[過去ログ] 国家安全保障政策/国家戦略研究スレッドPart25 (1002レス)
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801: JTAC [sage] 2023/06/18(日)10:43 ID:IpsTkLeg(1/6)
「激戦(ザポリージャ州のウクライナ反転攻勢)」
https://www.understandingwar.org/sites/default/files/Donetsk%20Battle%20Map%20Draft%20June%2017%2C2023.png
三つの攻勢軸の内、西と中央はロシア側の逆襲と交戦し一進一退。
東側のヴェリカ・ノボシルカ正面は、第二線陣地線まで食い込んでいるようです。
一進一退の激戦ですね。
残念ながら、ウクライナ側の戦果は未だ薄皮のtacticalなものに留まり、
operationalな突破に至っていない。
作戦評価は、ISWの記事でも未だ不明ですが、ロシアの攻撃ヘリが損害度外視で多数投入されているようだ。
ウクライナが突破できるかどうかは、依然、予断を許さず。
ウクライナは、切り札の機甲旅団2個も投入し、ほぼ全力で攻勢を継続してるように見える。
心情的には「ウクライナがんばれ。ウクライナがんばれ。」ですが、事実としての突破の可否は依然、不明。
802: JTAC [sage] 2023/06/18(日)11:05 ID:IpsTkLeg(2/6)
やや、ウクライナ側の光明としては、ロシア側が「逆襲」してきてる点です。
つまりは、彼らも「余裕が無い 」。
防御縦深での戦闘に自身があるなら、あまり逆襲はかけずに
悠然と縦深陣地での防御戦闘を続けているでしょう。
後方の予備陣地に下がりながら。
躍起になって逆襲しかけてくるのは、やはり築城に自信が無いのか、またまたプーチンに「退却するな!」と厳命されてるのか?
ロシアのドクトリンでは、逆襲の主体は、つまるところ、そのさらに後方の第三線陣地の部隊です。
これが損耗したら、その後の縦深地域での防勢作戦が困難になる。
ちかみに同じ独裁者であるサダムも、バクダッドの攻防前に、
補給難でのアメリカの攻勢の停滞を見て、カルバラギャップで共和国防衛隊の
作戦予備を投入して反撃出たが、アメリカ空軍の航空攻撃の的となり壊滅。
その後のバクダッドでの防御の中核を失った。
ウクライナは、周知の通り、航空戦力を欠いていますが、
その代わりに多彩なUAVと長射程精密火力がある。
それで、ロシアの反撃部隊を「deep area」で叩いて組織的なまとまった反撃を緩和できるか?
エアランドバトルの大きな構造は現代戦でも残っているな。
804: JTAC [sage] 2023/06/18(日)11:35 ID:IpsTkLeg(3/6)
残念ながら、ウクライナが機動戦を主体にサクッと突破できる展開にはならなかった。
西側のバイデンやシュルツの「糞ども」がダラダラと戦車供与を引き伸ばしてる間に、
ロシアも防御準備を拡充させてきた。
この数ヶ月の遅延は、まさに今、ウクライナ兵士の命を奪ってる。
ただし、大きな構造として、やはり、この南部ザポリージャに投入できる相対的な作戦予備のバランスはウクライナ優勢と言えるでしょう。
ロシア側が兵力不足であり、さらに、今後、作戦の進展とともに顕在化してくるロシア側の兵站ネットワークをウクライナの長射程精密火力に打撃され、
ロシアの南部での作戦基盤は徐々に機能不全に陥る。
また、ダム破壊で止めていたヘルソン正面も水が引けば本格的にshaping operationを再開する。
洪水で第一線陣地が水没し、また予備戦力をザポリージャ正面に転用してるロシア側は
この正面での防御戦闘はかなり困難だと思われ。
こっちの正面でも押し込まれ、ペレコープ地峡を西から脅かされる。
ザポリージャ州でのウクライナの決定的な攻勢と、ヘルソンでの条件作為の攻勢に
挟撃され、どこかの段階でロシアの南部戦線全体での戦闘意欲はへし折られ、
システムとしてクラッシュするだろう。
元々のロシア側の全体での防勢作戦の形態に無理がありすぎる。
背後にアゾフ海が迫る「背水の陣」であり、
さらにLOSがマリウポリ経由のか細い線か、クリミアからペレコープ地峡経由の脆弱な線の2つしかない。
どこか一点を切られたらシステムクラッシュする。
こんな体制で、そもそも長期間、防勢作戦できると過信してることが戦争を舐めています。
どっかの段階で、ロシアは南部全体を放棄して、ドンバス2州とクリミアだけに作戦の対象を限定すべきだったのだ。
それが、ロシア側が投入できる規模での限界で。
今、「いじきたなく」ザポリージャ州で粘っていますが、
ウクライナが10km+10km+10km・・・・と攻撃前進していくと、
アゾフ海についてしまいます。
おそらく、その前にtactical zoneの再編が困難になり、operationalな次元でロシア側がクラッシュする。
重ねて言うが、地理的条件があまりにロシアに不利。
天の時、地の利、人の和において、相対的にウクライナが勝っていると言えましょう。
というか、ロシア側の自滅が酷い。
805: JTAC [sage] 2023/06/18(日)11:54 ID:IpsTkLeg(4/6)
ウクライナ戦争を見てつくずく思うに、双方が戦略理論、作戦理論の範囲内で戦ってる分には、
概ね期待値通りの一進一退の膠着にならざるを得ない。
厳しいがジリジリとした静的な展開です。
それが、ドラスチックに大きく動くのは、一方がhuman natureや
政治的な「恐怖・名誉・利益」の衝動に駆られ「理論」を無視したときだ。
一方の側の感性に直結した感情的な自滅が戦略を大きく動かしてしまう。
つくずく、コリン・グレイの書いている通りです。
まったく、面白みのなり理論ですが、これが「本当のリアリズム(現実主義)」なんじゃないかな。
日本人はグレイを読め。
今すぐ「戦いの原則」を速攻で廃止して、グレイの「戦略の格言」に置き換えるべし!
ウクライナ戦争をよく分析すると、この仮説を首肯できる思うぜ、
本当に戦争の本質と様相をずばり表しています。
あいにく、グレイの文書は超悪筆ですがw
ただ、五年付き合ってると分かってくる。
コリン・グレイが恐ろしいまでに正しいですよ。
この人(故人ですが)が、現代の戦略家では頭一つ抜けた最高峰かな。
ウクライナ戦争で、さらにまざまざとそれを教えられた。
806: JTAC [sage] 2023/06/18(日)12:13 ID:IpsTkLeg(5/6)
WW2の北アフリカにおけるロンメルの攻勢も、
指揮官の即興的な性格が災いしてしょっちゅう頓挫してます。
そこで、即興的に防勢転移して構築した「大釜陣地」にイギリス軍が引き寄せられ
アハトアハトで撃破されるパターンが多いです。
いわば、イギリス側の自滅。
ところが、イギリス側の指揮官が石橋を叩くモントゴメリに
変わってからは、エルアラメイン以降、全くドラマチックな戦争にはならなくなったw
相対戦力と兵站にまさるイギリスが、ジリジリと壁押しする展開です。
海洋国家が、SLOCで運ぶ兵站の恐ろしさです。
ロシアの東部戦線だってレンドリース抜きには考えられない。
特に、鉄道機関車とトラック、ジープはほぼ米英から供与されたもんだ。
1943のウクライナでの作戦を制した究極の要素はこうだ。
ところが、ロシア人は、それを教えられてない。
だから「これから戦争に敗ける」。
教えられていないとは恐ろしいころです。
807: JTAC [sage] 2023/06/18(日)23:37 ID:IpsTkLeg(6/6)
「ウクライナ軍前進、ロシア軍後退」
(近藤氏)
https://youtu.be/KVRzixkpWRM
ウクライナ軍は、ザポリージャ正面で未だ作戦次元での突破に至らず。
ただし、各axisでの第1線部隊(基準)の戦術的な攻撃が進展するにつれ、続行部隊が戦闘加入し、防御側のロシアが飽和しつつあり。
特に最も攻撃が進展しているザポリージャ州とドネツク州境のヴェリカ・ノボシルカでaxis上の続行部隊が次々と戦闘加入しロシア側に飽和の兆候あり。
こちらの「ダム」も、もう崩壊するんじゃないかな。
元東方総監の渡部氏の見立て通り、ベルジャンシクのaxisがアゾフ海一番乗りかな。
長篠の合戦ではなく、川中島の戦いではないか?
上杉「車懸の陣」(悪名高きaxisの戦いw)です。
上杉の浄土真宗門徒兵が念仏を唱えながら車懸やってくる図は不気味な限りw
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