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ガロア第一論文と乗数イデアル他関連資料スレ10 (1002レス)
ガロア第一論文と乗数イデアル他関連資料スレ10 http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/math/1721183883/
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81: 132人目の素数さん [] 2024/07/27(土) 10:36:31.14 ID:mJH2wG4I つづき https://repository.kulib.kyoto-u.ac.jp/dspace/handle/2433/137858 タイトル: [書評]ジュディス・ロビンソン=ヴァレリー編『科学者たちのポール・ヴァレリー』 著者: 森本 淳生 KAKEN_name 発行日: 1-Sep-1997 出版者: 京都大学フランス語学フランス文学研究会 誌名: 仏文研究 https://repository.kulib.kyoto-u.ac.jp/dspace/bitstream/2433/137858/1/fbk000_028_151.pdf 《書評》ジュディス・ロビンソン=ヴァレリー編 『科学者たちのポール・ヴァレリー』 菅野昭正,恒川邦夫,松田浩則,塚本昌則共訳,紀伊國屋書店,1996森本淳生 ヴァレリーと自然科学 ヴァレリーと科学,魅力的なテーマである。 同時に,驚きを誘うテーマでもあるかもしれない。 なぜなら,フランスにおいてすら,ヴァレリーは今だに,『若きパルク』や『海辺の墓地』の詩人,マラルメを継承する象徴派の末商のままだからである。 ヴァレリーが生涯にわたって書きつづけた『カイエ』は,詩の領域に還元できない多様な主題を含んでいる。とりわけ,数学,物理などの自然科学は,ヴァレリーの興味をつねにひきつづけた。「力線」や「相」がカイエに頻出することからもわかるように,マクスウェルの『電磁気論』(仏訳,1885−1887)やギブスのr化学系の平衡』(仏訳,1899)を読んだことは,彼の思想に大きく影響しているのである。 さて,ヴァレリーの科学思想に関しては,本書が刊行される1983年よりも以前に,すでにいくつかの研究がなされていた。Robinson−Valery自身,1963年に出版したL'Aalyse de l'esprit dans les Cahiers de Valery(Jose Corti)の中で,それまであまり明らかにされていなかったカイエの思想家としてのヴァレリーを正面から論じている。この本は30年たった現在においても研究書として価値を失っていないが,この中で彼女は,ヴァレリーの哲学言語批判,数学をモデルとした「科学的言語」の試み,論理実証主義との類似,ポワンカレの影響,非ユークリッド幾何や相対性理論に対する理解といったさまざまな視点から科学とヴァレリーの関係にせまった。とりわけ,集合,トポロジー,変換群,不変量といった数学概念,サイクル,相,エントロピーなどの熱力学概念,フィードバックを初めとするサイバネティックス的概念が,「厳密に科学的視点から」精神を分析するヴァレリーの試みの中で,どれほど決定的な重要性をもっていたかが極めて明確に示されている (引用終り) 以上 http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/math/1721183883/81
82: 132人目の素数さん [] 2024/07/27(土) 10:57:41.61 ID:mJH2wG4I >>81 追加 下記『ヴァレリーにとって、理解するということは、その対象を作る力をもつということだった。 そのような力をあらゆる分野でもつことは、人間の精神に根源的な影響をおよぼすのではないだろうか。 人間のあらゆる活動を、計算可能な操作に置き換えたとき、それでも人間にしかできないことは残されるのだろうか。 このヴァレリーの問いは現代性を失っていないように思われる』 特に、”人間のあらゆる活動を、計算可能な操作に置き換えたとき、それでも人間にしかできないことは残されるのだろうか” AI時代に、この問いの意味は深い (参考) www.u-tokyo.ac.jp/biblioplaza/ja/E_00074.html 東京大学教員の著作を著者自らが語る広場 (文学部 教授 塚本 昌則 2019) 書籍 ヴァレリーにおける詩と芸術 著者 三浦 信孝、塚本 昌則 (編) 20180830 水声社 ヴァレリーという作家をご存じだろうか。かつて小林秀雄、吉田健一、石川淳などの作家が、新たな批評言語を日本語のうちに創りだそうとしたとき、さかんに参照したフランスの詩人・批評家である。批評をその場かぎりの印象にとどめず、ひとつの「方法」として磨きあげるためにはどうすればいいのか。そんな疑問に応えるために、さまざまな作家たちがヴァレリーの言葉を血肉化しようとした。というのも、このフランス作家は、ものを作る過程を、どこまで明確に意識できるかという問いを、生涯を賭けて追究した作家だからである 詩が問題となるとき、ヴァレリーは一篇の詩を書くこと以上に、一篇の詩を作る方法を明確にしようとした。どのような詩もその方法を実践したひとつの見本にすぎなくなるような、そんなメカニズムを見出そうとしたのである。規則や形式は詩の形成にどこまで寄与しているのか、いったいどんな偶然が必要なのか、そもそも詩は何を目指して書かれるのか。ヴァレリーの問いは果てしなく、問いの対象も狭い意味での詩をはるかに超え、作ることに関わるあらゆる分野におよんでゆく 作品を作ることではなく、作品制作を可能にする方法を明らかにしようとするこの試みを、ヴァレリーは「制作学」poïétiqueと呼んだ。「詩学」poétiqueのギリシア語語源poïein (作る) を際立たせた造語である。「詩学」はヴァレリーによって、一篇の詩を書くための規則の集成ではなく、精神がものを作ろうとするとき、そこで実行される複雑な操作を見極めようとする「制作学」となった。重要なのは、ここで言う詩が、芸術のさまざまな現れに共通する、作るという行為という意味に定義し直されたことであり、この視点から、詩に関する考察をそのまま芸術全般──絵画、建築、音楽、舞踏、演劇、写真、映画等々──に関する考察にまで押し広げることができるということである 制作の過程をひとはどこまで意識化できるのか、そしてその意識の極限に到達すれば、いったい何が起こるのかという疑問がそこでは追究されている。ヴァレリーにとって、理解するということは、その対象を作る力をもつということだった。そのような力をあらゆる分野でもつことは、人間の精神に根源的な影響をおよぼすのではないだろうか。人間のあらゆる活動を、計算可能な操作に置き換えたとき、それでも人間にしかできないことは残されるのだろうか。このヴァレリーの問いは現代性を失っていないように思われる http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/math/1721183883/82
86: 132人目の素数さん [] 2024/07/27(土) 12:48:34.34 ID:mJH2wG4I >>81 >ヴァレリーの興味をつねにひきつづけた。「力線」や「相」がカイエに頻出することからもわかるように,マクスウェルの『電磁気論』(仏訳,1885−1887)やギブスの『化学系の平衡』(仏訳,1899)を読んだことは,彼の思想に大きく影響しているのである 下記、ギブズ自由エネルギーやギブズ-デュエムの式 は、超有名で これを知らなかったら 統計力学ではもぐりですね ;p) 「ギブズは、アイルランドの数学者ウィリアム・ローワン・ハミルトン が考案した四元数 の考え方と、ドイツの数学者ヘルマン・ギュンター・グラスマンの「広延論(Ausdehnungslehre)」の考え方を組み合わせて、ベクトル解析という数学分野を産み出した(ギブズとは独立して、オリヴァー・ヘヴィサイドも、この分野の開拓した)」(下記) これは、現代の線形代数の一つの淵源になっています (いまの”ベクトル”概念の元祖ですね) そういう歴史をしらない おサルさんがいますw ;p) (参考) https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A6%E3%82%A3%E3%83%A9%E3%83%BC%E3%83%89%E3%83%BB%E3%82%AE%E3%83%96%E3%82%BA ウィラード・ギブズ ジョサイア・ウィラード・ギブズ(Josiah Willard Gibbs, 1839年2月11日 - 1903年4月28日)は、アメリカコネチカット州ニューヘイブン出身の数学者・物理学者・物理化学者で、エール大学(イェール大学)教授。 熱力学分野で熱力学ポテンシャル、化学ポテンシャル概念を導入し、相平衡理論の確立、相律の発見など、今日の化学熱力学の基礎を築いた。統計力学の確立にも大きく貢献した。ギブズ自由エネルギーやギブズ-デュエムの式、ギブズ-ヘルムホルツの式等にその名を残している。 ベクトル解析の創始者の一人として数学にも寄与している。 ギブズの科学者としての経歴は、4つの時期に分けられる。1879年まで、ギブズは、熱力学理論を研究した。1880年から1884年までは、ベクトル解析分野の研究を行った。1882年から1889年までは、光学と光理論の研究をした。1889年以降は、統計力学の教科書作成に関わった。なお、彼の功績を称えて、小惑星(2937)ギブズが彼の名を取り命名されている。 1880年から1884年まで、ギブズは、アイルランドの数学者ウィリアム・ローワン・ハミルトン が考案した四元数 の考え方と、ドイツの数学者ヘルマン・ギュンター・グラスマンの「広延論(Ausdehnungslehre)」の考え方を組み合わせて、ベクトル解析という数学分野を産み出した(ギブズとは独立して、オリヴァー・ヘヴィサイドも、この分野の開拓した)。ギブズは、このベクトル解析を数理物理学の目的に沿うようにしている。 1882年から1889年まで、ギブズは、光学の研究を行ない、光の電気理論を新たに作り上げた。ギブズは、この時期に彼のベクトル解析理論を完成している。 http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/math/1721183883/86
89: 132人目の素数さん [] 2024/07/27(土) 14:22:48.46 ID:mJH2wG4I >>81 追加 >マクスウェルの『電磁気論』(仏訳,1885−1887)やギブスの『化学系の平衡』(仏訳,1899)を読んだことは,彼の思想に大きく影響しているのである。 ・マクスウェルの『電磁気論』、ギブスの『化学系の平衡』(統計力学)は、偏微分と多重積分をかなり多用しているはず (原著確認はしていないが) なので、いまの大学理系3年生くらいの数学力がないと読めないはず ・彼は、独学したのでしょうね すごいですね (参考) https://www2.sal.tohoku.ac.jp/~tsutomu/ 東北大学フランス語学フランス文学研究室教授・今井勉のホームページです 研究業績一覧NEW https://www2.sal.tohoku.ac.jp/~tsutomu/travaux/physique.pdf 『東北大学文学部研究年報』第48号(東北大学文学部、1999年3月)所収、pp. 305-332. ヴァレリーと英国学派物理学 今井 勉 物理学者ルイ・ド・ブロイはポール・ヴァレリー(1871−1945)の『カイエ』(CNRS版全29巻、1957−1961刊)第1巻に寄せた序文で次のように述べている。 ポール・ヴァレリーは科学を好んでいた。彼は科学を長きに渡って研究し、その発展と進歩を見守り、自らの談話や文章の中で科学の諸概念と言語を用いることを好んでいた。[...]迅速かつ正確な想像力によって彼は、自らの思考を、科学者の言語から引いて来た用語——その正確さを彼は愛していたし、彼の繊細な直観はその抽象的な価値と具体的な意味とを最初から把握していた——の助けを得て表現するに至ったのである。1 ヴァレリーという作家の生涯に渡る著しい特徴であるこの科学言語援用法の確立に当たって決定的な出発点となったのは、1893年末から1894年頃になされた自然科学系諸論文の集中的読書体験であったと思われる。その読書体験の余韻はヴァレリーのデビュー作『レオナルド・ダ・ヴィンチ方法序説』2(1895 年発表、以下『序説』)のテクスト場にはっきりと鳴り響いている。 つづく http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/math/1721183883/89
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