[過去ログ] 宇宙世紀の小説書いてみてるんだけど (1002レス)
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945: ◆tyrQWQQxgU 2020/07/23(木)23:29 ID:/Z+V/y3V0(16/20) AAS
 ボロボロのガンダムを回収し、時同じくして到着した増援の艦隊と合流する。もう少し早く来てくれれば救えた命もあっただろう。しかし、これでもロングホーン大佐が手回ししてくれた結果だ。本来ならもっと遅れていたと考えれば、これで手を打つより他無かった。
 現場の後処理は到着した部隊に任せて、アイリッシュの面々には暫しの休養が言い渡された。合流部隊との擦り合わせがあるロングホーン大佐を拠点に残し、アイリッシュはコンペイトウの別ドックへと回った。
 最後のシェルター攻防戦でかなりの損傷を負ったこの艦も、そろそろ修繕しなければならない。
「ここは任せる」
 ブリッジをクルー達に預けると、艦長は医務室へと小走りで向かった。
「あ、艦長」
 スクワイヤ少尉の気が抜けた声がした方を見ると、ベッドに寝ているパイロット達を見つけた。暇そうに欠伸をする少尉と、本を読んでいた様子のフジ中尉。大尉が1番重症な様で今も眠っているが、後の2人も安静にしていなければならないと聞いている。
「やっと顔を出せた。お前ら大丈夫か?」
「大丈夫に見えます?」
「少なくともゲイルちゃんは大丈夫そうだな」
 そう言われて少尉が露骨にぶすくれる。艦長にとっては、いつものやり取りを出来ることが何より嬉しかった。
「大尉も気が張っていた様で…ぐっすり寝てますよ」
 中尉が微笑む。彼がいなければスクワイヤ少尉はガンダムの元まで辿り着けなかったと聞いていた。中尉のネモは別部隊が今頃回収してくれていることだろう。
「そういう中尉も安静にしてねぇと駄目だろ?本なんか読んでねぇで寝てろ」
「これはまた酷い言い草ですね。せめて頭くらいは動かしていないと」
「動かし過ぎだろうよ、中尉の場合は」
 艦長は苦笑いした。やれやれといった様子で中尉は本を閉じた。
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