[過去ログ] 副島隆彦を語るスレ 32 (997レス)
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(1): 2010/03/23(火) 21:11:49 AAS
アメリカでは、学問(サイエンス)というのは、「自分の打ち立てた仮説(理論)を、実際の、現実の社会の中でみずから、
ポリシーメイカー(政策立案実行者)として実験してみて、その結果を冷酷に検査すること」なのである。
これを、positivism (人為的実験証明主義とでも訳すか)と言う。このポジティビズムを、「実証主義」などと、訳して、
分かった気になるな。この世で、実証できるのは、自然学問(代表、物理学)系の実験だけだ。これは厳密に同じ条件で
誰がやってみても同じ結果になるものだから、これは本当に学問(サイエンス)なのだ。
ところが、人間社会を対象にする学問、すなわち、ソシアル・サイエンス(私は、社会学者という訳語が嫌いだ)は、本当に
サイエンスとして成立しているか、ものすごく、今でも怪しいのだ。なぜなら、現実の人間社会を使って実験証明(ポジティ
ビズム)するというようなことは、できないからだ。ソシアル・サイエンスとは、それでも、一応、次のようなものだ。
人間社会を刺し貫く諸法則を発見すること。かつそれは、個々の人為や願望から独立した客観であり、同一条件でなら、
世界中どこにでも存在するものでなければならない。そしてそれらを、冷酷に記述することである。
だから、これは、文学即ち、=下等学問=夢の世界との混合=人文(じんぶん)=今の北朝鮮の人間たちと同じ
=カルトの世界=幼児の並みの人々=なのに自分を知識人だと勘違いしている日本の文芸愛好的読書人階級。
これらの、一切を排除したものの考え方のことである。ところが、このソシアル・サイエンス(政治学、経済学、社会学、
サイコロジーの4つ)がアメリカでも、1980年代に、どうも、うまく行かない、ということが、判明し始めて、それで、
世界的に困った事になったのである。アメリカ行動科学(ビヘイビアラル・サイエンス)という、壮大な学問体系は、
50年代にアメリカで起こり、そして80年代には崩れ去ったのだ。

副島隆彦「属国日本論を超えて」P37〜38
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(1): 2010/03/23(火) 21:13:36 AAS
そして、真に驚くべきは、日本の保守派の責任ある立場の人々の政治家までもが、このアメリカの
リベラル勢力の仮面をかぶったニューディーラー=グローバリストたちに、自分たち自身が戦後
ずっと育てられてきたのだという大きな事実を知らないことである。
(中略)
日本の保守派までもがなぜ、戦後、半世紀の間、アメリカのリベラル勢力に育てられなければ
ならなかったのか?ここに戦後半世紀の最大の謎がある。そして、このことが日本の最大の弱点で
ある。「どうして日本の保守が、アメリカのリベラルに育てられなければならなかったのか」と
いう謎に答えようとして、私はこの本を書いている。
(中略)
日本国内のリベラル勢力はどうせ責任感のない人だからほっておくしかない。私自身が、学生時代
からずっと反体制急進リベラル派だったから、自分の愚かだったことを含めてこのように書く。
このように書いて少しもためらわない。日本の戦後左翼やリベラル派をつくって育てたのも
マッカーサー進駐軍以来のアメリカの民主党系の連中である。ところが、日本の保守勢力を見守って、
育ててきたのもニューディーラー=初期グローバリストなのである。だから、現在、自民党と社民党
(社会党)の野合政権という奇妙な政権が続いているのだ。お願いだから、日本のリーダーたちは、
アメリカの共和党の本物の保守派の人々ともつきあってほしい。彼らから本物の保守思想とは
どんなものなのかを真剣に聞きだしてほしい。それが、ヨーロッパ近代政治思想の各流派
(ロッキアン・バーキアン・ ベンサマイト)の対立にまで行き着く事を勉強してほしい。
副島隆彦「日本の危機の本質」
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