ガロア第一論文と乗数イデアル他関連資料スレ18 (465レス)
ガロア第一論文と乗数イデアル他関連資料スレ18 http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/math/1748354585/
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224: 暇人 [] 2025/06/28(土) 08:35:07.82 ID:4S+Arcik >>223 定理 代数方程式 f(x)=0(係数が体 K に属する)の解が、K の元を用いた四則演算と べき根(すなわち、方程式 x^n - a = 0 の解)によって表せる(根号表示可能である)のは、 そのガロア群 Gal(L/K)(ここで ( L ) は ( f(x) ) の分裂体)が可解群であるとき、かつそのときに限る。 証明の概要 証明は以下の2つの方向に分かれます: 十分性:ガロア群が可解群ならば、解は四則演算とべき根で表せる。 必要性:解が四則演算とべき根で表せるならば、ガロア群は可解群である。 以下では、まず十分性の証明を詳細に示し、次に必要性の証明を簡潔に説明します。 証明は、体の標数が 0 またはガロア群の位数と互いに素である場合を仮定します (これは一般的なケースで、代数方程式の解の表現において問題となる有限体の場合を除外します)。 http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/math/1748354585/224
225: 暇人 [] 2025/06/28(土) 08:35:53.08 ID:4S+Arcik >>224 1. 十分性の証明(ガロア群が可解群 ⇒ 解が四則演算とべき根で表せる) 設定 f(x)∈K[x] は次数 n の既約多項式で、L は f(x) の分裂体(つまり、f(x) が L で完全に因数分解される最小の体)。 ガロア群 G=Gal(L/K) は可解群である。 すなわち、( G ) には正規系列 G=G0⊵G1⊵⋯⊵Gm={e} が存在し、各商群 Gi/Gi+1 は巡回群(したがってアーベル群)である。 L/K は有限次ガロア拡大で、ガロア対応により Gi に対応する中間体 K=K0⊆K1⊆⋯⊆Km=L が存在する。 各拡大 Ki+1/Ki は、ガロア群 Gi/Gi+1 が巡回群であるガロア拡大である。 証明のアイデア 可解群の正規系列に沿って、中間体のチェーンを構築し、 各ステップで解が四則演算とべき根を用いて次の拡大の根まで表現できることを示す。 特に、巡回群に対応する拡大は原始根の添加(べき根の添加)で記述できる。 http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/math/1748354585/225
230: 暇人 [] 2025/06/28(土) 08:42:34.87 ID:4S+Arcik >>224 2. 必要性の証明(解が四則演算とべき根で表せる ⇒ ガロア群が可解群) 設定 f(x)∈K[x] の解が、( K ) の元を用いた四則演算とべき根で表せると仮定。 つまり、解は体 K に有限回のべき根の添加で得られる体 M (すなわち、M=K(α1,α2,…,αk))であり、αi^ni∈K(α1,…,αi−1)) に含まれる。 L は f(x) の分裂体で、K⊆L⊆M。 証明のアイデア べき根の添加で構成される体拡大は、ガロア群が可解群であるような拡大に対応する。 M/K のガロア群が可解群であれば、部分拡大 L/K のガロア群も可解群である(可解群の部分群および商群は可解)。 http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/math/1748354585/230
234: 暇人 [] 2025/06/28(土) 08:47:06.59 ID:4S+Arcik >>224 結論 十分性:>>225-229 ガロア群 Gal(L/K) が可解群ならば、解は四則演算とべき根で表せる。これは、正規系列に沿った巡回拡大がべき根の添加で構成できるため。 必要性:>>230-232 解が四則演算とべき根で表せるならば、ガロア群は可解群である。これは、べき根の添加による拡大のガロア群が可解であるため。 よって、定理が証明された。 http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/math/1748354585/234
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