[過去ログ] 宇宙世紀の小説書いてみてるんだけど (1002レス)
1-

このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
次スレ検索 歴削→次スレ 栞削→次スレ 過去ログメニュー
647: ◆tyrQWQQxgU 2019/12/22(日)23:20 ID:JcV85rst0(14/30) AAS
 付かず離れずの距離を保ちながら敵を追う。GM2のセンサー範囲はハイザックのそれと大凡同じだ。追われていることは確認しているだろう。
 思った通り、敵は直進せずに迂回しながらこちらを気にしている様に見えた。
『中尉、流石に現状の進路から到着地点予測までは出来ないか?』
 大尉が無茶を言う。
「それはいくらなんでも…いや、やってみます」
 敵の推進剤を考えると、撒くとはいっても進路を大きく逸れることは出来ないはずだった。
 同じ母艦の別働隊がいると仮定して、それらと落ち合いつつ自身も母艦に帰還できるポイント…。そんな場所はそう多くは無いだろう。
 フジ中尉は、周囲の座標を確認しつつ、暗礁宙域のデブリやミノフスキー粒子濃度など様々な環境データをかき集める。この辺りの索敵はこれまで散々やってきた。

「…どうでしょう?この辺り」
 絞られた地点は、どれも似たような位置を示していた。デブリが多い為目視が難しく、ミノフスキー粒子を散布した形跡も近くにある。
 散布した場所を何かしらが通過しているのは明白だ。敵にとっての目印は、我々にとっても目印になる。
『すごいな…これだけのデータを即席で照らし合わせたのか?』
 大尉は本当に驚いている様子だった。正直悪い気はしない。
「驚く暇があれば次の指示を頂きたいですね」
『手厳しいじゃないか…いや、その通りだな。この座標から選ぶならここだ。』
 いくつか提示した座標の中から大尉がひとつを選んだ。
『パズルのピースが揃ったみたいだな。この座標に我々をおびき寄せるつもりなら、背後をつける場所はここ。そしてそうなれば…』
 大尉はまた別の座標を示していく。

『…ここが敵の母艦の位置だ』
 そこは、本来サラミス改が通過する予定経路の横っ腹だった。

4話 遭遇
1-
あと 355 レスあります
スレ情報 赤レス抽出 画像レス抽出 歴の未読スレ AAサムネイル

ぬこの手 ぬこTOP 0.026s