[過去ログ] アニメキャラ・バトルロワイアル2nd 作品投下スレ9 (454レス)
1-

このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
次スレ検索 歴削→次スレ 栞削→次スレ 過去ログメニュー
322: 2007/12/02(日) 10:41:33 ID:0lSVs2mw(1)調 AAS
何もやっとらんよ
自称2ch派さんがぐちぐち文句垂れ流してるだけ
323: 2007/12/02(日) 14:52:21 ID:/7v/e0yU(1)調 AAS
としたらばさんがほざいてます
324: 読子達がみてる  ◆UCRiZtpozI 2007/12/02(日) 17:02:48 ID:lsYZ3mKS(1/11)調 AAS
「だからその紙を置け、紙を」

スパイク・スピーゲルは温泉に入りながら微妙に命の危機を感じていた。
目の前には紙を構えた読子・リードマンがおり、その紙がなぜかは不明であるが鋭利な刃物となることを知っていたからである。
混浴だからと言って一緒に入ったのが問題であったらしい。
とはいえ、リードマンの裸などに興味はない。

「水着着てるんだから、見られて困るようなモンはないだろ」

それにリードマンは混浴だということを事前に知っていたため何処かから調達した水着を着ていたのだ。
これでは裸を見られるも何もあったものではない。それを知っていたが故に自分は混浴の温泉に入っているのだ。
流石に、裸婦のいる浴場に突入して紙手裏剣や風呂桶が飛んでこないことを予測できないわけがない。

「……むぅ」

読子は膨れっ面で紙や本を入れている風呂桶を持って湯から上がり、

「俺も上がるか」

スパイクも重い腰を上げ後に続く。
H2Oという空間からスパイクの裸体が介抱され、周囲に晒される。
手ぬぐいという邪魔なものなど一切身に着けてはいない。
正真正銘の丸裸である。
その体は180を超える長身を誇り、日々欠かさなかった普段の鍛錬で引き締まった筋肉は女性を魅了するに相応しい。
引き締まった筋肉、幾つにも割れた腹筋、無駄な贅肉が付かない肉体。
どれを取っても男が憧れるのも無理はないと言うべき姿である。
だがこの場に唯一存在する女性にはまったく魅了の効果を発揮せず、
逆に背中を向きスパイクの方を見もせずに顔を背けさせる効果しか持たなかった。

「スパイクさんには恥じらいが足りません」
「わりぃ、貧乏なんだ」

スパイクの方に振り向こうともしない読子の非難に、彼は至極あっさりとした冗談を返した。


325: 読子達がみてる  ◆UCRiZtpozI 2007/12/02(日) 17:04:30 ID:lsYZ3mKS(2/11)調 AAS
「なあ、機嫌直そうぜ」

体を拭き服を着たスパイクと読子は廊下を歩いていた。
だが読子の機嫌は斜め右下に進んでいた。
30というおばさん呼ばわりされても不思議ではない年齢の彼女とて、スパイクの無神経ぶりには御立腹なのであった。

「俺が悪かったからさぁ」

図太い神経を持つスパイクでも流石に調子に乗りすぎたと考え、
なんとか機嫌を直してもらおうと浴場を出てから何度か謝罪の言葉を紡ぐがいっこうに効果は上がらない。
読子がスパイクの先を歩いているため彼に彼女の表情など窺えないが、背中越しからでも考えていることが理解できる。
ああ、流石のこいつでも怒るんだ。と。
数時間ほどの付き合いで流石も何もあったものでは無いが、
これまでの行動からスパイクはリードマンのことをあまり怒らない人種の人間だと判断していた。

「もういいッ!! 全員黙れッッ!!!!」

そんな二人が廊下を当ても無く歩いているときだった。玄関先から聞こえた若い青年の声が耳朶を振るわせたのは。
スパイクと読子はお互い顔を見合わせ疑問符を浮かべる。
いったい何が起こっているのか?
二人は無言で小走りに廊下を歩き、曲がれば何かが起こっているであろう場所の手前で立ち止まり壁に隠れながら玄関の様子を窺う。

「突然だが、ここはゼロを筆頭とする、反螺旋王組織『黒の騎士団』の指揮下に置かれる!
 以降は、そこに居られるゼロが全ての指揮を取る! 異論は認められない!!」

玄関では複数の人間と猫達がいた。
先ほどまで共に行動していたはやて達である。
他にも見知らぬ学生達にどこぞのヒーロのコスプレにメカメカしい猫、と奇人変人のオンパレードである。
いったい何をしているのか?
スパイクは読子と共に様子を窺うことにした。自分でも知らず知らずの内に銃を握り締めながら。
だがスパイクが予想していたような血なまぐさい展開は起こってはいなかった。
ただ青年が声を張り上げ演説をし、全員の注目を集めているだけであった。
326: 読子達がみてる  ◆UCRiZtpozI 2007/12/02(日) 17:05:55 ID:lsYZ3mKS(3/11)調 AAS
ただ青年が声を張り上げ演説をし、全員の注目を集めているだけであった。
しかも内容は非常におざなりなものと言わざるえない。目的だけ駆け足で言っているだけだ。
あれならば、まだビシャスの方が口が達者だ。案の定、八神達からは非難の声が聞こえる。
だがたった一声で、非難の声が突然止まる。こちらに背を向け全員の注目を集めている青年の一言で。

「やって欲しいことはこれだけだ。 エリア中心部に行き、他の参加者に接触し、使えそうならば我々の仲間に誘う。
 我々に害を為すようなら排除する。それだけだ。頼む。協力してくれ」

青年がそう言い放った瞬間、その場にいたほぼ半数の者達が同意する。
そのまま八神達は屋外へと出て行ってしまった。なぜか倒れた青年を無視して。

「……なんだぁ?」

スパイクには何が起こっているのか理解できない。声を掛けるという発想すら思いつけないほどに奇妙な状況であった。
そんな彼の側でただじっと目の前の光景を見つめる人物がいた。読子・リードマンである。
彼女はただ黙ってことの成り行きを考えながら、一人思案に暮れていた。
いったい何が起こっているのか?
読子はそう思わざるおえなかった。青年が八神達に一方的に早口で正論を捲し立て、八神達があっさりと要求を受け入れた。
言葉にすれば至極単純なその光景を普段は流されやすい読子ですら違和感を感じずにはいられない。
なぜならば八神達はルルーシュの言葉に対して、かなり否定的な言葉と困惑や呆れたといった感情を投げかけており
とても笑顔で承知するとは全くと言っていいほど予想できなかったからだ。
元々八神は北に行くらしいということを聞いてはいたがそれにしても不自然だ。
パンツも穿かずにどこに行こうというのか?
そう、パンツである。読子は八神はやてと再会した際に、彼女がパンツを穿いていなかったことを見抜いていたのだ。
読子はどういった事情かは不明ではあったが、初対面の時には存在していなかった気恥ずかしさを八神から感じ
座る際や立ち上がる際に下半身を気にするしぐさから、何を気にしているかを考えすぐにパンツを穿いてないという答えに行き着いた。
30という人生経験を経た彼女にとっては辿り着くのが難しい問題ではなかったのだ。
温泉に入ったのも、流石に男性だらけの室内でパンツを取りに行くという行動すら気恥ずかしさを覚えるであろうことを察し、
スパイクが付いてきたのは予想外ではあったが入浴という建前を利用し脱衣所に潜入したからなのだ。
たかがパンツと言って馬鹿にしてはいけない。パンツを穿かなかった故に死んでしまった女性も世に存在していたと伝えられる事件があった。
そう、日本の都市災害史に残る大火災の一つであるかつて1932年12月16日に起こった
クリスマスイルミネーションを出火原因とする火災により14名の死者を出す日本初の高層建築物火災となった白木屋火事のことだ。
当時の女子従業員は和服で、下着をつけていなかったため、裾の乱れを気にしてロープによって救助されることを躊躇した者が多く、
犠牲者を増やしたといわれている。この説は井上章一により否定されてはいるが、神保町の青空の下でドラム缶風呂に入り茹で死に一歩手前まで追い詰められ
タオル1枚すら持たない状況で人目を気にしながらほぼ裸で脱出する破目になり、死ぬほど恥ずかしい思いをしたことがある読子としては、
白木屋火事に巻き込まれた女性店員は死と恥ずかしさの境で本当に生きるか死ぬかの瀬戸際だったのであろうと感じることができる。
そんな読子にとって女性としてパンツを穿きもせずに行動を始めることが信じられなかった。
327: 読子達がみてる  ◆UCRiZtpozI 2007/12/02(日) 17:07:32 ID:lsYZ3mKS(4/11)調 AAS
そして読子の見立てでは、八神はやてからは今だパンツ穿いてないオーラが漂っている。
何をするにもどこに行くにも、まずはパンツのはずだ。
数秒で簡単にこの施設でパンツを見つけることは可能であり、現に自分のコートのポケットには脱衣所から拝借した予備のパンツがある。
「ちょっとお花を摘んできます」などと言って出立する前に男性達から離れれば、この施設で見つけることができるのだ。
故に読子には八神はやてがパンツを探さないで外に行くとは考え難かった。
それにベースキャンプである温泉施設を別グループにあっさり譲り渡すのもおかしい。
先ほどの話の内容から、別グループは同じ反ロージェノムではあるらしいがお互いに面識はないようだ。
しかも、完成するまでは梃子でも動く気がないと言っていたマタタビと名乗る喋る猫までどこかに行ってしまった。
これでは蛻のからと言ってもいい。それに自分達を放っておくのも気に掛かる。
スーパーマンの敵役として出てきそうなあやしい仮装男達を、ロージェノム派の人間と自分達が勘違いしてしまう危険もあるのだ。
故に、はやて達三人が温泉をなんの準備も挨拶もなく早急に後にするということを読子はおかしいと考える。
自分から外に行く理由があったとしてもすぐに出て行くとは思えなかった。ならば、八神達はなぜ外に出て行ったのか?
少なくとも自分の意思で出て行ったようには見えず、まるで意識を操られたために温泉施設から退去させられたようにしかみえない。
それはどういったことを指すのか?
極めて簡単に答えを出すのならば催眠術である。催眠術により意識を操られたために八神達は外に追いやられたのだ。
催眠術、それは一般的には意識を操る術であるために特殊な力と思われがちであるが少し違う。
誰でも扱えるわけではないが、素人でも誰かに弱い催眠術を掛けることは結して不可能ではない。
例として歴史上で催眠術を使える偉人をあげるのならばアドルフ・ヒトラーが有名であろう。
彼は集団催眠を用いて民衆を煽り、軍に狂気の殺戮を行わせるに至ったのだ。
なにより、催眠術の証明としてマタタビの仲間と思しきドラえもんよろしくな猫型ロボットには効果があるようには思えない。
生物には掛かると思える催眠術がロボットに掛かる訳が無い。
しかもルルーシュという名の青年は、ヒトラーが演説を敢て遅らせ民衆の意識を自分に集めるという催眠術を掛ける側にとって
重要な行動をなぞるかのように全員を自身に注目させていた。
故にあの青年が催眠術をマスターしており、八神達を操ったとしても不思議ではない。
しかし、あの青年が催眠術を使えると仮定したからといって、幾つもの疑問がいまだ存在する。

一つ目は青年が、如何にして無手で催眠術を掛けたのか?
二つ目は催眠術を本当に掛けられる状況であったのか?
三つ目はなぜ自分やスパイクが掛かっていないのか?
四つ目は本当に催眠術なのか?

一つ目の疑問は、催眠術を掛けたと思われる青年がデイパッグを背負っていたものの、両腕を体の横にしてきつく握り締めていた状態では
催眠術を掛けるための動作をとれないことだ。通常、催眠術を掛ける際にはライターの火やライトの灯を使うことで
相手を誘導しトランス状態に陥れなければいけない。だが読子の見立てでは、青年はトランス状態に移行したと思われる間や
相手をトランス状態に落す前振りすら無く催眠術を成功させたことになる。
二つ目の疑問は、あの場が八神達を催眠術に掛ける場であったかということだ。
突然の青年の主張により、それなりに騒がしい状況であったあの場ではトランス状態に移行する間がなく失敗する可能性の方が高い。
三つ目の疑問は催眠術が音声や臭いで掛けるものである場合は自分達も掛かっていなければならないことだ。
たいした距離が離れているわけでもない以上は自分達も掛かっていなければおかしいが、
読子がスパイクを観察してみても彼が外にいく前兆すら見つけられない。
四つ目の疑問はは以上の理由や別の理由により、催眠術が八神達に掛かっておらずに自分の意思で出ていったということだ。
多少の不自然さも現実に起こっていることならば納得するしかない。普通の人間ならばそう考える。
だが読子・リードマンは普通の人間とは違う。彼女は異能力を持ち、なおかつ殺人舞台における参加者一の読書量を誇るエージェントなのだ。
328: 読子達がみてる  ◆UCRiZtpozI 2007/12/02(日) 17:08:48 ID:lsYZ3mKS(5/11)調 AAS
その彼女の知識と経験が彼女自身に囁く。
あの少年は催眠術を特殊能力にまで昇華した力を持つのだと。その力を持って八神はやて達を操っているのだと。
おそらく何かを見せられたために洗脳の異能が発動してしまったのだ。
なぜかゼロや少女には効かないかは読子にとっては不明ではあったが、彼女の考えでは問題ない。
特殊能力を使用するのに、それぞれ条件やデメリットというべきものが存在することが事実であることを知っていたからだ。
例としては、紙使いは紙が無ければ能力を使用できず、透過能力者は水中では無力であることなどだ。
故に少女と仮面の男に青年の力が通用しないのは、何らかの条件を満たしているためと予想が付く。
逆に青年が意図的に外したことも考えられるが、その場合は仮面の男と少女が青年とグルということでしかない。
仮面の男は表情が隠れているため何を考えているかは不明であるが、少女の方は青年が能力を使った際に全く動じていなかった。
それは少女が青年の力を理解していたが故のことだ。青年の能力を知らな素振りを見せてはいたが、
唯一効果が発揮されなかった機械猫がいたために知らぬ振りをしているだけだ。
知らないならば、簡単に物事が進んだことに疑いを持つはずなのだ。
故に仮面の男を始めとした三人は、青年の力を始めから使用するつもりで八神はやて達に接触したと読子は判断する。
そう始めからだ。八神はやてがあの場で放送を行っため彼らは彼女の存在を知り、迷いながらも立ち上がろうとした彼女を利用するつもりで近づいたのだ。
おそらくあの放送を聞き彼らはこう思ったはずだ、あの女と仲間達は対ロージェノムの弾除けがわりになると、
面倒なことや危険なことは彼女達に任せてしまえばいい、と。
なんと卑劣なのか。人を操り、弾除け代わりにするなど許せない。まるで以前戦った冷徹な策士一休だ。

読子はかつての戦いを思い出す。

偉人軍団の策士一休宗純。人類殲滅という策の為なら仲間や恋人ですら切り捨てる男だ。
彼によって死んでいった者達は数知れず、策が終わり用済みだからといってシャレコウベの付いた杖を三蔵法師の首に突き刺し、
彼の恋人であったやさしいナンシー・幕張をまるでゴミでも捨てるかのようにあっさり裏切ったのだ。
あの頃の憤りが自身の心の中に灯る。絶対に阻止しなければ。
読子はそう心に決め、手を握り締め黒の騎士団への怒りに燃える。
だが実際のところは、たまたま糸色望達が温泉に来ただけであり、カレンは既にギアス使用済みによる制限で
糸色望はゼロの仮面という透過率の悪い物で視界を遮ることによってルルーシュのギアスを防ぎ、
糸色望とカレンはルルーシュの暴走に巻き込まれただけであるが、怒りに駆られる読子にはそのことに気づけない。
許せずにエージェントとしての思考をさらに推し進め、どう物事を進めていくかを読子は考える。
本来ならば説得から始めたいところであるが、八神達のことも気に掛かり洗脳という能力を相手が持つ以上は
最初から力づくの対応をした方がいいだろう。
洗脳する能力者は背後からみたために今一能力の発動条件を特定し難いが八神達の視線から判断するに、胸より上を見なければおそらく大丈夫だ。
奇襲を仕掛け速攻で相手の体を紙で包み込んでしまえばいい。
読子はそう判断し、スパイクと共に一時的にこの場を離れることにした。
329: 読子達がみてる  ◆UCRiZtpozI 2007/12/02(日) 17:10:05 ID:lsYZ3mKS(6/11)調 AAS
「スパイクさん、ちょっとこちらへ」

読子は彼の腕を掴み、以外な力を発揮してその場から移動する。

「おい、痛いって……」
「静かにお願いします」
「どこに連れて……」
「黙っていて下さい」

スパイクは言葉を紡ごうとは思ったが、読子から発せられる何かに押しとどめられ黙ってしまう。
リードマンからは先ほどまで発せられていた朗らかな空気は消え去っており、
逆に自分のようなカウボーイたちが発する硝煙の臭いに似た何かに取って代わっていた。
リードマンは真剣な表情でそんな気配を纏いながら、自分を手近な部屋へと連れて行く。

「スパイクさん、たぶん非常に厄介なことになっていると思います」

部屋の扉を閉めると、開口一番に何を言おうとしているのか分からないことを言い放つ。
何が厄介なのか、この女の一言ではまったく分からない。

「いや、いきなり厄介なことになったと言われても……」
「あの男の子は特殊能力を持っているんですよ」
「ハァ?」
「だから、相手の行動を操る類の能力を持っているんですよ。一般には催眠術と呼ばれるようなものを」

リードマンの答えは予想を遥かに超えた珍解答であった。
とりあえず黄色い救急車を呼んで、病院に連れて行くのが一番だろう。

「いいかリードマン。温泉に入ったからといって脳までふやけるのは人間としてどうかしているぞ」
「ふざけないで下さいスパイクさん」
「ふざけているのはお前だろうが」
「スパイクさんも見たはずです、いきなり八神さん達の行動が変化したのを。あれは彼の仕業です」
「……たまには人間変わったことをしたくなるもんさ」
「それでもおかしすぎます。温泉に入っていた私達を放っておいてどこかに行くものでしょうか?」
 あんなに不満そうな声を上げていましたし」
「そりゃあ……」

そこで言いよどむ。たしかにリードマンの言うとおり、あっさり自分達を放って一言もなしにどこかに行くのは妙である。
330: 読子達がみてる  ◆UCRiZtpozI 2007/12/02(日) 17:11:23 ID:lsYZ3mKS(7/11)調 AAS
猫と男の方は我が強く人の言うことを簡単に聞くとは思えず、はやての方も何か一声ぐらいは掛けそうな性格だ。
それに、八神はやてはたしか自分が風呂に入る前にリードマンに鞄を返したいなどと言っており、
その時にはリードマンが風呂に入っていたために、上がってから返すつもりだったはずだ。
あの少年が青臭い正論を吐いたからと言って、彼の言葉を第一目標にするのはおかしい。
そうするにしても、相談の一つぐらいあっても良さそうなものなのだ。
しかし、人を操る超能力をあの少年が持っているなどと言われ簡単に信じるのは馬鹿がやることだ。

「いや、エスパーじゃあるまいし。そんな馬鹿な……」

そこまで言って、言葉が詰まる。
目の前の女も同じ特殊能力を持った人間のはずなのだ。紙を操る能力がなんらかの嘘やトリックならばこの女も紛い物なのだろう。
だがそうとは感じれず、以前に不死身であった少年と遭遇し、先ほども喋る猫などに遭遇した身では異能という力を嘘とは思えなかった。

「私だって紙使いなんですよ。あの少年が異能を持っていたからといって不思議じゃありません」
「つうてもなぁ。俺やお前、それにコスプレと嬢ちゃんは別に操られてるとは思えないんだが?」
「おそらく何らかの条件があるんでしょう」
「条件?」
「目下の所検討中です。でもおそらくは何かを見せることで操るんだと思います」
「いや、条件が違うだろう。コスプレその他一も小僧の視界に入っていたはずだ」
「仲間に掛からないように意識的に外したか、掛からないための別の手段を用いたと考えられます」

スパイクの疑問に読子はあっさりと答える。

「条件のことですが、いくつかは思い浮かびますが全て推測の段階までで確かなことは言えません。
 何か知っているはずの彼らに聞くのが一番早いのではないんでしょうか?」
「そりゃあまあ、たしかに」

ここまで会話しスパイクは嫌な予感がした。会話をしている間にリードマンが上目遣いに自分の瞳を覗き込んでいる。
なんとなくではあるが、この女が妙なことを自分に頼もうとする気がしてならない。

「スパイクさんに頼みごとがあります」

ほら当った。
スパイクはそう胸中で漏らす。おそらくはリードマンは自分になんとかしてもらうように頼むつもりだ。
誰が聞くものか。ただ働きは嫌いなのだ。

「八神さん達のサポートをお願いしたいんです」

だが読子の言葉はスパイクの想像を少し外れたものだった。
言われたスパイクは一瞬呆気に取られる。

「……へ?」

サポートってなんですか、リードマンさん?
スパイクは読子の言葉の意味が分からずに僅かに困惑する。
だが読子はそんなことに気付けずに先を続ける。

「八神さん達の行動がおかしくなった時に、ルルーシュさんは真中に行って仲間を集めるように、でも邪魔したら排除しろって言いました。
 これでは八神さん達やこれから接触する人たちが危険に陥る可能性が高いと思うんです」
「……それで俺にどうしろと?」
「スパイクさんは八神さん達に付いていって、接触する人たちに事情を説明してもらうんです。
 八神さん達と会話してもらっても構いません。邪魔だと思われなければ何をしてもらっても。
 そうやって効果が途切れるまで適当にやってほしいんです」

適当に邪魔と思われないようにはやてたちの邪魔をしろ。
そう言われても正直困る。ただ働きの限度を超えている。
催眠術師を抑えるのがよっぽど楽だ。
331: 読子達がみてる  ◆UCRiZtpozI 2007/12/02(日) 17:12:05 ID:lsYZ3mKS(8/11)調 AAS
「……で、お前はどうするんだよ?」

自分に厄介なことを押し付けた女はいったい如何するのか?
楽なことをするようならば怒鳴りつけてやろう。

「ルルーシュさん達を説得してあの能力を使わせるのを止めて貰います」

が、読子の提案はスパイクの考えたものと真逆であった。
スパイクは呆れる。いくら何でも無茶がすぎる。人を操る能力を持つ人間を相手に目の前の女では如何こうされるのがオチだ。

「説得って、無理だろう。話している間に操られて終わりだろうが」

スパイクは止める。だが読子の意思は固い。

「……じゃあ、やっぱり力ずくで」
「まてまてまて、余計に駄目だろうが。自殺しろって言われて終わりだろ」
「大丈夫です。私の考えが正しければ、上半身から上を見なければなんとかなります」
「目でも瞑るのか? それ以前の問題としてフルボコだろうが。銃もあるしよぉ」

当然の如く、スパイクは突っ込みを入れる。
赤い髪の女学生が持っていたのは、相棒の使っている物と同じ銃だ。リードマンが銃相手に如何こうできる姿を想像できない。
紙如きを操れるだけでは、数の不利も、銃の脅威も退けられるはずがない。
スパイクの認識ではそうでしかなかった。だが読子としてはそうではなかった。

「大丈夫ですスパイクさん。私、こう見えてもちょっと強いんですよ」
「……………………」

スパイクは無言で愚かな言をほざく読子の頭に右手を翳す。

「はい?」

そのままスパイクの右手は呆ける読子の頭にチョップを打った。

「いひゃい?」

奇妙な鳴き声を上げ読子は崩れ落ちる。

「よわ」
「いきなり何をするんですか、スパイクさん!?」

崩れ落ちた彼女は、すぐさま起き上がりスパイクの呟きに非難を浴びせる。

「あのなぁ、そんなんで力技も何もあったもんじゃないんだろうが」
「……私、本番じゃないと実力が発揮できないんですぅ……」

スパイクは読子の戯言を聞き流しつつ、彼女の眼鏡を見つめ、溜息をついた。
厄介ごともただ働きもは嫌いではあるが、どうやら自分がなんとかしなければいけないらしい。
せめて、はやて達に恩を売って不良債権の回収ぐらいはしたいが、ロージェノムの圧政がある状況では無理だろう。たぶん。
このまま状況に流されたとしても、悪い方向に転がるだけだ。
332: 読子達がみてる  ◆UCRiZtpozI 2007/12/02(日) 17:13:44 ID:lsYZ3mKS(9/11)調 AAS
「もういい、俺が何とかするから付いて来い」

部屋を出て廊下に立ち、辺りを見回す。

「はい?」
「だから俺が何とかする。タカ派の黒の騎士団をボコって、催眠術みたいな強行路線を取らせないようにしてから八神達に合流。
 八神達に掛けられた催眠術が解けるまで尻拭いをして、解けたらロージェノムの圧政を民衆が打ち倒すのを黙って見守る。
 これでいいだろ、たぶん」

半場口から出任せであるが、背中越しにリードマンにこれからの一様の行動方針を伝える。
もちろん全部達成するつもりもない。悪魔で適当な行動方針だ。
正直に言えば超能力大戦などから抜け出し、とっととビバップ号のベッドで惰眠を貪りたい。
そう思いつつ適当な道へと足を運ぶ。

「あっはい。そうです、とりあえずそれでいいです」

慌ててリードマンが付いてくる足音が聞える。
背後に女の気配を感じながら考える。さて、あの三人をどう探そうか?
見つからなければ、放っておいてはやて達の方に行こうか?

「絶望した! あまりの本人置いてけぼりっぷりに絶望した!!」

廊下の向こうからゼロと名乗った男の声が聞えてくる。
どうやら探すまでもないらしい。



「絶望した! あまりの本人置いてけぼりっぷりに絶望した!!」
「どうしたんですかゼロ? いきなり大声を上げたりして」

カレン・シュタットフェルトとゼロの扮装をしている糸色望は、
突如意識を失ったルルーシュ・ランペルージを温泉施設の一室である和室へと運び込み、枕を敷きその上へと寝かせていた。
運ぶ際に、邪魔となったルルーシュのザックをゼロが持っているのは些細なことだ。

「どうしたもこうしたもありませんよ!! はやてさん達がどっかに行ったと思えばいきなりルルーシュさんが倒れて、
 しかも運ぶ手伝いまでさせられて。ええ、状況に流されるにしても程がありますよ!!」
「す、すいませんゼロ! あなたの御手を煩わしてしまって」

カレンはゼロに頭を垂れる。
人手がないとはいえ大事なリーダーの手を煩わせるなど、黒の騎士団失格だ。
本来ならば、ルルーシュを放ってでもでも有効な手段を取らなければいけないのだ。
それを自分の我侭でゼロの計画を無視することになるとは。猛省しなければ。

「え、え〜と……いや、別にカレンさんが悪いわけじゃありませんよ。悪いのはルルーシュさんですよ」

しかし、カレンの落ち込む理由を今一理解できていないゼロこと糸色望は慌てて取り繕う。
333: 読子達がみてる  ◆UCRiZtpozI 2007/12/02(日) 17:15:00 ID:lsYZ3mKS(10/11)調 AAS
「私を無視して、勝手に話を進めるルルーシュさんがいけないんですから」
「本当に申し訳ありません」

なんのフォローにもなっていないゼロの発言にカレンは再び深々と頭を垂れる。

「でも、ルルーシュのことを攻めないでください。あなたの負担を減らそうと思って代わりにやったことなんです。
 もう勝手なことをしないように、私が言い聞かせますから」

カレンの言葉に糸色望は何かを言おうとして、止めた。
これ以上迂闊な発言をしてゼロがカレンの前から失われる結果は、今はゼロを名乗る彼にとって望むものではない。

「……まあ、いいでしょう。私のすべきことを代わりに実行した功績に免じて不問にいたします」

そう言いながら右手の掌を突き出し、今だ何かを言おうとするカレンを押しとどめる。
糸色望は適当な所で話を終わらすことにしたのだ。

「ありがとうございます」

カレンはルルーシュに何の御咎めがないことにほっと安堵しつつ、今だ意識を失っている彼の顔を見つめる。
これ以上勝手な振る舞いをされると、本気で処罰されかれない。
黒の騎士団は弱者の味方であるが、自分勝手に行動する彼に対しゼロの堪忍袋は何時まで持つか分からないのだから。
カレンはルルーシュが目覚めれば文句を言ってやろうと思い、何気なく視線を彷徨わせる。
そして、その瞳がある室内のある一点で止まる。カレンの見つめる物は、鳥の巣箱を模した木製の古い時計であった。
その時計は放送まで数分しか無い事を指し示していた。ぼうっとして下手をすれば放送による情報を聞き逃してしまう。

「もうこんな時間。早く用意をしないと」
「え、用意って?」
「放送の用意です」

この放送は聞き逃すのは不味い。北が禁止エリア南は行き止まりの現状では東か西が設定されただけで移動方向が限られる。
その上でこの場所が禁止エリアにでもなれば、ルルーシュを担いで移動しなければいけない。最悪逃げられなくなる。
拠点にすると言ったこの場所が禁止エリアにならない保障はないのだ。次の放送は自分たちにとって死活問題となる。
せめて放送までに出立した彼らに残って貰えたのならば悩む必要はないのだが、ルルーシュの発言によって出て行ってしまった。
このことが対螺旋同盟にひびを入れることにならなければいいのだが。

「まったく、これだからブリタニア人は」

ついつい愚痴が出てしまう。だがこれ以上は考えない。
せっかくゼロの許しが出たのだ、目覚めてから後でたっぷりと言い聞かせればいい。

「何か言いましたカレンさん」
「いえ、何でもありませんゼロ」

そのやり取りの後にカレンとゼロは鞄の中から、それぞれ名簿と地図と筆記用具を畳の上に取り出し、放送に備える。
できる限り状況が好転することを信じながら、二人は時が訪れるのを待つ。
334: 読子達がみてる  ◆UCRiZtpozI 2007/12/02(日) 17:16:39 ID:lsYZ3mKS(11/11)調 AAS
【H-6/温泉施設/一日目/昼・放送数分前】

【スパイク・スピーゲル@カウボーイビバップ】
[状態]:健康
[装備]:デザートイーグル(残弾8/8、予備マガジン×2)
[道具]:支給品一式
[思考]
1:状況の把握。
2:はやて達が問題を起こさないようにサポートしに行く。
3:はやてに真相を問い質す。
4:読子と一緒に行動してやる。

【読子・リードマン@R.O.D(シリーズ)】
[状態]:健康
[装備]:○極○彦の小説、飛行石@天空の城ラピュタ
[道具]:パンツ
[思考]
1:状況の把握。
2:はやて達が問題を起こさないようにサポートしに行く。
3:はやてに協力したい。
4:適当なところで帰る。
5:はやてにパンツを届けたい。
※はやてがやろうとしていることを誤解しています。
335: 2007/12/02(日) 20:56:43 ID:86A9/OjN(1)調 AAS
ほい削除依頼ヨロ
336: 2007/12/02(日) 21:25:46 ID:zAvfk0l/(1)調 AAS
んだ
337: 2007/12/03(月) 00:14:39 ID:cclPutuu(1/8)調 AAS

338: ランチタイムの時間だよ 1/11  ◆AZWNjKqIBQ 2007/12/03(月) 00:15:11 ID:IOnR+U/A(1/11)調 AAS
「見てみろよ、ミリア! ここはお宝の山だぞっ!」
「夢の島だねっ! ドリームアイランドだねっ!」

雲ひとつない澄み渡った真っ青な空と、その頂上から燦々と降り注ぐ眩しい太陽。
その遥か足元。雑多で膨大なゴミが堆く積みあがったデコボコな地面の上を、一組のカップルが走り回っていた。
空に輝く太陽にも負けないような陽気を振りまいて、楽しそうに、とても楽しそうに――……。

「アイザックー……。こんなにもたくさん勝手に持ち出していいのかなー?」
「おいおいミリア〜、ここをどこだか忘れたのか? ここにあるのは全部捨てられた物なんだぜ」
「捨てられたなんて可哀相っ! もうここにある物は誰の物でもないんだね、アイザック!」
「……そうさ、ミリア。だから俺たちがこれからこいつらの面倒を見てやろうってんじゃないか」
「やさしいアイザック! これからはもうこの子たちも寂しくないんだねっ!」
「ああ。これからは俺が父となり、ミリアが母となり、この子たちは新しい人生を歩んでいくのさ」
「リサイクルだね〜、循環社会だね〜!」

ゴミ処分場という施設の中。分別することを諦められたゴミがただただ積まれているだけの場所でも、
アイザックとミリアはいつもの調子であった。
もう日も昇ったというのにアイザックは半裸のままで、ミリアの方は入り口を潜ったところで拾った安全メットを被り
アレンビーから借りたスコップ片手にした姿で、そのゴミ山の上を走り回り、時には何かを掘り出している。
螺旋王を探すという目的も半分忘れ、二人揃っていつもの通りに、子供の様に今という時間を謳歌していた。

そんな二人を遠目に、同行者の一人であるアレンビーは溜息をひとつついた。
彼女は彼らより少し離れた場所。バランスよく積みあげられた古タイヤの塔の頂上に腰掛けている。
ここに入ってきてすぐの頃は彼女も螺旋王の隠れ家を探していたのだが……。

「そんな顔をすると、この青空を写し取ったかの様な君の髪の色も曇ってしまうよアレンビー」

憂鬱に顔を曇らせるアレンビーの頭上を一羽の烏――キールが浮ついた台詞を吐きながら旋回する。

「……やっぱり、おかしいんじゃないかなって思うんだけど」
「おかしいのはこの世界の方さアレンビー。そんな些事に心を囚われて、君の顔から美貌が失われることの――……」

ふう――と大きく溜息をついてアレンビーは烏の戯言を聞き流す。
どうやらこの喋る鳥は物事を真剣には捉えていないぞ、ということをこの1時間ほどでアレンビーは理解した。
そして、ゴミ山の上を駆け回る二人。彼らについても、真剣ではあっても根本的にな部分でおかしい所があると彼女は感じている。
嘘をついて騙しているとは思わないし、アイザックの復活劇も実際に目の当たりにしている。それでも……、

怒涛の勢いで問答無用に理性を押し流す運命の逆流――ポロロッカ(大騒ぎ)。
そこから僅かに取り残されたアレンビーの理性が、彼女にこのままじゃいけないと小さな警告を送り続けていた。

……と、頭上の烏よりアレンビーにとって意味のある言葉が投げかけられた。
「お客さんだよ、アレンビー。しかも二人……」
「その言い方だと、来たのは男の人かしら?」
皮肉っぽくかけられた言葉に烏は空中で器用に首肯する。
「あたり。アレンビーと相互理解が深まって嬉しいよ。来たのは両方とも男。おっさんと小僧さ」

古タイヤの塔の頂上で立ち上がり入り口の方へと振り返ったアレンビー。
その視線の先には、一組の壮年の男性と背の低い少年の姿があった。
339: ランチタイムの時間だよ 2/11  ◆AZWNjKqIBQ 2007/12/03(月) 00:16:23 ID:IOnR+U/A(2/11)調 AAS
 ◆ ◆ ◆

「ゴミ処分場だと……何があるんだろう?」
出会ってより数時間が経ち、そろそろ口数も少しずつ増えてきた同行者の質問にジェットは頭を捻る。
「そうだな。……映画館では映画に、博物館では展示室に何かがあったんだ。
 ということはゴミ処分場だとやっぱり集められたゴミ……、もしくはそれを処理する施設あたりが怪しいな」
その返答にチェスはこくりと頷き、納得したことをジェットに知らせる。
そして視線を上げて、眼前に大きく広がるゴミ処理場をその小さな両目で見渡した。

ゴミ処分場に入ってすぐに見えるのは、廃車となり積み上げられた車の残骸や古タイヤの塔。
真っ赤に錆びた金属製の何かだった物で組上げられた奇怪なオブジェ。同じ様に錆びの浮いた、古びたコンテナの数々。
その間の所々に見えるのは、それもゴミかと見間違うほど汚れたゴミを動かすための重機達。
それらから目を移せば、次に見えてくるのは無愛想な灰色の建物の群れだ。
特徴的なのは、空へと長く伸びる紅白の縞模様に塗られた煙突だけだが、そこから吐き出されるべきである煙は少しも見えない。
そして、更に視線を奥へと進めればそこに見えるのは灰一色に見える巨大な山。
よく観察してみると、一見灰一色なそれは雑多な色が重なりあった結果そういう印象を受けるのだということが解る。
物の死骸を集める場所だけあって、まるで墓場の様にそこは静寂で、
聞こえてくるのは海風に揺られたゴミの群れが奏でる、細波の様な静かなノイズだけだった。

――と、一瞬何かが二人の頭上に降りかかる陽光を遮った。そして、それは軽い音を立てて彼らの目の前にへと着地する。

「はじめまして! 私はアレンビー・ビアズリー。オジサンと少年は?」

それは、この場には似つかわしくない透き通った青い髪の少女――アレンビー・ビアズリーだった。

 ◆ ◆ ◆

「あ……と、驚かせたみたいだね……」

突然に現れて今、目の前で両の手の平を顔の前で振り、照れ笑いする少女にチェスは大きく驚いていた。
視界の中のどこから飛んできたのだとしても、それが尋常な距離ではないと推測できる跳躍力。
そして、目の前のジェットが銃を向けていても、なお平然としていることから窺い知れる実力。
あの螺旋王に集められていた場所でのことを除けば、目の前で見る超人との初めての遭遇であった。

「俺はジェット・ブラック。この子はドモン・カッシュだ」

銃を下ろさずまだ警戒を解かないままに、ジェットはチェスのことを聞かされたとおりにドモンと紹介する。
その瞬間、アレンビーの顔に怪訝な表情が浮かぶのをチェスは見逃さなかった。

「ドモン・カッシュです。こんにちはおねーさん」

あどけない声を使って嘘の自己紹介をすませた裏で、チェスはこの状況を推定していた。それは――、
”目の前の女はドモン・カッシュという人物を知っている。だが、決して不死者ではない”
ならば、問題は想定範囲内だった。前もって考えていた通りにことを推移させればよい……。

「どうしたのおねーさん? なんだか怖い顔をしてるよ」

自分は子供だ。と、最早そう思わなくても自然に出るようになっているその使い古した仮面をチェスは被る。
340: 2007/12/03(月) 00:16:33 ID:cclPutuu(2/8)調 AAS

341: ランチタイムの時間だよ 3/11  ◆AZWNjKqIBQ 2007/12/03(月) 00:17:34 ID:IOnR+U/A(3/11)調 AAS
「アタシの知っているドモン・カッシュとは違うみたいだけど、同姓同名って訳じゃあないよね……」

相手は警戒を強めている。だが、それもチェスの手の内だった。
ある程度緊張を高めた所で拍子抜けするような回答を提示すれば、相手を容易にそちらへと誘導することができる。
水と同じで低きところへと流れるのは人の心でも変わらない。それは300年を生きた彼が信じる世界の法則だ。

「ううん。僕は”チェスワフ・メ……”……――!」

一瞬、ドクンと心臓が脈打ちチェスの仮面に皹が入った。
(馬鹿な。今、私はドモン・カッシュと名乗ろうとしたはずなのに……何故!?)
偽名が名乗れない。それが何故なのかは解りきっている――不死者が近くにいるのだ。見えないどこかに。
そいつが目の前の女と会話をしているうちにひっそりと近づいてきている。

「ご、ご、ごめんなさい。本当……は、チェスワフ・メイエル……です」

それに気付いたことに気付かれてはまずいと、チェスは必死に子供として動揺するという自分を取り繕う。
目の前にいる二人に対しても、そしてどこか近くに潜んでいる不死者に対しても、自分は無害で臆病な子供だと見せかけなければならない。
途端に複雑化した状況と条件に、チェスの頭脳はその回答を導き出すべくめまぐるしく回転を始める。
予め用意していたプランに、このような特殊な条件を設定したものはない。だからこの一瞬で……――、

「おー! チェス君じゃあないか」「無事だったんだねー!」

と、仮面の下で苦悩するチェスの元へ聞き覚えがある声と共に助け舟が降りて来た。
1931年のフライングプッシー号に乗り合わせた、自分の身元を保証してくれる風変わりな男女のカップル。
彼らによってこの苦境から自分は救われるだろうとチェスは確信した。だが、チェスにはその男の笑い顔が――、

――その嘘偽りの全く無い真っ白な笑顔が、死神のそれにしか見ることができなかった。

 ◆ ◆ ◆

結局の所、アレンビーがチェスに抱きかけていた誤解はあっさりと解かれた。
すでに同行していたアイザックとミリアが間に入ったことで、それは単なる臆病な子供がその場の思いつきでついた嘘だったと
チェスの想定していた通りに決着がついた。
興味なさげにその場を離れていたキールも、チェスの同行者であったジェットも最終的にはそれに納得した。

かくして、互いが安全な相手だと確信した彼らはそれまでに得ていた情報を交換し合うのだが……。

 ◆ ◆ ◆

「俺にはどうしてもお前さんがたの言っていることが正気とは思えんのだが……」
「……否定はしないわ」

合流した後、再びゴミ処理場内の探索へと二手に別れたその片方。
ジェットとアレンビー。そして、その頭上のキールの二人と一羽はゴミ処分場内にある焼却施設の中を探索していた。

先程行われたばかりの情報交換の中で、新しく合流したジェットとチェスの二人に語られた
アイザックが螺旋王の息子だという話と、そこから続く荒唐無稽なストーリーをジェットは……、
342: 2007/12/03(月) 00:18:15 ID:cclPutuu(3/8)調 AAS

343: ランチタイムの時間だよ 4/11  ◆AZWNjKqIBQ 2007/12/03(月) 00:18:44 ID:IOnR+U/A(4/11)調 AAS
「意味が解らん。そんな訳ないだろう」

……と、常識という観念で一蹴した。
勿論、それを目の前で物語を熱心に紡ぐ、頭の上にお花を咲かせた二人に直接ぶつけたりはせず、
ていよく別れた所で、比較的常識が通用しそうなアレンビーへとぶつけて探りを入れてみた。
ジェットの見込み通り彼女もあの話には懐疑的な部分があったようだが……、

「でも、彼が不死身だってことはこの目で確認したし、彼は今までもそうだったって……」

そこが問題だった。
彼はこの実験が始まってより繰り返し殺され続けてきた――そういうありえない事実があるからこそ、
またそこから続く信じがたい話もアレンビーは一蹴できないでいるのだ。

「……とりあえず、話に出てきたカフカって娘と会ってみないと解らんな。
 それに、やつが”殺された”という相手にも確認を取りたいところだが……」

そこでジェットも首を捻った。行方知れずのカフカという少女を探すのも骨が折れる話だが、名前も知らない相手を探すのはそれ以上だ。
しかも、アイザックを”殺した”ということは、つまりはその殺意をこちらにも向けてくる危険人物であろうことが容易に想像できる。

床の上を歩く二人は頭を悩ませ、逆に空を羽で叩いて飛ぶ一羽は何も考えずに、ゆっくりと施設の奥へと入り込んでいった。

 ◆ ◆ ◆

片方の組が薄暗い室内で、これまた暗い考えに心囚われている頃。
もう片方の組の方は明るい日差しが降り注ぐ中、あいも変わらず陽気に宝探しを楽しんでいた。

「いやー、チェス君が無事でよかった」「よかったネ!」
「あのおじさんにも何かお礼をしないとな〜」「恩返しだね! 玉手箱だね!」
「よし、と言うわけで玉手箱を掘り当てよう!」「ここ掘れワンワンだね! 大判小判ザックザクだね〜!」

目の前にいる二人は馬鹿だ――クルクル回ってはスコップを振り回す二人にチェスはそう評価を下した。
だが、その二人を目の前に彼の心臓は落ち着かず、身体は足場の悪さを考えてもなおフラフラと揺れていた。

”アイザック・ディアンは不死者である”

それはチェスにとっては最早間違いのないことであった。
先刻の突如として偽名を名乗れなくなった事。そして、その後彼らから聞かされた「手品」の話……。
1931年のフライングプッシーフット号。その食堂車の中にいたチェス以外の不死者。それはアイザック・ディアンだった。

子供として目の前の二人に付き合いながらチェスは考える。
――アイザック・ディアンという男は一体何者なのか? 何を考えているのか?
底抜けの明るい態度。手品やポロロッカという荒唐無稽な話で皆に幸せをもたらせると考えている異常な思考。
チェスの頭の中に思い浮かんだのは、同じ錬金術師であり不死者の一人でもある”笑顔中毒者”のエルマーという男だった。
幸不幸の関係なしにただ”笑えればいい”――それだけが至上命題の、ある意味最も狂っていて、そして傍迷惑な男だ。
果たして、目の前の男はそんなモノなのだろうか? それとも全ては演技なのか? そして――、
――この男は私が不死者だと知っているのか? 私を喰おうとするのか?
それがチェスにとって最も重要な事だった。文字通り、それは死活問題だ。
344: 2007/12/03(月) 00:19:24 ID:cclPutuu(4/8)調 AAS

345: ランチタイムの時間だよ 5/11  ◆AZWNjKqIBQ 2007/12/03(月) 00:19:56 ID:IOnR+U/A(5/11)調 AAS
目の前の男が何を考えているのか解らない。それがチェスにはどうしようもなく怖い。
もし自分を喰おうとしているのならどうすればよいのか? それだけはどうしてもいやだ。死んでもいい。だが喰われたくはない。
こんな汚いものを。こんなおぞましいものを、誰かの中に移し覗き見られるなんてとても耐えられない。それだけは……、

「(……私が、ヤツを喰えば……)」

そうだ。そうすればよい。そうすれば不安は何もなくなる。何も怖がる必要はなくなってしまう。
何よりも、ここはそういう場所なのだ。不死者は不死者でしか殺せない。ならば、どこに躊躇う必要があるのか。

心と水はよく似ている。どちらも低き低き方へと自然に流れてゆく。恐れを抱いたチェスの心も低き方へと――。

 ◆ ◆ ◆

「……で、キールはこれをどう思う訳?」

アレンビーはジェットとの会話が一段落すると、頭上で無関心を貫いていた喋る烏に声をかけた。

「あれ、もしかしてオイラに意見を求めたの?
 でもオイラ、男の声なんか全然頭の中に入ってこないからさ。アレンビーがその可愛い声でもう一度聞かせておくれよ」

はぁ……と、アレンビーは何度目になるかわからない溜息をつく。こんなにも面倒くさいのなら、いっそ無視すればと決め込みたいところだが、
今は鳥の足も借りたいところなので渋々ながら説明を繰り返した。

「ジェットさんが言っていた螺旋王の本当の目的って話。螺旋力ってのはあなたも聞いたでしょ」
「さぁてね。鳥頭って言葉があるぐらいだから、オイラ女の子の話以外は……」
「…………焼却炉に放り込んで焼き鳥にしちゃうわよ」
「おぉ、なんと大胆なアプローチか。不肖ながらこのキース、恋の炎にならば喜んでこの身を投げ込みましょう……」
「たまにはあんたも普通に喋りなさいよ!」

いつ終わるとも知れない一人と一羽のやり取りから離れた場所で、残りの一人であるジェットは大きく息を吐いた。
「(……焼き鳥、か)」
そういえば、ここに来てからろくに食事をしていない。
これから長丁場になりそうなことを考えると、スパイクではないがたんぱく質の補給を期待したいところだ。
だがジェットの記憶が確かならば、自身の鞄の中に肉は入ってなかったはずだ。……と。

「魚の肉も……たんぱく質だよな?」

ジェットの両眼が注視するところ、アレンビーの背中には青々とした巨大なブリが背負われていた……。
346: ランチタイムの時間だよ 6/11  ◆AZWNjKqIBQ 2007/12/03(月) 00:21:06 ID:IOnR+U/A(6/11)調 AAS
 ◆ ◆ ◆

「そーだよ忘れてた!」

突然あがったの大声にチェスはびくりと身体を震わせ、ミリアも何事かとそちらを振り返った。
アイザックは二人が自分に注視していることを確認すると、今までに見せたことののないような真剣な口調でそれを口にした。

「……俺達、メシ喰ってねーじゃん」

その発言に、ミリアはまるでこの世の終わりが目の前にやってきたかのような表情を浮かべ絶叫する。

「どうしようアイザック! このままじゃあ、チェス君も私達もみんな餓死しちゃうようっ!」

涙を浮かべひしと抱きつくミリアを受け止めると、アイザックはその涙を拭いながら次の台詞を吐く。

「安心しなミリア。俺達には心強い味方がいるんだぜ」
「……それは?」
「ブリだ!」
「……アイザック。あのアレンビーさんのお友達を食べちゃうんだね」
「ああ。そうだぜミリア。そして、彼は我々の血となり肉となりて我々に宿りその御魂は永延と受け継がれるんだ」
「リサイクルだね〜、循環社会だね〜!」

という訳で。と、ピタリと直立するアイザックとミリア。

「じゃあ、ミリアはアレンビーさん達とブリさんをここまで呼んできてくれ。
 俺はその間に、みんなで楽しく食事ができるよう見晴らしのイイ場所を探しとく。」
「OK。アイザック! みんなで野原にマットをひいて楽しいランチタイムだね♪」

言い終わるが早いか、ミリアはドレスの裾を翻し安全メットを小刻みに揺らしながらゴミ山の向こう側へと消えていってしまった。
後に残ったのは、ミリアが消えた先へ未だ爽やかな視線を送るアイザックと、呆然とし目が点になっているチェスの二人のみ。

 ◆ ◆ ◆

「じゃあさチェス君、一緒に見晴らしのいい場所を探そうか!」

そう言いながらザクザクとゴミ山を登るアイザックに、チェスは恐る恐るとついて行く。
目の前の無防備な男は一体何を考えているのか。これは罠なのではないか。そんな気持ちを心の中に渦巻かせながら。
347: 2007/12/03(月) 00:21:46 ID:cclPutuu(5/8)調 AAS

348: ランチタイムの時間だよ 7/11  ◆AZWNjKqIBQ 2007/12/03(月) 00:22:20 ID:IOnR+U/A(7/11)調 AAS
「チェス君さー。アレンビーやあのおじさんに”偽名”を使ったんだって?」

先を行く男から何気なくかけられたその言葉に、チェスの身中にある小さな心臓がドクンと大きな音を立てた。
まるで、その音が外に漏れ聞こえてしまうのが心配だという風に、チェスはその手をそこに当てる。
見上げた先、振り向いた男の表情は日の光が逆光になっているため見ることはできない。

だが、チェスには男が自分を見下ろして薄笑いを浮かべているんじゃないかと思えた。

――よ〜くわかるよ。怖いもんな、俺だって泥……ウ…………時ハ…………。

ドクンドクンとまるで自分の身体がひとつの心臓となったかと思うぐらいに、その音は響き、身体を揺らす。

――だ……ら、チェス君も………………………………だロ…………?

ドクンドクンと一つ音を打つたび、身体が恐怖に引き絞られる。まるで見えない蛇が音を打つたびに絡み付いてくる様に。

――で…………「安心」…………ヨ。…………で、……………………「喰ったら」………………って!

身体を縛り付けていたは恐怖という感情だったが、それを解放したのはそれよりも強い恐怖だった。

「うわああああああああああああああああああ――――っ!」

ゴミ山の上に蕩う濁った空気を切り裂くような絶叫を上げ、まるで手負いの獣かと思えるような様でチェスは突進した。
足場も悪く、チェスは短躯なために速さはそれほどでもない。だが、眼前へと迫る彼の気迫にアイザックは動くことができなかった。
いつの間にかに抜き出されていた短剣を前に構え、弾丸となったチェスはそのままアイザックへとぶつかり――押し倒した。

グシャリと音を立ててゴミの中に埋まったアイザックの上を這い、チェスは彼の頭へと短い右手を伸ばす。
その手がそこに届いた次の瞬間、それは始まった――、

張り付いたチェスの右手から中身を吸い出されているかの様に、アイザックの身体が萎み始める。
最初は手や足の末端部分から、血が肉が骨が吸い取られ残された皮膚が乾いた紙の様にくしゃくしゃになる。
そして中身が吸われた後、残された皮膚も同じ様に右手の中へと吸い取られた。
髪の毛の一本、歯の一本、爪の一枚、何一つ残さずにアイザックという存在をその中へと吸い込んで「喰った」。

その場に残ったのは彼が身に纏っていた衣服と荷物。そして、彼の名前が刻まれた首輪が一つだけだった。
だが、アイザックがここにいたという証であるその首輪も、持ち主が居なくなると重力に従いゴミ山を転がり落ち、何処かへと姿を消した。

そして、残された人間は孤独な不死者であるチェスワフ・メイエルが一人。

彼は思っていた自身は最悪の存在であると。この世で最も汚い物の一つだと。だから、もうどの様な悪行を尽くしても変わらぬと。

だが、信じていた己の最悪よりもまだ邪悪で汚らわしい存在があるということを今此処で彼は知った。

「――――――――――――――――――――――――――!」

自身の魂を内側から切り裂くような無音の絶叫を上げ、チェスワフ・メイエルはただ独り……逃げた。
349: 2007/12/03(月) 00:23:07 ID:cclPutuu(6/8)調 AAS

350: ランチタイムの時間だよ 8/11  ◆AZWNjKqIBQ 2007/12/03(月) 00:23:32 ID:IOnR+U/A(8/11)調 AA×

351: 2007/12/03(月) 00:24:15 ID:cclPutuu(7/8)調 AAS

352: ランチタイムの時間だよ 9/11  ◆AZWNjKqIBQ 2007/12/03(月) 00:24:42 ID:IOnR+U/A(9/11)調 AAS
 [備考]
  ※テッカマンのことをパワードスーツだと思い込んでいます
  ※ティアナについては、名前を聞き出したのみ。その他プロフィールについては知りません
  ※チェス、アレンビー、アイザック&ミリア、キールと情報交換をしました
  ※監視、盗聴されている可能性に気づきました
  しかし、それは何処にでもその可能性があると考えているだけで、首輪に盗聴器があるという考えには至っていません

 【アレンビー・ビアズリー@機動武闘伝Gガンダム】
 [状態]:健康
 [装備]:ブリ@金色のガッシュベル!!(鮮度:生きてる)
 [道具]:デイバック、支給品一式、爆弾生物ポルヴォーラ@王ドロボウJING、注射器と各種薬剤
 [思考]
  1:ミリアと一緒にアイザックとチェスを探し、その後みんなでブリを食べる
  2:ポロロッカのことについては、もう一度考え直したい
  3:豪華客船へとゲームに乗っていない人間を集める(高遠の伝言)
  4:悪いヤツは倒す! (悪くなくとも強い人ならばファイトもしてみたい……)

 [備考]
  ※キールロワイアルのアレンビーver.「ノーベルロワイアル」を習得
  ※参加者名簿はまだ確認していない
  ※シュバルツ、東方不敗はすでに亡くなっている人として認識している
  ※ガッシュ、キール、剣持、アイザック&ミリア、ジェットと情報交換をしました
  ※高遠を信用できそうな人物と認識しています

 【キール@王ドロボウJING】
 [状態]:健康
 [装備]:
 [道具]:デイバック、支給品一式、ジンの仕込みナイフ@王ドロボウJING
 [思考]
  基本:可愛い女の子についてゆく(現在はアレンビー)
  1:居なくなった男二人を適当に探し、アレンビーと優雅なランチを楽しむ
  2:他のことは……、まぁ、あんまりどうでもいい
  3:女性は口説く! 野郎? 別に興味ない

 [備考]
  ※参加者名簿はまだ確認していない
  ※ガッシュ、キール、剣持、アイザック&ミリア、ジェットと情報交換をしました
  ※高遠を信用できそうな人物と認識しています

 ※アイザックの遺品がゴミ山の中に放置されています
 デイバック、支給品一式、賢者の石@鋼の錬金術師
 カウボーイ風の服とハット、アイザックのパンツ、アイザックの首輪
 アイザックの掘り当てたガラクタ(未識別)×1〜3

 ※アイザック&ミリアがゴミ山から掘り出したガラクタは多分ただのガラクタです
353: ランチタイムの時間だよ 10/11  ◆AZWNjKqIBQ 2007/12/03(月) 00:25:51 ID:IOnR+U/A(10/11)調 AAS
 ◆ ◆ ◆

チェスはただ闇雲に走り続けていた。その小さな身体で。何かに追われる様に。何かから逃げる様に。
バクバクと心臓が激しい収縮を繰り返し、全身から汗が噴出し、身体中の筋肉が悲鳴を上げている。

彼は不死者である。歳は負わないし、身体が傷ついてもそれは瞬く間に元通りとなる。
だが、それはあくまでそうであるというだけのことであって、常時の肉体の働きは普通の人間と変わりはない。
疲労が限界を超え筋肉の断絶が起きた時になって、やっと悪魔の定めたルールに基づいて肉体は修復を開始する。

走りながら何度もそれを繰り返したチェスの身体が、糸の切れた操り人形の様にアスファルトへと叩きつけられた。
全身の修復箇所が身体を動かすのに必要な分を超えたからだ。それが修復されるまでの間、チェスは物の様にそこへ横たわる。

冷たい地面に触れて、乱れていたチェスの思考が少しずつ戻ってくる。狂ったままなら楽だったろうにと思っても、否応無しに……。

不死者が不死者を喰うということは、ただその片方に死を齎すという事だけではない。
喰った方が喰われた方の全てを得るということだ。脳の中の記憶だけでなく、身体の覚えた技術、体術までをもだ。
その人間の人生を受け継ぐといっても変わりはない。

そしてチェスは知った。アイザックが――愚かで、無自覚で、それでいて、とても善良な人間であることを。

彼は自身が不死者であることにすら気付いていなかった。それ故に記憶を探ってもどうして彼が不死者だったのかは解らない。
そう――だから、彼が自分を喰らおうとしているということなどは、全て卑小で愚かな自分の妄信だったのだ。
自身の記憶と同じ様に、近い記憶ほど鮮明に読み取れる。彼の最後の記憶は――「これも手品か」――だった。

その愚かさに、チェスの両目から涙が溢れた。とめどなく流れ、筋をつくり、地面にそれは溜まった。

最初に人を「喰った」のはフェルメートという男で、彼は同じ錬金術師であり、保護者であり、また自身を虐げる者であった。
「喰った」のは自衛のためであったが、直後にそうしたことを後悔した。
フェルメートの中にあったモノは己に向けられていた歪んだドス黒い欲望ばかりで、それは己の中に元よりあった
彼を恐れる気持ちと同居し、その身体を裏返しにして吐き出したくなる様な汚く重い膿を心の中に生み出した。
虐げる者と虐げられる者が同居するという、誰にも見られたくない汚らわしい自分。

それを誰にも見られたくないかった小さなチェスは、いつしか自分以外の全ての不死者を喰らおうとまでに思いつめていた。
そして、そんな自分が最悪のものであるという自覚はあったのに――。

穢れていないもの。真っ白なもの。無垢なもの。それらを踏み躙り、己の中に取り込んでしまうことのなんと悲しいことか。
真っ白なものが世界から失われ、自身の中で汚物に侵され黒ずんでいくことのなんと悲しいことか。

身体が再生を終え立てるようになっても、チェスはまだ横になったまま泣いていた。

――ただただ、アイザックがこの世からいなくなったことを嘆いて泣いていた。

 【アイザック・ディアン@BACCANO バッカーノ! 死亡】
354: 2007/12/03(月) 00:26:43 ID:cclPutuu(8/8)調 AAS

355: ランチタイムの時間だよ 11/11  ◆AZWNjKqIBQ 2007/12/03(月) 00:27:01 ID:IOnR+U/A(11/11)調 AAS
 【D-3/市街地/1日目-昼(放送直前)】

 【チェスワフ・メイエル@BACCANO バッカーノ!】
 [状態]:健康
 [装備]:アゾット剣@Fate/stay night
 [道具]:デイバック、支給品一式、薬局で入手した薬品等数種類(風邪薬、睡眠薬、消毒薬、包帯等)
 [思考]
  基本:最後の一人になる。または、何らかの方法で脱出する
  0:ミリア達とは会いたくない
  1:…………………………

 [備考]
  ※アイザック・ディアンを「喰って」その知識や技能を得ました
  ※ミリアが不死者であることには気付いていません
  ※なつきにはドモン・カッシュと名乗っています
  ※不死者に対する制限(致命傷を負ったら絶命する)には気付いていません
  ※チェスが目撃したのはシモンの死に泣く舞衣のみ。ウルフウッドの姿は確認していません
  ※ジェット、アイザック&ミリア、アレンビー、キールと情報交換をしました
  ※監視、盗聴されている可能性を教えられました。
  ※無意識の内に急激に進化する文明の利器に惹かれつつあります。
356: 2007/12/03(月) 00:28:31 ID:BODwRXf/(1)調 AAS
フラグは大事にする事。キャラの持ち味を殺さないように。ベタすぎる展開は避けてください。
ライトノベルのような萌え要素などは両刃の剣。
位置は誰にでもわかるよう、明確に書きましょう。

書き手の心得3(一歩踏み込んでみる)

経過時間はできるだけ『多め』に見ておきましょう。
 自分では駆け足すれば間に合うと思っても、他の人が納得してくれるとは限りません。
 また、ギリギリ進行が何度も続くと、辻褄合わせが大変になってしまいます。

キャラクターの回復スピードを早めすぎないようにしましょう。
戦闘以外で、出番が多いキャラを何度も動かすのは、できるだけ控えましょう。
 あまり同じキャラばかり動き続けていると、読み手もお腹いっぱいな気分になってきます。
 それに出番の少ないキャラ達が、あなたの愛の手を待っています。

キャラの現在地や時間軸、凍結中のパートなど、雑談スレには色々な情報があります。
 本スレだけでなく雑談スレにも目を通してね。

『展開のための展開』はNG
 キャラクターはチェスの駒ではありません、各々の思考や移動経路などをしっかりと考えてあげてください。

書きあがったら、投下前に一度しっかり見直してみましょう。
 誤字脱字をぐっと減らせるし、話の問題点や矛盾点を見つけることができます。
 一時間以上(理想は半日以上)間を空けてから見返すと一層効果的。
 紙に印刷するなど、媒体を変えるのも有効。
 携帯からPCに変えるだけでも違います。

--------------------------------------------------------------------------

ここらへんもいらないですね
357: 2007/12/03(月) 00:36:21 ID:eGl9PTCN(1)調 AA×

358: 2007/12/03(月) 00:43:05 ID:pCMJRTvp(1)調 AAS
外部リンク[html]:keiyasuda.ddo.jp

2ちゃんねる板対抗バトルロワイアルの遊び方
        キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!

0)2ちゃんねる板対抗バトルロワイアルとは

板対抗潰し合いゲームです。  (*´д`*)ハァハァ
1)2ちゃんねる板対抗バトルロワイアルの目的

数ある2ちゃんねるの板を戦争でぶっ潰して頂点に立とうって言うゲームです(・∀・)
はっきり言ってよそのバトロワとはスクリプトは同じでも、やってる連中の脳みそは違うので
「バトロワとは(ry」とか言い出して厨房扱いされないように
2)2ちゃんねる板対抗バトルロワイアルの参加条件&禁止行為
2ちゃんねらーなら誰でも参加汁!
だけど荒らし君は勘弁な。
んで、初心者は必ず初心者の方へを読めよ
読まないで教えて君・クレクレ君・厨房扱いされたよヽ(`Д´)ノウワーンって言ってもおいらは知らないぞ

荒らされるスレッドはsage進行した方がいいけど、サブ板にある避難スレはガンガン上げていいよ。
んで、避難所じゃなくて本板にスレがあるけど、参加者を増やしてえよって言う場合は・・・
まああくまで軍の判断でよろしく。
スレを上げてなにかあってもおいらのせいにしちゃいやずら( ̄ー ̄)
それと参加する軍の板は必ず見ること。コレ大事、テストに出るよ。

スタキラ(スタータに攻撃はできない)は駄目。F5の連打や過剰なリロード禁止、負荷厨は自動的にアク禁。
多重登録、チート行為をすること聞くこと教えることは禁止。
行動記録荒らしもいやずら。
敵だろうが味方だろうが参加板のスレッドは荒らすな、正々堂々とゲームでヌッ殺しあえ!
裏切り行為= 自軍等のキャラに対して攻撃。
スパイ行為= 他軍で入り作戦内容等を自軍に報告。
その他、他人を不快にさせる行為に対しては厳しく取り締まります。
こういうことしたやつらははクビチョンパ→アク禁→接続業者に報告→友達のスーパーハカーに(ry
連続リロードによるアク禁解除はオフィシャルページから。

             ■                ■                 ■

そんなことよりこれ、どう思う?
359: 2007/12/03(月) 00:50:21 ID:pvQtBXfL(1)調 AAS
>はっきり言ってよそのバトロワとはスクリプトは同じでも、やってる連中の脳みそは違うので
>「バトロワとは(ry」とか言い出して厨房扱いされないように

>はっきり言ってよそのバトロワとはスクリプトは同じでも、やってる連中の脳みそは違うので
>「バトロワとは(ry」とか言い出して厨房扱いされないように

>はっきり言ってよそのバトロワとはスクリプトは同じでも、やってる連中の脳みそは違うので
>「バトロワとは(ry」とか言い出して厨房扱いされないように

>はっきり言ってよそのバトロワとはスクリプトは同じでも、やってる連中の脳みそは違うので
>「バトロワとは(ry」とか言い出して厨房扱いされないように

おいwwwwww
360: 2007/12/03(月) 01:24:57 ID:DTWLnPI7(1)調 AAS
したらば厨どもめ
外にとびだしやがったな
361: 2007/12/03(月) 23:11:28 ID:BnAwu2aW(1)調 AAS
そのバトロワ、面白そうだな
362: 奪え、全て、その手で 1/10 ◇1sC7CjNPu2 2007/12/04(火) 05:35:21 ID:f25l5XK/(1/10)調 AAS
 アルベルトは不死の少女を小脇に抱えながら、ある場所を目指して走っていた。

 ――放送まであと数十分といったところか。

 アルベルトは、軽い苛立ちを積もらせていた。
 伝言が思うように伝わらないことから、アルベルトは別の手立てを考える必要があった。
 しかし、これといったものが考え付かなかったのだ。
 十傑衆の一人としてどうかと思ったが、そもそも初めの段階で最良と考えたのが伝言なのだ。
 その伝言と比べると、どれもこれも最良とは言いがたいものばかりになってしまう。
 どうも手詰まりな感触に、アルベルトがさらに苛立つと――目的の建物が見えた。

 「ふん、あれか」
 「え?」
 「黙っていろ、舌を噛み千切るぞ」

 アルベルトは声に反応した少女に、素っ気なく注意しておく。
 そして――アルベルトは、その場に急停止した。

 「ぐがはっ!」

 アルベルトの抱えた少女が、いささか下品な悲鳴を上げる。
 少女はアルベルトの注意を聞かなかったのか――というより、理解できなかったのだろう。
 慣性の法則というものがある。移動しているものはずっと移動しており、静止しているものはずっと静止しているという法則だ。
 少女もバスが急停車する時になど、その法則を実感することがある。
 少女は慣性の法則通りに進行方向に引っ張られ――胴体はアルベルトの腕でがっちり固定されているため、体が引き千切られそうな痛みに襲われたのだ。
 車以上の速度で駆け、人を握りつぶすぐらい朝飯前の腕力である。
 アルベルトとて、相手が不死身でもなければまずやらない。……苛立ち混じりだったのはいささか大人気ないと言うしかないが。

 「……もう……ちょっと、女の子は……労わり、なさいよ」

 息も絶え絶えのかがみの文句を黙殺し、アルベルトは眼前の建物に目をやる。
 まるで城のような建物だ。中央に四角形の城塞じみた建物に、左右に中央の四角形よりゆうに二倍の大きさはある塔が繋がっている。
 塔の二倍の大きさというのは縦もそうだが、横にも二倍の大きさなのだ。二かける二で、四倍と言った所か。
 その大きさのせいで、中央の建物がとても小さく見える。
 窓は、どういうわけか一切見当たらない。唯一内部を覗けるのは中央の建物に設けられた自動ドアだけだ。
 さらに自動ドアの上には達筆で書かれた看板が掲げられており、それが唯一その建物の役割を表している。

 私立図書館『超螺旋図書城』

 「断じて図書館には見えん」
 「城ってなんだ、城って」
 二人は思わず突っ込んだ。
363: 奪え、全て、その手で 2/10 ◇1sC7CjNPu2 2007/12/04(火) 05:36:33 ID:f25l5XK/(2/10)調 AAS
 アルベルトがこの図書館を目指した理由は、割とシンプルなものだ。
 四方八方に散った参加者たちは、おそらく地図上の施設を目的地として行動するはず。
 戴宗もまた、人が集まりそうな場所を目的地として行動しているだろう。
 アルベルトは地図上にある施設をすべてか、あるいは幾つかを回ればいずれ戴宗に出会うだろうと考えたのだ。
 空振りであっても書置きなどの手段があるし、人がいた場合は伝言という手がある。
 ……ただやはりアルベルトは、どうも十傑衆としていささか考えが安直すぎる気がしてならないのだった。

 ■

 
 ガラス張りの自動ドアが開き、アルベルトたちを館内に迎え入れる。
 外観通りかなり大規模な――そして、奇妙な造りだった。
 正面玄関からすぐに貸し出しのためのカウンターがあり、そこから左右に塔へ続く通路がある。
 通路の先には、螺旋状の書架がところ狭しと並べられていた。
 螺旋状の書架はそれ自体が柱として機能しているのか、床から天井まで繋がっている。
 書架の前には螺旋階段が作られており、それを上がって本を取れということだろう。
 螺旋状の書架の隙間には、読書のためと思われる机と椅子が幾つかあった。

 ――変わっているどころか、文字通り捻くれた図書館だな。

 上にある資料を取るためには、馬鹿みたいに高い所まで螺旋階段を上らなくてはならない。
 利用者にとって、わざとらしいほどに不親切な作りとなっている。
 ……もっとも現在この舞台において利用者とは参加者に他ならず、不親切な作りになっているのも頷ける話であるが。

 「本を読んでる暇があったら、他の所に行けということか」
 「は?……痛っ!」
 「そこらで適当に待っておれ。逃げても無駄だとは分かっているだろう」

 少女を床に放り出し、アルベルトは単身で貸し出しカウンターの奥に進む。
 カウンターの奥には、おそらく従業員用の通路が続いていた。

 ■

 アルベルトは、館内に入った時から人の気配を探っていた。
 しかしこれといった反応はなく、後は人が潜んでいそうなのはこの通路しかなかった。
 何者かが――特に戴宗が身を潜めていることを期待していたアルベルトだが、残念なことに期待は外れることとなった。
 通路の奥には会議室や職員用の更衣室など様々な部屋があったが、人が潜んでいるということはなかった。
 階段があり、上がってみたがどこも同じようなものだった。

 ――戦闘が起きた時お荷物にならぬように不死の娘を置いてきたというのに、無駄足か。

 アルベルトの苛立ちはさらに積もる。
 念のため他の参加者たちの書置きなどがないか調べ、アルベルトは最後に『書庫』とプレートに書かれた扉を開いた。
364: 奪え、全て、その手で 3/10 ◇1sC7CjNPu2 2007/12/04(火) 05:38:02 ID:f25l5XK/(3/10)調 AAS
 書庫は、一般利用者の立ち入りが禁止される資料や文書を保管する倉庫だ。
 本の劣化や損傷を防ぐため、基本的に窓はなく温湿度はほぼ一定に保たれている。
 基本的に希少だったり貴重な資料や文書を保管しているものだが、所詮は螺旋王によって作られた舞台装置。
 そうたいした物はない――そう、アルベルトは思っていた。

 「……これは、ロボットの設計書か」

 『ガンメンの設計図まとめ』。アルベルトが何気なしに手に取った本のタイトルだ。
 特に期待もせず本を開いてみると、そこにあったのはBF団の所有するロボットと並ぶほどのロボットの設計図だったのだ。
 数枚ページをめくり、それから今度は書架にある本のタイトルを凝視していく。
 『獣人の製造法』、『トビダマの原理』、『カテドラル・テラの運用について』、『アンチ・スパイラルに対しての考察』。
 どれもこれも、アルベルトの知らない単語ばかりだ。

 ――惜しい。

 そう、アルベルトは思う。
 これだけの未知の資料だ。持ち帰れば、BF団に取ってどれだけの利益になりえるだろうか?!
 しかし、今はこれだけの資料や文書を持ち運ぶことはできない。この殺し合いの場で、余分な荷物を抱え込む余裕などないからだ。
 そして一刻も早く戴宗との再戦を望むアルベルトに、これだけの資料に目を通す時間はない。
 しかたなくアルベルトは手に持った本だけをデイパックに詰め、書庫を後にすることにした。
 何も焦る必要はない。後々にBF団の力を持って奪取すれがいいだけのことだ。

 ――しかし、これだけの資料を会場に放置しておくだと?
 ――螺旋王とやらはいったい何を考えている?

 ■

 不死者の少女――柊かがみは、ひたすら落ち込んでいた。
 思えば、この殺し合いに参加させられてからいきなり襲われたのは初めてのことだ。
 木津千里との時とは違う。完全に、人を殺すのを躊躇しない襲撃者。
 あっという間に千里とかがみは殺され――かがみだけが、こうして生き残った。

 「いいのよ、別にあんなやつ……」

 不思議と襲撃者の恐怖より、千里が死んだことの方がかがみには重苦しかった。
 かがみはできるだけ、千里の悪いところを思い出すことにした。
 あいつは最低の人間だ。死んでもよかった、数時間だけ一緒にいただけの人間だ。
 そう思わなければ、やっていられなかった。

 『あなたはこう言いたいのでしょう?自分の友達が心配だって』
 『つかささんだけいればなんて言っても、他のお友達のことが気になるのでしょう? 私にはそうとしか聞こえなかったけれど?』
365: 奪え、全て、その手で 4/10 ◇1sC7CjNPu2 2007/12/04(火) 05:39:06 ID:f25l5XK/(4/10)調 AAS
 「――っ!!」

 激しく頭を振って耳に残る、暖かな千里の言葉を忘れようとする。
 思い出してはいけない。意識してはいけない。でないと、柊かがみは勝ち残ることができない。
 そう思い込まなければ、やっていられなかった。

 つかさが死んだとき時のことを思えば、千里の死んだことなんてどうということはない。
 無理矢理に考えを締めくくり、かがみは今後のことについて考えを巡らせた。
 第一に考えたのは、自分を助け出したズタボロのスーツの男についてだ。

 ――あの男は、不死の能力者は貴重だと言ってたわよね。
 ――そして、貴様のためにやった訳ではないと言った。

 ツンデレ、ということではないだろう。かがみは、不死者である利用するために助けたのだと予想する。
 だけど、いったい何に利用するというのだろう?
 あれこれ考えたものの検討が着かず、かがみは頭を抱えた。
 ――まあ、いいわ。とにかく私を利用するつもりなのは間違いないだろうし……
 だとしたら、自分はどうすべきか。
 立ち向かった所で、不死者である以外は普通の女子高生であるかがみに勝ち目はない。
 逃げたところで、あの脚力だ。間違いなくに追いつかれるだろう。

 ――逆に、あいつを利用する?

 そう悪くない考えだと、かがみは思った。
 あの男が何を考えているかは分からない。けど、あの男は間違いなく強い。
 支給品かアニメのような特殊能力なのかは分からないが、赤と黒の衝撃波をかがみは確かに見ていた。
 あの男を上手く他の参加者たちにぶつければ、自分は楽に勝ち残ることができる。

 ――こなたや、ゆたかちゃんだって……あの男をぶつければ。

 そこまで考えて、かがみは自分に嫌悪を覚えた。

 ――最悪だ、私。

 とにかくその事だけを思考から追い出し、考えを再開させる。
 とりあえず、従順なふりをして男の気を惹いてみよう。話し合えば、あの男を操作する手段が思いつくかもしれない。
 そこまで考えて、かがみは自分があの男を篭絡しようとしているのだと気づいた。
 苦い顔をして、思う。

 ――こなたに知られたら、趣味が良いって言われそうね。

 あの親友なら趣味が悪いとは絶対に言わないと、かがみには確信できた。

 ■
366: 奪え、全て、その手で 5/10 ◇1sC7CjNPu2 2007/12/04(火) 05:40:26 ID:f25l5XK/(5/10)調 AAS
 とりあえず、待っている間にあの男に好印象を与える策を考えておくべきだ。
 そう思い、かがみはカウンターの辺りを調べることにした。
 何か役に立ちそうなものを見つけてあの男に渡せば、少しぐらい印象は良くなるだろうという考えだ。
 『アイテム渡して好感度UPってやつだね』
 ……なぜかこなたの声が聞こえた気がしたが、幻聴だ。かがみは、無視して調べを進める。

 「……流石にそう簡単に見つかるわけないか」

 特にそれらしい物はなかったため、かがみは男が入っていった通路を覗く。
 どうやら真っ直ぐ行くと裏口と繋がっているようで、それまでの道に幾つか十字路がある。
 ドアは幾つか見受けられ、男が点けていったのか照明の明かりがドアの隙間から漏れている。
 入ってきた時の大きさからして二階か三階ぐらいあるはずだが、ここからでは死角になっているのか階段もエレベーターも見当たらない。
 とりあえず、かがみはすぐ近くにある部屋に入ってみることにした。

 「……休憩所、てところかしら」

 ロッカーに、パイプ椅子と簡素な長机。長机の上には電気ポットと紙コップ、お茶葉にインスタントコーヒー、ティーバックが置かれている。
 それが図書館では一般的なものなのか、図書館について詳しいわけではないかがみには分からない。
 かがみとしては、そこにあるものを使わせてもらうだけだった。

 ■

 「べ、別にあんたのために作った訳じゃないからね!」

 貸し出しカウンターに戻ってきた男を、かがみはそう言って出迎えた。
 かがみは近くの読書スペースに座っており、机の上には自分用に入れた紅茶にと男用に入れたコーヒーが置いてある。
 好感度稼ぎの一つとして入れたのものだが、待っている間になんと声をかけようかと迷い、なんか恋する乙女っぽくないかと自身に邪推を抱き、自分に突っ込みを入れながら結果として出た言葉がそれであった。
 こなたが見たなら、ナイスツンデレと絶賛したことだろう。
 年頃の男たちから見てもおそらく十人中の十人は『可愛い』と称するだろうものだが――残念なことに相手が悪かった。

 「そうか」

 それだけ言い、かがみの対面に座りコーヒーを一口飲む。
 まずい、そう呟くのがかがみに聞こえた。
 て め ぇ。
367: 奪え、全て、その手で 6/10 ◇1sC7CjNPu2 2007/12/04(火) 05:41:34 ID:f25l5XK/(6/10)調 AAS
 「自己紹介がまだだったな。ワシの名はアルベルトだ」
 「……私の名前は、柊つかさ。……嘘よ、柊かがみ」

 つかさと名乗ったときに、男――アルベルトはかがみを強く睨みつけた。
 かがみは元々すぐに名乗るつもりだったので、あっさりと本名を告げる。
 アルベルトが不死者とは思えなかったが、念のためというやつだ。

 「まあいい、お前は戴宗という男を知っているか?」
 「……いいえ、知らないわ」

 小さく、アルベルトは舌打ちをした。
 かがみは少しビクっとしたが、出来るだけ平静を装う。
 ――戴宗、その人を探してるのかしら?
 幾つか疑問が浮かんだが、今は覚えるだけに留まる。

 「助けてもらった事もあるし、私から知ってることを話すわね」

 一口紅茶を含んで、かがみはこの会場に着てから判明したことを話す。
 会場の端と端が繋がっていることと――不死者についてだ。
 不死者について話すのにはもちろん、打算がある。
 何に利用されるにしろ、デメリットは把握してもらわなければならないからだ。
 偽名が使えないことは、その最もなことだろう。
 またこの会場に他に不死者がいるとすれば、対抗する手段としてかがみ自身が非常に有効なはず。
 そう考え、そのことをアピールするようにかがみは話す。
 そう話は長くなく、かがみは全て話し終える。そして、全てを聞いたアルベルトが少し時間を置いて口を開く。

 「この舞台には『不死の酒』なるものが支給されており、飲んだものは不老不死――不死者となる。
  不死者となったものは同じく不死者となったものに『食われる』他に死ぬ手段はなく、
  そして食った方の不死者は食われた方の不死者の知識と経験を我が物にできる。……そういうことだな?」

 確認するようなアルベルトの言葉に、かがみは頷く。
 ふと、かがみは疑問に思う。確認するにしては、アルベルトが言ったことは不死者のルールの一部だ。
 なぜ、その部分だけを確認するのか?
 かがみの疑問をよそに、アルベルトはゆっくりと口元を釣り上げて言う。

 「その不死の酒、まだ貴様は持っているか?」
 「……いいえ、持ってないわ」

 どこか、薄ら寒いものを感じながらかがみは答える。
 ひょっとしたら瓶に数滴分ぐらい残っているかもしれないが、あえて言うつもりはない。
 不死の酒を求めるということは、不老不死になりたいというのだろうか?
 ならば、そのことを餌に他の参加者たちを襲わせることは出来そうだが……。

 なにか違うと、かがみは思った。
368: 奪え、全て、その手で 7/10 ◇1sC7CjNPu2 2007/12/04(火) 05:42:36 ID:f25l5XK/(7/10)調 AAS
 アルベルトは、かがみを見ている。まるで物色しているような目だ。
 雄が雌を見るような厭らしさは感じない。ただ、使えるか使えないかを品定めされているような感じだ。
 知らず、かがみは冷や汗を流していた。

 「小娘、貴様はワシを利用しようとしているだろう?」
 「っ!……ええ、そうよ」

 ――見透かされてた!
 けど、まだ取り返しは利く。そう思い、かがみは不敵な笑みを浮かべる。
 ちゃんと考えた通りの表情になっているかは、自信がなかった。

 「なに、お前も気づいていただろう?ワシがお前を利用しようと考えていることに」
 「……ええ、とても分かりやすいセリフだったからね」

 やけに饒舌になったと、かがみは思った。
 喜んでいるのか、焦っているのか、何か考えがあってなのか。まったく分からない。
 とにかく、クールになることをかがみは心がける。

 「最初は、その不死の能力を目当てにお前を助けた。貴重な能力であり、死なぬことからメッセンジャーに仕立て上げようとした。
  しかし、お前の話を聞いてその利用方は随分と変わった」
 「……何?」
 「なに、お膳立てをしてやる。お前にも協力してもらうことになるがな」

 アルベルトは、さも愉快に笑う。
 かがみは、アルベルトから不気味なプレッシャーを感じていた。
 何か、恐ろしいことを要求される。なぜか、そう思った。
 そして、アルベルトは告げる。

 「お前に、螺旋王を食ってもらいたい」

 ■
369: 奪え、全て、その手で 8/10 ◇1sC7CjNPu2 2007/12/04(火) 05:43:40 ID:f25l5XK/(8/10)調 AAS
 「……螺旋王を食うって……そんな、どうやって!」
 「それはまだ検討がついとらん」
 「何よそれ!」

 かがみの悲鳴じみた言葉に、アルベルトは飄々と答える。

 「なに、まだ情報が足りないだけのことよ」
 「……情報?」
 「そうだ。螺旋王の目的に始まり、この忌々しい首輪に、この舞台のこと。
 それらの情報を集めれば、活路は見出せるかもしれん」
 「……可能性の話でしょう」
 「確かにそうだ。しかし、それを言うならば螺旋王が願いを叶えるというのも可能性の話ではないか?」
 「そ、そうだけど……そもそも、螺旋王が酒を飲んでる保障なんて」
 「飲んでいないなら、飲ませればいい。
 この舞台のどこかにまだ残っているかもしれんし、不老不死となる妙薬を、サンプル一つ残さず参加者に分けるとは考えられん。
 おそらく、螺旋王の根城にまだ残っているはずだ」
 「……」

 かがみの疑問は、アルベルトによってことごとく叩き伏せられる。
 アルベルトの言葉は、あくまで可能性の話だ。
 かがみはそれを理解している。
 しかし――かがみはその可能性に、希望を見出していた。

 かがみの目的は、つかさを生き返らせることだ。
 そのために殺し合いに乗り、螺旋王に願いを叶えてもらうつもりだった。
 しかしアルベルトの言う通り、螺旋王が願いを叶えるかは可能性の話だ。
 なら、どうやって願いを『必ず』叶えるか?

 ――私が、螺旋王を食えば。
 ――願いは、思いのままだ。
 ――つかさを、生き返らせることが出来る。
 ――木津千里だって、生き返らせることが出来るかもしれない。
 ――こなたや、ゆたかちゃんを殺す理由なんかなくなる。

 それに、優勝するためには目の前のアルベルトや千里を殺した襲撃者たちを相手にしなければいけない。
 そう考えると、かがみには螺旋王を食うという手段の方が願いを叶えやすそうな気がした。
 ならば、かがみには拒む理由なんてどこにもない。
 ハッキリとした声で、告げる。

 「利用されてあげるわ。螺旋王は、私が食う」

 ■
370: 奪え、全て、その手で 9/10 ◇1sC7CjNPu2 2007/12/04(火) 05:45:03 ID:f25l5XK/(9/10)調 AAS
 ――乗り気になったようだな。

 かがみの宣言を聞き、アルベルトは満足げに頷いた。
 どうやらかがみは自分に対するメリットのことで頭が一杯のようで、アルベルトに対するメリットにまで頭が回らないようだ。
 アルベルトに対するメリット――それは、かがみが螺旋王を食うこと。
 正確には、かがみが螺旋王の知識と経験を得ることだ。

 アルベルトは書庫にあった本や、かがみの語った舞台がループしているという話を聞いて確信したことがある。
 螺旋王の持つ技術はBF団と同等か――認めたくないことだが、BF団以上のものである。
 その技術を、BF団が手に入れるにはどうすればいいか?
 螺旋王を直接BF団に連行するという手もあるが、それは難しいと言わざる終えない。
 しかし螺旋王の知識を持った、ただの小娘ならば?
 不死の能力に加え、かがみは最上の土産になるはずだ。

 ――本人が望むのなら、BF団のエージェントにしてやってもいいかもしれんな。

 不死の能力と、螺旋王の知識があるならそれも可能かもしれん。アルベルトは冗談交じりにそう考えた。

 ■

 「さて、取らぬ狸の皮算用はここまでするか」
 「……そうね」

 アルベルトの言葉に、かがみは静かに同意する。
 かがみは若干興奮した心を落ち着けるために、紅茶を一口飲む。
 図書館内の掛けられた時計を見ると、もうじき放送が始まる時刻だった。

 「放送を聞いた後にこれからの方針を話し合う。いいな」
 「あ、それなんだけど。提案があるの」

 なんだ。とアルベルトが眉根を寄せる。
 かがみはそれに構わず、一度深呼吸をする。
 今まで、あえて忘れていたことを思い出したからだ。
 必要なことだから、かがみは思い出した。
 それが自分の心の傷を抉る行為だとは分かっていたが、今はその先に希望があるから。

 「私、同じエリアにいる人間の名前と位置が分かるレーダーと、首輪が落ちている場所を知ってるわ」

 つかさの、首のない死体が横たわっている場所。
 そこに、かがみの希望があった。
 アルベルトが何か口を開こうとした時――ちょうど、放送が始まった。
371: 奪え、全て、その手で 10/10 ◇1sC7CjNPu2 2007/12/04(火) 05:46:17 ID:f25l5XK/(10/10)調 AAS
【B-4/図書館/一日目/昼(放送直前)】

【衝撃のアルベルト@ジャイアントロボ THE ANIMATION -地球が静止する日-】
[状態]:疲労中、全身にダメージ、右足に刺し傷(それぞれ消毒液や軟膏・包帯で応急措置済み)、スーツがズダボロ
[装備]:なし
[道具]:支給品一式、シガレットケースと葉巻(葉巻4本使用)、ボイスレコーダー、シュバルツのブーメラン@機動武闘伝Gガンダム、 赤絵の具@王ドロボウJING、
自殺用ロープ@さよなら絶望先生、ガンメンの設計図まとめ、不明支給品0〜2(本人確認済み)
[思考]:
基本方針:納得の行く形で戴宗との決着をつける。
1:戴宗を再び失うことに対する恐れ。そうならないために戴宗を探し、情報を集める
2:複数の施設を回って人がいたら伝言を、いなかったら書置きを残す。メッセージの内容は決まっていません。
3:放送後、かがみの言ったことを確認する
4:かがみに螺旋王を食わせ、BF団に持ち帰る
5:脱出の情報を集める
6:いずれマスターアジアと決着をつける
7:他の参加者と馴れ合うつもりはない
8:脱出不可能の場合はゲームに乗る
[備考]:
※上海電磁ネットワイヤー作戦失敗後からの参加です
※ボイスレコーダーにはなつきによるドモン(と名乗ったチェス)への伝言が記録されていますが、 アルベルトはドモンについて名前しか聞いていません。
※会場のワープを認識

【柊かがみ@らき☆すた】
[状態]:不死者、私服に切り傷
[装備]:なし
[道具]:なし
[思考]
基本方針:つかさのために、もう少し頑張ってみる
1:螺旋王を、食う
2:1の目的のため、レーダーと首輪と不死の酒の入っていた酒瓶を回収する(B-2の観覧車前へ)
3:アルベルトに利用され、利用する
[備考]:
※第一放送を聴きましたが、つかさの名前が呼ばれたということ以外は覚えていません(禁止エリアはB-1のみ認識)
※会場端のワープを認識

【『ガンメンの設計図まとめ』『獣人の製造法』、『トビダマの原理』『カテドラル・テラの運用について』『アンチ・スパイラルに対しての考察』】
 タイトルそのままの書籍の数々。
 その他多くの書籍あり。
372: 第2回放送◇10fcvoEbko 代理投下 2007/12/04(火) 21:23:24 ID:cuTpR5Br(1)調 AAS
真っ白に輝く太陽が、天の最も高みへと至ったのと同時に、どこからともなく大気を震わせる音が響いた。
殺戮と疑心、そして脆くはかない友愛の舞台に隈無く届く声の主はその主催者たる螺旋王。
鉄壁の威信を放つ四天王が脇を固めるなか、ロージェノムによる放送が始まった。



さて、二度目の放送を行う。
無事にこれを聞いていられる貴様達には、ひとまずおめでとうと言っておこうか。
どのような方法をとったにせよ、今現在生き残っていることは確かなのだからな。
くくっ、貴様達にしてみればいささか表現が陳腐過ぎると思うかも知れんな。
そう思われてしまうのも仕方のないことだ。
私は貴様達程個性に富んではいないのでな。
順調に殺し合いを進める者、善良を装い機を窺う者、いずれの方法にせよ私の説明に従い殺しあおうとする者がいるかと思えば、未だ平然と己が道を行きこの放送すら意に介さぬ者もいる。
実に、面白い。
そのような豪胆な振る舞いもまた良いだろう。それはそれで一つの力であると言うことも可能だからな。
だが、それができぬ者達はせいぜいあがき、戦い、知恵を振り絞るが良い。
それぞれの持つ力を精一杯生かし、殺し合いに励むことだ。
命と引き替えにだが、新たに螺旋の力を目覚めさせた者も現れた。
そのような者が現れてこそ、この実験を行う意味があるというものだ。
と、知恵を武器にする者達のためにも言っておこうか。
それでは、禁止エリアの発表を行う。数は前回と同じく三つだ。

13時よりD-2
15時よりF-8
17時よりG-4

以上。…あぁ、付け加えておくとモノレールの車両内に限り、禁止エリアからは除外される。
続いて、死亡者の発表だ。

アイザック・ディアン
アルフォンス・エルリック
泉こなた
エリオ・モンディアル
木津千里
玖我なつき
クロ
ジャグジー・スプロット
パズー
パルコ・フォルゴレ
風浦可符香
マース・ヒューズ
間桐慎二
ムスカ
ヨーコ
ロイド・アスプルンド

以上、十六名。
前回よりも大幅に数が増えたな。やっと要領を掴んできたと言ったところか。
今まさに闘争を始めようとする者達もいることだ。その邪魔をするような不粋な真似は、この辺りでやめておくとしようか。
次の放送も、同じように六時間後に行う。
それまでの間、思う存分に闘争を続けるが良い。



声は止み、その残滓は海に、大地に溶けて消える。
実験の箱庭の中で、様々な願望を希求する者達の抗いが、続いていた。
373: 2007/12/06(木) 01:03:29 ID:5ojcHnCw(1)調 AAS
なにが代理投下だwww
374
(1): 好奇心は猫をも殺す ◇jbLV1y5LEw 代理投下 2007/12/06(木) 01:12:54 ID:zeto7K9z(1/6)調 AAS
無人の商店街を一人の少女が歩く。
スカリエッティの作り出した戦闘機人の開発ナンバー4、クアットロはご機嫌だった。
先ほどの放送によればまた一人、自分とドクターの敵である機動六課の人間が死んだのだ。

(うふふのふ〜。全く、螺旋王には感謝したいものですわ。ドクターの敵を労せず片付けてくれるんですから)

偽善者ぶった連中のことだ。
螺旋王を逮捕しようと動き回っているのだろう。
そして勝手に殺し合いに巻き込まれ、次々に死んでいくに違いない。
その想像に、クアットロは思わず頬を緩ませた。
もちろん、彼女自身もその殺し合いに参加させられている。
だが、クアットロはいつだって他人を操る側だった。
無力な命を弄び、蹂躙し、もがく様を観察するのが彼女の定位置なのだ。
今回も他の参加者を操り、殺し合わせ、最後の一人になってみせる。
最初は少ししくじったが、何、肩の傷もあの男に埋め込んだDG細胞を使って治せば万事解決だ。

そんなことを考えながら、クアットロは重傷の男にDG細胞を埋め込んだ辺りにやってきた。
何やら遠くで火災が起きているようだったが、あからさまに危険そうな場所にわざわざ一人で出向く必要はない。
まずは苗の経過を見るつもりだったのだ。
だが、そこにいるはずの実験体は、どこに行ったのか、姿がなかった。
場所を間違えたかとも思ったが、残された血痕から見て、ここに間違いはない。

「あら、あらあら〜? まさか、もう動けるようになったの?」

少々驚きながら周囲を探索していると、別の強い血の香りがクアットロの鼻をついた。
その臭いの元はどうやら一軒の店舗のようだった。

(これはもしや……)

クアットロはなるべく息を、足音を殺して店の中へと入っていく。
中に入って飛び込んできたのは予想通り血の赤。
辺り一面には赤黒く染まったタオルが散らばっていた。
予想とは違ったのは死体そのものの有無だ。
とはいえ、その残された血の跡からして、ここでおそらくは複数人が死亡したのは間違いない。

(殺害方法は近接武器による刺殺や斬殺……ってところでしょうか?)

弾痕や銃の薬莢などがなく、屋内であることから狙撃などによる銃殺も考えにくい。
特殊能力による殺害という線もあるが、辺りにそれらしき焦げ跡、破壊痕もない。
おそらくはここにあの男の身体を運び込んだ集団が仲間割れを起こしたか、侵入してきた第三者によって殺害されたのだろう。
いずれにせよ、争った形跡がほとんどないことから、不意をついての一瞬だったに違いない。

(一人で来たのは下策だったかもしれませんわね)

ゲームに乗った殺人者がこの辺りをうろついているとしたら、クアットロも危ない。
冷静に考えれば、早々にこの場を離れ、ヴァッシュの元に何食わぬ顔で戻るのが良策だろう。
だが、クアットロはどうしても気になることがあった。

(う〜ん、それにしても……。なんで死体がないのかしら?)

あのDG細胞を植え付けた男もおそらくは死んだだろうが、その細胞の効果がいかほどであったか、確認したい。
それに、ここで死亡したであろう、他の参加者はどうなったのか?
さきほど、螺旋王は放送で言った。
命と引き換えに螺旋力に目覚めた者がいる、と。
ここで死亡した者がそうだとしたら?
螺旋力がいかなるエネルギーか、想像もつかないが、その死体には螺旋力の痕跡が残っているのではないか?
DG細胞と螺旋力、この二つの未知なる存在への好奇心がクアットロの冷静さと慎重さを削いだ。
375: 好奇心は猫をも殺す ◇jbLV1y5LEw 代理投下 2007/12/06(木) 01:14:30 ID:zeto7K9z(2/6)調 AAS
死体を運んだ時についたであろう血の跡をたどって店の裏側に回る。
そこには木簡が刺さった土饅頭四つあった。
墓のようだったが、名前を確認してクアットロは首をかしげた。

(無名の少女はおいておくとして……ロイ・マスタング?)

名前の確認できる他二名と違い、ロイ・マスタングの名前は先の放送で呼ばれていない。
殺した相手とともに、死んでもいない相手の墓を作る。
この行為に一体、何の意味があるのか?

(ま、改めれば分かることですわね)

そう思い直し、クアットロはまだ動く右手に支給品を握りしめ、スコップの代わりに土をほじくり返す。
『ロイ・マスタング』の墓には何もなかったが、次に掘り返した『マース・ヒューズ』の墓からは見知らぬ中年男の死体と、大量の支給品が出土した。

「あらあら。何を考えてるのかしら、もったいない。私が有効活用してあげましょう」

上機嫌でクアットロは支給品をデイバックの中に入れ、次いで後で調べるためにヒューズから細胞サンプル……つまり肉片を削ぎ取っておく。
この分だと、他二つにも死体の他に何か埋まっているかもしれない。
鼻歌を歌いそうな調子で次の墓に振り返ったクアットロは、その場で硬直した。
いつそこに来たのか、赤いコートと黒い鎧に身を包み、銀色の鱗と真っ赤な眼を持った異形の怪人がそこに立っていたからだ。
まさか、それが自らがDG細胞を植え付けた男のなれの果てとは、さすがのクアットロも想像すらできなかった。



今や悪魔の錬金術師、デビルマスタングとなったロイ・マスタングだった者は激怒していた。
周囲に他の参加者がいないか探索している途中、北東で火災が起きているのを発見し、
そちらへの通りがかりに墓を覗いてみれば、見知らぬ少女が親友の墓を暴いているのだから。
その憎しみがまたわずかに彼の体に潜むDG細胞と同調し、その侵食を許す。
だが、本人はそれに気づきはしない。
今はただ、この不埒な侵入者をどう処罰しようかということだけを考えていた。
その場から炎で焼くことも考えたが、万が一外して親友の遺骸や他の墓に当たっては元も子もない。
生まれ変わった身体の性能テストも兼ねて、音を殺し、なおかつ素早く近づいた。
そして刃の右腕を使って半殺しにしようとした瞬間、何の拍子か、少女が振り向き、目が合った。
突然現れたロイに、少女の瞳が驚きと恐怖に染まる。
その表情に心のどこかでわずかな愉悦を感じながら、彼は右腕を振り下ろした。
最後は殺すとはいえ、ロイの当座の目的は半殺しにした上での能力の吸収である。
そのため、右肩から背中にかけて引き裂くつもりだった。

「ひぃっ!?」

しかし、少女は意外に素早く、転がるように前に伏せる。
結果として狙いは外れ、わずかに背中の肉を抉るに留まった。
だが、DG細胞に侵されたロイの一撃はかすっただけで髪を縛っていた紐を両方同時に引き千切る。
縛めから解放された茶色い髪が宙を踊った。

「あ、ああ……!」

少女はうめきを上げながら、赤ん坊のように四つん這いになって逃げようとする。
その無様な姿に、ロイは思わず笑みを漏らした。
以前の彼ならば考えられない反応だが、体を蝕むDG細胞は彼の残虐性、嗜虐性を本人すら気付かぬうちに増幅していた。
外しようもない距離になったことを確認し、ロイは指を擦り合わせる。
金属音と同時に炎が発生し、逃げようとする少女の左腕が燃え上がる。
もちろん、殺しはしない。
イシュヴァール殲滅戦を経験したロイは、どの程度の炎が人間にどの程度のダメージを与えるかを知り尽くしていた。
376: 好奇心は猫をも殺す ◇jbLV1y5LEw 代理投下 2007/12/06(木) 01:15:16 ID:zeto7K9z(3/6)調 AAS
「っ!!!」

声にならない声をあげ、少女は涙を流しながら痛みに悶える。
その姿を見たロイはわずかに目を見張った。
焼き尽くしたはずの少女の炭化した左腕から、鈍い金属の輝きが覗いていた。
絶妙の火力によって生身が焼かれたことにより、戦闘機人の機械部分が露わになったのだ。

「ほウ……。お前モ、たダノ人間ではなイヨうダな……」

その姿に満足すると、ロイは右腕を振り上げた。

「こレデ……終わリだ」

あとはこの少女に刃の右腕を刺し、その能力ごと取り込むだけである。
だが、そのロイの目の前に、奇妙な光景が展開した。
少女の背後に数本の短剣が浮いているのである。
しかも、その短剣はあたかも水面から突き出ているように、周囲の空間に波紋を作っている。

「ナンだ……? コレハ……?」

警戒して一歩退いたロイの耳に、女のか細い声が届く。

「い、や……死に……たくない」

その声と共に、短剣がロイめがけ、弾丸のような速さで飛んできた。

「チぃっ!」

舌打ちと共にそれらをたたき落とすが、突然のことに反応がわずかに遅れ、一本、体に刺さる。
怒りと共に女へ眼を向けるが、左腕を焼いたはずの女は霞のように消え、奴が落としたらしい眼鏡だけがそこにあった。

「……逃ガしたカ……」

無造作に短剣を引き抜いて捨てると、短剣もまた霞のように消えて行く。
刺さった場所は鎧に覆われていたところだったため、大した傷ではない。
一撫でする間にDG細胞が体を再生していた。

「今のガ奴ノ能力カ……? マア、いィ……」

悪魔の錬金術師は落ちている眼鏡を踏み潰す。

「今度ハ確実に仕留メるマデだ……」

遊びすぎたことを反省しつつ、ロイは手早くヒューズの遺骸に土をかけ直す。
墓が荒らされないか少し気になるが、ロイには目的があるし、先の少女もあれほど脅せば同じことはすまい。
それに、今はどこへ逃げたかわからない獲物よりも、確実に獲物がいる場所へと急ぐべきだ。
人間をやめた男は煙を上げるデパートへと足を向けた。
377: 好奇心は猫をも殺す ◇jbLV1y5LEw 代理投下 2007/12/06(木) 01:17:18 ID:zeto7K9z(4/6)調 AAS
【F-5/北東部/1日目-日中】
【ロイ・マスタング@鋼の錬金術師】
 [状態]:デビルマスタング状態、以前よりも身体能力が向上。
      健康(?)、DG細胞の意識支配率…およそ8%
 [装備]:アルの鎧(DG細胞寄生、黒い色)、制服(DG細胞寄生、赤い色)、
      ロイの発火布の手袋@鋼の錬金術師
 [道具]:デイバッグ(×1)、支給品一式(×4、-ランタン×1)、ジャガイモカレー(大)、マチェット
 [思考]
 基本思考:優勝して願うか、螺旋王を殺して吸収し螺旋王の能力(死者蘇生や戦闘能力など)を
      手に入れて現実へ帰還。その力を持って世界に大変革を齎して、新世界の神になる。
 1:火災現場へと足を運び、参加者を探す。
 2:参加者は、発見しだい半殺しにして取り込む。そして力を吸い尽くし次第捨てていく。
 3:どんどん力を吸って、自らを螺旋王に対抗しうるだけの力を持つ生物へ『自己進化』させる。
 4:もう迷わない。迷いたくない。
 5:茶髪の少女(クアットロ)に再度出会った時は今度こそ取り込む。
 6:リザ・ホークアイに出会った時の対応は考えたくない。

 ※DG細胞は全身に行き渡りました
 ※強い精神力で、DG細胞をある程度支配しています。
 ※精神的にダメージを受けているので、DG細胞による意識支配への抵抗力が多少低下。
   精神的なダメージをさらに受けて侵食が進むと「人間を絶滅させたくなる」や、「自我を失い
   暴走する」などといった症状が現れる可能性があります。
378: 好奇心は猫をも殺す ◇jbLV1y5LEw 代理投下 2007/12/06(木) 01:18:34 ID:zeto7K9z(5/6)調 AAS


ロイが立ち去った後、モザイクが晴れるようにして、クアットロの姿が現れた。
クアットロはもちろん、その場から逃げたわけではない。
そんな余裕は彼女にはない。

インヒューレントスキル、略してISと呼ばれる先天固有技能。
彼女たち戦闘機人はそれぞれ違った技能を所持している。
クアットロのそれは『シルバーカーテン』。
幻影を操り、対象が生物であろうと機械であろうとその知覚を騙す能力である。

そして彼女が殺害したキャロから奪い取った最後の支給品、ゲート・オブ・バビロン。
使用者の宝物庫、この舞台においてはデイバックへと空間をつなげ、中の物を自由に出し入れすることのできる、英雄王の所持品たる宝具。
襲撃を受ける直前、土を掘り返すために持っていたそれは、今まで弾になる支給品がない故に役に立たなかった。
だが、今しがた手に入れた短剣は十分に射出するに値する武器だったのだ。

彼女はこの二つを使い、短剣によって一瞬、相手の眼をそらしている間に、幻影によって自らの姿を隠したのだ。
まんまと逃げおおせた彼女ではあったが、解けた髪に覆われた肩は小刻みに震えていた。
眼鏡をなくした目からはとめどなく涙が流れ続けている。

彼女は突然現れた怪人の怒りと敵意、そして殺意に満ちた目を見た瞬間、悟ったのだ。
この殺し合いの舞台において、自分は狩る側ではないのだと。
ちっぽけな自分程度ではどうにもならない存在がいるのだと。
実のところ、彼女が本物の殺意を向けられることは、この舞台に来るまでほとんどなかった。
何しろ、彼女の世界では追手のほとんどは犯罪者を生け捕りにすべく、非殺傷設定で挑んでくる。
仮に撃墜されても、命は助かるのだ。
そんな相手が本物の殺意など持ちようはずもない。
もちろん、長く生きていればそうでない相手に会うこともあっただろう。
しかし、彼女は後方の指揮者であることに加え、稼働期間は十年程度。
そう、彼女はしょせん、自らが安全な環境で一方的に相手をいたぶってきた温室育ちなのだ。

それでも、自分がその程度であると気付く機会はあった。
黒衣の男に遠距離からあり得ない反撃を受けた時、彼女は自分の考えを正すべきだった。
だが、そのあと、ヴァッシュ、クロに出会って取り入り、首輪を手にし、トントン拍子に物事が進むうちに、彼女は自分を強者だと過信した。
至近距離で浴びせられた漆黒の殺意と命の危機は、そんな彼女の過信を今度こそ粉々に打ち砕いた。
飛行能力を使うことも忘れるほどに我を忘れた彼女がそれでも逃げられたのは、いたぶられることで目覚めた「死にたくない」というその一心のおかげだった。
だが、それが本人にとって幸せであったかどうか。
彼女はこれから先、ずっと死への恐怖に苛まされなければならないのだから。

その場でしばらく泣きながら震えていたクアットロだったが、やがて今の状況を思い出す。
今、自分を守る者は誰もいない。
もしもあの怪人が戻ってきたら、今度こそ殺されるだろう。

(誰か、誰かに守ってもらわないと……)

魔力を消費し、心は打ちのめされ、左腕を失い、それでも残った死への恐怖に引きずられ、クアットロはふらふらと歩き出す。
恐怖に歯を鳴らしながら、己を庇護してくれる誰かを求めて。
379: 好奇心は猫をも殺す ◇jbLV1y5LEw 代理投下 2007/12/06(木) 01:19:44 ID:zeto7K9z(6/6)調 AAS
【F-5/商店街・布団屋の裏庭/1日目-日中】
【クアットロ@魔法少女リリカルなのはStrikerS】
[状態]:左肩に銃創 左腕喪失 背部に裂傷(小) 疲労(大) 死への恐怖 自信喪失 魔力消費(小)
髪が解けている 眼鏡喪失(視覚は問題なし) 左肩から機械部分露出
[装備]:ゲート・オブ・バビロン@Fate/stay night
[道具]:支給品一式、暗視スコープ、ゼオンのマント@金色のガッシュベル!!、首輪(クロ)
S&W M38(弾数1/5)、S&W M38の予備弾数20発、エンフィールドNO.2(弾数5/6)、短剣×12本
単眼鏡、水鉄砲、銀玉鉄砲(銀玉×60発)、マース・ヒューズの肉片サンプル

[思考]
基本:死にたくない。自分の安全を最優先し、とにかく生き延びる。
1:一人で居たくない。他参加者に取り入り、保護してもらう。
  (とりあえずヴァッシュが候補)
2:無力、足手まといだと確信した参加者は殺して支給品を奪う。
3:傷を癒したい。
4:螺旋力や螺旋王、首輪、DG細胞などは後回し。
5:怪人(ロイ)にはもう関わりたくない。

[備考]
※ヴァッシュの元へ戻ろうとしていますが、半ば錯乱しているため、方向を間違える可能性があります。
 (ロイが行ったデパート方面へは行きません)
※支給品はすべて把握しています。
※首輪及び螺旋に関する考察は以下のとおり。
 ・首輪はネジを回すことで解除できる。ネジを回すには、螺旋力が必要。
 ・死者から採取した首輪でも、上記の条件は適用される(未検証)。
 ・シルバーカーテンで首輪の爆弾としての機能を停止できるかもしれない(不安材料が多すぎるため未検証)。
 ・螺旋力とは、殺し合いのような極限の環境下において、誰にでも目覚める可能性があるもの。
 ・螺旋王の目的は、あくまでも『実験』。殺し合いはそのための手段でしかない。

【首輪について】
銀色のリング。首の後部に二つの小さな溝があり、その間に所有者の名前が刻まれている。
これは実はシールになっており、見ただけではわかりにくいが、よく触ってみると裏に隠れたネジの窪みがわかる。
シールを剥がすとプラスのネジが隠れており、これを回そうとすると螺旋王の音声が響き、所有者に謎の苦痛を与え気絶させる。
クアットロの推理どおり、このネジを回す方法に螺旋力が関係あるかどうかは不明。
また解除に失敗した場合、どういった方法で所有者を気絶させたのかも不明。その後の影響も一切不明。

【ゲート・オブ・バビロン@Fate/stay night】
王の財宝。
ギルガメッシュの宝具にして黄金の都に繋がる鍵剣。
鍵剣自体に攻撃力はない。
使用者の宝物庫に空間を繋げ、中にある道具を自由に出し入れしたり、弾丸のように射出することができる。
当然、使用者の財があるほどに強力になる。
今回のロワにおいては使用者の宝物庫とは所持しているデイバックに制限されている。
380: 2007/12/06(木) 02:25:14 ID:1CL+f7ao(1)調 AAS
>>374
何度も言われてるはずだけど
代理投下認められてないからね

削除依頼だしとけよ
381: 2007/12/07(金) 00:06:18 ID:TzjIGuDc(1)調 AAS
書き手の心得その2(実際に書いてみる)
…を使うのが基本です。・・・や...はお勧めしません。また、リズムを崩すので多用は禁物。
適切なところに句読点をうちましょう。特に文末は油断しているとつけわすれが多いです。
 ただし、かぎかっこ「 」の文末にはつけなくてよいようです。
適切なところで改行をしましょう。
 改行のしすぎは文のリズムを崩しますが、ないと読みづらかったり、煩雑な印象を与えます。
かぎかっこ「 」などの間は、二行目、三行目など、冒頭にスペースをあけてください。
人物背景はできるだけ把握しておく事。
過去ログ、マップはできるだけよんでおくこと。
 特に自分の書くキャラの位置、周辺の情報は絶対にチェックしてください。
一人称と三人称は区別してください。
ご都合主義にならないよう配慮してください。露骨にやられると萎えます。
「なぜ、どうしてこうなったのか」をはっきりとさせましょう。
状況はきちんと描写することが大切です。また、会話の連続は控えたほうが吉。
 ひとつの基準として、内容の多い会話は3つ以上連続させないなど。
-------------------------------------------

この基準の意味がわからん
382: 2007/12/08(土) 15:01:35 ID:6p/Pbbma(1)調 AA×

383: 2007/12/08(土) 16:09:14 ID:wEjhCto1(1)調 AAS
否定するばっかで対案もあげないのか
お前らってアニロワの企画してたんじゃねえの
こんな一歩も進まないだけの企画なんてたかが知れてるようなものだな
384: 2007/12/08(土) 18:39:38 ID:9fhiZ8hD(1)調 AAS
アニロワの企画なんてたかが知れてるんだから
のんびりと作ればええんじゃないの
385
(1): 2007/12/09(日) 18:15:19 ID:vbeNCTYZ(1)調 AAS
とりあえずうぜえから削除依頼は出しておいた
したらば側のルールですら代理投下は禁止だしな

したらばはもう別の企画なんだから別のスレでやれ
386: 2007/12/09(日) 23:21:03 ID:2HtdYOcz(1)調 AAS
>>385
>>1を見ろよ、バカw
387: 2007/12/10(月) 00:09:01 ID:ML9gh6Z0(1/2)調 AAS
>>1?www
人んちの企画乗っ取っておきながらそりゃねえだろwww
388: 2007/12/10(月) 00:25:27 ID:mb1XJBiu(1)調 AAS
>>1なんて既に却下出されてるだろ
389: 2007/12/10(月) 21:58:27 ID:ML9gh6Z0(2/2)調 AAS
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;

                    改正議論再開

;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
390: これより先怪物領域 ◆LXe12sNRSs 2007/12/10(月) 23:11:24 ID:O48ij1/C(1/13)調 AAS
「…………ぶーん……ぶーん……ぶーん」

 暗い、とても暗い闇の中だった。
 両腕で飛行機の翼を形作った少年が、軽快に闇の中を走り回っている。
 少年は闇に溶け込むように、座りながらそれを眺めていた。

「ねぇ、君はだれ?」
「私か? 私は……そうだな。トーマスとでも呼んでくれ」

 走り回っていた少年が尋ね、座っていた少年が答えた。

「ねぇ、ここはどこなの?」
「腹の中。胃袋の中さ。喰われた人間が運ばれる場所だよ」
「えぇ〜!? じゃあボク、食べられちゃったの?」
「ああ。そういうことになるな」

 二度目の問答を終え、二人の少年は向かい合う。

「嫌だよ! ボクこんな暗いところになんかいたくない! ねぇ、みんながいるところに帰してよ」
「それは無理だ」
「どうして?」

 純粋な眼差しを投げる少年に、少年は自嘲するような笑みを乗せて答えた。

「喰われた人間は、二度と元の世界には戻れない。
 食われるということはつまり、死と同義だからだ。
 言ってみれば、おまえは死人なわけさ」

 淡白に告げて、見る見るうちに蒼白になっていく少年の顔色を観察する。
 子供らしい、未知に怯える顔だった。

「そんなの嫌だ! 暗いの怖いよ! 一人は寂しいよ! 君もそうじゃないの?」

 少年は焦燥の混じった声で、少年に助けと賛同を求めた。
 しかし少年は、それを見て嘲笑う。

「ククク……これしきの闇が、苦痛か。子供だな」

 少年は立ち上がり、自分とまったく同じ背丈の少年に視線を合わせた。

「焼けた火箸を目に突きつけられたことはあるか?
 酸の風呂に浸けられたことはあるか?
 生きたまま暖炉の中に放り込まれたことがあるか?」

 唐突な告白だった。
 少年は自らの半生、その中でも特に凄惨だった辛い過去を、質問のような形で少年に語る。
 答えは、当たり前のように返ってこない。

「私は自分の信じていた人間に毎日そんな痛みを与えられて生きてきたんだ。
 おまえなんかとは苦痛に対する覚悟が違う……これしきの闇に怯える、おまえとはな」
391: これより先怪物領域 ◆LXe12sNRSs 2007/12/10(月) 23:12:38 ID:O48ij1/C(2/13)調 AAS
 少年は少年でありながら、少年を逸していた。
 これしきの闇など、苦痛の範疇ではない。
 少年にとって、痛みは苦ではない。
 無論、孤独も。

「そんなの、趣味の範囲だよ」

 少年の大人びた瞳と、少年の子供らしい無邪気な瞳が、対立した。
 少年の身が、僅かに退いた。
 少年の身が、僅かに迫った。

「生きたまま腕の肉を丁寧に剥がされたことはある?
 そのまま腕の骨に彫刻を掘られたことはある?
 中国の処刑法や日本の拷問は知ってる?」

 少年の口から、思わぬ台詞が飛び出した。
 声調はとても子供らしく、しかしその内容は酷く子供らしくない。

「――走行中の列車の外に吊り出されて、全身を削られたことはある?」

 スーッと。
 少年の顔から、血の気が引いた。

「ボクは知ってるよ。君よりももっと多くの痛みを。でもボクは、この闇のほうがもっともっと怖い」

 二人の少年は、同じであるはずだった。
 年齢も、背丈も、経験も、生きた時間も。
 なのに少年は、先人気取りでものを語る。

「君は、自分の信じていた人間に痛めつけられながら生きてきたって言ったね?
 実を言うと、ボクもそうだったんだ。でも、今は違うよ。ボクはいま、とても幸せな生活を送ってる。
 優しい人、おもしろい人、ボクの手を引いてくれる人……たくさんの人に囲まれながら、ボクは生きている。
 そうそう、つい最近お姉ちゃんもできたんだ! エニスって言うんだけどね」

 少年は少年であって、少年ではない。
 少年は今さらのように気づき、焦燥混じりの声で尋ねる。

「エニス……お姉ちゃん、だと? 誰だ……いったいそいつは何者なんだ?」

 少年には、エニスという名に覚えがなかった。
 しかし少年は、エニスという名をよく知っていた。

「エニスはエニス、ボクのお姉ちゃんだよ。チンピラから『二人』を助けてくれた、強くて優しい女性さ。
 ボクは『二人』に紹介されて、エニスの弟になったんだ」

 少年が語る身の上話は、エニスという存在を知らない少年にとって、どうでもいい事柄だった。
 なのに、無視することができない。

「知らない……私は、エニスなどという女は知らない……!」

 自分は少年とは違う……似て非なるものだという断定を、下す。
 しかし少年は、不思議そうな顔をして首をかしげた。
392: 2007/12/10(月) 23:13:01 ID:QiS5kG3I(1/5)調 AAS
 
393: これより先怪物領域 ◆LXe12sNRSs 2007/12/10(月) 23:13:41 ID:O48ij1/C(3/13)調 AAS
「そっか、知らないんだ。じゃあ、モルサ・マルティージョは? カンシチロウ・ヤグルマは?
 ロニー・スキアートは? ランディは? ペッチョは? キース・ガンドールは?
 ベルガ・ガンドールは? ラック・ガンドールは? フィーロ・プロシェンツォは?」

 全部、少年の知らぬ名だった。

「――――マイザー・アヴァーロは?」

 唯一聞き覚えのある名を耳にし、少年は声を荒げた。

「マイザー……マイザー・アヴァーロだと? なぜだ、なぜおまえがマイザーの名を知っている?」

 マイザーというのは、かつての同胞の名であり、少年が敵と認識していた者の名だった。
 手紙を貰い、これから列車で会いに、そして『喰らい』に行くつもりだった相手の名だ。

「君は既に答えを得ているはずだよ、トーマス。いや……ここではドモン・カッシュと呼んだほうがいいのかな?
 もっとも君がフライング・プッシーフットで使った偽名も、彼の地で使った偽名も、『二人』の前では無意味だったけどね」

 脳裏を、様々な光景が過ぎる。
 刺青の男が、少年に謝っていた。
 眼帯の女が、少年に微笑んでいた。
 貴婦人が、少年に穏やかな顔を見せて、
 貴婦人の娘が、少年に手を差し伸べて、

「おまえは……いったい何者だ!? それに、『二人』とはいったい誰のことを言っている!?」

 あと二人、陽気な誰かと誰かの記憶がすっぽり抜け落ちていることに、気づく。

「ボクの名前はチェスワフ・メイエル――チェスって呼んでください!」

 少年の名乗りで、すべてを思い出した。
 思い出したところで、少年は泣いた。
 泣く少年を見て、少年は微笑んだ。
 少年は、涙が止まらなかった。

「ボクは、痛みなんかよりもこの闇のほうが怖い。また一人になって、怯える生活を送るのが怖い。
 でも君はかわいそうだね。だって、君の未来には闇しかないんだもん。
 ボクに光を与えてくれた、くれるはずだった『二人』は、君が」
394: 2007/12/10(月) 23:13:49 ID:QiS5kG3I(2/5)調 AAS
 
395: 2007/12/10(月) 23:14:52 ID:QiS5kG3I(3/5)調 AAS
 
396: 2007/12/10(月) 23:14:57 ID:9FSZ6WEw(1)調 AAS
            
397: これより先怪物領域 ◆LXe12sNRSs 2007/12/10(月) 23:15:28 ID:O48ij1/C(4/13)調 AAS
 涙を流すだけでは、足りなくなった。
 この絶望感を洗い流すには、涙だけでは足りない。
 仕方なく少年は自壊を選択し、その場に崩れた。
 少年は終わりを迎えたかったのだ。その本心では。
 ただし、それは叶わぬ願い。
 悪魔の定めたルールを思い出し、少年の身は再生された。
 少年の心は、生きながらに死んでいた。

「――『喰って』しまったんだから」

 少年は呪った。
 己の愚かさを、
 己の無様さを、
 己の醜悪さを、
 己の無力さを、
 己の矮小さを、
 後悔という形で。

 そして少年は、放送によってその過ちを再認識した。
 不死者である少年が絶望を表現する方法は、涙しかなかった。

 ◇ ◇ ◇

 どことも知れぬ小道の脇に、チェスは蹲っていた。
 膝を抱えた体育座りの体勢で、頂点に上り詰めた太陽を疎ましげに睨む。
 多量の涙で赤く充血したチェスの瞳に、空から照射される太陽光は眩しすぎた。

「十六人……玖我なつきやジャグジー・スプロットも、どこかで死んだのか」

 虚ろな瞳を両腕で覆い、視界を闇に浸す。
 ついさっき流れた放送の内容を反芻しながら、忌避したい事実をもう一度確認する。

 アイザック・ディアンが死んだ――正確に言えば、『喰われた』。

 重要なのはそれだけで、仮初の関係者二人に特に感傷は抱かない。
 夢や幻ではなく、これだけは確かな現実なのだと、認めざるを得なかった。

「不死者に殺し合い……当初は馬鹿なものだと思ったが、なるほど。螺旋王もどうしてどうして……策略家じゃないか」

 数分前、あるいは数十分前――アイザック・ディアンを飲み込んだ右手。
 それをを恨めしそうに眺め、チェスは自嘲した。

「私という存在がいるんだ……不死者とて無敵じゃない。そういうことか」

 涙が枯れ果てた今だからこそ、冷静に分析できる。
 悪魔が定めたルールにのっとり、チェスはアイザック・ディアンを『喰い』、彼の知識や記憶、技能を吸収した。
 不死者は、喰らった不死者の持つありとあらゆるものを収得することができる。
 長年積まなければならないような経験も、常人には理解しがたい学術的な公式も、思い出すらも、我が物にできる。
 その代わり、喰われた不死者は消える。自我を失い、姿を失い、存在を抹消され、この世から消滅する。
 この『喰う』という行為は、不死者が唯一、永遠の生を終えることができる方法でもあった。
 故にアイザックを喰ったチェスは、彼のすべてを知り、我が物とした。
 これは共有ではない。独占だ。
 不死者や喰うという行為の概念はどうあれ、放送で螺旋王がそう告げたように、確固たる事実として。
 アイザック・ディアンは、死んだ。
 それがたまらなく、辛い。
398: これより先怪物領域 ◆LXe12sNRSs 2007/12/10(月) 23:17:43 ID:O48ij1/C(5/13)調 AAS
「……」

 後悔という重圧が、チェスの身に重くのしかかる。
 客観的に見れば、怯えと疑念が生んだ、不幸な事故のようなものだった。
 チェスに悪意など微塵もない。彼はただ恐怖に駆られ、自己を守るため、先手を打っただけだ。
 それが大きな間違いだったのだと、改めて思い知る。
 しかし、それももう遅い。

「…………」

 鼻から垂れた水を乱暴に拭い、チェスはさらに深く蹲った。
 小さな体をだんご虫のように縮こまらせ、矮小な自分を、より小さく見せようとした。
 スン、という鼻を啜る音だけが、物静かな小道に悲しく響いた。

「………………」

 錬金術師たるチェスからしてみれば、アイザックから得られた知識など、欠片の役にも立たないものばかりだった。
 外国についての雑学はなぜか豊富であったが、そのどれもがどうしようもなくくだらないもので、かつ曖昧だった。
 知能や学力の面で言っても、凡人以下のレベル。記憶力も薄い。なのに、

「……みんなを心配させないように、そんな嘘をついていたなんて……」

 かつて、『線路の道をなぞる者(レイルトレーサー)』に襲われたらしいチェスに投げかけた言葉や、

「……だからね、もう笑ってもいいんだよ……」

 相棒であり恋人でもあるミリアの言葉、

「マイザー……会いたかったよ、マイザぁぁぁぁぁ…………」

 彼の中のチェス『くん』の言葉など――知人たちとの思い出に関しては、なぜか鮮明に残されていた。

 アイザックという男がどれだけ交友関係を重んじていたかが、痛いほどよくわかる。
 無知だが、無知だからこそ、アイザックはとてもいい人間だったのだ。
 セラードやフェルメートなんかとは違う。彼は己が不死者であることも、チェスが不死者であることも知らなかった。
 邪な願望もなにも持たず、『線路の道をなぞる者』からチェスを救い出してくれた。
 保身のためについた嘘を、誰もがハッピーになれる形に解釈してくれた。
 家族のいなかったチェスに、新しい家族を作ってくれた。
 アイザックは、アイザックは……アイザック・ディアンは、
 とても、とても……とても、

「……アイザックさん……いい人、だったの、に……ごめん、なさい。ごめん、なさ、い」

 当に枯れ果てたと思っていた涙が、またあふれ出した。
 悲しみがチェスの視界一面を満たし、歪める。
 いくら泣いても、いくら謝っても、チェスの気持ちは満たされなかった。
 アイザックならきっと笑って許してくれる。そう思う。
 だけど、チェスは自分を許すことができなかった。
 憤怒、敵意、憎悪、ありとあらゆる負の感情が、アイザック喰う以前の自分に向けられる。
 なんで、あんな馬鹿な真似をしたんだと。泣きながら叱った。

「ぐすっ……あくまよ! 聞こえるか!?」

 泣き顔のチェスが、ぐじょぐじょになった目元をそのままに、天に向かって語りかける。
399: これより先怪物領域 ◆LXe12sNRSs 2007/12/10(月) 23:19:30 ID:O48ij1/C(6/13)調 AAS
「ふひしゃを……不死者、を! 喰った不死者を吐き出すことはできないのか!?」

 いつかの時、船上に降臨した悪魔に問いかける。我ながら、荒唐無稽な行為だと思った。

「喰うことができる、なら! 吐き出すことも、できるんじゃ、ないの、か!? 答えてくれ! 悪魔よ!」

 いくら叫んでも答えは返ってこない。返ってくるはずがないと、頭では理解していた。

「お願い、だよ。お願い、だから。おね、がい……やりなおしたい、んだ。もう、いちど」

 顔を俯かせ、唱えるように呟く。精神はもう、叫ぶ体力を失わせるほど磨耗していた。

「もう、あんなことはしないから……アイザックさんを……アイザックさんを……返して……」

 地に両手と両膝をつき、チェスはその場に泣き崩れた。絶望が押し寄せる。

「ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい……
 だから、だからだからだから…………アイザックさんを、返して……お願いだよっ」

 ――人は痛みによって、初めて自分の愚かさを知る。
 それは歴史上の偉人たちに関しても言えることだった。
 自分を神と信じた者は、上に立つ者に罵倒され、己の立ち居地を知る。
 兵器を作り出した国家は、自らの兵器を持って自国を滅亡へと導いた。
 天才は数多の挫折を味わい、乗り越え、やっと努力家を越える。
 過ちを犯した罪人は、被害者の涙を見て、ようやく慙愧の念を抱く。

「悪魔……螺旋王……誰でもいい……ボクに、ボクにやりなおすチャンスをください……」

 いつしかチェスは、自分の保身についてなど微塵も考えないようになっていた。
 我が身のかわいさで、とても大切なものを失ってしまった。
 その苦しみを、理解したから。

「『線路の道をなぞる者』に襲われて……アイザックさんとミリアさんに助け出されて……
 エニスって人の弟になって……マイザーと再会して……ボクも、ボクも……
 …………アイザックさんの記憶の中にいた、チェス『くん』になりたいんだよっ!」

 なるはずだった自分の姿。未来への憧れ。または執着心。
 薄汚いチェスワフ・メイエルの存在を保守するよりも、もっと大事なこと。
 チェスの目的と願望は、アイザックの記憶の中にあったチェスくんによって、淡く塗りつぶされていた。

「……………………ひっく」

 当然のことだが、いくら待っても答えはなかった。
 錬金術師に不死の酒を与えた悪魔も、この地に二人の不死者を呼び寄せた螺旋王も、チェスに施しを加えはしなかった。
 かつてのチェスワフ・メイエルなら、それでも這い上がれただろう。
 逆境と立ち向かう意志を見せ、怯えながらも勇敢に戦っただろう。
 だが、違う。
 そもそもこれは、逆境なんかじゃない。
 時間を巻き戻したり、不死者を吐き出したりしなければ覆せない、
 絶対的な、絶望なのだ。
400: 2007/12/10(月) 23:21:23 ID:LduAl3Mf(1/3)調 AAS

401: これより先怪物領域 ◆LXe12sNRSs 2007/12/10(月) 23:23:59 ID:O48ij1/C(7/13)調 AAS
 ◇ ◇ ◇

 チェスはやりなおしを望んだ。が、それは叶わぬ悲願に終わった。
 でも、ひょっとしたらまだ……希望あるんじゃないかと、しつこく縋った。
 螺旋王。あの主催者ならば、時間や悪魔のルールすら超越して、アイザックを生還させることができるのではないだろうか。
 チェスが喰ったアイザックには、列車強盗事件の数日先……チェスにとっての未来の記憶があった。
 それはつまり、アイザックがチェスより先の未来から、この地に召集されたということだ。
 方法など考えつかない。時間跳躍などSFの域だが、既にジェットという前例もある。
 螺旋王が持つ技術、もしくは能力なら……この悲願が叶うかもしれない。
 だが螺旋王はランプの魔人ではない。チェスの望みなど、耳も貸さないだろう。
 ならば、素直に螺旋王が望むこと――殺し合いに興じ、優勝して彼に願いを聞いてもらうか?
 ……まさかっ。それこそ本末転倒だ。チェスはもう、かつてのような臆病者には戻りたくなかった。
 アイザックなら、もっと楽しい結末を望むはずだ。彼の相棒のミリアにしたって、それは同様だろう。
 だからチェスは、アイザックとミリアが信じたチェスくんならどうするだろうかと考えた。
 考えて、ある一つの答えにいたった。
 それはとてつもなく滅亡的で、しかし不死者であるチェスだからこそ目指せるものだった。

 チェスワフ・メイエルは死を恐れ、周囲を敵と見なしていた。
 チェスくんは孤独を恐れ、周囲は味方も多いんだと知った。
 ここにいるチェスは、このまま後悔に溺れ、なにも成せないことだけが恐ろしかった。

 ◇ ◇ ◇
402: これより先怪物領域 ◆LXe12sNRSs 2007/12/10(月) 23:26:09 ID:O48ij1/C(8/13)調 AAS
 未知なる道を、ひた歩く。
 この先に待つであろう人物に会うため、ただ歩く。
 彼女との接触は、たぶんとても恐ろしいことなのだろう。
 一歩一歩の歩みが重い。明らかに恐れている。でも、進まないわけにはいかない。
 腹は括った。彼女がどんな顔で『ボク』を迎え入れようとも、やるべきことは変わらない。
 たった一つの希望を掴むため、アイザックさんが望むやり方で、彼女とともに。
 ………………ううん。できるかぎり、彼女とともに。
 歩もう。ボクは歩むんだ。
 不死者のチェスワフ・メイエルでも、狐の皮を被ったトーマスでも、二人が知るチェスくんでもない。
 ただの、決められた制限下で目的を果たそうと頑張るチェス。
 これが、ボクのここからの、本当の勝負だ。

「…………く〜ん…………お〜い…………」

 行く先の道で、ブロンドの長髪を靡かせた女性が手を振っている。
 遠くから見た限りでは、その顔はとても穏やかだ。
 ……いや、違った。
 その姿が近づくにつれ、彼女の瞳に涙が浮かんでいるのがわかった。
 泣いている、というほどではない。潤んでいる、泣く寸前のような表情。
 ボクは、その理由を知っていた。
 知っていたからこそ、笑顔で彼女と向き合った。
 向き合わなきゃいけないんだ。

「チェスくん、心配したんだよ〜! あのね、アイザックとチェスくんが消えちゃって、
 それでさっきの放送でアイザックが呼ばれて、しかもカフカまで呼ばれちゃって、
 それで、それでね、えと……わたし、わたし……」

 声は、いつものように惚けていた。だけど今ならわかる。
 彼女の内を満たしているのは、不安と混乱と、悲しみだ。
 そしてその元凶は……ボク。
 わかってる。でも今は、謝るときでも、説明するときでもない。
 ボクは、

「安心してお姉ちゃん。アイザックさんはね、死んじゃったわけじゃないよ」

 くしゃくしゃになった彼女の顔を、精一杯の笑顔で満たしてあげようと思った。
 記憶の中……『線路の道をなぞる者』に襲われたボクに、彼女らがそうしてくれたように。

「アイザックさんはね、お父さんであるポロロッカ王に連れ去られちゃったんだ!
 内緒で結婚の準備を進めていたことが、バレちゃったんだよ」

 ◇ ◇ ◇
403: 2007/12/10(月) 23:28:08 ID:LduAl3Mf(2/3)調 AAS

404: これより先怪物領域 ◆LXe12sNRSs 2007/12/10(月) 23:29:48 ID:O48ij1/C(9/13)調 AAS
 ――そっか〜、じゃあアイザックは、お父さんに軟禁されてるんだね!

 ――うん。わからず屋の息子はお仕置きだーって、ボクの前から連れていっちゃったんだ!

 ――どうやって連れていったの?

 ――それは……消しちゃったんだ! 手品みたいに、ボクの目の前からパッて!

 ――すっご〜い! ミステリーだね! イリュージョンだね!

 ――うん。ボクもすぐに追いかけようと思ったんだけど、お父さんはそれはそれはすごい手品師で……

 ――いきなり目の前から消えちまったねぇ……どうよアレンビー。信じられる?

 ――信じるもなにも、チェスくんがそう言うんならそうなんでしょ。

 ――おいおい知らないのかい? 最近のガキの言うことなんてのは、大半がウソなんだぜ。

 ――馬鹿キール! チェスくんが嘘ついてるとでも言うの!? それならどうしてアイザックさんの名前が呼ばれたの?

 ――んー、まぁあの男が死なないことは実証済みだしぃ。そりゃ俺にもわかんねぇけどよぉ。

 ――なら文句言わない! それにしても、ついにお父さんが動いたのか……くー、なんか燃えてきた〜!

 ――ひょっとして、チェスくんも手品ができるの?

 ――うん! 二人の結婚式の日になったら、ミリアさんにも見せてあげるよ!

 ――本当? やった〜! 楽しみにしてるね!

 ――うん。そのときは、きっと、アイザックさんも。

 ――うん、アイザックと。

 ――――みんなで一緒、だね!!

 いなくなったチェスを見つけた後、ミリアたちはそんな会話をしていた。
 たが一人だけ、その場にいながらこの会話に参加しなかった者がいた。
 ジェット・ブラックである。

 ◇ ◇ ◇
405: 2007/12/10(月) 23:30:44 ID:07MzfRay(1)調 AAS

406: 2007/12/10(月) 23:32:24 ID:3PJMnf9t(1/3)調 AAS
 
407: これより先怪物領域 ◆LXe12sNRSs 2007/12/10(月) 23:33:36 ID:O48ij1/C(10/13)調 AAS
 アイザックは父親であるポロロッカ王(螺旋王)に拉致された。
 放送で名前が呼ばれたのは、恋人であるミリアに揺さぶりをかけるためだろう。
 チェスから説明を聞いたミリアたちは、わからず屋のお父さんからアイザックを救い出すため、改めて立ち上がった。
 アイザックとミリアの結婚式を開き、パーティーでお祝いして、ハッピーエンドを迎える。
 みんなの思いは、重なっていた。

「じゃあ、アタシとキールは一を見つけしだい合流するよ。オジサンたちは先に船のほうへ行って。ガッシュたちがいるはずだから」
「探し人が野郎ってのが気に食わねぇが、愛しのアレンビーの頼みなら仕方がない。俺の翼がまた煌くときがきたみたいだな」
「俺としては、さっさとまともなメシにありつきたいんだがな」
「ダメ! このブリはみんなが揃ったときのため夕飯! メインディッシュ! それまではお預けだよオジサン」
「でも大丈夫? アレンビー、キンダイチくんの顔知らないんでしょ?」
「大丈夫大丈夫! 一の話は剣持のオジサンからも聞いてるし、キールっていう『目』と、ミリアに貰ったとびきりの『声』があるかね」
「あー……一応忠告しとくが、むやみやたらにそれで叫んだりするなよ。誰が聞いてるかわからんからな」
「そのときは、アタシとキールの必殺ノーベルロワイアルで撃退だよ!」
「そうだぜオッサン。俺という勇敢なる騎士がついてるんだ。心配は無用、いやむしろ侮辱に値するぜ」
「カフカって子が本当に現実に帰っちゃったかどうかは一に聞くとして、ミリアたちは船で待っていてくれればいいからさ!」
「そうそう。なんたってミリアちゃんは、後に控える『愛の奪還作戦』の主役だからな。おい野郎ども、ちゃんとミリアちゃんを守ってやれよ!」
「アイザックはポロロッカ星の王子だけど、ミリアはアタシたちと変わらない地球人なんだからね!」
「うん! うっかり殺されて、現実の世界に帰らされたら、アイザックさんとの結婚もパーになっちゃうもんね」
「ま……女一人と子供一人の身辺警護なら、仕事としては楽な部類だしな」
「それじゃあ……次に会うのは、あの『でっかい船』で、だね!」

 アイザック奪還作戦――螺旋王が一筋縄ではいかない相手だと知った一同は、強硬手段での説得を試みることにした。
 螺旋王のアジトを突き止め、軟禁されているアイザックを救い出し、力ずくで螺旋王に結婚を認めさせる。
 そのための戦力集めとして、今は別行動中の一、豪華客船に向かったガッシュと剣持、
 そしてそこで人集めをしている高遠、高遠の呼びかけに集まる人たちも、まとめて仲間に加える。
 アイザックの拉致事件で色々疲弊しているであろうミリア、チェスはジェットとともに先にベースとなる豪華客船へ。
 鳥という特性ゆえに人探しに便利なキール、そしてアレンビーはミリアの拡声器を持って金田一一を探しに行く。
 ブリを食べるのはみんなが揃ってから。みんなが揃ったら、アイザックを助けにレッツゴー。

 ――それが、チェスの立てた今後の方針だった。

 これに手放しで賛成したのが、ミリア、アレンビー、キールの二人と一羽。
 そして賛成の意も反対の意も示さなかったのが、ジェット一人。
 多数決によりチェスの案は可決され、三人は南へ、一人と一羽は北へと道を別った。

「行こう、お姉ちゃん! ボクたちみんなで」
「アイザックを、助け出すんだね!」

 チェスと並んで前を行くミリアの表情は、かつての能天気な笑顔そのものだった。
 放送でアイザックの名が呼ばれたときは、動揺と混乱で酷く荒れていたのだが……今はその面影はない。
 喜ばしいことではある。が、隣で無邪気な笑顔を浮かべている少年が狐を演じている可能性を考えると、素直に喜べなかった。

 チェスとミリアの後ろを歩く今となっても、ジェットはまるでポロロッカについて信用していない。
 風浦可符香の言は妄言、アイザックの不死はトリック、アイザックの死は真実で、チェスの証言は嘘であると見なしている。
 ジェットには確信があった。チェスが嘘をついているという、確かな根拠を握っていたのだ。

 ジェットはズボンのポケットに手を突っ込み、二人には見つからないようにある金属片を取り出す。
 それは輪の形状をしており、銀の色を纏っており、そして『Issac Dian』の名を刻んでいた。
 アイザックを捜す際、ごみ山で発掘した、アイザックの首輪である。
 側には、アイザックのパンツと荷物らしきものも見つかった。
 混乱を防ぐためミリアたちには内緒にしているが、これは『アイザックが首輪を残して死んだ』という確たる証拠なのだ。
408: 2007/12/10(月) 23:35:16 ID:QiS5kG3I(4/5)調 AAS
 
409: 2007/12/10(月) 23:36:12 ID:LduAl3Mf(3/3)調 AAS

410: 2007/12/10(月) 23:36:37 ID:3PJMnf9t(2/3)調 AAS

411: 2007/12/10(月) 23:37:09 ID:QiS5kG3I(5/5)調 AAS
 
412: 2007/12/10(月) 23:42:28 ID:3PJMnf9t(3/3)調 AAS

413: これより先怪物領域 ◆LXe12sNRSs 2007/12/10(月) 23:54:53 ID:O48ij1/C(11/13)調 AAS
 だが、死んだにしてもこれは少々不可解だ。
 首輪が外れているということは、アイザックの首は体と分断されている可能性が高い。おそらく死因もそれだろう。
 だというのに、この首輪にはまるで血痕が見当たらない。首輪が落ちていた周囲にも、それらしきものはなかった。
 血を首輪に付着させずに、首輪だけをアイザックから取り除いた?
 どこか別の場所でアイザックを殺し、首輪を回収し、付着した血を洗い流してからごみ山に埋めた?
 それともジェットの考えつかないようなまったく未知の手段を持ってアイザックを殺し、結果として首輪が残った?
 方法は? 意味は? 必然性は? 真犯人は? チェスが犯人である可能性は? チェスが嘘をつく理由は――?

 なにからなにまで、わからないことだらけだった。
 ジェットは混乱する頭を抱え、楽しそうに歩く二人を見やる。
 ミリアの笑顔はいい。彼女という人間を知らぬジェットでも、その笑みが天然のものであるというのがよくわかる。
 対してチェスのほうは――見るからに無理をしているような、どこかやつれた、人口的な笑みだった。

「チェス」

 このまま悩んでいても仕方がない、と、ジェットは意を決してチェスに声をかけた。

「なにか、俺たちに話し忘れてることがあるんじゃないか?」

 ただし単刀直入にとはいかず、遠まわしな台詞で、まずは反応を窺う。
 変化は、すぐに訪れた。ジェットの言葉を受けたチェスの表情は一瞬だけ凍り、不自然だった笑顔をさらにいびつにする。
 やはりなにか隠しているのだろうか。そう思いジェットが顔を顰めた次の瞬間、チェスは走り出し二人の前方に躍り出た。
 振り向き様、ジェットとミリアの二人に向かって言葉を放つ。
 笑顔は、さっきよりも辛そうだった。

「敵わないな、ジェットおじさんには」

 どこかおどけたような口調で、チェスは話す。

「うん……そうだね。なにか、とても大切なことを話し忘れているような気がする。でもごめん、思い出せないや」
「思い出せないって、おまえ」
「チェスくん? なにか心配事でもあるの?」

 さすがのミリアもチェス異変に気づいたのか、心配そうな眼差しを傾けている。
 ジェットはチェスの本心が未だ掴みきれず、警戒心は解かないまま次なる言葉を待った。
 チェスは、意地でも貫くみたいに笑っていた。

「でも安心して! それはきっと、ミリアお姉ちゃんやジェットおじさんが心配するようなことじゃないから。
 いつか……そうだね、いつかきっと。それを思い出したら話すことにする。だから、それまで待っててほしいんだ」

 並びのいい白い歯を覗かせて、和やかに眉を緩めて、ふっくらと頬を弛緩させて、チェスは精一杯の笑顔を浮かべていた。
 ジェットは、それが作り笑顔であることに気づいていた。
 ミリアもまた、その笑顔が本当の、楽しいときに出る自然な笑顔でないことを、薄ら感じていた。

「それにね、今まで内緒にしていたんだけど、ボクこれでもとっても強いんだよ!
 力はないけど、体はかなり頑丈なんだ。だから、いざというときは二人の盾にだってなれるよ」

 破滅的な笑みだった。他人の浮かべる愛想笑いのほうが、まだ親近感を覚える。
 ジェットもミリアも、こんな破滅的な笑顔を見せる子供を見たことがなかった。
414: これより先怪物領域 ◆LXe12sNRSs 2007/12/10(月) 23:56:09 ID:O48ij1/C(12/13)調 AAS
「ねぇチェスくん、本当に、本当に大丈夫? つらいことがあるなら、無理しないで私たちに話してね?」
「だいじょうぶだよ。ボク、とっても元気だから! それよりもほら、早く船に行こう。
 一秒でも早くアイザックさんを助け出して、みんなでパーティーを開くんだから!」

 ――馬鹿野郎。ガキがなんて顔してやがる。

 結局、最後まで胸に溜まった言葉を吐けず、ジェットはチェスへの言及をやめた。
 チェスの嘘を暴いてしまうことが、破滅への引き金となるような気がしてしまったから。

「パーティー……そうだね! うん、そうだよね! 私たちみんなで、アイザックを救い出すんだよね!」
「うん、そうだよ! ボクたちみんなで力を合わせて、アイザックさんを救い出すんだ!」

 いつの間にか、チェスの印象は無邪気な子供のものに戻り、ミリアもまた常のペースに戻った。
 ジェットの胸中にだけ、靄のような違和感が残った。

 ◇ ◇ ◇

 螺旋は加速する。

 後悔という名の重石を背負った不死者は、
 アイザックが望むことを、ミリアが望むことを、彼らの知るチェスが望むことを、
 アイザックのためになることを、ミリアのためになることを、彼らの知るチェスのためになることを、
 選択肢として選んだ。
 代償として、不死者自身の幸福は捨てた。
 安心も、命も、将来も、心さえも――。
 なにかを得るためには、同等の代価を支払わなければならない。
 即ち、等価交換の原則。
 錬金術師の一端である不死者は、世の理を知っていた。
 だから、願った。

 ――不死の体などくれてやる。
 ――だから貰うぞ、螺旋王。
 ――貴様の持つ法、術、叡智、すべてを。
 ――いいか、必ずいただくぞ!
 ――そして、あの二人の、二人の知るチェスの幸せを!
 ――絶対に、取り戻す!

 背負った後悔という名の重石を取り除くため、不死者はやり直しを望んだ。
 代価は、自分自身。
 得たいのは、やり直す術。
 それを握るのは、螺旋の王。
 錬金術師であろうと、不死者であろうと、結局は螺旋に行き着く。螺旋を目指す。

 だからまた、螺旋は加速する。
415: これより先怪物領域 ◆LXe12sNRSs 2007/12/10(月) 23:57:17 ID:O48ij1/C(13/13)調 AAS
【D-3北部/高速道路/1日目-日中】

【アレンビー・ビアズリー@機動武闘伝Gガンダム】
[状態]:健康
[装備]:ブリ@金色のガッシュベル!!(鮮度:生きてる)
[道具]:デイバック、支給品一式、爆弾生物ポルヴォーラ@王ドロボウJING、注射器と各種薬剤、拡声器
[思考]
1:金田一一を捜して合流。その後豪華客船に向かいミリアたちと合流する。
2:仲間を集め、螺旋王からアイザックを救い出す。そして目指せ結婚式!
3:豪華客船へとゲームに乗っていない人間を集める(高遠の伝言)
4:悪いヤツは倒す!(悪くなくとも強い人ならばファイトもしてみたい……)
[備考]
※キールロワイアルのアレンビーver.「ノーベルロワイアル」を習得
※参加者名簿はまだ確認していない
※シュバルツ、東方不敗はすでに亡くなっている人として認識している
※ガッシュ、キール、剣持、アイザック&ミリア、ジェットと情報交換をしました
※高遠を信用できそうな人物と認識しています
※チェスの証言を全面的に信用しています。

【キール@王ドロボウJING】
[状態]:健康
[装備]:
[道具]:デイバック、支給品一式、ジンの仕込みナイフ@王ドロボウJING
[思考]
基本:可愛い女の子についてゆく(現在はアレンビー)
1:金田一一を捜して合流。その後豪華客船に向かいミリアたちと合流する。
2:他のことは……、まぁ、あんまりどうでもいい
3:女性は口説く! 野郎? 別に興味ない
[備考]
※参加者名簿はまだ確認していない
※ガッシュ、キール、剣持、アイザック&ミリア、ジェットと情報交換をしました
※高遠を信用できそうな人物と認識しています
416: 2007/12/11(火) 00:02:44 ID:kq449en1(1)調 AAS

417: 2007/12/11(火) 00:09:19 ID:1k5d/0lS(1/11)調 AAS
フラグは大事にする事。キャラの持ち味を殺さないように。ベタすぎる展開は避けてください。
ライトノベルのような萌え要素などは両刃の剣。
位置は誰にでもわかるよう、明確に書きましょう。

書き手の心得3(一歩踏み込んでみる)

経過時間はできるだけ『多め』に見ておきましょう。
 自分では駆け足すれば間に合うと思っても、他の人が納得してくれるとは限りません。
 また、ギリギリ進行が何度も続くと、辻褄合わせが大変になってしまいます。

キャラクターの回復スピードを早めすぎないようにしましょう。
戦闘以外で、出番が多いキャラを何度も動かすのは、できるだけ控えましょう。
 あまり同じキャラばかり動き続けていると、読み手もお腹いっぱいな気分になってきます。
 それに出番の少ないキャラ達が、あなたの愛の手を待っています。

キャラの現在地や時間軸、凍結中のパートなど、雑談スレには色々な情報があります。
 本スレだけでなく雑談スレにも目を通してね。

『展開のための展開』はNG
 キャラクターはチェスの駒ではありません、各々の思考や移動経路などをしっかりと考えてあげてください。

書きあがったら、投下前に一度しっかり見直してみましょう。
 誤字脱字をぐっと減らせるし、話の問題点や矛盾点を見つけることができます。
 一時間以上(理想は半日以上)間を空けてから見返すと一層効果的。
 紙に印刷するなど、媒体を変えるのも有効。
 携帯からPCに変えるだけでも違います。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
いつのまにへんな文言追加されてないか?
418: ヴィラルシャマルの事情  ◆DNdG5hiFT6 2007/12/11(火) 15:28:04 ID:Ydm29MYu(1/10)調 AAS
湖の騎士・シャマル。
夜天の書の守護プログラム・ヴォルケンリッターの参謀格。
もう一つの二つ名は“風の癒し手”。
時空管理局に所属する古代ベルカ式・AA+級の魔導士。
機動六課所属の後方支援(ロングアーチ)・主任医務官。
“隣のお姉さんに欲しい女性No1(時空管理局内男性限定非公式アンケート)”
“白衣が似合う女性No1(同上)”
“すれ違ったときについつい後姿を見てしまう女性局員No1(やっぱり同上)”
……エトセトラエトセトラ。
数多くの肩書きを持つ彼女は、その肩書きの多さに比例するように有能である。

通常は上記のように医務官を勤めるが、有事の際には現場指揮や索敵、通信など多くの任務をこなせる
優秀なバックアップ要員であり、更に何かとストレスの多い管理局員相手にカウンセリングを行っている。
(このカウンセリングが始まってから離職率がガクンと減った、と一部では噂されているほどである)
またプライベートでも最年長の人格を持つことも手伝い、掃除、洗濯といった細かい雑務を一任されている。
そのおっとりとした外見からは想像しにくいが、まさに“出来る女”の代名詞のような存在であった。

だがそんな彼女にも唯一人に誇れないものがある。
それが三大欲求の一つに直結する家事の一つ、即ち“料理”であった。
しかしながらそのことについて本人に聞けば、
『ちがうもん。シャマル先生、お料理下手なんかじゃないもん!』
と否定の意を返してくれるだろう。

だが客観的に見て、彼女の料理の腕は“いま一つ”であった。
いっそ出来上がるのが人知を超えた代物ならば本人も諦めがついただろう。
しかしマズイながら半端に食える、進歩の可能性を僅かに垣間見せる代物を作るため、
シャマルはその腕を日々磨こうとし、その度に仲間達に阻止されるということを幾度と無く繰り返してきたのであった。

そんなわけでこんな状況にもかかわらず、久々の料理に気合が入るのであった。
しかし螺旋王は何を考えているのだろう、と支給品のパスタセットを見て思う。
偶然施設内にキッチンがあったからいいものの、調理場所が無ければ喰えたものではない。
どうやら道具にも当たりはずれがあるように、支給された食料品にも当たりはずれがあるようだ。
そんな益体ないことを考えながら、湯を張った鍋にパスタを放り込んだ――そんな時であった。

『さて、二度目の放送を行う』

天空から忌まわしい声が響いてきたのは。
419: ヴィラルシャマルの事情  ◆DNdG5hiFT6 2007/12/11(火) 15:29:13 ID:Ydm29MYu(2/10)調 AAS
   *   *   *

――エリオ・モンディアル。
シャマルから聞かされた“キドウロッカ”の一員の名だ。
また人間の手によって同胞たる獣人の命が失われた――そのこと自体にも怒りがこみ上げるが、
シャマルにあの表情をもう一度させるかと思うと、それとは別種の怒りがヴィラルのなかで膨れ上がっていく。

「……お待たせしました」

そして数分後、料理を運んできたシャマルの声は案の定暗く沈んでいた。
励ますために何か声をかけようとして、やめる。
キャロという仲間が死んだと聞かされた時に見せた、凍りついたようなあの表情。
あの時の彼女は、まるで粉雪のように脆くか弱い存在に思えた。
そんな彼女に対し、女性の扱いに慣れていない自分が下手なことを言えば更に傷つけてしまうのではないか?
事実、何の気なしに手袋のことを訊いてしまったことがあるだけに、殊更慎重になってしまう。
そのためヴィラルは彼女の顔を直視することが出来ず、その視線の先は無骨なコンクリートの床にあった。
だから、その声は丁度頭上から聞こえるような角度でヴィラルの耳に届いた。

「……私は大丈夫ですよ、ヴィラルさん。
 キャロが死んだと聞かされたときから、覚悟はしていましたから」

声に引き上げられる様に顔を上げたヴィラル。
その視界に入ったシャマルの顔は笑顔であった。
だがその笑顔には先程まであった明るさは無く、その目じりにはうっすらと涙の後が見える。
先程まで泣いていたのは誰の眼にも明らかだ。

だが、ヴィラルは思う――この女は強い存在だと。
仲間の死を悼み、悲しむ。そこで立ち止まってしまうものも少なくない。
だが彼女はそこから前へ進もうとしている。
それが出来る存在は強い。戦士としての経験がそれを肯定している。

「それよりも食べましょう! シャマル先生、腕によりをかけて作っちゃいましたからね!」

わざとらしいほどに明るく振舞い、一つしかない皿をヴィラルのほうへ差し出す。

「……お前は食わないのか?」
「ええ……食欲が無くて」

その今にも壊れそうな笑みを見て、歯を噛み締める。
――目の前の女のために今、自分が出来ることは何だ。
所詮不器用な自分では、気の効いた言葉をかけることは出来まい。
ならばせいぜいこの料理を美味そうに食べてやることぐらいではないか?
目の前に出された料理は見たことが無い細長い何かであったが、
程よい酸味が鼻腔を刺激しているので喰えるものなのは確かだ。

「――では、いただく」

だが直接料理を掴もうして『ちょっと待って』と止められる。

「あの……箸は使わないの? フォークが無かったから箸にしたのだけれど……」
「“ハシ”……この棒のことか? すまんが……俺はこの道具を使ったことがない」

皿と共に置かれた2本の木の棒。
シトマンドラ様たちならば正しい使い方を知っているかもしれないが、生憎と肉をメインに食べる自分には馴染みの薄い道具だ。
2本の棒をどう使えばいいのか……とりあえず両手に持ってみるが、これでは逆に喰いづらそうだ。
その様子がよほど滑稽に映ったのだろう。
シャマルは苦笑し、ヴィラルの手に自分の手を重ね、箸を握らせる。
420: ヴィラルシャマルの事情  ◆DNdG5hiFT6 2007/12/11(火) 15:30:11 ID:Ydm29MYu(3/10)調 AAS
「こう、ですよ。わかりますか、ヴィラルさん?」

自分のガサガサとした手とは違う柔らかな感触に何か居心地の悪いものを感じ、思わず視線をあさっての方向に向けてしまう。
教えている最中に視線をいきなり中空へ逸らしたヴィラルを不思議そうに見る。

「? ヴィラルさん、どうかしましたか?」
「う、うるさいっ! 食べるぞ!」

シャマルの手を強引に振り払い、不器用に箸を使いパスタを口の中に放り込む。
そして――それを口にした瞬間、未知の衝撃がヴィラルを襲った。

前述したとおり、シャマルは普通の料理下手である。
だが自分を慕ってくれていた少年の死を知った彼女の手元は盛大に狂い、知らず知らずのうちにミスを重ねていた。
そのミスが一つならば少しマズいで済む。
だがそれが2つ重なれば? 3つ重なれば? 
料理は掛け算だ。ミスが重なればそのレベルを飛躍的に上昇させる。
そしてその結果として生まれたのは名状しがたい“何か”であった。
バルサミコ酢の酸味と甘味、そしてキッチンにあったのだろう追加された塩の辛味、
つぎ込まれた各種調味料が絶妙なノイズを作り出し、芯の残るパスタの食感と相まって壮絶なカオスを作り上げていた。
一言に纏めるならば――極めてマズかったのだ。
そう、まるで漫画に出てくる代物のごとく。

胸の奥よりせり上がって来る嘔吐感。
その衝動に従えば自分は楽になれるのだろう。
だが彼の目に映るのは同胞の死に悲しみながらも前に進もうという健気な女の姿。
しかも自分の料理に対する反応を期待の篭った眼差しで見ているではないか。
彼は嘘を好まない。
だが、それ以上に仲間を悲しませるのは戦士の恥だ。

(守ったら負ける! 攻めろぉぉぉぉぉぉっ!)

内なる声に従い、皿を掲げ、パスタを一気にかきこむ。
酸味・甘味・辛味といったものの集合体が一気に口内と喉を通過していく。
つらいのは一瞬だ。天井のシミを数えておけばすぐに終わる。
そして永遠とも思える一瞬が過ぎ去り、唖然としているシャマルに向けて口の端を吊り上げる。

「……悪くない、味だ」

ヴィラルは今にも引き攣りそうな口の端を抑えるよう努力した。
そしてその努力はどうやら報われたようだ。
その証拠にシャマルの顔には先ほどとは違う、花のような柔らかな笑顔が浮かんでいる。
そうだ、これでいいのだ。
仲間の死を悼む優しい同胞のためならば、この程度の苦難どうということは「おかわりならありますからどんどん食べてくださいね!」

――ヴィラルは戦士である。
そして戦士には破滅が待っているとしても、避けてはならない戦いがあるのであった。
421: ヴィラルシャマルの事情  ◆DNdG5hiFT6 2007/12/11(火) 15:30:48 ID:Ydm29MYu(4/10)調 AAS
 *   *   *

「ごめんなさい、作りすぎちゃったみたいね。
 ヴィラルさんがあまりにもおいしそうに食べるからつい……」
「……も、問題ない」

そしてヴィラルは勇者であった。
アレを5杯おかわりしたものは少なくとも時空管理局内にはいない。
シグナムたちがこの事実を知ったら彼を褒め称えるであろう。
だが勇者に休息は許されないらしい。シャマルはヴィラルの顔を覗き込むようにして口を開く。

「ヴィラルさん。食事も取りましたし、これからのことについて話し合いませんか?」

この声に真剣なものを感じ取ったヴィラルは、込み上げる胸焼けを抑えながら、視線を彼女に向ける。

「これからのこと、だと? ニンゲンを発見次第殺す――それ以外に何があるというのだ?」

その為に自分は――いや自分達はここにいるのだ。
だからそれ以外のことなど必要ないはずだ。

「そのためにです。質問だけれど、ヴィラルさんは今までに何人の参加者と接触しました?」

クルクル、ケンモチ、蛇女、泣いていた男、カミナと名乗ったハダカザル、そして目の前にいるシャマル……

「6人だ。それがどうかしたのか?」
「それで、その内何人を殺せた?」
「…………1人だ。それがどうかしたというのか」

声に不機嫌なものが混じるのは仕方ない。
この事実に苛立っているのは他ならないヴィラルなのだ。
獣人は人間より優れているはず……ならば何故、自分はまだたったの一人しか殺せていない!

「……私も殺せたのはたったの1人よ。
 12時間でたったの2人……これではあまりに効率が悪すぎると思わない?」

確かにその通りだった。参加者は全部で82名。
現在、死者が4分の1ほど出た計算になるが、今のままではあまりにも効率が悪すぎる。

「では……どうすればいい! 手っ取り早く獲物を見つける方法でもあるというのか!」

その質問に答えるようにシャマルは地図を広げる。
そしてその指を滑らせ、ある一点で停止させる。

「――ここを目指しましょう」

シャマルの白い指が指し示した先は、
422: ヴィラルシャマルの事情  ◆DNdG5hiFT6 2007/12/11(火) 15:32:04 ID:Ydm29MYu(5/10)調 AAS
「……病院、だと?」

地図でいう【D-6】に存在する施設――総合病院であった。
確かにそこに行けば傷の治療に使える薬品が手に入るかもしれない。
だが自分の傷はほとんど塞がっており、更には多用出来ないとはいえシャマルの『マホウ』がある。
それを目的にするには理由が弱いようにも思えるが?
そんなヴィラルの疑問を読み取ったのか、シャマルは言葉を続ける。

「病院自体に何かあるというわけではないわ。
 ただ恐らくはこれから先、時間が経つごとに中央部が激戦区になる――ということよ」
「……その根拠は?」
「地図の左側は見ての通り、ほとんどが水路と海で行動が制限されているわ。
 モノレールは動く標的になりかねないし、そうでなくても出入りの瞬間を狙われる可能性が高い。
 だからモノレールを使うのは相当な実力者か……相当な考え無しかのどちらかよ。
 大多数の参加者は危険地域の指定による行動の制限を恐れて中央部を目指すはずよ。
 ゲームに乗った者、乗らない者も関係なく、ね……」

なるほど、とヴィラルは感心する。
螺旋王がどんな基準で危険地域を指定しているのかは分からないが、
分断されない限り中央にいれば逃げるにしろ殺すにしろ選択肢が広がる。
そう考えて中央に向かうのだろう。そして――この戦場で人が出会えば戦闘は必死だ。

「では病院を目指し、そこで待ち伏せる、と?」

更なる戦いの予感に唇を吊り上げるヴィラル。
その瞳の奥に映るのは今まで殺し損ねた人間の姿が映っているのだろうか。
だが、その火を消すかのようにシャマルは首を横に振る。

「いいえ、病院自体には行かないわ。勿論周囲の建物……デパートにも、下水処理場にも近寄らないわ。
 私達が目指すのはあくまで中央部“付近”。
 その激戦区から逃げ出したもの、もしくはその戦いで消耗した人間を――殺すの。
 そうすれば最小の効率で最大の戦果が得られるわ」

戦いから逃げ出したもの――それは敗者であり弱者だ。
その者の命を奪うというのは簡単なことであろう。
しかし……

「……つまりお前は俺の腕が信用できない、というのか?」

ヴィラルの言葉に険しいものが宿る。
繰り広げられるであろう強者達の宴に背を向け、敗残者を狩れと?
それは自分の力が信用ならないということの裏返しなのではないか?
戦士として実力を疑われることは侮辱以外の何者でもない。
だがシャマルは再び首を振ってそれを否定する。

「そうじゃないわ……ただ、確実を記したいだけよ。
 もし、あなたの戦士としての誇りが許さないというのなら私一人でやるわ」

確固たる意思を言葉に滲ませながら、そう言い切るシャマル。

「もしかしたら、出会う人間は私達以上の人数で徒党を組んでいるかもしれない。
 もしかしたら、敵と戦ってる最中に重火器か何かでまとめて焼き払われるかもしれない。
 だから私は私が考えうる限りの最善の策を打つわ。
 そのせいで例えどんな汚名を被ったとしてもかまわない。
 私は……全てが終わってしまってから、後悔なんてしたくないもの……」
423: ヴィラルシャマルの事情  ◆DNdG5hiFT6 2007/12/11(火) 15:32:56 ID:Ydm29MYu(6/10)調 AAS
まるで自分に言い聞かせるようなシャマルの言葉。
その言葉に込められた気迫にヴィラルは驚嘆していた。
目の前の女は誇りすら犠牲にして任務をこなそうとしている。
これほどの使命感をもって任務に挑むとは……獣人の中でもそうそういはしない。
人間の仲間かと疑ってしまった自分を恥じる
ああ、彼女は尊敬するに足る立派な戦士だ。

「――わかった。お前の覚悟を信用する」
「……ありがとうヴィラルさん。
 そしてもう一つ気をつけて欲しいことがあるの。聞いてもらえる?」

是非も無い。首肯で先を促す。

「これから先はほぼ確実に奇襲という形を取ることになるわ。
 だからこれまで以上に敵に襲い掛かる前に十分に様子を見ましょう」

何故だ? 疑問符は浮かぶ。
だが先程のやり取りで、それにも理由があるであろうことを確信しているヴィラルは沈黙をもって先を促す。

「あなたは強い……いえ、獣人は人間よりも優れた身体能力を持っている……そうよね?」

何を今更聞くのだろう。そんなことは常識だ。
でなければ獣人が地上を闊歩できるわけはないはずだ。

「じゃあ思い出して、初めて広間に集められた時の事を。
 螺旋王に刃向かった、あの奇妙な鎧の男のことを」

水晶を掲げて、閃光と共に奇妙な鎧をまとった男。
その男が放った謎の光はガンメンの武装に匹敵する威力があることが見て取れた。

「あの男の放った光――あれは“魔法”じゃないわ。
 これから先は単なる推測だけれども……螺旋王はさっきの放送で言って……もとい、仰ってたわね。
 『命と引き換えに“螺旋の力”を発現させたものが現れた』って」

そういえばそんなことを言っていた気もする。
だが、それがどうしたというのだ。
怪訝そうな表情を作るヴィラルにシャマルは衝撃的な一言を告げる。

「もしも……この“螺旋の力”があの男が持つような力だったとしたら?」
「!!?」

驚くヴィラルに対して、畳み掛ける様にシャマルは言葉を続ける。

「もしかして螺旋王は私達の魔法を研究する際に、ごく一部の人間が持つその力に気付いたんじゃないのかしら?
 だから獣人の戦士がどれだけ彼らに対抗できるかを調べるために、貴方はこの戦場に送り込まれたのではないかしら?
 そうでなければ私達のような実験部隊がここに送り込まれた理由はともかく、
 ヴィラルさんのような“戦士”が送り込まれた理由が思いつかないわ。
 それに……さっき名前を呼ばれたエリオは……私と違って戦闘に特化した魔術の使い手だったの」
「……なるほどな。つまりお前の仲間はその“特殊な力”を持つ人間にしてやられた可能性がある、ということか」

そう返すヴィラルの脳裏に浮かぶのは忌まわしい記憶。
城塞のような船の上で蛇女が取り出した紅色の槍を思い出す。
服を脱いでいた蛇女にあれを隠せるスペースが合ったとは考えにくい。
それがあのシャマルの言う『ハダカザルの持つ奇妙な力』だったとしたら?
それどころか今までずっと疑問であった何故螺旋王が優秀な螺旋遺伝子の持ち主を集めようとするのか?
そして何故自分がこの場所に送り込まれたのか?
――それらにすべて説明が付くではないか。
424: ヴィラルシャマルの事情  ◆DNdG5hiFT6 2007/12/11(火) 15:33:53 ID:Ydm29MYu(7/10)調 AAS
「ええ、だからまずは遠くから観察するの。
 相手がどんな能力を持っているか、どんな武器を持っているか。
 推測だけでも立てれたら上出来……といったところだけれどね。
 私の魔法が回復や補助に特化しているように、恐らくは万能なものはいないはず。
 だから相手の力の特徴さえつかめれば、自ずとその対策も練れるはず……」
「……なるほどな。一応の筋は通っているようだ。
 だが俺は地上で相当数の人間と戦ってきたが、そんなヤツらとは遭遇していない。
 これはどう説明する? そしてそんな奴らが出てきたのならば、俺の耳にも届いているはずだ」

ヴィラルとて人間掃討軍極東方面部隊長の地位にいる身だ。
ニンゲンたちにそんな変化があれば部下の獣人から報告があるはずだ。

「多分……人間がその力を発現させたのはごく最近なんじゃないかしら。
 そして……もしも何かの拍子で人間がそんな力を持ったと知ったら、私達獣人はどう思うかしら?
 ヴィラルさんのような実力に自身がある人はともかく、そうでない獣人たちは……」

戦闘に向かない、また好まない獣人たちもいる。
そんな彼らにこの情報が知れ渡ったらどうなる?
答えは一つしかない。恐怖によるパニックが起こり、士気の低下は免れないだろう。
それほど重要な情報ならば螺旋王直下の四天王ならばともかく、
所詮は一仕官である自分には知らされないのも当然なのかもしれない。

そこまで考えたところで改めて“キドウロッカ”の有用性を想像してみる。
優秀な螺旋遺伝子を持つものの傾向をこの戦場で調査し、定義づける。
キドウロッカが穴倉に潜入し、今回得られたデータを元に“螺旋の力”に目覚めそうなニンゲンたちを監視する。
そして覚醒の兆候を見せれば穴倉にいる時点でガンメンによって殲滅する。
その一方でマホウの研究を進め、“螺旋の力”の持ち主を圧倒できるように獣人を強化する。

なるほど、実に効率的ではないか。
すべての獣人のため――そう考えれば忌まわしい人間の体に近づけさせられた腹立たしさも、
僅かながら軽くなろうというものだ。

そういえば目の前の女はどう考えているのだろう。
彼女の言を信じるならば彼女は生まれたときから人間に近い身体にされているのだろう。
カプセルに入らずとも細胞は決壊せず、睡眠をとることで休息を取る……恐らくはそういう風に作られたはずだ。
ハダカザルに近い容姿と性能にされて――彼女は自分の身体をどう思っているのだろう?

「……お前は自分の身体について考えたことはあるか?」

そう問われたシャマルは何故か顔を赤くする。
何かまずいことを言ったか?

「え、ええと……最近確かにちょっとお尻のあたりがきつくなった気もするけど
 それは誤差範囲内の話で……」
「そういう意味ではない! ……お前は生まれながらにしてニンゲンに近く作られた。
 そのことについて貴様の誇りは傷つかなかったのか?」

シャマルの目が悲しそうに伏せられる。

「……あなたは傷ついたのね。人間に近い身体にされて」
「当然だ! 劣る存在に近づけさせられて誰が喜べる!」

ヴィラルにとって、いや獣人にとってそれはアイデンティティにかかわることだ。
獣人はニンゲンより優れた存在である。
でなければ何故獣人が地上を支配できているというのだ。
だがシャマルから帰ってきた問いは、ヴィラルにとって予想外のものだった。
425: ヴィラルシャマルの事情  ◆DNdG5hiFT6 2007/12/11(火) 15:35:04 ID:Ydm29MYu(8/10)調 AAS
「何故、人間を劣っているものと考えるの?」
「な――んだと?」
「確かに肉体的に弱いかもしれない。でも“彼女”達は――」

だがシャマルはそこで言葉を切り、目を伏せる。

「……ごめんなさい。おかしな事言ってるわね、私」

そう言って気を落されてはヴィラルは何も言えない。
何故、人間を庇うようなことを言ったのか?
彼女の真意を探ろうとして一つの可能性に思い当たる。
もしかしたら彼女はこちらの心配をしてくれたのかもしれない。
“人間は劣っているもの”。その気持ちが油断を生まなかったと言えるか? ――いや、言えまい。
だからクルクルに剣術で負け、ケンモチに投げ飛ばされ、蛇女に痛手を負わされたのだ。
そうだ、認めよう。この戦場にいるニンゲンどもは強い。
それがシャマルの言う“螺旋の力”に所以するのものなのかどうかは分からないが、油断をすればやられる程に強いのだ。
獣の王はヌメリブドウカバを狩るのにも全力を尽くすという。
ならば俺も例え相手が何者だろうと全力でかからなければなるまい。
僅かに残っていた人間への油断を消し去り、殺意を新たにする。
彼女がそこまで意図したわけではないだろうが、油断を消し去ってくれたことには感謝しなければなるまい。

「……気にするな。お前はしばらく休んでおけ。出発の準備は俺がする」

そう言いながら、改めてこの女のことを考える。
シャマル――ニンゲン型獣人。
特殊な力“マホウ”を持ち、自分の傷を治療した手際のよさから見て通常の医療技術にも秀でているようだ。
だが、それだけではない。
彼女は螺旋王の放送と地図だけでこれだけの推論を導き出した優れた頭脳を持っている。
また事実を事実として受け止める強さを持ち、その上で目的のために効率的に動く方法を導き出している。
それは自分のような戦士とは違う、言うなれば軍師の才だ。
しかも自分すら一本の駒として見れるような冷静な判断力を持ったものが何人いるだろうか。
この任務が終われば螺旋王に進言し、自分の副官に推薦するのもいいかもしれない。
そう、その為にも彼女を守り抜き、この任務を全うしよう。
恩人を守るのは、戦士として当然のことなのだから。

  *   *   *

危ないところだった。
彼との関係は嘘の上に詭弁を重ねた非常に危ういものなのだ。
少しのミスも許されないというのに、タイトロープの上から自ら足を踏み外すところだった。
だけど彼の言う“人間”に主が含まれていると思うとどうしても口に出さずに入られなかったのだ。

八神はやて。
肉体的には弱い存在でありながら、その心はシャマルが今まで出会ったどの主よりも強くやさしい。
そして今、何を犠牲にしてでもも守りたい人物でもある。
彼女は無事だろうか。
彼女に何かあれば自分の身体にも何らかの変調が起こるはず。
それがないということは命はあるということだが、それが怪我をしていないということには繋がらない。
出来るなら今すぐにでも彼女の元へ駆けつけ、彼女を守りたい。
だけどそれは夢のまた夢だ。
行動を共にすることになったヴィラルさんは人間かそうでないかを嗅ぎ分けることが出来る。
(そのおかげで一命を取り留めた様なものだから文句は言えないが)
戦闘機人であるスバルならばいくらかごまかすことも出来るだろうが、
純粋な人間であるティアナやはやてではそうはいかない。

だから私は人間を見かけても、まず様子を見るように促した。
彼が急に襲い掛かるのを止めさえすれば、何らかの理由をつけてやめさせることが出来る。
その目論見は成功したようで、よっぽどのことが無い限りいきなり襲い掛かりはしないだろう。
426: ヴィラルシャマルの事情  ◆DNdG5hiFT6 2007/12/11(火) 15:46:34 ID:Ydm29MYu(9/10)調 AAS
だが、安全装置をつけた代わりに、彼から離れられなくなったといってもいい。
常に私が手綱を握っていなければ、この安全装置は役に立たない。
それはつまりはやてちゃんたちとの合流が遠のいてしまったと言うことだ。

――と、そこまで考えて、自分にその資格がないことを思い出す。
この手は既に血に染まっているのだ。
彼にも家族がいただろう。友人がいただろう。恋人や――もしかしたら子供もいたかもしれない。
闇の書の意思ではなく、シャマルという身勝手な一人の人間として彼を殺した。
それは大事な人を守るためとはいえ、決して許されることではない。
ああ、今の自分を見たらシグナム達はどう思うだろう。
再び手を血に染めたことに憤怒し、刃を向けるだろうか?
それとも同情して更生を促すだろうか?
そのどちらもありそうで、どちらもなさそうだった。
ただ分かるのは、既に人を手をかけた自分はあの暖かい場所にはもう戻れない――それだけだ。

そして同じ戻れないのならば大事な主を、仲間を守るために修羅に堕ちよう。
既に私は死んだ仲間だって利用してきているのだ。
人を助けてきた彼らの生き様を侮辱する行為だと知りつつも。
キャロのデバイスを使い傷を癒し、エリオの名を使って嘘の信憑性を高めた。
そして今自分が騙している男性の背中を見る。
彼は奇襲にはつかえないカートからあの大きな銃を取り外している。
その背中を見て彼の人となりに思いを馳せる。

ヴィラルさん――獣人の一人。
人間掃討軍極東方面軍部隊長にしてこのゲームに送り込まれたジョーカー。
性格は生真面目で、とにかく礼節を重んじる軍人。
どこか寝顔が可愛くて、そして――優しい人だ。

「銃を取り外すのに案外時間がかかりそうだ。
 ……辛ければ、横になっていてもかまわんぞ」

そんな訳は無い。取り付けたのは私だ。
外そうと思えば何時だって外せるはずぐらいにしか取り付けていない。
それを気遣って出発を遅れさせようとしているのだ。
でも優しくされればされるほど、私の心に残された良心が痛みを訴える。

「言ったじゃないですか、大丈夫だって。
 ――行きましょう、もう既に戦いが始まってる可能性がありますから」

嘘がばれ、バツの悪そうな顔になるヴィラルさん。
ああ、私は彼を騙しているのだ。実直な軍人で――根っこの部分は善良な彼を。
きっとこの罪は、廻り廻っていつか私を裁くだろう。
けれどその罰がはやてちゃんやスバル、ティアナたち六課の皆に及ばないというのなら、
それが私だけの罰だというのなら、甘んじて受けれよう。
その覚悟は当に出来ているのだ。
と、そんなことネガティブなことを考えていたからだろうか?
いつの間にか彼が接近して、こちらの瞳を覗き込んでいることに気付かなかったのは。
その瞳は先程よりもずっと真剣で、どこか決意の色を帯びていて、目を外せない。

「そんなに不安そうな顔をするな、シャマル。
 絶対にお前は俺が守り通す。かすり傷も負わせん」
427: ヴィラルシャマルの事情  ◆DNdG5hiFT6 2007/12/11(火) 15:48:02 ID:Ydm29MYu(10/10)調 AAS
そう言われた瞬間――余りの出来事に心の中から先程までの鬱々とした考えが消え去った。

「――え」

時間の経過と共に、その言葉が耳から脳細胞に、そして脳細胞から全身へと染み渡っていく。
動悸は早鐘のように打ち鳴らされ、自分の意思とは関係なく顔に血と熱が登ってくる。

そんなシャマルの様子を見て、ヴィラルも遅まきながら自分が何を言ったのか理解した。
彼としては頭に『戦士として』を付けるつもりだったのだが、それを抜いたせいで意味合いが大きく変わってしまったのだ。
だが“彼女を守る”と思ったことは事実であり、言葉の大意は同じであるため否定することもできず、
どうしたらいいか分からない様子だった。

――何やってるのシャマル! ここは戦場で、しかも目の前の人は利用すべき駒なのよ!
心のどこかで冷静な自分がそう叫ぶが、それもまるで壁越しの声のようだ。
だって仕方ないじゃないか。ヴォルケンリッターである私は常に“守る側”で、決して“守られる側”ではなかったのだから。
異性からここまで直裁に、純粋な気持ちをぶつけられたことなどないのだから。

「……シャマル」
「は、はひぃっ!?」

『はひぃ』って何だ。『はひぃ』って。
冷静な心が突っ込むものの、顔と頭の大部分はオーバーヒート寸前だ。
見ればヴィラルさんの顔もかなり朱色が占めている。良く熟れたトマトみたいに真っ赤だ。

「……………………………………………………行くぞ」
「……………………………………………………はい」

奇妙な沈黙を保ったまま、二人は並んで歩きだす。
付かず離れずの微妙な距離で。

 *   *   *

――それは奇妙な二人組だった。

一人は獣人。螺旋王の鬼札(ジョーカー)故に、獣人であるが故に当然のように人を殺す男。
一人は元騎士。仲間を守るために、修羅道へと堕ちる覚悟を決めた女。
男は女に騙され、利用されている。
女は嘘がばれれば、瞬時に男の標的へと早変わりする。
だから二人の間にあるのは打算と、嘘と、同じ殺人者であるという血塗られた仲間意識。
それだけのはずだ。
だというのに、はたから見ればその光景は仲睦まじい二人そのものだったのだから。
428: 2007/12/11(火) 16:58:44 ID:vgVT0OMb(1)調 AAS
           
429: 2007/12/11(火) 17:02:01 ID:7Rt2DLeb(1)調 AAS
 
430: ヴィラルシャマルの事情  ◇DNdG5hiFT6 代理投下 2007/12/11(火) 17:16:46 ID:y1GnqHTL(1)調 AAS
【G-3/空港/1日目/日中・放送直後】

【チーム:Joker&Fake Joker】
【ヴィラル@天元突破グレンラガン】
[状態]:脇腹に傷跡(ほぼ完治・微かな痛み)、胸焼け
[装備]:ワルサーWA2000(3/6)@現実 、大鉈@現実
    モネヴ・ザ・ゲイルのバルカン砲@トライガン(あと9秒連射可能、ロケット弾は一発)
[道具]:支給品一式、ワルサーWA2000用箱型弾倉x4、鉄の手枷@現実
[思考]
基本:ゲームに乗る。人間は全員殺す。
0:……くそっ、何だこの恥ずかしさは!
1:中央部近辺に向かい、激戦区を観察。そしてそこから逃げてきたものを殺す。
2:シャマルに礼を尽くす。その為にも、クラールヴィントと魔鏡のかけらをどうにかして手に入れたい。
3:蛇女(静留)に味わわされた屈辱を晴らしたい。
4:『クルクル』と『ケンモチ』との決着をつける。
[備考]
螺旋王による改造を受けています。
@睡眠による細胞の蘇生システムは、場所と時間を問わない。
A身体能力はそのままだが、文字が読めるようにしてもらったので、名簿や地図の確認は可能。
…人間と同じように活動できるようになったのに、それが『人間に近づくこと』とは気づいていない。
 単純に『実験のために、獣人の欠点を克服させてくれた』としか認識してない。
※二アが参加している事に気づきました。
※機動六課メンバーをニンゲン型の獣人だと認識しました。
※なのは世界の魔法について簡単に理解しましたが、それは螺旋王の持つ技術の一つだと思っています。
 また、その事から参加者の中で魔法が使えるのは機動六課メンバーだけであるとも思っています。
※螺旋王の目的を『“一部の人間が持つ特殊な力”の研究』ではないかと考え始めました。

【シャマル@魔法少女リリカルなのはStrikerS】
[状態]:魔力消費 中
[装備]:ケリュケイオン@魔法少女リリカルなのはStrikerS
[道具]:支給品一式×2、バルサミコ酢の大瓶(残り1/2)@らき☆すた、魔鏡のかけら@金色のガッシュベル!!
[思考]
基本:八神はやてを守る為に、六課メンバー以外の全員を殺す。けれど、なるべく苦しめたくは無い。
0:……
1:中央部近辺に向かい、激戦区を観察。そしてそこから逃げてきたものを殺す。
2:しばらくの間はヴィラルと行動する。
3:クラールヴィントと魔鏡のかけらを手に入れたい。
※宝具という名称を知りません。
※ゲイボルク@Fate/stay nightをハズレ支給品だと認識しています。
※魔力に何かしらの制限が掛けられている可能性に気付きました。
※魔鏡のかけらを何らかの魔力増幅アイテムと認識しましたが、
 どうやって使用する物なのか、また全部で何枚存在しているのかはまだ理解していません。

※銃を取り外されたゴーカートは空港、コンテナ横に放置されています。
431: 2007/12/11(火) 23:07:45 ID:c3Bkpthj(1)調 AAS
削除依頼だしとけよ
432: 2007/12/11(火) 23:33:18 ID:1k5d/0lS(2/11)調 AAS
142 : ◆1sC7CjNPu2:2007/11/03(土) 11:11:59 ID:9h2xjpWc0
ええと、すいません。
自分の作品の『S・O・S』のタイトルを『オトメのS・O・S』に変更したいのですが、
自分はwikiについてそんなに詳しくはないので、どなたかお願いできませんでしょうか。
元ネタ見て「あ、そっちの方が合ってるや」と思った程度なので、
暇を持て余している時など、余裕があったらお願いします
143 :名無しセカンド:2007/11/03(土) 15:19:14 ID:/8vNFc260
>>142
できる限りのことをやってみたんですがこれでいいでしょうか?
後、元の『S・O・S』の削除は誰かお願いします。
削除の仕方はわからないので
144 : ◆1sC7CjNPu2:2007/11/03(土) 15:23:17 ID:x4gk04xM0
修正、ありがとうございます
145 :名無しセカンド:2007/11/03(土) 16:20:17 ID:H25l2kZE0
124「来るなら来い!  復讐のイシュヴァール人! 」の、
((この男……できる!))
という部分が*1と表示され、ページ下の注釈に飛ぶようになっています。
原因やら直し方やらがよくわからないので報告のみさせていただきます。
146 :名無しセカンド:2007/11/03(土) 21:10:33 ID:ThnBln0U0
各キャラ参加時期とか纏めてある人いる?
いまから編集してWikiに参加時期の項目追加しようかと思ったけど編集の仕方わからなくて断念した
147 : ◆NQAY0IOGHk:2007/11/03(土) 21:18:24 ID:/8vNFc260
資料スレに前にあげたよ
148 :迷走Mind(修正) ◆1sC7CjNPu2:2007/11/04(日) 03:00:03 ID:ANUcbq/E0
 『高町なのはが今の貴女を見れば、どう思うでしょうか』
 まずは軽いジャブから牽制して……と考えて、実は苦し紛れに放った言葉はクロスミラージュの予想外の効果を挙げた。
 良い意味にも、悪い意味にもだ。
 ティアナは雷に打たれたように硬直し、目を見開く。
 「ああ、そうだなのはさんだ。なのはさんがいれば『どうにかなる』」
 どうしてこんな簡単なことに気がつかなかったのか。そう彼女の顔は語っていた。
 その時のクロスミラージュの複雑な思考回路を簡単にすると、次の通りである。
 ――あ、やべ、地雷踏んだ。
 事実、やばいものを踏んだ。
 ティアナは、魔法を行使する。
 フェイクシルエット――彼女の主力となる、幻術魔法だ。
 幾度となく敵の目を欺いたこの魔法が欺くのは、彼女自身だ。
 燈色の髪は、栗色に。
 まだ未熟な身体は、成熟した女のものに。
 「『私』なら、きっと大丈夫」
 ティアナ――『高町なのは』の姿を被ったティアナは、変わらぬ声で呟いた。
 クロスミラージュは、彼女の行動を考察する。
 元々、彼女の本質は不器用なものだ。劣等感や焦燥感をうまく処理できず溜め込み、爆発させてしまうこともあった。
 そんな彼女が、錯乱して無差別に襲い掛かるほどのストレスを受けたのだ。心は無意識に、逃げ場を求めるだろう。
 そして逃げ場の一つとして、『高町なのは』の存在を見つけたのではないか?
 ――もちろん、そんな誤魔化しがいつまでも続くわけがない。
 人に名を聞かれたら、きっと彼女は名簿に載っていない『高町なのは』と名乗るだろう。
 そのことを突かれたら、彼女はどう反応するのだ?
 それに機動六課のメンバーと無事再会できたとしても、平穏無事に終わるのか?
 不安の種は、無尽蔵に湧き出てくる。
433: 2007/12/11(火) 23:33:58 ID:1k5d/0lS(3/11)調 AAS
149 :迷走Mind(修正) ◆1sC7CjNPu2:2007/11/04(日) 03:00:48 ID:ANUcbq/E0
 デスクの上で激しく明滅するクロスミラージュに、ティアナはいつの間にか近づいていた。
 震える手でクロスミラージュに手を伸ばす。
 クロスミラージュはそのあまりに稚拙な手つきに、強い違和感を覚えた。
 それは銃に対するトラウマを『高町なのは』になることで押さえつけているのだが、彼に分かれという方に無理があるだろう。
 困惑をよそに、ティアナは引き金を引いてカートリッジをロードする。
 魔力の流れから、それがフェイクシルエットを保持するものだと気づいた。少し悩んでから、クロスミラージュはそのサポートを行う。
 効果範囲を絞り、その錬度は高いとはいえフェイクシルエットの消耗は馬鹿にならない。
 いずれ魔力が尽きた時、今のティアナなら命を振り絞ってでも魔力を捻出しかねないと判断したからだ。
 「お願い、クロスミラージュ。手伝って」
 クロスミラージュを待機状態に戻し、ティアナは『高町なのは』の口調で語りかける。
 もしクロスミラージュに泣くことができたなら、彼は自分の情けなさに号泣していただろう。
 彼女を元に戻すつもりで、彼は致命的に間違えてしまったのだ。
 『……何を、手伝えばいいのですか?』
 「この殺し合いを、止めるの」
 姿を変えたことで、その思考すら変えたのだろう。
 戦闘力を持たない民間人は優先的に保護。殺し合いに乗っている者は、無力化して拘束。
 急激な方針の転換だが、機動六課としては正しい選択だ。
 しかし、クロスミラージュの目的は成されていない。
 彼の目的は、主を正気に戻すことだ。『高町なのは』のように振舞う彼女は、とても正気とは思えない。
 だが彼の言葉では、彼女の心には届かない。
 「11時くらいに明知さんが戻ってくるんだよね。それじゃあ私たちは周りを回って、他の参加者がいないか探してみようか」
 『分かりました、Mr.明智が戻ってくるまで後2時間ほどあります。時間的余裕は十分にあります』
 主を助けるには、スバル・ナカジマが必要だ。
 自分よりももっと深く確かな絆がある彼女の言葉と拳なら、主は正気に戻るかもしれない。
 クロスミラージュはそう結論し、広域探査を行う。
 駅を通り過ぎ、螺旋博物館へ向かっただろう二人の人物については報告しない。
 できるだけ、他の参加者との接触を避けるためだ。わざわざ導火線に火をつける理由は無い。
 ――スバル・ナカジマが近くにいればいいのだが。
 都合のいいこととは承知しつつも、彼はそう願わずにはいられなかった。
150 :来るなら来い! 復讐の〜(修正)  ◆DNdG5hiFT6:2007/11/04(日) 05:13:08 ID:lcwn4fFo0
裂帛の気合をもって空中で身をひねり、マントで相手の視界を遮る。
0.001秒でも時間を稼げればいい。
――果たして、その願いは叶えられた。
空中で回転することで僅かに落下タイミングをずらしたドモンはその回転を生かしたままスカーの右腕を受け流す。
その結果、薄皮一枚分の差で回避に成功する。
すると力を殺ぐことなくかわされた矛先は背後の建物の壁へと突き刺さり、次の瞬間、壁を真っ二つにするような亀裂が入る。
「なっ!?」
馬鹿力で砕いた――否、あれはそんなものではない。
そんな力があれば最初に拳をぶつけ合った時点で気付いていし、そもそもこんな意図したようなひび割れを作れるものではない!
困惑するドモンに向けて、スカーはひび割れに手をかけ、まるでアクロバットのショウのように自身の体を宙へと放った。
人間というものは得てして左右の変化には強いが上下の動きにはどうしても反応が遅れてしまう。
それに加え大柄なスカーが宙を舞うという意外性。その二つをあわせた一撃。かわされる道理などありえない!
――だが、不可能を覆してこそキング・オブ・ハート。
ドモンはその一撃を寸前で見切り、またもや薄皮一枚のところでかわしきる。
それは宙を自在に舞うシャッフル同盟の仲間、サイ・サイシーとの戦いの経験と
銃弾すら見切る動体視力の良さがあってこそなせる技であった。
全霊を込めた攻撃をかわされたスカーの体勢は大きく崩れる。
だがそれは無理な回避を行ったドモンとて同じ。
そんな状態で男たちは視線を交わし、一つの共通思考に辿り着く。
((――仕切り直しだ!))
そして二人は互いに体勢を立て直すことに全力を賭け、数瞬の後、再び対峙するのであった。
434: 2007/12/11(火) 23:34:47 ID:1k5d/0lS(4/11)調 AAS
k151 :来るなら来い! 復讐の〜(修正)  ◆DNdG5hiFT6:2007/11/04(日) 05:13:22 ID:lcwn4fFo0
ドモンは息を整えながら傷の男の“破壊”について思考する。
どうやら原理は分からないが、あの右腕の一撃は触れただけで“破壊”する力があるらしい。
そんなものを人の身で受ければどうなるかなど考えるまでもない。
まさに文字通りの“一撃必殺”。
攻撃力だけに限定するならば、ドモンがこの世界に来るまでを含めて、これまで戦った相手の中でもトップクラスに分類されるだろう。
ここで常人ならばその威力を警戒し、または恐怖するはずであった。
だが、その凶悪な業を目にしたドモンの心は高鳴っていた。
今まで戦ってきた相手にもこれほどの破壊力を持ったファイターはいなかった。
未知の技と強敵に、格闘家としてのドモンの心は否応無しに高まってゆく。
出来うることならばもっと拳をあわせていたいが、そろそろ突き止めなければならない。
先程から拳をかわすごとに伝わってくる男の感情の正体を。
スカーは驚愕していた。
1撃目、そして咄嗟に切り替えた宙を舞っての2撃目。
共にタイミング、速度共に完璧なまさしく不可避の一撃のはずであった。
だが目の前の男は超人的な身のこなしと恐るべき勘の良さによってそれを覆した。
『単身でアメストリス兵十人分の戦力に匹敵する』と言われるイシュヴァールの武僧にもこれほどの手練がいただろうか?
答えは否。そう、認めよう。目の前の男はまごう事なき本物の強者だ。
だが自分も錬金術師やホムンクルスを皆殺しにするまでは死ぬわけにはいかない。
そう心に決め、再度“破壊”を仕掛けようと構えたそのときであった。
152 :名無しセカンド:2007/11/05(月) 00:40:32 ID:3SNhdO7Y0
予約スレの◆LX氏の発言で思ったのだが、「投下後一日は予約不可」ってルール、2ndにもあったっけ?
いや、確か1stの最後らへんはそういうルールがあったと思うんだけど。
んでもっと言えば、そのルールは継承すべきだと思う。
前SS読む間も無く次の予約入れる、ってのはやっぱり良くないしね。
1stの時は、投下後次の日の0:00から予約解禁、だったっけ?
153 :名無しセカンド:2007/11/05(月) 12:56:24 ID:GMLnJSsA0
地図見てて思ったんだが
元消防車組の位置おかしくない
あの位置のままだと
消防車が止まってる道路は西よりにあるはずだから
ジン達は埃の立ち込めてる間に300m近く移動したことになるし
シンヤは東方が襲撃した間も逃げてるはずが100mも移動してないことになる
154 :名無しセカンド:2007/11/05(月) 16:45:17 ID:3SNhdO7Y0
とりあえず、地図の中の位置は凡その目安だから、そんなに厳格にするもんでも無いと思うよ。
SS内でも大雑把な記述しかしないし、厳格にして書き手を縛っても仕方が無いし。
大体の相対的な位置関係さえ掴めればそれで良いし、それで十二分にありがたい。
せめて、間違いを指摘するだけじゃなくて、どう直すべきかっていう訂正案も示して欲しいなあ。
155 :名無しセカンド:2007/11/05(月) 18:02:00 ID:5.k87hRQ0
まあ疑問に思ったから書いただけだけど
訂正案としてはジン達とラッド達の位置を入れ替えるといいと思う
そうすれば、ジン達はあまり移動しなくていいし
シンヤの逃走距離も稼げるから
156 :名無しセカンド:2007/11/05(月) 22:47:17 ID:3SNhdO7Y0
Wiki管理人さんにお願いします。
◆P2氏、◆5VE氏等の書き手紹介において、露骨な嫌味を書いていく人物が居ます。
ですが、このような行為によって、wikiの空気を徒に悪くする必要は全く無いと考えています。
それら人物に対して、なんらかの処置をお願い致します。
435: 2007/12/11(火) 23:35:54 ID:1k5d/0lS(5/11)調 AAS
157 : ◆hNG3vL8qjA:2007/11/07(水) 00:13:35 ID:avYhB/hk0
「POROROCCANO! -ポロロッカーノ-」の誤字脱字、アレンビーのネオスェーデンのくだりを修正しました。
大きく内容が変わったわけではありませんが、ここで報告します。
158 :早まるなそれは孔明のワ:早まるなそれは孔明のワ
早まるなそれは孔明のワ
159 :名無しセカンド:2007/11/09(金) 07:36:57 ID:GqzgM.Y.O
はやての一人称がまた間違っとるw ウチじゃなくて私ですよ?
160 :名無しセカンド:2007/11/09(金) 08:46:49 ID:cwFK7//k0
ちょっと、ギアス能力に関して予想外の事態が。
何かと噂のDS版コードギアスだけど、こいつで、スザクが自力でギアス能力から逃れるというIF展開が発生しました。
(例のユフィ殺害シーンで、スザクを仲間にしてた場合)
まあ、DS版のは別に取り入れる必要ないんじゃないかとも思わなくは無いけど、参考までに一応。
以前に「気力でギアス解除」とかいう話題も上がってたし、制限もかかってるし……ありでしょうか?
161 :名無しセカンド:2007/11/09(金) 08:54:43 ID:QN87prGE0
>>160
別にやっても問題ないと思う。
ますますクレア辺り3歩でギアス解除しそうだ。
162 :名無しセカンド:2007/11/09(金) 22:28:02 ID:E174oVtEO
ゲーム版や漫画版のギアス能力はアニメ本編のそれとは位置付け違う物だから
参考にするにはちと微妙かと
まあ制限の解釈次第だけど
163 :名無しセカンド:2007/11/10(土) 08:42:57 ID:ttCrWqpI0
カーテンが能力でケープは武装じゃなかったか?
いまさらだが
164 : ◆tu4bghlMIw:2007/11/12(月) 19:00:46 ID:bC8fH2VE0
事後報告になりますが、34話「明智健悟の耽美なるバトルロワイアル――開幕」の
タイトルが間違っていたので訂正させていただきました。
(状態表から何から何まで明智健悟→明智健吾になっていたという致命的ミス)
また、タイトルの流用の方はは逆に愉悦の極みです。
ありがとうございます、とこちらがお礼を言いたいくらいです。
色々とご迷惑かけてしまいすいませんでした。
165 :名無しセカンド:2007/11/12(月) 19:06:22 ID:ZSjYdLrQO
みんな!TV見てるかい?
金田一SP始まってるよ!
166 :名無しセカンド:2007/11/14(水) 00:33:56 ID:qimUH9T20
前スレ?に投下してあったこの支援MAD
外部リンク:jp.youtube.com
wikiに載ってなかったんだけど、何か問題でもあったの?
それともただ忘れてただけ?
167 :名無しセカンド:2007/11/14(水) 21:14:16 ID:1vLo5iwA0
>>166
>>109のやつだな。
前後見ても特に問題なさそうだったんで忘れてただけだろう。
というわけでwikiに載せたよー。
あと気付いたら自分でやってみるのお勧め。
168 : ◆DNdG5hiFT6:2007/11/15(木) 13:20:41 ID:FhKAeOTE0
事後報告で申し訳有りませんが、
先日投稿した140話『Beautiful Dreamer』の
タイトルの"Beautiful"の最後のLが一個多いことに今更ながら気付き、
wikiの関連事項を修正しました。
英語力の無さを露呈してしまって恥ずかしい限り。
169 :名無しセカンド:2007/11/15(木) 17:38:36 ID:H7fimCcw0
毒吐きでは不適切かなあ、と思ったもののツチダマに行くべきか迷ったので、とりあえずここで。
DGロイの「他者の能力の吸収」はアリなのだろうか?
そもそもがオリ設定に近い上に、吸収が更なるオリ設定を呼び……とかしてくると収拾が付かなくなるかもしれない。
「吸収したキャラには実は○○って設定があって……」なんてのが積み重なると致命的だと思う。
ロワのバランス崩す強さ、になるのかどうか。
436: 2007/12/11(火) 23:36:51 ID:1k5d/0lS(6/11)調 AAS
170 :名無しセカンド:2007/11/15(木) 17:44:10 ID:woqpmVj20
倒して強くなる、みたいのはOKなんだよ
ローザミスティカとか、そういう感じの
ただ能力吸収して大佐が衝撃波出したり、エレメント使ったりするのはどうかと思う
把握しなきゃならない作品や設定が増えてリレー困難になる恐れもあり
171 :名無しセカンド:2007/11/15(木) 18:21:21 ID:FhKAeOTE0
実はロイの理解不足で生身の人間を吸収しても何も起こらないとか?
今回変化させたのは鎧とかあくまでも無機物だし。
172 :名無しセカンド:2007/11/15(木) 18:49:13 ID:PG8QFy1w0
自己進化と自己増殖と自己再生が能力で、本編だと相手の能力吸収はしていない。
グランドマスターガンダムはあくまでDG細胞の記憶から再現したものだから吸収とは違う。
どっかのエネルギー炉からエネルギーを吸引してたから、それと混じったのだろうか?
173 :名無しセカンド:2007/11/15(木) 19:08:28 ID:H7fimCcw0
>>170の「倒して強くなる」ってのも、あんまりOKとも限らないと思うけどなあ。
精々、他の何かのエネルギーを吸収、程度が上限なんじゃあないかなあ。ソレすらも微妙なんだけど。
他者への侵食=伝染の制限が基本なんだし。
174 :名無しセカンド:2007/11/15(木) 19:11:57 ID:MbxW8exo0
>自己進化
「聖闘士に同じ技は通用しない」みたいなものかな、と思ったんだが。
喩えが微妙ですまん。
175 :名無しセカンド:2007/11/15(木) 19:46:50 ID:IIn7pC720
毒吐きで書いてあったけど、デビルガンダム本体の能力だよね、それって。
末端のDG細胞感染患者の能力じゃなくて。
176 :名無しセカンド:2007/11/15(木) 20:48:46 ID:H7fimCcw0
とりあえず、原作的にもロワ的にも「能力吸収」はナシで、って事で良いのだろうか
177 :名無しセカンド:2007/11/15(木) 20:51:20 ID:PG8QFy1w0
>>176
O.K
178 :名無しセカンド:2007/11/15(木) 20:55:09 ID:FhKAeOTE0
うむ、今回のはロイの推測間違いってことでいいんじゃないだろうか
179 : ◆Yf4GQL3Gk6:2007/11/15(木) 21:20:12 ID:.tx/ck6Y0
この度、「悪魔(デビル)が哭く夜!復活のデビルマスタング」を書かせて頂いた者です。
私の書いたものが原因となり、議論になってしまったようなので、誠に身勝手ながら少し
弁明というか弁解をさせて頂きたい、と思います。
>能力吸収の件について
これはロイの考察間違い、という事で。
元々、DG細胞など無かったハガレン世界からの参加者で、DG細胞に感染してから
あまり時間も経っておらず、感染状態で自我を保っていた時間はさらに短い上に、
実際に生物に対してDG細胞の能力を行使したことはないので、勘違いしてしまった……
ということでよろしくお願いいたします。
(ちなみに、ロイが考えていた『螺旋王を自らの支配下に置く』というのは、「螺旋王を
 フルボッコした後にDG細胞を植えつける→DG細胞が螺旋王を侵食し、乗っ取る→
 DG細胞を動かせる私がDG細胞に操作された螺旋王を意のままに出来る→ウマー」
 な感じの思考です。)
>ロイがデビルガンダムの能力を使用している件について
ロイは、前登場話「禁忌の身体」において、DG細胞の精神支配を強靭な意志でもって
跳ね返しています。そして、DG細胞は強靭な意志を持つ人間は支配できず、逆に
支配下に置かれてしまうという特性がありますので、DG細胞の支配を跳ね除けた
ロイはDG細胞の支配者となり、ある程度までDG細胞を自由に操れるようになった
……と考えて書かせていただきました。
(但し、その後友人を殺害してしまったことを知って激しい混乱に陥り、落ち着くまでに
 かなり深い心の傷を負ってしまい、それが元でDG細胞への抵抗力が低下、本人も
 知らぬうちに再度精神の侵食が始まっており、それが行動方針にも多少の影響を
 与えている=今はもうDG細胞を完全完璧には支配できてはいない、という感じで)
437: 2007/12/11(火) 23:37:52 ID:1k5d/0lS(7/11)調 AAS
180 :名無しセカンド:2007/11/15(木) 21:44:35 ID:xCDSEP1s0
一応、機械の能力ドレインはありだから、
全くの勘違いとはいえないのかな
181 :名無しセカンド:2007/11/15(木) 22:53:59 ID:84OcOxAQ0
つまりやっぱり機械な連中は危ない、と。
逃げてクアットロ逃げてー!
182 :名無しセカンド:2007/11/16(金) 00:33:27 ID:TSXM.C8MO
恐ろしい事に気付いた
ミーくんを食う→能力吸収で悪魔のチップをとり込む→合体が可能に→ウボァー
183 :名無しセカンド:2007/11/16(金) 00:37:49 ID:kAHsuX8.0
大丈夫!
ミーくんは人間を取り込むことは出来ないし悪魔のチップは制限されてるから!
あれ?むしろミーくんが悪魔軍人を取り込(ry
184 :名無しセカンド:2007/11/16(金) 21:22:14 ID:3ySkW4yc0
wikiに「悪魔(デビル)が哭く夜!復活のデビルマスタング」を
収録したいんだけど上の>>179の結論も最後あたりに乗せておいた方がいいのかな?
それとも必要ない?
185 :名無しセカンド:2007/11/16(金) 23:01:24 ID:vP.36L2A0
>>184
無くても良いけれど、あったほうが良いかもね。
とりあえず、議論まとめ辺りに「DGが他者の能力を吸収するのは無し」と書きさえすれば、
次のリレーで吸収で議論しなくて済むとは思うけれど……
186 :名無しセカンド:2007/11/16(金) 23:31:09 ID:3ySkW4yc0
じゃあ上の議論を踏まえて
『DGが他者(生物)の能力を吸収するのは無し』
ってのを議論まとめに追加して、悪魔(デビル)が哭く夜〜を追加してみる
機械やらに関しては可能性はあるし、そこは後の書き手次第かなと思うので。
187 :名無しセカンド:2007/11/16(金) 23:38:16 ID:TSXM.C8MO
スバル吸収して振動破砕と魔法使用可能とかなったらマジ外道だよな。しかもその場合引率軍人チームはロイ一人で殲滅だし
188 :名無しセカンド:2007/11/17(土) 00:05:13 ID:3Hir6LQI0
それだったらクアットロのほうがヤバい気がする。
本物の“ステルス”マーダーの出来上がりだし。
189 :名無しセカンド:2007/11/17(土) 00:10:03 ID:Kq0b8T4o0
てめーら、機械吸収自体まだまだ微妙だし、さらに機人吸収なんてもっと微妙なネタだ。
本筋で言えばNG濃厚なネタなんか於いといて、新作読んで来ーい!
438: 2007/12/11(火) 23:38:34 ID:1k5d/0lS(8/11)調 AAS
190 :名無しセカンド:2007/11/17(土) 20:24:43 ID:JqX7epp.0
質問。もし不完全な不死者と化した参加者はどうなるのだろうか?
本編だと完全な不死者には一方的に喰われる立場で老化するといった完全な不死者に比べて制約は
多いけど、偽名を使えないといったルールは適用されるのだろうか?
アニメだけ見てると分からないから、原作派の人教えてください。
191 :名無しセカンド:2007/11/17(土) 20:29:43 ID:FEIJUeyw0
>>190
不完全な不死者(できそこない)は偽名を使える。
これが不死者よりも優れている?点。
192 :名無しセカンド:2007/11/17(土) 20:33:51 ID:Kq0b8T4o0
ロワ制限をモロに食らいそうだなあ、不完全不死者。
ちょっと耐久力上がる程度で直ぐ死にそう。まあ、死んでくれないと困るんだけど。
193 :名無しセカンド:2007/11/17(土) 21:58:25 ID:5aiaNfKY0
完全不死者の偽名のルールについてだけど、「他人を介せば偽名を名乗れる」というのがあるよ。
チェスがアイザックに「ドモンです」って名乗るは無理だけど、
ジェットがアイザックに「この子はドモンです」と伝えることは可能。
194 :名無しセカンド:2007/11/19(月) 16:24:30 ID:zl8dgPww0
>>192
一応、オリジナルと比べても再生能力自体は変わらないんだけどな<不完全不死
制限がかかりやすくてもいい気はするけど
195 :名無しセカンド:2007/11/19(月) 23:06:43 ID:inMjzX7Y0
小説だと何故かダラスは回復が早かったんだっけ。
(アニメなので関係ないけど)
まぁあんまり不死者が増えすぎても面倒だしな、制限ついていいんじゃないだろうか
196 :名無しセカンド:2007/11/19(月) 23:12:09 ID:HQqmi10g0
現在不死者がアイザックミリアチェスかがみの4人
会長が不完全な不死の酒を持っているから最大で5人の不死者が出るわけか
付けてもいいけど会長以外は武人じゃないから師匠みたいな超人と渡り合えないしなー
197 :名無しセカンド:2007/11/23(金) 02:31:40 ID:R.cYxDrw0
WIKIにテンプレートのページを作りました。
新スレを立てる人はそれをコピペして投下してください。
198 : ◆P2vcbk2T1w:2007/11/23(金) 03:34:13 ID:rXVp9swk0
すいません。ちょっと凡ミスが多かったです。後に修正します。
何故一話から読んでるのに一人称間違えてしまうのだろうかorz
質問:確かに、ビシャスが観覧車のアイテムを拾った方が自然だと思いました。指摘ありがとうございます。
ここは、ワンシーン入れたほうが良い? それとも、ビシャスの状態表内に拾ったと記載するだけで良い?
要望:ミスの指摘、できればこっちのしたらばでお願いできないでしょうか?
修正したくても、毒吐きは書き手は見ないタテマエなので、「毒吐きで指摘されていたので修正しました」とは言いにくいです。
手前勝手で申し訳ないのですが……はい、ミスしなけりゃ良いですよね、はい、スイマセン。
199 :名無しセカンド:2007/11/23(金) 04:00:20 ID:OBz6aWmI0
出来るならシーン追加がいいのではないでしょうか。
レーダーがありますから、それを使ってねねねたちに気づくビシャスなんてのを……
スイマセン、ただの希望です。
200 : ◆P2vcbk2T1w:2007/11/23(金) 15:26:04 ID:rXVp9swk0
では、ビシャスの件は加筆の方向で修正してみます。
ところで、もう一つだけ。
ファルゴレの1人称、原作の、キャンチョメ敗退、カバさんの下りの部分ではどうなってましたっけ?
そこのシーンので統一させようかと考えてたんですが、手元に資料が無いもので……
どなたかお助けを〜
439: ☆転載要請に基づき記載 [転載要請に基づき記載] 2007/12/11(火) 23:39:10 ID:1k5d/0lS(9/11)調 AAS
201 :名無しセカンド:2007/11/23(金) 18:28:30 ID:WdL.7Ma.0
折角なんでもうひとつ要望
フォルゴレがキャンチョメを気にかけている描写を
一行でも良いので加えてくれると嬉しいです
202 :名無しセカンド:2007/11/23(金) 18:43:48 ID:g5nDLC8oC
>>201
これはSS内での矛盾を修正しているのであって、
好みの展開を要望しているんじゃないですよ。
個人の要望を聞いていたんじゃキリが無いですからね。
203 : ◆GB2ZVK7bvk:2007/11/23(金) 20:17:27 ID:OuhPs9WM0
150話達成記念絵です。ちょっとサイズがデカイかも…
画像リンク

おまけ
画像リンク

一応、絵板ではベルで通ってます。
204 :名無しセカンド:2007/11/23(金) 21:17:23 ID:CvZSonTs0
かわええ!GJです!
二人には末永くがんばっていただきたい。
205 : ◆10fcvoEbko:2007/11/24(土) 01:04:43 ID:I2ihAJ.w0
皆様感想&意見ありがとうございました。
問題となった不死者の再生についてですが…すみません、やりすぎました。
修正案としては、以下のように考えています。
・初弾は被弾箇所をぼかす形に変更
・蘇生後については、デリンジャーの使用を嫌がったウルフウッドが得物をムラサーミャ&コチーテに変えて攻撃。
急所に当たった等の描写はなし。
ご意見をお願いします。
206 :名無しセカンド:2007/11/24(土) 01:18:33 ID:HAKEofe.0
>>205
それで問題ないと思います。
207 :名無しセカンド:2007/11/24(土) 01:18:43 ID:jgKUDd7I0
OK、パーフェクトな修正かと思います
208 : ◆10fcvoEbko:2007/11/24(土) 01:20:17 ID:I2ihAJ.w0
ありがとうございます。
それでは、近日中に修正したものを投下します。
209 : ◆P2vcbk2T1w:2007/11/24(土) 17:59:09 ID:t9ddVo5M0
修正版を本スレに投下しました。
【ファルゴレ死亡】及びビシャスの状態表を削除し、修正版を他3人の状態表の後に挿入、でお願いします。
ラセンちゃん及びファルゴレの一人称他の修正は、wiki内で修正するつもりです。
チェック宜しくお願いします。
予期せずビシャスが強化されてしまったような……
210 : ◆NQAY0IOGHk:2007/11/25(日) 00:07:40 ID:AoIaXAOY0
支給品の消費と経過を乗せるとき、皆さんの提案に気づかずページを作ってしまい
そっちのほう(支給品リストの支給品ごとにネタばれ隠しで書く)が楽じゃないかと後で気づき、冷や汗だらだらの者です
以前誰かが言っていた参加時期を載せる件で
前に資料スレにあげた物を、修正してあげようと思うのですが
wikiに乗せるとき以下のどちらがいいでしょうか?
1.各キャラに参加時期の項目を追加する
2.ページを作って一気に乗せる
個人的には、2のほうがいいと思います。
(まだできてないキャラのページもあるし、修正時楽だし)
皆さんの意見をお聞きしたいのですが、よろしくお願いします。
440: ☆転載要請に基づき記載 2007/12/11(火) 23:39:47 ID:1k5d/0lS(10/11)調 AAS
211 :名無しセカンド:2007/11/25(日) 00:47:50 ID:jPNmcSs60
2がいいと思いまーす! 普通に一覧の方が見やすいと思う。
212 :名無しセカンド:2007/11/25(日) 01:13:23 ID:iffsQ.6I0
俺も2の案がいいかと思います。
213 :名無しセカンド:2007/11/25(日) 09:15:12 ID:SJz585gw0
2ですかね。
同作品の他の参加者との違いが分かるので。
ところで、ロワ内の参加者間で会話は不自由なく通じるけど、文字はどうだっけ?
誰が書いた文字でも問題なく読める、でいいのかな?
214 :名無しセカンド:2007/11/25(日) 13:01:09 ID:jPNmcSs60
んー、通じるんじゃあないかなあ?
逆に通じないと、詳細名簿とかが読めないとかの展開になってもこまるし。
ああ、そもそもカミナは字読めないけどな!
215 : ◆NQAY0IOGHk:2007/11/25(日) 21:07:26 ID:AoIaXAOY0
ありがとうございます。
皆さんの意見どおり、ページを作成しました。
意外と追加項目少なかった、ビバップ勢って…
216 :名無しセカンド:2007/11/25(日) 21:27:23 ID:i7Anaauc0
NQ氏乙!
こうしてみると参戦時期、結構割れてるな〜。
217 :名無しセカンド:2007/11/25(日) 21:33:51 ID:UQrpp9o.0
乙です!
Fate勢はたいがい死亡後からきてるんだな〜。
218 :名無しセカンド:2007/11/25(日) 22:07:54 ID:SJz585gw0
乙です!
こいつは助かる。
219 :名無しセカンド:2007/11/26(月) 18:53:56 ID:qbBwcxjc0
ちょい質問
読子達がみてるの中盤辺りの
>青年の能力を知らな素振
これって,知らない素振りのミスかな?
220 :名無しセカンド:2007/11/26(月) 19:09:46 ID:k3VxRl560
便乗でちょっと問題提起してみるけど、
「読子達がみてる」の読子の推理はノーヒントからズバズバ真相を当てすぎだと思う。
根拠となる考察の根拠も薄いし、あそこからギアスの全貌解明になるのは強引ではないかな?
それまでのはやてテロリスト説なんかと同レベルの、
次のSSで全部撤回されても問題ないような妄言と考えておいても良いのだろうか…?
221 : ◆UCRiZtpozI:2007/11/26(月) 20:54:15 ID:HwuyxQvM0
問題あるみたいで、『読子達がみてる』は
一度通ったけど、今修正する時間もないので破棄します。
お騒がせしました。
222 :名無しセカンド:2007/11/26(月) 21:39:40 ID:yrhI26ww0
破棄ですか。ちょっともったいないですね
備考欄に直観の推論なので確信は持てない
と書いておけば、それでOKだと思いますよ
223 :管理人★:2007/11/27(火) 01:37:15 ID:???0
お忙しかったり、色々事情がおありだとは思いますが、
破棄を繰り返しちゃうのはあんまり良くないと思いますからねー
と、立場上、一応言わないといけないのです。。。
441: ☆転載要請に基づき記載 2007/12/11(火) 23:40:39 ID:1k5d/0lS(11/11)調 AAS
224 : ◆UCRiZtpozI:2007/11/27(火) 05:11:33 ID:gufKXhxM0
>>223
申し訳ありません、色々迷惑掛けて。
破棄の件ですけど、もしこのまま誰もあそこのパートを作らないようだったのならば
修正作を作ってもよいでしょうか?
今は時間がないので、週末になる可能性が高いですけど。
225 :名無しセカンド:2007/11/27(火) 10:52:53 ID:8qzHjZl60
というか、修正要求すら出てない現状ですが…因みに何をどう修正なされるおつもりで?
SS自体はあのままでも、解釈でフォローできる範囲内だとは思いますが。
ツチダマ行った方が良いのかな?
226 : ◆UCRiZtpozI:2007/11/27(火) 22:01:23 ID:ju2kuEqI0
>>225
修正要求というか>>220の意見を真に受けたからです。
それで自分自身と自分の作品に自信が持てなくなりました。
自業自得な部分があると自覚はしていますが、どうすればいいか分からなくなっています。
本当にどうしましょう?
227 :名無しセカンド:2007/11/27(火) 22:32:18 ID:LoLWE5LA0
色々いわれてテンパってしまう気持ちは実に良く分かりますw
ですが、まぁ所詮は皆が好きで書いてるSSのこと、それ程深刻に考えなくても大丈夫ですよ。
今回のSSに関しては既にwikiに収録されてもいることですし、
読子が「視線」を洗脳の条件と推測する(実は正解でもありますし)部分をもう少し曖昧な予測に変更する
ということで手打ちにしてはいかがでしょうか?
228 :名無しセカンド:2007/11/27(火) 23:48:25 ID:8qzHjZl60
降臨乙ですー
ツチダマ向きな気がプンプンするものの、一応ここで。
現状、通す通さない、ってレベルでは、SS自体には問題はないと思いますよ。
ただ、読子の推理はちょっと飛躍が大き過ぎるで、ギアスを完全に見破った事にするのはしんどいかも。
彼女は超推理で勘違いするキャラでリレーされちゃってるので、その路線の一エピソードに収まるって所でしょうか?
どうリレーされるかは次の書き手さん次第ですけどね。
修正するなら、備考欄に「読子の推理はキバヤシ理論です」的な一文を加えれば十分じゃないでしょうか?
それも無くても良いかもしれませんが。
229 : ◆DNdG5hiFT6:2007/11/28(水) 09:39:18 ID:L/TNy2N.0
誰もいないうちからひっそりと。
肝心なところを書き忘れてました。
「誓うカミナ」の修正差分を仮投下スレに落しました。
230 :名無しセカンド:2007/11/28(水) 12:21:37 ID:bZ8YE/KI0
>読子超推理
現状での修正案
・推理の結論を、もっと曖昧にする。具体的なギアス能力の完全回答は避ける。
・推理の結論を、理論の強引なトンデモ論の一つだと明確にする。
・破棄(wikiに掲載されており、修正が大変)。
どういうカタチにせよ、現状では「読子がギアスを完全に見破った」という展開は無理そうですね。
大々的な修正をされるのでしたら、また別の話になっちゃいますが。
>>229
素早い修正乙です!
231 : ◆UCRiZtpozI:2007/11/28(水) 21:08:01 ID:V6CvSkMQ0
頑張って修正してみます。
232 :名無しセカンド:2007/11/28(水) 22:34:12 ID:eY9REWBY0
大変でしょうが、乙です。
233 : ◆AaR9queMcU:2007/11/29(木) 09:35:06 ID:r4oVQcok0
乗り遅れっぽいが百五十話突破記念デカ絵
画像リンク
絵板では風車ザルという名で微エロ絵師やってます。
234 :名無しセカンド:2007/11/29(木) 14:39:15 ID:FEZLHz9o0
すいません、ちょっと問題提起。テンプレの、毒吐き部分に一文追加すべきだと思いました。
具体的には↓の※の部分。どう思いますか?
反対意見無いようでしたら、とりあえずwikiのテンプレの部分に加筆したいのですが…
アニメキャラ・バトルロワイアル2nd毒吐きスレ・別館2 (ID非表示の毒吐きスレ)
したらばスレ:otaku_8882
※毒吐きスレ内での意見は、基本的に無視・スルーが鉄則。毒吐きでの話を他所へ持ち出さないように!
442: 2007/12/11(火) 23:52:37 ID:i12c8VqL(1/5)調 AAS
>>2679
・あれだけミッド広範囲に配置しながらガジェットをレリック強奪にしか使用していなかった
・ガジェットの中に自分の名前を入れて正体を教える
・レリックを輸送している列車を占拠して置きながら回収もせずに、6課が来るまでだらだらと走り続けてる
・地上本部を制圧しても死者は出さない
・ギン姉を洗脳しても殴れば解除される程度の優しい設定
・わざわざ虎の子のゆりかごの動力源やその機構を公開
・戦力を分散させて敵にチャンスを与える
・敵に動画付通信システムを提供し、応援メッセージを流させる
・圧倒的有利な状況でも隙を見せて敵に逆転のチャンスを与える
・自分が死んだときナンバーズから一月でクローンが生まれるからちゃんと始末しておくように注意する
あー、確かに。
ある意味主催者向きだなw脱出し易いww
……本当、デフレしてるよな(キャラの思考能力が)。
>>2701
そろそろ自重しろ
ファンの思考回路までデフレさせちゃあいけないぜ
本スレ向きの話題かな?
休日だというのに人がいない。
連日居ればいいわけでもないけど。
放送直前なんてこんなもん
ここからも、ライダーロワ完結おめでとう!
テンプレ読めない奴は荒らし扱いだぞースルーだぞー
>>2606
読子さんはキバヤシとしての生を謳歌することになりましたとさ。
あと関係ないけど、やっぱはやての呼称が八神なのは違和感あるわ。
リレー重視するならそっちのが正しいんだろうケドさ。
これはひどい。
一応、ギアスの詳細は分からない、って所で止めたみたいだね。
そもそもの「催眠術だと思いつく」ってトコの根拠は薄いままだが。
根拠のパンツ理論はギャグなのか真面目なのか判断に困るぜ。
ただ、読子さん考えすぎっスよ〜 アンタはもっと天然馬鹿っぽいキャラっスよォ〜
「エージェントだから」の一言で読子のキャラおかしくするのは辛いっスよ〜〜
毒吐きで言うに留めるけどー
温泉組はギアスかけられるSSから読む気がなくなったので、状態表だけ読んでる。
最近気付いたこと。
書き手の中に、常にクロちゃん系のキャラを絡めて予約する人が居る。
その人が立てたフラグが、ギアスがかかるSSで、結果的に全部折れた。
で、執拗に修正済みのSSを、具体例を挙げずに感情で叩く奴が居る。
俺はただ事実を言っているだけさ。
ピキッ、ピキッ……!
クロ信者とアンチギアスがクソウゼえのは確かだけど、人を疑うのは良くないぜ!
そうだ!とにかくスマイルだよ!スマイル!
ギアスフラグは果たして完全に折れたんだろうか?
名探偵現る
クロ見沢症候群……
なぜか混ぜるな危険という言葉が……
パンツパンツ言ってるせいで、前のような強引さが緩和されてるな
ギャグは偉大だ
論拠が「ノーパンのまま出て行くのはおかしい」だからなw
そりゃロクに信じて貰えないわw
パンツ穿いてないは偉大なんだぞ。
久我さんだってノーパンで舞に弱みを握られるぐらいだし。
まあ、文明人ならパンツ履くべきだよwだからこそ弱みになるわけだし 今の予約分が全部投下されたら放送?
で、問題ないと思う。放送行くとかなり動くな。
ギャグにすりゃ何とかなんだろって根性が気に食わんな
さらに気に食わんのは、ギャグ自体が面白くもなんともねえところだな
443: 2007/12/11(火) 23:54:32 ID:i12c8VqL(2/5)調 AAS
修正前は叩き側だったけど、今は擁護したい側になった
このところ人が少ない上に微妙に空気悪いな……。
まあ、多少無理があっても、パロロワでは完全なんて望めるわけでもないし、これで十分だと思うな。
加筆も加えられて思考の根拠も出たし、個人的にはあまり問題は感じない。
今日かがみ組が投下されたら、明日予約合戦になるのか
それでもいいけど、禁止エリアについて意見出し合ったりして一日くらい間をおいた方がいいのかな
って気もする。書き手さんは合戦準備は万端なのだろうか。
>>2728
ん、毒吐きなら何言っても許されると思ってる厨のレスを真に受けてもいいことないよ?
具体的には>>2726とかだけど。 禁止エリアについての話し合いは欲しいところ。特にこのマップは移動が制限されるし
ギアスが掛かっている最中にはやてがパンツ穿けば読子の根拠は崩れ去る。……ギアス掛かっている内にはやてはパンツを穿こうとするんだろうか?
手に入れば穿くだろ
…手に入れさせてくれるかどうかはともかく
>>2728
このところ空気を読まない奴が暴れてるからな
読子〜辺りから、毒吐きでもマナー守れって言いたい事が有るがスルーでOK
ageすまん
ちょっと首釣ってくる……
>>790
夜明けより少し遅れて投下したなら、お前を許してやろう
メロスかよwww
メロスワロッタw
ところで、こっちが繁盛してる理由は管理人さんがカリカリしすぎな気がするんだよね。
色々考えると、守るためには判らなくもないけど。即効で荒らし扱いされそうで、向こうで否定的な意見は言いにくい。
自分はどっちかといえばこっちは何度書いてもばれないってのがある。
どうも自分だけ数レス返してると出しゃばってるみたいでなあ
感想と雑談が一緒になってるのが難点な気がする。
雑談してても、作品が投下されたら流れ切って投下乙のGJって風になるから
>>2743 お前が満足できる方法は多分存在しないなw
他はそれに加えて議論と本編投下も同じスレだぞ。それでも十分上手くいってる。
俺はこの毒吐き別館の他のスレを回ったついでにココに書き込んでる感じ
向こうにはそもそも、必要の無い時には覗きに行ってない
>>2744
こっちは毒はきが異常に機能しているのは、他ロワより
本スレがキャプ見気味のせいじゃね?とかいって見る
ちなみに俺はこっちと本スレ1:1で見てる
これで放送が投下されるかな
今回のロワは各キャラの思惑が面白い
各アニメスレは移転中か
極端に視聴者数が限られていて、微妙な部分でアニメ版と原作とで差異があったバッカーノだが
来年から地上波やCSで観られるそうな
2008年1月2日 23:30〜 東京MXテレビにて放送開始
2008年2月5日 ANIMAXにて放送開始
2008年1月5日 GyaO及びGyaO Nextにて配信開始
2008年2月1日 バンダイチャンネルにて配信開始
アニメと原作だと微妙に違うのか
第2回放送も投下されたか……
やっぱり注目したいのは中央部分かなー
毒吐きでそんなネタ振られても拾ってやらねーからな!
本スレで振れい!
……あれ予約開始ってそろそろで合ってるよな?
嵐の前の静けさって奴さ まあ12月ってみんな忙しい時期だからね
単純に難しいパートだらけだからじゃないのか? 忙しくて参加できなかったやつならここに一人 なんか意外と少なかったな
>>2757
よう、沢山いる俺の一人たぶん正月過ぎるぐらいまでこんなペースじゃね
去年の大晦日の予約合戦はすごかったから、多分大晦日までにはペースも回復してると思う
冷静な話、ちょっと危機感を持つべきだろうな。忙しい時期だとは言え。
444: 2007/12/11(火) 23:56:23 ID:i12c8VqL(3/5)調 AAS
毒吐きなんかで暴れてられるのも、人、というか書き手さん方が居るから出来ること。
書き手さん達の居心地を良くすることも、ここらでしっかり考えるべきかもな。
……なんてことを言ってると、擁護しにくいSSが飛んできたりしてな。
うん、スマン。
毒吐きは書き手の閲覧絶対厳禁の場所です。とテンプレに追加明記する時期なのかもな
あまりにも行き過ぎた毒は企画にダメージを与えるんだってことを自覚するべきか。
確かに。でもまあ時期的な事もあるとは思うよ、マジで。
12月。それは期末テスト、年末の追い込み、ボーナス査定、受験生の地獄など
幾多物障害が待ち受ける日々〜
私も忙しい〜
卒論の締め切りも是非入れてやってくれ
他ロワが調子いいだけに焦るよな。
比較してはいけないんだろうけど。
まぁ、予約普通に入ってる所は入ってるからな
>>2762
そんなこと書いたら、どうせ書き手は見てないんだからいいじゃないかと逆効果になるんじゃね?
今だって、「建前上」書き手は見てないことになってるんだから。
掛け持ちしてる人いるしね。あそこも完璧終盤だし。
ぶっちゃけ、各地のロワスレやらクロスSSスレを転々とした結果、行き着いたのがオリジナルだった。
あと、自分が得意とするものが、熱血&ヒーロー展開ではなかったのが、ちょっとショックだったなぁ。
血と肉が飛び散る空虚な物語が得意だって気付いてそれを磨いたら、いままで自分が書いたのが幼稚に見える始末だった。
本当にあるよ、各地で阿呆みたいに書いて書いて書いてたどり着く自分のフォームみたいなものって。
それが見えると、予約とかの手が伸びなくなる。自分はこのパートをマキシマムの力で書けないと思うから他人に譲ろうとか。
>>2771
とりあえずお前には書いて欲しくないw
このロワでクアットロ自身が使えるのってシルバーカーテンの能力だけか?
アニメだとクアと同じ戦闘機人で変身能力者のドゥーエが
普通にバインドや衝撃波使えてるのでクアットロも使えそうな気がするんだが
戦闘奇人どうしでも習得してるのは別スキルだろ。
実際スバルはバインドを使えない、ドゥーエが特別と見るべき。
一般的な魔法は使えるかもしれないが、あくまで可能性だしな。
ロイ移動速いな。絡むかどうかは知らんが
まぁ身体能力もDG細胞のせいで上がってるだろうし、不思議ではないかも。
1stでもロイみたいにゲテモノ化したのいたっけ?
グリフィスはなんか違う気がするし
>>2777
精神的にゲテモノ化したやつと
スプラッタ状態になったキャラは結構多かったが
まあ肉体的に人間辞めちゃった奴はいなかったと思う。
一文字違いの大先輩、テイルズのロイドにどこまで不幸で迫れるかな
1stん時に、ルイズの魔力暴走させて怪物にした挙句殺そうとプロット練ってたことはある。
「なんて醜いんだ」と誰かに言わせるのがポイント。
まあ、自分がCにイラついてたって事実や、実質超展開だったりすることからあえなくお蔵入りにしましたけれど。
>>2780
某テイルズの酢飯を思い出したのは俺だけでいい。
私怨混じりは歓迎されない
つまり誰にも悟られないように暗殺しろということだな。
>>2783
 最後の戦いで覚醒させてマンセー入れながら強マーダーにカスリ傷を負わせて切り札を切らせてから死ぬ。
 これなら私怨と絶対バレないぜ!>>2780みたいのは実質Cと変わらんから簡便な!
1stのルイズは死亡フラグ通り越して「如何に殺すか」って点のみが問題になってた実情があるからなー
つうか、書き手に私怨ゼロで殺せってのも酷な話だぜ、人間なんだから。
でも面白けりゃあ何だって良いのさー!
>でも面白けりゃあ何だって良いのさー!
やっぱ最後はここに行き着くんだな。
私怨があろうと無かろうと、面白いものは受け入れられ、つまらないものは叩かれる。
それが正常な姿だ。
私怨で好きなキャラを殺されるのは悲しいが、話が面白ければむしろ大歓迎
あぁ……、ハクオロ&才人……。
445: 2007/12/11(火) 23:58:35 ID:i12c8VqL(4/5)調 AAS
もったいないかった。本当もったいなさすぎだ。
>>2778
どちらも別ロワで大活躍したんだからいいじゃないか。
>>2788
無理矢理活躍させようとするどっかのアホがいたんだから仕方ない。
あのまま生かしておくと、あのアホが贔屓SS書きまくって荒れた可能性も
大いに高いしあれで正解。
人が少ない。やっぱり作品が投下されないとにぎあわないのだろうか?
贔屓のキャラがいるのは当然だが、露骨にやるのはよくないな。
>>2791
いや今までが異常だっただけだって。
これぐらいのペースに慣れてないと、後々辛いぞ。
心配しなくてもあと少しすれば一気に加速するよ。
ハクサイ殺しか、懐かしいな
SSはGJだったんだが余計なコメントをしたからあの作者は嫌い
明らかに厄介で、かなり報復に見えても書き手が明言しなかったら耐えられる。
が、書き手自身が報復なんて言っちゃうと全力で叩き潰したくなってしまう。やらないけどね。
誤爆スレ見ていてふと思った。
うちは馴れ合ってるロワなんだろうか?
それとも馴れ合っていないロワなんだろうか?
だからどうしたわけでもないが。
愚痴スレの会話内容には吐気を催す。
毒吐きは「読んで無いこと前提、内容にはスルー」が鉄則だが、
あそこは「読むのは厳禁、存在自体をスルー」が必須なのかもなあ。
存在に触れるのは俺が最初で最後になれば良いが。
元々したらば行かずに2ちゃん上でアンチ活動繰り返してるCと銀Cなんかがメイン住人だから、必然的な姿だ。
>>2797
うちは馴れ合っていないね。やっぱ読み手多いし、ある程度牽制しあっている面もある。
書き手自体が話題になることもほとんどないし。例に挙がっていたギャルゲとか予約被ったらチャットで話し合って相談したりさえするもの。
投下スレで喚くカス共も同類なんだろうなそんなに嫌なら新しく初めて見ればいいのに。書き手なんざ現れんだろうが
あ、いたね。CとかCとかCと(ry
よし、本スレでなんか話題振ってくれ。
本スレが賑わえば、愚痴スレの価値がなくなるはず。
自分はなんとか喰いついてみせる。
愚痴スレって何なの?
ここのことじゃないよね?
>>2802
知らないほうが幸せだと断言できる掃き溜めの更に下がある。
見ない方が良いよ。いやマジで。
ちなみに廃スレを埋める代わりにやってたとはいえ今ので三スレ目なんだぜ
ここがごみ溜めとするなら、愚痴スレは産廃の投棄場所
そこまで言われるとつい見たくなるぞw
で、見た。
直視するとやばそうなんで高速でスクロールしながら流し読みしてみたけど…毒ラーメン並みの産業廃棄物だった。
投下スレ以外が2ch内に戻れる日は遠いな。
正直投下スレもしたらばで(ryなんて考えてしまうことがある
言峰神父のキャラ紹介見てて思ったんだけど、あの人善悪なんて相対的なものだと言いながら
結局最後まで善悪を基準に人間を見るって所から抜けられなかったんだな
神父ってそういうものなのか?
所詮は言峰も人間でしかないということさ。
>>2807
全くデメリット無いな メリットと同程度のデメリットしかないような気もするが。
いや、さるさる規制から解放されるだけでも投下はだいぶ楽になるかなと
支援する楽しみが減るな。次どうなるんだー!?ってドキドキしながら更新ボタン押す楽しみが。
長編投下するのはまあ、楽になるんだろうけどねw 集客力にはたぶんマイナス補正が掛かりそうな気が… これ以上集客の必要あるか?
一旦2ちゃんから完全撤退して(無論関連スレは全部落とすしGが沸いても徹底無視)ほとぼりが冷めた頃に戻ればよくないか?
446: 2007/12/11(火) 23:59:51 ID:i12c8VqL(5/5)調 AAS
・今現在盛下がり気味
・不要な混乱は避けたい
・そもそも蟲を気にしてる奴なんて居ない
・それよりあの身内の恥スレをなんとかして(ry
・そもそも毒吐きなんかで提案している段階でお察し
ヒント:ゴキブリやCの得意技は自作自演
気にしたら負けですよ
得意技というか習性。
アホらしくてやらないだけで、やろうと思えば誰でもやれるレベル。
まあ、これ以上は観測所で。
今結構やばい状態だなあ……
自分がSS書ければ良いんだがそんな状態じゃないぜスマン。
でも、だからって「たまたま今が書き手さんの忙しい時期なんだ、心配は無用!!」
だなんて楽天的にはなるべきじゃないと思うぜーー
じゃーただの読み手に出来ることってなんだ?本スレ盛り上げるとか?
感想かな。出来れば具体的なネタに突っ込んでもらえると嬉しい。
SSの結果じゃなくて、過程を見て欲しいってのは贅沢だとは思うがね。
なんかわざわざ反感買いそうな物言いしてるから、ますます書き手と読み手の仲が険悪になっていくような
>>2820
応援してるとか期待してる書き手がいるならwikiの書き手紹介に感想とか書き込むとかどうかね。
あそこは数が少ない分、一言の重みが段違いだろうからな。
ああ、あと批評スレの方でここの書き手さんが批評願い出してたから、それに答えるって手もあるぜ。
この頃毒吐きでキャラの名前を見ない
いいことじゃないか。
それじゃあというわけではないけどキャラ関係で軽めの愚痴
カタカナ混じりのせいでマスタングの台詞を書くのがとても面倒くさい
馴染んできたとかで元にもどすとか
ここってやっぱり何作以上投下したら延長出来るってルールかい?
>>2828
無言の化け物
>>2831
なんか怪物の三原則みたいのなかったっけ?
喋らない、正体を知られてはいけない、みたいな
喋ってはならない。正体不明でなくてはならない。不死身であるべき。
って奴だな。
ホラーの怪物の話だから必ずしもマーダーに適用して良いとも限らんが。
つまり悪魔大佐に不死の酒を飲ませればいいのか
何そのアーカード以上に始末に困りそうな代物
DG問題から僕らは何を学んだのか、ということになる

はい、毒吐きアク禁で見れない人必見
447
(1): 2007/12/12(水) 00:15:14 ID:PQ8poe5A(1)調 AAS
>支援する楽しみが減るな。次どうなるんだー!?ってドキドキしながら更新ボタン押す楽しみが。
>長編投下するのはまあ、楽になるんだろうけどねw 集客力にはたぶんマイナス補正が掛かりそうな気が… これ以上集客の必要あるか?

      やっぱり外部の宣伝だったのね     
448: 2007/12/12(水) 00:18:34 ID:M/4akJUl(1)調 AA×
>>447

1-
あと 6 レスあります
スレ情報 赤レス抽出 画像レス抽出 歴の未読スレ

ぬこの手 ぬこTOP 0.167s