[過去ログ] 【もしも】種・種死の世界に○○が来たら13【統合】 (545レス)
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22: 923 ◆cehD7uPtpU 2013/12/28(土)17:45 ID:??? AAS
《アーガマ》から《アークエンジェル》への避難民受け入れ作業が行われていた。
カミーユはグリーンノアからの避難民もいるという話を聞いてその場に来ていた。

「カミーユ!!」
唐突に避難民の人集りの中から
見知った顔の少女が飛び出して来ると
カミーユは心臓がズキンと脈動した気分になって驚く。
「ファ?ファ・ユイリィじゃないか…!どうしてここに?」
「お父さんもお母さんもティターンズに捕まっちゃったの…!」
カミーユがファに聞くと、彼女の口からはとんでもない言葉が発せられた。
捕まった…?ティターンズにか?
省11
23: 923 ◆cehD7uPtpU 2013/12/28(土)17:49 ID:??? AAS
ブライトの助けたフレイ・アルスターもその一人だった。
「フレイ!?…フレイじゃないか!」
「…サイ…?サイ!?良かった!」
サイの呼び掛けに気付いたフレイは
サイのもとへ一目散に駆け寄っていくとサイへ体を預けた。
その光景を見ていたキラは心臓が妙にズキンとした感覚を覚えた。

「フレイ、どうしてこんな所に?」
「友達とはぐれたの!そしたら小さな女の子をブライトさんと助けて…!
…それでシャトルに行ったらダメでここに…」
フレイは少し興奮気味にサイへ言っていたが、
省3
24: 923 ◆cehD7uPtpU 2013/12/28(土)17:51 ID:??? AAS
《アーガマ》の艦長室にはブレックス、ヘンケンやブライト、
クワトロがコーヒーを飲みながら資料を手に話をしていると
「失礼します。」と、ドアの向こうからカミーユの声がした。
ブレックスが入れと言うと、ドアがプシュっと音を立てて横に開くと
カミーユが部屋に入ってくる。
「カミーユ君、どうした?」
クワトロがそう聞くと、カミーユはブライトの方へ顔を見て
「ブライト艦長。ファ・ユイリィの事、
あの子を助けて頂いてありがとうございます。」
と、律儀に礼を言って来た。
省10
25: 923 ◆cehD7uPtpU 2013/12/28(土)17:54 ID:??? AAS
彼らはカミーユが出て行ったのを見やると、ブライトが口を開く。
「カミーユ・ビダンか…何故だか危うさを感じるのは私だけですかね?」

ブライトは足を組んで、コーヒーを啜るブレックスに問いかける。
ブレックスは手に持ったコーヒーカップを下皿に置くと、
空調の音だけが静かに聞こえる部屋の中にカチャリと陶器のぶつかる音が小さく響く。
ブレックスは腕を組んで「ホワイトベースにいた時にも同じ気持ちだったかな?」
と言って、背もたれに背中を預けるとブライトに質問を返す。
ブライトは「…そうかも知れません。」とだけ言うと、
ブレックスはブライトやクワトロ達の顔を真剣な眼差しで見ながら
ブレックスが呟くように言った。
省4
26: 923 ◆cehD7uPtpU 2013/12/28(土)17:58 ID:??? AAS
少しの沈黙ののちにその沈黙を破ったのはヘンケンだった。
手にしていた資料に再び目を送りながら
「しかし…オーガスタ基地ですか…まさかこんな所にいたとは。」
と言って難しそうな顔をする。
「彼にはその素養があると?」
ブライトの口から唐突に出たその言葉にブレックスらは、クワトロに視線を送る。
クワトロは右手でサングラスを外し、テーブルにそれを置くと
「経歴を見るまでは確証はありませんでしたが…
あの未完成品の絵に書いたような兵器は、
少なくとも相応の適正がなければ動かす事は出来ません。」
省9
27: 923 ◆cehD7uPtpU 2013/12/28(土)18:03 ID:??? AAS
というと、テーブルに置いていた資料を手に取って
「出自を見れば天性のカリスマ性を持っていると考えます。
私の過大評価が間違いなければ天才ですよ彼は。」
クワトロはヘンケンにそう言って応える。
「確かに…オーガスタ基地にいた事を考えれば
一年戦争時に名を上げていなかった理由も頷けるな…」
ブライトも顎に指をやって軽く資料に目を通しながら言った。

「連邦はつくづく利権や保身の為に才能の芽を潰す連中だという事だな。」
ブレックスが呆れた顔でそう言うとその場にいたブライト達はフッと笑っていた。

《アークエンジェル》の居住区用の談話室ではキラを含めた
省15
28: 923 ◆cehD7uPtpU 2013/12/28(土)18:07 ID:??? AAS
「おう、坊主達!ここにいたか。」
「あ、ロベルト中尉。」
「あの…ヘンケン艦長の怪我の具合どうですか?」
ロベルトが全員の顔を見やると、ミリアリアがヘンケンの怪我を気にしており
「…まだ戦闘は無理だな。」とロベルトがすぐに返すと
ミリアリアは少し俯いた。

ロベルトはそれを見て「だが心配いらん!」と大きな声を張ると、
「その代わりにブライト・ノア大佐が
《アーガマ》の艦長に着任したからな。
まさに鬼に金棒というヤツだ。」
省15
29: 923 ◆cehD7uPtpU 2013/12/28(土)18:09 ID:??? AAS
予定の出発時刻があと10分ほどとなっていた。
ヘリオポリスは避難勧告は2時間前に解除されていた。

出港の為《アーガマ》《アークエンジェル》は
ドッキングベイにてその時を待っていた。
《アークエンジェル》のブリッジではクルーが少ない為、
戦闘時以外はムゥはブリッジの手伝いをする事になっていた。
ロベルトもその例外に漏れず、ムゥと持ち回りで手伝う事になった。
ブリッジのモニターには航路図が映し出されている。
事前のブリーフィングでブレックスから知らされた作戦行動に移る事になっていた。
地球への周回軌道まで乗り、
省11
30: 923 ◆cehD7uPtpU 2013/12/28(土)18:11 ID:??? AAS
それを聞いたラミアスとナタルは図星だったと言わんばかりの顔をするが、
それに対して先に応えたのはナタルだった。
「い、いえ…女性だからという訳ではありませんが、
ジャブロー基地への侵入を一人でやるというのはどうかと…」
理路整然と答える事の多いナタルは影をひそめて、
歯切れの悪い言葉だった。
「あの中尉さんは諜報活動も担当なんだろう?
ティターンズから《ガンダムMk-?》を奪うって任務も、
事前に潜入していたレコア中尉の働きがあったからこそらしいしな。
心配する事無いと思うぜ?」
省10
31: 923 ◆cehD7uPtpU 2013/12/28(土)18:17 ID:??? AAS
「俺は一年戦争の時、北米の基地に配属したての新米兵士だった。
だがそこで見たのは悲惨なんて言葉で片付けられるモンじゃなかった。
もちろん俺は関与しちゃいないが上官達や研究者が
えげつない事をしてるってのはもっぱらの噂だった。
捕虜になったジオンの女士官は
検査、研究、尋問、拷問と称して……
味わった苦痛と屈辱は相当なもんだったろうな…。」

その言葉にラミアスやナタルだけでなく、
ノイマンらも固唾を呑んで聞いていた。
「でもな、自分が軍人になったってんなら
省15
32: 923 ◆cehD7uPtpU 2013/12/28(土)18:23 ID:??? AAS
タイトル忘れてましたね。
第9話_「混沌の海へ」

これにて終了でございます。

オーガスタ基地、ニタ研がありますね。
詳しい方は分かると思いますが、伏線です。

つまらん作品で駄文ですが
序盤のクライマックスに回収しますんでお楽しみに。
33: 2013/12/28(土)19:32 ID:??? AAS
投下乙でありまーす
さて……色々候補はいるが、誰だろう?
種とΖだけじゃないって明言されたから当てはまりそうなのはかなりいるぞ
34: 2013/12/28(土)23:22 ID:??? AAS
GJ!
カミーユは初っ端から危うさ全開だったからなw
35: 2013/12/30(月)00:14 ID:??? AAS
確かコーウェン大佐のGP計画も動いていたな、スパロボの様にデラーズの蜂起もあると言う事
カオスだ
36: 2013/12/30(月)01:05 ID:??? AAS
成る程、スパロボ的な宇宙世紀ものか
37: 923 ◆cehD7uPtpU 2013/12/30(月)19:58 ID:??? AAS
923

少しでも読んで頂けるのは頑張ろうと励みになります。
明日あたり投下致しますのでどうか宜しくお願いします。

ちなみ画像をSS倉庫に添付するのは
どうしたら良いでしょうか?
連邦軍服版ラミアスとかちょいちょい
イラスト描いてますがやり方がいまいち分かりません…
38
(1): 2013/12/30(月)20:49 ID:??? AAS
乙です。いよいよGジェネ的な動きが出てきました。キャリー・ベースやモノアイガンダムズみたいなシナリオが出ても面白そう。
SEED世界の発展水準考えるとプロヴィデンスと向き合う頃にはSガンダムが出ても不思議ではなさそうと思ったんですけど、ガンダム開発計画が遅れているのでアナハイムの技術水準が気になる……。
39: 923 ◆cehD7uPtpU 2013/12/31(火)13:05 ID:??? AAS
>>38
先に言うと
GPシリーズは第2世代のモビルスーツとして
計画しております。

という事で投下しま〜す。
40: 923 ◆cehD7uPtpU 2013/12/31(火)13:07 ID:??? AAS
第10話_「揺れる思い」

ザフト軍の《ヴェサリウス》と《ガモフ》は
ヘリオポリスからほど近い暗礁地帯に
ダミー隕石を展開して身を隠していた。

「まさかこのような事態になろうとは…。
いかがされます?
中立国のコロニーで戦闘行為をしたとなれば評議会も…」

《ヴェサリウス》のブリッジで渋い表情をしながらアデスは悩んでいた。
中立国のコロニーでの破壊工作。
そしてエゥーゴとの戦闘行為による接触。
省3
41: 923 ◆cehD7uPtpU 2013/12/31(火)13:10 ID:??? AAS
「ですが…蓋を開けて見れば、奴らはエゥーゴでした…
これについても評議会の承認無しでは…」

アデスは典型的な型にはめたような軍人気質の男だった。
元々は連邦軍部隊の副官を務めていた男だっただけに、
クルーゼの目に余る行動には少なからず疑問を抱いていた。
少しはこのように自分の意見を言う事はあるにしても
元連邦軍兵でも無いこの男の優秀な頭脳と実力。
何よりも底知れぬ力を肌で感じていたのも事実であり、
上官の命令は絶対だと言うのも分かっていた。
そんな自分の性格も合間って更に自分を悩ませていた。
省11
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