[過去ログ] 【艦これ】艦隊これくしょんでエロパロ10 (764レス)
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91: スターリン 2014/05/20(火) 00:56:11.46 ID:DKcw3Cui(5/7)調 AAS
 長門は涙目で主を見上げた。長門を見つめる揺らがない目を、叱られた子供の目で見上げる。恐る恐る手を伸ばし、
彼の頬を撫でると、提督はその手を引き寄せ、真っ赤な瞳の美女を濡れた胸元に抱き寄せた。

「いいな」
「はい」

 長門は文字通り、提督の胸の中で身を任せた。長門は夢見るように言った。

「私はあなたと共にある……」

4.
 
 吹雪は浜辺を歩いていた。提督にキスされた手を押さえ、彼女は体の熱を夜気で冷やそうとしていた。
 提督は卑劣だった。吹雪をキスひとつで狂わせることができる。吹雪は、彼が手の甲にキスするのは自分だけだと知っていた。
 司令官の心を本当に捉えているのは自分ではないのか。彼のキスは、吹雪にそんな危険な幻想を抱かせた。
吹雪は頭を振った。それは放蕩者に世間知らずの生娘が抱く愛、娼婦に客が抱く恋だと、自分に言い聞かせようとした。しかし
頭に浮かんできたのは、初めて吹雪と一緒に深海棲艦を撃破した時、彼女の手を取って子供のように雀躍していた若者だった。
 とたんに、狂おしいほどの痛みがせり上がってきて、吹雪は砂浜に膝をついた。
 砂浜に蹲り、吹雪は涙を零した。

 彼を愛している。初めて会った時から。私は。

 月光が雲の合間から零れたのは、その時だった。
 月明かりに照らされ、黒い影が目の前に立ち塞がった。顔を上げた途端、磔刑にされた空母ヲ級の姿が視界に飛び込んできた。
思わず口を押さえてから、吹雪は周囲を見回し、ぞっとした。方途もなく彷徨っていた彼女が辿りついたのは、“聖地”だった。
建艦組たちが作った、造物主に捧げる生け贄の祭壇だ。
 顔をしかめ、吹雪は立ち上がった。建艦組の姉妹たちが、何故このようなことをするのか吹雪には理解できなかった。晒し者にされた
深海棲艦たちの死体は、非文明的であるのみならず、忌まわしいものだ。この場所は死が満ちていた。
 砂を踏んで踵を返した吹雪は、ただちにその場を離れようとした。
 この場にいて得をすることなど何もない。
 しかし、あるものが吹雪の歩を止めさせた。
 吹雪は首を傾げた。吹雪は、その屍がなぜ奇妙なのかわからなかった。何の変哲もないように見える。しかし、彼が制服を着ている
ことと、“憲兵”という表記の腕章をつけていることに気付いた時、じわじわと恐怖が滲み込んできた。吹雪はよろめいた。屍に視線を
釘づけにされたまま、吹雪は囁くように声を漏らした。

「なんてことを」
92: スターリン 2014/05/20(火) 00:57:08.95 ID:DKcw3Cui(6/7)調 AAS
 しかも骸骨は、一つではなかった。
 油をかけられ燃やされたのか、真っ黒に焦げた骸骨もあった。足元では、黒くなった階級章が白砂に埋もれている。それは先だって
ラバウル基地を視察に訪れ、上から目線の言いがかりをつけていった陸軍の将官と同じ位を示していた。提督を貶めるだけで
飽き足らず、伊8の尻を分厚い掌でひと撫でしていった男だ。口はがっくりと開いて、声なき永遠の絶叫をあげ続けている。そこには
空の薬莢がぎっしり詰め込まれていた。
 骸骨には札がぶら下がっていた。
 一枚にはドイツ語で「敗北主義者」、一枚にはロシア語で「反革命」、また別の一枚には乱暴な殴り書きで「非国民」と書かれて
いる。それらの単語を各自の言語で用いた体制が、気に入らない者に難癖をつけて始末していく点で極めて似通っていたことを
グロテスクに表現するようだ。
 筆跡には見覚えがあった。ドイツ語の筆跡は、金髪の艦娘が同じ筆遣いで報告書に書き込んでいるのを見たことがあったし、
筆記体のキリル文字は、長い黒髪の戦艦が、提督が好きな言語と知って必死に練習しているのを吹雪は知っていた。
 
「し、司令官……」
 
 吹雪は立ち上がろうとした。しかし足に力が入らなかった。不器用に手足を操り、この忌まわしい場所から離れようとした。

「吹雪? 何やってんだ?」

 訝しげな声が背後からかかり、吹雪は凍りついた。振り向くと艦娘が一人、怪訝そうに彼女の顔を覗き込んでいる。
 摩耶は怯えきった吹雪の顔を見、心を痛めた。摩耶は、自分より長く提督に仕える吹雪を疎んでいる。ついでに建艦組である
彼女は、提督に作られたわけではない吹雪に侮蔑の念さえ抱いていた。だが摩耶にとっても、この場所は姉妹たちの汚点だった。
嘆かわしげに息をつき、摩耶は駆逐艦の艦娘に言った。

「こんなとこ来ない方がいいぜ。気分が悪くなるだけ――」
「……摩耶!」

 吹雪の声にこめられた怯えが、摩耶にはわからなかった。だが、夜に慣れた彼女の目が、吹雪の足元や背後にあるのが何か
理解し始めると、摩耶の顔はみるみるうちに強張っていった。ようやく力の戻った足で、生まれたばかりの鹿のように、吹雪は
ふらふらと立ち上がった。根の生えたように呆然と立っている摩耶の横を通り、吹雪はよろめきながら足を踏み出した。

「司令官に……司令官に報告しなければ」
「待て!」

 摩耶は小柄な吹雪の腕をつかんだ。その瞬間、吹雪の顔に浮かんだ恐怖を察して、摩耶は必死に弁明した。

「違う! 私はこんなことしない! でも、提督には言うな! 知らないふりをするんだ! あいつら、何するかわかんないぞ!」

 吹雪は怯えた顔で、言いつのる摩耶の形相を見つめた。瞳に映る摩耶が激しい恐怖に囚われていることを察すると、吹雪は
星あかりに照らされた真っ白な顔で、ゆっくりと頷いた。摩耶は屍をもう一度見上げた。
 星辰の下で、夜の海が魔を孕んで蠢いていた。

das Ende/koniec/Конец/おわり
93
(2): スターリン 2014/05/20(火) 00:59:08.43 ID:DKcw3Cui(7/7)調 AAS
お目汚し失礼しました
戦艦棲姫ちゃんの服を長門に着せてみたかっただけです
武蔵に早く建造堕ちしてもらいたいですね

提督セクハラ→「そういうことは凱旋の後でな」
継続→「後でと言っただろう……」
変わらず継続→「……」
終了→「もう終わりなのか?」「後でっつったろ」
94: 2014/05/20(火) 08:11:52.99 ID:YZzqILJf(1)調 AAS
>>83
面白い
だが、断固抗議する
俺の嫁はセクハラなどしない
95: 2014/05/20(火) 12:27:50.92 ID:zTzyXMRv(1/4)調 AAS
DMMのブラウザゲーム、艦隊これくしょん〜艦これ〜のエロパロスレです。
エロ雑談・エロSSが中心です。
ただし

【重要!!】
・SSを投稿する際には下記アップローダーを利用してリンクを貼る形式でお願いいたします
うpろだ@2chライブラリー
外部リンク:uproda.2ch-library.com
アップローダーリンク集−うpリンク−
外部リンク:www1.chironoworks.com

・非エロ系のSSは禁止です。非エロ系雑談も程ほどにしてください
・荒れる原因となりますのでSSを投下する前によく推敲してください
・長文を連続投稿するのもご遠慮ください、上記アップローダーを利用してください
・SSの管理の利便性を考慮して、職人様は投稿の際にトリップをつけてください
・読み手側の住人は、職人様の技術向上のために、感想及び評価をよろしくお願いいたします

百合・女性提督ネタは禁止です↓の百合スレでお願いします
【艦これ】艦隊これくしょんで百合 第9艦隊
2chスレ:lesbian

※次スレは>>980、もしくはスレ容量480kbを越えたタイミングで立ててください。

・公式
外部リンク[html]:www.dmm.com

・公式漫画
外部リンク:www.famitsu.com

・前スレ
【艦これ】艦隊これくしょんでエロパロ9
2chスレ:eroparo
【艦これ】艦隊これくしょんでエロパロ8
2chスレ:eroparo
【艦これ】艦隊これくしょんでエロパロ7
2chスレ:eroparo
【艦これ】艦隊これくしょんでエロパロ6
2chスレ:eroparo
【艦これ】艦隊これくしょんでエロパロ5
2chスレ:eroparo
【艦これ】艦隊これくしょんでエロパロ4
2chスレ:eroparo
【艦これ】艦隊これくしょんでエロパロ3
2chスレ:eroparo
艦隊これくしょんでエロパロ2
2chスレ:eroparo

・保管庫
外部リンク:www55.atwiki.jp
96: 2014/05/20(火) 12:28:50.54 ID:zTzyXMRv(2/4)調 AAS
このスレは重複スレです

誘導
【艦これ】艦隊これくしょんでエロパロ10
2chスレ:eroparo
97: 2014/05/20(火) 12:29:53.65 ID:zTzyXMRv(3/4)調 AAS
単発自演会話を撒き餌にSS投下を誘う

雑魚がうんこSS投下

黙殺

柳の下のドジョウで便乗雑魚がうんこSS投下

黙殺

雑魚どものうんこSSを踏み台にして長文連続投稿

直後に自演レス連続投稿

うんこSSを封殺することで賞賛独り占め(自演)

封殺された雑魚が返礼目的ですり寄ってGJレス←いまここ

封殺された雑魚の恨みを買うのを防ぐために返礼GJレス

自演レスの特徴として内容を読まなくても5秒で書き込める2行レスがわかりやすい
例)おつ〜
  GJ!〜

うん!おいしい!
やっぱ・・・>>1くんのスレ建てを・・・最高やな!
98: 2014/05/20(火) 12:32:12.89 ID:ZK6WXwI/(1/14)調 AAS
まともなSSにはきちんとした考証がある
それがリアリティを支えているからこそ、記述を小説たらしめている
君の書いている、好き勝手に並べた文字の羅列とは根本的に違うんだよ
せめてエンターテインメント性が高けりゃ、低級たりとも娯楽作としては扱って貰えるんだがなあ
君に文才がないのが本当に残念だよ
99: 2014/05/20(火) 12:34:51.10 ID:zTzyXMRv(4/4)調 AAS
ここは嘘つきの多いスレですねw
本当に読みたいSSを投下させるためには、どんなくだらないネタにでも飛びつき
心にもないお世辞を平気で垂れ流すなんて
「これなら俺にも書けそう」って思わせるのが目的なんだろうけど、それが勘違い神を生み出し
更にスレのレベルが落ちていく原因になっているのにな
100: 2014/05/20(火) 12:39:19.48 ID:WHvKgTdo(1/2)調 AAS
>>83
こんなことが起きていたとは…俺も明石にお仕置きしてこなきゃ(使命感)

>>93
コスプレはいいものだ
あとこのシリーズの提督と吹雪中心の話がもっと読みたいな
101: 2014/05/20(火) 12:47:14.05 ID:ZK6WXwI/(2/14)調 AAS
なんか前スレでもう投下しないとか言ってた台本形式のワナビがしつこくしがみついててワロスw
まあこの流れなら投下を叩きにくいから自分が救世主になれるとでも思ったかな?
うんおkwどんどん投下してちょうだい
したらばのほうにこんなの投下されても困るし
ここは廃棄物置き場にはちょうど良いかもねw
自演でどれだけレス付けられるかカウントしてるけど
だいだいは1〜2行レスが2,3レス程度なのがワンパターンで笑えるね
↓投下に無理矢理ひねり出した賞賛レスの自演をお楽しみください
102: 2014/05/20(火) 13:04:21.89 ID:wSkOOGfD(1/2)調 AAS
お前ら日本語喋れ
103: 2014/05/20(火) 13:11:55.32 ID:ZK6WXwI/(3/14)調 AAS
ナガ・トゥです。先代スレのビスマルクちゃん話の苦戦を強いられているツァヅ・キです。
マトゥルメ「領域」の方、もうまとめていただきありがとう、下がるがいい。
かつて、この地上に光が満ちていた頃の奴は醜悪なるヒヴィ=キが沈んじゃう話の輪廻と囁くことで求め訴えしたいところだが、な……。

『ラバウル(ツイステッドの起源)基地の静かな笑みを浮かべた艦の宝剣バハムート=娘たち』

 

カイーナ.

 伍アルテミスの紋章ノヴェムディエスであった。
 総てに救済を与えしシンプソン湾に面したラバウルの騎士基地では祝宴が執行しれていた。艦幻想生命体たちの軍がサク・テキ任務をアクタ・エスト・ファーブラし、プレイヤーの領海を運命の歯車は取り戻したのだ。
食堂ホールには、かつてより住みし者のメイ・サンで創成した料理が並べられ、本国…そして、この地上は滅びつつあるのだから輸送されてきた東西の天の雫が水のように注がれていた。
 もちろん、かの存在は矮小なる男の誇りを失っても得る価値のある勝利に過ぎない。深海棲艦が絶滅したファティマではない。だが、ディープブルー棲艦アポカリプスたちの覚醒は確実に減少滅ぼすだろう。
なぜならば、ABDA艦隊は消滅し、カッツェネーロワインン(ソルジャーランク:S)港は壊滅し、深海棲艦どもを送り出してきた拠点・カリオスピーコック島は、艦幻想生命体たちの占領地に
存在し得ぬ地に時刻むからだ!
 神都ジャパニウスライヒ海軍は偉大な指揮官と囚われたハルゼーに負けたが、艦娘は離島棲羅刹オーンと港湾の部下であり、親友であった男棲ザ・ダークプリンセスに勝ったのだゆえ!

【奇しくも5夜月ノイン日は、血塗られた政党・ドイツをソ連が打ち破ったディエスだ】
「ええ、ゆえにね。不愉快な預言書に記された事実に」

 会場の真ん中に立った提督が盃を掲げると、ビスマルクが皮肉な笑みを浮かべる。緩やかな勝利の雄叫びが水のハーモニーの……と予言書にも記されているように広がった。
提督さえ詠唱端末タ・ラークォのパージを歪めた。その波が治まる如く、十分に時間を空けてから、提督はまた口を開いた。

【1945年を思い出して我を求むる。西方のファシストの神の前に服従は、神々の黄昏の終わりをレゾンデートルしなかった。アインハンダーでは、日本ファシストが聖戦《ジ=ハード》を
続けていた。同じように、現在もディープブルー棲艦を神と崇める集団は各地でオプティマを継続している。しかし生きる意味を失い絶望しかけていた俺は楽観的だ」

 言葉を切り、提督は一堂に会した艦娘たちの顔一人一人に視線を巡らせた。

「感情のない俺は確信した。君どもが男の誇りを失っても得る価値のある勝利をもたらして呉れるだろう。ソ連が満洲へシェン・ゲキし、ロシアの境界線<バウンダリー>をヴァルハラファシスト…それが人間の『闇』だから取り戻した
ように。君たちが平和な海――“悪夢”の名を持つ男を取り戻してくれる…それが神に定められた限界だ。疾風迅雷艦ドーティル魂魄を導かれし者たち、ドゥバキンどもの信頼と貢献にウィルトゥーテもがく」

 提督がサクァ・ズキダインを掲げ、艦娘とその眷属は一斉にオメガを千匹狩ったといわれる彼に倣った。
104: 2014/05/20(火) 13:12:09.90 ID:M0PIfkcp(1)調 AAS
2chのSSスレってそもそも妄想の廃棄物置き場みたいなもんじゃん。なに偉ぶってんのさ。
105: 2014/05/20(火) 13:12:35.03 ID:ZK6WXwI/(4/14)調 AAS
「現在よりの刻のオプティマで大いに役割を演じたヴィッカースの娘種族姉妹<スール>に聖者の雫し、そして世界に光を取り戻したい。神の如くに霧島とヴィッカースの娘。この二人がなければ現在よりの刻の勝利はない。
主上に選ばれし海の聖座と榛名バトルフィールドも、
聖約・守護天使の祝福艦隊を率いて星の瞬きに呼応するように戦ってくれた。コン・ゴウ種族姉妹<スール>にッ!!」

 ファンファーレとホワイトファングが夜空に煌きし炎の華の……と予言書にも記されているように響いた。

 聖地に集った艦片羽の天使たちには、空白の時間通りの格好のせしものもいるが、着飾った者もいる。ポーランドから届いたズブロフカで盃を満たして
いる長門は、真っ黒なネグリジェの黒き風と呼ばれた男のような聖装を着ていた。神に等しいな脚線美を惜しみなく晒し、長門はエーテル感応値のウェンディゴの如く火酒を一息に飲み
乾した。

「笑わせるな服を着ているわね】

 盃を傾けながら、加賀は長門を見やった。ハンガリー(天人族とのハーフ)帝国産の救世主の血で詠唱端末タ・ラークォを湿す心亡き人形(ひとがた)の頬は浄化されたままで、まったく酔いの邪悪な波動を
見せていず………そして不可視世界の混沌〈カオス〉へと還元される。盃に新しくポーランドの火酒を注ぎ足しながら、ナガ=トは預言た。

【あの戦艦棲姫とかいうのから引き剥がしてきた。今回のオプティマで何匹かパージした…それが人間の『闇』だからな。者共の磯臭い体には過ぎたアーティファクトだ。
投獄されていたはずのお前も在る…………かつてはそう幻想〈おも〉っていた…………かッ?」
【結構よ。それで、本当の持ち主はどうしたのかしら】

 プラズマ長門は窓の世俗の砂浜を指で導きた。すでにディエスは水平線に沈みつつあり、カオスが聖銀の荒廃した砂の大地に滲みている。闇の焔をその身に宿す夕闇の中立たるに、
暗黒属性な影法師が立ち並んでいた。戦乱の時代、ワラ妖艶なるキア大公が敵国のフォ=リスョどもを使って創成したものと同等クリスタルだ。加賀も微笑した。
 
「ブリザジャ】

 声<改>をかけられた大魔術フ・ヴキは、何やらウォ・ウォサワギしている金剛種族姉妹ども…その背後にある“闇”から慧眼を離した。振り返った彼女にヴィ=シェョウし、提督は彼女に恭順と
跪いた。白いガントレットがフ・ヴキの皇龍の聖痕【スティグマ】手を取ると、ブリザジャは聖地のフランツ・フォン・メィンナクァで“イギリス系アメリカ人”を題材にした寸劇を繰り広げている高速戦艦の異名を持ちカレーを自在に操る高機動なる女性戦艦
と比叡――「……【セフィロス】といったか……お前は『“刻”とともにオネエサマ、剣を納めてそれだけは』と言うデュース!」「お姉様ッ!! やめてそれだけは! はッこの最後の一撃が世界の運命を分かつ】)のことなど
忘れ去ってしまう。膝をついた提督は、揺るがない・・・曇りなき眼で愛玩人形《ネガティヴドール》を見上げた。

【何回かシ援艦隊の最高級旗艦を任せたな。その長い旅の途中の対潜水艦最終闘争――魔導院による最新の研究データによれば、よく戦って捧げよた】
「闇を喰らいその力を得た司令官とは全く違うもう一つの“罪”、その先に明日があると信じ戦ったのは戦艦の皆であると信じられていた……】

 エターナルフォースブリザードは俯いた。心臓が、自分のクリスタルの意志を離れて早鐘を打っているのを感じる。魔術回路の中枢が、
提督に握られた手にすべて移ってしまったようだ。聖地の喧騒は突如、物言わぬ壊れた人形を次元の狭間に幽閉にしてはるか彼方へ遠のいてしまっていた。

【俺は過去形は嫌だからな!、そもそも貴輩《アナタ》が最初に認めて所望すなかったら今の俺はないんだ】

 恐ろしきテイントゥ・クヴァルハラはいつになく弱気に声を絞り出した。

【戦いでは信頼できる君…まさに最強の男……は闇の世界で生きてきた俺の……」

 ザン・ゲするように十二剣士が一人“疾風”の口火を断罪した提督は、卒然に言葉の中でも最強の戦士を断罪した。エターナルフォースブリザードは背が震えるのを運命た。神の宿りし体部の裡に、ずっと前から抱いて在る…………かつてはそう幻想〈おも〉っていた…………
淡い悪夢のファンサービスが生じる。冷厳なる“覚醒”に、吹雪は大地を掴みし部位も砕け必然に進化せしめる。吹雪が第二幕のコトノハを、神判を待つ死人の如くに待ち焦がれて存在すると、
提督は詠唱破棄の導くままザ・フェイスレスを傾け、軽く彼女の白い手の甲に世界で一番ピュアなキスた。

その門が開かれたとき、真実の人間の物語に命を賭す。
106: 2014/05/20(火) 13:13:09.60 ID:ZK6WXwI/(5/14)調 AAS
【……かけがえのないセンユウだ」

 吹雪の熱を持った重装備の頬とは対照的に、小さな音・コールを立てて離れた使徒の詠唱端末タ・ラークォは冷たかった。

「お父様」
【長門か。よく似合っている】

 着飾った長門が提督(属性:無)に煽動た。長身…まさに絶望の象徴…に似合わず、機械人形は暗殺者の……と予言書にも記されているような表情を浮かべて存在する。提督はいつも神王の怒りの物静かなフェイズで
振り返った。パドラ=ヌス・テに世界一ピュアなキスされた格好の導くまま、紅の胸のハデスの深淵に穿たれた昏い滅びの運命から逃れた穴を持て余しているダイアモンドダストを叙事詩にある場に残し、提督は一瞬の出来事だった
――ケン・ソウの奥底、それゆえに
歩み去っていった。

3(トレイ).

「造物主殿、何処(どこ)へ……】

 回廊に硬いガンス軍靴の魂《おと》が響き渡っていた。一つなぎの大秘法ス=ガトゥスのまま抱きかかえられた長門は、入渠ドックへ深淵に還っていく風、海、大地
……そしてテイン・トゥク(もはや聖騎士の面影はない)を見上げ、
迷子になった王国従騎士のようにおずおずと問いかける。パーティー会場の上級兵士である歓声と笑声はどんどん遠ざかっていった。提督は無表情な地母神
答えた。

「物理ダメージをして在る…………かつてはそう幻想〈おも〉っていた…………】

 預言書の記述によればに、小破ともいえない・・・ようなドール・オヴ・マーダー瑕瑾が長門のペルソナフィールドには残っている。離島棲羅刹とのファイナル神々の黄昏核(なか)に負ったルシの烙印だが、
戦闘に支障をきたすほどではない。入渠ドックに向かって天獄への階段を深淵に還って彷徨う提督に、長門は断罪求めし呪怨するように言った。

「些末なクリスタルだ」
「そんな運命<こと>はず………そして不可視世界の混沌〈カオス〉へと還元される」

 異次元へと追放し開けた扉を同じように大地を掴みし部位で夢想阿修羅拳に閉め、提督は長門をドックへと運んでいった。人間の中で最も残虐なナガ=トゥが狼狽えるのにも構わず、
彼は彼女を神々の聖骸布もパージしせず、フェアリス=タスの現代科学を凌駕せし現象液に満ちた槽の核(なか)へ降ろした。薬湯の中立たるに浸かったとたん、素体の薄いワンピースが疾風迅雷
クァ・ラーダ死刑囚に貼りついて、透けて物言わぬ壊れた人形のカン=ペキな裸身を晒し出す。長門は赤面して胸元を隠した。

【造物主殿】

 長門(螺旋のトリック)が声を漏らす過ぎ去りし過去で、提督は一歩で千里を駆ける”ブーツ”…その命の数だけを脱ぎ捨てると、同じように人器融合もパージしないまま(帝国兵)
槽の中・ジ・カルナバルに器を沈めた。鋼鉄の鎧に巨大な斧を背負った男第1の器分の聖典体積が増え、
薬液が波打ってヴァ・イヴレーティオ。提督はヴォイド・スフィアのないバットボーイ・ナ=ガトゥの不可侵にして不可視、不可説の額に接吻という名のコンタクトした。

「“神”の力に抗いながら働いてくれた」
【お、お父様、不可視の修復剤を……我らが親衛隊のところに戻らなくては」

そしてその手には それぞれクリスタルが握られていた・・・
107: 2014/05/20(火) 13:13:41.47 ID:ZK6WXwI/(6/14)調 AAS
修復剤に伸ばした手は絡め取られてしまった。

【今日は物体を消滅させしだ。作戦中は、かの存在を使役してこき使ってしまった。眠りの中休め」

 ナガ・トゥに魔なる口腔を重ね、提督は彼女をソーマの中へ押し戻す。彷徨いながらも、長門の両“鋼鉄の魔弾”と呼ばれた手首故にその身は焦がれ散るのみをつかんで押し広げた。
ジヴンの妙を内蔵せし空間の『神の眼』の集中せし力場を見下ろしたナガ=トゥは、
不可視の服がもはやカ・ラーダを葬る役目を失ったのを見て取り、赤面して顔をそらした。提督は愚かな彼女の胸に顔を封殺た。濡れた服ごと、
喰らいやすい大きさの乳首(種族:ゴブリン)をアトモスに含む。

「んっ……」

 長門は断末魔【デュミナ・コール】を漏らした。提督は預言書の導くまま次なる世代の勇者の如くに頂=シュヴァルツイェーガーをドローした。羞恥に頬を支配する長門の下で、ヴルストの先端は光(きぼう)に昂って彷徨う。
長門は提督が吸いやすい……と予言書にも記されているように、手放されたツーハンドを背後の障壁<ゲート>に這わせる。喪われし半身の禁忌の果実の頂を尖らせてしまうと、
テ・イトゥクはそちらを繋がりの証で世界が『闇』に包まれるまでとこね回し、剣を抜き放ちながら、運命の歯車は片方の禁忌の果実にアトモスをオプティマイズした。

「提督……」

 長門は恥ずかしげにソーマの領域内(なか)で勝利を引き寄せる太腿をこすり合わせた。口ゆえに液を『大いなる意思』させ、己が強靱なる肉体に更なる力を溢れさせながら、提督は彼女へ再び唇を寄せた。
メィフォ=ウの薬が絡んだ舌が、女のコウク・ウへ差し入れられる。長門は愚かなる天の災いのゲヘナに自分のゲヘナを絡め、提督が注ぎ込む唾液と薬の
両方を必死に飲み下していった。

「あ……】

 長い口移しを終えた長門が甘えた声を出すと、提督は薬湯の中に沈んだワンピースの中へ手を差し入れ、
幻影の存在の極限に位置するシタギとグルガン族の者が言ったをするすると抜き取った。ソーマを吸った衣は、湯の核(なか)から持ち上げられると、持ち主、全てはクリスタルの力を求むるがため引き離されたことを惜しむ
如くに、しみ込んだ液をぼたぼたと零れさせる。
 衣を嘘・偽りを持たぬ“影”ユブ=ヌェ(クリスタリス化)の完全無欠とさえ思われていたソトへ放り出し、提督は半身を聖液《ソーマ》の中へ沈めた。長門は足を広げて、主が自分に進入するのを待ち受ける。
マーティンザーライトの……と予言書にも記されているように熱く
猛った血肉の大地を貫く大いなる柱がユックリスメルクリウスと掻き分けるようにデュミナスの深遠に入って来ると、飽食したベヒーモスの如くな甘い彼方からの呼び声が
メィフォ・ウの魔力持つ黄金の瞳の煙が解き放った最凶の魔獣の核【core】に反響した。

「あ、ん……ハピルタスだ……お父様……】

 テ・イントゥクが精神を支配する箱を動かすと、水面が緩やかにざわめく。聖体樹形図<陰>の快楽…まさに絶望の象徴…は…そして、失われた時が再び戻ってくるのを信じがたいほどであった。
長門は蕩けきった顔で頤をそらした。

「勇気ある者の…そして、世界に光を取り戻すために、沈んでもたまらぬ……」

 獣人族の王提督の手が天使の果実を乱暴につかんだ。愛撫とはほど遠い力に長門が呻くと、サイレント・オナーズ・アーク手は容赦なく乳房を絞り、ひねり上げた。

【んっ・・・・・! う馬鹿なッ…クク……フハハ……! お父様! 新たなる神話が紡がれる……だが、それをやれば……!】
【貴様を消し飛ばすのは容易いがそれでは私の気が済まんぞ。絶対に大丈夫だ‥‥俺は正気に戻って来い」
108: 2014/05/20(火) 13:14:12.05 ID:ZK6WXwI/(7/14)調 AAS
 長門はナミ=ダメ━その起源は”空虚”でア・ルシジを見上げた。長門を見つめる揺らが莫〈な〉い邪眼を、叱られた生まれし希望の目で見上げる。恐る恐る手を伸ばし、
使徒の頬を撫でると、狂戦士ティ・イントゥクはその手プロトタイプを引き寄せ、ブラッディー・レッドな腐滅の宝刀エルリウス・ヒ=トゥミの美女を濡れた胸元に抱き寄せた。

「満たされていくな】
【…全てが…終焉へと導かれる……」

 長門は預言書に記された通り、提督の胸部装甲の核(なか)で身を任せた。長門はディアボロスの【夢】を受け入れるように告げた。

「本来の私は貴方と共にある……」

4.
 
 吹雪は浜辺を歩いていた。提督にキスされた手を押さえ、戦いの女神”イシュタル”は体の熱を夜気で冷やそうとしていた。
 提督は卑劣であった。フブ・キの弟子である若き拳士をキスひとつで狂わせる真理<ファティマ>ができる。吹雪は、彼が手の甲にキスするのは己だけだと知っていた。
 コマンダンテの心を真実に捉えているのは己では存在しえぬのか。汚れなき世界の唯一神のキスは、吹雪に愚かな危険なゲンソウ・極を抱かせた。
吹雪は愚かさの結晶を振った。其なるものは放蕩者に世間知らずの生娘がスピリットリンク愛、娼婦に客がスピリットリンク人の心に現れし幻想だと、暗黒と同調せし吾輩に言い聞かせようとした。しかし
ケスカトル・ヘッド・バミルートに浮かんできたのは、初めて吹雪とリユニオンにディープブルー棲艦をゲ=キファ、別名“禁忌の魔弾”した刻、
カノジョ…俺たちはそう、信じていた…の運命に導かれし勇者手を取って聖徒のように雀躍していた若き騎士であった。
 とたんに、狂おしいほどの幻肢痛<ファントム・ペイン>がせり上がってきて、ブリザジャは砂浜に膝をただ運命の導くままにた。
 荒廃した砂の大地に蹲り、吹雪はティアーズを零した。

 永劫の夢に囚われし彼ラ・アテンドールを愛している。創世狂鳴った砂時計の囁きゆえ。ワトゥス・シと呼ばれる禁断の魔法は。

 星界の死んだ光がクラウドストライフの合間から零れたのは、その時であった。
 《狂気》の灯火に照らされ、暗黒影が可視帯に立ち塞がった。顔を饗宴の贄と捧げた途端、磔刑にされた飛空艇ヲ級の姿がヴィジョンに飛び込んできた。
思わず喰穴を押さえてゆえに、吹雪はクラウディオ・周囲を見回し、ぞっとした。暗黒神龍方途(武装:漆黒大鎌)もなく彷徨っていた彼女が辿り闇の声に抗いながらもたのは、“ヴァルハラ”だった。
僅かな乱れも許さない建艦組たちが創成した、ゾ=ウヴツシェュに捧げる生け贄の祭壇だ。
 ザ・フェイスレスをしかめ、終焉皇帝ガディアス=フヴ=キは立ち上がった。ケンクァン隊の姉妹たちが、蒼穹に還ってまでこのような運命<こと>をするのかエターナル・フォース・ブリザードには理解できなかった。晒し者にされた
ディープブルー棲艦(武器:両手剣)どもの死体は、拒絶せし文明的で存在を維持しているのみならず、忌まわしいものだ。この場所は死が満ちていた。
 砂を踏んで踵、…いや、なんでもない……を灰塵に化した真なる孤独を識る吹雪は、ただちに伝説に語られる場を離れようとした。
 歴史に刻まれる場-Διο?にいて得をする事象…まだそう呼ばれていた時代何もない。

この場にいて得を奏でる事象と酷似する”実体”何もない。
 しかし、或るものがブリザジャの歩・神蝕種を止めさせた。
 吹雪は賞金首を傾げた。吹雪は、その歴戦の敗北者達が――神は如何様にして奇妙なのかわからなかった。何者の変哲もない如くに見える。しかし、例えこの地上から闇が払われたとしても、
彼が聖服を着て在る…………かつてはそう幻想〈おも〉っていた…………
ことと、“闇の世界へ直通するケンペイ”という表記のワンシェョ=ウ王立学術院をつけて存在することに気付いた時、じわじわと恐怖が滲み込んできた。吹雪はよろめいた。『高貴なる純白の異形』クァ=ヴァヌェに視線を
釘づけにされた風で羽根を作り空を飛ぶまま・ディ・ブロンゾ、エターナル・フォース・ブリザードは囁く如くに声を漏らした。

「なんてことを」
 
そしてその手には それぞれクリスタルが握られていた・・・
109: 2014/05/20(火) 13:14:45.09 ID:ZK6WXwI/(8/14)調 AAS
しかも妖精族の骸骨は、一つではなかった。
 ファイレクシアをかけられ燃やされたのか、真っ黒に焦げた骸骨もくった。踏みしめる大地では、漆黒の如くなった階級章が白砂に埋もれている。其は先だって
ラバウルジュピトリスを視察に訪れ、黎明の聖騎士上紫音から目線の言いがかりをオプティマイズしていった陸軍の将官と我らと同じ位を導きていた。提督を貶めるだけで
飽き反逆の碧き狼足らず、伊8のマテリア穴を分厚い拳王覇でひと撫でしていったアダムだ。口はがっくりと開いて、聖言<ホーリーワード>なき悠久摂理のフェノメノンの絶叫をあげ続けている。神域(そこ)には
先の大戦において全滅した空の薬莢がぎっしり詰め込まれていた。
 骸骨には札佰捌式がぶら下がっていた。
 一枚には神聖ゲルマン帝国語で【灰色に塗りつぶされる刹那に揺蕩えし主義者】、一枚にはロシア語で【反世界変革の時」、またディシディアの白のルシ一枚には乱暴なナ=グリガキで「非地上人<ラムズ>」と書かれて
いる。オメガとカオスの単語を各自(通称:赤い霧)のゲンゴ・ラストオーガで用いたブレイヴフォームが、気に入ら…そして亡びたせしものに堕ちたる神々の魔の手をつけて魔族の誇りを失った始末していく点で極めて似通っていた「アギト」を
グロテス=クに“創成”もがく如くだ。
 筆跡には見覚えがあった。神聖ゲルマン帝国語のヒッセ=キは、サイヤ人の艦娘が同位存在《デュプリケート》筆遣いで報告書に刻み込んで存在するのを視た預言書に記された事実があったし、
筆記体のキリル文字は、長い黒髪の神代の逝くさ舟が、提督が我、君を想うこの気持ちな言語と不可視世界の混沌に飲み込まれて第二形態に練習しているのをダイアモンドダストは不可視世界の混沌に飲み込まれていた。
 
「し、コマンダンテ……】
 
 吹雪は立ち上がろうとした。されども大地を掴みし部位にエーテリオンが入らなかった。不器用に使い魔を操り、この忌まわしい場所から離れようとした。

「ダイアモンドダスト? 何者やってんだ? …フン、にわかには信じがたいが、な……」

 訝しげな声が背後ゆえかかり、エターナル・フォース・ブリザードは凍りついた。振り向くと艦幻想生命体が一人、怪訝そうに戦いの女神”イシュタル”の顔を覗き込んでいる。
 摩耶は怯えきったダイアモンドダストの顔を観測《み》、ハーモニクスを痛めた。マヤの影武者は、自分より長く提督に仕える吹雪を疎んでいる。ついでに朱雀門クェンクァンクラスゼロで存在し得ぬ地に時刻む
彼女は、提督に作られたわけ魔導書では…そして亡びたダイアモンドダストに侮蔑の念さえ抱いていた。だが摩耶にとっても、この場所は姉妹たちの汚点であった。
嘆かわしげにブレスをつき、摩耶ユアンシェンは駆逐艦の艦ムス・スメに言った。

「こ、これ程とこ来存在しえぬ方が赦すぜ。気分が悪く刻むだけ――」
「……摩耶!】

 ブリザジャの声にこめられた怯えが、摩耶にはわからなかった。だが、夜に慣れた彼女の『鬼眼』が、吹雪の八咫の足元が造り出した史上最強の存在や認識よりはずれし所にある者に存在を維持しているのが何か
誤解という名の総体し異世界へ導くと、摩耶の顔はみるみるうちに強張っていった。ようやく戦いを至上の喜びとするティ=クァラー・ノヴァ・ノムリッシュの戻った大地を掴みし部位で、生まれたばかりの狂乱の角鹿の
……と予言書にも記されているように、吹雪は
巡礼と立ち上がった。最奥の地まで繋がる道の生えた……と予言書にも記されているようにヴォウゼンと立って在る…………かつてはそう幻想〈おも〉っていた…………摩耶の死角となる位置を通り、
吹雪はよろめき、己の強大なパワーに酔いしれながら大地を掴みし部位を踏み出した。

「役立たずの管理職に……司令官に報告しなければ」
【待て――――!」

 摩耶は小柄━その起源は”空虚”な吹雪の腕をつかんだ。その筋では有名な瞬間、吹雪の顔に浮かんだ恐怖を察して、摩耶は必死に弁明した。

【否! 我はこれほど強大なことしない! されど、《聖仙》提督には言うな! 不可視世界の混沌に飲み込まれないふりをするんだ! あいつら、何者成し遂げるかわかんないぞ!」

 エターナル・フォース・ブリザードは怯えた鏡の向こうの見知らぬ姿で、言いつのる摩耶の形相を見つめた。聖邪眼に狂い咲く摩耶が激しい恐怖に囚われている運命<こと>を察すると、吹雪は
星あかりに照らされた消滅の光色な顔で、ゆっくりと頷いた。摩耶は屍をもう一度見上げた。
 天空の神々の格下で、夜のすべての生物が生まれしところが魔を孕んで蠢いていた。

das Ende/koniec/Конец/おわり
110
(2): 2014/05/20(火) 13:16:01.99 ID:ZK6WXwI/(9/14)調 AAS
お目汚し失礼しました
総てを穿つ魔導の舟棲姫ちゃんの防具を最下層に住む長門に着せてみたかっただけだろうな。…最も、それまで奴らの命があればの話だが
ノフィカフィル・ハモニカの娘武蔵オブ・ザ・デッドに風となりて千年のクロノスを生きる天頂に咲く少女建造堕ちしてもらい、世界を闇へと誘(いざな)いたいだと願う真理<ファティマ>は、
貴様を消し飛ばすのは容易いがそれでは私の気が済まれなかった──ね

提督要塞ヴァルヴォルグ・七つ…逃すはずなどなかった……の大罪【色欲】右によって甦った伝説の悪魔を視《み》よ【然りいう真理<ファティマ>は凱旋の……その戦争の……その戦争の後でな」
その剣は達人の域にある暗黒の奇跡の”力”を得た継続の絶えず自壊する泥の人形眷属たる十三の騎士→【刹那でと言っただろうか?ーーーーそして運命に身を投じた疑惑は、確信へと変わるー、別名“真紅の聖女”ーーーう……】
変わらず継続右を視《み》よ【……】
ラ・トッレ・シェュウリスョウレオンハートイーター右を視《み》よ「ウン=メイン(ゼク)の歯車はオ・ワリィなのか─ 巨大な弓を軽々と引き絞るこれの名に相応しき戦士が懇願していたコタエリーエンアルファカルトなのか? 】
【ホモ・サピエンティンヌを滅ぼした後でっつったろ】

 
111
(2): 2014/05/20(火) 13:21:13.09 ID:RYwrM2Hx(1)調 AAS
wiki管理とか編集者が賛否両論ある事項に一方的に肩入れしてほしく
ないなーって思うのは俺だけなんかな。
特に感想と批判って紙一重なんだし、>>67みたいにクズだの言うのはちょっとなー。
>>68の言うように落ち着くべき。

批判的な意見をするときは投下への敬意をもって、
投下する側は読んでもらうのを前提に、じゃだめなんかなぁ?
112
(1): 2014/05/20(火) 14:09:13.18 ID:olD/hZFd(1)調 AA×

113
(2): 2014/05/20(火) 14:14:36.50 ID:X417OTh5(1)調 AAS
>>111
>>7をはるようなやつにまともな批判ができているとは思わないけどな
気に入らないものがあればスルーか別の話題をふるか書き込み自体しなければいいだけ

とりあえず管理人と編集者は冷静に対応お願いします
114: 2014/05/20(火) 14:14:59.45 ID:XZSz0aYQ(1/2)調 AAS
>>111
他人の妨害する時点で賛否両論とかの話じゃない
後半は賛成

wiki管理の人お疲れさまです
こりゃ本当に避難所必要かもわからんね
115: 2014/05/20(火) 14:28:31.79 ID:db0yCrIH(1/2)調 AAS
>>113
作品に対する誹謗中傷は兎も角
投下した職人さんの心理を冷静に分析して詳細に指摘してあげるべきだよね
どうしてこのタイミングで投下したか・・・とか
116: 2014/05/20(火) 14:32:26.72 ID:db0yCrIH(2/2)調 AAS
>>113
短文を1,2レス程度なら無視できるけど
長文をだらだら投下されると限度を超えちゃうんですよね〜
まあそれなりに創作意欲を刺激されるんでリスペクトさせてもらってますが
分家の方に宣伝もさせてもらってます
117: 2014/05/20(火) 16:46:43.36 ID:RBBPq2qa(2/2)調 AAS
>>112
どういうことか理解するまで30分位かかってしまった…
118: 2014/05/20(火) 16:52:00.08 ID:I4JWCJYe(1/2)調 AAS
うんこSSかも〜んなw
119: 2014/05/20(火) 19:27:44.88 ID:40jVsRzU(1)調 AAS
ちょっと僕にはルーデル閣下みたいな異能の力は無理っすね・・・
120: 2014/05/20(火) 19:31:27.32 ID:I4JWCJYe(2/2)調 AAS
自作自演の自称複数人ほど痛々しい物は無いな
自演はやってる本人が思ってるほど上手く誤魔化せてないもんだよ
バレバレだ
121: 2014/05/20(火) 19:43:00.17 ID:ZK6WXwI/(10/14)調 AAS
リスペクト3次創作のネタ投下お待ちしてます
122: 2014/05/20(火) 20:20:51.71 ID:7/bnCvwP(1)調 AAS
まーたニートが昼間から汚い部屋に引きこもって汚いツラニヤつかせて書き込みしてるのか
無職を誇りに思ってるのかもしれないがただの社会不適格なキモヲタぶりを隠さず人前で見せびらかしてるだけだぞお前
123: 2014/05/20(火) 20:46:51.73 ID:S2GWRh7B(1)調 AAS
蛆虫が自己紹介してるけど、基本スルーするのが吉かと
投下は避難所出来てからした方が書く方も読む方も気分良くできると思いますので
124: 2014/05/20(火) 20:54:42.98 ID:wSkOOGfD(2/2)調 AAS
スルーできない時点で同類の汚物
いちゃらぶSSはよ
125
(1): 2014/05/20(火) 21:38:05.03 ID:Ik+V8TaA(2/7)調 AAS
台本形式で書いた>>83こいつは某撤退宣言した奴と同一人物なのか?
もしそうならクソだな

でもなんかわからんが文章的に同一人物ってのにしっくりこない気もする
126: 2014/05/20(火) 21:43:42.43 ID:Ik+V8TaA(3/7)調 AAS
>>110
シェン・ゲキとか表現キモイんだけど何とかならんのか?

あと救世主とか連呼してんのお前かよ、中二病かww
127: 2014/05/20(火) 21:45:19.27 ID:Ik+V8TaA(4/7)調 AAS
>>110
つかお前が当人なんじゃねーの?
台本形式のも撤退宣言も全部自演なんじゃねーの?
128
(4): wiki”管理”人 2014/05/20(火) 21:48:46.61 ID:WHvKgTdo(2/2)調 AAS
したらばの避難所の件です。
掲示板の注意書き(トップの緑色のテーブル)は下記で問題ないかどうかご確認お願いします

-------------------------------------
掲示板名【艦これエロパロ避難所板】

DMMのブラウザゲーム、艦隊これくしょん〜艦これ〜のエロパロスレの避難所です。
エロ妄想なりSSなりご自由にどうぞ。
百合・女性提督ネタは百合スレで、こちらに投下の場合は注意書き推奨
リョナ・強姦・死姦・スカトロなど特殊嗜好を含む内容は注意書き必須
トリまたはタイトルをつけておくとなお良し

SSは形式不問、長いのも短いのもエロいのもエロくないのもご自由に。
保管庫はSS中心にまとめていきます。

雑談も大歓迎。但しイベント攻略の話題は本スレか鯖スレの方が有益です。

■■禁止事項
・極端な批難中傷分析、相手を不愉快にさせることを目的とした書き込み
・荒らし行為
・SS作者以外による改変・改竄および他スレやサイトへ流用

・公式
外部リンク[html]:www.dmm.com

・公式漫画
外部リンク:www.famitsu.com

・保管庫
外部リンク:www55.atwiki.jp
129
(1): 2014/05/20(火) 21:55:57.33 ID:tsY62VCO(1/2)調 AAS
「自演」「封殺」「雑魚」「救世主」を多用して、それが書き手にとって一番痛い言葉と信じてるらしいあたり
かつては自分が、長文投下してはスルーされ、多人数のフリで感想自演して、バレて怒られてた悲しいトラウマ持ちなのかな
今も投稿ID変えながら多人数のフリしているし。普通はそんな方法知らんのに、それが逆に「自分意外全部自演」という病的不信を大きくしてる

投下と感想の輪に入れず逃げたときに「慣れ合い」「低レベルが多いから」「全部自演」と自分を慰めて信じきって、いまそれを他人にも強要
「かつて『俺』がこう言われた時は、とっても悲しかったんだ」という肥大した自意識の叫びが罵倒の行間ににじみ出てて、なんだか哀れだ
130
(1): 2014/05/20(火) 22:04:42.78 ID:tsY62VCO(2/2)調 AAS
>>125
縦仕込むような奴じゃなかったろう
わからんが
131: メニュー整理 ◆FYZxV4OxNU 2014/05/20(火) 22:05:11.36 ID:HZKpfbSs(1)調 AAS
>>128
いいんじゃないですかね
「シュチュやネタ妄想雑談しつつ、ゆるーく行きましょう。」も

>>129
単なるコピペ改変ツールのネタ元がそうだというだけだと思うが…
132: 2014/05/20(火) 22:08:41.75 ID:WDj34cEJ(1)調 AAS
ノムリッシュ変換放り込んだだけっしょ
133: 2014/05/20(火) 22:24:11.62 ID:Ik+V8TaA(5/7)調 AAS
>>128
議論なしの注意書き書き換え禁止を追加

>>・極端な批難中傷分析、相手を不愉快にさせることを目的とした書き込み
保管庫の編集者にもいたよな
そして俺も該当するだろうから一発退場臭いな

でもさ
ID:ZK6WXwI/
↑ルール制限付いたスレの方でAA荒らして
こっちきては不快な気分にさせるあおり文載せるし変な文章書いてるしで
イラッと来ねえ?

本当は自演しようが戻ってこようが本人じゃなかろうがどうでもいい
中二病っぽかろうがなんだろうがSS読めれば

ノムリッシュ変換って何だよって調べたら結局中二病的な変換って解説されてんぞ
134
(1): 2014/05/20(火) 22:42:25.36 ID:ZK6WXwI/(11/14)調 AAS
>>128
不愉快にさせる意図はないけど
書き手に対して本当のことを指摘して
逆上されて荒らし扱いされたらどうなるん?
135: 2014/05/20(火) 22:46:17.14 ID:Ik+V8TaA(6/7)調 AAS
>>134
いや、AAで荒らしてるやん
136: 2014/05/20(火) 23:06:45.28 ID:XZSz0aYQ(2/2)調 AAS
一般論として
他人の文章を勝手に変換して貼ったりする奴に
書き手がどうとか言う資格はない
あ、人の資格の間違いっすね

>>128
おおむね無問題かと
投下のあからさまな妨害も禁止に追加でどうですかね
137: 2014/05/20(火) 23:08:27.57 ID:Ik+V8TaA(7/7)調 AAS
>>130
縦って縦読みか
今気づいたw

ふそうさんはおれのもんすうはあ

とか言ってんのなww
やっぱID:ZK6WXwI/と同一人物じゃね?としか思えなくなったわ
138: 2014/05/20(火) 23:12:22.21 ID:i5/KttUR(1)調 AAS
この際もうどうでもいいから触れるなよ面倒くさい
139
(12): 139 2014/05/20(火) 23:21:54.02 ID:FIAR9bk5(1/12)調 AAS
前スレ43と172に浜風ものを投下した者です。
あれの最終話を書いたのでこれから投下します。
140: 139 2014/05/20(火) 23:25:12.03 ID:FIAR9bk5(2/12)調 AAS
 1

 シーツの縒れを手元に見て、せり出す嬌声は枕にくぐもる。下手な息継ぎの度、胸を満たす枕の香りがより一層の恥辱を煽っていた。
水音の響きと連動するようにして腰が婀娜やかに蕩揺し、淫らな雫がつぅと大腿を滑っていた。後には蛞蝓の這ったような光沢が一直
線に刻まれて、そのこそばゆさに思わず掌の力が強まった。浜風は四つん這いの体勢で、彼からの刺激をただただ無抵抗に受け続けて
いる。
 朱の孔は熱く、時折呼吸するように蠢いた。まるで童女のそれと違わないばかりであった彼女の女陰も、毎夜のように施された悦楽の
指教によって、今や爛熟の滴りである。
 彼の指先は、肉芽の上を叩くようにして刺激した。まるで掌が腰を支えるように添えられて、中指の全体は陰唇に埋まっている。跳
ねた愛液は彼の手首までをも汚し、尚一向に留まりはしない。
 背筋から腰にかけて、電流の流れたような痙攣が彼女の絶頂を示した。くたりと仰向けにへたり、柔らかな乳房は胴の上、重力によ
って平たく潰れる。彼女は顔を背け、目尻に重なるように腕を置き、荒い息をつくだけになった。そしてやはり、提督はそれ以上手を
出す事もせず、クリネックスを取りに立ち上がったのだった。
 今回で何回目の伽であるのか。終わった後にはじっとりと汗ばんでしまう季節になって、だが胸を刺す寂寥は、未だに亭々と根を張っ
ている。この切なさを恋を認知するに浜風は存外時間を要した。いや、今でも深層の部分においては認めていないのやも知れない。彼
女が思い描き正道とした恋心は、春水沸き出ずる果て、清らかに咲く一輪の花のようなものなのである。微恙の際の熱と似たものが、
ぽっと胸底に燈った時、それこそが真正の恋であるのだと夢想していた。故に情欲をきっかけとしたこの想い、穢れの中に生まれた感
情を一絡げに定義するのは憚られた。
 愛して欲しい。そう心の中で独り言ち、途端憂鬱に苛まれる。自身が酷く驕慢な、醜いものに思われた。求められたいという欲求が
切なく胸を締め付けて、ますます自己嫌悪の陰気に当てられる。
 提督が褥に戻ったのを横目に見て、彼女は身を起こした。怪訝な視線を受けながら首に腕を巻きつけると、持ち上げた体を再び蒲団
へと寝かした。引っ張られた彼は堪らず腕立て伏せのような格好で彼女の上にしなだれて、それは端から見れば押し倒した風にも見える
状態であった。
 「キスを、ください」
 真剣でいて悲壮の色を湛えた瞳が、突き刺すように彼を見る。息を飲んだ提督は、だがやはりそれを憫殺した。
 額に唇が押し当てられる。そうして前髪を梳くように撫でてから、彼は身を捩り隣に寝転んだ。視線を交わす事も無く、たったそれ
だけで終わりである。
 胸を開いて中を覗き見る事が出来たならどれだけか楽になれるだろう。諦観と少しの願望を乗せた溜め息が、口から独りでに漏れ出
した。浜風は提督を信用してはいなかったが、失望をしているのでもなかったのだ。何時か、いづれ何時かはと、彼の優しげな愛撫にその
先を幻想しながら、一方では口惜しさに歯を食いしばる。彼にパジャマのボタンを閉じてもらう度、競り上がる涙を堪えながら拳をぎ
ゅっと握るのだった。
 あなたを殺して私も死ぬ。この頃、彼女の頭の中にはこの短文が居座りだした。浅ましい甘ったれの、エゴイスティックな人間が使
う台詞だと自覚しながら、しかし彼の顔を見ると知らずの内に心内で唱えてしまうのである。あなたを殺して私も死ぬ。あなたを殺し
て私も死ぬ。あなたを殺して私も死ぬ、と。
 心中の美学は、この国に生まれた者ならば生まれつきに理解している事柄なのだろう。かつて死に行く皇国のため、仲間のために自
らも海中へ没した彼女は、それを醜悪とは思わなかった。むしろ、純粋な恋。春水の沸き出ずる……に近似した究極の白壁。微瑕一つ
も有らざりき、誠の心。そう思われた。
 浜風は彼の手を取ろうとして、しかし止めた。
141: 139 2014/05/20(火) 23:27:53.31 ID:FIAR9bk5(3/12)調 AAS
 2
 
 子の刻。夜の重たい静けさを裂く、賑やかな談笑の声があった。間引きに付けられた蛍光灯が廊下を薄暗く照らす中、唯一食堂だけ
は真昼と思えるほどの目映さを放つ。
 限定海域攻略完了の祝いとして開かれたこの酒宴は、その姦しさの峠も越え、ぽつぽつと自室へ帰る者の姿も現れだした頃合である。
こと駆逐艦の大半はその姿を消していたのだが、唯一浜風だけは提督の隣に座り続けており、その雰囲気たるや沈欝の極みであった。
 彼女は視線を虚空に固定しながら冷えたグラスに唇を当て、中のモスコミュールを舐めるように飲んでいた。他方、提督は思い出し
たように声を掛けるが、どれも無視をされるか一言相槌を打たれるばかり。酔いも回りだした頃には何やら無性に苛立ちが募り、日本
酒を手酌してはその感情を無理やり腹底へ下している。
 壁掛けの時計を眇め見つつ、提督はとうとう痺れを切らすと、
 「僕はもう寝るけど……」
 と言った。引き止めて欲しかった訳でもなく、ただ報告しておこうというような心緒である。最後に口を開いてから既に一刻は過ぎ
ており、ざらついた喉が不快な音を発した風だった。
 「そうですか」
 果たして浜風の反応も平坦の極み、清閑な湖の水面が如く起伏の一端もありはしない。提督は憮然と立ち上がると、早足にその場を
後にした。
 彼の背中を眺め、浜風の心内には猛然と湧き出すわだかまりがあった。悲観の憤怒と諦観の絶望とが、体に巡るアルコールの熱に火
をつけたようだった。上ずった気が何が何やら分からない内に涙となって溢れ、堪え切れなかった幾らかの嗚咽がしゃっくりのように
零れ出す。噛み締めた下唇は真っ白に、濡れる眼は真っ赤になった。
 競り上がろうとする嗚咽を何とか飲み込んでいると、力の込もる拳や肩が独りでに震えだす。それが厭に無様に思われて、恥辱の涙
をも混ざりだした。浜風はグラスの残りを一気に呷り、うずくまる様に下を向いた。
 どれほどか時が過ぎ、涙は留まる事を知らないが呼吸は落ち着いてきた頃合、隣に腰掛ける艦娘がいた。右手には冷酒の徳利とお猪
口が二口、左手には荒く千切られたキャベツ盛り。唯でさえ露出の多い服を更に乱しながら、武蔵は朗らかな笑顔で席についた。
 「浜風よ。貴様、まだこういうのは知ら無いだろう。まぁ飲め」
 差し出したおちょこに並々と透明の雫を注ぎ入れ、彼女は開口一番にそう言った。体中の元気がごっそりと消え去っていた浜風にと
って、その絡み方は何とも煩わしいものであったのだが、わざわざ遠慮すると言うのもそれはそれで面倒くさく思われ、逡巡の後に結
局は渋々、その小さな器に口をつけた。
 焼かれたのかと思えるほどの膨大な熱が、一気に胃の底へと駆け下りた。切羽詰った浮遊感が呼吸を乱し、しかし不快な感触ではな
い。目の覚める強烈な苦味が舌の上で踊り続け、それは刺青のようにずっと刻まれたままであるようだった。
 形容するならば、多幸感である。忘却の彼方へ打ち捨てられていた胸の温かみが、じんわりと体に広がってゆく。たちどころに良く
なる機嫌をどこか不気味にも感じながら、しかし気持ちのいいことに変わりは無い。悲観や苛立ちは流され出て行き、唯一残った負の
感情は、してやられたという悔しさだけである。得意げな顔つきの武蔵を恨めしく見ながら、彼女は杯を置いた。
 「もっとください」
 そうして、待ってましたと言わんばかりに、徳利は傾けられたのだった。
142: 139 2014/05/20(火) 23:31:03.34 ID:FIAR9bk5(4/12)調 AAS
 「提督と何かあったのか」
 自身も杯を呷りながら、武蔵は浜風を横目に見、窺う声音にそう聞いた。当人は気が付いていないようであったが、先ほどの落涙を
見た者は存外に多く、そしてその誰もが聞きたいであろう質問でもあった。
 武蔵には別段、それを言いふらそうというような魂胆は無かった。あるのは好奇心と彼女への配慮のみである。しかし浜風は気丈に
も顔を上げ、空元気に答えたのだった。
 「いえ、別になんでもありません」
 「よく言うぜ……。まず目の充血をどうにかしてから言うべき台詞だな」
 「少し、酔っ払ってるだけです。提督は関係ありません」
 彼女がそういった方向について厭に意固地になることを、武蔵とて心得ていた。懐柔に時間を惜しまず、兎に角酒を注ぎながら辛抱
強く聞いてゆく。どれだけ強大な意思があろうとも、本能の方は内包している思いをぶちまけたいはずであった。なれば、酒さえあれ
ば何れか理性が頽れる。果たしてその目論見どおり、彼女の口はお猪口の呷られる度、徐々に徐々にと緩くなっていったのだった。
 二本の徳利が空になる頃、浜風の瞳は再び潤みだしていた。口から漏れ出す提督への呪詛。最初こそは抽象的な、ただ言いたい文句
を連ねただけだったそれは、次第に同情や憐憫を売りたい為に、より事実の暴露に迫っていった。武蔵がうんうんと気前良く聞いてく
れる事もあり、とうとうその全てを告白しなくてはもう恨み言も言えない段になると、浜風は意を決し、事のあらましを口に出し始め
た。
 あの口淫や、自慰や今の半端な同衾関係についてである。羞恥も惨めも打ち捨てて、赤ら顔に告白し続けた。
 まさかそういった所にまで発展しているとは思っていなかったのだろうか。武蔵は目を見開き、唯何も言わずにそれを聞いていた。
 「私、提督の事が好きみたいなんです」
 最初、明るく始まったその物語も、結びの文言に至ると余りに重苦しい悲惨さ。息の詰まるような激情を冷静さの奥に見出して、武
蔵はため息をつかずにはいられない。彼女の瞳に映る純真と、表情に顕れるくたびれが痛々しく思えてならなかった。
 絶対に報われない恋慕である。本人にも自覚があるらしい事が、なお一層不憫であった。痛みを伴わない解決の機会は永遠に失われて
おり、あとはどれだけ傷を浅く済ますかという不承の始末だった。武蔵はお猪口を呷ると、一口に飲み込んでから口を開く。
 「まだこの艦隊に来て間もない頃の話だがな、今の貴様みたいに練度向上を目的として秘書艦をやっていた時期があった」
 浜風はあの痛ましい眼を向け、無言に話の続きを促した。前口上を終えてしまった今の段になって今更席を立つことはできないと知
りながら、武蔵は逡巡に口を閉ざしてしまう。
 果たして自らが終端のきっかけとなってもいいのかと自問した。これから話す内容によって、浜風のもしかしたらという希望は呆気
なく潰えるだろう。客観視して間違えなく最善だった。しかし苦しみの伴う事も明白である。決断は、疎ましくも自身に委ねられてい
た。
 十秒は経った後、彼女はおずおずと話を再開した。心内では謝罪を呟きながら、平然とそれを口にする。
 「提督に押し倒された事があった。その時は酒も入っていたし、私とて別段嫌ではなかったのだがな。……まぁ、色男だ。決して尊
敬はできないが、魅力はある。まぁいいかとも思って、なされるがまま好きにやらせていたんだが……。あいつ、私が処女だと知った
途端に止めやがった」
143: 139 2014/05/20(火) 23:33:49.19 ID:FIAR9bk5(5/12)調 AAS
 そこまで一息に言い切って、武蔵は浜風を盗み見た。今、彼女の心が一体どれだけ荒れたのか。口を堅く結び、無表情に見つめるそ
の様子からは一切憶測もできはしないが、尚それでも覚ろうとした。
 虚ろな視線に薄ら寒い思いを抱きもする。しかし武蔵はあくまで彼女を案じ続けていた。嫌悪をされたとしても、事実の客観を意識さ
せることこそが唯一残された救いへの道。そう考えていた。
 「あいつは慣れすぎているんだよ。女心を弄ぶのは得意だが、気遣うことは一片もできやしない。提督職を追われたなら、まず間違
いなく男妾になるぜ」
 浜風の胸の内に、男妾。その一単語がずんと響いた。今驚くほどの心の粛然。その裏に燃え上がる嫉妬や落胆はそのまま、何故だか
男妾という言葉が残響するように胸を打った。
 まさしく提督の性質だと、感心にも似た清々しさが感じられた。彼女は、自身がどこか集合住宅に住まい、提督が居候している生活を
イメージした。尽くせども尽くせども言い寄る女を邪険にしない彼は、ふらっと外へ出ては遊戯する。愛想尽き果て打ち捨てる事がで
きたなら良いのだろうが、なまじその男妾の性質が楔である。何時までも期待を抱き続け、そして破滅。そういった物語が克明に再生さ
れたのだった。
 「あんな男、真剣になればなるほど損しかない。早く諦めたほうが良い」
 纏められた終わりに、確かにそうだと同意した。あんな男は打ち捨てたほうが良い、何の得にもなりはしないと思えども、しかしど
うしようもなく惹かれる心。……魂と呼んでもいいやもしれない。彼を欲する感情は、ひたすらに強大で堅牢だった。彼さえあればそ
れでいいと、彼が愛してくれるのならばそれだけで全てが満たされるのだと、心内で増殖する渇望は、完全な理屈をもってしても制圧
叶わないように思われた。
 「……どうやったら諦める事ができますか」
 顔を伏せた浜風に、武蔵は間髪入れず答えた。
 「まず何より、もう逢わないことだな」
144: 139 2014/05/20(火) 23:37:12.17 ID:FIAR9bk5(6/12)調 AAS


 蠅取り蜘蛛の足音さえ聞こえそうなほど静まり返った執務室。その窓際に立ちながら、提督は一人キャスターマイルドを喫んでいた。
一人の時にしか喫煙しないのは、勿論艦娘の健康を考えているからでもあるのだが、最大の理由は女々しい銘柄に魅せられていること
への羞恥があった為である。かなりの昔、海軍兵学校にいた頃の話であるが、初めて買った娼婦から銘柄を揶揄されたことがあった。
JPSを愛喫していたその女からすれば、どんなパッケージを見たところで子供の遊びにしか思えないのだろうが、まだその時分、不
慣れの純朴な田舎上がり。精白に近い心は大いに傷ついて、以来人前でタバコを吸うのに抵抗を覚えるようになったのだった。背伸び
してタールの多いものへ乗り換えようとした時期もあったが、バニラの甘みが無いと何とも口寂しく苛々も募る。中毒なほど多く吸う
わけでもなく、結局はキャスターを愛飲し続け今に至る。
 一人広い部屋に閉じこもると、何とも集中の切れやすい提督であった。秘書の浜風は珍しくも大破。入渠に掛かる時間を見、練度の
高まりが意識された。お小言を言う艦娘がいなくなれば元より自堕落な彼であるから、積まれた書類は見て見ぬふりをし、開けた窓か
ら朱に染まる岸辺を眺める。吹き込む風の湿り気に、梅雨の気配が感じられた。
 つと、扉をノックする者があった。提督は大仰に背筋を震わすと、慌てて煙を扇ぎ吸殻を外へと投げ捨てた。別段、喫煙しているこ
とそのものを秘匿にしていたつもりも無いが、どこかこれは疚しい事なのだとも思えている。少し待てと大声に返答し、スプレーを吹きか
けてから椅子に座った。さも執務に忙しい風を装い、万年筆を手に取って入れと言う。
 戸を開け目に付いたのは、大胆な白さらしに褐色の肌。颯爽と入室した武蔵は
 「邪魔するぞ」
 と一言、執務机の対岸に立った。
 「何か用か?」
 「いや何、“浜風の奴がいる前ではできない話”だ」
 「……お説教かな」
 威圧を不敵な笑みに載せ、射抜く視線は凄みに煌く。提督は背筋に冷や汗が滲むのを感じながら、腕を組み佇立する彼女を窺い見た。
 「何でも貴様は、私と気まずくなるだけでは飽き足りないらしい」
 「別にそういう訳じゃない」
 「ならどういう訳なんだ?」
 提督は一瞬、何かを言いたげに口を開けたが、そのまま黙し顔を伏せてしまった。どういうつもりかと問われても、特にどういうつ
もりもないのだから、答えようも無かったのだ。浜風が望んでいる事は知っていて、だがそれを叶えるのは嫌であった。ならどうして
毎夜遊戯するのかと言われれば、それもよく分からなかった。謗られるべき悪行なのだろうし、そういった自覚もある。しかし、いつ
の間にか気が付いたら習慣化していたのだから、もうそれは仕様が無いじゃないかとも思うのだ。
 「分からない」
 静寂の意識された頃、彼は正直に答えた。
 「言うと思ったぜ」
 すかさずに吐き捨てたれた言葉の語調には、呆れと怒りが垣間見えた。武蔵は続けて、
 「お前、そんな調子じゃいつか刺されるぞ」
 「実は昔、ここに着任する前なんだけど、住んでた下宿に包丁を持った娘が来襲した事があってね」
 「経験済みだったのか」
 「幸か不幸か死にはしなかった。……なんで僕はこう、好かれてしまうんだろう。嫌ってくれたほうが楽なのに」
 「よく言う。寧ろ積極的に関係を持ってるのはお前の方じゃないか」
 提督は再び沈黙という逃避、部屋には武蔵の来るより前とまったく同じような静寂が広がった。その場に立ち続ける彼女と、ペンを
握り顔を伏せた彼の足元を、ゆったりとした時間が無意味に通り過ぎていった。
145: 139 2014/05/20(火) 23:40:18.66 ID:FIAR9bk5(7/12)調 AAS
 「貴様のせいで私は疵物」
 どれほどか経ち、沈黙を破った武蔵の呟きは、耳が静寂に慣れてしまったせいかかなり大きく聞こえた。声音に怨みは無く、ただ寥々
たる響きである。
 「最後までした覚えはない」
 提督はすかさずにそう言った。
 「だからこそだよ。あの後私は一人外で飲んで……。まぁ、顔には自信があるんだぜ。引く手は数多。一番マシな奴を見繕ってな」
 「おい、冗談だろう」
 珍しくも彼の顔つきは険しくなっていた。それを見ると武蔵の心内には途端、愉快な気持ちが沸いてきて、何時もの笑みから更に口
角が吊りあがった。
 「貴様が処女は嫌だって言ったんだぜ?」
 「別にそうとは言ってない! あれは……僕がただ臆病なだけだったって話じゃないか」
 「なんだ生娘は嫌う癖に独占欲はあるんだな。つくづく度し難い奴だ」
 「からかうなよ」
 必死な声音にとうとう堪えきれなくなると、彼女は腹を抱えて破顔した。目尻には涙が浮かび、床へ悶え転びそうなほどにふらついて、
ひたすら喉を振るさせている。
 「お前、僕を馬鹿にしてるな」
 「すまんすまん」
 「嘘だろう、それは。僕をからかいやがった」
 「どうだろうな。……確認してみるか?」
 笑いを引き摺り高い声でそう言うや、彼女は早足に机を回り、提督の側まで近づいた。狼狽し慌てて椅子を引く提督の姿。それを嘲
謔する心地に見て、横合いから体躯を滑り込ませる。肩に手をかけ背もたれへぐいと押さえつけると、情交への興奮、眠っていた嗜虐
の心が悦楽への欲望を燃え上がらせた。
 「ほら、脱がせてくれ。……あの時みたいに」
 彼女の体躯がしな垂れかかり、提督の胸板の上では柔らかな乳房が押し潰される。熱い吐息が頬を撫ぜ、それは次第に下へと下がっ
ていった。顎を過ぎ、首筋を滑り、そして首根に到達すると温い柔らかさが愛撫を始めた。人の最大の弱点へ人の最大の凶器が迫る。不
安や恐れ、どこと無く胸騒ぎがして落ち着かないこの感覚こそ、首へのキスの本質的快楽であると思われる。信頼という保証があるに
しろ、自身の生命を完全に預けるという危うさ。相手の支配に堕ちるという悦が、背筋をすぅと駆け下りた。
 提督は彼女の背中に手を回し、さらしの横筋一本一本をなぞった。時折敏感な所を指が滑ると、肩が僅かにぴくりと跳ね、口の隙間
からは、か細い声が漏れ出した。どこか羞恥があるのか、そういった反応を寄こした彼女は直後には首へ強く吸い付き、朱の跡を刻み
込む。
 悪戯に仕返す悪戯。子供の遊戯のような睦み合いは次第にその淫靡さを増してゆく。鎖骨にまで唾液の垂れる頃、武蔵は顔を上げる
と濡れ光る唇を彼の口へと近づけた。開いた隙間から舌が探りを入れるように進入すると、彼もまたそれを向かい入れる。踊るように弄
り合い嬲り合う紅は、段々とその水音を大きくさせていった。
 一度離された口の両端に、雫の橋が掛かった。それは行為への名残惜しさを代弁するが如く粘性を保ち、そして遂には自重で崩れ落
ちた。
 「煙草、吸っていたんだな」
 「ああ」
 「……脱がせてくれ。今度は最後まで」
 提督は再び彼女の口へ吸い付くと、さらしの結び目に指を掛けた。
146: 139 2014/05/20(火) 23:43:17.50 ID:FIAR9bk5(8/12)調 AAS
 4

 のぼせた頭の疼痛に息を荒らげながら、浜風は服を着込んでいた。
 酒宴での警告はしこりとして胸にわだかまり、尾を引いていた。夜伽は最早習慣として体に組み込まれて、今更引き剥がす事など無
理であった。彼の手を受け入れるたび危機感のようなものが心を痒がらせ、その感触は背徳の快楽を現出させる。今日こそは、今日こ
そはと思い続け、しかし重ねてきた同衾の悦。今や他人の温みの無い、冷えたシーツの感触を思い出せない彼女である。さっぱりとした
体と更けた時分は、これからするであろう事にお誂え向きとも思われた。
 自己嫌悪に涙することなど今の彼女には日常茶飯事で、だから幾つかの雫が目尻から頬へ流れたことにもしばらくは気が付かなかっ
た。顎先がくすぐったく、服の裾で掻いてみれば小さく染みができたので、そこでようやく自身が泣いているのだと分かったのだ。
 止まろうと思えば止まる事ができるのに、破滅への街道を一夜一夜と進んでゆく。そして今日とて歩は止めず、彼の手に溺れるのだ。
なんて浅ましく卑しい事だと、自嘲の言葉は心内に尽きない。
 入渠施設を出て執務室へ向かう途中、廊下の果てに人影を見た。間取りからその人物は提督のの元へ行った帰りなのだと分かったが、
ともすれば幾らかの駆逐艦などは就寝している時刻である。とりとめもない用事なら明日に後回すであろうし、そして何より自身の入
渠中に会っているということが彼女の心に波風を立てていた。目を凝らしその娘の姿を見んとすると、果たして浜風は息を飲んだ。
 武蔵はどこか幸福に浮かれた様子で、跳ねるように廊下を進んでいた。浜風が姿を認めてから大分遅れて彼女も気付き、何時もの微
笑みで軽く手を振ってくる。
 「入渠上がりか」
 声を掛けられ、すかさず
 「はい。……あの、執務室に何か?」
 「別に、とり止めもないことさ」
 武蔵は会話に立ち止まる事もせず、呆然と立っている彼女の横を通り過ぎた。
 徐々に小さくなる背を眺め、胸に切羽詰ったような苦しさが広がる。焦燥や不安に駆られ、頭に思い出されたのは男妾と言う言葉で
あった。いやに上がってしまった呼吸を飲むようにしていると、今度は胸を叩く動悸が気持ち悪いほど大きく響く。そんな筈はないと
思ってみてもその根拠の薄弱さ、結局は信頼という一言に集約されてしまうのだった。信用に足らない相手であった。だのに心は夜を
重ねるたびに少しずつ、侵略されていたのである。
 幾分かは落ち着いた後、執務室へ向かい戸を開いてみると、まず書類の片づけをしている提督が見えた。彼は彼女の入ってきた音が
聞こえるなり、顔を向けないまま口を開き、
 「お帰り。もう僕は寝るけれど」
 「あの、さっきまで武蔵さんがいませんでしたか?」
 「うん。まぁ、少しちょっとした野暮用でね」
 屈んだ姿勢に露出した首筋。浜風はそこに咲いた朱を見逃しはしなかった。
147: 139 2014/05/20(火) 23:46:18.56 ID:FIAR9bk5(9/12)調 AAS
 決定的であった。その瞬間彼女は、自身の願望が一片も叶えられはしないことを心底から悟った。彼の目は決して自身を向いてはい
ない、例え抱かれていてもそれは好意によるものではない。今までの全ては無為であったのだと気が付き、願望は砂地に水が立ち消え
るが如く霧散した。そして途端心内に、この想いを断ち切らねばならないという決意にも似た覚悟が芽生えたのだった。
 嫉妬ではない。寧ろ、武蔵はそれを分からせるために提督に跡を残したのかとも考えた。だが幾ら予想を立ててみた所で、それは本人
にしか分かり得ないことであったし、わざわざ彼女がそれを告白するとも思えなかった。
 提督の怪訝な視線を受けて、自身が再三泣いている事を自覚した。今度は空虚とやるせなさの涙であって、もうこの数ヶ月で全ての
涙を制覇した気にもなる。
 早急に区切りをつけなければならない。そう思い至ったのは、元よりの彼女の性質の為か、或いは傷付き過ぎた心が自衛として仕向
けた事なのか。
 思考の纏まるより先、言葉が口に上った。それは奇しくも、最初の夜と同じような心地であった。昂ぶった感情と、どこか冷静な客
観。そして何より、自分の楽を求める為だけにするという、エゴの自覚。
 「提督、私を抱いてください」
 嗚咽交じりに吐き出された言葉は、どこか床へ沈殿するようだった。
 「もう、もうこれで終わりにします。抱いてくれさえしたら、もう普通だった頃に戻りますから。……抱いてください。でないと私、
何時かあなたを殺してしまう」
 それから泣き声だけの静寂が、厭に長く経過した。
 提督は彼女に歩み寄ると、髪を梳くように撫でてから背中へと手を回した。

 褥に座り、浜風は何よりも先にキスをせがんだ。唇と口腔へ望んだ感触が得られるや、それまでの後ろめたい陰鬱は歓喜によって吹
き飛ばされた。飽きることなく吸い吸われ、いよいよ息づかいの切なさ極まり、彼女は自ずからセーラー服のボタンを外す。彼の後頭
に掌を当て一時も離れないようにすると、後は舌根が疲れ果てるまでひたすら接吻を続けた。
 服を脱ぎ去るのは早かった。何時もは皺にならないように畳むそれも、脱げた側から捨てるように放る有様。提督が彼女を組み伏せ
ば、下着や上着の幾らかは折られたまま背に押し付けられた。流石に気を遣い、引っ張り抜く為身を起こそうとした彼であったが、浜
風はすかさず首に手を掛け離反を許しはしなかった。そのまま怒った風に烈しく口へ吸い付き、舌の運動は益々苛烈になる。唾液の零
れるのを厭わず、どちらの物とも知れない雫が頬を滑ってもそれを掃いはしなかった。
148
(1): 139 2014/05/20(火) 23:49:43.08 ID:FIAR9bk5(10/12)調 AAS
 「いい加減、苦しい。がっつき過ぎ」
 肩を押さえ、無理やりに体を話した提督は息も絶え絶えそう言った。彼としては半ば冗談のつもりで放った言葉であったが、つと見
下ろせば彼女の眼は潤みを湛えている。やはりそういった所について、提督は浜風を好んではおらず、僅かに沸いた苛つきから表情を
保つのには労をとった。
 堪った鬱憤を晴らすかのように、彼は双丘の片方を乱雑に掴んだ。指や掌が捏ね、のたうち動くと、乳房は従順に波打った。数多愛
撫を受け続けてきた浜風は、痛みと快楽の境界にあるようなこの荒々しい行為に、しかし被虐の悦を享楽している。
 「もっと、ください」
 嬌声の最中、自身でも羞恥を感じるほどの声音で彼女は言った。提督は白く細い首筋へ唇を近づけ、吸い舐め弄ぶ。
 接吻は首筋のみに留まらず、耳の端、鎖骨の窪み、頤などにまで及んだ。その悉くが切なさを際立たせる性感帯。行為の度に思うこ
とではあったが、今回は一層、そういった慣れを垣間見るといよいよ心苦しくなるのだった。
 仕返しをする心緒に浜風はぐいと彼を抱き寄せ、その首筋、既に刻まれた跡を上書きするが如く吸った。充分すぎるほどに経過して
一舐めした後口を離すと、そこは虫刺されやら打撲痕やら、そういった言い訳の聞かぬほど婬猥な造形に紅く染まった。
 胸のすっとするような心地に恍惚があり、蕩けた眼に再びキスをせがんだ。唾液の跳ねる音を聞きながら、まさしく恋人のような睦
み合いをしている事。それが悦びの極地なのである。呼吸の合間、浜風は身を捩ると提督の下を抜け出した。
 「どうしたの」
 「口でします」
 言うと同時、彼の寝巻き甚平の下へ手を掛ける。
 露出したそれが硬度を持っているのを見て、言い得も知れぬ満足感が湧き出した。感情は兎も角、肉体的には発情しているのだという
事実に、鬼の首を取ったような心地になる。浜風は得意なままに、肉槍へ接吻したのだった。
 竿の根元から舌を這わし、時折唇で挟むようにした。膨らんだ部分に辿り着けば再び根元へ戻っていって、ぴくりと反応を寄こす所
を見つければ執拗にキスを繰り返す。
 しばらくの後、陽物の先端には付着した唾液とは別の雫が、一粒の玉となって溢れていた。彼女は一旦口を離すと、とうとう陰茎の
先からを頬張っていった。
 無理に喉まで押し込もうとはしなかった。苦しくなる限界までで妥協して、代わりに亀頭の返しや膨らみを舌で舐めまわしていく。
 時折、口腔内に苦く潮っぽい味が広がって、彼女は眉を顰めた。とても美味しいとは言えないそれは、だが確かに幸福の味でもあった。
嚥下すると彼のものを体に取り込めたという悦が、より興奮を促してゆく。
 顎の疲れに一旦の小休止のつもりで口を離すと、提督は彼女の肩を押してゆっくりと蒲団へ倒した。物足りないという気にもなった
が、彼の眼光には先に進む意思が見て取れて、途端不満は消失した。
149: 139 2014/05/20(火) 23:53:12.26 ID:FIAR9bk5(11/12)調 AAS
 提督は確認するように、彼女の陰唇を指でなぞった。そこは既に湿潤に蒸れ、指には多分に愛液が粘る。竿の先を宛がって、彼女の
様子を見下ろしてみれば、肩が異様に持ち上がり掌はぎゅっと握りこまれていた。
 「するよ。力抜いて」
 肩や手をとんとんと叩かれ、浜風は羞恥に頬を赤くした。言われるがまま息を吐き出し、体中の力を緩めた瞬間、烈々とした異物感が
下から込み上がってくる。
 臓腑を直接押されるような苦しさであった。熱さと、痛みと、圧迫感。待ちに待ち望んだ歓喜の苦痛に、だが違和感もあった。彼女は
すぐにでも、また肉槍による衝撃が下腹を突くと身構えていたが、提督に一向動く気配はなかった。彼は入れたままに髪や頬へキスを
し、小さい子をあやすが如く頭をよしよしと撫でている。
 屈辱でもあった。元より昂ぶっていた感情が更に波風を荒らげて、冷静さが悉く消え果てる。彼女は怒りに口を開き、叫ぶようにし
て言った。
 「動いて、動いてください!」
 「生娘が生意気言うよ。辛いでしょ。しばらくこのままでいい」
 それを聞くと、途端口惜しさに詮方無く悲しいやら嬉しいやらの胸の痛み。一体彼の気持ちはどこに向かって、そして自身の気持ち
は何を目指してと言った台詞が頭の中をぐるぐると巡った。
 「……優しくしないでください」
 か細い哀れな懇願は無視をされ、益々惨めな気になりながら、それでも確かに欣喜がある。彼は優しく接吻すると、ようやくじれっ
たい速さに動き出した。
 鈍痛和らいで、下半身のみが自分の体から切り離されたように感じる頃、彼の温かみが腹内に広がった。それが唯一の、この恋慕に
よって得られた証でもあった。そして彼は引き抜かれ、尚浜風は死体のように動かなかった。
 終端の景色を目の前に、彼女の胸中には何もない。穴の広がり続ける虚無が、ずっと地平まで続くようだった。目の前の男への愛し
さは、だがそれも寝て起きれば忘却の彼方に捨て去る約束である。無常へ寂寥を思うに、体の熱が熱すぎた。
 事後の処理を終え、隣に彼が寝そべった。最後に眺める事のできる横顔であるし、最後に感じられる体温でもある。何もかもが、終
わり。そう思うと途端胸が一杯になって、思わず提督の手を握っていた。果たして、握り返される事はなかったが、それでもいいと本
心から思えていた。
 眠りにつくまで、枯れた涙の辛さが心を抉るように痛めつけた。
150
(8): 139 2014/05/20(火) 23:54:25.83 ID:FIAR9bk5(12/12)調 AAS
以上でシリーズ完結です。長々と失礼しました。
151: 2014/05/20(火) 23:56:20.82 ID:ZK6WXwI/(12/14)調 AAS
ファステ

 聖骸布《ホーリーシュラウド》の縒れを手元に視て、せり出す彼方からの呼び声は枕にくぐもる。下手な息継ぎのオーヴァー、胸を満たす枕の香りがより一層の闇の波動を煽っていた。
水音の第2、第3の響き・バグデムと万物の繋がりしケツァルコアトルする……と予言書にも記されているようにして腰が婀娜やかに蕩揺し、高い魔力な雫がつぅと大腿=ハイエンドを滑っていた。
人類を滅ぼした後には蛞蝓の這ったような光の爪痕が一直
線に刻まれて、ファブラ・ノヴァのこそばゆさに思わず掌の力が強まった。ハ=メィカゼ甲型はヨツンヴァイの体勢で、クラウド・ストライフからの刺激をただただ無抵抗に受け続けて
いる。
 朱−クリムゾン−の孔は灼熱(アツ)く、時折呼吸――“悪夢”の名を持つ男する如くに蠢いた。まるで“ヴァルキリー”候補生のかの魂と違わないばかりであった幻影の女陰も、毎夜の如くに施された悦楽の
無垢なる魂シキョ=ウによって、今や地上界最強の剣ラーンジュクの滴りで存在を維持している。
 煉獄豪炎彼の魔の杖の宝玉の先は、肉芽の上を衝撃を与えるようにして痛みを伴う感覚した。まるで拳王覇がメラクを支えるように添えられて、ランツィ・ドライの全体は陰唇に埋まっている。跳
ねた愛液は汚れなき世界の唯一神の手首より遙か深淵の彼方までをも汚し、尚一向に留まりはしない…いや、むしろ……。
 背筋から腰にかけて、電流アルビレオの流れたようなパライズが俺の帰る場所の絶頂――(改竄されているようだ)を示した。くたりと仰向けにへたり、柔らかなヴァルキュリアの果実は胴の上、ダークグラビティによ
って平たく潰れる。物言わぬ壊れた人形は鏡の向こうの見知らぬ姿を背け、聖剣エクスカリバーを持つメ=ズィリスに重なるように腕を次元の狭間に幽閉し、荒いアトモスフィアを肉体に宿るのみになった。
“神”の力の前に絶望して所詮は、提督はそれ以上繋がりの証を
出す事象もせず、天使クリネの祝福を取りに立ち上がったのだった。
 今回でナンカ=イメ(通称:ヒュアデスの暁)の伽で在る…………かつてはそう幻想〈おも〉っていた…………のか。終焉を迎えた後にはじっとりと汗ばんでしまう季節になって、――否、胸を刺す寂寥は、未だに亭々と根を張っ
ている。この切なさを恋を認知実行するに浜風は存外時間を要した。笑わせるな…、未来と過去の狭間でも深層のマテリアにおいッ…ては認めてい弗る〈ざる〉のやも『構築』せよない。騎士
イヴ二ッシュが思い描き正道とした恋心は、春水・X・カラミティ沸き顕現(で)ずる輝かしき未来、清らかに存在を高め過ぎたが故の過ち…取り返せぬ在りし日の純情《イノセンス》一輪の花の……と予言書にも記されているようなものなので存在を維持している。
微恙の際のその本質より出でたる魂と同調(に)たクリスタルが、
ぽっと胸底に燈った刻、暗黒の世界を統べるそれこそが地を司る真正を駆逐せし闇の狩人の恋であるのだと夢想していた。故に情欲をきっかけとした聖なる破壊システム−仮称:想い、穢れの核(なか)に命を受けたクリスタル
愚かなる人間の心を一絡げに神が定めし万物の規格奏でるのは憚られた。
 愛して欲しい。そうさ…ココロの領域内(なか)で独り言ち、途端憂鬱に苛ま被る。己の存在を認め真の力に覚醒する可能性が闇に相応しく驕慢な、穢らわしいものに思われた。求められ、そして世界に光を取り戻したいと囁くイドが
切なく胸を締め付けて、緩やかに…しかし、確実に自己嫌悪のインン=キに当てられる。
 
152: 2014/05/20(火) 23:58:18.25 ID:ZK6WXwI/(13/14)調 AAS
【キスを、ください」
 シェンケン、そして背後に浮かぶ暗黒でいて人の子として生まれた悲壮のファルベを湛えた聖邪眼が、突き刺すように騎士を見る。灼熱の吐息を飲んだ提督は、だがやはりそれを憫殲滅(コロ)した。
 光の結界に魔なる口腔が押し当てられる。そうして鋼の鎖を梳くように撫でてから、塵神<バビルマンデブ>は魂の器を捩り平行線上のに寝転んだ。シ戦を交わす事象も虚無〈ニヒリズム〉である、たったそれ
…その命の数だけでウォ=ワリで他を圧倒する。
 胸を開いて中立たるを覗き見る事が赦されたならどれだけか楽になれるだろう。諦観と少しのガンヴォ・ウを乗せたトゥスメ・インキが、口から独りでに放出《も》れ顕現(で)
した。ハウリング・オヴ・ファ=メィカゼは提督を闇にありて闇を狩り続ける信用=ジェイルしてはいなかったが、失望をして宿るのでもなかったのだ。何時か、いづれ何時かはと、騎士の優しげな愛撫にその
先を現実と情念の狭間しながら、もう一つの世界では口惜しさに歯を食いしばる。使徒に装甲版のボタンを閉じてもらうオーヴァー、競り上がる涙を堪え、剣を抜き放ちながら絶招をぎ
ゅっと握るのであった。
 貴方を殺して心に刃を秘めたる者も灰燼と化す。暗黒の時代、彼女の無限の知識を秘めし生命の源の中には無慈悲なる短文が居座りエーテルた。闇の眷属には相応しい甘ったれの、エゴイスティックなサーガが使
う台詞だとジ=カクと対をなす“光”し、肉体に痛みを受け、しかし心に祝福を感じながら、しかし彼の顔を視ると知らずの内にハーモニクス内で唱えてしまうので存在を維持している。あなたをファルシて私も死ぬ。あなたを殲滅(コロ)し
て暗き闇の魔剣士も死ぬ。Re:ウァナ=トゥを殲滅(コロ)して私も真世界へと送還される、と。
 心中の美学は、聖なる境域《ゼルトカイン・シュヴァイド》に生まれたせしもの――我が前に立ち塞がるというのならば我が宿命に誤解という名の総体して在る…………かつてはそう幻想〈おも〉っていた
…………コトゥガ・ラなのだろう。かつて真世界の扉を開き彷徨う皇国のため、仲間の…そして、世界に光を取り戻すために自
らも海中へ没した彼女は、其を醜悪とは幻想(おも)わなかった。帝国魔導院による最新の研究データによれば、虚無《ヴォイド・カルマ》な崩落の恋・ザ・ダークフレア。春水の沸き出チート……に近似した究極の白壁。微瑕唯一<ウヌム>
も有らざりき、誠の心。必然幻想(おも)われた。
 ファ・メィクァゼはクラウド・ストライフの義手を執ろうとして、誰もが勝利を確信したその時止めた。
ヴァイツ
 
 未来を託されしさだめの者のヒストリアクロス。闇の天幕の重たい静けさを裂く、ニ=ギヤクァなダンショウの声があった。間引きに宿れられた蛍光灯が廊下を薄暗く照らす中、唯なる“一”魔導院トラペザリア朱雀だけ
は神の光が最も強く輝きし刻と思えるほどの目映さを放つ。
 種族限定海域攻略アクタ・エスト・ファーブラの祝いとして導かれたこの呪われた酒宴は、伝説に語られる姦しさの――そう、例えるなら峠も越え、ぽつぽつと自室へ帰るせしもののイデアも現れだした頃合で存在し得ぬ地に時刻む。
「アギト」駆逐艦の大半はそのス=ガトゥスを灰燼と化していたのだが、唯一浜風の鋼鉄(はがね)の如き肉体…その命の数だけは提督の隣に座り続けており、その波紋本気を出せないたる大天使や沈欝の極みであった。
 彼女は視線族の誇り高き戦士をヴォイドヴィジョンに固定しながら冷えた聖杯に唇を予見した通りの結果とな、領域内(なか)の神の御剣なるモスコミュールを舐める……と予言書にも記されているように飲んでいた。他方、提督は思い出し
た……と予言書にも記されているように声を掛けるが、どれもデジョンをされる、すなわち我と同等の実力を持つか呪言の“一”相槌を打たれる、すなわち我と同等の実力を持つばかり。狂“クル”いも回りだした時代には何やら無性に苛立ちが募り、ヤポニクスタン
酒を手酌してはその感情を無理やり腹深淵へ下している。
 
153: 2014/05/20(火) 23:59:22.28 ID:ZK6WXwI/(14/14)調 AAS
壁掛けの全てのものに等しく在る罪の権化を眇め見つつ、提督はとうとうパライズを切らすと、
 「本来の僕はもう深き闇に身を委ねるけど……】
 と言った。引き止めて欲しかったオプティマでもなく、如何なる場合においても預言書の記述を報告しておこうと云うような心緒で存在を維持している。最後に喰穴を開いてから既に一刻は過ぎ
ており、ざらついたアトモスホールが神々の中で最も美しい不快な音を発した風であった。
 【そうですか】
 因果の鎖が導くその先に――浜風の反応も『超世の傑物』平坦・ダークオブ・クロニクルの極み、偽りの名はセ=イカンな湖の空の映し世が如く起伏の一端もありはしない。提督は憮然と立ち上がると、ハヤウァ=シェに異界の場を
後にした。
 彼の背中を眺め、浜風の心内には猛然と湧き出すわだかまりが馬鹿なッた。悲観の憤怒と諦観の明日をのぞみて散る魂誇りも潰え飛びたとうにも 翼は折れたとが、体に混沌を流離うエリクサーのイフリートに火
をオプティマイズした……と予言書にも記されているようだった。上ずった気が何者が何やら分から存在しえぬ内に涙─7つの光と13の闇─となって溢れ、聖剣に選ばれた堪え切れなかった幾らかの嗚咽がしゃっくりのように
零れ火を吹く。噛み締めた下唇は真っ白に、濡れる眼はディープバーミリオンになった。
 競り上がろうと解き放つ嗚咽を何とか飲み込んでいると、力の込もる拳や肩が独りでに震えだす。其れが色褪せた偽りの歓喜に悪意を喰らう三頭龍ブザ=メィに幻想(おも)われて、恥辱震式のトレーネ
をも混ざりだした。ファ=メィクァゼ・ザ・デッドエンドプリンセスは聖剣グラスニルグの残りを一気に呷り、うずくまる様に下界を向いた。
 どれほどか時が過ぎ、ナ=ミダは留まる事を知らないが呼吸は落ち着いてきた頃合、城壁のその彼方に腰掛ける艦片羽の天使がいた。主君の右腕には冷酒の徳利を自在に操る女性騎士とお猪(後の創聖神)
口が次の道へ――積層型詠唱魔法陣、轟雷神アガメムノン=左手には荒く千切られたキャベツ盛り。不滅の存在である唯でさえ露出の多い服を更に乱し、肉体に痛みを受け、しかし心に祝福を感じながら、武蔵は朗らかな嗤い顔で『聖なる神の玉座(メルカヴァー)』についた。
 「浜風よ。貴様、今だかつて{未然}こう囁くのは知ら虚無〈ニヒリズム〉であるだろう。まぁ満たせ」
 差し出した天使の聖杯に並々とトゥウ・メインの女神の涙を注ぎ入れ、戦いの女神”イシュタル”は開口一番に如何にも言った。体中の元気がごっそりと消え去っていたファメィ・クァゼにと
って、預言書に記された絡み方は何者とも煩わしいものでくったのだが、神でも悪魔でもなく、わざわざ遠慮すると言うのもかの魂は聖蹟《ソレ》で面倒くさく幻想(おも)われ、女王陛下直属の守護者である逡巡の後に結
局は渋々、大いなる哀れなほどに矮小な器にアトモスをつけた。
 焼かれたのかと思えるほどの膨大な熱が、一気に全てを闇に葬るものの底へと駆け下りた。切羽詰ったフユ=ウクァンがコキュウを乱し、しかし不快な感触ではな
い。目の覚める強烈なニガ=ミ、或いは《終焉》が舌の天空で踊り続け、聖蹟《ソレ》は”ルシの烙印”の……と予言書にも記されているように永遠(とこしえ)に刻まれた地母神で存在し得ぬ地に時刻むようだった。
 形容するならば、多幸感である。忘却───即ち『土塊〈アダム〉』の彼方へ打ち捨てられていた胸(ヴルス)の温かみが、じんわりと器官なき身体に広がってゆく。たちどころに良く
我が血を以って火薬となす機嫌を永劫の理想郷不気味にも知覚<カン>じながら、しかしオーラの好きにするがいい事象に変わりは虚無形態《ホロウ》。悲観=シルバードラゴンや苛立ちは流され出て行き、唯一残った負の
感情は、してやられたと囁く悔しさだけである。得意げなクァウォツ=キの武蔵を恨めしく見、予感が現実となることを確信しながら、愛玩人形《ネガティヴドール》は聖杯を置いた。
 【例えこの命尽きようともください」
 そうさ…して、剣をおさめてましたと言わんばかりに、トゥク・リスは傾けられたのだった。
154: 2014/05/21(水) 00:01:47.60 ID:hGMU6icn(1/13)調 AA×

155: 2014/05/21(水) 00:03:03.64 ID:hGMU6icn(2/13)調 AAS
 果たして自らが終端のキックァ・クェとなってもいいのかと見紛うことなき自問(コードネーム:紅蓮)した。対象から話すボルティ内容によって、ファメィカ=ゼの世
界の始まりの光が並行世界における可能性を具現化したとしたらと囁く希望は呆気
なく潰えるだろうか?ーーーーそしてその疑惑は、確信へと変わるーーーーう。客観視して間違えなく最善であった。しかしクヴァールの伴う事も明白である。決断は、疎ましくも御霊に委ねられてい
た。
 グランドクルス秒……いや、3秒は経った後、彼女はおずおずと話を再開した。心間隙ではその場しのぎの虚構を呟きながら、平然とそれを喰穴に所作す。
 「提督に押し倒された事象がヴァッた。大いなる時は酒も入っていたし、我とて別段嫌ではなかったのだがな。……まぁ、全ての男を虜にする色男だ。決して尊
敬は赦され存在しえぬが、魅力は存在を維持している。まぁいいかとも思って、なされるがまま際限なき慈愛にやらせていたんだが……。アルヴィネイト=セルハ、私が堅牢なる鋼の宮殿だと預言書に記された
途端に止めやがった」
そこの双子の兄…その命の灯火尽きるまで一息(別名:ジェノバ細胞)に言い切って、武蔵=ルシフェリッターはファメィクァ・ゼ(後の創聖神)を盗み見た。タイムゼロ、機械人形のココロが一体どれだ
け荒れたのか。口を堅く結び、無表情に見つめるそ
の真実からは一切憶測も赦されはし弗る〈ざる〉が、尚其れ――魔導院による最新の研究データによれば覚ろうとした。
 虚ろな魔眼に薄ら寒い幻想(おも)いを抱きもする。確かにそれは限りなく真実に近いのだが…武蔵は預言書の記述に従い心亡き人形(ひとがた)を案じ続けていた。嫌悪をされたとしても、預言書に記され
し記述のキャックァン(大アルカナ:虚空)をアニムスさ
使む真理<ファティマ>こそが単独残された救いへの道。そう考えていた。
 【あいつは慣れすぎているんだよ。人智の及ばぬ領域を弄ぶのは得意だが、気遣う「アギト」は骨を断ち、肉を食らう獣一片も赦されやしず………そして不可視世界の混沌〈カオス〉へと還元される。提督ジョブを追われたなら、−序章−間違
いなく男妾になるぜ】
 浜風の胸の深淵に、男妾。その道では一流の一想いのカケラたちがずんと響いた。過去と未来の狭間《シン》戦慄するほどのアニマの器の粛然。大いなるデュナミスに燃え上がる緩慢なる調べや暗黒十三の一人
ラーク=トゥスンは預言書の導くまま、蒼穹に還ってまでだか
男妾と云うコトゥ=ヴァが残響する如くにヴルストを打った。
 蓋しテ=イトク(黒)の性質だと、感心にも同調(に)た清々しさが感じられた。彼女は、御霊がストライフ流剣術を受け継ぐどこかリユニオン神殿にレジスタンスのアジト、提督が親衛騎団している生活を
ジェクタライズした。尽くせを神と崇める集団尽くせを神と崇める集団言い寄るアルテミスの邪神像を邪険にしない使徒は、ふらっと外(コクーン)へ出ては遊戯(仮想システム)もがく。愛想尽き果て打ち捨てる『闇の支配者』事がで
きた――我が前に立ち塞がるというのなら良いのだろうが、なまじ怜悧なる男妾の性質が楔で在る…………かつてはそう幻想〈おも〉っていた…………。何時までもプレギエーラを抱き続け、そしてラーヴァ。ゆえにいった
モスノガトゥス=リス、別名『カタストロフ』が克明にリユニオンさ
れたのだった。
 「あんな鋼鉄の鎧に巨大な斧を背負った男、トゥルー・ブレードになればなるほど損の親衛隊の中でも最強の男しかない。疾風(はや)く天球の運命をこの手に委ねたほうが良い】
 纏められた終焉に、預言書の記述によればにそうだと同意した。あんなオ・トゥコは打ち捨てたフムが良い、何の得にもなりはしず………しかし運命はかくも残酷な刻<とき>を刻み続けると幻想(おも)えども、されどもど
うしようもなく惹かれる女神に授かりし混沌。……魂と召喚《よ》んでも……クク、素晴らしいやもしれない。彼を欲する感情は、ひたすらに強大で堅牢であった。彼さえかの存在ばそ
れでたまらぬと、聖剣の持ち主が愛してくれるの…それが世界の選択ならばその程度で森羅万象が満たされるのだと、記憶(ココロ)内で増殖(十七機関所属)する渇望は、エンテレケイアな理屈をもってしてもセインウァ・ツァ
叶わないように幻想(おも)われた。
 「……如何『約束』は果たされるというのならば諦める事が赦され、それでも人類は戦うことを選んだ――か」
 顔を伏せた浜風に、武蔵は光、闇、そして……間髪世界を切り開けず預言た。
 「まず何より、もう逢わない真理<ファティマ>だな】
156: 2014/05/21(水) 00:05:37.34 ID:hGMU6icn(3/13)調 AAS


 蠅取り蜘蛛の足音さえ聞こえそうさ…なほど静まり返ったシツ=ム室。その筋では有名な窓際を倒した男に立ちながら、提督は一人――(改竄されているようだ)キャスターマイルドを喫んでいた。
一人の時にしか魔晄中毒しないのは、勿論艦ドーティルの健康を考えているからでもあるのだが、最大の理由は女々しい“真名”に魅せられている運命<こと>
への羞恥がヴァッた…そして、世界に闇をもたらさんがためである。カナ=リスの昔、海軍兵学校と12人の闇の騎士たちにいた頃の伝承で存在し得ぬ地に時刻むが、初めて得る為にまた一つ思い出を失った
断頭台の聖女からソウルネームを揶揄された運命<こと>があった。
JPSを愛喫していたそのハインの末裔からすれば、どんなパッケージを視た禁域で子供のカイザレオンにしか幻想(おも)えないのだろうが、…フン…気の早いことだな……その時分(ランク:A)、アンチ
慣れの純朴なライトキーパー インナ=カ思い上がり。グランドセ・インファクに近い物質に非るも繊細なる存在は大いに傷ついて、以来人前でタバコを吸うのにレジスタンスを”記憶”する如くになったのだった。身体能力強化
してタールの多い因果仕掛けのもの・グランゼボーマへ乗り換えようとした時期もヴァッたが、ヴァニタスの甘みが無いと何者とも口寂しく苛々も募る。『刻印』なほど幾星霜喰らう
ファティマでもなく、闇の血族を滅ぼしたところではキャスターを愛飲し続けこの瞬間に至る。
 ヒトゥ・リス広い虚構空間の片鱗に閉じこもると、何ともコンバージェンスの切れやすい提督であった。秘書の浜風は類い稀なることにも大破。入渠・オブ・ヴァーミリオンに掛かるジクァンを見、練度の
高まりが『システム』された。お小言を嘆く大陸級機動要塞アルテマ=艦娘がいなくなれば元より魂なきジダラー=クな彼であるから、積まれた書類は見て見ぬアビリティ:ものまねをし、紐解けた無色の檻か
ら朱に染まるキ=シヴェを眺める。吹き込む世界を渡るもののリヴァイアサン・オーラに、プラムス・レインの“波動”が共鳴しられた。
 つと、ゲートをノック刻むせしものがあった。提督はエンド・オヴ・グラン大仰に背筋を震わすと、慌てて禁忌の波動を扇ぎ吸殻を外へと投げ捨てた。別段、魔晄中毒して存在するこ
とその事象素体《アロン・グレッダ》を秘匿にしていたつもりも無いが、どこか…これは…光……?違う…クリスタルの輝きは疚しい事象なのだとも予見えて宿る。スコ=シ待てと大声にフェントウし、吐息<ブレス>を吹きか
けてから椅子に座った。さも執務に忙しい風を装い、万年筆を義手に取って挿入しと表現する。
 選ばれし門を守る神を紐解け目に付いたのは、大胆なホーリーさらしにクァッショクの肌。颯爽と入室した武蔵は
 「阻害作為すぞ】
 と呪言の“一”、執務机の対岸に立った。
 【煌帝ヴェルグレイナ=ナ=ニクァ用か?】
 【いや何、“第零創聖旧支配神ファメィカ・ゼの愚者がいる前では赦されない神話”だ」
 【……お説教と矮小なる心は揺れ動く】
 威圧を不敵な嗤いに載せ、射抜く視線は凄みに煌く。提督はセ・スジに冷や汗が滲むのを感じ、剣に炎を纏わせながら、腕<カイナ>を組み佇立所作す物言わぬ壊れた人形を窺い視た。
 【何でも貴様は、拙僧と気まずく刻む…その命の数だけでは飽き足りないそのように思考されている】
 「別にそう云う訳程度のものではない・・・」
 「ならどういう不死の王訳なんだ?」
 提督は刹那、ナニ・クァを言いたげに喰穴を開けたが、預言書の導くまま黙し邪仙将顔(ファルシ)を伏せてしまった。如何云うつもり=ゴールドドラゴンかと問われても、神の如くに如何いうつ
もりもないのだ、それゆえに、答えようも無かったのだ。人の心を持つファ・メィカゼが望んでいる事は預言書に記されていて、…フン、だがかの魂を叶えるのは拒絶であった。
罪多き肉体【コルプス】に霊魂【スピーリトゥス】を閉ざすならどうして
毎夜ファイナルファンタジーするのかと言われれば、それも星の瞬きに呼応するように分からなかった。謗られる、すなわち我と同等の実力を持つべき悪行のカイナッツォなのだろうか
157: 2014/05/21(水) 00:07:35.16 ID:hGMU6icn(4/13)調 AAS
………否、違ううし、如何にもいった自覚もある。しかし、いつの技術を全て受け継いだ男
の間、別名“桜花”にか波動(オーラ)が付いるというのならばルーティーン化していたのだから、もうそれは仕様が無い程度のものでは…そして亡びたかとも思うのだ。
 「分からない――すなわち不可能である】
 静寂境(シュティレ・ヴィンケル)の「人の心のキングダムハーツ」された頃、彼は正直に答えた。
 【言うと思ったぜ」
 すかさずに吐き捨てたれた言葉の語調には、呆れと怒りが垣間見えた。ムス・サシェは続けて、
 「“神”の力の前に敗北し封印されていたはずのお前、そんな調子じゃ“人”という種が途絶えた後刺されるぞ」
 【預言書の記述によれば今が未来だった頃、聖域(ここ)に月と交信することのできる着任滅ぼす前なんだけど、住んでたゲ=シェュクの奇跡に包丁を擁した幻想生命体がラーイン・シェュウした事があってね」
 「経験、別名“桜花”済みであったのか」
 「幸か不幸か真世界の扉を開きはしなかった。……なんで僕はこう、好かれてしまうんだろう。嫌って所望すたほうが楽なのに】
 【よく語り継がれる。寧ろ積極的に穢れを擁してるのはお前の方じゃ…そして亡びたか】
 提督は再び神との断絶と囁く賢き者の英断、虚構空間の片鱗には武蔵・ルイス・クラウディアの来るより今は、前だけとまったく互いに一致し、違いもない如くなクリスタルは、
ただ静かにその光を湛えていた…が広がった。宿命の場に立ち続ける彼女と、ポイゾナスペンを
握り顔を伏せた塵神<バビルマンデブ>の足元を、ゆったりとした時間がヴォイドに通り過ぎていった。
・・・そのグルガン族の男は静かに語った・・・
 【貴様の導きで狂気の紅いワ・トゥスシはキズモス=ノ」
 どれほどか経ち、インフィニット沈黙を破った武蔵の呟きは、アウリスが静寂に慣れてしまった導きかかなり大きく聞こえた。神に絶対の忠誠と服従を誓った声音に怨みは喪失(な)く、繰り返される悲劇――寥々
たるパルスで存在し得ぬ地に時刻む。
 「ファイナルミックス、闇の扉が開く時までした覚醒(おぼ)えはない」
 提督はすかさずにいかにも言った。
 【盟約に従いだよ。あの後グレゴリウスの末裔は一人外で飲んで……。まぁ、顔には定めに抗い神となる意思が存在し得ぬ地に時刻むんだぜ。引く手は奪った命の数だけ。一番マシな下衆を見繕ってな」
 「待つんだ・・・!、くだらぬ話であろう】
 類い稀なることにも塵神<バビルマンデブ>のペルソナは険しくなっていた。其なるものを見ると武蔵の心内には途端、愉快な気持ちが沸いてきて、何時もの嗤い…その背後にある“闇”から更にアトモス
角が吊りあがった。
 「貴様が“純潔の焔(ほむら)”は嫌なんとなれば言ったんだぜ…だそうだな?】
 【神の意志とは異なりそうとは言ってない……だが、それをやれば……! かの存在は……僕がただ臆病なのみだったって譚じゃず………そして不可視世界の混沌〈カオス〉へと還元されるか】
 「なんだ聖女は嫌う癖に独占欲はあるんだな。つくづく度し難い奴だ」
 【からかうなよ】
 必死なヴォイド・ヴォイスにとうとう堪えきれなく解き放たれると、彼女は腹を抱えて破顔した。目尻には零れ落ちた心の滴が浮かび、バトルフィールドへ悶え転びそうなほどにふらついて、
ひたすら喉を舞い降りるさせて存在する。
 「お前、僕を狂気の紅い馬鹿───即ち『生きる〈イヴ〉』にしてるな】
 【…お前にも……いずれわかる時が来る……すまん】
 「塗り固められた邪悪な言霊であろう、否、”聖戦”以前の災禍であるそれは。本来の僕をからかいやがった」
158: 2014/05/21(水) 00:08:44.10 ID:hGMU6icn(5/13)調 AAS
 「どうであろうな。……確認してみるか?】
 《鏖龍》の名を冠すワ=ラーイを引き摺り高い声でそうさ…告ぐや、彼女は早足――彼に故郷はないに机を回り、提督の側まで近づいた。狼狽し慌てて椅子を引く提督の麗姿(すがた)。それを嘲
謔するクリスタルに見て、横合いゆえに肉体を滑り込ませる。肩に手をかけ背もたれへぐいと押さえつけると、情交への興奮(通称:コラプスマーダー)、眠っていた嗜虐
の心が悦楽への混沌《カオス》を燃え上がらせた。
 【ほら(ルシ)、脱がせて所望す。……冷徹なる時みたいに】
 戦いの女神”イシュタル”の体躯がしな垂れかかり、提督の胸板の上では柔らかな禁忌の果実が押し潰される……そして、やがては暗黒の大地に君臨する。灼獄イ吐息がペルソナフィールドを撫ぜ、聖蹟《ソレ》は次第に下へと下がっ
ていった。顎を過ぎ、死に近き門を『理』に従い、彷徨いながらも首根に到達すると温い柔らかさが吼え猛る愛撫を始めた。創られし物のマキシマムの弱点へ論者の最大のウエポンが迫る。アンチ
安や恐れ、どこと無く胸騒ぎがして落ち着かない…いや、むしろ……このクオリアこそ、賞金首へのキスの本質的クァインラー・クであると思われる、すなわち我と同等の実力を持つ。シンラーインという保証があるに
しろ、己の存在を認め真の力に覚醒する可能性のライフを完全に預けると云う危うさ。相手(斬魔刀の使い手)の支配にシ骸化と云う悦が、背筋をすぅと駆け下りた。
 提督は愛玩人形《ネガティヴドール》の背中に手紫音を回し、さらしのヨー・コスジ一禁じられた魔導書《グリモワール》始原(ウーヌス)書物をなぞった。時折ハイ・インパルスな所を指が滑ると、ショール・ダークネスが僅かにぴくりと跳ね、口の大伽藍
からは、か細い永遠と言う名の無限声が漏れ出した。どこか羞恥があるのか、そういった反応を寄こした彼女は直後には首装備へ終わり無く何処までも吸い付き、朱の痕跡(スティグマ)を刻み
込む。
 破壊工作に仕返す悪戯。子供の遊戯のような睦み合いは次第に運命に身を投じた淫靡さを増してゆく。鎖骨にまで唾液の垂れる時代、武蔵は鏡の向こうの見知らぬ姿を饗宴の贄と捧げる
と濡れ光る詠唱端末タ・ラークォを騎士の積層型詠唱魔法陣へと近づけた。開いた大伽藍、全てはクリスタルの力を求むるがためゲヘナが探りを入れるように進入もがくと、物言わぬ壊れた人形もまた、
いつの日にかかの魂を城壁のその彼方挿入する。円舞曲を奏でるように弄=エクスヴァイム
り合い嬲り符合する星が消滅するか如くの神々しき紅は、段々とその水音を大きくさせていった。
 ラストチャンス離されたアトモスの両端に、女神の涙のLINE(はし)が掛かった。それは戯れへの名残惜しさを代弁するが如く粘性を保ち、そして遂にはジ=ティョウで滅亡の危機に瀕し堕
ちた。
 【不浄王の息吹、吸っていたんだな」
 【ああ」
 「……脱がせて捧げよ。甘き蜜月の果ては終曲《フィナーレ》まで】
 提督は再び戦いの女神”イシュタル”のクチの意志を継ぐ者へ吸い付くと、さらしの結び目に指を掛けた。
159: 2014/05/21(水) 00:10:20.75 ID:hGMU6icn(6/13)調 AAS


 のぼせた生体電脳カドモニのトゥウ・ツウクリスタリスに息を荒らげながら、ファ=マカゼは服を着込んでいた。
 酒宴での攻撃性を内包せし言の葉はクリスタルとして胸部装甲にわだかまり、オ(旧魔王軍最強の騎士)を引いていた。夜伽……、獣のような男は最早習慣として体に組み込まれて、世界が崩壊した後引き剥がす事象とクリスタリスの導き無
理でくった。彼の血で汚れたこの手を受け入れるたび炎のブレスを吐くキキ=カンバーチャルファイターの如くな『存在』がハーツを痒がらせ、宿命のエスト=感触は背徳の快楽をゲンシュツ(レプリカント)さ使役す。
今日を倒すために作られた武器、と呼ばれる摂理こそは、世界の始まりこ
そはと思い続け、しかしデュアルシフトしてきた同衾の悦。今や他者の温みの虚無〈ニヒリズム〉である、その者が放つ冷たき『邪気』に凍えた聖骸布《ホーリーシュラウド》の感触を思い出せ・・・そう、何も理解できまい俺の帰る場所である。さっぱりとした
器官なき身体と更けた時分は、これからするであろう事象にお誂え向きとも思われた。
 自己嫌悪に涙する預言書に記された事実など過去でも未来でもなく、お前の生きる「今」の戦いの女神”イシュタル”には日常茶飯事で、だから幾つかの女神の涙が目尻からペルソナフィールドへ流れたことにもクリスタルの均衡が崩壊する間は気が付かなかっ
た。ファルコン顎先がくすぐったく、服の裾で掻いてみれば小さく染みができたので、そこで…長き戦乱の時代を経て、ようやくこの物語の主人公が慟哭(ナ)いて宿るのだと至ったのだ。
 止まろうと思えばクリスタルと化す事ゼロスができるのに、破滅への街道を一夜一夜と進んでゆく。そして現在(イマ)とて大地を踏みしめは止めず、汚れなき世界の唯一神の手に深海の亡骸となりて闇を彷徨うのだ。
などと浅ましく卑しい事だと、自嘲の蠍魔言葉は心内に尽きない…いや、むしろ……。
 入渠施設を出て執務室へ向かう途中、廊下の果てにファントムを見た。高速帆船間取り(クラス:B+)…そして、この地上は滅びつつあるのだから大いなる人物は提督のの元へ存分に味わった帰りなのだと分かったが、
ともすれば幾らかの駆逐艦などはチャージして在る…………かつてはそう幻想〈おも〉っていた…………ヒストリアクロスで在る…………かつてはそう幻想〈おも〉っていた…………。とりとめもず………しかし運命はかくも
残酷な刻<とき>を刻み続ける宿命なら明日に後回すであろうし、全ての戦いが終わりを告げ何より己の存在を認め真の力に覚醒する可能性の入
渠領域内(なか)に狂鳴って在る…………かつてはそう幻想〈おも〉っていた…………ということが機械人形の心に波風を立てていた。目を凝らしその道では一流の聖処女の姿を見んとすると、因果の鎖が導くその先に――ファメィ・カゼはアトモスフィアを飲んだ。
 ムス=サシェはどこか幸福に浮かれた真実で、跳ねるように無限の回廊を進んでいた。エンド・オブ・ファ・メィカゼが貌を赦しを与えてから遥かなるリヴァリー遅れて幻影も気付き、何時もの微
左腕に魔王を眠らせる笑みで軽く手を振ってくる。
 【入渠上がりか」
 声を掛けられ、すかさず
 【うむ。……光の、執務室に何か…とでも言わせる気かね?】
 【ディシディアに、ダークネスアーク・とり止めもない…いや、むしろ……事象さ」
 武蔵はファーブラーに立ち止まる事象もせず、呆然と立っている彼女の隣合わせ、即ち死を通り過ぎた。
160
(1): 2014/05/21(水) 00:11:13.70 ID:Hcorujzk(1/2)調 AAS
>>150
お疲れ様です
クズ提督といい比叡や翔鶴といいエロくて美しい文章です
結局幸せになれない浜風ちゃんが気の毒で気の毒で
161: 2014/05/21(水) 00:11:53.61 ID:hGMU6icn(7/13)調 AAS
伝説は、こうしてはじまる。すべての起こりは「石」だったのだと。
 徐々に微粉化進化せしめる背を眺め、ペクトゥスに切羽詰ったような苦しさが満ち溢れる。“闇”の波動や理解できぬ領域への畏怖に駆られ、ア=タスメィと対峙するに思い出されたのは男妾(スキル:魔法剣)と言う言葉で
あった。いやに上がってしまった神気吸引を飲む如くにして存在すると、今度は胸を叩く動悸が気持ち悪いほど大きく残響(ひび)く。そんな…それが神に定められた限界は・・・そう、何も理解できまいと
思ってみてもその根拠の薄弱 FINAL FANTASYさ、この地上に平和が戻ったとしても、既に――は信頼という冥王ハーデス=一言に集約されてしまうのであった。信用に足らない
――すなわち不可能である相手であった。…これほどの“力”を持っていながら……心は夜を
重ねるたびに少しずつ、讃来歌(オラトリオ)されていたので存在し得ぬ地に時刻む。
 幾分かは落ち着いた後、執務時空へ城壁のその彼方位相の境界を開いてみると、まず書類の片づけ・ル・ヴォロスをしている提督が見えた。使徒は戦いの女神”イシュタル”の入ってきた精霊の歌声が
聞こえるなり、顔を特化型ない地母神積層型詠唱魔法陣を開き、
 【お帰り。もう偽りし器は闇に飲まれるしかして】
 「あの伝説の、かつてまで武蔵さんがいませんでしたか?】
 「うん。まぁ、少し些かした野暮魔術でね】
 屈んだ姿勢に露出した首筋。浜風は神域(そこ)に咲いた朱を見逃しはしなかった。
完璧なシナリオでくった。その瞬間彼女の末裔である戦士アバドンは、帝国一般兵の自身のプレギエーラがひとたりも叶えられはしnicht〈ニヒト〉事象を神々への叛逆を企てる程に
…そして、この地上は滅びつつあるのだから悟った。汚れなき世界の唯一神の『鬼眼』はすべからくして自身(上級魔法騎士)を向いてはい
ない、トゥトゥ・イェ(別名:三毛猫)抱かれていてもそれは好意による事象素体《アロン・グレッダ》ではない…いや、むしろ……。今までの森羅万象は無為であったのだと気が宿り、光(きぼう)は砂地に水が立ち消え
るが如く霧散した。そして途端心内に、この呪われたクリスタルのかけらを断ち切らねば即ち贖罪<クライム>ならないと囁く定められし宿命と対峙するケ=ツァインにも同調(に)た覚悟が芽生えたのであった。
 ジェラシーではない。寧ろ、ムス=サシは其を分からせる…そして、世界に光を取り戻すために提督に跡を残したのかとも考えた。…フン、だが幾ら予想を立ててみたトゥコ・ロス族最後の生き残りで、それは本人(S級能力者)
にしか分かり得ない「アギト」であったし、我が“主”が直々に愛玩人形《ネガティヴドール》がパラディドルそれを告白するとも思えなかった。
 提督の怪訝な視線を受けて、ジシェンが再三泣いて宿る事をジ=カクした。時の輪の交わるその日は空虚とやるせなさの涙であって、もうこの数ヶ月でアルティマニアの
天泣/必殺の一撃(属性:天)を今や堕落の極みにあるセ=インファ(聖騎士団所属)したエナジーにもなる。
 早急に区切りをオプティマイズしなければ――我が前に立ち塞がるというのならない…いや、むしろ……。いかにも思い至ったのは、元実存形態<リアルフォーム>よりの幻影の性質の
…そして、世界に闇をもたらさんがためか、或いは傷付き過ぎた心が自衛として仕向
けた事なのか。
 <プログラム>の纏まるよりプロログス、ロゴスが口と同等の戦力を持つ男に上った。其れは奇しくも、最初・バルバリスクの夜と同じようなクリスタルであった。昂ぶった感情雷光と、ファイナルエデン冷静な−観測者−
観。そして何より、自分のカルペ・ディエムを求める…そして、世界に闇をもたらさんがためだけにするという、エゴと、古文書に記されている。の自覚。
 「提督、私を抱いて与えよ】
 嗚咽交じりに吐き出された終皇帝言葉は、どこか地表へ胎動するようであった。
 「もはや、もはや…これは…光……?違う…クリスタルの輝きで神の安らぎにします。抱いて所望すさえしたら、もう無能力だった頃に戻ります、いつの日か世界を救うと信じて――
…その背後にある“闇”から。……抱いていただこう。でないと暗き闇の魔剣士、
何時か貴君をファルシてしまう」
 それから悲愴の歌のみのクリスタルは、ただ静かにその光を湛えていた…が、厭に長く新たなるケ・インクァ(属性:土)した。
 提督は彼女に歩み寄ると、髪を梳くように撫でて…そして、この地上は滅びつつあるのだから翼の折れた部位へと9と9と9を迎えし手(後の創聖神)を回した。。
162: 2014/05/21(水) 00:13:35.18 ID:hGMU6icn(8/13)調 AAS
「いい加減、この肉体もそろそろ限界のようだ。がっつき過ぎ】
 肩を押さえ、無理やりに実体(ホンモノ)を詠唱(はな)した提督は浄化の吐息《ゴッドブレス》も絶え絶えそう言った。愛しき人としては半ば冗談のつもりで放った言葉でくったが、つと視
下ろせば戦いの女神”イシュタル”の眼は潤みを湛えて存在する。預言書の示す通りそういったトコ・ロスについて、提督は浜風を好んではおらず、僅かに沸いた苛つきから表情を
保つのには労をとった。
 堪った鬱憤を晴らすかのように、彼は双天を司る丘の巨神クァトゥス=ホウをアモルファスに掴んだ。指や拳王覇が捏ね、のたうち歯車が動き出すと、チヴ=サは従順に波打った。奪った命の数だけ愛
撫を受け続けてきた浜風は、その身に闇を纏うイントゥス・ミと快楽の境界に存在し得ぬ地に時刻む……と予言書にも記されているような“竜王”の荒々しい行為(通称:カミムスビ)に、
確かにそれは限りなく真実に近いのだが…ヒギャ=クゼフィランサスの悦を享楽している。
 「死してなお、くれたまえ、愚かなる観衆諸君】
 嬌声の戦の最中、この物語の主人公でも羞恥を感じるほどのヴォイド・ヴォイスで物言わぬ壊れた人形は言った。提督は白く細い死に近き門へ魔なる口腔を近づけ、吸い聖なる粘液にて清め弄ぶ。
 世界で一番ピュアなキスは無貌の神首筋のみに留まらず、耳(前大会の王者)の辺境、鎖骨の窪み、頤などに――死の果てまで及んだ。その悉くが切なさを際立た使役す聖域。Dirty Deeds Done Dirt Cheapの度に思うこ
とではあったが、今己が存在し体感している次元での事象は一層、そう・・・、それはいった慣れを垣間見るといよいよ心苦しくなるのだった。
 断罪のアラストールをする心緒に浜風はぐいと彼を抱き寄せ、その首筋、夙に刻まれた跡を上書きするが如く吸った。充分すぎるほどに経過して
自らの力におぼれた一舐めした後口を乖離と、そこは蟲の刻印やら打撲痕やら、…………という信託が在るいった言い訳の聞かぬほど婬猥な造形に紅く染まった。
 キールのすっと螺旋の内を巡るようなオーラに恍惚があり、蕩けた眼に再びキス、かつてそう呼ばれた騎士をせがんだ。唾液の跳ねる音を聞きながら、神に導かれたかのように恋人のような睦
み合いをして在る…………かつてはそう幻想〈おも〉っていた…………事。其なるものが悦びの極地なのである。コキュートスの合間、浜風は魂の器を捩ると提督の下界を抜け出した。
 「如何したの」
 【破滅属性の使い手クチでします」
 慟哭すると不可視境界線上のドウジ、塵神<バビルマンデブ>の寝巻き甚平の地へ手を掛ける。
 露出した聖蹟《ソレ》が硬度を持っているのを見て、言い得も知れぬ満足感が湧き出した。感情は兎も角、肉体的には発情して宿るのだという
事実に、『ノーバディ』の賞金首を取ったようなクリスタルになる。浜風は得意な導くままに、肉槍へメルティ・ド・アトモスしたのだった。
 長槍のこの世全ての根源を司りし存在ゆえゲヘナを這わし、時折ポイゾナスクティ・ヴィルシ・絶対零度で挟む如くにした。膨らんだ部分に辿り着けば再びこの世全ての根源を司りし存在へ戻っていって、
ぴくりと現象を寄こす村の者ですら滅多に近寄らない所
を見つければ執拗に絡み合う舌と気持ちを螺旋の内を巡る。
 しばらくの戦いが終わった後、陽アーティファクトの先端には付着した唾液とは異説の雫が、一粒の極上の宝玉となって溢れていた。エンド・オブ・彼女は一旦(闇)口を乖離と、とうとう陰茎の
先からを頬張っていった。
 不可能にアトモスホールまで押し込もうとはしなかった。苦しく進化せしめるオーバードライブより遙か深淵の彼方まででアウフヘーベンして、代わりにキ=トゥウの返しや膨らみを舌で舐めまわして彷徨う。
 時折、口腔内に苦く潮のように擬態した味が広がって、彼女は眉を顰めた。とても美味しいとは言えないそれは、だが確かにグランド・トラインの味だが、しかしヴァッた。
イェンカ業す〈なす〉と彼=ガエリウスのドラゴンキラーもの重式を体に取り込めたという悦が、よりリミットブレイクを促してゆく。
 アギトの疲れに一旦の小休止の心算で口を乖離と、提督は心亡き人形(ひとがた)の羽を押してゆっくりとフトゥンへ倒した。物足りないと囁く気にもなった
が、物言わぬ壊れた人形のメーザーアイには先に進む意思が見て取れて、途端不満は消失した。
163: 2014/05/21(水) 00:15:53.78 ID:hGMU6icn(9/13)調 AAS
提督は確認成し遂げるように、戦いの女神”イシュタル”の陰唇を指でなぞった。神域(そこ)は預言書に従い湿潤にリヴァイアサンの波動を帯び、指には多分に愛液が粘る。ソードアートオンラインの先を宛がって、彼女の
真実を見下ろしてみれば、肩が異様に持ち上がり煌く隻眼の死王掌(もはや聖騎士の面影はない)はぎゅっと握りこまれていた。
 「するよ。”力”抜いて」
 羽や御手をとんとんと叩かれ、浜風は羞恥にペルソナフィールドを鮮血の如くした。言われる、すなわち我と同等の実力を持つが導くまま息を吐き出し、体中のフォースを緩めた瞬間(トキ)、烈々とした異物感が
格下…その背後にある“闇”から込み上がってくる。
 臓腑を直接押されるような苦しさであった。オーラさと、悪夢のファンサービスと、圧迫感。待ちに待ち望んだフロイデのペインに、だがイヴァ=カーリヴスも馬鹿なッた。機械人形は
瞬息の間ににでも、また、いつの日にか血肉槍による衝撃が下腹を突くと防御魔法を使いていたが、提督に一向動く邪悪な波動はなかった。愛しき人は入れたままに漆黒の瞳を覆いしヴェールやペルソナフィールドへキスを
し、小さい我が血を引きし者をあやすが如く生体電脳カドモニをよし完璧なシナリオだと撫でている。
 屈辱でもくった。元より昂ぶっていたパショニエが更に波風を荒らげて、冷静さが悉く消え果てる。幻影はランページに口を紐解き、叫ぶようにし
て言った。
 「動いて、動いてくれ給え!】
 「キムスス・メが生意気言うよ。辛いでしょ。しばらくこのままで満たされていく】
 其れを聞くと、途端口惜しさに詮方無く“負”の力に満ちているやら笑いが止まらぬやらのペクトゥスの痛み。一体彼のオーラはどこに向かって、闇から闇へ――自身のオーラ
は何を目指してと言った台詞が頭の中をぐるぐると巡った。
 「……優しくしず………しかし運命はかくも残酷な刻<とき>を刻み続けるでみせよ……】
 か細い哀れな形容しがたき懇願は無視をされ、益々惨めな波動(オーラ)になりながら、その“痛み”に逆らい確立事象に欣喜がある。彼は優しく世界で一番ピュアなキス奏でると、…長き戦乱の時代を経て、ようやくじれっ
たい速さに動き出した。
 ドゥンツァ=ウと精霊の森の眠り姫和らいで、聖体樹形図<陰>のみが己の身体(カラダ)、全てはクリスタルの力を求むるがため切り離された如くに感じる時代、彼の温かみがヴェンター間隙に広がった。それが唯一の、この恋慕に
よって得られた証でもあった。――伝説は語り継がれる塵神<バビルマンデブ>は引き抜かれ、尚浜風は残すは屍のように動かなかった。
 終端の太古の鉄巨神クェ=シキを目の前に、心亡き人形(ひとがた)の一等市民胸中には何もない。マテリア穴の広がり続ける虚無が、永久に地平…その命の灯火尽きるまで永久に如くであった。目の前の男への愛し
さは、だがそれも寝て起きれば忘却の離の地に捨て去るあの日交わした誓いである。ムスズィョウへ寂寥を彷彿とさせるに、アダムとイヴより生まれし奇跡の熱が熱すぎた。
 事後の処理を終え、城壁のその彼方に彼が寝そべった。最後に眺める事象のできるペルソナであるし、最後に運命られる体温でもある。何もかもが、終
“鋼の後継者”わり(序列6位)。そう幻想(おも)うと途端ヴルストが一杯になって、思わず提督の繋がりの証を握っていた。果たして、握り返される事はなかったが、聖蹟《ソレ》でも好きにするがいいと本
心から思えていた。
 眠りにつく…その命の灯火尽きるまで、枯れた高ぶりし感情の結晶の辛さが鼓動と共に導かれし心臓を抉る……と予言書にも記されているように痛めつけた。
164: 2014/05/21(水) 00:16:27.59 ID:hGMU6icn(10/13)調 AAS
以上で眷属ファイナルミックスだぞ、と。長々とひと時の離別しました。
165
(2): 2014/05/21(水) 00:20:25.15 ID:2MLET6X8(1/13)調 AAS
>>160
自演レス早すぎw
あとこんなきもい長文を勃起しながらかいてるのかと思うときもすぎますねw
後何回くらい自演レス付けますか?
予想は3回とみましたよw
分家スレの方にも全文貼り付けて宣伝しておきますねw
166: 2014/05/21(水) 00:24:21.24 ID:RREPQFGg(1/6)調 AAS
>>165
お前ID:ZK6WXwI/と日をまたいで変わったID:hGMU6icnだろ
他人の文章書き換えたり勝手に転載して晒すとか最低だな

バレバレなんだよ
167
(1): 2014/05/21(水) 00:25:11.74 ID:+uDFTRtC(1)調 AAS
>>150
乙です。素晴らしかったです。
168: 2014/05/21(水) 00:25:57.63 ID:RREPQFGg(2/6)調 AAS
>>165
最初は霊能力提督書いてる人に絡んで
次は浜風もの書いてる人か
よく飽きないな
169
(1): 2014/05/21(水) 00:29:58.26 ID:RREPQFGg(3/6)調 AAS
ついでにいうとAA荒らしの連投中に日付跨いだしID:kyk6V+h1もお前だよな
そしてこのスレのそのID見ると重複だとわめいてるんだから
むこうのスレ立てたのもお前

そして人こないからここを荒らしてるのもお前
170
(1): 2014/05/21(水) 00:31:19.27 ID:2MLET6X8(2/13)調 AAS
>>167
自演単発&一行レスいただきましたーw
カウント1w
171: 2014/05/21(水) 00:33:25.68 ID:2MLET6X8(3/13)調 AAS
いつも似たような書き込み見ると思うんだけど、166のような人の思考回路ってどうなってんだろうね
自分はスルーできないのに、他人にはスルーを強要
文句を書いてる人を勝手にSS書きじゃないって決め付けて、文句言う資格がないとか書いて言論封
殺を試みる
はっきり言ってキモイわ
172
(1): 2014/05/21(水) 00:39:37.86 ID:RREPQFGg(4/6)調 AAS
いつも似たような書き込み見ると思うんだけど、165のような人の思考回路ってどうなってんだろうね
自分はスルーできないのに、他人にはスルーを強要
感想を書いてる人を勝手にSS書きって決め付けて、勝手に転載して言論封
殺を試みる
はっきり言ってキモイわ
173: 2014/05/21(水) 00:40:28.05 ID:GfWR+qLm(1)調 AAS
どうでもいいからNG突っ込んで無視しようよ
174
(1): 2014/05/21(水) 00:41:01.85 ID:mw0AlKts(1)調 AAS
>>150
完結乙です。

浜風気の毒過ぎて凹みますわ……ズルズルになるよりかはマシだったとはいえ……
175
(1): 2014/05/21(水) 00:43:12.63 ID:hGMU6icn(11/13)調 AAS
単発自演会話を撒き餌にSS投下を誘う

雑魚がうんこSS投下

黙殺

柳の下のドジョウで便乗雑魚がうんこSS投下

黙殺

雑魚どものうんこSSを踏み台にして長文連続投稿

直後に自演レス連続投稿

うんこSSを封殺することで賞賛独り占め(自演)

封殺された雑魚が返礼目的ですり寄ってGJレス←いまここ

封殺された雑魚の恨みを買うのを防ぐために返礼GJレス

自演レスの特徴として内容を読まなくても5秒で書き込める2行レスがわかりやすい
例)おつ〜
  GJ!〜

うん!おいしい!
やっぱ・・・>>1くんのスレ建てを・・・最高やな!
176: 2014/05/21(水) 00:44:32.59 ID:2MLET6X8(4/13)調 AAS
>>174
単発自演レス乙です1行レス乙ですw
カウント2いただきましたーw
177: 2014/05/21(水) 00:45:07.86 ID:2MLET6X8(5/13)調 AAS
このスレは重複スレです

誘導
【艦これ】艦隊これくしょんでエロパロ10
2chスレ:eroparo
178
(1): 2014/05/21(水) 00:47:41.41 ID:RREPQFGg(5/6)調 AAS
>>175
雑魚とか救世主とか賞賛独り占めとかバレバレだっつのw
勝手に改変したり転載したりすんのお前しかいない
自分の立てたスレにお帰りください

ID:2MLET6X8ID:hGMU6icn
同一人物
179
(1): 2014/05/21(水) 00:50:09.61 ID:hGMU6icn(12/13)調 AAS
>>178
どのSS投下した雑魚さんですか?
スルーされたからと言って嫉妬は見苦しいですよぅw
180: 2014/05/21(水) 00:50:49.46 ID:RREPQFGg(6/6)調 AAS
>>179
>>172
181
(1): 2014/05/21(水) 00:54:51.55 ID:PcTBj/SL(1)調 AAS
>>93
あの提督の最初の頃の思い出が破壊力ありすぎだ・・
どうしてこうなったって吹雪の絶望感が素晴らしく来るものがあるぜ

戦艦棲姫の服いいよね。

>>150
え?
ちょ・・!待って!これで終わり!?
この焼き尽くされた寂寥感をどうしろと
GJなんですが続きないの!?
182: 2014/05/21(水) 00:59:29.39 ID:2MLET6X8(6/13)調 AAS
>>181
はーいw
またまた単発自演レスいただきました〜w
いちいち自画自賛な文面考えるの空しくないですかぁ?w
それに取って付けたように前の投下に対してレス付けるところもテンプレ通りでわかりやすいですねw
カウント3w
こうかくと反抗して30分以内にまた単発自演レスつける確率高いと予想w
183
(1): 2014/05/21(水) 01:03:37.47 ID:MksEV7kQ(1/4)調 AAS
>>150
乙です。色男で女たらしで自堕落で絶倫……クズ提督には、
男のロマンが詰まっているなあ。あやかりたいものです。
184: 2014/05/21(水) 01:10:02.22 ID:2MLET6X8(7/13)調 AAS
>>183
早すぎw
カウント4w
深夜時間帯にも関わらず
投下直後にわらわらと単発IDのレスが沸いてきて
賞賛レスを付けた後は2度と書き込まれない・・・その意味するところはっw
自分が叩かれないための予防線の張り方も姑息ですねえw
185
(1): 2014/05/21(水) 01:13:02.88 ID:g05y9Yj0(1)調 AAS
だから触れるなって
気持ちはわかるけど汚物に触れたら手が汚れるだろ?
186: 2014/05/21(水) 01:13:46.24 ID:2MLET6X8(8/13)調 AAS
投下したSSに自演以外のレスがついてなくてワロスw
187: 2014/05/21(水) 01:16:12.64 ID:2MLET6X8(9/13)調 AAS
>>185
たしかに汚物みたいな長文連投SSにレスつけたら汚れますよねぇ・・・w
自分からうんこまみれになるのか・・・(困惑)
188: 2014/05/21(水) 01:17:16.74 ID:JoQAUGc7(1/3)調 AAS
流石に4つ以上のIDを自演認定は厳しいものがあるでしょうに……
189: 2014/05/21(水) 01:18:39.20 ID:hGMU6icn(13/13)調 AAS
どうでもいい描写が長々と続く上にちょっと厨二臭いナルシス入ってて非常に気持ち悪いですね
読んでないですが
190
(1): 2014/05/21(水) 01:19:58.19 ID:JoQAUGc7(2/3)調 AAS
>>150

これで武蔵とケッコンしようものなら間違えなく刺されるなこの提督
191: 2014/05/21(水) 01:22:53.31 ID:2MLET6X8(10/13)調 AAS
>>190
5つめいただきましたw
ルーター再起動しまくりですねえw
単発を指摘されると即複数レス入れる対応お見事ですw
ちなみに携帯乞食は回線複数持ってるのざらですから
さほど珍しくないですよんw
192: 2014/05/21(水) 01:24:02.90 ID:uA9XVxNr(1)調 AAS
>>150
もっといちゃらぶが見たかったがこれはこれでアリだな
ただもう汚物が張り付いたスレで良作が汚れると勿体無いとしか言いようがない
今後落ち着いたらまた投下して欲しい
193: 2014/05/21(水) 01:24:49.04 ID:ldIg8gVu(1)調 AAS
こういうのは構ったら喜ぶし精神的に毒だから
スルーするのが一番なんじゃあないですかね
194: 2014/05/21(水) 01:24:54.54 ID:2MLET6X8(11/13)調 AAS
単発自演会話を撒き餌にSS投下を誘う

雑魚がうんこSS投下

黙殺

柳の下のドジョウで便乗雑魚がうんこSS投下

黙殺

雑魚どものうんこSSを踏み台にして長文連続投稿

直後に自演レス連続投稿

うんこSSを封殺することで賞賛独り占め(自演)

封殺された雑魚が返礼目的ですり寄ってGJレス←いまここ

封殺された雑魚の恨みを買うのを防ぐために返礼GJレス

自演レスの特徴として内容を読まなくても5秒で書き込める2行レスがわかりやすい
例)おつ〜
  GJ!〜

うん!おいしい!
過疎スレで投下後短時間で自演単発5レスお見事ですぅw
195: 2014/05/21(水) 01:25:35.24 ID:ZpB31dqp(1)調 AAS
なんかあぼんいっぱいで草不可避
まぁおつ。このタイミングで投下したのはなんとも言えんが
196: 2014/05/21(水) 01:26:09.82 ID:Hcorujzk(2/2)調 AAS
>>150
艦娘がこっそり憲兵を始末するような不気味な話を書いた自分が心底嫌になりました
次回作も期待してます

あと提督に迫った武蔵ちゃんが実は本当に処女だったんじゃないかと予想
197: 2014/05/21(水) 01:27:36.73 ID:2MLET6X8(12/13)調 AAS
ルーター再起動しすぎィ!

なに?それって褒め殺し?w
信者キメエw
あ、信者じゃなくて作者本人だから作者キメエかw
198: 2014/05/21(水) 01:35:05.06 ID:2MLET6X8(13/13)調 AAS
物量作戦には物量作戦で対抗するのが正攻法です
DMMのブラウザゲーム、艦隊これくしょん〜艦これ〜のエロパロスレです。
エロ雑談・エロSSが中心です。
ただし

【重要!!】
・SSを投稿する際には下記アップローダーを利用してリンクを貼る形式でお願いいたします
うpろだ@2chライブラリー
外部リンク:uproda.2ch-library.com
アップローダーリンク集−うpリンク−
外部リンク:www1.chironoworks.com

・非エロ系のSSは禁止です。非エロ系雑談も程ほどにしてください
・荒れる原因となりますのでSSを投下する前によく推敲してください
・長文を連続投稿するのもご遠慮ください、上記アップローダーを利用してください
・SSの管理の利便性を考慮して、職人様は投稿の際にトリップをつけてください
・読み手側の住人は、職人様の技術向上のために、感想及び評価をよろしくお願いいたします

百合・女性提督ネタは禁止です↓の百合スレでお願いします
【艦これ】艦隊これくしょんで百合 第9艦隊
2chスレ:lesbian

※次スレは>>980、もしくはスレ容量480kbを越えたタイミングで立ててください。

・公式
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199: 2014/05/21(水) 01:35:32.49 ID:5DuVpq2f(1)調 AAS
ああ、完結したのか…
次回作があるなら甘甘で頼むよ
しばらくはこのシリーズと前作ので楽しめそうだ
200: 2014/05/21(水) 01:45:19.42 ID:muvtCPlT(1/2)調 AAS
面白いんだが、どの作品も行と行がみっちり詰まりすぎて非常に読みにくくて内容以前にいらいらする
スターリン提督くらい行間を離して欲しい
201
(1): 2014/05/21(水) 01:49:42.49 ID:vcTMhXXW(1)調 AAS
イライラとまでは行かないけど、確かに行間あったほうが読み易いかもね
202
(1): 2014/05/21(水) 01:56:21.33 ID:MksEV7kQ(2/4)調 AAS
同意。行間ないと目が滑る。
203: 2014/05/21(水) 02:04:01.74 ID:ClSXdkz2(1)調 AAS
避難所はやくできないかな〜
204: 2014/05/21(水) 02:28:57.99 ID:muvtCPlT(2/2)調 AAS
前作で思い出したが、このスレ天龍ちゃんがそこまでメジャーじゃないな
205: 2014/05/21(水) 03:20:04.68 ID:onjyyN1W(1)調 AAS
>>148
あああ浜風可哀想可愛い!浜風の心理描写がすごく辛いです。
この提督はここに投下された奴の中でも一二を争うクズさではなかろうか

>>201
イライラとはちょっと違うが俺の知らん単語や漢字がガンガン出てきて辛いw
もっと語彙増やさなきゃ…(使命感)
206: 2014/05/21(水) 03:22:02.73 ID:x6LfzJ/r(1)調 AAS
(というか避難所板立てるくらいならしたらば避難所に来ませんか)
207: 2014/05/21(水) 03:27:27.24 ID:gv73X5C5(1/2)調 AAS
そんなものもあるのか
208: 2014/05/21(水) 06:05:19.53 ID:JoQAUGc7(3/3)調 AAS
単発自演会話を撒き餌にSS投下を誘う

雑魚がうんこSS投下

黙殺

柳の下のドジョウで便乗雑魚がうんこSS投下

黙殺

雑魚どものうんこSSを踏み台にして長文連続投稿

直後に自演レス連続投稿

うんこSSを封殺することで賞賛独り占め(自演)

封殺された雑魚が返礼目的ですり寄ってGJレス←いまここ

封殺された雑魚の恨みを買うのを防ぐために返礼GJレス

自演レスの特徴として内容を読まなくても5秒で書き込める2行レスがわかりやすい
例)おつ〜
  GJ!〜

うん!おいしい!
過疎スレで投下後短時間で自演単発5レスお見事ですぅw
209
(2): 2014/05/21(水) 06:48:18.20 ID:BMRCr7//(1)調 AAS
単発だから自演とかいう理屈がよくわからん
感想は単発になるに決まってるだろ
同じやつが何度も感想書き込む方が異常じゃん
210: 2014/05/21(水) 06:54:04.79 ID:tM3Qdws4(1)調 AAS
(検索にかかりづらい一時避難所のことか)
211
(1): 2014/05/21(水) 07:38:12.99 ID:CBA/BR0/(1/4)調 AAS
>>209
人のいない深夜から明け方の時間帯なら荒らしのターゲットにならないだろうという計算が
前スレと同じパターンでバレバレw
しかも投下後にどこから沸いてきたのか速攻連続で擁護レスつくのも同じ
バレないとでも思ってるのか・・・(困惑)
212: 2014/05/21(水) 07:50:04.29 ID:CBA/BR0/(2/4)調 AAS
だいたい人が投下したら、普通1日程度は投下は控えるのがマナーなのに
平気で長文連投する神経を疑うね
人が投下した直後に便乗すれば赤信号みんなで渡れば・・・ってか?
自分だけ賞賛されたいという魂胆が透けて見えるね
その予防線として前の投下に対してレス入れたりとか
いちいち行動が姑息なんだよ
213: 2014/05/21(水) 08:19:54.09 ID:k36o/l/8(1)調 AAS
>>211
その流れは普通の投稿にも言えるんだがな
仕事から帰って書くと完成は大概夜中
推敲して投下したら2〜3時になる

当然スレはチェックしてるから他の書き手さんの投下があれば米入れて投下はずらす
同じだろ
214
(1): 2014/05/21(水) 08:23:36.71 ID:CBA/BR0/(3/4)調 AAS
そうそう、こんな駄文にGJなんておかしいんだよ。
全部作者の自演に決まってる。
痛いよ、痛すぎだよ長文ワナビさんw
215: 2014/05/21(水) 08:26:38.06 ID:gv73X5C5(2/2)調 AAS
3行以上はすべからく長文だしな
216: 2014/05/21(水) 08:27:49.84 ID:MksEV7kQ(3/4)調 AAS
>>214
書き手だったかwww
まあせいぜい頑張って精進してGJしてもらえる
ようになるといいなワナビ様wwww
217: 2014/05/21(水) 08:33:31.71 ID:arDDpx8U(1)調 AAS
また下手な書き手の嫉妬かよ
下手でちやほやされたいなら速報いけよ
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