【本スレ】魔法検定試験【祝初>>1000】 (1000レス)
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961: 【深夜、大手門の前】 2014/09/03(水)03:31 ID:NJzjgVRQ0(1/12) AAS
この晩、「サテュロスの尻尾」号が駅についたのは、到着予定時刻から5時間もすぎた後の話で。
『街』の大手門前に設置された駅で降りる乗客にしこたま頭をさげた後、御者のトーマスは自分の不運を呪った。
「賊」に襲われ、馬車は傷だらけ。
しょうがないことだといって納得はしてくれたが不満を隠そうとしない乗客。
お詫びとに運賃を減らしてしまったために大幅に減った稼ぎ。
その減った稼ぎで馬車を修理しないといけないという事実。
そしてなによりも。
一番最後に馬車を降りた「お客さん」。
社交辞令的に、「賊に襲われたのなら仕方ないですから。」と御者を慰め、満額の運賃を払って雑踏に消えた『子供』
『このご時世』に『共連れもなく、一人』だけで駅馬車にのる『子供』。
省6
962(1): 【夜・繁華街】 [乱入歓迎] 2014/09/04(木)21:34 ID:NJzjgVRQ0(2/12) AAS
夕餉時こそ過ぎたものの、遅めの晩餐にありつこうとするものや、安くなっているであろう売れ残りを狙う者。
若い男女の二人連れや、仕事帰りの男性など。
依然として人通りの多い繁華街を、その少年は歩いていた。
肩にかけた鞄は夕餉の材料が入っているのだろう、ぽっこりと膨れ上がり。
他人からすれば、その鞄は小さい少年と比して大き過ぎるようと映るだろう。
ものを多く運ぶという観点では有利であろうそれは、また別の厄介事を引き起こすもので。
がらの悪い男性とすれちがいざま、男性がその鞄に足をぶつけ、転んでしまったのだ。
・・・通常、鞄に足をぶつけた程度で人は簡単に転びはしない。
また、周囲に人が多いとは言うものの、少年とすれ違うのに難があるほど混み合っているわけではなく。
つまるところがらのわるい男性は、少年に因縁をふっかけるため強引に少年の鞄にぶつかり、大げさに転んでみせたにすぎなかった。
省7
964(1): 【裏路地】 2014/09/04(木)22:14 ID:NJzjgVRQ0(3/12) AAS
>>963
ちんぴらの集団から、戦闘を歩いていた男が離れ、青年の方に近寄っていく。
「よぉ兄ちゃん、考え事もいいが俺達その先に用事があるんだ、そこちょっと退イてくんな。」
その後ろから飛んでくる、同意を求める下品な笑い声と罵声と
「んむ!むむんむむー!むむ!」
口元を抑えられているのであろう少年の、言葉にならない、助けを求める声。
「兄ちゃんまで怪我ァしたくねぇだろ?な?」
そういって、ちんぴらは青年の方に手をおき、力を入れて横にどかそうとした。
(※当方遅筆のため、掛け合いになると文が雑になります。ご了承ください。)
970(1): 【少年】 2014/09/04(木)23:31 ID:NJzjgVRQ0(4/12) AAS
>>969
「えっ?あっ・・はい!。」
さしだされた青年の手を取り、確りと握り返す少年。
全体的にゆったりとした服装のせいかはっきりとは分からないが、立ち上がる時の動作からして、倒れた時に何処かを痛めたということはなさそうだ。
鞄もしっかりと肩からかけ逃げる準備は万全といった様子。
「でも、逃げるって・・何処へですか?」
972(1): 【少年】 2014/09/04(木)23:48 ID:NJzjgVRQ0(5/12) AAS
>>971
「わわっ!」
突然の上昇に戸惑う少年、だが。
「あっちの方に5区画も走れば、僕が借りている家があるんですが・・・」
下の男たちに聞こえることを恐れたのか、声ではなく指で青年に方向を示し。
「たしか、あの辺りに広めの公園が・・・あった!」といって少年が指さした先、たしかに家の屋根が途切れている区間がある。
「あそこまで逃げれば、大丈夫だと思います!」
974(1): 【少年】 2014/09/05(金)00:02 ID:NJzjgVRQ0(6/12) AAS
>>973
「大回りってレベルじゃ・・ああ!」
少年の手を握る青年は気がついただろうか。
逃げている間、少年が手を”引かれて”居ないという事実。
少年とその体格を顧みて、少し手加減して逃げているだろう青年の手に、少年の体重分の抵抗は”無かった”。
壁を走るとき、屋根から屋根へ屋根を飛び移る時。
少年は自分の力で壁に張り付き、また跳んだのだった。
そのことに青年が気がついたのならば。
「・・・はー、はー・・・。」
今こうやって、最後の着地のあと、つんのめって前に転んだ少年の姿がいかがわしい者に見えてくるだろう。
976(1): 【少年】 2014/09/05(金)00:17 ID:NJzjgVRQ0(7/12) AAS
>>975
足音は”有った”。少年の履いたブーツが壁や屋根を蹴った音は、たしかに。
「・・・はー・・ふー・・ふぅ・・・。」
ぱんぱんと服の裾についた埃を払い、立ち上がる少年。
ひとしきり埃を払い終わると、少年は青年に向きなおり、ぺこりと頭をさげた。
「助けてくださって、有難うございました。」
少年の長い黒髪がだらりと垂れる。
再び頭を上げた少年の、丸みを帯びた緑色の目が青年を見据える。
「歩いていたら、いきなり因縁をつけられたもので・・・。ここまで来れば、大丈夫だと思います。」
見たところ、少年の年頃は10を幾つか出たばかりといったところ。
省2
978(1): 【少年】 2014/09/05(金)00:32 ID:NJzjgVRQ0(8/12) AAS
>>977
「お節介だなんて、そんなこと・・・。
お兄さんがきてくれなければ、上手くあそこから逃げられませんでした。
しっかり捕まえられちゃってて・・・。」
ちんぴらの集団が集まる前に逃げられたかどうかは、別として。
「それで・・・えっと・・・
時間がないのなら、お名前だけでも・・・。」
980(1): 【少年】改めフロー・ライト◆JFlow1FLow 2014/09/05(金)00:55 ID:NJzjgVRQ0(9/12) AAS
「マラソンランナー・・・ですか?
・・・マラソンって、あんなところ走ったりするんです・・・」
と、少年、ここで自分が名乗っていなかったことに気づく。
「あ、すいません。名乗って頂いたのなら、名乗り返すのが筋ですよね。」
「僕はフロー、フロー・ライトです。」
「・・・それで、お時間の方は・・・。
このまま別れるのは、心苦しいので・・・。」
お忙しいのなら、これだけでも。と言って。
「少年」改めフローは、鞄のなかから買ったばかりの林檎を一つを取り出して、ウェイデンへと差し出した。
982(1): フロー◆JFlow1FLow 2014/09/05(金)01:19 ID:NJzjgVRQ0(10/12) AAS
>>981
「世界一周・・・ですか、それはまた、壮大な話ですね・・・。
ずっとお一人で走られてるんですか?」
よいしょ、と。公園に設置してある手頃な台に腰掛け。
鞄の中からもう一つ林檎とを取り出し、同じく鞄から取り出した小刀で皮を剥き始めた。
器用に、くるくると。サバイバルをやっている人間ならだれでもできることであろうが。
984(1): フロー◆JFlow1FLow 2014/09/05(金)01:31 ID:NJzjgVRQ0(11/12) AAS
>>983
「・・・んぐ。ルートまで決められてるんですか。
行き当たりばったり・・・ってわけじゃあないんですね。」
向いた林檎を飲み込みながら言う、行儀はわるいが、気にするほどのことではない。
「しかし、街から離れたところでお腹を壊したりしたら大変でしょう。
周りに頼れる人も誰も居ないでしょうし・・・。」
986(1): フロー◆JFlow1FLow 2014/09/05(金)01:48 ID:NJzjgVRQ0(12/12) AAS
>>985
「はあ・・・まあ、国同士の喧嘩にだけは巻き込まれないよう注意してくださいね。」
今日の走りっぷりなら並大抵のことは大丈夫だろうが、国のトップ付近には化け物のような強さの人間がいることを鑑みて、一応の警告。
「ん、ずいぶん引き止めてしまったみたいですね、先程は本当に有難うございました。
お礼が林檎一つというのも味気ないので、これも・・・。」
といって鞄から取り出したのは繁華街にあるパン屋の名前が印刷されている小さな紙袋。
考えるまでもなく、中身はパンだろう。
「それでは、今日の所は失礼します。」
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