[過去ログ] 宇宙世紀の小説書いてみてるんだけど (1002レス)
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615
(1): 2019/12/15(日)22:37 ID:aEi26jdx0(1) AAS
お久しぶりです!
話数の件、了解です。
いやてっきり何話か見落としたのかと思いました...w

続き、それなりに進んでるんですね!
たとえば仮称の部分を後から「あぁ、こっちにしとけば良かった!」などと思って後悔するのも勿体ないので
(一応pixivの方は改稿できるようですけど)その時点で納得のいくように書いていただければ、と思います。
さてZの、頻繁に幽霊でも出そうな宇宙空間、何処から始まるのか...楽しみです
616: ◆tyrQWQQxgU 2019/12/21(土)10:19 ID:obeaV6xL0(1) AAS
>>615
お久しぶりです!
お待たせしてしまいましたが、そろそろ続きを始めようかと!
仰る通り、舞台を宇宙に移した話になります。

ところで、投稿はこちらが良いですかね?別でスレ立てした方がいいでしょうか?
今回は終わりを決めていないので、もしかしたらグリプス戦役終盤まで行くかもしれません。
そうなると1000超える可能性が…。笑
617: 2019/12/21(土)10:29 ID:udRChSLG0(1) AAS
此処はpixiv更新した時にその告知だけに使ったら?
618: 2019/12/21(土)12:12 ID:0kUclpJT0(1) AAS
私的にはpixivの一覧から見ていくのが面倒なので、こちらで一気読み出来ればな...と思うところもあります
619: ◆tyrQWQQxgU 2019/12/22(日)01:18 ID:gCx9nIPL0(1/10) AAS
なるほどなるほど…。
そしたら今まで通り、こちらに投下していきます。
一人でも多くの方の目に止まる方が僕も嬉しいので!

それじゃ、第2部を始めていきましょう…。
620: ◆tyrQWQQxgU 2019/12/22(日)01:31 ID:gCx9nIPL0(2/10) AAS
これまでの、そしてこれからのあらすじ。

 ジオンでの敗戦を経験し、アイデンティティを喪失した主人公サム・ワーウィック。
 彼は自らの過去の過ちをティターンズの横行に重ね、エゥーゴの大尉として戦いに再び身を投じる。
 一時的にカラバの部隊と行動を共にする事となった彼は、同じくエゥーゴのベイト・アトリエ中尉やニュータイプ研究所の少女メアリー、そしてカラバの戦友と激戦を潜り抜けていく。
 第1部は、地上におけるティターンズ最大拠点の1つであるニューギニア基地攻略を完遂し、再びアイデンティティを確立した彼が次の戦地へと飛び立ち幕を閉じた。

 続く第2部。月周辺の哨戒任務にあたっていた主人公、ゲイル・スクワイヤ少尉…通称"死にたがりのゲイル"は日々の任務に飽き飽きしていた。
 その部隊に隊長としてある男がやってくる。彼の着任を契機に、エゥーゴ・ティターンズの抗争は彼女らを激動の時代へと巻き込んでいくのであった…。
621: ◆tyrQWQQxgU 2019/12/22(日)01:35 ID:gCx9nIPL0(3/10) AAS
 好奇心は時として、命を代価に欲するのかもしれない。

 底無しの宇宙に漂う機体の中で、ゲイル・スクワイヤ少尉はぼんやりとした思考を巡らせていた。ヘルメットを放り出すと、ウェーブがかった肩につくほどの黒髪が無重力に揺れる。
 彼女は小柄な身体をシートに埋める様にして、その猫の様な青い目を閉じていた。ずっとこうしていられたらどんなに気楽か。
 薄っすら目を開けて、遠くに映る青い星を眺める。地上ではティターンズの拠点が次々と陥落していた。破竹の勢いで進撃するエゥーゴ・カラバの両軍に、裏で同調する連邦軍の派閥も増え始めているという。
 エゥーゴ所属の彼女にとっては旗色の良い話だが、大局の物事など関心の薄い話でしかなかった。
622: ◆tyrQWQQxgU 2019/12/22(日)01:36 ID:gCx9nIPL0(4/10) AAS
『…少尉!スクワイヤ少尉!』
「…はい」
 耳障りな通信が入り、気怠く身体を起こす。同僚のフジ中尉だった。とにかく息苦しいほどにお堅い男だ。
『無事か?てっきりやられたものかと。動けるのなら戻れ』
「帰投します」
 スクワイヤ少尉達は月面近くの暗礁区域で偵察の任を帯びていた。このところ近辺でティターンズ艦隊の動きが活発化している為だった。恐らく大規模な作戦が行われると思われる。
 今日もいつもの様に小競り合いになり、少尉が少し被弾したあたりで敵機は宙域を離脱していった。どうせなら落としてくれれば良かったものを。そう呪いながらそのまま漂っていたのだった。

 彼女は、あまりに退屈な日々にうんざりしていた。いっそ死ねればどんなに楽か。しかし、死んだ先も退屈だったら?もし死が終わりでないとしたら、その先を知るのは死んだ者達だけだ。
 楽観的にみるなら、そこが楽園だから彼らは現世に還らないのかもしれない。
623: ◆tyrQWQQxgU 2019/12/22(日)01:37 ID:gCx9nIPL0(5/10) AAS
 帰還すると渋々フジ中尉についていきながらブリッジへ向かう。
 スラリと背が高く、姿勢の良いテキパキとした歩き方は彼の性格そのものの様だ。こざっぱりとした短髪の面長で、太ぶちの黒眼鏡からは切れ目が覗いている。
「ローランド・フジ中尉ならびにゲイル・スクワイヤ少尉。只今帰投致しました」
 ブリッジに到着すると、中尉はハキハキと口上を述べた。
「報告ご苦労さん。まあ、大事になったらなったで他の連中がどうにかするさ…。ふあ…俺達はあくまで偵察!ゆるゆるやろうや」
 艦長のファルコン・グレッチ少佐は欠伸をしながら目を擦っている。フジ中尉とは対照的にいい加減な男である。特徴といえば虎髭と飛び出た腹、それからいつも軍帽を深く被っていた。
 この様子だとスクワイヤ少尉達の偵察中も居眠りでもしていたのだろう。
「艦長…!いつも申し上げておりますが」
「ああ、わかってるわかってる。昨夜は深酒しちまってな…。そうカッカするな」
 詰め寄るフジ中尉を手で制するグレッチ艦長。もうこの光景も何度目だろうか。諦めたフジ中尉が肩を落としている。
624: ◆tyrQWQQxgU 2019/12/22(日)01:38 ID:gCx9nIPL0(6/10) AAS
「しかしなぁ、"死にたがりのゲイルちゃん"よ。わざと被弾するな。メカニックの仕事が増える」
 そう言いながら、グレッチ艦長が眠そうに目を細めながら肩肘をついている。
「…わざとじゃないんですけど」
 スクワイヤ少尉はブリッジの外の眺めに目を逸らしながら小声で答えた。
「うそこけー!お前、ほんとは操縦滅茶苦茶上手いって聞いてるぞおい!」
 急に身を乗り出した艦長がツバを飛ばしながら少尉を指差す。
「何を聞いてそんな事…。買いかぶりですよそんなん…!」
 少尉は両手でツバから身を守る様にして嫌がりながら言い返す。
「いいから気をつけろ!若い女がそんなんでどうする!?世の中楽しい事いっぱいあるぞ!何なら俺が教えてやろうか!」
「はあ…最悪」
省1
625: ◆tyrQWQQxgU 2019/12/22(日)01:39 ID:gCx9nIPL0(7/10) AAS
「それはそうとしてだな…。お前らにも言っておこう。司令部から伝達があった。人員の補充だそうだ」
 そういうと艦長はタブレット端末をフジ中尉に手渡した。
「お前らの上官だ。MS隊の隊長として配属になった。お前らのお守りはこれからはそいつがやる」
 艦長をよそに、フジ中尉は真剣な眼差しで端末を見つめている。スクワイヤ少尉も覗き見ようとしたが、身長差のせいでまるで見えない。この堅物はその辺りの気遣いは出来ないらしい。
「御仁はいつ頃到着で?」
 結局少尉には見せることなく端末のモニターを消灯した中尉が聞く。
「明日だったかな?よく覚えてねぇな」
「こんな大事な話、何でそんなギリギリになってするんです??と言いますか、いつ来るかも正確に把握してらっしゃらないので??」
 また中尉が怒り始めた。もう好きにやっててくれと思いながら、取り敢えずどんなやつが来るのか想像を膨らましていた。今より状況が良くなるならどんなやつでも構わないが。
626: ◆tyrQWQQxgU 2019/12/22(日)01:40 ID:gCx9nIPL0(8/10) AAS
「あの…艦長…?」
 オペレーターのグレコ軍曹が消え入る様な声で間に入る。この女性オペレーターはいつも居るのか居ないのかわからない。その位影の薄い女だった。
「どうした?」
 怒る中尉に辟易しながら艦長が聞く。
「その…新しく来られる方が…着艦許可を求めてます…」
「あ、今日だったのか」
 今しがた思い出したかのように素っ頓狂な反応をする艦長。この艦長はこれでよく少佐になったものだ。案の定更に中尉が怒っている。
「嘘でしょう!?もしかしてこの間納入した新型も…」
「そんなのもあったなそういえば!」
「艦長!!!!!」
省1
627: ◆tyrQWQQxgU 2019/12/22(日)01:41 ID:gCx9nIPL0(9/10) AAS
「失礼」
 飽きずに問答を続けていたところに、見知らぬ男が入ってきた。
「そのまま外で待つ訳にも行きませんでしたので、着艦させて頂きました…。本日より着任致しました、サム・ワーウィック大尉であります」
 物腰の柔らかい、感じのいい男だった。バイザーを外したその顔には大きな火傷の跡がある。
「おお!君か!すまんな、ちょっと取り込んでたものでね。私が艦長のグレッチだ」
 そういってそそくさと椅子から降りると、わざとらしく胸を張って握手をした。新入りには良いところを見せておこうと虚勢を張っているようだが、傍から見れば滑稽も良いところである。
「ほら、お前らも挨拶くらいしろ!…すみませんな、躾がなっておりませんで…」
 よく言う。こうやって世渡りしてきたのかもしれないと思うと、あながちある方面では無能とも言えない。おかげでこちらは大迷惑だが。
「…フジ中尉とスクワイヤ少尉だな。よろしく頼む。よろしければ艦内を案内していただきたいのですが、どちらかお借りしても?」
 ワーウィック大尉がそういうと、ハッとした艦長がまた胸を張る。慣れないことをしている艦長を眺めるのもまた一興かもしれない。
省5
628: ◆tyrQWQQxgU 2019/12/22(日)01:42 ID:gCx9nIPL0(10/10) AAS
「私は馴染めそうかな?この艦は」
 バイザーをかけながら大尉が笑った。確かにこの面子には異質な存在に思える。
「ん…まあ…何とかなるんじゃないですか?…てかそのバイザー、洒落てますね」
「いいだろ?お気に入りだ」
 そういってバイザーから覗く眼差しに何となく安心感を覚えた。これからは幾らか気休めができそうだった。

第2部 1話 漂う
629
(1): 2019/12/22(日)07:45 ID:NtzOVhhu0(1) AAS
5ちゃんに投下するならもうちょっと書き溜めてからの方がいいんじゃね?
630: ◆tyrQWQQxgU 2019/12/22(日)10:07 ID:iXefjNe40(1/2) AAS
>>629
一応今のところ(お陰様で筆が進んで)10話以上ストック出来てるんですが、投下自体話数まとめての方が良いですかね?
スマホだからか、地味な作業ですが結構コピペが大変で…笑

何かいい方法あれば教えてください!
631
(1): 2019/12/22(日)13:45 ID:2kz/A0RD0(1) AAS
PCを使う
632
(1): 2019/12/22(日)14:40 ID:UDowvX6B0(1) AAS
おっ、投下はやかったですね!
月曜あたりからかと思ってました

スクワイヤ少尉は直近の出来事でヤケになってるのではなく、刺激に飢えてる感じですかね、出だしの話からして。
それとも親を早くに失くすとか、過去の出来事から人並みの価値観を逸脱気味なのか...普通は一人で帰投するでしょうし

艦種も機種も明らかではありませんが、月面軌道の哨戒となるとアイリッシュまでは出さないでしょうし
流出品のサラミス改かな...いっそ大型輸送艦の小改造モデルとかw
艦長が悠長に呑んでる辺りから、アクティブな作戦というよりは適当な隕石に錨を降ろして簡易基地という塩梅ですね。
MSはジムIIかネモかと、特務という風でもないですよね。
新型が何なのか気になりますな(ジェモとかワーウィックに合いそうだけど、本格配備がダカール以降なのでどうかな...)。
前章で元ジオン兵としての縛りが取れたので、何でも乗りこなしてくれそうなのが期待ですね!
省2
633: ◆tyrQWQQxgU 2019/12/22(日)16:25 ID:iXefjNe40(2/2) AAS
>>631
そうなりますよねー…笑
出先で書いたり投稿したりが多いのでスマホ率高いんですが、まとめて出せるときにPC使うくらいしか無いですかね…

>>632
どうも!
僕としてはもう忘れ去られてると思っていたので、ここがちょこちょこ機能してるの見て書かなきゃと思いました!笑

彼女のバックボーンも少しずつ書いていきます。
ワーウィック大尉とはまた違う経緯でエゥーゴにいるんですが、物語的にも結構重要な部分になっていく予定です。

考察いい線いってます!!一旦ストップ!!笑
一応、なるべく新鮮なアイディア盛り込んでるつもりですけど…!笑
省1
634: ◆tyrQWQQxgU 2019/12/22(日)23:09 ID:JcV85rst0(1/30) AAS
 スクワイヤ少尉はひと通り艦内の設備をワーウィック大尉に案内した。とはいえ彼女らの乗るサラミス改は古い改造艦で、それほど案内できる部分もない。案内が済んでしまうと特にやる事も無かったので、休憩室でドリンク片手に休んでいた。
「少尉は何処の生まれなんだ?」
 簡易ソファに腰掛けたワーウィック大尉が聞いた。
「地球生まれです」
 少し離れた椅子に座ったスクワイヤ少尉は簡潔に答えた。あれこれ喋ることは日頃からあまりなかった。
「そうか。何かあって宇宙に?」
「まあ…色々」
 彼女は過去の話があまり好きではない。ほぼ反射的に浮かぶ、ある男の顔が必ずと言っていいほど胸の内をかき乱す。
「なるほどな。私は君とは逆に、最近まで地球にいたんだ」
「あちらは激戦が続いていると聞きました」
省2
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