SSスレ (980レス)
1-

350
(1): 名無し三等兵@F世界 2004/09/07(火) 17:38 ID:2aCdNJ8k(1/6)調 AAS
ここで質問。
アルクアイという人物はこれまでの言動から察するにレイシズム(差別主義者)なのか?
351
(1): F猿 (BfxcIQ32) 2004/09/07(火) 19:12 ID:imAIk9NE(63/144)調 AAS
おお!御感想、御意見ありがとうございます。
反響が大きくて嬉しいです。
>345さん
バルト帝国の地域は地球に置き換えればカザフスタン周辺〜ロシア連邦西部です。
バルトが何故オズインを攻めたか、については本編で明らかにします。

>346さん
色気、萌えっすか・・・。
たぶん外交編初期が終わったらしばらく息抜き編(別名:伏線貼り編)
に突入すると思います。
息抜き話は大好きなんで絶対入れまっせ。

>349参考になるサイトかと思ったら・・・爆笑。

>350さん
アルクアイは差別主義者というより功利主義者です。
利用できるもの(奴隷)は利用する。
だから逆に言えば利用できれば奴隷でもエルフでも重用しますし、
使えなければ人間でも切り捨てます。

次回は明日か明後日になると思います。
352
(1): 名無し三等兵@F世界 2004/09/07(火) 20:50 ID:uTCaLTh6(1/2)調 AAS
ファンタジーというとちょっと違うかもしれませんがこんなゲームが発売されていたよう。

PS2 THE お姉チャンバラ 2000円

買って今プレイしているのだがシステムがしっかり作りこまれていてもの凄く面白い。
いつか萌え及び色気を出すのならこんなキャラを登場させてくれることを願います。
身軽な体を生かして主人公の女剣士がゾンビを次々と斬っていくのはヴァリスを彷彿とさせます。
F猿さんも暇があったらやってみることを是非ともお勧めします。
それが何かの参考にならんことを。
353: 名無し三等兵@F世界 2004/09/07(火) 21:17 ID:uTCaLTh6(2/2)調 AAS
>>351
次回の話が今からでも楽しみ。

>>352
これなら雑誌で知ってる。アテナがぴったり来るんじゃないか?
354: 2004/09/07(火) 21:33 ID:sK5bERZY(1)調 AAS
萌えを書くのならひとつアドバイス。
対象のキャラが誰かに好かれようととる行動は「萌え」じゃなくて「媚び」。
例えば、作ってくれたお弁当に描かれたハートマークは「媚び」、絆創膏を貼った指先が「萌え」。
そして、ハートマークは嫌がられ指の絆創膏にも気づいてもらえないのは「萌え萌え」だ!!
薄幸度は高いほどよい。いぢめていぢめていぢめ抜け。
355: 名無し三等兵@F世界 2004/09/08(水) 01:47 ID:izapzyUE(1)調 AAS
352を書いた者ですが、なにか余計な騒ぎを起こしちゃったようですね。
以後自重します。
失礼しました。
356: 名無し三等兵@F世界 2004/09/08(水) 23:07 ID:2aCdNJ8k(2/6)調 AAS
まあそんなにかしこまらなくてもいいんでないの?
それより続編が投下されるのは今日あたり、楽しみだ
357: 名無し三等兵@F世界 2004/09/09(木) 23:45 ID:h8aL5QAg(1)調 AAS
そもそもアジェントはどういった理由でなぜ機械を禁止するようになったのだろうか?
358
(1): F猿 (BfxcIQ32) 2004/09/10(金) 19:01 ID:imAIk9NE(64/144)調 AAS
遅くなりました!
ちなみにアジェントが機械を禁止する理由は宗教(アシェナ聖教)上の理由です。

というわけで投下開始します。
359: F猿 (BfxcIQ32) 2004/09/10(金) 19:02 ID:imAIk9NE(65/144)調 AAS
「奴隷を得るために召還・・・。」
赤羽は資料を見ながら呟いた。
「更には原理が良く分からない力だから元の世界に戻す方法もわからないとは。」
しかし言葉とは対照的に赤羽の顔はニヤリ、と笑っていた。
「まぁ、戦争をする理由を考えなくて済んだのだから、良しとしよう。」
彼は早くもバルト、オズイン、アジェント、小国群などがのった地図を手に入れていた。

赤羽佐世保地方隊司令
時代の変わり目には強力な指導者が現れると言うが彼はまさにそんな人物だろう。
彼は現在青島やその他有望若手が受けている高級幹部養成の発案者でもあった。
彼が陸、海、空問わず大量の若手自衛官の中から有望な人材を選び、特別な教育を施し、
特別に多くの任務につかせる。
しかしそれは海軍の他の幹部や陸軍、空軍から見れば赤羽が若手に閥を作っているようで余りよい気分はしなかった。
それはともかくとしてその有望な若手の中でも特に赤羽が期待しているのが青島であった。
その能力のみならず親が居ない、と言う境遇が彼に自分に近い物を感じさせたのもその原因だったかもしれない。
時は少し前に戻り、青島たちの話に戻る。
360: F猿 (BfxcIQ32) 2004/09/10(金) 19:04 ID:imAIk9NE(66/144)調 AAS
「つまり・・・僕達は元の世界に戻れない、ということ?」
「はい・・・申し訳ないのですが。」
青島は唖然として言った。
自分達が奴隷のために召還された、ということだけではなく、
召還のために使われた魔法はまだ原理を解明していない物だから戻す方法も分からない、というのだ。
「あの魔法は古代文明の唯一の遺跡に残っていた物なのです。
だからどうして言葉が通じるかすら、分かっていないんですよ。」
「古代文明?」
セフェティナの言葉に聞きなれない言葉を聴いて
「えっ?ああ、はい、古代文明です。
はるか昔に滅亡した、と言われている文明で、なんでも民衆一人一人が政治に参加できる、なんていう国がたくさんあったらしいです、勿論資料が嘘を書いているんでしょうけど。
笑っちゃいますよね、そんなことできるわけが無いのに。」
青島は思わず苦笑した。
361: F猿 (BfxcIQ32) 2004/09/10(金) 19:06 ID:imAIk9NE(67/144)調 AAS
「そしてその文明はそれから起こった大戦争で土を殺す光を出す魔法を使うようになって、
まるごと消え去ってしまったらしいです。」
青島の顔から苦笑が消えた。
「民主主義に・・・核兵器・・・。」
土を殺す光と言うのは間違いなく放射能のことだろう。
この世界のはるか昔にそれだけの文化、文明を持った国が幾つも存在していたと言うのだ。

「あ、青島さん?勿論こんな話ただの言い伝えですよ?」
「いや。」
「え?」
青島はセフェティナの言葉をはっきりと否定した。
「僕達の世界、日本でも民衆、いや国民一人ひとりが政治に参加する権利を持っているんだ。」
「ええ!?」
セフェティナが間抜けな声を出す。
「そ、そこまで驚かなくても・・・。」
「けど、けど、それでどうやって国が成り立っているんですか?」
「それは・・・。」
いつのまにか質問する側とされる側が変わってしまった。
青島はそう思いつつ必死に説明した、あまり納得してくれたようには見えなかったが、
文化背景が違いすぎるためしょうがないだろう。
362: F猿 (BfxcIQ32) 2004/09/10(金) 19:06 ID:imAIk9NE(68/144)調 AAS
「オッホン!」
「ひゃあ!」
「わあ!」
本題から話がそれ始めるとまた監視の女性自衛官が咳払いをした。
思わず彼女のほうを向く、・・・思ったより若い、陸自の・・・三尉?
「どうしたんですか?」
セフェティナが青島の顔を覗き込む。
「あ、いや。」

それからしばらく順調にアジェントの国情などを聞いていく内に
一つの疑問に青島はぶち当たった。
「そうだ・・・。」
「え?」
「セフェティナさんはこんなに向こう、アジェントのことを話してくれるけれど、裏切り行為にはならないの?」
「え?」
なるべく刺激しないように言った青島の言葉にセフェティナは逆に問い返した。
「なんでそれが裏切り行為になるんですか?」
「いや・・・けれど「こんごう」の時も向こうの攻撃を防いでくれたりしたし・・・。」

青島の言葉にセフェティナは笑って答えた。
「ああ、あれはラーヴィナ候の臣下のジファン相手だから良いんですよ。
私はアジェント国王の臣下ですから。裏切り行為にはなりません。」
「そういうもんなの?」
「はい、そういうもんなんです。」
「じゃあ、アジェントに帰ることになるのか?」
「え・・・?」
セフェティナは固まった。
363: F猿 (BfxcIQ32) 2004/09/10(金) 19:07 ID:imAIk9NE(69/144)調 AAS
そのままセフェティナは顔を赤らめていった。
「え、えと・・・あの・・・居て、欲しいですか?」
「えっ?」
ただ「帰っちゃうの?」程度の意味で言った青島は思いもよらぬ反応に彼もまた顔を赤くした。
「ウオッホン!」
「わっ!」
しかしその妙な雰囲気もすぐに後ろの自衛官によって崩されてしまった。
しかし二つ分かったことが彼にはあった。
一つは情報という物が余り重要視されていない世界であること。
もう一つは候達がかなり独立しているということであった。

話がバルト帝国の話に入るとセフェティナは更に興奮し始めた。
余程恨みでもあるのか思想上の違いでもあるのか(たぶん後者だろう)
いつもの態度に似合わず悪辣な言葉をならびたてていた。
「彼らの目的は絶対に世界征服です!」
「そ・・・そうなんだ。」
彼女の勢いに押されていたが青島の頭は冷静に物を考えていた。
バルト帝国の目的が本当に世界征服にあるとしたら、日本とは同盟関係になることはできないからだった。
364: F猿 (BfxcIQ32) 2004/09/10(金) 19:16 ID:imAIk9NE(70/144)調 AAS
投下終了です!
ご意見ご感想お待ちしております!
365: 名無し三等兵@F世界 2004/09/10(金) 19:38 ID:ZfVCAZuU(1/9)調 AAS
ご苦労様でした!!!
しかしセフェティナのバルトに対するこの態度・・・。
なんかますますダークエルフの登場によって青島争奪戦が起こることを願いたい。
366: 名無し三等兵@F世界 2004/09/10(金) 20:26 ID:ZfVCAZuU(2/9)調 AAS
またまたしつもーん。
>>358で宗教上の理由により機械を禁止ということは、FF10のエボンの教えを彷彿とさせるのだが。

「機械に頼りすぎた人間を罰するために"シン"は生まれた。ゆえに、みだりに機械を使ってはならない。人間が罪を部手償えば、"シン"は消え去る。」
という教えのもと、機械を使うことタブーとしている。
かといって、自然との共存を説いているのかどうかは不明。
かつて機械文明のザナルカンドと狂信的宗教信者のエボンに別れて抗争していたが、歴史上の多数の実例と同じように、狂信者が勝つ。
エボンの教えというものをでっちあげて、自分の支配に都合のよい戒律を押しつけるのはキリスト教の戒律と同じ。
エボンの教えとブリッツボールの娯楽で愚民を指導するのはローマの「パンとサーカス」と同じ。

これ見るとアジェントに共通してる部分が多い。
アシェナ聖教も自然との共存を説いているのかは不明。(ただエルフと人が共に普通に生活しているからその可能性は高い。ドワーフが迫害されるのは機械を作ったりしたから?ダークエルフは不明)
まずなにより機械文明のバルト帝国とアシェナ聖教の信者によって構成されるアジェント王国の対立。
アシェナの教えにより魔法使いという存在が特権を持っているように考えられる。(魔法原理主義?よって機械は魔法を原理としてきた彼らの特権を奪いかねない?)
アシェナの教えによる『アシェナの神の庇護を受けられない哀れな異世界人達を救い出す』という宣伝で民衆をコントロールし奴隷商売を正当化、ここもローマの奴隷制度と同じ。
これまでの話を読んだ上でこの様にに考えてみたが、いかがなものか?
367: 名無し三等兵@F世界 2004/09/10(金) 20:37 ID:ZfVCAZuU(3/9)調 AAS
古代文明があると書いてありましたよね。
もしかしてバルトの機械兵器というのはその文明の遺跡から発掘したものが原型になっているのではないんですか?
他に機械が認識されているということは誰かがそれを作ったことがあるということですよね?
368: 名無し三等兵@F世界 2004/09/10(金) 20:51 ID:ZfVCAZuU(4/9)調 AAS
乙カレー
うう〜〜〜んセフェティナが天然っ娘だぁ〜〜。
青島ともいい感じ〜♪♪♪
それはさてより次回を期待してます。
369: 名無し三等兵@F世界 2004/09/10(金) 21:00 ID:ZfVCAZuU(5/9)調 AAS
バルト帝国ってなんかセガのゲーム、パンツァードラグーンシリーズの帝國に似てる。
この國も旧世紀の遺跡から兵器を発掘、人類を脅かす多数の巨大生物を撃退し瞬く間に一大国家となった。
370
(1): 名無し三等兵@F世界 2004/09/10(金) 21:19 ID:ZfVCAZuU(6/9)調 AAS
自衛隊=正義物でいくのですよね
腹黒そうな赤羽がこれからどのように動くのかが気になります
下手すると最悪の事態になりかねないし
371: 2004/09/10(金) 21:20 ID:8Cz/jxg2(1)調 AAS
翻訳魔法も万能じゃないみたいだな。
”土を殺す光”=”放射能”が直訳されていないし
青島の「じゃあ、アジェントに帰ることになるのか?」という言葉のニュアンスが誤って伝わっている。
言葉上の誤解は生まれないと思っていたけど、日本も注意深く交渉する必要がありそうだ。
372: S・F (7jLusqrY) 2004/09/10(金) 21:23 ID:MSZ8PKC.(8/23)調 AAS
更新乙です!現状では古代文明遺跡にいかに潜り込むかが帰還の焦点ですな。
奴隷が奴隷を呼び出すシステムを解析したりしようとすれば、当然拒絶どころじゃ
済まないだろうし。

こう考えると、奴隷に頼る王と臣下セフェティナは外交ラインとしてちときついか。
打てる手としてはアルクアイと結んで内部介入するか、セフェティナ個人を
たぶらかして遺跡潜入・解析に勤しむか、バルトと結んで外交圧力をかけ、
どうにかしてしまうか。

現状のまま行くと、「セフェティナとラブコメでウハウハ!」が政治的に利用
できそうで嫌な感じだwバレたら電流で黒こげ・・・トラジマビキニー!
373
(2): 名無し三等兵@F世界 2004/09/10(金) 21:32 ID:ZfVCAZuU(7/9)調 AAS
翻訳魔法はその本人が認識及び理解していない概念の場合は他の表現で補われるのでは。
だってヘリやこんごうだってそうだったし、放射能なんて彼女が知るはずもない。
374: 名無し三等兵@F世界 2004/09/10(金) 22:35 ID:ZfVCAZuU(8/9)調 AAS
体の回りにマナを集めて長時間耐える修行があるが露出度の高い衣装を身にまとっていたりして。
ラグナロクオンラインのマジシャンやセージやダンサーのごとく。
魔法使いの女、特に若い娘は肌を多く晒すことで多くのマナの恩恵をえられるというのを何かのファンタジーの解説本で読んだことがある。
375: 名無し三等兵@F世界 2004/09/10(金) 22:44 ID:ZfVCAZuU(9/9)調 AAS
グッジョブ!!!
相変わらずいい仕事をしていますな
ところで万が一上陸作戦をやるとしたら航空戦力が足りないんじゃと思ってみる
376
(1): S・F (7jLusqrY) 2004/09/11(土) 01:04 ID:MSZ8PKC.(9/23)調 AAS
>>373土を殺す光=放射線って、青島の勘違いなのでは?概念の補完って
青島も勝手にやっている事だし(魔法=バケツのイメージって正しいのか)
ホントは紫外線殺菌装置かなんかの進化兵器だったりして。

古代文明では農業力を強化した細菌の力に頼っていたが、それを倒す殺菌光線を
相手が発動したため、農業生産が壊滅・滅亡したとか。別にこれでもアリだと
思うんだけどなあ・・・中性子弾でも土殺しがメインじゃないだろうし。
377
(2): 名無し三等兵@F世界 2004/09/11(土) 07:27 ID:Etr0stzs(1)調 AAS
おはようございます。
朝からなんですけど一番ここが本家と分家の中でも活気があるような感じがしますね。
それはともかくご苦労様でした。
なおもしよければこれが航空戦力の参考になることを。
外部リンク:members.at.infoseek.co.jp
といっても本家のほうで何度か紹介されてるものですが。
登場させるとしたらある程度無理の無い設定でなら大丈夫なのでは?
あくまで“正規空母”がNGなのであるからして。
378
(1): 2004/09/11(土) 16:50 ID:NJ2htG1Q(1/5)調 AAS
>>376
> >>373土を殺す光=放射線って、青島の勘違いなのでは?

放射能汚染が「土を殺す」という概念で理解されているのでは?
379: F猿 (BfxcIQ32) 2004/09/11(土) 18:49 ID:imAIk9NE(71/144)調 AAS
どうも、随分早く出来上がっちゃました。
FF10はやったことないんで良く分からないんですが、
確かにアシェナ聖教はキリスト教を参考にしているところが多いので
似ているところがかなりあると思います。

翻訳魔法については373さんの解釈で正しいです。
すんません、分かりにくくて・・・。

「土を殺す光」については本編で明らかにしていくつもりです。
では投下。
380: F猿 (BfxcIQ32) 2004/09/11(土) 18:50 ID:imAIk9NE(72/144)調 AAS
バルトの目的は世界征服などではなかった。
そもそもバルト帝国は約百数十年前、痩せきった土地で暮らしていくことのできない民衆が
武装して遺跡荒らしや付近の村落からの略奪を始めたことが始まりであった。
その頃は遺跡から得た物と言ってもその技術レベルの違いからそれを実用化する手段は彼らには無く、
アジェントやオズインの貴族達に珍品として売りつけるのがせいぜいであった。

そしてその後その盗賊団が手先の器用なドワーフ達と接触したのが歯車が回りだした時だったのだろう。
もともと「からくり」に興味を持っていたドワーフ達はこの客達の持ってきた「珍品」に異常な興味を示した。
そしてドワーフ達がその魔道機械の劣化版(それこそ性能は月とスッポンだが)
を作ろうとし始めるのにたいした時間はかからなかった。
しかし、ある困った事態が起こった。
魔道機械を作るには魔法技術が必要であり、ドワーフ達にも盗賊団達にもそれはなかったのである。
381: F猿 (BfxcIQ32) 2004/09/11(土) 18:51 ID:imAIk9NE(73/144)調 AAS
ちょうどその頃、その地方ではアジェント地方からダークエルフが逃亡してきていた。
黒い肌を持ち、森を伐採することに拒否反応を持たない彼らは、
黒い肌を嫌うアシェナ聖教と森を神聖視するエルフ達によってアジェントで迫害の憂き目に遭っていた。
しかしその保護をするにはドワーフ達では力が足りなかったのである。
そこで白羽の矢が立ったのが強い武力を持つ盗賊団であった。

こうして政治的、軍事的な保護者を求めていたダークエルフ、
魔法技術を求めるドワーフ、盗賊団。両方の利害が一致し、彼らの間には協力関係が結ばれた。
こうして開発された魔道機械は特に武器面においてその能力を発揮し、
付近の村落、自治都市を纏め上げ、大盗賊団を巨大な帝国にまで発展させたのだった。
そう言う経緯があるからこそ、バルト帝国は首脳が三種族で構成されているという珍しい国家なのだった。
382: F猿 (BfxcIQ32) 2004/09/11(土) 18:52 ID:imAIk9NE(74/144)調 AAS
バルト帝国の目的について話を戻す。
前述の通りバルト帝国は痩せた土地に位置していた。
逆を言えばそれを補うために魔道機械が注目され、発達したのである。
そして強大な軍事力を得た彼らが求めた物は当然豊かな土地であった。
そして、この大陸において豊かな土地と言えばアジェントの存在する地域のことであり、
バルトが侵攻進路を一路アジェント方向、つまり東へと向けたのも当たり前のことであった。

その当時の皇帝はエグベルト7世、神帝とまで謳われた戦略家、戦術家であり、
さらにその脇をダークエルフの長アークス、ドワーフの長バグマンら優秀な人材が固めていた。
そしてその手腕によってバルト東部の小国群は彼らの盟主であるオズインに助けを求める暇も無く、
大波に小波が飲まれるかのごとく制圧されたのだった。
帝国軍の士気は上がり、その時の彼らの目的は紛れも無くアジェント征服であっただろう。
彼らにとってオズイン王国は栄光への道に転がる石ころに過ぎなかった。
そしてアジェント征服とは彼らにとってまさに世界征服を意味していた。
383: F猿 (BfxcIQ32) 2004/09/11(土) 18:53 ID:imAIk9NE(75/144)調 AAS
しかし彼らにとって思わぬ、しかし当たり前の事態が起こった。
それは魔道兵器の不足であった。
当然である。まだマニュファクチュアの確立していない時代。
侵略した土地から幾らでも徴収できる兵士と違い魔道兵器はドワーフやダークエルフの職人の手作りの物であった。
この激しい連戦の中で消耗した魔道兵器の補充は不可能であった。
更にオズインとの闘いの中で病による神帝エグベルト7世の急死は計り知れないダメージを帝国に与えた。
彼の残した兵法書はあるものの、優秀ではあるが天才ではなかったエグベルト8世には
神帝の作り出した大量用兵の機動戦、日本史で言う信長の多段撃ち、騎乗射撃部隊などを使いこなすことは不可能であった。

8世の脇を固めるアークスとバグマンはこの状態ではオズインを倒すことはできても
アジェントに侵攻することは不可能と判断し、なにか別の道を探していた。
そして彼らが生命線として目を付けたのは
アジェント南西部のさらに南に広がる誰も手を付けていない肥沃な空白地であった。
384: F猿 (BfxcIQ32) 2004/09/11(土) 18:53 ID:imAIk9NE(76/144)調 AAS
地球で言うミャンマー、バングラディッシュに位置するこの空白地、
そもそも何故誰も手を付けていないかと言うと理由があった。
昔からアジェント、地球で言うベトナム、タイ、ラオス、辺りに位置する小国群。
この二つの勢力が食指を動かしていたこの地域であったが、
アジェントにとってはこの地域へと繋がるアジェント南西部に位置する巨大な森が
森を神聖視するエルフと蜜月関係にある彼らにとってこの地域に侵攻するには大きな妨げになっていた。
しかしこの地域を諦め切れないアジェントはこの地域を開拓することを軍事力を背景に小国群に禁止し、
さらに小国群を経由しての、この地域への侵入を彼らに要請した。

しかし、この地域への侵入を禁止された小国群はこの盟主の横暴に怒り、
自分達の領土を経由しての空白地への侵攻をはっきりと拒否したのであった。
(これによってアジェントと小国群との関係は冷え込んでいくことになる。)
385: F猿 (BfxcIQ32) 2004/09/11(土) 18:54 ID:imAIk9NE(77/144)調 AAS
このためにこの空白地は空白地のまま、小国群の農民達が僅かにこの地域を
「天からの贈り物」「愚か者の落とした宝」などと呼び、開拓するだけになっていた。
そしてこれに目をつけた者が二人居た。
その内一人がバルト帝国であり、
もう一人がアルクアイであった。
この状況下でアルクアイはバルト帝国とは全く違う視点でこの地域に目をつけていた。

投下終了、謀略編がちょっと続きます。
ご意見、ご感想お待ちしております。
386: 名無し三等兵@F世界 2004/09/11(土) 19:14 ID:if9p7Frs(1/5)調 AAS
こんなに早く、…お疲れ様でした。
まあ褌エルフのカレーを食べてください。
元気を取り戻したら、またの続きをお待ちしています。
387
(2): 名無し三等兵@F世界 2004/09/11(土) 20:01 ID:if9p7Frs(2/5)調 AAS
これまでの帝国の設定とは一味違いますな。
これまで本家に投下された話に出てくる帝国は資源なども有り余っているのに己の
支配欲を満たすために他国に戦争を仕掛けたり、占領国に圧政を敷いたり、ほんと
にこいつら世界を支配する気があるのか、と思いましたよ・・・。
あんな搾取なんてしたら民の反感を招いて秦などのように数十年で滅びること間違いなしですからね。
帝国には帝国の理由がありただの征服欲ではなく政治的延長によって戦争をしていますね。
しかし盗賊から生まれた国家ですか・・・。
でもそれじゃあ民を引き寄せるというのは中々難しいと思うのですが。
何せ元は盗賊だし。
ここでふと考えたのですが盗賊団とは言いますがその本質は発掘部族に近いのではないのでしょうかね?
国家建国を行うとしても、魔道機械が重要な役割を担っているのは確かです。
話からするとドワーフの作っているのは遺跡から発掘した物の劣化コピーみたいで
すし、サンプルは多いほうがいいという理由で盛んに発掘が行われたのでは?
そしてそれが武器以外に別の面で民に役に事があったりすることにより彼らへの好
意的な感情が生まれていったのではないかと。
またこの世界にはジファンが乗っていたワイバーンのようなモンスターがいますし、
人に危害を加えるのがいてもおかしくないと考えられます。
結果として禁じられているという機械を使いこなし、自分達を脅かすモンスターを
倒すその姿は、考え方を変えれば神様みたいに見えたはずです。
それにドワーフやダークエルフなどの多種族をまとめ上げるというのは充分な求心力になるでしょうし。
と自分なりに説を考えてみたのですがいかがでしょうか?
388
(1): 名無し三等兵@F世界 2004/09/11(土) 20:25 ID:if9p7Frs(3/5)調 AAS
毎度毎度の早い更新には脱帽の一言っス。
バルトの皇帝に関してだけどある程度ダークエルフの血などが混ざってるのかなと思った。
多種族の国家をまとめるには一種族だけが強い権力を持つのが問題になる。
理由は王政国家は民主国家と違い最高権力者は親から子の代へと継承される。
つまりもし多種族国家でドワーフが王様だった場合その跡取りもドワーフ、
といった具合に続いてゆくとドワーフだけが国内で優遇されたり他の種族は冷遇さ
れるといった事が起こりえる。
現実世界の例としてはちょっと違うかもしれないが、
南アフリカで昔行われたアパルトヘイトや白人と黒人の差別問題を見れば少しは言
いたい事がわかるはず。
そういう一種族の優遇化を防ぐため皇帝の家系は別の種族との婚姻を行っているのではないか?
389: 名無し三等兵@F世界 2004/09/11(土) 20:36 ID:if9p7Frs(4/5)調 AAS
肝心の魔道兵器だが、どういうものか想像がつかない・・・
私的にはソニーのワイルドアームズシリーズに登場するARM(アーム)という銃器が思い浮かんだ。
これはARMと精神を感応させることにより威力を引き上げるといった仕組み。
390
(1): 名無し三等兵@F世界 2004/09/11(土) 20:54 ID:if9p7Frs(5/5)調 AAS
続編キターーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!

ここでエグベルト8世がハーフダークエルフ(女)であることを希望する!
理由はそういう女皇帝なんて珍しいから、アジェント王はジジィだろうし。
神帝エグベルト7世の死後、18歳の若さで帝位に就くも先にあるのは険しい苦難の道だった。
先帝の跡を継ぐため、国のため、必死に頑張る彼女だが激務が彼女に圧し掛かる・・・・。
という風だったらもう最・・ナ、ナンデスカ?チョット!ドコヘ、タスケテーー!・・ドカーン
391
(2): 2004/09/11(土) 22:05 ID:O23M57aQ(1)調 AAS
>>387
支那では常識かと>盗賊が建国
392: 戦史編纂室 2004/09/11(土) 22:44 ID:hmauEGh2(1)調 AAS
>>391に追加

アラブの英雄王には奴隷出身者もいる。
393
(1): 名無し三等兵@F世界 2004/09/12(日) 00:59 ID:8dn3jZFk(1/2)調 AAS
アジェントのワイバーンによる航空戦力に対抗できる戦力はあるのか?
例えば飛行艇といったのとか。
394: 名無し三等兵@F世界 2004/09/12(日) 02:30 ID:8dn3jZFk(2/2)調 AAS
GJ!
また腹黒男が何か企んでるな。
もしかしてこいつは自分自身の手によって新たな国家を作ろうとしてるんじゃ!?
一体アルクアイは空白地をどのように利用しようとするのか。
どう考えてもヤーナ予感しかしない。
そう戦争がからむ・・・・・・。
395: S・F (7jLusqrY) 2004/09/12(日) 09:38 ID:MSZ8PKC.(10/23)調 AAS
>>378どうも失礼しました。こちらも思いこみが激しかったようで・・・
>>391もう一個追加しちゃうと、貧農からの成り上がりも。中国史のみならず、
日本史的にも豊臣なんかは実例ですね。

更新乙です!早いですねえ。劣化マジックアイテム、製法が気になる所ですね。
形状(も怪しいけど)と機構だけを別部品で再現したものっぽいですが、ドワーフ
は自己理論に従って設計変更したりしてるんでしょうか。

しかし三種族は寿命が(特にダークエルフは決定的に)違う以上、任命期間等の
設定があったりするんでしょうかね?一人だけあらゆる秘密と権限をもったダーク
エルフの政治家なんて、洒落ですむ物じゃないし・・・
396: F猿 (BfxcIQ32) 2004/09/12(日) 11:32 ID:imAIk9NE(78/144)調 AAS
どうも!反応多くて嬉しいです。
答えられなかった御質問に答えていこうかと。
>>291さん
尖閣諸島の石油はある程度開発済みで後一年程度で本格供給可能という設定です。

>>292さん
魔法、或いは魔道器を習熟した「兵士」や、その運用はその程度は低いですが存在します。
一般兵士と別に常備軍もあるってことです。
ちなみに装甲車両は「まだ」存在しません。

>>295さん>>296さん
貧農は使えませんが、一定以上の豊かさを持てばだいたい必須技術として
程度の差はあれ習得します。というより魔法は富裕階層であることの証明です。
ちなみに素質の差はあるけれど修練すれば魔法は誰にでも使えます。

>>370さん
自衛隊という組織にも色々人間が居ますから、・・・そういうことです。

>>387さん
魔道機械の一般利用などはあります。それを民衆が使えるかどうかは別ですけど。

>>388さん、S・Fさん
名(帝位)を人間がとり、実(長寿による権力掌握)をドワーフやダークエルフが取るという感じです。
エグベルト7世の時は別だったという設定ですが。
といってもドワーフやダークエルフの寿命もせいぜい人間の二倍なのです。エルフも同じくです。

>>393さん
ワイバーンは帝国にもあります。
その物量の差は大いにありますが。

>>390さん
そ、そうきましたか・・・。
でもとりあえずいろんな意味で予想と期待を裏切っていくつもりです。

ああ、設定ばっかり作っていても意味が無い、
本編を面白くしなければ・・・といっても暇も無いorz
ってな訳で本編投下は少し先になりそうです。長くても一週間以内には!
397: 名無し三等兵@F世界 2004/09/12(日) 16:30 ID:chquf5JU(1/2)調 AAS
もちろんいい意味で予想と期待を裏切っていくことを期待する。

ドワーフやダークエルフ、エルフの寿命に関してだが何もしないで長寿というのは面白みに欠ける。
なにか定期的な処置を体に施すことによってそれだけ生きていられるというふうにしたらどうだ?
もちろんそれはその種族の中でもある程度の地位についてるものにだけ限られており一般民の寿命は人と変わりなし。
例えば霊脈(レイライン)にある森や洞窟でマナを体内に取り込む特殊な処置を定期的に行うことで老化を防ぐ(限界あり)

以上、貴君の健闘を祈るオーバー。
398: 名無し三等兵@F世界 2004/09/12(日) 16:46 ID:chquf5JU(2/2)調 AAS
この世界にはモンスターもいるんだよね?
これがなければファンタジーの魅力は半減
399
(1): S・F (7jLusqrY) 2004/09/12(日) 20:30 ID:MSZ8PKC.(11/23)調 AAS
寿命は倍ドン程度ですか。ちょっとホッとしました。1000年単位の化け物が
はびこるようだと、政治どころか神話の中身みたいのまで出てくるだろうし。

しかしドワーフも寿命長いんですね。自分は「毛むくじゃらで頑丈、けどそんなに
長生きでもない」的な生き物だと思っていたのですが。
400: 名無し三等兵@F世界 2004/09/12(日) 22:10 ID:ObcjcGaU(1/4)調 AAS
在日米軍はどういう状況になっているんだ?
下手をすると中に敵をかかえるという状況になる恐れも。
401: 名無し三等兵@F世界 2004/09/12(日) 23:58 ID:ObcjcGaU(2/4)調 AAS
セフェティナと青島の場合だと
青島=おじいちゃん
セフェティナ=まだピッチピチ
なんかいやだな・・萎える
402: 名無し三等兵@F世界 2004/09/13(月) 01:03 ID:ObcjcGaU(3/4)調 AAS
よく考えるとそうなんだよな〜これは作者様の手腕でどうにかしてほしい。
403: 2004/09/13(月) 01:26 ID:NJ2htG1Q(2/5)調 AAS
>>399
> しかしドワーフも寿命長いんですね。
エルフは樹木の、ドワーフは岩石のアナロジーであるからして寿命は長いんです。
そのほかにも地形のように永続的なもの、四大元素のように普遍的なものの妖精は長寿、
草花や雪のように短命だったりすぐ壊れるものの妖精はやはり短命か定命(人間並みってことね)なことが多いようです。

ちなみに’80年代までは一般的にエルフは貧乳でした。RPGの勃興による世界的ファンタジーブームとファンタジーイラストの興隆につれてエルフ女性は全世界的にグラマーになっていくのでした。
404
(1): S・F (7jLusqrY) 2004/09/13(月) 01:34 ID:MSZ8PKC.(12/23)調 AAS
おお、ご教授ありがとうございます。ドワーフって岩石だったんですか・・・
こわれ物の妖精は儚い、つうとドラの精霊呼び出し腕輪が(ry
では最近のファンタジーに多い岩石人間ってのは、一体なんなのでしょう?

セフェティナは80年代以前か以後か!って魔導系だから露出も含めてセックス
アピールは薄いか。貧乳貧乳。長谷川裕也せんせーが喜びそうだ。
405: 2004/09/13(月) 02:26 ID:NJ2htG1Q(3/5)調 AAS
ドワーフは岩石といってもでっかい岩じゃなくて鉱石のほうですね。
いわゆる奇岩、巨岩の妖精はトロルと言われてる連中のが近いです。
(実はトロルももともとは「妖精一般」を指す名詞なんですが)

ちなみにファンタジー小説と神話、伝説の常識は違うので、
たとえば伝承では地霊であり長命なコボルドがたいていの小説では犬人間で短命で高繁殖率に化けたりしていますが。
うじゃうじゃはびこるタイプの種族は短命タイプが多いみたいですね。
社会性高い種族だと長命でも割とうじゃうじゃ固まってますが。
(絶対数は少ないけど狭い場所に固まって生活するので数が多く見える)

作者の人に確固たるイメージがあるなら無理に修正する必要はないです。
406: 名無し三等兵@F世界 2004/09/13(月) 05:40 ID:ObcjcGaU(4/4)調 AAS
その種族だけで隠れて住む。一見なんてことのないように思えるが現実はそうではない。
ありがちな表現を借りれば、所詮人は一人では生きていけないのだ。それは特定種族だけでも同じ。
種族だけで隠れて生きていくということは、遠からず子供の問題にぶつかる。
種族の血を持った子供が生まれ、その子供が孫を作る。そうすればどんどん血は濃くなる。
それはいわゆる近親婚となり、高い確率で障害をもった子供を生み出す結果となってしまう。
そんな子供は容認せざる存在のハズ。
長寿で補っているとしても最終的、結果的には出生率の低下を引き起こし、一族は滅びてしまう。
407: 名無し三等兵@F世界 2004/09/13(月) 06:49 ID:UpMxMKJ.(1/2)調 AAS
>>
>
408
(1): 名無し三等兵@F世界 2004/09/13(月) 06:55 ID:UpMxMKJ.(2/2)調 AAS
>>404
> 魔導系だから露出も含めてセックスアピールは薄いか。
そうとは言えませんよS・Fさん。露出の高い魔導士だっていますよ。
ラグナロクオンラインをやってみなさい。マジ子さんにセージたん、
といった具合にセックスアピールの濃いキャラがいます。決めつけない事です。
なお407は間違って書き込んでしまいあんなになっちゃいました。
ごめんなさい。
409: 名無し三等兵@F世界 2004/09/13(月) 07:14 ID:K1U79z9M(1/8)調 AAS
長寿には長寿のリスクまたは欠点があるということかぁ、勉強になるな。
続きの話は誰の視点になるんだろう・・それだけが心残り。
410: 名無し三等兵@F世界 2004/09/13(月) 07:50 ID:K1U79z9M(2/8)調 AAS
80年代に関して一言いいですか?
1980年代後半には、レダだのヴァリスだのロマンシア(円英智のコミック版)だの、見渡す限りの女子キャラがビキニアーマーを着ていたものなのですが。
411: 名無し三等兵@F世界 2004/09/13(月) 17:30 ID:r1Ln/YW2(1/2)調 AAS
在日米軍はどれくらいの戦力をこの時点で保有しているんだろうか?
核ミサイルはあるのだろうか?
無視するほうで行くなら無視するにこしたことはないけどね。
もっと話がややこしくなる恐れがあるし。
412: S・F (7jLusqrY) 2004/09/13(月) 17:46 ID:MSZ8PKC.(13/23)調 AAS
>>408了解。しかし、魔導士がエロであることに意味はあるんでしょうか。魔女は
黒ミサで悪魔と結ばれたるものだから、ホントはこっちのがエロでも良いはず
なんですが・・・不思議。
それとも能力の管轄神がゼウスばりの連中だとか?ラグナロクという位だし
(関係ないか)神への供物としてのボディ。巫女風味。
413: 名無し三等兵@F世界 2004/09/13(月) 18:46 ID:r1Ln/YW2(2/2)調 AAS
う〜ん、色々と考えさせられるものですな。
もしかしたら魔法には女にしか使えないものと男にしか使えないものがあるのでは?
魔法による肉体の強化は不可能だが、女の場合は無意識に女だけ発動する魔法によって、
反射神経や新陳代謝の向上が起こりその特性を活かすためにビキニアーマーのようなものができたと。
しかし奥が深い・・。
414
(1): 名無し三等兵@F世界 2004/09/13(月) 21:01 ID:vSOJMwyM(1/2)調 AAS
魔法で疑問に思うことがある。
回復魔法は使えないとセフェティナは言うがようは工夫次第じゃないか?
日本という国を丸ごと召喚できる召喚魔法が存在しているのだからそれを使わない
手は無い。
召喚魔法で精霊クラス召喚獣を呼び出し彼らの魔法によって傷を治してもらう。
相手は森の精霊、人一人の傷を防ぐことぐらいできるはず。
ちなみにこれの原案はサモンナイトの回復召喚魔法から考え出してみた。
415: 2004/09/13(月) 21:30 ID:NJ2htG1Q(4/5)調 AAS
>>414
回復魔法に限らずどういう魔法を使えて何が使えないというのはあくまで設定であって、作者の人の都合で決まることだから、
我々読者が『回復魔法使えないなんておかしいぞゴルァ』といってみたところで詮無いこと。
要は作品内で整合性とれてればよいのです。
まあ矛盾があってもうまい作者の人はそれを伏線として活用しますが。

それでも『原則として回復魔法がつかえない世界で例外的に魔法による治療、回復が出来る存在』っていうのはつかいでがあるしずいぶんかっこいいギミックになるから
『あの設定でこうすれば治療魔法が使えるようになるぞ』つうのは否定はせんが。

それよか、もうそろそろ話題を整理して、考察スレに移植しませんか?皆の衆
416: 名無し三等兵@F世界 2004/09/13(月) 21:43 ID:vSOJMwyM(2/2)調 AAS
じゃあ議論、考察は一時休憩ということで、話の投下までしばらく待つか30章で書き込みをやってましょう。
417: F猿 (BfxcIQ32) 2004/09/13(月) 22:20 ID:imAIk9NE(79/144)調 AAS
魔法に関しては厚着でも薄着でもどちらでも良い、と言うシステムですから・・・。
まあ、本編でいずれ出しますとも出しますとも。しかし資料が無いな、探さないと・・・。
回復魔法に関しては存在しません。

「たとえ精霊を呼び出したとしても、彼らの使う魔法も「マナ」と言う物によって起こる以上、
回復魔法は存在し得ないんですよ。
ちなみに国を呼び出す召還魔法なんて普通は使えません、古代の遺跡の魔術を
アルヴァール魔法大臣が全身全霊を懸けて使うだけです。
妖魔程度なら高位の魔術師なら使えるんですけどね。」
「誰に話しているんだ、セフェティナ・・・。」
「ヒミツです。」

では投下します。
418: F猿 (BfxcIQ32) 2004/09/13(月) 22:20 ID:imAIk9NE(80/144)調 AAS
「味方が欲しい。」
これが今の日本政府の切実な願いであった。
セフェティナ一人の情報ではアジェントのこと以外はろくな情報は得られない上、
食料、工業の原料の確保においても通商関係を結ぶ必要性があったからだった。
そして今、その事について、何度目かも分からぬ閣議が開かれていた。
そしてその閣議にはセフェティナを管理する人間として、赤羽も招集を受けていた。
「どうも、赤羽海将。わざわざ遠いところ御足労ありがとうございました。」
「いえ、お呼びに預かり恐縮です。袴総理大臣。」
「(これが・・・歴戦の軍人と言う物か・・・。)」
お互いに儀礼的な挨拶を交わす内に、袴は赤羽になにか威圧感のような物を感じていた。
しかしそれは赤羽の柔らかい物腰とあいまってあまり気分の悪い物ではなかった。
むしろ安心感すら覚える物であった。
419: F猿 (BfxcIQ32) 2004/09/13(月) 22:21 ID:imAIk9NE(81/144)調 AAS
転移から一週間以上が経って、日本国内は予想に反して落ち着いていた。
武士道、と言うべきか、本当に窮地に追い込まれると逆に冷静になっていくお国柄である。
阪神大震災の時火事場泥棒が一人も出なかったように、この時もパニックになることなく、
むしろ皆が外出を控えたために交通事故などは減ったほどであった。
といっても、限度はある。
現に食料品については米以外のものはかなりの物が品薄となるし、
工業については資源が無く殆んどが日干しとなっていた。
だからこそ、通商関係を結ぶ味方を作るということは急務であった。
しかしセフェティナの言葉はその希望を断つものばかりであった。
420: F猿 (BfxcIQ32) 2004/09/13(月) 22:22 ID:imAIk9NE(82/144)調 AAS
「まさか奴隷のための召還とは・・・。」
前に赤羽が言った言葉と同じ言葉を袴は言った。
そして外務大臣のほうに目を向ける。
「これまでの世界史と協力者の言葉を鑑みるに相手・・・アジェント王国、というらしいな、
は最初からこちらを見下してくる、最悪派兵をしてくる可能性が高いということか。」

「はい、残念ながら。しかし協力者・・・セフェティナ嬢の話によるとこの大陸・・・
ユーラシア大陸のような物らしいですが、便宜上新大陸と呼びましょう。
この新大陸に存在する通商関係を結べるだけの力を持つ勢力は4つ。
一つはアジェント、一つはバルト帝国、一つはオズイン王国、最後に小国の集合体が存在します。
小国と言っても・・・自治都市に近いようですが。」
「そうか。ならアジェント以外の勢力との交渉は可能か?」
外務大臣は一度目を瞑り答えた。
「いえ、バルト帝国、オズイン王国に関しては内陸部にあり、交渉ルートすら存在しません。
小国群もアジェントに従属しているため、アジェントと同様の対応をしてくると思われます。」
「そうか・・・。」
421: F猿 (BfxcIQ32) 2004/09/13(月) 22:22 ID:imAIk9NE(83/144)調 AAS
二進も三進も行かないではないか。
そう叫びたくなる袴ではあったがそれをぐっと堪えて、誰かこの局面を開く人間は居ないかと辺りを見回した。
そして誰もが俯いてしまう中、赤羽一人だけが立ち上がった。
「発言をお許しいただけますか、袴総理大臣。」
「ああ。」
朗々とした口調に思わず袴は返事をしてしまった。
そしてそれから赤羽の演説が始まった。おそらくこれは歴史に残る演説となっただろう。
なぜならこの演説が後の日本の運命を大きく揺るがす出来事の布石となったのだから。
内容は要約するとこのような物になる。

「アジェントの国土は中国の80%ほどもあり、国力も豊かだ。当然兵も強いだろう。
さらにこの国は我々を奴隷にしようとして呼び出した。攻め込んでくるのも時間の問題だ。
そして通商では食料、資源の問題を先送りするばかり。
ならば今こそ自衛隊に軍としての権限を与え、アジェントへの侵略を許可して欲しい。
現地住民、敵兵をなるべく傷つけずに日本国民を養えるだけの農地と資源を確保してみせよう。
もし逆に今自衛隊をこのままの制度で縛り付けるのならば日本国民一億5千万人強は全員が奴隷となることだろう。」
422: F猿 (BfxcIQ32) 2004/09/13(月) 22:23 ID:imAIk9NE(84/144)調 AAS
赤羽の口調はまさに威風堂々、自信に満ちた言葉であり、思わず袴も頷きかけるほどであった。
そして赤羽の自信には裏付けもあった。
彼は独自にこの世界の情報を集めるルートを作り始めていて、
おそらく後一ヶ月もしないうちに正確な地図も手に入る手はずになっていた。
そしてアジェントがこちらを舐めきっている内に勝負をつけようと考えていたのだ。
しかし、この問題は重要な問題であり、そうやすやすと決めるわけには行かない。
袴たちの答えは「自衛隊の束縛はなるべく無くしていく方向で検討する。」
という消極的なものだった。
これに不服ではあったが赤羽は無理強いは危険だと判断し、それ以上の発言はしなかった。
そして誰も喋る事が無くなり、一時の静寂が流れた時、
その静寂を破るように一つの情報が会議室へと飛び込んできた。
アジェントの一諸侯から手紙が来たと言うのである。
423: F猿 (BfxcIQ32) 2004/09/13(月) 22:26 ID:imAIk9NE(85/144)調 AAS
投下終了です。

「ところで青島さん、ザイニチベイグンって何ですか?」
「え?えーっと、日本に居て日本を守ってくれるアメリカっていう国の軍隊のことだよ。」
「えっ、けど青島さん達自衛隊も十分強いじゃないですか。」
「僕達の世界ではあれくらいじゃ、守りきれないんだよ。それに複雑な理由もある。」
「・・・難しいんですね。」
「そう、難しい。」

だから出すのも難しいです・・・けど時が来たら頑張るかもしれません。
ではご感想、ご考察、お待ちしております。
424
(1): 2004/09/13(月) 22:49 ID:0wvC9A8w(1)調 AAS
>阪神大震災の時火事場泥棒が一人も出なかった
なんかの冗談か?

外部リンク:www.google.co.jp紊ч����純����˩����贋灰罍�&lr=
425: F猿 (BfxcIQ32) 2004/09/13(月) 22:52 ID:imAIk9NE(86/144)調 AAS
ぐお!
書き違えた!
外部リンク:www.google.co.jp紊ч����純����˩����贋灰罍�
というか勘違いでした。スンマセン。
426: _ 2004/09/14(火) 15:49 ID:OiuVqWhk(1)調 AAS
>425
何が言いたいのかは分かるが、リンクが意味不明

>阪神大震災の時火事場泥棒が一人も出なかった
これは間違い。
書店が結構あらされてて、漫画の棚がほぼ空で
ハードカバーは全然減ってないって本屋を見た事があった。
正しくは流言飛語やパニックがほとんど起こらなかった。
427: F猿 (BfxcIQ32) 2004/09/14(火) 16:43 ID:imAIk9NE(87/144)調 AAS
すんません、現地の人でしたか・・・。
orzリンク先は阪神大震災、火事場泥棒でgoogleで調べた物です。

少し旅に出てきます。
428: 名無し三等兵@F世界 2004/09/14(火) 17:54 ID:2aCdNJ8k(3/6)調 AAS
F猿さん、間違いは誰にでもあります。
要はそれを反省し次に活かしていけばよいのです。
これにくじけないで頑張ってください。
次回の話も期待して待ってますので。
429: 名無し三等兵@F世界 2004/09/14(火) 19:51 ID:Cux13G3w(1)調 AAS
どうもご苦労様。ミスの点については気にしないで。
424の人も悪気があって言ったわけじゃないんだし。
それにこんなに速いペースで次々と話を書けるのがすごい。
この調子でがんばることを願う。
430: 名無し三等兵@F世界 2004/09/15(水) 01:57 ID:kNl7oH4g(1)調 AAS
疑問に思ったことを挙げさせてもらう。
F世界には女性の水着はあるのだろうか?
こっちの世界では100年程前から女性の水着はあるが今の形とはかけ離れている。
今着ている水着らしいものができたのは半世紀ほど前と新しい。
森の種族であるエルフのセフェティナには馴染みがないかあるいはあっても薄いもの。
服を取り扱っている店を青島に案内してもらっている時に水着を見つける彼女。
そして起こる一悶着、そんな光景が頭に浮かぶ。
それとは別に話の投下、お疲れさん、そう落ちこまいで次の話で挽回してやればいい。
431: 名無し三等兵@F世界 2004/09/16(木) 21:54 ID:KpMs54VQ(1)調 AAS
調べた

ビキニ(bikini)
胸と腰だけを覆う型の肌露出度の高い婦人用水着の総称。1946年、パリのエンジニア、
ルイ・リード(Louis Réard)が考案した水着を、ビキニ環礁での原爆実験にあやかって
自ら“ビキニ”と命名したことにはじまる。しかし、あまりの大胆さからほとんど着用
されることはなく、米国でも1960年代初頭まで一般のビーチでは着用禁止とされていた。
日本でも1950年に入ってきたが、一般に着られるようになるのは1970年代になって
からである。バブル期にいったんは「ワンピース」に押されたものの、1990年代中ごろ
から若い女性を中心に一大ブームとなっている。

詳しくは以下のやつに
外部リンク[html]:kononatu.hp.infoseek.co.jp
432: F猿 (BfxcIQ32) 2004/09/16(木) 23:41 ID:imAIk9NE(88/144)調 AAS
心配かけました、すみません。
次回は明後日か3日後になると思います。
433: F猿 (BfxcIQ32) 2004/09/17(金) 19:04 ID:imAIk9NE(89/144)調 AAS
最近書くのが早くなってきたような。
投下一回分なら一時間もかからなくなって嬉しかったり。
プロ野球はストか回避か・・・。

それでは、投下開始します。
434: F猿 (BfxcIQ32) 2004/09/17(金) 19:04 ID:imAIk9NE(90/144)調 AAS
時間は少し前に戻る
「よしっ、こんなものかな。」
もう傾き始めている日を眺めながら青島は言った。
朝からこの情報交換をしているのだからおよそ8時間喋り続けていた事になる。
いくら鍛えこんでいる彼でも喋る訓練はなされていない。さすがにもう疲れてしまった。
「ねぇ、セフェティナさん。」
「・・・・。」
セフェティナの返事が無い、青島がパソコンから顔を挙げた。首を垂れ、全く動かない。
「セフェティナさん?」
青島が顔を覗き込む。
「すー・・・すー・・・。」
セフェティナは寝息を立てていた、それと同時に肩が僅かに上下する。
「眠っちゃったか・・・そりゃ疲れるよな。・・・そうだ。」
監視役の女性の方を見る。彼女など昼食時以外はずっと立ちっぱなしなのだ、
疲れでは自分など問題ではないだろう。
「何?」
しかし彼女の言葉はつっけんどんであった。
435: F猿 (BfxcIQ32) 2004/09/17(金) 19:05 ID:imAIk9NE(91/144)調 AAS
「あ・・・おつかれさまでした。」
とりあえずねぎらいの言葉をかける
「いえ、これくらいたいしたこと無いわ。」
「え、ああ・・・。」
完全にペースを乱され、青島は少し動揺した。
「あの人のお気に入りだからもっと逞しいのかと思ったけど・・・。」
「あの人?」
「そんなことはどうでも良いの。」
すさまじい科白に青島はあっけに取られ、ふと彼女の顔を見た。
はっきり言って・・・可愛い。歳は自分と同じか少し下ぐらいか。青島はそう思った。
小柄なせいで気の強そうな目が強がっているようにしか見えないところがまた可愛らしかった。
「なに笑っているの?」
「あ、いや。」
青島が首を振ると彼女は少し不審そうな目をした後、軽く首を回し再び青島を見据えた。
「青島二尉・・・よね。」
「ああ。君は・・・。」
「加藤結衣三尉よ。結衣でいいわ。それで青島二尉、あなたに上からの辞令が来てるわ。」
436: F猿 (BfxcIQ32) 2004/09/17(金) 19:07 ID:imAIk9NE(92/144)調 AAS
「辞令?」
青島が聞き返すと一枚の紙が目の前に差し出された。受け取りそれをしげしげと眺める。
「赤羽海将からよ。あと、これ。」
紙の内容を見る暇も無く小さな金属片のような物を手渡される。
「赤い・・・バッチ?」
青島が手渡されたそれはバッチであった。赤い四角いバッチに金で翼をあしらってあった。
そして気が付かなかったが結衣も同じバッチを襟元につけている。
「これは・・・?」
尋ねる青島の言葉をまるっきり無視して結衣は青島を見上げ、睨みつけた。
「悪いけどいくら赤羽海将のお気に入りだからといってあなたを認めているわけじゃない、
特別なのはあなただけじゃないということを覚えておきなさい。」
そう言うと結衣は呆気にとられた青島を尻目に部屋から出て行ってしまった。
「わけがわからない・・・。・・・ん?」
その後姿を見送った青島は床に茶色い何かが落ちているのを見つけた。
拾い上げるとそれは名刺入れであった。結衣のイメージに合わずかわいらしいデザインであった。
「名刺入れ・・・結衣さんの私物かな?あれ?」
青島はその名刺入れに写真が入っているのを見つけた。
そしてその写真に写っていたのは赤羽佐世保地方隊司令であった。
「わけがわからない・・・。」
青島は先程と同じ科白を繰り返した。
437: F猿 (BfxcIQ32) 2004/09/17(金) 19:09 ID:imAIk9NE(93/144)調 AAS
辞令の内容はさして驚く物でもなかった。
むしろ青島も薄々感づいていた物であった。
「特殊高級幹部候補ニ任命スル。」
という簡単な内容だったが、青島がいまままでの不可解な点を解消するのには十分だった。
なぜ数多くの任務に優先的に就けられたのか、
なぜ天野という貴重な人材が自分一人のためのボディーガードとして付いているのか。
そしてこの赤いバッジはその幹部候補の証、らしい。
「つけたくはないな・・・。」
それが率直な感想だった。これ以上の特別扱いは御免である。
「ん・・・。」
突然人の声が聞こえて、後ろを振り返る、するとセフェティナが目を覚ましていた。
「あ、起きたのかい?」
「ええ・・・すいません、眠っちゃって。」
「いやいや」
「・・・今の女の方・・・お友達ですか?仲が良さそうでしたけど。」
青島は苦笑いをした。今の何を見たら仲がよさそうに見えると言うのか。
「ううん、初対面だよ。少し仕事の話をしていたんだ。さ、そろそろ部屋に戻ろう。」
「はい。」
438: F猿 (BfxcIQ32) 2004/09/17(金) 19:09 ID:imAIk9NE(94/144)調 AAS
アルクアイ(建前はウェルズ侯)の使者、アルマンは戸惑っていた。
ニホンとやらまでたどり着いたのはいいのだ。
そして自分は王下部隊ではないものの竜騎士である。随分とたくさん修羅場を潜り抜け、
また秘境や珍しい物も見てきた。異世界から呼ばれた島にも何度も言ったことがある。
しかしこの光景だけは信じ難かった。
上空遠くから見ても分かる。あんな高い建物見たことが無い。鉄の船など見たことが無い。
あんなガラスを大量に使った建物を見たことが無い、空を飛ぶ鉄の鳥などなおさらだ。
これが魔法を持たない人間達が築いた物だと言うのか。
「アルマン様〜!これ・・・でっかい鉄の鳥が飛んでいます〜!」
「ええい、取り乱すな!私達はラーヴィナ候の使いであることを忘れたか!」
「は、はい〜。」
そんな彼らが空港ではなく佐世保の自衛隊基地に降りた事は幸運としか言いようが無かっただろう。
そんな訳で、今手紙のファックスが袴の手元にあるのであった。
439: F猿 (BfxcIQ32) 2004/09/17(金) 19:10 ID:imAIk9NE(95/144)調 AAS
手紙の中身は袴たちの予想と大きく異なっていた。
どうせ自分達に降伏しろ、とかそういう内容だと思っていた袴達は
アルクアイのよこした手紙が非常に友好的なのにひどく驚いた。
手紙の内容は要約するとこのようなものであった。

「一戦交えてしまったことは申し訳なかった、しかしそれで貴国の富強さがよくわかった。
アジェント王家の勝手な都合により突然呼び出されてしまった貴国に王家に代わり深く謝罪したい。
 私ラーヴィナ候ウェルズはニホン国とその国王に尊敬と親愛の念を持っている。
 しかしアジェントという国としてはそう言うわけではない、むしろ逆である。
だが我々ラーヴィナは貴国と友好関係を結びたいと思っている。
ついてはまだニホン国がこの世界でうまくやっていくための手伝いをさせて欲しい。
もし信じられないのならば言って欲しい。すぐにでも人質を送る。
また近い内に使者を送りたい。               ラーヴィナ候ウェルズ=ラーバス」

袴達政府関係者は喜んだ。まさに地獄に仏である。
しかもさらに嬉しいことにこの手紙にはおそらく非常に正確だと思われる、
各国の領土区分まで載っている地図が添えられていたのだった。
これを閣議の面々は信頼できる証拠と考えていた。
赤羽以外は、だったが。
440: F猿 (BfxcIQ32) 2004/09/17(金) 19:12 ID:imAIk9NE(96/144)調 AAS
投下終了いたしました。
>424さんに改めて謝罪申し上げます。

息抜き編が遠いなぁ・・・。

ご意見、ご感想お待ちしております。
441: 名無し三等兵@F世界 2004/09/17(金) 22:55 ID:mPYtmSt2(1/2)調 AAS
新キャラである監視役の加藤結衣三尉、彼女はまさか赤羽海将の娘か?
姓が違うのは離婚したとかの理由で、何気に青島をライバル視してるよ。
442: 名無し三等兵@F世界 2004/09/18(土) 00:41 ID:mPYtmSt2(2/2)調 AAS
投下、早いですね。土曜日か日曜日に投下されると思ってました。
でも早く読めるにこした事はありませんのでこの調子で頑張ってください。
443: S・F (7jLusqrY) 2004/09/18(土) 01:15 ID:MSZ8PKC.(14/23)調 AAS
しかし書くの早いですねー。凄い。
加藤vs青島、何となくうしおととらの伝承者を彷彿とさせるですよ。
あと4人くらい同じようなのが出てきて、完璧超人な一人が裏切ったりとかw
特幹候補が二人いるってことは、もっといる可能性もありますしね。

赤羽やっぱ信用しないなー。しかしアルクアイは大丈夫なんだろうか?いくら
領主様は死にかけているとはいえ、確実に公文書偽造・・・
下手打ったときに王国に送りつけられそう。
444: [[sage]] 2004/09/19(日) 06:54 ID:AtwIuwfQ(1)調 AAS
 F猿さん投下ごくろうさまです。
 しかし、袴達政府関係者はアルクアイの目論見どおりに踊らされそうな予感。
 ここは赤羽や青島に頑張って貰ってアルクアイの裏をかいて欲しいものです。
445: 名無し三等兵@F世界 2004/09/19(日) 07:53 ID:extfCsuU(1)調 AAS
踊らされたことによりバルトと同盟できる可能性あり
446: 2004/09/21(火) 01:09 ID:imAIk9NE(97/144)調 AAS
現実日本は簡単に踊らされるほど馬鹿じゃないし、この物語でもそれは一緒です・・・たぶん。
>S・Fさん
アルクアイは領主の代行として政治をとってますから。
公文書偽造にはあたらないっす、候の息子がいきなり王家に通報したらやばいですけど。

とりあえず今は明日のために話を深めるべし!

というわけで投下。
447: 2004/09/21(火) 01:10 ID:imAIk9NE(98/144)調 AAS
現実日本は簡単に踊らされるほど馬鹿じゃないし、この物語でもそれは一緒です・・・たぶん。
>S・Fさん
アルクアイは領主の代行として政治をとってますから。
公文書偽造にはあたらないっす、候の息子がいきなり王家に通報したらやばいですけど。

とりあえず今は明日のために話を深めるべし!

というわけで投下。
448: F猿 (BfxcIQ32) 2004/09/21(火) 01:10 ID:imAIk9NE(99/144)調 AAS
赤羽はこの手紙を出した人間こそ、この世界における最も厄介な物になり得ると考えていた。
たった一度の戦いで今まで召還された島々への偏見を無くし、こちらの力を見極める。
更には国家としてではなく国家から独立してこちらと友好関係を結ぼうと強いているのにもかかわらず、
候と名乗り、自らを王家の臣下としている。
そして特筆すべきはこの手紙には一言もアジェント国家全体と日本との友好などは書かれていない。
つまりこの手紙の主はおそらく日本と王家を戦わせようとしているのだ。
恐らくは自らの野望のために。
「危険だな・・・。」
赤羽は手紙を見ながら満面の笑みを浮かべている袴を見て呟いた。
449: F猿 (BfxcIQ32) 2004/09/21(火) 01:10 ID:imAIk9NE(100/144)調 AAS
「アルクアイーっ!」
ラーヴィナ、ウェルズ邸中庭。
アルクアイが自らのワイバーンに乗ろうとしている時、彼に少女の声が掛けられた。
13、4と言ったころの少女であった。それを見るとアルクアイはすぐさま臣下の礼をとった。
「これは・・・ファンナ様。」
「もうっ、ファンナって呼んでって何度も言ってるじゃない。」
ファンナ=ラーヴァス。ウェルン=ラーヴァスの娘であった。
またそれはウェルズの孫娘、と言うことでもある。
そして3、4歳の時に彼女の父ウェルンが淫欲に溺れたがために(アルクアイのせいなのだが)、
アルクアイにその養育が任されていたのであった。しかしこの二人の関係はどちらかと言うと兄妹に近かった。
「それで、航海から帰ったのなら言ってくれれば良かったのに。」
ファンナが頬をプッと膨らます。その態度にアルクアイは軽く笑って答えた。
「すみません、帰還後の処理に追われていたもので・・・。」
「けど、またしばらく一緒なんでしょ?」
ファンナがアルクアイの腕を抱き、上目使いで彼を見る。
13、14と言うのはこの世界でしかも女子ならば結婚してもなんらおかしくない年齢であった。
そしてこの少女はその結婚相手を自分の父代わりで兄代わりでもあるアルクアイと心に決めていた。
そしてまたアルクアイも自分のせいで親に愛してもらえなくなった彼女へのわずかな罪の意識もあり、
彼女を粗末に扱うようなことは決してなかった。
450: F猿 (BfxcIQ32) 2004/09/21(火) 01:11 ID:imAIk9NE(101/144)調 AAS
しかしこのときばかりはアルクアイは心底申し訳なさそうに答えた。
「すみません、これからすぐに王侯会議に出るためにまた行かねばならないのです。」
王と各大臣そして全ての諸侯が集まるこの会議、これこそアルクアイの計画の要であった。
「えっ、なんで?前回まではおじい様が行ってたじゃない。」
「ええ、ですがウェルズ様は今はご病気です。だから私が代理として行くのです。」
そしてアルクアイは少し声色を変え、ファンナの頭に手をポンと置き、言った。
「すまないな。」
「・・・。」
ファンナが俯いて何も言わないのを確認するとアルクアイはワイバーンの背に跨った。
ワイバーンは軽くキュルルンと鳴き、それを歓迎した。
そしてその時アルクアイは自分の服の袖を掴まれていることに気が付いた。そして後ろを振り返る。
「ファンナ様・・・。」
「わたしも一緒に行く。」
そう宣言してファンナもまたアルクアイの後ろに跨った。ワイバーンは特に嫌がるそぶりも見せず、キュウと鳴いた。
「ファンナ、しっかり掴まっていろよ?」
「うんっ!」
自分達の周りにマナの壁を作りそしてワイバーンを飛び立たせる。向かう先は王都。
こんなにも自分を慕う少女を背中に感じ、アルクアイはまた、この少女を不幸にしたのは自分であることを思い、僅かな後ろめたさを感じていた。
451: F猿 (BfxcIQ32) 2004/09/21(火) 01:11 ID:imAIk9NE(102/144)調 AAS
佐世保基地、寝所。
青島はベッドに横たわったまま加藤の落とした物と思われる名刺入れを眺めていた。
赤羽海将の写真が入った物だったが、いったい何故だろうか。
「ま、考えていても仕様が無いか・・・。」
「なにがしょうがないんすか隊長。」
ボソッと言った呟きを聞き取り佐藤がいきなり青島に声をかけた。
「わっ、佐藤・・・どうしたいきなり。」
「あ、いや、天野さんがほぼ前回の見通しが立ったらしいんで。伝えようかと。」
「そうか、有難う。」
話によると内臓や骨、筋肉などに当たらずに貫いたのが良かったらしい。
もしあれが銃などだったら回転で内蔵をズタズタにされていただろう。
「それにしても隊長随分可愛い名刺入れ持ってますね〜。女物じゃないですかそれ?」
「あ、いや。」
慌てて青島はポケットにしまいこんだが、もう遅かった。
「どうしたんすかそれ〜。」
佐藤は面白がって更に突っ込んでくる。
「いや、俺の物じゃないんだよこれは、・・・加藤陸三尉が落とした物だ。」
その答えに佐藤は目を丸くした。
「え?あの名物三尉?」
予想外の答えに青島も目を丸くした。
「有名なのか?」
「有名も何も知らないんっすか?」
それから佐藤が話した物は話半分の噂の集まりだった。
しかしとにかくそれらに共通している物は男勝りの性格と、高い能力。
そして赤羽海将となんらかの関係がある、ということであった。
452: F猿 (BfxcIQ32) 2004/09/21(火) 01:12 ID:imAIk9NE(103/144)調 AAS
「隠し子説とか愛人説とか色々あるっすよ。それにどっちにしろ可愛いから有名にはなるっすよね。」
佐藤は散々しゃべり倒してその言葉で話を切った。
「あ〜、よく分からんがすごい人なんだな?」
「まあ、そういうことです・・・しかも派手な赤いバッジをいつも付けてて・・・って、え!?」
佐藤はそう言いながら青島を見て妙な顔をした。目線ははっきりと青島のつけている赤いバッジに向いている。
「どうしたんすかソレ!?」
「ん・・・、説明すると長くなるからやめとく。」
「ならいいっす。」
佐藤はしげしげと赤いバッジを見ていたが、あっさりと身を引いた。
「直接返したほうが早いよな・・・。」
再び出した名刺入れを見ながら青島はぼうっと呟いた。
453: 2004/09/21(火) 01:17 ID:imAIk9NE(104/144)調 AAS
投下終了です。

全然話が進んでない・・・。orz小休止と思ってください。
ではご意見、ご感想、お待ちしております。
454: 2004/09/21(火) 02:02 ID:HiGBWxPw(1/2)調 AAS
乙です
仮に踊らされてもそれで日本の国益になるならいいような
とっかかり無い状況だったので友好的な外交はうれしいだろな
455: 名無し三等兵@F世界 2004/09/21(火) 08:13 ID:Q/M7PaiY(1)調 AAS
ますますセフェティナの運命が気になる
456: 名無し三等兵@F世界 2004/09/21(火) 17:19 ID:/JxOKHjA(1/2)調 AAS
投下された話、読みました。
アルクアイの意外な一面、ほんとに意外です。
457: 名無し三等兵@F世界 2004/09/21(火) 21:54 ID:oq8PESgU(1)調 AAS
もし出兵が決定し一個師団を送る事になったらどれぐらいの艦艇が必要になるのだ?
458: F猿 (BfxcIQ32) 2004/09/22(水) 11:18 ID:imAIk9NE(105/144)調 AAS
まだ題名を決めていなかったことに今更気付く。
まあいいかとも思いつつ投下します。
459: F猿 (BfxcIQ32) 2004/09/22(水) 11:19 ID:imAIk9NE(106/144)調 AAS
次の日からはセフェティナからの情報収集はだいぶ少なくなっていた。
おそらく異世界からの使者が来たせいだろう。
情報収集はそちらで十分行えるということだった。
しかしその分使者達の真意を探るためにセフェティナにも
政治的にエグイ質問をしなくてはならなくなり青島は気を使わなければならなかったが。
そしてその日の情報収集を終え、青島は相変わらず監視役をやっている結衣に話しかけた。

「何か用?」
 相も変わらずつっけんどんな応答に少し苦笑して青島は名刺入れを差し出した。
それを見た瞬間に結衣の表情が一変した。
「あっ、・・・それっ!」
「落ちていたんだ。たぶん結衣三尉のだろう?」
「・・・。」
結衣はそれをひったくるように青島の手から奪った、その顔は真っ赤となっている。
おそらく可愛らしいデザインの名刺入れを見られたことが恥ずかしいのだろう。
「・・・見たの、写真?」
しかし予想に反して真っ赤になりながら搾り出すような声で結衣は言った。
460: F猿 (BfxcIQ32) 2004/09/22(水) 11:19 ID:imAIk9NE(107/144)調 AAS
「え、・・・何のこと?」
とりあえず中身を見た事をごまかそうと青島はとぼけた。しかしそれを結衣は冷たく返した。
「とぼける必要は無いわ。見たのね・・・。」
「・・・ごめん。」
素直に謝ったのが意外だったのか結衣は目を丸くした。
「えっ?いや、別にいいんだけど・・・。」
「けれど何で彼の写真なんか持っているんだ?」
その様子を見て今がチャンスとばかりに青島は聞いた。
これも不意打ちだったらしく結衣は顔を赤くした。
「それは・・・別にいいでしょそんなこと。そっ、それよりも良いの?彼女をほっといて。」
「えっ?」
結衣の目で指す場所を見ようと振り返る。そこには心配そうな顔をしたセフェティナが立っていた。
「あっ、ご、ごめんセフェティナ・・・。じゃあそろそろ行こうか。」
「あっ、はい。」
結衣に会釈をして部屋を出て行こうとする青島にすれ違いざまに結衣は小声で言った。
「赤羽海将の写真の理由・・・気が向いたら教えてあげる。」
どういう心変わりかと青島は結衣の方を見たが、その顔は後ろを見ているために見る事は叶わなかった。
461: F猿 (BfxcIQ32) 2004/09/22(水) 11:20 ID:imAIk9NE(108/144)調 AAS
アジェント北、国境付近。といっても国境など確かに定まってもいないが。
目の前に居る一万はいようかと言う遊牧民の騎馬軍団を前にたった一人で立つ男が居た。
名はアルヴァール。
魔術大臣であり、現国王の孫娘アシェリーナ姫の養育係でもある男だった。
今行うべき任務は略奪行為を行う遊牧民の撃退。
勢力も弱いアジェント北のサフラーヌ侯が撃退しきれずに王家に助けを求めて来た為であった。
しかしアルヴァールは焦っていた。
理由はたった一つ、今王都で開かれようとしている王侯会議であった。
この会議、内容は二つであった。一つは毎年定例のように行われる新しく召還した島への侵攻の相談。
そしてもう一つは今病にふせっているアルジェン13世の後継者問題であった。
そもそも長子相続のこの国にこのような問題が起きているのは、
アジェントではアルジェン13世の長男であり、
アシェリーナの父にあたるアジェルが死んでいるためであった。
462: F猿 (BfxcIQ32) 2004/09/22(水) 11:21 ID:imAIk9NE(109/144)調 AAS
この問題、そもそも本来ならば正統継承者であるアシェリーナが継いで終わりなのだろう。
しかしアジェントが興った当時からの名門イルマヤ候、レコスナ候など力の強い諸侯が
アジェルの弟達を推したためにこの問題はこじれていた。
アルヴァールは当然長い間養育してきたアシェリーナを推して来たのだが、
会議直前になってこの任務である。
恐らく自分を邪魔に思ったイルマヤ候辺りの差し金だろうと彼は感じていた。
しかし何があってもこの会議には出席しなくてはならない。
そしてその為にはこの騎馬軍団を一、二日で片付け無くてはならない。
しかし本軍が来るのはこれから三日後となるだろう。それでは間に合わない。
アルヴァールは載ってきていたワイバーンから降り、マントを外した。
そして騎馬軍団達の見えるところまで歩いて行く。
それを見た騎馬軍団の一人が弓矢を彼に向かい放つ。
これを合図として一対一万という戦いが始まった。
463: F猿 (BfxcIQ32) 2004/09/22(水) 11:22 ID:imAIk9NE(110/144)調 AAS
戦争においては数が大きなウエイトを握る。
例えどんなに強い剣豪が居ようとも一人では千の雑兵には勝てない。
例えどんなに強い戦闘機があろうとも一機では百の敵機に墜とされるだろう。
そしてソレはこの世界でも同様。いくら魔法があろうとも一人は千人には勝てなかった。
しかしアルヴァールは気が狂ったわけではない。
上に書いたことにはこの世界では一人だけ例外が居た。
それがこの男だったのである。
「ウオオオオオオーーーーッ!」
地鳴りのするような騎馬軍団の雄たけびと同時に空を埋め尽くすような矢が放たれる。
しかしそれらはアルヴァールの寸前で圧縮された間なの壁に当たり、落ちた。
そしてアルヴァールが呪文を唱え始める。
その間に第二射として騎馬軍団が魔法を唱えようとする。
しかし、魔術師達は一様にマナを集めることすらできずに青ざめた。
そして気付く。この辺りのマナは全て目の前の男に集められていることに。
そして気付いた。目の前に立っている男が二百年以上も前から自分の民族に伝わる
絶対に手を出してはいけない男であるということに。
しかしソレは遅かった。男の放った魔法は騎馬軍団の中心部に巨大なクレーターを作り、
千以上の兵をその骨すらほとんど残さずに焼き尽くした。
そしてそれに使われた魔法はジファンが自衛隊のヘリに向かい使ったものと同じ物であった。
464: F猿 (BfxcIQ32) 2004/09/22(水) 11:26 ID:imAIk9NE(111/144)調 AAS
退却する遊牧民達を見届けるとアルヴァールは即座にワイバーンに飛び乗った。
「王都まで大至急で頼む。」
いつも自分を乗せて飛ぶこの相棒に向かって声をかける。
この調子なら会議には間に合うだろう。
自分達の行動が徒労であることも知らずに戦場に向かおうとする本軍を見下ろし、
アルヴァールは満足であった。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
投下終了です。
>>2のガイドライン4に引っかかりそうですがちゃんと決着はつける予定っす。
次回投下ではだいぶ話が動くかな・・・?
465
(1): 2004/09/22(水) 13:00 ID:qIHVbGb2(1)調 AAS
骨すらほとんど残さずに焼き尽くされた兵の外側にはほどよく焼けた死体に重症軽傷の動けない負傷者が大量にいるだろう。
熱風は眼球を焼いて視覚は奪われ、爆風は鼓膜を破り内耳を破壊して平衡感覚は失われ、歩くことすらままならない。
クレーターの内部にあった土石が戦友の死体とともにばらまかれて兵達を打ち、大勢を殺し傷つけるだろう。
爆音や閃光に驚いた馬は散り散りになり、遊牧民も撤退どころではないと思うが。
ちょいと想像力が足りなくないか?

つうか、200年前から生きているらしいドラゴンボール級のこいつが、大臣ごときで終わるタマとも思えない。
魔王、魔法王級の人材でねえ?
466: 2004/09/22(水) 17:17 ID:8I76YJ1E(1)調 AAS
命名・・・ミスターMOAB
467: 2004/09/22(水) 17:38 ID:cwRYDP5.(1/2)調 AAS
まとめて完全に吹き飛ばしたとしても、
本人にもガレキその他が飛んできそうな予感。
まあ、こいつは平気かもしれないが…って、全滅させたわけじゃないのね。
それなら焼肉がイパーイだろう。
468: 名無し三等兵@F世界 2004/09/22(水) 18:21 ID:/lKl2BXs(1/2)調 AAS
この男を倒すにはどれくらいのレベルの兵器が必要なのだろう?
469: 名無し三等兵@F世界 2004/09/22(水) 18:35 ID:/lKl2BXs(2/2)調 AAS
もう毎度の事かと思いますが『御疲れ様』の言葉を送ります。
200年ですか・・・どうすればそこまで生きれるのでしょうか?
まあファンタジーですからなにか秘密があるのでしょうね。
今度の投下はいつになりますか?
色々と考えながらお待ちしてますので。
470: 名無し三等兵@F世界 2004/09/22(水) 19:44 ID:6U3hjIZc(1)調 AAS
王国側はどんな決断を取るのか?
アルクアイが正直な報告をするとは考えられない。
わざと日本に攻め込ませて無駄な血を流させる可能性は高い。
471
(1): 名無し三等兵@F世界 2004/09/23(木) 06:33 ID:PhEUovs.(1)調 AAS
前作が投下された次の日にすぐ続編投下ですか、どれくらいのスピードで書いてるんですかと疑問が・・・
それとは別にご苦労様です
疑問としてセフェティナが佐世保に上陸した時、彼女は街や基地、港といった建造物に驚く事はなかったのでしょうか?
472
(1): 名無し三等兵@F世界 2004/09/24(金) 08:11 ID:SbfA5Jyo(1)調 AAS
今更ながら乙カレー(辛ーい!!>_<)
おふざけはこれぐらいにして質問を
騎馬軍団・・・FFやラグナロクみたいに鳥型、あるいは小型の恐竜みたいな乗用獣もいるのかな?
473: F猿 (BfxcIQ32) 2004/09/24(金) 19:25 ID:imAIk9NE(112/144)調 AA×
>>465>>471>>472

474
(1): 名無し三等兵@F世界 2004/09/24(金) 21:20 ID:uhishPg.(1/2)調 AAS
乗用恐竜はいないんですか・・・がっくし
やっぱり王国では魔法使いの方が出世しやすく純粋な戦士系は出世しにくいのでしょうか?
475: 名無し三等兵@F世界 2004/09/24(金) 21:51 ID:uhishPg.(2/2)調 AAS
お返事キターvってことはそろそろ続編投下っすか?
476: 2004/09/24(金) 22:53 ID:rkSqG11w(1)調 AAS
>>474
日本でもパソコン使えないような純肉体労働者は出世しないしね。
魔法に対抗するためにも魔法技術は必須でしょう。
ネイル(なぜか英語に翻訳されている)とか、鎧の強度では対抗しようがないし。
1-
あと 504 レスあります
スレ情報 赤レス抽出 画像レス抽出 歴の未読スレ

ぬこの手 ぬこTOP 0.057s