[過去ログ] ●●寝取り・寝取られ総合スレ5●● (769レス)
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278: 2007/08/03(金) 20:20:36 ID:CiftZZoc(1)調 AAS
それはNTRなのかという疑問が生じるな
279: 2007/08/03(金) 20:21:45 ID:1W++55eH(1)調 AAS
ちょっと違うけどドラゴンナイト4のような
280: 2007/08/04(土) 00:06:53 ID:bxItMstt(1)調 AAS
目的以外は同じだな
281
(2): 2007/08/04(土) 05:11:54 ID:yLb4F7Fa(1)調 AAS
>>272
実話モチーフだが、俺(二十歳すぎ)、彼女(25チョイ)で良ければ、そういう感じの話書こうか?
一応、モザイクとしてある程度脚色した上でだが・・・。

文章下手でも許して貰えるなら、投下してみますが。
282: 2007/08/04(土) 05:12:43 ID:pTZrcqef(1)調 AAS
とりあえず投下してみてくれ
283: 2007/08/04(土) 10:51:48 ID:E/bXy767(1)調 AAS
>>281
どうぞどうぞ
284: 2007/08/04(土) 19:24:59 ID:9oS5dAsZ(1)調 AAS
ファンタジー設定でヒロインは滅び行く種族。
人間と恋に落ちるも種としての本能が同族を求め
恋人相手ではあまり感じないのに
同種相手だとレイプでも発情し特に中田氏で強制絶頂させられてしまう。

というアイデアが突然湧いてきた
どうせSS書けないのになorz
285: 2007/08/04(土) 21:37:13 ID:uVVkbIKA(1)調 AAS
その手の「こんなネタ思いついた」で生まれて初めて素晴らしいと思った。
さぁ今すぐSSの書き方を学ぶ作業に戻るんだ
286: 2007/08/04(土) 22:29:12 ID:HTfmGcGH(1)調 AAS
>>255
コテコテだけど
名前だけ変えたら何回でもイクよ僕は
287: 2007/08/04(土) 23:08:03 ID:fDvUVUAL(1)調 AAS
奥様は女子高生って漫画の最後の方って
展開変えれば普通に寝取られENDに出来そうだよね。
288: NTRタト思タラNTテタ 2007/08/05(日) 03:44:06 ID:oz5rZmIu(1/5)調 AAS
>>281です、ちょっと遅くなりました。今更な予感もしつつ、ある程度書き溜めたので投下します。

付き合いだして3ヶ月ちょっとの年上の彼女。
ちょっと事情があってまだ友達にも誰にもこういう間柄だって言ってない。
軽く口に出してしまえる程、軽い気持ちじゃあない。
ずっとずっと一緒にいられたらいい、素直にそう思ってた。

週末以外はそうそうには会えないのがタマに傷かな、と通りがかった平日夜の繁華街、
一人寂しく夕食は外食で済ませてさっさと彼女にメールでも送ろうと、
お店探しも適当にまあ手近なここでいいやと、ドアを潜ろうと思ったその時。

通りのずっと向こう。
見慣れたシルエット。
何時もと雰囲気は違うけど、間違いない。
彼女だ。でもなんでこんな時間にこんな場所に?
遠くからでも顔がほんのり赤く染まってるのが分かる。酔ってるのか?
一人じゃない・・・?
悪い予感が頭をかすめる。

でもいつのも彼女の様子を思い出す。
年下の俺に懐くようにいつもちょっかいを掛けてくる彼女。
日のすっかり暮れ、街頭に照らされた公園のベンチ、
「何も聞かないで」
声を殺したまま、すすり泣く彼女とバカみたいに何も言えない俺。
そしてやっと涙の止まった彼女と、その、初めて交わしたキス。
どんどん打ち解け、いつも聞き役の俺に愚痴や悩みを打ち明け。
「そうくんって優しすぎるよ、罪作りなタイプだよね?」
潤んだ瞳、そして初めての夜。

大丈夫、大丈夫、あれはきっと仕事関係なんだ。
彼女はお前にちゃんと言ってくれてるだろう?
あたしはそうくんの事、好きだよって。
年上とか年下とか気にするなって、って言うか女性に年の話はするなって。
笑って、笑い飛ばして。
年下のクセに頼りがいもあるって言ってくれただろう?
我がままばかりいつも言っててごめんね、とか言ってたろう?

彼女はお前にちゃんと恋してるから大丈夫だよ、心配するな。
俺の脳内会議が終わろうとしたその瞬間。
俺のいるほうからの視点以外からはほぼ目隠しになる、その場所にそっと二人は身を寄せ。

―――彼女はその男とキスをした。
289: NTRタト思タラNTテタ 2007/08/05(日) 03:48:39 ID:oz5rZmIu(2/5)調 AAS
頭が一瞬、真っ白になる。
目の前の光景が信じられなくって。
これは俺を驚かすネタだろって。
あはは、キスくらいでいちいち驚かないよって。
すぐに近くから誰か声かけてくるんだろ?
ドッキリですって。
ははは、思いっきり出てきたやつ、殴ってやるよ、泣きそうになるじゃないか。

でも。
二人は深いキスを貪るように
酔っ払った彼女は馴れたふうにその男の腕を取ってタクシーに乗って消えていった。
未だに足も動かせない俺を十数メートル遠くに残したまま。

その夜、メールの返事が初めて返って来なかった。

――そもそも俺達の間柄って何なんだろう?
好き
ずっと一緒にいたい
愛してる
口付ける
肌を合わせる

でも、一度も付き合ってるとも恋人ともはっきり言った事は無い。
だって、付き合うって、恋人ってこういう事だろう?
俺達はもう付き合ってるんだろう?
誰よりも大切に思えるんだろう?きっと、たぶん、お互いに。
だったらそれでいいじゃないか。

でも、確認はした事が無い。
する必要なんて無い。
じゃあしてみてもいい筈。
軽い冗談な口調でもいい、真面目な顔をして聞いてみてもいい。

・・・違う、確認するのが怖いのだ。
俺は怖がっているのだ。
だって、彼女みたいな人が俺みたいなヤツをほんとに好きになる道理が見つからない。
俺は別に全然もてないってわけじゃあないけど、彼女は綺麗すぎる、可愛すぎる、聡明すぎる。
はっきり言って、俺なんかと全然つりあわない。釣り合わない程に格好の良過ぎる彼女。
俺は彼女を思うといつでも自信が無い只の男になってしまう。
でも、目の前にすると、彼女はいつだって俺に自信をくれようとする。

「そうくんはいい男だよ、モテるしね?」

・・・あなた程じゃあ、無い。
いい男とかいい女とか、あなたの前じゃあ語れない。
でもたまに見せてくれる弱さが嬉しかった。
きっと俺だけに見せてくれるのだろうと考えると胸が温かくなった。
290: NTRタト思タラNTテタ 2007/08/05(日) 03:50:15 ID:oz5rZmIu(3/5)調 AAS
でも、それだけ。
はっきり人前で俺の彼女だと振舞ってはくれない。
いや、二人きりの時は妬いてくれるが、外じゃ全然ただの知り合い、程度。
俺が年下の後輩と新しいお店開拓ついでに、一緒に飲んで仲良さげに喋っている所に、
彼女と同年代の、おそらくは彼女の友人と偶然出くわした時ですら少し睨んだだけでスルー。
後で詰問はされたが・・・。
以後、その時の子じゃあなくっても、年下の女の子の話をする度に、
「もう口説いたの?」
「いいの?ほうっておいて」
「ほら、若い子好きでしょう?」
とか絡まれたけど。

内と外じゃあ違うけど、きっと外じゃ照れくさいんだ。
そう思おうとしてた、他に考えたくも無かった。

でも。
きっと。
本当の理由は別のところにあって。

そしてあの夜の出来事。
俺は、勇気の無い俺は、彼女に何も尋ねる事が出来なかった。

そして週末、いつもの様に顔を会わせる。
冗談を交わす。
笑いあう。
笑顔が出る。でもそれは作り笑いで―。
いつもみたいに心から微笑むなんて、できやしなかった。
だから肌を合わせる。
何も考えたくないから、確かに”そこ”にいるのを確かめれるから。

うそだよね、ひろみさん。あの夜の事はきっとうそだよね。
あれは俺の勘違いだよね。きっと幻みたいなものなんだよね。

強く、強く彼女を抱きしめる。
そして数週が過ぎた。
291: NTRタト思タラNTテタ 2007/08/05(日) 03:52:46 ID:oz5rZmIu(4/5)調 AAS
「あーもう、最近、会うたびにHだよね。ううん、違うの、全然いやとかじゃないんだけど・・・」
彼女は一瞬、間をおいて、悪戯っぽく口を尖らせる。
「でも最初は会うたびにHするのは嫌だ、とか言ってなかった?それ目当てみたいに思われるのは絶対に嫌だって」

あれは結構、ぐぐっと効いたんだけどなぁと、
ベッドに横たえたまま、自分の胸の前で拳を作って握り締めるポーズを取る彼女。
「ああうん、憶えてる、それは勿論なんだけど。でも。」

不安だった、怖かった、言葉で聞けない分だけ、体を重ねる。
そんなことをしても何も変わらないのかもしれないけど、それでも暖かさを感じていたかった、
今、目の前にいる彼女の。

「どうしてもひろみさんが欲しくなっちゃって・・・。でも我慢して欲しいなら、我慢出来るよ。そんなのへーきだから」

微笑む俺、作り笑いが堂にいってる自分に少し悲しくなる。
不意に問い詰めたい衝動に駆られる瞬間がある。でも問い詰めて最悪の答えが返ってきたら?
「そうくんはオトモダチでしょ?」とか。
その時、きっと俺は俺でいられなくなってしまうだろう。
問い詰めれないから、だったらまだ、隠していたほうがいい。
そうしないと、失ってしまうかもしれないから・・・。

「別にいいわよ」と笑顔を弾けさせる彼女。
「そうくんだったらね?」
恥じらいを含んだ、俺の不安を打ち消す様な笑顔を見せる彼女をそっと抱きしめ口付けた。
292: NTRタト思タラNTテタ 2007/08/05(日) 03:56:20 ID:oz5rZmIu(5/5)調 AAS
以下、出会い〜付き合い始めまでは明日以降、分割して投下します。
申し訳ありませんが、長文キライな方は名前でNGワード登録お願い致します。
293: 2007/08/05(日) 06:26:10 ID:BluFqcna(1/2)調 AAS
寝取られSS読んだあとにきちまった
また抜きたくなったら読みに戻るわ
294: 2007/08/05(日) 14:20:32 ID:BluFqcna(2/2)調 AAS
今読んだが続きまだかw
295: 2007/08/05(日) 14:34:20 ID:eMsi1nXm(1)調 AAS
実話が原作の場合、GJと言って良いのかどうか、判断に迷うな
296: 2007/08/05(日) 18:16:32 ID:wcKXY0A7(1)調 AAS
さよなら明日香と合コンの話かいた人戻ってきてくれー
あの2つの話めっちゃ実用的だったわ
また何か書いてくれー
297: 2007/08/06(月) 04:09:22 ID:ttXnqTog(1)調 AAS
---------------------------------------------------------------------------------------------------
外部リンク:www.iza.ne.jp
〜戦(いく)さに関してはまったくの素人(しろうと)で、たちまち敵の術中におちいり、野営地を包囲され、夫人もろとも捕縛
されてしまいます。勝利者として乗り込んできた新羅の闘将は、河辺の妻をみてひとつの条件を河辺に示します。
 「さあ、われに命をさしだすか、妻をさしだすか」
つまり妻を抱かせれば、命を助けてやろうというわけです。対して河辺は「妻がいかに可愛かろうと、命に代えられるもので
はない」として、どうぞご自由にとばかり、この取引に応じます。
河辺の妻は坂本(さかもと)の臣(おみ)の娘で、甘美媛(うましひめ)とよばれていましたが、新羅の闘将によって衆人環視
のなかで犯され、帰ってくると、自責の念に駆られて機嫌をとろうとする夫に対し、
 「命惜しさにあなたは、軽々しくも私の身を売っておいて、いまさらなんの面目あって私に言い寄るのですか」
 そう言って、女のほうから夫婦の関係を断ち切った、と記録されています。
---------------------------------------------------------------------------------------------------

史実だけど、これってある意味寝取られの王道じゃない?
「新羅の闘将によって衆人環視のなかで犯され」ってところでおっきした。
298: 2007/08/06(月) 06:21:32 ID:ODRksDpc(1)調 AAS
いや王道なら妻が敵に魔法のチンポでMCして夫を捨てるってのが王道じゃない?
299: 2007/08/06(月) 10:45:57 ID:H5/iDmcj(1/2)調 AAS
一応夫捨ててるぜ
300
(1): 2007/08/06(月) 11:39:51 ID:oIMae8Q3(1)調 AAS
華麗に300ゲット。

・・・・言ってみたかっただけだ、許してくれw

好きで好きでたまらない片思いの女の子のセクースを目撃しちゃうような話ってない?
出来ればその相手の男は自分の親友とか知ってる人間だとたまらん。
このスレの住人ならいくらでも知ってそうだと思って聞いてみた。
301: 2007/08/06(月) 19:16:19 ID:IUTZtFFM(1)調 AAS
友達の家の引越し手伝いに行ったら
「若葉のころ」の録画VHSが見つかった

あらすじ思い出して鬱になった

友達にきいたら要らんということで、ゴミ箱に投げ捨ててやった
302
(1): 2007/08/06(月) 23:01:48 ID:H5/iDmcj(2/2)調 AAS
>>300
好きで好きでたまらない片思いの女の子を
自分以外の見知らぬ良い男とセクースさせてあげるために
涙を呑んでお膳立てしてやる話なら知ってるぞ
実話で
303: NTRタト思タラNTテタ 2007/08/07(火) 01:47:31 ID:E3gUn06/(1/9)調 AAS
お待たせしました、だいぶ書いてあるのに、全然投下してねー・・・すみません、生きててすみません。

もそも彼女との馴れ初めは、俺の中学以来の多分ギリギリ幼馴染って言葉の範疇に入れれる限界の年代モノの付き合いの、女友達を通じて知り合った。
こいつ曰く、俺達は小学校低学年の時も同じクラスだったと断言してるが、俺には全くその記憶が無い。
付き合いが生まれたのが記憶にある限りは中学からなので、中学以来の付き会いと言い張る俺のほうが多分正しいと思う。
こいつは馴れ馴れしい、とんでもなく慣れ慣れしい。
「あーはいはい、めぐちゃん、確かに中学時代、確かに俺は君に憧れてましたよ?告って壮絶に玉砕しましたよ?」
「で?それが何か?」
「今、ここでそれを言うか?言うんですか?」
「あれですか?君は鬼ですか?鬼畜生ですか?」
「そんな人の大昔の忘れてしまいたい恥ずかしい思い出を酒の席で。」
「俺にとって初対面の人を相手に暴露して。」
「俺がショックの余り自殺でもすれば満足してくれるんですか?」
その時の初対面の人、俺達のジョークにちゃんとウケてくれた人が実はひろみさんだった。
勿論、ひろみさんとめぐはそれ以前からの知り合い、と言うか飲み友達。
めぐは確かに美人のうちに入ると思うが、それでもこの年上の女性とは雲泥の差、月とスッポンくらいは違う。
一体どこで、5つも年上のこんな美人とどこで知り合ったのやら。馴れ馴れしいってやつは凄い。
この日、俺とひろみさんとめぐと、本当はもう一人、俺の友達が来る筈だったんだけど、
めぐが日にちの連絡ミスで急遽欠席、まあ、楽しく飲めるならいいよね、と3人で飲むことになったワケで。
そもそも、俺達はめぐちゃんと俺と、本当はひろみさんじゃなくて、
しゅうちゃんって言う、めぐの高校時代からの女友達が本来の飲みメンバー、ひろみさんはその夜だけの代打だったりする。

グラスを傾けつつ、ちゃんと自己紹介すればいいものを、めぐに紹介して貰うとロクな事にならないのは分かっていたのに、
痛すぎる程に分かっていた筈なのに、つい任せてしまう。面白いって怖い。
今回はどうやっていたぶってくれるのか、つい楽しんでしまう俺がいて。
でもその時、ひろみさんはただ、左手の指と交互に揉みながら俺達のことを眩しそうに目を細めて「こういうのっていいね?」と優しく呟いていた。
304: NTRタト思タラNTテタ 2007/08/07(火) 01:49:15 ID:E3gUn06/(2/9)調 AAS
「なんか二人、怪しーんだ」
めぐが酔っ払ったまま、絡んでくる。
もう飲み始めて既に4時間経過、そろそろいい時間かなと会計を済ます。
なんて言うか俺はひろみさんと、意気投合と言うか、うまが合うと言うか、ずっと前から知っていたような、
初対面なのに、初対面じゃないような、不思議な感覚をおぼえていた。
いい人だな、綺麗だし、可愛いし、細いし、クレバーだし、シャープだし・・・優しいし。
漠然とそう思いながら、彼女、ひろみさんの「良かったらメアド交換しておかない?」の声に、
一拍も置かずに「うん」と心からの笑顔で明るい返事を返していた。

帰り道、ブツブツ絡んでくる完璧に酔っ払い化しためぐに肩を貸しながら、駅の改札をくぐる。
俺は高校卒業と同時に実家を出た、と言うか子供2人も連れて出戻った姉の為に、俺は実家を追い出される破目になったが、
それでも実家までの距離は徒歩15分、最寄り駅は今までと変わらず。
そして同じ中学出身のめぐも、降車駅は当然同じ、家も近所とは言わないが、結構近い。しばらく同じ方向へ歩く。
しかし、しつこく絡んできやがる、いやもう既に毒舌と言うか暴言と言うかそんなレベルの表現。

いやまて、俺は君にそこまで絡まれる覚えがそもそも無いぞ。
めぐよ、君は確か、いま好きな人がいるって先々週あたりに言ってなかったっけ?
だから俺が誰と仲良くなろうが、俺の勝手のはずだ、それ以前にそもそもそれで君に絡まれる筋が無い。
それとも俺は他人と仲良くなる資格が無いとでも言いたいのだろうか?いやもう既にさっきそう言われたけどな。
いくらなんでもここまで言われるとちょっと俺も傷つく、で少しだけ反撃してみる。
「好きな人には見せられないよな、その姿、100年の恋でも醒めちゃうよな」
ぼそっと呟く俺に、めぐがびくっとダイレクトに率直に反応した―。
見ると、見る見ると、なみだ目に・・・。
思い起こせば、以前にこの100年のうんたらってフレーズをめぐの前で使ったのは高校生の時、
確か、こいつが彼氏に振られたんだか、振ったんだかよくわからんが破局したのはその翌日。
遠い昔の過去と思っていたが、なんてこった、未だにこの言葉は地雷のままか!
「ちょ!嘘!冗談!それっくらいで醒めるなんて恋じゃないから、うん!」
女の酔っ払いはこれだからたちが悪い。泣けば勝ちだと思っている。畜生め。
まあ実際、泣かれたら100%負けなわけなんだけど。
「その程度で醒めるような冷血なヤツがきみの目に留まるはずがないだろ?大丈夫、大丈夫」
自分で口にしたセリフを自分でフォローしてりゃ世話は無い。しかしそれは無駄な努力で。
一通り罵詈雑言を浴びせかけられた後、気まずい沈黙が流れ、俺の貸していた肩を振り切るように払い。
・・・結局それからひとっ言も口を効かずに、めぐの家まであと10mくらい、そっちに向かって道を折れていった。

翌日、早速ひろみさんにメールを入れてみる。
俺の旧友がいつも迷惑を掛けてるみたいですみません。でもいいやつなんで見捨てないであげて下さい、とか。
昨夜の話が俺にとって楽しかった事とか。
―良かったら、また飲みに行きませんか?とか。
幾つかのメールのキャッチボールの後、結局次に会う約束を交わせた。

めぐのほうには電話を入れておく、やっぱり気まずいから。
何度掛けても繋がらない、放っておいてもたまにこうなるんで気にせずに放置しておく。どうせ数日経てば連絡を入れてくる。
たまに機嫌を損ねる事はあったが、まあいつものことだ。
305: NTRタト思タラNTテタ 2007/08/07(火) 01:51:11 ID:E3gUn06/(3/9)調 AAS
そしてひろみさんと会う、やっぱり思う、この人の会話は楽しい、エスプリが効いてるとかセンスがどうとかもあるけど、それより守備範囲がとてつもなく広い。
真面目で頭の痛くなるような話でも、このうえない程くだらない話でも、臨機応変に合わせれる。
そして、一見軽薄に見えるのに、ちゃんと深いレベルで成り立つ機智。
ひと言で表せば、やっぱり聡明な美人。
やばい、やっばい。やばすぎる。
この人、格好よすぎる。
俺のストライクゾーンのど真ん中ストレート。
俺、たぶんこのままだったら、この人の事を―。

でも、きっと、この人は俺よりも5つも年上で、俺はまだ二十歳すぎの大学生で、本気になっても絶対に相手なんてしてくれないんだろうし。
だから、そういうのじゃなくても、会えればいいや。楽しいし。
ど真ん中ストレートでも剛速球じゃあ手が出せないしね?

そして翌週の週末に再会、艶のある話もせず、ただお互いに理解を深めるように、きっと友達くらいにはなれるだろうから。
飲んで、軽く騒いで。
店を出て、少しだけ寂しくなったりして。
「また、・・・会えるかな」
思わずぽろりと出た言葉に、ひろみさんは「うん」と嬉しそうに返事をしてくれた。

そして翌週の木曜日、俺は忙しさに携帯を見る暇もなく過ごし、やっと帰れると駅前までたどり着いたとき、
見慣れないものを見た。
白いスポーティーな車の横に誰かを待つしぐさの―ひろみさん。

ええ!?
どうしてここに?
えっと、もしかして、万が一なんだけど、
俺に、会いに――――――?

思わず駆け寄るように近づく俺を見つけ、彼女は軽く手を振ってきた。
冷静に考えれば、別に俺に用がある可能性はそんなに高くないのだろう。
でも、やっぱり俺を待ってたらしく、それはそれで不思議なんだけど、ええ?俺、期待していい?
「そうくん、きょう携帯・・・持ってないのかな?」
え、と慌てて携帯を取り出してみると、電源切ったままだった。
306: NTRタト思タラNTテタ 2007/08/07(火) 01:59:53 ID:E3gUn06/(4/9)調 AAS
>>302
投下キボンヌ。せめてプロットだけでも下さい。

うわ、睨んでるよ、この人。
怖いけど可愛い、思わずどきどきしてしまうのを必死で隠して携帯の電源を入れる。
直後、メールを受信、7通も入ってる、一つ目を開くと、次に会うお誘いのメールだった。
二つ目で見たいオペラがあるんだけど、体が空いているかどうか、三つ目で予約取らないといけないから、
すぐに連絡が欲しいとの事。

「・・・ごめんなさい」自然、声が小さくなってしまう俺に、彼女はくすっと笑うと俺の予定を確かめて予約の電話を入れてた。
でも、俺、オペラ見る趣味なんてないんだけど、なんて言えない。
ああ、徒歩15分の道のりを歩いて、実家まで服を取りにいかないといけないな、と極めてポジティブに受け答え俺が既にそこにはいた。

「なんか無理言ったみたいでごめんね?」
ひろみさんに連れらて着いたカフェで一息つく。
「ぜんぜん?・・・・・・ところで、ひろみさんってよくオペラとかいくの?」
「実は初めて」とストローをくるくる回しながら笑ってる。
「でも、一度行ってみたかったのよね、ああいうの―。でも一緒に行ってくれる人って、そうはいなさそうだもん」
ふむふむ、なるほど、確かにああいうのは俺にしてみてもとても敷居を高く感じる。
「そうくんだったら、なんでもOKっぽいでしょー」いや、どういう意味で?
「どんな場所でも馴染んじゃうような、結構いそうでいないタイプだよね」悪戯っぽく微笑むひろみさん。
「うーん、そう見えるんだー。じゃあ、期待を裏切らないように出来る範囲で頑張ってみる」と返したものの、実は不安で胸いっぱいな俺。
「あ、そうそう、もう用件済んだから、残りのメール削除しといてね?」んん?そういえば、まだメール残ってたよな。
携帯を取り出す俺にひろみさんが右手をにょきっと伸ばしてくる。
む、携帯を奪う気だ。しかもかなり本気に。

残りのメールに興味津々な俺に必死で抗議するひろみさん。どうやら本気で焦っているようだ。
それを横目に悪戯心で胸をときめかす俺はさっさとメールを開いていく。

・・・ちょっとふざけ過ぎだったと俺は後悔した。内容は今日に限って返事が来ない事への不安が綴ってあった。
急病か事故とか、それとも実は避けたいけど言えなかったんじゃないかとか、そんな内容、いつのもひろみさんらしからぬ弱気な文章。
それまでとは違う、大人びていないひろみさんがメールの中にいて、目の前には耳まで真っ赤にしたまま、左手で顔を覆っているひろみさんがいた。
あまりじろじろ見るのも悪いかなと思いつつ、こういうひろみさんもいいな、と口元が綻ぶ。いかんいかん、と、とっさに話題をふる。

「そういえばさ――」
307: NTRタト思タラNTテタ 2007/08/07(火) 02:02:51 ID:E3gUn06/(5/9)調 AAS
自分の部屋に戻った俺は、荷物を放り出すと、すぐにめぐに電話を入れた。
お、一発で電話に出た、珍しい。
どうやらこの間の事は全く気にしていない様子。こういう竹を割ったような性格がこいつのいい所だよな。
なので早速こちらの用件を切り出す。

「ちょっと聞きたい事があるんだけど、今いいかな?あ、うん、えっとさ。」
「えーと、俺が”女泣かせの遊び人”ってことになってるらしいんだけど一体全体どうなってるんでしょうか?教えて頂けませんか?」
電話の向こうでかなり慌てた様子。
狼狽した口調のまま「あ、あ、あれね、あれは単なるジョークなの。だってそうくんって特徴弱いし、印象弱いじゃない?」
そんなの当人に聞いても知るわけがない。つーか知りたくないぞ、それ。印象弱いとかどう取り繕っても繕いきれないんじゃないかい?
「だって〜〜、でも一番言ってるのしゅうちゃんだよ?あたしはどっちかと言うと褒めてるほうが多いよぅ」
うん、それも聞いたよ、褒めてくれたのはありがとう。しかし、ここで高校時代の友人を売るか?女の友情恐るべし、きっと水に濡らしたティッシュペーパーより破れやすいんだろう。そして俺と君との友情はきっとアルミ箔よりも薄いんだろう、今日実感したよ。聞いてる?

と言いつつも実は内容はそんなに気にしてない。遊び人疑惑なんて、実際の俺と少しでも付き合ってもらえば分かる事。
しかし、実に、あのタイミングで聞かされたものだから、「遊び人だから、気をつけたほうがいいよって言われちゃったよ?」なんて口に飲み物入ってる時に聞かされた俺は、
思わずひろみさんの服に思いっきり吹き掛けてしまったわけで。はっきり言って最低だ。
八つ当たり気味で愚痴をこぼしつつ、変な噂を流すのもお手柔らかにと頼んでおく。
――むしろ、実は俺はめぐと付き合ってるんじゃないかと、ひろみさんに誤解されちゃったほうが気になるんだけどな。でもそれは内緒にしておいた。

電話を切って、少し考えてみる。
一応、俺とひろみさんがちょこちょこ会ってるのは知られているらしい。
うーん、別に疚しい事をしてるわけじゃないから構わないと言えば構わない筈なんだけど。
でも少しデリカシーが無いと言うか、あまり知られると恥ずかしいよなって言うか。
――邪魔を、誰にも邪魔をされたくなって言うか。
いろいろ考えていて、だからってわけじゃないけど、この時の俺はかなり鈍くなっていたんだと思う。
長い付き合いだったから、深く考えなくなってしまっていたんだと思う。
この古い友人の事を。

ひろみさん、知り合ってまだ1ヶ月も経たない。なのに、ここまででほぼ、毎週会ってる。
年上の女性。優しさと知性の溢れた瞳。表情豊かで、笑顔だけでも一体何種類の持ってるか分からないくらい。
年下のこんな男を立ててくれる気配りすら標準装備。そして、メールや電話をくれる回数が加速度的に増えてくる毎日。
308: NTRタト思タラNTテタ 2007/08/07(火) 02:06:49 ID:E3gUn06/(6/9)調 AAS
金曜の夜、いつものメンバーで久しぶりにいつもの居酒屋でグラスを重ねる。
めぐ、しゅうちゃん、俺、その他一名。
あ、うそ。その他って言い方は酷いよな、こいつ俺の高校時代からの友人でエイジ。
名前は格好いい、見た目も格好いい、性格超内気、ほんとにマンガのキャラみたいな良く出来たやつ。
好きだぞー、こいつめー、俺が高校時代の友人で多分、掛け値抜きで好意を持てるのはこいつだけなんじゃないかな?って存在。
どうやらしゅうちゃん狙いらしいが、望みがあるかどうかは俺の知った事じゃあ無い。と爽やかに言っておく。
つーか、多分無理・・・。お前、可愛がられてるけど、可愛いと思われてるけど、ペット扱いだもん・・・。
だって、裏でどころか表でも滅茶苦茶言われてるんだしさ、そろそろ悟ろうよ?大丈夫、お前ないいヤツだ、女なんて幾らでもいるさ。言ったら怒ると思うから黙っとくが。
それに、確かにしゅうちゃんって見た目はいいんだけど、太ってないけどぽっちゃり巨乳だけど、まじめっぽくって童顔メガネっ娘だけど、話すこととのギャップがね。
ここだけの話、少し前から結構電話掛かってきたりしてて、よく話すようになってたんだけど、この人、話がエロすぎ。しかも色気まったくなし、でエロ話。
正直、昔色々あったり、色々あったりもしたので、今、こうして親しくしてくれているのには素直に感謝したいのだけれど。
だけども、はっきり言って痛々しくなってくる。女子高ってよく、裏じゃ凄い会話してるなんて話があるが、この人だけ見てると思い切り納得してしまう。
第一、自分の事を「○○ちゃんって呼んでね♪」なんて音符付きで言ってくる人間は大抵痛いんじゃないかと思う、勿論しゅうちゃんを筆頭に。
「あたし、すっごい濡れるんだよね。なんかもう、お尻までびっしょりみたいな。聞いてる?」
ごめん、聞きたくありません。聞かせないで、つーか言うなよな、そういうセリフ。
「ねえ、他の女の人ってどうなんだろ?みんなこうなの?そうくん、どう思う?」
知らねーよと返したいが、話題に乗るのも汚らわしい。話題転換を試みる、そして当然いつものように失敗する。
そんな俺の「ところでさ」を無視したしゅうちゃん

「ねえ、今度試してみない?」

ずっこける。思いっきり椅子から滑り落ちる。全身の力が抜けていく。
洒落にもならない事を言わないで欲しい。一瞬死ぬかと思った。
いくらなんでもそりゃまずいでしょう?君は俺の地元の中学からの友達の、その高校時代の親友と呼べる人でしょう?
それを『お試しで』なんてあり得てはいけない事。越えてはいけないんだよ。分かっているんだろう?俺をからかって遊ばないで欲しい、ほら、俺の友達が君の電話待ってるよー?
と言えないセリフを心の中でそっと呟く。
なんとか話題転換に成功した俺は、今夜の飲み会の段取りを伝えてから電話をようやく切れた。

なんて事を遠い目をしながら思い出してた俺は、声を掛けられてやっと我に返る。
しゅうちゃんとめぐちゃんが二人がかりでなんか俺にやたら食べ物を運んでくる。口元まで。
いや「あーん」って何それ。ははあ、あの変な噂話を回したのがバレたからか。
分かりやすいな、多少は悪かったと思ってるんだな、と思うと二人が妙に可愛い。
309: NTRタト思タラNTテタ 2007/08/07(火) 02:09:48 ID:E3gUn06/(7/9)調 AAS
「ところでだけど、そうくんってひろみさんと付き合ってちゃったりするの?」
ぶっ、思わず噴出しそうになる俺。「まさかー」あり得るわけないでしょー、釣り合ってないのにー、そう俺の口から言わせる気かー。
「うーん、あの人だけはやめたほうがいいよ?」さらに畳み掛けるめぐに、他の2人は知らん振り。何か得心するものがあるのだろうか?
「ん?ひろみさんってどうかするの?」何かあるのか?
「いや、そういうわけじゃないけど・・・。もしそうなったら、そうくん、後で絶対後悔するよ?」後悔、どういう意味なのだろうか。
先にするのは後悔じゃないとおもうよ?なんてお約束の突っ込みも出来ず、取り合えず「まあ、無いと思うけど、一応おぼえとくよー」と返しておいた。
しかし、俺にもひろみさんにもこうやって決していい印象を持ち得ない話を聞かせておく意図が計りかねる。
この夜は二人ともテンションが高く、俺もそれに合わせてて、やっぱり3人酔っ払っていた。
俺の友達はどうやら乗り遅れてしまったらしい。こういう時は先に酔っ払ったもの勝ちだぜ?だからキミはダメなんだよ。
わけの分からん事を言いつつ、次々とグラスを空けていった。

「じゃ、俺、明日早いから」エイジが、そう言って席を立って行った。こいつだけ高校出てすぐに職に就いてるし、事情もそれなりにあるのだろう。
しゅうちゃんは既にテーブルに突っ伏している。しかしあいつ、普通こういう時、残して帰るか?こういうのを甲斐性なしって言うんだよ、と心の中でだけ思っておく。
めぐちゃんは相変わらずハイテンション。
俺は少しずつだけど、酔いが醒めつつあった。
「うう、気持ち悪い」しゅうちゃんがテーブルに突っ伏したまま、ぼそっと呟く。
その顔色を覗くと真っ青、かなり気分悪そう。あちゃ、ガンガングラス開けてたもんな。
めぐちゃんにトイレまで付き添ってあげたほうがいいと言う俺に、めぐちゃんが放っておいて大丈夫だと、鬼みたいな事を言う。
本当に親友なのかこの二人は?と複雑な心境の俺は、しゅうちゃんに肩を貸して、手洗いまでついていった。

かなり激しく、咳き込むように吐き続けるしゅうちゃん。
ここのトイレは男女兼用だから、一緒に入りつつ、背中をしばらくさすっていた。
やれハンカチだおしぼりだ水だと、何度も扉を出たり入ったりする俺。
かなり吐いたようで、なみだ目になってるしゅうちゃん。俺の差し出す水のグラスを口元に運び、何度もうがいをする。
「ちょっと飲みすぎちゃったみたいだね」ふらふらになってる、足元が覚束ない様子で「ごめんね、ごめんね」と繰り返すしゅうちゃん。
「気にしなくていいよ、すっきりするまで吐いて」本気で心配してしまう俺。
「うん、もう大丈夫。ありがと、そうくんって・・・やっぱり優しいよね」
「そっかな」
そして、しゅうちゃんの肩を支えるように洗面台に移ろうとした時、「ね?」とひとこと言われて振り向いたその時。

しゅうちゃんの唇が俺のそれに重なってきた。
310: NTRタト思タラNTテタ 2007/08/07(火) 02:11:25 ID:E3gUn06/(8/9)調 AAS
唇に暖かさが伝わってきたかどうかの微妙な瞬間、慌てて上体だけ思いっきり逸らして逃げる俺。
多分俺、ひどい顔をしてしまっていたんだと思う。
思いっきり失敗しちゃったって顔のしゅうちゃんがいて――。
「ごめん」「ごめん」と繰り返す俺に、同じく「ごめんね」と同じ言葉を返し、足元が覚束ないまま転がるように席に戻っていくしゅうちゃん―。
さすがに鈍い俺でもやっと気が付いた、そっか、そうだったんだ―。
「あはは、冗談よ」なんて言ってくるしゅうちゃん、頼むから泣きそうな顔をしないで欲しい。
そういう言い方は二度と聞きたくは無かったし、そういう顔も二度と見たくなかったのに――。
罪悪感が凄い。襲い掛かってくるよう。エイジにも何も言えないじゃないか、こんなのって。店員におしぼりやら水の入っていたグラスやらを返すと、俺も席に戻っていった。

テーブルに戻ると、代わりにテーブルに突っ伏しているめぐがいて、まさか今度はめぐが?と思うも単に眠かっただけだとあっさりと返事。
いたたまれない気持ちを抱えた俺は、終電無くなる前に帰ろうと促して三人で席を立った。
ダメだ、どうしてもしゅうちゃんの顔がまともに見れない。バツが悪すぎる。
そして何故か、めぐも無口で、それがまるで俺を責めているような気がして、
結局、駅でしゅうちゃんと別れるまで、ずっとそんなだった。
「大丈夫、もう一人で歩けるから。じゃあまたね」
やっと見れたしゅうちゃんの顔が笑顔だったのに、少しだけ救われた。

ようやく俺たちも電車を降り、改札をくぐるとめぐが話しかけてきた。饒舌な口調にほっとする。
いつもみたいに何気ない会話をしつつ、ぶらぶらと家路を歩きながら、そろそろ道が別れるあたりで、少しだけ声のトーンを変えてめぐちゃんが言った。

「さっき、しゅうちゃんと何かあったの?」

・・・!
まさかそのまま言えるわけもなく、すごく吐いて大変だったからと誤魔化す俺がいて。でも雰囲気で当然何かあったのだろうと察しているめぐがいて。
「なんでもないよ、ほんとに」と大嘘をつく俺がいた。
めぐは完全に足を停めて、思い切り疑いの目で睨んでる。
しゅうちゃんに俺、ひどい事しちゃった、な。
それで怒ってるんだろうか―。それか、ひょっとしたら前後不覚のしゅうちゃんに俺が滅多な事をしたと疑ってる?
でも全然違っていた。
311
(1): 2007/08/07(火) 02:19:03 ID:E3gUn06/(9/9)調 AAS
あまり一気に投下すると他の方の迷惑になりそうなので、今夜はここらで打ち止めにします。
モチーフとして実話というか体験を元にプロットを起こしてありますが、
かなり時系列とか脚色しておりますんで、うまく機微を表現出来るか少し心配です。

尚、待望のエチシーンは多分、次回、遅くとも次々回には投下出来ますので少々お待ち下さいませませ。
ところで1つの話の中で、今目の前にいる女性と、思い出の女性の2つのNTRシーン入るのってありでしょうか?
・・・このままの流れだと、たぶんそうなっちゃうので_| ̄|●|||
312: 2007/08/07(火) 03:30:39 ID:OKa2+7pn(1)調 AAS
ありです。
うぇるかむ。
313: 2007/08/07(火) 04:13:50 ID:hH0uY2t4(1)調 AAS
単純に一人の女が二股かけてて、選ばれたのが自分だったって内容かと思ったら
女が更に2人も登場して、誰が元彼女かも分からない・・・かなりwktkしてきたwww
しかも、ここまで前置きを丁寧に書いてくれると、NTR場面でかなり鬱になれそうだ・・・
楽しみにしてます
314: 2007/08/07(火) 10:51:45 ID:lsCws6Wl(1)調 AAS
うおぉ投下がきてた
スマン、今から仕事なんだ
帰ってきたら真っ先に読むから
315
(4): 2007/08/07(火) 17:09:53 ID:n0BLuUyt(1)調 AAS
>>311
一気に投下すると他の人に迷惑になるっていうのは
一定のレスが付かないともう投下しませんって事ですか?

もし迷惑になると本気で思ってるのならtxt形式でどこかに上げるとか
方法あるのではないでしょうか?

作者が馴れ合いとかそういうのを求めてるのならそれはそれでいいんですけど。
316: 2007/08/07(火) 17:16:45 ID:XO7DwCqO(1)調 AAS
>>315
ちゃんと読め
317: 2007/08/07(火) 22:35:28 ID:ec8SGMW4(1)調 AAS
>>315
落ち着け
318: 2007/08/08(水) 16:46:35 ID:v1q3M53k(1)調 AAS
今来た
抜きたくなったら読みに戻ってくる!
319: 2007/08/08(水) 21:29:45 ID:BEHeCM+L(1)調 AAS
>>315
お前のせいで作者が書き込まなくなってしまったではないか!

>>NTRタト思タラNTテタさん
こいつが謝るまで書き込むのをやめるか、ちょっとずつ小出しにして
やきもきさせようぜ!
320: 2007/08/08(水) 23:00:41 ID:9XVsm9IH(1)調 AAS
あまり意地悪してやるなよw
321: NTRタト思タラNTテタ 2007/08/09(木) 03:54:06 ID:6c5ZbYak(1/9)調 AAS
遅くなりました。今、起きました。
モザイクかけるために、いくら時系列を弄ろうとも、いくら人物像を弄ろうとも、シチュを弄ろうとも、
どうやっても結局は一旦はちゃんと思い出してからでないと細かいところは書けないわけで、
思い出して鬱っぽくなると言うか、タイプする手がやたら止まっちゃうので、すごく遅筆になっちゃいます(汗
もしも他に投下されたい方がいらっしゃったら、遠慮や配慮なんて気にせずに、
どんどんお願い致します。

>315

うーん、レスいただけるのは感謝ですが、馴れ合いと申しますか、
ある程度インタラクティブには行きたいと考えているのですが、お気に召しませんかね?
同じ話でも表現とか重きを置くポイントでも印象が変わるのはご理解頂けると思うのですが、如何なものでしょう?

投下する分量につきましては、一応の目安として10M以下、それ以上一気だと携帯さんがつらいのではと思っています。
かつて、某カテゴリーで書いていた時のローカルルールですらない、暗黙のお約束としてこうしていたのですが、
お気に召しませんか?

テキスト方式ですが、こちらの意図としては上記の通りですので、
現在、全く考えておりませんのでご了承をお願い致します。
322: NTRタト思タラNTテタ 2007/08/09(木) 03:56:35 ID:6c5ZbYak(2/9)調 AAS
「そうくん、最近、他の子ばっかり優しくして、あたしに全然優しくない、冷たくなった!」

一瞬、体の力が抜けた。
もう何て言うか、確かにそう見えるかもしれないな、とは思うけど、決してめぐに冷たくするつもりは無いし、全くの誤解だ。
長い付き合いの大切な女友達である事に間違いなんてない。昔の事は昔の事だ。
そんな事ないよ、となだめる俺に、めぐは泣きそうな顔で食って掛かってきた。
「しゅうちゃんとか!ほかの女の子とか!あのひろみさんとか!そうくん、最近変わったよ!前はそんなんじゃなかった!」
全くの言いがかりだ。少なくとも、めぐに対するスタンスにはそれなりには気を使っている。
付かず離れず、一定の距離感を保ってきた。近すぎたら彼女に恋人が出来た時にどうやっても邪魔になるんだし。
と思うと同時に、めぐの目に、涙が溢れそうになってきて、俺はやむなく、ほんとにやむなく、めぐの背中に腕を回した。
子供をあやす様に、抱きしめるではなく、軽いハグ程度、腕がなるべく触れないように、手のひらだけで背中をぽんぽんと。
「ごめんごめん、心配かけちゃってるかな?俺」
すぐに離れて肩に手を置こうとした、その瞬間。めぐの両腕が勢いよく俺の首に回ってきて。

キスされた。

逃げなきゃいけないのに固まってしまった。あまりの事態に。想像を超えていて。

固まったままの俺から離れるとめぐは潤んだ瞳のまま俺を睨みつけて、
そしてそれからくるりと背中を向けて、自分の家のほうに駆けていった。
「ばか」それだけ言い残して。

そこからどうやって帰ったか、よく憶えていない。
めぐの事、しゅうちゃんの事、おまけでエイジの事、そして、明日会うひろみさんの事を交互に考えながら、酔いに任せつつ俺は眠りに落ちた。
夢を見た、間違いなく、この夜、夢を見た。
323: NTRタト思タラNTテタ 2007/08/09(木) 04:06:30 ID:6c5ZbYak(3/9)調 AAS
中学に入学したばかりの頃、あの日の教室、あまりに馴れ慣れしい口ぶりで声を掛けられた。
「やっほ!」笑顔で挨拶してきた君。戸惑う俺。俺の「やっほ」は多分、思い切り変だったに違いない。君はそんな俺に笑っていた。
いつの間にか、帰り道は途中までいつも一緒で、たまには一緒に出かけて、一緒に遊んで、一緒にいろんな所へ行った。思い出が沢山出来たと思う。
なのに、それでも恥ずかしがる俺のせいか、学校では一歩だけ距離をおいていてくれて。
一緒に過ごす時間が増えて、家にも遊びに来て、俺の姉貴とも仲良くなって、そうそう、あの頃からだよな、
服装や髪型がおしゃれになってきたの。8つ年上の姉貴から見れば、いい着せ替え人形だったのだろう、お下がりも一杯貰ってきてた。
そうして、2年になってお互いに微妙な間。愛想はいいめぐがいて、取り付ける事の出来ない約束。
信じられない出来事、妊娠の噂、ボロボロになっていくめぐ。それから、・・・聞いた事の無かった年上の彼と呼ぶ誰かの事。事態に県外へさっさと編入して逃げていったその誰かさん。
何も出来なかった、ただ、君のところへ駆け出す以外は何も出来なかった俺がいて。

あの頃、もうずっと君が好きだった俺がいて――。

自分の知らないところで、俺の世界の外でめぐは、めぐには違う世界があった。
別の誰かと過ごした時間、その刻みこんだ歴史。
それが、まるで俺なんていないような、いなくて構わないような、存在を否定されたような、悲しさも悔しさも敗北感も感じていた。
俺なんていなくても同じ――。
めぐと一番仲がいいのは俺だと信じていた俺に、俺なんて実はどうでもいいんだ、と思い出ごと、1年前は週末毎に一緒に過ごすのが当然だった事も、一緒に自転車で遠出した事も、
一緒にテスト勉強した事も、一緒にレンタルしてきた映画を二人で見た事も、
可愛い目のキーホルダーを、きっとめぐが気に入るだろうとわざと見せびらかし、
それを奪おうと俺にのしかかり、思わず腕がめぐの胸に触れてしまった時、ヘッチだチカンだと真っ赤になって騒ぎ立てる君と慌てる俺と、
「それ、プレゼント・・・」喜んでくれたとか、そんなつまらないやり取りとかも、
全部全部の思い出すらも、それは取るに足らない事だと根こそぎ壊れてしまったような虚脱感も感じていた。
324: NTRタト思タラNTテタ 2007/08/09(木) 04:07:19 ID:6c5ZbYak(4/9)調 AAS
それでも、笑わなくなっためぐ、いや、笑わないどころか、表情すら乏しくなってしまっためぐが痛々しく思えた。
そんな彼女を見ているのが耐え難かった。
彼女が笑えなくなった世界すら許せなくて。

事情は聞いたよと静かに告げる俺に、最初は全く口を聞こうともしなかった。
何度も何度も足を運び、少しずつ、閉ざされた口が開かれていった。
でも、明るい彼女はまだ、どこにもいなくって、会話もすごく少なくって、何とか沈黙が続かなくなる方法を考えた。

馬鹿だと思う。でも不必要に外へ出ようとしない彼女に、それ以外に思いつかなくって、だから。
伝えた。

「過ぎた事は気にしないほうがいいんだ、それからさ、俺さ、ずっと・・・・・・めぐが」

「・・・・・・好きだったりする」だった。過去形。そして。
「これからもそうなんだろうと思う」もう難しい事になっちゃったけどねと笑う。
そうして、やっと、めぐが。俺のほうを見てくれた。
「別に大きな望みなんてもう無いよ、ただ、元気になって欲しい、ううん、元気になって下さい」
「俺、なんでもするからさ」
ただ、言葉を伝えたいから、元気を出して欲しいと伝えたいから。
上手に伝える方法が見つからないから。
自分自身の告白を利用した。最初っから玉砕覚悟の特攻。決して成就しないであろうタイミングでの片道飛行
それでもう良かった。困難な時だけ、助けよう、もうそれでいいじゃないか、と既に決めていたから。きっと自分自身より大切な人なんだから。

するするとめぐの右手がハンドタオルを握り締め、俺の頬にそれを押し付けてきた。
俺はその時、泣いていた。俯き加減でみっともなく。

「男の子が・・・・・・、泣かないでよぅ・・・・・・」

めぐも泣きそうな顔で「もぅ」と、それでもその表情には少しだけ笑顔の表情が含まれてた。
そして、そのままの顔で短く「ありがと」と。「ごめんね」と。
二人で少しの間だけ泣いた。少し泣き止むと、また泣いた。
彼女はこちらの意図を、想いを察してくれたようだった。

すぐには元通りには戻れないのは当たり前、でもゆっくり、ゆっくりだけど戻っていった。
笑えるようになってきた、一緒にテスト勉強もした、一緒に遊びにいけるようにもなった、
映画にも行った、わざとはぐれた振りして、隠れて見てたら泣き出した、慌てて駆け寄ると嘘泣きで、しかも殴られた。
楽しかった、また、あんなことになる前に戻れるかと思った。
差し向かいの座卓で、めぐの手元を見てた俺に、「何みてるのよ?」とめぐ、手元に決ってるし、質問の意味が分からない俺に、
「おっぱい見てたでしょ?」なんて言いがかりを付けてくる。
どきりとする、今までめぐの裸を想像した事が無かったなんて言ったら嘘だ。
水泳の授業、色気なんて無い筈の学校指定の水着のめぐ、大きめの胸、しっかりくびれた腰、白い足。
でもあんな事があって、だから一切そういう目で見るのはやめていた、と言うよりそういう目で見れくなっていた。
大きいの好きなんでしょって、キャミの薄着の胸を両手で持ち上げるように見せびらかす(?)めぐに、
慌てて否定する俺がいて、「触らせてあげよっか?」なんて冗談言いながら、本当に俺の手を胸にぐいぐい引っ張っていくめぐがいて。
「俺達、付き合ってるみたいだね」諦めた筈だったのに、楽しすぎてありったけの勇気で思わず言ってしまう。
んー、ふふふふって本当に楽しそうな含み笑いを返してくれてて、
こてんって俺の腕にもたれ掛かったりして、めぐも楽しそうで、俺も本当に楽しかったのに。
口さがない噂もあまり聞こえなくなり、受験、そして県内でも偏差値の違いから別の高校へ進むことになった俺達。
高校に入って会う機会は減ったけど、それでも連絡だけは続いた、連絡をくれていた。
325: 2007/08/09(木) 04:08:49 ID:6c5ZbYak(5/9)調 AAS
悪夢は2度訪れる――映画だったっけ?どこかで聞いたようなコピー。昔みたいに戻るには戻ったが、その戻る時期は最悪だった――。
高校一年の秋、遊びなれた先輩にいいところがあると連れられていった一年生二人、うち一人は俺。
連れられていった先は古びたアパートのドアの前。
ニヤリと笑う先輩がドアを開けると――。

「あっ、あっ、あっ、あっ、んっ、あん、あっ」
最初は小さく聞こえてきた。
可愛い声で、何をしているのか、経験の無かった俺にもそれでもはっきりと分かる声が聞こえてきた。
そしてその声はよく知っている声と似ていた。

嫌な予感、促されるままに奥へと足を勧める、大きく聞こえてくる声に、

心臓がギクリと大きく動いた。指先が震える。足元がふらつく。唇が痺れてくる。体温が下がる。
全身が―――冷たくなっていく。心臓の音がやたら大きく聞こえて。
台所の奥にリビング代わりにしてる部屋、その横の襖が開かれていて。
そこに、たぶん、その時この世で一番、俺が見たくないであろう光景が広がっていた。
しっかりとそこにあるのに、それでも信じられなくって信じたくなくって。

めぐが俺の知らない男に貫かれていた。

俺はめぐの顔をまともに見れず、見たくもなく、一瞬のうちにとっさに顔が見えない位置に体をずらす。
ここに来る意味を存じなかったとは言え、ここに、こんな場所に来た事を知られたくもなかった。
「おう」と知らない男が先輩に声をかけ、一年坊二人に訝しそうに視線を配る。
先輩はさっさと上着を脱ぎながら、隣室へ入っていく。
嘘だ、やめて、やめて下さい。言えなった。ただ、固まって、悪夢から逃げるように、体を強張らせ、
それでも薄暗い隣室の光景からどうしても目を離せなかった。

大きく、Mの字に開かれた白い脚、上下に揺れる形のいい、綺麗な胸、初めて見たピンクの先端の突起。
そして初めて見ためぐのあそこに出入りする、てらてら光ったペニス。
「ふ・・・う・・・ふぁっ・・・あ・・・あぁ・・・んん・・・あん・・・あ・・・あ・・・あん」リズミカルに漏れる声。
大きな胸を、両手でこねる様に揉まれながら、めぐの体が揺さぶられる。
部屋にいた男の動きが激しくなっていく。
じきに、じきに小さくうめき声をあげて、めぐの細い腰を片手でぐいぐい引き寄せ、胸を鷲掴みにしながら男が果てたのを、呆然と、本当にただ呆然と固まったまま見ていた。
自分が今、怒ってるのか、悲しんでいるのかすらも理解出来なかった。涙すら出なかった。

ずるっと中から引き出されたそれには、避妊具すら無かった。
少し間を置いて、めぐの中から白いどろっとしたものが垂れて糸を引いて流れていった.

「やばくね?」「ん?ああ、だいじょぶ安全日だから張り切っていこう!」

言葉が出ない、叫びたいけど何て叫びたいのか分からない、それ以前に叫び方すら忘れてしまった。
すかさず、先輩がめぐにのしかかる。
「ん・・・あぁっん」すぐに反応するように声があがる。

頭が割れるように痛い、喉の奥から何かがせり上がってくる。胸の奥からこみあげてくるものがある。
叫びたい!叫びたい!叫びたい!叫びたい!
叫ぶ?何を?どうして?何を見た?めぐ?誰?この子が?嘘だろ?夢だろ?あるはずないだろ?
でも目の前の現実が俺を砕こうとする。

男の欲望をその体で受け止めるめぐ、さっき果てた男は今度はめぐの口にそれを咥えさせていた。

結局、そのあと俺の様子が変なのを訝しんだもう一人の一年生が、欲望をめぐに一回吐き出した先輩を促し。
俺ともう一人の一年生は何もしないままに部屋を後にする事になった。
部屋を出る時に、先輩が先に部屋にいた男と少し話して、そうしてその男とめぐを残したまま立ち去った。
326: NTRタト思タラNTテタ 2007/08/09(木) 04:16:49 ID:6c5ZbYak(6/9)調 AAS
「あー、勝手な事言うけどな、すまんが今日の事は忘れてくれ。人を連れてくるなと怒られちまった」
先輩が言う。忘れられるはずなんて無く。ただ、感情が消えてしまったかのような俺は、このまま消えてしまいたい、それだけしか思いつかないまま、どうにか家に帰った。

体がだるい、重い、まだ体が痺れている気がする。
確か、家に戻ってから一眠りしたような気がするけども、よく分からない。
深夜、明かりを消したままの部屋でベッドに体を横たえたまま、色々考える、考えようとする。
でも、考えられない。
今までめぐと過ごした日々、あれは俺の知らない恋人?俺は体のいい男友達?遊び相手?
それとも、まさかめぐが、遊びで、体を使って、男と、快楽に、セックスに、溺れて?
先輩の事、畜生、めぐを、あんな風に、玩具みたいに、欲望の為に、俺は。
めぐの白い肌、揺さぶられる体、大きめの胸、先端のピンク色、男のものが出入りしていたあそこ、そして避妊の意味すら忘れた様な行為。
あと、どれくらい俺の知らないめぐがいるんだ?
同じ一年生、きっと聞かれる、俺のこと、『あの女』の事、どんな顔する?
顔、見ていられなかっためぐの顔、俺の顔は見られたのか、見られていたら――
どうすればいい?どう接する?見られてなくても、

どう接する?

考えが全くまとまらない、思考がまとまらない、感情すらままならない。
ああ、たぶん俺の頭の、心の真ん中にめぐが、めぐへの想いが詰まっていたんだ。
それが抉り出されたんだ、無くしたんだ、だからきっとこんなに考えが、想いがバラバラになるんだ。
同時にいろんな事が浮かび上がっては消えて、浮かび上がっては消えて。

そして、決断をする。

呼び出した。翌日の早朝、電話を入れて。
学校をさぼり、夕方の川縁でめぐと話す、3日前に会ったのに珍しいね、と川を眺めながらめぐが呟く。
そういえば、大抵は顔を合わすのは週に1回ペースだった。
寂しくなったのかな?と微笑むめぐの顔を見れない、まっすぐになんて見れなかった。
327: NTRタト思タラNTテタ 2007/08/09(木) 04:18:31 ID:6c5ZbYak(7/9)調 AAS
「俺・・・・・・知っちゃった・・・・・・」ようやく、それだけ口に出せた。
姿勢を変えないめぐに更に言葉を繋げる。
「昨日も・・・・・・」やっとそれだけ言えた。
『見た』と言えない自分に悔しくなる。
それだけ言えた俺に、めぐは、その顔が見る見る歪む、怒っているのだろうか、泣きそうなのだろうか。
まるで恋人然と俺に接していた、めぐはそういう風に接してくれていた。
裏切られた、そう言うのが一般的かもしれない、でも、それ以上に。

「違う!違うの!」
「うん、うん・・・・・・。言ってみて?」
口ごもるめぐに悲しくなる。詳しくなんて聞きたくなかっただけほっとする。
「ごめん、意地悪な言い方した」済まない気持ちでそう口にする俺がいた。言えない事がある、言えない事だから言わなかった、言いたくないから言わなかった。分かっていたはずなのに。
「だめだよ、ああいうの、自分をないがしろにするみたいな」
「俺の好きな人だったんだから、もっと自分を大切にしてくれなきゃ」
「恋人じゃなくっても俺の大切な人だから、その人自身が守ってくれなきゃ、俺・・・・・・」
それ以上は声にならなかった、でも、口の形で伝わったと思う。
『俺、耐えられないよ』
この期に及んで自分の事を口にしてる俺自身に何より嫌になった。
顔をあげれないまま、目だけ動かしてめぐを見る俺。
めぐの手が俺の制服の袖を掴もうとする。
だけど、それより早く腕を振って掴ませないようにする俺。
口を開けて何か言おうとして、そしてつぐんで、また何か言おうとするめぐ。
何度も繰り返すめぐに、掛ける言葉が見つけられない俺。
それでも何度も袖を、胸元を、俺の服に手を伸ばすめぐと、それを振り払う俺。
縋らないで、お願いだから、俺に、俺にそんな風にされる資格なんてない、されたくもない。
そんなに居心地が良かったの?俺の近くは。
それなりには好きでいてくれたの?でもね、俺は。
俺は、昨日、あの時、きっと――。
328
(1): NTRタト思タラNTテタ 2007/08/09(木) 04:19:57 ID:6c5ZbYak(8/9)調 AAS
めぐの手を掴むべきだったんだ。無理やりにでも連れ出すべきだったんだ。
あれがめぐが望まない事であれば、それが最善。そうでなくても次善。
もしも恋人だったら、後でどんな事をしてでも謝ればいい。
男が暴れようがどうでもいい、まさか殺されはしまい。
俺は、俺は――。

己の保身を図った。自分を可愛がった、自分の心がこれ以上、傷つくのが怖かった。
助ける行為になるかもしれない可能性を感じながらも、それに目を瞑った。

学校をサボって、ようやく考えた結論。
なんて矮小で短絡的で厭らしい自分、俺はきっと、
大切な人なんて言いながら。

めぐよりも自分の都合を優先する人間。ショックを受けた事とは別の問題だ。一人はともかく、二人は止めれた筈だろう。

だから、大切な言わなくてはならない言葉を口にする、その資格はもう無いのかもしれないけど。

「ああいうのを続けると、本当に駄目になってしまうから」
「お母さんやお父さんが知ってしまったら、どう思うか分かるよね」
「俺は口外しないから、もう君の傍にはいれないから」
「いいね?ほんとうにもうあんなのだめだよ」

何か言いたげなめぐに、少しの間だけ待って、それでも言葉が来なくって。
小さく「や・・・・・・や・・・・・・や・・・・・・や」とだけ繰り返していたような気がする。

「出来るね?」そう問いかける俺に、小さく首だけで応えるめぐ。

そうして何とか、震えた声で「ばいばい、もう会えない」それだけ言って、めぐとは会わなくなった。
電話はあったが無視した、直接は会いには来なかった。そのうちに電話も途絶えた。

生きる気すら起きない一年、心が動かない、動く振り幅が小さくなってしまったような一年間。
そうした一年と少し、偶然会うまで、俺が自転車でたまたま出会い頭にめぐを跳ねてしまうまで顔を合わす事もなかった。
329: 2007/08/09(木) 04:23:00 ID:6c5ZbYak(9/9)調 AAS
すみません、すみません、一つだけageちゃいましたすみません。
名前すら入れ忘れましたすみません。

長くなっちゃいましたが、一応、切れ目の所まで投下させて頂きたく・・・。
330: 2007/08/09(木) 07:28:51 ID:6/jmgb5F(1)調 AAS
GJ!!
そうくん多少へたれだけど、いい奴だな
331: 2007/08/09(木) 21:02:35 ID:NbZsFQqw(1)調 AAS
(・∀・)イイ!! こんな感じで続けて下さい。
332
(1): 2007/08/09(木) 23:34:39 ID:P34KFGfG(1)調 AAS
とりあえず突っ込んでおこう

>一応の目安として10M以下

10Mって!
333: 2007/08/10(金) 01:31:40 ID:XmXCgWX6(1)調 AAS
>332
無論、タイプミス
だってシフト押しながら右手の小指でシフト押しながらK押したつもりだったんだもん。
そんな事言ったら、本文中の誤字脱字とか気をつけたつもりで直ってないのもあるんだもん。

と見苦しい言い訳しつつ、えと、今日すみません、大規模書き直し中で投下出来るか分かりません。
334: 2007/08/10(金) 03:37:09 ID:cuEW6Q8v(1)調 AAS
言って悪いけど、メグって馬鹿な女だよね。
正直駄目なにおいがする。
335: 2007/08/10(金) 04:11:24 ID:5suYKklQ(1)調 AAS
だが、それがいい。
どこか馬鹿でなければ、寝取られたりせぬよ。
336: 2007/08/10(金) 16:59:29 ID:Qz9sgbnA(1)調 AAS
夏目漱石「こゝろ」でおっきした俺は精神的に向上心が
無いので馬鹿だ。

K…
337
(1): 2007/08/11(土) 00:19:02 ID:SvFSEzIa(1)調 AAS
書き直し乙

やっぱり実話で一人称の話だと独白の部分見直して
書き直したくなるんだろうなぁ・・・
そういう恥ずかしい思いをしないように書くってのも難しいよね
338: 2007/08/11(土) 13:47:35 ID:GLwamgux(1)調 AAS
真実なる材料を混ぜてうそなるものを構築すると
破壊力ツヨス
素人には境の見分けがつかない
混ぜるな危険

このペースはかなり速いと思うけれど
それでも20話として2ヶ月いってしまう
いろいろ大丈夫かな?w

>>337
書き手になった事が無い自分が言うと説得力無いけど
まだ恥ずかしい思いになるうちにしか書けないものもあるとオモワレ
時が経って思い返して同じ事を書いてもきっと違うものになる
なので、これは今書ききって欲しいな
339: 2007/08/11(土) 16:15:54 ID:G2KtUJ9Y(1)調 AAS
書き手が男だったら時が立ってもそれほど変わらないかもw
340
(1): 2007/08/13(月) 09:14:44 ID:uJDc8bGl(1/4)調 AAS
ちょい以前に、手遊び(すさび)で書きかけてたヤツを修正したやつです。
え?今のはって?
リア視点のね、はい、毎日書いてはいるのですが、マジ鬱っぽくなりそうで・・・。
いや、はい、書いてますし、毎日ちゃんと書いてますです、ちゃんと投下するんでお待ちを、必ず完走までいきます(汗
でも、息抜きいれないと、本当に駄目になっちゃいそうなんで、少しだけ許して下さい、ごめんなさい、ごめんなさい。

他の書き手の人、来てくれないかなぁと期待しつつ投下です。(※この話はフィクションです、真似しないで下さい)

もう寝取り男は死にくされ!な流れは終わった?終わったよな??
ああ、居ずらかったぜ、どうしようかとオモタ。

寝取られで泣く事から始まって、いつのまにか寝鳥、寝虎背に傾いた俺としちゃ、生きてたら駄目なのかとオモタよ。
少なくともここ7〜8人、付き合った女って全部彼氏いるのにヤってから口説いて、だもんなあ。
その気があるのも無いのを言葉で追い込んで強引に、ってのもあった。
処女も2人いた、彼氏、いやいや、元彼氏もきっと死ぬまで俺を恨み続けるんだろうなあ、鬱になるぜ。
彼氏じゃなくって、彼氏寸前、あと1ヶ月、いや1週間もあればくっ付くんだろうなあ、みたいなのをちょいとシツレー、みたいなのもあった。
あれは思い出しても笑える。

絵に書いたような初々しいカッポー、男高1スポーツマン、女高1薄幸っぽい美少女、つーか美人って言ったほうがいいコ。
長い漆黒の髪、細い面持ち、化粧気の無いのに整っている顔、落ち着いた物腰。彼女の不幸を望むやつはきっと外道、そんなコ。

「あのコは俺の理想の人なんです」なんて嬉しそうに自分の片恋を語る男、その声が彼女の耳に届くのも計算のうちなんだろーな。
ばーか、あのコはお前の理想の為に存在してるわけじゃねーっつの。
お前の理想の女を演じるために生きてるわけじゃねーっつの。

だから、俺が特別に教えてやる、俺のところに通い詰め、半同棲の彼女が既にいる俺だが、お前の為に特別に一肌脱いでやる。
さ、理論武装の時間は終了だ、実践に移ろうか。

とはいえ、実は多少の後ろめたさはある、父親を物心つく前に亡くし、母親も小学校の頃に心を病み、ずっと入院、コミュミケーションすら全く取れない状態。
年の離れた兄と姉、既婚の姉の所に厄介になってる状態。
「高校出たら、寮のあるところに就職しないと・・・・・・」
自分の将来をしっかり見据え、同年代の少女たちとは一線を画す少女、いやもう覚悟は大人、少女ではなく、ちゃんと女と呼ぶべきだろう。
彼女が俺を悪くは思ってないのはとっくに知ってる。
ただ、俺が24歳、8つも年上なのと、俺には半同棲の女がいるのも周知の事実なので、誰もマークなんてしていない。
このコだってしってる、だから俺はきっと、ただの憧れの人、ってポジションなのも理解してる。

まあ、ひと押しすりゃいいって楽な位置なのも理解してたってコトだ。
341: 2007/08/13(月) 09:16:36 ID:uJDc8bGl(2/4)調 AAS
あくまで、彼氏未満の知らないトコロで事を進めるのがポイント、ミソってやつ、決して外しちゃあいけない。
バイト帰りのあの子(姉の家に金を入れてる)を偶然を装って、何度も送ってやる。
あくまで紳士だ、見た目はな?少しずつ、少しずつ、俺達は仲良くなっていますって、彼女に確実に理解させる。
金なんて使わない、せいぜい、缶のジュースを毎回おごってあげる、それだけでいい。
数回目、家のすぐ前で、じゃあ、と手を振る。
俺の家は実は正反対、悪いです、と気にする彼女に、最近、ここらも物騒だから。
知らない振りして、何かあったら、俺が落ち込むよ。あ、都合悪かったら、勿論遠慮するけど?
なんてやり取りをしたのは確か2回目?
今はいつまでも家の前で話しているくらい。送って、待っててくださいって言われて、話をするのに着替えてわざわざ出直してくる。

もう機は熟してる。あとはさり気なくムードを盛り上げ・・・、素早く、それでも優しく抱きしめる俺。一瞬拒む気配の彼女。
「分かってる、分かってるけど。もっと早く出会いたかった。もっと早くに知り合いたかった」むしろ完璧な出会いのタイミングだったのだが。
抵抗したいのかしたくないのか揺れてる揺れてる。
「・・・・・・アイツと俺が出会うより早く。君があの子(男な?)と出会うより早く・・・・・!」ぎゅっと抱く腕に力を込める。
なんて、その男とまだ付き合うまで至ってないのはチェック万全。
さんざんためらっていた彼女の手が俺の背に周る、顔を俺の胸に埋める。OK、予想以上の反応。
さっそく彼女の頬に手を添える。
「キス・・・・・したい」一拍置いてから「・・・・・・いい?」
16歳でも処女でも娘は娘、ぼうっとした表情に照れと恥じらいが混ざっている。まさしく娘の表情だ。
瞳を閉じる、そうして唇を奪う、ファーストキスなのは知っている、立ってすらいられずに足元がふら付いているのが可愛い。
完全に堕ちた、翌日にはさっそくヴァージンブレイク、青姦なのもミソ、後の展開を考えたらね?
ブレザーの下のブラウスの胸元のボタン4つだけを外し、ブラを巻くりあげられ、木綿のショーツはくしゃくしゃに膝元に絡まっている。
まだ、こんなの・・・・・・早いです。なんて無駄な抵抗。10分かからずに覚悟を決める彼女。
全身、見える限りは全身、桜色に染め、上気したとろんとした表情、荒い呼吸。
愛撫を受け過ぎだっての、そんなのまざまざと見せ付けられて、我慢出来る程人間できてねーっつの。
我慢するつもりがそもそも無いんだが。
342: 2007/08/13(月) 09:24:35 ID:uJDc8bGl(3/4)調 AAS
すっげーきつかった。もうメリメリって感じだった、底も浅くて、丁度一番奥に沈めると、先端が底に届くって感じ。
膜の存在をあれほどはっきり感じたことは無かったし、以後も全くない。
膜そのものがきゅっきゅと締め付けてる、わざとカリの部分を膜に当て、その感触を楽しむ。
そのうちに、膜がすっかり破れてしまったのだろう。その感触も無くなってきた。
しょうがないから、膣全体を楽しむ事にする。
わざと腰を持ち上げ、丁度膝立ちして腰を振ればいいポジションを取らせる。
痛みがすごいんだろう。可愛そうだが、俺を刻み込むため、わざとやってるんだから我慢してもらうしかない。
「ん・・・・・・くっ・・・・・・ふうぅっ・・・・・・や、やめ・・・・・・」
ずっとそんな事を口にしてるが、貫通しといてやめるはずもない、
ここでやめろとか、どんな焦らしプレイなんだいそれ?

そうして何度も一番奥まで注送を繰り返す。
可愛い、でもしっかりと服を持ち上げ、存在感をこれってほどアピールしてた胸もオモチャみたいに揉みしだく。
乳首を指の間に挟みながら、ぐにゅぐにゅ揉みしだく。
俺の興奮を高めるための、俺だけのオモチャだ。白い肌とピンクの乳首のコントラストがエロい。
今日が安全日なのもチェック済み。(つーかたまたま生理の日を知っちまった)

そうして腰を思いっきり引き寄せ、奥にぐいぐいと押し込みながら射精する。
寸前で、拒否なんてする暇が無いくらいに寸前に中だし宣言するのもコツ。

一番奥で出すと、出す時に「ぴゅるるる、ぴゅるるる」って感触が走るのがいいんだよな。
長い射精を終わってもしばらく繋がったまま、彼女を見下ろす。
そうして高らかに宣言する。
「俺たち、結ばれたんだな・・・・・・」
もちろん、これは始まり、童貞スポーツマン君、君の恋はもう終わりました。
あれ?ひょっとしたら君はNTR属性かもね、だったらこれは君の理想の展開かもね?

そうして俺は彼女の膝元でクルクル巻き上がってるショーツで、精液と彼女の破瓜の血で汚れたペニスを拭き取った。
征服感、支配感にうっとり陶酔しそうになる。
行為の後、自分の真っ白なショーツが精液と血で汚されるのを、見つめる彼女はどんな心境だろう、
「お前は俺のものだ、全部俺のものだ」と言われたようなものだろうか?たまらない一瞬だった。

このコの腰の下に敷いてやった俺の上着を拾うと、血がしっかりついてた。
これはこのまま帰り道でゴミ箱行きだがしょうがない。
こんなの持ち帰れないし、彼女から贈られた服じゃないから惜しくも無い。
このコとはお互い、服を汚しあったお互いさまだ。
343
(1): 2007/08/13(月) 09:25:32 ID:uJDc8bGl(4/4)調 AAS
そうして一ヶ月掛けて、彼女を仕込んだ。
「俺、今、あいつに借金あるから」
車を買い換えたのは本当だが、別に普通に足りない分はローンだ。
大切な彼女に金なんて出させるわけにはいかないだろう?常識的に考えて。
「でも、もうこういのはあいつとはしないようにするよ・・・・・・」
あっさり信じる。ありえねえだろ、そんなの、普通に。
あえてこんな事を口にするのは勿論、このコに強迫観念を植え付けたいから。

俺が求めるのを拒んでもいいよ、しょうがないから、あいつとする。言葉にせずにしっかり伝える。

君が拒まなくても、ちゃんとするんだけどな、彼女を愛してるなら当然だろう、そんなの。
以後、全く拒ま気配すらしなくなった。
公衆便所でもやった。人気の無い、児童公園の外から丁度視線の遮られるベンチで、このコを剥いて座位でやった時は異常に燃えた。
このコの家のすぐ傍、集会所の壁にもたれて立位でやるのも赴きがあって良かった。

そうして一ヶ月後、予定通りにコトを進める。
スポーツマン君、大会とかでここ一ヶ月大忙しだったスポーツマン君。
君の自称、理想の女性はここ一ヶ月でしっかり変わりました。仕込まれました。いや調教と言ってもいい。
君が日の暮れたこの時間、この道、ここを通るのは予想がついている。

まあ、今日が駄目ならいつでも仕切りなおせばいい。
さあ、歩いておいで、大会が終わったら告白の予定だったんだろ?
彼女を仕込むの大変だったんだぞ?
見られるか、見つかってしまうかもしれない恐怖を、快感を得るためのスパイスに仕上げるのにな?
ほら、声だって完全に殺さずに少し漏らしてる。
「もう、こんなの、やめて」って視線で訴えるけど、絶対に本気で拒まない。
清楚で、可憐で、大人しくって、決して大声で笑わずに、いくら面白くても「くすくすっ」としか笑わない、
我慢強くて、決して泣き言は言わない、みんながいいコって言ってた君の『理想の女性』が、
決して本当は誰にも見られたくは無いであろう姿を、君に見てもらう為に、こんなに乱れているよ?
「大丈夫、絶対、ここ、やばそうだけど、外から見えないし、声だって漏れないから」
考えてみれば、そんなの嘘っぱちだって分かるはずなのに、すっかり慣らされた彼女は、全く俺を疑わない。
わざわざ、面倒だけどブレザーだって全部脱がしてあげたんだよ?
生まれたままの姿で男に跨り、腰をくねらせてるよ?中出し志願まで憶えたよ?勿論、今日だって見せてくれるさ。

そうして――(書くの面倒になってきたんで、以後の内容は省略されまs(ry
344: 2007/08/13(月) 09:40:32 ID:L3TbNHo8(1)調 AAS
ああ、そういやあいつどうしてるかなあ。
できたて乃至できかけカップルばかり狙ってて武勇伝自慢してた奴だったが、
知人の中でも有名なすげえいい奴の彼女喰ったら実は黙ってたけどヤクザの息子でしたってなって、
かっさらわれて玉潰されて鼻折られたのまでは聞いたんだがそれからどうしたんだろ。
いい奴はいい奴で豹変してがちのヤクザになっちまうし……やりきれんかったなあ。
345: 2007/08/13(月) 15:45:51 ID:5y3J5g5B(1)調 AAS
>>328とかの人?
色々と意味が分からない所があったけど乙です。
全部読みきれなかったので時間有り余っているときに見てみようかな。
346: NTRタト思タラNTテタ 2007/08/14(火) 03:42:47 ID:uc/jzMxS(1/6)調 AAS
跳ね起きる!「わああっ!」
・・・・・・・・・夢だ。
なんて夢だろう。
5年前の悪夢、もう過去の出来事。更に1年おいて、もっと酷かったあの頃。
あれからまた時間は重ねた、いまは友達の筈、そう言えるだけの時間は重ねた筈。
息が荒い、肩で息をしている。
大丈夫、俺は大丈夫、深呼吸を繰り返して呼吸を整える。

しかし、なんで今更・・・・・・。昨夜のあれが原因なのは分かってるんだけど。
めぐ、酔っ払ってただけだよな。きっと、昔の、楽しかった頃の事を思い出したり、寂しかったり、きっと、な、今更だもん・・・・・・な。
きっとめぐだって分かっているはずだ。
もう過去だと受け止めたはずなのに。高校3年になって、もっと駄目な自分自身を知った筈なのに。
自分の頬をぴしゃんと叩く。溜め息を一つ漏らす。
誰かの言葉を思い出す。
「過去のことを夢で見るのは、それが思い出になった証拠」
ああそうか、きっとそうなんだな、しかし。

せっかくのひろみさんとのデートの日にこんな夢見るなんて俺、最悪だな、と自分に愚痴りたくなった。

しゅうちゃんと、めぐと、それからエイジの事も少しだけ思う。
ややこしいのはもう御免なんだよ、俺。
ただの呪縛と言ってしまえば楽なのだけど、多分、しゅうちゅんやめぐに、今、何かあったらきっと俺は平気ではいられない。
そして、二人どちらかとでも、俺自身が何かあるのも許せないような、そういう状態。

さっさと実家に出かけて今日の為の服を取ってこようと、さっさと家を出た。
実家に戻ると何故か姉貴がいやがった。

「くっ」何故か苦しげな吐息が漏れてしまう。
まあ、出戻ってるから居るのは当たり前なのかもしれないが、何で睨んでるのやら。
この姉貴、微妙にめぐと仲が良かったりする。しゅうちゃんとはそうでも無いんだが、正直、めぐと俺の事はもうどうしようも無いんだし、
あまり俺に構って欲しくない心境だったりする。
俺にめぐの事、聞いてもしょうがないのに。

何か睨んでる姉貴を尻目にそっと秘蔵のフォーマルなジャケットを手に、逃げ出すように実家を出ようとした背後から声が掛かる。
「ひゃい」すっごい間抜けな返事をした事は間違いない、自分とは思えないような声で返事をしていた。
「あんまりくどくどいわねえけど、ちゃんと考えてから行動しろよ」
何とでも取れるような事を言われて振り返ると、もう姉貴は俺から目を離していた。

よく分からなかったけど、「分かった」とだけ返事をした。
347: NTRタト思タラNTテタ 2007/08/14(火) 03:44:36 ID:uc/jzMxS(2/6)調 AAS
で、そこから即効で俺の部屋へ戻り、衣装合わせをして、それからエチケットチェック。こういう部分はマメにしておかないといけない。
とりあえず、問題は無いので、ふうと溜め息を漏らしながら、ベッドに体を横たえる。
そうこうして、時間を潰していると、携帯が鳴った。

携帯へ素早く手を伸ばすも、正直、誰からだろうと心中穏やかじゃあなく。
画面を見ると、こないだ撮ったツーショットが写ってる。
今、一番掛かって欲しい相手、ひろみさんだった。ちなみに一番重苦しいのはしゅうちゃんである、余談だが。

まだまだ約束の時間まで余裕がある、と言うか有り余る時間だ。
「どうしたんです?」寂しくなったんですか?なんて冗談でも言えるはずなく。
「あ、今、時間ある?」有り余ってる、あ、でも移動時間に余裕見るなら・・・・・・でも有り余る。
もしも支度が出来てるなら、今から会わないかとの申し出だった。

・・・・・・正直、ひやっとした。昨夜の事件(?)が胸をよぎる。もしも既に聞き及んでたりして。
何て説明すりゃいいんだと思う俺に、明るい声で、「今から迎えに行ってもいいかなっ?」なんて嬉しい言葉。

お昼を一緒に食べて、少し一緒にぶらぶらしようってお話。
早い話が、今日の約束はデートにしましょうって事らしい。
断るはずもなく、で、ひろみさんの知ってる店でお昼を食べてから、やっぱりぶらぶらと。
色んな話を聞かせてくれた。
俺の大学生活の事からトークが広がって、どう見ても知性の溢れるひろみさんが、実は大学中退である事。
どうしても仕事に就かなくてはならなくなり、泣く泣くだったけど、と言っていた。
だろうな、普通、西日本の最高学府なんてよっぽどの理由が無いかぎりは中退なんてしないだろう。
ああ、だから俺達みたいな、『学生生活真っ只中』みたいなのに、憧憬にも似た眼差しをおくってくれていたのかな、と思った。
348: NTRタト思タラNTテタ 2007/08/14(火) 03:46:31 ID:uc/jzMxS(3/6)調 AAS
それから、やたらお誘いをしてくるヤな上司がいるとか、同僚ともあまりうまく行ってないとも言っていた。
分かる気もする。この人、いい意味で普通じゃないから。
とか色々と話をしながら、うろついているうちに、そろそろ時間がなくなってきて、俺達はホールを目指した。

結構、時間ギリギリまで時間を潰せたおかげで、開演間近の到着、程なく始まった。

オペラなんてつまらないと思ってた。
堅苦しいものだと思ってた。
俺とか場違いなんだろうと思ってた。

すみません、演者の方々、あなた方を舐めていました。
普通の面白いです、引き込まれそうなくらい。
すみません、奏者の方々、あなた方を舐めていました。
普通に感動しました、後を引くいてしまうくらい。

なんて感想をひろみさんに漏らしてると、さぞ可笑しそうに含み笑いを堪えてる。
ああ、やっぱりいい表情をする人だなあ、なんて思ってたロビーで・・・・・・。

俺達に声を掛ける人影があった。いや俺達にではなく、ひろみさんに、だった。
親しげながら少し高圧的に感じる男性、誰だろうとは思うがまさか、いきなり失礼な態度も取れない。
不快感をおくびにも出さずに、礼を返す。こういう時だけ、子供の頃から高校に上がるまでだが、道場に通わされていたのに感謝する。
立ち居振る舞いが様になりやすいのだ。
値踏みするような視線に親しげな微笑みで返してやる。
見下す態度にこそ、慇懃無礼な態度で返してやる。
ふふん、俺はこういう時はひねくれ者なんだ、恐れ入ったか。

・・・・・・突然の事態にいっぱいいっぱいのギリギリ状態な俺。

どういう知り合いなのだろう?さっきの上司とやらだろうか?
そこに更に「ぶちょう〜〜」とか女性の声が飛んでくる。
どうやら、この『ぶちょう』とやらと数人の女性が1組なのだろう、『ぶちょう』は多分、『部長』の事だろう。
そうして同じく俺に刺さるような視線を浴びせてくる。足元から頭のてっぺんまで。
ひろみさんは俺を『友達』だと紹介してくれ、そして俺の腕を引くと、ぐいぐい引っ張って会場を後にした。
『友達』宣言に、微妙に傷つきながら、それだったらまだ『つまみ食い中の子』とかそういう冗談で濁してくれたほうがいいのに、とか思ったんだけど。

その時のひろみさんの表情はあまりに真剣で、冗談を考えている場合じゃあないなと思わせるに充分だった。
349: NTRタト思タラNTテタ 2007/08/14(火) 03:48:17 ID:uc/jzMxS(4/6)調 AAS
駐車場へも行かず、当て所も無く歩く。足早だった靴音がゆっくり静かに変わり、足をぶらぶらと放るように歩みを進めるひろみさん。
そうして「少し、休もっか」そう言って、公園に程なく近い、人気の殆ど無いベンチに腰を掛けた。

「ごめんね」ひろみさんが沈黙を破る。何の事を言ってるのか分かる。
俺は少し姿勢を直すと「さっきの人たち?」と返した。
やはり仕事場の人たちらしい。今回のチケット、仕事関係で会場手配の会社から、余りチケットを幾らか引き取って欲しい、と頼まれたものらしい。
ここで、やっと、とんでも無い事をしていたのに気が付く、鈍すぎだ、俺。
「ああ!チケット代忘れてた!ごめんなさい、幾らでした?」正直、ひろみさんの分も出しちゃおうかと思ってくらい。
てっきり、入場の時に支払うと思っていたのだがそうではなくて、ひろみさんが既にチケットを持っていた。
そのまま、時間ギリギリになっていた慌しさですっかり失念していた。あまりに締まらない。

くすくす笑って、「いーわよ、付き合ってくれたから」笑顔のまま返してくれる。
そんなわけにもいかない。
ちょっと悩んでから、じゃあ、次は俺が出します。と言っておく。しっかりと『次は』と言う俺。
そんな俺にひろみさんは口元で笑ったまま小さく、でもしっかりと頷いてた。

多少、空気が和んだかな?と思えたので、トークを広げる。
そして話が弾み、幾つ目かのテーマで、さっきの友達宣言を持ってくる。恋人とは言わなくっても、もう少しありませんでした?とすまし顔で微笑む俺。
あら?恋人とじゃ嫌なの?とか予想外なのか予想通りなのか俺自身、分からない反応。
「はは、ひろみさんの恋人に悪いから」ここが正念場。
いるように見える?と尋ねるひろみさん、ここまでは予想通りの展開。

「はい」そして「ひろみさん、素敵だから・・・・・・、いないほうが不自然だ」
予想外なのはひろみさんが、そのまま俯いてしまった事。
次の句がここで来ないなんて予想外。

失敗した、触れてはいけない事に触れてしまったと少し反省。地雷なんて人それぞれ、まさかで踏んでしまったかと。
そう思った俺の腕にひろみさんが触れてくる。全くの予想外に。

「恋とか・・・・・・そういうの、あたしにもあったらいいよ・・・・・・ね」やはり触れてはいけないものがきっと、この人にもあって。
俺は不躾に触れてしまって。応えにくいんだろう。
もういいよ、と返す前にひろみさんから「あ、ごめん、変な意味じゃなくって、ずっとそういうのって・・・余裕無かったから」
少し小さい声で言われた。
そうして、さっきの仕事の人間関係、生理的に受け入れがたい上司の事や、あけすけに嫌味な同僚の事。
そして、そして、思わず言ってしまう。
「苦しかったら吐き出したほうがいい」俺には出来ない事、吐き出しても吐き出しきれない。なのに平気で口にする俺。
ひろみさんは、俺の腕に顔を埋めて、いきなり泣き出した。どうしたの?と態度で伝える俺に、
「何も聞かないで」とひろみさん。
「うん、聞かないよ・・・・・・」言いたくない事があって、言えない事だってあって、それは言えるならきっとさっさと言うのだろう。
泣いて楽になれるなら、泣いたほうがきっといいのだろう。
俺が手渡したハンカチを手に、暫くひろみさんはそうしていた。
350: NTRタト思タラNTテタ 2007/08/14(火) 03:50:09 ID:uc/jzMxS(5/6)調 AAS
俺はひろみさんの肩までの長さの髪に指を伸ばし、そっと撫でていた。
やがて、少しだけ泣き止んだ、ひろみさんが顔を上げる。潤んだ瞳があまりに綺麗で、頼りなくて、儚くて。
それからそっと、自分でも不思議なくらい自然に、俺は顔を近づけた。
ひろみさんは俺が近づくに合わせるように瞼を細めると、顔が触れる少し前、完全に目を閉じ。
俺はそのままひろみさんの紅い唇に自分のそれを重ねた。

そっと触れるだけのキス。
そうして開かれた瞼。
開かれた瞳は、さっきまでの頼りなさや儚さが薄れていて、そして恥ずかしそうに俺の頬を指で突付いてきた。
「やっぱり遊び人だね」ひろみさんは笑っていた。
どこをどう見たらそうなるのか、ひろみさんに突っ込みつつ、俺達を包む空気の甘さを感じていた。
俺はこの人に恋をしているのかな、と、そして同時に思う。
俺はもういいよな、誰かを好きになってもいいよな、でも、お前にそんな余裕も資格もあるのか、と問い掛ける俺もいた。
もう自虐的になるまい、なっちゃいけない、約束、思いの言葉。一瞬、頭の中を色々なものがよぎる。

そうして、このままホテルなんて展開にもならず、あせらずともゆっくりでいいや・・・漠然とそんな気持ちのまま、ひろみさんを促し、帰途についた。
俺の部屋の近く、車から降りて運転席側に周る。
じゃあ、お休みなさい、もう一度キスをする。
はみかみながら、ひろみさんが口を開く。
「そうくん、罪作りだね」照れ隠しの言葉だったのだろうか。お休みと付け加えて、ひろみさんは車を発信させた。
見送った、残された俺には――。『罪作り』正鵠を射た言葉。俺の罪。顔には出ないように必死で堪えたが、それでもあまりに俺には痛すぎる言葉だった。

そうして2夜に渡って、女性とキスしている自分に気が付く。
忘れてたわけじゃないけど、考えないようにはしていた。
351
(3): NTRタト思タラNTテタ 2007/08/14(火) 03:58:47 ID:uc/jzMxS(6/6)調 AAS
遅くなってすみません、すみません、多分、2ヶ月なんていわずにもっと早く終わります。
恥ずかしいより、泣いてしまうのが遅くなる一番の原因ですね・・・。では、頑張ります。
352: 2007/08/14(火) 16:06:08 ID:7wzfw/Uo(1)調 AAS
頑張ってください。応援してます
353: 2007/08/15(水) 00:08:57 ID:0tswPBfY(1)調 AAS
>>340->>343
俺このネタ大好きかも
354: 2007/08/16(木) 05:41:12 ID:vUs0JbkB(1)調 AAS
MCスレにROCO氏のが投下されてた
355
(1): [age] 2007/08/16(木) 10:37:57 ID:NsMtHAuF(1)調 AAS
うわぁ……。
嫌なもの見ちまった。

> 330 名前:ROCO ◆VpKHzOu04Y [sage] 投稿日:2007/08/15(水) 13:20:31 ID:pF+Mp4m/

> 640 名前:名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日:2007/08/15(水) 15:37:35 ID:pF+Mp4m/
> >>624-625
> おいおい、草は資料も歴史の勉強もいらないだろ。ちゃんと読んでるのか?歴史モノでもなんでもなくて、ただのファンタジー。
> 別に史実と関係があるわけでもないし、適当な横文字の名前を並べて、行き当たりばったりで戦争がどうの、魔法がどうのやってるだけ。
> 一山いくらで捨ててあるような設定継ぎ接ぎした草なんかと歴史モノをいっしょくたにしたら真面目に資料漁って歴史モノ書いてる人が怒るぞw
> つか、資料どころかなんの専門知識もいらんわこんなもん。
>
> 643 名前:名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日:2007/08/15(水) 15:58:35 ID:pF+Mp4m/
> >>641
> 草作者発狂w
> もう投下しなくていいからね。長いわつまらないわで見るに耐えないよ。
> >>642
> つまらないだけなら無視すりゃいいけど草連投のおかげで他の職人引っ込んじゃったから、百害あって一利なしだわ。
356
(1): 2007/08/16(木) 10:41:46 ID:rCSukg3k(1/4)調 AA×

外部リンク::.
357: 2007/08/16(木) 10:43:08 ID:rCSukg3k(2/4)調 AAS
640 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/08/15(水) 15:37:35 ID:pF+Mp4m/
>>624-625
おいおい、草は資料も歴史の勉強もいらないだろ。ちゃんと読んでるのか?歴史モノでもなんでもなくて、ただのファンタジー。
別に史実と関係があるわけでもないし、適当な横文字の名前を並べて、行き当たりばったりで戦争がどうの、魔法がどうのやってるだけ。
一山いくらで捨ててあるような設定継ぎ接ぎした草なんかと歴史モノをいっしょくたにしたら真面目に資料漁って歴史モノ書いてる人が怒るぞw
つか、資料どころかなんの専門知識もいらんわこんなもん。

643 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/08/15(水) 15:58:35 ID:pF+Mp4m/
>>641
草作者発狂w
もう投下しなくていいからね。長いわつまらないわで見るに耐えないよ。
>>642
つまらないだけなら無視すりゃいいけど草連投のおかげで他の職人引っ込んじゃったから、百害あって一利なしだわ

640 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/08/15(水) 15:37:35 ID:pF+Mp4m/
>>624-625
おいおい、草は資料も歴史の勉強もいらないだろ。ちゃんと読んでるのか?歴史モノでもなんでもなくて、ただのファンタジー。
別に史実と関係があるわけでもないし、適当な横文字の名前を並べて、行き当たりばったりで戦争がどうの、魔法がどうのやってるだけ。
一山いくらで捨ててあるような設定継ぎ接ぎした草なんかと歴史モノをいっしょくたにしたら真面目に資料漁って歴史モノ書いてる人が怒るぞw
つか、資料どころかなんの専門知識もいらんわこんなもん。

643 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/08/15(水) 15:58:35 ID:pF+Mp4m/
>>641
草作者発狂w
もう投下しなくていいからね。長いわつまらないわで見るに耐えないよ。
>>642
つまらないだけなら無視すりゃいいけど草連投のおかげで他の職人引っ込んじゃったから、百害あって一利なしだわ
358: 2007/08/16(木) 10:43:26 ID:80whcWIi(1)調 AAS
>>355
コピペするならURLだけにしろよ、低能。

>>356
頼むから、荒らすのは修羅場スレだけにしてくれ。
359: [age] 2007/08/16(木) 10:44:17 ID:rCSukg3k(3/4)調 AAS
640 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/08/15(水) 15:37:35 ID:pF+Mp4m/
>>624-625
おいおい、草は資料も歴史の勉強もいらないだろ。ちゃんと読んでるのか?歴史モノでもなんでもなくて、ただのファンタジー。
別に史実と関係があるわけでもないし、適当な横文字の名前を並べて、行き当たりばったりで戦争がどうの、魔法がどうのやってるだけ。
一山いくらで捨ててあるような設定継ぎ接ぎした草なんかと歴史モノをいっしょくたにしたら真面目に資料漁って歴史モノ書いてる人が怒るぞw
つか、資料どころかなんの専門知識もいらんわこんなもん。

643 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/08/15(水) 15:58:35 ID:pF+Mp4m/
>>641
草作者発狂w
もう投下しなくていいからね。長いわつまらないわで見るに耐えないよ。
>>642
つまらないだけなら無視すりゃいいけど草連投のおかげで他の職人引っ込んじゃったから、百害あって一利なしだわ

640 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/08/15(水) 15:37:35 ID:pF+Mp4m/
>>624-625
おいおい、草は資料も歴史の勉強もいらないだろ。ちゃんと読んでるのか?歴史モノでもなんでもなくて、ただのファンタジー。
別に史実と関係があるわけでもないし、適当な横文字の名前を並べて、行き当たりばったりで戦争がどうの、魔法がどうのやってるだけ。
一山いくらで捨ててあるような設定継ぎ接ぎした草なんかと歴史モノをいっしょくたにしたら真面目に資料漁って歴史モノ書いてる人が怒るぞw
つか、資料どころかなんの専門知識もいらんわこんなもん。

643 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/08/15(水) 15:58:35 ID:pF+Mp4m/
>>641
草作者発狂w
もう投下しなくていいからね。長いわつまらないわで見るに耐えないよ。
>>642
つまらないだけなら無視すりゃいいけど草連投のおかげで他の職人引っ込んじゃったから、百害あって一利なしだわ
360: 2007/08/16(木) 10:45:23 ID:rCSukg3k(4/4)調 AA×

361: 2007/08/16(木) 10:47:45 ID:jmriuC2V(1/6)調 AAS
674 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/08/15(水) 19:55:03 ID:MyLkYs3c
最終話 希望を胸に すべてを終わらせる時…! 「草」第1巻は、発売未定です。 ◆yNwN3e7UGA

サンドロ「ウオオオオオオ!くらえエイブル!究極魔法読心!」
エイブル「さあ来いサンドロオオ!ワシは実はただの孫溺愛ジジイで強くないぞオオ!」
(ザン)
エイブル「グアアアア!こ この英雄大将軍と呼ばれるリザニア国のエイブルが…こんな小僧に…バ…バカなアアアア」
(ドドドドド)
エイブル「グアアアア」
将軍A「エイブルがやられたようだな…」
将軍B「ククク…奴はリザニア国の中でも最弱…」
将軍C「元部下ごときに負けるとはリザニアの面汚しよ…」
サンドロ「くらえええ!」
(ズサ)
将軍A、B、C「グアアアアアアア」
サンドロ「やった…ついに四将軍を倒したぞ…これでリザニア王のいるラザニア城の扉が開かれる!!」
リザニア王「よく来たなサンドロ…待っていたぞ…」
(ギイイイイイイ)
サンドロ「こ…ここがラザニア城だったのか…!感じる…リザニア王の魔力を…」
リザニア王「サンドロよ…戦う前に一つ言っておくことがある お前は私を倒すのに『リザニアと張り合えるだけの国』が必要だと思っているようだが…別になくても倒せる」
サンドロ「な 何だって!?」
リザニア王「そして裏切り者のリィス隊長とアリアベル、ついでにユエはやせてきたので最寄りの町へ解放しておいた あとは私を倒すだけだなクックック…」
(ゴゴゴゴ)
サンドロ「フ…上等だ…オレも一つ言っておくことがある 年端もいかないユエを調教したこのオレはロリコンであるような気がしていたが別にそんなことはなかったぜ!」
リザニア王「そうか」
サンドロ「ウオオオいくぞオオオ!」
リザニア王「さあ来いサンドロ!」
サンドロの勇気が世界を統一すると信じて…! ご愛読ありがとうございました!
362: 2007/08/16(木) 10:48:35 ID:jmriuC2V(2/6)調 AAS
677 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/08/15(水) 20:23:26 ID:MyLkYs3c
>>675
黙れ。糞(草)作者は内容より連投で叩かれてるってわかんないのか?
あれだけ連投うざい言われてるのにこのペースは何だよ。スレの私物化はよくないとかほざいて口だけか。
>>594の投下から一日も経ってねえ。一日くらい待てないの?全員が糞を楽しみにしてるとでも思ってる?専用スレ立てろ出ていけ氏ね。

>>676
コピペにマジレスとはさすがだな。

681 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/08/15(水) 20:28:21 ID:MyLkYs3c
他が投下したら一日くらい投下控えるのが常識。長文なら余計に。
一時的に過疎だったが、更に過疎が進行して糞以外いなくなりつつあるのは明らかに連投のせい。
糞が投下して時間がたって、他の職人が投下しようかなと思ったらまた続けて糞が投下。
嫌がらせか。ばっかじゃねえの。

683 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/08/15(水) 20:31:50 ID:+NfeLfTL
ID:MyLkYs3cの文章力は小学生並みだ
どこのお坊ちゃまですかぁ?wwww

687 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/08/15(水) 20:35:14 ID:al/YFdtR
少なくとも現時点で場を荒らしてるのはID:MyLkYs3cだもんな
こいつのレスこそ嫌がらせ

688 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/08/15(水) 20:42:56 ID:MyLkYs3c
ここまで言ってもまだ草書いた奴が連投するなら終わるまで粘着するからよろしく。

>>685
どうせ草作者と信者の自演で以下のようなレスがついて水泡に帰すだろうから言うだけ無駄。嫌がらせには嫌がらせ。
「テンプレに連投禁止加えようとしてるのは荒らし!」
「早く読めて嬉しいから連投はいくらしても構わない!」
「ここは草の連載で持ってるスレですから、ペース落ちたら寂れます!」

690 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/08/15(水) 20:48:33 ID:MyLkYs3c
>「ここは草の連載で持ってるスレですから、ペース落ちたら寂れます!」
そういえば、これは実際に言ってる馬鹿見たことある。連投で投下タイミングないだけなのに、笑えるわ。

696 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/08/15(水) 20:53:48 ID:MyLkYs3c
でも一応言っとくか。24時間連投禁止、テンプレに加える気ある?
あるならもう別に言うことないんで、くだらないことしてないで撤収するけど。

>>692
スレの私物化云々は草作者が自分で言ったことだが?
わかっててわざとやってるんだよ。

698 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/08/15(水) 20:55:08 ID:AKmJLjb8
撤収してくれや
そして2度と来るな ID:MyLkYs3cこと腐れSS作者が

700 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/08/15(水) 20:57:10 ID:MyLkYs3c
自分で迷惑かもと言っておいて全然気にしないのって厚顔無恥もいいとこだよな。荒らしと一緒。

>>698
だったらテンプレに連投禁止載せろ。禁止と明示しなくても、時間を空けての投下推奨って書け。
363: 2007/08/16(木) 10:49:15 ID:jmriuC2V(3/6)調 AAS
701 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/08/15(水) 20:59:41 ID:MyLkYs3c
>>699
他の作者の最終レス(荒らしや1レスネタなど除く)から24時間は投下禁止。
ただこれだけのこと。連載一回のレス数は問わない。一日に一回は投下がある計算になるんだから、過疎にはならない。

704 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/08/15(水) 21:02:03 ID:MyLkYs3c
24時間経ってないのに同じ作者が連投とか、色々な人間が投下するスレとしてまずいと思わないのか?
思わないなら勝手にやってろ。草が終了した時がこのスレが終わるときだ。

705 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/08/15(水) 21:02:08 ID:mjfJs0Ua
そんなに自分の書いたのを評価して欲しかったのか?
どれ書いたか言ってみなさい。今ならみんな怒らないから。 ID:MyLkYs3c

708 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/08/15(水) 21:05:03 ID:MyLkYs3c
スターになりたがってるのは他の書き手のことなんか考えないで馬鹿みたいに続けて投下してる草作者の方だろうが。

709 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/08/15(水) 21:05:06 ID:al/YFdtR
まあ、ID:MyLkYs3cとしてはこういう流れに持って行きたいんだろうな
仮に24時間以内に連投禁止が受け入れられれば万々歳
受け入れられずに叩かれても「草」の作者に対する嫌がらせには充分
自分自身はなんら回りに貢献しないけど周りのやる気を殺ぐ
AIDSウイルスみたいなもんだな
俺としては作品が早く読めるのは大歓迎だけど

711 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/08/15(水) 21:09:08 ID:MyLkYs3c
>>709
24時間連投禁止のどこがまずいのか具体的に言ってみ?
今みたいに特定の作者に偏らなくなっていいじゃないか。

712 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/08/15(水) 21:09:11 ID:De83o8NE
ID:MyLkYs3cの呼称は以後、連投君で

713 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/08/15(水) 21:11:07 ID:otI+g/JM
普通に読み手としてはどの作品も早く読めれば読めるほど嬉しいのに
正直1日1回とか制限すんのワケわかめ
つか誰かID:MyLkYs3c以外の人に教えてほしいんだけど
「連投で投下タイミングない」
今回の投下5分ぐらいしか掛ってないけど
何か他の人投下した後投下しちゃダメとかってルールあるの?

714 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/08/15(水) 21:11:38 ID:MyLkYs3c
連投禁止反対派は何一つまともな反論ができないのな。
なんにも意見言わないで、荒らしはスルーで片付ける。
草嫌いなものからすれば連投で他の投下を邪魔する草こそ荒らしなのに。
364: [age] 2007/08/16(木) 10:50:12 ID:jmriuC2V(4/6)調 AAS
715 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/08/15(水) 21:11:43 ID:mjfJs0Ua
嫉妬って怖いなと思うね。こういう時は特にそう思う。

完全に男の思考法。相手にかなわないと思うからこう言うやり方をする。
そこらへん女のほうがかわし方が上手なんだよ。知ってる?

男性は相手に負けたと思えば完全屈服だけど、
女性は相手の凄さを認めても自分にはこう言う良さがあるって思う。

ID:MyLkYs3cの嫉妬は男性的な嫉妬だよ。見苦しいったらありゃしない。

720 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/08/15(水) 21:15:06 ID:MyLkYs3c
>>713
以外と書いてあるがあえて答える。
書き手は大体気を使ってるよ。書きあがってても投下遅らせたりする。
誰だって自分が書いた直後に被せるように投下されたらいい気はしないから。
それをわかってる(自分で言ってる)癖に全然気にしないで他に被せてくるのが厚顔無恥な草作者。

724 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/08/15(水) 21:17:30 ID:MyLkYs3c
ルールにするまでもないことなんだよ。
法律で禁止されてなければ何をやっても許されるって考え方の人ですか?

726 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/08/15(水) 21:19:31 ID:JO1vNVqr
NGID
ID:MyLkYs3c
ID:tUP49KFS
ID:pF+Mp4m/
ID:Zy4tSDM3
ID:iYNcnzGn
ID:9VlJrnR8
ID:F12QaXSk
ID:ff8y+dgu
ID:ofC49GSW
ID:AKmJLjb8
ID:IkcukJ5C
ID:mjfJs0Ua
ID:al/YFdtR
ID:otI+g/JM
ID:De83o8NE

730 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/08/15(水) 21:21:32 ID:mjfJs0Ua
すべては嫉妬のなせる業ってことね。 ID:MyLkYs3cがたいした事ない書き手なのはわかった。じゃ。

731 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/08/15(水) 21:22:35 ID:MyLkYs3c
別に>>727が下手だからとかじゃないと思う。基本的に、スレへの投下は被せたもの勝ち。
よっぽどレベルが違えば別だけど、>>727がレス貰えないのは、面の皮の厚い作者に即投下で潰されたからだよ。

734 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/08/15(水) 21:25:40 ID:MyLkYs3c
ルールなんかにしなくても投下するものならして当然の気遣いだって何度言わせる。

741 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/08/15(水) 21:30:11 ID:MyLkYs3c
むしろルールに明記しなきゃわからない作者(草作者)がいたことの方が衝撃的。
バスに「シルバーシートでは高齢者の方に席をお譲りください」ってでかでかと広告打つくらいモラルハザード。
でもこうやって因縁つけられて、草作者も自分が他人にやってきたこと少しは自覚したんじゃない?

>>737
他のスレちょっと覗けばいくらでも見つかる。
気を使わない奴もいたりするが、草みたいに長編でひどい連投はしないから大体スルーされる。
365: 2007/08/16(木) 10:50:56 ID:jmriuC2V(5/6)調 AAS
746 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/08/15(水) 21:38:03 ID:sSEE9EPB
荒してるID:MyLkYs3cも粘着してるID:De83o8NEも自重しろ

751 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/08/15(水) 21:42:25 ID:MyLkYs3c
スレを円滑に進めるための常識なんだから、いちいち明文化しないで、書き手のマナーに任せてるだけ。
言わないとわかりません、人が嫌な気分でいるかもしれないけど知りません、そんなのあるか。そんな奴は書き手なんてやるな。
生みの苦しみは、書き手が一番わかるだろうが?

>>747
他の作者の最終レスから24時間以内の投下を草作者がしなければ問題ない。それだけ。
誰も投下するななんて言ってない。連 投 を 止 め ろ と言っている。

753 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/08/15(水) 21:44:16 ID:MyLkYs3c
それとも何か、お前らの大好きな草作者は、そんな決め事も守れない低脳なのか?
自分の投下したい時が投下する時で、他なんて知ったこっちゃないって言うのか?

756 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/08/15(水) 21:46:39 ID:otI+g/JM
ID:MyLkYs3cの発言には作品を早く読みたいという読み手なんか知ったこっちゃない観が溢れてますね

761 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/08/15(水) 21:50:55 ID:MyLkYs3c
>>754
主張は本音だが、連投は草作者への皮肉だよ。草作者の投下直後に燃料入れてログ流す。
これで草作者も自分がどういうことやってるか体感できたんじゃないの?
これに懲りたら投下間隔には気を使ってほしいね。

>>756
そんなに草作者一人にスレを埋めさせたいの?それこそ避難所でも行けば?
賞賛レスが自演じゃなければ、漏れなく信者もついてくるんじゃない。

763 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/08/15(水) 21:53:23 ID:iR5WKfC8
どれかひとつをID:MyLkYs3cの理想郷としてつかってもらおうw

769 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/08/15(水) 22:01:13 ID:MyLkYs3c
言いたい事は全部言ったからもういいや。
それに、野次馬に何言ったってしょうがない。
草作者もここ見てるだろうから、最後に作者に向けて言っておく。
次からの投下では、他の書き手を潰すような真似はしないでくださいね。
自覚があるのかないのかしらないけど、非常識な連投のせいで、今草作者が感じてるような嫌な気分を、他の人間にもさせてるんですよ。
それさえ守れれば二度と口出ししませんから。

804 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/08/15(水) 22:52:20 ID:MyLkYs3c
366: [age] 2007/08/16(木) 10:52:31 ID:jmriuC2V(6/6)調 AA×

ID:u6oGn10a
外部リンク:l
367: 2007/08/16(木) 12:08:23 ID:y6mFpd7I(1)調 AAS
とりあえず通報した。
368: 2007/08/16(木) 13:35:25 ID:qLHXH4s/(1)調 AAS
以前嫉妬スレでも暴れてた、ただかき回したいだけのアホオナニー野郎です
スルーしたって下さい
369: 2007/08/16(木) 21:39:57 ID:4dnBCPIJ(1)調 AAS
荒らされてもスレが寝取られちゃったぜ・・・と悔しさを感じつつも
興奮してきたぜ!

ROCOさんの好きなんだよな〜
このスレでも書いてくれないかな…
370: 2007/08/16(木) 22:44:21 ID:+xalwbBf(1)調 AAS
そういやかきや〜さんはどうしたんだろうな。
忘れてたころに、藍蘭島のアニメ始まって一回復活してまた消えちゃったけど。
371: 2007/08/16(木) 22:56:04 ID:7zwzzhOh(1)調 AAS
本当に一瞬の復活だったなw
一時は死亡説も出てたから、健在が解っただけでも良かったが・・・。
ROCO氏もかきや〜氏も、おれにとって神職人なので新作切望だ。
372: 2007/08/16(木) 22:58:45 ID:T8fzgIfk(1)調 AAS
ROCO様とかきや〜様は神。というか文章屋さんなキガス。
373: 2007/08/16(木) 23:01:29 ID:M/rlwbaQ(1)調 AAS
藍蘭島も大作戦も寝取られ描写から、物語を展開する必要のある
シーンにさしかかってるから、詰まっちゃってるんじゃないかね〜
374
(2): 長文失礼します 2007/08/17(金) 00:23:45 ID:w23UPeXV(1/16)調 AAS
久しぶりにここ来たけど、俺はどっちかっつーと
書き手の連投を抑制するのは、良い事だと思うな。
ガンダムスレがもうずっと前から一人の職人だけマンセーされてて
他の職人さんは、投下前から拒否されたりしてたから。
最近はもう大分その辺も落ち着いてきたみたいだけど、
他の職人さんが投下しにくい雰囲気は防ぐべきだと、俺も思う。
氏家ト全のスレだって、一時それが問題で投下しにくい時期があったし。

まぁ、俺は話題に上がってるスレそのものを知らないから、
事情も何も詳しくはわからないんだけどね。

>>351
実話が元なだけあって、さすがに心にぐっとくるものがあります。
読んでて切なくなってくる、良い意味で痛々しくなってくる部分もあり、
「GJ」とか「楽しく読ませて頂いてる」という言葉が的確なのかは
わかりませんが、続きを楽しみにしています。
……「楽しみにしている」と言うと、また失礼なのかもしれませんが。
375
(1): 374 ◆ldQo/fT6KU 2007/08/17(金) 00:29:47 ID:w23UPeXV(2/16)調 AAS
長文のお詫びと言っては何だけど
俺もこれから拙文を投下させてもらいたいと思う。
二者以上の連載が重なると、読み手の側が
混乱したり混同したりで、実は迷惑なのかもしれないなぁと思いつつ。

今回はエロシーン無し、単なるキャラの顔見せ程度なので
あまり深く読まずに、さらっと流し読みしてくれれば幸い。
376: 2007/08/17(金) 00:30:34 ID:w23UPeXV(3/16)調 AAS
第一印象は、あまり良く無かった。
俺と彼女の出会いは、俺のバイト先の書店でだった。

『ブライト・ノア』という趣味の悪いその店名は
その店が元々は喫茶店だった頃の名残だ。
十年程前、店の近くに大学が移転してくる事を知った経営者夫婦が
喫茶店経営から書店経営に鞍替えすれば成功すると踏んだ。
結果は大当たりで、学生達が授業で使う専門のテキストや
普通の書店には無い程の豊富な専門書の品揃えで
この店は開店してすぐに、回転率の高い黒字体質の店となった。
俺はというと、件の大学『白城大学』の学生で、当時一年生だった。
とは言っても時期は三月、もうそろそろ二年生になる頃だ。
入学してからこっち、ずっとこの書店でバイトをやっていた。
この店は、教材に使うテキストを多く仕入れてはくれるのだが、
仕入れ数以上に、それを欲する学生の方が多い。
当然売り切れは続出するし、一週間もあれば再入荷するのだが
それを待っていては授業に遅れを生じさせてしまう。
入荷してすぐに確実に入手するためには、自分が店員になるのが手っ取り早かった。
そんなわけで俺は、都合一年近く、この店でバイトをしていた。
そこへある日、現れたのだ。
安室怜は。
377: 374 ◆ldQo/fT6KU 2007/08/17(金) 00:31:22 ID:w23UPeXV(4/16)調 AAS
「あ、あの……バイト募集の張り紙を見て来たん……ですけど……」
肉食動物にお伺いを立てる獲物のような怯えた目で、
怜ちゃんはレジに立っていた俺に声をかけてきた。
確かに当時、卒業の関係でバイトが一人辞めるため、
人手不足からバイトを募集してはいた。
しかし、そこにはハッキリと『明るく元気な方歓迎』と書いておいた筈だ。
明るくも、元気でもなさそうな女は、お呼びではない。
それでも一応、緊張しているだけかとも思い、俺は店長達……
つまりは経営者夫婦に、その件を引き継いだ。
数日後、店長が俺に言い渡した面接結果は、意外にも合格、との事だった。
採用理由は、単に彼女が女の子だから、といったものらしい。
別にやましい心があるわけではなく、店舗運営とはそういうものなのだ。
客の側からすれば、店内に女性店員が一人いるかいないかだけでも、
大分店への足の踏み入れやすさが違う。
そして当時、確かにうちには女性店員が少なかった。
経営者夫婦の妻の方を除けば、他には女性は一人もいなかった程だ。
もっとも店の規模がそもそも大きくないので、当時の従業員など
その夫婦以外には俺一人だけだったのだが。
「と言うわけでだ、お前ももうそろそろここに来て一年なんだし、
 新入りのあの子の教育は、お前に一任しようかと思ってる」
突然そんな事を言いつけられた時は、正直参ってしまった。
あんな、いかにも会話しにくそうな、根暗そうな子に
よりにもよって、俺が仕事を教えてやらねばならないとは。
単に店長達が面倒くさがっているだけだと、俺にはわかった。
「土門店長。いきなりそんな事言われても、心積もりが……」
「だから、心積もりなら今からすれば良いじゃないか。
 あの子が正式に働くのは、今日の午後からだから。
 まだ十分時間は……」
「今日の午後ぉ!?」
時刻は、午前十一時を回っていた。
378: 374 ◆ldQo/fT6KU 2007/08/17(金) 00:32:09 ID:w23UPeXV(5/16)調 AAS
最初はかなり難航したのを覚えている。
「初めまして、吉良大和です。
 白城大学の現一年生……まぁ、安室さんが入学する時には
 もう二年生になってるけど、とりあえずよろしく」
面接の内容を店長から聞いていた俺は、
彼女が俺と同じ大学に春から入学してくる新入生だと、知っていた。
「えと、初めまして……安室怜、です」
簡素な自己紹介だった。
よろしくお願いします、と続けるのが常識だとさえ、知らないらしい。
恐らく高校時代はバイトをした事が無いのだろうが、
それにしたって世間知らず過ぎる気がする。
こんな子を教育して、一人前にするなど、
果たして出来るのだろうかと、いきなり先行きが不安になったものだ。
幸い学生達は春季休講の時期、客は滅多に来ない。
簡単なレジ打ちから始まって、徐々にこの職場の空気に慣れてもらおう。
そんな風に考えながら、俺はリードしていった。
店長達夫婦は、店の事は俺に任せて、昼から出かけていた。
夕方になれば帰ってくると言いながら、結局彼らが帰ってきたのは
怜の勤務時間が終わる、ちょうど五分程前だった。
その日俺は、オタオタする怜にフラストレーションを感じながら
店の営業と彼女の面倒の、両方を見る事になってしまったのだった。
「安室さんは、どの辺に住んでるの?」
「あ、えっとぉ……江羽後2丁目……だったかな?
 そこに下宿を始めてます……」
緊張を解すための世間話のつもりだったのだが、意外な答えが返ってきた。
下宿を始めているだと?
この、ブレーカーが落ちただけでもパニックになりそうな少女が?
と言うかこの子、洗濯とか炊事とか、自分で出来るのか?
失礼だとは思ったが、彼女に対する様々な偏見と不安が、俺の中を駆け巡った。
何しろ真っ黒な長い髪に、引っ込み思案そうな怯えた目に、貧相な体に、
洒落っ気の欠片も無い灰色のパーカーに、シンプルなジーンズに、スニーカー。
彼女のそんな外見は、実はヒキコモリなんだと言われれば
信じてしまいそうな雰囲気さえ、俺には感じられたのだから。

そんな彼女が、ファッションに気を遣い始めるようになるのに、
然程の時間はかからなかった。
やはり制服で過ごす事が多かった高校時代までと違って、
大学では常に私服でいる事が当たり前だ。
毎日の服装のパターンを考えるだけでも面倒だし、
小物やアクセサリーなど、アクセントになるものにも注意を払うようになる。
周りのお洒落な学生達の影響も、少なからず受けているのだろう。
夏休み明けに突然ヤンキー化してしまった元優等生……とまでは言わないが
彼女はいつしか、少しずつお洒落な服装を着こなすようになっていた。
例えば今日などは、薄いパールグリーンのワンピースに、
控えめな細い、十字架をあしらったチョーカー。長い黒髪も、くくって纏めてある。
ジーンズとスニーカーは相変わらずだったが、まぁこの程度なら及第点だ。
後は髪をモカブラウン系の色でほんのり染めてみるのも似合う気がするが、
いきなりそこまで垢抜ける必要も無いかもしれない。
「お早う、怜ちゃん。今日は可愛い洋服だね」
「あ、え……ありがとう、ございます……」
少し暗めの声質は相変わらずだが、照れたように少しだけ笑う彼女は、
その瞬間だけ、思いのほか美少女に思えた。
案外素材は良いのかもしれないと、その時俺は思った。
379
(1): 2007/08/17(金) 00:32:42 ID:0hvkEGUB(1)調 AAS
>>374
このスレには関係なくない?
それても>>351さんが連投しすぎだと文句言ってるの?
まぁ確かに完結するまでは他の職人さんが投下しにくい雰囲気ではあるが
>すごく遅筆になっちゃいます(汗
なんて言ってるから時間掛かると思うよ?

あまり読んでないから何とも言えないけどね…

ROCOさんとかきや〜さんのが見たいなぁ
380: 374 ◆ldQo/fT6KU 2007/08/17(金) 00:33:36 ID:w23UPeXV(6/16)調 AAS
ある日の大学、そのキャンパス。
俺は午後の四限目に、社会学の講義を控えていた。
俺はその日は三限目に授業が無いので、二限目の後の昼休みに昼食をとると
その後は二時間近く退屈になるのだった。
友人達は別の講義に出席していて、暇なら一緒に来れば良いのに、と言う。
しかしいくら暇でも、自分の履修していない講義にまで出てやろうとは、俺は思わない。
さりとて暇には違いないので、どうにかして時間を潰せないかと思案しながら
携帯電話を弄っていると、メモリダイヤルに怜の名を見つけた。
「あぁ、そう言えばあの子もこの時間は、講義履修してなかったような……」
試しにと思い、俺は彼女に電話してみた。
思った通り、彼女は一人で暇を持て余しているようだった。
根暗とは言え、彼女にももう何人か友人はいる。
しかし俺と同じで、その日その時間はたまたま一人になるらしかった。
俺は学生食堂で彼女と待ち合わせた。
「や、怜ちゃん。こっちこっち」
「あ……こんにちわ、吉良先輩」
知り合ってそろそろ一ヶ月。
もう結構打ち解けてきて、俺は彼女の事をファーストネームで呼んでいたのだけれど
彼女の方はまだガードが固いのか、俺の事は相変わらず苗字で呼んでいた。
思えば、彼女とゆっくり話すのはこれが初めてだ。
ガードが下がりきらないのも当然と言えば当然だろう。
別に彼女に好意を抱いているわけではないが、
必要以上に距離をとられるのは面白くない。
時間はたっぷりある。
俺は二時間フルに使って、彼女の趣味や、好きな音楽など、聞き出していった。
やがて、二人とも同じアーティストを好む事が判明したり、
二人とも和食が苦手だとか、二人とも読書が好きだといったような事も
次第にわかっていった。
同じ趣味を持つ同士は、話も弾み易い。
「へぇ、怜ちゃんも村上春樹とか読むんだ? ちょっと意外だなぁ」
「そ、そうですか……? 椎名誠とかも、結構好きなんですけど……」
今度お互いに小説を貸し合おうとか、お勧めの楽曲を聴かせ合おうとか
そういった事を、俺達は話した。
もうそろそろ社会学の講義に向かう時間という頃、
俺達の間に横たわっていた距離感は、大分縮まった感触があった。
思いがけない程急速に、壁は取り払われていった。
381: 374 ◆ldQo/fT6KU 2007/08/17(金) 00:35:59 ID:w23UPeXV(7/16)調 AAS
>>379
ごめん、そんなつもりじゃなかったんだ。
事実>>351氏は、日を置いて連載して下さってるから、
連投でも何でもないし、スレの空気も悪くないし。
ただ、件のスレが何なのか俺は知らないし、場所もわからないから
私見を述べるとしたら、ここしか無かったんだ。
誤解を招くような書き方をしてしまったのは謝る。
382: 374 ◆ldQo/fT6KU 2007/08/17(金) 00:37:15 ID:w23UPeXV(8/16)調 AAS
彼女も社会学を受講しているので、その日は二人で並んで席に座った。
合流した俺の友人達も、怜ちゃんの友人達も、不思議そうな目で俺達を見ていた。
「おい吉良、その子お前のカノジョか?」
「違うよ、慎。俺のバイト先の後輩だって」
広い教室の中で、俺達は小声で会話を続けた。
やがて、年下の女の子と親密になりたがる俺の友人達と、
年上の男性と仲良くなりたい怜ちゃんの友人達が、
まるで合コンのように互いに自己紹介を始めた。
「初めまして。俺、飛鳥慎っての。履修登録の事とか、
 わからない事あったら何でも聞いてくれよ」
「こちらこそよろしくお願いしますぅ。嘉狩明日葉で〜す」
「ちょっと、アンタいくら何でもブリっ子過ぎでしょ……
 あ、アタシ村雨四乃です。よろしく」
「僕は海本。一応学友会所属なんで、意見があったら聞くよ」
真面目にノートをとり続ける俺と怜ちゃんをあっさり無視して、
友人達は下心満載で仲良くし始めた。
どうせ、今真面目にノートをとらなかった事を、試験の時期に後悔しだして
「ノートを写させてくれ」と俺に縋り付いてくるのは、目に見えていた。
俺と怜ちゃんは顔を見合わせ、こっそりとクスクス笑いあった。
思えば、彼女がナチュラルに笑うのを見たのは、この時が初めてかもしれなかった。
いつものぎこちない笑顔ではなく、控えめだけれど、素直な笑顔。
その時少し心が弾んだのを、俺は今でもよく覚えている。
彼女に対する第一印象は、俺の中で密かに書き換えられていった。
最初は、単なる引き篭もりか、登校拒否児童のような印象だったのが
いつしか奥手で控え目な、大人しい女の子……という風に
ポジティブな観点でもって受け入れられるようになっていた。
彼女の笑顔を、もっと引き出したいと思うようになっていた。
彼女の笑顔を見たいという感情が、いつしか彼女の笑顔を独り占めしたい
という独占欲に成長するまでに、然程の時間はかからなかった。

そうなると、気になる事も出てくる。
即ち、怜ちゃんには今現在付き合っている男はいるのか、いないのか、という事だ。
こう言っては何だが、彼女はかなり地味な子なので、
あまり誰かと付き合っている風には見えない。
とは言え、入学してからほんの数日で、彼女が服装に気を遣うようになったのも事実だ。
それが、ただ単に周囲のお洒落な友人達の影響によるものか。
或いは大学生になったという事で、多少気の持ち方が変わっただけなのか。
それとも……好きな男にアピールするために、多少なりとも着飾っているのか。
もしそうだとするならば、それは彼女の片思いなのか、両思いなのか。
それとも、全て俺の考え過ぎでしかないのか。
その時点ではまだ、答えはわからなかった。
383: 374 ◆ldQo/fT6KU 2007/08/17(金) 00:38:23 ID:w23UPeXV(9/16)調 AAS
「それにしても安室さん、変わったわねぇ」
ある日のバイト中、店長夫人が出し抜けにそう言った。
怜ちゃんがここでバイトをするようになって、もうそろそろ二ヶ月だ。
まだ接客は明るくないし、声も小さくて聞き取りづらい時があるが
入ってきたばかりの頃に比べれば随分良くなった。
そして何より、俺が気付いていたのと同様、店長達も
彼女のファッションの変化に気付いていた。
やはり見た目が変わると印象も変わるものだ。
そしてそれは、概ね好印象だった。
「え、その……私、そんなに変わりましたか……?」
「あーもう変わった変わった。
 最近垢抜けてきたし、何だか前より可愛くなってきたしねぇ。
 良い人でも出来たかしら?」
「そ、そんな事……っ」
否定しきれない中途半端な答えを、彼女の口は漏らした。
願わくば、彼女の好きな男が実は俺だったら……などと愚かな事を考えつつ
平然とした振りで俺はレジの中の在高を計上していた。
その時である。
小刻みで小さな振動音が、彼女の鞄の中から聞こえてきた。
それはピンクローター……ではなく、携帯電話のバイブレーション機能だった。
どうやらメールを受信したようで、画面に『You Got a Mail』と表示されている。
送信者の名称は『日色 唯』となっていた。
「友達?」
唯というファーストネームから、それは彼女の女友達なのだろうと、俺は判断した。
しかし、そんな俺の読みは外れた。少なくとも、男性であるらしかった。
「い、いえ、その、えっと……お兄ちゃん……そう、お兄ちゃんですっ」
慌てて画面を隠す彼女の様子は、いかにも怪しかった。
そもそも兄からのメールだと言うのならば、何故苗字が違う?
彼女は安室で、メールの送信者は日色という名だった。
「ふぅん……ま、良いけど。返信するのは、バイト終わってからにしなよ?」
「はい、それは勿論……」
隠すように、彼女は携帯電話を鞄の中ではなく、自分のジーンズのポケットに仕舞い込んだ。
そんなに画面を見られるのが恥ずかしいのだろうか?
まぁ、モノが携帯電話なのだから、分からないでもないが……。
俺は当然のように、その唯という名の男の事が気になり始めた。
それは彼女にとって、どういう立場の人間なのだろうか?
384: 374 ◆ldQo/fT6KU 2007/08/17(金) 00:39:11 ID:w23UPeXV(10/16)調 AAS
意外にも、その男との顔合わせの機会は、すぐにやってきた。
その日も俺は、一人で暇を持て余していた。
今日は例の、社会学を受講する予定の曜日だ。
昼食を摂り終えたばかりで、友人達は各々講義に向かった。
二時間近くを一人で過ごすのが嫌だった俺は、先週と同じく、怜を呼ぶ事にした。
先週二人で過ごした時間が、予想以上に楽しかったし、
彼女もまた楽しんでくれていたように、俺には思えていた。
都合の良い思い込みと言われればそうかもしれないが、好感触ではあったのだ。
だからまさか、今週は呼び出しを断られるとは、思ってもいなかった。
「あぁ怜ちゃん? 社会学の時間まで一緒に時間潰さない?」
「あー、えっとぉ……ごめんなさい、今は他の人と一緒にいるから……」
「他の人? こないだの友達とか?」
「いえ、それとはまた別の人なんですけど……」
ただでさえ彼女の声のボリュームは小さい。
受話器越しだと、尚更聞き取りづらかった。
しかしどうやら、受話器の向こうからは男の声が聞こえてくるようだった。
「怜、さっさと行こうぜ」
かすかに、そんな声が通話口から漏れてきた。
「あ、うん……わかった。
 それじゃ、吉良先輩。また後で……」
「あ、あぁ」
仕方が無いので、俺は一人で学校を抜け出し、近くのゲーセンに向かった。
最近入荷したばかりの新作のゲームを、プレイしようと思ったのだ。
まぁ、最近殆ど常に、男友達なり怜ちゃんなり、誰かと一緒にいたからなぁ。
たまには一人で時間を潰すのも悪くないか。
そんな風に考えていたのだが、それもまた予想外の展開に裏切られた。
「あれ……怜ちゃん?」
「あ、き、吉良先輩……」
何と、まさかゲーセンで彼女を見つける事になるとは思わなかった。
およそテレビゲームなどとは縁の無さそうなイメージだっただけに、
けたたましい効果音とBGMの鳴り響くこの店内に、彼女は不似合いだった。
「意外だなぁ、まさかこんな所に怜ちゃんが来るなんて」
「いえ、私がゲーム好きってワケでは、なくて……」
彼女は振り返って、傍の両替機で千円札を小銭に両替している男を見た。
「……あん? 何だ、怜の知り合い?
 ハジメマシテ、日色唯でっす」
その名を聞いた瞬間、俺の中にちょっとした敵愾心と
不快感のようなものが走った。
この男が、怜ちゃんの『お兄ちゃん』……。
385: 374 ◆ldQo/fT6KU 2007/08/17(金) 00:40:02 ID:w23UPeXV(11/16)調 AAS
日色唯は、いかにも軽薄そうな男だった。
怜ちゃんと違って、明るそうな第一印象。
けれど同時に、まるで信用のおけなさそうな雰囲気を、醸し出してもいる。
明るく発色した茶髪をワックスで無造作にセットしており、シャツは薄いピンク色。
所々破れたジーンズに、シンプルだが洒落たローファー。
首からは怜ちゃんとお揃いのデザインの、クロスのチョーカーが下げられている。
細身だが凝ったデザインの指輪を左手の人差し指に嵌め、
アラビア数字の文字盤の腕時計を身につけて、装飾にも余念が無い事を伺わせる。
薄く色の入ったレンズの眼鏡をかけているが、
逆ナイロールと呼ばれるそのフレーム形状から見ても、
度が入っているのかどうかさえ疑わしく思える。
その薄青いレンズの向こう側から、観察されているような錯覚さえ覚える。
とりあえずここでは周りが煩くて会話出来ないので、
外に出て、オープンカフェでゆっくりと話す事になった。
「ご注文はお決まりでしょうか?」
尋ねてくるウェイトレスに、それぞれ飲み物を頼む。
俺はアイスコーヒー、怜ちゃんはミルクティー、唯という男はレモンティーだった。
喫茶店でレモンティーを注文する男は、いないわけではないが、珍しい方だ。
こういう所も、妙に気取っているように見えて気に食わない。
しかも彼は、グラスに添えられて出てきたレモン果汁を、紅茶の中に混ぜなかった。
紅茶の中に滴らせはしたものの、ストローで混ぜたりしなかったのである。
これではつまり、飲む時に風味にムラが出来る事になる。
「これが本場の飲み方なんだよ。
 味わいが均一でない事をこそ、楽しむってワケ」
通ぶったその口調も知識も、殊更に神経を逆撫でする。
どうやらこの男と自分は、まるで相性がよろしくないようだった。
「改めて自己紹介するよ。俺は日色唯。
 苗字はあまり気にいってないんで、まぁ唯って呼んでくれよ」
「俺は吉良大和。こちらこそよろしく」
唯の表情は、ニコニコと言うよりも、ヘラヘラと言った方が正しかった。
何でこんな男が、怜ちゃんと知り合いなんだろう?
何で怜ちゃんと、お揃いのチョーカーをしているのだろう?
考えれば考える程、不愉快な気持ちにさせられた。
よりにもよって、怜ちゃんが俺ではなく、彼の隣に着席している事も
俺の機嫌を悪くしている要因の一つだった。
彼女からしてみれば、当初の随行者は唯なのだから
彼の隣に座るのは、自然な流れだったのだろうけれど。
386: 374 ◆ldQo/fT6KU 2007/08/17(金) 00:41:57 ID:w23UPeXV(12/16)調 AAS
とりあえず社交辞令程度に会話を進めていく中で、
いろいろな事が分かってきた。
唯は、俺達と同じ大学の学生であるらしい事。
学年は俺と同じだけれど、誕生日が四月なので、現時点では俺より一つ年上らしい事。
そして、怜ちゃんに白城大学を勧めた、張本人であるらしい事。
しかし、彼ら二人がどんな関係なのかは、よくわからなかった。
気のせいかもしれないが、怜ちゃんは意図的に
その辺りをはぐらかしているようにも見える。
唯と自分が恋人同士であるという風に振舞う事も、また逆に、
何ら親密な関係を持たない赤の他人であるようにも、振舞わない。
どっちつかずの中途半端な態度を、俺に対しては見せているようだった。
悟らせないように、いつも以上に口数を少なくしている感じだ。
俺は、思い切って聞いてみる事にした。
とは言っても、表面上ただの友達っぽく振舞っている人間に、
ストレートに「二人の関係は?」と聞くのも悪い気がする。
遠まわしに「二人はいつ知り合ったの?」と聞いてみた。
すると、意外な答えが返ってきた。
「……これ、教えて良いの?」
「良いんじゃね? 俺は別に恥ずかしくも何ともないし」
どうやら人には言いにくい話であるらしく、
差し支えるようであれば答える必要は無いと、俺は言いかけた。
しかし、それより早く、唯はスラスラと真実を答えた。
「俺、ブログやってんのよ。ブログ。
 怜は数ヶ月前からそこによくコメント書き込んでた、常連さんってワケ」
俺は一瞬、彼の言っている言葉の意味がよくわからなかった。
ブログ?
聞いた事のある単語だ。
確かグラビアアイドルに一人か二人、そんな事をやっている人がいた気がする。
管理人は日記形式で記事を書き、他の人間が思い思いの感想を書き込む。
そんな文化が徐々に流行しつつあるという話は、聞いた事があった。
しかしそれよりも、怜ちゃんが唯に対してはタメ口である事の方が、
俺にとっては驚きだった。
387: 374 ◆ldQo/fT6KU 2007/08/17(金) 00:42:49 ID:w23UPeXV(13/16)調 AAS
こうしていざ唯と知り合ってみると、俺と彼は
意外と同じ講義を受講している時間が多い事が、わかった。
彼と知り合ってから、今日で三日。今まで行く先々の教室で、彼を見かけてきた。
まだ専門コースに分化する前の段階だし、学部も同じなので
それも当たり前と言えば当たり前だった。
そして彼の授業態度はと言うと……お世辞にも、真面目とは思えなかった。
しょっちゅう煙草とライターを片手に教室を抜け出したり、
平気で机の上に突っ伏して眠ったり、机に落書きしたりしている。
俺は、そんな彼に関わって自分まで授業に身が入らないのは願い下げだったので
自分から彼に声をかける事も、いちいち仲良さげに近くの席に座りに行く事も無かった。
見た目の印象だけで言えば、いかにもチャラチャラした遊び人でしかない。
そんな男が、ブログなどという少しオタクじみた事柄に
熱中しているとは、人は見かけによらないものだ。
そういう意味では、怜ちゃんがブログの常連であるという事の方が、まだ納得出来る。
こう言っては何だが、彼女にはそう納得出来るだけの『暗さ』さがあったからだ。
全国のネット住人達には申し訳ないが、俺の中には未だにそんな偏見があった。
だからこそ、尚更この二人が仲が良い事が、よくわからなかった。
正反対で、相性もそんなに良くなさそうな組み合わせなのに。
「私も、あいつとは相性良くないと思いますよ。
 趣味も全然合わないし……あいつと一緒にいると、ちょっと疲れるし」
余程日ごろから唯のあの軽妙な振る舞いに振り回されているのか、
怜ちゃんは少し溜息をこぼしつつ俺に答えた。
それは彼氏への愚痴というよりも、駄目兄貴に対する疲労感のような感じだった。
「でもそれにしては、何でペアのチョーカーなんかつけてるんだい?
 普通そういうのって、恋人同士がするものじゃ……」
「ちっ、違いますよ! あんなの別に好きじゃないし!」
怜ちゃんは、躍起になって否定した。
やはり彼の話になると、怜ちゃんはムキになる癖があるようだ。
「このチョーカーだって、たまたまあいつと一緒に遊んでる時に
 露店で見かけて……買おうと思ったら店員さんが
 『これはペアでないと販売出来ないタイプだから』って言って、それで……」
「なるほど、単なる成り行きって事か」
心の中で、密かにガッツポーズをとる自分がいた。
いつの間に俺は、彼女にそこまで本気になっていたのだろうかと、自分で驚いた。
388: 374 ◆ldQo/fT6KU 2007/08/17(金) 00:43:37 ID:w23UPeXV(14/16)調 AAS
その時はバイト中だったけれど、客はあまり来なかったし
店長達も俺達に店を任せて、夕食をとっている最中だったので
しばらく二人で話し込んだ。
唯と違って、俺は怜ちゃんと音楽や小説の趣味が結構合うので
やはりこの間の学食の時と同様、話はすぐに弾んだ。
二人で楽しく話していると、就業時間が経過していくのが凄く早く感じられた。
バイトが終わってもまだ、俺達は互いに話し足りない感覚を抱えていた。
と言うより、このまま別れるのが寂しいような気さえしてくる。
そう思っていたのは俺だけかもしれないが、試しに食事に誘ってみると
怜ちゃんは快諾してくれたので、彼女も同じ気持ちだったのかもしれない。
「でね、嘉狩は『orb』ってバンドの『暁』って曲が最高だって言って、
 頼んでもないのに無理矢理聴かせてくるんですよ。
 勝手に私の耳にイヤフォン突っ込んで……」
「あぁ、オーブかぁ。俺はどっちかって言うと洋楽のが好きだなぁ。
 クリスチーナ・マッケンジーとかさ」
「あ、私もクリス好きです。あの柔らかい歌声と歌詞が……」
「本当? いやぁ、怜ちゃんとは気が合うなぁ」
会話する時間が長引くにつれて、俺の声はどんどん弾んでいった。
どうやら唯はメタル系の曲が好きらしく、怜ちゃんとはまるで話が合う事が無いのだそうだ。
滅多に出会えない同好の士……つまり、俺との会話が楽しいのか
怜ちゃんはいつになく多弁で、実に多くの事を俺に話してくれた。
最初の頃こそ、暗くてとっつきにくい印象があったけれど
少し打ち解けてしまうと、そこからは一言話す毎に、驚きの速さで距離感が埋まっていく。
こういうのをこそ、相性が良いと、世間では評するのかもしれない。
「次シフトが重なるのは、一週間後だったっけ?
 ……じゃなかった、一週間後でしたっけ?」
気が軽くなっているのか、徐々に彼女は敬語を使わなくなってきた。
それだけガードを下げてくれているという事だろう。俺は怒るよりむしろ、嬉しくなった。
何となく、唯の鼻を明かしてやったような気になれたからだ。
「一週間後かぁ……結構時間あるね。
 まぁ、でも学校でだって会えるしさ」
「そうですね……」
時刻はいつの間にか、0時に近くなっていた。
ドリンクバーばかり何杯もお替りする俺達を、そろそろ店員も疎ましい目で見てくる。
会話に夢中になっていて、時間が経っている事にまるで頓着していなかった。
「帰ろうか。下宿まで送るよ」
「ありがとうございます。それじゃ、お言葉に甘えて……」
389
(1): 374 ◆ldQo/fT6KU 2007/08/17(金) 00:44:32 ID:w23UPeXV(15/16)調 AAS
その日は、二人で並んで帰った。
彼女の隣は、心地よかった。
この子となら、俺は、ただ並んでベンチにでも座り込んで、
話しているだけでも楽しいだろうなと思った。
いつしか頭の中は、いつ彼女に告白しようかという事ばかり、考えるようになっていた。
もはや彼女の事を、素材が良いだとか、笑うと可愛いだとか、そんな次元で見てはいない。
今はただ、唯に先を越される前に、彼女を自分のものにしたい。そう考えていた。
「それじゃ、怜ちゃん。またね」
「はい。今日は有難う御座いました。凄く楽しかったです」
「こちらこそ、楽しかったよ。
 あぁ、それと……」
少し首を傾げる彼女に、俺は少し照れながら言った。
「次からは、わざわざ敬語使わなくても良いから。
 怜ちゃんに敬語使われると、何て言うか俺……寂しくなっちゃうし」
俺の顔も赤かったけれど、彼女の顔も林檎のように赤くなっていた。
薄明い街灯の下で、俺達は付き合い始めのカップルのように、恥じらいあっていた。
いや、まだ気は早い。
付き合った気になるのは、せめて告白が成功してからだ。
今はまだ、その度胸は無い。
一週間あるのだから、きっちりと覚悟を決めてから、告白しよう。
情けないけれど、玉砕する覚悟は、今はまだ決められない。
もっとも、玉砕するとは微塵も思っちゃいないけれど。
しばらく二人とも無言のまま、時間だけが過ぎていった。
とは言っても、ほんの数秒だったかもしれない。俺には、時間の感覚が消えていた。
「それじゃ、また……」
「……うん」
怜ちゃんは『はい』ではなく『うん』と答えてくれた。
俺にはそれが、たまらなく嬉しかった。

だからまさか、一週間後に。
告白を拒絶されるとは、夢にも思っていなかった。
390: 2007/08/17(金) 00:46:14 ID:w23UPeXV(16/16)調 AAS
今回はとりあえずここまで。
オリジナルのキャラ名が思いつかなかったので
ガンダムのキャラから適当にパクってきました。
ガノタ以外には寒いだけの洒落ですので、
その辺は適当に無視して下さい。
391: 2007/08/17(金) 02:14:48 ID:tR3o8ihR(1)調 AAS
なんか面白くなってきた
392
(1): NTRタト思タラNTテタ 2007/08/17(金) 05:24:10 ID:/Z8EEVQK(1/10)調 AAS
おお、おつかれさまです。
職人様が来てくださると嬉しい限りです。
ひょっとして俺のせいで投下が来なくなっちゃったのか、なんて…。

えっと、ってことは俺は投下は少し待ったほうがいいのでしょうかね?
393: 2007/08/17(金) 05:43:28 ID:TA/hCS8H(1/2)調 AAS
いや、互いに遠慮する必要は無いでしょ。
394: NTRタト思タラNTテタ [sage 了解です] 2007/08/17(金) 06:02:33 ID:/Z8EEVQK(2/10)調 AAS
週明け、いきなり朝からめぐが迎えにきた。
と言ってもこうやって不意にやってくるのは滅多にある事でもなく、記憶に残る限りは数回程度?
とにかく珍しいのだが、それよりも週末の事がどうしても気になる。
正直、心に響くものが無いわけじゃない。
揺らぐ心が無いわけじゃない。

めぐに、……キスをされた。
俺はほんとに避けれなかったのだろうか?ほんとに避けたかったのだろうか?それとも?

取りとめの無いような疑念を振り払う。何考えてるんだ、俺。
すぐさま、俺の事より、めぐ自身の事に思考を切り替える。どういうつもりなのだろう、あいつ。
もう昔のように俺の知っている、いや、違う、昔っから俺はそんなにめぐを知らない。
知っているつもりでいて、打ちのめされた。
それでも、嫌いになれなかっただけ、憎みきれなかっただけなんだが、それでもある程度はめぐは俺にめぐ自身を見せていてくれた部分はあったと思う。
でも最近は、ちっとも知らない、踏み込めば分かるかもしれないが、踏み込む事は出来ない、もう痛い思いなんてしたくもない。
だから、正直、今のめぐの心や俺の知らない付き合いの範囲、見ようとすら、しなかったけど・・・。
少なくとも、今のめぐはいわゆる遊び人の女、ではあり得ないと思う。
しゅうちゃんが傍にいる以上、それは考えなくってもいいだろう。

で、さりげなく歩きながらに週末の夜の話題になって。
歩きながら、ずっこけそうになったのを堪えた俺は、手放しで褒めて貰っていいと思う。
それだけの価値はあると思う。
あれだけ、あれだけ悩ませておいて、記憶とんでやがる。
「ねね、どうしても、どうやってもこないだ飲んだ後の事を憶えてないんだけど、何か迷惑かけてない?」
思いっきり迷惑をかけてらっしゃいます。
もう信じられないくらいに。
しょうがないので「あーあー、あれね、うん、あの夜ね。めぐ、いきなり駅前で脱ぎだそうとするから慌てるっての!」
「嘘っ!」ええ、嘘です。
「おまけに噴水の前で、『あーたーしーはー、汗かいたから気持ち悪いって言ってんでしょ!』とか叫ぶし、わけがわかんなかったよ」
と親切に言っておく。うまくいけば、もう記憶がとぶ程には飲まないだろう。いい事をすると気持ちがいい。
道すがら、ちょっと寄り道するからと俺はめぐと別れる。
ほんとは少し一人で考えたかっただけ。

……記憶がとぶ程に飲んだときの事だ、別に深い意味は無いのだろうし、こっちも忘れてあげたほうがいいのだろう。
でも、それは本当に記憶が無くなっていたのではなく、本当は意味があったのをその時は知る由もなかった。

あとはしゅうちゃんかー。空を見上げる。
空は青かった。
初夏なのに、高く感じた。
あの頃のように。

もしも、お前の人生で一箇所だけ、選択をやり直せるならどこを選ぶ?どう変える?

そう聞かれて、
あの時を選ぼうとしなければ、俺はきっと、最低の類の人間だろう。
あの時を思い描かなければ、俺はきっと、ただ生きているにさえ値しないのだろう。
395: NTRタト思タラNTテタ 2007/08/17(金) 06:03:28 ID:/Z8EEVQK(3/10)調 AAS
心が壊れるような思いをした高校1年のあの時のあと。
俺はそれでも大抵は学校にちゃんと通っていた。(当たり前だが)
偏差値の高めの高校だったせいか、あの学校には悪いっぽいヤツはいたが、不良と言える程の存在はいなかった。
勿論、全国規模でこういう傾向があったのかどうかは知らないが、少なくとも俺のすんでいた田舎ではそうだった。

「あー、あいつ、惚れた女が他のヤツらとやってんの、間抜けにただ見てたヤツだぜ」
俺に聞こえないようにみんながそう思っているんじゃないか。
ああそうだよ!俺はそれでもあいつが好きだった!それでも助けられなかったヤツだよ!
心の中でだけ反論していて。
でもそれが俺の被害妄想だって教えてくれたのはあの時の一年坊と、数人。
『中学時代、すげえ仲のよかった同級生の子だよ』
それだけしかいえない、言わない俺。
でも、はっきりと尋常でない顔色、その後の俺の様子。俺が心が動かないなんて評した俺、しかしあいつらの目に写る俺の様子はそんな生やさしいものじゃあなかったらしい。
痛々しすぎて、見ていられない程だったと、だから、その子が俺にとって何だったのか、きっと分かっていたのだろう。
『すげえ仲のいい』その意味を。

数人で先輩をも詰ったらしい、そもそも公になって困るのは明らかに先輩のほう。
先輩もそれとなく、俺の様子を気には掛けていたらしく。
でも、そんな気遣いですら俺には辛かった、苦しかった、その場で泣き崩れる事が出来たなら、むしろどんなに楽だろう。
土下座なんてされても、もう戻らない日々が悲しすぎて、何も出来なかった俺があまりに不甲斐なくって。

俺は次第に煩わしさに、学校の人間とあまり付き合わなくなっていた。
いや、はっきり言って、あの事を知っている人間と顔を合わすのも辛かった。

そのうちにバイトを始めてみた。髪の毛の色が濃い栗色に変わった。タバコを吸い始めた、酒に酔って帰る事もあった。
高校2年になって、女も―――覚えた。知ってしまった。
二人だけ。一人目は遊び人風。適当、正しく遊びのお付き合い。間違ってもクールなのではなく、心の反応の鈍い俺を勝手に誤解して、勝手に騒いで、勝手にキレて、勝手に去っていった。
二人目はバイト仲間の真面目な子。交際を申し込まれた。断った。付き合ってるうちに好きになるかもしれないからと強引な手法。寝た。なのに俺が好きにならないのはどうやら悪い事だったらしい。
勝手に盛り上がって消えていった、俺は悪い人間なのだそうだ。きっぱりと断言された。
三人目は……未遂だからいいだろう。
一つ年上、真面目っぽい外観にそれとは違う何かが見え隠れ。
キスをした。それから口に含んでしてくれた。上手なテクニック、尋ねてみると、キャリア十数人と見た目と裏腹な事を口にする。
処女を失くした相手は彼氏だったと照れずに語る、今から2年前の高校一年の時だったと。
そうして驚愕の言葉を口にする。
今もその彼とはずっと付き合ってる、別れる?一回振られそうになって、泣いてしがみ付いた。なんとか振られずにすんだ。
彼氏以外とのセックスは一度味をしめたら、もうやめられない。何度もやめようとしたけど、これだけは無理そう。

そこまで聞いて、思わず殴った。ベッドの中、これからって時、平手だけど、バシンって結構いい音がしたと思う。
何をするのと怒鳴る女に、あまりに腹が立って、悔しくって、大声で怒鳴っていた。年上相手にあり得ない暴言。
「お前、最悪だ!」
それっきり、お誘いも無い。あったら困るがこれでいい。きっと俺でない誰かを探すんだろうけど、それは知らないし、俺はそんなの欲しくない。
それから、一度だけ見た、その女の彼氏は、優しそうな顔で自分の彼女に手を振ると、幸せそうな顔で会話をしていた。
396: NTRタト思タラNTテタ 2007/08/17(金) 06:05:05 ID:/Z8EEVQK(4/10)調 AAS
俺はあの頃、汚れてしまいたいと思っていたのかもしれない。
堕落してしまいたいと思っていたのかもしれない。
でも、何故だかそれでも自分の中に少しだけ守りたいものがあって。
理由は未だにはっきりと分からない。
もしかしたら、もしかしたら、

めぐに近づきたいと思っていたのかもしれない、同時にめぐからもっともっと遠ざかりたいと思っていたのかもしれない。
矛盾しているようで、
似ているようで、やっぱり矛盾していて。

それから暫くして、そろそろ受験考えないっとって頃になって、いつまでもぐずぐず生きては行けないぞって頃になって、俺は髪を黒く戻し、夜に出歩くのをやめて、日々を過ごした。
そんな頃、まだ朝が肌寒い頃。
朝、少し早めに家を出る俺、いつもの事だ。駅まで自転車を漕ぐ。
いつもの道、坂を下ると、いつものように通勤通学の人の流れに混ざりんでいく。
そう考えもせずに、余所見をしながら坂にさしかかろうとした、その時。
目前に人影が現れた、いや、現れたって言葉はおかしいのだろう。
単に俺が前も見ずに自転車に乗ってて、目の前に人がいたのに気が付かなかったってのが正解だろう。
でも、俺にしてみれば、全くの予想外の事態で、それはまさに人が急に現れたって言うのは間違いでは無いだろう。

で、思いっきり跳ね飛ばしてしまった……。
もの凄く慌てた。見ず知らずの人に怪我させてしまったかもしれない。俺の人生ここまで?って思えるくらいに慌てた。
自転車を飛び降りると、今跳ねた人。女性。いや、女子高生。よく見るとめぐと同じ制服。同じ学校の生徒?
めぐとは全く似ていない真っ黒な髪、ワンレンの髪型、横顔に覗く黒ぶちメガネのつる。

「ごめんなさい!大丈夫ですか!?」慌てて声を掛ける俺。
「あいたたたた……」
聞いた事のある声。一気に心臓の鼓動が跳ね上がる。でも外見は全く違うし、似た声の人なんだろう。
そう思って、傍に寄り、跪いて助け起こそうとした時、その人は普通に立ち上がって、服をぱしぱしと叩いた。
「痛いじゃないっ。……やっほ!」やっぱりめぐだった!
正直、ずっと会いたかった、と思う。でも会えないと思った。見捨ててしまったと思ってた。会う資格なんて無いと思ってた。
でも、それでも会いたいって思うようになってた俺には、まるで、大昔に中学で初めてあっためぐを思い出していて。

少しの挨拶、お互い恐る恐る交わした会話。
でも、わだかまりが消える程ではなくって。
それでも多少は楽しいと思えた。だから、とっくに変わっていた携帯の番号だけ交換して、その朝は分かれた。

それから憂鬱な一日を過ごすかと思っていたら。
きっと俺は馬鹿だろうと思う。はっきり言って馬鹿以外に表現は難しいくらいに馬鹿だろうと思う。
俺、その日、思いっきり浮かれていたらしい……。
家に帰ってくると、嫁いでいた姉貴が家に来てて、
「なんかいい事あったの?」とか「珍しいね、最近のあんたがそんな顔してるの」とか。
思いっきり顔に出ていたらしい……。

たとえどうやっても過去は消えないと思う。消せないと思う。
でも、今朝のめぐはまるで出合った頃を思い出させてくれて。
もう一度、もう一度だけチャンスがあるのかもしれない。
でも、でも、―――暗雲とした気持ちが巡る。

また傷つくだけかもしれない。

浮かれたり、沈んだり、ちょっと激しい思いのまま、それでも思い切って電話を掛ける。
そうして、暫くの間、毎日の様に電話やメールでやり取りをする様になった。
397: NTRタト思タラNTテタ 2007/08/17(金) 06:06:51 ID:/Z8EEVQK(5/10)調 AAS
あれからどうしてた?なんて聞けない、聞けるわけもない。
現状の報告、お互いに少しずつ、少しずつまた、距離が近づいていった様な気がしていた。

そうして、少しの楽しい時間が回り出した。
駅前で待ち合わせ、友達を、仲のいい女の子を連れてくると言っていた。
まず、めぐが登場。
「いきなり口説いちゃダメだよ」なんて笑ってる。恐ろしい事を言う。
相変わらずだと思った。でもそれ、今の俺には結構痛いセリフだぞ?
「大丈夫だよ、めぐの友達にそんな可愛い子がいるわけがな…………痛い痛いやめろめぐしゃれになっ」
本当に相変わらずだった。
本気でヘッドロックを掛けられ、感触を楽しむ余裕も与えられず、のた打ち回るくらいに痛かった。
そうこうしてるうち(?)にめぐの友達が真っ白の、綺麗に磨かれたような自転車に乗って現れた。
それがしゅうちゃんだった。

「へえ、しゅうちゃんって言うんだ?」
ファーストフードに立ち寄って、話し込んでる三人。
「うん、あだ名だけどね」答えたのはめぐだ。
「どんな字、書くの?」
「ああ、えっと、名前は『ひでみ』で」とご本人。
ちょっと考える……、『ひでみ』は『秀美』?頭の字の読み方を変えて『しゅう』なのか?
「ううん、違うよー。『秀才のひでみちゃん』、略して『しゅうちゃん』で〜っすっ」
……どんな略し方なのだろうか、このセンスはあんまりだ。これ付けたのめぐか?めぐなのか?
「へえ、なるほどなるほど。ところで誰がそのあだ名付けたの?」
めぐだったら、釘を刺してやったほうがいい。遠まわしな陰湿なイジメはやめろと。
「あ、自分で付けました♪」……すげえ痛い人だなって思いました。

「そっか、秀才なんだ」でもこれは嘘では無い模様。
しゅうちゃんは学年で一、二位を争うくらいの学力、めぐは昔、かなり勉強が出来なかったが、今はそれなりの成績を取っていると言っていた。
多分、この彼女がそこらを面倒見てくれていたのに違いない。
・・・・・・昔は俺だったのにな。少し寂しく感じてしまう。
遠い日、俺の前でテスト前に泣き付いていためぐを思い出す。

「あ、でもそうくん。あっと、あたしもそうくんって呼んでいいです?」
「いいですいいです、ついでに敬語もやめて下さい」にっこり笑う俺。「同じ年なんだから」わざと敬語なのは冗談。
あ、はいとにっこり笑ってから笑顔のままで「そうくんも昔、偏差値74も出してたとか、それって凄ーい!・・・あ、ごめんなさい、昔とか」少し敬語の残るしゅうちゃん、結構、面白い子だ。
「でしょでしょ」とめぐが続く。
……めぐだな、教えたの。まったく余計な事言うなよ、別に成績と頭の出来はあんまり関係ないだろーが。頭の中でごちる俺、俺が馬鹿なのは思い知ってるし。
つーか、今の俺、けっこう学力落ちてるんだが、それは新手の嫌がらせ?
「あはは、それは一時期だけだしー。別に全科目でもないしー。今はそれほどでもないしー……」だんだんと声のトーンが落ちてしまう。
でも、楽しい時間であるのは間違いではなく。取り留めの無いような会話。時間を忘れてしまうくらいに楽しく。
こうして、めぐのいる時間を過ごせるのが、本当に本当に楽しく思えた。
どこまでいっても未練の残ってる自分を恨むように憎むように過ごしてきたけど、それはそれで良かったのかと思えてしまうくらいに。
398: NTRタト思タラNTテタ 2007/08/17(金) 06:08:44 ID:/Z8EEVQK(6/10)調 AAS
そうして、学校に友達が少なかった俺は、自然、二人を過ごす時間が増えていった。
勉強がてら、図書館にも行った(俺達の住んでいた田舎の図書館には机があった)、女3人よれば姦しいと言うが、2人でも充分に姦しく、勉強にならず、司書さんに怒られてしまったり。
プールにも行った、めぐは勿論に眩しく。しゅうちゃんは溜め息が漏れる言うか、すげえと言うか、埋もれてみてえとか、そんな感想が出そうな。軽くからかってみたら、怒ってた。
二人とも照れ照れで、こっちまで照れてしまう。周りの視線が痛いとか、両手に花とか少しバチ当たりな俺がいて。
いろんなところに3人で息抜きと称して遊びに行った。
夏休みが近づき、そろそろ受験生には勝負時。めぐと二人で居た時、俺はそろそろタバコもやめないとなぁと、二人の前では吸わなかったセブンスターに火を付ける。
驚くかと思った。怒ってくれるかと思ったんだけど、軽く流された。
ああ、そんなもんだよな、今の俺達の距離は・・・・・・。

その頃の俺達はたま〜にだけど夜に俺の家に集まったりしてた。
「久しぶりだね」最初の頃、めぐが漏らした言葉が感慨深そうに見えたのは自意識過剰?
めぐがこうして又、家に来てくれるようになったから?

俺の実家は部屋数こそ多くないが、敷地は結構大きく、俺の部屋は端っこ。
多少であれば夜に人を呼んでも家族にあまり迷惑は掛からない。
「いつでも来ればいいよ」俺の言葉に、
「うん!」元気良く二人とも。

しゅうちゃん、すごくいい子だと思った。真っ白の自転車。乗り物を見れば人柄が分かる、なんて言葉が納得出切るくらいにいつも綺麗に乗っていた。
下世話な言い方になるが、大人びた体つきに、幼い表情、よくはしゃぐ、それはまるで昔のめぐを思い出すくらいに。
この子がいないと、きっと俺はめぐとこんな風に自然に過ごせたりなんて出来なかったかもしれない。
全然、男に慣れていなくって、そのせいなのか、親友の旧友の同じ年の俺にまるで懐くかの様に接してくれる。
ずっとこんなだったらいいのに―そう願っていた。本気でそう思っていたのに。

テストも終わり、長い休暇、受験生にはそろそろ勝負時。
そんな季節にも、やっぱり俺達は一緒の時間を作ったりしてた。
そんなある日、めぐから連絡が入る。

「今夜、また行ってもいいかなっ?」「もちろん」間髪入れずに答える。
「えっと、友達連れて行っていいかな?」「おっけーおっけー」
「お酒は?」「う、あんまり飲むなよ?一応、あるけど……」言いにくいがまあ、たまにこんな事もあったりする。
(※日本の法律ではお酒は二十歳になってから、これは真似してはいけません)
電話を切ってから、少し、不審に思う。言いにくそうにしてた様に感じて、少しだけ。どうしてだろう。考えたくない予感。でもすぐに振り払う。悪い予感なんて投げ捨てる。
そうして日も暮れ。俺は今まで生きてきて、最も後悔する夜を知る事になる。
先に後悔なんて出来ない。――出来ればそれは、ものすごく幸せな事なのだろう、きっと。

珍しくもしゅうちゃんが先にやって来た。やっぱり自転車に乗ってきた。
真っ白の自転車、ママチャリとはちょっと違う、結構値段もしそうなお似合いの自転車。
きっと磨いたりもしてるのだろう。
挨拶をして、部屋に通す。天真爛漫な態度、やっぱり誰かを思い出す。
「今日は早く着いたよー」きっと真っ直ぐ最短の道を来たのだろう。
日の暮れるような時間だと、一旦駅の方へ出て、大通り沿いに進んで、次の駅のところで自分の家へ向かうと言う。
最短の道、ちょっとした山の裾野あたりを通る道だと、薄暗くなると無用心なのだそうだ。
なので、今日は30分ちょっとで来れて、楽だったと笑う。
いつもの服装とは違うしゅうちゃんを見る。まるで昔のめぐを思い出す様な服。少しだけ、少しだけ重い気持ちになって、すぐにそれを振り払う。
いつもの様に会話を楽しんでいるところにめぐがやって来た。

「おっ、先に楽しんでるねっ!」
399: NTRタト思タラNTテタ 2007/08/17(金) 06:11:52 ID:/Z8EEVQK(7/10)調 AAS
めぐは友達を連れてきていた、優しそうな男の友達。ギクリと心臓が一瞬止まる。
挨拶を交わす、すごく紳士的な態度、初対面での礼を失さない態度。
心がざわめき出す。誰なんだよ、そいつ!声には出さない、顔にも出さない。
にこやかに、あくまで自然に礼を返す。でも、……冷静を保てない。
自然、絨毯に座るのはめぐとその男、俺としゅうちゃん、の組み合わせ。
遊び慣れた様な雰囲気、年上の男。第一印象はそんな感じ。

心はうわの空でも会話は進む、あれからの一年が俺にそんな芸を教えてくれていた。
「噂のめぐの幼馴染が君なんだね、噂通り優しそうだ」一瞬、ほんの一瞬俺は固まった。
めぐ?今、めぐって呼び捨てにしたのか?どういう関係なんだよ!俺の!・・・・・・俺の好きななんてもう言えっこない・・・めぐの。
それでも俺だけが、俺だけが……でも、俺は今のめぐにとって……何でもない、ただの友達程度……。
何も言えるわけもない……。
それでも俺は笑顔だった。はにかんでみせたり、あくまで丁寧な態度。
そんな自分に悔しくなる。取り乱せない自分に却って情けなくなる。
その男は遊び人風な風貌に反して、俺に対してまでも、あくまで真摯に真面目で優しげだった。
素直さの欠片すら無くしてしまったのだろうか?もう俺は。

「ところで、この部屋、禁煙……だよね?」
ああ、別に構いませんよ。灰皿取ってきますね。飲み物のお代わりも持ってくるからと、俺は部屋を後にする。
……逃げ出したい気分だったのは本当だ。
悔しさで涙が出そうになる。逃げる、何も言えない自分に。

そうして部屋に戻ろうとして、自分の部屋から漏れる会話が耳に入ってくる。

「そうくんっていい子っぽいね、うん、本当に優しそうだ」やめてくれ、俺のことなんて何も知らないくせに。
「でしょでしょ」めぐが言う、ねえ、その人、めぐの何なんだよ、いつも俺には内緒なのかい?
「うんうん、いそうでいないタイプだよね」しゅうちゃんが続く。君こそいないタイプだ。俺なんて所詮、十把一絡げの安っぽいどこにでもいるタイプだ。
「きっと、うまくいくさ」「そうだよね〜」一瞬、血の気が引く。何を言ってるんだ?
「やめてよ〜」否定するしゅうちゃん。そうだ、否定しなきゃいけないよ。
だって俺は……君じゃなくって、ほんとに。でも……。
溜め息が漏れた。知っていた。ほんとは薄々だけど知っていた。重々感じていた。男に免疫の無いようなしゅうちゃん。
俺を見る目の暖かさ。何気ない会話の節々に溢れる優しさと言う名の感情。
どう引き算しても、何も無いとは感じてなかった。
でも、たぶんそれは、恋とか愛とかじゃあなくって。むしろ、ただの憧れみたいなものだろう。
淡い、淡い憧れみたいなものだろう。何より、しゅうちゃんは俺を、ほんとの俺を知らなさ過ぎる。

そうして、部屋の前でもう一度、溜め息を漏らす。
めぐ、そういう事なのか?俺にしゅうちゃんとくっ付けようと、そう考えていたのかい?
そうして、めぐ自身はその男と……。

話題が移った、さっきの話題の中に飛び込む勇気なんて俺にあるはずも無い。
また変な話題になる前に、さっさと部屋に入る事にした。
まず灰皿を置く、普段、俺は部屋の中でタバコは吸わない。
部屋に匂いが染み付くのが嫌なのだ。それだけの理由。当然、部屋に普段灰皿なんておいてない。
400: NTRタト思タラNTテタ 2007/08/17(金) 06:14:16 ID:/Z8EEVQK(8/10)調 AAS
飲み物を配り、横のしゅうちゃんに話しかける。
めぐを、真っ直ぐ見る事すら出来なかった。

灰皿にすっと手が伸びてくる、……信じられないものを見た、めぐの手だった、いやそれだけだったら驚かない。
タバコを一本手にしためぐの手だった。
手にしたタバコの銘柄はセブンスター。
俺の吸うタバコと同じだった。
横の男も懐からタバコを取り出す、予想通りのセブンスター。
ああ、そっか、やっぱりそうなんだね。
悲しくもあったが、怒りみたいな気持ちもあった。
仲良くタバコ?ふざけるな!めぐにタバコなんて吸わせてるんじゃねえ!
てめえがとめろよ!俺が!俺は!俺はもう、そんな言葉を口にするなんて、
したくっても、したくっても出来ねえんだ!言える立場じゃねえんだ!

悲しくなる、それでも平然と会話を楽しむ風な俺がいる。

もう、さっさと時間が経って欲しかった、のを憶えている。

そろそろお暇しますって感じで二人が立ち上がる。
しゅうちゃんとめぐじゃなくって、めぐと男。
男は車でここまでめぐを送って来たと言っていた。
今から車で送ってもらうとめぐが言う。
時計にそっと目をやると、示す時間は午後9時半。
いい時間だろう。家に帰るにも、恋人と二人で過ごすにも……。

これくらいの時間から。一年で俺が覚えた事。思い出す。めぐが……。きっとこれから。胸をぎゅっと握る潰される様な感覚と必死で戦う。

後で送ってもらいなよ、とめぐがしゅうちゃんに言う。
そうだね、酔ったままだと危ないよ、と男が言う。
しゅうちゃん、少し顔が赤い。確かに少し酔いを醒ましたほうが良さそうだ。
真面目な子なのに、俺達に少し引っ張られてしまったのだろう、こちらで気をつけてあげなきゃな。と普段なら考えただろう。
でも、俺はその時、自分の感情のコントロールに精一杯で、余裕なんて無くしてしまっていて。

見送った後、少しだけしゅうちゃんと話をした。いつもみたいに盛り上がれない、盛り上がらない。
心の中は、あの二人のことでもう一杯だった。嫉妬で一杯だった。『男の嫉妬はみっともない』のお手本みたいだった。
まだ、未練が一杯で、それでも踏み出すのが怖くって怖くってしょうがなくって、もうあんな思いはしたくなくって。
苦しくって苦しくって、悲しくって悲しくって感情の吐き出し方すら分からなくって。

そうして、俺は、酷い人間になる。

出し方の分からない感情を怒りに変えて、目の前のより卑下な存在にぶつけようとする。
目の前の、女子高の話題に出てくる男でしか、実際の男になんて全く慣れてない、
知り合ったばかりの親友の幼馴染に、淡い憧れを胸に抱いているような童顔な女の子にやり場の無い感情を持っていこうとする。

「だいじょうぶ?真っ赤な顔してるよ。」俺の問いかけに自分で鏡を覗き込むしゅうちゃん。
「いっそ、泊まっていく?」
401: NTRタト思タラNTテタ 2007/08/17(金) 06:20:41 ID:/Z8EEVQK(9/10)調 AAS
部屋の中の時間が止まったような、部屋の中の空気が一瞬で凍りついたような、そんな瞬間。

「この部屋、俺以外がいても気づかれないよ?」

今までもオヤジが言えばセクハラな言葉を口にした事は何度かある。
でもそれはきっと冗談だって、俺のしゅうちゃんを見る目が、俺が昔のめぐを見る目と同じだったからこそ、
それが冗談だってしっかり伝わっていて。

でもこの時の俺の目は、きっと『男の目』になっていたに違いない。
メッシュのアウター、花の刺繍の白いブラウス。それを盛り上げる、ひと際大きな胸。
膝丈のバーバリチェックのスカート。しっかり括れたウエスト。
「や、あ、その…」口ごもってしまうしゅうちゃん。俯いてしまった。
「あ、あたし、あ、そ、そん…」そんなつもりじゃないのは知ってるよ。

「もう子供って年じゃないでしょ」
殴ってやりたい。もしもタイムマシンがあって、一度だけ使えるなら、この時の俺を殴ってやりたい。
この言葉がどれほど酷いか、分かっていて使っている。
黙り込むしゅうちゃん。
俯いたまま、表情を見て取れない。

そうして、羽織っていたメッシュのアウターに手を伸ばしかけた、その時。
「なんてね?」「無理だよ、しゅうちゃんには」わざと『には』を強調して言う。
憧れの存在に面と向かって言われて、これほど内面を抉られる言葉はあまり無いだろう。内面だけを狙って抉る言葉は少ないだろう。

悲しくも、悔しくもあったのだろう、しゅうちゃんが唇を噛んだ。
と思った瞬間、手早く、荒々しく、アウターを脱ぎ始める。
焦って、しゅうちゃんの手を掴んで止める!自分を安売りすんな!なんて言えもしない。
手も出せないくせに一丁前の事を言ってるのは、俺自身のほうだ。
そんな度胸も、めぐの友達に手を出す度胸なんて、ほんとは無いくせに、なんて卑怯な。

一瞬でとてつもない自己嫌悪に襲われる。余計に自分が惨めに思えてしまう。
手を離すと「ごめん」としか言えない俺が居て。

「悪かった、ひどい冗談だった。ごめん、酔いすぎてる俺。この部屋、好きに使ってくれていいから……」
やっとのことでそれだけ言うと、部屋を飛び出すように出て行った。
そうして居間に逃げていく俺、ソファにごろんと寝転ぶ、一人になりたい。
もう何も考えたくない。
めぐ、なんでだよ……。俺の事しか考えない俺。
思考の迷路、暗闇、答えなんて見つからない。
俺は本当に。彼女の別の存在。一度見捨てた、振り切った。今更。彼女にはもう。でも俺と居たら嬉しそう。
ぐるぐる思考が巡る、そんな中で、目を閉じ、俺は暗い居間でだんだんとまどろんでいった。

――遠くでドアが開き、閉まる音が聞こえたような気がした。

あの時、いっそ飲み物を取りにいくときにめぐを誘い、問い詰めれば良かった。
こんなに嫉妬するくらいに未練がまだあったのなら、いっそもう一度くらい告白しても良かった。
しゅうちゃんに八つ当たりなんてしちゃいけなかった。
いっそ、まだ俺が力ずくでしゅうちゃんを奪ってしまった方が、まだましだったかもしれない。
例え、それでどんなに俺が非難されようとも。

どうして、頭が回らなかったのだろう。
どうして、無理してでも送ってあげなかったのだろう。
どうして、ドアの音に反応出来なかったのだろう。
どうして、暗い夜道をしゅうちゃん一人で――――帰してしまったのだろうか!

それはきっと、一生悔やみ続けなければいけない出来事。あの夜の出来事。
402: NTRタト思タラNTテタ 2007/08/17(金) 06:23:42 ID:/Z8EEVQK(10/10)調 AAS
では、今朝はここまでです。
なるべく早く完結するようにしますので、待ってくださっている方、すみません…。
403: 2007/08/17(金) 17:07:51 ID:Zj39FC68(1)調 AAS
今帰ってきた
纏めて読みたいので終わるまで我慢
404: 2007/08/17(金) 22:35:45 ID:DU9/FPPS(1)調 AAS
なかなか凄い展開ですな。
純愛話では得られない、NTR特有のドキドキ感が堪らんす(;´Д`)
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