ひびき高等学園(元戸畑中央高校) (569レス)
上下前次1-新
114: 2017/02/21(火)05:58 ID:BY7DAcLx0(7/12) AAS
「なあアイジャ」その声は老いていた。だが老いて尚、研ぎ澄まされた、鋭い声。老いた声の主は、鋭い。俺は言葉を返す。「なんだ」
「おぬしが……あの娘に近寄って良い事はない」と、髭を弄びながら言った。彼は俺の師だった。今は占い師をしていると聞く。
俺が口が下手であるのは物心つく前、元々何も話せなかったところをこの当時、五十を過ぎていた堅物の男に拾われたからだと、俺を知る人間は口を揃えて言う。
紛れもない、俺の師だった。もう齢七十近い。白髪をうなじで束ねている厳格な老人だ。
都は賑わっている。商人達の声が飛び交う表通りから、ミアがおそるおそる路地裏から様子を見ている。表情が僅かなこわばっていた。
俺が声をかけると、僅かに安心したような、機嫌の良い柔らかな表情になる。
俺や師と違い、ゲンキンなものだ。長生きするだろうか。体の疲れのせいか、雑念が過ぎる。いや、疲れたのは心か。
省11
上下前次1-新書関写板覧索設栞歴
あと 455 レスあります
スレ情報 赤レス抽出 画像レス抽出 歴の未読スレ AAサムネイル
ぬこの手 ぬこTOP 0.012s