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現代数学の系譜 工学物理雑談 古典ガロア理論も読む78 (1002レス)
現代数学の系譜 工学物理雑談 古典ガロア理論も読む78 http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/math/1571400076/
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393: 現代数学の系譜 雑談 古典ガロア理論も読む ◆e.a0E5TtKE [] 2019/11/03(日) 06:58:01.20 ID:apiWSBWV >>390 ID:lDq+/ft5さん、どうも。スレ主です。 レスありがとう (引用開始) PSLのSの意味は行列式が1ということ。 z→z+a(a∈F_q)という変換が含まれてるので、 0,1,...,qの上に推移的に作用している。 (そして0を外すわけにはいかない) また、z→-1/z という変換が含まれてるので この変換での0の行先として∞が含まれざるを得ない。 勿論、この変換はPSL(2,q)に含まれてる。 そもそも任意のz∈F_qに対して、z+p=zですね... (引用終り) すごいすごい(^^ 「PSLのSの意味は行列式が1ということ」 を昔読んだ気がするが 全然、理解できていないってことだろうね(^^; で、>>387は素朴な疑問で >>375より PSL(2, q) の群の位数は、PGL(2, q) を経由して出している それは、https://en.wikipedia.org/wiki/Projective_linear_group Projective linear group に書いてあるので そこは分かった では、「PSLのSの意味は行列式が1ということ」から、 直接 PSL(2, q) の群の位数が、PGL(2, q) を経由しないで、出せる? そもそもは >>317 "16は位数16の有限体F_16を意味する。 なんでPSL(2,16)が対称群S_17の 部分群として現れるか分かる? 16+1=17なんだけど、+1の意味分かる?" だったのだが http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/math/1571400076/393
395: 現代数学の系譜 雑談 古典ガロア理論も読む ◆e.a0E5TtKE [] 2019/11/03(日) 07:36:52.30 ID:apiWSBWV >>305 ガロア逆問題で ” the group PSL(2,16):2 of degree 17 may not be be realizable over Q.” を考えていたんだ なんで、PSL(2,16):2 が、ガロア逆問題が成立たないのか? PSL(2,16):2とは何か? 最初は、PSL(2,16):2は、PGL(2,16)のことかなと考えていたのだが、 下記 17 7 8160 で、”<PZL(2,16)”などと書かれたりして、なんか違うみたい 18 では、 1 2448 PSL(2,17) 、 2 4896 PGL(2,17) で、話は合うのだが (因みに、PGL(2,16)は位数4080で、2448 (PSL(2,17))と位数の大小が逆転している) (参考) https://conf.math.illinois.edu/Software/magma/text76.html Database of Primitive Groups (抜粋) (表が崩れているので、原文の表見て下さい) Deg | No | Order | t |+/-| Fr. | N | G(n) | G^(t) orbs | Comments 17 | 1 | 17 | | | | - | | | 17 | 2 | 34 | | | * | 17G1 | | 1,2^8 | D(17) | 3 | 68 | | | * | 17G1 | | 1,4^4 | 17:4 | 4 | 136 | | | * | 17G1 | | 1,8^2 | 17:8 | 5 | 272 | s2 | - | * | 17G1 | | | AGL(1,17) | 6 | 4080 | s3 | | | - | 16G3 | | PSL(2,16) | 7 | 8160 | 3 | | | 17G6 | 16G6 | 1^5,2^6 |<PZL(2,16) | 8 | 16320 | 3 | | | 17G6 | 16G10| 1^3,2,4^3 | PYL(2,16) | 9 | 17!/2 | s15p | | | - | 16G21| | A(17) | 10 | 17! | s17 | - | | 17G9 | 16G22| | S(17) 18 | 1 | 2448 | 2p | | | - | 17G4 | 1^2,8^2 | PSL(2,17) | 2 | 4896 | s3 | - | | 18G1 | 17G5 | | PGL(2,17) | 3 | 18!/2 | s16p | | | - | 17G9 | | A(18) | 4 | 18! | s18 | - | | 18G3 | 17G10| | S(18) (引用終り) つづく http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/math/1571400076/395
397: 現代数学の系譜 雑談 古典ガロア理論も読む ◆e.a0E5TtKE [] 2019/11/03(日) 07:38:50.04 ID:apiWSBWV >>395 つづき で、いろいろ検索すると 下記があって、 「PSL(2,16) = PGL(2,16)」位数 4080 因みに、 PSL(2,8) = PGL(2,8) 504 PSL(2,32) = PGL(2,32) 32736 (だけど、PSL(2,64)とPSL(2,256)とはあるが、PGL(2,64)とPGL(2,256)とについての記載がない(^^; ) なので、上記の”<PZL(2,16)”は、下記PSL(2,16):2と一致して、PGL(2,16)別ものなんだ それで、”「PSL(2,16) = PGL(2,16)」位数 4080”みたいな例外的な性質から、ガロアの逆問題不成立かな と思う(もし不成立としてだが) (参考) http://homepages.ulb.ac.be/~dleemans/ Prof. Dimitri Leemans Universite Libre de Bruxelles Departement de Mathematique Belgium http://homepages.ulb.ac.be/~dleemans/atlaslat/ An atlas of subgroup lattices of finite almost simple groups Thomas Connor and Dimitri Leemans (抜粋)(原文はきれいな表で見やすい) Linear groups and their automorphism groups G Aut(G) Order of G Number of conjugacy classes of subgroups Alt(5) = PSL(2,4) = PSL(2,5) Sym(5) 60 9 PSL(3,2) = PSL(2,7) PΓL(2,7) 168 15 PGL(2,7) = PΓL(2,7) PΓL(2,7) 336 23 Alt(6) = PSL(2,9) = Sp(4,2)' = M10' PΓL(2,9) 360 22 PGL(2,9) PΓL(2,9) 720 26 PSL(2,8) = PGL(2,8) PΓL(2,8) 504 12 PSL(2,11) = PΣL(2,11) PΓL(2,11) 660 16 PGL(2,11) = PΓL(2,11) PΓL(2,11) 1320 29 PSL(2,13) = PΣL(2,13) PΓL(2,13) 1092 16 PGL(2,13) = PΓL(2,13) PΓL(2,13) 2184 30 PSL(2,17) = PΣL(2,17) PΓL(2,17) 2448 22 PGL(2,17) = PΓL(2,17) PΓL(2,17) 4896 32 PSL(2,19) = PΣL(2,19) PΓL(2,19) 3420 19 PGL(2,19) = PΓL(2,19) PΓL(2,19) 6840 36 PSL(2,16) = PGL(2,16) PΓL(2,16) = PΣL(2,16) 4080 21 PSL(2,16):2 PΓL(2,16) = PΣL(2,16) 8160 47 PΓL(2,16) = PΣL(2,16) PΓL(2,16) = PΣL(2,16) 16320 69 つづく http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/math/1571400076/397
398: 現代数学の系譜 雑談 古典ガロア理論も読む ◆e.a0E5TtKE [] 2019/11/03(日) 07:39:58.08 ID:apiWSBWV >>397 つづき PSL(2,32) = PGL(2,32) PΓL(2,32) = PΣL(2,32) 32736 24 PΓL(2,32) = PΣL(2,32) PΓL(2,32) 163680 30 PSL(2,64) PΓL(2,64) = PΣL(2,64) 262080 76 PSL(2,128) PΓL(2,128) = PΣL(2,128) 2097024 242 PΓL(2,128) = PΣL(2,128) PΓL(2,128) = PΣL(2,128) 14679168 68 PSL(2,256) PΓL(2,256) = PΣL(2,256) 16776960 1678 PΓL(2,256) = PΣL(2,256) PΓL(2,256) = PΣL(2,256) 134215680 523 (引用終り) 以上 http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/math/1571400076/398
399: 現代数学の系譜 雑談 古典ガロア理論も読む ◆e.a0E5TtKE [] 2019/11/03(日) 07:46:40.59 ID:apiWSBWV >>397 >PSL(2,16) = PGL(2,16) PΓL(2,16) = PΣL(2,16) 4080 21 >PSL(2,16):2 PΓL(2,16) = PΣL(2,16) 8160 47 >PΓL(2,16) = PΣL(2,16) PΓL(2,16) = PΣL(2,16) 16320 69 ここ、PSL(2,16) とかにリンクが張ってあって 下記のPDFに飛べる 参考に引用しておく (もっと沢山引用したいが、NGにひっかかる場合もあるのでこの程度で(^^; ) http://homepages.ulb.ac.be/~dleemans/atlaslat/psl216.pdf THE SUBGROUP LATTICE OF L2(16) THOMAS CONNOR AND DIMITRI LEEMANS Table 1. Subgroup lattice of L2(16) http://homepages.ulb.ac.be/~dleemans/atlaslat/psl216d2.pdf THE SUBGROUP LATTICE OF L2(16) : 2 THOMAS CONNOR AND DIMITRI LEEMANS Table 1. Subgroup lattice of L2(16) : 2 http://homepages.ulb.ac.be/~dleemans/atlaslat/pgammal216.pdf THE SUBGROUP LATTICE OF P Γ L2(16) ?= L2(16) : 2 ・ 2 THOMAS CONNOR AND DIMITRI LEEMANS Table 1. Subgroup lattice of L2(16) : 2 ・ 2 http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/math/1571400076/399
401: 現代数学の系譜 雑談 古典ガロア理論も読む ◆e.a0E5TtKE [] 2019/11/03(日) 07:53:22.64 ID:apiWSBWV >>399 追加 PSL(2,256)について、下記PDF これ、304ページあるんだよ(^^ http://homepages.ulb.ac.be/~dleemans/atlaslat/psl2256.pdf THE SUBGROUP LATTICE OF L2(256) THOMAS CONNOR AND DIMITRI LEEMANS Table 1. Subgroup lattice of L2(256) http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/math/1571400076/401
404: 現代数学の系譜 雑談 古典ガロア理論も読む ◆e.a0E5TtKE [] 2019/11/03(日) 08:25:46.06 ID:apiWSBWV >>400 ID:XMxtFIH6さん、どうも。スレ主です。 あなたが、一番レベルが高そうだね 昔、私がメンターさんと呼んだ人、多分 数学板のいろんなところに書いていた人で、おそらくはポスドククラスと思ったが そういう人が居た 多分、就職して研究者になったんだと思うが、居なくなった おっちゃんのこのスレに書いた証明を読んだりして、間違いを指摘していた 証明読むのが好きでないとやれないね。それと、多分、学生の(間違いを含んだ)答案を読む訓練が出来ているのだろう >それは多分、F_qに2乗して1になる元があるかないかが関係してるのでは。 >(F_16)^*は位数15の巡回群、(F_17)^*は位数16の巡回群で >前者には2乗して単位元になる元がないが後者にはあるので。 なるほどなるほど そういう説明は分り易いね ぼんやりと、おそらくは有限体で、q=17とq=16=2^4 とでは、体の構造が違うだろうとは思った PGLを構成する >>375の "4.3.1 Action on projective line"とか ”4.3.2 Action on p points”とかから違っているのでは思ったけれど ( https://en.wikipedia.org/wiki/Projective_linear_group Projective linear group) 下記のPDF PSL(2,17) PGL(2,17) と、>>399のPDFの群表とを見比べてみるのも面白いかも http://homepages.ulb.ac.be/~dleemans/atlaslat/psl217.pdf THE SUBGROUP LATTICE OF L2(17) (PSL(2,17) = PΣL(2,17)) THOMAS CONNOR AND DIMITRI LEEMANS Table 1. Subgroup lattice of L2(17) (抜粋) Nr. Structure Order Length Maximal Subgroups Minimal Overgroups 5 2:S3 24 102 10, 14 (3), 16 (4) 1 6 2:S3 24 102 11, 15 (3), 16 (4) 1 10 A4 12 102 18, 20 (4) 5 11 A4 12 102 19, 20 (4) 6 (5と6とか、10と11とか、似ているが微妙に違うのがあるね) http://homepages.ulb.ac.be/~dleemans/atlaslat/pgl217.pdf THE SUBGROUP LATTICE OF PGL2(17) ~= L2(17) : 2 (PGL(2,17) = PΓL(2,17)) THOMAS CONNOR AND DIMITRI LEEMANS Table 1. Subgroup lattice of L2(17) : 2 http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/math/1571400076/404
405: 現代数学の系譜 雑談 古典ガロア理論も読む ◆e.a0E5TtKE [] 2019/11/03(日) 08:29:56.37 ID:apiWSBWV >>402 >pglとかpslの位数ごときいちいち検索しないと出せないなんて話にならん。 確かに(^^; GAPとか入れるか >>403 >射影空間の定義でも同値関係〜で割った商空間という概念が現れ >それは数学を学んだひとにとっては非常に明快なことだが ありがとう いま知りたいのは、>>395 ”なんで、PSL(2,16):2 が、ガロア逆問題が成立たないのか? PSL(2,16):2とは何か?” ってこと あなたの考えられる理由を書いてくれますか? なんでも言い 単なるあてずっぽうで良いから http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/math/1571400076/405
407: 現代数学の系譜 雑談 古典ガロア理論も読む ◆e.a0E5TtKE [] 2019/11/03(日) 08:42:38.34 ID:apiWSBWV >>396 どうも。スレ主です。 >自然に作用する空間がF_q∪{∞}だからですよ。 >∞というのも同次座標によって厳密に定義されるものです。 >その辺をちゃんと書くと長くなるので簡易的に書いてるんです。 >数学科では常識でしょうね... そうなんでしょうけど(∞が同次座標、射影ね) まあ、PGLを飛ばさない方が良いんじゃないかな なんか、”PSL(2,16) = PGL(2,16)”みたいだしね 余談だが、分かりすぎている人が試験に落ちるケースで、常識だと思って書かなかったら、そこが採点ポイントになっていて、点がつかないとか 書いていないことは、分かってないと判断されるのでね (特に、院試など名前の隠された匿名さんの答案だから、定期試験のように、”この人は分かっているが書いていない”という斟酌がない) http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/math/1571400076/407
408: 現代数学の系譜 雑談 古典ガロア理論も読む ◆e.a0E5TtKE [] 2019/11/03(日) 08:44:43.96 ID:apiWSBWV >>406 > 4080 = (16^2-1)(16^2-16)/15 4080を知って、逆算しているの? (^^ http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/math/1571400076/408
410: 現代数学の系譜 雑談 古典ガロア理論も読む ◆e.a0E5TtKE [] 2019/11/03(日) 08:49:04.15 ID:apiWSBWV >>402 >pglとかpslの位数ごときいちいち検索しないと出せないなんて話にならん。 ごもっともなれど 一応検索したので貼るわ(^^ http://galoisdb.math.upb.de/groups/view?deg=17&num=7 Transitive Group 17T7 L(17):2 https://www.lmfdb.org/GaloisGroup/17T7 Galois Group: 17T7 PZL(2,16) Group action invariants Degree n :??17 Transitive number t :??7 Group :??PSL(2,16):C_2 Parity:??1 Primitive:??Yes Nilpotency class:??-1 (not nilpotent) http://galoisdb.math.upb.de/groups/view?deg=14&num=39 Transitive Group 14T39 L(14):2=PGL(2,13) https://www.lmfdb.org/GaloisGroup/14T39 Galois Group: 14T39 Group action invariants Degree n :??14 Transitive number t :??39 Group :??PGL(2,13) CHM label :??L(14):2=PGL(2,13) Parity:??-1 Primitive:??Yes Nilpotency class:??-1 (not nilpotent) http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/math/1571400076/410
411: 現代数学の系譜 雑談 古典ガロア理論も読む ◆e.a0E5TtKE [] 2019/11/03(日) 08:52:03.08 ID:apiWSBWV >>409 式はわかるよ >>375-376にあるでしょ? 4080 からの逆算がね(^^ http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/math/1571400076/411
413: 現代数学の系譜 雑談 古典ガロア理論も読む ◆e.a0E5TtKE [] 2019/11/03(日) 08:57:38.40 ID:apiWSBWV 検索ついでにヒットしたのでメモとして貼る http://www.math.kobe-u.ac.jp/publications/ Publications of Department of Mathematics, Kobe University. http://www.math.kobe-u.ac.jp/HOME/home-j/rokko.html Rokko Lectures in Mathematics 既刊リスト http://www.math.kobe-u.ac.jp/publications/rlm10.pdf 楕円モジュラー関数j(τ)の フーリエ係数 九州大学数理学研究院 金子 昌信 2001 年 9 月 3 日 まえがき この講義録は 1998 年 9 月 14 日から 18 日まで, 神戸大学において「楕円モジュ ラー関数 j(τ) の Fourier 係数」と題して行った集中講義に基いて作られたも のである. j(τ) は愛惜措く能わざる対象である 第1章 j(τ)とその2つの係数公式 普通j(τ) (または J(τ))と書かれる「楕円モジュラー関数」は, モジュラー関数 のなかで最も基本的な関数であるといえるだろう. それは上半平面 H = {τ ∈ C|Im(τ) > 0} 上の正則関数であって, H への SL2(Z) の作用に関して不変, すなわち 略 q = e^πiτ に関するフーリエ1展開 (q-展開)が の形を持つ. これらの性質をもつ関数は定数の差を除いて特定できるが, j(τ) は定数項を 744 として一意に定まる モジュラー関数というものを 考えるときまず最初に見るべき群は SL2(Z) であろうこと3が, j(τ) を最も基 本的と見做す理由である. そしてその根本たる関数が虚数乗法論における類 体構成やムーンシャイン現象を筆頭として見事な性質を持っている. モジュ ラー関数としての j(τ)は Dedekind4 の論文5とともに誕生したとすると, ムー ンシャイン現象の発見はその 100 年後, 以下で述べようとしている係数公式は 約 120 年後の発見であって, 根源的な対象というのはいつまでも古びないとい うことであろうか. この講義録では j(τ) のフーリエ係数 cn に焦点をあてて, いくつかの結果を 紹介する. 特に, cn を所謂特異モジュラスと呼ばれる j(τ) の特殊値 (虚数乗法 点での値)により閉じた形 (有限和)に表す数論的公式と, その背後にある理論 について, ある程度詳しく述べることが主たる目標である. つづく http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/math/1571400076/413
414: 現代数学の系譜 雑談 古典ガロア理論も読む ◆e.a0E5TtKE [] 2019/11/03(日) 08:59:00.61 ID:apiWSBWV >>413 つづき 第2章 j(τ)小史 高木貞治1著の「近世数学史談」に次のような一節がある. 十九世紀数学の最初の飛躍は楕円函数の発見である. 然るにガ ウスはアーベル, ヤコービに先だつこと三十年にして既に楕円函 数を発見している, 少なくとも発見の端緒を確実に把握している. 又デデキンドに先だつこと五十年にして既に modular 函数を発見 してアーベル, ヤコービを凌駕しているのである. しかもそれは一 例に過ぎない. (5. ガウス文書) Gauss2が算術幾何平均と楕円積分との間の関係3に導かれて発見, 研究した (が, 生前は発表しなかった4) モジュラー関数は今の言葉で言うとレベル 2 の モジュラー関数であり, j(τ)は現れていない. ただ遺稿の中で少なくとも一カ 所, j(τ) にあたる関数の研究を仄めかしているところがある (全集 III 巻 386 ページ). たった 5 行の走り書きのようなもので, 「負の判別式を持つ 2 次形 式と “summatorische Function5”(j(τ) にあたるものであろう) との関係」と か, 「SL2(Z) で不変な関数 (とは書いてないが実質同等なこと) を考えうる」 などと書いてあって, Gauss はこれをどこまで研究していたのだろうと空想 を誘う. 注3)1 と√2 の算術幾何平均が円周率と “レムニスケート率” の比に等しいことを Gauss は 数値的に見抜き (1.19814023473 . . . を見てこれが π と 2R 10√11?x4 dx の比に等しいと見当のつく人はそうはいないだろう!), その背後に “解析の新しい分野” のあることを予感, 間もな く自らその予感の正しきを証した. Gauss の遺稿にあった Γ(2) の基本領域の図は, 1866 年 刊行の全集 III 巻 (477, 478 ページ) では, おそらくは編者がその意味を取れず, 誤って写され ていたが, Fricke が編者に入った 1900 年刊行の VIII 巻 (105 ページ) においてようやく正し く書き直された. つづく http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/math/1571400076/414
416: 現代数学の系譜 雑談 古典ガロア理論も読む ◆e.a0E5TtKE [] 2019/11/03(日) 08:59:43.88 ID:apiWSBWV つづき さてそもそも j(τ) を, 楕円関数とは独立に, H 上の SL2(Z) 不変な関数とし て研究し始めたのは Dedekind と Klein15 が最初である. 彼らの論文16はそ の動機も行っていることも全くといっていいほど違う. 一言でいうと, Klein は関数論的, Dedekind は数論的, となるだろうか. 数論の立場から見ると, Dedekind の論文がとりわけ興味深く思われる. 彼は序文の中で, 自分の研究 動機が, 3 次体の類数の決定と楕円関数の虚数乗法との間の深い関係に気づい たことにあると述べているが, 残念なことにこれらの関係について彼が書き 残したものはないと思われる17. 最後に, j(τ) のフーリエ係数について述べるにあたって “Moonshine” に触 れないわけにはいかない. これをごく手短に述べよう. 通常「モンスター」と呼ばれる, 位数が 2^46・ 3^20・ 5^9・ 7^6・ 11^2・ 13^3・ 17 ・ 19 ・ 23 ・ 29 ・ 31 ・ 41 ・ 47 ・ 59 ・ 71 = 808017424794512875886459904961710757005754368000000000 (約 8 × 10^53) の有限群がある. これは, 26 個ある散在型有限単純群の内, 位数 が最大のものである. この群は, その存在が確定する前から, 次数 196883 の 既約指標を持つ, という仮定の下に指標表が作成されていた. その 196883が j(τ)の q-展開の 1 次の係数 196884から 1だけ減じた数に他ならないことを注 意したのは John Mckay, 本人の言によると Dedekind の論文より 101 年目の 1978 年のことという28. つづく http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/math/1571400076/416
417: 現代数学の系譜 雑談 古典ガロア理論も読む ◆e.a0E5TtKE [] 2019/11/03(日) 09:00:25.41 ID:apiWSBWV >>416 つづき その後 John Thompson が, c5 までをモンスターの既 約表現の次数の簡単な一次結合で書いた表と, このことの説明として各 n に 対し cn 次元のベクトル空間でモンスターの表現空間となっているものの存在 を問う短い論文29を書く. 例えばモンスターの既約指標の次数は小さい順に 1, 196883, 21296876, 842609326, . . . となっているが, c1 = 196884 = 1 + 196883, c2 = 21493760 = 1 + 196883 + 21296876, c3 = 864299970 = 2 ・ 1 + 2 ・ 196883 + 21296876 + 842609326 29 Some numerology between the Fischer-Griess Monster and the elliptic modular function, Bull. London Math. Soc. 11 (1979), 352?353. といった具合である. それから間もなく, この Mckay-Thompson の観察は, John Conway (三たび John だ) と Simon Norton による “Monstrous Moonshine” という論文30において, はるかに一般的かつ精密な形の予想として提 出され, それから十数年の後, Conway の弟子の Richard Borcherds により最 終的に解決された31. これらについては最近の原田耕一郎による本32や論説33,その他文献に譲る34 30Monstrous Moonshine, Bull. London Math. Soc. 11 (1979), 308?339. 31Monstrous moonshine and monstrous Lie superalgebras, Invent. Math. 109 (1992),405?444. 32モンスター 群のひろがり, 岩波書店 (1999). 33モンスターの数学, 「数学」51 巻 1 号 (1999). 34第 6 章参照 第6章 問題と文献 これからの問題のひとつとして考えられるのは, SL2(Z) を他の種数 0 の群に して, そこでの j(τ) にあたるもの (“Hauptmodul”) の係数の公式を問うこと であろう. そのための手がかりとなるべき Zagier の定理の一般化について, 何を考えればよいかということは Zagier の論文 D. Zagier: Traces of singular moduli, Max-Planck-Institut f¨ur Mathematik Preprint Series 2000 (8) http://www.mpim-bonn.mpg.de/html/preprints/preprints.html に論じてある. つづく http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/math/1571400076/417
418: 現代数学の系譜 雑談 古典ガロア理論も読む ◆e.a0E5TtKE [] 2019/11/03(日) 09:00:54.17 ID:apiWSBWV >>417 つづき http://mathweb.sc.niigata-u.ac.jp/~hoshi/index-j.html http://mathweb.sc.niigata-u.ac.jp/~hoshi/lab-j.html#lab 星研究室 (星ゼミ) http://mathweb.sc.niigata-u.ac.jp/~hoshi/MiuraNiigataMasterThesis2016.pdf ガウスの2次形式論とクロネッカー・ウェーバーの定理についての考察 三浦 正道 2016年3月 新潟大学大学院自然科学研究科博士前期課程 数理物質科学専攻 本論文は, Richard A.Mollin 著の Algebraic Number Theory に従って進められているが, 証明につ いては普段のゼミと同じように, 他の本なども参照し, 自分が完全に納得できるものにしている. 著 者が参考にした文献は参考文献に載せている. 本論文は 5 つの章からなっている. 第 1 章では可換環論, ガロア理論, 代数的整数論の初歩的な定理 や, 第 2 章以降で必要になってくる定理などを簡単にまとめた. 第 2 章では, ガウスの 2 次形式論につ いて展開する. この章では 2 元 2 次形式に対して基本的なものを準備し, そこから 2 次体のイデアル 類群と対応させている. 第 3 章では, 第 1 章で準備したこと使って, クロネッカー ・ ウェーバーの定理 を証明している. 第 4 章では, 第 2 章や第 3 章を利用して著者が考察した, アルティンの相互法則の 例である, 虚 2 次体上のヒルベルト類体と 2 次形式が関わることの具体例を述べている. 最後に, 第 5 章では著者の今後の研究の対象を挙げ, 将来解決したい問題を紹介している. つづく http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/math/1571400076/418
419: 現代数学の系譜 雑談 古典ガロア理論も読む ◆e.a0E5TtKE [] 2019/11/03(日) 09:02:14.89 ID:apiWSBWV >>418 つづき http://reuler.blo(URLがNGなので、キーワードでググれ(^^ ) 日々のつれづれ ガウスの数学日記90 「広義に於けるsin.lemn.」 高瀬正仁 2012/07/28 23:46 (抜粋) 数学日記の第105項目については、高木先生も『近世数学史談』の一章を使って詳述しています。その章というのは第9章のことなのですが、その第9章には「書かれなかった楕円函数論」という表題が附されています。 これを要するに、ガウスはレムニスケート函数に対して成立する等式M(√2,1)=π/ωを糸口にして、楕円関数論という広大な大洋を発見したということになります。 数学日記のガウス全集版テキストにも詳しい註記がついていて、そのようなことが書かれていますし、ガウスの楕円関数論がどのようにして発見されたのか、経緯は明瞭にわかります。 ガウスはモジュラー関数さえ発見し、基本領域の図まで描いたと、高木先生は驚きを隠しません。 高木先生の解説によると、ガウスは π/M(1,√(1+μ^2))=ω, π/M(μ,√(1+μ^2))=ω’ と置き、これらを用いて無限級数 S(u)=(π/μω)(4 sin πν/(h^(1/2)+h^(-1/2))-4 sin 3πν/(h^(3/2)+h^(-3/2))+…) を作り、これを「広義に於けるsin.lemn.」と呼びました。sin.lemn.というのはレムニスケート関数のことですから、「広義に於けるsin.lemn.」という以上、 ガウスははじめからレムニスケート関数の延長線上に位置を占める関数を、そのようなものが存在すると確信したうえで、探索していたことがわかります。 μ=1の場合、S(u)はレムニスケート関数そのものです。 それでこのS(u)の正体は何かということですが、S(u)=sin φと置いてφの関数と見るとき、S(u)は実は楕円積分 u=∫dφ/√(1+μ^2 sin^2 φ) の逆関数、すなわち楕円関数になります。そうしてωとω’は、この楕円積分の定値 ω=∫_[0→π]dφ/√(1+μ^2 sin^2 φ) ω’=∫_[0→π]dφ/√(μ^2+sin^2 φ) です。これで、出発点の等式M(√2,1)=π/ωが大きく一般化された状態が現れました。 (引用終り) 以上 http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/math/1571400076/419
421: 現代数学の系譜 雑談 古典ガロア理論も読む ◆e.a0E5TtKE [] 2019/11/03(日) 09:13:39.06 ID:apiWSBWV >>415 ID:XMxtFIH6さん、どうも、レスありがとう >>いま知りたいのは、>>395 >>”なんで、PSL(2,16):2 が、ガロア逆問題が成立たないのか? >それは計算上というだけで証明されてはいないですね。 >証明できれば少し大げさに言うと「歴史に残る」レベルの結果では。 >かといって、数学科修士レベルが解けないとも言い切れない。 >いい問題なのでは。 そうなんですね なるほど PSL(2,16):2 が、なにか、ガロア逆問題から見て、特別な存在なのでしょうね 1)ガロア逆問題が解けない か 2)ガロア逆問題は解けるが、普通のコンピュータの構成に乗らない(定義多項式が複雑になる) 1)か2)か そして、なにか理屈があって、そうなっている。それは何か あるいは、よくあるアプローチが、定義多項式を評価する何か指標を作って、PSL(2,16):2 の定義多項式の上限を押さえる そして、上限以下には、そのような式が存在しないと(あるいは調べたら、上限近くにあるのかも) http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/math/1571400076/421
422: 現代数学の系譜 雑談 古典ガロア理論も読む ◆e.a0E5TtKE [] 2019/11/03(日) 09:16:07.78 ID:apiWSBWV >>420 >スレ主が分からないのは本当だろうけど 別に 全部 >>375-376にある それと、>>396の説明もあるよ http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/math/1571400076/422
424: 現代数学の系譜 雑談 古典ガロア理論も読む ◆e.a0E5TtKE [] 2019/11/03(日) 09:28:40.39 ID:apiWSBWV >>422 正直、こんなところに、ごたごた書いてもらっても仕方ない ・これが一番分かり易いと、テキストやサイトを紹介するか ・要点(重要キーワードを含む)を簡潔に書くか (重要キーワードが落ちているのはなんだかなー。キーワード検索のときにいまいち) なお 有限体も射影も、いまさら特に勉強する必要ないし(^^ そりゃ、知っておくに越したことはないけど http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/math/1571400076/424
426: 現代数学の系譜 雑談 古典ガロア理論も読む ◆e.a0E5TtKE [] 2019/11/03(日) 10:09:47.32 ID:apiWSBWV >>405 >pglとかpslの位数ごときいちいち検索しないと出せないなんて話にならん。 GAP 50.2 Classical Groups ProjectiveGeneralLinearGroup ProjectiveSpecialLinearGroup なんだけど GAPを入れておけば、もっと遊べる(^^ https://www.gap-system.org/Manuals/doc/ref/chap0.html GAP - Reference Manual Release 4.10.2, 19-Jun-2019 50 Group Libraries 50.1 Basic Groups 50.2 Classical Groups 50.2-11 ProjectiveGeneralLinearGroup ・ ProjectiveGeneralLinearGroup( [filt, ]d, q ) ( function ) ・ PGL( [filt, ]d, q ) ( function ) constructs a group isomorphic to the projective general linear group PGL( d, q ) of those d × d matrices over the field with q elements, modulo the centre, in the category given by the filter filt. If filt is not given it defaults to IsPermGroup (43.1-1), and the returned group is the action on lines of the underlying vector space. 50.2-12 ProjectiveSpecialLinearGroup ・ ProjectiveSpecialLinearGroup( [filt, ]d, q ) ( function ) ・ PSL( [filt, ]d, q ) ( function ) constructs a group isomorphic to the projective special linear group PSL( d, q ) of those d × d matrices over the field with q elements whose determinant is the identity of the field, modulo the centre, in the category given by the filter filt. If filt is not given it defaults to IsPermGroup (43.1-1), and the returned group is the action on lines of the underlying vector space. http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/math/1571400076/426
427: 現代数学の系譜 雑談 古典ガロア理論も読む ◆e.a0E5TtKE [] 2019/11/03(日) 10:14:59.65 ID:apiWSBWV >>425 >勉強する気なんてハナからサラサラないわけだ。 Yes〜! それ、ここのテンプレに入れては居るがね(^^; (>>8 のリンク先だが) 参考 スレ71 https://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/math/1561208978/10- 10 自分:現代数学の系譜 雑談 古典ガロア理論も読む ◆e.a0E5TtKE [sage] 投稿日:2019/06/22(土) 22:15:01.38 ID:cA6sFXL+ [10/35] 大学新入生もいると思うが、間違っても5CH(旧2CH)で数学の勉強なんて思わないことだ このスレは、半分趣味と遊びのスレと思ってくれ(^^; もう半分は、ここはおれのメモ帳だ (ここには、自分が面白いと思った情報を集めてあるんだ。過去ログ見ると、いろいろ面白い情報(リンクやPDF があるよ(^^ ) ( もしサイト移動などでリンク切れのときは、引用してある文章のキーワードによる検索をお願いします ) (引用終り) ってことね このスレの”定義!”です http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/math/1571400076/427
428: 現代数学の系譜 雑談 古典ガロア理論も読む ◆e.a0E5TtKE [] 2019/11/03(日) 10:20:52.63 ID:apiWSBWV >>424 補足 検索でヒットしたので、貼っておく P96程度なので、半日くらいで読むには適当と思うよ http://www.maths.qmul.ac.uk/~pjc/class_gps/cg.pdf Notes on Classical Groups Peter J. Cameron School of Mathematical Sciences Queen Mary and Westfield College London E1 4NS U.K. These notes are the content of an M.Sc. course I gave at Queen Mary and Westfield College, London, in January?March 2000. 1. Fields and vector spaces 2. Linear and projective groups 3. Polarities and forms 4. Symplectic groups 5. Unitary groups 6. Orthogonal groups 7. Klein correspondence and triality 8. Further topics A short bibliography on classical groups http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/math/1571400076/428
429: 現代数学の系譜 雑談 古典ガロア理論も読む ◆e.a0E5TtKE [] 2019/11/03(日) 10:27:57.91 ID:apiWSBWV >>428 追加 教員を目指す人もいると思うので https://www1.gifu-u.ac.jp/~math/gifumathj/2011-1-13.pdf 岐阜数学教育研究 2011, Vol. 10, 119-127 変換群の考え方による中学校・高校における平面幾何の構成 佐治健太郎1 1岐阜大学教育学部 <キーワード>ユークリッド群, 平面幾何学, 三角形の内角の和, 三角形の合同 (抜粋) 1. 序 著者は 2008 年から数年間, 小中高校教員を 目指す大学生向けに幾何学を講義している。 その中で「ユークリッド幾何学」という言葉 に対して必要以上の畏怖を感じている学生を 少なからず目にした。その原因の一つとして ユークリッド幾何学という単語にユークリッ ド原論にそって5つの公準から積み上げてい くという形でのみ触れていることが考えられ る。ユークリッド原論のユークリッド幾何学 は一つの数学体系としてまとまっており, 公理 から一つ一つ積み上げていく論理の構成や数 学の厳格さを学ぶには非常に優れているが, 議 論が複雑であり, 曖昧な部分も多く, 難しい。 中学校でも学習するようにユークリッド幾何 学はありふれたもので, 特に不思議さや難し さ・畏怖を感じるものではないが, このような 経験により教員が必要以上の畏怖を抱くのは 好ましくない。 そこで, 著者は実数の性質・群論や線形代 数・距離空間等の基礎概念を修得済みである 学生(岐阜大学教育学部3年生)に対してク ライン流の「群が作用する集合に対して, そ の作用で不変な性質を研究するのが幾何学で ある。」との立場からユークリッド幾何学を 「ユークリッド群が作用する座標平面に対し て, その作用で不変な性質を研究するもので ある。」との文脈で構成し, 中学校・高校で 習う幾何学の定理をこの立場で証明してみせ るという講義を, 双曲幾何学を導入するため の前段階として2回ほどかけて行った。大学 の講義は通常, 先に進んでいくので, 復習をす ることはあるにせよ, 習ったことを用いて中 学校の学習内容まで「戻る」ことは少ないが, 学生達は「新鮮だった」,「代数との関連性が わかった」や「中学校の学習内容と高校の学 習内容がつながった」等の感想を述べており, 一定の効果があったと考えられる。 http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/math/1571400076/429
446: 現代数学の系譜 雑談 古典ガロア理論も読む ◆e.a0E5TtKE [] 2019/11/03(日) 21:50:03.91 ID:apiWSBWV 祝 甘利俊一先生、文化勲章受章おめでとうございます(^^ ノーベル賞 吉野彰氏とならんでの受賞です https://www.jiji.com/jc/article?k=2019102900523&g=pol 時事ドットコム 文化勲章受章者と文化功労者の業績 2019年10月29日11時57分 【文化勲章】 甘利 俊一氏(あまり・しゅんいち)東京大名誉教授。世界に先駆けて情報幾何学を創始するとともに、神経回路網理論研究でも数多くの卓越した業績を挙げた。計算論的神経科学や数理工学の発展に貢献。11年瑞宝中綬章。東京都出身。83歳。 吉野 彰氏(よしの・あきら)旭化成名誉フェロー。電気自動車などに欠かせない小型・軽量で高出力の充電式電池であるリチウムイオン電池の基本構造を確立した。04年紫綬褒章。18年日本国際賞。19年欧州発明家賞(非欧州諸国部門)。大阪府出身。71歳。 https://twitter.com/hashtag/%E7%94%98%E5%88%A9%E4%BF%8A%E4%B8%80 とね @ktonegaw 10月29日 その他とねさんが講談社ブルーバックスをリツイートしました 甘利先生、文化勲章 受賞おめでとうございます。 #甘利俊一 #文化勲章 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%94%98%E5%88%A9%E4%BF%8A%E4%B8%80 甘利俊一 甘利 俊一(あまり しゅんいち、1936年1月3日[1] - )は、日本の神経科学者、計算論的神経科学研究者。情報幾何学の創始者でもある。 独立行政法人理化学研究所脳科学総合研究センター特別顧問・公立はこだて未来大学客員教授、東京大学名誉教授。 https://researchmap.jp/read0080427/?lang=japanese 甘利 俊一 学歴 - 1963年 東京大学 応用物理学 - 1958年 東京大学 工学部 応用物理 https://twitter.com/5chan_nel (5ch newer account) http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/math/1571400076/446
447: 現代数学の系譜 雑談 古典ガロア理論も読む ◆e.a0E5TtKE [] 2019/11/03(日) 21:51:19.24 ID:apiWSBWV >>446 追加 情報幾何の生い立ち 甘利 俊一 https://www.jstage.jst.go.jp/article/bjsiam/11/3/11_KJ00005768851/_pdf 応用数理 2001 フォーラム 応用数理の遊歩道(26) 情報幾何の生い立ち 甘利 俊一 1 情報幾何の始まるまで 私にとっては,情報幾何は大学院修士課程の2 年のときに始まる.大学院に入ったころは,独学 でSchoutenの微分幾何の本(Ricci Calculus), van der Waerden の Modern Algebra,それに LefschetzのAlgebraic Topologyを読んでいた. 分からなくなると先輩の伊理正夫氏にしつこく聞 いたものである.しかし,講義の単位もある程度 は取らないといけない.こうして出席したのが, 統計学輪講であった.ここで,若き竹内啓氏が, 折しも出版されたKullbackのInformation and Statisticsの紹介を始めた.そこでは二つの確率 分布の間にかの有名なKLダイバージェンスとい う擬距離が提案されている.ところで,二つの分 布が近いときには,これはFisherの情報行列を 用いた2次形式で表せる.これはリーマン計量で はないかと言ったのが森口繁一教授であった. これは実はRaoのアイディアである.Raoは, 統計学の基礎として,リーマン空間の重要性に気 が付いた.その論文は,CulcattaJournalof Mathematicsに1945年に発表された.後に Cramer?Rao の定理と呼ばれる統計学の基本定 理もこの同じ論文に書かれている. 私は,この輪講のレポートとして,正規分布の なす2次元の空間を取り上げ,リーマン計量(Fi? sher 情報行列)を計算してみた.また,測地線や 曲率を計算した.程よい演習問題である.ところ が,これが負の定曲率空間,すなわちボヤイとロ バチェフスキーの考えた非ユークリッド空間にな るのを知って,いたく感激した.このきれいな構 造の背後にあるものはなんだろう.また,確率分 布族の曲率は,統計学にとってどのような役割を 担っているのだろうか. それ以後,私は多くの人にこの話をした.これ が刺激となって吉沢正氏や滝山竜三氏の仕事が生 まれた,しかし自分では満足な仕事は何もできな かった. つづく http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/math/1571400076/447
448: 現代数学の系譜 雑談 古典ガロア理論も読む ◆e.a0E5TtKE [] 2019/11/03(日) 21:54:17.38 ID:apiWSBWV >>447 つづき 2 情報幾何を目指して ところが,1977年ごろであったろうか,岸本 一男氏が私のところにやってきて,先生の言って いる曲率云々の話が,統計学の論文にあります, というのである.これがEfronの統計曲率の論 文であった.これは難解な論文で,読むのにたい へん苦労した.たとえば,スコア法などという術 語が現れるが,統計を知らない私には何のことか わからない.しかし,この論文が本筋をついてい ること,さらにその付録にあるDawidの討論な どが参考になり,本格的に情報幾何の建設を目指 してみようという気になった, とりあえず,Efronの話 を一般的な幾何学の枠組みで基礎付けること,そ れには通常のリーマン空聞では駄目で,二つの接 続(もっと一般にアルファ接続)という新しい概念 が必要であること,さらにこれが微妙に双対的な関 係を有していることに気がついた.この話を統計の 人に聞いてもらおうと,東大の奥野忠一教授の研 究室で輪講をさせてもらった。そこに現れたのが 竹内啓氏である.こういう本格的な話は,私でな いとその真贋を鑑定できない,大体微分幾何は役 にたたないことになっている,とのたまうのである. 君子は豹変するという.氏の判定は,これはよ い,早速数学会で発表しなさい,というものであ った.こうして,数学会で発表し,つづいて統計 的推定の高次の漸近理論を,公文雅之君の協力を 得て,微分幾何の枠組みで作っていったのであっ た.このころ,竹内啓氏が統計学の大御所Sir Coxを日本に招待した.日本の統計を世界に知 らしめる良い機会であるというのである.私も Coxの前で話すことになった.Coxは不思議そ うな顔をして,黙って私の講演を聞いていた. ところが,それから少ししてCoxから手紙が 舞い込んだ.お前の話は,統計のこれからの新し い発展方向を示しているのかもしれない.その意 義を世界的に検討する必要があるので, 一流の研究者を招いて,ロンドンで統計の微分幾何と題す るワークショップを開きたい.お前は必ずくるよ うにとのことである.金のまったくない私は困っ たのであるが,このときは文部省が理解して旅費 を出してくれた (引用終り) 以上 http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/math/1571400076/448
449: 現代数学の系譜 雑談 古典ガロア理論も読む ◆e.a0E5TtKE [] 2019/11/03(日) 21:59:32.66 ID:apiWSBWV >>447 補足 >大学院に入ったころは,独学 >でSchoutenの微分幾何の本(Ricci Calculus), >van der Waerden の Modern Algebra,それに >LefschetzのAlgebraic Topologyを読んでいた. >私は,この輪講のレポートとして,正規分布の >なす2次元の空間を取り上げ,リーマン計量(Fi? >sher 情報行列)を計算してみた.また,測地線や >曲率を計算した.程よい演習問題である.ところ >が,これが負の定曲率空間,すなわちボヤイとロ >バチェフスキーの考えた非ユークリッド空間にな >るのを知って,いたく感激した. 情報幾何なんじゃらほい だったけど リーマン計量と関係していたのか?(^^ 「独学 でSchoutenの微分幾何の本(Ricci Calculus), van der Waerden の Modern Algebra,それに LefschetzのAlgebraic Topologyを読んでいた.」 が役にたっているよね 絶対に(^^; http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/math/1571400076/449
450: 現代数学の系譜 雑談 古典ガロア理論も読む ◆e.a0E5TtKE [] 2019/11/03(日) 22:02:08.22 ID:apiWSBWV >>444 なんだよ コテ付けていたのに、無視されるだけと知って、サルに戻ったのか? だが、同じだよ サルは無視だよ http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/math/1571400076/450
451: 現代数学の系譜 雑談 古典ガロア理論も読む ◆e.a0E5TtKE [] 2019/11/03(日) 22:13:06.25 ID:apiWSBWV (>>446) 甘利 俊一 学歴 - 1963年 東京大学 応用物理学 - 1958年 東京大学 工学部 応用物理 (>>447) 私にとっては,情報幾何は大学院修士課程の2 年のときに始まる.大学院に入ったころは,独学 でSchoutenの微分幾何の本(Ricci Calculus), van der Waerden の Modern Algebra,それに LefschetzのAlgebraic Topologyを読んでいた. 分からなくなると先輩の伊理正夫氏にしつこく聞 いたものである.しかし,講義の単位もある程度 は取らないといけない.こうして出席したのが, 統計学輪講であった.ここで,若き竹内啓氏が, 折しも出版されたKullbackのInformation and Statisticsの紹介を始めた.そこでは二つの確率 分布の間にかの有名なKLダイバージェンスとい う擬距離が提案されている.ところで,二つの分 布が近いときには,これはFisherの情報行列を 用いた2次形式で表せる.これはリーマン計量で はないかと言ったのが森口繁一教授であった. (引用終り) 工学から見て、数学は、物理や化学と同列なのよ まあ、教養ですよ おサルは数学科らしいけど リーマン幾何や 負の定曲率空間の研究が、修論テーマらしいな だが、当時の甘利俊一先生 (東京大学 工学部 応用物理の独学) の方が、レベルが上だったろうかねー van der Waerden の Modern Algebra LefschetzのAlgebraic Topology Schoutenの微分幾何の本(Ricci Calculus) 別に数学科の独占でもあるまい 甘利先生 修士課程の2年というから、1960年ころだろうな いま、2019年だよね http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/math/1571400076/451
452: 現代数学の系譜 雑談 古典ガロア理論も読む ◆e.a0E5TtKE [] 2019/11/03(日) 23:01:33.45 ID:apiWSBWV >>430 >にしてはpsl2がp1にtransitiveに作用するのかとかには興味もつんだな。 >その解決方が考えるではなくググるわけか。 >数学の真逆の解決方だなw おれも笑えるわ あんた、数学プロ(数学研究で稼ぐ)じゃないよね おっちゃんがさ、自分で計算するとかで 手計算で、開平方やるって自慢してたけど、同じだな オイラーやガウスじゃなんだろ? GAPでも、Mathematicaでも、エクセルでも使えば良いんじゃ無い? あるいは、Paysonでも 検索はその類いだよ 考えるが、手計算で、開平方ね まあ、それも決して否定はしないが それで留まったなら・・ ガウスのようにはじめよ すぐ、ガウスでないことに気付く だったら、GAPも、Mathematicaも、Paysonも、エクセルも、検索も全部使えってことよ それでようやく、 ガウスの偉大さに気付くだろうさ http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/math/1571400076/452
453: 現代数学の系譜 雑談 古典ガロア理論も読む ◆e.a0E5TtKE [] 2019/11/03(日) 23:05:06.65 ID:apiWSBWV >>452 訂正 Payson ↓ Python な(下記) https://docs.python.org/ja/3/library/math.html Python 標準ライブラリ ≫ 数値と数学モジュール math --- 数学関数 http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/math/1571400076/453
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