはいけない」という男性特有のプライドもまた、自分を苦しめる魔物です。
健三郎さんは、そのプライドを捨て、あえて「惨めな老人」を演じきったことで、結果的に本当の自由を手に入れました。
人生の秋から冬にかけて、私たちに本当に必要なものは、決して多くありません。 見栄を張るための大きな家も、愛を偽装するための高価なプレゼントも必要ないのです。
必要なのは、ありのままの自分を許容してくれる静かな時間と、損得勘定なしに笑い合える、 ほんのわずかな本物の人間関係だけです。
もし今、あなたが家族との関係に虚しさを感じているなら。
あるいは、お金や見栄に縛られて息苦しさを感じているなら、一度、心の中で「すべてを失った自分」を想像してみてください。
その時、あなたの隣に残ってくれるのは誰でしょうか。 そして、 あなた自身は、何をして生きていきたいと思うでしょうか。
省4
806: 03/28(土)18:32 ID:2WrkoVAr(2/2) AAS
>>805
お前迷惑なんだよ。
807: 03/28(土)21:53 ID:UiiBG8kC(1) AAS
人生の秋は、決して長くはありません。
残された貴重な時間を、誰かの奴隷として生きるのか、それとも互いを尊重し合える伴侶と共に歩むのか。
その鍵は、あなたが今日発する「ほんの一言」に懸かっているのかもしれません。
皆様のこれからの人生が、温かな対話と、真の安らぎに満ちたものであることを、心から願っております。
808: 03/29(日)10:04 ID:bxGVvyqv(1) AAS
どうせあの爺さんでしょ
ここでけちょんけちょんにバカにされたのがよほど悔しかったのか
こんなことでしか恨み晴らせないなんて
脳みそはガキのまま何十年も生きてきたのかね
こう言うのを死に損ないという
809: 03/29(日)13:43 ID:JzO7bLhW(1) AAS
句読点だけでココスヤシだってバレバレなんだよね
老害w
お前の上げた写真ですでに場所特定されてるぞ
810: 03/29(日)19:39 ID:6ndoI3+r(1) AAS
2ヶ月以上悩んで、先端をちょっと切ってきた
あと2週間もすれば花が咲きそうだし、やっぱり他人より枝が多い気はする
811: 03/30(月)00:19 ID:1jKikoyu(1) AAS
何を切った!?
812: 03/30(月)00:21 ID:XlO/3rGl(1) AAS
電動ハサミ楽だなこりゃ良いわ
いらない枝ばつんばつん切れて気持ちいい
でも指落としそうで怖い
813: 03/30(月)09:58 ID:3DCzAKUj(1) AAS
無い人が電動ハサミ使ってたから
無くなっても影響なく楽って事だろう
814: 03/30(月)11:49 ID:J9wYDCrt(1) AAS
剪定は、ハサミつかった方が握力つくからいいぞ
無理しない範囲で、毎日少しづつ負荷かけてくと
骨・関節が強くなり、筋力もついていいことしかない
植木職人クラスになると、クルミも素手で握りつぶせるくらいになるよ
815: 03/30(月)12:18 ID:xnMR9O2Q(1) AAS
あー俺リンゴジュース絞れる
816
(1): 03/30(月)13:03 ID:CQHOiFhA(1) AAS
刃物クリーナーがこんなに優れものだったとは
817: 03/30(月)18:54 ID:zX+EZAHK(1) AAS
>>816
ただのアルカリ電解水でもほとんど同じ効果があるぞ
マジックリンでもいい
818: 03/30(月)20:58 ID:duzoHYU+(1/12) AAS
毎日「公園の散歩」に行くと嘘をついて、内緒で100万の大型バイクを買った60歳。20代の女性ライダーたちに囲まれ、妻には一生言えない「秘密の冒険」【シニア朗読雑学】 - YouTube
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勝彦さん今日も公園ですか? ああ、いつもの日課だよ。妻の穏やかな声を背に私はいつもの散歩コースへ向かうふりをした。
だが、角を曲がった瞬間、私の足取りは速くなる。レンタルガレージに眠る、100万円の大型バイク。
エンジンの轟音と共に、私は60歳の自分を脱ぎ捨て、20代の女性ライダーたちが待つ道の駅へと走り出した。
これが妻には一生言えない私の『秘密の冒険』の始まりだった。
皆様、いかがお過ごしでしょうか。穏やかに見える老後の日常の裏側に一体どれほどの秘密が隠されているのか想像したことはおありでしょうか。定年退職という人生の大きな区切り。それは長年の重圧から解放される歓びであると同時に、「社会的な肩書き」という鎧を失い、ただの「自分」という存在と向き合わねばならない残酷な時間の始まりでもあります。
本日は、まさにその「空白の時間」に耐えきれず、甘く危険な罠に自ら足を踏み入れてしまった60歳の男性、勝彦さんの実話を元にした物語をお届けします。
819: 03/30(月)20:58 ID:duzoHYU+(2/12) AAS
勝彦さんは、誰もが名を知る大手総合商社で定年まで勤め上げた、いわゆる「エリートサラリーマン」でした。
現役時代は分刻みのスケジュールで世界を飛び回り、何億円というプロジェクトを動かすプレッシャーの中で生きてきました。
しかし60歳を迎え、役職定年を経て完全にリタイアした今、彼を待っていたのは息が詰まるほど平坦で無音の日常でした。
勝彦さんの家庭には58歳になる妻の節子さんがいます。節子さんは非常に堅実で真面目な女性です。
勝彦さんが現役時代から家計を完璧に管理し、退職金とこれまでの貯蓄を合わせた「2500万円」という老後資金をエクセルの表で1円単位まで計算して守り抜いていました。
「勝彦さん、人生100年時代よ。 年金だけで悠々自適なんて幻想なんだから これからは質素倹約。健康第一でお金のかからない趣味を見つけてちょうだいね」 節子さんの言葉は正論でした。
スーパーの特売日を把握し、不要な電気はこまめに消し、外食は月に一度の近所の蕎麦屋だけ。
勝彦さんの健康を気遣い塩分控えめの食事を作り、毎日1時間の「公園の散歩」を日課として課しました。
しかし、勝彦さんの心の中には言葉にできない「虚無感」が渦巻いていたのです。
(俺の人生は、 もう終わったのか? 何億円も動かしていた俺が、今は妻から月3万円の小遣いを渡され、スーパーの10円の割引に一喜一憂する生活を送っている。俺はただ、死ぬ日を待つだけの「おとなしい老人」にならなければいけないのか?)
820: 03/30(月)20:59 ID:duzoHYU+(3/12) AAS
承認欲求。それは、地位や名誉を失ったシニア男性にとって、最も厄介な亡霊です。
誰かに頼られたい、 尊敬されたい、 まだ自分は「男」として、一人の人間として価値があるのだと証明したい。
その渇望が、 勝彦さんの判断を狂わせていきました。 ある日の散歩の途中、勝彦さんは偶然大通り沿いのバイクショップの前で足を止めました。ショーウィンドウの奥で黒光りする重厚なアメリカンタイプの大型クルーザー。
現役時代、いつか乗りたいと憧れながらも、仕事と家族のために諦めていた夢の塊でした。
価格札には「中古・100万円」の文字。勝彦さんには、妻の節子さんに内緒にしている「へそくり口座」がありました。
現役時代の出張手当の残りや、こっそり解約した個人年金など長年かけて貯め込んだ150万円。
本来なら万が一の病気や夫婦での旅行のために使うべきお金かもしれません。
しかしショーウィンドウに映る、白髪混じりで覇気のない自分の顔を見た瞬間、勝彦さんの中で何かが弾けました。
「これを買えば、俺はもう一度、あの頃の熱い血を取り戻せるかもしれない」そこからの勝彦さんの行動は商社マン時代を彷彿とさせるほど迅速でそして周到でした。彼は即座に100万円を現金で引き出しバイクを一括購入。 もちろん自宅にそんなものを置けば節子さんに一秒でバレます。そこで彼は、自宅から歩いて20分の場所にある月額1万5000円のシャッター付きレンタルガレージを契約しました。 さらに、黒のレザージャケット、ヘルメット、グローブなどの装備一式に20万円を費やしました。
毎週末、勝彦さんは「ちょっと遠くの公園まで歩いてくるよ」と節子さんに告げ、地味なベージュのウィンドブレーカーを着て、家を出ます。そしてガレージに到着すると、ウィンドブレーカーを脱ぎ捨て、革ジャンに袖を通すのです。
省2
821: 03/30(月)20:59 ID:duzoHYU+(4/12) AAS
ある日曜日、勝彦さんが山のツーリングコースにある「道の駅」で休憩していると、トラブルに見舞われている若い女性たちのグループに遭遇しました。
派手なヘルメットを被った20代前半の女の子たちが、立ちゴケ(停車時にバイクを倒してしまうこと)した中型バイクを引き起こせずに困っていたのです。「大丈夫かい? 手伝おうか」 勝彦さんが声をかけ、慣れた手つきで重い車体を軽々と引き起こすと、
リーダー格の女性、凛(22歳)が目を輝かせて駆け寄ってきました。「うわあ、おじさま、ありがとうございます! すごい! それにそのバイク、めちゃくちゃカッコいいですね! シブい!」
凛は地元の女子大生で、女性ばかりのツーリングクラブを主宰していました。彼女たちは勝彦さんの100万円の高級クルーザーと、 全身を黒のレザーで決めた「大人の余裕」にすっかり感銘を受けたようでした。
「お礼に、コーヒー奢らせてください!」 「いやいや、いいんだよ。お嬢さんたちに財布を開かせるわけにはいかない。ここは私の奢りだ」勝彦さんは、ポケットからスッと千円札を出し 彼女たち全員に缶コーヒーを振る舞いました。
たった数百円の出費。しかし、彼女たちから向けられる 「わあ、大人!」「勝彦さん、カッコいい!」という無邪気な称賛のシャワーは、勝彦さんの干からびた自尊心を一瞬で潤しました。妻の節子からは何年も言われたことのない「頼りがいのある男」としての扱い。勝彦さんは、完全にこの甘い毒に酔いしれてしまったのです。
それ以来、勝彦さんは凛たちのグループと連絡先を交換し、週末のたびに合流してツーリングに出かけるようになりました。
「勝彦さん、今週は〇〇高原に行きませんか? 私たち道がよくわからなくて…勝彦さんが先導してくれたら安心なんですけど」
凛からのLINEのメッセージを見るたび、勝彦さんの心は躍りました。「俺がいないと、この子たちはダメなんだ。俺が守ってやらなければ」 という、歪んだヒーロー願望。
しかし、20代の女子大生と60歳の無職の男が対等に遊ぶことなど 本来不可能なのです。
822: 03/30(月)20:59 ID:duzoHYU+(5/12) AAS
凛は奨学金を借り、アルバイトを3つ掛け持ちしながら、カツカツの生活でバイクに乗っている苦学生でした。
彼女が勝彦さんを「VIPなメンター」として慕う裏には、若者特有の残酷な打算がありました。
山の上の観光地でのランチ。メニューを見て「うわ、このステーキ御膳、3000円もする…私、今日はざる蕎麦にしとこうかな」 とため息をつく凛たち。その姿を見た勝彦さんは、商社マン時代の「接待の癖」と年長者としての「見栄」を抑えきれませんでした。「せっかくここまで走ってきたんだ。遠慮はいらない、好きなものを食べなさい。今日は私が出そう」
「えっ! ほんとにいいんですか!? 勝彦さん、神様!!」5人の若い女性が群がり歓声を上げる。
勝彦さんは満足げに微笑みながら、1万5000円の伝票をレジに持っていきました。
これが、地獄への入り口でした。一度「気前のいいお金持ちのおじさま」というキャラクターを作ってしまった以上、もう後には引けません。毎週末のツーリングのたびに勝彦さんは昼食代、カフェでのケーキセット代、さらには「これ、安全のために付けた方がいいよ」とバイクの小物パーツまで買ってやるようになりました。
ガレージのレンタル代、ハイオクガソリン代、そして毎週末に消えていく数万円の交際費。
勝彦さんの150万円あったへそくりは、わずか半年で底を尽きようとしていました。(まずい……このペースでは、来月にはお金がなくなる) 焦りを感じながらも、凛たちから「来週も絶対来てくださいね! 勝彦さんがいないと楽しくないです!」と言われると、どうしても断ることができませんでした。
823: 03/30(月)21:00 ID:duzoHYU+(6/12) AAS
一方で家庭内での「綻び」も、確実に広がり始めていました。ある晩、夕食の席で節子さんがふと顔をしかめました。
「ねえ、あなた。最近、お散歩から帰ってくると なんだか変な匂いがするわね。それに…首の後ろ、変な日焼けしてない?」
勝彦さんは持っていた箸を落としそうになりました。ガソリンと排気ガスの匂い。そして、凛が「勝彦さーん!」と背中から抱きついてきたときに移った、若々しいフローラルな香水の匂い。ヘルメットの紐の跡がくっきりと残った日焼け。
「あ、ああ……公園で若者たちがバーベキューをしていてね。その煙を浴びたんだ。日焼けは日差しが強かったから…」
しどろもどろに言い訳をする勝彦さん。節子さんは鋭い目で勝彦さんを数秒見つめた後、無表情のまま「そう。気をつけてね」 とだけ言いました。
勝彦さんは気づいていませんでした。 節子さんが家計簿の裏に「勝彦の外出時間・天候・帰宅時の匂い」を詳細にメモし始めていることに。
現役時代から勝彦さんのスーツのわずかなシワの違いさえ見抜いていた妻の目をごまかせるはずなどなかったのです。

そして、運命の日曜日がやってきました。 その日、勝彦さんは残高が残り5万円を切ったへそくり口座のキャッシュカードを握りしめ、
「これで最後だ。 今日で、彼女たちに奢るのは終わりにしよう」 と決意して、
有名な高原の道の駅へと向かいました。 道の駅のテラス席。
省3
824: 03/30(月)21:00 ID:duzoHYU+(7/12) AAS
「あら、勝彦さん?」 背後から聞こえた、絶対にそこにいるはずのない、そして世界で一番恐ろしい声。 勝彦さんが振り返ると、そこには、町内会の「日帰りバスツアー」のバッジを胸につけた妻、節子さんが立っていました。
その背後には、見知った近所の奥様方が数人、目を丸くしてこちらを見ています。節子さんの視線は勝彦さんの着ている派手な革ジャン、テーブルの上に散乱する大量のレシート、そして、勝彦さんに「あーん」をしている20代の金髪の女性・凛を、氷のように冷たく、そして正確に捉えていました。
勝彦さんの全身から、サッと血の気が引きました。「ち、違うんだ、節子…… これは、その……」喉が干上がり声が出ません。 手の中の串焼きが、ポロリと地面に落ちました。 同時に勝彦さんのスマートフォンがブルッと震えました。
それは、へそくり口座が引き落とし不能になり、ついに「家族の共有口座」からガレージ代が自動引き落としされたことを知らせる、銀行からの残酷な通知音でした。嘘で塗り固めた60歳の「秘密の冒険」が 今、最悪の形で崩れ去ろうとしていました。
逃げ場のない道の駅のテラスで、勝彦さんはただ、妻の底知れぬ沈黙に凍りつくことしかできなかったのです。
高原の澄み切った空気が、突如として真空状態になったかのように、勝彦さんの耳からは周囲の喧騒が完全に消え去りました。
目の前に立つ妻、節子さんの表情には、怒りも、悲しみも浮かんでいませんでした。
ただ、能面のように静かで、底知れぬ冷たさを湛えた瞳が、勝彦さんの滑稽な姿を頭の先から爪先まで観察していたのです。
背後にいる町内会の奥様方が、「えっ、あれって……」 「まさか、若い女の人と…」とヒソヒソと囁き合う声だけが、不気味なほど鮮明に響きました。
「あ、あの、奥さんですか…?」空気を察した凛が、勝彦さんの口元に運んでいた 和牛の串焼きをそっとテーブルに置き、後ずさりをしました。先程までの「頼れる素敵なおじさま」を見る目は消え失せ、まるで厄介事に巻き込まれたくないと言わんばかりの、警戒心に満ちた若者特有の冷めた目に変わっていました。
省1
825: 03/30(月)21:01 ID:duzoHYU+(8/12) AAS
「あら、人違いかしら。うちの主人は今頃、いつものベージュのウィンドブレーカーを着て、近所の公園を散歩しているはずですから。こんな派手な革ジャンを着て若いお嬢さん方に囲まれているような立派な方は、私の夫ではありませんわ」
それは、完璧な「処刑」の言葉でした。 節子さんはそれだけを言い残すと、小さく会釈をし、呆然とする奥様方を引き連れて観光バスの方へと歩き去っていきました。一度も、振り返ることはありませんでした。
テラス席に残された勝彦さんは、全身の震えを止めることができませんでした。
「勝彦さん…私たちは、そろそろ行きますね。その、お気をつけて」
凛たち5人は、逃げるようにそそくさと荷物をまとめ、そそくさと立ち去っていきました。
彼女たちの後ろ姿からは、これまで勝彦さんが必死に買い与えてきた「尊敬」の欠片も感じられませんでした。
テーブルに残されたのは冷めきった高級和牛の串焼きと勝彦さんが支払うべき 1万5000円の伝票だけでした。

帰りのツーリングは、勝彦さんの人生で最も長く、最も苦痛に満ちた時間でした。
股ぐらで咆哮を上げる100万円の大型クルーザーのエンジン音は、もはや自由の象徴ではなく、自分の愚かさを嘲笑う轟音にしか聞こえませんでした。風を切る快感は消え失せ、ただ秋の冷たい風が、革ジャンを通り越して老いた体に容赦なく吹き付けてきます。
レンタルガレージに逃げ込むようにバイクを停め、革ジャンを脱ぎ捨てた時、勝彦さんは鏡に映る自分の姿を見つめました。
省3
826: 03/30(月)21:02 ID:duzoHYU+(9/12) AAS
リビングに入ると、ダイニングテーブルの真ん中に節子さんが座っていました。
彼女の前には、家計簿、電卓、そして勝彦さん名義の銀行の通帳が几帳面に並べられていました。
「お帰りなさい、勝彦さん。公園の散歩は、ずいぶんと遠くまで行かれたのね」 節子さんの声は、やはり静かでした。
「節子、違うんだ、あれは…」 言い訳を探そうとする勝彦さんの言葉を遮るように、節子さんは一枚の紙をテーブルに滑らせました。
それは、勝彦さんのスマートフォンに届いていたのと同じ、銀行からの引き落とし通知のコピーでした。
「今日、私たちの老後資金を管理している共有口座から、『ショウワレンタルガレージ』という名目で1万5000円が引き落とされました。あなたのへそくり口座の残高が底をついて、こちらに請求が回ってきたようね。
さあ、座って。すべて、1円の狂いもなく説明してちょうだい」そこからの数時間は、現役時代のどんな厳しい役員会議よりも過酷な尋問でした。
勝彦さんは観念し、すべてを白状しました。150万円あったへそくりを使って100万円の大型バイクを買ったこと。
ガレージを借り、装備を買い揃えたこと。そして、毎週末に『公園の散歩』と嘘をつき、20代の女子大生たちにいい顔をするためだけに残りの数十万円の資金を食事代やパーツ代として散財し、とうとう一文無しになってしまったこと。
すべてを聞き終えた節子さんは、深く長くため息をつきました。
省3
827: 03/30(月)21:02 ID:duzoHYU+(10/12) AAS
凛からのLINEでした。『勝彦さん、奥さん大丈夫でしたか? 私たち、しばらくツーリングお休みします!
今までたくさんご馳走様でした! お元気で!』 そして、そのメッセージを最後に、勝彦さんのアカウントは彼女からブロックされました。
それが、勝彦さんが大金をはたいて買った「尊敬」と「青春」の正体でした。金の切れ目が、 縁の切れ目。
彼女たちにとって勝彦さんは、ただの「都合の良い金づるのおじいさん」でしかなかったのです。
画面を見つめる勝彦さんの目から後悔と情けなさの涙がボロボロと溢れ落ちました。
翌週、勝彦さんは中古バイクの買取業者をガレージに呼びました。100万円で買ったピカピカのクルーザーは、「年式が古い」「需要が限られている」と買い叩かれ、わずか40万円の値しかつきませんでした。
20万円で揃えた革ジャンやヘルメットも、二束三文でリサイクルショップに引き取られました。
レンタルガレージは即日解約し、手元に残ったわずかな売却益は、すべて節子さんの管理する共有口座に没収されました。
今、勝彦さんは本当に、毎日近所の公園を散歩しています。しかし、以前と違うのは、その隣に節子さんが歩いていることです。
「あなた一人だと、またどこで迷子になるかわからないから」と、皮肉交じりに笑う節子さんの顔を見ながら、勝彦さんは失ったものの大きさと、辛うじて残されたものの尊さを噛み締めています。
省2
828: 03/30(月)21:02 ID:duzoHYU+(11/12) AAS
さて、ここで改めて、この勝彦さんの物語を振り返ってみたいと思います。
なぜ、エリートとして真面目に生きてきたはずの彼が、このような愚かな行動に走り、老後の大切な資金と家族の信頼を失う危機に陥ってしまったのでしょうか。
そこには、シニア世代の男性が陥りやすい「3つの深い心の闇」が隠されています。
第一の理由は、 「定年退職によるアイデンティティの喪失」です。
勝彦さんのように、仕事一筋で生きてきた男性にとって、会社での役職や地位は「自分そのもの」でした。
何億円というお金を動かし、部下に指示を出していた自分が、定年を迎えた瞬間に「ただの無職の老人」になってしまう。
この強烈な落差と喪失感は、想像以上のストレスをもたらします。
勝彦さんが大型バイクという「力強さの象徴」に惹かれたのは、失われた自分の男としての価値や社会的な強さをもう一度取り戻したいという、悲しいまでの自己防衛本能だったのです。
第二の理由は、心の中に巣くう「深刻な孤独感」です。
現役時代は常に人に囲まれていても、それはあくまで「仕事上の関係」に過ぎません。会社という後ろ盾を失った時、利害関係なしに付き合える友人がいないことに気づくシニア男性は非常に多いのです。
省1
829: 03/30(月)21:03 ID:duzoHYU+(12/12) AAS
そこに現れた若い女性たちからの「無邪気な称賛」は、砂漠で水を与えられたようなものでした。
孤独を埋めるためなら、お金を払ってでもその関係を維持したくなってしまう。
これは、特殊な詐欺などにも引っかかりやすい、非常に危険な心理状態と言えます。
そして第三の理由が、捨てきれなかった「見栄とプライド」です。
かつてエリートだった勝彦さんには、「年長者として、男として、常におごらなければならない」「かっこ悪い姿は見せられない」という強烈な見栄がありました。
若い女性たちに「お金がない」とは口が裂けても言えず、無理をして高級ランチをご馳走し続けた結果が、自らの首を絞めることになりました。
過去の栄光を引きずり、等身大の自分を受け入れられないプライドこそが、彼の判断を最も狂わせた毒だったのです。
皆様、いかがでしたでしょうか。
この物語は、決して他人事ではありません。 人生のステージが変わった時、人は誰しも心に隙間を抱えます。
その隙間を、見栄や虚飾、あるいはお金で買える偽りの承認で埋めようとすれば、必ずいつか破綻の時が訪ります。
省7
830: 03/30(月)21:07 ID:nrN7EzC0(1) AAS
刃物クリーナー臭い
激落ちくんのアルカリ電解水でいい
831: 03/30(月)21:26 ID:RzJl8V8+(1) AAS
冬場全く日が当たらないのにミモザ買っちゃったよ
少しでも花付いてくれたらいいなぁ
832: 03/31(火)07:36 ID:RUUUfNIj(1) AAS
家内がミモザを鉢で買ってた
ミモザは本当に正解がわからない
オーストラリア原産とのことだからリン酸は控えめじゃないとダメ?
乾かし気味にしてるけど花芽もつかない
用土はサツキ並に鹿沼土多くして水捌け重視…
833: 03/31(火)14:27 ID:uM7lBQhp(1) AAS
ミモザ、ちっさい苗買って何にも考えないで赤玉多めの培養土に植えたわ
剪定間違わなきゃ咲くと思ったけど難しいのか
834
(1): 03/31(火)14:55 ID:CZ73RH+A(1) AAS
隣家でミモザ地植えしてたけど剪定ほとんどしなかったからすごく大きくなって大変だったよ
うちとの堺側だったが塀が低いのでこっちにだいぶ傾いて枝垂れかかってた
結局根元から伐採した、地植えなら場所考慮すべき
835: 03/31(火)15:27 ID:SuIRUeuL(1) AAS
ミモザサラダってそのミモザが使われてるの!?
836: 03/31(火)16:01 ID:Zmk6fyd9(1) AAS
>>834
うちもミモザ手に追えなくなって切った
成長早いし花粉もあるらしい

鉢ならいいかもしれないけど地植えはマメに剪定必須だよ
837: 03/31(火)16:01 ID:xIhEIpl4(1) AAS
シーザーサラダにはユリウスシーザーが入ってると考える人?
838
(1): 03/31(火)16:54 ID:2aDMAGUm(1) AAS
東南の角地に植えて大きくなって困ったもの
エニシダ(伐採)→ゴールドクレスト(伐採)→ユーカリ(伐採)→ミモザ(伐採)→モッコウバラ(現在進行中)
839: 03/31(火)18:18 ID:/wn0JajJ(1) AAS
ハイノキとかマートルはどう? 成長控えめだよ
840: 03/31(火)20:41 ID:zjkpvhve(1) AAS
モッコウバラも伐採だろうな
841
(1): 03/31(火)20:58 ID:czOiXIQw(1/18) AAS
熟年離婚で「家も預金も全部やる」と笑って家を出た63歳。中古の軽トラを改造した「移動式の城」で、旅先で出会う優しくて若い女性たちに囲まれる衝撃の理由【シニア朗読雑学】 - YouTube
動画リンク[YouTube]
842: 03/31(火)21:10 ID:lGESWze7(1/3) AAS
>>841
お前うざいんだよ
 
843: 03/31(火)21:24 ID:czOiXIQw(2/18) AAS
皆様は、人生の終幕が近づいたとき、何を手放し、何を残したいと思いますか?
一生をかけて築き上げた財産、地位、それとも…「執着」でしょうか。
今日お話しするのは、ある63歳の男性が自らの意思で「すべてを失う」ことを選んだ、数奇で、しかし非常に深い意味を持つ実話に基づいた物語です。
どうか、ご自身の人生と照らし合わせながら、ゆっくりと耳を傾けてみてください。
844: 03/31(火)21:25 ID:czOiXIQw(3/18) AAS
「判決は、全財産を妻に渡すということで。異議はありませんね?」
裁判官の問いかけに、私は迷わず頷いた。築30年の自宅も、40年勤め上げた退職金も、すべて。
隣で勝ち誇ったような笑みを浮かべる元妻を横目に、私は心の中で「ありがとう」と呟いた。
自由という名の最高の財産を手に入れたのだから。
駐車場に停めたボロボロの中古軽トラ。それが今日からの私の城だ。
私の名前は康介63歳。つい数ヶ月前まで私は中堅の機械メーカーでエンジニアとして定年まで勤め上げた、ごく平凡な男でした。
妻の由美子(58歳)とは見合い結婚で、子宝には恵まれませんでしたが、傍から見れば「真面目な夫と専業主婦の妻」という、 絵に描いたような平穏な夫婦だったはずです。
私が40年間の会社員生活で築き上げたものは決して少なくありませんでした。
郊外にある築30年の一軒家は、すでに住宅ローンを完済しています。そしてコツコツと貯めた預金と退職金を合わせると、その額はきっかり3000万円。これからの老後、夫婦ふたりで贅沢はできなくとも 旅行に行き美味しいものを食べ、穏やかに暮らしていくには十分すぎる額でした。私は、自分の人生は成功だった、義務はすべて果たしたのだと、心の底から安堵していたのです。
845: 03/31(火)21:26 ID:czOiXIQw(4/18) AAS
しかし、人生というものは、最も安心しきっている時に足元から音もなく崩れ去るものです。
定年退職から半年が過ぎた頃でした。私は由美子の行動に違和感を覚えるようになりました。
以前から見栄っ張りで、友人たちとのランチや習い事に忙しくしていた彼女ですが、外出の頻度が異常に増えたのです。
香水の匂いがきつくなり、スマートフォンを肌身離さず持ち歩き、画面を下にして置くようになりました。
ある夜、由美子が入浴中にリビングのテーブルに置かれた彼女のスマートフォンが光りました。
普段なら他人の携帯を見るような真似は絶対にしない私ですが、その時ばかりは何かに導かれるように画面に目を落としました。
そこには、ポップアップで表示されたメッセージがありました。
『明日のホテル、予約しておいたよ。 早く由美子に会いたいな』
送信者の名前は、私より一回りも若いであろう、彼女が通うテニススクールのコーチでした。
全身の血が逆流するような感覚でした。 手が震え息が荒くなりました。
省2
846: 03/31(火)21:27 ID:czOiXIQw(5/18) AAS
私はその夜、一睡もできませんでした。
「明日、すべてを突きつけてやる。証拠を集めて、あの男もろとも社会的に抹殺してやる。慰謝料をたっぷり請求して、由美子を無一文で叩き出してやる」
暗闇の中で私は復讐の計画を練り続けました。 当然の権利だと思いました。私は被害者であり、正義は私にあるのですから。
しかし、運命は私に、さらなる残酷な試練を用意していました。
由美子の不倫を知った数日後、私は以前から感じていた胃の鈍痛と急激な体重減少の精密検査の結果を聞くために総合病院の診察室に座っていました。「康介さん。 非常に申し上げにくいのですが……」
白髪交じりの医師は、私の顔を真っ直ぐに見つめ、レントゲン写真と血液検査の数値を指し示しました。
「すい臓がんです。すでに肝臓にも転移が見られます。ステージ4……手術は難しい状態です」
頭の中が真っ白になりました。 医師の言葉が遠くのほうで反響しているように聞こえました。
「余命は……どれくらいですか?」私が絞り出すように尋ねると医師は伏し目がちに答えました。
「抗がん剤治療を行って長くて1年。何もしなければ、半年持つかどうか……」
省4
847: 03/31(火)21:27 ID:czOiXIQw(6/18) AAS
その夜、帰宅した私を待っていたのは、さらなる地獄でした。
リビングのソファにふんぞり返るように座った由美子は、私を見るなり、氷のように冷たい声で言い放ちました。
「あなた、話があるの。私たち、離婚しましょう」 私が病気の宣告を受けてきたことなど露知らず、彼女は自分が被害者であるかのように語り始めました。「あなたは昔から仕事ばかり。私の気持ちなんてちっとも理解してくれなかった。 私はずっと孤独だったのよ。これ以上あなたのようなつまらない男と老後を過ごすなんて息が詰まって死んでしまうわ」
彼女の言葉の裏にある「若い恋人との新しい生活」という本音が私には透けて見えました。
本来なら、ここで不倫の証拠を突きつけ、大激怒するところでしょう。
しかし、私の内側では何かが決定的に変わっていました。
「それで、条件はどうするつもりだ?」私が静かに尋ねると、由美子は用意していたかのように、まくしたてました。
「家は私がもらうわ。それから、預金と退職金の3000万円も。私がこれまであなたのモラハラに耐えてきた慰謝料と財産分与よ。
あなたには、年金があるじゃない。 文句はないわよね?」
あまりの強欲さ、あまりの身勝手さに、私は言葉を失いました。不倫をしておきながら夫の全財産を奪い取ろうというのです。
省8
848: 03/31(火)21:28 ID:czOiXIQw(7/18) AAS
「わかった。全部 お前の言う通りでいい」 私がそう答えた瞬間、由美子は一瞬ポカンとし、そして信じられないものを見るような目を向けました。
「え……? ほんとに? 後から文句言わないでよ?」 「ああ。家も、3000万円も、すべてお前にやる。その代わり明日すぐに離婚届に判を押せ。二度と私の目の前に現れるな」
私は笑っていました。 由美子は、私がショックでおかしくなったのだと思ったことでしょう。
しかし、私の心は何十年ぶりかに晴れ渡っていたのです。憎しみも、怒りも、執着も、すべてが嘘のように消え去っていました。
そうして冒頭の裁判所でのやり取りに至ります。形式的な調停を経て、私は本当に、文字通り「すべて」を失いました。
手元に残ったのは、当面の生活費として持ち出したわずか数十万円と、自分の年金だけ。
私は、そのなけなしの金の中から30万円を払いボロボロの中古の軽トラックを買いました。
エンジニアとしての最後の腕慣らしにホームセンターで木材や断熱材を買い込み、荷台の上に小さな居住空間——
キャンピングカーのような「モバイルハウス」を自作しました。
わずか一畳半ほどの空間ですがベッドがあり、小さな作業台があり、私の工具がすべて収まっています。
省2
849: 03/31(火)21:29 ID:czOiXIQw(8/18) AAS
夕闇が迫る国道を、私は軽トラのハンドルを握りながら走っていました。カーラジオからは古い歌謡曲が流れています。
突然、みぞおちの辺りにギリギリと締め付けられるような痛みが走りました。
病魔が確実に、私の体を蝕んでいる証拠です。痛みに顔を歪めながら、私はアクセルを踏み込みました。
金はない。帰る家もない。愛する家族もいない。そして命のタイムリミットは確実に迫っている。
私は本当にこれで良かったのでしょうか? 妻の不倫を許し全財産を渡して逃げ出したのは単なる「弱さ」だったのでしょうか?
孤独と死の恐怖が、 黒い波のように押し寄せてきます。
ヘッドライトが照らす先の見えない暗い夜道。 行き先など、どこにもありません。
ただ一つ確かなことは、このボロボロの軽トラが 今の私にとっての「棺桶」であり、同時にたった一つの「希望」だということだけでした。

車中泊の冷たい夜風が窓の隙間から吹き込んできます。私は痛む腹を抱えながら、見知らぬ街の道の駅に車を停めました。
明日、目が覚める保証すらありません。 これがすべてを失った男の絶望のどん底の光景です。
省6
850: 03/31(火)21:30 ID:czOiXIQw(9/18) AAS
翌朝、目が覚めると、見知らぬ山の稜線から朝日が昇ってくるのが見えました。
コーヒーを淹れるためのお湯を小さなカセットコンロで沸かしながら、私は自分の両手を見つめました。
油と埃にまみれ、会社のために、そして妻との平穏な生活を守るために40年間酷使してきた手。
そのすべてを失い、裏切られたというのに、なぜか胸の奥底には「自由」という名の清々しい風が吹いていました。
もう、誰の顔色を伺う必要もない。妻の不機嫌なため息に怯えることも、見栄を張って近所の目を気にする必要もない。
私にあるのは、残されたわずかな時間と、この小さな動く城だけでした。
851: 03/31(火)21:30 ID:czOiXIQw(10/18) AAS
そんな私の「終わりの旅」に、思いがけない変化が訪れたのは、家を出てから二ヶ月が過ぎた頃でした。
とある地方の海沿いの道の駅で、私はボンネットから白煙を上げ、途方に暮れている一台の古い軽自動車を見かけました。
車の傍らには、髪を振り乱し、今にも泣き出しそうな若い女性が立っていました。
「どうしました?エンジンストップですか?」 私が声をかけると彼女はびくっと肩を震わせ警戒したような目で私を見ました。
彼女の名前はあかり 24歳。 都会での過酷な労働環境で心を病み、仕事を辞めアパートも引き払ってわずかな貯金を頼りに車上生活をしながら職を探しているという、いわゆるネットカフェ難民の一歩手前のような状態でした。
「お金……ないんです。レッカーなんて呼べないし、修理代も……」
怯えるあかりさんに、私は微笑みかけ、自作のモバイルハウスから工具箱を引っ張り出しました。
「お金はいりませんよ。 私は昔、機械のエンジニアをやっていたんです。暇つぶしに、少し見せてくれませんか」
ラジエーターのホースの劣化による水漏れとオーバーヒートでした。私はホームセンターで買っておいた耐熱テープと予備の部品を使い、手際よく応急処置を施しました。小一時間ほどでエンジンが再び小気味よい音を立てて息を吹き返した時、あかりさんはその場にへたり込み、大粒の涙を流して泣き崩れました。
「どうして……どうして見ず知らずの私にこんなに優しくしてくれるんですか……?」
省2
852: 03/31(火)21:32 ID:czOiXIQw(11/18) AAS
その日を境に、あかりさんは私を「お父さん」と呼び、私の軽トラの行く先々についてくるようになりました。
彼女はSNSを通じて同じように社会から孤立し生きづらさを抱え、車上生活やネットカフェで暮らす同世代の若い女性たちと繋がっていました。
あかりさんの誘いで、一人、また一人と、傷ついた若者たちが私の動く城の周りに集まるようになったんです。
私は、彼らの壊れた自転車を直し、スマートフォンの画面を修理し、時には車中泊のための防寒対策をDIYで手伝いました。
夜になればモバイルハウスの前に小さな焚き火を熾し、親の愛情を知らずに育った彼女たちの悩みや、社会への不満をただ静かに聞いてやりました。
私は一切の対価を受け取りませんでした。なぜなら、私に必要なのはお金ではなく、自分が「まだ誰かの役に立てる」という実感そのものだったからです。
彼女たちは、私のことを「魔法の手を持つ放浪のおじいちゃん」と呼び、手作りのスープや、アルバイトで得たわずかなお給料で買った果物を差し入れてくれました。
妻の由美子と暮らしていた30年間一度も得られなかった「無条件の愛情と尊敬」が、そこにはありました。
私が彼女たちの壊れた物を直すたびに、私自身の壊れかけた心もまた、優しく修復されていくのを感じていました。
853: 03/31(火)21:32 ID:czOiXIQw(12/18) AAS
一方その頃、私が手放した「過去」である元妻の由美子は想像を絶する虚無感と地獄の底に突き落とされていました。
私を追い出し、3000万円の預金と築30年の家を手に入れた彼女は当初、勝利の美酒に酔いしれていました。
すぐにあの若いテニスコーチの恋人を家に引き入れ、友人たちには「夫のモラハラからようやく逃れられた」と悲劇のヒロインを気取って同情を集めていました。しかし、その幸福な幻想は長くは続きませんでした。
若い恋人の目的は、最初から由美子の「お金」でした。
彼は「独立して自分のテニススクールを開きたい」と甘い言葉で由美子から数百万円を引き出し、その後はパチンコやギャンブルに明け暮れるようになりました。由美子が少しでも小言を言えば、「金を持っている以外に、おばさんのどこに魅力があるんだ」と暴言を吐かれ、家を空ける日が何日も続くようになったのです。
そんなある日、由美子はリビングの引き出しの奥を整理していて、一枚の紙切れを見つけました。
それは、私が家を出る数日前に受診した総合病院の診断書と検査結果のコピーでした。
私が捨てるのを忘れ、書類の間に紛れ込んでいたのでしょう。そこにはっきりと印字された文字。
「膵臓癌 ステージ4。 多発性肝転移。余命およそ半年から1年」その書類を見た瞬間、由美子の全身から血の気が引きました。
彼女の脳裏に、離婚を突きつけた夜の、私の不気味なほど穏やかな笑顔がフラッシュバックしました。
省2
854: 03/31(火)21:33 ID:czOiXIQw(13/18) AAS
私は自分が死にゆくことを知っており、残された尊い時間を不倫妻との泥沼の争いや、あの世へ持っていけない「3000万円というただの数字」のために浪費することを拒絶したのだということを。
私が笑って家を出たのは、彼女に対する究極の「見切り」であり、最も残酷な「復讐」だったのです。
由美子は誰もいない冷たいリビングで、その診断書を握りしめたまま 崩れ落ちました。
口座にはまだ2000万円近いお金が残っています。
しかし、彼女を心から愛してくれる人間は、この世界に ただの一人もいなくなっていました。
お金で買った若い男は寄り付かず、友人たちも彼女の派手な金遣いと嘘に気づき、一人また一人と離れていきました。
彼女はコンクリートの大きな箱の中で、金という名の紙切れに埋もれながら、本当の孤独に震えることになったのです。
855: 03/31(火)21:33 ID:czOiXIQw(14/18) AAS
季節が巡り、私が家を出てからちょうど半年が経った頃。私の体は限界を迎えていました。
黄疸が現れ、体重は信じられないほど落ち、もはや軽トラの運転席に座ることすらできなくなりました。
とある海の見える高台の公園。そこが私の動く城の終着駅となりました。
しかし、私は一人ではありませんでした。あかりさんをはじめとする、私がこの半年間で出会い、手助けをしてきた若い女性たちが、交代で私の看病をしてくれていたのです。彼女たちは私の病気のことを知ると、泣きながら「お父さん。 死なないで」 と、私の骨と皮だけになった手を握りしめました。
「泣かないでくれ。私は今、 世界で一番幸せな男なんだから」
激しい痛みがモルヒネで和らいだ意識の混濁の中で、私は心からそう思っていました。私には実の子供はいません。
妻には裏切られ、全財産を失いました。世間の常識で言えば、私は孤独死を待つだけの哀れなホームレスです。
しかし、私の周りには今、血の繋がりも、利害関係もない、ただ純粋な思いやりだけで結ばれた「本当の家族」がいます。
私は、3000万円と引き換えに、この奇跡のような半年間を手に入れたのです。それは、どんな大金でも買えない、人生の最後に与えられた 極上のご褒美でした。
あかりさんが淹れてくれた温かいお茶の香りを胸いっぱいに吸い込みながら、私はゆっくりと目を閉じました。
省1
856: 03/31(火)21:34 ID:czOiXIQw(15/18) AAS
季節が巡り、私が家を出てからちょうど半年が経った頃。私の体は限界を迎えていました。
黄疸が現れ、体重は信じられないほど落ち、もはや軽トラの運転席に座ることすらできなくなりました。
とある海の見える高台の公園。そこが私の動く城の終着駅となりました。
しかし、私は一人ではありませんでした。あかりさんをはじめとする、私がこの半年間で出会い、手助けをしてきた若い女性たちが、交代で私の看病をしてくれていたのです。
彼女たちは私の病気のことを知ると、泣きながら「お父さん。 死なないで」と、私の骨と皮だけになった手を握りしめました。
「泣かないでくれ。私は今、世界で一番幸せな男なんだから」
激しい痛みがモルヒネで和らいだ意識の混濁の中で、私は心からそう思っていました。
私には実の子供はいません。妻には裏切られ、全財産を失いました。
世間の常識で言えば、私は孤独死を待つだけの哀れなホームレスです。
しかし、私の周りには今、血の繋がりも、利害関係もない、ただ純粋な思いやりだけで結ばれた「本当の家族」がいます。
省4
857: 03/31(火)21:34 ID:czOiXIQw(16/18) AAS
さて、ここで改めて、皆様と一緒にこの物語の意味を考えてみたいと思います。
康介さんという一人の男性の壮絶な決断と、元妻・由美子さんの転落。
この実話から私たちが学ぶべき、シニア期の人生における「3つの教訓」とは何でしょうか。
第一に、「アイデンティティの喪失と再構築」です。
定年退職を迎えた多くの方は、長年自分を形作ってきた「肩書き」や「役割」を失い深い喪失感に襲われます。
康介さんも一度はそれに直面しました。しかし彼はすべてを失ったどん底で「無償で他者を助ける」という新しいアイデンティティを見つけ出しました。
一方、由美子さんは「夫の稼ぎで裕福に暮らす専業主婦」というアイデンティティの空虚さを、不倫という外側の刺激で埋めようとしました。
自分の価値を「お金」や「他人の目」に依存し続けると、いざという時に足元から崩れ去ってしまうのです。

第二に、「本当の孤独とは何か」ということです。 由美子さんは、大きな家と3000万円という財産を持ちながら、
誰からも真に愛されないという、絶対的な孤独に陥りました。
省2
858
(1): 03/31(火)21:35 ID:czOiXIQw(17/18) AAS
第三に、「見栄とプライドという重い鎧」です。
もし康介さんが、男としてのプライドや「自分が稼いだ金だ」という執着に縛られていたらどうなっていたでしょう。
残された貴重な命の時間を、憎き妻と法廷で罵り合い、憎悪にまみれて孤独な死を迎えていたはずです。
彼は「執着」を手放したからこそ身軽になり、新しい出会いと安らぎを得ることができました。
シニア期において最大の敵は、自分自身の内にある「手放したくない」という見栄やプライドなのです。
皆様は今、両手に何を握りしめていますか? それがもし、あなた自身の心を重くし、身動きを取れなくしている「執着」であるならば、思い切って手を開いてみる勇気も必要かもしれません。
人生の終幕において、私たちが本当にあの世へ持っていけるものは、銀行口座の残高でも、立派な家でもありません。
それは「誰かを心から愛し、誰かから心から感謝された」という、目に見えない温かい記憶だけなのです。
どうか、残されたご自身の人生の時間を、本当に大切なもののためだけに使ってください。
あなたが最後に笑って目を閉じられる、その日のために。 今日のお話はここまでです。
省2
859: 03/31(火)21:38 ID:lGESWze7(2/3) AAS
>>858
お前がトラックにはねられて死ぬことを祈ってるよ。
 
860
(1): 03/31(火)21:42 ID:czOiXIQw(18/18) AAS
今日のお話はここまでです。

最後までお付き合いいただき、本当にありがとうございました。

皆様のこれからの人生が、心穏やかで豊かなものになりますよう、心よりお祈り申し上げております。
861: 03/31(火)22:39 ID:lGESWze7(3/3) AAS
>>860
キチガイ死ねよ
862: 03/31(火)23:34 ID:cFcs6A45(1) AAS
あぼーんしてある荒らしレスを認知させようとする自演荒らし
ID:lGESWze7
こういうのもまとめろて透明あぼーんしましょう
863: 04/01(水)08:14 ID:DRgNA4dd(1) AAS
このスレってそんなに揉めるようなことあったっけ
864: 04/01(水)08:52 ID:hF8AZlfb(1) AAS
一人勝手に発狂してるだけ
皆無視してたら自演煽りレス
865: 04/01(水)09:21 ID:RDKzMNxJ(1) AAS
皆様は、人生の終幕が近づいたとき、何を手放し、何を残したいと思いますか?
866: 04/01(水)10:38 ID:P1gfOU+s(1) AAS
>>838
近所に鉄骨3階建ての建物すべてがモッコウバラに覆いつくされてる家がある
グーグルで見ると屋上も全部、根元は直径15cm級が3本に他多数
867: 04/01(水)13:03 ID:xt15jRRr(1) AAS
モッコウバラを建物に這わせるのは怖いな
外壁痛みそうだしそんな高いとこ手入れできるんだろうか

ただ咲き始めは本当に綺麗だし場所を変えてまた植えたい花だな
868: 04/01(水)13:24 ID:Sm3O/0jL(1) AAS
つる薔薇はすごく伸びるから剪定が大変、剪定ゴミも大量
モッコウバラ好きだけど他所様のお宅の素晴らしい景観を眺めるだけにしてる
869: 04/01(水)13:42 ID:ahhiSwJC(1) AAS
竹植物つええこと
自立もせんでポキポキ折れる庭木と雲泥の差だな
870: 04/01(水)14:08 ID:WHwWDiWN(1) AAS
うちのモッコウバラはやっと2階まで到達これ以上は無理
871: 04/01(水)18:38 ID:e+ZkkZ88(1/18) AAS
画像リンク[jpg]:m.media-amazon.com
872: 04/01(水)19:59 ID:e+ZkkZ88(2/18) AAS
「粗大ゴミ」と妻に捨てられた62歳男。年収2000万の30代美人社長に「あなたがどうしても必要」と求婚され、見下していた元妻が発狂した日【シニア朗読雑学】 - YouTube
動画リンク[YouTube]
873: 04/01(水)20:00 ID:e+ZkkZ88(3/18) AAS
【スカッと】「粗大ゴミ」と妻に捨てられた定年オヤジの痛快な逆転劇!

定年退職の日、2000万円の老後資金を妻に使い込まれ、「粗大ゴミ」として雨の夜に追い出された62歳の主人公。すべてを失い絶望の淵に立たされた彼を救ったのは、年収2000万の若き美人社長でした。

家族のために必死に働いてきた昭和の男が、自身の隠された才能と「真の価値」で人生の大逆転を果たす、痛快かつ涙腺崩壊のスカッとする物語です。

▼この動画でわかること
・定年退職後に待ち受ける「熟年離婚」のリアルな恐怖
・家族のために尽くしてきた男が陥る「3つの罠」
・不器用な男の技術と信念が引き起こした奇跡の逆転劇
・浮気妻のあまりにも悲惨な末路

▼目次
00:00 オープニング:定年退職と突然の離婚宣告
省14
874: 04/01(水)20:30 ID:e+ZkkZ88(4/18) AAS
皆さんは、定年退職という人生の大きな節目を、どのような心境で迎えられましたか?
あるいは、これからどのように迎えようとお考えでしょうか。
長年勤め上げた会社を離れ肩の荷が下りる安堵感。それとも、明日から何をして生きていけばいいのかという漠然とした不安。
しかし、最も恐ろしいのは、自分が家族のために尽くしてきたという「自負」が足元から音を立てて崩れ去る瞬間かもしれません。
今日は、ある真面目な男性が陥った、熟年夫婦の残酷な現実と、そこから始まる数奇な運命の物語をお話ししましょう。
「あなたのような粗大ゴミ、もう家にはいらないの。さっさと出て行って!」
冷たい雨が降る夜、30年連れ添った妻から投げつけられたのは、離婚届とパンパンに膨らんだゴミ袋だった。
定年を迎え、用済みだと切り捨てられた俺。行くあてもなく夜の街を彷徨っていたその時、目の前に一台の黒塗りの高級車が静かに止まった。後部座席の窓がゆっくりと開き、宝石のような瞳をした若く美しい女性が俺を見つめる。
「...やっと見つけました。篠崎さん、私を助けてくれませんか? 報酬は、望むだけお支払いします」
なぜ62歳になったばかりの私、篠崎克己が、真冬の冷雨に打たれながらこのような信じられない状況に立たされているのか。
875: 04/01(水)20:30 ID:e+ZkkZ88(5/18) AAS
時計の針を、私が定年退職を迎えたあの日に巻き戻してみましょう。
私は、中堅の機械部品メーカーで設計技師として38年間、ただひたすらに真面目に働いてきました。
口数は少なく、愛想笑いも得意ではない不器用な昭和の男です。しかし仕事に対する誇りだけは人一倍ありました。
特に人間工学に基づいた特殊なジョイント部品の設計には自信があり、会社が実用化を見送ったいくつかのアイデアは、私個人の名義で国際特許を取得し、細々と自腹で維持費を払い続けていました。
それは、誰にも言っていない私だけの小さな勲章だったのです。
定年退職の日、私の銀行口座には退職金とこれまでの貯蓄を合わせた「2000万円」という老後資金が振り込まれました。
これだけあれば、妻の由美子(59歳)と二人、贅沢はできなくとも穏やかで安心な老後が送れる。
私はそう信じて疑いませんでした。妻の由美子は、若い頃はデパートの化粧品売り場で働いていたこともあり美意識が高く、華やかなことが好きな女性でした。口下手で地味な私との生活は、彼女にとって決して面白いものではなかったでしょう。
それでも30年間、専業主婦として家を守ってくれた妻には感謝していましたし、これからは少し楽をさせてやりたいと、心から思っていたのです。しかし、悲劇というものは、最も警戒を解いた瞬間に甘い顔をして近づいてくるものです。
876: 04/01(水)20:30 ID:e+ZkkZ88(6/18) AAS
退職から1ヶ月が過ぎた頃。それまで私に対して冷ややかだった由美子が、 突然人が変わったように優しくなりました。
「お父さん、長年お疲れ様。これからは二人の時間を楽しみましょうね」と。私の好物であるすき焼きを作ってくれた夜のことです。彼女は食後の熱いお茶を差し出しながら一枚のパンフレットをテーブルに置きました。
「ねえ、お父さん。銀行に2000万円をただ眠らせておくのはもったいないわ。実はね、私の古くからの友人の息子さんが、新しくIT系の投資会社を立ち上げたの。すごく優秀な子でね、そこに少し預けるだけで老後資金が倍になるんですって。私たちの豊かな生活のために、少しだけ協力してあげない?」
普段の私なら、そんな怪しい話には絶対に乗らなかったはずです。
しかし当時の私は「会社」という帰属場所を失い、強烈なアイデンティティの喪失感― いわゆる「定年うつ」の一歩手前にありました。毎日家にいる私を、妻が鬱陶しそうにしているのではないかという不安。
そして何より、「俺はまだ家族を豊かにできる力がある」「妻に頼りにされたい」という、男としてのつまらない『見栄』が、 私の判断を狂わせたのです。「……お前がそこまで言うなら、試しに200万だけだぞ」
それが、底なし沼への第一歩でした。
877: 04/01(水)20:30 ID:e+ZkkZ88(7/18) AAS
最初は順調でした。翌月には「配当金よ」と、由美子が嬉しそうに数万円を渡してきました。
妻の笑顔が見られるならと、私は安堵しました。しかし、人間の欲望は際限がありません。
「お父さん、あの投資、すごく調子がいいの! 今、追加で500万入れれば、特別枠に入れるんですって!」
「いや、しかしそれは……」「私たちがハワイで悠々自適に暮らすためよ? あなた、私のこと信じられないの!?」
涙ぐむ由美子を見て、私は通帳と印鑑を彼女に預けてしまいました。これが最大の過ちでした。
私は、見て見ぬふりをしたのです。由美子が最近、高級なブランドバッグを次々と買ってくることを。
彼女から、若い男がつけるような甘い香水の匂いが漂うようになったことを。
そして月に何度も「投資の打ち合わせ」と称して、派手な化粧をして夜遅くまで帰ってこないことを。
私はただ、「自分は家族を養う力がある夫なのだ」という幻想を守りたかっただけなのです。
妻を疑うことは、自分の人生そのものを否定するようで恐ろしかった。完全な『自己欺瞞』でした。
省1
878: 04/01(水)20:31 ID:e+ZkkZ88(8/18) AAS
退職からわずか2年。
62歳の誕生日を迎えた日、私は偶然、居間の引き出しの奥に隠されていた私の名義の通帳を見つけてしまいました。
手が震えました。残高、ゼロ円。2000万円あったはずの老後資金が、綺麗に消え失せていたのです。
それだけではありません。見慣れない消費者金融からの督促状が何通も束ねられていました。
頭の中が真っ白になり、帰宅した由美子を問い詰めました。
「由美子! これはどういうことだ! 2000万はどこに消えたんだ!!」
その時、私が30年間愛し、信じてきた妻の顔から、スッと表情が消えました。
まるで汚い虫でも見るような、冷酷で、嘲笑に満ちた目。
「あら、見つけちゃったの。バカねえ、投資なんてあるわけないじゃない。全部、ツバサ君の事業資金と私たちの交際費よ」
「ツ、ツバサ……?」
省11
879: 04/01(水)20:31 ID:e+ZkkZ88(9/18) AAS
背後で、高級車のタイヤが水を跳ねる音が止まりました。「あなたのような粗大ゴミ……」という妻の罵声が耳鳴りのように響く中、ゆっくりと開いた黒塗り車の窓。そこにいたのは、テレビや雑誌で見たことのある、気鋭のITベンチャー企業の若き女性社長、麗華(35歳)でした。年収2000万円とも噂される彼女が、なぜずぶ濡れの初老の男に声をかけてきたのか。
「……やっと見つけました。篠崎さん、私を助けてくれませんか? 報酬は、望むだけお支払いします」
彼女は、私の過去も、私が抱えている「ある秘密」も、すべて知っているかのような、深く切実な瞳で私を見つめていました。
すべてを失い絶望の淵に立っていた私に差し伸べられた、細く美しい手。
私はこの時、まだ知る由もありませんでした。この出会いが私をどん底から救い上げるだけでなく、私を見下し全財産を奪って捨てた元妻・由美子に想像を絶する地獄のような報いを受けさせることになろうとは。

冷たい雨が打ち付ける夜、全財産である2000万円を妻に奪われ、「粗大ゴミ」として家を追い出された62歳の篠崎克己。
暗い川の底へ身を投げようとした彼の背後で止まった黒塗りの高級車。 そして、
そこから現れた年収2000万円の若き女性社長・麗華からの「私を助けてくれませんか」という信じられない言葉。
篠崎の運命の歯車は、ここから全く予想もしない方向へと激しく回り始めました。
麗華の口から語られた真実は、篠崎が長年「自分だけの小さな勲章」として誰にも言わず、自腹で維持費を払い続けていたあの
省3
880: 04/01(水)20:32 ID:e+ZkkZ88(10/18) AAS
麗華は、特許の持ち主である篠崎を必死に探し出しました。そして興信所を使って彼が定年退職したこと、さらには妻の裏切りに遭い、今日まさに家を追い出されたばかりであることを知り、自ら車を走らせて駆けつけたのでした。
「篠崎さん、あなたのあの技術がなければ、私たちの製品は完成しません。どうか私の会社で技術顧問として力を貸していただけないでしょうか」
温かい車内で差し出された熱いコーヒーを両手で包み込みながら、篠崎は静かに涙を流しました。
38年間、ただ真面目に機械と向き合ってきた不器用な自分の人生は決して無駄ではなかった。
妻からは「つまらない男」と蔑まれ、全財産を騙し取られましたが、彼が積み上げてきた『技術と信念』だけは、誰にも奪うことができなかったのです。
こうして篠崎は、麗華の会社の戦略的技術顧問として迎え入れられました。最初は「こんなおじさんが若い人たちの邪魔にならないか」と遠慮していた篠崎でしたが、彼の存在は、若く勢いがある反面、経験不足で脆さを持つベンチャー企業にとって、まさに「盤石の錨(いかり)」となりました。 開発現場での的確なアドバイスはもちろんのこと、篠崎の真価が発揮されたのは、麗華の精神的な支えとしての役割でした。
881: 04/01(水)20:33 ID:e+ZkkZ88(11/18) AAS
若くして成功を収め、メディアでも華やかに取り上げられる麗華でしたが、その内面は孤独と重圧でボロボロでした。
父親の顔を知らずに育ち、信じられるのは自分とお金だけ。周囲には彼女の財産や地位を利用しようとする人間ばかりが集まっていました。幾度となく訪れる経営の危機、裏切り、そしてプレッシャーによる不眠。
そんな時、篠崎は黙って彼女の運転手を務め、夜の海辺や静かな山道を走らせました。
「社長、世の中の部品というものはどんなに精巧でも、遊び(ゆとり)がないとすぐに折れてしまうんです。人間も同じですよ。 今は少し、ネジを緩める時間です」
助手席で震える麗華に、篠崎は温かい缶のお茶を差し出し、昭和の男らしい静かで、しかし決して揺らぐことのない包容力で彼女を包み込みました。
38年間のサラリーマン生活で培った忍耐力、理不尽に対する耐性、そして何より、見返りを求めない篠崎の無骨な優しさに触れるうち、麗華の心の中で、彼への絶対的な信頼はやがて深い愛情へと変わっていきました。
「篠崎さん。私はお金も地位も手に入れましたが、本当に欲しかったのはあなたがくれるような安心感でした。あなたがどうしても必要です。私の人生の永遠の顧問になってくれませんか」
882: 04/01(水)20:33 ID:e+ZkkZ88(12/18) AAS
35歳の美しく才能あふれる女性からの真摯な求婚。
篠崎は自分の年齢と過去の失敗を理由に何度も固辞しましたが、麗華の熱意と、自分自身の中にも芽生えていた彼女を守りたいという強い思いに突き動かされ、二人は静かに籍を入れました。
篠崎の特許技術を見事に組み込んだ製品は世界中で大ヒットを記録し、
休眠状態だった特許は莫大なロイヤリティを生み出しました。
篠崎は一躍、億を超える資産を持つことになりましたが、休日は相変わらずベランダで盆栽をいじる穏やかで質素な生活を好みました。
麗華にとって、その変わらない姿こそが何よりの誇りであり癒しだったのです。
883: 04/01(水)20:34 ID:e+ZkkZ88(13/18) AAS
一方、篠崎を「粗大ゴミ」と罵り、2000万円の老後資金を奪って若い男に貢いだ元妻・由美子の転落はあまりにも惨めで、そして あっけないものでした。
由美子が心底惚れ込んでいた28歳の自称起業家・ツバサの正体は、金を持て余した熟年女性を狙う悪質な結婚詐欺師まがいの男でした。
篠崎から奪った2000万円など、派手な生活とギャンブルであっという間に底をつきました。
金づるとしての価値がなくなった途端、ツバサは 「こんなシワだらけのババア、マジで気持ち悪かったんだよ」という冷酷なLINEを一通残し、由美子の前から姿を消しました。
残されたのは、絶望だけではありませんでした。ツバサの事業資金の名目で由美子が自分名義の家を担保にしてサラ金やヤミ金から借り入れた多額の借金が、重くのしかかってきたのです。
篠崎がコツコツとローンを払い終えていた家は無惨にも差し押さえられ競売にかけられました。
住む場所を失い、身ぐるみ剥がされた59歳の由美子は、安アパートの四畳半に逃げ込み、昼夜を問わず清掃のアルバイトに追われる日々へと転落しました。
過酷な労働と借金の取り立てによるストレスで、かつて美しかった由美子の容姿は見る影もなく老け込みました。
鏡に映るシワだらけの自分の顔を見るたび、彼女の脳裏をよぎるのは、いつも黙って給料を家に入れ、自分のワガママを許してくれていた篠崎の姿でした。
「あんな無口でつまらない男だけど、私が泣きつけば、きっとまた優しく許してくれるはず。
省1
884: 04/01(水)20:35 ID:e+ZkkZ88(14/18) AAS
運命の再会は、篠崎が家を追い出されてからちょうど三年後の、よく晴れた秋の日のことでした。
由美子は、清掃の派遣先である都内の高級ホテルのエントランス近くで、信じられない光景を目にしました。
磨き上げられた漆黒のマイバッハから、一人の紳士が降りてきたのです。仕立ての良いオーダースーツに身を包み、背筋をピンと伸ばしたその男は、間違いなく 元夫の篠崎でした。かつてのような、どこか自信なげで疲れた表情は微塵もなく、その顔には、大人の男としての深い威厳と、穏やかな余裕が満ち溢れていました。
「お、お父さん……! 克己さん!!」手垢に濡れた作業着姿の由美子は、持っていた清掃用具を放り出し、狂ったように篠崎の元へ駆け寄りました。
ホテルのドアマンが制止するのを振り切り、彼女は篠崎の足元にすがりつきました。
「ああ、お父さん! 会いたかった! 私が間違ってたわ、あのツバサって男に騙されてたのよ! 家も取られて、借金まみれで……。ねえ、もう一度やり直しましょう? あなた、昔から私のこと大好きだったじゃない! 助けて、お願いだから助けてよ!!」 鼻水と涙で化粧をドロドロに崩し、必死にすがりつく由美子。
篠崎は、まるで他人の空似を見るような、全く感情の読めない静かな瞳で彼女を見下ろしました。
そこに、かつての未練や怒りは一切ありませんでした。あるのはただ、深い哀れみだけでした。
885: 04/01(水)20:35 ID:e+ZkkZ88(15/18) AAS
その時です。マイバッハの後部座席から、息を呑むほど美しい女性が降りてきました。
ハイブランドのドレスを上品に着こなし、宝石のような瞳を持つ35歳の麗華でした。
彼女は篠崎の腕にそっと自分の腕を絡ませ、足元で這いつくばる由美子を見下ろしました。
「……あなたが、由美子さんですね」麗華の声は、冷たく澄み切った氷のようでした。
「夫から話は聞いております。夫を『粗大ゴミ』と呼び、全財産を奪って雨の夜に追い出したそうですね。でも私はあなたに心から感謝しているんですよ」
「夫。感謝……?」混乱する由美子に向かって、麗華は残酷なほど美しい微笑みを浮かべました。
「ええ。あなたがこの素晴らしい男性の価値に気づかず、愚かにも手放してくれたおかげで、私は最高の夫と、かけがえのないビジネスパートナーを手に入れることができました。彼が持つ特許技術は今や数百億円の価値を生み出しています。あなたが『つまらない』と見下していた彼の誠実さと才能が、私を、そして世界中の人を救っているんです。本当に、ありがとうございました」
数百億円。最高の夫。その言葉が由美子の脳内を駆け巡った瞬間、彼女の中で何かが完全に壊れる音がしました。
自分が捨てた「粗大ゴミ」は、実は計り知れない価値を持つダイヤモンドだった。
そして自分は、そのダイヤモンドを自らの手でドブに捨て、代わりにただのガラス玉(ツバサ)を拾い、その結果すべてを失ったのだと。
省2
886: 04/01(水)20:36 ID:e+ZkkZ88(16/18) AAS
見苦しくわめき散らす由美子を、周囲の人々が冷ややかな目で見遠巻きに囲んでいました。

「行こうか、麗華」 篠崎は、狂乱する元妻に二度と振り返ることなく、麗華を優しくエスコートして、ホテルの中へと歩き出しました。その背中は、かつて由美子の顔色を窺っていた小さく惨めな男のものではありません。
自分自身の価値を理解し、本当に愛する人を守る強さを持った、一人の、誇り高き人間の背中でした。
後に残されたのは、惨めな後悔と、借金地獄の中で、永遠に届かない過去の幻影に、手を伸ばし続ける、哀れな女の鳴き声だけでした。
さて、皆様。ここで改めて、この物語を振り返ってみましょう。
篠崎さんが陥った地獄、そして、由美子という女性の転落を単なる「よくできたドラマ」として片付けることができるでしょうか。
887: 04/01(水)20:36 ID:e+ZkkZ88(17/18) AAS
実はこの物語には、シニア世代の誰もが直面しうる「3つの恐ろしい罠」が隠されているのです。
第一の罠は、 「定年後のアイデンティティの喪失」です。
篠崎さんは38年間、会社という組織の中で自分の価値を証明してきました。
しかし、定年を迎え、名刺という肩書きを失った瞬間、「 自分は何者なのか」を見失ってしまいました。
自分が何者でもなくなったという強烈な虚無感。それが、彼の判断力を著しく鈍らせたのです。
皆様も、会社や仕事での役割を「自分自身のすべて」だと思い込んでいないでしょうか。
第二の罠は、「孤独への恐怖」です。毎日家にいることで、妻から疎まれるのではないか。家族にとって、自分はもう「用済み」なのではないか。 その孤独感と恐怖が、篠崎さんを追いつめました。
人は孤独を恐れるあまり、誰かに必要とされたいと強く願います。その心の隙間を詐欺師や今回のような悪意を持った人間は、 甘い言葉で、巧みに突いてくるのです。

そして、第三の、最も恐ろしい罠。
それは、 「男としての見栄とプライド」です。「俺はまだ家族を養える」「妻に頼りにされる力のある夫でありたい」
省1
888
(1): 04/01(水)20:36 ID:e+ZkkZ88(18/18) AAS
皆様、どうかご自身の胸に手を当てて考えてみてください。
長年連れ添った夫婦であっても、お金の管理をどちらか一方に完全に任せきりにし、見て見ぬふりをしていないでしょうか。
「自分は大丈夫だ」という根拠のない自信や見栄で、大切な家族との対話を避けていないでしょうか。
本当の豊かさとは、銀行口座の残高や、見栄を張れるような投資話の中にあるのではありません。
篠崎さんが最後に見つけたように、自分自身の過去の歩み(技術や経験)を肯定し、弱さを認め合い、
心から信頼できる相手と真っ直ぐに向き合うことの中にこそ、真の豊かさは存在するのです。

人生の秋から冬にかけての季節。
どうか皆様が、無駄な見栄やプライドという重い鎧を脱ぎ捨て、ご自身の心、そして大切なパートナーの心と、素直に向き合える穏やかな日々を送られますよう、心より願っております。

最後までお付き合いいただき、 ありがとうございました。
次回の物語で、 またお会いしましょう。
889: 04/01(水)20:43 ID:9Mzjk+FZ(1) AAS
>>888
お前すごく迷惑なんだけどな。
890
(1): 04/01(水)20:47 ID:Fg4e84Yx(1) AAS
いちいちいちいちレス返すのやめてくれない?
891: 04/01(水)22:33 ID:jNjnfcCg(1) AAS
話変わるけどヤナギって移植に強いの?
892: 04/02(木)06:57 ID:Ynm/HYHX(1) AAS
木のお化け
893
(1): 04/02(木)08:37 ID:wZTtn6Ae(1) AAS
柳の芽吹きが全くないんですよ
庭に植えたマルバヤナギを去年の秋に鉢上げしたんです
その時に根っこも多少整理したんだけどそのダメージ?で葉っぱが枯れ込んでしまった
春になれば復活するだろうと思ったけど4月になっても何にもない
幹を削ってみたけど薄緑色だったので死んではいないと思うんですが
1.5mの若木なんでなんとか復活させたいんですよね
894: 04/02(木)11:44 ID:utMTtZst(1) AAS
みかんの木か同じような状態だ
諦めるしかないのか否か
895: 04/02(木)12:15 ID:XNAuiDZp(1) AAS
>>893落葉樹は落葉期に移植したほうがいい。葉がついているなら葉を落としてから移植。
柳は今の時期挿木で簡単に増やせる
896: 04/02(木)15:44 ID:kXU3gO/Q(1) AAS
シロヤマブキが1本芽吹かないよ、枯れたのかあ?
897: 04/02(木)21:20 ID:BcqfbfQj(1/13) AAS
「定年後はボロアパートで一人で暮らす」と家を出た60歳男。実は配当金で月30万の贅沢三昧… 家を奪って勝ち誇る元妻が、借金地獄で発狂した理由【シニア朗読雑学】 - YouTube
動画リンク[YouTube]

皆様、こんにちは。 人生の秋、あるいは冬の入り口に立つ年代になると、「本当の豊かさとは何か」「誰を信じ、何を守るべきか」という問いが、幾度となく頭をよぎるのではないでしょうか。
今日は、ある60歳の男性が下した「究極の選択」と、その裏に隠された恐ろしい現実、そして見栄と欲望に目が眩んだ人間がどのように自滅していくのかについて、一つの実話をもとにお話ししたいと思います。
どうか、温かいお茶でも飲みながら、ゆっくりと耳を傾けてください。
898: 04/02(木)22:38 ID:BcqfbfQj(2/13) AAS
皆様こんにちは。
人生の秋、あるいは冬の入り口に立つ年代になると、「本当の豊かさとは何か」「誰を信じ、何を守るべきか」という問いが、幾度となく頭をよぎるのではないでしょうか。
今日は、ある60歳の男性が下した「究極の選択」と、その裏に隠された恐ろしい現実、そして見栄と欲望に目が眩んだ人間がどのように自滅していくのかについて、一つの実話をもとにお話ししたいと思います。
どうか、温かいお茶でも飲みながらゆっくりと耳を傾けてください。
899: 04/02(木)22:39 ID:BcqfbfQj(3/13) AAS
「健一さん、本当にいいの?あんなボロアパートで…」弁護士の気遣うような言葉に私は静かに頷きました。
築40年の木造アパート、家賃はわずか3万円。 隙間風が吹き込み、壁紙は黄ばんでいるような部屋です。
目の前に座る妻の今日子は、私が全財産であるこの家(時価約5000万円の立派な一軒家)を譲り、惨めな隠居生活を送ると思い込み、 勝ち誇ったような笑みを浮かべて離婚届に判を押しました。
「あなたがどうしても離婚したいって言うなら、家をもらうのは当然の権利よね。今までの私の苦労の代償なんだから」
今日子はそう言い放ち、鼻で笑いました。彼女は知らないのです。
私が手元のスマホで密かに確認している証券口座には、長年かけて築き上げた総額1億円の株式資産があり、そこから毎月30万円もの配当金が何もしなくても振り込まれ続けていることを。

そして、彼女が「勝利の証」としてもぎ取ったその大きな家を維持するための莫大な固定資産税と修繕費、そして光熱費が、これから彼女の首を真綿のように絞めることになるということも…。
私の名前は健一、今年で60歳を迎え、長年勤め上げた中堅メーカーを定年退職したばかりでした。
妻の今日子は55歳。私たちは30年前に見合いで結婚しました。
私自身は、地味で真面目なことだけが取り柄の、どこにでもいるサラリーマンです。
省1
900: 04/02(木)22:40 ID:BcqfbfQj(4/13) AAS
しかし、今日子は違いました。彼女は非常にプライドが高く、見栄っ張りな性格でした。
「〇〇さんのご主人は外資系で…」「ご近所の奥様が新しいブランドバッグを持っていて…」というのが彼女の口癖でした。
私という夫を、自分の虚栄心を満たすための「財布」あるいは、「ATM」としか見ていなかったことは、結婚して数年で痛いほど気づいていました。
それでも 私が 離婚を切り出さなかったのは、ただ単に「面倒だったから」です。
世間体を気にする今日子と泥沼の争いをするよりは、適当に生活費を渡し、自分の世界に引きこもる方が楽だったのです。
私は、今日子に渡す生活費とは別に、自分の小遣いやボーナスをすべて株式投資に回していました。
投資の本を読み漁り、優良企業の株をコツコツと買い増し、配当金をさらに再投資する。
その地道な作業だけが、私の冷え切った家庭生活における唯一の楽しみであり、心の拠り所でした。
30年という歳月と複利の力は恐ろしいもので、私が定年を迎える頃には、その資産は1億円を突破していました。
もちろん今日子には一切秘密です。彼女に言えば一瞬で高級車や宝石に化けてしまうことは火を見るより明らかだったからです。
省6
901: 04/02(木)22:41 ID:BcqfbfQj(5/13) AAS
離婚協議の場に引きずり出された私は、あえて「退職金は会社の業績悪化でほとんど出なかった。手元には大した貯金もない。 だから、家を譲る代わりに、私の個人的な少額の預貯金(と今日子が思い込んでいるもの)には一切手を出さないでほしい」と提案しました。
今日子と聡は、弁護士の面前で露骨にほくそ笑みました。
「あんなケチな男の貯金なんて、たかが知れてる。5000万の家をもらった方が絶対に得だ」と、彼らの顔にはそう書いてありました。
今日子自身、すでにクレジットカードのリボ払いで300万円近い借金を作っていましたが、家を担保にお金を借りるなり、私の退職金で払うなりすればいいと安易に考えていたのでしょう。
こうして、私は 着の身着のまま、トランク一つで家を出ました。
向かった先は、事前に契約しておいた家賃3万円のボロアパートです。
今日子は、私が背中を丸めて出ていく姿を見て、「勝った」と確信したことでしょう。
自分は広々としたマイホームに残り、厄介払いができたと。
しかし、本当の地獄はここから始まるのです。
私が家を出てからの最初の一ヶ月、今日子と聡の生活はまるで宝くじに当たったかのようなお祭り騒ぎでした。
省6
902: 04/02(木)22:42 ID:BcqfbfQj(6/13) AAS
異変が起きたのは離婚から二ヶ月が過ぎた頃でした。
ポストに投函された数枚の封筒。それは、電気、ガス、水道などの光熱費の請求書でした。
これまではすべて私の銀行口座から自動引き落としされていましたが、私は家を出たその日にすべての引き落とし口座を解約・変更していました。
5LDKの広い家を、一日中エアコンをつけっぱなしにして過ごす二人の光熱費は、月に数万円にも達していました。
「ちょっと聡、これどういうこと? 引き落としされてないじゃない!」
「俺に言われても困るよ。姉ちゃん、払っといてよ。俺、今パチンコで負けてて手持ちないんだから」
今日子は舌打ちをしながらコンビニへ向かいましたが、彼女の銀行口座の残高は、すでに数万円しかありませんでした。
慌てて私の携帯に電話をかけようとしましたが、「おかけになった電話番号は現在使われておりません」という 無機質なアナウンスが流れるだけでした。
私は、過去との決別のために電話番号すら新しくしていたのです。さらに追い打ちをかけるように恐怖の通知が届きます。
毎年春にやってくる、固定資産税の納税通知書です。立派な一軒家、しかも都内近郊の好立地。
省5
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