【遅れて来た】ここだけ魔術のある世界 置きレス進行スレ【本運用】 (257レス)
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235(2): 怪異 2018/07/18(水)09:36 ID:??? AAS
>>233-234
「今周囲を観察してみて思いついたんだが、あの肉塊は目が良くないか見えないんじゃないかい?
私たちの動きや魔術に反応して攻撃を繰り返しているが、それを遮る壁は動かないから認識出来ていない。
だから同じ軌道の攻撃を仕掛けてくる」
おもむろに干物の下半身を指さす。
既にみずみずしくなっていて干物ではなくなっているが
「それに、あれはさっきからいるのに攻撃を受けているように見えない。
少しずつ、ゆっくりと動けば肉塊には私たちを認識出来ないのかもしれないよ」
場所を移動しているように見えるから、ゆっくりではあるが下半身は動いていると思われる。
「周囲に血がないのは、干物が少しずつ血を吸って回復を図ってる可能性なんてのはどうだい?
省7
236(2): エミヤ 2018/07/19(木)20:41 ID:??? AAS
>>235
「……本当に動いてるな。
なんで血が落ちてないのかと思ったけど、あれの仕業なら合点がいった。
動いているアレに一切の反応を見せないのはあんたの言う通り、ゆっくり動いてるからかもな。試してみるか」
「ん――いや、まさか。これは体質と言うか魔術と言うか、そんな感じだよ。
少なくともアレと同じ存在って事は無い。……たぶんな」
大百足の質問にはそのように答えた。
「分かった、よろしく頼む。そっちも気をつけてな」
――話が終わった所で、ゆっくりと歩き出す。
基本的な行動は>>234と変わらないが“ゆっくりとした動作で行う”という点が追加されている。
省1
237(2): 2018/07/21(土)22:32 ID:ME/CueHs(10/13) AAS
>>234-236
大百足とエミヤは、異なる速度で路地を飛び出した。
それに数秒遅れ、風の刃が壁面に多少の破損を作り出す。
飛んだ軌道は前回と同様のものであり、特段差異は見られなかった。
『ビッ』
『ビッ』
『ビッ』
『ビッ』
再び、風の音。
予想が的中したのだろうか、それらは全て大百足に狙いを定めていた。
省7
238(2): 怪異 2018/07/26(木)11:10 ID:??? AAS
>>236-237
「体質…珍しい体質もあるもんだ」
そう呟きながら肉塊を視界の中心に捉えつつ気を引く。
風の音が聞こえた。どうやらこちらに反応したようだ。
(坊やの方はどうだい?)
エミヤの動きを確認しつつ、顔を腕でかばいながら回避行動を試みる。
直撃をしてもそこまでの大きなダメージを受けることはないだろう。
「またあの消化液かい…あれは直撃するとさすがの私でもまずいね!」
省2
239(2): エミヤ 2018/07/28(土)00:09 ID:??? AAS
>>237-238
(――彼女の予想が当たったみたいだな)
風音の脅威度は下がったと見て、消化液の対応に専念するよう意識を切り替える。
(意識して投影した武装は正常に能力を発揮された。
余剰で生み出された武装は、能力そのものは変わらなくても性能に差が出る。
――“壊れた幻想”ならどうなるか。いや、悠長に考えている暇は無い。彼女が囮になってくれている以上は!)
「奴より先に仕掛ける……! 巻き添えにならないよう離れてくれ!」
大百足へ呼び掛けると同時に手を翳し、肉塊に刺さった干将・莫耶へ“壊れた幻想”を発動させる。
省6
240(2): 2018/07/29(日)05:35 ID:ME/CueHs(11/13) AAS
>>238-239
十本の干将・莫耶が己の魔力によって爆裂し、他の干将・莫耶が消える。
自身の内部を発生源とする激しい熱と衝撃に見舞われた『肉塊』は、火傷と損傷の混在するグロテスクな傷口を晒け出けした。
血液と肉片が、その周囲に飛び散った。
そのメカニズムのためだろうか、“壊れた幻想”は、エミヤの予想をほぼ裏切らぬ形で現出していた。威力もまた同様だ。
だが『肉塊』はいまだ原型をとどめており、おぞましく蠢き続けている。
そして肉の異常発達による止血と補填が既に始まっており、生命力の高さが窺えた。
しかし不死身というわけではないらしく、その速度はやや遅い。
――――『穴』の蠕動は止まらない。
投擲された小石に反応したか、『消化液』は大百足のみを狙って噴射された。
省5
241(2): 怪異 2018/07/29(日)23:59 ID:??? AAS
>>239-240
エミヤの声に従い少し離れた大百足が壊れた幻想に巻き込まれることはなかった。
しかし止まらない肉塊の消化液を回避することは出来ず直撃した。
続けざまに風も直撃し、大百足は崩れ去る。幸いなのは急所に攻撃が命中していないことだろう。
「……」
声をあげることもなく、大百足はその場に倒れこんだ。
242(2): エミヤ 2018/07/30(月)22:13 ID:??? AAS
>>240-241
(……もしかすると、この現象は“その事象が引き起こす限界を上回る事は出来ない”のか?)
壊れた幻想が齎した結果がほぼ想定通りであった事から、一つの仮定に行き着く。
だが、その是非を考える暇など無く大百足が倒れ伏す様を目撃する事となる。
「おい……っ!!」
思わず駆け寄ろうとして、理性で押し留めた。
『肉塊』が激しく動くモノを標的とするならば、大百足は攻撃対象から外れたとも言える。
無論、早急な処置が必要だろうが――急所には命中していない。その一点を頼りに、エミヤは思考を切り替えた。
(あの干物は、血を回収しているみたいだった。これだけの血が飛び散ったなら――)
省5
243(2): 2018/08/07(火)10:02 ID:ME/CueHs(12/13) AAS
>>241-242
風の刃は大百足の腕にのみ命中し、重要部位への直撃は免れている。
しかし『消化液』はそうではない。膨大な噴出量により、急所はおろか全身がそれを浴びた。
既に彼女は満身創痍であるため、その被害は大きい。
さらに、傷口から『消化液』が浸透し、表皮のみならず肉の深部までもが激しく焼け爛れた。
『ビッ』
『ビッ』
『ビッ』
『ビッ』
新たなる風音は、全てエミヤに狙いを定めている。
省10
244(2): 怪異 2018/08/09(木)00:07 ID:??? AAS
>>242-243
「……」
(ああ…情けないね。直撃を受けてこの様かい…それに全身が焼けるように熱い)
意識を失った大百足だが、全身の痛みにより現実へと引き戻された。
(状況はどうなったんだい…)
顔を動かすのも辛い状態の大百足は、かろうじてエミヤが無事な姿を確認した。
どうやら向こうは無事なようだ。
(囮役を続けないとね……姿を晒すかい)
省1
245(2): エミヤ 2018/08/12(日)20:14 ID:??? AAS
>>243-244
(肉塊の意識を、完全に俺へと向け続ければ干物も動くか?
信じるって言ったからには、そろそろ利になる事をしてくれよ……!)
事前に警戒していた事もあり、風音による攻撃を一つ、二つ――全てを回避した。
「投影――開始」
すかさず投影した武装、干将・莫耶を構え、肉塊の『穴』目掛けて直線的に投擲する。
おそらく、エミヤの意志に関わらず出現するであろう干将・莫耶も、それに続く筈だ。
投擲後は足を止め、出現する干将・莫耶の様子と肉塊の動向、その二点を特に注視し、次の一手に備える事にした。
しかし、何やら弾ける音が響く(>>244)と警戒を解かぬまま、そちらを一瞥するだろう。
246(2): 2018/08/20(月)22:00 ID:ME/CueHs(13/13) AAS
>>244-245
干将・莫耶の投擲には、多大な労苦を強いられた。
投影に伴い、あまりにも多くの複製品が粗製濫造されていたからだ。
手元から溢れた偽造の夫婦剣が、エミヤの足元を脛まで埋め尽くしていた。
しかもそれらの歪んだ能力は、先程(>>233)以上に強く発現する。
彼の両手に現れた正規の干将・莫耶を勝手に己の元へ引き寄せようとした。
紛い物が生み出す不本意な引力と、次から次へと生成される膨大な剣の物理的な煩わしさに、エミヤは戦わなくてはならなかった。
それでも彼は投擲を成功させ、『肉塊』の『穴』に正確に剣を命中させた。
だが、やはりその傷は浅い。複製品の反応も鈍く、追随しはじめたのは全体の4割といったところ。
しかもそのほとんどは、ようやく剣の形を留めている程度の、粗末きわまる代物だった。
省14
247(1): 怪異 2018/08/23(木)11:06 ID:??? AAS
>>245-246
エミヤに向けられていた肉塊の穴は、突如地面を向いていた。
肉塊に視界的な機能があったのなら視界が暗転したことだろう。
―――――
肉塊のことを何か知っているらしい半ミイラがこう言っていた。
(人間の姿が変化(へんげ)によるものなら…………早く元に戻らんと………どう変異変貌するか)
ならば今がその時だろう。いや、状況的に街中で元の姿に戻らざるを得なかったのだ。
変化を解いたのであれば少なくとも力がマイナスの方向に働くことはなくなるはずだ。
―――――
『このまま千切って…潰して…原型も残さないようにしてくれる』
省9
248: エミヤ 2018/08/26(日)21:46 ID:??? AAS
>>246-247
(――投影、破棄)
自身の周辺を埋め尽くす干将・莫耶のみ消去を試みる。
おそらく、このまま行けば次は投擲すらままなるまいと判断した。
先程は個数を限定させたが、今回は『穴』に密集した全ての干将・莫耶を炸裂させようとする――が、
「え?」
その変化を見て、僅かに動きを止める。
大百足……彼女の姿が、完全な怪異と変化する瞬間を目撃した。
驚きはある。
戸惑いはある。
省7
249(2): 2018/09/03(月)11:08 ID:L5IZHGrY(1/2) AAS
二人によって、肉塊は地面に押さえつけられた。
大百足は変身を解いてもなお、自身の力を完全には制御できないことに気づいたが、それ以上にそのパワーとスピードは圧倒的だった。
それに対抗する手段もまた、エミヤによって封じられてしまった。
肉塊を八つ裂きにせんと牙に力を込める大百足であったが、意外に強靭で即座に切断することは叶わなかった。
どうやら身体内部にある骨格かなにかを増強しているらしく、牙がそれほど深く刺さらないのだ。
だが肉塊も、おぞましく蠢くばかりで反撃することができずにいる。
このまま力を込め続けるか、あるいは更なる追撃を加えれば、肉塊にとどめを刺すことができるだろう。
いや……どうやらその必要すら無いようだ。
常に蠢き続けていた肉塊の動きが突然止まり、膨張していた全身がみるみるうちに縮小し始めたのだ。
やがて、『肉塊』としか呼ぶことができなかったその姿は、ボロ雑巾のようではあるもののかろうじて人の形を留めたものに変化した。
省5
250(2): エミヤ 2018/09/08(土)22:36 ID:??? AAS
>>249
(……人間になった? いや、これは“戻った”かのような)
「俺の声が聞こえるか? 聞こえるなら、コイツに追撃を仕掛けるのは止めて欲しい」
変貌した大百足へ静かに呼び掛けると、まず自身の容態を確認する。
肉塊の暴走が治まった様子を見てナイフを一つ投影するが、先ほどと同じ現象は起こるだろうか?
それを確認した後、聞こえてきた羽音に気が付いてそちらを振り向くだろう。
251(2): 怪異 2018/09/09(日)15:18 ID:??? AAS
>>249-250
『人だと……何かに憑かれていたのか?』
収縮したことにより、大百足の牙から抜け落ちたそれを見下ろす。
エミヤからの制止がなければそのまま追撃をしていたことだろう。
自身の身体はどうだろうか。本来の力を出せるようになったか確認する。
干物の下半身はどこだろうか。まだ逃げ回っているのだろうか?
そう考えた矢先、羽音が聞こえてきた。
252(2): 2018/09/17(月)05:41 ID:L5IZHGrY(2/2) AAS
>>250-251
「終わったようだな」
羽音の主は――やはりと言うべきか、それは干物の上半身だった。
背中から生えたコウモリのような翼が、彼を浮遊させている。
「君達には感謝している……生き血を恵んでくれただけでなく、危険を承知でソレと戦ってくれたのだからな。
お蔭で私は一命を取り留め、傷を修復する猶予と流血を得た」
いつの間にか立ち上がっていた下半身が滑るように近づき、浮かぶ上半身がそれに乗る。
二、三回ほど身をよじらせると、輪切りの断面がぴたりと癒着し、直立する人型の形状を取り戻した。
黒い翼だけが異彩を放っていたが、それもまた霧のように消え、彼体に吸収されてゆく。
省10
253(2): エミヤ 2018/09/22(土)01:21 ID:??? AAS
>>251-252
(――完全にコントロールが戻ったみたいだな。
肉体の損傷具合は、運動能力が落ちる程じゃない。
魔力の消耗具合は、大掛かりな宝具でも無ければ投影に支障は無い。あとは――)
どうも、自分に人を見る目は無いらしい。
大百足の忠告が正しかったようだと自身を省みながら、回復を終えたらしき干物と対峙する。
「感謝してるんなら、アンタの名前や目的を教えてくれないか。
こっちは生き血を分け与えたんだ、それぐらいは良いだろう?」
そのように声を掛けつつ、呻く元・肉塊の娘を僅かに見やる。
散々攻撃を仕掛けたが、肉塊の時に受けた傷はそのまま残っているのだろうか?
254(2): 怪異 2018/10/05(金)19:10 ID:??? AAS
>>252-253
『干物……いや、既に干物ではなくなったか』
一部始終を見ていた?のなら先ほどの女がこの大百足ということは承知していることだろう。
大百足が少年と肉塊だったものをとぐろを巻くように包む。
『これは我らが倒した。つまり所有権はこちらにある。違うか?
これに何かをしたいならば、我々の許可を取る必要がある』
そう問い掛ける。
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