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罪を犯した少女の小説 (487レス)
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琥珀3rd-Proof 13/20
◆L5HDQw/jy.
2010/12/11(土) 19:59:56
ID:cCwAZIMX(14/22)
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71: 琥珀3rd-Proof 13/20 ◆L5HDQw/jy. [] 2010/12/11(土) 19:59:56 ID:cCwAZIMX そう言いながら椎の身体を踏みつけ、蹴り飛ばすカガミの姿に、私は恐怖を覚えた。 「だ、だいたいっ。気持ち悪いんだよ、女なのに女が好きなんて! ひ、ひひっ。それに、 わたしのミヤビちゃんに手を出そうとしたのも、ほんときもいんだよ」 椎の身体から溢れる赤。 その赤はまるで炎のようだった。 椎の炎が、虚無だった白い部屋を燃やしていく。 「……殺してやる」 だがそれ以上に強い炎が、炎のように怒り、燃え盛るカガミはその椎の身体にまたがると、 その手に握った包丁を振り下ろした。 「……か、カガミ?」 私は旧友を痛めつけるカガミを止めようと思ったが、声をかけることはできても、その狂 気に満ちた姿に触れることはできなかった。 こんなカガミ、知らなかった。 カガミはやさしくて穏やかでやさしい子のはずなのに。 これじゃあまるで変わらない、罪を犯した私となにも変わらない。 椎の見開かれた両目は白目を剥き、既に悲鳴を上げることも、抵抗することもできないで いる。 そんな椎を、カガミは何度も何度も刺し続けた。 カガミが燃えている、燃えていく、椎から噴出する赤で、カガミの姿が赤に染まっていく。 純白で、他に何もなかった部屋が、私とカガミの世界が燃えていく。 私は気づくと、その場に座り込み、泣いていた。泣くことしかできなかった。 カガミが椎を殺し続ける行為を止める頃には、私の涙も枯れていた。 カガミは真っ赤になった部屋と、真っ赤に染まった自分の姿をみて、頭を振った。 その姿は狂気に満ちていて怖いもののはずなのに、どこか滑稽で、どうしようもなく哀れ だった。 私はカガミになんて声をかけようか考えたが、なにも思い浮かばなかった。するとカガミ のほうから、私へ向かって声をかけてきた。 「ミヤビちゃん」 「ん、なあに?」 私はできるだけ平静を保って応えたつもりだったが、その声は裏返っていたし、顔は笑顔 を浮かべようとしてひきつってしまっていた。 カガミは窮めて自然な笑顔を浮かべ。 「椎の、椎ちゃんのこと、殺しちゃった」 「……うん」 「わたし、人殺しになっちゃった」 その言葉に、私の中でわだかまっていた感情が『瑛子を自殺に追込んだくせに』という言 葉を吐き捨てたが。私は違うことをいった。 「そうだね。でも、しょうがないよ。だって、椎はカガミのこと傷つけたんだし。だからし ょうがないよ」 カガミは一瞬驚いたような表情をみせたが、短く頷くと。 「そうだよね」 小さい声で呟いた。 「みんなあいつらが悪いんだ。みんな、みんな、あいつらのせいなんだ」 いいながらカガミは近づいてくると、私のことを抱きしめた。その身体は震えていて、憐 れでちっぽけで、つい先ほどまで狂気に満ちた姿で人を殺していた少女と同一人物だとは思 えないほどだった。 しかし――その『あいつら』の中に『私』が含まれているのを、カガミは理解しているん だろうか? http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1288175899/71
そう言いながら椎の身体を踏みつけ蹴り飛ばすカガミの姿に私は恐怖を覚えた だだいたいっ気持ち悪いんだよ女なのに女が好きなんて! ひひひっそれに わたしのミヤビちゃんに手を出そうとしたのもほんときもいんだよ 椎の身体から溢れる赤 その赤はまるで炎のようだった 椎の炎が虚無だった白い部屋を燃やしていく 殺してやる だがそれ以上に強い炎が炎のように怒り燃え盛るカガミはその椎の身体にまたがると その手に握った包丁を振り下ろした かカガミ? 私は旧友を痛めつけるカガミを止めようと思ったが声をかけることはできてもその狂 気に満ちた姿に触れることはできなかった こんなカガミ知らなかった カガミはやさしくて穏やかでやさしい子のはずなのに これじゃあまるで変わらない罪を犯した私となにも変わらない 椎の見開かれた両目は白目を剥き既に悲鳴を上げることも抵抗することもできないで いる そんな椎をカガミは何度も何度も刺し続けた カガミが燃えている燃えていく椎から噴出する赤でカガミの姿が赤に染まっていく 純白で他に何もなかった部屋が私とカガミの世界が燃えていく 私は気づくとその場に座り込み泣いていた泣くことしかできなかった カガミが椎を殺し続ける行為を止める頃には私の涙も枯れていた カガミは真っ赤になった部屋と真っ赤に染まった自分の姿をみて頭を振った その姿は狂気に満ちていて怖いもののはずなのにどこか滑稽でどうしようもなく哀れ だった 私はカガミになんて声をかけようか考えたがなにも思い浮かばなかったするとカガミ のほうから私へ向かって声をかけてきた ミヤビちゃん んなあに? 私はできるだけ平静を保って応えたつもりだったがその声は裏返っていたし顔は笑顔 を浮かべようとしてひきつってしまっていた カガミは窮めて自然な笑顔を浮かべ 椎の椎ちゃんのこと殺しちゃった うん わたし人殺しになっちゃった その言葉に私の中でわだかまっていた感情が瑛子を自殺に追込んだくせにという言 葉を吐き捨てたが私は違うことをいった そうだねでもしょうがないよだって椎はカガミのこと傷つけたんだしだからし ょうがないよ カガミは一瞬驚いたような表情をみせたが短くくと そうだよね 小さい声でいた みんなあいつらが悪いんだみんなみんなあいつらのせいなんだ いいながらカガミは近づいてくると私のことを抱きしめたその身体は震えていて憐 れでちっぽけでつい先ほどまで狂気に満ちた姿で人を殺していた少女と同一人物だとは思 えないほどだった しかしそのあいつらの中に私が含まれているのをカガミは理解しているん だろうか?
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