【ミ】『その地の記憶』 (498レス)
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(1): 鈴木 怜『メカニカル・ライフ』 2016/06/25(土)01:07 AAS
>>344

「……」

ほんの少しだけ眉を顰める鈴木。
普段はあまりしない、珍しい表情。
というのもこういう顔を好きと言ってくれる人間が少ないからなのだが。
とにかく契約書らしき紙にほんのりと嫌悪感を抱きつつあるのは確かだ。

(借用書や契約書は好きやない)

死や暗闇ほど嫌いではないがそれでも嫌いだ。

「あ、そうや」

「商談もエエんやけどね、場所かえへん?」

「ここのカフェでもどこでもエエよ。折角の商談、落ち着いて腰据えてしたない?」

「ウチ、そこそこお金持ってるし」

「エエ店やなあって思えたら常連さんになってもエエよ」

店の利益になる。
こいつが金に汚いのは分かった。
なら相手が利益を上げることが出来る方法でこの建物の中に侵入してみたい。
なに、破滅のためならば金を出すのは惜しくない。

「どう? あんさんの代金もウチが持ったげる」

「エエやろ?」

上目遣い。顔を少し近づけて囁くように言っておこう。
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