見滝原に微笑む刹那(まど☆マギ×ネギま!) (685レス)
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640: mita刹◆JEc8QismHg [saga] 2018/04/20(金)04:11 ID:9QFqa/Py0(3/9) AAS
「分かる、ネギせんせーもアスナさんも、そんな事は望まない。
ヒーローらしく精一杯戦って他のみんなを救おうとする、って。
だから………」

「だから、陰ながらお前らが手を汚して、
お前らが裏設定になって綺麗な物語を完成させる、ってか?」
「私は、その心算だよ長谷川さん」

澄んだ瞳で見据えられ、千雨は息を飲む。

「長谷川さん、お見事な差配でした。
のどかは、性格的に相当な心証が無ければクラスメイトの心は覗かない。
省21
641: mita刹◆JEc8QismHg [saga] 2018/04/20(金)04:12 ID:9QFqa/Py0(4/9) AAS
「長谷川さん、朝倉さん、お願いだからここは諦めて、
そして、私達に協力して」

「そうです、お二人の力は是非にも必要なんです。
あなた達だってネギ先生、アスナさんの幸せを願い事に代わりは無い筈。
アスナさんがずっと一緒にいてくれるならば、
プランの上でも、ネギ先生にとっても私達にとっても、
そのメリットは計り知れないです。
アスナさんの事、ネギ先生の事なのです。
メリット、等と言う無粋な言葉は本来は必要ない筈ですよ長谷川さん」
省14
642: mita刹◆JEc8QismHg [saga] 2018/04/20(金)04:14 ID:9QFqa/Py0(5/9) AAS
「だから、何時か、私は何時か、
ネギせんせーの心を手に入れるために、誰かさんと、
多分、色んな人と戦わなければいけなくなる。
それだと絶対、アスナさんとは対等に戦わなければいけない。
アスナさんが欠けたら、アスナさんがいなくなったら、
私は心の中にしかいない人と戦わなければいけなくなる。
それは、一番厳しくて辛い恋愛小説だから………。
そうでなくても、今のネギせんせーからアスナさんを奪うなんて、
そんなお話、そんなネギせんせー、私は見たくないっ!!!」
省20
643: mita刹◆JEc8QismHg [saga] 2018/04/20(金)04:17 ID:9QFqa/Py0(6/9) AAS
「ああ、だからあいつには、ふざけるな、
てめぇが抜けた後の事迄押し付けんじゃねぇって
怒鳴りつけてやったけどな」

「それでも、やらなければならないんです」

夕映が言い、千雨と睨み合う。

「改めて魔法世界崩壊の危機、それを回避する為、
そしてアスナさんの、ネギ先生の幸せを両立させる唯一の手段。
魔法少女と言うアダムのリンゴの導入と言う異常事態を前にしては、
危険を冒してでも我々の様に尖った意志と能力を貫かなければならない」
省17
644: mita刹◆JEc8QismHg [saga] 2018/04/20(金)04:21 ID:9QFqa/Py0(7/9) AAS
「アスナさんがいない、アスナさんがいなくなったネギ先生。
その事に耐えられないのは私です。
ですから、鹿目まどかさん、
そして、今後数多の魔法少女の犠牲、負担を承知で、
私はアスナさんをこの世界に呼び戻す。
この世界でネギ先生と私達と一緒の人生を全うしてもらう。
そうあって欲しいから私はそうするのです」

「どうしてもかよ」

「その通りです、私達の手には、
省17
645: mita刹◆JEc8QismHg [saga] 2018/04/20(金)04:23 ID:9QFqa/Py0(8/9) AAS
「………買い被り過ぎなんだよ………」

下を向いた千雨が、ぽつりと吐き出した。

「私だって見て来たんだよ、神楽坂とネギ先生、
それに、近衛に桜咲。
あそこから神楽坂が抜けて、その後どうするんだよ?
又、上手く距離を取りながらネギ先生が一人で行き過ぎない様に、
只でさえ難しいガキだってのに、神楽坂までいなくなって。
何だよ、それ。随分、私の事を買い被ってくれた。
いや、頼まれもしないのに、今更他人の振りも出来ない、
省11
646
(1): mita刹◆JEc8QismHg [saga] 2018/04/20(金)04:31 ID:9QFqa/Py0(9/9) AAS
千雨の足が、ふらっ、と、前に出た、
のか否か、千雨自身の記憶は定かではない。
その記憶が鮮明に戻るのは、夕映が左手の練習杖を振るった時からだった。

「風楯っ!!」

果たして、夕映は明後日の方向に魔法防壁を張り、
爆発音と共に周囲が白煙に包まれた。

「白き雷っ!!」

更に、夕映が攻撃魔法を展開するが、
千雨達に届く気配は全く無い。
省14
647: mita刹◆JEc8QismHg [saga] 2018/04/21(土)22:35 ID:LSWEkX6H0(1/12) AAS
それでは今回の投下、入ります。

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>>646

ーーーーーーーー

「おっとおっ!」
省20
648: mita刹◆JEc8QismHg [saga] 2018/04/21(土)22:39 ID:LSWEkX6H0(2/12) AAS
「ウエンテッ(風よっ)!!」

夕映が杖を振り、周囲に風が巻く。

「白き雷!!」

次の瞬間、美国織莉子は自分を狙った電撃をすすすっと交わし、
それに合わせる様にのどかが動く。

「!?」
省14
649: mita刹◆JEc8QismHg [saga] 2018/04/21(土)22:41 ID:LSWEkX6H0(3/12) AAS
「のどかっ!!」

余った爪の勢いで、のどかの左腕の流血が増加する。

「風楯っ!!」

そして、夕映の張った防壁がキリカの左の爪を弾き返す。

「このっ!」
省8
650: mita刹◆JEc8QismHg [saga] 2018/04/21(土)22:43 ID:LSWEkX6H0(4/12) AAS
「?」

そして、夕映は気付く。
織莉子の視線が明後日を向き、
そちらの木陰に向けて大量の水晶球を放っていた。

「………!?」
「援軍みたいね」

織莉子が言った時には、頭に横長の角を持つ少女「環」が木陰を飛び出し、
そのドラゴン的外見と体質を持った少女は、
急遽本当にドラゴンになろうとした
省19
651: mita刹◆JEc8QismHg [saga] 2018/04/21(土)22:46 ID:LSWEkX6H0(5/12) AAS
「どうやら、マギカであってすら、余り腕力には恵まれていないらしいな」

そんな声を聞きながら、
ほむらは左手に握った軍用サバイバルナイフも加えて
ガチガチガチとデッキブラシの柄を受け止める。

きりきりきりと歯噛みしながら
辛うじてそれを成功させているほむらだったが、冗談ではない。
使っているのは素人でも武器は間違いなく玄人。
あの勢いで打ち下ろしたら
デッキブラシの方が真っ二つになっている位置関係の筈が、
省16
652: mita刹◆JEc8QismHg [saga] 2018/04/21(土)22:47 ID:LSWEkX6H0(6/12) AAS
ーーーーーーーー

「ティロ・フィナーレッ!!!」

ひなた荘上空で、砲弾が分厚い砂壁を粉砕する。
巴マミが肩にかけていた単発の大砲が消滅する。
その時には、柏手と共にマミの周囲に展開されたマスケット銃の一群が
マミの周囲を回転しながら発砲し、
フェイト・アーウェルンクスの放つ石針を砕きながら消滅する。
空中ですれ違った二人が一度屋根に着地し、
双方の遠距離攻撃を交わしながら地面へと降下する。
省15
653: mita刹◆JEc8QismHg [saga] 2018/04/21(土)22:53 ID:LSWEkX6H0(7/12) AAS
ーーーーーーーー

「おいおい………っ!」

佐倉杏子の口からは、乾いた笑いも出なかった。
近くの空中で、フェイトが石針を、石剣を放ち、
マミがそれを交わし、使い捨て魔法で呼び出すマスケット銃で撃ち砕き、
フェイトが飛んで来るマスケットの銃弾を交わしながら
双方ひなた荘の館から館、茶屋、樹上、あちらこちらへ跳躍する。
そして、マスケットと石剣でガン、ギン、ガン、と撃ち合い砕き合いながら
双方ヒット無しで殴り合い、
省15
654: mita刹◆JEc8QismHg [saga] 2018/04/21(土)22:55 ID:LSWEkX6H0(8/12) AAS
「その大槍でうちの動きに付いて来る事が出来る、
いいですなぁ、もっともっとうちの事楽しませておくれやすぅ」
「戦闘狂かようぜえっ!!」

元々自覚的な功利主義者の杏子にとって、
最も面倒臭いタイプに絡まれた面倒がひたすら鬱陶しい。
もっとも、只の功利主義者だけなら
そもそもここにいない事はこの際無視している。

「小太刀の二刀流、ってのがアレだが、
てめぇも神鳴流かよ。
省18
655: mita刹◆JEc8QismHg [saga] 2018/04/21(土)22:57 ID:LSWEkX6H0(9/12) AAS
「ええですなぁ、まだまだ及ばんけど久しぶりになかなかの手応えや。
あの人かもてくれへんからうちもうたまらんさかい、
もっともっと楽しませておくれやすぅ」
「本気で、うぜぇ………」

杏子が次々繰り出す槍の高速刺突を、
何処ぞのダンスボーカルユニットを一人でやってる様な残像を残しながら、
色白の京女の頬をピンクに染め唇の端から液体を垂らして
ひょいひょい交わしている月詠を前に、
佐倉杏子は、右手の小太刀の柄頭を腹から下に押し付ける様な姿勢で
省24
656: mita刹◆JEc8QismHg [saga] 2018/04/21(土)23:04 ID:LSWEkX6H0(10/12) AAS
ーーーーーーーー

「このっ!」

さやかが放った剣の一群が、
地面から突き出した木の根にドガガガッと突き刺さる。
その木の根を飛び越えてさやかに向かった炎の塊を、
さやかは剣を振るって牽制する。

「あっつっつっつっつっ!!!」

そして、自分の周囲で着火する空気を二刀流の剣で振り払いながら、
さやかはその大元である「焔」に向けて駆け出す。
省10
657: mita刹◆JEc8QismHg [saga] 2018/04/21(土)23:05 ID:LSWEkX6H0(11/12) AAS
「大体、なんであたしが二対一なのよっ!?」
「貴様如き私達で十分と言う事だ」
「………まあ、理解は出張る、けどさあっ!!!」

宇を舞う黄色い先輩が
ドンドンドンドンドンと巨大なマスケットを上空へと発砲し、
空から降り注ぐでっかい石柱が砕け散り、
更に巨大なマスケットと言うかなんと言うか
大砲の一撃と共に大量の砂が爆散し
黄色い先輩のマスケットと学ラン白髪の石剣が
省8
658
(1): mita刹◆JEc8QismHg [saga] 2018/04/21(土)23:07 ID:LSWEkX6H0(12/12) AAS
「ふんっ!」

三節棍の何倍かも分からない多節棍が
じゃららーっと一つにまとまり、槍へと変化する。

「こっちの方は、少しは出来るのか?」
「ま、あのヒヨッコよりはな。
ついでに言っとけば、そこそこハングリーだし」

焔の言葉に、槍を担いだ杏子が言葉を反してニッと笑った。

「なんだ、へばってんのかよ?」
「だからー、にーたいいちだってーの。
省18
659: mita刹◆JEc8QismHg 2018/05/09(水)22:41 ID:lTpqgo6B0(1) AAS
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