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始末記
2017/07/15(土) 07:30:20
ID:7.L4Yce.O携(72/149)
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894: 始末記 [sage] 「王国はともかく、日本は西部には無関心ですよ。 それどころか弱体化を狙っている。 当分は手出ししてきませんよ。」 西部を縄張りとする新香港は、大陸の四方を拠点とする地球系独立都市としては最も脆弱だ。 事を秘密裏に処理したい米軍も城の中までは刺客を送り込めない。 「貴方の全てを頂戴させてもらいます。」 二発目の銃弾で侯爵の息の根を止めた。 館の奥では、侯爵の夫人や侍女達がワイトに群がられて死んでいた。 さらに奥の部屋では、唯一の生き残りである侯爵家長女のエルナが怯えて蹲っていた。 「これは姫君。 ご無事で何よりでした。 ワイト達は融通が利かないから貴女まで殺したのではとヒヤヒヤしておりました。」 「わ、私をどうする気なの?」 怯える姫に嗜虐心をそそられるが、今は抑えないといけない。 「エルナ姫には私と結婚して頂きます。」 その言葉にエルナは卒倒して倒れた。 町の者達は城内や関所で何らかの騒動が起きたのは知っていたが、解放軍の兵士が扮する城の兵士達が、帝国軍残党と説明してまわった。 城の人間が丸々入れ代わったことの辻褄合わせには苦労することとなった。 城の中で流行り病が発生し、遺体を焼却して荼毘に付したとの苦肉の発表まで行われた。 それでも納得しない、特に城に勤めていた人間達の家族は密かに口を封じられていった。 農奴達には自分達の耕していた農園や家畜を育てていた牧場が分配された。 身分も侯爵家の私財を投じられて平民になっていた。 全ては病床のホラティウス侯爵に代わり、執務を取り始めた令嬢の婚約者アレプレヒトが政務官として発布した結果だった。 順調にホラティウス侯爵領が変わっていった。 「いや、変わりすぎだろ。」 この領内は『サークル』の息が掛かっていた領地である。 当然、連絡役のメンバーが領内に居住していた。 侯爵家直営で運営されていた里谷実験農場の主里谷孝則は、ホラティウス城に探りを入れるとともに総督府への通報を行った。 ホラティウス侯爵領 里谷実験農場 里谷実験農場の主里谷孝則は、ホラティウス侯爵領をはじめとする近隣の『サークル』の息が掛かった領地な依頼に合わせて、適した農作物の研究並びに改良を行っていた。 里谷自身も侯爵領の顧問として、内政に口出しできる地位を得ていた。 しかし、この数日、ホラティウス城との連絡が断たれている。 城下町の住民の話によると、城内で砲撃や銃声、悲鳴が聞こえたと言う。 城門は固く閉ざされ、内部は伺うことが出来ない。 城壁に姿を見せる兵士達はこちらの問いに答えず、沈黙を守っている。 「里谷殿、お気持ちは嬉しいが・・・ やはりまずいのではなかろうか?」 巡回に出て、城にいなかった騎士の一人、エドガーが不安そうに声を掛けてくる。 彼と数十人の騎士や兵士達は何れも領内の警備やモンスター退治で、城にいなかった者達である。 彼等の問い掛けに数度、城門が開いたが、城内に入った彼等とも瞬く間に連絡が取れなくなった。 裕福なホラティウス侯爵領は約八百人の騎士や兵士を私兵として養っている。 その内の四割近くが既に行方不明、或いは死体で発見されていたのだ。 領の境を守る砦に残存の私兵軍が集結し、エドガー率いる巡回隊は里谷実験農場を頼って身を寄せていたのだ。 「総督府にも通報したが、未だに連絡は無い。 我々が事態の打開をはかる必要がある。」 「いや、余計なことしてゴブリンの巣を突つく行為にならないかな・・・」 日本風に言うと、藪蛇をつつくと言う意味らしい。 「領の境を越えようとした伝令は全て始末されていた。 遠方に連絡を取れる道具を持つそなた達だけが頼りなのだから、何かあったら困るのだ。」 エドガーの任務は里谷を護ることにある。 城内の異常を探る為、怪しまれないよう馬車で接近し、兵士達に虎の子のドローンを運ばせた。 里谷が用意したのは、民間用の空中撮影を可能とするドローンだった。 里谷自身が操縦するドローンは、4つのプロペラを回しながら、城壁を越えて、ホラティウス城に侵入する。 ローター音に気がついた城壁の兵士達がドローンを指差し、騒ぎ始める。 幾人かの兵が、ドローンに向けて銃口を向けて発砲し、ドローンを撃墜した。 「あわわ、やばい、逃げるぞ!!」 「だからマズイと言ったのに!?」 馬車を走らせ、郊外にある里谷実験農場に彼等は逃げ込む。 「お早いお帰りで」 少し嫌みを含んだ挨拶で出迎えたのは、武装警備員の新城だった。 里谷並びに実験農場の警備で、業界二位の警備会社の社員である新城達三名がこのホラティウス侯爵領に派遣されていた。 「城から敵対行動を取られた!! 砦に連絡をしてくれ。」 武装警備員の一人が無線機を持って砦に詰めている。 http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/movie/4152/1079384805/894
王国はともかく日本は西部には無関心ですよ それどころか弱体化を狙っている 当分は手出ししてきませんよ 西部を縄張りとする新香港は大陸の四方を拠点とする地球系独立都市としては最も脆弱だ 事を秘密裏に処理したい米軍も城の中までは刺客を送り込めない 貴方の全てを頂戴させてもらいます 二発目の銃弾で侯爵の息の根を止めた 館の奥では侯爵の夫人や侍女達がワイトに群がられて死んでいた さらに奥の部屋では唯一の生き残りである侯爵家長女のエルナが怯えてっていた これは姫君 ご無事で何よりでした ワイト達は融通が利かないから貴女まで殺したのではとヒヤヒヤしておりました わ私をどうする気なの? 怯える姫に虐心をそそられるが今は抑えないといけない エルナ姫には私と結婚して頂きます その言葉にエルナは卒倒して倒れた 町の者達は城内や関所で何らかの騒動が起きたのは知っていたが解放軍の兵士が扮する城の兵士達が帝国軍残党と説明してまわった 城の人間が丸入れ代わったことの辻合わせには苦労することとなった 城の中で流行り病が発生し遺体を焼却して毘に付したとの苦肉の発表まで行われた それでも納得しない特に城に勤めていた人間達の家族は密かに口を封じられていった 農奴達には自分達の耕していた農園や家畜を育てていた牧場が分配された 身分も侯爵家の私財を投じられて平民になっていた 全ては病床のホラティウス侯爵に代わり執務を取り始めた令嬢の婚約者アレプレヒトが政務官として発布した結果だった 順調にホラティウス侯爵領が変わっていった いや変わりすぎだろ この領内はサークルの息が掛かっていた領地である 当然連絡役のメンバーが領内に居住していた 侯爵家直営で運営されていた里谷実験農場の主里谷孝則はホラティウス城に探りを入れるとともに総督府への通報を行った ホラティウス侯爵領 里谷実験農場 里谷実験農場の主里谷孝則はホラティウス侯爵領をはじめとする近隣のサークルの息が掛かった領地な依頼に合わせて適した農作物の研究並びに改良を行っていた 里谷自身も侯爵領の顧問として内政に口出しできる地位を得ていた しかしこの数日ホラティウス城との連絡が断たれている 城下町の住民の話によると城内で砲撃や銃声悲鳴が聞こえたと言う 城門は固く閉ざされ内部は伺うことが出来ない 城壁に姿を見せる兵士達はこちらの問いに答えず沈黙を守っている 里谷殿お気持ちは嬉しいが やはりまずいのではなかろうか? 巡回に出て城にいなかった騎士の一人エドガーが不安そうに声を掛けてくる 彼と数十人の騎士や兵士達は何れも領内の警備やモンスター退治で城にいなかった者達である 彼等の問い掛けに数度城門が開いたが城内に入った彼等とも瞬く間に連絡が取れなくなった 裕福なホラティウス侯爵領は約八百人の騎士や兵士を私兵として養っている その内の四割近くが既に行方不明或いは死体で発見されていたのだ 領の境を守る砦に残存の私兵軍が集結しエドガー率いる巡回隊は里谷実験農場を頼って身を寄せていたのだ 総督府にも通報したが未だに連絡は無い 我が事態の打開をはかる必要がある いや余計なことしてゴブリンの巣を突つく行為にならないかな 日本風に言うと蛇をつつくと言う意味らしい 領の境を越えようとした伝令は全て始末されていた 遠方に連絡を取れる道具を持つそなた達だけが頼りなのだから何かあったら困るのだ エドガーの任務は里谷を護ることにある 城内の異常を探る為怪しまれないよう馬車で接近し兵士達に虎の子のドローンを運ばせた 里谷が用意したのは民間用の空中撮影を可能とするドローンだった 里谷自身が操縦するドローンは4つのプロペラを回しながら城壁を越えてホラティウス城に侵入する ローター音に気がついた城壁の兵士達がドローンを指差し騒ぎ始める 幾人かの兵がドローンに向けて銃口を向けて発砲しドローンを撃墜した あわわやばい逃げるぞ!! だからマズイと言ったのに!? 馬車を走らせ郊外にある里谷実験農場に彼等は逃げ込む お早いお帰りで 少し嫌みを含んだ挨拶で出迎えたのは武装警備員の新城だった 里谷並びに実験農場の警備で業界二位の警備会社の社員である新城達三名がこのホラティウス侯爵領に派遣されていた 城から敵対行動を取られた!! 砦に連絡をしてくれ 武装警備員の一人が無線機を持って砦に詰めている
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